JP2005061729A - 急速冷凍・保管庫 - Google Patents

急速冷凍・保管庫 Download PDF

Info

Publication number
JP2005061729A
JP2005061729A JP2003293914A JP2003293914A JP2005061729A JP 2005061729 A JP2005061729 A JP 2005061729A JP 2003293914 A JP2003293914 A JP 2003293914A JP 2003293914 A JP2003293914 A JP 2003293914A JP 2005061729 A JP2005061729 A JP 2005061729A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
storage
cold
frozen
temperature
freezing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2003293914A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4422989B2 (ja
Inventor
Tetsuo Owada
哲男 大和田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
ABI KK
Original Assignee
ABI KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ABI KK filed Critical ABI KK
Priority to JP2003293914A priority Critical patent/JP4422989B2/ja
Publication of JP2005061729A publication Critical patent/JP2005061729A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4422989B2 publication Critical patent/JP4422989B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B2400/00General features or devices for refrigeration machines, plants or systems, combined heating and refrigeration systems or heat-pump systems, i.e. not limited to a particular subgroup of F25B
    • F25B2400/06Several compression cycles arranged in parallel
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25DREFRIGERATORS; COLD ROOMS; ICE-BOXES; COOLING OR FREEZING APPARATUS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • F25D2400/00General features of, or devices for refrigerators, cold rooms, ice-boxes, or for cooling or freezing apparatus not covered by any other subclass
    • F25D2400/30Quick freezing

Landscapes

  • Devices That Are Associated With Refrigeration Equipment (AREA)
  • Freezing, Cooling And Drying Of Foods (AREA)

