JP2005057250A - アクチュエータ装置及びその製造方法 - Google Patents

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Yukihisa Takeuchi
幸久 武内
Tsutomu Nanataki
七瀧  努
Koji Kimura
浩二 木村
Natsuki Shimokawa
夏己 下河
Takayoshi Akao
隆嘉 赤尾
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Abstract

【課題】不良なアクチュエータが存在しても、正常なアクチュエータで変位を補償できるようにし、また、表示装置として適用した場合に、開口率及び輝度の向上を図れるようにする。
【解決手段】アクチュエータ装置10Aは、基板12上に複数のアクチュエータ14が平面的に配列された駆動部16と、駆動部16における複数のアクチュエータ14の駆動力が伝達される1つの第1の板部材18と、該第1の板部材18に対向して配された1つの第2の板部材20とを有する。第1の板部材18と第2の板部材20との間には、複数のスペーサ22が形成され、これらスペーサ22によって例えばm個の区画が形成されている。第1の板部材18と基板12との間にも、複数のスペーサ24が形成され、これらスペーサ24によってm個の区画が形成されている。そして、各区画毎にn個のアクチュエータ14が割り当てられている。
【選択図】図1

Description

本発明は、表示装置として適用させることができ、また、光変調器、可変コンデンサなど様々なアプリケーションにも適用させることができるアクチュエータ装置及びその製造方法に関する。
複数のアクチュエータを有するアクチュエータ装置は、表示装置として適用させることができ、また、光変調器、可変コンデンサなど様々なアプリケーションにも適用できることが明らかとなっている(例えば特許文献1参照)。ここで、表示装置を例にとると、本出願人は、以下の効果を達成すべく、新規な表示装置を提案している。
(1)光導波板と画素構成体とのクリアランス(ギャップ)を容易に形成することができ、かつ、全画素にわたって均一に形成することができる。
(2)前記ギャップの大きさを容易に制御することができる。
(3)光導波板への画素構成体の貼り付きを防止することができ、応答速度の高速化を有効に図ることができる。
(4)所定の画素構成体が光導波板に接触した際に、当該画素構成体に光が効率よく導入されるように、画素構成体の接触面(光導波板との接触面)を平滑に形成することができる。
(5)画素の応答速度を確保することができる。
(6)全画素にわたって均一な輝度を得ることができる。
(7)画素の輝度を向上させることができる。
すなわち、この表示装置200は、図35及び図36に示すように、光202が導入される光導波板204と、該光導波板204の一方の板面に対向して設けられ、かつ多数の画素に対応した数のアクチュエータ206が配列されたアクチュエータ基板208と、該アクチュエータ基板208の各アクチュエータ206上に形成された画素構成体210と、光導波板204とアクチュエータ基板208との間において、画素構成体210以外の部分に形成されたスペーサ212とを有する(例えば特許文献2参照)。なお、光導波板204とスペーサ212との間には光遮蔽層218が介在されている。
特開平11−339561号公報 特開2003−161896号公報
ところで、上述した表示装置200においては、画素構成として、例えば2行3列の6つのアクチュエータで1つの画素を構成するなどの方法が考えられる。この場合に、1つのアクチュエータ206が不良であったとき、該アクチュエータ206に対応する箇所が、画像表示に拘わらず黒点あるいは白点として表示されることになり、画質を向上させる上で不利になるおそれがある。
つまり、従来のアクチュエータ装置においては、1つでもアクチュエータについて欠陥があると、その影響がアクチュエータ装置の品質に関わることから、歩留まりを向上させる上で限界が生じるおそれがある。
本発明はこのような課題を考慮してなされたものであり、不良なアクチュエータが存在していても、正常なアクチュエータで変位を補償することができ、歩留まりを向上させることができるアクチュエータ装置及びその製造方法を提供することを目的とする。
また、本発明の他の目的は、例えば表示装置として適用した場合に、以下に示す効果を奏するアクチュエータ装置及びその製造方法を提供することを目的とする。
(1)画素の開口率を向上させることができる。
(2)複数のアクチュエータの変位によって1つの画素のオン/オフ制御を行うことができ、しかも、1つのアクチュエータを見た場合に、該アクチュエータの中で最も変位の大きい領域を活用することができる。これは、輝度の向上、コントラストの向上につながる。
(3)不良なアクチュエータが存在していても、正常なアクチュエータによって変位を補償することができ、欠陥画素をなくすことができる。
(4)画素形状の自由度を高くすることができる。
(5)第2の板部材(光導波板)との接触面積を制御することができ、階調制御を容易に行うことができる。
本発明に係るアクチュエータ装置は、複数のアクチュエータが平面的に配列された駆動部と、前記駆動部上に配され、前記駆動部における前記複数のアクチュエータの駆動力が伝達される板部材とを有することを特徴とする。
これにより、複数のアクチュエータのうち、いくつかのアクチュエータが不良となったとしても、正常なアクチュエータで変位を補償することができ、歩留まりを向上させることができる。
この場合、前記駆動部上にスペーサを介して前記板部材を配するようにしてもよい。また、前記駆動部上に複数の前記板部材を平面的に配するようにしてもよいし、前記駆動部上に1つの前記板部材を配するようにしてもよい。
また、前記駆動部が、前記複数のアクチュエータが配列された基板を有する場合に、前記基板と前記板部材との間に複数のスペーサを形成するようにしてもよい。この場合、前記板部材のうち、前記スペーサに近接する部分にスリットを形成するようにしてもよい。
基板と板部材との間にスペーサを介在させた場合、板部材のうち、スペーサに近接する部分では、板部材の張力により(剛性が高くなる)、変位が低下するおそれがある。しかし、板部材のうち、前記スペーサに近接する部分にスリットを形成するようにすれば、前記部分での剛性を低下させることができるため、上述のような変位の低下を回避することができ、しかも、熱応力や機械的応力を緩和するという効果もある。
また、前記構成において、前記板部材のうち、前記駆動部と対向する面とは反対側の面を光反射面としてもよい。この場合、例えばレーザ光をラスタースキャンさせるための偏向装置として適用させることができる。
また、本発明に係るアクチュエータ装置は、前記板部材に対向して配された第2の板部材を有するようにしてもよい。
この場合、前記板部材を、前記駆動部における前記複数のアクチュエータの駆動力に応じて、前記第2の板部材に対して接近及び/又は離間する方向に移動させることが可能となる。
しかも、複数のアクチュエータのうち、いくつかのアクチュエータが不良となったとしても、正常なアクチュエータで板部材の変位を補償することができ、歩留まりを向上させることができる。
そして、前記構成において、前記駆動部上に複数の前記板部材を平面的に配するようにしてもよいし、m(m=1,2,・・・)個の前記板部材を平面的に配し、1つの前記板部材当たりに、n(n=1,2,・・・)個の前記アクチュエータを割り当てるようにしてもよい。もちろん、前記駆動部上に1つの前記板部材を配するようにしてもよい。
また、前記構成において、前記板部材のうち、前記第2の板部材と対向する面に、前記駆動部の駆動によって選択的に前記第2の板部材に接触する1以上の層を形成するようにしてもよい。この場合、m個の前記板部材を平面的に配し、1つの前記板部材当たりに、n個の前記アクチュエータを割り当てるようにした場合は、前記各板部材に、それぞれ前記層を形成するようにしてもよい。
また、前記構成において、前記駆動部が、前記複数のアクチュエータが配列された基板を有する場合に、前記基板と前記第2の板部材との間に複数のスペーサを形成するようにしてもよい。これにより、第2の板部材を基板に対して固定化させることができ、第2の部材を光導波板とする構成などに好適となる。
また、前記駆動部が、前記複数のアクチュエータが配列された基板を有する場合に、前記基板と前記板部材との間に複数のスペーサを形成するようにしてもよい。この場合、前記板部材のうち、前記スペーサに近接する部分にスリットを形成するようにしてもよい。さらに、前記板部材のうち、前記スリットによって細くなった部分の厚みを薄くしてもよい。前記スリットを形成することで、前記板部材のうち、前記スペーサに近接する部分における変位低下を回避することができ、しかも、熱応力や機械的応力を緩和することができる。
