JP2005063533A - 情報記録媒体および情報記録媒体への記録方法ならびに情報記録再生装置 - Google Patents

情報記録媒体および情報記録媒体への記録方法ならびに情報記録再生装置 Download PDF

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Abstract

【課題】片面から2記録層に対して情報の記録もしくは再生が可能な情報記録媒体において、安定して情報/再生を可能とし、層間クロストークの影響を除去できる情報記録媒体もしくはその記録方法を提供する。
【解決手段】本発明は、楕円形のレーザスポット33を用いて、情報記録媒体1の第1の記録層および第2の記録層のそれぞれに、各記録層の初期化と同時にプリマーク(初期化とは異なる)を形成することにより、2以上の記録層を有する情報記録媒体からの情報の再生を安定化できる。
【選択図】図5

Description

この発明は、情報記録媒体の構造ならびに情報記録媒体の記録方法、特に、片面2記録層光ディスク媒体の構造および片面2記録層光ディスクへの記録方法に関する。
光を用いて情報を記録可能な情報記録媒体すなわち光ディスクとしては、音楽用のCD規格の光ディスクや映像も記録可能なDVD(digital versatile disk)規格の光ディスクが広く普及している。
現行のDVDの規格としては、読み出し専用のDVD−ROM規格、追記型のDVD−R規格、書き換え(1000回程度)型のDVD−RW、書き換え(10000回以上)型のDVD−RAM規格がある。
なお、書き換え型のDVD−RW規格およびDVD−RAM規格の光ディスクにおいては、記録層(記録膜)すなわち相変化層の初期化が必要である。
記録膜を初期化するために、例えばランプを用い、その輻射熱を用いる方法が既に提案されている(例えば特許文献1)。
また、記録層を初期化するために、光ディスクの全面に楕円のビームを照射する方法が既に提案されている。なお、楕円のビームは連続露光される(例えば特許文献2)。
特許2531245号公報 特許2985295号公報
しかしながら、特許文献1には、ディスクの全面に輻射熱を加える方法が記載されているのみで、記録層(記録膜)が2以上である場合に関しては言及されていない。
また、特許文献2に記載されたビーム露光は、記録層の一点をレーザ光が通過する時間に関連づけられているが、連続露光が前提であるから、記録層の全面を均一に初期化するものであり、記録層(記録膜)が2以上である場合については示されていない。
ところで、記録層が2以上のDVD光ディスクにおいて、再生専用の光ディスクで片面から2層を読み取る方式は実用化されているが、追記可能、もしくは書き換え可能な情報記録媒体において、片面から2以上の記録層に対して情報を記録し、もしくは任意の記録層から情報を再生する例は、ほとんど実用化されていない。
この理由としては、再生専用の光ディスク(DVD−ROM/Video)では、全面に、予めエンボスの形で記録ピットが形成されているため、片面の層から情報を再生する際に残り層から何らかの信号が再生される層間クロストークの影響が少ないことが考えられる。
一方、2以上の記録層(膜)が設けられている光ディスクの片面から任意の層の情報を再生する場合、再生しようとする層とは異なる層に存在する記録マークの位置が一定条件であるとは限らず、まばらに点在することがある。このため、層間クロストークの影響を大きく受けるという問題がある。また、記録可能な情報記録媒体においては、記録層上での記録マークを形成する場所を表すアドレス情報が情報記録媒体に事前に記録されているが、プリピットの形でアドレスが記録されている場合には、プリピットの位置による層間クロストークの影響も受けるという問題が発生する。
この発明の目的は、片面から2記録層に対して情報の記録、もしくは再生を行う情報記録媒体において、アドレス情報および記録マークの有無によらず、安定して情報再生を可能とし、層間クロストークの影響を除去できる情報記録媒体、もしくはその記録方法を提供することである。
この発明は、情報が記録可能な第1の記録層と、前記第1の記録層を透過した光により前記第1の記録層に記録された情報とは異なる情報が記録可能な第2の記録層と、を有する情報記録媒体において、前記第1および第2の記録層のそれぞれに設けられている2以上のトラックに跨って、事前に記録された記録マークであるプリマークが形成されていることを特徴とする情報記録媒体を提供するものである。
またこの発明は、光ビームを集光させたスポット光により情報が記録可能な少なくとも1層の記録層と、前記記録層に螺旋状に設けられ、前記記録層の所定の位置に前記スポット光を案内するガイド溝と、前記記録層に、前記スポット光が照射される側および前記スポット光が照射される側と反対の側に設けられ、前記スポット光が透過可能な透明層と、前記ガイド溝が半径方向に隣接する任意の位置で、少なくとも前記ガイド溝2本分以上の大きさに形成され、再生用のスポット光が照射された際に、その位置の記録情報の有無に応じて変化される反射光のレベルを所定の範囲内に設定するプリマークと、を有することを特徴とする情報記録媒体を提供するものである。
さらにこの発明は、所定のスポット径のスポット光を、情報記録媒体に予めプリマークが形成されている記録層を有する円盤状の情報記録媒体に照射するとともに、前記記録層からの反射光から再生信号を得る光ヘッドと、前記光ヘッドにより、前記情報記録媒体の予めプリマークが形成されている記録層から得られた再生信号に対して、フィルタを介してウォブル検出信号を検出する信号再生回路と、を有することを特徴とする情報記録再生装置を提供するものである。
またさらにこの発明は、2以上の記録層を有する記録媒体に対して、記録層の初期化のための第1のスポット光と、再生用のスポット光が記録層で反射される際のその位置の記録情報の有無に応じて変化される反射光のレベルを所定の範囲内に設定するプリマークを形成する第2のスポット光と、を照射することを特徴とする情報記録方法を提供するものである。
本発明によれば、2以上の記録層を有する情報記録媒体に片面から情報を記録し、もしくは再生する際に、アドレス情報および記録マークの有無によらず、安定して情報再生が可能となる。また、層間クロストークの影響も低減される。
また、一度に複数のトラックにまたがって記録マークを形成するために、全面にわたって細かい記録マークを形成するのと比べると、高速に記録マークを形成することができることから、通常の初期化と同時に行うことにより、特に別の時間を必要とせずに記録することができる。
以下、図面を参照して、この発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1に、本発明の実施例が適用される光ディスクについて説明する。
図1に示すように、光ディスクすなわち情報記録媒体1は、記録層(記録面または膜)に沿ってスパイラル状、もしくは円周状にトラック2が形成され、そのトラックに沿って記録マーク(ユーザデータ)が形成される構造を有している。
本発明おいて、楕円の長軸方向が半径方向に伸びた楕円の記録マークを一面に記録するところに本発明の特徴がある。
すなわち図1に示される通り、事前に記録された記録マーク(以下、プリマークと呼称する)3は、記録媒体1の半径方向に延びた楕円形状をしており、楕円の長軸方向が情報記録媒体1の半径方向に概ね揃えられている。
それぞれのプリマーク(事前に記録された記録マーク)3は、半径方向での隣接する2以上のトラック2にまたがって形成されている。なお、プリマーク3は、単一のトラックに、トラックに沿って順に設けられてもよいが、その場合、プリマーク3を情報記録媒体1の全面に形成するために必要な時間が増大される。
片面2記録層の情報記録媒体においては、記録層の有無、もしくは情報の記録の有無により、他方の層への層間クロストークの影響量が違うという問題が存在する。
そのため、情報記録媒体1の各記録層に対し、プリマーク3を、概ね均一な密度に形成することで、層間クロストークを除去するところに本発明の第一の特徴がある。なお、各プリマーク3の大きさは、再生用の光ビームが照射された際に、少なくとも再生用光ビームにより形成されるスポット光内に、1以上のプリマーク3が存在する間隔(密度)を提供可能に、任意数または任意の密度に形成される。
また、隣接するトラック間にまたがって、すなわち情報記録媒体1の半径方向で隣接した2本以上のトラック2に亘って記録マークを形成することで、非常に高速で記録層の全面にわたってプリマーク3を形成できるというところに第2の特徴がある。
図1に示された、本発明の情報記録媒体1においては、プリマーク3が半径方向に長軸を持つ細長い形状をしている。
プリマーク3は、情報記録媒体1の内周部および外周部の所定の区間を除いた中周部において、円周に沿って同一半径で一周した時に対し、少なくとも2個のプリマークの半径方向の位置が互いにずれるよう、形成される。すなわち、中周部においては、プリマーク3は、長軸中心の位置が、例えばスパイラル状に形成されるトラック2に沿うように形成される
また、プリマーク3は、記録媒体1の内周部または外周部すなわち非中周部では、円周に沿って同一記録半径で一周した時に、少なくても異なる2個のプリマークが、半径方向の位置が互いに一致しているという特徴を持っている。換言すると、プリマーク3は、長軸中心の位置が、例えばスパイラル状に形成されるトラック2と交差する位置が、1個毎に、異なるように形成される。
なお、図1に示す情報記録媒体(光ディスク)1においては、情報記録媒体1上の位置を示すアドレス情報は、周知のプリピットアドレス形式では形成されておらず、後述するウォブルによりアドレスが形成されている(ウォブルアドレスについては、後述で詳細に説明する)。
図2に、片面2記録層の情報記録媒体1に対する読取り用レーザ光16の光路を示す。
図2において、対物レンズ15を通過した読取り用レーザ光16は、透明基板5の側から透明基板5を通過して、手前の(第1の)記録層である記録層L0層に集光される。
レーザ光16の一部の光は、記録層L0層を通過し、支持基板7上の記録層L1層まで到達して、記録層L1層で反射されることにより、再度、対物レンズ15を通過して詳述しない光学ヘッド内の光検出器に入射される。
このため、記録層L0層に記録された情報を読んでいる(再生している)時に、記録層L1層で反射した光が光検出器に入りこむことにより、層間クロストークが発生する。
また、記録層L1層に照射された読取りレーザ光16のところに記録マークが存在する場所と、記録マークの存在しない場所が存在すると、反射されるレーザ光の反射率が変動して、クロストーク量が変化する。同様に、記録層L1層、にプリピットヘッダーがある場所、もしくはプリピットヘッダーがないグルーブのみの場所では、また反射率が異なり層間クロストークの影響が出てくる。
図3は、従来の情報記録媒体において、片面から2記録層の情報媒体を再生する場合の問題点を示す。
図3に示されるように、既記録領域18には記録マーク8が形成され、未記録領域19には記録マーク8が存在しない。従って、図2のように記録層L1層に照射された読取りレーザ光16が、図3(a)のように既記録領域18に照射された場合と、図3(c)のように未記録領域19に照射された時ではレーザ光16の局所的な反射量が異なり、そのため、(a)と(c)との間で層間クロストークの影響が現れる。
図4に本発明情報記録媒体に対する、事前に記録された記録マーク(プリマーク)3を形成する方法を示す。
図4における初期化用光学ヘッド12では、前に説明した特許文献1や2に開示されている通り、記録層が初期化される。すなわち、相変化型光ディスクを用いた場合、相変化記録マークに対する初期化が必要となる。
その初期化をすると同時に、図4に示したプリマーク向け光学ヘッド11により、プリマーク3を形成することで、初期化用ヘッド12による初期化に要求される時間と同程度の時間で、余分な時間をかけずに、(同時に)プリマーク3が形成できる。
図5は、図4により説明したプリマークの記録用光学ヘッドが照射される記録層上でのビームスポットを表している。
図5に示される通り、プリマーク形成用楕円形のレーザスポット33が、パルス点灯により所定時間間隔で記録層に照射されることで、図1に示したプリマーク3が、実質的に初期化と同一の時間で、形成される。なお、プリマーク形成用の楕円形のレーザスポット33に先行して、フォーカス制御、トラック制御および既記録マークの位置の検出を行うためのレーザスポット31が形成されている。また、記録媒体1の記録層が移動(面方向に平行な方向に回転)される速度とレーザスポット33のパワーすなわち光強度とは、予め決められた所定のパワーおよび速度であることはいうまでもない。
図6および図7に、図1に示した情報記録媒体へのプリマークの形成方法を説明する。
図6および図7に示される通り、記録媒体1に対するプリマーク3は、図4に示される記録装置すなわちプリマーク向け光学ヘッド11により形成される。
なお、情報記録媒体1の全面にわたってプリマーク3を形成する場合、最内周部と最外周部は均一(半径位置とプリマークの半径方向位置の中心のズレがない状態)、すなわち円周に沿って一周した時、プリマークの半径方向の位置が常に一定である必要がある。それに対して、最内周部と最外周部を除いた中央部は、図4におけるプリマークの記録用光学ヘッド11を光学ヘッド送り機構13に沿って外側(半径方向)に移動されるに従って、円周に沿って見た時、隣りの(例えば内周側の)プリマーク3のに対して、徐々にずれていくようになっている。
図6では、最初の記録状況を説明している。
すなわち情報記録媒体1の最内周部においては、図4においてターンテーブル19の回転により回転されている情報記録媒体1に対し、プリマーク記録用光学ヘッド11は、所定の半径位置で静止した状態で、一周分、プリマーク3が形成される。
続いて、プリマークの記録用光学ヘッド11が徐々に半径方向に移動し、図7に示すように、隣り合うプリマーク3の中心位置が、半径方向でずれて複数のプリマーク3が形成される。
一方、最外周においては、プリマークの記録用光学ヘッド11が半径方向で静止され、一周分に亘って、同じ半径位置でプリマーク3が形成される。
このようにして、記録層の初期化と同時に、第1の記録層すなわちL0層の内周(最内周)、外周(最外周)および中央部(内周と外周の間)の全域に亘り、概ね均一な密度でプリマーク3が形成される。
初期化時に、記録L0へのプリマーク3の記録が終わったら、初期化用レーザスポットを第2の記録層すなわち記録層L1層に移してL1層の初期化をするとともに、プリマーク形成用楕円形のレーザスポット33とフォーカス制御、トラック制御、既記録マーク位置検出用レーザスポット31を同時に記録L1層に移動させ、プリマーク3を形成する。
プリマーク用レーザスポット33は、L0層と同様に、内周(最内周)および外周(最外周)については、記録媒体1が一回転される間、同一の半径位置に静止された状態で、プリマーク3が形成される。また、内周(最内周)および外周(最外周)間の中央部に関しては、記録媒体1が回転される速度と記録パワーとが最適に制御されることにより、一周毎に中心位置と半径位置が異なる複数のプリマーク3が形成される。
これにより、第1の記録層すなわちL0層の内周(最内周)、外周(最外周)および中央部(内周と外周の間)の全域に亘り、概ね均一な密度で、プリマーク3が形成される。
なお、プリマーク3の密度は、任意の記録層からの反射レーザ光の強度が記録層の全域で概ね等しくなるよう定義されることが好ましい。従って、好ましくは、面積比で全記録領域の概ね50%である。
但し、実験によれば、トラック方向に関しては、概ね面積比で50%の1/2(総面積の1/4)程度であってもよく、半径方向においては、概ね面積比の1/3程度であっても良好な再生信号が得られている。また、トラック方向に関しては、概ね面積比で50%の1/4(総面積の1/8)程度でも、層間クロストークが増えるものの、反射光のばらつきすなわち反射光量の不均一さの程度は、再生信号が検出可能なレベルで得られることが確認されている。なお。半径方向においては、概ね面積比の1/4程度であっても、反射光量の不均一さは、十分に情報の再生に耐えるレベルであることが認められる。
また、各プリマーク3の大きさは、再生用の光ビームが照射された場合に、少なくとも再生用光ビームにより形成されるスポット光内に、1以上のプリマーク3が存在する間隔(密度)を提供可能に、任意数または任意の密度に形成される。
さらに、プリマーク3の半径方向の長さは、図8に示すように、少なくとも2トラック分以上(図8は、ランド/グルーブのある記録媒体を例に説明しているので、トラック間にランドまたはグルーブが存在している)であればよい。
またさらに、プリマーク3の半径方向の長さは、単独のプリマークのみによって定義されるものではなく、半径方向またはトラック方向の任意の位置で、隣接するプリマークと一部が、もしくは大部分が重なりあっていてもよい。
さらにまた、プリマーク3は、図1においては、半径方向に長く(長軸と短軸との比が大きく)示されているが、図8に示すように、概ね円形であってもよく、また図示しないが概ね円形の複数のプリマークが半径方向の一部分で重なり合って楕円形を形作る形状であってもよい(放射状に整列されていてもよい)。
またさらに、プリマーク3は、図1(および図6,図7)においては、そのほとんどが半径方向に平行な長軸を有する形状に示されているが、少なくとも2トラックを跨ぐ形状であれば、半径方向に非平行であっても何ら問題はない。
さらにまた、プリマーク3の形状としては、半径方向に長軸が揃えられた楕円形または円形の例を説明したが、再生用の光ビームが照射された場合に、少なくとも再生用光ビームにより形成されるスポット光内に、所定の面積を提供可能であれば、その形状は、どのような形状であってもよいことはいうまでもない。
図8は、本発明実施例の他の応用例を示したものである。
図5により前に説明したように、プリマーク形成用レーザスポット33は、図5では、半径方向に長軸を持つ楕円ビームを使い、楕円形のプリマーク3を形成していた。
それに対して図8では、円形のレーザスポット34を用いている。
図8では、1つのグルーブ部37とランド部38を組みとし、それを跨ぐ大きなレーザスポット34を形成し、ランド部38とグルーブ部37のそれぞれの領域に、同時にプリマーク3を形成する。
この方法によれば、従来は、グルーブ部37を追いかけながらプリマーク3を形成し、次に、ランド部38をトレースしながらプリマーク3を形成していたが、ランド部38とグルーブ部37に一度に、プリマーク3を形成することができる。従って、2倍の速度でプリマーク3を形成することができる。
なお、図8に示す例においても、図5と同様フォーカス制御、トラック制御、ウォブルアドレス制御をウォブルアドレスを読むためのレーザスポット32が用いられることは,いうまでもない。
図9は、図1ないし図8により説明したプリマークが形成された情報記録媒体に対し、ユーザが、ランダムに、ユーザのデータを記録する例を示している。
図9から明らかなように、プリマーク3の間に、トラックに沿って記録マーク(ユーザデータの記録)8が形成される。
記録マーク8を形成するときには、特別な条件を除いて基本的に、予め記録されているプリマーク3を消去しながら新たな記録マーク8を形成するので、プリマーク3の一部は消されてなくなる。
この結果、既記録領域18での記録マーク8の存在分布密度と未記録領域19でのプリマーク3の密度が概ね等しくなる。これにより、図9(a)に示すように、既記録領域にレーザスポット17が照射されたときの光反射率と未記録領域19にレーザスポット17が形成されたときの反射率がほぼ等しくなり、層間クロストークの影響が除去される。
本発明により、プリマーク3は記録媒体1の全面に記録されているので、記録媒体1の任意の位置に記録マーク8を形成しても層間クロストークの影響が少なくなるという特徴が得られる。また、記録マーク8を記録層の任意の位置で任意の幅だけ記録するという、ランダム記録に最適な構造が提供される。
図10は、図9に示した本発明のプリマークのある情報記録媒体との比較のため、プリピット領域を持つ、一般的な現行の情報記録媒体において生じる層間クロストークを説明する概略図である。
図10に示される通り、プリピット領域51を持つ情報記録媒体では、プリピット領域51にレーザスポット17が照射された際の反射光量とグルーブ領域であるトラック領域52もしくは53にレーザスポット17が照射されたときの反射光量とが異なる。そのために、複数の記録層がある場合には、層間クロストークが発生する。
これにに対し、本発明の情報記録媒体では、トラックのアドレス情報としてプリピット領域を用いず、トラックのウォブルの中にアドレスを記録する方法を用いている。
本発明では、ウォブルにアドレスを持ち、しかも図1ないし図7により説明した通り、事前に、半径方向または半径方向に所定の角度に長軸が向けられている楕円のプリマーク3を形成したことにより、層間クロストークが発生した場合であってもその影響を受けにくい特徴がある。
なお、プリマーク3は、仮に、記録面全面に形成されたとしても、プリピット領域51が併用された場合には、プリピット領域51の部分での層間クロストークが現れる。
一方、プリピット領域51を持たず、全周にわたってウォブルアドレスを形成した情報記録媒体においても、図3により前に説明したプリマーク3が形成されない場合には、未記録領域19と既記録領域18との違いにより、層間クロストークが発生する。
本発明は、両方を同時に行う(プリピット領域がなく、プリマークが設けられている)ことによって、よりいっそう、層間クロストークの影響を低減できる。
図51は、図1ないし図7および図9により前に説明した情報記録媒体から情報を再生する情報再生装置、もしくは図1ないし図7および図9により前に説明した情報記録媒体に新たな情報を記録する情報記録再生装置内の情報記録再生部(物理系ブロック)101の内部構造を説明する概略ブロック図である。
<51A>情報記録再生部の機能説明
51A−1〕情報記録再生部の基本機能
情報記録再生部では、
a)情報記録媒体(光ディスク)201上の所定位置に集光スポットを用いて、新規情報の記録あるいは書き換え(情報の消去も含む)、
b)情報記録媒体(光ディスク)201上の所定位置から集光スポットを用いて、すでに記録されている情報の再生、
の処理を行う。
51A−2〕情報記録再生部の基本機能達成手段
上記の基本機能を達成する手段として情報記録再生部では、
a)情報記録媒体201上のトラック(図示して無い)に沿って集光スポットをトレース(追従)させる、
b)情報記録媒体201に照射する集光スポットの光量を変化させて情報の記録/再生/消去の切り替え、
c)外部から与えられる記録信号dを高密度かつ低エラー率で記録するために最適な信号への変換、
を行っている。
<51B>機構部分の構造と検出部分の動作
51B−1〕光学ヘッド202基本構造と信号検出回路
51B−1−1)光学ヘッド202による信号検出
光学ヘッド202は基本的には図示しないが光源である半導体レーザ素子と光検出器と対物レンズから構成されている。
半導体レーザ素子から発光されたレーザ光は対物レンズにより情報記録媒体(光ディスク)201上に集光される。情報記録媒体(光ディスク)201の光反射膜もしくは光反射性記録膜で反射されたレーザ光は光検出器により光電変換される。
光検出器で得られた検出電流はアンプ213により電流−電圧変換されて検出信号となる。
この検出信号はフォーカス・トラックエラー検出回路217あるいは2値化回路212で処理される。一般的には光検出器は複数の光検出領域に分割され、各光検出領域に照射される光量変化を個々に検出している。
この個々の検出信号に対してフォーカス・トラックエラー検出回路217で和・差の演算を行いフォーカスずれとトラックずれの検出を行う。
情報記録媒体(光ディスク)201の光反射膜もしくは光反射性記録膜からの反射光量変化を検出して情報記録媒体201上の信号を再生する。
51B−1−2)フォーカスずれ検出方法
フォーカスずれ量を光学的に検出する方法として、
a)非点収差法:
情報記録媒体(光ディスク)201の光反射膜もしくは光反射性記録膜で反射されたレーザ光の検出光路に図示しないが非点収差を発生させる光学素子を配置し、光検出器上に照射されるレーザ光の形状変化を検出する方法であり、光検出器の光検出領域は、対角線状に4分割であり、各検出領域から得られる検出信号に対し、フォーカス・トラックエラー検出回路217内で対角和間の差を取ってフォーカスエラー検出信号を得る、 あるいは、
b)ナイフエッジ法:
情報記録媒体201で反射されたレーザ光に対して非対称に一部を遮光するナイフエッジを配置する方法であり、光検出器の光検出領域は2分割で、各検出領域から得られる検出信号間の差を取ってフォーカスエラー検出信号を得る、
のどちらかを使う場合が多い。
51B−1−3)トラックずれ検出方法
情報記録媒体(光ディスク)201はスパイラル状または同心円状のトラックを有し、トラック上に情報が記録される。情報の再生もしくは記録/消去は、このトラックに沿って集光スポットをトレースさせて行われる。従って、安定して集光スポットをトラックに沿ってトレースさせるため、トラックと集光スポットの相対的位置ずれを光学的に検出する必要がある。