Abstract

【課題】 扉開閉による庫内の温度上昇を最小限に抑制して、被冷凍物の保管温度に可及的に変化が生じないようになし得るとともに、冷凍時間の可及的な短縮化と所要電力の低減化が図れる急速冷凍・保管庫を提供する。
【解決手段】 内部に被冷凍物9を収納して保管するための断熱構造体からなる保管庫躯体10と、該保管庫躯体10内に設けられ、庫内の冷熱の一部を蓄積して庫内温度の上昇に応じて蓄熱した冷熱を庫内に放熱する蓄冷構造体30と、該保管庫躯体10内に磁場を作用させる磁場発生手段40と、常温から略−10℃までの冷却効率が高く設定されて該保管庫躯体10の庫内を冷却する第1の冷凍サイクルと、氷点下から略−60℃までの冷却効率が高く設定されて該保管庫躯体10の庫内を冷却する第2の冷凍サイクルとを備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は急速冷凍・保管庫に係わり、特に被冷凍物の凍結に要する時間の可及的な短縮化、およびその消費電力の可及的な低減化、並びに生鮮食品などの貯蔵品の損傷を可級的に防止できるようにした技術に関する。
従来の急速冷凍・保管庫では保存期間中において、生鮮食品の損傷が見られ、解凍後の生鮮食品の鮮度、品質や味覚の低下、色落ちなどがまぬがれず、そのため凍結生鮮食品は「おいしさに欠ける」というのが通説になっている。
この「おいしさに欠ける」という理由の根源は、細胞組織体の損傷によるもので、その原因は以下の二つの原因に集約される。
(1)被凍結保管物の保管中における温度上昇下降による温度変化が水分子の移動を招き、氷結晶の粗大化をもたらし、細胞組織体を破壊する。
(2)同上の理由から、被凍結保管物から水分が離水し、直接酸化が徐々に進行する。
そこで、本出願人は先に庫内に磁場をかけ、この磁場により、貯蔵物細胞組織内に含まれる水分子にスピンを生じさせて水素結合を抑制して氷点下でも凍結しない過冷却状態を作り出し、この過冷却状態の温度帯を通過させて冷凍することにより、氷結晶の成長を抑制し、細胞組織体の破壊や、水分の離水を防止する方法および装置を開発した(特許文献1)。
WO01/024647
しかしながら、この方法および装置において、小さな消費電力で凍結を可能とする省エネ型の冷凍庫の開発が求められている。また、扉の開閉に伴い庫内温度が変動することは避けられず、その温度変化により貯蔵物鮮度に影響を与える懸念があった。即ち、被冷凍物を凍結させてその保管温度帯まで庫内温度を低下させるのに要する冷凍時間の更なる短縮化の要望や、その所要電力を低減させて省電力化を図る要望があった。
本発明は、以上の課題を解決するものであって、その目的は、扉開閉による庫内の温度上昇を最小限に抑制し得て、被冷凍物の保管温度に可及的に変化が生じないようになし得、しかも冷凍時間の短縮化と省電力化とが図れる急速冷凍・保管庫を提供することにある。
前記目的を達成するために、請求項1に係る発明の急速冷凍・保管庫にあっては、内部に被冷凍物を収納して保管する、断熱構造体からなる保管庫躯体と、該保管庫躯体内に設けられ、庫内の冷熱の一部を蓄積して庫内温度の上昇に応じて蓄熱した冷熱を庫内に放熱する蓄冷構造体と、該保管庫躯体内に磁場を作用させる磁場発生手段と、常温から略−10℃までの冷却効率が高く設定されて該保管庫躯体の庫内を冷却する第1冷凍サイクルと、氷点下から略−60℃までの冷却効率が高く設定されて該保管庫躯体の庫内を冷却する第2冷凍サイクルと、を備えたことを特徴とする。
請求項2に係る発明の急速冷凍・保管庫にあっては、前記第1冷凍サイクルは、磁場発生手段による磁場の存在下で、庫内を常温から略−10℃の該庫内に収納される被冷凍物に凍結が生じない過冷却温度帯まで冷却するように運転される一方、前記第2冷凍サイクルは、該過冷却温度帯に冷却された未凍結の被冷凍物を同じく磁場の存在下で凍結させるべく庫内を少なくとも略−60℃以下(凍結温度帯)まで冷却するように運転されることを特徴とする。
請求項3に係る発明の急速冷凍・保管庫にあっては、前記第1冷凍サイクルの圧縮機がスクロール式圧縮機でなり、前記第2冷凍サイクルの圧縮機がスクリュー式2段圧縮機でなることを特徴とする。
請求項4に係る発明の急速冷凍・保管庫にあっては、前記第1冷凍サイクルと第2冷凍サイクルとが蒸発機を共有していることを特徴とする。
請求項5に係る発明の急速冷凍・保管庫にあっては、前記蓄冷構造体が蓄冷材と該蓄冷材を保持する保持部材とからなることを特徴とする。
請求項6に係る発明の急速冷凍・保管庫にあっては、前記保持部材が多数の空孔を有する格子板状の芯材であり、該芯材の空孔内に前記蓄冷材が充填されていることを特徴とする。
請求項7に係る発明の急速冷凍・保管庫にあっては、前記保持部材が対面して離間配置された一対の板材であり、該板材間に前記蓄冷材が充填されていることを特徴とする。
請求項8に係る発明の急速冷凍・保管庫にあっては、前記保持部材が多数の空孔を有する格子板状の芯材と該芯材を両面から挟時する一対の板材とからなり、該芯材の空孔内に前記蓄冷材が充填されていることを特徴とする。
請求項9に係る発明の急速冷凍・保管庫にあっては、前記蓄冷材が、比熱と密度との積が0.7以上の値を有することを特徴とする。
請求項10に係る発明の急速冷凍・保管庫にあっては、前記蓄冷材が鉄または銅等の金属の粉あるいは粒であることを特徴とする。
請求項11に係る発明の急速冷凍・保管庫にあっては、前記蓄冷材が珪石やFe等の金属酸化物からなるセラミックスの粉あるいは粒であることを特徴とする。
請求項12に係る発明の急速冷凍・保管庫にあっては、前記蓄冷材がポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ナイロン等の高分子材料であることを特徴とする。
請求項13に係る発明の急速冷凍・保管庫にあっては、前記蓄冷材がNaCl,CaCl,MgCl,NHCl等の塩類水溶液、アルコール、吸水高分子材の水溶液又はゲル・ゾルを内蔵した包接物であることを特徴とする。
請求項14に係る発明の急速冷凍・保管庫にあっては、前記蓄冷材が、凍結対象とする被凍結保管物の凍結保管温度帯に相変態点を有して、該相変態点を跨る庫内温度降下時に潜熱を放熱する一方、庫内温度上昇時に潜熱を吸熱することを特徴とする。
請求項15に係る発明の急速冷凍・保管庫にあっては、前記蓄冷材が形状記憶合金であることを特徴とする。
請求項16に係る発明の急速冷凍・保管庫にあっては、前記蓄冷材が磁気的変態を有する材料であることを特徴とする
請求項17に係る発明の急速冷凍・保管庫にあっては、前記蓄冷構造体が前記蓄熱材に隣接配置された磁石を有することを特徴とする。
請求項18に係る発明の急速冷凍・保管庫にあっては、前記一対の板材が磁性金属板でなり、前記磁石はその片面が該一対の板材の少なくともいずれか一方に接触されて設けられていることを特徴とする。
請求項19に係る発明の急速冷凍・保管庫にあっては、前記磁石がシート状に形成されて板材の内面側に積層配置されていることを特徴とする。
上記のように構成された急速冷凍・保管庫では、磁場発生手段によって庫内に発生させた磁場を被冷凍保管物に作用させることで、該被冷凍保管物の凍結開始温度を略−10℃前後にまで引き下げて、氷点下から凍結開始温度までを被冷凍保管物が凍結しない過冷却温度帯となし得る。そして、被凍結保管物を該急速冷凍・保管庫で凍結保管するにあたっては、常温の庫内を上記過冷却温度帯の略−10℃までは第1の冷凍サイクルを運転して冷却を行い、庫内温度が略−10℃まで降下したならば、それ以後の冷却を第2の冷凍サイクルの運転により行う。
ここで第1の冷凍サイクルは常温から略−10℃までの冷却効率を高く設定してあるので、過冷却温度帯の−10℃付近までの冷却を可及的に迅速に、しかも少ない電力で行える。また、第2の冷凍サイクルは氷点下から略−60℃までの冷却効率を高く設定してあるので、−10℃付近から−60℃までの冷却を可及的に迅速に、しかも少ない電力で行える。このように、急速冷凍・保管庫に装備する冷凍サイクルを、常温から過冷却温度帯までの冷却効率に優れた第1の冷凍サイクルと、当該過冷却温度帯から−60℃近辺に至る凍結保管温度帯の冷却効率に優れる第2の冷凍サイクルとの2系統に分けて冷却運転することで、被冷凍保管物を凍結保管温度帯まで冷却するに要する時間を可及的に短縮できるようになるばかりか、その冷却運転に要する電力も可及的に低減できるようになる。
