JP2005063736A - 薄型電池の異常検出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】組電池の小型軽量化を図ると共に、当該組電池のコストダウンを図ることが可能な薄型電池の異常検出装置を提供する。
【解決手段】並列接続された4つの薄型電池10a〜10dを有するバッテリ20は、対向する第1の片21a及び第2の片21bと当該第1及び第2の片21a、21bに交わる第3の片21cとを有し、各薄型電池10a〜10dの各正極端子104が接続されたバスバー21と、当該バスバー21の第1の片21aからの距離Lと、第2の片21bからの距離Lとが実質的に同一となり、且つ、第3の片21cからの距離Lが前記距離Lより長くなるように設けられ、バスバー21により囲まれた空間の磁力を検出する磁気センサ22と、を備え、車輌のメインコントローラが、磁気センサ22により検出された磁力に基づいて、各薄型電池10a〜10dの異常を検出する。
【選択図】図2

Description

本発明は、並列接続された複数の薄型電池を有する組電池において、薄型電池の異常を検出するための薄型電池の異常検出装置に関する。
従来から、並列接続された複数の薄型電池を有する組電池における薄型電池の故障(異常)を検出する技術として、当該組電池を構成する各薄型電池に流れる電流を電流検出器で個別に検出して、当該検出された電流値を所定の基準値と比較することにより、内部の短絡等による薄型電池の故障を検出するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、このような検出方法では、一つの薄型電池の故障を検出するのに一つの電流検出器を必要とし、組電池を構成する各薄型電池に個別に電流検出器を設ける必要があり、組電池における部品点数が多くなるため、組電池の小型軽量化の弊害になると共に当該組電池のコストダウンを十分に図ることが出来ない。
特開2000−133318号公報
本発明は、組電池における薄型電池の異常を検出するための薄型電池の異常検出装置に関し、特に、組電池の小型軽量化を図ると共に、当該組電池のコストダウンを図ることが可能な薄型電池の異常検出装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明によれば、並列接続された2以上の薄型電池を有する組電池において、薄型電池の異常を検出するための薄型電池の異常検出装置であって、2以上の前記薄型電池の各同極端子が接続されたバスバーと、前記バスバーにより囲まれた空間の磁力を検出する磁力検出手段と、前記磁力検出手段により検出された磁力に基づいて、前記組電池が有する薄型電池の異常を検出する異常検出手段と、を少なくとも備えた薄型電池の異常検出装置が提供される。
本発明では、2以上の薄型電池を並列接続して構成される組電池において、各薄型電池の同極端子同士を接続するバスバーに囲まれる空間に磁力検出手段を設け、バスバーを流れる電流により生じる磁力を当該磁力検出手段が検出し、異常検出手段が、当該検出された磁力に基づいて、組電池が有する薄型電池の異常を検出する。
これにより、組電池における薄型電池の異常検出に際して、一つの磁力検出手段により前記2以上の薄型電池の異常を検出することが可能となり、当該組電池を構成する全ての薄型電池に個別に電流検出器を設ける必要がなくなるので、その簡易な構造により組電池の小型軽量化を図ることが可能になると共に、当該組電池のコストダウンを図ることが可能となる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
先ず、本発明の実施形態に係る車輌30について説明する。図1は本発明の実施形態に係る車輌の全体構成を示す概念図である。
本発明の実施形態に係る車輌30は、例えば電気自動車であり、図1に示すように、並列接続された4つの薄型電池10a〜10dを有するバッテリ20(組電池)と、当該バッテリ20全体に流れる総電流を検出する電流センサ31(電流検出手段)と、当該車輌30の駆動力を発生させるモータ32(発電手段)と、バッテリ20とモータ32との間で直流/交流電力を変換するインバータ33と、車輌30の駆動力と制動力とを制御するメインコントローラ40(異常検出手段、発電制御手段)と、各車輪36a〜36dに内蔵されている機械式ブレーキ(不図示)による機械式制動力を制御するブレーキコントローラ41と、を備えている。なお、図1では、駆動用電流の流れを実線で示し、制御信号の流れを一点鎖線で示している。
本実施形態の車輌30のモータ32は、例えば3相交流モータであり、車輌30の力行時には、インバータ33を介してバッテリ20から供給される電力により駆動して、変減速機34及びドライブシャフト35を介して、駆動輪36c、36dに当該駆動力を伝達して車輌30を走行させることが可能となっており、また、車輌30の制動時には、回生制動力を発生して車輌30を制動すると共に回生電力を発生することが可能となっている。
この車輌30のインバータ33は、バッテリ20とモータ32との間に設けられており、車輌30の力行時には、バッテリ20からの直流電力を交流電力に変換してモータ32に供給することが可能となっており、車輌30の制動時には、モータ32で発生した回生電力を直流電力に変換してバッテリ20に充電することが可能となっている。