また、前記駆動部が、振動板層と圧電機能層が積層され、前記複数のアクチュエータが配列された積層体を有する場合に、前記積層体と前記第2の板部材との間に複数のスペーサを形成するようにしてもよいし、前記積層体と前記板部材との間に複数のスペーサを形成するようにしてもよい。これにより、基板を使用する必要がなくなり、アクチュエータ装置の薄型化を促進させることができる。
積層体を使用する構成において、さらに、固定板と、該固定板上に形成された複数のスペーサとを有し、前記積層体を、前記固定板上に前記複数のスペーサを介して支持し、前記スペーサを、前記複数のアクチュエータと対応しない位置に形成するようにしてもよい。固定板を用いることから、アクチュエータ間等のクロストーク(変位の影響)を低減させることができる。しかも、スイッチング(第1の板部材の変位動作)の応答性も上がるという利点がある。また、固定板を設けることで、基板を用いなくてもアクチュエータ装置自体の機械強度が上がり、運搬時や製造時等のハンドリングが容易になる。
そして、本発明に係るアクチュエータ装置を表示装置として構成した場合、すなわち、前記第2の板部材を、光源からの光が導入される光導波板とし、前記層の前記光導波板への接触・離隔によって、前記光導波板からの漏光を制御する表示装置として構成した場合に、以下の効果を奏することができる。
(1)画素の開口率を向上させることができる。
(2)複数のアクチュエータの変位によって1つの画素のオン/オフ制御を行うことができ、しかも、1つのアクチュエータを見た場合に、該アクチュエータの中で最も変位の大きい領域を活用することができる。これは、輝度の向上、コントラストの向上につながる。
(3)不良なアクチュエータが存在していても、正常なアクチュエータによって変位を補償することができ、欠陥画素をなくすことができる。
(4)画素形状の自由度を高くすることができる。
(5)第2の板部材(光導波板)との接触面積を制御することができ、階調制御を容易に行うことができる。
そして、前記第2の板部材上に可変コンデンサの固定電極を形成し、前記板部材上に前記可変コンデンサの可動電極を形成すれば、複数のアクチュエータの駆動によって可動電極が固定電極に対して接近及び/又は離間することから、任意に容量を変化させることができる可変コンデンサを構成することができる。もちろん、前記第2の板部材自体を可変コンデンサの固定電極とし、前記板部材自体を可変コンデンサの可動電極としてもよい。
また、前記第2の板部材を透明板とし、前記板部材の前記第2の板部材と対向する部分を光反射面とすることで、干渉型の光変調器を構成することができる。すなわち、入力光を第2の板部材(透明板)を通して板部材に入射させることで、透明板の裏面(板部材と対向する面)と空間との境界で反射した光(第1の反射光)と、光反射面で反射した光(第2の反射光)が出力光として出射される。このとき、第1の反射光と第2の反射光との干渉により、出力光のスペクトル分布を板部材と第2の板部材との変位によって任意に調整することで、干渉型の光変調器として機能することとなる。前記板部材の前記第2の板部材と対向する部分を光反射面とする構成としては、前記板部材のうち、前記第2の板部材と対向する面を鏡面にしたり、前記板部材のうち、前記第2の板部材と対向する箇所に光反射膜を形成する、あるいは下地層を介して光反射膜を形成する場合等がある。
また、本発明に係るアクチュエータ装置の製造方法は、基板上に複数のアクチュエータが平面的に配列された駆動部と、前記駆動部における前記複数のアクチュエータの駆動力が伝達される第1の板部材と、前記第1の板部材に対向して配された第2の板部材とを有するアクチュエータ装置の製造方法であって、前記基板上に複数のアクチュエータを形成する工程と、前記第2の板部材に対して前記第1の板部材を複数のスペーサを介して固定する工程と、前記第2の板部材に固定された前記第1の板部材に対して、前記基板を、前記複数のアクチュエータを前記第1の板部材に対向させ、かつ、複数のスペーサを介して固定する工程とを有することを特徴とする。
ここで、第2の板部材を、光源からの光が導入される光導波板とする表示装置を想定したとき、先ず、従来の表示装置では、各アクチュエータが画素構成体を構成していることから、基板上におけるアクチュエータの位置精度にばらつきが生じ易い。すなわち、基板としてセラミックスを用いた場合、基板ごとに焼成による収縮率がそれぞれ異なることから、各基板においてアクチュエータの位置精度をほぼ同一にすることができないからである。
しかし、上述の製造方法においては、先ず、第2の板部材に対して第1の板部材が固定されることから、第1の板部材の主面(第2の板部材と対向する面)に画素構成体を形成すれば、アクチュエータの位置精度に関わりなく、ほぼ均等な画素ピッチを得ることができる。その後、第1の板部材に基板が固定されるが、このとき、第1の板部材上に形成された画素構成体と、基板上に形成されたアクチュエータとの間に微小なずれが生じたとしても、動作に支障はない。
また、本発明に係るアクチュエータ装置の製造方法は、基板上に複数のアクチュエータが平面的に配列された駆動部と、前記駆動部における前記複数のアクチュエータの駆動力が伝達される第1の板部材と、前記第1の板部材に対向して配された第2の板部材とを有するアクチュエータ装置の製造方法であって、前記基板上に複数のアクチュエータを形成する工程と、前記第1の板部材に対して、前記基板を、前記複数のアクチュエータを前記第1の板部材に対向させ、かつ、複数のスペーサを介して固定する工程と、前記基板が固定された前記第1の板部材を、前記第2の板部材に対して複数のスペーサを介して固定する工程とを有することを特徴とする。
ここで、第1の板部材上に複数の画素構成体を形成する場合を想定したとき、基板や第1の板部材が広い面積を有する場合、これら基板や第1の板部材は反りやうねりが生じ易い。しかし、この発明に係る製造方法によれば、基板上に第1の板部材を固定した後に、該第1の板部材上に複数の画素構成体を形成することができることから、基板や第1の板部材に反りやうねりがあったとしても、これらを吸収して画素構成体を形成することができる。従って、複数の画素構成体と第2の板部材間の各ギャップをほぼ均一に揃えることができ、輝度ばらつきのない表示装置を得ることができる。
また、本発明に係るアクチュエータ装置の製造方法は、基板上に複数のアクチュエータが平面的に配列された駆動部と、前記駆動部における前記複数のアクチュエータの駆動力が伝達される第1の板部材と、前記第1の板部材に対向して配された第2の板部材とを有するアクチュエータ装置の製造方法であって、前記基板の主面上に複数のアクチュエータと複数の第1のスペーサを形成する工程と、前記第1の板部材の主面上に複数の第2のスペーサを形成する工程と、前記第1の板部材の裏面に対して、前記基板を、前記複数のアクチュエータを前記第1の板部材の裏面に対向させ、かつ、複数の前記第1のスペーサを介して固定する工程と、前記基板が固定された前記第1の板部材を、前記第2の板部材に対して複数の前記第2のスペーサを介して固定する工程とを有することを特徴とする。
特に、前記第1の板部材の裏面に対して、前記基板を、前記複数のアクチュエータを前記第1の板部材の裏面に対向させ、かつ、複数の前記第1のスペーサを介して固定する工程においては、例えばガラスなどの板材で前記基板及び前記板部材を挟んで加圧接合することが好ましい。この場合、加圧力がスペーサの部分に集中することから、確実な固定が可能となる。しかも、アクチュエータが前記加圧力に対してフリーな状態になることから、アクチュエータでの応力発生を抑制することができる。また、異物の混入に対して影響を受けにくいという効果がある。さらには、前記基板の反りを矯正する効果もある。
以上説明したように、本発明に係るアクチュエータ装置及びその製造方法によれば、不良なアクチュエータが存在していても、正常なアクチュエータで変位を補償することができ、歩留まりを向上させることができる。
また、本発明に係るアクチュエータ装置及びその製造方法を例えば表示装置として適用した場合に、以下に示す効果を奏する。
(1)画素の開口率を向上させることができる。
(2)複数のアクチュエータの変位によって1つの画素のオン/オフ制御を行うことができ、しかも、1つのアクチュエータを見た場合に、該アクチュエータの中で最も変位の大きい領域を活用することができる。これは、輝度の向上、コントラストの向上につながる。
(3)不良なアクチュエータが存在していても、正常なアクチュエータによって変位を補償することができ、欠陥画素をなくすことができる。
(4)画素形状の自由度を高くすることができる。
