JP2005062018A - 異物検査用部材およびこれを用いた異物検査方法 - Google Patents

異物検査用部材およびこれを用いた異物検査方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2005062018A
JP2005062018A JP2003293292A JP2003293292A JP2005062018A JP 2005062018 A JP2005062018 A JP 2005062018A JP 2003293292 A JP2003293292 A JP 2003293292A JP 2003293292 A JP2003293292 A JP 2003293292A JP 2005062018 A JP2005062018 A JP 2005062018A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
foreign matter
foreign
foreign substances
inspection
layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2003293292A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshio Terada
好夫 寺田
Akira Namikawa
亮 並河
Jiro Nukaga
二郎 額賀
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nitto Denko Corp
Original Assignee
Nitto Denko Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nitto Denko Corp filed Critical Nitto Denko Corp
Priority to JP2003293292A priority Critical patent/JP2005062018A/ja
Publication of JP2005062018A publication Critical patent/JP2005062018A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Investigating Materials By The Use Of Optical Means Adapted For Particular Applications (AREA)
  • Sampling And Sample Adjustment (AREA)
  • Testing Or Measuring Of Semiconductors Or The Like (AREA)

Abstract

【課題】 基板処理装置内に存在する異物を同定検査するにあたり、装置内の異物の捕集同定を容易に確実に行うことができる異物検査用部材を提供する。
【解決手段】 基板処理装置内に存在する異物の同定検査を行う異物検査用部材において、搬送部材の少なくとも片面に実質的に粘着力を有しない異物捕集層が設けられていることを特徴とする異物検査用部材。とくに、上記の実質的に粘着力を有しない異物捕集層の引張弾性率(JIS K7127に準ずる)が1MPa以上である上記構成の異物検査用部材と、支持体の片面に実質的に粘着力を有しない異物捕集層を、反対面に粘着剤層を設けて、異物捕集シートを構成し、これを上記の粘着剤層を介して搬送部材の少なくとも片面に設けてなる上記構成の異物検査用部材。
【選択図】 なし

