JP2005062297A - 光導波路及びその製造方法、並びに光情報処理装置 - Google Patents

光導波路及びその製造方法、並びに光情報処理装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 生産性及びコスト面に優れた光導波路、及びこの光導波路を容易にかつ精度良く製造する方法を提供すること。
【解決手段】 第1基板1a上に下部クラッド2及びコア層3を積層し、この積層体5aを第1斜め方向6に切断した後、この積層体5bを第1基板1から分離して第2基板1b上のダミー材8と接合し、更にこのダミー材8と共に積層体5bを第2斜め方向9に切断して、加工端部に凸状又は凹状のレンズ形状を形成する工程を有する、光導波路の製造方法。コア層3の光出射側又は/及び光入射側の端部が、コア層3の上面及び下面からそれぞれコア層3の厚さ方向に対してその中間厚さ位置まで加工され、この加工端部が凸状又は凹状のレンズ形状をなしている、光導波路。及びこの光導波路と、この光導波路のコア層に光を入射させる光入射手段と、前記コア層からの出射光を受け入れる受光手段とを有する、光情報処理装置。
【選択図】 図1

Description

本発明は、コアとクラッドとの積層体からなり、光源モジュール、光インターコネクション、光通信等に好適な光導波路及びその製造方法、並びにディスプレイ等の光情報処理装置に関するものである。
これまで、電子機器内のボード間又はボード内のチップ間など、比較的短距離間の情報伝達は、主に電気信号により行われてきたが、集積回路の性能を更に向上させるためには、信号の高速化や信号配線の高密度化が必要となる。しかし、電気信号配線においては、配線の時定数による信号遅延やノイズ発生等の問題から、電気信号の高速化や電気信号配線の高密度化が困難である。
こうした問題を解決する光配線(光インターコネクション)が注目されている。光配線は、電子機器間、電子機器内のボード間又はボード内のチップ間など、種々の個所に適用可能であり、例えばチップ間のような短距離間の信号の伝送には、チップが搭載されている基板上に光導波路を形成し、信号変調されたレーザー光等の伝送路とした光伝送・通信システムを構築することができる。
光導波路からの出射光は、その導波路端面の形状やNA(開口数)などにより、放射光の角度が制限されている。このため、所望の光ビーム形状を得るには、微小レンズなどを取り付ける必要があった。また、光導波路を作製した後、この光導波路の端面を加工してレンズ効果を持たせる技術も知られている。例えば、溶剤にて球面化する手法(例えば、後記の特許文献1参照。)、有機溶剤に浸透、乾燥させて球面化する手法(例えば、後記の特許文献2参照。)、感光性樹脂に浸透させる方法(例えば、後記の特許文献3参照。)、レンズ形成型を押し付けて先端を球面化する手法(例えば、後記の特許文献4参照。)、ファイバ先端に加熱した球状鋳型を押し付ける手法(例えば、後記の特許文献5参照。)などに開示されている。
他方、光導波路をディスプレイの光源モジュールとして用いることも知られている。例えば、映像ソフト、ゲーム、コンピュータ画面、映画等を自分だけの大画面で楽しめるヘッドマウントディスプレイ(Head Mounted Display:HMD)の開発がなされており、サングラスのようにかけるだけで、臨場感あふれる映像をいつでもどこでも気軽に体感できるパーソナルなディスプレイがある(米国特許第5,467,104号公報参照)。
このヘッドマウントディスプレイの光源には、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)のLED(light-emitting diode:発光ダイオード)が使われているが、LED光はコヒーレント性がなく、放射角が広く、集光して3色を合波することが難しい。そこで、3色のLED光を光導波路に通して合波し、均一な白色光を作り出す技術が知られている(例えば、後記の非特許文献1参照。)。
図12は、米Lumileds Lighting, LLCが開発したLED及び光導波路を使ったモジュールの構造例である。