(5)第1の板部材(光導波板)との接触面積を制御することができ、階調制御を容易に行うことができる。
以下、本発明に係るアクチュエータ装置及びその製造方法の実施の形態例を図1〜図34を参照しながら説明する。
先ず、第1の実施の形態に係るアクチュエータ装置10Aは、図1に示すように、基板12上に複数のアクチュエータ14が平面的に配列された駆動部16と、駆動部16における複数のアクチュエータ14の駆動力が伝達される1つの第1の板部材18と、該第1の板部材18に対向して配された1つの第2の板部材20とを有する。
ここで、アクチュエータ14は、例えば図3に示すように、アクチュエータ基板32に形成された空所64と振動部66とアクチュエータ本体75とを有する構成や、図31に示すように、空所を用いずに、圧電/電歪層72と電極74a及び74bとを交互に積層した構成などを含む広い概念のアクチュエータをいう。
第1の板部材18と第2の板部材20との間には、複数のスペーサ22が形成され、これらスペーサ22によって例えばm個の区画が形成されている。第1の板部材18と基板12との間にも、複数のスペーサ24が形成され、これらスペーサ24によってm個の区画が形成されている。そして、各区画毎にn個のアクチュエータ14が割り当てられている。
第2の実施の形態に係るアクチュエータ装置10Bは、図2に示すように、上述した第1の実施の形態に係るアクチュエータ装置10Aとほぼ同様の構成を有するが、第1の板部材18がm個の区画に合わせて分離されている点で異なる。すなわち、第2の板部材20と基板12間にm個の第1の板部材18が平面的に配され、各第1の板部材18についてそれぞれn個のアクチュエータ14が割り当てられている。
なお、第2の板部材20と基板12との間に、隣接する第1の板部材18間の隙間を通して複数のスペーサ26が介在されている。
上述した第1及び第2の実施の形態に係るアクチュエータ装置10A及び10Bは、表示装置として適用させることができ、また、光変調器などにも適用させることができる。
ここで、第1及び第2の実施の形態に係るアクチュエータ装置10A及び10Bを表示装置として適用した第1〜第3の具体例に係る表示装置30A〜30Cについて図3〜図22を参照しながら説明する。
先ず、第1の具体例に係る表示装置30Aは、図3に示すように、1つのアクチュエータ基板32上に複数のアクチュエータ34が平面的(例えばマトリックス状や千鳥状)に配列された駆動部36と、アクチュエータ基板32に対向して配され、かつ、光源からの光33が端面から導入される1つの光導波板38と、アクチュエータ基板32と光導波板38との間に配され、かつ、駆動部36における複数のアクチュエータ34の駆動力が伝達される1つの連結板40とを有する。
アクチュエータ基板32と連結板40との間には、図4に示すように、それぞれ画素が形成される区画(画素形成区画50)を囲むように複数のスペーサ42が形成され、連結板40と光導波板38との間にも、それぞれ画素形成区画50を囲むように複数のスペーサ44が形成されている。
各画素形成区画50は、複数のスペーサ42及び44によってそれぞれ例えば矩形状に仕切られ、例えば6つのアクチュエータ34(2行3列のアクチュエータ)を包含する領域を有する。また、各画素形成区画50に対応して連結板40上に1つの画素構成体52が形成されている。つまり、この実施の形態では、アクチュエータ基板32上の6つのアクチュエータ34に対して、連結板40上の1つの画素構成体52が割り当てられた構成を有する。
そして、この第1の具体例に係る表示装置30Aは、複数個用意されて、図5に示すように、1つの導光板60の背面に、複数個の表示装置30Aが例えばマトリックス状に配列されることによって、1つの大画面表示装置62が構成されるようになっている。
この大画面表示装置62は、例えばVGA(Video Graphics Array)の規格に準拠すべく、水平方向に640画素が並び、垂直方向に480画素が並ぶように、導光板60の背面に、表示装置30Aを水平方向に5個、垂直方向に4個配列させるようにしている。
導光板60は、ガラス板やアクリル板等の可視光領域での光透過率が大であって、かつ、均一なものが使用され、各表示装置30A間は、ワイヤボンディングや半田付け、端面コネクタ、裏面コネクタ等で接続することにより相互間の信号供給が行えるようになっている。
なお、前記導光板60と各表示装置30Aの光導波板38は、屈折率が類似したものが好ましく、導光板60と光導波板38とを貼り合わせる場合には、透明な接着剤や液体を用いてもよい。この接着剤や液体は、導光板60や光導波板38と同様に、可視光領域において均一で、かつ、高い光透過率を有することが好ましく、また、屈折率も導光板60や光導波板38と近いものに設定することが、画面の明るさを確保する上で望ましい。
上記の例では、表示装置30Aの光導波板38側の面を導光板60に貼り合せるようにして大画面表示装置62を構成するようにしたが、その他、図5において括弧内に示すように、光導波板38を省略し、スペーサ44(図3参照)の端面を導光板60に直接貼り合わせて大画面表示装置62を構成するようにしてもよい。
一方、表示装置30Aにおけるアクチュエータ基板32の内部には、各アクチュエータ34に対応した位置にそれぞれ後述する振動部66を形成するための空所64が設けられている。各空所64は、アクチュエータ基板32の他端面に設けられた径の小さい貫通孔(図示せず)を通じて外部と連通されている。
前記アクチュエータ基板32のうち、空所64の形成されている部分が肉薄とされ、それ以外の部分が肉厚とされている。肉薄の部分は、外部応力に対して振動を受けやすい構造となって振動部66として機能し、空所64以外の部分は厚肉とされて前記振動部66を支持する固定部68として機能するようになっている。
つまり、アクチュエータ基板32は、図6に示すように、最下層である基板層32Aと中間層であるスペーサ層32Bと最上層である薄板層32Cとの積層体であって、スペーサ層32Bのうち、アクチュエータ34に対応する箇所に空所64が形成された一体構造体として把握することができる。基板層32Aは、補強用基板として機能するほか、配線用の基板としても機能するようになっている。なお、前記アクチュエータ基板32は、一体焼成であっても、後付けであってもよい。
基板層32A、スペーサ層32B及び薄板層32Cの構成材料としては、例えば、安定化酸化ジルコニウム、部分安定化酸化ジルコニウム、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化チタン、スピネル及びムライト等の高耐熱性、高強度及び高靭性を兼ね備えるものが好適に採用される。なお、基板層32A、スペーサ層32B及び薄板層32Cは、全て同一材料としてもよく、それぞれ別の材料としてもよい。
そして、薄板層32Cの厚みとしては、アクチュエータ34を大きく変位させるために、50μm以下とされ、好ましくは3〜20μm程度とされる。
スペーサ層32Bは、アクチュエータ基板32に空所64を構成するものとして存在していればよく、その厚みは特に制限されるものではない。しかし一方で、空所64の利用目的に応じてその厚みを決定してもよく、その中でもアクチュエータ34が機能する上で必要以上の厚みを有さず、薄い状態で構成されていることが好ましい。すなわち、スペーサ層32Bの厚みは、利用するアクチュエータ34の変位の大きさ程度であることが好ましい。
このような構成により、薄肉の部分(振動部66の部分)の撓みが、その撓み方向に近接する基板層32Aにより制限され、意図しない外力の印加に対して、前記薄肉の部分の破壊を防止するという効果が得られる。なお、基板層32Aによる撓みの制限効果を利用して、アクチュエータ34の変位を特定値に安定させることも可能である。
また、スペーサ層32Bを薄くすることで、アクチュエータ基板32自体の厚みが低減し、曲げ剛性を小さくすることができるため、例えばアクチュエータ基板32を別体に接着・固定するにあたって、相手方(例えば光導波板38や連結板40)に対し、自分自身(この場合、アクチュエータ基板32)の反り等が効果的に矯正され、接着・固定の信頼性の向上を図ることができる。
加えて、アクチュエータ基板32が全体として薄く構成されるため、アクチュエータ基板32を製造する際に、原材料の使用量を低減することができ、製造コストの観点からも有利な構造である。従って、スペーサ層32Bの具体的な厚みとしては、3〜50μmとすることが好ましく、中でも3〜20μmとすることが好ましい。
一方、基板層32Aの厚みとしては、上述したスペーサ層32Bを薄く構成することから、アクチュエータ基板32全体の補強目的として、50μm以上、好ましくは80〜300μm程度とされる。