トラックずれ検出方法としては一般に、
a)DPD(Differential Phase Detection)法:
情報記録媒体(光ディスク)201の光反射膜もしくは光反射性記録膜で反射されたレーザ光の光検出器上での強度分布変化を検出する方法で、光検出領域が対角線状に4分割されている光検出器を用い、各検出領域から得られる検出信号に対し、フォーカス・トラックエラー検出回路217内で対角和間の差を取ってトラックエラー検出信号を得る、 あるいは、
b)プッシュ−プル(Push-Pull)法:
情報記録媒体201で反射されたレーザ光の光検出器上での強度分布変化を検出する方法で、光検出領域が2分割されている光検出器を用い、各検出領域から得られる検出信号間の差を取ってトラックエラー検出信号を得る、 もしくは、
c)ツインスポット(Twin-Spot)法:
半導体レーザ素子と情報記録媒体201間の送光系に回折素子などを配置して光を複数に波面分割し、情報記録媒体201上に照射する±1次回折光の反射光量変化を検出する方法で、再生信号検出用の光検出領域とは別に+1次回折光の反射光量と−1次回折光の反射光量を個々に検出する光検出領域を配置し、それぞれの検出信号の差を取ってトラックエラー検出信号を得る、
などが有る。
51B−1−4)対物レンズアクチュエータ構造
半導体レーザ素子から発光されたレーザ光を情報記録媒体201上に集光させる対物レンズ(図示されて無い)は対物レンズアクチュエータ駆動回路218の出力電流に応じて2軸方向に移動可能な構造になっている。
この対物レンズの移動方向は、
a)フォーカスずれ補正用に情報記録媒体201に対する垂直方向、
b)トラックずれ補正用に情報記録媒体201の半径方向、
の2方向である。
図示しないが対物レンズの移動機構を対物レンズアクチュエータと呼ぶ。対物レンズアクチュエータ構造としては、
a)軸摺動(じくしゅうどう)方式:
中心軸(シャフト)に沿って対物レンズと一体のブレードが移動する方式で、ブレードが中心軸に沿った方向に移動してフォーカスずれ補正を行い、中心軸を基準としたブレードの回転運動によりトラックずれ補正を行う方法、あるいは、
b)4本ワイヤ方式:
対物レンズ一体のブレードが固定系に対し4本のワイヤで連結されており、ワイヤの弾性変形を利用してブレードを2軸方向に移動させる方法、
が多く使われている。
いずれの方式も永久磁石とコイルを持ち、ブレードに連結したコイルに電流を流す事によりブレードを移動させる構造になっている。
51B−2〕情報記録媒体201の回転制御系
スピンドルモータ204の駆動力によって回転する回転テーブル221上に情報記録媒体(光ディスク)201を装着する。
情報記録媒体201の回転数は情報記録媒体201から得られる再生信号によって検出する。すなわちアンプ213出力の検出信号(アナログ信号)は2値化回路212でデジタル信号に変換され、この信号からPLL回路211により一定周期信号(基準クロック信号)を発生させる。情報記録媒体回転速度検出回路214ではこの信号を用いて情報記録媒体201の回転数を検出し、その値を出力する。
情報記録媒体201上で再生あるいは記録/消去する半径位置に対応した情報記録媒体回転数の対応テーブルは半導体メモリ219にあらかじめ記録して有る。再生位置もしくは記録/消去位置が決まると、制御部220は半導体メモリ219情報を参照して情報記録媒体201の目標回転数を設定し、その値をスピンドルモータ駆動回路215に通知する。
スピンドルモータ駆動回路215では、この目標回転数と情報記録媒体回転速度検出回路214の出力信号(現状での回転数)との差を求め、その結果に応じた駆動電流をスピンドルモータ204に与えてスピンドルモータ204の回転数が一定になるように制御する。情報記録媒体回転速度検出回路214の出力信号は情報記録媒体201の回転数に対応した周波数を有するパルス信号で、スピンドルモータ駆動回路215ではこの信号の周波数とパルス位相の両方に対して制御する。
51B−3〕光学ヘッド移動機構
情報記録媒体201の半径方向に光学ヘッド202を移動させるため光学ヘッド移動機構(送りモータ)203を持っている。
光学ヘッド202を移動させるガイド機構として棒状のガイドシャフトを利用する場合が多く、このガイドシャフトと光学ヘッド202の一部に取り付けられたブッシュ間の摩擦を利用して光学ヘッド202が移動する。それ以外に回転運動を使用して摩擦力を軽減させたベアリングを用いる方法も有る。
光学ヘッド202を移動させる駆動力伝達方法は図示しないが固定系にピニオン(回転ギヤ)の付いた回転モータを配置し、ピニオンとかみ合う直線状のギヤであるラックを光学ヘッド202の側面に配置して回転モータの回転運動を光学ヘッド202の直線運動に変換している。それ以外の駆動力伝達方法としては固定系に永久磁石を配置し、光学ヘッド202に配置したコイルに電流を流して直線的方向に移動させるリニアモータ方式を使う場合もある。
回転モータ、リニアモータいずれの方式でも基本的には送りモータに電流を流して光学ヘッド202移動用の駆動力を発生させている。この駆動用電流は送りモータ駆動回路216から供給される。
<51C>各制御回路の機能
51C−1〕集光スポットトレース制御
フォーカスずれ補正あるいはトラックずれ補正を行うため、フォーカス・トラックエラー検出回路217の出力信号(検出信号)に応じて光学ヘッド202内の対物レンズアクチュエータ(図示して無い)に駆動電流を供給する回路が対物レンズアクチュエータ駆動回路218である。高い周波数領域まで対物レンズ移動を高速応答させるため、対物レンズアクチュエータの周波数特性に合わせた特性改善用の位相補償回路を内部に有している。
対物レンズアクチュエータ駆動回路218では制御部220の命令に応じて
a)フォーカス/トラックずれ補正動作(フォーカス/トラックループ)のON/OFF処理、
b)情報記録媒体201の垂直方向(フォーカス方向)へ対物レンズを低速で移動させる処理(フォーカス/トラックループOFF時に実行)、
c)キックパルスを用いて情報記録媒体201の半径方向(トラックを横切る方向)にわずかに動かして、集光スポットを隣のトラックへ移動させる処理、
を行う。
51C−2〕レーザ光量制御
51C−2−1)再生と記録/消去の切り替え処理
再生と記録/消去の切り替えは情報記録媒体201上に照射する集光スポットの光量を変化させて行う。
相変化方式を用いた情報記録媒体に対しては一般的に
[記録時の光量]>[消去時の光量]>[再生時の光量]
の関係が成り立ち、光磁気方式を用いた情報記録媒体に対しては一般的に
[記録時の光量]≒[消去時の光量]>[再生時の光量]
の関係が有る。
光磁気方式の場合には記録/消去時には情報記録媒体201に加える外部磁場(図示して無い)の極性を変えて記録と消去の処理を制御している。
情報再生時には情報記録媒体201上には一定の光量を連続的に照射している。
新たな情報を記録する場合には、この再生時の光量の上にパルス状の断続的光量を上乗せする。
半導体レーザ素子が大きな光量でパルス発光した時に情報記録媒体201の光反射性記録膜が局所的に光学的変化もしくは形状変化を起こし、記録マークが形成される。
すでに記録されている領域の上に重ね書きする場合も同様に半導体レーザ素子をパルス発光させる。
すでに記録されている情報を消去する場合には、再生時よりも大きな一定光量を連続照射する。
連続的に情報を消去する場合にはセクタ単位など特定周期毎に照射光量を再生時に戻し、消去処理と平行して間欠的に情報再生を行う。
間欠的に消去するトラックのトラック番号やアドレスを再生し、消去トラックの誤りが無い事を確認しながら消去処理を行っている。
51C−2−2)レーザ発光制御
図示しないが光学ヘッド202内には半導体レーザ素子の発光量を検出するための光検出器を内蔵している。半導体レーザ駆動回路205ではその光検出器出力(半導体レーザ素子発光量の検出信号)と記録/再生/消去制御波形発生回路206から与えられる発光基準信号との差を取り、その結果に基付き半導体レーザへの駆動電流をフィードバックしている。
<51D>機構部分の制御系に関する諸動作
51D−1〕起動制御
情報記録媒体(光ディスク)201を回転テーブル221上に装着し、起動制御を開始すると、以下の手順に従って処理が行われる。
1)制御部220からスピンドルモータ駆動回路215に目標回転数が伝えられ、スピンドルモータ駆動回路215からスピンドルモータ204に駆動電流が供給されてスピンドルモータ204の回転が開始する。
2)同時に、または所定のタイミングで制御部220から送りモータ駆動回路216に対してコマンド(実行命令)が出され、送りモータ駆動回路216から光学ヘッド駆動機構(送りモータ)203に駆動電流が供給されて光学ヘッド202が情報記録媒体201の最内周位置に移動する。情報記録媒体201の情報が記録されている領域を越えてさらに内周部に光学ヘッド202が来ている事を確認する。
3)スピンドルモータ204の回転が目標回転数に到達するとそのステータス(状況報告)が制御部220に出される。
4)制御部220から記録/再生/消去制御波形発生回路206に送られた再生光量信号に合わせて半導体レーザ駆動回路205から光学ヘッド202内の半導体レーザ素子に電流が供給されてレーザ発光を開始する。なお、情報記録媒体(光ディスク)201の種類によって再生時の最適照射光量が異なるので、起動時にはそのうちの最も照射光量の低い値に設定する。
5)制御部220からのコマンドに従って光学ヘッド202内の対物レンズ(図示しない)を情報記録媒体201から最も遠ざけた位置にずらし、ゆっくりと対物レンズを情報記録媒体201に近付けるよう対物レンズアクチュエータ駆動回路218が制御する。
6)同時にフォーカス・トラックエラー検出回路217でフォーカスずれ量をモニタし、焦点が合った位置近傍に対物レンズが来た時ステータスを出して制御部220に通知する。
7)制御部220ではその通知をもらうと、対物レンズアクチュエータ駆動回路218に対してフォーカスループをONにするようコマンドを出す。
8)制御部220はフォーカスループをONにしたまま送りモータ駆動回路216にコマンドを出して光学ヘッド202をゆっくり情報記録媒体201の外周部方向へ移動させる。
9)同時に光学ヘッド202からの再生信号をモニタし、光学ヘッド202が情報記録媒体201上の記録領域に到達したら光学ヘッド202の移動を止め、対物レンズアクチュエータ駆動回路218に対してトラックループをONさせるコマンドを出す。
10)情報記録媒体(光ディスク)201の内周部に記録されている“再生時の最適光量”と“記録/消去時の最適光量”を再生し、その情報が制御部220を経由して半導体メモリ219に記録される。
11)制御部220ではその“再生時の最適光量”に合わせた信号を記録/再生/消去制御波形発生回路206に送り、再生時の半導体レーザ素子の発光量を再設定する。
12)情報記録媒体201に記録されている“記録/消去時の最適光量”に合わせて記録/消去時の半導体レーザ素子の発光量が設定される。
51D−2〕アクセス制御
51D−2−1)情報記録媒体201上のアクセス先情報の再生
情報記録媒体201上のどの場所にどのような内容の情報が記録されているかについての情報は情報記録媒体201の種類により異なり、一般的には情報記録媒体201内の
a)ディレクトリー管理領域:情報記録媒体201の内周領域もしくは外周領域にまとまって記録して有るか、または
b)ナビゲーションパック:MPEG2のPS(Program Stream)のデータ構造に準拠したVOBS(Video Object Set)の中に含まれ、次の映像がどこに記録して有るかの情報が記録されている、
などに記録して有る。
特定の情報を再生あるいは記録/消去したい場合には、まず上記の領域内の情報を再生し、そこで得られた情報からアクセス先を決定する。
51D−2−2)粗アクセス制御
制御部220ではアクセス先の半径位置を計算で求め、現状の光学ヘッド202位置との間の距離を割り出す。
光学ヘッド202移動距離に対して最も短時間で到達できる速度曲線情報が事前に半導体メモリ219内に記録されている。制御部220はその情報を読み取り、その速度曲線に従って以下の方法で光学ヘッド202の移動制御を行う。
制御部220から対物レンズアクチュエータ駆動回路218に対してコマンドを出してトラックループをOFFした後、送りモータ駆動回路216を制御して光学ヘッド202の移動を開始させる。
集光スポットが情報記録媒体201上のトラックを横切ると、フォーカス・トラックエラー検出回路217内でトラックエラー検出信号が発生する。このトラックエラー検出信号を用いて情報記録媒体201に対する集光スポットの相対速度が検出できる。
送りモータ駆動回路216では、このフォーカス・トラックエラー検出回路217から得られる集光スポットの相対速度と制御部220から逐一送られる目標速度情報との差を演算し、その結果を光学ヘッド駆動機構(送りモータ)203への駆動電流にフィードバックかけながら光学ヘッド202を移動させる。
“51B−3〕光学ヘッド移動機構”に記述したようにガイドシャフトとブッシュあるいはベアリング間には常に摩擦力が働いている。光学ヘッド202が高速に移動している時は動摩擦が働くが、移動開始時と停止直前には光学ヘッド202の移動速度が遅いため静止摩擦が働く。この時には相対的摩擦力が増加しているので(特に停止直前には)制御部220からのコマンドに応じて光学ヘッド駆動機構(送りモータ)203に供給する電流の増幅率(ゲイン)を増加させる。
51D−2−3)密アクセス制御
光学ヘッド202が目標位置に到達すると制御部220から対物レンズアクチュエータ駆動回路218にコマンドを出してトラックループをONさせる。
集光スポットは情報記録媒体201上のトラックに沿ってトレースしながらその部分のアドレスもしくはトラック番号を再生する。
そこでのアドレスもしくはトラック番号から現在の集光スポット位置を割り出し、到達目標位置からの誤差トラック数を制御部220内で計算し、集光スポットの移動に必要なトラック数を対物レンズアクチュエータ駆動回路218に通知する。
対物レンズアクチュエータ駆動回路218内で1組キックパルスを発生させると対物レンズは情報記録媒体201の半径方向にわずかに動いて、集光スポットが隣のトラックへ移動する。
対物レンズアクチュエータ駆動回路218内では一時的にトラックループをOFFさせ、制御部220からの情報に合わせた回数のキックパルスを発生させた後、再びトラックループをONさせる。
密アクセス終了後、制御部220は集光スポットがトレースしている位置の情報(アドレスもしくはトラック番号)を再生し、目標トラックにアクセスしている事を確認する。
51D−3〕連続記録/再生/消去制御
に示すようにフォーカス・トラックエラー検出回路217から出力されるトラックエラー検出信号は送りモータ駆動回路216に入力されている。
上述した“起動制御時”と“アクセス制御時”には送りモータ駆動回路216内ではトラックエラー検出信号を使用しないように制御部220により制御されている。
アクセスにより集光スポットが目標トラックに到達した事を確認した後、制御部220からのコマンドによりモータ駆動回路216を経由してトラックエラー検出信号の一部が光学ヘッド駆動機構(送りモータ)203への駆動電流として供給される。連続に再生もしくは記録/消去処理を行っている期間中、この制御は継続される。
情報記録媒体201の中心位置は回転テーブル221の中心位置とわずかにずれた偏心を持って装着されている。トラックエラー検出信号の一部を駆動電流として供給すると、偏心に合わせて光学ヘッド202全体が微動する。
また長時間連続して再生もしくは記録/消去処理を行うと、集光スポット位置が徐々に外周方向もしくは内周方向に移動する。
トラックエラー検出信号の一部を光学ヘッド移動機構(送りモータ)203への駆動電流として供給した場合には、それに合わせて光学ヘッド202が徐々に外周方向もしくは内周方向に移動する。
このようにして対物レンズアクチュエータのトラックずれ補正の負担を軽減し、トラックループを安定化できる。
51D−4〕終了制御
一連の処理が完了し、動作を終了させる場合には以下の手順に従って処理が行われる。
1)制御部220から対物レンズアクチュエータ駆動回路218に対してトラックループをOFFさせるコマンドが出される。
2)制御部220から対物レンズアクチュエータ駆動回路218に対してフォーカスループをOFFさせるコマンドが出される。
3)制御部220から記録/再生/消去制御波形発生回路206に対して半導体レーザ素子の発光を停止させるコマンドが出される。
4)スピンドルモータ駆動回路215に対して基準回転数として0を通知する。
<51E>情報記録媒体への記録信号/再生信号の流れ
51E−1〕情報記録媒体201に記録される信号形式
情報記録媒体201上に記録する信号に対して
a)情報記録媒体201上の欠陥に起因する記録情報エラーの訂正を可能とする、
b)再生信号の直流成分を0にして再生処理回路を簡素化する、
c)情報記録媒体201に対してできるだけ高密度に情報を記録する、
との要求を満足するため、図51に示したように情報記録再生部(物理系ブロック)では“エラー訂正機能の付加”“記録情報に対する信号変換(信号の変復調)”を行っている。
51E−2〕記録時の信号の流れ
51E−2−1)ECC(Error Correction Code)付加処理
情報記録媒体201に記録したい情報が生信号の形で記録信号dとしてデータ入出力インターフェース部222に入力される。この記録信号dはそのまま半導体メモリ219に記録され、その後ECCエンコーディング回路208で以下のようにECCの付加処理を実行する。
以下に積符号を用いたECC付加方法の実施例について説明する。
記録信号dは半導体メモリ219内で172Bytes毎に1行ずつ順次並べ、192行で1組のECCブロックとする。この“行:172×列:192Bytes”で構成される1組のECCブロック内の生信号(記録信号d)に対し、172Bytesの1行毎に10Bytesの内符号PIを計算して半導体メモリ219内に追加記録する。さらにBytes単位の1列毎に16Bytesの外符号POを計算して半導体メモリ219内に追加記録する。
情報記録媒体201に記録する実施例としては内符号PIを含めた12行と外符号PO分1行の合計2366Bytes(2366=(12+1)×(172+10))
を単位として情報記録媒体の1セクタ内に記録する。
ECCエンコーディング回路208では内符号PIと外符号POの付加が完了すると、半導体メモリ219から1セクタ分の2366Bytesずつの信号を読み取り、変調回路207へ転送する。
51E−2−2)信号変調
再生信号の直流成分(DSV:Disital Sum Value)を0に近づけ、情報記録媒体201に対して高密度に情報を記録するため、信号形式の変換である信号変調を変調回路207内で行う。
元の信号と変調後の信号との間の関係を示す変換テーブルを変調回路207と復調回路210内部で持っている。ECCエンコーディング回路208から転送された信号を変調方式に従って複数ビット毎に区切り、変換テーブルを参照しながら別の信号(コード)に変換する。
例えば変調方式として8/16変調(RLL(2,10)コード)を用いた場合には、変換テーブルが2種類存在し、変調後の直流成分(DSV:Disital Sum Value)が0に近付くように逐一参照用変換テーブルを切り替えている。
51E−2−3)記録波形発生
情報記録媒体(光ディスク)201に記録マークを記録する場合、一般的には記録方式として
a)マーク長記録方式:記録マークの前端位置と後端末位置に“1”が来る、と、
b)マーク間記録方式:記録マークの中心位置が“1”の位置と一致する、
の2種類存在する。
またマーク長記録を行った場合、長い記録マークを形成する必要が有る。
この場合、一定期間記録光量を照射し続けると情報記録媒体201の光反射性記録膜の蓄熱効果により後部のみ幅が広い“雨だれ”形状の記録マークが形成される。
この弊害を除去するため、長さの長い記録マークを形成する場合には複数の記録パルスに分割したり、記録波形を階段状に変化させている。
記録/再生/消去制御波形発生回路206内では変調回路207から送られて来た記録信号に応じて上記のような記録波形を作成し、半導体レーザ駆動回路205に伝達している。
51E−3〕再生時の信号の流れ
51E−3−1)2値化・PLL回路
“51B−1−1)光学ヘッド202による信号検出”で記述したように情報記録媒体(光ディスク)201の光反射膜もしくは光反射性記録膜からの反射光量変化を検出して情報記録媒体201上の信号を再生する。アンプ213で得られた信号はアナログ波形をしている。2値化回路212ではその信号をコンパレーターを用いて“1”と“0”からなる2値のデジタル信号に変換する。
ここから得られた再生信号からPLL回路211で情報再生時の基準信号を取り出している。PLL回路211は周波数可変の発振器を内蔵している。その発振器から出力されるパルス信号(基準クロック)と2値化回路212出力信号間の周波数と位相の比較を行い、その結果を発振器出力にフィードバックしている。
51E−3−2)信号の復調
変調された信号と復調後の信号との間の関係を示す変換テーブルを復調回路210内部で持っている。PLL回路211で得られた基準クロックに合わせて変換テーブルを参照しながら信号を元の信号に戻す。戻した(復調した)信号は半導体メモリ219に記録される。
51E−3−3)エラー訂正処理
半導体メモリ219に保存された信号に対し、内符号PIと外符号POを用いてエラー訂正回路209ではエラー箇所を検出し、エラー箇所のポインターフラグを立てる。
その後、半導体メモリ219から信号を読み出しながらエラーポインターフラグに合わせて逐次エラー箇所の信号を訂正し、内符号PIと外符号POをはずしてデータ入出力インターフェース部222へ転送する。
ECCエンコーディング回路208から送られて来た信号をデータ入出力インターフェース部222から再生信号cとして出力する。
図12は、図51により上に示した情報記録再生装置および情報記録再生方法において、ウォブル検出信号を検出する回路を説明する概略ブロック図である。
図51に示した光学ヘッド202の所定の位置には、光検出器41が設けられている。
光検出器41は、光検出セル411と光検出セル412に二分割され、個々の検出セルで、情報記録媒体の第1の記録層すなわちL0層で反射されたレーザ光41の照射された光量を個々に検出している。
光検出セル411で検出された反射レーザ光41の光量変化は、プリアンプ部213に組み込まれている第1のプリアンプ2131により、電気信号に変換される。
同様に、光検出セル412で検出されたレーザ光41の光量変化は、第2のプリアンプ2132により、電気信号に変換される。
2値化回路212は、加算器231と2値化回路2121を含み、プリアンプ2131とプリアンプ2132から得られた信号は、加算器231により加算され、その結果が2値化回路2121を介して、記録マーク8からの検出信号241として取り出される。
フォーカス・トラックエラー検出回路217によりウォブル検出信号が検出される。
フォーカス・トラックエラー検出回路217は、減算器232、ローパスフィルタ233、およびバンドパスフィルタ234等を含む。
プリアンプ2131により得られる信号とプリアンプ2132により得られる信号は、減算器232により差分が取られ、トラックエラー信号として検出される。
なお、この元の信号(減算器232への入力信号)には、プリマーク3や記録マーク8の信号の影響が含まれることから、ローパスフィルタ233により、それらの影響が除去される。
ローパスフィルタ233からの出力信号は、トラックエラー検出信号242として光学ヘッド202の対物レンズ駆動系、例えば対物レンズアクチュエーター駆動回路218へフィードバックされる。
ローパスフィルタ233からの出力信号は、バンドパスフィルタ234によりウォブル検出信号243が抽出される。
ウォブル信号は、ほぼ一定の周波数でウォブル変調され、位相変調方式により信号変調されているため、バンドパスフィルタ234により、ウォブルの周波数に合致した周波数成分のみが抽出されることで、よりSN比の高いウォブル検出信号243を抽出することができる。
抽出されたウォブル検出信号243により、情報記録媒体1上でのアドレス位置が検出され、アクセス記録位置制御等に利用される。
なお、ウォブル検出信号243は、プリマーク3や記録マーク8の影響が除去されているため、情報記録媒体のウォブルに正確に対応したウォブル検出信号が得られる。
次に、図2を参照して、本発明の情報記録媒体の個々の記録層(記録膜)の層間距離dの最適値について説明する。
現行DVD−ROM/Videoにおいては、第1の記録層L0層と第2の記録層L1層との間の層間の厚みdは、55±15μmである。また、対応する対物レンズの開口数NAが0.60である。