また、冷凍保管時にあっては、庫内の冷気は熱容量の大きな蓄熱構造体に蓄熱されているので、扉の開閉などに起因した庫内温度上昇が生じた場合には、庫内温度の上昇に応じて蓄熱した冷熱を庫内に放熱し得る。このため、扉の開閉などによって庫内が一時的に温度上昇すると、蓄冷構造体30に蓄熱された冷熱が保管庫10内部に輻射されて冷却され、もって庫内が可及的に設定された保管温度帯に維持される。このため、温度変動に伴う生鮮食品の鮮度低下を未然に防止できる。
前記蓄冷材としては、対象とする被冷凍保管物に応じて急速冷凍・保管庫に設定される冷凍保管温度帯に相変態点を有して、その相変態点を跨る温度変化が生じた際に潜熱を吸・放熱する物質、特に当該変態点を跨る庫内温度の上昇時に吸熱し、その下降時に放熱する蓄熱物質を採用することで、当該変態点を跨る温度上昇時に潜熱を吸熱する一方、温度下降時に潜熱を放熱させ得、もって庫内温度を設定された凍結保管温度帯に可及的に保持するようにできる。
また、蓄冷材に磁気を作用させると、当該蓄冷材の熱容量が増大するので、庫内温度の上昇を更に一層抑制することが可能となる。
以上に説明したように、本発明に係る急速冷凍・保管庫によれば、次の様な優れた効果を奏する。
上記蓄冷構造体を保管庫躯体内に有する本発明に係る急速冷凍・保管庫によれば、扉開閉等に伴う庫内温度上昇を最小限に抑制することができ、もって冷凍食品等の保管物をその鮮度を可及的に保った状態に保管できる。また、冷凍サイクルを夜間電力で運転して冷気を蓄冷構造体に蓄熱しておき、昼間時の冷熱を放散させることで、昼間時における冷凍サイクルの運転を可及的に抑制しつつ庫内温度を保つことができ、もって冷凍負荷の小さい省電力型となし得て、電力費の可及的な低減化が図れる。
以下に、本発明に係る急速冷凍・保管庫の好ましい実施の形態について、添付図面を参照して詳細に説明する。
===急速冷凍・保管庫の実施形態===
図1は本発明にかかる急速冷凍・保管庫の好適な実施形態の一例の概略構成を示す縦断面図であり、図2は図1の急速冷凍・保管庫に用いられた蓄冷構造体の概略構成を示す斜視図、図3はこの急速冷凍・保管庫に装備される冷凍手段たる冷凍サイクルの一例を示す概略構成図、である。
図1に示すように急速冷凍・保管庫10は、密閉した箱状をなすもので、保管庫躯体20と、躯体20の内壁面に積層配置された蓄冷構造体30と、磁場発生手段40とを備える。そして、この保管庫10の庫内には複数段の保管棚6が複数列配置され、また保管棚6の上部側における庫内天井部には、後述する図3に示す冷凍サイクル50を構成する蒸発器たる冷却コイル52および軸流ファン54が配置され、冷凍サイクル50およびファン54の駆動により冷気を矢印に示すように、保管棚6を通じて庫内を常時一方向に循環させ、保管棚6の各段に設置された被凍結保管物9を冷却するとともに、蓄冷構造体30に冷熱を供給して当該蓄冷構造体30に蓄熱させるようになっている。
以上のほか、保管庫10内には図示しないが保管庫として必要な装備、例えば開閉用の扉、照明、冷凍温度制御用の温度センサなどが装備されていることは言うまでもなく、また冷凍サイクル50の室外機も保管庫10の外部に装備され、前記冷却コイル52との間で冷媒循環を行っている。
前記躯体20は、保管庫10の外装体を構成するもので、従来の急速冷凍・保管庫と同様に、ポリウレタンなどの断熱材20aとステンレス板などの構造材20bとの組合わせにより箱形に立体造形されるものであり、外部からの入熱を抑制するとともに、内部からの冷熱の散逸を防止し、庫内温度を設定された冷凍保管温度帯に可及的に維持する機能をもたらす。
前記蓄冷構造体30は保持部材32によって永久磁石34と蓄冷材36とを隣接させて保持した構造をなしている。当該実施形態では、保持部材32は多数の空孔32Aaを有した格子板状の芯材32Aと、この芯材32Aの両面に一対で対面配設されて当該芯材32Aを挟持する板材32Bとからなる。そして、当該芯材32Aの空孔32Aa内には蓄冷材36が充填され、これら芯材32Aと蓄冷材36とで格子状蓄熱構造部材38を形成している。また、この格子状蓄熱構造部材38の一方の庫外側面には板材32Bとの間にシート状の永久磁石34が介在され、他方の庫内側面には板材32Bの表面にこれを覆う輻射材39が積層配置されて、5層からなる多層構造の蓄冷構造体30とされている。
即ち、前記格子状蓄熱構造部材38は、図2に拡大して示すように、格子形状として6角格子のハニカム状に形成された間隔保持材あるいは強度部材としての格子板状芯材32Aの空孔32Aaに蓄冷材36を充填したものであり、庫内に供給された冷熱を蓄冷材36に蓄熱し、庫内温度上昇に伴いその冷熱の一部を庫内に放出して、庫内温度を設定された冷凍保管温度帯に保持する機能を有する。また、板材32Bには当該実施形態ではポリエチレン,ポリプロピレン,ポリエステル,ナイロン等の高分子材料の樹脂材料が使用されている。
ここで、前記蓄冷材36の構成材料としては、例えば比熱と質量の積の値が0.7以上の大きな熱容量と高熱伝導率を持つ物質が好適である。例えば、ステンレスなどの耐腐食性合金,ハステロイなどの耐熱合金,NiTiなどの形状記憶合金、ジルコニア,窒化ケイ素,窒化アルミ,炭化ケイ素,珪石やFe等の金属酸化物からなるセラミックス、ポリエチレン,ポリプロピレン,ポリエステル,ナイロン等の高分子材料などのプラスチックに前記合金またはセラミックスの微粒子粉末を混合したものを空孔32Aa内に充填することができる。あるいは、NaCl,CaCl,MgCl等の塩類水溶液、アルコール、吸水高分子材の水溶液又はそのゲル・ゾルを樹脂カプセル等に内蔵した包接物にして採用できる。
ここで望ましくは、前記蓄冷材36としては、対象とする被冷凍保管物に応じて急速冷凍・保管庫10に設定される冷凍保管温度帯に相変態点を有して、その相変態点を跨る温度変化が生じた際に潜熱を吸・放熱する物質、特に当該変態点を跨る庫内温度の上昇時に吸熱し、その下降時に放熱する蓄熱物質を採用することが好適である。
この様な相変態点を有する蓄熱物質としては、合金材料であれば、熱型マルテンサイト変態を有するFeNi系合金や、NiTi系合金などの利用が掲げられる。例えば、NiTi合金の変態点は−70℃〜+5℃間に調整することが可能であるため、庫内の凍結・冷凍保管温度を−30℃に設定する場合には、−30℃を変態点としてNi対Ti合金の組成を調整することで、−30℃を跨る温度上昇時に潜熱を吸熱する一方で、−30℃を跨る温度下降時に潜熱を放熱することで、−30℃を可及的に保持するようにできる。
また、他の物質としては、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールなども採用し得る。これらは常温では液体であるが、氷点下で凝固点を持ち相変態を起す。このような物質をセラミックス多孔体に担持させて蓄冷材36として用いることも可能である。これらの物質は水溶性なので、水溶性ポリビニールアルコールやCMCのように水に溶解して混合することで、任意の組成物が得られ、要求される冷凍・冷凍保管温度に応じて相変態点を任意に設定することができる。
また、静磁場を発生する磁場発生手段40をなす前記永久磁石34には、本実施形態では、ゴム、その他の樹脂などにフェライト磁石粉末を練り込んでシート状に形成したものが用いらている。この磁石34の機能は、庫内全体に微弱な磁場を生じさせ、この磁場が保管庫10に加わる機械的微振動によって変動し、これによって誘起される微弱な自由電子が被保管物9の酸化を抑制し、長期に亘る凍結・冷凍保管を可能とするばかりか、磁気の作用により蓄冷材36の熱容量を増大する機能をも発揮するものであり、その磁束密度(磁界強度)は大きいほど良い。
なお、この熱容量の増大機能のメカニズムは、次のように推察される。
