JP2005063590A - データ記録再生装置、データ記録再生方法、プログラム、記録媒体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 第1のエラー訂正符号単位と第2のエラー訂正符号単位を用いることによって、より広い範囲でのランダムエラーやバーストエラーに対してもエラー訂正が可能として、リトライ動作を回避することによって、転送速度を低下させることなく、安定したデータ再生を行う。また、エラー訂正ブロックの構成は、記録面/ゾーン/ヘッドに応じて設定することで、記録面/ゾーン/ヘッドに応じてセクタ構造が異なる場合も適正なECC構成とする。
【選択図】 図11
Description
そして、磁気ヘッドを回転するメディア表面上で半径方向にスキャンさせることによって、メディア上にデータに相当する磁化を生じさせて書き込みを行い、あるいはデータを読み出すことができる。
ハードディスク上には、データを記録するための区画として、同心円状に多数の「トラック」を形成する。そして、ディスクの最外周から内周に向かって0,1,…とトラック番号が割り振られる。ディスク表面上にトラック数が多いほどメディアの記憶容量は増す。
ゾーンビットレコーディング方式を採用した場合、各トラック上の記録密度をほぼ均一にすることができる一方で、トラック毎のデータ転送速度が不均一となるという問題がある。データ転送速度は、ディスクの内周方向に進むにつれて、低くなっていく。
この場合、HDD側では、指定された先頭セクタからのアクセスを行うとともに、その後アクセスされるセクタを予測して先読みを行うシーケンスを作成しながらアクセスを行うことができる。
大きなデータがメディア上に連続して書き込まれている場合には、読み出し時の先読み動作が有効に働く。
通常のディスクドライブでは、このシーク時間と回転待ち時間を短縮するために、ディスクの回転数を上げることが行われている。これは、コンピュータなどのホスト側で扱われるデータ量やデータ構造に規則性がないため、アクセス方法による改善を行うことが困難であるからである。しかしディスクの回転数を上げる方式では、電力消費や記憶容量の面において不利であり、問題となる。
しかしながら、このようなリトライ動作は、1周回転待ちして再読み込みを行う必要がある。このため、さらにデータ読み出し時間の遅れを発生させることになる。
例えば、AVコンテンツを扱うシステムにおいて、HD(ハイビジョン画質)の再生やあるいは特殊再生を行うなど、高転送速度が要求される状況があり、セクタ内において訂正不能な読み取りエラーが発生しても時間的にリトライを行うことが出来ない場合がある。このようなとき、現状では、エラー訂正が行われないまま処理を進める他なく、この結果、再生品質は悪くなった。
また上記特許文献1には、記録するデータブロックの重要度を示す情報を持たせ、この情報に基づいて、重要であるデータブロックについてはエラー訂正能力を増加させ、それ以外は通常の訂正能力とする等の切換を行う技術が開示されている。
これらの技術は、特にAVコンテンツを扱うシステム等において或る程度適切に機能するが、リトライの回避やエラー訂正においてより効果的な技術が求められている。
このように、さらに細かいフォーマット構成とすることによって、HDDの記録密度は向上すると共に、歩留まりについても改善が期待される。
それに伴って、エラー訂正能力についても、ディスク全周にわたっての高効率化、及び品質向上が望まれてくる。
即ち、所望のデータ記憶場所へのアクセス時間の短縮を図る。
また、転送速度を低下させることなく安定したデータ再生を行う。
また、より広い範囲でのランダムエラーやバーストエラーに対してもエラー訂正可能とすることでリトライ動作を回避して転送速度の低下を少なくし、安定したデータ再生を行うことができるようにする。
また、フォーマット構成の細分化に対応できるエラー訂正方式を実現する。
この場合、上記エラー訂正手段は、上記ディスク記録媒体に対するデータの書込/読出動作に際して選択される部位として、記録再生ヘッドの選択、又は上記ディスク記録媒体におけるデータの書込/読出を行う記録面の選択、又は記録面におけるゾーンの選択に応じて、上記エラー訂正ブロックの構成を変更する。
また、上記エラー訂正手段は、上記エラー訂正ブロックの構成を変更は、上記第2のエラー訂正符号単位の変更により行う。
また上記エラー訂正手段は、上記エラー訂正ブロックを上記第1、第2のエラー訂正符号単位の一方のみで形成することにより、上記エラー訂正ブロックの構成の変更を行う。
また、上記エラー訂正手段はリードソロモン符号方式によりエラー訂正符号を生成する。さらに、上記エラー訂正ブロックは、上記第1又は第2のエラー訂正符号単位において、インターリーブ構造を備える。
この場合、上記データアクセス手段は、書き込みアクセス時には、各セクタに対して、トラック上でアクセスを開始したセクタから順番に相対位置アドレスを割り振り、読み出しアクセス時には、トラック上の各セクタから読み出したデータを相対位置アドレスに従って再配置して、書き込まれたデータを再現する。
また上記エラー訂正手段は、トラック当たりに2以上のエラー訂正ブロックが存在しないように、且つ、1又は複数のトラック単位でエラー訂正ブロックを完結させるように、上記エラー訂正ブロックを形成する。
この場合、上記エラー訂正ステップでは、上記ディスク記録媒体に対するデータの書込/読出動作に際して選択される部位として、記録再生ヘッドの選択、又は上記ディスク記録媒体におけるデータの書込/読出を行う記録面の選択、又は記録面におけるゾーンの選択に応じて、上記エラー訂正ブロックの構成を変更する。
また上記エラー訂正ステップでは、上記エラー訂正ブロックの構成を変更は、上記第2のエラー訂正符号単位の変更により行う。
また上記エラー訂正ステップでは、上記エラー訂正ブロックを上記第1、第2のエラー訂正符号単位の一方のみで形成する。
上記エラー訂正ステップではリードソロモン符号方式によりエラー訂正符号を生成する。また上記エラー訂正ブロックは、上記第1又は第2のエラー訂正符号単位において、インターリーブ構造を備える。
この場合、上記データアクセスステップでは、書き込みアクセス時には、各セクタに対して、トラック上でアクセスを開始したセクタから順番に相対位置アドレスを割り振り、読み出しアクセス時には、トラック上の各セクタから読み出したデータを相対位置アドレスに従って再配置して、書き込まれたデータを再現する。
また上記エラー訂正ステップでは、トラック当たりに2以上のエラー訂正ブロックが存在しないように、且つ、1又は複数のトラック単位でエラー訂正ブロックを完結させるように、上記エラー訂正ブロックを形成する。