ここで、アクチュエータ34と画素構成体52の具体例を図3及び図6に基づいて説明する。なお、図3は、光導波板38と連結板40との間に介在されたスペーサ44と光導波板38との間に光遮蔽層70を設けた場合を示す。
先ず、アクチュエータ34は、図6に示すように、振動部66と固定部68のほか、該振動部66上に直接形成された圧電/電歪層72と、該圧電/電歪層72の上面と下面に形成された一対の電極74a及び74bとからなるアクチュエータ本体75を有する。
一対の電極74a及び74bは、図6に示すように、圧電/電歪層72に対して上下に形成した構造や片側だけに形成した構造でもよいし、圧電/電歪層72の上部のみに一対の電極74a及び74bを形成するようにしてもよい。
一対の電極74a及び74bを圧電/電歪層72の上部のみに形成する場合、一対の電極74a及び74bの平面形状としては、多数のくし歯が相補的に対峙した形状のほか、特開平10−78549号公報や特開2001−324961号公報にも示されているように、渦巻き状や多枝形状などを採用してもよい。
また、一対の電極74a及び74bは、アルミニウム、チタン、クロム、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、ニオブ、モリブデン、ルテニウム、パラジウム、ロジウム、銀、スズ、タンタル、タングステン、イリジウム、白金、金、鉛等の各金属、あるいはこれらのうちの2種類以上を構成成分とする合金、また、これら金属単体及び合金に酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化セリウム、酸化銅等の金属酸化物を添加したもの、更には金属単体及び合金に対して前述したアクチュエータ基板32の構成材料、及び/又は後述の圧電/電歪材料と同じ材料を分散させたサーメットとしたもの等の導電材料を用いることができる。
アクチュエータ基板32上に一対の電極74a及び74bを形成する方法としては、フォトリソグラフィ法、スクリーン印刷法、ディッピング法、塗布法、電気泳動法、イオンビーム法、スパッタリング法、真空蒸着法、イオンプレーティング法、化学気相成長(CVD)法、あるいはめっき等の膜形成法が挙げられる。
圧電/電歪層の構成材料の好適な例としては、ジルコン酸鉛、マンガンタングステン酸鉛、チタン酸ナトリウムビスマス、鉄酸ビスマス、ニオブ酸カリウムナトリウム、タンタル酸ストロンチウムビスマス、マグネシウムニオブ酸鉛、ニッケルニオブ酸鉛、亜鉛ニオブ酸鉛、マンガンニオブ酸鉛、マグネシウムタンタル酸鉛、ニッケルタンタル酸鉛、アンチモンスズ酸鉛、チタン酸鉛、チタン酸バリウム、銅タングステン酸バリウム、マグネシウムタングステン酸鉛、コバルトニオブ酸鉛、あるいはこれらのうちの2種以上からなる複合酸化物を挙げることができる。また、これらの圧電/電歪体材料には、ランタン、カルシウム、ストロンチウム、モリブデン、タングステン、バリウム、ニオブ、亜鉛、ニッケル、マンガン、セリウム、カドミウム、クロム、コバルト、アンチモン、鉄、イットリウム、タンタル、リチウム、ビスマス、スズ、銅等の酸化物が固溶されていてもよい。
なお、圧電/電歪層72の代わりに反強誘電体層を用いてもよい。この場合、ジルコン酸鉛、ジルコン酸鉛及びスズ酸鉛の複合酸化物、ジルコン酸鉛、スズ酸鉛及びニオブ酸鉛の複合酸化物等を挙げることができる。これらの反強誘電体材料も、上記したような各元素が固溶されていてもよい。
また、前記材料等に、ビスマス酸リチウム、ゲルマン酸鉛等を添加した材料、例えばジルコン酸鉛、チタン酸鉛およびマグネシウムニオブ酸鉛の複合酸化物にビスマス酸リチウムないしゲルマン酸鉛を添加した材料は、圧電/電歪層72の低温焼成を実現しつつ高い材料特性を発現できるので好ましい。なお、低温焼成化はガラスの添加(例えば珪酸塩ガラス、硼酸塩ガラス、燐酸塩ガラス、ゲルマン酸塩ガラス、又はそれらの混合物)によっても実現させることができる。ただ、過剰な添加は、材料特性の劣化を招くため、要求特性に応じて添加量を決めることが望ましい。
ところで、図6に示すように、一対の電極74a及び74bとして、圧電/電歪層72の下面に電極74aを形成し、圧電/電歪層72の上面に電極74bを形成した場合においては、図3に示すように、アクチュエータ34を空所64側に凸となるように一方向に屈曲変位させることも可能であり、その他、アクチュエータ34を連結板40側に凸となるように、他方向に屈曲変位させることも可能である。
ここで、空所64の開口幅(面積)は、アクチュエータ本体75の幅(面積)よりも大きいことが好ましいが、空所64の開口幅(面積)は、アクチュエータ本体75の幅(面積)と同等でもよいし、わずかに小さくてもよい。
アクチュエータ34の上部には、該アクチュエータ34の変位を連結板40に伝えるための変位伝達部76が形成される。この変位伝達部76は、例えば接着剤を用いることができる。もちろん、フィラー含有接着剤を用いてもよい。この場合、連結板40と変位伝達部76の端面は、固着(接合)されていてもよいし、単に接触していてもよい。従って、以下の説明は、これら「固着」及び「接触」を包含する意味で「接続」という文言を使用する。つまり、アクチュエータ34と連結板40は変位伝達部76を介して接続されることになる。
変位伝達部76は、特に限定されるものではないが、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂、吸湿硬化性樹脂、常温硬化性樹脂等を好適な例として挙げることができる。
具体的には、アクリル系樹脂、変性アクリル系樹脂、エポキシ樹脂、変性エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、変性シリコーン樹脂、酢酸ビニル系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体系樹脂、ビニルブチラール系樹脂、シアノアクリレート系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリイミド系樹脂、メタクリル系樹脂、変性メタクリル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、特殊シリコーン変性ポリマー、ポリカーボネート系樹脂、天然ゴム、合成ゴム等が例示される。
特に、ビニルブチラール系樹脂、アクリル系樹脂、変性アクリル系樹脂、エポキシ樹脂、変性エポキシ樹脂、あるいはこれらの2種以上の混合物は接着強度に優れるので好適であり、とりわけ、エポキシ樹脂、変性エポキシ樹脂、あるいはこれらの混合物が好適である。
連結板40は、変位不良のアクチュエータ(欠陥アクチュエータ)があった場合でも、連結板40に接続された正常のアクチュエータ34の変位によって、前記欠陥アクチュエータの変位を補償するために、最適な剛性が得られるような材質、厚みに選定されている。
すなわち、連結板40は、金属、セラミックス、ガラス、有機樹脂などが利用でき、上記機能を満たすものなら、特に限定されるものではない。一例を挙げれば、SUS304(ヤング率:193GPa、線膨張係数:17.3×10-6/℃)、SUS403(ヤング率:200GPa、線膨張係数:10.4×10-6/℃)、酸化ジルコニウム(ヤング率:245.2GPa、線膨張係数:9.2×10-6/℃)、ガラス(例えばコーニング0211、ヤング率:74.4GPa、線膨張係数:7.38×10-6/℃)等が好ましく用いられる。この実施の形態では、SUS板を用いた。この場合、SUS板の厚みとしては、好ましくは10μm〜300μmである。
スペーサ42及び44の構成材料としては、熱、圧力に対して変形しないものが好ましい。例えばエポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂や、光硬化性樹脂、吸湿硬化性樹脂、常温硬化性樹脂等を硬化させたもの等が挙げられる。
もちろん、スペーサ42及び44にフィラーを含有させるようにしてもよい。フィラーを含有しない場合と比して硬度が高く、かつ耐熱性や強度、寸法安定性が高い。また、フィラーが含有されていないスペーサに比して、表示装置30Aの内部温度上昇に伴う変形量が著しく小さい。換言すれば、フィラーを含有させることによって、樹脂硬化物の硬度や耐熱性、強度を向上させることができ、かつ、熱による膨張・収縮量を著しく減少させることができる。
画素構成体52は、例えば図3に示すように、連結板40上に形成された光散乱層78と透明層80との積層体で構成することができる。
更に、前記積層体の他に、(1)透明層80と光散乱層78の間に色フィルタあるいは有色散乱体を介在させた場合、(2)光散乱層78の下層に光反射層を積層した場合、(3)有色散乱層と透明層80の積層体で構成した場合、等の種々の組み合わせが考えられる。