即ち、(1)磁石の存在下で常磁性の物質は電子スピンが磁場方向に配向しようとするように作用する。一方、反磁性の物質は電子スピンが磁場とは反対の方向に配向しようとする。この様に一方向に配向して並ぶことは熱エネルギー的にエントロピーが縮小する方向であり、一方向に配向した状態では熱を放出して安定なエネルギー状態を保持するようになる。一方、配向がランダム状態に移行するときは熱を吸収してエントロピーが増大した状態になる。
この配向が、一方向に並ぶかランダムになるかの境目は温度に依存し、ある温度帯(キューリ点)にある。この境目では磁気的相変態が生じ潜熱を生ずる。即ち、前記蓄冷材には、磁気的変態を有する材料を採用し得る。
例えば、GdSiは336°K(37℃)、Gdは293°K(20℃)、TbSiは225°K(−48℃)にキューリ点を有する。よって、TbSiを蓄熱材に使用することで−48℃で磁気的相変態を生じ−48℃以上はランダム状態に、−48℃以下で一方向に配向する状態を生じ、前者では熱を吸収し、後者では熱を放出する。従って、TbSiをこの蓄熱材(蓄冷材)に適用することで、−48℃の温度を外乱に拘わらず可及的に一定に保持することができ、かつ熱容量が潜熱の分だけ増大することになる。
(2)磁石の存在下で物質は磁場方向又は反方向に配向しようとするが磁石に振動を与えた場合は、磁場変動が生じ動磁場を生じたことになる。実際に冷凍・保管庫の場合では、冷風ファンが回転しており、微小な振動が生じており、磁石は微小に変動し動磁場と同じような作用を提供している。
この様な状態下で磁場の中に水及び塩類を溶解した水溶液のような物質を置いた場合、過冷却が生じ凝固点が降下する。例えば、CaCl29.9wt%を水に溶解した場合の凝固点は通常は−55℃であるが、変動磁場中では通常の相変態(溶液←→凝固体)の起こる温度よりも降下し、より低温側にシフトすることが可能で、相変態を生ずる温度を任意に調節することができる。
例えば、低温側にシフトした場合、相変態によって生じる潜熱を低温側にシフトすることが出来るので、その分低温側での熱容量が増大したことになる。また、CaCl2の濃度によってその相変態は変化することは勿論である。一般に、低温になる程、物質の比熱は低下するので熱容量を増大させる一つの方策を提供することになる。
なお、磁石の存在下および非存在下で水を氷結させた場合の氷結晶が融解する迄の時間を測定したところ、次のような結果が得られている。即ち、室温17℃に放置し自然融解するまでの時間を測定したところ、磁石の存在下では15分を要し、磁石の非存在下では12分を要した。つまり、磁石の存在下では非存在下に比べて20%も融解するまでの時間が余計にかかったことになり、磁石の存在下では熱容量が増大したことを示している。
一方、前記高効率輻射材39としては、例えば鏡面加工したステンレス薄板が好適であり、庫内および蓄冷材36に対する冷熱の授受を効率的に行う。この素材はまた抗菌素材でもあり、庫内における菌類の繁殖を抑制する。
以上のシート状磁石34、格子状蓄熱構造部材38、一対の板材32B、および高効率輻射材39は、実際には一枚の複合パネルとして供給される。すなわち、一方の板材32Bを背面板とし、これにシート状磁石34とハニカム状の芯材32Aとを順次積層接着し、芯材32Aの空孔32Aa内部に前記各種材料、組成からなる蓄冷材36を充填固化した後、他方の板材32B、高効率輻射材39とを積層接着して被覆することによって、5層構造の複合パネルに形成される。そして、この複合パネルを前記躯体20の内壁面、床面、および天井面に隙間なく敷詰められる。
また、静磁場を発生する前記シート状の永久磁石34の他に、更に磁場発生手段40として、動磁場を発生する電磁コイル42が設けられている。この電磁コイル42は保管庫躯体20の断熱層20b内に埋め込まれて設けられており、電源には50Hzあるいは60Hzの交流商用電源を使用している。そして、これら永久磁石34と電磁コイル42とによってゆらぎ磁場発生手段60が構成されている。
即ち、このゆらぎ磁場発生手段60は、急速冷凍・保管庫10の庫内中心に静磁場を作用させるシート状の永久磁石34と、同庫内中心に該静磁場の強さの5%の振幅で、かつ該静磁場の正負方向にゆらぎ変動する磁場を作用させる動磁場発生手段たる電磁コイル42とからなり、この永久磁石34は庫内中心に位置する載置台19上の冷凍保管対象物9に鉛直方向の静磁場を作用させるように、N極側が上方に位置するように、各6面(周側部の4面と天井部及び床部の2面)に配設される。そして、本実施形態にあっては、上記0.1テスラ(1000Gs)の永久磁石34により庫内中心の静磁場は1Gs以上に設定されているが、永久磁石の選定によってその静磁場の強さは変更可能である。尚、地磁気0.0003テスラ(0.3Gs〜0.5Gs)よりも大きければ、前述した磁場による作用は得られるため、0.001テスラ(1Gs)以上であれば如何なる磁場でも良く、永久磁石の製造限界等を考慮すると0.001〜0.020テスラ(1〜20000Gs)の範囲が適当である。
また、動磁場発生手段の電磁コイル42は、急速冷凍・保管庫10の対面する一対の側壁部に冷凍室を挟んで2台設けられる。そして、この電磁コイル42は、電磁コイル42の軸が鉛直方向に向いて設置されるとともに、ある一定周波数の交流電流が流されることで、前記静磁場と平行に、前記周波数で順逆方向に正弦的に周期変動する磁場を庫内中心に作用する。そして、前記静磁場と前記変動する磁場、つまり動磁場が重ね合わされて、ゆらぎ変動する磁場が庫内中心に作用する。
例えば、本実施形態にあっては、前記電磁コイル42に50〜60Hzの商用交流電源によって交流電流を流して、例えば、この動磁場と静磁場とが重ね合わされて、庫内中心には0.006〜0.085テスラ(6〜85Gs)の範囲および50Hzの周期で正弦的に変動するゆらぎ磁場が作用するようになっている。
尚、磁場の変動の範囲を、静磁場の強さを基準にして変動磁場を与え正負方向に各々変動するゆらぎを与えることによって凍結食品に対して品質保持上すぐれた効果的に得ることができる。
図3は冷凍手段をなす冷凍サイクルの系統図であり、図4は該冷凍サイクルに供された圧縮機の冷凍特性たる、冷凍能力の対蒸発温度特性のグラフである。尚、図3にあっては、圧縮機の作動を制御する作動制御器については図示していない。
図3に示すように、本実施形態の冷凍手段は第1の冷凍サイクル50Aと第2の冷凍サイクル50Bとの2系統からなり、それぞれ気相冷媒を圧縮する圧縮機56A,56Bと、該高圧気相冷媒を液化する空冷凝縮器58A,58B、この空冷凝縮器ようの冷却ファン60A,60B、高圧液相冷媒を減圧する電子膨張弁60A,62B、減圧された低圧液相冷媒を蒸発させて冷凍庫10内の空気を冷却する蒸発器52を順次に冷媒管路にて環状に連結して構成される。ここで、蒸発器52には、第1,第2の冷凍サイクル50A,50Bの冷媒配管が並設されていて吸熱フィン52aが両冷凍サイクルで50A,50Bで共有されている。
前記圧縮機56A,56Bは、単段圧縮機56Aと二段圧縮機56Bとでなり、単段圧縮機56Aにはスクロール式圧縮機が、二段圧縮機56Bにはスクリュー式圧縮機が採用されている。これら2系統の第1,第2の冷凍サイクル50A,50Bはその作動が前記作動制御器によって制御され、基本的には、常温から過冷却温度帯域までの冷却には第1の冷凍サイクル50Aが冷却運転され、その過冷却温度帯域から凍結保管温度帯域までの冷却には第2の冷凍サイクル50Bが冷却運転されるようになっている。つまり、第1の冷凍サイクルは常温から−10℃までの冷却効率が高い設定に構成され、第2の冷凍サイクルは−10℃から−60℃以下までの冷却効率が高い設定に構成されている。
前記単段圧縮機56Aは低段の圧縮機構のみを有し、前記二段圧縮機56Bは低段および高段の二段階の圧縮機構を有するものであり、これら二つの圧縮機56A,56Bの電動機称呼出力は共に7.5kWであり、その冷凍能力は、前記図4に示すような対蒸発温度特性をそれぞれ発揮する。前述したように、両者の冷凍能力は、基本的には二段圧縮機56Bの冷凍能力の方が単段圧縮機56Aよりも高い状態を保ちつつ、該蒸発温度の上昇とともに大きくなるが、蒸発温度が−10℃以上では、前記二段圧縮機56Bの吸い込み圧力が上限圧に達して該温度以上にて冷凍能力が一定となるため、略−10℃を境にしてその冷凍能力は単段圧縮機56Aに逆転される。すなわち、略−10℃という境界温度の低温側では二段圧縮機56Bが、高温側では単段圧縮機56Aが高い冷凍能力を発揮する。