これに対し、本発明の2記録層情報記録媒体においては、対物レンズの開口数NAは、0.65以上を利用する。この場合、層間の樹脂材料の球面収差の影響は、球面収差が、NA値の4乗に反比例することから、現行DVDにおける層間の最短距離40μm(55−50μm)よりも小さくする(層間樹脂材料を薄くする)必要がある。なお、層間樹脂材料の厚さは、好ましくは、10ないし38μm、より好ましくは、20ないし30μmである。但し、層間樹脂材料の厚さdは、対物レンズの開口数NAと利用するレーザ光の波長により設定されることはいうまでもない。
図11に、本発明の2記録層の情報記録媒体に情報を記録し、また記録媒体から情報を再生する情報記録再生装置の光学ヘッドに用いられる光検出器上のスポット状態を説明する。
図11に示される通り、図2を用いて前に説明した対物レンズ15を通過した読取り用レーザ光16が記録L0層に集光されたとき、L0層から反射された光は光検出器40の面積よりも小さいスポット41となる。一方、記録L1層で反射された光は、光検出器40の面積に比較して大きなスポット42となる。
いうまでもなく、光検出器40の面積に対して記録L1層で反射されたレーザ光のスポット42のはみ出し量が大きいほど、層間クロストークの影響は少ない。
但し、シミュレーションによると、層間の厚みが10μmよりも小さいと、光検出器40の面積と記録L1層で反射されたレーザ光42のスポットの差が小さく、光検出器40からはみ出すスポット42の程度が少なくなる。これにより、層間クロストークの影響が大きくなる。
従って、本発明実施例における層間の間隔dは、10μm以上が望ましい。より詳しい計算によると、15μm以上あるほうが、より層間クロストークの影響が少ないことが、シミュレーションによってわかった。従って、本発明の情報記録媒体における層間距離dは、10μmから40μmの範囲、もしくは15μmから40μmの範囲が望ましい。なお、この数値(層間の厚さ)dは、図2に基づく上述の説明と合致する。
以下、図13ないし図50および図53ないし図64を用いて、本発明の情報記録媒体のさまざまな特徴および情報記録再生装置ならびに情報記録再生方法について、順に説明する。
記録データ領域の開始時は、シンクコードSY0の状態は、Stete1である。
記録データ領域は、図57に示すように、13セット×2シンクフレームである。29016チャンネルビット長の1つの記録データ領域は、変調前は、2418バイトに等価である。
図57のSY0−SY3は、シンク(SYNC)コードであり、図58に示すコードの中から選択されたものである。なお、同図において、数字24、数字1092は、チャンネルビット長である。
図57において、偶数記録データ領域(Even Recorded data field)および奇数記録データ領域(Odd Recorded data field)のいずれも最後の2シンクフレーム(すなわち、最後のシンクコードがSY3の部分とその直後のシンクデータおよびシンクコードがSY1の部分とその直後のシンクデータが並んだ部分)内のシンクデータ領域に、図56で示したアウターパリティPOの情報が挿入される。
偶数記録データ領域内の最後の2シンクフレーム箇所には、図55に示した左側のPOの一部が挿入され、奇数記録データ領域内の最後の2シンクフレーム箇所には、図55に示した右側のPOの一部が挿入される。
図55に示すように1個のECCブロックはそれぞれ左右の小ECCブロックから構成され、セクタ毎に交互に異なるPOグループ(左の小ECCブロックに属するPOか、右の左の小ECCブロックに属するPOか)のデータが挿入される。
シンクコードSY3,SY1が連続する左側のデータ領域は、図57(a)に示されており、シンクコードSY3,SY1が連続する右側のデータ領域は、図57(b)に示されている。
ポイントA) 記録データ領域構成(セクタ毎に異なるPOグループデータを挿入)
a)ECCブロックを構成するセクタにより複数種類の同期フレーム構造を規定
1個のECCブロックを構成するセクタのセクタ番号が、偶数番号であるか奇数番号であるかにより、図57(a)および(b)に示すように同期フレーム構造を変化させるところに特徴がある。すなわち、セクタ毎に交互に異なるPOグループのデータが挿入される構造(図56)になっている。
[効果]
ECCブロックを構成した後でも、セクタの先頭位置にデータIDが配置される構造になっているため、アクセス時のデータ位置確認が高速で行える。
また、同一セクタ内に異なる小ECCブロックに属するPOを混在して挿入することにより、図56のようなPO挿入方法を採る方法が構造が簡単になり、情報再生装置内でのエラー訂正処理後の各セクタ毎の情報抽出が容易になるとともに、情報記録再生装置内でのECCブロックデータの組立て処理の簡素化が図れる。
b)POのインターリーブ・挿入位置が左右で異なる構造を有する(図56)。
[効果]
ECCブロックを構成した後でも、セクタの先頭位置にデータIDが配置される構造になっているため、アクセス時のデータ位置確認が高速で行える。
図58に具体的なシンクコード内容について説明する。
本実施の形態の変調規則(詳細説明は後述)に対応してState0からState2までの3状態(State)を有する。SY0からSY3までのそれぞれ4種類のシンクコードが設定され、各状態に応じて図58の左右のグループから選択される。
現行DVD規格では変調方式として8/16変調(8ビットを16チャネルビットに変換)のRLL(2,10)(Run Length Limited:d=2、k=10:“0”が連続して続く範囲の最小値が2、最大値が10)を採用しており、変調にState1からState4までの4状態、SY0からSY7までの8種類のシンクコードが設定されている。
それに比べると本実施の形態は、シンクコードの種類が減少している。情報記録再生装置または情報再生装置では情報記録媒体からの情報再生時にパターンマッチング法によりシンクコードの種別を識別する。
本実施の形態のようにシンクコードの種類を大幅に減らすことにより、マッチングに必要な対象パターンを減らし、パターンマッチングに必要な処理を簡素化して処理効率を向上させるばかりで無く、認識速度を向上させることが可能となる。
図58において“#”で示したビット(チャネルビット)はDSV(Digital Sum Value)制御ビットを表している。
上記DSV制御ビットは後述するようにDSV制御器(DSVコントローラ)によりDC成分を抑圧する(DSVの値が“0”に近付く)ように決定される。すなわち、上記シンクコードを挟んだ両側のフレームデータ領域(図57(34)の1092チャネルビットの領域)を含め、巨視的に見てDSV値が“0”に近付くように“#”の値を“1”か“0”に選択される。
図58に示すように本実施の形態におけるシンクコードは下記の部分から構成されている。
(1)同期位置検出用コード部
全てのシンクコードで共通なパターンを持ち、固定コード領域を形成する。このコードを検出することでシンクコードの配置位置を検出できる。具体的には図58(35)の各シンクコードにおける最後の18チャネルビット“010000 000000 001001”のところを意味している。
(2)変調時の変換テーブル選択コード部
可変コード領域の一部を形成し、変調時のState番号に対応して変化するコードである。
図58の最初の1チャネルビットのところが該当する。すなわち、State1、State2のいずれかを選択する場合にはSY0からSY3までのいずれのコードでも最初の1チャネルビットが“0”となり、State0選択時にはシンクコードの最初の1チャネルビットが“1”となっている。但し、例外としてState0でのSY3の最初の1チャネルビットは“0”となる。
(3)シンクフレーム位置識別用コード部
シンクコード内でのSY0からSY3までの各種類を識別するコードで、可変コード領域の一部を構成する。
図58の各シンクコードにおける最初から1番目から6番目までのチャネルビット部がこれに相当する。後述するように連続して検出される3個ずつのシンクコードのつながりパターンから同一セクタ内の相対的な位置を検出できる。
(4)DC抑圧用極性反転コード部
図58における“#”位置でのチャネルビットが該当し、上述したようにここのビットが反転もしくは非反転することで前後のフレームデータを含めたチャネルビット列のDSV値が“0”に近付くように働く。
本実施の形態では変調方法に8/12変調(ETM:Eight to Twelve Modulation)、RLL(1,10)を採用している。すなわち、変調時に8ビットを12チャネルビットに変換し、変換後の“0”が連続して続く範囲は最小値(d値)が1、最大値(k値)が10になるように設定している。本実施の形態ではd=1とすることで従来より高密度化を達成できるが、最密マークのところでは充分に大きな再生信号振幅を得難い。
そこで、図50に示すように本実施の形態の情報記録再生装置では、PR等化回路130とビタビ復号器156を持ち、PRML(Partiral Response Maximum Likelihood)の技術を用いて非常に安定な信号再生を可能としている。また、k=10と設定しているので、変調された一般のチャネルビットデータ内には“0”が連続して11個以上続くことが無い。
この変調ルールを利用し、上記の同期位置検出用コード部では変調された一般のチャネルビットデータ内には、現れないパターンを持たせている。すなわち、図58に示すように同期位置検出用コード部では“0”を連続的に12(=k+2)個続けている。情報記録再生装置または情報再生装置ではこの部分を見付けて同期位置検出用コード部の位置を検出する。
また、余りに長く“0”が連続的に続くとビットシフトエラーが起き易いので、その弊害を緩和するため同期位置検出用コード部内ではその直後に“0”の連続個数が少ないパターンを配置している。
本実施の形態ではd=1なので、対応パターンとしては“101”の設定は可能であるが、上述したように“101”のところ(最密パターンのところ)では充分に大きな再生信号振幅が得難いので、その代わりに“1001”を配置し、図58に示すような同期位置検出用コード部のパターンにしている。
本実施の形態において、図58に示すようにシンクコード内の後ろ側の18チャネルビットを独立して
a)同期位置検出用コード部とし、前側の6チャネルビットで、
b)変調時の変換テーブル選択コード部、
c)シンクフレーム位置識別用コード部、
d)DC抑圧用極性反転コード部を兼用している
ところに特徴がある。
シンクコード内で
a)同期位置検出用コード部を独立させることで単独検出を容易にして同期位置検出精度を高め、6チャネルビット内に、b),c),d)のコード部を兼用化することでシンクコード全体のデータサイズ(チャネルビットサイズ)を小さくし、シンクデータの占有率を高めることで実質的なデータ効率を向上させる効果がある。
図58に示す4種類のシンクコードの内、SY0のみを図57に示すようにセクタ内の最初のシンクフレーム位置に配置したところに本実施の形態の特徴がある。
その効果としてSY0を検出するだけで即座にセクタ内の先頭位置が割り出せ、セクタ内の先頭位置抽出処理が非常に簡素化される。
また、連続する3個のシンクコードの組み合わせパターンは同一セクタ内で全て異なるという特徴もある。
図57の実施の形態では、偶数記録データ領域、奇数記録データ領域いずれの場合にもセクタ先頭のシンクフレーム位置ではSY0が現れ、次にSY1、SY1と続く。
この場合の3個のシンクコードの組み合わせパターンはシンクコード番号だけを並べて(0,1,1)となる。この組み合わせパターンを列方向に縦に並べ、1個ずつ組み合わせをずらした時のパターン変化を横方向に並べると図59のようになる。
例えば、図59での最新のシンクフレーム番号が“02”の列は(0,1,1)の順にシンクコード番号が並んでいる。
図57において偶数記録データ領域での“02”のシンクフレーム位置は、最上行の左から3番目のシンクフレーム位置を表している。このシンクフレーム位置でのシンクコードはSY1となっている。セクタ内データを連続に再生している場合には、その直前に配置されたシンクフレーム位置でのシンクコードはSY1であり、2個前のシンクコードはSY0(シンクコード番号は“0”)となる。
図59から明らかなように最新のシンクフレーム番号が“00”から“25”の範囲で列方向に並ぶ3個のシンクコード番号の組み合わせパターンは全て異なる組み合わせになっている。この特長を生かし、連続する3個のシンクコードの組み合わせパターンから同一セクタ内の位置を割り出すことが可能となる。
図59における6行目は連続する3個のシンクコードの組み合わせを1個ずらした時のパターン変化内でのシンクコード番号が変化する数を表している。例えば、最新のシンクフレーム番号が“02”の列は(0,1,1)の順にシンクコード番号が並んでいる。
この組み合わせを1個ずらした時の組み合わせパターンは最新のシンクフレーム番号が“03”の列で記載され、(1,1,2)になっている。
この2パターンを比較すると、中央部では“1→1”とシンクコード番号は変わって無いが、前の方が“0→1”と変化し、後ろの方が“1→2”と変化しているので合計2箇所変化し、隣接間のコード変化数は“2”となる。
図59から明らかなように最新のシンクフレーム番号が“00”から“25”にいたる全範囲内で隣接間のコード変化数が2以上になる(すなわち、連続する3個ずつのシンクコードの組み合わせを1個ずらした組み合わせパターンは、少なくとも2箇所以上シンクコード番号が変化する)ように工夫してセクタ内のシンクコード番号を配列したところに本実施の形態の特徴がある。
本実施の形態では再生専用情報記録媒体における特定のデータ構造および追記型情報記録媒体と書き換え型情報記録媒体ではECCブロックの間にガード領域を持ち、このガード領域内のPA(Postamble:ポストアンブル)領域の最初にシンクコードが配置され、ガード領域内のシンクコードは、図60に示すようにSY1が設定されている。
このようにシンクコード番号を設定することでガード領域を挟んで2個のセクタが配置されている場合でも、連続する3個ずつのシンクコードの組み合わせを1個ずつずらした時の隣接間のコード変化数は、図60に示すように、常に2以上が保たれる。
図59および図60における7行目は、連続する3個ずつのシンクコードの組み合わせを2個ずつずらした時のコード変化数を表している。
例えば、(0,1,1)の順にシンクコード番号が並んでいる最新のシンクフレーム番号が“02”の列に対して、組み合わせを2個ずらした時のパターンは最新のシンクフレーム番号が“04”の列に対応し、(1,2,1)の順にシンクコード番号が並ぶ。この時は後ろの方は“1→1”とシンクコード番号は変わって無いが、前の方が “0→1”と変化し、中央が“1→2”と変化しているので合計2箇所変化し、組み合わせを2個ずらした時のコード変化数は“2”となる。
情報記録媒体に記録された情報を連続して再生する時に情報記録媒体上が無欠陥であり、フレームシフトやトラック外れが無い理想的な場合には、フレームデータを再生すると同時にシンクコードのデータも正確に順次検知が行われている。
この場合には連続する3個ずつのシンクコードの組み合わせパターンは1個ずつずらした隣接パターンが順次検出される。
図57に示すような本実施の形態のシンクコード配列を行った場合には、図59および図60に示すように連続する3個ずつのシンクコードの組み合わせパターンは必ず2箇所以上シンクコード番号が変化している。
従って、もし上記組み合わせパターンが隣接間で1個のみシンクコード番号が変化した場合には、シンクコード(番号)を一部誤検知したかトラック外れを起こした可能性が高い。
情報記録媒体上の情報再生時に何らかの原因で同期が外れ、1シンクフレーム分ずれて同期を掛けていたとしても、次のシンクコードを検出した時点で先行する2個のシンクコードとの組み合わせパターンにより同一セクタ内の現在の再生位置を確認することができる。その結果、1シンクフレーム分ずらして(位置補正して)同期をリセットすることが可能となる。
連続再生時に同期が外れて1シンクフレーム分ずれたことを検出した時は、連続する3個ずつのシンクコードの組み合わせを2個ずらした時のパターン変化が現れる。
この時にパターン内でシンクコード番号が変化する場所の数を示したのが図59および図60の7行目である。
フレームシフトが生じた場合のフレームシフト量は大多数の場合に±1シンクフレーム分なので、1シンクフレームずれた時のパターン変化状況を把握していれば大多数のフレームシフトを検出できる。
図59および図60の7行目から分かることは、本実施の形態のシンクコード配列方法では±1シンクフレーム分のフレームシフトが生じた時に
a)ほとんどの場合はパターン内でシンクコード番号が変化する場所は2箇所以上になっている、
b)パターン内でシンクコード番号が変化する場所は1箇所のみなのはセクタ内の先頭に近い場所だけ(最新のシンクフレーム番号で“03”と“04”の所だけ)になっている、
c)パターン内でシンクコード番号が変化する場所は1箇所のみなのは検出された組み合わせパターンが(1,1,2)か、(1,2,1)(最新のシンクフレーム番号で“03”と“04”のところ)および(1,2,2)か、(2,1,2)(最新のシンクフレーム番号で“03”と“04”のところに対して1シンクフレーム分ずらした場所(組み合わせ場所を2個ずらした場所)での組み合わせパターン)のところのみになっている、
ということである。
以上の特徴から多くの場合(仮にフレームシフトが生じてもシフト量が±1シンクフレーム分の場合)には「連続する3個ずつのシンクコードの組み合わせパターン内でシンクコード番号が変化する場所の数が1箇所のみで、検出された組み合わせパターンが(1,1,2),(1,2,1),(1,2,2),(2,1,2)のいずれに該当しない場合にはシンクコードの誤検知かトラック外れが生じた」と判断できる。
トラック外れが生じた場合には、図53に示すデータIDの連続性、もしくは後述するウォブルアドレス情報の連続性の可否で検知(トラックが外れると連続性が途切れる)できる。
図57に示した本実施の形態におけるシンクコード配列方法による特徴を利用し、連続する3個ずつのシンクコードの組み合わせパターン変化の状態でフレームシフト、シンクコードの誤検知、トラック外れのいずれかを識別可能となる。
以上で説明した内容を図61にまとめて記載する。
パターン内でシンクコード番号が変化する場所の数が1箇所のみか否かでフレームシフトかシンクコードの誤検知/トラック外れを識別できるところに本実施の形態の特徴がある。
図61においては各ケースでのパターンの変化状況は列方向(縦方向)にまとめて記載している。例えば、ケース1では予定した組み合わせパターンと2箇所以上異なり、予定パターンに対して±1シンクフレームずれたパターンに一致していればフレームシフトと見なすのに対して、ケース2では予定パターンと1箇所のみ異なる、予定パターンに対して±1シンクフレームずれたパターンに一致、検出されたパターンが(1,1,2),(1,2,1),(1,2,2),(2,1,2)のいずれに該当の3つの状況が重ならないとフレームシフトが起きたと見なされない。
記録可能型情報記録媒体と再生専用情報記録媒体(次世代DVD−ROM)とのフォーマット上の関係説明
図13を用いて本実施の形態における記録可能型記録媒体と再生専用情報記録媒体での記録形式(フォーマット)上の関係を説明する。
記録可能型情報記録媒体に対しては、各ECCブロック(#1)411〜(#8)418の間にシンクフレーム長433と同じ長さのガード領域を設けている。但し、再生専用情報記録媒体と図13(c)に示す追記型情報記録媒体のガード領域(#2)452〜(#8)458とではそれぞれガード領域に記録するデータ(記録マーク)のパターンが異なる。同様に、図13(b)に示す再生専用情報記録媒体のガード領域(#2)442〜(#8)448と図13(d)に示す書き換え型情報記録媒体のガード領域(#2)462〜(#8)468では、それぞれヘッダ領域に記録するデータ(記録マーク)のパターンが異なる。それにより情報記録媒体221の種別判別が可能となる。
本実施の形態によれば追記型情報記録媒体および書き換え型情報記録媒体いずれの場合も、ECCブロック(#1)411〜(#8)418単位で情報の追記、書き換え処理が行われる。
また、本実施の形態によれば、図13(a)〜(d)のいずれにおいても、各ガード領域442〜468の開始位置には、図示しないがポストアンブル領域PA(Postamble)が形成され、さらに、そのポストアンブル領域の先頭位置には図60のPA欄に示すようにシンクコード番号“1”のシンクコードSY1が配置されている。
再生専用情報記録媒体と記録可能型情報記録媒体について、その違いからくるガード領域の利用方法について、図13(b),(c),(d)にて説明する。なお、ここで示した追記型情報記録媒体とは、記録動作が一回のみのライトワンス型記録媒体であり、通常は連続した記録処理が行われるが、特定のブロック単位で記録する場合は、前に記録したブロックに連続して、追記方式で次にデータブロックを記録する方式が採られるため、図13では追記型情報記録媒体と読んでいる。
各メディアのガード構造に違いを説明する前に、再生専用情報記録媒体と記録再生型媒体のデータストリームの違いを説明する。再生専用情報記録媒体は、チャネルビットおよびシンボルデータの関係が、ガード領域も含めて全データブロックで、指定された関係で連続している。
しかしながら、追記型情報記録媒体では、記録動作が停止したブロック間では、少なくともチャネルビットの位相は変化してしまう。
書き換え型情報記録媒体では、ECCブロック単位で書き換えるため、ECCブロック単位で位相が変化してしまう可能性が高い。すなわち、再生専用媒体では、チャネルビット位相は最初から最後まで連続しているが、記録型媒体では、ガード領域内でチャネルビット位相が大きく変化してしまう性質がある。
一方で、記録型媒体は記録トラックは物理的に記録トラック溝が構成され、その溝は記録レート制御やアドレッシング情報の挿入などの目的で、ウォブリングされていることから、チャネルビットクロック生成PLLの発振周波数を制御可能であり、可変速再生などの処理動作においても、発振周波数の暴走防止が可能である。
但し、追記型情報記録媒体では、記録完了後の媒体は再生専用として用いられることから、トラッキングエラー検出方法が位相差方式を導入された場合の配慮である、隣接トラック間での記録信号パターン一致は避けたい。
書き換え型情報記録媒体では、一般にトラッキングエラー検出法として位相差方式(DPD:Differential Phase Detection)が利用されない構造の場合は、隣接トラックでの情報信号パターン一致に対しては問題が生じないため、ガード領域はチャネルクロック生成PLLが容易にロックできるような構造、すなわち図示しないがランダムコード領域はVFOのような一定周期の信号が望ましい。
このような媒体の種類で、異なる性質があることから、図13(b)のガード領域442、同図(c)のガード領域452、同図(d)のガード領域462では、その構造が媒体の特質を考慮した最適化されたデータ構造を導入される。
再生専用情報記録媒体のヘッダ領域では、線速度検出が容易なパターンおよびランダム信号によるチャネルビット生成PLLのロック容易化信号で構成、
追記型情報記録媒体のヘッダ領域は、チャネルビットクロック生成用PLLの発振周波数はウォブリング検出で暴走防止がされて近傍制御が可能であるから、ヘッダ領域での位相変動に対処した、ランダム信号によるチャネルビット生成PLLのロック容易化信号で構成、
書き換え型情報記録媒体は、PLLロック容易化は一定周期のVFOパターンが導入可能であり、その他ヘッダマーク信号等で構成、
が最適である。
なお、これら情報記録媒体の種別でガード領域を異ならせることによって、メディア識別が容易であり、著作権保護システムからも再生専用と記録可能型媒体が異なることにより、保護能力を向上させることになる。
ポイントC) ECCブロック間のガード領域配置構造
ECCブロック間のガード領域配置構造(図13)。
[効果]
再生専用/追記型/書き換え型間でのフォーマット互換性を確保しつつ、ガード領域内に記録する情報内容を媒体の種類により変えることで再生専用/追記型/書き換え型間の識別が高速かつ容易に可能となる。
書き換え可能型情報記録媒体実施の形態における共通な技術的特徴の説明
〔A−1〕ゾーン構造の説明
本実施の形態における書き換え可能型情報記録媒体では図14に示すようにゾーン構造を取る。
本実施の形態では
再生線速度:5.6〜6.0m/s(システムリードインエリアは6.0m/s)
チャネル長:0.087〜0.093μm(システムリードインエリアは0.204μm)
トラックピッチ:0.34μm(システムリードインエリアは0.68μm)
チャネル周波数:64.8MHz(システムリードインエリアは32.4MHz)
記録データ(RF信号):(1,10)RLL
ウォブル搬送波周波数:約700KHz(937/ウォブル)
変調位相差[deg]:±900.0
ゾーン数:19ゾーン
としている。
〔A−2〕アドレス情報の記録形式説明(位相変調+NRZ法によるウォブル変調)
