JP2005063865A - 集束イオンビーム装置 - Google Patents

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Abstract


【課題】 正確なエミッション電流の測定と安定なイオンビームの発生を実現する液体金属イオン源を備えた集束イオンビーム装置を提供する。
【解決手段】 液体金属イオン源の引出電極1とコンデンサレンズ3のレンズ電極3Bとの間隔を6ミリメートル以下とする。あるいはエミッタ1から円錐状に放射されるイオンビームの最大立体角(エミッション最大放射立体角)をΩEM、引出電極の通過孔をエミッタ先端から見込む立体角(引出電極立体角)をΩEXT、コンデンサレンズのレンズ電極3Bのイオンビーム通過孔をエミッタ先端から見込む立体角(レンズ電極立体角)をΩCLとしたとき、
ΩEXT > ΩEM > ΩCL
とし、かつ、レンズ電極電圧24を5kV以下とする。
【選択図】 図5

Description

本発明は、液体金属イオン源を備えた集束イオンビーム装置(FIB)に関する。
図1は液体金属イオン源を備えた集束イオンビーム装置の一例を示す。図2は液体金属イオン源近傍を更に詳しく説明するための図である。1は、液体金属イオン源(LMIS)であって、先端部が針状に形成され液体金属(例えばガリウム)で表面が濡れたエミッタである。図2に示すように、加熱電源21を用いて、エミッタ1を保持する部材に適宜通電することによって、エミッタ先端部に図示しない液体金属供給源から液体金属が供給されその表面が液体金属で常時濡れているようになっている。2はエミッタ1からイオンを引き出すための引出電極である。図2に示すように、エミッタ1から見て、引出電極2には負の電圧が印加されている。エミッタ1の先端部と引出電極2にできる強い電界によってイオンが引き出される。このようにして引き出されるイオンのエミッション電流は、1μAから数μA程度である。
3は、コンデンサレンズで、2枚ないし3枚の電極で構成される静電レンズである。図1では2枚、図2では3枚の電極で構成されている。このコンデンサレンズ3には、エミッタ1から引き出されたイオンに所定のエネルギーを与える加速電極の役目と、集束イオンビームのビーム径とイオン電流値との関係を制御して所望の値が得られるように調節する働きがある。図2に示すように、接地されているコンデンサレンズの上下の電極から見て、エミッタ1には正の電圧すなわち加速電圧(30kV程度)が印加され、イオンビームにエネルギーを与えている。また、このコンデンサレンズの中央の電極にはエミッタ1から見て負の電圧が印加され、接地された2枚の電極と協働してレンズとして動作する。この電圧を変えることによって、コンデンサレンズ3を出射するイオンビームの開き角を変えることができる。
コンデンサレンズが、3枚の電極で構成される静電レンズの例としては、特許文献1がある。この場合、通常は、上下の第1と第3の2枚の電極は接地され、中央の第2の電極にコンデンサレンズ電源12から負の高電圧が印加される。2枚の電極で構成される静電レンズの例としては、特許文献2がある。この場合、通常は、第1の電極は省略されており、これに代わって引出電極が第1の電極として働き、第2の電極にコンデンサレンズ電源12から負の高電圧が印加され、第3の電極は接地される。更に、その中間的な例として、特許文献3がある。この例では、コンデンサレンズは3枚の電極で構成されるものの、第1の電極は電位的には引出電極と同電位である。
図1では、コンデンサレンズ3は2枚の電極で構成される静電レンズであるとし、前述の第2の電極に当たる上方の電極3Bはレンズ電源13から負の高電圧が印加されており、前述の第3の電極に当たる下方の電極3Cは接地電極である。以下、電極3Cのごとく接地されている電極を接地電極と呼び、電極3Bのごとくレンズ電源13から電圧が印加されている電極をレンズ電極と呼ぶことにする。