Description

本発明は、基板処理装置内に存在する異物を同定検査するための異物検査用部材、これを用いた基板処理装置の異物検査方法およびこの異物検査方法により装置内の異物が同定検査された基板処理装置に関するものである。
たとえば、半導体やフラットパネルディスプレイなどの製造装置や検査装置など、異物を嫌う各種の基板処理装置では、各搬送系と基板とを物理的に接触させながら搬送するため、基板を搬送させることで異物が発生する。
また、ドライエッチング装置、CMP(ケミカルメカニカルポリッシング)装置、露光装置、スパッタリング装置などでは、装置内で反応ガスにより異物が生成したり、製膜時や回路形成などの際に装置内に異物が発生したりする。そのため、基板処理装置内には、異物が多数混在した状態となっている。
このように基板処理装置において基板や搬送系に異物が付着していると、後続の基板をつぎつぎに汚染することになるため、製品の性能や歩留りが低下する問題がある。この問題を回避するため、たとえば、装置内に板状部材を搬送して装置内の異物をクリーニング除去する方法が提案されている(特許文献1参照)。しかし、このようなクリーニング方法を実施する場合でも、あらかじめ、装置内の異物量や異物種を定期的にモニター検査しておくのが望ましい。すなわち、この検査で汚染が増加した装置について、上記クリーニング方法などで洗浄処理するのが望ましい。
ここで、装置内の異物量や異物種をモニター検査するためには、装置内の異物を安定して捕集できる異物検査用部材が必要となる。通常はシリコンウエハなどの基板を基板処理装置内に搬送し、異物検査用部材として使用している。
特開平11−87458号公報(第2〜3頁)
しかしながら、シリコンウエハなどの基板からなる異物検査用部材では、異物量のモニターはできても、製品歩留りの悪化の原因となるような比較的サイズの大きな異物に対しては捕集できず、同定できないことが多い。したがって、正確な異物種の同定が行えず、汚染源の特定ができないことが多かった。
また、装置を一度開放し、装置内の異物の確認を行うことも可能であるが、この場合は装置が一度開放されているため、異物の付着状態や外因からの汚染の可能性があり、異物が初期の付着状態と変化している可能性が高く、どのような種類の異物がどのような形状で存在していたかまでは検査できない問題があった。
本発明は、このような事情に照らして、基板処理装置内に存在する異物を同定検査するにあたり、装置内の異物の捕集同定を容易に確実に行うことができる異物検査用部材と、これを用いた異物検査方法を提供することを目的としている。
本発明者らは、上記の目的に対し、鋭意検討した結果、基板処理装置内に存在する異物を同定検査するにあたり、シリコンウエハなどの基板からなる搬送部材に実質的に粘着力を有しない異物捕集層を設けて異物検査用部材とし、これを基板処理装置内に搬送して、上記異物捕集層に装置内の異物を捕集させることにより、異物の同定検査を簡便かつ確実に行えることを見い出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、基板処理装置内に存在する異物の同定検査を行う異物検査用部材において、搬送部材の少なくとも片面に実質的に粘着力を有しない異物捕集層が設けられていることを特徴とする異物検査用部材に係るものである。
とくに、本発明は、上記の実質的に粘着力を有しない異物捕集層の引張弾性率(JIS K7127に準ずる)が1MPa以上である上記構成の異物検査用部材と、支持体の片面に実質的に粘着力を有しない異物捕集層を、反対面に粘着剤層を設けて、異物捕集シートを構成し、これを上記の粘着剤層を介して搬送部材の少なくとも片面に設けてなる上記構成の異物検査用部材とを提供できるものである。
また、本発明は、基板処理装置内に上記各構成の異物検査用部材を搬送し、装置内に存在する異物を捕集して異物の同定検査を行うことを特徴とする異物検査方法に係るものである。さらに、本発明は、上記の異物検査方法により装置内に存在する異物が同定検査されてなる基板処理装置を提供できるものである。
このように、本発明においては、シリコンウエハなどの基板単体ではなく、この基板などからなる搬送部材に実質的に粘着力を有しない異物捕集層を設けて、異物検査用部材を構成したことにより、この部材を基板処理装置内に確実に搬送できるとともに、装置内に存在している異物を簡便かつ確実に同定検査することができる。その結果、基板処理装置の汚染対策が容易となり、上記検査に基づいた定期的なクリーニング処理を施すことにより、装置の稼動率を向上できるなどの利点がもたらされる。
本発明の異物検査用部材は、搬送部材の少なくとも片面に実質的に粘着力を有しない異物捕集層を設けたことを特徴とする。ここで、「実質的に粘着力を有しない」とは、粘着の本質をすべりに対する抵抗である摩擦としたとき、粘着性の機能を代表する感圧性タックがないことを意味する。感圧性タックは、たとえばDahlquistの基準にしたがうと、粘着性物質の弾性率が1MPa間での範囲で発現するものである。
本発明においては、搬送部材に対しこのような異物捕集層を設けたことにより、基板処理装置内への搬送性に支障をきたすことなく、装置内に存在する異物を確実に捕集でき、これにより汚染した装置や異物種を簡便かつ確実に特定することができる。これに対し、上記のような異物捕集層を設けない基板単体などでは異物の捕集性が十分でなく、異物の同定検査を確実に行えない。また、搬送部材に対し粘着力を有する異物捕集層を設けたときには、基板処理装置内への搬送に支障をきたしたり、粘着性材料により装置が汚染されて、結果として製品ウエハが汚染され、デバイス特性の低下による不良が多発し、歩留りが低下するという重大な問題を引き起こしやすい。
