JP2005059375A - インクジェット記録ヘッド、インクジェットヘッドカートリッジ及びインクジェット記録装置 - Google Patents

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陽一 渡辺
Tomoki Umezawa
智樹 梅澤
Kenji Yamazaki
憲二 山崎
Hiroyuki Kurita
博之 栗田
Naoshi Kotake
直志 小竹
Masaki Kataoka
雅樹 片岡
Tadakuni Funatsu
格国 船津
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Abstract

【課題】 インクジェット記録ヘッドに発生する熱を好適に放熱し、熱による金属製ヒートシンクの歪や反りを軽減すると共に、インクジェット記録ヘッドの振動や重量の増加を軽減する。
【解決手段】 インクジェットヘッドカートリッジ30は、インクジェット記録ヘッド38とインクタンク34とが一体に構成されている。記録ヘッド38には、インク噴出用の記録ヘッドチップ32と、この記録ヘッドチップ32を組み付ける金属製のヒートシンク36とが設けられている。ヒートシンク36は、マグネシウムを含む合金で形成されており、記録ヘッドチップ32に発生する熱を効率よく放熱する。また、ヒートシンク36の表面に放熱性のセラミックシートを貼着してもよい。これにより、熱によるヒートシンク36の歪や反りを軽減できると共に、ヒートシンク36を軽量化できる。また、記録ヘッドチップ32の振動を軽減して高品質な画像を記録できる。
【選択図】 図3

Description

本発明は、紙等の記録媒体上にインク滴を吐出して画像(文字も含む。以下、同じ)を記録するインクジェット記録ヘッド(以下、単に「記録ヘッド」という場合がある)、インクジェットヘッドカートリッジ及びインクジェット記録装置に関する。
従来から、記録媒体の搬送方向と直交する方向に往復移動するキャリッジに、インクジェット記録ヘッドを搭載し、記録媒体の所定ピッチ毎の搬送と、キャリッジの往復移動(記録ヘッドの走査)とを交互に繰り返しながら、そのインクジェット記録ヘッドのノズルからインク滴を吐出して、所望とする画像データに基づいた画像を記録媒体に記録(形成)するインクジェット記録装置は知られている。
このようなインクジェット記録装置にあっては、近年、カラー画像での連続印刷の高速化(単位時間当たりのプリント枚数の増加)が望まれており、それに対応するべく、印字周波数(印字速度)の高速化、記録ヘッドの長尺化(多ノズル化)、記録ヘッドの走査速度の高速化が進んでいる。また、印字品質の高品位化も要求されており、記録ヘッドの電気的負荷が増大している。
しかしながら、記録ヘッドは加熱されることによってインクを噴射するので、印字周波数の高速化、印字品質の高品位化が進むと、それに伴って記録ヘッドの発熱量が増大し、発熱による金属製ヒートシンクの歪や反りが発生する。また、印字速度の高速化に伴い、記録ヘッドが長尺化し、記録ヘッドの重量が増大している。
このように記録ヘッドの発熱量が増大し、熱による金属製ヒートシンクの歪や反りが発生すると、インクジェット記録装置の印字性能の低下はもちろんのこと、印字品質の低下、更にはインクジェット記録装置の故障を招くおそれがある。また、記録ヘッドの重量が増大すると、記録ヘッドの加減速時の振動が増大し、走査速度も低下する。
これらの問題のうち発熱に対しては、従来、記録ヘッドに取り付けられている金属製ヒートシンクを大型化(表面積を増大化)して対応していた。しかし、ヒートシンクを大型化すると、記録ヘッドの重量が増大し、ヒートシンクの加工工数も増大するため、コストアップやインクジェット記録装置の大型化が懸念される。
ヒートシンクの熱による反り等の対策としては、記録ヘッドと金属製ヒートシンクとの間に記録ヘッドと同種の材料を介在させ、熱膨張率の差による反り、割れを低減することが行われていた(例えば、特許文献1参照)。しかし、同種の材料を介在させると記録ヘッドの構造が複雑になり、製造コスト、材料コストが高くなる。