4は電流制限絞りで、試料(或いは材料)M上に照射されるイオンビームの電流量を制限している。レンズ電源13を介してコンデンサレンズ3を制御することによってコンデンサレンズ3を出射するイオンビームの開き角を変えれば、電流制限絞り4の孔を通過するイオンビームの量が変わるので、所望の値の電流量のイオンビームを得ることができるようになっている。その電流量としては、例えば、1pAから10nAの範囲である。二次イオンによる顕微鏡像(SIM像)や二次電子による顕微鏡像(SEIあるいはSEM像)を用いて試料Mを高い分解能で観察する場合には、少ない電流値で、イオンビームによる材料Mの切断等の加工を高速で行う場合には、電流値を多くする。なお、図1における絞り4はコンデンサレンズ3の後方(試料或いは材料側)に置かれているが、特許文献4のごとくに、後述するような目的のためコンデンサレンズ3の前方(液体金属イオン源側)に置かれている例もある。
5は対物レンズで、前記コンデンサレンズ3と同様に、2枚以上の電極で構成される静電レンズであり、ここでは3枚の電極で構成されている。3枚の電極の内、上方の第1の電極5Aと下方の第3の電極5Cは接地電極であり、中央の第2の電極5Bはレンズ電極でレンズ電源15から高電圧が印加されている。レンズ電源15を介して対物レンズ5を制御することによって、試料M上にイオンビームをフォーカスさせて、細く絞られた集束イオンビームとして照射させることができる。
6は偏向器で、偏向電源16からの走査信号に基づいて、イオンビームを偏向して試料M上の所定領域においてイオンビームを走査させるものである。
7は二次電子等の検出器で、試料Mからの二次電子等を検出する。この検出信号を陰極線管の如き表示装置17に送ると、この表示装置17には前記偏向電源16から走査信号が同期して送られているので、その表示画面上には試料Mの二次電子像等が表示される。
8は試料Mを載置して、試料Mの所望の場所がイオンビームの照射下に来るように、駆動可能な試料ステージである。試料ステージ8は、通常、X、Y動、傾斜動等が可能になっている。なお、エミッタ1から偏向器6や対物レンズ5に至るイオン光学系、試料ステージ8や検出器7は、真空雰囲気中に納められている。従って、試料Mは、図示しない試料交換のためのエアロック室を介して、装置の外部から試料ステージ8へ転送、載置されるようになっている。
更に、上記図1のエミッタ1と引出電極2との間に、もう一つの制御用の電極を備えた装置もある。特許文献5がその一つの例である。
以上前記例では、集束イオンビーム(FIB:focused ion beam)が走査イオン顕微鏡(SIM:scanning ion microscope)として使用される場合あるいは集束イオンビーム加工装置として使用される場合を説明したが、イオンビーム分析装置(例えば、SIMS:secondary ion mass spectrometer)等として使用される場合も、イオン源からのイオンビームを被イオンビーム照射物上に集束し、被イオンビーム照射物上の所定の箇所に照射するという基本的構造は何ら変わらない。
特開2002-251976号
特開平6-260124号 特開平9-283039号 特開2001-160369号 特開平5-182932号
さて、この様な集束イオンビーム装置においては、図3や図4に示す様に、液体金属イオン源であるエミッタ1の先端から引き出されたイオンビームの一部が引出電極2やコンデンサレンズ3の各電極に照射されることが想定できる。しかも図1に示すイオンビーム装置においては、引出電極2とコンデンサレンズ3の各電極はビーム制限絞り4の前方(液体金属イオン源側)に置かれているので、エミッション電流のほとんど大部分は、引出電極2とコンデンサレンズ3の各電極に照射される。
この様な照射により、引出電極2やコンデンサレンズ3の各電極から発生する大量の二次電子とスパッタ原子(殆ど電荷を持たない中性原子と考えられる)が問題を引き起こす。先ず、引出電極2やコンデンサレンズ3の各電極から発生する二次電子による問題について説明する。