本発明において、上記の実質的に粘着力を有しない異物捕集層しては、その引張弾性率(試験法:JIS K7127)が1MPa以上、とくに10〜2,000MPaであるのが望ましい。引張弾性率を1MPa以上とすることにより、基板処理装置内への搬送に際し被接触部位に接着して搬送トラブルを引き起こすおそれがなく、またラベル切断時の上記層のはみ出しや切断不良を抑えることができ、プリカット方式において材料汚染のない異物捕集シートが製造することができる。一方、上記層の引張弾性率が大きくなりすぎると、基板処理装置の搬送系上の付着異物を捕集する性能が低下しやすくなるため、上限として2,000MPaまでとするのが望ましい。
このような異物捕集層は、その材質などにとくに限定はないが、たとえば、紫外線や熱などの活性エネルギー源により重合硬化した樹脂層から構成されているのが望ましい。これは、上記の重合硬化により分子構造が三次元網状化して実質的に粘着性がなくなり、異物検査用部材を搬送する際に装置接触部と強く接着することがなく、確実に搬送できる異物検査用部材が得られるからである。なお、上記の活性エネルギー源としては、紫外線や熱などが挙げられるが、とくに紫外線が好ましい。
上記の重合硬化した樹脂層としては、たとえば、感圧接着性ポリマーに分子内に不飽和二重結合を1個以上有する化合物(以下、重合性不飽和化合物という)および重合開始剤と、必要により架橋剤などを含ませた硬化型の樹脂組成物を、活性エネルギー源とくに紫外線により硬化したものが挙げられる。
感圧接着性ポリマーとしては、たとえば、(メタ)アクリル酸および/または(メタ)アクリル酸エステルを主モノマーとしたアクリル系ポリマーが挙げられる。このアクリル系ポリマーの合成にあたり、共重合モノマーとして分子内に不飽和二重結合を2個以上有する化合物を用いたり、合成後のアクリル系ポリマーに分子内に不飽和二重結合を有する化合物を官能基間の反応で化合結合させるなどして、アクリル系ポリマーの分子内に不飽和二重結合を導入しておくことにより、このポリマー自体も活性エネルギー源による重合硬化反応に関与させるようにすることもできる。
重合性不飽和化合物としては、不揮発性でかつその重量平均分子量が10,000以下の低分子量体であるのがよく、とくに硬化時の三次元網状化が効率良くなされるように、5,000以下の分子量を有しているのが好ましい。このような重合性不飽和化合物としては、たとえば、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ε−カプロラクトン(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールへキサ(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、オリゴエステル(メタ)アクリレートなどが挙げられ、これらの中から、1種または2種以上が用いられる。
重合開始剤としては、とくに限定されず、公知のものを使用できる。たとえば、活性エネルギー源に熱を用いる場合は、ベンゾイルパーオキサイド、アゾビスイソブチロニトリルなどの熱重合開始剤、また光を用いる場合は、ベンゾイル、ベンゾインエチルエーテル、シベンジル、イソプロピルベンゾインエーテル、ベンゾフェノン、ミヒラーズケトンクロロチオキサントン、ドデシルチオキサントン、シメチルチオキサントン、アセトフェノンジエチルケタール、ベンジルジメチルケタール、α−ヒドロキシシクロヒキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシメチルフェニルプロパン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノンなどの光重合開始剤が挙げられる。
このように構成される実質的に粘着力を有しない異物捕集層は、シリコンウエハ(ミラー面)に対する180度引き剥がし粘着力(JIS Z0237に準じて測定)が0.2N/10mm幅以下、好適には0.01〜0.1N/10mm幅程度であるのがよい。このような低粘着ないし非粘着とすることで、搬送時に基板処理装置内の被接触部と接着せず、搬送トラブルを引き起こすことなく確実に異物を捕集できる。
本発明においては、このような実質的に粘着力を有しない異物捕集層を、これ単独でシート状やテープ状などに成形して、異物捕集シートとし、これを通常の粘着剤を用いて、搬送部材の少なくとも片面に設けて、異物検査用部材とする。
またより好ましくは、支持体を用い、この支持体の片面に上記した実質的に粘着力を有しない異物捕集層を、反対面に粘着剤層を設けて、異物捕集シートとし、これを上記の粘着剤層を介して搬送部材の少なくとも片面に設けて、異物検査用部材とする。この場合、支持体の厚さは通常10〜100μm、異物捕集層の厚さは通常5〜100μm、粘着剤層の厚さは通常5〜100μm、とくに10〜50μmであるのがよい。
支持体はとくに限定されず、たとえば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリブタジエン、ポリメチルペンテンなどのポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル共重合体、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリウレタン、エチレン酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂、エチレン・(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン・(メタ)アクリル酸エステル共重合体、ポリスチレン、ポリカーボネートなどからなるプラスチックフィルムが用いられる。これらの支持体は、上記ポリマーの1種または2種以上を組み合わせて使用したものであってもよく、また片面または両面にコロナ処理などの表面処理を施したものであってもよい。