また、他の対策として、記録ヘッドと金属製ヒートシンクとの間の接着剤に熱伝導性の良い材料を使用することにより、放熱性を高め、熱膨張を低く抑えることも行われていたが(例えば、特許文献2参照)、反り対策としては十分でない。
記録ヘッドの振動の問題に対しては、駆動モーターを高出力化したり、振動を低減するために記録ヘッドの重量を増大することが考えられるが、駆動モーターや駆動用シャフトが大きくなるため、装置が大型化する。また、他の振動対策として、キャリッジと記録ヘッドの間に振動吸収体を取り付けることが考えられるが、同様にコストアップ、キャリッジの構造の複雑化、インクジェット記録装置の大型化が懸念される。
特開2002−337343号公報 特開2001−150680号公報
そこで、本発明は、印字周波数が高速化されたり、印字品質が高品位化されても、大型化やコストが上昇することなく、記録ヘッドに発生する熱を好適に放熱することができるインクジェット記録ヘッド、インクジェットヘッドカートリッジ及びインクジェット記録装置を得ることを目的とする。さらに、記録ヘッドが長尺化されても、記録ヘッドの振動、重量の増大を低減することができるインクジェット記録ヘッド、インクジェットヘッドカートリッジ及びインクジェット記録装置を得ることを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明に係る請求項1に記載のインクジェット記録ヘッドは、加熱素子を備えるノズルからインクを吐出する記録ヘッドチップと、前記記録ヘッドチップの熱を放熱する金属製のヒートシンクと、を有するインクジェット記録ヘッドであって、前記ヒートシンクが、マグネシウムを成分とする合金で構成されていることを特徴としている。
請求項1の発明では、マグネシウムを成分とする合金で構成されたヒートシンクは熱伝導率が高いので、記録ヘッドチップから発生する熱は、ヒートシンクから効率よく放熱される。
さらに、インクジェット記録ヘッドから熱が効率よく放熱されるため、記録ヘッドチップからの熱や長期の使用によって、ヒートシンクに歪や反りが生じるのを低減することができる。また、マグネシウムを用いることで他の金属よりも軽量化でき、振動吸収性にも優れているため、インクジェット記録ヘッドが振動によって位置ずれするような不具合も発生せず、高精細な印字が可能となる。
請求項2に記載のインクジェット記録ヘッドは、加熱素子を備えるノズルからインクを吐出する記録ヘッドチップと、前記記録ヘッドチップの熱を放熱する金属製のヒートシンクと、を有するインクジェット記録ヘッドであって、放熱性のセラミックシートが前記ヒートシンクに貼り付けられていることを特徴としている。
請求項2の発明では、金属製のヒートシンクにセラミックシートが貼り付けられているので、インクジェット記録ヘッドから発生する熱は、ヒートシンクからセラミックシートを介して放熱される。したがって、インクジェット記録ヘッドの放熱が効率よく行われる。さらに、記録ヘッドチップからの熱や経時変化により、ヒートシンクに歪や反りが生じるのを低減することができる。
請求項3に記載のインクジェット記録ヘッドは、請求項1又は請求項2に記載の構成において、前記記録ヘッドチップが、前記ノズルを配列した方向に1インチ(25.4mm)以上の幅を備えた記録ヘッドチップであることを特徴としている。
請求項3の発明では、特に発熱量の多い長尺記録ヘッドにおいても記録ヘッドチップからの放熱が良好に行われ、ヒートシンクの熱や経時変化による歪や反りを低減することができる。また、ヒートシンクがマグネシウムを含む合金で構成されることにより、インクジェット記録ヘッドの軽量化が可能となり、また振動吸収性にも優れているため、振動による画質劣化を防止して高精細な印字を行うことが可能となる。
請求項4に記載のインクジェット記録ヘッドは、請求項1又は請求項2に記載の構成において、前記記録ヘッドチップが、シリコン単結晶基板で成形されていることを特徴としている。