なお、アクチュエータ基板32への電極74a及び74b、圧電/電歪層72及びスペーサ42等の膜の形成、並びに連結板40への画素構成体52及びスペーサ44等の膜の形成は、特に制限はなく、公知の各種の膜形成法を適用することができる。
例えばアクチュエータ基板32や連結板40の面上に成膜する方法としては、チップ状、フィルム状の膜を直接貼り付けるフィルム貼着法ほか、膜の原材料となる粉末、ペースト、液体、気体、イオン等を、スクリーン印刷法、フォトリソグラフィ法、スプレー・ディッピング法、塗布等の厚膜形成法や、イオンビーム法、スパッタリング法、真空蒸着法、イオンプレーティング法、化学気相成長(CVD)法、めっき等の薄膜形成法等が挙げられる。
ここで、表示装置30Aの動作を図3及び図6を参照しながら簡単に説明する。先ず、光導波板38の例えば端部から光33が導入される。この場合、画素構成体52が光導波板38に接触していない状態で、光導波板38の屈折率の大きさを調節することにより、全ての光33を光導波板38の前面及び背面において透過することなく内部で全反射させるようにする。光導波板38の屈折率としては、1.3〜1.8が望ましく、1.4〜1.7がより望ましい。
この例においては、アクチュエータ34の自然状態において、画素構成体52の端面が光導波板38の背面に対して光33の波長以下の距離で接触しているため、光33は、画素構成体52の表面で反射し、散乱光82となる。この散乱光82は、一部は再度光導波板38の中で反射するが、散乱光82の大部分は光導波板38で反射されることなく、光導波板38の前面(表面)を透過することになる。これによって、全てのアクチュエータ34がオン状態となり、そのオン状態が発光というかたちで具現され、しかも、その発光色は画素構成体52に含まれる色フィルタや光散乱層78の色に対応したものとなる。この場合、全てのアクチュエータ34に対応する画素がオン状態となっているため、表示装置30Aの画面からは白色が表示されることになる。
また、更には、アクチュエータ34の電極74bと電極74aとの間に低レベル電圧(例えば−10V)が駆動電圧として印加されることにより、画素構成体52の端面が光導波板38の背面に対して押し付けられる状態で接触し、より確実なオン状態を作り出すことが可能となり、安定した表示が可能となる。
この状態から、ある画素に対応する6つのアクチュエータ34の電極74bと電極74aとの間に高レベルの駆動電圧(例えば50V)が印加されると、当該画素に対応する6つのアクチュエータ34が図3に示すように、空所64側に凸となるように屈曲変位、すなわち、下方に屈曲変位することから、この駆動変位が変位伝達部76及び連結板40を通じて画素構成体52に伝わり、これによって、画素構成体52の端面が光導波板38から離隔し、当該画素構成体52に対応する画素がオフ状態となり、そのオフ状態が消光というかたちで具現される。
つまり、この表示装置30Aは、画素構成体52の光導波板38への接触の有無により、光導波板38の前面における光の発光(散乱光82)の有無を制御することができる。
そして、画像信号における1フレーム(1/60sec)を3つの時間帯(第1フィールド〜第3フィールド)に分け、各フィールドで3色の光源を切り換えるようにする。例えば第1フィールドで赤色光源(R光源)からの光を導入し、第2フィールドで緑色光源(G光源)からの光を導入し、第3フィールドで青色光源(B光源)からの光を導入することで、モノクロ対応の画素配列でもカラー表示が実現でき、この場合、1つの画素構成体52で1つの画素を構成することができるため、高解像度を実現させることができる。
上述では、第1の具体例に係る表示装置30Aの主要な構成部材の材料について説明したが、その他の構成部材(光33、アクチュエータ基板32、光導波板38)の材料について以下に説明する。
先ず、光導波板38に入射される光33としては、紫外域、可視域、赤外域のいずれでもよい。光源としては、白熱電球、重水素放電ランプ、蛍光ランプ、水銀ランプ、メタルハライドランプ、ハロゲンランプ、キセノンランプ、トリチウムランプ、発光ダイオード、レーザ、プラズマ光源、熱陰極管、冷陰極管などが用いられる。
振動部66は、高耐熱性材料であることが好ましい。その理由は、アクチュエータ34を有機接着剤等の耐熱性に劣る材料を用いずに、固定部68によって直接振動部66を支持させる構造とする場合、少なくとも圧電/電歪層72の形成時に、振動部66が変質しないようにするため、振動部66は、高耐熱性材料であることが好ましい。
また、振動部66は、アクチュエータ基板32上に形成される一対の電極74a及び74bにおける一方の電極74aに通じる配線(例えば行選択線)と他方の電極74bに通じる配線(例えば信号線)との電気的な分離を行うために、電気絶縁材料であることが好ましい。
従って、振動部66は、高耐熱性の金属あるいはその金属表面をガラス等のセラミック材料で被覆したホーロー等の材料であってもよいが、セラミックスが最適である。
振動部66を構成するセラミックスとしては、例えば安定化された酸化ジルコニウム、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化チタン、スピネル、ムライト、窒化アルミニウム、窒化珪素、ガラス、これらの混合物等を用いることができる。安定化された酸化ジルコニウムは、振動部66の厚みが薄くても機械的強度が高いこと、靭性が高いこと、圧電/電歪層72並びに一対の電極74a及び74bとの化学反応性が小さいこと等のため、特に好ましい。安定化された酸化ジルコニウムとは、安定化酸化ジルコニウム及び部分安定化酸化ジルコニウムを包含する。安定化された酸化ジルコニウムでは、立方晶等の結晶構造をとるため、相転移を起こさない。
一方、酸化ジルコニウムは、1000℃前後で、単斜晶と正方晶とで相転移し、この相転移のときにクラックが発生する場合がある。安定化された酸化ジルコニウムは、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化イットリウム、酸化スカンジウム、酸化イッテルビウム、酸化ナトリウム又は希土類金属の酸化物等の安定化剤を、1〜30モル%含有する。振動部66の機械的強度を高めるために、安定化剤が酸化イットリウムを含有することが好ましい。このとき、酸化イットリウムは、好ましくは1.5〜6モル%含有され、更に好ましくは2〜4モル%含有され、更に0.1〜5モル%の酸化アルミニウムが含有されていることが好ましい。
また、結晶相は、立方晶+単斜晶の混合相、正方晶+単斜晶の混合相、立方晶+正方晶+単斜晶の混合相などであってもよいが、中でも主たる結晶相が、正方晶、又は正方晶+立方晶の混合相としたものが、強度、靭性、耐久性の観点から最も好ましい。
振動部66がセラミックスからなるとき、多数の結晶粒が振動部66を構成するが、振動部66の機械的強度を高めるため、結晶粒の平均粒径は、0.05〜2μmであることが好ましく、0.1〜1μmであることが更に好ましい。
固定部68は、セラミックスからなることが好ましいが、振動部66の材料と同一のセラミックスでもよいし、異なっていてもよい。固定部68を構成するセラミックスとしては、振動部66の材料と同様に、例えば、安定化された酸化ジルコニウム、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化チタン、スピネル、ムライト、窒化アルミニウム、窒化珪素、ガラス、これらの混合物等を用いることができる。
特に、この第1の具体例に係る表示装置30Aで用いられるアクチュエータ基板32は、酸化ジルコニウムを主成分とする材料、酸化アルミニウムを主成分とする材料、又はこれらの混合物を主成分とする材料等が好適に採用される。その中でも、酸化ジルコニウムを主成分としたものが更に好ましい。
なお、焼結助剤として粘土等を加えることもあるが、酸化珪素、酸化ホウ素等のガラス化しやすいものが過剰に含まれないように、助剤成分を調節する必要がある。なぜなら、これらガラス化しやすい材料は、アクチュエータ基板32と圧電/電歪層72とを接合させる上で有利ではあるものの、アクチュエータ基板32と圧電/電歪層72との反応を促進し、所定の圧電/電歪層72の組成を維持することが困難となり、その結果、素子特性を低下させる原因となるからである。
すなわち、アクチュエータ基板32中の酸化珪素等は重量比で3%以下、更に好ましくは1%以下となるように制限することが好ましい。ここで、主成分とは、重量比で50%以上の割合で存在する成分をいう。