図12に示すように、バックライト・モジュール80は、プリント基板81上に実装されたRGB3種類のLEDモジュール82、光導波路83、2個の反射ミラー84a、84b、導光板85で構成され、LEDモジュール82は9mm間隔で直線状に実装されている。LEDモジュール82から放射されたRGBそれぞれのLED光86は、反射ミラー84a、84bによる反射と光導波路83内での反射によって混ざり合い、ほぼ均一な白色光になり、これを液晶パネルの背面に照射する。
光導波路は、図13に示すように、下部クラッド88と、コア層89と、上部クラッド90とから構成されており、その端面91は、図12の光導波路83のような垂直形状、或いは図13の光導波路87のような45度ミラーのレンズ形状が提案されている(例えば、後記の特許文献6参照。)。
日経エレクトロニクス2003.3.31号 p.127 特開平10−239538号公報(第2頁特許請求の範囲、第4頁第 6欄15行目〜第5頁第8欄13行目) 特開平11−326689号公報(第2頁特許請求の範囲、第4頁第 5欄39行目〜第6欄42行目) 特開平5−107427号公報(第2頁特許請求の範囲、第2頁第2 欄48行目〜第3頁第3欄29行目、図2) 特開平8−75935号公報(第2頁特許請求の範囲、第3頁第3欄 18行目〜第4欄17行目、図1) 特開2001−350037号公報(第2頁〜第3頁特許請求の範囲 、第6頁第9欄32行目〜第10欄19行目、図1〜図3) 特開平11−248953号公報(第4頁第6欄18行目〜第5頁第 7欄15行目、図1)
しかしながら、上記した特許文献1〜5のいずれも、光導波路を作製した後に、その端面を後加工してレンズ部を形成しているので、その後加工のばらつきによってレンズ部を精度よく形成することが困難である。
また、図12又は図13に示すような、端面91が垂直又は45度ミラーのレンズ形状に加工されている光導波路83又は87は、入射光92を光導波路87を通して合波し、得られた白色光を平面にて取り出すことができる。しかしながら、出射される光信号93は集光されることなく、広がったビーム形状となるので、任意のスポット径を作り出すことができない。
上記したヘッドマウントディスプレイに適用するには、集光した点光源が要求される。従って、導波光(出射光)93を効率良く集光するためには、別途、レンズ94などの光学部品を用いて集光させることになる。
このように、光学部品などを用いた場合、光導波路と光学部品との光軸調整などが必要となり、またコストが高く、生産性を悪化させる。
本発明は、上述したような問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、生産性及びコスト面に優れた光導波路、及びこの光導波路を容易にかつ精度良く製造する方法を提供することにある。
即ち、本発明は、コア層の光出射側又は/及び光入射側の端部を、前記コア層の上面及び下面からそれぞれ前記コア層の厚さ方向に対してその中間厚さ位置まで加工して、この加工端部に凸状又は凹状のレンズ形状を形成する工程を有する、光導波路の製造方法に係るものである。
また、コア層の光出射側又は/及び光入射側の端部が、前記コア層の上面及び下面からそれぞれ前記コア層の厚さ方向に対してその中間厚さ位置まで加工され、この加工端部が凸状又は凹状のレンズ形状をなしている、光導波路に係るものである。
さらに、上記した本発明の光導波路と、この光導波路のコア層に光を入射させる光入射手段と、前記コア層からの出射光を受け入れる受光手段とを有する、光情報処理装置に係るものである。
本発明によれば、前記コア層の光出射側又は/及び光入射側の端部を、前記コア層の上面及び下面からそれぞれ前記コア層の厚さ方向に対してその中間厚さ位置まで加工して、この加工端部に凸状又は凹状のレンズ形状を形成する工程を有し、上記した従来例のように、後工程によりレンズ形状を形成することがないので、前記端部のレンズ形状にばらつきが生じることはなく、容易かつ精度良く光導波路を製造することができる。
また、例えば前記コア層の光出射側の前記端部に凸状のレンズ形状を形成すれば、特にレンズなどの光学部品を用いなくても、効率的に集光した点光源を作り出すことができる。従って、光導波路と光学部品との光軸調整なども必要なく、コストの低減及び生産性の向上を図ることができる。
さらに、前記コア層の光入射側の前記端部に凸状又は凹状のレンズ形状を形成することにより、LED等の光源から放射された信号光を効率良く前記コア層に入射させることができる。
本発明の光導波路は上述したような優れた効果を奏するので、光通信やディスプレイ等の光情報処理装置として好適に用いることができる。