請求項4の発明では、記録ヘッドチップがシリコン単結晶基板で成形されているため、本来、割れやひびが入りやすいが、記録ヘッドチップの熱を効率よく放熱させることで、ヒートシンクの歪や反りを低減でき、シリコン単結晶基板に与えるストレスが小さくなる。このため、シリコン単結晶基板が割れたり、ひびが入るのを抑制することができ、インクジェット記録ヘッドの高寿命化が可能となる。
請求項5に記載のインクジェットヘッドカートリッジは、請求項1から請求項4までのいずれかに記載のインクジェット記録ヘッドと、前記インクジェット記録ヘッドにインクを供給するインクタンクとを一体としたことを特徴としている。
請求項5の発明では、請求項1乃至請求項4に記載のインクジェット記録ヘッドを備えているので、インクジェット記録ヘッドの放熱が効率よく行われ、ヒートシンクの熱及び経時変化による歪や反りを低減したインクジェットヘッドカートリッジを実現できる。また、ヒートシンクにマグネシウムを成分とする合金を用いることにより、インクジェットヘッドカートリッジを軽量化し、振動による画質劣化を防止することができ、高速時においても高精細な印字を行うことが可能となる。
請求項6に記載のインクジェット記録装置は、請求項1から請求項4までのいずれかに記載のインクジェット記録ヘッドを備えることを特徴としている。
請求項6の発明では、請求項1乃至請求項4に記載のインクジェット記録ヘッドを備えているので、インクジェット記録ヘッドの放熱が効率よく行われ、ヒートシンクの熱及び経時変化による歪や反りを低減したインクジェット記録装置を実現できる。また、ヒートシンクにマグネシウムを成分とする合金を用いることにより、インクジェット記録ヘッドを軽量化し、振動による画質劣化を防止することができ、高速時においても高精細な印字を行うことが可能となる。
本発明によれば、インクジェット記録ヘッドが発生する熱を効率よく放熱し、熱及び経時変化によるヒートシンクの歪や反りの発生を低減することができる。さらに、インクジェット記録ヘッドを軽量化でき、振動による画質劣化を防止して高精細な印字を行うことが可能となる。
以下、本発明の第1実施形態を図面に示す実施例を基に詳細に説明する。まず、最初にインクジェット記録装置10の概要を説明し、次に、本発明に係る要部について説明をする。なお、記録媒体は記録紙60として説明をする。また、図1において、記録紙60のインクジェット記録装置10における搬送方向と直交する方向を主走査方向として矢印Mで表し、搬送方向を副走査方向として矢印Sで表す。
図1で示すように、インクジェット記録装置10は、後述する記録ヘッドチップ32が設けられたインクジェットヘッドカートリッジ30を搭載するキャリッジ12を備えている。このキャリッジ12の記録紙60の搬送方向上流側(以下、単に「上流側」という)には一対のブラケット14が突設されており、そのブラケット14には円形状の開孔14Aが穿設されている。そして、その開孔14Aに、主走査方向に架設されたシャフト20が挿通されている。
また、主走査方向の両端側には、主走査機構16を構成する駆動プーリー(図示省略)と従動プーリー(図示省略)が配設されており、その駆動プーリーと従動プーリーに巻回されて、主走査方向に走行するタイミングベルト22の一部がキャリッジ12に固定されている。したがって、キャリッジ12は主走査方向に往復移動可能に支持される構成であり、その移動速度は、約1.0m/秒の高速度とされている。
また、このインクジェット記録装置10には、画像印刷前の記録紙60を束にして入れておく給紙トレイ26が設けられており、その給紙トレイ26の上方には、記録ヘッドチップ32により画像が印刷された記録紙60が排出される排紙トレイ28が設けられている。そして、給紙トレイ26から1枚ずつ給紙された記録紙60を所定のピッチで副走査方向へ搬送する搬送ローラー及び排出ローラーからなる副走査機構18が設けられている。また、このインクジェット記録装置10には、印刷時において、各種設定を行うコントロールパネル24が設けられている。