一般に、集束イオンビーム装置においては、図2に示す様に、エミッタ1と加速電源10の間に電流計22を入れて、発生したイオンビーム電流、即ち、エミッション電流を測定している。しかしながら、もしもエミッタ1に最も近い距離で対向配置されている引出電極2にイオンビームが照射されると、その照射によって発生した二次電子の殆ど全てがエミッタ1に到達し捕捉される。そのため、電流計22で読み取られる電流値は、実際のエミッション電流と前記捕捉された二次電子に基づく電流との和となり、正しいエミッション電流が測定出来なくなる。なお、コンデンサレンズ3の各電極から発生する二次電子については、その電極の電位が引出電極2の電位より低い場合は引出電極2に捕捉され、そうでない場合は押し戻される等するため、エミッタ1に到達することはない。ただし、コンデンサレンズの第1電極が引出電極2と同電位の場合は、第1電極で発生した二次電子がエミッタ1に到達し捕捉さるので、程度の差こそあれ問題となる。実際、特許文献3においては、引出電極2と同電位のコンデンサレンズの第1電極から発生する二次電子をエミッタ1に到達しないようにする発明が提案されている。
次に、スパッタ原子が引き起こす問題について説明する。スパッタ原子が引出電極2やコンデンサレンズ3の各電極から発生すると、このスパッタ原子が液体金属イオン源のエミッタ1の先端若しくはその周辺に付着する。すると、エミッタ1の先端に向かって伝ってくる液体金属の粘性を上昇させることになり、エミッタ1の先端へスムーズに伝わってこなくなる。この結果、エミッタ1の先端からのイオンビームの発生が不安定になる。なお、この様な不都合が起こった場合は、通常は、加熱電源21を用いてエミッタ1を一時的に加熱することによって、エミッタ1に付着したスパッタ粒子等を除去する。このような操作をフラッシング(flashing)と呼ぶ。
そこで、特許文献4においては、コンデンサレンズの各電極にイオンビームが照射されないようにするために、引出電極とコンデンサレンズとの間に、イオン源金属と同種の材料であるガリウム(Ga)、スズ(Sn)、インジウム(In)で作られた保護用絞りなるものを入れている。これに対して、特許文献1においては、エミッタとコンデンサレンズの第1電極との距離を小さくすると共にコンデンサレンズの孔径を大きくする等してコンデンサレンズの各電極にイオンビームが照射されないようにし、かつ絞りをコンデンサレンズの後方に配置している。
しかしながら、前者においては、保護用絞りイオン源金属と同種の材料で作られているといっても、全く同一というわけにはいかず、イオン源に影響を与える。また、ガリウム(Ga)を絞り等の部材としてそのままの形で用いるのはその物理特性上困難である。後者においては、引出電極と3枚のコンデンサレンズ電極全てにイオンビームが当たらない様にしなければならない。このため、エミッタからのイオンの放出立体角度が相当に小さくなるような条件でしか使用できず、十分なエミッション電流値を得るのは困難である。従って、加工と観察とにとってそれぞれ常に都合のよい様に、十分なエミッション電流が得られる設定条件にはできないため、加工のための高いイオンビーム電流値を得ることや高い分解能のための細くても明るいイオンビームを得るには不十分である。
より具体的には、エミッションの安定化の向上と共に、高分解能観察のためにはイオンビーム電流値が1pAないしそれ以下なら分解能5nm、加工においてはビーム径1μmないしそれ以下で40nAの大電流を得る。本発明は上記問題を解決するためになされたもので、新規な集束イオンビーム装置を提供することを目的とする。
本発明に基づく集束イオンビーム装置は、集束イオンビームを試料に照射して試料の加工と観察とを行うために、液体金属イオン源と、該イオン源の針状エミッタ先端からのイオンビームを引き出すための引出電極と、該引き出されたイオンビームにエネルギーを与えかつイオンビームの開き角を制御するための電圧が印加されるレンズ電極と接地電極とから成る静電型のコンデンサレンズと、該イオンビームを試料にフォーカスするための対物レンズと、該試料上に照射されるイオンビームの照射位置をコントロールする偏向器とを備えた集束イオンビーム装置であって、前記引出電極と前記コンデンサレンズのレンズ電極との距離を6ミリメートル以下としたことを特徴とする。
また、開き角を制御するために前記レンズ電極に印加される電圧を5キロボルト以下とし、前記エミッタ先端から円錐状に放射されるイオンビームの最大立体角をΩEM、前記引出電極の通過孔をエミッタ先端から見込む立体角をΩEXT、前記コンデンサレンズのレンズ電極のイオンビーム通過孔をエミッタ先端から見込む立体角をΩCLとしたとき、
ΩEXT > ΩEM > ΩCL
とし、加えて、前記コンデンサレンズのレンズ電極の少なくともイオンビームが照射される部分はタングステン(W)製であることを特徴とする。
更にまた、前記液体金属イオン源のエミッタ先端と前記引出電極との間に、エミッタ先端からのイオンビームのエミッション電流量を制御するためのサプレッサ電極を挿入し、前記サプレッサ電極にはサプレッサ電圧が印加され、該サプレッサ電圧は前記エミッション電流の変動に伴って制御されることを特徴とする。
コンデンサレンズ3をレンズ電極3Bと接地電極3Cとの2枚構成とし、引出電極2とレンズ電極3Bとの距離Dを6mmとすることによって、コンデンサレンズ3の収差を小さくすることができた。これによって、イオンビーム電流が0.5pAで4.9nm、イオンビーム電流値が1pAで5.8nmの高い分解能が得られた。更に、距離Dを4mmとすれば、イオンビーム電流が40nAの大電流においても、ビーム径1μmが実現できた。
また、距離Dが6mm以下では、レンズ電極電圧VCLが5kV以下と低くできた。この様にレンズ電極電圧VCLが低くなるとレンズ電極3Bにイオンビームが放射されても、スパッタリングイールドが小さくなるから、スパッタ粒子の数を著しく減らすことができる。更に、実験によると、この様に低いエネルギーのイオンに対しては、従来良いとされたスズ(Sn)よりも従来良くないとされたタングステン(W)を用いるのがよいことが分かった。また、距離Dを短くすると、引出電極2のみにイオンビームが当たらない様にすればよい条件であれば、エミッタ1からのイオンのエミッション最大放射立体角は相当に大きく取ることができる。
そこで、エミッタ1から円錐状に放射されるイオンビームの最大立体角(エミッション最大放射立体角)をΩEM、引出電極の通過孔をエミッタ先端から見込む立体角(引出電極立体角)をΩEXT、コンデンサレンズのレンズ電極3Bのイオンビーム通過孔をエミッタ先端から見込む立体角(レンズ電極立体角)をΩCLとしたとき、
ΩEXT > ΩEM > ΩCL
となるようにすれば、コンデンサレンズ3のレンズ電極3Bにタングステン(W)を用いることによって、レンズ電極3B部材のイオンスパッタによるエミッタ1への影響が軽減でき、エミッションの安定化が向上した。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
図5は本発明に基づく集束イオンビーム装置の液体金属イオン源近傍の構成を示す一例である。図中、1はエミッタ、2は引出電極、3Bはコンデンサレンズ3のレンズ電極、3Cはコンデンサレンズ3の接地電極、4は電流制限絞りである。これらの1、2、3B、3C、4は、何れも図1に示す同記号と同じ働きをする。従って、コンデンサレンズは2枚の電極で構成された静電レンズになっている。
21は加熱電源であって、これを用いて、エミッタ1を保持する部材に通電することによって、エミッタ先端部に図示しない液体金属供給源から液体金属が供給されその表面が液体金属で常時濡れているようになっている。22はエミッション電流を測定するための電流計である。23はエミッタ1と引出電極2との間に印加する引出電圧Vextである。24はエミッタ1とレンズ電極3との間に印加するレンズ電極電圧VCLである。25はエミッタ1と接地電極3Cとの間に印加する加速電圧Vaccである。23、24、25の各電圧は、図1と同様に、引出電源12、レンズ電源13、加速電源11からそれぞれ供給されるが、各電圧の極性等の実体を容易に理解するために、あえて図1とは異なる表し方にした。
図5において、図1と異なる構成は、引出電極2とレンズ電極3Bとの距離Dを6mm以下とすることと、レンズ電極電圧24を5kV以下としている2点である。なお、図示しないが、上記距離Dを6mm以下とすると、エミッタ1とレンズ電極3Bとの距離は8mm以下となるようにしている。その他の構成は基本的に図1と同じであるので、省略している。以下、上記2点の意味と従来技術との差違について説明する。
引出電極2とレンズ電極3Bと接地電極3Cとで構成された図5の場合のコンデンサレンズのレンズ主面は、ほぼレンズ電極3Bの付近にある。従って、エミッタ1とレンズ主面との距離は高々9mm程度である。
一方、特許文献1ではエミッタとレンズまでの距離を5mmとするとの記載があるが、コンデンサレンズのレンズ主面はその第2電極の付近にあるから、エミッタとレンズ主面との距離は、図から類推すると、少なくとも10mm以上はある。また、特許文献3では、コンデンサレンズのレンズ主面はその第2電極の付近にあるから、エミッタとレンズ主面との距離は、図とその説明の数値から類推すると、少なくとも10mm以上はある。同じく、特許文献4では、コンデンサレンズのレンズ主面はその第2電極の付近にあるから、エミッタとコンデンサレンズとの距離を短くできたと記載されているが、図とその説明の数値から類推すると、少なくとも20mm以上はあると思われる。なお、特許文献2については、全く推測できない。
このように本発明の図5の構成において、エミッタ1とレンズ主面との距離を9mm以下にすると、レンズ電極電圧24を5kV以下とすることが可能となる。図6(a)に引出電極2とレンズ電極3Bとの距離Dとレンズ電極電圧VCLとの関係、(b)に距離Dとイオンビームの径dpとの関係を示す。図6(a)は、図7に示す寸法での実験結果であり、集束イオンビームの電流1pAと40nAとをパラメータとして表している。図6(a)から分かるように、コンデンサレンズをレンズ強度を実用上の最強としたとき得られる電流1pAにおいて、距離Dを6mmとしたとき、レンズ電極電圧VCLの最大電圧は5kV以下となる。
レンズ電極電圧VCLをこのように低い電圧にすることができると、レンズ電極3Bに照射されるイオンのエネルギーも当然低くなる。従って、この様にエネルギーの低いイオンビームがレンズ電極3Bに照射されても、スパッタリングイールドが小さくなるから、レンズ電極3Bでのスパッタ粒子の数を大幅に減らすことができる。それに加えて、実験によると、5kV以下のエネルギーのガリウムイオンを、従来は好ましいとされたスズ(Sn)で作った部材(アパーチャ状にしたもの)と好ましくないとされたタングステン(W)で作った部材(アパーチャ状にしたもの)に1500時間以上照射したところ、次のような結果を得た。
(a) Sn製アパーチャは500ないし1000時間でその表面がぼろぼろになるのに対して、W製アパーチャは1500時間以上でも変化は見られなかった。
(b) 更に、Sn製アパーチャ使用時はフラッシング(エミッタ1を加熱電源21を用いて一時的に加熱しエミッタ先端をフレッシュな状態にする操作)直後からエミッション電流(約2μA)を50ないし80時間持続するために必要な引出電圧は5.5ないし6kVから7ないし8kVに増加するのに対して、W製アパーチャ使用時は引出電圧の増加は前者に比べ非常に少なかった。
従来の考え方は、部材にイオンビームが照射されスパッタされることを前提に、スパッタ原子がエミッタ1に付着する量を少なくする、あるいは付着してもその影響を軽減するというものであった。しかし、上記の実験結果が応用できれば、従来エミッタの特性に好ましくない影響を与えるとされたタングステン(W)製部材が積極的に使用できることになる。
また、距離Dを短くすることと、引出電極2のみにイオンビームが当たらない様にすればよいという条件が採用できれば、エミッタ1からのイオンのエミッション最大放射立体角は相当に大きく取ることができることは、容易に分かる。
以上のことから、本発明の液体金属イオン源近傍の構成を示す図5において、エミッタ1から円錐状に放射されるイオンビームの最大立体角(エミッション最大放射立体角)をΩEM、引出電極の通過孔をエミッタ先端から見込む立体角(引出電極立体角)をΩEXT、コンデンサレンズのレンズ電極3Bのイオンビーム通過孔をエミッタ先端から見込む立体角(レンズ電極立体角)をΩCLとしたとき、