光導波板38は、その内部に導入された光33が前面及び背面において光導波板38の外部に透過せずに全反射するような光屈折率を有するものであり、導入される光33の波長領域での透過率が均一で、かつ高いものであることが必要である。このような特性を具備するものであれば、特にその材質は制限されないが、具体的には、例えばガラス、石英、アクリル等の透光性プラスチック、透光性セラミックスなど、あるいは異なる屈折率を有する材料の複数層構造体、又は表面にコーティング層を設けたものなどが一般的なものとして挙げられる。
次に、第1の具体例に係る表示装置30Aの作用効果を実施例と比較例との比較において図7A〜図10を参照しながら説明する。
実施例は、第1の具体例に係る表示装置30Aと同様の構成を有し、比較例は、図35に示す従来例に係る表示装置200と同様の構成を有する。
先ず、1画素についての開口率の違いについて説明する。比較例は、図7Bに示すように、1つの画素形成区画50を考えた場合、図35に示すアクチュエータ基板208上の各アクチュエータ206上にそれぞれ形成された例えば6つの画素構成体210の接触面積にて開口率が決定される。この場合、各画素構成体210の面積が、それぞれ対応するアクチュエータ206の面積に制約されることと、隣接する画素構成体210間には隙間が存在することから、画素構成体210の端面が発光領域90(図7Bにおいて斜線で示す領域)、画素構成体210間の隙間が非発光領域92となる。つまり、発光領域90は、非発光領域92にて囲まれた6つのドット状の領域にて規定されることになる。
一方、実施例は、図7Aに示すように、1つの画素形成区画50を考えた場合、図3に示す連結板40上に形成された1つの画素構成体52の接触面積にて開口率が決定される。この場合、画素構成体52の端面が発光領域90、それ以外の部分が非発光領域92となる。つまり、発光領域90は、アクチュエータ基板32のアクチュエータ34や変位伝達部76の面積に関わりなく、自由に設定することができ、比較例で非発光領域92であった領域も発光領域90として含めることが可能となる。もちろん、発光領域90を画素形成区画50に近接する範囲まで広げることも可能である。
従って、実施例では、開口率を、比較例の開口率と比して大幅に増加させることができる。
次に、1画素についてのアクチュエータの変位量の違いについて見てみる。比較例は、図8に示すように、アクチュエータ206に印加する電圧を制御して、画素構成体210の変位量を変化させることで、画素構成体210を光導波板204に接触させた状態(発光状態)と、光導波板204から離隔した状態(消光状態)とを得るようにしている。
比較例では、アクチュエータ206上に直接形成された画素構成体210を光導波板204に接触、離隔させるようにしているため、アクチュエータ206の振動部214の形状が画素構成体210の上面にある程度反映される。そのため、画素構成体210を光導波板204から離隔させたとき、画素構成体210の上面は、光導波板204に対して凹状とされた形状、すなわち、凹部216となる。従って、アクチュエータ206に電圧を印加して画素構成体210を光導波板204から離隔する方向に変位させても、その変位量が不十分であれば、画素構成体210の上端が光導波板204に接触した状態のままとなり、完全な消光状態を得ることができない。
つまり、画素構成体210を光導波板204から離隔させる方向に変位させたとき、画素構成体210における端面の中央部分は、アクチュエータ206の最大変位量が得られる部位に対応しているため、大きく変位するが、画素構成体210の周縁部分は、アクチュエータ206のうち、変位量が少ない部位に対応しているため、小さく変位する。例えば、画素構成体210の中央部分においてある変位量を得るための電圧をV1、画素構成体210の周縁部分において同じ変位量を得るための電圧をV2としたとき、V2>V1となる。上述の部位による変位量の差は、画素の開口率を向上させる目的で画素構成体210の端面面積を広くした場合に顕著となる。
そして、画素構成体210を光導波板204から完全に離隔させるために、光導波板204と画素構成体210の上端との間隔を距離d以上にしなければならないのであれば、画素構成体210の周縁部分の変位量を距離d以上にする必要がある。つまり、アクチュエータ206に印加する電圧は、アクチュエータ206のうち、画素構成体210の周縁部分に対応する部位の変位を考慮して設定しなければならない。
また、画素構成体210の上端と光導波板204との間隔がd以上となったとき、画素構成体210の端面の中央部分の変位量は前記距離dよりも大きい距離Dとなる。このようなことから、次に、画素構成体210を光導波板204に接触させるとき、前記凹部216の底が接触するまでに時間がかかり、応答性の向上に限界が生じるおそれがある。
一方、実施例は、図9に示すように、アクチュエータ34に印加する電圧を制御して、その変位を変位伝達部76及び連結板40に伝達させて画素構成体52の変位量を変化させることで、画素構成体52を光導波板38に接触させた状態(発光状態)と、光導波板38から離隔した状態(消光状態)とを得るようにしている。
この場合、連結板40に形成された画素構成体52はアクチュエータ34における振動部66の形状に関わらず、その端面は平坦となる。しかも、画素の開口率は、アクチュエータ34上に形成された変位伝達部76の横断面積に関係なく、連結板40上に形成された画素構成体52にて決定されるため、変位伝達部76を細く設定することができる。このことから、変位伝達部76を、アクチュエータ34のうち、最大変位量が得られる中央部分に設置することができ、変位伝達部76の変位量をほぼアクチュエータ34の最大変位量に近い量に設定することができる。
そのため、画素構成体52を光導波板38から完全に離隔させるために、光導波板38と画素構成体52の上端との間隔を距離d以上にする場合、アクチュエータ34に印加する電圧は、アクチュエータ34のうち、最大変位量が得られる部位の変位を考慮して設定すればよく、比較例と比して前記電圧を大幅に低減させることができる。この結果、消費電力の低減、駆動用ドライバ回路の低電圧化・低コスト化、信頼性の向上などの効果を得ることができる。
次に、欠陥アクチュエータがあった場合の明るさの変化について図7A〜図10を参照しながら説明する。
比較例は、図7Bに示すように、1つの画素形成区画50を考えたとき、アクチュエータ基板208(図8参照)上の各アクチュエータ206上にそれぞれ形成された例えば6つの画素構成体210によって1つの画素が形成される。
実施例は、図7Aに示すように、同じく1つの画素形成区画50を考えたとき、連結板40(図9参照)上に形成された1つの画素構成体52によって1つの画素が形成される。連結板40の下には、6つのアクチュエータ34が存在する。
図7A及び図7Bに表示された番号1、2、3・・・6は、欠陥アクチュエータの増加の順番を連番で示している。
図10は、アクチュエータ206又は34の欠陥率(欠陥アクチュエータの数/1画素を構成するアクチュエータの数)に対する画素のオン/オフ動作時の輝度変化を示す。
そして、比較例において、図7Bに示す順番で欠陥アクチュエータが増加した場合、比較例の輝度変化は、図10の実線Aに示すように、欠陥アクチュエータの増加に伴って比例的に低下する。
一方、実施例の輝度変化は、図10の破線Bに示すように、アクチュエータ34の欠陥率が2/6以下の場合は、ほとんど輝度低下は起こらず、欠陥率3/6の場合は、5%程度の輝度低下であった。つまり、実施例においては、比較例に比べ、欠陥アクチュエータが存在しても、輝度を高く保つことが可能である。
なお、実施例と同様の構成において、4つのアクチュエータ34で1つの画素を形成する場合は、欠陥率1/4以下の場合であれば輝度低下は起こらない。3つのアクチュエータ34で1つの画素を形成する場合は、欠陥率1/3以下の場合であれば輝度低下は起こらない。
また、比較例と同様の構成において、2つのアクチュエータで1つの画素を形成する場合は、欠陥率1/2での輝度低下はほぼ50%であったが、実施例と同様の構成において、2つのアクチュエータで1つの画素を形成する場合は、欠陥率1/2での輝度低下は、25%以内に抑えられる。
このように、一部のアクチュエータ34に欠陥があっても、不良となる率が減り、良品率を高めることができ、歩留まりの向上、製品コストの低廉化を有効に図ることができる。
また、正常なアクチュエータ34の変位によって、連結板40を下方へ変位させようとする力が働いたとき、欠陥アクチュエータ34の部分では、連結板40と欠陥アクチュエータ34とを接続する変位伝達部76が圧縮されたり、振動部66が下方へ撓んだりする。このため、欠陥アクチュエータ34があっても、連結板40は、正常なアクチュエータ34の変位に従って変位し(欠陥アクチュエータ34に対応した部分も変位し)、画素構成体52は正常に動作することになる。
次に、上述した第1の具体例に係る表示装置30Aの3つの製造方法について図11A〜図17を参照しながら説明する。