本発明の光導波路の製造方法は、前記コア層を前記厚さ方向に対して第1斜め方向に切断する工程と、この切断端面をダミー材の端面と接合する工程と、更に前記コア層を前記ダミー材と共に前記厚さ方向に対してその中間厚さ位置まで前記第1斜め方向とは異なる第2斜め方向に切断する工程とを有することが好ましい。
例えば、第1基板上に下部クラッド及びコア層を積層し、この積層体を前記第1斜め方向に切断した後、この積層体を第1基板から分離して第2基板上の前記ダミー材と接合し、更にこのダミー材と共に前記積層体を前記第2斜め方向に切断することが好ましい。この場合、ダイサーを用いて前記切断を行うことができる。
また、前記レンズ形状に対応する端部形状を有する成形空間にコア材を注入して、前記レンズ形状を端部に有する前記コア層を成形してもよい。
また、前記コア層の端部における前記厚さ方向に対する前記加工の角度を、前記コア層の前記上面及び下面の少なくとも一方において20〜70度とすることが好ましい。前記加工の角度が20度未満の場合、上述したようなレンズ効果が得られ難くなり、また70度を超えると、前記レンズ形状を作製し難くなる。なお、前記加工の角度を適宜変更することにより、上述した集光効果を調節することができる。
さらに、前記コア層上に更に上部クラッドを形成してもよい。
本発明に基づく光導波路において、前記コア層は入射した信号光を導波する役割を果たし、前記クラッドは前記コア層内に信号光を閉じ込める役割を果たす。前記コア層は高い屈折率を持つ材料からなり、前記クラッドは前記コア層より低い屈折率の材料で構成されることが好ましい。
また、前記コア層が光硬化性樹脂からなるのがよい。これは、光(特に紫外線)照射によって露光パターンに対応したコアにパターン化することが容易となり、またクラッド材としても有利なためである。こうした光硬化性樹脂としては、特開2000−356720号公報に記載されたオキセタン樹脂等の高分子有機材料が挙げられる。このような高分子有機材料は、390nm以上、850nm以下の波長の可視光を90%以上透過するものがよい。なお、コア材やクラッド材は、光硬化性樹脂以外にも、無機系材料を用いてもよい。
光導波路材料として、下記のオキセタン環を有するオキセタン化合物からなる上記したオキセタン樹脂、又は下記のオキシラン環を有するオキシラン化合物からなるポリシランが使用可能であるが、これらの光硬化(重合)のための連鎖反応による重合を開始させ得るカチオン重合開始剤を含む組成物が用いられるのがよい。
Figure 2005062297
そして、本発明は、光導波路で効率良く所定の光束に集光されて出射し、或いは光導波路に効率良く入射した後に出射した信号光を走査手段で走査して投影するように構成したディスプレイや、上記信号光を次段回路の受光素子(光配線やフォトディテクタ等)に入射させるように構成した光通信等の光情報処理に有効に用いることができる。
以下、本発明の好ましい実施の形態を図面を参照して説明する。
第1の実施の形態
図1は、本発明に基づく光導波路の製造方法の一例を工程順に示す概略断面図である。図2は、本発明に基づく光導波路の概略断面図(a)及び概略平面図(b)である。図3は、本発明に基づく光導波路の概略図である。
まず、図1(a)に示すように、基板1a上に、下部クラッド2、コア層3及び上部クラッド4を順次積層する。基板1aとしては、例えばシリコン基板やガラス基板等を用いることができる。
具体的には、基板1a上に下部クラッド材を塗布し、紫外線UVを全面に照射することによって下部クラッド材を硬化させ、下部クラッド2を形成する。そして、この下部クラッド2上に、コア材を塗布し、例えばストライプ状の開口を有するフォトマスク(図示省略)を介してコア材からなる膜に対して紫外線UVを照射する。これにより、フォトマスクの開口に対応する部分では、コア材が硬化する。紫外線UVを照射してから所定の時間が経過した後、フォトマスクにより紫外線UVが照射されず、未硬化状態の部分を、例えばアセトンにより溶解除去し、更にフォトマスクを除去する。これにより、例えば平面形状が帯状のコア層3が形成される。最後に、下部クラッド2の露出面及びコア層3上に、例えば下部クラッド2と同様の材料を用い、下部クラッド2と同様の方法により、上部クラッド4を形成する。以上のようにして、基板1a上に、下部クラッド2、コア層3及び上部クラッド4からなる積層体5aを作製することができる。