このため、常温から−10℃に至る急速冷凍過程にて常に高い効率の冷凍能力を発揮するように、前記境界温度(−10℃)にて、図3に示す圧縮機56A、56B及び冷却ファン60A,60B、電子制御式膨張弁62A,62Bの作動を切り換えて使用する。すなわち、冷凍開始時である高温側では単段圧縮機56Aを有する第1の冷凍サイクル50Aのみを冷却運転し、低温側では二段圧縮機56Bを有する第2の冷凍サイクル50Bのみを冷却運転して、常に冷凍能力が高い方の冷凍サイクル50A,50Bに切り換え作動させるようになっている。
この切り換え作動制御は、前記作動制御器によっておこなわれる。同作動制御器は、蒸発器52出口直近に設けられ蒸発冷媒の温度をリアルタイムで検知する温度センサー(図示なし)と、該検知温度に応じて冷却運転動させる冷凍サイクル50A,50Bを択一的に選択して作動・停止指令を圧縮機56A,56B他、冷却ファン60A,60B、電子制御式膨張弁62A,62B等へ送信する制御部とからなる。
この制御部には、各圧縮機56A,56Bの前記冷凍特性、前記境界温度、および境界温度の±α℃に亘って設定された切り換え温度範囲(図4を参照)が記憶されている。そして、前記検知温度が前記切り換え温度範囲に入ったら、停止状態だった圧縮機を作動して、同切り換え温度範囲内では二台運転とし、切り換え温度範囲を外れたら、当該検知温度における冷凍能力の低い方の圧縮機を停止するようになっている。このように切り換え温度範囲において二台運転にするのは、停止状態だった圧縮機の起動直後の暖気状態を考慮してのことである。尚、前記切り換え温度範囲を設定する代わりに、図3の各圧縮機56A,56Bに、その作動が定常状態にあるかを検知するセンサーを設けて、一方が定常状態になってから他方を停止するようにしてもよい。また、前記温度の代わりに、冷媒が飽和蒸気となっている、蒸発器出側の圧力若しくは圧縮機の吸い込み圧力を検出して、切り換えてもよい。
次に、以上のように構成される本実施形態の急速冷凍・保管庫10の作用について述べる。
先ず上記磁場の冷凍保管対象物9に対する作用について説明する。即ち、冷却中に上記磁場が冷凍保管対象物9に作用すると、この磁場によって冷凍保管対象物9の構成分子およびその中に含まれる自由水分子の電子スピンによって生じる磁気モーメントが一方向に揃うので、冷気は冷凍保管対象物9の内部まで急速に伝達する。すなわち、冷却の際の冷凍保管対象物9内の内外温度差、つまり冷却むらが著しく小さくなり、内部まで急速冷却される。また、外側から凍結しないため、熱伝達を阻害する外側の凍結層が形成されずに冷気を内部に効果的に伝達できて、内部の冷却速度も著しく向上する。その結果、冷凍保管対象物9全体に亘って均一に一斉に凍結し、その凍結開始から完了までの時間を極短時間にすることが可能となる。
また、冷凍保管対象物9に磁場を作用させながら冷却すると、冷凍保管対象物9内の自由水が過冷却状態になる。そして、更に冷却することによって凍結を開始するが、既に氷になるための潜熱相当分の熱量は奪われており該凍結は急速に進行し、それと共に冷凍保管対象物9は急速に温度降下する。
結果、この二つの作用が合わさり、前記自由水の凍結開始から完了までの時間が極短くなる、すなわち氷の結晶成長を起こし易い温度域である0〜−20℃の温度域を急速に温度降下する。もって前記自由水の氷の結晶が粗大に成長することが抑制されて、凍結の過程で冷凍保管対象物9の細胞組織を破壊することが可及的に防止され、解凍時のドリップの発生も抑止されて、鮮度を高いレベルで維持することが可能となる。
また、通常、冷凍保管対象物9を構成するタンパク質の三次構造の外表面に表出する極性基と水素結合してクラスタは結合水となるが、前記磁場を作用させることで、自由水分子の集合体たるクラスタは小さな集団に分解される。このため、前記三次構造の外表面に隙間なく、満遍なく小クラスタが結合して膜状に覆うようになる。すなわち、前記外表面全面に小クラスタが一様に単分子層状に付着して結合水膜を形成する。したがい、この結合水膜によって三次構造、すなわち冷凍保管対象物9の酸化を防止できて鮮度を高度に維持することができる。
尚、前記結合水は、前記三次構造に強く引きつけられているため、つまり通常は凍結しない水となっている。一方、小クラスタにすることで、三次構造の外表面に満遍なく自由水を結合させて、多くの自由水が結合水となる。そのため、自由水の絶対量が減少するので、自由水の結晶の粗大化を間接的に抑止することができる。
更にこの磁場をゆらぎ変動させると、静磁場の作用に対る反作用、すなわち反磁場作用を緩和し、主なる磁場の作用による機能を有効に発現させることができて、前述した磁場の効果を著しく向上することができる。
また、前記磁場がゆらぎ変動することによって磁束が変化し冷凍保管対象物9内に電磁誘導が起こり、この電磁誘導によって生じた誘導起電力によってその内部に自由電子を誘起する。このため、冷凍保管対象物9自身についてはこの自由電子によって還元されて、自身の酸化が防止される。また、冷凍保管対象物9内の水にあっては、前記自由電子が付与されて電子付与水となり、この電子付与水はヒドロキシラジカル等を生成するので、このヒドロキシラジカルによって細菌等の微生物の細胞膜を破壊することができ、もって生菌数を抑制することができる。
また、2系統の冷凍サイクル50A,50Bからなる冷凍手段を装備しており、蒸発温度が高い冷凍開始時には、前記境界温度(−10℃)の高温側で高い冷凍能力を発揮する第1の冷凍サイクル50Aが作動されて、該高温域にて降温速度を高速にできるとともに、蒸発温度が前記切り換え温度範囲内に入ったら、低温側で高い冷凍能力を発揮する第2の冷凍サイクル50Bが作動されて二台運転状態となり、蒸発温度が、該切り換え温度範囲の下限に達するまで冷却されたら前記第1の冷凍サイクル50Aが停止されて、第2の冷凍サイクル50Bにて低温域でも降温速度を高速にできるようになっている。よって、冷凍開始から完了までの全範囲に亘って降温速度を速くできるので、冷凍処理の所要時間を著しく短縮できて、特にバッチ式の急速冷凍装置の冷凍処理能力を著しく改善することができる。
さらに、この急速冷凍・保管庫10にあっては、断熱構造体からなる保管庫躯体20の内面に蓄冷構造体30を積層配置しているので、庫内の冷熱の一部を当該蓄冷構造体30内に蓄積して、庫内温度の上昇に応じて蓄熱した冷熱を庫内に放熱し得る。このため、扉の開閉などによって庫内が一時的に温度上昇すると、蓄冷構造体30に蓄熱された冷熱が保管庫10内部に輻射されて冷却され、もって庫内が可及的に設定された保管温度帯に維持される。このため、温度変動に伴う生鮮食品の鮮度低下を未然に防止し得る。
また、冷凍サイクルの運転方法として、その駆動を専ら料金の廉価な夜間電力を利用して行い、当該夜間中に庫内温度を十分に冷却して冷凍・冷凍保管物の凍結等を行うとともに、蓄冷材36に冷熱を供給して蓄冷させておき、昼間においては冷凍サイクルの駆動をできるだけ停止させた状態にすることで、省電力化つまり電力のランニングコストの可及的な低減化を図れるようになる。つまり、昼間にあっては過度な扉の開閉が行われない限り、蓄冷材36からの冷熱放出によって庫内温度を設定された冷凍・冷凍保管温度帯に可及的に維持し得て、異常な冷凍負荷が庫内に加わらない限りは、深夜電力のみで冷凍サイクルを駆動すれば良いものとなる。
また、前記蓄冷構造体30が格子状の芯材32Aの32Aa内に蓄冷材36を充填したものであるので、保形性に乏しい蓄熱物質を使用しても、十分に蓄冷構造体30としての強度を保ってその形状を保持できる。
また、前記蓄冷構造体30の背面に磁性38を配置し、庫内側の表面を輻射材39により覆ったので、電磁コイル42の作動を止めても庫内に静磁場の磁界を作用させ、被凍結・冷凍保管物の酸化を防止すると同時に、表面の輻射材39により効率よく冷熱を庫内に対して出入りさせることができる。