最初に、第1の製造方法は、先ず、図11Aに示すように、光導波板38の裏面のうち、各画素形成区画50の境界線上に光遮蔽層70を形成し、その後、光遮蔽層70上にスペーサ44を形成する。その後、スペーサ44上に接着剤100を塗布する。一方、連結板40上の各画素形成区画50内にそれぞれ光散乱層78を形成する。その後、各光散乱層78上にそれぞれ透明層前駆体80aを形成する。光散乱層78と透明層前駆体80aにて画素構成体前駆体52aが構成される。
次に、図11Bに示すように、光導波板38と連結板40とを接合して接合体102を作製する。すなわち、透明層前駆体80a上に光導波板38を載置する。この載置により、連結板40と光導波板38との間に、前記接着剤100(図11A参照)が塗布されたスペーサ44と、光遮蔽層70と、画素構成体前駆体52aとが介在される。
この状態で、光導波板38の上面及び連結板40の下面の双方から押圧し、スペーサ44上の接着剤100を連結板40に接着させた後、該接着剤100を硬化させ、更に透明層前駆体80aを硬化させて画素構成体52とする。この場合の押圧方法としては、特に限定されるものではないが、分銅による押圧、CIP(静水圧加圧)法、フリップチップボンダによる加圧、定値制御や低圧プレス法、真空包装法等を好適に採用することができる。また、押圧の際に、連結板40に接する部分には、紙、フィルタ、ゴム製シートなどを介して押圧することが好ましい。なぜなら、連結板40と例えば押圧治具との間に微小なごみを挟み込んだ場合に、連結板40が微小なごみによって変形し、その状態で画素構成体前駆体52aが硬化すると、画素間の輝度ばらつきが大きくなるおそれがあるからである。従って、上述したように、連結板40に接する部分に、紙、フィルタ、ゴム製シートなどを介して押圧することで、微小なごみを紙やフィルタの微細孔や凹部にトラップすることができ、また、ゴム製シートであれば、シート自体が変形することから、微小なごみによる連結板40の変形を防止することができる。
次に、図11Bに示すように、アクチュエータ基板32上にアクチュエータ34を形成する。すなわち、アクチュエータ基板32の振動部66上に、上述した膜形成法によって、図6に示すように、一方の電極74aを形成する。次いで、電極74a上に圧電/電歪層72を形成し、その後、圧電/電歪層72上に他方の電極74bを形成してアクチュエータ本体75とする。
このようにして形成されたアクチュエータ本体75と、アクチュエータ基板32の振動部66とによりアクチュエータ34が構成される。その後、各アクチュエータ34上に変位伝達部76となる接着剤104を塗布する。
その後、アクチュエータ基板32の各画素形成区画50の境界線上にスペーサ42を形成し、その後、スペーサ42上に接着剤106を塗布する。
次に、図12に示すように、光導波板38と連結板40との接合体102とアクチュエータ基板32とを接合する。すなわち、接合体102に介在するスペーサ44とアクチュエータ基板32上に形成されたスペーサ42とをそれぞれ位置的に対応させ、スペーサ42及びアクチュエータ34上にそれぞれ接着剤106及び104(図11B参照)を介して接合体102を載置する。この載置により、接合体102とアクチュエータ基板32との間に、スペーサ42及びアクチュエータ34、並びに変位伝達部76となる接着剤104が介在される。
この状態で、光導波板38の上面及びアクチュエータ基板32の下面の双方から押圧し、スペーサ42上の接着剤106とアクチュエータ34上の接着剤104を接合体102の連結板40に接着させる。この際の押圧方法としては、特に限定されるものではないが、分銅による押圧、CIP(静水圧加圧)法、フリップチップボンダによる加圧、定値制御や低圧プレス法、真空包装法等を好適に採用することができる。
その後、スペーサ42上の接着剤106とアクチュエータ34上の接着剤104を硬化させることによって、接着剤104が変位伝達部76となり、図1に示すように、第1の具体例に係る表示装置30Aが完成する。
ところで、図35に示すような従来の表示装置200では、各アクチュエータ206が画素構成体210を構成していることから、アクチュエータ基板208上におけるアクチュエータ206の位置精度にばらつきが生じ易い。すなわち、アクチュエータ基板208としてセラミックスを用いた場合、アクチュエータ基板208ごとに焼成による収縮率がそれぞれ異なることから、各アクチュエータ基板208においてアクチュエータ206の位置精度をほぼ同一にすることができないからである。
しかし、上述の第1の製造方法においては、先ず、光導波板38に対して連結板40が固定されることから、連結板40の主面(光導波板38と対向する面)に画素構成体52を形成すれば、アクチュエータ34の位置精度に関わりなく、ほぼ均等な画素ピッチを得ることができる。その後、連結板40にアクチュエータ基板32が固定されるが、このとき、連結板40上に形成された画素構成体52と、アクチュエータ基板32上に形成されたアクチュエータ34との間に微小なずれが生じたとしても、動作に支障はない。
そして、接合体102とアクチュエータ基板32とを接合させる際には、アクチュエータ34をアクチュエータ基板32側へ指向して変位させると共に、変位伝達部76となる接着剤104を連結板40に当接させた状態で該接着剤104を硬化させて変位伝達部76とすることが好ましい。このような状態で形成された変位伝達部76は、アクチュエータ34からの押圧力を受けるので、無負荷状態である際に確実に連結板40に押接する。従って、各画素を所望の輝度で発光させることができる。
アクチュエータ34をアクチュエータ基板32側へ指向して変位させるには、一対の電極74a及び74b間に電圧を印加すればよい。このように電圧が印加されることにより、圧電/電歪層72がアクチュエータ基板32側へ指向して屈曲変形する。そして、これに追従して一対の電極74a及び74b、並びにアクチュエータ基板32の振動部66も同方向に屈曲変形する。これにより、アクチュエータ34全体がアクチュエータ基板32側へ指向して変位する。
この変位量は、印加電圧を設定することによって簡便かつ精密に調整することができる。従って、例えば接着剤104から変位伝達部76への硬化前後の収縮率が製造ロット毎に異なるような場合においても、接合体102とアクチュエータ基板32との接合を行う際のアクチュエータ34の変位量を好適な範囲に調整することができる。しかも、各アクチュエータ34の駆動電圧(各画素を消光状態から発光状態又は発光状態から消光状態とする電圧)の設定を最適化する際に有用となる。
アクチュエータ34は、分極や相転移などの性質から変位特性にヒステリシスを持つのが一般的である。従って、圧電/電歪層72に対して分極処理を施す際には、一対の電極74a及び74bに対して一旦接着剤104の硬化時の電圧より大きい電圧を印加することが好ましい。その電圧は、駆動時に発光をオフさせる電圧と同等ないしそれ以上であるとなおよい。
この処理は、アクチュエータ34の変位特性を実際に駆動する際の特性曲線に一致させる働きをする。単なる一定の電圧を印加しただけでは、残留電荷などの初期状態に影響されるおそれがあるが、このようなヒステリシス特性を加味した電圧印加法により、更に精密にアクチュエータ34の変位量を制御することができる。
また、変位伝達部76となる接着剤104は、アクチュエータ34の変位量の大きい領域を利用するため、アクチュエータ34の中央部分に形成することが好ましい。なお、接着剤104の幅(面積)が製造上のばらつき等で大きくなり、振動部66の幅(面積)とほぼ同じになった場合を考えると、この場合、変位伝達部76の幅が振動部66の幅とほぼ同じになるが、連結板40が存在しない場合、変位伝達部76は、振動部66の端付近での変位量が最も小さい。しかし、第1の具体例に係る表示装置30Aは、変位伝達部76上に連結板40が設けられていることから、変位伝達部76のうち、振動部66の端付近での変位量が、変位量の大きい中央部分の領域によって補償されることになる。すなわち、連結板40を使用することで、連結板40を使用しない場合よりも変位伝達部76の変位量を大きくすることができる。
次に、第2の製造方法は、先ず、図13Aに示すように、アクチュエータ基板32上にアクチュエータ34を形成する。すなわち、図6に示すように、アクチュエータ基板32の振動部66上に、上述した膜形成法によって、一方の電極74aを形成する。次いで、電極74a上に圧電/電歪層72を形成し、その後、圧電/電歪層72上に他方の電極74bを形成してアクチュエータ本体75とする。
このようにして形成されたアクチュエータ本体75とアクチュエータ基板32の振動部66とによりアクチュエータ34が構成される。その後、各アクチュエータ34上に変位伝達部76となる接着剤104を塗布する。