本実施の形態では記録型情報記録媒体におけるアドレス情報はウォブル変調を用いてあらかじめ記録されている。ウォブル変調方式として±90度(180度)の位相変調を用いるとともにNRZ(Non Returen to Zero)方法を採用している。また、書き換え型情報記録媒体に対してはランド/グルーブ記録方法を使っている。ランド/グルーブ記録方法でウォブル変調方式を採用しているところに本実施の形態の特徴がある。
図15を用いて具体的な説明を行う。
本実施の形態では1アドレスビット(アドレスシンボルとも呼ぶ)領域511内を8ウォブルまたは12ウォブルで表現し、1アドレスビット領域511内は、いたるところ周波数および振幅と位相は一致している。また、アドレスビットの値として同じ値が連続する場合には各1アドレスビット領域511の境界部(図15の黒塗りの三角印を付けた部分)で同位相が継続し、アドレスビットが反転する場合にはウォブルパターンの反転(位相の180度シフト)が起きる。
ポイントI) ランド/グルーブ記録において180度(±90度)のウォブル位相変調を採用する(図15)。
[効果]
ランド/グルーブ記録+グルーブのウォブル変調においてグルーブのトラック番号が変わることによるランド上で不定ビットが発生すると、その上に記録された記録マークからの再生信号の全体レベルが変化し、そこでの記録マークからの再生信号のエラー率が局所的に悪化するという問題がある。
しかし、本実施の形態のようにグルーブに対するウォブル変調を180度(±90度)の位相変調にすることでランド上での不定ビット位置ではランド幅が左右対称でかつ正弦波の形で変化するため、記録マークからの再生信号の全体レベル変化が正弦波形状に近い非常に素直な形になる。
さらに、安定にトラッキングが掛かっている場合には事前にランド上での不定ビット位置が予想できる。従って、本実施の形態によれば記録マークからの再生信号に対して回路的に補正処理を掛けて再生信号品質を改善し易い構造を実現できる。
〔A−3〕ランド/グルーブ記録方法とウォブル変調による不定ビット混入の説明
情報記録媒体221上のアドレスを示す情報として本実施の形態における書き換え可能型情報記録媒体ではゾーン識別情報であるゾーン番号情報とセグメントアドレス情報であるセグメント番号情報およびトラックアドレス情報を示すトラック番号情報の3種類のアドレス情報を持つ。セグメント番号は1周内の番号を意味し、トラック番号はゾーン内の番号を意味している。
図14に示すゾーン構造を採用した場合には上記アドレス情報の内ゾーン識別情報とセグメントアドレス情報は隣接トラック間で同じ値を取るが、トラックアドレス情報に関しては隣接トラック同士で異なるアドレス情報を取る。
図16に示すように、グルーブ領域501においてトラックアドレス情報として“…0110…”が記録され、グルーブ領域502においてトラックアドレス情報として“…0010…”が記録される場合を考える。この場合、隣接するグルーブ領域で“1”と“0”の間に挟まれたランド領域503ではランド幅が周期的に変化し、ウォブルによるアドレスビットが確定しない領域が発生する。
本実施の形態ではこの領域のことを不定ビット領域504と呼ぶ。この不定ビット領域504を集光スポットが通過すると、ランド幅が周期的に変化するため、ここから反射し、図示しない対物レンズを通過して戻ってくるトータル光量が周期的に変化する。
前記ランド内の不定ビット領域504内にも記録マークを形成するため、この記録マークに対する再生信号が上記の影響で周期的に変動し、再生信号検出特性を劣化(再生信号のエラーレートの悪化)を引き起こすという問題が発生する。
〔A−4〕本実施の形態に採用されるグレイコードと特殊トラックコード(本実施の形態対象)についての内容説明
本実施の形態では上記不定ビット504領域の発生頻度の低減を目指し、既存に知られているグレイコードもしくは前記グレイコードを改良し、本実施の形態で新たに提案する特殊トラックコードを使用する(ポイントI)に対応)。
図17に、グレイコードを示す。10進数で“1”変化する毎に1ビットのみ変化する(交番2進的になる)ところにグレイコードの特徴がある。
図18に、本実施の形態で新規に提案する特殊トラックコードを示す。この特殊トラックコードは10進法の値で“2”変化する毎に1ビットのみ変化する(トラック番号mとm+2が交番2進的になる)とともに、整数値nに対して2nと2n+1の間では最上位ビットのみが変化し、それ以外の全下位ビットが全て一致する特徴を持っている。
本実施の形態における特殊トラックコードは、上記実施の形態に限らず10進法の値で“2”変化する毎に1ビットのみ変化する(トラック番号“m”と“m+2”が交番2進的になる)とともに、2nと2n+1の間である特定の関係を保持しながらアドレスビットが変化する特徴を持っているコードを設定することで本実施の形態の範囲を満足する。
ポイントB) ECCブロック内の物理セグメント分割構造
ECCブロック内物理セグメント(Physical Segment)分割構造(図19)。
[効果]
再生専用/追記型/書き換え型間のフォーマットの互換性が高く、特に書き換え型情報記録媒体において記録マークからの再生信号のエラー訂正能力低下を防止できる。
ECCブロック内を構成するセクタ数32とセグメント数7とが互いに割り切れない関係(非倍数の関係)にあるため、記録マークからの再生信号のエラー訂正能力低下を防止可能である。
ポイントE) 変調領域より無変調領域の占有率を高く設定
a)ウォブル変調領域(580〜587)より、ウォブル無変調領域(590、591)の占有率が高い(図19(d)、図24、図25)。
[効果]
本実施の形態では、ウォブル周波数(ウォブル波長)は、いたるところ一定になっているので、このウォブル周期を検出して
(1)ウォブルアドレス情報検出用の基準クロックの抽出(周波数と位相合わせ)、
(2)記録マークからの信号再生時の再生信号検出用の基準クロックの抽出(周波数と位相合わせ)、
(3)書き換え型および追記型情報記録媒体に記録マークを形成する時の記録用基準クロックの抽出(周波数と位相合わせ)、
を行っている。
本実施の形態では、ウォブル位相変調を用いてウォブルアドレス情報を予め記録している。ウォブルでの位相変調を行った場合、波形整形のために再生信号をバンドパスフィルタに通過させると位相変化位置前後で整形後の検出信号波形振幅が小さくなる現象が現れる。
従って、位相変調による位相変化点の頻度が多くなると波形振幅変動が多くなって上記のクロック抽出精度が落ち、逆に変調領域内で位相変化点の頻度が低いとウォブルアドレス情報検出時のビットシフトが発生しやすくなるという問題点が生じる。
そのため、本実施の形態では位相変調による変調領域と無変調領域を構成し、無変調領域の占有率を高くすることで上記のクロック抽出精度を向上させる効果がある。
また、本実施の形態では変調領域と無変調領域の切り替わり位置が予め予想できるので、上記のクロック抽出に対しては無変調領域にゲートを掛けて無変調領域のみの信号を検出し、その検出信号から上記クロック抽出を行うことが可能となる。
b)変調領域を分散配置させ、ウォブルアドレス情報610を分散記録する(図19(d)、図21)。
[効果]
ウォブルアドレス情報610を情報記録媒体内の一箇所に集中記録すると、表面のゴミや傷が付いた時に全ての情報が検出困難になる。
図19(d)に示すように、本実施の形態では、ウォブルアドレス情報610を1個のウォブルデータユニット560〜576に含まれる3アドレスピット(12ウォブル)毎に分散配置し、3アドレスビットの整数倍アドレスビット毎にまとまった情報を記録し、ゴミや傷の影響で一箇所の情報検出が困難な場合でも他の情報の情報検出を可能な構造にしている。
c)ウォブルシンク情報580を12ウォブルで構成する(図19(d))。
[効果]
ウォブルシンク情報580を記録する物理的長さを上記3アドレスビット長に一致させる。また、ウォブルアドレス領域では1アドレスビットを4ウォブルで表現させているので、ウォブルアドレス領域では4ウォブル毎にしかウォブルパターン変化は無い。その現象を利用してウォブルシンク領域580内では6ウォブル→4ウォブル→6ウォブルというウォブルアドレス領域内では起こり得ないウォブルパターン変化を起こすことでウォブルアドレス領域586、587とは異なるウォブルシンク領域580の検出精度を向上させている。
d)5アドレスビットのゾーン情報602と1アドレスビットのパリティ情報605を隣接配置(図19(e))。
[効果]
5アドレスビットのゾーン情報602と1アドレスビットのパリティ情報605を加えると3アドレスビットの整数倍である6アドレスビットとなりゴミや傷の影響で一箇所の情報検出が困難な場合でも他の情報の情報検出を可能な構造にしている。
e)ユニティ領域608を9アドレスビットで表現(図19(e))。
[効果]
上記と同じウォブルデータユニットに入る3アドレスビットの整数倍にした。
ポイントF) ランド/グルーブ記録+ウォブル変調
ランド/グルーブ記録+ウォブル変調によりアドレス情報を記録(図16)。
[効果]
最も大容量化が可能。グルーブのみに記録マークを形成するよりグルーブとランドの両方に記録マークを形成した方が記録効率は上がる。
また、アドレスがプリピットの状態で予め記録されている場合には、プリピット位置に記録マークを形成することができないが、本実施の形態のようにウォブル変調されたグルーブ/ランド領域の上にも重複して記録マークの記録が可能なため、プリピットアドレス方式よりウォブル変調によるアドレス情報記録方法の方が記録マークの記録効率が高い。従って、上記の両方の方式を採用する方法が最も大容量化に適している。
ポイントG) グルーブ領域にも不定ビットを分散配置
グルーブ領域にも不定ビットを分散配置する(図19(e)のトラック情報606,607、図40)。
グルーブ作成時に局所的にグルーブ幅を変え、ランド幅一定領域を作成する。
グルーブ領域作成時に露光量を局所的に変化させてグルーブ幅を変化させる。
グルーブ領域作成時に2個の露光用集光スポットを用い、両者間の間隔を変えてグルーブ幅変化。
グルーブでのウォブル振幅幅を変えてグルーブ領域内に、不定ビットを配置する(図40)。
[効果]
ランド部でも不定ビットが入らずにトラックアドレスが確定する領域を持たせることでランド部においても精度の良いアドレス検出が可能となる。
ランド部、グルーブ部それぞれ不定ビットが入らずにトラックアドレスが確定する領域を事前に予想できるのでトラックアドレス検出精度が上がる。
ポイントH) 不定ビットをランド/グルーブに分散配置
ランド/グルーブ記録+ウォブル変調で不定ビットをランドとグルーブの両方に分配配置する(図19(e)のトラック情報606,607、図40)。
[効果]
ランドまたはグルーブのどちらか一方に不定ビットを集中配置すると不定ビットが集中配置された部分でのアドレス情報再生時に誤検知が発生する頻度が非常に高くなる。
不定ビットをランドとグルーブに分配配置することで誤検知のリスクを分散し、トータルとして安定にアドレス情報を検出し易いシステムを提供できる。
局所的にグルーブ幅を変える時にグルーブ幅を制御し、隣接部のランド幅が一定になるようにする。
グルーブ幅変化部分ではグルーブ領域では不定ビットになるが、隣接部のランド領域では幅が一定に保たれるのでランド領域内では不定ビットを回避できる。
〔8〕書き換え型情報記録媒体におけるウォブルアドレスフォーマット配置に関する説明
〔B−1〕物理セグメントフォーマットの説明
図19を用いて本実施形態の記録可能型情報記録媒体におけるウォブル変調を用いたアドレス情報の記録形式について説明する。
本実施の形態におけるウォブル変調を用いたアドレス情報設定方法では図62に示したシンクフレーム長433を単位として割り振りを行っているところに特徴がある。図57に示すように1セクタは26シンクフレームから構成され、図56から分かるように1ECCブロックは32セクタから成り立っているので、1ECCブロックは26×32=832個のシンクフレームから構成される。
図13に示すようにECCブロック411〜418間に存在するガード領域462〜468の長さは1シンクフレーム長433に一致するので、1個のガード領域462と1個のECCブロック411を足した長さは832+1=833個のシンクフレームから構成される。ここで、
833=7×17×7 (101)
に素因数分解できるので、この特徴を生かした構造配置にしている。
すなわち、図19(b)に示すように1個のガード領域と1個のECCブロックを足した領域の長さに等しい領域を書き換え可能なデータの基本単位としてデータセグメント531と定義(後述するように書き換え可能な情報記録媒体および追記可能な情報記録媒体におけるデータセグメント内の構造は図示しないが再生専用情報記録媒体におけるデータセグメント構造と全く一致している)し、1個のデータセグメント531の物理的な長さと同じ長さの領域を7個の物理セグメント(#0)550〜(#6)556に分割し、各物理セグメント(#0)550〜(#6)556毎にウォブルアドレス情報610をウォブル変調の形で事前に記録しておく。
図19に示すようにデータセグメント531の境界位置と物理セグメント550の境界位置は一致せずに後述する量だけずれている。さらに、各物理セグメント(#0)550〜(#6)556毎にそれぞれ17個のウォブルデータユニット(WDU:ウォブルデータユニット)(#0)560〜(#16)576に分割する(図19(c))。
式(101)から1個のウォブルデータユニット(#0)560〜(#16)576の長さにはそれぞれ7個のシンクフレーム分が割り当てられることが分かる。各ウォブルデータユニット(#0)560〜(#16)576の中は16ウォブル分の変調領域と68ウォブル分の無変調領域590、591から構成される。
本実施の形態では変調領域に対する無変調領域590、591の占有比を大幅に大きくしているところに特徴がある。
無変調領域590、591は常に一定周波数でグルーブまたはランドがウォブルしているため、この無変調領域590、591を利用してPLL(Phase Locked Loop)を掛け、情報記録媒体に記録された記録マークを再生する時の基準クロックまたは新たに記録する時に使用する記録用基準クロックを安定に抽出(生成)することが可能となる。
このように本実施の形態において変調領域に対する無変調領域590、591の占有比を大幅に大きくすることで、再生用基準クロックの抽出(生成)または記録用基準クロックの抽出(生成)の精度と抽出(生成)安定性を大幅に向上させることができる。無変調領域590、591から変調領域に移る時には4ウォブル分を使って変調開始マーク581、582を設定し、この変調開始マーク581、582を検出直後にウォブル変調されたウォブルアドレス領域586、587が来るように配置されている。
実際にウォブルアドレス情報610を抽出するには、図19(d),(e)に示すように各ウォブルセグメント(#0)550〜(#6)556内での無変調領域590、591と変調開始マーク581、582を除いたウォブルシンク領域580と各ウォブルアドレス領域586、587を集めて図19(e)に示すように再配置する。
本実施の形態では、図15に示すように180度の位相変調とNRZ(Non Return to Zero)法を採用しているので、ウォブルの位相が0度か180度かでアドレスビット(アドレスシンボル)の“0”か“1”かを設定している。
図19(d)に示すようにウォブルアドレス領域586、587では12ウォブルで3アドレスビットを設定している。すなわち、連続する4ウォブルで1アドレスビットを構成している。
本実施の形態では図15に示すようにNRZ法を採用しているので、ウォブルアドレス領域586、587内では連続する4ウォブル内で位相が変化することは無い。この特徴を利用してウォブルシンク領域580と変調開始マーク561、582のウォブルパターンを設定している。すなわち、ウォブルアドレス領域586、587内では発生し得無いウォブルパターンをウォブルシンク領域580と変調開始マーク561、582に対して設定することでウォブルシンク領域580と変調開始マーク561、582の配置位置識別を容易にしている。
本実施の形態では連続する4ウォブルで1アドレスビットを構成するウォブルアドレス領域586、587に対してウォブルシンク領域580位置では1アドレスビット長を4ウォブル以外の長さに設定しているところに特徴がある。すなわち、ウォブルシンク領域580ではウォブルビットが“1”になる領域を4ウォブルとは異なる6ウォブルに設定するとともに1個のウォブルデータユニット(#0)560内での変調領域(16ウォブル分)全てをウォブルシンク領域580に割り当てることでウォブルアドレス情報610の開始位置(ウォブルシンク領域580の配置位置)の検出容易性を向上させている。
ウォブルアドレス情報610は以下を含む。
1.トラック情報606、607
ゾーン内のトラック番号を意味し、グルーブ上でアドレスが確定する(不定ビットを含まないので、ランド上で不定ビットが発生する)グルーブトラック情報606とランド上でアドレスが確定する(不定ビットを含まないので、グルーブ上で不定ビットが発生する)ランドトラック情報607が交互に記録されている。
また、トラック情報606、607の部分のみトラック番号情報が図17で示したグレイコードまたは図18で示した特殊トラックコードで記録されている。
2.セグメント情報601
トラック内(情報記録媒体221内での1周内)でのセグメント番号を示す情報である。セグメントアドレス情報601としてセグメント番号を“0”からカウントすると、セグメントアドレス情報601内に6ビット“0”が続く“000000”のパターンが現れてしまう。この場合には、図17に示すようなアドレスビット領域511の境界部(黒塗りの三角印の部分)の位置検出が難しくなり、アドレスビット領域511の境界部の位置をずれて検出するビットシフトが発生し易くなる。その結果、ビットシフトによるウォブルアドレス情報の誤判定が起きる。上記の問題を回避するため、本実施の形態ではセグメント番号として“000001”からカウントしているところに特徴がある。
3.ゾーン識別情報602
情報記録媒体221内のゾーン番号を示し、図14に示したZone(n)の“n”の値が記録される。
4.パリティ情報605
ウォブルアドレス情報610からの再生時のエラー検出用に設定されたもので、セグメント情報601から予約情報604までの17アドレスビットを個々に加算し、加算結果が偶数の場合には“0”、奇数の場合には“1”を設定する。
5.ユニティ領域608
前述したように、各ウォブルデータユニット(#0)560〜(#16)576の中は16ウォブル分の変調領域と68ウォブル分の無変調領域590、591から構成されように設定し、変調領域に対する無変調領域590、591の占有比を大幅に大きくしている。
さらに、無変調領域590、591の占有比を広げて再生用基準クロックまたは記録用基準クロックの抽出(生成)の精度と安定性をより向上させている。
図19(e)に示したユニティ領域608が含まれる場所は、図19(c)のウォブルデータユニット(#16)576と、図示して無いがその直前のウォブルデータユニット(#15)内とがそっくりそのまま該当する。
モノトーン情報608は6アドレスビット全てが“0”になっている。従って、このモノトーン情報608が含まれるウォブルデータユニット(#16)576と図示して無いがその直前のウォブルデータユニット(#15)内とには変調開始マーク581、582を設定せず、全て均一位相の無変調領域になっている。
以下に図19に示したデータ構造について詳細に説明する。
データセグメント531は77376バイトのデータを記録可能なデータ領域525を含む。データセグメント531の長さは通常77469バイトであり、データセグメント531は67バイトのVFO領域522、4バイトのプリシンク領域523、77376バイトのデータ領域525、2バイトのポストアンブル領域526、4バイトのエキストラ領域(予約領域)524、16バイトのバッファ領域フィールド527からなる。データセグメント531のレイアウトは図19(a)に示す。
VFO領域522のデータは“7Eh”に設定される。変調の状態はVFO領域522の最初のバイトにState2と設定される。VFO領域522の変調パターンは次のパターンの繰り返しである。
“010001 000100”
ポストアンブル領域526は図58に示すシンクコードSY1で記録される。
エキストラ領域524はリザーブとされ、全てのビットが“0b”とされる。
バッファ領域527のデータは“7Eh”に設定される。バッファ領域527の最初のバイトの変調の状態は予約領域の最終バイトに依存する。最初のバイト以外のバッファ領域の変調パターンは次のパターンである。
“010001 000100”
データ領域525に記録されるデータは、信号処理の段階に応じて、データフレーム、スクランブルドフレーム、記録フレーム、あるいは物理セクタと呼ばれる。
データフレームは2048バイトのメインデータ、4バイトのデータID、2バイトのIDエラー検出コード(IED)、6バイトの予約データ、4バイトのエラー検出コード(EDC)からなる。
EDCスクランブルドデータがデータフレーム中の2048バイトのメインデータに加算された後、スクランブルドフレームが形成される。
クロスリードソロモンエラー訂正コード(Cross Reed-Solomon error correction code)がECCブロックの32スクランブルドフレームに渡って与えられる。
記録フレームはECCエンコーディング後、外側符号(PO)と内側符号(PI)が付け足されてスクランブルドフレームとなる。32スクランブルドフレームからなるECCブロック毎にPOとPIが発生される。
91バイト毎の記録フレームの先頭にシンクコードを付加するETM処理後、記録データ領域は記録フレームとされる。32物理セクタが1つのデータ領域に記録される。
図19、図24から図28のNPW、IPWは図20に示す波形でトラックに記録される。NPWはディスクの外側に向かって変動開始し、IPWはディスクの内側に向かって変動開始する。物理セグメントの開始点はシンク領域の開始点と等しい。
物理セグメントはウォブルで変調された周期的ウォブルアドレス位置情報(WAP:Wobble address in Periodic position)に整列される。各WAP情報は17ウォブルデータユニット(WDU)で示される。物理セグメントの長さは17WDUと等しい。
WAP情報のレイアウトを図21に示す。
各フィールドの数字は物理セグメント内のWDU番号を示す。物理セグメント内の最初のWDU番号は0である。
ウォブルシンク領域580は物理セグメントの開始点とビット同期が取られる。
セグメント情報領域は予約され、全てのビットが“0b”に設定される。
この領域は図19の予約領域604に対応する。セグメント情報領域601はトラック上の物理セグメント番号(トラック当たりの物理セグメントの最大番号)を示す。
データエリア、ゾーン情報領域602はゾーン番号を示す。
ゾーン情報領域はデータリードインエリアでは0とされ、データリードアウトエリアでは18とされる。
パリティ情報領域605はセグメント情報フィールド、セグメント領域、ゾーン領域のパリティである。
パリティ情報領域605はこれら3フィールドの1尾とエラーを検出でき、次のように構成される。
Figure 2005063533
グルーブトラック情報領域606は物理セグメントがグルーブセグメント内にある時、ゾーン内のトラック番号を示し、グレイコードの形で記録される。
グルーブトラックフィールド内の各ビットは次のように計算される。
Figure 2005063533
はbとbm+1から変換されたグレイコードである(図23参照)。
ランドセグメント内のグルーブトラックフィールド内では全てのビットは無視される。
ランドトラック情報領域607は物理セグメントがランドセグメント内にある時、ゾーン内のトラック番号を示し、グレイコードの形で記録される。
ランドトラックフィールド内の各ビットは次のように計算される。
Figure 2005063533
はbとbm+1から変換されたグレイコードである(図23参照)。
グルーブセグメント内のランドトラックフィールド内では全てのビットは無視される。
ウォブルデータユニット(WDU)は84ウォブルを含む(図24〜図28参照)。
シンク領域内のWDUを図24に示す。
アドレス領域内のWDUを図25に示す。
アドレス領域内の3ビットは、ノーマル位相ウォブルNPW(Normal Phase Wobble)の場合“0b”が、反転位相ウォブルIPW(Invert Phase Wobble)の場合“1b”が記録される。
ユニティ領域内のWDUを図26に示す。ユニティ領域内のWDUは変調されない。
外側マークのWDUを図27に示す。
内側マークのWDUを図28に示す。
〔B−2〕サーボ回路調整用マーク配置構造に関する説明
サーボキャリブレーションマークのための物理セグメントは、ユーザデータが書込まれない各ゾーンの最終グルーブトラックの内側に隣接し、それと等しいグルーブトラック内に配置される。
各ゾーンの最終グルーブトラックの内側に隣接する物理セグメントのWDU#14は、アウターマークのWDUである。
各ゾーンの最終グルーブトラックの物理セグメントのWDU#14はインナーマークのWDUである。
サーボキャリブレーションマークはグルーブ構造の一部を取り除き、グルーブトラック内にランド部を作ることにより作られる。
サーボキャリブレーションマークの構成を下記に示す。
高周波(HF)信号
高周波信号はリードチャンネル1から測定されたサーボキャリブレーションマークからの回析光により得られる。
a)サーボキャリブレーションマーク1(SCM1)からの信号
SCM1から発生されたピーク−ピーク値はISCM1であり、オントラック信号は(Iotgrooveである。ゼロレベルはディスクが挿入されていない時に測定された信号のレベルである。これらの信号は次のような関係を満たし、図29に示す。
ISCM1/(Iotgroove:0.30分。
SCM1からの波形の平均周期は8T±0.5T
b)サーボキャリブレーションマーク2(SCM2)からの信号
SCM2から発生されたピーク−ピーク値はISCM2であり、オントラック信号は(Iotgrooveである。ゼロレベルはディスクが挿入されていない時に測定された信号のレベルである。これらの信号は次のような関係を満たし、図30に示す。
ISCM2/(Iotgroove:1.50分。
以下、本実施の形態におけるサーボ回路調整用マークを用いた情報記録媒体の半径方向の傾き量検出方法を示す。
半径方向の傾き量検出
記録装置はディスクの半径方向の傾き量を補償することが好ましい。1回転における半径方向の傾き量の変動は許容値以下に抑えられる。そこで、記録装置はトラックの半径位置に応じた大きな偏移のみ補償すればよい。サーボキャリブレーションマークの物理セグメントの間に位置するランドトラックn−1の物理セグメントは半径方向の傾き量を検出するために使われる。
SCD=(Iiscm−Ioscm)/(Iotland
定義:アウターマークのためのWDUのSCM2とインナーマークのためのWDUのSCM2の位置の出力(Ia+Ib+Ic+Id)の正規化した差。
ここで、
iscm=[Ia+Ib+Ic+Id]iscm
oscm=[Ia+Ib+Ic+Id]oscm
である(図31)参照)。
ランドトラックn−1の中心を光ビームがトレースする時、Iiscm ,Ioscm ,(Iotlandが検出される。導かれたSCD値は半径方向の傾き量に比例する。
図32は、SCD値の測定結果例を示す。
半径方向の位置の半径方向の傾き量の平均値はランドトラックn−1の1回転中の連続したSCD値の平均を取ることにより求めることができる。
SDC値は光ビームの非対称性に基づきオフセットを有する。そのため、測定前に較正することが好ましい。
トラッキングエラーの残差もSCD値の測定に影響を与える。しかし、半径方向の誤差を許容値以下に保つことはSCD値の現実的な精度を得ることができる。
〔B−3〕物理セグメントレイアウトと物理セクタレイアウト
データリードインエリア、データエリア、データリードアウトエリアは全てゾーン、トラック、物理セグメントを有する。
物理セグメントは図33に示すようにゾーン番号、トラック番号、物理セグメント番号により特定される。
同一物理セグメント番号の各物理セグメントは各ゾーン内で揃えられる。各ゾーン内の隣接トラックの物理セグメントの最初のチャンネルビット間の角度差は±4チャンネルビット以内である。
物理セグメント番号が0である最初の物理セグメントはゾーン間で揃えられる。データリードインエリア、データエリア、データリードアウトエリア内のどの2つの開始物理セグメントの最初のチャンネルビット間の角度差は±256チャンネルビット以内である。
ゾーン境界に隣接するランドトラックのアドレスは読み取り不能である。
システムリードインエリアはエンボスピット列からなるトラックを含む。システムリードインエリア内のトラックは360°の連続螺旋を形成する。トラックの中心はピットの中心である。
データリードインエリアからデータリードアウトエリアへのトラックは360°の連続螺旋を形成する。
データリードインエリア、データエリア、データリードアウトエリアはグルーブトラック列と、ランドトラック列を含む。グルーブトラックはデータリードインエリアの開始からデータリードアウトエリアの終了まで連続する。ランドトラックはデータリードインエリアの開始からデータリードアウトエリアの終了まで連続する。グルーブトラックとランドトラックはそれぞれ連続螺旋である。グルーブトラックは溝として形成され、ランドトラックは溝としては形成されない。溝はトレンチ形状であり、その底部はランドに比べて読取り表面に近く配置されている。
ディスクは読取り面から見て半時計方向に回転する。トラックは内径から外径に向かう螺旋である。
システムリードインエリア内の各トラックは複数のデータセグメントに分割される。データセグメントは32個の物理セクタを含む。システムリードインエリア内のデータセグメントの長さは7物理セグメントの長さと等しい。システムリードインエリア内の各データセグメントは77469バイトである。
データセグメントはギャップを含まず、システムリードインエリア内に連続して置かれる。
システムリードインエリア内のデータセグメントは、1データセグメントの最初のチャンネルビットと次のデータセグメントの最初のチャンネルビットとの間隔が929628ビットとなるようにトラックの上に均等に配置される。
データリードインエリア、データエリア、データリードアウトエリア内の各トラックは複数の物理セグメントに分割される。
データエリア内のトラック当たりの物理セグメント数はどのゾーンにおいても記録密度が一定になるように内径から外径のゾーンになるにつれて増加する。データリードインエリア内の物理セグメント数はデータエリア内のゾーン18の物理セグメント数と等しい。各物理セグメントは11067バイトである。
データリードインエリア、データエリア、データリードアウトエリアの物理セグメントは、1物理セグメントの最初のチャンネルビットと次の物理セグメントの最初のチャンネルビットとの間隔が132804ビットとなるようにトラックの上に均等に配置される。
システムリードインエリア内の物理セクタ番号はシステムリードインエリアの最後の物理セクタの物理セクタ番号が158719(“02 6AFFh”)となるように決められる。
ランドトラック内のシステムリードインエリア以外の物理セクタ番号はデータリードインエリアの次に配置されるデータエリアの最初に配置される物理セクタの物理セクタ番号が196608(“03 0000h”)となるように決められる。
物理セクタ番号はランドトラック内のデータリードインエリアの開始物理セクタからデータリードアウトエリアの最後の物理セクタにおいて増加する。
グルーブトラック内のシステムリードインエリア以外の物理セクタ番号はデータリードインエリアの次に配置されるデータエリアの最初に配置される物理セクタの物理セクタ番号が8585216(“83 0000h”)となるように決められる。
物理セクタ番号はグルーブトラック内のデータリードインエリアの開始物理セクタからデータリードアウトエリアの最後の物理セクタにおいて増加する。
〔B−4〕記録データの記録/書き換え方法に関する説明
書き換え型情報記録媒体に記録する書き換え可能なデータの記録フォーマットを図34に示す。
図34(a)は、前述した図13(d)と同じ内容を示している。
本実施の形態では書き換え可能なデータに関する書き換えは図34(b)および図34(e)に示す記録用クラスタ540、541単位で行われる。1個の記録用クラスタは後述するように1個以上のデータセグメント529〜531と、最後に配置される拡張ガード領域528から構成される。
すなわち、1個の記録用クラスタ531の開始はデータセグメント531の開始位置に一致し、VFO領域522から始まる。
複数のデータセグメント529、530を連続して記録する場合には、図34(b),(c)に示すように同一の記録用クラスタ531内に複数のデータセグメント529、530が連続して配置されるとともに、データセグメント529の最後に存在するバッファ領域547と次のデータセグメントの最初に存在するVFO領域532が連続してつながっているため、両者間の記録時の記録用基準クロックの位相が一致している。
連続記録が終了した時には記録用クラスタ540の最後位置に拡張ガード領域528を配置する。この拡張ガード領域528のデータサイズは変調前のデータとして24データバイト分のサイズを持っている。
図34(a),(c)の対応から分かるように書き換え型のガード領域461、462の中にポストアンブル領域546、536、エキストラ領域544、534、バッファ領域547、537、VFO領域532、522、プリシンク領域533、523が含まれ、連続記録終了場所に限り拡張ガード領域528が配置される。
図13(b),(c),(d)に示すように各ECCブロックの間にガード領域を挿入するデータ配置構造は再生専用、追記型、書き換え型のいずれの情報記録媒体においても共通である。
また、追記型については図示して無いがデータセグメント490、531内のデータ構造も再生専用、追記型、書き換え型のいずれの情報記録媒体においても共通である。
さらに、ECCブロック411、412内のデータ内容も図13に示すように再生専用情報記録媒体(図13(a),(b))、追記型情報記録媒体(図13(c))など、媒体の種類に依らず、全て同じ形式のデータ構造を持っており、それぞれ77376データバイト(変調前の元のデータのバイト数)分のデータが記録可能になっている。
すなわち、ECCブロック#2内の書き換え可能データ525のデータ内容は図56に示す構造を有する。
ECCブロックを構成する各セクタデータは図62あるいは図57(データ領域構造)に示すように26個ずつのシンクフレームから構成される。
書き換え単位の物理的範囲の比較をするため、図34(c)に情報の書き換え単位である記録用クラスタ540の一部と、図34(d)に次に書き換える単位である記録用クラスタ541の一部を示している。このように、書き換え時の重複箇所541で拡張ガード領域528と後側のVFO領域522が一部重複するように書き換えを行うところに、本実施の形態の特徴がある(ポイントD)対応)。
上述のように一部重複させて書き換えすることで、片面2記録層の記録可能な情報記録媒体における層間クロストークを除去できる。
記録クラスタ540、541はデータリードインエリア、データエリア、データリードアウトエリア内にある。
記録クラスタ540、541は1つ以上のデータセグメント529、530と、拡張ガード領域528を含む(図35参照)。データセグメント529、530の長さは7物理セグメントの長さに等しい。記録クラスタ540、541の数は各記録時に1つである。
ランドトラック内のデータセグメントはギャップを含まない。グルーブトラック内のデータセグメントはギャップを含まない。データセグメントの開始物理セグメント番号は次式で表される。
{(トラック当たりの物理セク゛メント数)×(トラック番号)+(物理セク゛メント番号)} mod 7=0
“A mod B”はAをBで除した余りである
すなわち、上記式は物理セグメントとして7の倍数位置から記録を開始するという意味である。
記録用クラスタ540、541のレイアウトを図35に示す。図中の数字は領域の長さをバイトで示す。
図35中の“n”は1、または1以上である。
拡張ガード領域528のデータは“7Eh”であり、拡張ガード領域528の変調パターンは次のパターンの繰り返しである。
“010001 000100”
記録クラスタの実際の開始位置は物理セグメントの開始位置から24ウォブルはなれている理論上の開始位置に対して±1バイト以内である。
理論上の開始位置はNPWの開始位置から始まる(図36参照)。
記録クラスタの開始位置は何回もの上書きサイクル後に記録層上のマークとスペースの位置の平均確率を同一とするために、実際の開始位置からJ/12バイトシフトしている(図36参照)。
図36の数字はバイト単位で示す長さである。Jは0から167の間でランダムに変化し、Jm+1は0から167の間でランダムに変化する。
図19(a)から分かるように本実施の形態における1個のデータセグメント内の書き換え可能なデータサイズは
67+4+77376+2+4+16=77469データバイト (102)
となる。
また図19(c),(d)から分かるように1個のウォブルデータユニット560は
6+4+6+68=84ウォブル (103)
で構成されており、17個のウォブルデータユニットで1個の物理セグメント550を構成し、7個の物理セグメント550〜556の長さが1個のデータセグメント531の長さに一致しているので1個のデータセグメント531の長さ内には
84×17×7=9996ウォブル (104)
が配置される。
従って、(102)式と(104)式から1個のウォブルに対して
77496÷9996=7.75データバイト/ウォブル (105)
が対応する。
図36に示すように物理セグメントの先頭位置から24ウォブル以降に次のVFO領域522と拡張ガード領域528の重なり部分が来るが、図19(d)から分かるように物理セグメント550の先頭から16ウォブルまではウォブルシンク領域580となるが、それ以降68ウォブル分は無変調領域590内になる。
従って、24ウォブル以降の次のVFO領域522と拡張ガード領域528が重なる部分は無変調領域590内となる。
本実施の形態における書き換え型情報記録媒体における記録膜は相変化形記録膜を用いている。
相変化形記録膜では書き換え開始/終了位置近傍で記録膜の劣化が始まるので、同じ位置での記録開始/記録終了を繰り返すと記録膜の劣化による書き換え回数の制限が発生する。
本実施の形態では上記問題を軽減するため、書き換え時には図36に示すようにJ/12データバイト分ずらし、ランダムに記録開始位置をずらしている。
図19(c),(d)では基本概念を説明するため、拡張ガード領域528の先頭位置とVFO領域522の先頭位置が一致しているが、本実施の形態では厳密にいうと図36のようにVFO領域522の先頭位置がランダムにずれている。
現行の書き換え型情報記録媒体であるDVD−RAMディスクでも記録膜として相変化形記録膜を使用し、書き換え回数向上のためにランダムに記録開始/終了位置をずらしている。
現行のDVD−RAMディスクでのランダムなずらしを行った時の最大ずらし量範囲は8データバイトに設定してある。
また、現行のDVD−RAMディスクでの(ディスクに記録される変調後のデータとして)チャネルビット長は平均0.143μmに設定されている。
本実施の形態の書き換え型情報記録媒体ではチャネルビットの平均長さは図29、(101)式から
(0.087+0.093)÷2=0.090μm (106)
となる。
物理的なずらし範囲の長さを現行のDVD−RAMディスクに合わせた場合には、本実施の形態でのランダムなずらし範囲として最低限必要な長さは上記の値を利用して
8バイト×(0.143μm÷0.090μm)=12.7バイト (107)
となる。
本実施の形態では再生信号検出処理の容易性を確保するため、ランダムなずらし量の単位を変調後のチャネルビットに合わせた。
本実施の形態では変調に8ビットを12ビットに変換するETM変調(Eight to Twelve modulation)を用いているので、ランダムなずらし量を表す数式表現としてデータバイトを基準として
/12データバイト (108)
で表す。
の取り得る値としては(107)式の値を用いて
12.7×12=152.4 (109)
なので、Jは0から152となる。
以上の理由から(109)式を満足する範囲で有ればランダムなずらしの範囲長さは現行DVD−RAMディスクと一致し、現行DVD−RAMディスクと同様な書き換え回数を保証できる。本実施の形態では現行以上の書き換え回数を確保するため(107)式の値に対してわずかにマージンを持たせ、
ランダムなずらし範囲の長さ=14データバイト (110)
に設定した。
(110)式の値を(108)式に代入すると、14×12=168なので、
の取り得る値は0〜167 (111)
と設定した。
図34において記録用クラスタ540内でのバッファ領域547とVFO領域532の長さは一定となっている。また、図35からも明らかなように同一の記録用クラスタ540内では全てのデータセグメント529、530のランダムずらし量Jは、いたるところ同じ値になっている。
内部に多量のデータセグメントを含む1個の記録用クラスタ540を連続して記録する場合には、記録位置をウォブルからモニタしている。
すなわち、図19に示すウォブルシンク領域580の位置検出をしたり、無変調領域590、591内ではウォブルの数を数えながら情報記録媒体上の記録位置の確認を記録と同時に行う。
この時にウォブルのカウントミスや情報記録媒体を回転させている回転モータ(例えば図49のモータ)の回転ムラによりウォブルスリップ(1ウォブル周期分ずれた位置に記録すること)が生じ、情報記録媒体上の記録位置がずれることが希にある。
本実施の形態の情報記録媒体では上記のように生じた記録位置ずれが検出された場合には、図34の書き換え型のガード領域461内で調整を行い、記録タイミングの修正を行うところに特徴がある。
図34においてポストアンブル領域546、エキストラ領域544、プリシンク領域533ではビット欠落やビット重複が許容できない重要な情報が記録されるが、バッファ領域547、VFO領域532では特定パターンの繰り返しになっているため、この繰り返し境界位置を確保している限りでは1パターンのみの欠落や重複が許容される。従って、本実施の形態ではガード領域461の中で特にバッファ領域547またはVFO領域532で調整を行い、記録タイミングの修正を行う。
図36に示すように本実施の形態では位置設定の基準となる実際の開始ポイント位置はウォブル振幅“0”の(ウォブルの中心)位置と一致するように設定される。しかし、ウォブルの位置検出精度は低いので本実施の形態では図36内の“±1max”と記載されているように、
実際の開始ポイント位置=最大±1データバイトまでのずれ量 (112)
を許容している。
図34および図36においてデータセグメント530でのランダムシフト量を、Jとし(上述したように記録用クラスタ540内は全てのデータセグメント529のランダムシフト量は一致する)、その後に追記するデータセグメント531のランダムシフト量を、Jm+1とする。
(111)式に示す“J”と“Jm+1”の取り得る値として、例えば中間値を取ると、J=Jm+1=84であり、実際の開始ポイント位置精度が充分高い場合には図34に示すように拡張ガード領域528の開始位置とVFO領域522の開始位置が一致する。
これに対してデータセグメント530が最大限後位置に記録され、後で追記または書き換えられるデータセグメント531が最大限前位置に記録された場合には(110)式に明示した値と(112)式の値からVFO領域522の先頭位置がバッファ領域537内へ最大15データバイトまで入り込むことがある。
バッファ領域537の直前のエキストラ領域534には特定の重要情報が記録されている。従って、本実施の形態において
バッファ領域537の長さは15データバイト以上 (113)
必要となる。
図34に示した実施例では1データバイトの余裕を加味し、バッファ領域537のデータサイズを16データバイトに設定している。
ランダムシフトの結果、拡張ガード領域528とVFO領域522の間に隙間が生じると片面2記録層構造を採用した場合にその隙間による再生時の層間クロストークが発生する。そのため、ランダムシフトを行っても必ず拡張ガード領域528とVFO領域522の一部が重なり、隙間が発生しない工夫がされている。
従って、本実施の形態において(113)式の同様な理由から拡張ガード領域528の長さは15データバイト以上に設定する必要がある。後続するVFO領域522は71データバイトと充分に長く取ってあるので、拡張ガード領域528とVFO領域522の重なり領域が多少広くなっても信号再生時には支障が無い(重ならないVFO領域522で再生用基準クロックの同期を取る時間が充分確保されるため)。
従って、拡張ガード領域528は15データバイトより大きな値に設定することが可能である。
連続記録時に希にウォブルスリップが発生し、1ウォブル周期分記録位置がずれる場合があることを既に説明した。
(105)式に示すように1ウォブル周期は7.75(約8)データバイトに相当するので(113)式にこの値も考慮して本実施の形態では
拡張ガード領域528の長さ=(15+8=)23データバイト以上 (114)
に設定している。
図34に示した実施例ではバッファ領域537と同様に1データバイトの余裕を加味し、拡張ガード領域528の長さを24データバイトに設定している。
図34(e)において記録用クラスタ541の記録開始位置を正確に設定する必要がある。
本実施の形態の情報記録再生装置では書き換え型または追記型情報記録媒体に予め記録されたウォブル信号を用いてこの記録開始位置を検出する。
図19(d)から分かるようにウォブルシンク領域580以外は全て4ウォブル単位でパターンがNPWからIPWに変化している。それに比べて、ウォブルシンク領域580ではウォブルの切り替わり単位が部分的に4ウォブルからずれているため、ウォブルシンク領域580が最も位置検出し易い。そのため、本実施の形態の情報記録再生装置ではウォブルシンク領域580の位置を検出後、記録処理の準備を行い、記録を開始する。そのため、記録用クラスタ541の開始位置はウォブルシンク領域580の直後の無変調領域590の中にくる必要がある。
図36ではその内容を示している。物理セグメントの切り替わり直後にウォブルシンク領域580が配置されている。
図19(d)に示すようにウォブルシンク領域580の長さは16ウォブル周期分になっている。
さらに、そのウォブルシンク領域580を検出後、記録処理の準備にマージンを見越して8ウォブル周期分必要となる。従って、図36に示すように記録用クラスタ541の先頭位置に存在するVFO領域522の先頭位置がランダムシフトを考慮して物理セグメントの切り替わり目位置から24ウォブル以上後方に配置される必要がある。
図34に示すように書き換え時の重複箇所541では何度も記録処理が行われる。書き換えを繰り返すとウォブルグルーブまたはウォブルランドの物理的な形状が変化(劣化)し、そこからのウォブル再生信号品質が低下する。
本実施の形態では図34(f)または図19(a),(d)に示すように、書き換え時の重複箇所541がウォブルシンク領域580やウォブルアドレス領域586内にくるのを避け、無変調領域590内に記録されるように工夫している。無変調領域590は一定のウォブルパターン(NPW)が繰り返されるだけなので、部分的にウォブル再生信号品質が劣化しても前後のウォブル再生信号を利用して補間できる。
ポイントD) ガードエリア内で一部重複記録
a)記録可能な情報記録媒体に対する記録フォーマットでガードエリア内が一部重複して記録される。
図34に示すように拡張ガード領域528と後側のVFO領域522が重複し、書き換え時の重複箇所541が生じる(図34、図36)。
[効果]
セグメント間で前と後ろのガードエリア間で隙間(記録マークが存在しない部分)があると記録マーク有無で光反射率の違いがあるためその隙間部分で、巨視的に見た時に光反射率の違いが発生する。そのため、片面2記録層の構造にした場合にその部分からの影響で他層からの情報再生信号が乱れ、再生時のエラーが多発する。
本実施の形態のようにガードエリアを一部重複させることで記録マークが存在しない隙間の発生を防止し、片面2記録層における既記録領域からの層間クロストークの影響を除去でき、安定した再生信号が得られる。
b)書き換え時の重複箇所541が無変調領域590内に記録されるように設定されている。
[効果]
書き換え時の重複箇所541位置を無変調領域590内に来るように設定したため、ウォブルシンク領域580またはウォブルアドレス領域586内での形状劣化によるウォブル再生信号品質の劣化を防止し、ウォブルアドレス情報610からの安定なウォブル検出信号を保証できる。
物理セグメントの先頭から24ウォブル以降にデータセグメント内のVFO領域が開始する。
c)書き換え単位を表す記録用クラスタの最後に拡張ガード領域528が形成される。
[効果]
記録用クラスタの最後に拡張ガード領域528を形成することで、図34(68)において前側の記録用クラスタ540と後側の記録用クラスタ541が必ず一部で重なるように設定できる。前側の記録用クラスタ540と後側の記録用クラスタ541との間に隙間が発生しないので、片面2記録層を持った書き換え型または追記型情報記録媒体において層間クロストークの影響を受けずに安定に記録マークからの再生信号を得ることができ、再生時の信頼性を確保できる。
d)拡張ガード領域528の寸法が15データバイト以上である。
[効果]
(113)式の理由からランダムシフトによっても記録用クラスタ540、541間に隙間が現れず、層間クロストークの影響を受けずに安定に記録マークからの再生信号を得られる。
e)拡張ガード領域528の寸法を24バイトとする。
[効果]
(114)式の理由からウォーブルスリップを考慮しても記録用クラスタ540、541間に隙間が現れず、層間クロストークの影響を受けずに安定に記録マークからの再生信号が得られる。
f)ランダムシフト量をJ/12(0≦J≦154)より大きな範囲とする。
[効果]
g)(109)式を満足し、ランダムシフト量に対する物理的な範囲の長さが現行DVD-RAMと一致するため、現行DVD-RAMと同様な繰り返し記録回数を保証できる。
h)バッファ領域のサイズを15データバイト以上に設定する。
[効果]
(113)式の理由からランダムシフトによっても図20におけるエキストラ領域537が隣のVFO領域522に書き重ねされること無く、エキストラ領域534のデータ信頼性が確保される。
ポイントK) 記録用クラスタが1個以上のデータセグメントを含む
a)書き換え単位を表す記録用クラスタが1個以上のデータセグメントを含む(図34(c)、図35)。
[効果]
少ないデータ量を何度も書き換えることの多いPCデータ(PCファイル)と多量のデータを一度に連続して記録するAVデータ(AVファイル)の同一情報記録媒体への混在記録処理を容易にする。
パーソナルコンピュータ用に使われるデータは比較的少量のデータを何度も書き換える場合が多い。従って、書き換えまたは追記のデータ単位を極力小さく設定するとPCデータに適した記録方法になる。
本実施の形態では図56に示すように32セクタからECCブロックが構成される。
ECCブロックを1個のみ含むデータセグメント単位で書き換えまたは追記を行うことが効率良く書き換えまたは追記を行う最小の単位となる。従って、書き換え単位を表す記録用クラスター内に1個以上のデータセグメントが含まれる本実施の形態における構造がPCデータ(PCファイル)に適した記録構造となる。
AV(Audio Video)データでは非常に多量な映像情報や音声情報が途中で途切れること無く連続的に記録される必要がある。この場合、連続的に記録されるデータは1個の記録用クラスタとしてまとめて記録される。
AVデータ記録時に1個の記録用クラスタを構成するデータセグメント毎にランダムシフト量やデータセグメント内の構造、データセグメントの属性などを切り替えると、切り替わり処理の時間が掛かり、連続記録処理が難しくなる。
本実施の形態では、図35に示すように同一形式(属性やランダムシフト量を変えず、データセグメント間に特定情報を挿入すること無く)のデータセグメントを連続して並べて記録用クラスタを構成することで多量のデータを連続して記録するAVデータ記録に適した記録フォーマットを提供できるだけでなく、記録用クラスタ内の構造の簡素化を果たして記録制御回路と再生検出回路の簡素化を達成して情報記録再生装置または情報再生装置の低価格化を可能とする。
また、図34に示された記録用クラスタ540内の(拡張ガード領域528を除いた)データセグメント529、530が連続して並んだデータ構造は図示しないが、再生専用情報記録媒体と全く同じ構造をしている。図示しないが、本実施の形態では追記型情報記録媒体に対しても同じ構造を取っている。
このように再生専用/追記型/書き換え型に依らず全ての情報記録媒体で共通のデータ構造になっているため、媒体の互換性が確保され、互換性が確保された情報記録再生装置または情報再生装置の検出回路の兼用化が図れ、高い再生信頼性が確保できるとともに、低価格化の実現が可能となる。
b)同一記録用クラスタ内では全てのデータセグメントのランダムシフト量が一致している。
[効果]
本実施の形態では同一記録用クラスタ内では全てのデータセグメントのランダムシフト量が一致しているので、同一記録用クラスタ内で異なるデータセグメントを跨って再生した場合にVFO領域(図34の532)での同期合わせ(位相の設定し直し)が不要となり連続再生時の再生検出回路の簡素化と再生検出の高い信頼性確保が可能となる。
c)ECCブロックの間にあるガード領域内で調整を行い、記録タイミングの修正を行う。
[効果]
図34(c)に示すデータ構造の中でECCブロック410、411内のデータはエラー訂正対象のデータであり、基本的には1ビットでもデータ欠落は望ましくない。
それに比べ、バッファ領域547やVFO領域532のデータは同じパターンの繰り返しなため、繰り返しの切れ目を確保したままでの部分欠落や部分重複が発生しても問題は生じない。
従って、連続記録時に記録位置ずれが検出された場合、ガード領域461内で調整を行い、記録タイミングの修正を行ってもECCブロック410、411内のデータに影響を及ぼすこと無く、安定に記録・再生制御を行うことが可能である。
d)記録用クラスタ開始位置がウォブルシンク領域直後の無変調領域から記録される。
[効果]
最も検出し易いウォーブルシンク領域580を検出直後に記録開始をするため、記録開始位置精度が高く、安定な記録処理が可能となる。
e)物理セグメントの切り替わり位置から24ウォブル以上ずらした位置から記録を開始する。
[効果]
ウォブルシンク領域580の検出時間と記録処理の準備時間が相応に取れるので、安定した記録処理を保証できる。
〔B−5〕トラック情報の記録方法と再生方法に関する説明
ポイントG) グルーブ領域にも不定ビットを分散配置
ポイントH) 不定ビットをランド/グルーブに分散配置
図19(e)に示すグルーブトラック情報606とランドトラック情報607に関するウォブル変調方法とその再生方法に関するいくつかの例について以下に説明する。
グルーブ幅を一定にしてウォブル変調を施し、アドレス情報を埋め込む場合にはランド部の一部にトラック幅の変化する領域が発生し、その部分のアドレスデータが不定ビット(ウォブル信号のレベルダウンが起こり、その発生場所を利用してデータを検出することは可能であるが、ノイズなどが多い場合は信頼性が落ちる可能性が高い)となる。この現象を逆に利用して、グルーブ幅の一部を変化させることで、あたかもランドトラックにデータを記録させたようなグルーブウォブル変調処理が可能になる。
図37は、グルーブn+1、ランドn+1、グルーブn+2の関係を示したものであるが、グルーブn+1トラックのウォブル変調ではアドレスデータ(・・100X2・・)と記録するが、X1の部分はランドnが“1”で、ランドn+1が“0”となるためのグルーブ幅が変化する振幅変調で形成している。同様に、グルーブn+2のX2領域はランドn+1が“0”でランドn+2が“1”とグルーブ幅を変化させた振幅変調でグルーブを形成させている。このようにグルーブ幅を一部変化させる方式を導入すると、グルーブトラックを対峙するランドトラックのアドレスデータが異なる場合も、要求するランドデータが正しく検出されるウォブル変調が可能になる。
図19(e)に示す本実施の形態ではあらかじめ位置が定まっているグルーブトラック情報606とランドトラック情報607の領域にランドとグルーブのアドレスデータを配置する。
すなわち、
グルーブトラック情報606のところは、いたるところグルーブ幅を一致させてグルーブ側のトラックアドレス情報を図17に示したグレイコードを用いてウォブル変調により記録し(ランド側の幅を局所的に変化させてランド側に不定ビットを配置)、
ランドトラック情報607のところは、いたるところランド幅を一致させてランド側のトラックアドレス情報を図17に示したグレイコードを用いてウォブル変調により記録(グルーブ側の幅を局所的に変化させてグルーブ側に不定ビットを配置)させる。
このようにした場合には、
グルーブ上をトレースしている場合にはトラック番号が確定しているグルーブトラック情報606を再生する。
また、後述するようにトラック番号の奇数/偶数判定技術を利用してランドトラック情報607対してトラック番号の予測判定が可能となる。
さらに、ランド上をトレースしている場合にはトラック番号が確定しているランドトラック情報607を再生する。
また、後述するようにトラック番号の奇数/偶数判定技術を利用してグルーブトラック情報606に対してトラック番号の予測判定が可能となる。
このようにグルーブ領域内で不定ビットを含まずにグルーブのトラックアドレス情報が確定する部分と、グルーブ領域内で不定ビットを含むが後述する手法を用いてグルーブのトラックアドレスが予測判定可能な部分を同一トラック内で予め設定しておくことも可能である。
この場合には、同時にランド領域内で不定ビットを含まずにランドのトラックアドレス情報が確定する部分と、ランド領域内で不定ビットを含むが後述する手法を用いてランドのトラックアドレスが予測判定可能な部分を同一トラック内で予め設定しておくことになる。
グルーブ幅を変化させてランドアドレスを形成した他の例を図38に示す。
図19(e)に示したアドレス設定方法に比べて、グルーブトラックアドレス位置を識別させるためのG同期信号(G−S)をグルーブトラック情報とランドトラック情報の先頭位置に配置させ、トラック情報位置を検出し易くしたところに特徴がある。
この場合、対峙するランドアドレスデータが異なる場合は、あたかもランドトラックのウォブル変調で記録したようにグルーブ幅を変化させて記録する。
この処理で、ランドトラック記録再生でのアドレス情報検出では正しい検出信号を得ることが可能になる。
図38では、グルーブトラック用アドレスデータとランドトラック用アドレスデータを別々に配置したが、上記グルーブ幅を変化させる技術を用いて、同一のグルーブウォブリング変調でランドとグルーブのアドレスデータを形成させることも可能である。
図39はその一例を示した図である。同一のグルーブウォブルによってランドとグルーブのアドレスデータを意味させるためには、ランドの奇数/偶数識別が確定できれば可能であることは、上述した通りである。
この奇数/偶数識別にグルーブ幅変調が利用できる。
すなわち、奇数ランドに“0”を、偶数ランドに“1”のデータを図39のトラック番号の次のビットに配置する方式である。グルーブトラックはトラック番号が確定しているため、トラック番号の後ろに冗長ビットを付加しても検出を無視すれば良い。
ランドトラックではトラック番号の検出後にビットが“0”か“1”かで奇数ランドか偶数ランドかを判定すれば良いことになる。
ランド/トラックでは、結果として奇数/偶数トラック識別データを含めたデータ列でトラック番号を確定することになり、特別の奇数/偶数トラック識別マークが無くても、グルーブ/ランドアドレスデータが検出可能となる。
さらに、グレイコードによってランドトラックにのみ発生していたトラック幅の変化領域がグルーブトラックにも発生し、グルーブ/ランド検出系を同じ手法で構成することとなり、システムバランスが最適化できる。
不定ビットを分散配置する方法としては、
a)グルーブ付き原盤作成時に原盤表面にコーディングされたフォトレジストに対する露光量を局所的に変化させる方法、
b)グルーブ付き原盤作成時に原盤表面にコーディングされたフォトレジストに露光するビームスポットを2個持たせ、この2個のビームスポット間の相対的移動量を変化させる方法、
の他に
c)図40に示すようにグルーブ領域502内のウォブル振幅幅を変化させる方法がある。
グルーブ領域502内の不定ビット領域710では壁面が直線なため、ウォブル検出信号は得れないが、それに隣接するランド領域503と507のε位置とη位置ではもう一方の壁がウォブルしているため、ウォブル信号が得られる。上記a)や(b)に示した方法と比べると不定ビット領域内のグルーブ幅変動が小さいので、その上に記録する記録マークからの再生信号のレベル変動が小さく、書き換え可能な情報のエラー率の悪化を抑える効果がある。
この方法を用いた場合のフォーマット方法としては図19(e)または図38に示した形式と全く同じ構造を取ることができる。
以上、不定ビットをグルーブにも持たせる実施の形態について説明したが、本発明の他の実施の形態として不定ビットをグルーブには一切持たせず、トラック情報の並び順を用いてランド上のトラック情報を読み取る方法もある。
図19(e)のグルーブトラック情報606のところを図41ではトラック番号情報A606と呼び、図19(e)のランドトラック情報607のところを図41ではトラック番号情報B607と呼ぶ。いずれのトラック番号情報に対しても図18に示した特殊トラックコードを採用する。
図41に示した実施の形態ではグルーブ領域にトラック番号情報A611とB612に対してジグザグにトラック番号を設定するところに特徴がある。隣接するグルーブ領域で同じトラック番号が設定された場所ではランド領域も同様なトラック番号が設定され、ランド上でも不定ビット無しにトラック情報を読み取ることができる。
隣接するグルーブ領域で異なるトラック番号が設定された場所ではトラック番号は確定しないが後述する方法によりトラック番号の予測判定は可能となる。
図41に示した情報の繋がりの中での特徴を抽出すると、
1)グルーブ上ではAとBの内、小さい方の値がトラック番号と一致する。
2)ランド上では偶数トラックではAが、奇数トラックではBのトラック番号が確定する。
3)ランド上では偶数トラックではBが、奇数トラックではAのトラック番号が不確定(であるが、後述する方法によりトラック番号の予測判定は可能)。
また、図18に示す本実施の形態の特殊トラックコードによれば
4)グルーブ上で特殊トラックコード変換後の値が偶数トラックのところで最上位ビット以外は下位ビット全てのパターンが一致し、奇数トラックのところで下位ビットも変化するという項目が上げられる。
さらに、トラック情報の設定方法に関する他の例を示す。この方法はグレイコードの設定方法を工夫し、不定ビットが有ってもアドレス検出を可能とする方法である。
従来、ランド/グルーブ記録トラックにおけるアドレッシング方式は、DVD−RAMのようにエンボスプリピットによって形成されていたが、グルーブトラックのウォブリングを利用して、アドレス情報を埋め込む方法が考えられていたが、大きな問題はランドトラックのアドレス形成であった。
一つの案として、グルーブウォブリングで、グルーブ用とランド用を別々に配置し、ランド用はランドを挟む隣接のグルーブをウォブリングさせるが、あたかもランドウォブリングされたような構成を採ることでランドアドレスを実現させていた。
しかしながら、この方法ではトラックアドレス領域として2倍以上が必要であり無駄が多く、一組のアドレス情報でグルーブアドレス情報としてもランドアドレス情報としても利用できれば、効率良い配置が可能になる。その実現手段として、トラックアドレスデータとしてグレイコードを利用する方法がある。
図42は、グルーブウォブルをトラックアドレスデータによって位相変調させた時のトラック形態と、ランドでのウォブル検出信号の関係を図示したものである。
グルーブnのアドレスデータ“・・100・・”とグルーブn+1のアドレスデータ“・・110・・”に挟まれたランドnでアドレスデータをウォブル信号検出すると“・・1x0・・”となる。ここで、x部分はグルーブnの“0”とグルーブn+1の“1”によって挟まれた領域で、ウォブル検出信号はセンターレベルの振幅0信号となる。実際のシステムでは、読取りビームのトラック外れ量や検出器のアンバランスなどで、他の領域のレベルより下がるがデータ“1”側か“0”側の信号が検出される可能性が高い。このように異なるグルーブアドレスデータで挟まれたランド領域では検出レベルが下がることを利用して、その部分がアドレスデータのポジションと照らし合わせて、ランドアドレス信号を検出することも考えられる。しかしこの方法も、ウォブル検出信号のC/Nが高い場合は良いが、ノイズが大きい場合等は信頼性が取れない可能性があった。
そこで、ランドトラックでのウォブル検出信号からアドレスデータを読み出す方法として、グルーブウォブルデータが異なって対峙しているランドウォブル検出データは不定(“0”と判断しても1”と判断しても良い)でも正しいランドアドレスデータを確定できる方法が望まれていた。
そこで、グルーブトラックアドレスは、グレイコードデータでウォブル変調する方式を採用し、ランドトラックに対しては、特殊マークを付加したりウォブル変調で特殊識別コードを付加するなどによって、奇数(odd land)ランドと偶数ランド(even land)を容易に判断できる構造を採用する方式を提案するものである。
ランドトラックが、奇数/偶数の判定可能であれば、グレイコードの性質から、ランドアドレスデータの確定は容易になる。その証明を、図43を用いて説明する。
グレイコードは、図17に示されるように1ステップのコード変更は1ビットのみになるよう構成されたコードである。
このグレイコードでグルーブトラックのアドレッシングを行うすれば、各グルーブウォブルで構成されるランドのウォブルは、図42のように1ビットのみが不定のコードとして検出される。
すなわち、図43のようなアドレスデータがグルーブトラックに配置されると、グルーブトラックに対峙されたランドトラックのウォブル検出信号は1ビットのみが“0”か“1”か不定のビットで他のビットは隣接グルーブウォブル信号と同じ値が検出される。
図43の偶数ランドnでのウォブル検出信号は(n)または(n+1)が検出される。同様に、奇数ランドn+1は(n+1)または(n+2)が検出される。
ここで、ランドトラックは予め、奇数ランドまたは偶数ランドが識別されていれば、奇数ランドn+1の場合は、(n+1)が検出された場合はそのデータがアドレス値、(n+2)が検出された場合は(検出値−19がアドレス値となる。
同様に偶数ランドnの場合は、(n)が検出されたらその値がアドレス値で(n+1)が検出されたら(検出値−1)がアドレス値となる。但し、nは偶数の場合である。
以上のように、ランドトラックが奇数トラックか偶数トラックか判定されていれば、ランドトラックでのウォブル検出値に不定のビットが有っても簡単に正しいアドレス値が確定できることになる。グルーブトラックはウォブル検出信号がそのままトラックアドレスになる。
図44は、トラックアドレスが4ビットのグレイコードを配置した場合の具体的な検出内容を図示したものである。グルーブトラックG(n)のグレイコードアドレスデータが“0110”、G(n+1)が“1100”とした場合、偶数ランドL(n)は“1100”または“0100”がウォブル信号として検出されるが、図43で説明した考えでいけば、偶数ランドであることから“0100”が正しいアドレス値として確定する。
しかし、図43で説明した検出値から“0”または“−1”を補正しなくても、ランドトラックは先ず奇数/偶数識別があるとすれば、夫々2つのアドレス値を持っているとも考えられる。
図44における偶数ランドL(n)で“1100”、“0100”のどちらが検出されても、他の偶数ランドにはこのコードは存在しない。このため、検出された値でアドレスデータを確定することが可能なのである。
〔C〕追記型情報記録媒体実施の形態におけるウォブルフォーマットの説明
本実施の形態の追記型情報記録媒体では物理セグメント構造やデータセグメント構造は図19(53)と同じ構造を持っている。
本実施の形態の書き換え型情報記録媒体では図14(48)に示すようにゾーン構造をしているのに比べて、本実施の形態の追記型情報記録媒体ではゾーン構造を取らず、本実施の形態の再生専用情報記録媒体と同様なCLV(Constant Linear Velocity)構造を取るところに特徴がある。
〔D〕情報記録媒体全体のデータ配置構造に関する説明
〔D−1〕各種情報記録媒体に共通する情報記録媒体全体としてのデータ配置構造に関する説明
ポイントJ) PRML法を用いた信号再生処理
本実施の形態においては再生専用/追記型/書き換え型における情報記録媒体間の互換性確保を重視し、情報記録媒体全体構造に対して下記の部分で再生専用/追記型/書き換え型での共通構造を採用する。
a)リードインエリア、データ領域、データリードアウト領域を共通に持つ。
b)リードインエリア内はコネクションエリアを挟んでシステムリードインエリアとデータリードインエリアに共通に分割されている。
c)再生専用/追記型/書き換え型いずれも単層(単一の光反射層または記録層)と2層(光反射層または記録層が片面から再生可能な形で2層存在する)の構造を許容する。
d)情報記録媒体全体の合計厚み、内径、外径寸法が一致する。
図45に示すように再生専用の2層(Opposite track Path)のみにシステムリードインエリアを持つ。
上記において、a)とd)については現行DVDにおいても同様な特徴がある。
本実施の形態として、特にb)の特徴について説明する。
ディスク内の情報エリアはディスクのモードに応じて
システムリードインエリア、
コネクション領域、
データリードインエリア、
データ領域、
データリードアウト領域
の5つの部分に分割される。
情報エリアはエンボスピットの列からなるトラックを有する。
システムリードインエリア内のトラックは360°一周する連続した螺旋である。
データリードインエリア、データ領域、データリードアウト領域のトラックは360°一周する連続した螺旋である。トラックの中心はピットの中心である。
現行DVDにおいても再生専用、追記型、書き換え型のいずれの情報記録媒体にもリードインエリアを持っている。
また、現行DVDにおける書き換え型情報記録媒体(DVD−RAMディスク、DVD−RWディスク)と追記型情報記録媒体(DVD−Rディスク)ではエンボスリードインエリアと言って微細な凹凸形状を持ったピット領域が存在している。
上記の書き換え型情報記録媒体、追記型情報記録媒体のいずれにおいてもピット領域でのピット深さはデータ領域内のプリグルーブ(連続溝)の深さと一致している。
現行DVDにおける再生専用情報記録媒体である現行DVD−ROMではこのピットの深さは使用波長をλ、基板の屈折率をnとした時、λ/(4n)が最適な深さと言われている。
現行DVDにおける書き換え型情報記録媒体である現行DVD−RAMではデータ領域内での隣接トラックの記録マークからのクロストーク(再生信号への漏れ込み量)を最も小さくする条件としてプリグルーブの深さはλ/(5n)〜λ/(6n)が最適な深さと言われている。従って、現行DVD−RAMではそれに合わせてエンボスリードインエリアのピットの深さもλ/(5n)〜λ/(6n)に設定されている。
深さがλ/(4n)もしくはλ/(5n)〜λ/(6n)のピットからは(深さが充分深いので)充分大きな振幅を持った再生信号が得られる。
それに比べて、現行DVD−Rでは、データ領域内のグルーブの深さが非常に浅いため、同じ深さを持ったエンボスリードインエリア内のピットからは大きな再生信号振幅が得られず、安定な再生ができないという問題があった。
そのため、再生専用/追記型/書き換え型のいずれの情報記録媒体に対してもフォーマットの互換性を確保しつつ追記型情報記録媒体のリードインエリアからの安定な再生信号を保証するためにシステムリードインエリアを設け、ここでのトラックピッチと最短ピットピッチをデータリードインエリアおよびデータ領域でのトラックピッチと最短ピットピッチ(最短マークピッチ)よりも大幅に大きくしたところに本実施の形態の特徴がある。
現行DVDではレベルスライス法を用いて再生信号検出(アナログ再生信号に対する2値化処理)を行っている。現行DVDでも微細な凹凸形状を持ったピットの最短ピットピッチもしくは記録膜の光学的特性変化により形成される記録マークの最短マークピッチが再生用光学ヘッド(図49)に使われる対物レンズのOTF(Optical Transfer Function)特性における遮断(カットオフ)周波数に近いため、最短ピットピッチ/最短マークピッチからの再生信号振幅は大幅に減少している。
さらに、最短ピットピッチ/最短マークピッチを詰めればレベルスライス法での再生信号検出は不可能となる。また、上述した理由から現行の追記型情報記録媒体(現行DVD−R)では最短ピットピッチが詰まっているので、リードインエリアからの安定した再生信号が得れない問題がある。
本実施の形態ではこの相反する問題点を解決するため、
a)リードインエリア内をシステムリードインエリアとデータリードインエリアに分離し、両者のトラックピッチと最短ピットピッチを変化させる
b)システムリードインエリアではトラックピッチと最短ピットピッチを大幅に広げて最疎ピットピッチからの再生信号振幅に対する最短ピットピッチからの再生信号振幅の低下量を少なくする。それにより最短ピットからの信号再生を容易にしてピット深さの浅い追記型情報記録媒体におけるシステムリードインエリアからの信号再生を可能にする
c)情報記録媒体自体の記憶容量増加を目指してデータリードインエリア、データエリア、データリードアウトエリアの記録密度を上げるため最短ピットピッチ/最短マークピッチを狭くし、再生信号検出(アナログ信号からの2値化)が難しい現行のレベルスライス法に変えてPRML(Partial Response Maximum Likelihood)法を採用する
d)最短ピットピッチ/最短マークピッチを詰めて記録密度を向上させるのに適した変調方式を採用、
等の対策をしている。
すなわち、変調後の“0”が連続する最小数(変調後の(d,k)制約におけるdの値)を現行DVDではd=2に対してd=1の変調規則を採用するという4つの工夫の組み合わせを行っている。
本実施の形態におけるPRML(Partial Response and Maximum Likelihood )法を説明する。
これは、HF信号からバイナリ信号を検出する処理である。典型的には、イコライザとビタビ復号器からなる。イコライザはHF信号のインターシンボル干渉を制御し、HF信号をパーシャルレスポンスチャンネルにフィットさせる。
パーシャルレスポンスチャンネルはインパルス応答が多数のサンプル点を示し、それは線形で時間不変であることを意味する。例えば、PR(1,2,2,2,1)チャンネルの伝達関数H(z)は
H(z)=z−1+2z−2+2z−3+2z−4+z−5
ビタビ復号器はHF信号の周知の相関を用いてバイナリデータを検出する。
ポイントJ) PRML法を用いた信号再生処理
リファレンスコードは、図示しないが再生回路内(特にプリイコライザ内の各タップ係数値の設定やAGC内)での自動回路調整に使用する。すなわち、データ領域内に記録された情報を安定に再生/信号検出するために先に上記リファレンスコードを再生しながら自動回路調整を行う。従って、このリファレンスコードをデータリードインエリア内に配置することでリファレンスコードでのトラックピッチと最短ピット長をデータ領域内の値に合わせ、再生回路の自動調整精度を向上させることが可能となる。
記録型情報記録媒体においてデータリードインエリアとシステムリードインエリアとの間にコネクションゾーン(コネクションエリア)を配置する(図47)。
[効果]
本実施の形態における記録型情報記録媒体には、図47に示すようにエンボスピットで記録されたシステムリードインエリアと追記または書き換え可能な記録マークで記録されたデータリードインエリアとの間にコネクションゾーンを配置し、システムリードインエリアとデータリードインエリアとの間で距離を置いて配置されるような構成になっている。
本実施の形態における記録型情報記録媒体では片面のみからの記録および再生が可能な2記録層を有している。一方の記録層から再生している時に他方の記録層で反射する光が光検出器の中に入り込み、再生信号特性を劣化させる層間クロストークという現象がある。特に他方の記録層で反射する光がシステムリードインエリアに照射されているかデータリードインエリアに照射されているかで反射量が大きく異なる。
従って、2記録層間の相対的な偏心量の違いにより再生対象としている記録層に沿って1周トレースしている間に他方の記録層で反射する光がシステムリードインエリアとデータリードインエリアに交互に出入りすると、層間クロストークの影響が大きくなる。
その問題点を回避するため、本実施の形態ではエンボスピットで記録されたシステムリードインエリアと追記または書き換え可能な記録マークで記録されたデータリードインエリアとの間にコネクションゾーンを配置し、システムリードインエリアとデータリードインエリアとの距離を離し、層間クロストークの影響を軽減して安定な再生信号が得られるような配置にしている。
2層構造を有する再生専用情報記録媒体におけるデータ構造とセクタ番号付与方法を図45に示す。
各データセグメントは32個の物理セクタを含む。単層ディスク、あるいはPTPモードの2層ディスクの両レイヤーの物理セクタ番号はシステムリードインエリア内で連続して増加し、各レイヤー内のデータリードインエリアの開始からリードアウトエリアの終了まで連続して増加する。OTPモードの2層ディスク上では、レイヤー0の物理セクタ番号はシステムリードインエリアで連続して増加し、各レイヤー内のデータリードインエリアの開始からミドルエリアの終了まで連続して増加する。しかしながら、レイヤー1の物理セクタ番号はレイヤー0の物理セクタ番号のビット反転した値を有し、ミドルエリア(外側)の開始からデータリードアウトエリア(内側)の終了まで連続して増加し、システムリードアウトエリアの外側からシステムリードアウトエリアの内側まで連続して増加する。レイヤー1のデータエリアの第1物理セクタ番号はレイヤー0のデータエリアの最終物理セクタ番号のビット反転した値を有する。ビット反転した数字はビット値が0になり、その逆も成り立つように計算されている。
パレレルトラックパスの2層ディスク上では、同一セクタ番号の各レイヤー上の物理セクタはディスクの中心から略同じ距離にある。オポジットトラックパスの2層ディスク上では、互いにビット反転されているセクタ番号の各レイヤー上の物理セクタはディスクの中心から略同じ距離にある。
システムリードインエリアの物理セクタ番号はシステムリードインエリアの終了に位置しているセクタのセクタ番号が158463“02 6AFFh”となるように計算される。
システムリードインエリア以外の物理セクタ番号はデータリードインエリアの後のデータエリアの開始に位置しているセクタのセクタ番号が196608“03 0000h”となるように計算される(図45参照)。
図46に、比較のため再生専用情報記録媒体における各エリアの寸法関係を示す。
本実施の形態の書き換え型情報記録媒体におけるデータレイアウトを図47に示す。
本実施の形態ではデータエリア内が18個のゾーンに分割され、データリードインエリア内も含めて物理セクタ番号の設定順がディスク全面に渡りランド部で連続番号を付けた後、グルーブ部でディスク全面に渡る連続番号が付く構造になっている。物理セクタ番号ではランド部からグルーブ部への移り目で番号の飛びがある。
本実施の形態の書き換え型情報記録媒体におけるデータエリア内でのアドレス番号設定方法を図48に示す。
論理セクタ番号(LSN:Logical Sector Number)もランド部側からアドレスが付与され、ランド部からグルーブ部への移り目で番号の継続性を持っているところが図47に示す物理セクタ番号設定方法とは異なるところに特徴がある。
本実施の形態における情報再生装置ないしは情報記録再生装置に用いられる光学ヘッドの構造を図49に示す。光学ヘッド内部では偏光ビームスプリッタ(Polarizing Beam Splitter)と1/4波長板(λ/4 Plate)が使用され、信号検出用には4分割光検出器(Photo Detector)が使われる。
本実施の形態における情報再生装置ないしは情報記録再生装置の全体構造を図50に示す。
図50に示した情報記録再生部141の中に図49に示した光学ヘッドが配置されている。
本実施の形態では情報記録媒体の高密度化を目指して極限近くまでチャネルビット間隔を短くしている。
その結果、例えば、d=1のパターンの繰り返しである
“101010101010101010101010”
のパターンを情報記録媒体に記録し、そのデータを情報記録再生部141で再生した場合には再生光学系のMTF特性の遮断周波数に近付いているため、再生生信号の信号振幅はほとんどノイズに埋もれた形に成る。
従って、そのようにMTF特性の限界(遮断周波数)近くまで密度を詰めた記録マークまたはピットを再生する方法として本実施の形態ではPRML(Partial Response Maximum Likelihood)の技術を使っている。
すなわち、情報記録再生部141から再生された信号はPR等化回路130により再生波形補正を受ける。
AD変換器169で基準クロック発生回路160から送られてくる基準クロック198のタイミングに合わせてPR等化回路130通過後の信号をサンプリングしてデジタル量に変換し、ビタビ復号器156内でビタビ復号処理を受ける。
ビタビ復号処理後のデータは従来のスライスレベルで2値化されたデータと全く同様なデータとして処理される。
PRMLの技術を採用した場合、AD変換器169でのサンプリングタイミングがずれるとビタビ復号後のデータのエラー率は増加する。
従って、サンプリングタイミングの精度を上げるため、本実施の形態の情報再生装置ないしは情報記録再生装置では特にサンプリングタイミング抽出用回路(シュミットトリガー2値回路155とPLL回路174の組み合わせ)を別に持っている。
本実施の形態の情報再生装置ないしは情報記録再生装置では2値化回路にシュミットトリガー回路を使用しているところに特徴がある。このシュミットトリガー回路は2値化するためのスライス基準レベルに特定の幅(実際にはダイオードの順方向電圧値)を持たせ、その特定幅を越えた時のみ2値化される特性を持っている。
従って、例えば、上述したように
“101010101010101010101010”
のパターンが入力された場合には信号振幅が非常に小さいので2値化の切り替わりが起こらず、それよりも疎のパターンである例えば、
“1001001001001001001001”
などが入力された場合に再生生信号の振幅が大きくなるのでシュミットトリガー2値化回路155で“1”のタイミングに合わせて2値化信号の極性切り替えが起きる。
本実施の形態ではNRZI(Non Return to Zero Invert)法を採用しており、上記パターンの“1”の位置と記録マークまたはピットのエッジ部(境界部)が一致している。
PLL回路174ではこのシュミットトリガー2値化回路155の出力である2値化信号と基準クロック発生回路160から送られる基準クロック198信号との間の周波数と位相のずれを検出してPLL回路174の出力クロックの周波数と位相を変化させている。
基準クロック発生回路160ではこのPLL回路174の出力信号とビタビ復号器156の復号特性情報(具体的には図示しないがビタビ復号器156内のパスメトリックメモリー内の収束長(収束までの距離)の情報)を用いてビタビ復号後のエラーレートが低くなるように基準クロック198(の周波数と位相)にフィードバックを掛ける。
図50におけるECCエンコーディング回路161、ECCデコーディング回路162、スクランブル回路157、デスクランブル回路159はいずれも1バイト単位の処理を行っている。
変調前の1バイトデータを(d,k;m,n)変調規則(前述した記載方法ではm/n変調のRLL(d,k)を意味している)に従って、変調すると変調後の長さは
8n÷m (201)
となる。
従って、上記回路でのデータ処理単位を変調後の処理単位で換算すると変調後のシンクフレームデータ106の処理単位は(201)式で与えられるので、シンクコードと変調後のシンクフレームデータ間の処理の統合性を指向した場合、シンクコードのデータサイズ(チャネルビットサイズ)は(201)式の整数倍に設定する必要がある。
従って、本実施の形態においてシンクコード110のサイズとして
8Nn÷m (202)
にして、シンクコード110と変調後のシンクフレームデータ106との間の処理の統合性を確保するところに本実施の形態の特徴がある((202)式においてNは整数値を意味する)。
本実施の形態の実施の形態としてこれまで
d=1、k=10、m=8、n=12
で説明して来たので、その値を(202)式に代入するとシンクコード110のトータルデータサイズは
12N (203)
となる。
以上説明した通り、この発明は、情報が記録可能な第1の記録層(L0層)と、第1の記録層を透過した光により第1の記録層に記録された情報とは異なる情報が記録可能な第2の記録層(L1層)と、を有する情報記録媒体1において、第1および第2の記録層のそれぞれに設けられている2以上のトラックに跨って、事前に記録された記録マークであるプリマーク(3)が形成されていることを特徴とする情報記録媒体である。
また、この発明は、光ビームを集光させたスポット光により情報が記録可能な少なくとも1層の記録層(L0,L1層)と、記録層に螺旋状に設けられ、記録層の所定の位置にスポット光を案内するガイド溝(2)と、記録層に、少なくともスポット光が照射される側およびスポット光が照射される側と反対の側のいずれかに設けられ、スポット光が透過可能な透明層(5,6)と、ガイド溝が半径方向に隣接する任意の位置で、少なくともガイド溝2本分以上の大きさに形成され、再生用のスポット光が照射された際に、その位置の記録情報(8)の有無に応じて変化される反射光のレベルを所定の範囲内に設定するプリマーク(3)と、を有することを特徴とする情報記録媒体(1)である。
さらに、この発明は、2以上の記録層(L0層,L1層)を有する記録媒体(1)に対して、記録層の初期化のための第1のスポット光と、再生用のスポット光(17)が記録層で反射される際のその位置の記録情報(8)の有無に応じて変化される反射光のレベルを所定の範囲内に設定するプリマーク(3)を形成する第2のスポット光(33)と、を照射することを特徴とする情報記録方法である。
上記各ポイントA)〜K)にかかる効果[1]から[22]を図52に示す。図52において、独自効果を発揮する中心となるポイントの内容に対しては○印を、独自効果内容に対して関連するが付加的であり、必ずしも必須ではないポイントには△印を付けた。
なお、それぞれの効果は、具体的には、以下に示す通りである。
効果[1] 《高画質映像に合わせた大容量を保証した(加えて、高画質映像へのアクセス信頼性を高めた)》
周知のSD(スーパーデンシティ)映像に対して、ファイルまたはフォルダ分離によりHD映像を情報記録媒体に記録する場合、HD(ハイデンシティ)映像は解像度が高いため情報記録媒体の記録容量増加が必須となる。すなわち、グルーブ記録よりランド/グルーブ記録の方が記録容量の増加が可能であり、プリピットアドレス上には記録マークを形成できないのでプリピットアドレスよりウォブル変調によるアドレス情報記録の方が記録効率が高いので、ランド/グルーブ記録+ウォブル変調が最も記録容量が増加する。この場合、トラックピッチが密になるため、より一層のアドレス検出性能を向上させてアクセスの信頼性を高める必要がある。
本実施の形態では、ランド/グルーブ記録+ウォブル変調で問題となる不定ビットの発生に対して、グレイコードまたは特殊トラックコードを採用して不定ビットの発生頻度を下げてアドレスの検出精度を大幅に増加させることが可能である。シンクコードの組み合わせを工夫してシンクコードに対する誤検知に対して自動修正可能にしたため、シンクコードを用いたセクタ内の位置検出精度が飛躍的に向上した結果、アクセス制御の信頼性と高速性を高めることができる。
ランド/グルーブ記録によりトラックピッチを詰めた場合の隣接トラッククロストークおよび上記不定ビットにより記録マークからの再生信号へのノイズ成分の混入が増え、再生信号検出の信頼性が低下する。これに対して、再生にPRML法を採用すると、ML復調時に再生信号に対するエラー訂正機能が備わっているため、再生信号検出の信頼性を向上させることができるので、記録容量増加を目指して記録密度を上げても安定した信号検出が保証できる。
効果[2] 《高画質映像に合わせた大容量を保証した(加えて、高画質映像へのアクセス信頼性を高めた)》
情報記録媒体に記録する映像の高画質化に合わせて副映像の高画質化も必要となるが、副映像を従来の2ビットから4ビット表現にすると、記録すべきデータ量が増大し、それを記録する情報記録媒体の大容量化が必要となる。
グルーブ記録よりランド/グルーブ記録の方が記録容量の増加が可能であり、プリピットアドレス上には記録マークを形成できないので、プリピットアドレスよりウォブル変調によるアドレス情報記録の方が記録効率が高いので、ランド/グルーブ記録+ウォブル変調が最も記録容量が増加する。この場合、トラックピッチが密になるため、より一層のアドレス検出性能を向上させてアクセスの信頼性を高める必要がある。
本実施の形態では、ランド/グルーブ記録+ウォブル変調で問題となる不定ビットの発生に対して、グレイコードまたは特殊トラックコードを採用して不定ビットの発生頻度をアドレスの検出精度を大幅に増加させることが可能となる。シンクコードを用いたセクタ内の位置検出精度が飛躍的に向上した結果、アクセス制御の信頼性と高速性を高めることができる。
ランド/グルーブ記録によりトラックピッチを詰めた場合の隣接トラッククロストークおよび上記不定ビットにより記録マークからの再生信号へのノイズ成分の混入が増え、再生信号検出の信頼性が低下する。これに対して、再生時にPRML法を採用すると、ML復調時に再生信号に対しするエラー訂正機能が備わっているため再生信号検出の信頼性を向上させることができるので、記録容量増加を目指して記録密度を上げても安定した信号検出が保証できる。
効果[3] 《効率の良いゾーン分割を可能として記録効率を高め、高画質映像に合わせた大容量を保証した》
グルーブ記録よりランド/グルーブ記録の方が記録容量の増加が可能であり、プリピットアドレス上には記録マークを形成できないのでプリピットアドレスよりウォブル変調によるアドレス情報記録の方が記録効率が高いので、ランド/グルーブ記録+ウォブル変調が最も記録容量が増加する。
グルーブ記録よりランド/グルーブ記録の方が記録容量の増加が可能であり、プリピットアドレス上には記録マークを形成できないのでプリピットアドレスよりウォブル変調によるアドレス情報記録の方が記録効率が高いので、ランド/グルーブ記録+ウォブル変調が最も記録容量が増加する。ランド/グルーブ記録の場合には、図14のゾーン構造を取るが、1周をECCブロックの整数倍になるようにゾーン配置をすると記録効率が非常に悪くなる。
それに対して、本実施の形態のように1個のECCブロックを複数(本実施の形態では7個)の物理セグメントに分割し、情報記録媒体上の1周を物理セグメントの整数倍になるようにゾーンを配置するように設定すると記録効率が非常に高くなる。
効果[4] 《効率の良いゾーン分割を可能として記録効率を高め、高画質映像に合わせた大容量を保証した》
情報記録媒体に記録する映像の高画質化に合わせて副映像の高画質化も必要となるが、副映像を従来の2ビットから4ビット表現にすると記録すべきデータ量が増大するため、それを記録する情報記録媒体の大容量化が必要となる。
グルーブ記録よりランド/グルーブ記録の方が記録容量の増加が可能であり、プリピットアドレス上には記録マークを形成できないのでプリピットアドレスよりウォブル変調によるアドレス情報記録の方が記録効率が高いので、ランド/グルーブ記録+ウォブル変調が最も記録容量が増加する。ランド/グルーブ記録の場合には図14のゾーン構造を取るが、1周をECCブロックの整数倍になるようにゾーン配置をすると記録効率が非常に悪くなる。
それに対して、本実施の形態のように1個のECCブロックを複数(本実施の形態では7個)の物理セグメントに分割し、情報記録媒体上の1周を物理セグメントの整数倍になるようにゾーンを配置するように設定すると記録効率が非常に高くなる。
効果[5] 《高画質映像の保護と媒体種別の識別》
従来のSD映像に対して、ファイルまたはフォルダ分離によりHD映像を情報記録媒体に記録する場合、HD映像は解像度が高く、不正コピーの保護を強化したいという要求が高い。本実施の形態のようにECCブロック内を複数のセグメントに分割し、再生専用情報記憶倍体内で2種類の記録フォーマットを持ち、不正コピーの保護をしたい高画質映像に対してECCブロック間にガード領域を持たせることで、再生専用/追記型/書き換え型間でのフォーマット互換性を確保できるだけでなく、媒体種別の識別が容易となる。
効果[6] 《高画質映像の保護と媒体種別の識別》
情報記録媒体に記録する映像の高画質化に合わせて副映像の高画質化も必要となる。従来の2ビットから4ビット表現にした高画質の副映像に対して不正コピーの保護を強化したいという要求が高い。本実施の形態のようにECCブロック内を複数のセグメントに分割し、再生専用情報記憶倍体内で2種類の記録フォーマットを持ち、不正コピーの保護をしたい高画質の副映像に対してECCブロック間にガード領域を持たせることで、再生専用/追記型/書き換え型間でのフォーマット互換性を確保できるだけでなく、媒体種別の識別が容易となる。
効果[7] 《高画質映像に合わせて記録密度を上げても、現行と同じ長さの表面の傷まで訂正可能である》
従来のSD映像に対して、ファイルまたはフォルダ分離によりHD映像を情報記録媒体に記録する場合、HD映像は解像度が高いため情報記録媒体の記録容量増加が必須となる。本実施の形態では“d=1”となる変調方式を採用することで、現行のDVDと比べてより一層記録密度を上げている。記録密度が高くなると、情報記録媒体表面に付いた同じ長さの傷が及ぼす記録データへの影響範囲が相対的に大きくなる。
現行のDVDでは、16セクタで1ECCブロックを構成していたのに対して、本実施の形態ではその2倍の32セクタで1ECCブロックを構成することで高画質映像に合わせて記録密度を上げても、現行と同じ長さの表面の傷まで訂正できることを保証した。さらに、1ECCブロック内を2個の小さいECCブロックで構成させるとともに1セクタ内を2個のECCブロックに分散配置することで同一セクタ内のデータを実質的にインターリーブしたことになり、より一層長い傷やバーストエラーに対する影響を軽減できる。再生時にPRML法を採用することでML復調時にエラー訂正処理が行われるため、より表面のゴミや傷による再生信号劣化の影響を受け辛くしている。
現行のDVD規格では、情報記録媒体表面に付いた傷によりシンクコードに対して誤検知が生じた場合、フレームシフトが発生してECCブロック内のエラー訂正能力を著しく低下させていた。
それに比べて、本実施の形態では情報記録媒体表面に付いた傷によりシンクコードに対して誤検知が生じた場合に、フレームシフトとの区別が付くためにフレームシフトを防止させるだけで無く、図64のST7に示すようにシンクコードの誤検知を自動修正できるため、シンクコードの検出精度と検出安定性が飛躍的に向上する。
効果[8] 《高画質映像に合わせて記録密度を上げても、現行と同じ長さの表面の傷まで訂正可能である》
情報記録媒体に記録する映像の高画質化に合わせて副映像の高画質化も必要となるが、副映像を従来の2ビットから4ビット表現にすると記録すべきデータ量が増大するため、それを記録する情報記録媒体の大容量化が必要となる。本実施の形態では“d=1”となる変調方式を採用することで、現行のDVDと比べてより一層記録密度を上げている。記録密度が高くなると、情報記録媒体表面に付いた同じ長さの傷が及ぼす記録データへの影響範囲が相対的に大きくなる。
現行のDVDでは16セクタで1ECCブロックを構成していたのに対して本実施の形態ではその2倍の32セクタで1ECCブロックを構成することで高画質映像に合わせて記録密度を上げても表面の傷が現行と同じ長さまで付くのを保証した。
また、1ECCブロック内を2個の小さいECCブロックで構成させるとともに、1セクタ内を2個のECCブロックに分散配置することで、同一セクタ内のデータを実質的にインターリーブしたことになり、より一層長い傷やバーストエラーに対する影響を軽減できる。
さらに、再生にPRML法を採用することで、ML復調時にエラー訂正処理が行われるため、より表面のゴミや傷による再生信号劣化の影響を受け辛くしている。
また、現行のDVD規格では情報記録媒体表面に付いた傷によりシンクコードに対して誤検知が生じた場合、フレームシフトが発生してECCブロック内のエラー訂正能力を著しく低下させていた。
それに比べて、本実施の形態では情報記録媒体表面に付いた傷によりシンクコードに対して誤検知が生じた場合にフレームシフトとの区別が付くために、フレームシフトを防止させるだけで無く、図64のST7に示すようにシンクコードの誤検知を自動修正できるため、シンクコードの検出精度と検出安定性が飛躍的に向上する。
効果[9] 《再生専用と追記型との完全互換が取れるとともに細かい単位での追記処理が可能》
現行のDVD−RもしくはDVD−RWでは細かい単位での追記/書き換えが不可能で、無理にそれを行おうとして限定オーバーライト(Restricted Overwrite)処理を行うと、既に記録されている情報の一部が破壊されるという問題があった。
本実施の形態のように再生専用で複数種類の記録形式を設定可能とし、ECC間にガード領域を持つ記録構造を再生専用で持てるようにしたことで、再生専用と追記型との完全互換が可能となる。
さらに、このガード領域の途中から追記/書き換えを行えるので、追記/書き換え処理による既に記録されたECCブロック内の情報を破壊する危険性も無い。
同時に、このガード領域の中で追記/書き換え時にガード領域が一部重複して記録されるため、ガード領域内に記録マークが存在しないギャップ領域の存在を防止するため、このギャップ領域による2層間のクロストークの影響が除去でき、片面2記録層における層間クロストークの問題も同時に解消できる。
本実施の形態では図56に示すようなECCブロックを構成している。従って、再生時または記録時には最低限1個のECCブロック単位での再生もしくは記録を行う必要がある。また、高速でかつ効率良く再生または記録を行う場合にはECCブロック単位での処理が最も細かい単位となる。さらに、本実施の形態に示すように書き換えまたは記録の単位である記録用クラスタを1個のECCブロックのみを含むデータセグメントの集まりとして構成することにより、実質的に最も細かい単位での追記または書き換えを可能としている。
効果[10] 《アドレス情報の確定精度を高め、アクセス速度を確保する》
不定ビットを持たず、エラー検出コードが付加された部分では非常に高い精度でトラック情報を検出できる。そのため、本実施の形態ではグルーブ領域にも不定ビットを配置し、ランド領域とグルーブ領域の両方に不定ビットを分散配置することでランド領域内にも不定ビットを持たず、エラー検出コードが付加された部分の形成を可能としている。
その結果、アドレス情報の確定精度を高め、一定のアクセス速度を確保できる。
また、本実施の形態では±90度のウォブル位相変調を採用しているため、グルーブ領域でも不定ビットの作成が容易となる。
効果[11] 《基準クロック抽出精度の向上》
本実施の形態ではウォブル周波数(ウォブル波長)は、いたるところ一定になっているので、このウォブル周期を検出して、
a)ウォブルアドレス情報検出用の基準クロックの抽出(周波数と位相合わせ)、
b)記録マークからの信号再生時の再生信号検出用の基準クロックの抽出(周波数と位相合わせ)、
c)書き換え型および追記型情報記録媒体に記録マークを形成する時の記録用基準クロックの抽出(周波数と位相合わせ)、
を行っている。
本実施の形態では、ウォブル位相変調を用い、ウォブルアドレス情報を予め記録している。ウォブルでの位相変調を行った場合、波形整形のために再生信号をバンドパスフィルタに通過させると位相変化位置前後で整形後の検出信号波形振幅が小さくなる現象が現れる。
従って、位相変調による位相変化点の頻度が多くなると波形振幅変動が多くなって上記のクロック抽出精度が落ち、逆に変調領域内で位相変化点の頻度が低いとウォブルアドレス情報検出時のビットシフトが発生しやすくなるという問題点が生じる。
そのため、本実施の形態では位相変調による変調領域と無変調領域を構成し、無変調領域の占有率を高くすることで、上述した基準クロック抽出精度を向上させる効果がある。
本実施の形態では変調領域と無変調領域の切り替わり位置が予め予想できるので、上記のクロック抽出に対しては無変調領域にゲートを掛けて無変調領域のみの信号を検出し、その検出信号から上記クロック抽出を行うことが可能となる。
効果[12] 《ランドでも確実にトラック番号を再生できることで、ランド上でのトラック番号再生精度が上がる》
不定ビットを持たず、エラー検出コードが付加された部分では非常に高い精度でトラック情報を検出できる。
そのため、本実施の形態ではグルーブ領域にも不定ビットを配置し、ランド領域とグルーブ領域の両方に不定ビットを分散配置することで、ランド領域内にも不定ビットを持たず、エラー検出コードが付加された部分の形成を可能としている。
その結果、ランド上でも高い再生精度でのトラック番号の読み取りが可能となり、ランド部でのアクセス安定性と高いアクセス速度を確保できる。
効果[13] 《ECCブロック内で不定ビットが縦一直線に並ぶのを防止し、エラー訂正能力を確保する》
本実施の形態ではECCブロック内を構成するセクタ数32とセグメント数7とが互いに割り切れない関係(非定倍の関係)にあるため、図56に示すECCブロック内で各セグメントの先頭位置はそれぞれずれた位置に配置される。
図19に示したウォブルアドレスフォーマットではグルーブトラック情報606とランドトラック情報607のところに図16に示した不定ビット504が混入する可能性がある。この不定ビット領域504ではグルーブ幅あるいはランド幅が変化するため、ここからの再生信号のレベルが変動し、エラー発生の原因となる。
本実施の形態のように、ECCブロックを構成するセクタ数とセグメント数を互いに非定倍の関係にすることで、上記の各セグメントの先頭位置と同様に、図56に示すECCブロック内で不定ビットが縦に一直線に並ぶことを防止する効果がある。
このように不定ビットの配置をずらし、ECCブロック内で不定ビットが縦に並ぶのを防止し、ECCブロック内でのエラー訂正能力に対する性能確保が可能となる。
その結果、情報記録媒体に記録した記録マークからの再生情報の(訂正後の)エラー率を低減し、精度の高い再生を可能にする。
さらに、本実施の形態では情報記録媒体の欠陥などによりシンクコードに対して誤検知が生じた場合にフレームシフトとの区別が付くためにフレームシフトを防止させるだけで無く、図64のST7に示すようにシンクコードの誤検知を自動修正できるためシンクコードの検出精度と検出安定性が飛躍的に向上する。その結果、ECCブロックのエラー訂正能力の劣化を防止し、精度と信頼性の高いエラー訂正が可能となる。
このようにECCブロック内で不定ビットが縦一直線に並ぶのを防止し、エラー訂正能力を確保するとともにシンクコードの検出精度を高めてフレームデータのECCブロック内の配置場所設定確度を高めることにより両者の重畳作用でより一層エラー訂正能力を高める(エラー訂正能力低下をくい止める)作用がある。
効果[14] 《現在の位置情報が高速で分かるので、高速アクセスや再生の信頼性向上が可能となる》
高画質の主映像とともに高画質な副映像情報を従来のSD映像とは別のファイルまたはフォルダに記録する場合には、本実施の形態では図示しないが、1個のECCブロックを構成するデータ領域470毎にガード領域を挿入するフォーマットで情報記録媒体に記録する。
このガード領域内の先頭にシンクコード433が記録されるポストアンブル領域481が設定されているため、図64と図59および図60に示す方法によりガード領域内、データ領域470内いずれにおいても現在再生している場所が高速かつ非常に高い精度で分かる。
図54のデータフレーム番号の情報でセクタ番号が分かるが、現在再生中の場所が分かれば、連続再生中においてどの位後にこのデータフレーム番号位置が来るかが予測でき、検知するゲートを開くタイミングが事前に分かるため、セクタ番号の読み取り精度が大幅に向上する。
セクタ番号の読み取り精度が向上することで、
a)アクセス途中であれば、読み取りエラーを起こすこと無く目標到達位置とのずれ量が正確に測定でき、アクセスの高速化が実現でき、
b)連続再生時であれば、再生場所のセクタ番号を精度良く確認しながら再生処理を継続でき、再生処理の信頼性が大幅に向上する。
さらに、同一の記録用クラスタ内ではガード領域内先頭に配置されたシンクコード433の間隔が、いたるところで一定なため、データフレーム番号位置でのゲートを開くタイミングをより精度良く予想できるので、セクタ番号の読み取り精度がさらに、向上する。
効果[15] 《高画質映像に合わせた大容量を保証した(加えて、高画質映像へのアクセス信頼性を高めた)》
従来のSD映像に対して、ファイルまたはフォルダ分離によりHD映像を情報記録媒体に記録する場合、HD映像は解像度が高いため情報記録媒体の記録容量増加が必須となる。本実施の形態では“d=1”となる変調方式(ランレングス変調方式:RLL(1,10))を採用し、エンボスピットもしくは記録マークの記録密度を高めて大容量化を達成した。
現行のDVDで採用された“d=2”の変調方式と比べると、検出信号に対するサンプリングタイミングに対する許容ずれ量を表すウィンドマージン幅(ジッタマージン幅または△T)が広い(従来と物理的なウィンドマージン幅を同じにすれば、その分だけ記録密度が向上する)が、最密なエンボスピットピットまたは最密な記録マークピッチが詰まり、そこでの再生信号振幅が大幅に低下して従来のレベルスライス法では信号検出(安定な2値化処理)ができないという問題があった。
それに対して、本実施の形態では“d=1”となる変調方式を採用するとともに、PRML法を用いた信号検出を採用することで、再生信号検出の信頼性を向上させ、高密度化の達成を可能にした。
効果[16] 《高画質映像に合わせた大容量を保証した(加えて、高画質映像へのアクセス信頼性を高めた)》
情報記録媒体に記録する映像の高画質化に合わせて副映像の高画質化も必要となるが、副映像を従来の2ビットから4ビット表現にすると、記録すべきデータ量が増大するため、それを記録する情報記録媒体の大容量化が必要となる。本実施の形態では“d=1”となる変調方式を採用し、エンボスピットもしくは記録マークの記録密度を高めて大容量化を達成した。
現行のDVDで採用された“d=2”の変調方式と比べると、検出信号に対するサンプリングタイミングに対する許容ずれ量を表すウィンドマージン幅(ジッタマージン幅または△T)が広い(従来と物理的なウィンドマージン幅を同じにすれば、その分だけ記録密度が向上する)が、最密なエンボスピットピットまたは最密な記録マークピッチが詰まり、そこでの再生信号振幅が大幅に低下して従来のレベルスライス法では信号検出(安定な2値化処理)ができないという問題があった。
それに対して、本実施の形態では“d=1”となる変調方式を採用するとともに、PRML法を用いた信号検出を採用することで再生信号検出の信頼性を向上させ、高密度化の達成を可能にした。
効果[17] 《情報記録媒体に記録された情報からの再生信号検出の信頼性が大幅に向上する》
本実施の形態では、上記ポイントA)に示した技術的工夫を行うことで、現行のDVDフォーマットに比べて大幅にエラー訂正能力を向上させている。これにより、情報記録媒体に記録した情報(からの再生信号検出)の信頼性を高めている。
一般に、ECCブロックを用いたエラー訂正方法では、訂正前のエラー量が限度を超えるとエラー訂正不能になることから分かるように、エラー訂正前の元のエラー率とエラー訂正後のエラー率との関係には非線形な関係があり、エラー訂正前の元のエラー率低下がECCブロックを用いたエラー訂正能力向上に大きく貢献する。
本実施の形態で採用したPRML法にはML復調時にエラー訂正する能力が備わっているので、PRML法とECCブロックを用いたエラー訂正法を組み合わせることで両者の訂正能力を加算させた以上の情報信頼性を発揮する。
効果[18] 《情報記録媒体に記録された情報からの再生信号検出の信頼性が大幅に向上する》
従来のSD映像に対して、ファイルまたはフォルダ分離によりHD映像を情報記録媒体に記録する場合、HD映像は解像度が高いため情報記録媒体の記録容量増加が必須となる。また、情報記録媒体に記録する映像の高画質化に合わせて副映像の高画質化も必要となるが、副映像を従来の2ビットから4ビット表現にすると記録すべきデータ量が増大するため、それを記録する情報記録媒体の大容量化が必要となる。そのため、本実施の形態ではランド/グルーブ記録とウォブル変調を組み合わせることで、HD映像と高画質な副映像の記録に適した情報記録媒体を提供できることを、効果[1],[2]で説明した。
ランド/グルーブ記録を採用した場合、ランドとグルーブの段差(グルーブの深さ)を使用波長λ、透明基板の屈折率nに対してλ/(5n)〜λ/(6n)に設定すると、再生時の隣接トラック間のクロストーク量が小さくできることが知られている。
しかし、HD映像と高画質な副映像の記録に適した情報記録媒体を目指して大容量化実現のためにランドとグルーブのピッチを狭めると、再生時の隣接トラック間のクロストークが発生し、再生信号に大きなノイズ成分が重畳される。この問題点に対して本実施の形態ではPRMLを採用してML復調時にノイズの影響を除去し、狭いランドとグルーブピッチを実現した。
効果[19] 《媒体の製造性》
本実施の形態ではウォブル変調に±90度の位相変調を用いているため、原盤記録時にグルーブ領域作成時にフォトレジスト層に対する露光強度を変化させる方法などの非常に簡単な方法でグルーブ領域にも不定ビットを分散配置し、不定ビットをランド/グルーブに分散配置できるため、書き換え型情報記録媒体の製造コストが安くなり、低価格な書き換え型情報記録媒体をユーザーに提供できる。
効果[20] 《情報記録媒体に記録された情報からの再生信号検出の信頼性が大幅に向上》
ファイルまたはフォルダ分離によりHD映像を情報記録媒体に記録する場合、HD映像は解像度が高いため情報記録媒体の記録容量増加が必須となる。同時に、情報記録媒体に記録する映像の高画質化に合わせて副映像の高画質化も必要となるが、副映像を従来の2ビットから4ビット表現にすると記録すべきデータ量が増大するため、それを記録する情報記録媒体の大容量化がさらに、必要となる。
本実施の形態では“d=1”となる変調方式を採用することで、現行のDVDと比べてより一層記録密度を上げるとともに、ランド/グルーブ記録とウォブル変調を併用して更なる記録密度向上を実現している。記録密度が高くなると情報記録媒体に記録した記録マークからの安定した信号再生・検出が難しくなる。この密度が詰まった記録マークからの信号再生・検出を安定化させるために本実施の形態ではPRML法を採用している。PRML法では再生信号に局所的なレベル変化が現れると、再生信号検出の精度が落ちる。
本実施の形態ではランド領域とグルーブ領域でそれぞれ異なるトラック情報を設定しているため、図16に示すような不定ビットが生じてしまう。不定ビット領域ではグルーブまたはランドの幅が局所的に変化するため、不定ビットの所で再生信号の局所的なレベル変化が生じる。
この不具合を低減するため本実施の形態ではトラック情報を指定する場所にグレイコードまたは特殊トラックコードを採用し、不定ビットの発生頻度を抑えるだけでなくランド領域とグルーブ領域に不定ビットを分散配置して再生信号のレベル変化発生頻度を大幅に低減させている。
さらに、上記不定ビットはウォブルの変調領域にのみ現れることを利用し、上記の低減方法と組み合わせて変調領域より無変調領域の占有率を高くすることで再生信号のレベル変化発生頻度を極度に低下させ記録マークからの信号再生および信号検出の精度を飛躍的に向上させている。
効果[21] 《高画質映像に合わせて記録密度を上げても、現行と同じ長さの表面の傷まで訂正可能である》
本実施形態ではデータを高密度に記録しても従来と同じ長さの傷に対してエラー訂正できるようにECCブロック構造を工夫している。しかし、いくらECCブロックを強化しても表面に付いた傷の影響により希望の場所へアクセスできなければ、情報再生は不可能となる。本実施の形態では変調領域より無変調領域の占有率を高くし、ウォブルアドレス情報を分散配置することで長い傷が付いても検出すべきウォブルアドレス情報に対するエラー伝搬の影響を低減するばかりでなく、図59、図60に示すように同期コードの配置方法を工夫し、1箇所の同期コード検出エラーに対してエラー訂正を可能にしている。この組み合わせにより情報記録媒体表面に従来と同じ長さの傷が付いても安定にアドレス情報とセクタ内の位置情報が読み取れ、再生時の高い信頼性を確保できる。
効果[22] 《繰り返し書き換え後でのアドレス情報信頼性確保》
本実施の形態では記録用クラスタの最後に拡張ガード領域を設け、この部分で次に追記するまたは書き換える記録用クラスタとの間で重複して記録する構造になっている。このように記録用クラスタ間で隙間を設けない構造にすることで片面2記録層の追記型または書き換え型情報記録媒体での再生時の層間クロストークを除去している。
ところで、書き換え回数が多くなるとこの重複部分でのウォブルグルーブまたはウォブルランドの形状が変化し、そこから得られるウォブルアドレス検出信号特性が劣化する。記録時にトラックずれが発生すると、既に記録されてあるデータを破壊する危険性があるので、トラックずれを早く検出する必要がある。
本実施の形態では上記の記録の重複部分をECCブロック間にあるガード領域に設定してあるので、書き換え回数を多くしてもECCブロック内でのウォブルアドレス検出信号劣化を軽減でき、ECCブロック内でのトラックずれを早く検知できる。
さらに、変調領域より無変調領域の占有率を高く設定し、上記重複して記録する場所が無変調領域に来るように設定できるので、書き換え回数が多くなっても安定したウォブルアドレス信号検出を保証できる。
なお、本発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
本発明の実施の形態である情報記録媒体を説明する概略図。 図1に示した情報記録媒体の層間の厚さを説明する概略図。 周知の情報記録媒体を説明する概略図。 図1に示した情報記録媒体にプリマークを形成する方法を説明する概略図。 図4により説明したプリマークの記録用光学ヘッドにより照射される記録層上でのビームスポットの例を説明する概略図。 図1に示した情報記録媒体へのプリマークの形成方法を説明する概略図。 図6に示したプリマークの形成方法に引き続く形成方法を説明する概略図。 本発明実施例の他の応用例を説明する概略図。 図1ないし図8により説明したプリマークが形成された情報記録媒体にデータを記録する例を説明する概略図。 プリピット領域を持つ一般的な現行の情報記録媒体において生じる層間クロストークを説明する概略図。 本発明の2記録層の情報記録媒体に情報を記録し、また記録媒体から情報を再生する情報記録再生装置の光学ヘッドに用いられる光検出器上のスポット状態を説明する概略図。 本発明の情報記録再生装置および情報記録再生方法において、ウォブル検出信号を検出する回路を説明する概略ブロック図。 記録可能型記録媒体と再生専用情報記録媒体での記録形式(フォーマット)の関係を説明する概略図。 書き換え可能型情報記録媒体でのゾーン構造を示す概略図。 ウォブル変調方式を説明する概略図。 不定ビットの発生を説明するためのランド/グルーブ記録におけるウォブル変調方式を説明する概略図。 不定ビットの発生頻度を低減するためのグレイコードを説明する概略図。 不定ビットの発生頻度を低減するための特殊トラックコードを説明する概略図。 記録型情報記録媒体上におけるウォブルアドレスフォーマットを説明する概略図。 ビット変調規則を説明する概略図。 周期的ウォブルアドレス位置情報(WAP)のレイアウトを説明する概略図。 WAP内のアドレスフィールドのレイアウトを説明する概略図。 バイナリ/グレイコード変換を説明する概略図。 同期フィールド内のウォブルデータユニット(WDU)を説明する概略図。 アドレスフィールド内のWDUを説明する概略図。 ユニティフィールド内のWDUを説明する概略図。 外側マークのWDUを説明する概略図。 内側マークのWDUを説明する概略図。 サーボキャリブレーションマーク1(SCM1)からの信号を説明する概略図。 サーボキャリブレーションマーク2(SCM2)からの信号を説明する概略図。 サーボキャリブレーションマークの出力信号を説明する概略図。 正規化したSCM1とSCM2との差であるSCDを説明する概略図。 トラックの第1物理セグメントの物理セグメントのレイアウトを説明する概略図。 書き換え型情報記録媒体上に記録される書き換え可能データのデータ記録方法を説明する概略図。 記録クラスタのレイアウトを説明する概略図。 リンキングのレイアウトを説明する概略図。 ランドトラックのアドレス情報埋め込みの例を説明する概略図。 グルーブ幅を変化させてランドアドレスを形成した例を説明する概略図。 グルーブ幅を変化させてランドトラックの奇数/偶数検出を説明する概略図。 ランド/グルーブ記録におけるグルーブ領域内に不定ビットを配置する他の例を説明する概略図。 書き換え型情報記録媒体のトラック番号情報の設定方法を説明する概略図。 ランドトラックでのウォブル検出を説明する概略図。 グルーブウォブリングにおけるランド/トラックでのアドレス検出値の関係を説明する概略図。 グルーブウォブリングによるトラック番号とランド/トラックでの検出データの関係を説明する概略図。 再生専用の2層のシステムリードインエリアを説明する概略図。 現行DVDディスクと一致している本実施形態の再生専用/追記型/書き換え型のディスクの機械的な寸法を説明する概略図。 書き換え型情報記録媒体におけるデータレイアウトを説明する概略図。 書き換え型情報記録媒体におけるデータエリア内のアドレス番号設定方法を説明する概略図。 情報再生装置または情報記録再生装置に用いられる光学ヘッドの構造の一例を説明する概略図。 情報記録再生装置の構造の一例を説明する概略図。 図1ないし図7および図9により前に説明した情報記録媒体から情報を再生する情報再生装置、もしくは図1ないし図7および図9により前に説明した情報記録媒体に新たな情報を記録する情報記録再生装置内の情報記録再生部(物理系ブロック)の内部構造を説明する概略ブロック図。 本発明の特徴とその特徴により生じるさまざまな効果を説明する概略図。 データフレームの構成の一例を説明する概略図。 データID内のデータ構造の一例を説明する概略図。 スクランブルドフレームの配置の一例を説明する概略図。 パリティ行のインターリーブを説明する概略図。 記録データフィールドを説明する概略図。 シンクコードの内容の一例を説明する概略図。 連続するシンクコードの組み合わせパターンの一例を説明する概略図(セクタ間を移動する場合)。 連続するシンクコードの組み合わせパターンの一例を説明する概略図(ガード領域を跨る場合)。 予定外のシンクコードの組み合わせパターンを検出した場合の異常現象との関係を説明する概略図。 種類(再生専用/追記可能型/書換え可能型)に依らず、情報記憶媒体上に記録される同一の記録データの階層構造の一例を説明する概略図。 書き換え型情報記録媒体における各領域のデータ密度を説明する概略図。 同期コードの組み合わせパターンの検出結果が予想と異なる場合の異常現象判定と適応処理方法の一例を説明する概略図。
符号の説明
1…光ディスク(情報記録媒体)、2…トラック、3…プリマーク(事前に記録された記録マーク)、5…透明基板(光ディスク)、6…中間層(光ディスク)7…支持基板(光ディスク)、8…記録マーク、11…プリマーク用ヘッド、12…初期化用ヘッド、15…対物レンズ、17…再生用ビームスポット、33…プリマーク用ビームスポット、37(52)…グルーブ部(トラック)、38(53)…ランド部(トラック)。

Claims (15)

  1. 情報が記録可能な第1の記録層と、前記第1の記録層を透過した光により前記第1の記録層に記録された情報とは異なる情報が記録可能な第2の記録層と、を有する情報記録媒体において、
    前記第1および第2の記録層のそれぞれに設けられている2以上のトラックに跨って、
    事前に記録された記録マークであるプリマークが形成されていることを特徴とする情報記録媒体。
  2. 前記プリマークは、前記第1の記録層から情報を再生するための光が前記第2の記録層で反射される際に、前記第1の記録層で反射された前記第1の記録層から情報を再生するための光と識別可能とする光学特性を与えることを特徴とする請求項1記載の情報記録媒体。
  3. 前記プリマークは、前記第2の記録層から情報を再生するための光が前記第1の記録層で反射される際に、前記第2の記録層で反射された前記第2の記録層から情報を再生するための光と識別可能とする光学特性を与えることを特徴とする請求項1または2記載の情報記録媒体。
  4. 光ビームを集光させたスポット光により情報が記録可能な少なくとも1層の記録層と、
    前記記録層に螺旋状に設けられ、前記記録層の所定の位置に前記スポット光を案内するガイド溝と、
    前記記録層に、前記スポット光が照射される側および前記スポット光が照射される側と反対の側に設けられ、前記スポット光が透過可能な透明層と、
    前記ガイド溝が半径方向に隣接する任意の位置で、少なくとも前記ガイド溝2本分以上の大きさに形成され、再生用のスポット光が照射された際に、その位置の記録情報の有無に応じて変化される反射光のレベルを所定の範囲内に設定するプリマークと、
    を有することを特徴とする情報記録媒体。
  5. 前記プリマークは、前記記録層の面積に対して所定の比率で形成されることを特徴とする請求項4記載の情報記録媒体。
  6. 前記プリマークは、前記光ビームを集光させたスポットによる情報の記録により消去されることを特徴とする請求項4または5記載の情報記録媒体。
  7. 前記プリマークは、前記記録層の半径方向および前記記録層の面方向のそれぞれに対して非連続に形成されることを特徴とする請求項4ないし6のいずれかに記載の情報記録媒体。
  8. 前記プリマークは、前記記録層の半径方向の最内周側の所定区間および前記記録層の半径方向の最外周側の所定区間において、同心円に形成されることを特徴とする請求項4ないし6のいずれかに記載の情報記録媒体。
  9. 所定のスポット径のスポット光を、情報記録媒体に予めプリマークが形成されている記録層を有する円盤状の情報記録媒体に照射するとともに、前記記録層からの反射光から再生信号を得る光ヘッドと、
    前記光ヘッドにより、前記情報記録媒体の予めプリマークが形成されている記録層から得られた再生信号に対して、フィルタを介してウォブル検出信号を検出する信号再生回路と、
    を有することを特徴とする情報記録再生装置。
  10. 前記光ヘッドは、前記プリマークを、前記情報記録媒体の記録層への情報の記録に際して、消去可能であることを特徴とする請求項9記載の情報記録再生装置。
  11. 前記光ヘッドは、前記記録層を初期化する初期化用光ヘッドと、前記記録層に前記プリマークを形成するプリマーク用ヘッドと、を有することを特徴とする請求項9または10記載の情報記録再生装置。
  12. 2以上の記録層を有する記録媒体に対して、記録層の初期化のための第1のスポット光と、再生用のスポット光が記録層で反射される際のその位置の記録情報の有無に応じて変化される反射光のレベルを所定の範囲内に設定するプリマークを形成する第2のスポット光と、を照射することを特徴とする情報記録方法。
  13. 第2のスポット光は、記録層を保持する情報記録媒体の半径方向に延びた楕円光であることを特徴とする請求項12記載の情報記録方法。
  14. 第2のスポット光は、記録層を保持する情報記録媒体の半径方向の最内周側の所定区間と最外周側の所定区間とを除いた区間に関して、記録層に設けられているトラックの中心に対して、長軸中心が所定の間隔で変化されることを特徴とする請求項12または13記載の情報記録方法。
  15. 第2のスポット光は、記録層を保持する情報記録媒体の半径方向の最内周側の所定区間と最外周側の所定区間に関して、情報記録媒体の記録面が一周される間、情報記録媒体と同心円に照射されることを特徴とする請求項12または13記載の情報記録方法。

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