なお、コア層3は高い屈折率を持つ材料で構成され、下部クラッド2及び上部クラッド4はコア層3より低い屈折率の材料で構成されることが好ましい。
また、コア層3が光硬化性樹脂からなるのがよい。これは、光(特に紫外線)照射によって露光パターンに対応したコアにパターン化することが容易となり、またクラッド材としても有利なためである。こうした光硬化性樹脂としては、特開2000−356720号公報に記載されたオキセタン樹脂等の高分子有機材料が挙げられる。このような高分子有機材料は、390nm以上、850nm以下の波長の可視光を90%以上透過するものがよい。なお、コア材やクラッド材は、光硬化性樹脂以外にも、無機系材料を用いてもよい。
光導波路材料として、下記のオキセタン環を有するオキセタン化合物からなる上記したオキセタン樹脂、又は下記のオキシラン環を有するオキシラン化合物からなるポリシランが使用可能であるが、これらの光硬化(重合)のための連鎖反応による重合を開始させ得るカチオン重合開始剤を含む組成物が用いられるのがよい。
Figure 2005062297
次に、図1(b)に示すように、積層体5aを、上面7からその厚さ方向に対して第1斜め方向6に角度θでダイサー(図示省略)を用いて切断する。前記切断後は、切断された積層体5bを基板1aから分離する。
次に、図1(c)に示すように、ダミー材8が形成された基板1bを用意する。ダミー材8は、例えばコア材と同様の材料を用いて形成することができ、基板1b上に塗布して硬化させた後、図示した端面形状に加工すればよい。また、基板1bとしては、例えばシリコン基板やガラス基板等を用いることができる。そして、図1(d)に示すように、基板1aから分離した積層体5bと、ダミー材8とを接合する。
次に、図1(e)に示すように、ダミー材8と共に積層体5bを第2斜め方向9に角度θ’でダイサー(図示省略)を用いて切断する。前記切断後は、ダミー材8を除去する。なお、基板1bはそのまま残してもよく、或いは除去してもよい。
以上のようにして、図2に示すような、コア層3の端部12が、上面7側から厚さ方向に対してその中間厚さ位置まで第1斜め方向6に角度θで切断され、この中間厚さ位置からコア層3が下面11側へ第1斜め方向6とは異なる第2斜め方向9に角度θ’で切断加工され、この加工端部12が凸状のレンズ形状をなしている光導波路10を作製することができる。
本発明に基づく光導波路10の製造方法によれば、上記した従来例のように、後工程により前記レンズ形状を形成せず、光導波路10の作製における一工程として前記レンズ形状の形成工程が組み込まれているので、端部12のレンズ形状にばらつきが生じることはなく、容易かつ精度良く光導波路10を作製することができる。
また、図2及び図3に示すように、コア層3の光出射側の端部12が凸状のレンズ形状をなしているので、従来例のようにレンズなどの光学部品を用いなくても、光源としてのLED13からの信号光14を効率良く所定の光束に集光し、任意のスポット径を有する点光源の出射光15を作り出すことができる。従って、光導波路10と光学部品との光軸調整なども必要なく、コストの低減及び生産性の向上を図ることができる。
ここで、図1(b)及び(e)における角度θ、θ’の少なくとも一方を10〜80度、更には20〜70度とすることが好ましい。前記角度が10度未満の場合、上述したようなレンズ効果が得られ難くなり、また80度を超えると、前記レンズ形状を作製し難くなる。なお、前記角度を適宜変更することにより、上述した集光効果を調節することができる。
本実施の形態によれば、コア層3の光出射側の端部12を、コア層3の上面及び下面からそれぞれその中間厚さ位置まで加工して、この加工端部に凸状のレンズ形状を形成しているので、上記した従来例のように、後工程によりレンズ形状を形成することがなく、レンズを別に配置することもない(部品点数を減らせる)ので、端部のレンズ形状にばらつきが生じることはなく、容易かつ精度良く光導波路を製造することができる。従って、光導波路と光学部品との光軸調整なども必要なく、コストの低減及び生産性の向上を図ることができる。
さらに、コア層3の光入射側の端部12に凸状のレンズ形状を形成することにより、LED等の光源から放射された信号光を効率良くコア層3に入射させることができる。
第2の実施の形態
