JP2005059394A

JP2005059394A - 横筋ブロック及び横筋ブロック成型用引抜きコアー

Info

Publication number: JP2005059394A
Application number: JP2003292474A
Authority: JP
Inventors: Yoshinobu Hoshino; 吉伸星野
Original assignee: KATSURA KIKAI SEISAKUSHO KK; KATSURA MACHINE CO
Current assignee: KATSURA KIKAI SEISAKUSHO KK; KATSURA MACHINE CO
Priority date: 2003-08-12
Filing date: 2003-08-12
Publication date: 2005-03-10

Abstract

【課題】外観状の不均一や横縞模様等が、横筋ブロックの商品価値を下げていた。
【解決手段】横筋を挿入する空洞部を備えた横筋ブロックにおいて、空洞部の開口側両側壁の内面下端部又は内面下端部下部から上部までが垂直面である横筋ブロック。横筋を挿入する空洞部を備えた横筋ブロックの空洞部の成型に使用される横筋ブロック成型用引抜きコアーにおいて、形状が下方開口の略半円筒状であり、下方開口部の両側面の外面下部又は外面下部から上部までが垂直面に形成された横筋ブロック成型用引抜きコアー。
【選択図】図１

Description

本発明は、家屋の外壁、家屋の周囲の塀などに使用される建築用コンクリートブロックの横筋ブロックと、その横筋ブロックの空洞部の成型に使用される引抜きコアーに関するものである。

コンクリート製の横筋ブロックは図８（ａ）（ｂ）に示すように、横筋を挿入する空洞部Ａと縦筋を挿入する縦穴Ｂとを備えている。横筋ブロックの成型方法の一つとして即時脱型方式がある。この方式は、図９に示すように、板状のパレットＤの上に、上面及び底面が開放されたブロック成型用のモールドボックスＥをのせ、モールドボックスＥの下部に開口された挿通孔Ｆに前記引抜きコアーＣをセットする。モールドボックスＥは図１０（ａ）〜（ｃ）及び図１１に示すように、空洞成型用コアーＧ及び空洞成型用エンドコアーＨと、それらの外周の周壁Ｉとに囲まれた空間Ｊが形成されている。前記のようにセットされたモールドボックスＥに、その上方の給材箱ＫからゼロスランプのパサパサのコンクリートＬを落とし込んで充填し、充填されたコンクリートＬをプランジャーＭによって加圧しながら、モールドボックスＥの振動軸を矢印方向に回転させることによりモールドボックスを上下に振動させてコンクリートＬを締め固め、その後、引抜き装置ＮによってモールドボックスＥより引抜きコアーＣを引き抜き、パレットＤを降下させて、成型された横筋ブロックＯをモールドボックスＥの下から押し出し（脱型し）、脱型後に横筋ブロックＯを養生する製造方法である。

前記引抜きコアーＣは図８（ａ）に示すように、下方開口の略半円筒状であり、下方開口部Ｐの両側壁Ｑが裾広がりのテーパとなっている。このため、その引抜きコアーＣを使用して成型される横筋ブロックＯは、図８（ａ）（ｂ）に示すように下方開口部の両側壁Ｒの内面下部Ｓが裾広がりのテーパになる。

従来の横筋ブロック及び引抜きコアーには次のような課題があった。
（１）横筋ブロックの下部のコンクリートの詰まりが悪く、フェイスシェル表面のテクスチャー（肌合い）が不均一になると同時に強度も不均一になるという不具合があった。特に、重量横筋ブロックでは図８（ａ）に示すようにフェイス面下部に山形の横縞模様Ｔが表れ、軽量横筋ブロックでは図８（ａ）に示すようにパレット面エッジに欠落部（ぼそぼそ）Ｕが表れる。
（２）前記横筋ブロックを使用して塀などを施工すると、不具合箇所が目立ち、外観が損なわれる。また、欠落部（ぼそぼそ）のあるパレット面エッジが脆いため、その部分が欠け易くなり、強度が不均一になる。

前記課題を解決するため、従来は、成型するブロックの形状、大きさ、材料の粒度、配合、コンクリートの練り具合によって、モールドボックスＥの振動条件を変えたり、モールドボックスＥ内への材料供給を回転強制攪拌式にする等して材料の供給方法を変えたり、引抜コアーの支持方法を変えたりしてきたが、これでは、前記成型条件が少しでも変わると前記不具合が再発してしまい、根本的な解決にはならなかった。

本発明の目的は上記の課題を解決し、肌合いがきれいで、強度も均一な横筋ブロックと、その横筋ブロックの横筋を挿入する空洞部の成型のための引抜きコアーとを提供することにある。

本件出願の横筋ブロックは、横筋を挿入する空洞部を備えた横筋ブロックにおいて、空洞部の開口側両側壁の内面下端部又は内面下端部下部から上部までが垂直面に成型されたものである。

本件出願の横筋ブロック成型用引抜きコアーは、横筋を挿入する空洞部を備えた横筋ブロックの空洞部の成型に使用される横筋ブロック成型用引抜きコアーにおいて、形状が下方開口の略半円筒状であり、下方開口部の両側面の外面下部又は外面下部から上部までが垂直面に成型されたものである。

本件出願の横筋ブロックには次のような効果がある。
横筋を挿入する空洞部の開口側両側壁の内面下端部又は内面下端部下部から上部までが垂直面に成型されているので、空洞部の側両側壁の下端まで均一にコンクリートが詰まったものとなり、山形の横縞模様が無く、ぼそぼその欠けも無いため、フェイスシェル表面のテクスチャー（肌合い）が均一で、きれいなものとなり、塀などを施工してもきれいに仕上がる。

本件出願の横筋ブロック成型用引抜きコアー（以下、単に「引抜きコアー」と記す。）は、形状が下方開口の略半円筒状であり、下方開口部の両側面の外面下部又は外面下部から上部までが垂直面に成型されているので、次のような効果がある。
（１）モールドボックスに落とし込まれて充填されるコンクリートが引抜きコアーの外周面に沿って下方開口部の両側面の外面下部まで確実に落ち込み、その下部まで確実に詰まるので、重量ブロックでも表面に横縞模様が無く、軽量ブロックでもぼそぼその欠けが無く、いずれのブロックでもフェイスシェル表面のテクスチャー（肌合い）が均一で、きれいで、強度も均一で、商品価値の高い横筋ブロックが成型される。
（２）材料や成型条件に左右されずに安定した形状、仕上がり、品質の横筋ブロックを成型することができる。

（横筋ブロックの実施形態１）
本発明の横筋ブロックの実施形態の一例を図１（ａ）（ｂ）に基づいて説明する。図１（ａ）（ｂ）に示す横筋ブロック１はコンクリート製の直方体であり、三個の縦穴２と、両外側の二個の半割り縦穴３と、横筋を挿入可能な空洞部５が形成されている。三個の縦穴２は空洞部５の上まで縦方向に成型され、二個の半割り縦穴３は縦方向に貫通して成型され、三個の縦穴２と半割り縦穴３は仕切り壁４で仕切られている。空洞部５は横筋ブロック１の長手方向両側方（面）６、７と下方（面）８に開口している。更に、空洞部５の両側壁１０、１１の内面下端部１２、１３は垂直面に成型され、上部は円弧状に成型されている。内面下端部１２、１３の高さｈは１０ｍｍ以上とするのが望ましい。

（横筋ブロックの実施形態２）
本発明の横筋ブロックの実施形態の一例を図２（ａ）（ｂ）に基づいて説明する。図２（ａ）（ｂ）に示す横筋ブロック１の基本的形状、構造、材質、サイズは図１（ａ）（ｂ）に示すものと同じであり、異なるのは、空洞部５の両側壁１０、１１の内面が下端部１２、１３から上方部１４、１５まで垂直面に成型され、天井面１６が略水平面に成型されて、空洞部５の全体の形状が略矩形に成型されていることである。

（引抜きコアーの実施形態１）
本発明の引抜きコアー２１の一実施例を図１（ａ）及び図３（ａ）〜（ｃ）に基づいて説明する。この引抜きコアー２１は金属製とか硬質樹脂製であり、下方開口の略半円筒状であり、下方開口部２２の両側壁２３、２４の外面下部２５、２６が裾広がりでは無く、垂直面に形成されている。この引抜きコアー２１は図９に示す従来の引抜きコアーＣと同様に、図９に示すモールドボックスＥとその下のパレットＤとの間の空間に差し込み、引き抜き可能なサイズとしてある。
引抜きコアー２１の長手方向一端には引抜き装置Ｎに連結するための連結具２７が取付けられている。引抜きコアー２１には図３（ｃ）のように両側壁２３、２４の長手方向両端間に補強リブ２８を設けて、充填されたコンクリートの荷重が加わっても押されて広がらない（変形しない）ようにしてある。

（引抜きコアーの実施形態２）
本発明の引抜きコアーの他の実施例を図２（ａ）及び図４（ａ）〜（ｃ）に基づいて説明する。この引抜きコアー２１の材質、サイズ等は図１（ａ）に示す引抜きコアーの実施形態１と基本的に同じであり、異なるのは下方開口部２２の両側壁２３、２４の外面下部２５、２６から上部２９、３０までが垂直面に成型され、上面３１が略水平に形成されて、全体として矩形の略半割り筒状となっていることである。この引抜きコアー２１も図４（ｃ）のように両側壁２３、２４の端部間に補強リブ２８を設けることができる。

図３の引抜きコアー１を用いて、図１の横筋ブロック１を成型するには、図７（ａ）（ｂ）に示すように、モールドボックス４１をパレット４２の上にのせ、両者の間の空間に引抜きコアー２１を差し込み、モールドボックス４１内に空洞成型用コアー４４及び空洞成型用エンドコアー４５を備えた中子を配置し、そのモールドボックス４１内の空間４６に給材箱４７からゼロスランプのパサパサのコンクリート４８を落とし込んで充填する。この場合、引抜きコアー２１の下方開口部２２の両側壁２３、２４の外面下部２５、２６が垂直面に形成されているので、ゼロスランプのパサパサのコンクリート４８は引抜きコアー２１の外周面に沿って下まで落とし込まれて詰まる。落とし込まれたコンクリート４８をプランジャー４９によって加圧し、モールドボックス４１を振動させてコンクリート４８を締め固める。その後に、引抜き装置５０によって引抜きコアー２１を引き抜く（図２（ｂ）参照）。
引抜きコアー２１を引き抜いたら、成型された横筋ブロック１がのっているパレット４２を横筋ブロック１ごと、モールドボックス４１より取り出し、養生する。この引抜きコアー２１を使用して成型された横筋ブロック１は図１（ａ）（ｂ）に示すような形状となる。この場合、横筋ブロック１の縦穴２はコアー４４の抜き跡に成型され、半割り縦穴３はエンドコアー４５の抜き跡に成型される。

前記製造方法において、図３の引抜きコアー２１を図４の引抜きコアー２１に置き換えて横筋ブロック１を成型することもできる。図４の引抜きコアー２１を使用して成型された横筋ブロック１は図２（ａ）（ｂ）に示すような形状となる。

本発明の横筋ブロックは、前記各実施形態に記載のコンクリートブロック成型装置以外の装置や機構によっても成型することができる。

本発明の横筋ブロック成型用引抜きコアーは、建築用コンクリートブロックの横筋ブロック以外の空洞部を有する建築用コンクリートブロック全般の成型にも応用できる。

（ａ）は、本発明の横筋ブロック及び横筋ブロック成型用引抜きコアーの実施形態の一例を示す斜視図。（ｂ）は、（ａ）に示す横筋ブロックの断面図。（ａ）は、本発明の横筋ブロック及び横筋ブロック成型用引抜きコアーの実施形態の他の一例を示す斜視図。（ｂ）は、（ａ）に示す横筋ブロックの断面図。（ａ）は図１に示す横筋ブロックの型枠を示す平面図。（ｂ）は、（ａ）に示す横筋ブロックの型枠を示す正面図。（ｃ）は（ａ）に示す横筋ブロックの型枠を示す側面図。（ａ）は図２に示す横筋ブロックの型枠を示す平面図。（ｂ）は、（ａ）に示す横筋ブロックの型枠を示す正面図。（ｃ）は（ａ）に示す横筋ブロックの型枠を示す側面図。図３（ａ）〜（ｃ）に示す横筋ブロックの型枠を示す斜視説明図。図４（ａ）〜（ｃ）に示す横筋ブロックの型枠を示す斜視説明図。（ａ）、（ｂ）は夫々コンクリートブロック成型装置の様子を示す説明図。（ａ）は、従来の横筋ブロック及び横筋ブロック成型用引抜きコアーを示す斜視図。（ｂ）は、（ａ）に示す横筋ブロックの断面図。（ａ）、（ｂ）は従来の夫々コンクリートブロック成型装置の様子を示す説明図。（ａ）は従来の横筋ブロックの型枠を示す平面図。（ｂ）は、（ａ）に示す横筋ブロックの型枠を示す正面図。（ｃ）は（ａ）に示す横筋ブロックの型枠を示す側面図。図１０（ａ）〜（ｃ）に示す横筋ブロックの型枠を示す斜視説明図。

符号の説明

１横筋ブロック
５空洞部
１２、１３内面下端部
２１引抜きコアー
２２下方開口部

Claims

横筋を挿入する空洞部を備えた横筋ブロックにおいて、空洞部の開口側両側壁の内面下端部又は内面下端部下部から上部までが垂直面であることを特徴とする横筋ブロック。
横筋を挿入する空洞部を備えた横筋ブロックの空洞部の成型に使用される横筋ブロック成型用引抜きコアーにおいて、形状が下方開口の略半円筒状であり、下方開口部の両側面の外面下部又は外面下部から上部までが垂直面に形成されたことを特徴とする横筋ブロック成型用引抜きコアー。