粘着剤層は、材料構成に関してとくに限定はなく、アクリル系やゴム系などの通常の粘着剤からなるものをいずれも使用できる。その中でも、アクリル系の粘着剤として、重量平均分子量が10万以下の成分が10重量%以下であるアクリル系ポリマーを主剤としたものが、とくに好ましく用いられる。上記のアクリル系ポリマーは、(メタ)アクリル酸アルキルエステルを主モノマーとしこれに必要により共重合可能な他のモノマーを加えたモノマー混合物を、重合反応させることにより、合成できる。
このような粘着剤層としては、シリコンウエハ(ミラー面)に対する180度引き剥がし粘着力が、通常0.01〜10N/10mm幅、好ましくは0.05〜5N/10mm幅であるのがよい。粘着力があまりに低すぎると、搬送中に搬送部材から剥離するおそれがあり、またあまりに高すぎると、異物捕集シートを搬送部材から剥離除去する際に、支持体が裂けるなどの心配があり、いずれも好ましくない。
本発明において、上記の異物捕集層または粘着剤層には、異物検査用部材として使用するまでの間、各層表面に保護フィルムを貼り合わせておくのが望ましい。この保護フィルムの厚さは、通常10〜100μm程度であるのがよい。
保護フィルムの材質についてはとくに限定はなく、たとえば、シリコーン系、長鎖アルキル系、フッ素系、脂肪酸アミド系、シリカ系の剥離剤などで剥離処理されたポリ塩化ビニル、塩化ビニル共重合体、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリウレタン、エチレン酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂、エチレン・(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン・(メタ)アクリル酸エステル共重合体、ポリスチレン、ポリカーボネートなどからなるプラスチックフィルムが挙げられる。また、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリブタジエン、ポリメチルペンテンなどのポリオレフィン系のフィルムについては、離型処理剤を用いなくとも離型性を有するので、それ単体を保護フィルムとして使用することもできる。
本発明の異物検査用部材において、異物捕集シートを設ける搬送部材には、とくに限定はなく、異物検査の対象となる基板処理装置の種類に応じて、各種の基板が用いられる。具体的には、半導体ウエハ、LCD,PDPなどのフラットパネルディスプレイ用基板、その他コンパクトディスク,MRヘッドなどの基板などが挙げられる。
本発明においては、上記の異物検査用部材を異物捕集層上の保護フィルムを剥離して、基板処理装置内に搬送し、異物捕集層を非接触部位に接触させて、装置内に存在する異物を簡便かつ確実に捕集し、異物の同定検査を行うものである。
基板処理装置はとくに限定されず、たとえば、露光装置、レジスト塗布装置、現像装置、アッシング装置、ドライエッチング装置、イオン注入装置、PVD装置、CVD装置、外観検査装置、ウエハプローバなどが挙げられる。
本発明においては、上記の異物検査方法により装置内に存在する異物が同定検査されてなる基板処理装置を提供できるものである。
つぎに、本発明の実施例を記載して、より具体的に説明する。
ただし、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
また、以下において、部とあるのは重量部を意味するものとする。
本実施例は、実際に異物捕集シートを作製しこれを搬送部材に設けて異物検査用部材を作製した実施例1と、異物捕集シートを全く設けていない搬送部材単独の比較例1とを、対比し、本発明の異物検査方法について、説明する。
実施例1
アクリル酸2−エチルへキシル75部、アクリル酸メチル20部およびアクリル酸5部からなるモノマー混合物から得たアクリル系ポリマー(重量平均分子量70万)100部に、ポリエチレングリコール200ジメタクリレート(新中村化学社製の商品名「NKエステル4G」)200部、ポリイソシアネート化合物(日本ポリウレタン工業社製の商品名「コロネートL」)3部、エポキシ系化合物(三菱瓦斯化学社製の商品名「テトラッドC」)2部および光重合開始剤としてベンジルジメチルケタール(チバ・スペシヤリティケミカルズ社製の商品名「イルガキュアー651」)3部を、均一に混合して、紫外線硬化型の樹脂組成物Aを調製した。
これとは別に、温度計、攪拌機、窒素導入管および還流冷却管を備えた内容量が500mlの3つ口フラスコ型反応器内に、アクリル酸2−エチルへキシル73部、アクリル酸n−ブチル10部、N,N−ジメチルアクリルアミド15部およびアクリル酸5部からなるモノマー混合物、重合開始剤として2,2′−アゾビスイソブチロニトリル0.15部および溶剤として酢酸エチル100部を、全体が200gになるように配合して投入し、窒素ガスを約1時間導入しながら攪拌し、内部の空気を窒素で置換した。その後、内部の温度を58℃にし、この状態で約4時間保持して重合を行い、ポリマー溶液を得た。このポリマー溶液100部に、ポリイソシアネート化合物(日本ポリウレタン工業社製の商品名「コロネートL」)3部を、均一に混合して、粘着剤溶液Aを調製した。