本発明に基づく光導波路は、図4(a)に示すように、コア層3の光出射側又は/及び光入射側の加工端部12が凸状のレンズ形状をなしていることが特長であり、コア層3の上面7側から厚さ方向に対してその中間厚さ位置まで切断する第1斜め方向6と、この中間厚さ位置からコア層3の下面12まで切断する第2斜め方向9とが、前記中間厚さ位置で対称であってよいが、例えば、図4(b)に示すように、第1斜め方向6と第2斜め方向9とが非対称であってもよい。これによって、コア層3への集光効率を調節することができる。
また、図4(c)に示すように、加工端部12の凸状の先端が丸く加工され、滑らかな曲線であってもよい。この場合、例えば図2に示すような光導波路10を形成した後、コア材の溶剤を用いて処理するか或いは加熱処理することにより、先端の形状を滑らかな曲線にすることができる。
第3の実施の形態
上述した第1の実施の形態では、下部クラッド2と、コア層3と、上部クラッド4との積層体5からなる光導波路について説明した。前記下部及び上部クラッドは、前記コア層を通る信号光が外部に洩れないように遮断する役割を担っているが、LED等の光源からの信号光によっては前記コア層だけでなく、前記下部及び上部クラッドに渡って導波することがある。この場合、前記コア層のみならず、前記下部及び上部クラッドからも光が出射し、光導波路全体が発光することが考えられる。
そこで、図5に示すように、前記上部クラッドを設けずに光導波路16を作製してもよい。即ち、本実施の形態による光導波路16は、図5(a)及び(b)に示すように、基板1上に下部クラッド2を形成し、この下部クラッド2上にコア層3を例えば帯状に配置し、この下部クラッド2とコア層3とからなる積層体の端部12に前記レンズ形状を形成する。
これによれば、図5(b)及び(c)に示すように、LED13からの信号光14がコア層3だけでなく、クラッドにまで導波した場合でも、前記上部クラッド分が低減されているので、より出射光範囲17を小さくすることができる。
第4の実施の形態
上述した第1の実施の形態では、前記基板上に前記下部クラッド、前記コア層及び前記上部クラッドをそれぞれ塗布によって形成し、本発明に基づく光導波路を製造する例を説明したが、この他に、前記レンズ形状に対応する端部形状を有する成形空間にコア材を注入して、前記レンズ形状を端部に有する前記コア層を成形してもよい。
例えば、図6(a)に示すように、上型18及び下型19に下部クラッド2が形成された基板1を配し、上型18及び下型19による前記レンズ形状に対応する端部形状を有する成形空間20にコア材(図示省略)を注入し、紫外線UVを照射してコア材を硬化させる。そして、上型18及び下型19を外し、コア層3上に更に上部クラッド4を形成することにより、図6(b)に示すような、本発明に基づく光導波路21を作製することができる。
第5の実施の形態
上記に前記コア層の光出射側の加工端部が凸状のレンズ形状に形成されてなる光導波路について説明したが、本発明に基づく光導波路は、図7(a)に示すように、光入射側23の加工端部12’が凸状のレンズ形状に形成されていてもよい。
また、光入射側23の加工端部12’には、図7(b)に示すように、凹状のレンズ形状を形成することも可能である。
これらの場合、LED13からの信号光14をより効果的に光導波路(コア層3)に入射することができる。更に、これと同時に光出射側24の端部に凸状の前記レンズ形状を形成すれば(図示省略)、信号光14を光導波路に効果的に入射すると共に、特に光学部品を設けなくても任意のスポット径を有する点光源を作り出すことができる。
上記したような凹状の前記レンズ形状を作製する場合は、例えば、図8(a)に示すように、基板1上に下部クラッド2、コア層3及び上部クラッド4からなる積層体5を形成した後、同図(b)に示すように、この積層体5の端部12を所定の凹状の前記レンズ形状となるように加工すればよい。加工方法としては、ダイサーを用いた切断やコア材の溶媒による方法が挙げられる。
また、図9に示すように、光導波路22の光入射側23の端部を一方方向の斜面に加工し、かつ光出射側24の端部を上記したような凸状の前記レンズ形状に加工することも可能である。この場合も、上記したと同様の効果、即ち、LED13からの信号光14を効果的に光導波路22(コア層3)に入射できると共に、特に光学部品を設けなくても任意のスポット径を有する出射光15を作り出すことができる。