また、この車輌30のブレーキコントローラ41は、メインコントローラ40からの指令信号に基づいて、必要に応じて、各車輪36a〜36dに内蔵されている機械式ブレーキ(不図示)に供給されるブレーキ液圧を制御し、機械式制動力を調整することが可能となっている。
本実施形態の車輌30のメインコントローラ40は、アクセルペダル(不図示)の踏み込み量Ac(以下、単に「アクセル操作量Ac」とも称する。)を検出するアクセルセンサ42と、ブレーキペダル(不図示)の踏み込み量Br(以下、単に「ブレーキ操作量Br」とも称する。)を検出するブレーキセンサ43と、当該電気自動車30の走行速度Vs(以下、単に「車速度Vs」とも称する。)を検出する車速センサ44とから、それぞれ検出結果Ac、Br及びVsを入力可能に接続されていると共に、モータ32、インバータ33、及び、ブレーキコントローラ41に各種制御指令を出力可能なように接続されている。そして、このメインコントローラ40は、各センサ42〜44から入力された検出結果Ac、Br及びVsに基づいて、モータ32、インバータ33、及び、ブレーキコントローラ41を制御して、車輌30の駆動力と制動力とを制御可能となっている。
具体的には、車輌30の力行時には、メインコントローラ40が、アクセルセンサ42により検出されたアクセル操作量Acと、車速センサ44により検出された車速度Vsとを読み取り、当該検出結果Ac、Vsに基づいて必要な力行トルクを演算する。そして、この演算結果に基づいて、メインコントローラ40は、当該力行トルクをモータ32に発生させるのに必要な交流電力を供給するようにインバータ33を制御し、当該制御指令に基づいて、インバータ33がバッテリ20から供給された直流電力を交流電力に変換してモータ32に供給し、当該交流電力が供給されたモータ32が必要な力行トルクを発生させる。
これに対し、車輌30の制動時には、メインコントローラ40が、アクセルセンサ42、ブレーキセンサ43及び車速センサ44によりそれぞれ検出されたアクセル操作量Ac、ブレーキ操作量Br及び車速度Vsをそれぞれ読み取り、当該検出結果Ac、Br及びVsに基づいて必要な制動力を演算する。
この際、例えばアクセルペダルの踏み込みが緩められて力行動作が解除された場合のような、モータ32による回生制動力以下の比較的小さな制動力が要求される場合には、メインコントローラ40は、減少したアクセル操作量Ac及び車速度Vsに基づいて、モータ32の回生トルク指令値及びインバータ33のみを制御することにより、モータ32による回生制動力のみにより必要な制動力を発生させる。
これに対し、例えば、アクセルペダルの踏み込みが完全になくなり、ブレーキペダルが踏み込まれた場合のような、モータ32による回生制動力より大きな制動力が要求される場合には、メインコントローラ40は、モータ32の回生トルク指令値及びインバータ33を制御して、モータ32による回生制動力を発生させると共に、ブレーキコントローラ41の油圧指令値を制御して、各車輪36a〜36dに設けられた機械式ブレーキによる制動を行うことにより、回生制動力では不足する制動力を機械式ブレーキで補うように制御する。
上記の車輌30の何れの制動時においても、モータ32の回生制動により発生した回生電力(交流電力)は、インバータ33により直流電力に変換され、バッテリ20に充電される。
さらに、本実施形態の車輌30のメインコントローラ40は、それぞれ異なる電流域I、Iにおいて、薄型電池10a〜10dの故障状態を磁力の強さに対応付けた2つのスケールS、S(図6参照)が記憶部(不図示)に予め記憶されていると共に、バッテリ20に流れている電流Iを検出する電流センサ31と、バッテリ20の磁力Bを検出する後述の磁気センサ22とからそれぞれ検出結果I、Bを入力可能に接続されている。そして、このメインコントローラ40は、電流センサ31により検出された電流値Iが属する電流域I又はIに適合するスケールS又はSを選択し、磁気センサ22により検出された磁力Bを当該選択されたスケールS又はSに対して照会し、バッテリ20内に発生した故障(異常)を検出すると共に、バッテリ20の故障の程度を判断したり、故障した薄型電池10を特定することが可能となっている。
このメインコントローラ40が有する各スケールS、Sは、後に詳述するが、図6に示すように、磁力の強さと薄型電池10a〜10dの故障状態とを対応付けており、磁束密度[T]を軸として、当該軸上に、バッテリ20を構成する各薄型電池10a〜10dがいずれも正常状態にある第1の磁力範囲Bと、各薄型電池10a〜10dが異常状態にある第2〜第7の磁力範囲B〜Bと、バッテリ20の劣化を示す第8及び第9の磁力範囲B、Bとが割り振られている。なお、第1及び第2の電流域I、Iは、何れも所定の電流値の範囲であり、本実施形態においては、図6に示すように、第1のスケールSが対応する第1の電流域Iより、第2のスケールSが対応する第2の電流域Iの方が強い電流域となっており(I>I)、弱い電流域Iに生じる磁力は、強い電流域Iに生じる磁力に対して相対的に弱くなるため、第2のスケールSの割り振られた磁力範囲B〜Bが、第1のスケールSと比較して全体的に狭くなっている。