また、前記蓄冷構造体30を、比熱と密度の積が0.7以上の値を有する高比熱材料からなる蓄冷材36を用いて構成することにより、冷熱の蓄熱量を大きくしつつ、温度変動に鋭敏に反応させて庫内に冷熱を輻射可能となし得る。さらには、前記蓄冷構造体30の蓄冷材36を、保管対象とする凍結・冷凍保管物に要求される凍結・冷凍保管温度帯に相変態点を有して潜熱を蓄熱する物質を用いて構成することにより、潜熱を含むさらに大きな熱量を蓄熱及び放熱できる。加えて、蓄冷材36に隣接させて磁石34を配置することで、その磁気の作用により蓄冷材36の熱容量をさらにより一層増大させることができるようになる。
また、図示していないが、庫内には電気分解方式の除湿装置を設けるのが好ましい。この除湿装置には、例えば(株)アピステ製のRDHC−10J2(20W・除湿能力58g/日)等を採用できる。当該除湿装置により1日の凍結操作で1m3の容積の冷凍庫で霜の付着をかなり抑制できた。さらに、除湿装置として庫内表面にゼオライト系セラミックス板を配置することによっても冷凍・保管庫内に霜が付着することを抑制でき、これら2つの除湿装置を併用すれば、冷凍・保管庫内の霜の付着をかなり抑制できることがわかった。
《 実 施 例 》
本発明の急速冷凍・保管庫10および従来の急速冷凍・保管庫に被凍結保管物として、凍結したいわし/マグロ/鶏肉を50Kg、−30℃で凍結・冷蔵保存した。
従来の急速冷凍・保管庫は、内容積として、奥行1m×高さ1.5m×巾2m(表面積13m)のものを使用した。
本発明の急速冷凍・保管庫10は、上記従来のものに蓄冷構造体30を内張して付加した構成となした。当該蓄冷構造体30は、蓄冷材36にTiNi合金(比重6.7、比熱0.12Kcal/Kg℃)、熱容量0.71Kcal/Kg℃を使用した。この蓄冷材36はポリプロピレン製のハニカム状の芯材32Aa(厚み5mm)に充填(充填率60%)して格子状蓄熱構造部材38に形成した。
また、このハニカム状の芯材32Aの片面にはシート状の磁石34をその全面に接着して貼り付けた。
上記格子状蓄熱構造部材38の全熱容量は3160Kcal/℃+930Kcal/℃=4090Kcal/℃である。すなわち、急速冷凍・保管庫の蓄冷熱量409Kcal/℃以上となるのに対し、被凍結保管物の全熱量は50Kcal/℃である。
したがって、この格子状蓄熱構造材36の蓄冷熱量は被凍結・冷凍保管物の全熱量の約80倍もあり、充分な蓄冷熱量となる。またTiNiのマルテンサイトまたは相変態時の潜熱を考慮すると、さらに大きな蓄冷熱量となり、加えて保管庫10の躯体20の蓄冷熱量を考慮するとさらに大きな蓄冷熱量となる。
さらに、このシート状磁石34を貼り付けた格子状蓄熱構造部材38の両面には、磁性金属である鉄製の板材32Bを一対で積層固着し、シート状磁石34の配設側を庫内に対する背面とするとともに、その反対面側を庫内側として、その庫内側表面には当該鉄製板材32Bに積層して、さらにステンレスの薄板を高効率輻射材39としてその全面に貼り付けた。
以上の蓄冷材36を備えた蓄冷構造体30を内張りした急速冷凍・保管庫10と、内張りしない急速冷凍・保管庫とに、それぞれ前記被凍結保管物を同量ずつ保管して、扉の開閉テストを行った。その結果を以下の表に示す。
Figure 2005061729
以上は、いわしの場合であるが、凍結マグロ、凍結鶏肉の場合もほぼ同じ結果が得られた。生体細胞組織体の凍結保管においても細胞組織体の損傷が見られなかった。
なお、本発明の急速冷凍・保管庫10に用いる蓄冷構造体30は上述したものに限定されることはなく、後述する他の実施形態に示すような各種構造のもの等に置換し得る。さらには、蓄冷構造体30は必ずしも保管庫躯体10の内壁面に積層配置する必要はなく、例えば庫内の仕切壁等のように内壁面から離間させた状態にて配置して設けても良い。
=====蓄冷構造体の他の実施形態=====
図5〜図9はそれぞれ本発明にかかる蓄冷構造体の他の実施形態の概略構成を示す縦断面図である。なお、以下には前述した急速冷凍・保管庫10に用いられている第1実施形態の蓄冷構造体30と同一の部材には同一の符合を付してその詳しい説明は省略する。
図5の第2実施形態の蓄冷構造体30は、前述した急速冷凍・保管庫10の実施形態に用いられているものに近似した構成となっている。即ち、図示するようにこの実施形態の蓄冷構造体30にあっては、格子板状の芯材32Aの32Aa内に蓄冷材36が充填されてなる格子状蓄熱構造部材38の両面にそれぞれシート状磁石34が積層配設されて、さらにその両外側に一対の鉄製の板材32Bが積層接着された5層構造となっている。
図6の第3実施形態の蓄冷構造体30にあっては、格子板状の芯材32Aの32Aa内には蓄冷材36と磁石34とが充填されて、格子状蓄熱構造部材38が形成されている。そして当該格子状蓄熱構造部材38の両面にそれぞれ鉄製の板材32Bが一対で積層固着された3層構造となっている。ここで、蓄冷材36と磁石34とは格子板状の芯材32Aの32Aa内に交互に市松模様状に配設するのが好ましい。
図7の第4実施形態の蓄冷構造体30にあっては、対向配置される一対の鉄製の板材32Bにおける一方の板材32Bの内面に、その全面に亘ってシート状の磁石34が積層固着され、当該シート状磁石34と他方の板材32Bとの間に蓄冷材36が充填されて設けられている3層構造となっている。
図8の第5実施形態の蓄冷構造体30にあっては、対向配置された一対の板材32B間に、ブロック状に形成された永久磁石34と蓄冷材36とが配置された構成となっており、ブロック状の磁石34は直方体に形成されて適宜間隔を空けて多数配置されている。そして、当該ブロック状の各磁石34はその両側面が一対の鉄製の板材32Bに接触固着され、これらのブロック状磁石34と一対の板材32B間の間隙に蓄熱材が充填されて設けられている。永久磁石は34は、1500Gsのフェライト板であり、1.0m×0.1m×0.05mの矩形板で、一方の長辺がN極で他方の長辺がS極の極性を有するものである。
図9の第6実施形態の蓄冷構造体30にあっては、対向配置された一対の鉄製の板材32Bのそれぞれの内側面に、多数のブロック状の磁石34がその片面を接触固着されて設けられて、それら一対の板材32B及び多数の磁石34間の間隙に蓄冷材36が充填されて設けられている。
なお、上述した各種実施形態の蓄冷構造体30では、保持部材としての板材32Bには鉄板を用いているが、当該板材32Bは鉄板に限られることはない。即ち、他の磁性金属の板材32Bであっても良いし、非磁性金属板であっても良い。更には、金属に限らず各種樹脂製の板材32Bであってもかまわない。ただし、図8と図9とに示すようなブロック状に形成された磁石34を用いる場合には、当該磁石34に接触させて設ける板材32Bには磁性金属板を採用することが好ましい。即ち、多数のブロック状の磁石34に接触させて磁性金属板を設ければ、磁束を隣接する各磁石34相互間の空間にも均一に、つまり蓄冷材36に対してムラなく均等に磁力作用させて、当該蓄冷材36の熱容量を各部において均等となし得るからである。
本発明にかかる急速冷凍・保管庫の好適な実施形態の一例の概略構成を示す縦断面図である。 図1の急速冷凍・保管庫に用いられた本発明にかかる蓄冷構造体の第1実施形態を示す斜視図である。 急速冷凍・保管庫に装備される冷凍サイクルの一例を示す概略構成図である。 冷凍サイクルに供された圧縮機の冷凍特性たる、冷凍能力の対蒸発温度特性のグラフである。 蓄冷構造体の第2実施形態の概略構成を示す縦断面図である。 蓄冷構造体の第3実施形態の概略構成を示す縦断面図である。 蓄冷構造体の第4実施形態の概略構成を示す縦断面図である。 蓄冷構造体の第5実施形態の概略構成を示す縦断面図である。 蓄冷構造体の第6実施形態の概略構成を示す縦断面図である。
符号の説明
10 急速冷凍・保管庫
20 保管庫躯体
30 蓄冷構造体
32A 格子状の芯材
32Aa 空孔
32B 板材
34 磁石
36 蓄冷材
39 輻射材
40 磁場発生手段
50A 第1の冷凍サイクル
50B 第2の冷凍サイクル
52 蒸発器
52a 吸熱フィン
62A,62B 電子制御式膨張弁