第6の実施の形態
上述した各実施の形態はいずれも、光導波路はいわば点光源として好適であって出射光はビーム径の絞られた次段への信号光として好適なものとなる。本実施の形態は、そのような点光源としての光導波路を光情報処理装置、例えばディスプレイに適用した例である。
図10に示す光導波路25によれば、コア層を3種類の赤色光用コア26R、緑色光用コア26G及び青色光用コア26Bに分け、これらの光入射面側にそれぞれLEDからなる赤色光源27R、緑色光源27G及び青色光源27Bを配置し、かつ直線状の緑色光用コア26Gの前位にて赤色光用コア26R及び青色光用コア26Bをそれぞれ緑色光用コア26Gに合流させ、共通コア26の端部12に前記凸レンズ形状を形成する。これによって、各色の信号光28R、28G及び28Bを合波し、上述したと同様に、前記レンズ形状に形成された共通コア26の前記端部で所望のビーム径に集光して出射させる。
そして、各色の信号光の強度やカラーバランスを制御することによって、出射光29(R、G、B)は目的とする色情報をもつ信号光として次段のたとえばスクリーンへ投影され、フルカラーの画像の再生が可能なディスプレイを得ることができる。
図11は、こうしたディスプレイをヘッドマウントディスプレイ(HMD)30に適用した例を示すものであって、図10に示した構造の光導波路25を単位画素相当としてこれらを例えば紙面垂直方向に多数個ライン状に配列し、各光導波路25からのビーム径の絞られた出射光29を走査板(scanned image plane)31に通した後、この走査板31と光学的に共役関係にある人間の眼球32の網膜33上に光学レンズ34等によって焦点(スポット)を結ばせるように構成している。この結像点は一ライン分、網膜33上に形成されるが、これは走査板31によって網膜33上でラインとは直交する方向に走査されることによって、臨場感あふれる映像をパーソナルに体感することができる。
このようなディスプレイでは、一般に、光源のLED27R、27G、27Bの発光光はコヒーレント性がなく、放射角が広くて3色を合波するのが困難であるとされるが、本実施の形態のようにLEDからの光を光導波路25の前記コア層に導入した後に、その端部の前記レンズ形状によって所望のビーム径に集光できるため、この光導波路25はいわば点光源としてディスプレイに非常に有利となる。
なお、このヘッドマウントディスプレイ30は、サングラスのように装着した状態で、プロジェクタやカメラ、コンピュータ、ゲーム機などに組み込むことにより、コンパクトな映像装置を提供することができる。
以上、本発明を実施の形態について説明したが、上述の例は、本発明の技術的思想に基づき種々に変形が可能である。
例えば、本発明に基づく光導波路の構成材料や層構成も様々に変化させてよく、例えば上述した第1の実施の形態においてニオブ酸リチウム等の無機系の材料を用い、これをCVD(化学的気相成長法)によって基板上にコア材として成膜し、レジストマスクを用いて所定パターンにエッチングすることによって、上述したコア層と同等のコア層を形成することができる。
また、上述した光導波路を含む光学系の構成は適宜変更してよく、例えば走査手段としてマイクロミラーデバイスやポリゴンミラー等を採用してよいし、投影をスクリーン上に行ってもよい。
なお、本発明は、LED又はレーザーを用いた光導波路を光源とするディスプレイ等をはじめ、例えばレーザーを用いた光導波路からの信号光を次段回路の受光素子(光配線やフォトディテクタ等)に入射させる光通信等の如き種々の光情報処理に広く適用可能である。
本発明は、光導波路で効率良く所定の光束に集光されて出射し、或いは光導波路に効率良く入射した後に出射した信号光を走査手段で走査して投影するように構成したディスプレイや、上記信号光を次段回路の受光素子(光配線やフォトディテクタ等)に入射させるように構成した光通信等の光情報処理に有効に用いることができる。
本発明の第1の実施の形態による、光導波路の製造方法の一例を工程順に示 す概略断面図である。 同、光導波路の一例の概略図である。 同、光導波路の概略図である。 本発明の第2の実施の形態による、光導波路の概略断面図である。 本発明の第3の実施の形態による、光導波路の概略断面図である。 本発明の第4の実施の形態による、光導波路の製造方法の概略断面図である 。 本発明の第5の実施の形態による、光導波路の概略断面図である。 同、光導波路の製造方法の概略断面図である。 同、光導波路の他の例の概略断面図である。 本発明の第6の実施の形態による、光導波路の概略図である。 同、光導波路を適用したディスプレイの一例の模式図である。 従来例による光導波路を適用したディスプレイの模式図である。 同、光導波路の概略断面図である。
符号の説明
1a、1b、1…基板、2…下部クラッド、3…コア層、4…上部クラッド、
5a、5b、5…積層体、6…第1斜め方向、7…上面、8…ダミー材、
9…第2斜め方向、10、16、21、22、25…光導波路、11…下面、
12…端部(加工端部)、13…LED、14…信号光、15、29…出射光、
17…出射光範囲、18…上型、19…下型、20…成形空間、23…入射側、
24…出射側、26R…赤色光用コア、26G…緑色光用コア、26B…青色光用コア、27R…赤色光源、27G…緑色光源、27B…青色光源、28R…赤色信号光、
28G…緑色信号光、28B…青色信号光、30…ヘッドマウントディスプレイ、
31…走査板、32…眼球、33…網膜、34…光学レンズ

Claims (17)

  1. コア層の光出射側又は/及び光入射側の端部を、前記コア層の上面及び下面からそれぞれ前記コア層の厚さ方向に対してその中間厚さ位置まで加工して、この加工端部に凸状又は凹状のレンズ形状を形成する工程を有する、光導波路の製造方法。
  2. 前記コア層を前記厚さ方向に対して第1斜め方向に切断する工程と、この切断端面をダミー材の端面と接合する工程と、更に前記コア層を前記ダミー材と共に前記厚さ方向に対してその中間厚さ位置まで前記第1斜め方向とは異なる第2斜め方向に切断する工程とを有する、請求項1に記載した光導波路の製造方法。
  3. 第1基板上に下部クラッド及びコア層を積層し、この積層体を前記第1斜め方向に切断した後、この積層体を第1基板から分離して第2基板上の前記ダミー材と接合し、更にこのダミー材と共に前記積層体を前記第2斜め方向に切断する、請求項2に記載した光導波路の製造方法。
  4. ダイサーを用いて前記切断を行う、請求項2に記載した光導波路の製造方法。
  5. 前記レンズ形状に対応する端部形状を有する成形空間にコア材を注入して、前記レンズ形状を端部に有する前記コア層を成形する、請求項1に記載した光導波路の製造方法。
  6. 前記コア層の端部における前記厚さ方向に対する前記加工の角度を、前記コア層の前記上面及び下面の少なくとも一方において20〜70度とする、請求項1に記載した光導波路の製造方法。
  7. 前記コア層上に更に上部クラッドを形成する、請求項3に記載した光導波路の製造方法。
  8. 前記コア層を高分子材料を用いて形成する、請求項1に記載した光導波路の製造方法。
  9. コア層の光出射側又は/及び光入射側の端部が、前記コア層の上面及び下面からそれぞれ前記コア層の厚さ方向に対してその中間厚さ位置まで加工され、この加工端部が凸状又は凹状のレンズ形状をなしている、光導波路。
  10. 前記コア層が前記上面側から前記厚さ方向に対してその中間厚さ位置まで第1斜め方向に切断され、この中間厚さ位置から前記コア層が前記下面側へ前記第1斜め方向とは異なる第2斜め方向に切断されている、請求項9に記載した光導波路。
  11. 下部クラッド上にコア層が積層されている、請求項10に記載した光導波路。
  12. 前記レンズ形状を端部に有する前記コア層がモールド成形されている、請求項9に記載した光導波路。
  13. 前記コア層の端部における前記厚さ方向に対する前記加工の角度が、前記コア層の前記上面及び前記下面の少なくとも一方において20〜70度である、請求項9に記載した光導波路。
  14. 前記コア層上に更に上部クラッドが形成されている、請求項11に記載した光導波路。
  15. 前記コア層が高分子材料からなる、請求項9に記載した光導波路。
  16. 請求項9〜15のいずれか1項に記載した光導波路と、この光導波路のコア層に光を入射させる光入射手段と、前記コア層からの出射光を受け入れる受光手段とを有する、光情報処理装置。
  17. 前記出射光を走査手段を介して投影するディスプレイとして構成された、請求項16に記載した光情報処理装置。
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