図2〜図4で示すように、インクジェットヘッドカートリッジ30は、ノズル37の数に対応してインク噴射用の加熱素子を備えた記録ヘッドチップ32と、記録ヘッドチップ32のノズル37にインクを供給するインクタンク34とが一体に構成されたものである。さらに、金属製のヒートシンク36はインクジェット記録ヘッド38の一方の側面部及び両端部を抱き込むように屈曲されており、記録ヘッドチップ32を組み付けるとともに、記録ヘッドチップ32において発生した熱を放熱する役割も兼ねている。
さらに、インクジェット記録ヘッド38とこのインクジェット記録ヘッド38にインクを供給するインクタンク34で構成されたインクジェットヘッドカートリッジ30には、インクジェット記録ヘッド38とキャリッジ12とを電気的に接続するEPC基板70が設けられている。
ヒートシンク36はマグネシウムを成分とする合金で形成されている。このマグネシウム合金は、樹脂材よりも熱伝導性(放熱性能)に優れている。具体的に言うと、例えばABSやPCなどの樹脂材の熱伝導度が0.2W/m・kであるのに対し、マグネシウムの熱伝導度は72W/m・kである。このため、記録ヘッドチップ32において発生した熱はヒートシンク36に伝播して放熱されるようになっている。また、マグネシウム合金は、後述するが他の金属に比べて軽量であり、ヒートシンク36を軽量化することができる。
また、記録ヘッドチップ32は、シリコン単結晶基板をエッチングして成形されており、長手方向に1インチ(25.4mm)の幅を備えた長尺記録ヘッドである。なお、本実施形態では、1インチの長さのものしか図示していないが、より長尺記録ヘッドは1インチ以上の長さになるものもあり(例えばA4用紙幅の長さのもの)、その場合は金属製のヒートシンクも長尺とする。また、1インチの長さの記録ヘッドを並べて長尺化する場合、1枚のヒートシンクで放熱するようにしてもよい。
記録ヘッドチップ32に設けられたノズル37が記録紙60と対向するように、インクジェットヘッドカートリッジ30がキャリッジ12に搭載される。そして、記録ヘッドチップ32を備えたインクジェットヘッドカートリッジ30が主走査機構16によって主走査方向に移動しながら、記録紙60に対してノズル37からインク滴を吐出することにより、所定のバンド領域に対して画像の記録が行われる。
そして、主走査方向への1回の移動が終了すると、記録紙60は、副走査機構18によって副走査方向に所定ピッチ搬送され、再び記録ヘッドチップ32が主走査方向(前述とは反対方向)に移動しながら、次のバンド領域に対して画像の記録を行うようになっており、このような動作を複数回繰り返すことによって、記録紙60に画像データに基づく画像が記録される。
以上のような構成のインクジェット記録装置10において、図5〜図7で示すように、キャリッジ12には、ブラック、シアン、マゼンタ、イエローの各色のインクジェットヘッドカートリッジ30を交換可能に収納する4つの収納室40が設けられている。各収納室40は、キャリッジ12の左側壁42と、右側壁44と、その間を等間隔に区切る3枚の側壁46とで構成されており、各収納室40の底部には、各記録ヘッドチップ32のインク吐出面に設けられたノズルを露出させる開口40Aが穿設されている。そして、各収納室40の上部には各インクジェットヘッドカートリッジ30を収納した後、そのインクジェットヘッドカートリッジ30が外れないように固定するロックレバー48がそれぞれ上下方向に回動可能に設けられている。
また、側壁46と右側壁44にはバネ取付部43が形成されており、各インクジェットヘッドカートリッジ30を主走査方向のどちらか一方向へ付勢する(図示のものはインクジェットヘッドカートリッジ30の右側面部を押圧して左方向へ付勢する)付勢手段としての板バネ50がバネ取付部43に取り付けられている。そして、左側壁42と側壁46の下端には2つの位置決め部材52、54が所定間隔を隔てて(上流側と下流側に離間されて)突設されている。位置決め部材52、54は、キャリッジ12と一体に成形された平板状の突起であり、各インクジェットヘッドカートリッジ30の下部、即ち記録ヘッドチップ32の左側面部に取り付けられた金属製のヒートシンク36(図2参照)が、その平面(以下、「基準面」という)に当接するようになっている。