Claims (19)

  1. 内部に被冷凍物を収納して保管する、断熱構造体からなる保管庫躯体と、
    該保管庫躯体内に設けられ、庫内の冷熱の一部を蓄積して庫内温度の上昇に応じて蓄熱した冷熱を庫内に放熱する蓄冷構造体と、
    該保管庫躯体内に磁場を作用させる磁場発生手段と、
    常温から略−10℃までの冷却効率が高く設定されて該保管庫躯体の庫内を冷却する第1の冷凍サイクルと、
    氷点下から略−60℃までの冷却効率が高く設定されて該保管庫躯体の庫内を冷却する第2の冷凍サイクルと、
    を備えたことを特徴とする急速冷凍・保管庫。
  2. 前記第1の冷凍サイクルは、磁場発生手段による磁場の存在下で、庫内を常温から略−10℃の該庫内に収納される被冷凍物に凍結が生じない過冷却温度帯まで冷却するように運転される一方、前記第2の冷凍サイクルは、該過冷却温度帯に冷却された未凍結の被冷凍物を同じく磁場の存在下で凍結させるべく庫内を少なくとも略−60℃以下(凍結温度帯)まで冷却するように運転されることを特徴とする請求項1記載の急速冷凍・保管庫。
  3. 前記第1冷凍サイクルの圧縮機がスクロール式圧縮機でなり、前記第2冷凍サイクルの圧縮機がスクリュー式2段圧縮機でなることを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の急速冷凍・保管庫。
  4. 前記第1冷凍のサイクルと第2の冷凍サイクルとが蒸発機の吸熱フィンを共有していることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の急速冷凍・保管庫。
  5. 前記蓄冷構造体が蓄冷材と該蓄冷材を保持する保持部材とからなることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の急速冷凍・保管庫。
  6. 前記保持部材が多数の空孔を有する格子板状の芯材であり、該芯材の空孔内に前記蓄冷材が充填されていることを特徴とする請求項5記載の急速冷凍・保管庫。
  7. 前記保持部材が対面して離間配置された一対の板材であり、該板材間に前記蓄冷材が充填されていることを特徴とする請求項5記載の急速冷凍・保管庫。
  8. 前記保持部材が多数の空孔を有する格子板状の芯材と該芯材を両面から挟時する一対の板材とからなり、該芯材の空孔内に前記蓄冷材が充填されていることを特徴とする請求項5記載の急速冷凍・保管庫。
  9. 前記蓄冷材が、比熱と密度との積が0.7以上の値を有することを特徴とする請求項5〜8のいずれかに記載の急速冷凍・保管庫。
  10. 前記蓄冷材が鉄または銅等の金属の粉あるいは粒であることを特徴とする請求項5〜8のいずれかに記載の蓄冷構造体。
  11. 前記蓄冷材が珪石やFe等の金属酸化物からなるセラミックスの粉あるいは粒であることを特徴とする請求項5〜8のいずれかに記載の蓄冷構造体。
  12. 前記蓄冷材がポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ナイロン等の高分子材料であることを特徴とする請求項5〜8のいずれかに記載の蓄冷構造体。
  13. 前記蓄冷材がNaCl,CaCl,MgCl,NHCl等の塩類水溶液、アルコール、吸水高分子材の水溶液又はゲル・ゾルを内蔵した包接物であることを特徴とする請求項5〜8のいずれかに記載の蓄冷構造体。
  14. 前記蓄冷材が、凍結対象とする被凍結保管物の凍結保管温度帯に相変態点を有して、該相変態点を跨る庫内温度降下時に潜熱を放熱する一方、庫内温度上昇時に潜熱を吸熱することを特徴とする請求項5〜8のいずれかに記載の急速冷凍・保管庫。
  15. 前記蓄冷材が形状記憶合金であることを特徴とする請求項14に記載の急速冷凍・保管庫。
  16. 前記蓄冷材が磁気的変態を有する材料であることを特徴とする請求項14に記載の凍結保管庫。
  17. 前記蓄冷構造体が前記蓄熱材に隣接配置された磁石を有することを特徴とする請求項5〜16に記載の急速冷凍・保管庫。
  18. 前記一対の板材が磁性金属板でなり、前記磁石はその片面が該一対の板材の少なくともいずれか一方に接触されて設けられていることを特徴とする請求項17に記載の急速冷凍・保管庫。
  19. 前記磁石がシート状に形成されて板材の内面側に積層配置されていることを特徴とする請求項17または18のいずれかに記載の急速冷凍・保管庫。
JP2003293914A 2003-08-15 2003-08-15 急速冷凍・保管庫 Expired - Fee Related JP4422989B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003293914A JP4422989B2 (ja) 2003-08-15 2003-08-15 急速冷凍・保管庫