即ち、第1のエラー訂正符号(C1)単位を用いることによりセクタ内でのランダムエラーを訂正することができるとともに、第2のエラー訂正符号(C2)単位を用いることによりセクタ内エラー訂正範囲を越えるエラーや、セクタ間にまたがるバーストエラーを訂正することができる。すなわち、エラー訂正ブロック構成をC1+C2とすることによって、データ転送速度を所望以上に保つためにリトライが行えない状況においても、C1でエラー訂正が不能となった際に、さらにC2でエラー訂正を行うことができるので、より安定したシステムを提供することができる。そしてこのように、より広い範囲でのランダムエラーやバーストエラーに対してもエラー訂正が可能として、リトライ動作を回避することによって、転送速度を低下させることなく、安定したデータ再生を行うことができる。
さらに、エラー訂正ブロック構成が、記録再生ヘッド、記録面、ゾーンなど、ディスク記録媒体に対するデータの書込/読出動作に際して選択される部位に応じて設定されることで、細分化されたセクタフォーマットに対応してエラー訂正能力のバラツキが発生することを回避したり、或いはヘッドや記録面の特性に合わせて効率の良いエラー訂正を実現できる。
特にこの場合、上記データアクセス手段が、書き込みアクセス時には、各セクタに対して、トラック上でアクセスを開始したセクタから順番に相対位置アドレスを割り振り、読み出しアクセス時には、トラック上の各セクタから読み出したデータを相対位置アドレスに従って再配置して、書き込まれたデータを再現することで、トラックのどのセクタからでもアクセスを行うことができるので、シーク直後の任意のヘッド位置から読み書きを行うことにより、回転待ちをなくすことができる。この結果、シークの回数を最小限に抑え、アクセス時間が短縮化される。
また、書込や読出の要求元(例えば、HDDに接続されているコンピュータなどのホスト装置)は、ディスク上のセクタ・アドレスを意識する必要がない。また、データサイズが短くて済む相対位置アドレスを用いることにより、記憶領域の有効利用を図ることができる。
また、読み出しアクセス時には、トラック上の各セクタから読み出したデータを、例えばバッファメモリ上で相対位置アドレスに従って再配置することによって、アクセスを開始したセクタの位置に拘わらず、元のデータを組み立てることができるが、この場合、トラック当たりに2以上のエラー訂正ブロックが存在しないように、且つ、1又は複数のトラック単位でエラー訂正ブロックを完結させるようにエラー訂正ブロックを形成することが適切である。
即ち、第1のエラー訂正符号単位を用いることによりセクタ内でのランダムエラーを訂正することができるとともに、第2のエラー訂正符号単位を用いることによって、セクタ内エラー訂正範囲を越えるエラーや、セクタ間にまたがるバーストエラーを訂正することができる。これによって、データ転送速度を所望以上に保つためにリトライが行えない状況においても、適切にエラー訂正ができ、より安定したシステムを提供することができる。そしてこのように、より広い範囲でのランダムエラーやバーストエラーに対してもエラー訂正が可能として、リトライ動作を回避することによって、転送速度を低下させることなく、安定したデータ再生を行うことができる。
さらに、エラー訂正ブロック構成が、記録再生ヘッド、記録面、ゾーンなど、ディスク記録媒体に対するデータの書込/読出動作に際して選択される部位に応じて設定されることは、それらの特性(記録再生の性能)に合わせてエラー訂正ブロックを変化させることになり、つまりエラー訂正能力のバラツキが発生することを回避したり、効率の良いエラー訂正を実現することができ、また効率の良いディスクフォーマットを実現できる。またこれらの効果は、ディスク上のフォーマット構成が細分化された場合にも有効である。
以上によって、よりいっそう安定したシステムを提供することができる。
1.ハードディスク装置の構成
2.アクセス動作
3.ECC構成
4.ヘッド/記録面/ゾーンに応じたECCブロック設定
5.適用例
図1には、本発明の一実施形態に係るHDD(ハードディスク装置)10の全体構成を模式的に示している。
同図に示すように、HDD10は、CPU(Central Processing Unit)11と、ROM(Read Only Memory)/RAM(Random Access Memory)12と、ディスクコントローラ13と、バッファRAM14と、データ読み書き制御部15と、サーボ制御部16、そして磁気ディスク21とを備えている。
即ちドライブユニット内には、数枚の磁気ディスク(プラッタ)が同心円状に重なって構成することができ、そのとき各磁気ディスクの同じトラック番号は円筒状に配置され(シリンダ)、トラック番号と同じシリンダ番号で指定される。
両面が記録面とされる場合、1つの磁気ディスク21に対して2つの記録再生ヘッド22が配される。その例を図2に示す。
図2においては、表裏両面が記録面とされる磁気ディスク21a、21bを示しており、各磁気ディスク21には、それぞれ表面に対するダウンヘッドと裏面に対するアップヘッドが設けられる。
つまり磁気ディスク21aに対しては、その表裏の記録面を挟むようにダウンヘッド22a−1、アップヘッド22a−2が設けられ、ダウンヘッド22a−1は下降することで磁気ディスク21aの表側の記録面をトレースする。またアップヘッド22a−2は上昇することで磁気ディスク21aの裏側の記録面をトレースする。
同様に、磁気ディスク21bに対しては、その表裏の記録面を挟むようにダウンヘッド22b−1、アップヘッド22b−2が設けられる。
ディスクコントローラ13は、インターフェース17を介して接続されるホスト(図示しない)からコマンドを受け取る。CPU11はこのコマンド処理を行い、ディスクコントローラ13はコマンド処理結果に従って、データ読み書き制御部15やサーボ制御部16に対するハードウェア操作を指示する。
インターフェース17経由でホストから受け取った書き込みデータや、磁気ディスク21から読み取ってホストに渡されるデータは、バッファRAM14に一時的に格納される。
セクタ内のデータ量は例えば512バイトで固定である。
実際に記録されているセクタには、データに加えて、ヘッダ情報やエラー訂正用コードなどが付加されている。
同図に示す例では、ディスクを3つのゾーンに区切っており、最外周から順にゾーン0,1,2とゾーン番号が与えられている。さらに、各ゾーン内には複数本のトラックが含まれている。
また図4において、各ゾーンをセクタで区切っているが、この場合(あくまで模式的な例として)、ゾーン0は32セクタで構成され、同様に、ゾーン1は16セクタ、ゾーン2は8セクタでそれぞれ構成されている。ゾーンの切り替えに当たり、具体的なセクタ数については、スピンドルモータ24の回転数は一定とし、記録再生クロックを可変にするなどによって、線記録密度を所定の範囲におさめ、ディスク当たりの記憶容量を増加させるように決定される。
ホストコントローラ32は、インターフェース17を介して接続されるホストとの通信を行う。
バッファコントローラ33は、バッファRAM14と、ディスクコントローラ13内の各部間でのデータのやりとりを制御する。
サーボコントローラ34は、VCM(ボイスコイルモータ)23及びSPM(スピンドルモータ)24の動作を制御することによって、磁気ディスク21上のサーボパターンからサーボ情報を読み取り、この情報をサーボ制御部15へ渡す。
ディスクフォーマッタ35は、バッファRAM14上のデータを磁気ディスク21に書き込んだり、あるいは磁気ディスク21からデータを読み出したりするための制御を行う。
ECCコントローラ36は、バッファRAM14に格納されているデータより、書き込み時にはECC符号を生成して付加したり、あるいは読み出し時にはエラー訂正を行ったりする。
記録面とは、HDD装置10でディスク21において記録再生可能なディスク面のことであり、例えば図1に示したディスク21a、21bによる構成(1ディスクに1記録面)の場合は、記録面は2つとなる。つまりディスク21aの記録面とディスク21bの記録面である。一方、図2に示したディスク21a、21bによる構成(1ディスクに2記録面)の場合は、記録面は4つとなる。つまりディスク21aの表裏の記録面とディスク21bの表裏の記録面である。
ゾーンは、上記のように記録面がZBR方式とされる場合の各ゾーンのことである。
ヘッドは各記録面に対応して設けられた各記録再生ヘッド22のことである。
また、記録面/ゾーン/ヘッドによるECC切替制御情報は、第1のエラー訂正符号C1および、第2のエラー訂正符号C2を持つECCブロック構成の設定を行うための情報であり、この情報は、CPUインターフェース31を介してECCコントローラ36へ送られ、ここでECCブロック構成が設定され、バッファRAM14をアクセスして所定のECC処理が行われる。
記録面/ゾーン/ヘッドによるECC切替制御情報によってECCブロック構成が設定されるということは、つまり記録再生を行う記録面、記録再生を行うゾーン、記録再生を実行するヘッド、の全部又は一部に応じて、ECCブロック構成が切り換えられることを意味する。
また、記録面/ゾーン/ヘッドによるECC切替制御情報は、トラック単位で完結するECCブロック構成の設定を行うための情報であり、この情報は、CPUインターフェース31を介してECCコントローラ36へ送られ、ここでECCブロック構成が設定され、バッファRAM14をアクセスして所定のECC処理が行われる。
なお、上記バッファRAMも関係していることより、記録面/ゾーン/ヘッドによるECC切替制御情報は、バッファコントローラ部33で用いることもある。
上記のように、アクセス方式としてはLBAに基づくアクセス方式と、トラック単位で相対アドレスを用いたアクセス方式が考えられる。LBAに基づくアクセス方式とは通常、多くのHDDで採用されているアクセス方式であるため、詳述は避けるが、ここでトラック単位で相対アドレスを用いたアクセス方式について説明しておく。
これにより、1トラック上のどのセクタからでもアクセスを開始することができる。すなわち、1トラックをアクセス単位とすることによって、先読みという不確定要素からなる処理を行う必要をなくして、シーク起動のタイミングを確実に決定することができる。また、1トラックのどのセクタからでもアクセスを行うことによって、回転待ちを行わなくて済む。これによって、シークの回数を最小限に抑え、アクセス時間を短縮させることができる。
また、読み出しを行う際には、アクセスを開始したセクタから読み出しを行い、相対位置セクタ番号に基づいて、バッファRAM14上に展開する。このため、どのセクタから読み出しを始めても良い。
図5(a)に示すように、セクタは、トラック上でのセクタの相対位置を表す相対位置データと、データ本体と、セクタ領域全体に対してエラー訂正を行うためのECCとで構成され、これら全体をエラー訂正範囲及び記録範囲とする。
相対位置データをヘッダとしてエラー訂正範囲に含めることにより、例えばセクタ内でランダムエラーが発生した場合であってもエラー訂正により相対位置データを回復することができるので、円滑なディスクアクセス動作を実現することができる。
また、一般に、セクタはセクタの番地を記録するためのIDフィールドを持つが、絶対位置ではなく相対位置を記録するので、IDフィールドのサイズを縮小することができる。その分だけセクタ中でデータ本体に使用可能なフィールドサイズが大きくなり記憶領域の有効活用になる。
この場合も、上述と同様に、セクタは、トラック上でのセクタの相対位置を表す相対位置データと、データ本体と、セクタ領域全体に対してエラー訂正を行うためのECCとで構成される。但し、これら全体をエラー訂正範囲とするが、図5(a)に示した例と相違し、相対位置フィールドを記録範囲に含まない。したがって、相対位置フィールドがなくなる分だけ、さらに上述した例よりもセクタ中でデータ本体に使用可能なフィールドサイズが大きくなり記憶領域の有効活用になる。
また、読み出しを行うときには、アクセスを開始したセクタから読み出しを行い、ECCを用いてエラー訂正を行うことによって、セクタには書き込まれなかった相対位置を再生成する。そして、この相対位置に基づいて、バッファRAM14上での格納位置を決定する。したがって、任意のセクタからデータの読み出しを開始しても、バッファRAM14上ではトラック上に格納されているデータが元の順番通りに復元される。また、アクセスを開始したセクタから読み出しを開始するので、回転待ちする必要がない。
本例のHDD10は、インターフェース17経由で接続されたホストからのコマンドによってデータ書き込みを行うときの通信例は、次のようになる。
まずホストは、HDD10に対してデータの書き込みコマンドを発行する。これに応答して、HDD10は現在のアクセスシーケンスからシーク時間が最小となるアドレス領域を応答する。
ホストは、HDD10からの応答を受けると、指示されたアドレス領域の大きさ(バイト数,セクタ数など)のデータコンテンツを転送する。HDD10は、受信したデータコンテンツをトラック単位で書き込み動作を行う。
また、HDD10側からホストに通知されるアドレス領域は、例えば、ホストからデータ書き込み要求されるコンテンツを識別するコンテンツ番号などの簡素なものでよい。
HDD10側では、各コンテンツ番号とディスク21上での物理的な記録場所との変換テーブルを用意しておく。
トラック単位でディスクアクセスを行うことから、コンテンツ番号との変換テーブルは、例えば図6に示すようなものとなる。即ち、コンテンツ番号に対応してトラック番号やヘッド番号が登録されていく。
ホストは、HDD10に対してデータの読み出しコマンドを発行する。読み出しコマンドでは、目的とするコンテンツ番号が指定されている。
これに対し、HDD10は、コンテンツ番号に基づいて上記図6の変換テーブルから目的とするトラックを特定して、磁気ヘッド22のシーク動作を行う。そして、データ書き込み時に応答したアドレス領域のシーケンスに従い、ディスク21上のデータを転送する。
このデータ読み出し要求の際、ホスト側は、所望のコンテンツ番号を指定するだけで、シリンダ番号、ヘッド番号、セクタ番号などの具体的な書き込み場所(PBA)を意識する必要はない。
上述してきたようにHDD10が1トラックを単位としてアクセスを行う場合、磁気ディスク21上には1トラックを基本単位としたECCブロックが形成されることが適切となる。
なお、LBAに基づくアクセス方式が採用される場合は、必ずしも1トラックを基本単位としたECCブロックが形成される必要はないが、もちろん1トラックを基本単位としてもよい。
ここでは、1トラックを基本としたECCブロックの例を説明する。
図7(a)の例では、磁気ディスク21は、ゾーン分割されており、ゾーンnにおけるECCブロック構成の例が示されている。すなわち、ゾーンn内の、破線で示す所定のトラックTKのように、各トラックの1周分がECCブロックの構成単位となるようにする。
ECCブロックの内部には、セクタ内の訂正を行うC1と、セクタ間の訂正を行うC2が含まれている。
そしてC1+C2からなるエラー訂正単位(ECCブロック構成単位)は1トラックを基本単位としており、各トラック内においては、ECCブロック構成単位が2つ以上存在することはない。
このような例の場合も、ECCブロックの内部には、セクタ内の訂正を行うC1と、セクタ間の訂正を行うC2が含まれている。またC1+C2からなるエラー訂正単位(ECCブロック構成単位)は1トラックを基本単位としており、各トラック内においては、ECCブロック構成単位が2つ以上存在することはない。
ここではECC訂正符号として、シンボル長8のリードソロモン符号を用いているものとする。
ある磁気ディスクのあるゾーンにおけるトラック1周分の有効なセクタ数を、768セクタとする。1セクタは例えば、512バイトのデータに4バイトのCRC(クロスチェックコード)、並びに合計で48バイトのC1を付加し、4インターリーブで構成してある。
このような構成としたとき、1つのECCブロックは合計768セクタとなって、このゾーン内において1周分となり、トラック単位を実現させることが出来る。
ランダムエラーに対してはC1を利用することによって、セクタ当たり最大24バイトまで(バイトの消失情報が得られる場合は最大48バイトまで)の訂正が可能である。
さらに、バーストエラーに対しては、C2を利用することによって、トラック当たり最大32セクタまで(CRCの結果を利用することで最大64セクタまで)の長さのエラー訂正が可能となる。
その場合、例えばECCブロックが192(=176セクタのデータ+16セクタのC2)セクタといった、小さいECCブロック単位とすることもできる。
従来のHDDのシステムの多くにおいては、エラー訂正が、512バイトデータと情報ビットからなる1セクタ単位においてのみ行われている。
したがって、各セクタ内に発生するランダムエラーに対してはエラー訂正を行うことができるが、訂正可能範囲を越えたランダムエラーや、あるいはバーストエラーすなわちセクタを越えて長く連続したエラーに対しては、エラー訂正を行うことが出来なかった。
ここで、上述のようなトラック単位アクセスによってアクセス時間の短縮がなされたにもかかわらず、リトライ動作が発生すると、結局アクセス時間は増加し、データ読み出し時間の遅れを発生させる結果となる。
例えばHD(ハイビジョン画質)の再生や特殊再生時といったAVコンテンツを扱う場合において、高転送速度が要求されるとき、訂正不能な読み取りエラーが発生しても時間的にリトライ動作を行う余裕のないときがある。このような場合、現状では、読み取りエラー訂正が行われないまま処理を進めている。この結果、再生品質は悪くなってしまう。
つまり、従来の1セクタ単位のエラー訂正であるC1訂正に加えて、セクタ間の訂正を行うことが可能なC2訂正を付加する。そして、C1+C2からなる、エラー訂正単位(ECCブロック)を例えばトラックで完結するような構成をとる。
図9、図10には、本例のECCブロック構成において、インターリーブを適用した例を示している。
図9及び図10では、セクタn に対してインターリーブを適用したものであり、1セクタが4バイトのヘッダと512バイトのデータ、そして4バイトのCRCより、これらの合計を4分割し、各分割単位毎に12バイトのECC符号C1を付加している。
例えば、インターリーブ0は1バイトのヘッダと128バイトのデータと1バイトのCRCに12バイトのパリティが付加されて構成される。インターリーブ2,3,4も同様である。
4バイトのヘッダ、512バイトのデータ、その後には4バイトのCRCを付加し、続いて作成したC1コードを同様にして順に並べる。
図9にはインターリーブで分解したものを示しており、また、図10にはメモリ上にアドレス0から567まで割り振ったときの配置を示している。
なお、実際の記録データの構成は、プリアンブル、同期信号、ポストアンブルなどがさらに付加されている。また、セクタ単位の他の構成例としては、ヘッダファイルを持たない形式や、あるいはCRCを持たない形式などがある。
この場合、ゾーン毎でECCブロック構成を可変とすることによって、エラー訂正符号の冗長度を一定範囲内におさめることができ、その結果、エラー訂正能力をディスクの全周に渡って同様な強さとすることができる。
同図において、磁気ディスク21は、ゾーン分割されており、さらにゾーン毎に1トラックあたりのセクタ数が異なる。
これは模式的な例であるが、1トラックあたりのセクタ数は、ゾーン0では32セクタ、ゾーン1では16セクタ、ゾーン2では8セクタとなっている。
各ゾーンに対しては、回転数を同一とするが、動作クロックを変更し、各ゾーンにおける線記録密度は一定範囲にあるものとする。
そして、C2の構成については、図11(a)に示すように、ゾーン0では4セクタをC2パリティとして与え、ゾーン1では2セクタを、ゾーン2では1セクタをそれぞれC2パリティとして与えている。
このように構成にしたとき、各ゾーンの1周分のデータセクタ数に対するC2パリティのセクタ数の割合が一定になり、C2訂正能力についても各ゾーンで同一とすることができる。
なお、実際のフォーマットにおいては、図11(a)に示すようなゾーンとセクタ数の関係にあるような、ちょうど割り切れる値となる場合は少ないので、ECC部分の冗長度が一定範囲となるような設定をすればよい。
ECCブロック構造は、基本的には以上の通りであるが、本実施の形態ではさらに、磁気ディスク21の記録面/ゾーン、及び磁気ヘッド22に応じてECCブロック構成が設定される。
例えば図2で説明した例では、HDD10における磁気ディスク21としては、ディスク21aの表裏面、ディスク21bの表裏面として4つの記録面がある。又これに対応して4つの磁気ヘッド22a−1、22a−2、22b−1、22b−2が設けられている。さららに各記録面はそれぞれ複数のゾーンに分けられている。
例えばディスク上の欠陥、記録面の品質などによるS/Nの違いや、あるいはヘッドの感度等の特性の違いなどがある。
このため、さらなるに高記録密度化を行ったり、あるいは歩留まりをよくするためには、それぞれのヘッド及び記録面(及びゾーン)に応じて、それぞれ適した、記録密度を設定することが考えられる。即ちフォーマットの細分化である。
例えば記録面とヘッドの組み合わせにおいて、高品位な信号記録再生が可能な記録面及びヘッドに関しては高密度記録を行い、比較的エラーレートが悪い記録面及びヘッドに関しては記録密度を低くするなどの設定である。
ところが、そのような場合、画一なECCブロック構成の仕様では対応しきれない部分がある。
そこで本例では、記録面/ゾーン/ヘッドに応じてECCブロック構成を切り換えるようにする。つまり、記録又は再生しようとする記録面/ゾーンと、その際に用いられるヘッドとに応じて、ECCブロックが設定されるものである。
図11(a)はディスク21aの表の記録面を示しており、この場合、記録面はゾーン0,1,2に分けられている。またこの記録面に対しては磁気ヘッド(ダウンヘッド)22a−1が対応する。
そしてこの場合の例では、最適とされたセクタ配置が、具体的には、ゾーン0では32セクタ、ゾーン1では16セクタ、ゾーン2では8セクタであったとする。
一方、図11(b)はディスク21aの裏の記録面を示しており、この場合も記録面はゾーン0,1,2に分けられている。またこの記録面に対しては磁気ヘッド(アップヘッド)22a−2が対応する。
そしてこの場合の例では、最適とされたセクタ配置が、具体的には、ゾーン0では32セクタ、ゾーン1では8セクタ、ゾーン2では8セクタであったとする。
このように、ゾーンだけではなく、記録面やヘッドによってセクタ配置を可変とする場合において、C1+C2のECCブロック構成を与えるためには、上記図3の説明において述べたように、記録面/ゾーン/ヘッドによるECC切替制御情報を用いる。
・ゾーン0:32セクタに対して28セクタのデータセクタと4セクタのC2セクタ
・ゾーン1:16セクタに対して14セクタのデータセクタと2セクタのC2セクタ
・ゾーン2:8セクタに対して7セクタのデータセクタと1セクタのC2セクタ
を与える。
一方、図11(b)の磁気ディスク21aの裏の記録面では、
・ゾーン0:32セクタに対して28セクタのデータセクタと4セクタのC2セクタ
・ゾーン1:8セクタに対して7セクタのデータセクタと1セクタのC2セクタ
・ゾーン2:8セクタに対して7セクタのデータセクタと1セクタのC2セクタ
を与える。
すなわち、ゾーン1において、ディスク21aの表面と裏面とで異なった設定値を与えてある。
このようなECCブロック構成とすれば、どのエリアも8セクタに対して、1セクタ相当の冗長のC2を与えることができる。
また、実際のECCブロック構成は、必ずしも切り替えるゾーン数及び切り替えるヘッド数のそれぞれに対して、完全に独立に対応しなくても良い。
すなわち、図11(a)(b)の表面及び裏面の各ゾーン0や各ゾーン2のように、同じゾーン、異なるヘッドであった際に、同じECCブロック構成となっても良いし、あるいは全て異なるECCブロック構成となっても良い。
さらに、実際のECCブロック構成は、図11の例のように単純に割り切れるセクタ数がゾーン毎に与えれるとは限らないことより、例えば完全に冗長度をそろえてECCブロック構成を与えるというよりも、所望の範囲の冗長度を与える、あるいは、所望以上の訂正能力を与える、という要求に対しても、本発明は適用できる。
この図12は、例えば図2の構成において、ディスク21bの表の記録面と裏の記録面でECC構成が異なるようにした例である。
図12(a)はディスク21bの表の記録面を示しており、この場合、記録面はゾーン0,1,2に分けられている。またこの記録面に対しては磁気ヘッド(ダウンヘッド)22b−1が対応する。
そしてこの場合の例では、最適とされたセクタ配置が、具体的には、ゾーン0では32セクタ、ゾーン1では16セクタ、ゾーン2では8セクタであったとする。
一方、図12(b)はディスク21bの裏の記録面を示しており、この場合も記録面はゾーン0,1,2に分けられている。またこの記録面に対しては磁気ヘッド(アップヘッド)22b−2が対応する。そしてこの裏面についても、最適とされたセクタ配置が表面と同様に、ゾーン0では32セクタ、ゾーン1では16セクタ、ゾーン2では8セクタであったとする。
つまり、記録面/ゾーン/ヘッドの特性に応じて、それぞれ適切な訂正能力が得られるように、C1+C2のECCブロック構成を変更している。
・ゾーン0:32セクタに対して28セクタのデータセクタと4セクタのC2セクタ
・ゾーン1:16セクタに対して14セクタのデータセクタと2セクタのC2セクタ
・ゾーン2:8セクタに対して7セクタのデータセクタと1セクタのC2セクタ
を与える。
一方、図12(b)の磁気ディスク21bの裏の記録面では、
・ゾーン0:32セクタに対して29セクタのデータセクタと3セクタのC2セクタ
・ゾーン1:16セクタに対して14セクタのデータセクタと2セクタのC2セクタ
・ゾーン2:8セクタに対して7セクタのデータセクタと1セクタのC2セクタ
を与える。
例えばこの磁気ディスク21bの裏面のゾーン0、及びそれに対応する磁気ヘッド22b−2による記録再生において、そのエラーレートが他のゾーン及びヘッドよりも良好である場合は、裏面のゾーン0のエラー訂正能力を下げてもよいことになる。そしてこのように裏面のゾーン0のエラー訂正能力を下げることで、当該ゾーンの冗長度を下げて記録領域を有効利用できる。
つまりエラーレートが低い記録面又はゾーン、及び磁気ヘッドによる部位について無駄に冗長度を上げないことで、効率の良いディスクを実現できる。
なお、この図12のようにエラー訂正能力を変化させるようにECCブロック構成を記録面/ゾーン/ヘッドに応じて設定することも、ECCブロック構成については必ずしもトラック単位の構成でなくても、実現できる。
また、実際のECCブロック構成は、必ずしも切り替える記録面/ゾーンの数、及び切り替えるヘッド数のそれぞれに対して、完全に独立に対応しなくても良い。すなわち、図12(a)(b)のゾーン1,ゾーン2のように、表裏の記録面で同じゾーン、異なるヘッドであった際に、同じECCブロック構成となっても良いし、あるいは全て異なるECCブロック構成となっても良い。
さらに、実際のECCブロック構成は、図12の例のように単純に割り切れるセクタ数がゾーン毎に与えれるとは限らないことより、例えば完全に冗長度をそろえてECCブロック構成を与えるというよりも、所望の範囲の冗長度を与える、あるいは、所望以上の訂正能力を与える、という要求に対しても本発明は適用される。
即ち、記録面毎の特性、或いはゾーン毎の特性、或いは各磁気ヘッド22の特性において、それぞれ適正なセクタ数が与えられるようにフォーマットが細分化されるが、その際に、エラー訂正能力のバラツキを無くしたり、或いは不要な冗長をなくすことで、効率の良いECCブロックを実現でき、高密度化、アクセス/転送速度の向上に有効となる。
例えば本例においては、各ゾーンは異なるクロック周波数で記録再生されるものとしたが、スピンドルモータ24の回転数がゾーン毎に切り換えられる場合もある。
さらに高密度記録の要望などによって、特定の記録面ではトラックピッチが狭くされるなどの場合もある。これら記録再生クロック周波数、回転数、トラックピッチは、それぞれエラーレートに影響を与えるものであり、従って、これらに応じて適正なECCブロック構成が設定されること好適である。
そして本例では、記録面或いはゾーンによってECCブロック構成が切り換えられるが、このことは、記録再生クロック周波数、回転数、トラックピッチに応じてECCブロック構成が切り換えられるようにできることも意味するものである。
従って、記録面/ゾーン/ヘッドによってECCブロック構成が切り換えられるとは、各ヘッドの特性と記録場所(記録面/ゾーン)の物理的特性(記録面の品質や欠陥、さらにはトラックピッチ)の組み合わせや、さらにはクロック等の信号処理上の特性、回転数など動作上の特性などに総合的に対応して、ECCブロック構成が設定できるものである。
図13は、データ書込時においてCPU11、ディスクコントローラ13を中心とした図1の各部の動作によって実現される処理を示している。
先ずステップF101で書き込み先の目標トラックが設定されると、ステップF102でシーク動作が起動する。
そして、目標トラック値からは、ステップF103で記録面及びゾーンが決定されるとともに、使用される磁気ヘッド22が決定される。
するとステップF104では、例えば上述したようにCPU11からディスクコントローラ13に、記録面/ゾーン/ヘッドによるECC切替制御情報、及びフォーマッタ制御情報が供給され、図3に示したディスクコントローラ13内の各部へ送られる。
そして例えばディスクフォーマッタ35では、ゾーン毎に決められた記録クロックの設定や、セクタ設定等のフォーマット情報が設定され、またECCコントローラ36では、記録面/ゾーン/ヘッド毎に決められたECCブロック構成が設定される。
ステップF105においては、ECCコントローラ36において、上記設定に基づいてECC生成処理が実行される。
つまりバッファRAM14を介してデータが送られ、ECCコントローラ36でECC演算が行われてデータにC1,C2が付加され、そしてディスクフォーマッタ35で所定のフォーマット形式にされて、データ読み書き制御部15へと送られる。
データ読み書き制御部15は、最終的にディスクに書き込むパターンを生成し、ステップF106において実際の書き込みが、シーク完了後に行われる。
ステップF201で読み出し先の目標トラックが設定されると、ステップF202でシーク動作が起動する。
またステップF203では、目標トラック値から記録面/ゾーン/ヘッドが決定される。
するとステップF204では、例えばCPU11からディスクコントローラ13に、記録面/ゾーン/ヘッドによるECC切替制御情報、及びフォーマッタ制御情報が供給され、図3に示したディスクコントローラ13内の各部へ送られる。
そして例えばディスクフォーマッタ35では、ゾーン毎に決められた記録クロックの設定や、セクタ設定等のフォーマット情報が設定され、またECCコントローラ36では、記録面/ゾーン/ヘッド毎に決められたECCブロック構成が設定される。
この設定後、ステップF205で、ディスク21からの読み込み処理が、シーク完了後に行われ、データ読み書き制御部15を介して、ECCの付加されたデータがディスクコントローラ13内部へ送られてくる。
読み込まれたデータはディスクフォーマッタ35を介して、バッファRAM14にてECC構成単位以上分だけ蓄積される。
ステップF206では、ECCコントローラ36は、バッファRAM14より、上記記録面/ゾーン/ヘッド毎に定められたECCブロック構成に基づいて、ECC訂正処理を行う。
このECCデコードの順序は、基本的に、C1によるセクタ内の訂正を行い、その処理においてエラー訂正が出来なかった時に、C2によるセクタ間の訂正を続いて行う。
なお、その他として、C1+C2訂正を実行するか、あるいはC1訂正のみを実行するかを、任意に(例えばゾーン毎に等)選択切替してもよい。
ECC訂正処理結果は、バッファRAM14上において反映される。
そして所定のタイミングで、エラー訂正された読出データがホストコントローラ32を介してインターフェース17へ送出されていく。
そしてこのように効率の良いECCブロック構成とすることで、より広い範囲でのランダムエラーやバーストエラーに対してもエラー訂正が可能で、かつ安定したシステムを構成することができる。
本発明は上述した例に限定されず、以下のように各種の場合に適用できる。
HDDにおける磁気ディスク21の枚数は、2枚の場合を示したが、3枚以上の場合も、記録面/ヘッドに応じたECCブロック構成の設定を当然に適用できる。さらに、ディスク21が1枚であっても、表裏が記録面とされる場合、記録面及びヘッドが複数(2つ)となり、記録面/ヘッドに応じたECCブロック構成の設定を適用できる。
さらには、1枚のディスクで1つの記録面のみを有する場合でも、その記録面において複数のゾーンが設定される場合、1つのヘッドと各ゾーンの組み合わせにおいて、それぞれに応じたECCブロック構成の設定を適用できる。
また、1つの記録面に対して複数の磁気ヘッド22が対応するような装置においても、それぞれの磁気ヘッドが同一のトラックを重複してトレースしないとき、各ヘッドに応じたECCブロック構成の設定を適用できる。
また、ECCブロック構成の切替制御は、記録面、あるいはゾーン、或いはヘッド毎に対して全て可変であっても良いし、部分的に可変であってもよい。
また、ECCブロック構成における設定の変化は、上記例のようにC2設定を変化させても良いが、C1設定を変化させることも考えられるし、さらにC1,C2両方の設定を変化させることも考えられる。
また、或る記録面/ゾーン/ヘッドに対しては、C1+C2となるECCブロック設定を行い、また或る記録面/ゾーン/ヘッドに対してはC1のみによるECCブロック構成を行うというような設定変更も可能である。
また、例えば第2のエラー訂正符号C2としての構成を変更するときは、C2セクタのパリティセクタ数を変更するほか、インターリーブ構成を変更することも考えられる。
その場合、装填される磁気ディスク21における記録面/ゾーン/ヘッドに対するECC切替制御情報(各記録面/各ゾーンに対するECCブロック構成の情報)を得るためには、各磁気ディスク21において、そのECC切替制御情報を記録しておくようにすればよい。
このプログラムは、例えばROM/RAM12に予め記憶しておくことができる。或いは磁気ディスク21に記憶しておき、ROM/RAM12にロードされる形態も考えられる。
Claims (34)
- 同心円状又はスパイラル状のトラックが形成されているとともに、上記各トラックは複数のセクタに分割されるディスク記録媒体に対するデータ記録再生装置であって、
目的とするトラックをシークするシーク手段と、
該シークされたトラック上でアクセスを行うデータアクセス手段と、
データをエラー訂正するためのエラー訂正符号を生成するとともにエラー訂正符号に基づいてデータをエラー訂正するエラー訂正手段とを備え、
上記エラー訂正手段は、所定のデータ量単位に対して第1のエラー訂正符号単位を設定し、また複数個の第1のエラー訂正符号単位に対する第2のエラー訂正符号単位を設定し、複数個の上記第1のエラー訂正符号単位及びこれに対して付加された上記第2のエラー訂正符号単位からなるエラー訂正ブロックを形成するとともに、上記ディスク記録媒体に対するデータの書込/読出動作に際して選択される部位に応じて、上記エラー訂正ブロックの構成を変更することを特徴とするデータ記録再生装置。 - 上記データアクセス手段は、上記ディスク記録媒体に対するデータの書込/読出を行う記録再生ヘッドを複数備えており、
上記エラー訂正手段は、上記ディスク記録媒体に対するデータの書込/読出動作に際して選択される部位としての上記記録再生ヘッドの選択に応じて、上記エラー訂正ブロックの構成を変更することを特徴とする請求項1に記載のデータ記録再生装置。 - 上記ディスク記録媒体は、データの書込/読出を行う記録面を複数備えており、
上記エラー訂正手段は、上記ディスク記録媒体に対するデータの書込/読出動作に際して選択される部位としての上記記録面の選択に応じて、上記エラー訂正ブロックの構成を変更することを特徴とする請求項1に記載のデータ記録再生装置。 - 上記ディスク記録媒体においてデータの書込/読出を行う記録面は複数のゾーンに分割されており、
上記エラー訂正手段は、上記ディスク記録媒体に対するデータの書込/読出動作に際して選択される部位としての上記ゾーンの選択に応じて、上記エラー訂正ブロックの構成を変更することを特徴とする請求項1に記載のデータ記録再生装置。 - 上記エラー訂正手段は、上記エラー訂正ブロックの構成を変更は、上記第2のエラー訂正符号単位の変更により行うことを特徴とする請求項1に記載のデータ記録再生装置。
- 上記エラー訂正手段は、上記エラー訂正ブロックを上記第1、第2のエラー訂正符号単位の一方のみで形成することにより、上記エラー訂正ブロックの構成の変更を行うことを特徴とする請求項1に記載のデータ記録再生装置。
- 上記エラー訂正手段はリードソロモン符号方式によりエラー訂正符号を生成することを特徴とする請求項1に記載のデータ記録再生装置。
- 上記エラー訂正手段が形成する上記エラー訂正ブロックは、上記第1又は第2のエラー訂正符号単位において、インターリーブ構造を備えることを特徴とする請求項1に記載のデータ記録再生装置。
- 上記データアクセス手段は、上記シーク手段によりシークされたトラック上で、アクセス可能となった先頭のセクタからアクセスを開始して1トラック分のアクセスを行うことを特徴とする請求項1に記載のデータ記録再生装置。
- 上記データアクセス手段は、書き込みアクセス時には、各セクタに対して、トラック上でアクセスを開始したセクタから順番に相対位置アドレスを割り振り、読み出しアクセス時には、トラック上の各セクタから読み出したデータを相対位置アドレスに従って再配置して、書き込まれたデータを再現することを特徴とする請求項9に記載のデータ記録再生装置。
- 上記エラー訂正手段は、トラック当たりに2以上のエラー訂正ブロックが存在しないように、且つ、1又は複数のトラック単位でエラー訂正ブロックを完結させるように、上記エラー訂正ブロックを形成することを特徴とする請求項9に記載のデータ記録再生装置。
- 同心円状又はスパイラル状のトラックが形成されているとともに、上記各トラックは複数のセクタに分割されるディスク記録媒体に対するデータ記録再生方法として、
目的とするトラックをシークするシークステップと、
該シークされたトラック上でアクセスを行うデータアクセスステップと、
データをエラー訂正するためのエラー訂正符号を生成するとともにエラー訂正符号に基づいてデータをエラー訂正するエラー訂正ステップとを備え、
上記エラー訂正ステップでは、所定のデータ量単位に対して第1のエラー訂正符号単位を設定し、また複数個の第1のエラー訂正符号単位に対する第2のエラー訂正符号単位を設定し、複数個の上記第1のエラー訂正符号単位及びこれに対して付加された上記第2のエラー訂正符号単位からなるエラー訂正ブロックを形成するとともに、上記ディスク記録媒体に対するデータの書込/読出動作に際して選択される部位に応じて、上記エラー訂正ブロックの構成を変更することを特徴とするデータ記録再生方法。 - 上記ディスク記録媒体に対するデータの書込/読出を行う記録再生ヘッドを複数備えており、
上記エラー訂正ステップでは、上記ディスク記録媒体に対するデータの書込/読出動作に際して選択される部位としての上記記録再生ヘッドの選択に応じて、上記エラー訂正ブロックの構成を変更することを特徴とする請求項12に記載のデータ記録再生方法。 - 上記ディスク記録媒体は、データの書込/読出を行う記録面を複数備えており、
上記エラー訂正ステップでは、上記ディスク記録媒体に対するデータの書込/読出動作に際して選択される部位としての上記記録面の選択に応じて、上記エラー訂正ブロックの構成を変更することを特徴とする請求項12に記載のデータ記録再生方法。 - 上記ディスク記録媒体においてデータの書込/読出を行う記録面は複数のゾーンに分割されており、
上記エラー訂正ステップでは、上記ディスク記録媒体に対するデータの書込/読出動作に際して選択される部位としての上記ゾーンの選択に応じて、上記エラー訂正ブロックの構成を変更することを特徴とする請求項12に記載のデータ記録再生方法。 - 上記エラー訂正ステップでは、上記エラー訂正ブロックの構成を変更は、上記第2のエラー訂正符号単位の変更により行うことを特徴とする請求項12に記載のデータ記録再生方法。
- 上記エラー訂正ステップでは、上記エラー訂正ブロックを上記第1、第2のエラー訂正符号単位の一方のみで形成することにより、上記エラー訂正ブロックの構成の変更を行うことを特徴とする請求項12に記載のデータ記録再生方法。
- 上記エラー訂正ステップではリードソロモン符号方式によりエラー訂正符号を生成することを特徴とする請求項12に記載のデータ記録再生方法。
- 上記エラー訂正ステップで形成される上記エラー訂正ブロックは、上記第1又は第2のエラー訂正符号単位において、インターリーブ構造を備えることを特徴とする請求項12に記載のデータ記録再生方法。
- 上記データアクセスステップでは、上記シークステップによりシークされたトラック上で、アクセス可能となった先頭のセクタからアクセスを開始して1トラック分のアクセスを行うことを特徴とする請求項12に記載のデータ記録再生方法。
- 上記データアクセスステップでは、書き込みアクセス時には、各セクタに対して、トラック上でアクセスを開始したセクタから順番に相対位置アドレスを割り振り、読み出しアクセス時には、トラック上の各セクタから読み出したデータを相対位置アドレスに従って再配置して、書き込まれたデータを再現することを特徴とする請求項20に記載のデータ記録再生方法。
- 上記エラー訂正ステップでは、トラック当たりに2以上のエラー訂正ブロックが存在しないように、且つ、1又は複数のトラック単位でエラー訂正ブロックを完結させるように、上記エラー訂正ブロックを形成することを特徴とする請求項20に記載のデータ記録再生方法。
- 同心円状又はスパイラル状のトラックが形成されているとともに、上記各トラックは複数のセクタに分割されるディスク記録媒体に対するデータ記録再生処理をコンピュータシステム上で実行するためにコンピュータ可読形式で記述されたプログラムとして、
目的とするトラックをシークするシークステップと、
該シークされたトラック上でアクセスを行うデータアクセスステップと、
データをエラー訂正するためのエラー訂正符号を生成するとともにエラー訂正符号に基づいてデータをエラー訂正するエラー訂正ステップとを備え、
上記エラー訂正ステップでは、所定のデータ量単位に対して第1のエラー訂正符号単位を設定し、また複数個の第1のエラー訂正符号単位に対する第2のエラー訂正符号単位を設定し、複数個の上記第1のエラー訂正符号単位及びこれに対して付加された上記第2のエラー訂正符号単位からなるエラー訂正ブロックを形成するとともに、上記ディスク記録媒体に対するデータの書込/読出動作に際して選択される部位に応じて、上記エラー訂正ブロックの構成を変更するようにしたことを特徴とするプログラム。 - 上記ディスク記録媒体に対するデータの書込/読出を行う記録再生ヘッドが複数備えられる場合において、
上記エラー訂正ステップでは、上記ディスク記録媒体に対するデータの書込/読出動作に際して選択される部位としての上記記録再生ヘッドの選択に応じて、上記エラー訂正ブロックの構成を変更するようにした請求項23に記載のプログラム。 - 上記ディスク記録媒体が、データの書込/読出を行う記録面を複数備える場合において、
上記エラー訂正ステップでは、上記ディスク記録媒体に対するデータの書込/読出動作に際して選択される部位としての上記記録面の選択に応じて、上記エラー訂正ブロックの構成を変更するようにした請求項23に記載のプログラム。 - 上記ディスク記録媒体においてデータの書込/読出を行う記録面が複数のゾーンに分割されている場合において、
上記エラー訂正ステップでは、上記ディスク記録媒体に対するデータの書込/読出動作に際して選択される部位としての上記ゾーンの選択に応じて、上記エラー訂正ブロックの構成を変更するようにした請求項23に記載のプログラム。 - 上記エラー訂正ステップでは、上記エラー訂正ブロックの構成を変更は、上記第2のエラー訂正符号単位の変更により行うようにした請求項23に記載のプログラム。
- 上記エラー訂正ステップでは、上記エラー訂正ブロックを上記第1、第2のエラー訂正符号単位の一方のみで形成することにより、上記エラー訂正ブロックの構成の変更を行うようにした請求項23に記載のプログラム。
- 上記エラー訂正ステップではリードソロモン符号方式によりエラー訂正符号を生成するようにした請求項23に記載のプログラム。
- 上記エラー訂正ステップで形成される上記エラー訂正ブロックは、上記第1又は第2のエラー訂正符号単位において、インターリーブ構造を備えるようにした請求項23に記載のプログラム。
- 上記データアクセスステップでは、上記シークステップによりシークされたトラック上で、アクセス可能となった先頭のセクタからアクセスを開始して1トラック分のアクセスを行うようにした請求項23に記載のプログラム。
- 上記データアクセスステップでは、書き込みアクセス時には、各セクタに対して、トラック上でアクセスを開始したセクタから順番に相対位置アドレスを割り振り、読み出しアクセス時には、トラック上の各セクタから読み出したデータを相対位置アドレスに従って再配置して、書き込まれたデータを再現するようにした請求項31に記載のプログラム。
- 上記エラー訂正ステップでは、トラック当たりに2以上のエラー訂正ブロックが存在しないように、且つ、1又は複数のトラック単位でエラー訂正ブロックを完結させるように、上記エラー訂正ブロックを形成するようにした請求項31に記載のプログラム。
- 所定のデータ量単位に対して第1のエラー訂正符号単位が設定され、また複数個の第1のエラー訂正符号単位に対する第2のエラー訂正符号単位が設定され、複数個の上記第1のエラー訂正符号単位及びこれに対して付加された上記第2のエラー訂正符号単位からなるエラー訂正ブロックが形成されるとともに、
上記エラー訂正ブロックは、上記ディスク記録媒体に対するデータの書込/読出動作に際して選択される記録面、又は記録面上で分割されたゾーン、又は記録再生ヘッドに応じて設定されており、
上記エラー訂正ブロックの構成を有するデータが、上記各記録トラックに記録されること特徴とする記録媒体。
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