つぎに、片面がシリコーン系離型剤で離型処理された長尺ポリエステルフィルム(三菱化学ポリエステルフィルム社製の商品名「MRF50N100」、厚さが50μm、幅が250mm)を保護フィルムとし、そのシリコーン離型処理面に、上記の粘着剤溶液Aを、乾燥後の厚さが15μmとなるように塗布した。その粘着剤層上に、支持体として長尺ポリエステルフィルム(厚さが25μm、幅が250mm)を積層し、さらにそのフィルム上に、前記の紫外線硬化型の樹脂組成物Aを、乾燥後の厚さが30μmとなるように塗布して、樹脂組成物層を設け、その表面に保護フィルムとして前記同様の長尺ポリエステルフィルム(ただし、三菱化学ポリエステルフィルム社製の商品名「MRF25N100」、厚さが25μm、幅が250mm)を貼り合わせて、積層シートとした。
ついで、この積層シートに、中心波長365nmの紫外線を積算光量1,000mJ/cm2 照射して、重合硬化した樹脂層からなる異物捕集層を有する異物捕集シートAを作製した。この異物捕集シートAの異物捕集層側の保護フィルムを剥がして、シリコンウエハ(ミラー面)に対する180°引き剥がし粘着力(JIS Z0237に準じて測定)を測定したところ、0.06N/10mmであった。また引張り強さ(引張弾性率:JIS K7127に準じて測定)は、440Mpaであった。
つぎに、上記異物捕集シートAの粘着剤層側の保護フィルムを剥がし、8インチシリコンウエハのミラー面にハンドローラで貼り付けて、異物検査用部材Aを作製した。なお、上記粘着剤層のシリコンウエハ(ミラー面)に対する180°引き剥がし粘着力は1.5N/20mmであった。
この異物検査部材Aについて、以下のように、性能を評価した。
まず、異物検査部材Aの異物捕集層側の保護フィルムを剥離し、半導体製造装置の1つであるドライエッチング装置(東京エレクトロン社製の「TE8500」)に、ミラー面を下にして搬送し、異物検査部材Aによる異物検査を行った。
上記の搬送に際し、異物検査部材Aは問題なく搬送できた。搬送後の異物検査部材Aについて、異物捕集層表面の異物観察を行った。異物測定は、光学顕微鏡および電子顕微鏡(SEM:日立製作所社製の「S−3200N」)による形態観察とXMA(Kevex社製のSigmaレベル2、検出器:カンタムドライmark5)による元素分析を行った。これらの結果は、表1に示されるとおりであった。
表1
┌────┬────┬────┬────┬───┬────┬───────┐
│ │ 異物1│ 異物2│ 異物3│異物4│ 異物5│ 異物6 │
├────┼────┼────┼────┼───┼────┼───────┤
│サイズ │ 1 │ 0.5│ 30 │400│1000│ 100 │
│(μm)│ │ │ │ │ │ │
├────┼────┼────┼────┼───┼────┼───────┤
│組 成 │シリコン│有機系 │金属系 │有機系│シリコン│エッチング成分│
│ │系 Si│C,O │ Al │C,O│系 Si│ C,F │
├────┼────┼────┼────┼───┼────┼───────┤
│発生原因│ウエハ │レジスト│配線材料│ウエス│ウエハ │エッチング残渣│
└────┴────┴────┴────┴───┴────┴───────┘
上記の結果から、光学顕微鏡やSEM観察では、異物サイズがサブミクロンレベルの異物から1mm程度の異物まで各種形状の異物が観察され、装置内の異物汚染が非常に多いことがわかった。とくに、製品ウエハの吸着ミスやウエハの割れの原因となるような100ミクロン以上の異物についても捕集できており、製品ウエハの搬送不良の原因異物の特定ができた。また、これら異物のXMAによる組成分析により、異物の組成としては、有機系異物、シリコン系異物、金属系異物、エッチング成分の異物が確認された。有機系異物はクリーニングの際のウェスやレジスト、シリコン系異物はシリコンウエハ、金属系異物は配線材料、エッチング成分はエッチングの際の残漬物であることが、形状観察と組成分析から確認でき、基盤処理装置の汚染原因の特定が可能となった。
このように異物発生原因の特定ができたので、装置の汚染対策が可能となり、定期的なクリーニングを行うことで、装置の稼働率が向上した。
比較例1
異物捕集シートAを用いず、8インチシリコンウエハ単独を異物検査用部材Bとした。この異物検査用部材Bを実施例1と同様にドライエッチング装置に投入して、異物検査と異物測定を行つた。結果は、表2に示されるとおりであった。
表2
┌────┬────┬────┬────┬────┬────┬────┐
│ │ 異物1│ 異物2│ 異物3│ 異物4│ 異物5│ 異物6│
├────┼────┼────┼────┼────┼────┼────┤
│サイズ │ 1.0│ 0.2│ 0.5│ 1.5│ 1.2│1.7 │
│(μm)│ │ │ │ │ │ │
├────┼────┼────┼────┼────┼────┼────┤
│組 成 │シリコン│有機系 │シリコン│有機系 │シリコン│有機系 │
│ │系 Si│C,O │系 Si│C,O │系 Si│C,O │
├────┼────┼────┼────┼────┼────┼────┤
│発生原因│ウエハ │レジスト│ウエハ │レジスト│ウエハ │レジスト│
└────┴────┴────┴────┴────┴────┴────┘
上記の結果から、光学顕微鏡やSEM観察では、異物サイズがサブミクロンレベルの異物から2ミクロン程度の異物しか観察されなかった。
また、これら異物のXMAによる組成分析により、異物の組成としては、有機系異物、シリコン系異物が確認された。また、有機系異物はレジスト、シリコン系異物はシリコンウエハであることが、形状観察および組成分析から確認できたが、これら以外の組成は観察されなかった。したがって、装置内の汚染の一部しか異物を同定できていないことがわかり、装置の汚染状況の確認が十分でないことがわかった。
このため、その後に製品ウエハを投入したところ、吸着ミスが発生し、装置の稼動を停止せざるを得ず、稼働率が大きく低下した。

Claims (5)

  1. 基板処理装置内に存在する異物の同定検査を行う異物検査用部材において、搬送部材の少なくとも片面に実質的に粘着力を有しない異物捕集層が設けられていることを特徴とする異物検査用部材。
  2. 実質的に粘着力を有しない異物捕集層は、引張弾性率(JIS K7127に準ずる)が1MPa以上である請求項1に記載の異物検査用部材。
  3. 支持体の片面に実質的に粘着力を有しない異物捕集層を、反対面に粘着剤層を設けて、異物捕集シートを構成し、これを上記の粘着剤層を介して搬送部材の少なくとも片面に設けてなる請求項1または2に記載の異物検査用部材。
  4. 基板処理装置内に請求項1〜3のいずれかに記載の異物検査用部材を搬送し、装置内に存在する異物を捕集して異物の同定検査を行うことを特徴とする異物検査方法。
  5. 請求項4に記載の異物検査方法により装置内に存在する異物が同定検査されてなる基板処理装置。
JP2003293292A 2003-08-14 2003-08-14 異物検査用部材およびこれを用いた異物検査方法 Pending JP2005062018A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003293292A JP2005062018A (ja) 2003-08-14 2003-08-14 異物検査用部材およびこれを用いた異物検査方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003293292A JP2005062018A (ja) 2003-08-14 2003-08-14 異物検査用部材およびこれを用いた異物検査方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005062018A true JP2005062018A (ja) 2005-03-10

Family

ID=34370300

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003293292A Pending JP2005062018A (ja) 2003-08-14 2003-08-14 異物検査用部材およびこれを用いた異物検査方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005062018A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014044135A (ja) * 2012-08-28 2014-03-13 Ntt-At Creative Corp 検出対象物の測定方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014044135A (ja) * 2012-08-28 2014-03-13 Ntt-At Creative Corp 検出対象物の測定方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3987720B2 (ja) クリーニングシートおよびこれを用いた基板処理装置のクリーニング方法
US20030136430A1 (en) Cleaning sheet, conveying member using the same, and substrate processing equipment cleaning method using them
US7846258B2 (en) Cleaning sheet and method of cleaning substrate processing equipment
JP4718667B2 (ja) クリーニングシ―ト
JP2004174314A (ja) クリーニングシートおよび基板処理装置のクリーニング方法
JP2005286261A (ja) クリーニング機能付き搬送部材と基板処理装置のクリーニング方法
JP2005062018A (ja) 異物検査用部材およびこれを用いた異物検査方法
JP4439855B2 (ja) クリーニングシートとこれを用いた基板処理装置のクリーニング方法
JP2005268483A (ja) クリーニング機能付き搬送部材の作製方法および作製装置と基板処理装置のクリーニング方法
JP2005032971A (ja) 基板処理装置のクリーニング方法
JP4248018B2 (ja) クリーニングシートおよび基板処理装置のクリーニング方法
JP4456666B2 (ja) クリーニングシ―ト、クリーニング機能付き搬送部材及びこれらを用いた基板処理装置のクリーニング方法
JP3701881B2 (ja) クリーニングシートおよびこれを用いた基板処理装置のクリーニング方法
JP4593935B2 (ja) クリーニング機能付き搬送部材および基板処理装置のクリーニング方法
JP2004174315A (ja) クリーニングシートおよび基板処理装置のクリーニング方法
JP4071118B2 (ja) クリーニングシートおよび基板処理装置のクリーニング方法
JP2007103639A (ja) クリーニングシート、クリーニング機能付搬送部材および基板処理装置のクリーニング方法
JP4280120B2 (ja) クリーニングシートおよびこれを用いた基板処理装置のクリーニング方法
JP4280177B2 (ja) 基板処理装置の除塵部材
JP4316105B2 (ja) クリーニングシ―ト
JP4130830B2 (ja) クリーニング機能付き搬送部材とこれを用いた基板処理装置のクリーニング方法
JP2005270553A (ja) クリーニングシートおよび基板処理装置のクリーニング方法
JP2002305176A (ja) クリーニング機能付き搬送部材、及びこれに用いるクリーニング用ラベルシ―ト
JP2003190884A (ja) クリーニング機能付ラベルシート
JP2003112128A (ja) パーティクル除去テープ及びこれを用いたクリーニング方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20051114

A977 Report on retrieval

Effective date: 20081106

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20081118

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A521 Written amendment

Effective date: 20090112

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20090210