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003293914A JP4422989B2 (ja) 2003-08-15 2003-08-15 急速冷凍・保管庫

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005061729A true JP2005061729A (ja) 2005-03-10
JP4422989B2 JP4422989B2 (ja) 2010-03-03

Family

ID=34370656

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003293914A Expired - Fee Related JP4422989B2 (ja) 2003-08-15 2003-08-15 急速冷凍・保管庫

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4422989B2 (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007119372A (ja) * 2005-10-26 2007-05-17 Hiroshima Univ 抜歯体の凍結保存方法
JP2011103775A (ja) * 2009-11-12 2011-06-02 Abi:Kk 試料長期保存装置
JP2011237109A (ja) * 2010-05-10 2011-11-24 Boston Com Ltd 保冷庫及び保冷用物品収納容器
JP2012072931A (ja) * 2010-09-28 2012-04-12 Panasonic Corp 蓄熱装置およびこれを用いた空気調和機
CN109900022A (zh) * 2019-03-12 2019-06-18 青岛澳柯玛超低温冷冻设备有限公司 一种蓄冷式蒸发器
WO2023016228A1 (zh) * 2021-08-11 2023-02-16 青岛海尔电冰箱有限公司 磁场保鲜储物容器和冰箱

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007119372A (ja) * 2005-10-26 2007-05-17 Hiroshima Univ 抜歯体の凍結保存方法
JP2011103775A (ja) * 2009-11-12 2011-06-02 Abi:Kk 試料長期保存装置
JP2011237109A (ja) * 2010-05-10 2011-11-24 Boston Com Ltd 保冷庫及び保冷用物品収納容器
US9609889B2 (en) 2010-05-10 2017-04-04 Boston Com., Ltd. Refrigerator and container for cold storage
JP2012072931A (ja) * 2010-09-28 2012-04-12 Panasonic Corp 蓄熱装置およびこれを用いた空気調和機
CN109900022A (zh) * 2019-03-12 2019-06-18 青岛澳柯玛超低温冷冻设备有限公司 一种蓄冷式蒸发器
WO2023016228A1 (zh) * 2021-08-11 2023-02-16 青岛海尔电冰箱有限公司 磁场保鲜储物容器和冰箱

Also Published As

Publication number Publication date
JP4422989B2 (ja) 2010-03-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9534817B2 (en) Conduction based magneto caloric heat pump
US10288327B2 (en) Use of unidirectional flow modes of magnetic cooling systems
JP4649389B2 (ja) 磁気冷凍デバイスおよび磁気冷凍方法
JP4703699B2 (ja) 磁気冷凍用磁性材料、磁気冷凍デバイスおよび磁気冷凍システム
JP4950918B2 (ja) 磁気冷凍装置用磁性材料、熱交換容器および磁気冷凍装置
US7536866B2 (en) Magnetic refrigerator
JP2008082663A (ja) 磁気冷凍デバイスおよび磁気冷凍方法
US7748228B2 (en) Refrigeration system capable of multi-faceted operation
JP2007147136A (ja) 磁気冷凍機
US20080276623A1 (en) Magnetic refrigerant material
JP4422989B2 (ja) 急速冷凍・保管庫
US20120174597A1 (en) Magnetic materials for magnetic refrigeration, magnetic refrigerating device, and magnetic refrigerating system
JP4276902B2 (ja) 蓄熱構造体および冷蔵保管庫
JP2007093071A (ja) 冷却装置
KR20100114296A (ko) 빙축열을 이용한 냉동사이클장치와 이를 구비한 축냉식 쇼케이스 장치 및 그 운전 제어방법
CN101726150A (zh) 一种高效冷冻冷藏系统
JP2006064321A (ja) 氷雪利用空調システム
KR20140019588A (ko) 급속 냉동실을 구비한 냉장고
KR200200173Y1 (ko) 축냉식 쇼케이스
FI20205446A1 (en) Temperature-controlled cold storage of a low-temperature device and a low-temperature device that uses the same
JP2002071170A (ja) 蓄熱式冷凍空調装置
JPH02238274A (ja) 冷却装置
KR20060027463A (ko) 급속 냉각장치를 구비하는 김치 냉장고
Ingale et al. Study of a Hybrid Magneto-Caloric Refrigerator and It's Applications in the Industry
JP2003065648A (ja) 冷媒の冷却方法および冷媒の冷却補助装置並びに冷却方法及び冷却装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060720

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080825

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090106

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090305

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20090512

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090811

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20090930

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20091110

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20091207

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121211

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4422989

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121211

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151211

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313532

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees