JP2005062772A - エレクトロクロミック素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】色付きが無く、簡単に再現性良く実現できるエレクトロクロミック素子を提供する。
【解決手段】基板1上に透明導電膜2、酸化発色膜3、電解質膜4、還元発色膜5、透明導電膜6が順次構成されているエレクトロクロミック素子において、酸化発色膜3をNi酸化物の膜またはIr酸化物とNi酸化物の混合膜で構成し、還元発色膜5をWO3膜またはWO3膜とMoO3膜との混合膜で構成する。透明導電膜2、酸化発色膜3、電解質膜4、還元発色膜5、透明導電膜6が、真空蒸着、イオンプレーティング、イオンアシスト蒸着、スパッタリング法等で成膜される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、標示素子や光学機器に用いられる調光素子の一つであるエレクトロクロミック素子に関する。
従来、電圧を印加すると、可逆的に光の透過率、反射率を変化させることができる調光素子として、エレクトロクロミック素子(以下ECD)が、液晶素子などと共に研究されている。ECDは、液晶素子に比べて透過率が高い、光散乱の影響が少ない、偏光の影響を受けないなど調光素子として優れた性能を有している。しかし、WO3を還元発色膜、Ir酸化物の膜を酸化発色膜に用いたECDでは、電圧を印加すると青色に着色されてしまうため、デジタルカメラなどの可視光域でのカラーバランスを重視する撮像素子の調光素子として使用する場合、色再現性、カラーバランスが大きく変化し、色付きが発生してしまい望ましくなかった。
そこで、このような着色による色付きを無くすための手法として、WO3にMoO3を混ぜる方法などが公知となっている。さらに、WO3とMoO3の混合物を均一に成膜するための方法として、WO3とMoO3にMgO、ZrO2、Y23、Al23などを混ぜた混合物材料を還元発色膜に用いることが次の特許文献1に提案されている。
特開平10−177192号公報
しかし、特許文献1には、ECDの着色による色付きを無くす方法として、上述のように、WO3とMoO3にMgO、ZrO2、Y23、Al23などを混ぜた混合物材料を還元発色膜に用いることが提案されているが、還元発色膜のみを改良しただけでは、上記色付きの問題点が完全には解消できない。
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、色付きが無く、簡単に再現性良く実現できるECDを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明によるエレクトロクロミック素子は、基板上に透明導電膜、酸化発色膜、電解質膜、還元発色膜、透明導電膜が順次構成されているエレクトロクロミック素子において、前記酸化発色膜をNi酸化物の膜またはIr酸化物とNi酸化物の混合膜で構成し、前記還元発色膜をWO3膜またはWO3膜とMoO3膜との混合膜で構成することを特徴としている。
また、本発明のエレクトロクロミック素子においては、前記透明導電膜、酸化発色膜、電解質膜、還元発色膜、透明導電膜が、真空蒸着、イオンプレーティング、イオンアシスト蒸着、スパッタリング法等で成膜されていることを特徴としている。
本発明によれば色付きの無いECDを簡単に再現性良く実現できる。
実施例の説明に先立ち、本発明の作用効果について説明する。
本発明では着色時に色付きの無いECDを実現するために、酸化発色膜に着目し、Ir酸化物とNi酸化物の混合膜またはNi酸化物の膜を酸化発色膜に用いることにした。
本発明のように、還元発色膜をWO3膜またはWO3膜とMoO3膜との混合膜を用い、さらにその特性を補正するため酸化発色膜をNi酸化物の膜またはIr酸化物とNi酸化物の混合膜で構成すれば、安定して色付きの無いECDを作製することが可能になる。
また、色付きの調整は、混合膜の混合比率を制御することで容易にできる。WO3とMoO3との混合比率は、10:0〜7:3が望ましい。また、Ir酸化物とNi酸化物との混合比率は、0:10〜2:8が望ましい。それぞれの混合比率がこれらの範囲を外れると、色付きが多くなり好ましくない。
また、これらの膜の成膜時の膜厚、光学特性を安定させるために、成膜手法としては、真空蒸着、イオンプレーティング、イオンアシスト蒸着、スパッタリング法で成膜することが望ましい。
以下、本発明の実施例について図面を用いて説明する。
図1は本発明の実施例1にかかるECDの概略構成図である。
実施例1のECDは次のような手順で作製する。
まず、ITO(透明導電膜)2が100nmの膜厚に成膜された透明ガラス基板1を真空蒸着装置の中にセットする。
セットの後、真空蒸着装置を1×10-4Paとなるまで排気する。排気の後、圧力が2×10-2PaになるようO2を装置に導入し、上記ガラス基板1に直接RF印加を行うイオンプレーティングの手法を用い、RFパワーを300Wに設定し、蒸着材料としてIr酸化物とNi酸化物の混合材料(重量%でIr酸化物:Ni酸化物=1:9)を用いて電子銃で蒸発させ、膜厚が50nmになるまで第1膜としてのIr酸化物とNi酸化物の混合膜3の成膜を行う。この混合膜が酸化発色膜になる。
次いで、圧力が2×10-2PaになるようO2を装置に導入し、基板に直接RF印加を行うイオンプレーティングの手法を用い、蒸着材料としてTa25を用いて電子銃で蒸発させ、膜厚が200nmになるまで第2膜としての電解質膜となるTa25膜4の成膜を行う。
次いで、第2膜と同じ圧力条件、同じ手法を用い、蒸着材料としてWO3とMoO3(重量%でWO3:MoO3=9:1)の混合物を用いて電子銃で蒸発させ、膜厚が500nmになるまで第3膜としての還元発色膜となるWO3とMoO3の混合膜5の成膜を行う。
次いで、第2膜と同じ圧力条件、同じ手法を用い、蒸着材料としてITOを用いて電子銃で蒸発させ、膜厚が200nmになるまで第4膜としてのITO膜6の成膜を行う。
その後、ITO膜6の上に透明ガラス基板7を貼り合せて、樹脂8により外周面を封止する。樹脂8は、熱硬化型の2成分系エポキシ樹脂であり、主剤として常温では液状のビスフェノール型の樹脂と、硬化剤として常温で液状のアミン系の樹脂で組成されている。
このようにして作製された実施例1のECDにおける、上下のITOに+2Vの電圧を印加したときと、電圧を印加しないとき(初期状態)の夫々の分光透過率特性を図2に示す。
実施例1のECDでは、電圧の印加により着色したときにおいても色付きの無いニュートラルな分光特性が得られた。
図3は本発明の実施例2にかかるECDの概略構成図である。
実施例2のECDは次のような手順で作製する。
まず、ITO(透明導電膜)2が100nmの膜厚に成膜された透明ガラス基板を真空蒸着装置の中にセットする。
セットの後、真空蒸着装置を1×10-4Paとなるまで排気する。排気の後、圧力が2×10-2PaになるようO2を装置に導入して、イオン銃を使用したイオンアシスト蒸着の手法を用い、イオン電流密度0.3mA/cm2の条件下で、蒸着材料としてIr酸化物とNi酸化物の混合材料(重量%でIr酸化物:Ni酸化物=2:8)を用いて電子銃で蒸発させ、膜厚が50nmになるまで第1膜としてのIr酸化物とNi酸化物の混合膜3の成膜を行う。この混合膜が酸化発色膜になる。
次いで、圧力が2×10-2PaになるようO2を装置に導入して、イオンアシスト蒸着の手法を用い、イオン電流密度0.3mA/cm2の条件下で、蒸着材料としてTa25を用いて電子銃で蒸発させ、膜厚が200nmになるまで第2膜としての電解質膜となるTa25膜4の成膜を行う。
次いで、第2膜と同じ圧力条件、同じ手法を用い、蒸着材料としてWO3を用いて電子銃で蒸発させ、膜厚が500nmになるまで第3膜としての還元発色膜となるWO3膜5の成膜を行う。
次いで、第2膜と同じ圧力条件、同じ手法を用い、蒸着材料としてITOを用いて電子銃で蒸発させ、膜厚が200nmになるまで第4膜としてのITO膜6の成膜を行う。
その後、ITO膜6の上に透明ガラス基板7を貼り合せて、実施例1と同様の樹脂8により外周面を封止する。
このようにして作製された実施例2のECDにおける、上下ITOに+2Vの電圧を印加したときと、電圧を印加しないとき(初期状態)の夫々の分光透過率特性は、図2に示した実施例1と同様であった。
実施例2のECDでは、実施例1と同様、電圧の印加により着色したときにおいても色付きの無いニュートラルな分光特性が得られた。
図4は本発明の実施例3にかかるECDの概略構成図である。
実施例3のECDは次のような手順で作製する。
まず、ITO(透明導電膜)2が100nmの膜厚に成膜された透明ガラス基板を真空蒸着装置の中にセットする。
セットの後、真空蒸着装置を1×10-4Paとなるまで排気する。排気の後、圧力が2×10-2PaになるようO2を装置に導入して、イオン銃を使用したイオンアシスト蒸着の手法を用い、イオン電流密度0.3mA/cm2の条件下で、蒸着材料としてNi酸化物を用いて電子銃で蒸発させ、膜厚が50nmになるまで第1膜としてのNi酸化膜3の成膜を行う。この混合膜が酸化発色膜になる。
次いで、圧力が2×10-2PaになるようO2を装置に導入して、イオンアシスト蒸着の手法を用い、イオン電流密度0.3mA/cm2の条件下で、蒸着材料としてTa25を用いて電子銃で蒸発させ、膜厚が200nmになるまで第2膜としての電解質となるTa25膜4の成膜を行う。
次いで、第2膜と同じ圧力条件、同じ手法を用い、蒸着材料としてWO3とMoO3(重量%でWO3:MoO3=7:3)の混合物を用いて電子銃で蒸発させ、膜厚が500nmになるまで第3膜としての還元発色膜となるWO3とMoO3の混合膜5の成膜を行う。
次いで、第2膜と同じ圧力条件、同じ手法を用い、蒸着材料としてITOを用いて電子銃で蒸発させ、膜厚が200nmになるまで第4膜としてのITO膜6の成膜を行う。
その後、ITO膜6の上に透明ガラス基板7を貼り合せて、実施例1と同様の樹脂8により外周面を封止する。
このようにして作製された実施例3のECDにおける、上下ITOに+2Vの電圧を印加したときと、電圧を印加しないとき(初期状態)の夫々の分光透過率特性は図2に示した実施例1と同様であった。
実施例3のECDでは、実施例1と同様、電圧の印加により着色したときにおいても色付きの無いニュートラルな分光特性が得られた。
本発明の実施例1にかかるECDの概略構成図である。 実施例1のECDにおける、上下ITOに+2Vの電圧を印加したときと、電圧を印加しないとき(初期状態)の夫々の分光透過率特性を示すグラフである。 本発明の実施例2にかかるECDの概略構成図である。 本発明の実施例3にかかるECDの概略構成図である。
符号の説明
1 ガラス基板
2 透明導電膜
3 酸化発色膜
4 電解質膜
5 還元発色膜
6 透明導電膜
7 ガラス基板
8 樹脂

Claims (2)

  1. 基板上に透明導電膜、酸化発色膜、電解質膜、還元発色膜、透明導電膜が順次構成されているエレクトロクロミック素子において、前記酸化発色膜をNi酸化物の膜またはIr酸化物とNi酸化物の混合膜で構成し、前記還元発色膜をWO3膜またはWO3膜とMoO3膜との混合膜で構成することを特徴とするエレクトロクロミック素子。
  2. 前記透明導電膜、酸化発色膜、電解質膜、還元発色膜、透明導電膜が、真空蒸着、イオンプレーティング、イオンアシスト蒸着、スパッタリング法等で成膜されていることを特徴とする請求項1に記載のエレクトロクロミック素子。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008040422A (ja) * 2006-08-10 2008-02-21 Nissan Motor Co Ltd 全固体反射調光エレクトロクロミック素子、その製造方法およびかかる素子を用いた調光部材および車両用部品
JP2011068537A (ja) * 2009-09-28 2011-04-07 Sekisui Chem Co Ltd 合わせガラス用中間膜及び合わせガラス
KR20190031423A (ko) 2016-07-22 2019-03-26 세키스이가가쿠 고교가부시키가이샤 조광 재료, 조광 필름 및 조광 적층체

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