この金属製のヒートシンク36の位置決め部材52、54の基準面と当接する面は平面状に形成されており、その基準面に対して精度よく当接できるようになっている。したがって、インクジェットヘッドカートリッジ30をキャリッジ12の各収納室40内に精度よく位置決め配置することができる。
以上のようなインクジェット記録装置10において、次に、その作用を説明する。まず、キャリッジ12に形成された4つの収納室40に、それぞれブラック、シアン、マゼンタ、イエローの各インクジェットヘッドカートリッジ30を搭載する。このとき、各インクジェットヘッドカートリッジ30は、各板バネ50の付勢力により、左方向に付勢されているため、その左側面部に取り付けられたヒートシンク36が位置決め部材52、54の基準面に当接し、精度よく位置決めされる。
その後、記録ヘッドチップ32のノズル37からインクを噴射して印刷を行うが、この際、記録ヘッドチップ32において発生する熱は、金属製のヒートシンク36に伝播して放熱される。このヒートシンク36は、熱伝導性に優れたマグネシウム合金で形成されているので、記録ヘッドチップ32における放熱効率(冷却効率)を従来に比べ格段に向上させることができ、連続噴射時の記録ヘッドチップ32の昇温による不具合を軽減することができる。
また、本実施形態のマグネシウム合金は、Mg−Al系、Mg−Zn系、Mg−希土類元素系が使用されており、他の金属に比べて軽量(比重がアルミニウムの約2/3、鉄の1/4)で、切削抵抗が小さく加工がしやすいため、ヒートシンク36の軽量化、コンパクト化を図ることができるとともに、ヒートシンク36を高い精度で加工することができる。ヒートシンク36を軽量化、コンパクト化することにより、長尺記録ヘッドの重量が増大するのを防止することができる。
また、マグネシウム合金は、他の金属よりも変形に対する抵抗力が強いので、衝撃や温度変化、経時変化によるヒートシンク36の歪や反りの発生を最小限にとどめることができる。このため、記録ヘッドチップ32のシリコン単結晶基板に与えるストレスが小さくなり、シリコン単結晶基板が割れたり、ひびが入るのを低減し、記録ヘッドチップ32の高寿命化を図ることができる。なお、シリコン単結晶基板をインク噴射用のチップに使用することで、LSIの工程でノズルの形成やヒーター、回路を形成することができるために製造工程が集約できるという利点もある。
さらに、マグネシウム合金は、他の金属よりも振動・衝撃エネルギーの吸収特性がよいため、主走査方向に往復移動しながら印字する記録ヘッドチップ32に加わる振動を極力低減することができる。したがって、キャリッジ12内で位置決めされたインクジェットヘッドカートリッジ30を最適な位置に保持する保持性能を向上させることができ、印字性能を高めることができる。これにより、高精細な印刷を実現することが可能となる。
次に、本発明の第2実施形態を図8に示す実施例を基に詳細に説明する。
なお、第1実施形態と同一の部材には同一の符号を付し、重複した説明は省略する。
図8に示すように、インクジェットヘッドカートリッジ80に設けられた金属製のヒートシンク36の表面には、薄膜状の放熱性のセラミックシート82が接着剤により貼着されている。このセラミックシート82は中央部付近には2つの開孔82Aが設けられている。開孔82Aを形成することで、ヒートシンク36が位置決め部材52,54と当接できるようにしている。セラミックシート82には熱伝導性に優れた材料が用いられ、例えばBeOなどの酸化物系が使用されている。また、酸化物系のほかに炭化物系(SiC、TiC,WCなど)、窒化物系(Si34、ZrN、BNなど)なども用いられる。
本実施形態のセラミックシート82は、熱伝導度が156W/m・kであり、ヒートシンク36のほぼ表面全体に貼着することによって、記録ヘッドチップ32からヒートシンク36に伝播した熱をセラミックシート82により効率よく放熱させることができる。このため、記録ヘッドチップ32における放熱効率(冷却効率)をより一層向上させることができ、連続噴射時の記録ヘッドチップ32の昇温による不具合を軽減することができる。これと共に、衝撃、熱、及び経時変化によるヒートシンク36の歪や反りの発生をより一層低減することができる。これにより、記録ヘッドチップ32のシリコン単結晶基板に与えるストレスが小さくなり、シリコン単結晶基板が割れたり、ひびが入るのを低減し、記録ヘッドチップ32の高寿命化を図ることができる。
以上、本実施形態のインクジェット記録装置10では、インクジェット記録ヘッド32における放熱を良好にし、振動や重量の増大を防止できるが、このインクジェット記録装置10は記録紙60上への画像(文字を含む)の記録に限定されるものではない。すなわち、記録媒体は紙に限定されるものでなく、また、吐出する液体もインクに限定されるものではない。例えば、高分子フィルムやガラス上にインクを吐出してディスプレイ用カラーフィルターを作成したり、溶接状態の半田を基板上に吐出して部品実装用のバンプを形成したりする等、工業用的に用いられる液滴噴射装置全般に含まれる。
本発明の第1実施形態に係るインクジェット記録装置を示す一部破断概略斜視図である。 本発明の第1実施形態に係るインクジェットヘッドカートリッジを示す概略斜視図である。 本発明の第1実施形態に係るインクジェットヘッドカートリッジの記録ヘッドチップ部分を示す概略斜視図である。 本発明の第1実施形態に係るインクジェットヘッドカートリッジを示す概略側面図である。 本発明の第1実施形態に係るインクジェットヘッドカートリッジを組み込むキャリッジを示す概略斜視図である。 本発明の第1実施形態に係るインクジェットヘッドカートリッジが組み込まれたキャリッジを示す概略斜視図である。 本発明の第1実施形態に係るインクジェットヘッドカートリッジを組み込むキャリッジを示す概略平面図である。 本発明の第2実施形態に係るインクジェットヘッドカートリッジを示す概略斜視図である。
符号の説明
10 インクジェット記録装置
12 キャリッジ
20 シャフト
30 インクジェットヘッドカートリッジ
32 記録ヘッドチップ
34 インクタンク
36 ヒートシンク
37 ノズル
38 インクジェット記録ヘッド
40 収納室
50 板バネ
52 位置決め部材
54 位置決め部材
60 記録紙(記録媒体)
80 インクジェットヘッドカートリッジ
82 セラミックシート

Claims (6)

  1. 加熱素子を備えるノズルからインクを吐出する記録ヘッドチップと、
    前記記録ヘッドチップの熱を放熱する金属製のヒートシンクと、を有するインクジェット記録ヘッドであって、
    前記ヒートシンクが、マグネシウムを成分とする合金で構成されていることを特徴とするインクジェット記録ヘッド。
  2. 加熱素子を備えるノズルからインクを吐出する記録ヘッドチップと、
    前記記録ヘッドチップの熱を放熱する金属製のヒートシンクと、を有するインクジェット記録ヘッドであって、
    放熱性のセラミックシートが前記ヒートシンクに貼り付けられていることを特徴とするインクジェット記録ヘッド。
  3. 前記記録ヘッドチップが、前記ノズルを配列した方向に1インチ以上の幅を備えた記録ヘッドチップであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のインクジェット記録ヘッド。
  4. 前記記録ヘッドチップが、シリコン単結晶基板で成形されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のインクジェット記録ヘッド。
  5. 請求項1から請求項4までのいずれかに記載のインクジェット記録ヘッドと、前記インクジェット記録ヘッドにインクを供給するインクタンクとを一体としたことを特徴とするインクジェットヘッドカートリッジ。
  6. 請求項1から請求項4までのいずれかに記載のインクジェット記録ヘッドを備えることを特徴とするインクジェット記録装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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