また、本実施形態のメインコントローラ40は、例えば、当該電気自動車30のインストルメントパネル(不図示)等に設置されたインジケータ45及びブザー46(報知手段)にそれぞれ接続されており、電流センサ31及び磁気センサ22による検出結果I、Bに基づいて、バッテリ20の故障が検出された場合に、電気自動車30の運転者に対して視覚的及び聴覚的にその旨を報知可能となっている。
さらに、例えば、メインコントローラ40による検出により、バッテリ20の薄型電池の軽度の異常(劣化)が検出された場合には、上述のモータ32の回生制動時に、バッテリ20への充電を制限するためにモータ32の回生電力を抑えるように、インバータ33、モータ32及びブレーキコントローラ41を制御することが可能となっている。
次に、本発明の実施形態に係るバッテリ20について説明する。図2は本発明の実施形態に係る組電池であり、図2(A)は正面図、図2(B)は側面図、図2(C)は平面図、図3は図2に示す等価回路図、図4(A)は本発明の実施形態に係る薄型電池の全体を示す平面図、図4(B)は図4(A)のIVB-IVB線に沿った断面図である。
本実施形態に係る車輌30に搭載されたバッテリ20は、図2(A)〜(C)に示すように、4つの薄型電池10a〜10dを2つのバスバー21で並列接続して構成されており、各薄型電池10a〜10dの同極端子同士が実質的に同一方向に導出するような姿勢で2段2列に配置されている。
このバッテリ20の各バスバー21は、第1の片21aと、当該第1の片21aに対向して平行に配置されている第2の片21bと、第1及び第2の片21a、21bにそれぞれ直交する第3の片21cとから成る略コの字形状を含む略F字形状を有している。そして、一方のバスバー21の第1の片21aの上面に、2列に並置された第1の薄型電池10a及び第2の薄型電池10bの各正極端子104が、例えば、熱溶着等によりそれぞれ電気的に接続されており、当該バスバー21の第2の片21bの下面に、第3の薄型電池10c及び第4の薄型電池10dの各正極端子104が、例えば、熱溶着等によりそれぞれ電気的に接続されている。
他方のバスバー21においても同様に、当該他方のバスバー21の第1の片21aの上面に、2列に並置された第1の薄型電池10a及び第2の薄型電池10bの各負極端子105が、例えば、熱溶着等によりそれぞれ電気的に接続されており、当該バスバー21の第2の片21bの下面に、第3の薄型電池10c及び第4の薄型電池10dの各負極端子105が、例えば、熱溶着等によりそれぞれ電気的に接続されている。このように2つのバスバー21により接続された4つの薄型電池10a〜10dは、図3に示すような4つの薄型電池10a〜10dが並列接続されたバッテリ20を構成している。
このバッテリ20を構成する各薄型電池10a〜10dは、例えば、図4(A)及び図4(B)に示すようなリチウム系の薄型二次電池10であり、例えばニッケル酸リチウム(LiNiO)、マンガン酸リチウム(LiMnO)、コバルト酸リチウム(LiCoO)などのリチウム複合酸化物や、カルコゲン(S、Se、Te)化物などの正極活物質を有する2枚の正極板101と、例えば非晶質炭素、難黒鉛化炭素、易黒鉛化炭素、または黒鉛などのように、正極活物質のリチウムイオンを吸蔵および放出する負極活物質を有する2枚の負極板103との間に、例えばポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP)などのポリオレフィン等から構成される微多孔性膜である5枚のセパレータ102を介在させて交互に積層し、正極側集電部104aを介して各正極板102にそれぞれ接続された、例えばアルミニウムやアルミニウム合金、銅又はニッケル等の金属箔製の正極端子104と、負極側集電部105aを介して各負極板103にそれぞれ接続された、例えばニッケル、銅、ステンレス又は鉄等の金属箔製の負極端子105とを導出して構成される発電要素109を、例えばアルミニウム等の金属箔を耐電解液性及び電気絶縁性に優れた合成樹脂フィルムでラミネートした樹脂−金属薄膜ラミネート材から構成される電池外装部材106、107に収容し、当該電池外装部材106、107により形成される空間に、有機液体溶媒に過塩素酸リチウム、ホウフッ化リチウム等のリチウム塩を溶質とした液体電解質を注入した後、電極端子104、105の一部が電池外装部材106、107の外部に導出するように、電池外装部材106、107の外周縁を熱プレスにより熱融着し、封止することにより構成されている。
なお、正極板101、セパレータ102、負極板103の枚数には何ら限定されず、1枚の正極板101、3枚のセパレータ102、1枚の負極板103でも発電要素109を構成することができ、必要に応じて正極板、負極板およびセパレータの枚数を選択して構成することができる。また、特に、負極活物質として非晶質炭素や難黒鉛化炭素を用いると、充放電時における電位の平坦特性に乏しく放電量にともなって出力電圧も低下するので、通信機器や事務機器の電源には不向きであるが、電気自動車等の電源として用いると急激な出力低下がないので有利である。
さらに、本実施形態に係るバッテリ20には、図2(A)〜図2(C)に示すように、正極端子104側のバスバー21の各片21a〜21cから構成される略コの字形状に囲まれた空間内に磁気センサ22(磁力検出手段)が配置されており、当該磁気センサ22は、当該空間における同図のZ軸方向の磁力を検出することが可能となっている。
この磁気センサ22は、図2(B)に示すように、当該磁気センサ22の中心が、バスバー21の第1の片21aからの距離Lと当該バスバー21の第2の片21bからの距離Lとが実質的に同一の距離であるように、且つ、当該バスバー21の第3の片21からの距離Lが、前記距離Lより大きくなるような位置で(L<L)、例えばバッテリ20の筐体(不図示)等により支持されている。なお、負極端子105側のバスバー21の略コの字形状の空間内には磁気センサは設けられていない。
次に、バッテリ20における薄型電池10aの異常を磁気センサ22により検出する原理と、メインコントローラ40が有するスケールS、Sについて説明する。図5は本発明の実施形態に係るバッテリにおける異常検出の原理を示す概念図であり、図5(A)は全ての薄型電池が正常な場合を示す概念図、図5(B)は第1の薄型電池が異常な場合を示す概念図、図5(C)は第2の薄型電池が異常な場合を示す概念図、図5(D)は第3の薄型電池が異常な場合を示す概念図、図5(E)は第4の薄型電池が異常な場合を示す概念図、図6は本発明の本実施形態に係るバッテリにおける薄型電池の異常検出に用いられるスケールの概念図である。なお、図5(B)〜図5(E)において、異常が発生している薄型電池10a〜10dはハッチングによりそれぞれ示している。
ここで、図5(A)〜図5(E)に示すように、バスバー21の第1の片21aを通る電流を第1の電流Iとし、当該バスバー21の第2の片21bを通る電流を第2の電流Iとし、当該バスバー21の第1の片21aと第2の片21bとの間の第3の片21cを通る電流を第3の電流Iとする。
先ず、全ての薄型電池10a〜10dが正常な状態である場合は、図5(A)に示すように、バスバー21に囲まれた空間に設けられた磁気センサ22において、第1の電流IによりZ軸正方向の磁力を発生し、第2の電流IによりZ軸負方向の磁力を発生し、第3の電流IによりZ軸正方向の磁力を発生する。
いずれの薄型電池10a〜10dが正常状態である場合には、各薄型電池10a〜10dに実質的に均等に電力が供給されるため、第1の電流Iと第2の電流Iとは実質的に同一の大きさであり(I=I)、しかもバスバー21の第1の片21aからの距離Lと第2の片21bからの距離Lとが実質的に同一となるように磁気センサ22が配置されているので、第1及び第2の電流I、Iにより生じる磁力は相殺され、磁気センサ22における磁力は、第3の電流Iにより生じるZ軸正方向の磁力に相当する磁力となる。なお、図5(A)〜図5(E)中における磁気センサ22の中心に示される記号の大きさは、磁気センサ22の中心における磁力の強さのイメージを示しており、各電流I〜Iを示す矢印の太さは、各電流I〜Iの大きさのイメージを示している。
そこで、本実施形態では、図6に示すように、この正常状態における磁力及び電流変動による誤差を含めた範囲を、各スケールS、S上に第1の磁力範囲Bとして割り振り、バッテリ20の正常状態を示す基準としている。
このように、本実施形態では、バスバーの対向する第1の片及び第2の片において、第1の片からの距離と第2の片からの距離とが実質的に同一となるように、磁気センサを設置することにより、組電池が有する薄型電池の異常を容易に検出することが可能となっている。
これに対し、第1の薄型電池10aに異常が発生した場合には、当該第1の薄型電池10aの内部抵抗が著しく低下したり、当該第1の薄型電池10aに内部短絡が生じるので、図5(B)に示すように、上述の正常状態の場合と比較して、第1及び第3の電流I、Iがそれぞれ増加するのに対し、第2の電流Iが減少する。これにより、正常状態の場合と比較して、バスバー21に囲まれた空間に設けられた磁気センサ22において、第2の電流Iにより生じるZ軸負方向の磁力に対して、第1の電流Iにより生じるZ軸正方向の磁力が相対的に大きくなると共に、第3の電流Iにより生じるZ軸正方向の磁力も大きくなるので、磁気センサ22における磁力は、上記の正常状態の場合より強いZ軸正方向の磁力となる。本実施形態では、図6に示すように、この状態の磁力に電流変動の誤差を加えた範囲を、各スケールS、S上に第2の磁力範囲Bとして割り振っている。
第2の薄型電池10bに異常が発生した場合には、当該第2の薄型電池10bの内部抵抗が著しく低下したり、当該第2の薄型電池10bに内部短絡が生じるので、図5(C)に示すように、上述の正常状態の場合と比較して、第3の電流Iが増加するのに対し、第1及び第2の電流I、Iが減少する。これにより、正常状態の場合と比較して、バスバー21に囲まれた空間において、第1の電流Iにより生じるZ軸正方向の磁力と、第2の電流Iにより生じるZ軸負方向の磁力が相対的に弱くなるのに対し、第3の電流Iにより生じるZ軸正方向の磁力が相対的に強くなる。
ここで、上述のように、磁気センサ22は、バスバー21に囲まれた空間において、第3の片21cからの距離Lが、第1及び第2の片21a、21bからの距離Lよりも長くなるように設けられており(L<L)、当該磁気センサ22は、各電流I〜Iに同一の電流値である場合、第1及び第2の電流I、Iにより生じる磁力よりも第3の電流Iにより生じる磁力が弱くなるように設けられている。従って、この場合には、磁気センサ22における磁力は、上記の正常状態の場合より強いが、第1の薄型電池10aに異常が発生した場合より弱いZ軸正方向の磁力となる。本実施形態では、図6に示すように、この状態の磁力に電流変動の誤差を含めた範囲を、各スケールS、S上に第3の磁力範囲Bとして割り振っている。なお、図6に示す第4の磁力範囲Bは、第2の磁力範囲Bと第3の磁力範囲Bとが重複する範囲であり、第1の薄型電池10aに異常が発生したのか、第2の薄型電池10bに異常が発生したのか判断することが困難な磁力範囲を示す。
このように、本実施形態では、バスバーの第1の片からの距離と第2の片からの距離を実質的に同一の距離とし、当該第1及び第2の片からの距離より第3の片からの距離が長くなるように磁気センサを設け、第1及び第2の電流により生じる磁力と第3の電流により生じる磁力とを差別化することにより、検出される磁力の強弱に基づいて、異常が発生した薄型電池を精度良く特定することが可能となっている。
第3の薄型電池10cに異常が発生した場合には、当該第3の薄型電池10cの内部抵抗が著しく低下したり、当該第3の薄型電池10cに内部短絡が生じるので、図5(D)に示すように、上述の正常状態の場合と比較して、第1〜第3の電流I〜Iの何れもが減少する。これにより、正常状態の場合と比較して、何れも電流I〜Iにより生じる磁力も相対的に減少するので、磁気センサ22における磁力は、上記の正常状態より弱いZ軸正方向又はZ軸負方向の磁力となる。本実施形態では、図6に示すように、この状態の磁力に電流変動を加えた範囲を、各スケールS、S上に第5の磁力範囲Bとして割り振っている。
第4の薄型電池10dに異常が発生した場合には、当該第4の薄型電池10dの内部抵抗が著しく低下したり、当該第4の薄型電池10dに内部短絡が生じるので、図5(E)に示すように、上述の正常状態の場合と比較して、第2の電流Iが増加するのに対し、第1及び第3の電流I、Iがそれぞれ減少する。これにより、正常状態の場合と比較して、第2の電流Iにより生じるZ軸負方向の磁力が、第1の電流Iにより生じるZ軸正方向の磁力に対して相対的に強くなると共に、第3の電流Iにより生じるZ軸正方向の磁力も相対的に弱くなるので、磁気センサ22における磁力は、上述の第3の薄型電池10cに異常が発生した場合よりさらに弱いZ軸負方向の磁力となる。本実施形態では、この状態の磁力に電流変動を加えた範囲を、各スケールS、S上に第6の磁力範囲Bとして割り振っている。なお、図6に示す第7の磁力範囲Bは、第5の磁力範囲Bと第6の磁力範囲Bとが重複する範囲であり、第3の薄型電池10cに異常が発生したのか、第4の薄型電池10dに異常が発生したのか判断することが困難な範囲を示す。
因みに、上述のバスバー21に各電流I、I、Iをそれぞれ流した場合に発生する、当該バスバー21に囲まれた空間に設けられた磁気センサ22における磁力は、透磁率をμとすると、B[T]=μ/2πL+μ/2πL+μ/2πL=μ/2π(I/L+I/L+I/L)により表される。上述の各スケールSa、Sbは、例えば、バッテリ20の製作時等に、上記の式、実測値及び電流変動を踏まえた上で予め設定される。
さらに、本実施形態において磁力の強さと薄型電池10a〜10dの故障状態とを対応付ける各スケールS、Sには、図6に示すように、正常状態を示す第1の磁力範囲Bと第2の薄型電池10bの異常を示す第3の磁力範囲Bとの間、及び、第1の磁力範囲Bと第3の薄型電池10cの異常を示す第5の磁力範囲Bとの間に、バッテリ20の劣化等による軽度の異常を示す第8及び第9の磁力範囲B、Bが割り当てられている。なお、第3及び第5の磁力範囲B、Bに隣接する第9の磁力範囲Bに属する場合より、第1の磁力範囲Bに隣接する第8の磁力範囲Bに属する場合の方が、バッテリ20の劣化状態は軽症であることを示す。
次に作用について説明する。図7は本発明の実施形態における薄型電池の異常検出のフローチャートである。
先ず、運転者が車輌30のイグニッションスイッチ(不図示)をオンすると、これをトリガとして、磁気センサ22に電力の供給が開始される。そして、図7に示すように、電流センサ31がバッテリ20全体に流れる電流Iを検出する(ステップS10)。
次に、メインコントローラ40が、電流センサ31により検出された電流値Iを読み込み、バッテリ20が充電状態又は放電状態にあるかを判断する(ステップS20)。なお、本実施形態では、図1に示すように、電流センサ31が正の電流値を検出した場合には(I>0)、バッテリ20が充電状態にあると判断し、当該電流センサ31が負の電流値を検出した場合には(I<0)、バッテリ20が放電状態にあると判断する。
この判断において、バッテリ20が充電状態にあると判断した場合(I>0)にはステップS30に進み(ステップS20にてYES)、バッテリ20が放電状態にあると判断した場合(I<0)にはステップS10に戻り、バッテリ20の充電状態が確認されるまで電流センサ31が電流値Iの検出を繰り返す。
ステップS20においてバッテリ20の充電状態を確認した場合には、次に、メインコントローラ40は、当該検出された電流値Iが第1の電流域Iに含まれるか否かを判断する(ステップS30)。この判断において、検出された電流値Iが第1の電流域Iに包含される(I∈I)と判断した場合には(ステップS30にてYES)、当該メインコントローラ40が具備するタイマ機能(不図示)により時間Tの計時を開始する(ステップS40)。
そして、メインコントローラ40は、磁気センサ22により検出される磁力Bを例えば10ms毎に読み取り、タイマ機能による時間Tが、所定の閾値Tを計時(T≧T)するまでの間に(ステップS70にてNO)、当該磁力BをN個サンプリングする(ステップS50)。なお、この磁気センサ22による磁力Bの検出の間、メインコントローラ40は、電流センサ31により検出される電流値Iを読み取り、当該電流値Iが第1の電流域Iに含まれているか否か(I∈I)の監視を継続する(ステップS60)。この監視によりバッテリ20に流れている電流値Iが第1の電流域Iに含まれない(I≠I)と判断した場合には(ステップS60にてNO)、磁力Bのサンプリングを中止して、タイマ機能をリセットして(ステップS130)、ステップS10に戻る。
バッテリ20に流れている電流値Iが第1の電流域Iに含まれた状態が、時間Tの間維持されている場合には(ステップS60にてYES、及び、ステップS70にてYES)、上述のようにN個サンプリングされた磁力Bの平均値Bave(Bave=1/NΣB)を演算する(ステップS80)。
次に、メインコントローラ40は、バッテリ20に流れる電流値Iが第1の電流域Iに包含されていることから、当該メインコントローラ40が有する2つのスケールS、Sのうち、第1の電流域Iに対応した第1のスケールSを選択し(ステップS90)、平均磁力Baveを第1のスケールSに対して照会し、当該平均磁力Baveが、当該第1のスケールS上の第1の磁力範囲Bに包含されるか否かを判断する(ステップS100)。
この判断において、平均磁力Baveが第1の磁力範囲Bに包含される(Bave∈B)と判断された場合には(ステップS100にてYES)、車輌30のバッテリ20は正常な状態にあるので、タイマ機能をリセットして(ステップS130)、ステップS10に戻る。
ステップS100の判断において、平均磁力Baveが第1の磁力範囲Bに包含されない(Bave≠B)と判断された場合には(ステップS100にてNO)、次に、当該平均磁力Baveが、第1のスケールS上の第8の磁力範囲B又は第9の磁力範囲Bに包含されるか否かを判断する(ステップS110)。
この判断において、平均磁力Baveが第8又は第9の磁力範囲B、Bに包含されるか(Bave∈B、B)と判断された場合には(ステップS110にてYES)、バッテリ20が劣化状態にあると推測されるので、メインコントローラ40は、例えば、モータ32の回生制動を制御する回生トルク指令値に1未満の係数を乗じて制御を行うことにより、モータ32による回生制動を制限する(ステップS120)。
バッテリ20が劣化している場合には、当該バッテリ20の容量が減少しており、モータ32の回生制動により発生した全ての回生電力を許容することが出来ない場合があるが、このようにバッテリ20の劣化状態に応じてモータ32による回生制動を制限することにより、モータ32による発電量を抑制し、バッテリ20への充電量を制限することが可能となるので、バッテリ20の安全性を確保すると共に、車輌30の走行を継続することが可能となる。
なお、平均磁力Baveが、第8の磁力範囲Bに属する場合より第9の磁力範囲Bに属する場合の方が劣化の程度が大きいと考えられるので、平均磁力Baveが第8の磁力範囲Bに属する場合より、当該平均磁力Baveが第9の磁力範囲Bに属する場合に、メインコントローラ40からモータ32への回生トルク指令値に乗じる係数を小さくして、モータ32の回生制動により生じるバッテリ20への充電量をさらに制限しても良い。
バッテリ20が劣化状態にある場合(Bave∈B、B)には、車輌30は未だ走行可能であるので、タイマ機能をリセットして(ステップS130)、ステップS10に戻る。なお、この場合に、バッテリ20が劣化状態にある旨を、インジケータ45やブザー46を用いて車輌30の運転者に対して注意喚起しても良い。
ステップS110の判断において、平均磁力Baveが第8の磁力範囲B及び第9の磁力範囲Bの何れにも包含されない(Bave≠B、B)と判断された場合には(ステップS110にてNO)、メインコントローラ40は、インジケータ45及びブザー46に対して、車輌30のバッテリ20が故障状態にある旨の報知する制御を行い、当該制御に基づいて、運転者に対して、インジケータ45により視覚的に及びブザー46により聴覚的に注意を喚起する(ステップS250)。この際、バッテリ20において異常が発生している薄型電池10a〜10dを特定して注意喚起しても良い。
上記のステップS30に戻り、当該ステップS30の判断において、電流センサ31により検出された電流値Iが第1の電流域Iに含まれない(I≠I)と判断した場合には(ステップS30にてNO)、メインコントローラ40は、さらに当該電流値Iが第2の電流域Iに含まれるか否かを判断する(ステップS140)。
そして、電流値Iが第2の電流域Iに含まれる(I∈I)と判断された場合には(ステップS140にてYES)、上述の電流値Iが第1の電流域Iに含まれると判断した場合のステップS40〜ステップS110と同様に、当該メインコントローラ40が具備するタイマ機能(不図示)により時間Tの計時を開始し(ステップS150)、当該時間Tが閾値Tを計時(T≧T)するまでの間(ステップS180)、電流値Iの監視を継続しながら(ステップS170)、磁気センサ22が磁力Bのサンプリングを繰り返す(ステップS160)。なお、ステップS140、S170において、電流値Iが第2の電流域Iに含まれない(I≠I)と判断された場合には、タイマ機能をリセットして(ステップS240)、ステップS10に戻る。
そして、メインコントローラ40は、サンプリングされたN個の磁力Bの平均値Baveを演算し(ステップS190)、バッテリ20に流れる電流値Iが第2の電流域Iに包含されていることから第2の電流域Iに対応した第2のスケールSを選択し(ステップS200)、演算された平均磁力Baveを当該第2のスケールSに対して照会し、当該平均磁力Baveが第2のスケールS上の第1の磁力範囲Bに包含されるか否かを判断する(ステップ210)。
このように、本実施形態では、車輌のメインコントローラに、異なる電流域にそれぞれ対応したスケールを複数具備させることにより、バスバーに流れる電流値の変化に伴って当該電流により生じる磁力が変化したような場合であっても、バッテリが有する薄型電池の異常を適切に検出することが可能となる。
この判断において、平均磁力Baveが当該第2のスケールS上の第2の磁力範囲Bに包含される(Bave∈B)と判断された場合には(ステップS210にてYES)、タイマ機能をリセットして(ステップS240)、ステップS10に戻る。これに対し、平均磁力Baveが第1の磁力範囲Bに包含されない(Bave≠B)と判断された場合には(ステップS210にてNO)、次に、当該平均磁力Baveが第2のスケールS上の第8の磁力範囲B又は第9の磁力範囲Bに包含されるか否かを判断し(ステップS220)、平均磁力Baveが第8及び第9の磁力範囲B、Bに包含される(Bave∈B、B)と判断された場合には(ステップS220にてYES)、バッテリ20が劣化状態にあると推測されるので、メインコントローラ40は、例えば、モータ33への回生制動の指令値に1未満の係数を乗じて回生電力を制限する制御を行い(ステップS230)、タイマ機能をリセットして(ステップS240)、ステップS10に戻る。
これに対し、ステップS220の判断において、平均磁力Baveが第8の磁力範囲B及び第9の磁力範囲Bの何れにも包含されない(Bave≠B、B)と判断された場合には(ステップS220にてNO)、メインコントローラ40は、インジケータ45及びブザー46に対して、車輌30のバッテリ20が異常状態にある旨の報知する制御を行い、当該制御に基づいて、運転者に対して、インジケータ45により視覚的に及びブザー46により聴覚的に注意を喚起する(ステップS250)。
なお、請求項における組電池は、本実施形態におけるバッテリ20に相当し、薄型電池が第1〜第4の薄型電池10a〜10dに相当し、バスバーがバスバー21に相当し、磁力検出手段が磁気センサ22に相当し、異常検出手段がメインコントローラ40に相当しており、請求項における薄型電池の異常検出装置は、本実施形態では、車輌30のバッテリ20及びメインコントローラ40に組み込まれた形態となっている。
本実施形態では、並列接続された複数の薄型電池で構成されるバッテリにおいて、バッテリのバスバーに囲まれる空間に磁気センサを設け、この磁気センサによりバスバーを流れる電流により生じる磁力を検出し、当該検出された磁力により薄型電池の異常を検出することにより、各薄型電池に個別の電流検出器を設ける必要がなくなり、その簡易な構造によりバッテリの小型軽量化を図ることが可能になると共に、当該バッテリのコストダウンを図ることが可能となる。
また、本実施形態では、当該磁気センサにより検出された磁力の強弱に基づいて、バッテリにおいて異常が発生した薄型電池を特定したり、バッテリに発生した異常の程度を検出することにより、簡易な構造でありながら薄型電池の異常を精度良く検出することが出来る。
なお、以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。本実施形態のバッテリは、4つの薄型電池を並列接続して構成されているが、本発明では特にこれに限定されず、バッテリに要求される電圧や容量に応じて、例えば、並列接続された4つの薄型電池の組合わせ同士をさらに直列接続して組電池を構成しても良い。また、本実施形態では、バッテリの充電時に異常を検出するように説明したが、例えば上述の電流センサにより検出される負の電流値に対応したスケールを設定することにより、バッテリの放電時に異常を検出するようにしても良い。さらに、本実施形態ではメインコントローラが2つのスケールを具備しているものと説明したが、1つ或いは異なる電流域に応じた2つ以上のスケールを具備しても良く、或いは、当該スケールを電流値に連続的に対応させた関数としても良い。
図1は、本発明の実施形態に係る電気自動車の全体構成を示す概念図である。 図2は、本発明の実施形態に係る組電池であり、図2(A)は正面図、図2(B)は側面図、図2(C)は平面図である。 図3は、図2に示す組電池の等価回路図である。 図4(A)は、本発明の実施形態に係る薄型電池の全体を示す平面図であり、図4(B)は、図4(A)のIVB-IVB線に沿う断面図である。 図5は、本発明の実施形態に係るバッテリにおける異常検出の原理を示す概念図であり、図5(A)は全ての薄型電池が正常な場合を示す概念図であり、図5(B)は第1の薄型電池が異常な場合を示す概念図であり、図5(C)は第2の薄型電池が異常な場合を示す概念図であり、図5(D)は第3の薄型電池が異常な場合を示す概念図であり、図5(E)は第4の薄型電池が異常な場合を示す概念図である。 図6は、本発明の実施形態に係るバッテリにおける薄型電池の異常検出に用いられるスケールの概念図である。 図7は、本発明の実施形態における薄型電池の異常検出のフローチャートである。
符号の説明
10…薄型電池
20…バッテリ
21…バスバー
21a…第1の片
21b…第2の片
21c…第3の片
22…磁気センサ
30…車輌
31…電流センサ
32…モータ
33…インバータ
40…メインコントローラ
41…ブレーキコントローラ
42…アクセルセンサ
43…ブレーキセンサ
44…車速センサ
45…インジケータ
46…ブザー

Claims (11)

  1. 並列接続された2以上の薄型電池を有する組電池において、薄型電池の異常を検出するための薄型電池の異常検出装置であって、
    2以上の前記薄型電池の各同極端子が接続されたバスバーと、
    前記バスバーにより囲まれた空間の磁力を検出する磁力検出手段と、
    前記磁力検出手段により検出された磁力に基づいて、前記組電池が有する薄型電池の異常を検出する異常検出手段と、を少なくとも備えた薄型電池の異常検出装置。
  2. 前記異常検出手段は、前記磁力検出手段により検出された磁力の強弱に基づいて、前記組電池において異常が発生した薄型電池を特定する請求項1記載の薄型電池の異常検出装置。
  3. 前記異常検出手段は、前記磁力検出手段により検出された磁力の強弱に基づいて、前記組電池に発生した異常の程度を検出する請求項1又は2記載の薄型電池の異常検出装置。
  4. 前記バスバーは、対向する第1の片及び第2の片を少なくとも有し、
    前記磁力検出手段は、前記バスバーの第1の片からの距離と、前記第2の片からの距離とが実質的に同一となるように設けられている請求項1〜3の何れかに記載の薄型電池の異常検出装置。
  5. 前記バスバーは、前記第1及び第2の片にそれぞれ交わる第3の片をさらに有し、
    前記磁力検出手段は、前記第3の片からの距離が、前記バスバーの第1又は第2の片からの距離より長くなるように設けられている請求項4記載の薄型電池の異常検出装置。
  6. 前記異常検出手段は、前記組電池が有する前記薄型電池の異常状態を磁力の強さに対応付けたスケールを有し、
    前記異常検出手段は、前記磁力検出手段が検出した磁力を前記スケールに対して照会することにより、前記組電池において異常が発生した薄型電池を特定する請求項2〜5の何れかに記載の薄型電池の異常検出装置。
  7. 前記異常検出手段は、前記組電池が有する前記薄型電池の異常状態を磁力の強さに対応付けたスケールを有し、
    前記異常検出手段は、前記磁力検出手段が検出した磁力を前記スケールに対して照会することにより、前記組電池に発生した異常の程度を検出する請求項3〜6の何れかに記載の薄型電池の異常検出装置。
  8. 前記組電池に流れる電流を検出する電流検出手段をさらに備え、
    前記異常検出手段は、電流値に対応した前記スケールを複数有し、
    前記異常検出手段は、前記電流検出手段により検出された電流値に対応する前記スケールを選択し、前記磁力検出手段により検出された磁力を前記選択されたスケールに対して照会する請求項6又は7記載の薄型電池の異常検出装置。
  9. 並列接続された2以上の薄型電池を有し、請求項1〜8の何れかに記載の薄型電池の異常検出装置が設けられた組電池と、
    少なくとも発電を行うことにより、前記組電池が有する薄型電池を充電することが可能な発電手段と、を少なくとも備えた車輌。
  10. 前記発電手段の発電量を制御する発電制御手段をさらに備え、
    前記異常検出装置により検出された前記組電池の異常の程度に基づいて、前記発電制御手段が前記発電手段による発電量を制御する請求項9記載の車輌。
  11. 前記車輌の運転者に報知を行う報知手段をさらに備え、
    前記異常検出装置による検出結果に基づいて、前記報知手段が運転者に対して報知を行う請求項9又は10記載の車輌。
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