ΩEXT > ΩEM > ΩCL
とし、かつ、レンズ電極電圧24を5kV以下とすれば、引出電極での二次電子の発生をなくし、コンデンサレンズのレンズ電極3Bには多量のイオンビームが当たるものの、エミッタ1に与える影響は極めて少なくできる。更に、レンズ電極3Bの少なくともイオンビームの当たる部分をタングステン(W)製にすれば、前述の実験結果に示すように、より効果的である。なお、コンデンサレンズの接地電極3Cや電流制限絞り4にはエネルギーの大きなイオンビームが照射されるものの、エミッタ1から遠く離れる等によりエミッタ1に与える影響はすくない。
このとき、実用上重要なことは、本発明に係る集束イオンビーム装置においては、材料Mの集束イオンビームによる加工に際して、加工の前後、必要なら加工の途中において加工部位の近傍が観察できなくてはならない。従って、本装置の集束イオンビームのイオンビーム電流値は、少なくとも1pAから10nA程度の範囲で可変できなくては、実用上の不都合が起こってしまう。
これに対して、本発明の構成によると、最も高いレンズ電極電圧VCLが要求される高分解能での観察時のイオンビーム電流値1pAであっても、図6(a)の通り、5kV以下である。また、従来は、高いイオンビーム電流値を要する加工に際しては、レンズ電極電圧VCLを下げると、レンズの焦点距離が長くなるに伴い色収差や球面収差が大きくなり、ビームがぼけてしまう。こてに対して、本発明の構成によると、2枚構成の特徴を活かして引出電極2とコンデンサレンズ3の主面との距離をより短くしたので、色収差や球面収差が小さくなり、レンズ電極電圧VCLを下げも、ビームのぼけが少なくできる。この本発明の構成ではイオンビーム電流の範囲は容易に確保できる。例えば、距離Dを4mmとしたとき、ビーム径1μmでイオンビーム電流が40nAが実現できた(図6(b))。
図8は図5とは異なる基本構成のイオン光学系に本発明を適用した例を説明する図である。図8において、31はエミッタ1と引出電極2との間に配置されたサプレッサ電極である。32はサプレッサ電極31にサプレッサ電圧を印加するためのサプレッサ電源である。更に、サプレッサ電源は、加速電源内に設けられたエミッション電流計で測定されたエミッション電流の変動に基づいて制御され、エミッション電流が常に一定となるようになっている。他の構成は図1と同じであるので説明を省く。
また図9は先の図5と対比した図である。図9において、エミッタ1と引出電極2との間にサプレッサ電極31が配置されている。サプレッサ電極31にはエミッタ1との間にサプレッサ電圧(Vsup)33が印加されている。このサプレッサ電圧33はエミッタ1から見て1kVから−1kV程度の可変の電圧であって、電流計22を流れるエミッション電流値の変化に従って制御されるようになっている。この制御によって、エミッション電流をより安定化しようとするものである。なお、この様なエミッタ1と引出電極2との間にサプレッサ電極31を挿入する構成そのものは従来から知られている(例えば、特許文献5)。
実は、本発明における引出電極2とレンズ電極3Bとの距離Dを小さくすると引出電極2の引出電圧23の変動に対するイオンビーム電流が変動する度合いが大きくなる。従って、例えば、距離Dを3ないし4mm程度に小さくすると、10時間を超えるような長時間におよぶ自動加工に際しては、制御上問題となることがあると推測される。そこで、その対策として、上記エミッタ1と引出電極2との間にサプレッサ電極31を挿入することが考えられる。
このようなサプレッサ電極31を有する図8および図9の構成においても、レンズ電極3Bと接地電極3Cとの2枚電極構成のコンデンサレンズとし、引出電極2とレンズ電極3Bとの距離を6mm以下とすると、レンズ電極3Bのレンズ電極電圧24は5kV以下とできる。そこで、更に、エミッタ1から円錐状に放射されるイオンビームの最大立体角(エミッション最大放射立体角)をΩEM、引出電極の通過孔をエミッタ先端から見込む立体角(引出電極立体角)をΩEXT、コンデンサレンズのレンズ電極3Bのイオンビーム通過孔をエミッタ先端から見込む立体角(レンズ電極立体角)をΩCLとしたとき、
ΩEXT > ΩEM > ΩCL
とすれば、レンズ電極3Bにタングステン(W)を使用しても、イオンスパッタによるエミッタ1への影響が軽減される。また、コンデンサレンズの主面はレンズ電極3Bにあるので、エミッタ1とレンズ主面との距離が小さくでき、収差が改善され、細くて明るい集束イオンビームを得られる。具体的な性能については、実施例1と同等である。なお、説明は省くが、サプレッサの動作特性からサプレッサ電極31にはイオンビームが照射されることはない。
従来の液体金属イオン源を備えた集束イオンビーム装置の一例を示す。 従来の液体金属イオン源近傍を更に詳しく説明するための図である。 従来の液体金属イオン源の問題点を説明するための図である。 従来の液体金属イオン源の問題点を説明するためのもうひとつの図である。 本発明に基づく集束イオンビーム装置の主要部を成す液体金属イオン源近傍の構成例を説明する図である。 本発明に基づく液体金属イオン源特性を説明する図である。 本発明に基づく液体金属イオン源近傍の具体的寸法例を説明する図である。 本発明に基づく集束イオンビーム装置の他の構成例を示す図である。 本発明に基づく図8の集束イオンビーム装置の主要部を成す液体金属イオン源近傍を説明する図である。
符号の説明
1…エミッタ
2…引出電極
3…コンデンサレンズ
3B…レンズ電極
3C…接地電極
4…電流制限絞り
5…対物レンズ
6…偏向器
7…検出器
M…試料あるいは材料
8…試料ステージ
11…加速電源
12…引出電源
13、15…レンズ電源
16…偏向電源
17…表示装置
21…加熱電源
22…電流計
23…引出電圧
24…レンズ電極電圧
25…加速電圧
31…サプレッサ電極
32…サプレッサ電源
33…サプレッサ電圧

Claims (6)

  1. 集束イオンビームを試料に照射して試料の加工と観察とを行うための、液体金属イオン源と、該イオン源の針状エミッタ先端からのイオンビームを引き出すための引出電極と、該引き出されたイオンビームにエネルギーを与えかつイオンビームの開き角を制御するための電圧が印加されるレンズ電極と接地電極とから成る静電型のコンデンサレンズと、該イオンビームを試料にフォーカスするための対物レンズと、該試料上に照射されるイオンビームの照射位置をコントロールする偏向器とを備えた集束イオンビーム装置であって、
    前記引出電極と前記コンデンサレンズのレンズ電極との距離を6ミリメートル以下としたことを特徴とする集束イオンビーム装置。
  2. 開き角を制御するために前記レンズ電極に印加される電圧を5キロボルト以下としたことを特徴とする請求項1記載の集束イオンビーム装置。
  3. 前記エミッタ先端から円錐状に放射されるイオンビームの最大立体角をΩEM、前記引出電極の通過孔をエミッタ先端から見込む立体角をΩEXT、前記コンデンサレンズのレンズ電極のイオンビーム通過孔をエミッタ先端から見込む立体角をΩCLとしたとき、
    ΩEXT > ΩEM > ΩCL
    としたことを特徴とする請求項1または2の何れかに記載の集束イオンビーム装置。
  4. 前記コンデンサレンズのレンズ電極の少なくともイオンビームが照射される部分はタングステン(W)製であることを特徴とする請求項1ないし3の何れか1に記載の集束イオンビーム装置。
  5. 前記液体金属イオン源のエミッタ先端と前記引出電極との間に、エミッタ先端からのイオンビームのエミッション電流量を制御するためのサプレッサ電極を挿入したことを特徴とする請求項1ないし4の何れか1に記載の集束イオンビーム装置。
  6. 前記サプレッサ電極にはサプレッサ電圧が印加され、該サプレッサ電圧は前記エミッション電流の変動に伴って制御されることを特徴とする請求項1ないし5の何れか1に記載の集束イオンビーム装置。

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