その後、アクチュエータ基板32の各画素形成区画50の境界線上にスペーサ42を形成し、その後、スペーサ42上に接着剤106を塗布する。
次に、図13Bに示すように、アクチュエータ基板32と連結板40とを接合して接合体108を作製する。すなわち、スペーサ42及びアクチュエータ34上にそれぞれ接着剤106及び104を介して連結板40を載置する。この載置により、連結板40とアクチュエータ基板32との間に、スペーサ42及びアクチュエータ34、並びに変位伝達部76となる接着剤104が介在される。
この状態で、連結板40の上面及びアクチュエータ基板32の下面の双方から押圧し、スペーサ42上の接着剤106とアクチュエータ34上の接着剤104を連結板40に接着させた後、これら接着剤106と接着剤104を硬化させることによって、接着剤104が変位伝達部76となり、接合体108が完成する。
この場合の押圧方法としては、特に限定されるものではないが、分銅による押圧、CIP(静水圧加圧)法、フリップチップボンダによる加圧、定値制御や低圧プレス法、真空包装法等を好適に採用することができる。また、押圧の際に、連結板40に接する部分には、紙、フィルタ、ゴム製シートなどを介して押圧することが好ましい。
次に、図13Bに示すように、光導波板38の裏面のうち、各画素形成区画50の境界線上に光遮蔽層70を形成し、その後、光遮蔽層70上にスペーサ44を形成する。その後、スペーサ44上に接着剤100を塗布する。一方、接合体108の連結板40上の各画素形成区画50内にそれぞれ光散乱層78を形成する。その後、各光散乱層78上にそれぞれ透明層前駆体80aを形成する。光散乱層78と透明層前駆体80aにて画素構成体前駆体52aが構成される。
次に、図12に示すように、連結板40とアクチュエータ基板32との接合体108と光導波板38とを接合する。すなわち、透明層前駆体80a上に光導波板38を載置する。この載置により、連結板40と光導波板38との間に、前記接着剤100が塗布されたスペーサ44、光遮蔽層70及び画素構成体前駆体52aが介在される。
この状態で、光導波板38の上面及びアクチュエータ基板32の下面の双方から押圧し、スペーサ44と連結板40とを接着剤100を介して接着させる。この際の押圧方法としては、特に限定されるものではないが、分銅による押圧、CIP(静水圧加圧)法、フリップチップボンダによる加圧、定値制御や低圧プレス法、真空包装法等を好適に採用することができる。
その後、スペーサ42上の接着剤100を硬化させ、更に透明層前駆体80aを硬化させて画素構成体52とすることにより、図1に示すように、第1の具体例に係る表示装置30Aが完成する。
ところで、アクチュエータ基板32や連結板40が広い面積を有する場合、これらアクチュエータ基板32や連結板40に反りやうねりが生じ易い。しかし、この第2の製造方法によれば、アクチュエータ基板32上に連結板40を固定した後に、該連結板40上に画素構成体52を形成することができることから、アクチュエータ基板32や連結板40に反りやうねりがあったとしても、これらを吸収して画素構成体52を形成することができる。従って、複数の画素構成体52と光導波板38間の各ギャップをほぼ均一にそろえることができ、輝度ばらつきのない表示装置30Aを得ることができる。
次に、第3の製造方法は、先ず、図15Aに示すように、連結板40の上面のうち、各画素形成区画50の境界線上にスペーサ44を形成し、該連結板40上の各画素形成区画50内にそれぞれ光散乱層78を形成する。
一方、図15Bに示すように、アクチュエータ基板32上にアクチュエータ34を形成する。すなわち、アクチュエータ基板32の振動部66上に、上述した膜形成法によって、図6に示すように、一方の電極74aを形成する。次いで、電極74a上に圧電/電歪層72を形成し、その後、圧電/電歪層72上に他方の電極74bを形成してアクチュエータ本体75とする。
このようにして形成されたアクチュエータ本体75と、アクチュエータ基板32の振動部66とによりアクチュエータ34が構成される。その後、各アクチュエータ34上に変位伝達部76となる接着剤104を塗布する。その後、アクチュエータ基板32の各画素形成区画50の境界線上にスペーサ42を形成し、その後、スペーサ42上に接着剤106を塗布する。
その後、図16Aに示すように、連結板40とアクチュエータ基板32とを接合して接合体109を作製する。すなわち、連結板40上に形成されたスペーサ44とアクチュエータ基板32上に形成されたスペーサ42とをそれぞれ位置的に対応させ、スペーサ42及びアクチュエータ34上にそれぞれ接着剤106及び104(図15B参照)を介して連結板40を接合する。この接合により、連結板40とアクチュエータ基板32との間に、スペーサ42及びアクチュエータ34、並びに変位伝達部76となる接着剤104が介在される。
この接合においては、ガラスなどの板材で接合体109を挟んで押圧することが好ましい。この場合、押圧力がスペーサ42及び44の部分に集中することから、確実な接着が可能となる。しかも、アクチュエータ34が前記押圧力に対してフリーな状態になることから、アクチュエータ34での応力発生を抑制することができる。また、上述した第1及び第2の製造方法とは異なり、直接連結板40を押圧する必要がないため、異物の混入によって連結板40が変形するなどの不都合は生じない。すなわち、異物の混入に対して影響を受けにくいという効果がある。さらには、接合体109の反りを矯正する効果もある。
その後、スペーサ42上の接着剤106とアクチュエータ34上の接着剤104を硬化させることによって、接着剤104が変位伝達部76となり、接合体109が完成する。
次に、図16Bに示すように、光導波板38の裏面のうち、各画素形成区画50の境界線上に光遮蔽層70を形成し、その後、光遮蔽層70上に接着剤100を塗布する。一方、連結板40上に形成された各光散乱層78上にそれぞれ透明層前駆体80aを形成する。光散乱層78と透明層前駆体80aにて画素構成体前駆体52aが構成される。
次に、図17に示すように、連結板40とアクチュエータ基板32との接合体109と光導波板38とを接合する。すなわち、透明層前駆体80a上に光導波板38を載置する。この載置により、連結板40と光導波板38との間に、前記接着剤100が塗布された光遮蔽層70、スペーサ42及び画素構成体前駆体52aとが介在される。
この状態で、光導波板38の上面及びアクチュエータ基板32の下面の双方から押圧し、光遮蔽層70とスペーサ44とを接着剤100を介して接着させる。この際の押圧方法としては、上述したように、例えば分銅による押圧、CIP(静水圧加圧)法、フリップチップボンダによる加圧、定値制御や低圧プレス法、真空包装法等を好適に採用することができる。もちろん、これらの押圧過程において、ガラス等の板材で光導波板38及びアクチュエータ基板32を挟んでもよい。この場合、光導波板38やアクチュエータ基板32の反りを矯正する効果があり、一層好ましい。
その後、光遮蔽層70上の接着剤100と光散乱層78上の透明層前駆体80aを硬化させることによって、透明層前駆体80aが透明層80となって、光導波板38と連結板40との間に画素構成体52が介在することとなり、図3に示すように、第1の具体例に係る表示装置30Aが完成する。
上述した第1の具体例に係る表示装置30Aにおいては、光導波板38とアクチュエータ基板32との間に1つの連結板40を配置し、アクチュエータ基板32と連結板40との間、並びに光導波板38と連結板40との間に、それぞれ画素形成区画50に合わせて複数のスペーサ44を形成するようにしたため、連結板40のうち、スペーサ42及び44に近接する部分では、連結板40の張力により(剛性が高くなる)、連結板40自体の変位が低下するおそれがある。しかし、図18に示すように、連結板40のうち、スペーサ42に近接する部分にスリット110を形成するようにすれば、前記部分での剛性を低下させることができるため、上述のような変位低下を回避することができ、しかも、熱応力や機械的応力を緩和する効果もある。
連結板40にスリット110を形成することで、連結板40のうち、スリット110によって細められた部分、すなわち、連結板40のうち、画素形成区画50の境界部分(固定領域でもある)と画素構成体52に対応した部分(可動領域でもある)とをつなぐ部分(以下、単にアーム部111と記す)が形成されることになる。
連結板40のうち、画素構成体52に対応した部分の変位を確保しながら、製造プロセスでの連結板40の取り扱いを容易にするために、アーム部111に適度な剛性を持たせることは言うまでもなく、その形状や厚み、構造を最適にすることが好ましい。より好ましくは、前記可動領域は、欠陥アクチュエータの変位を補償するために曲げ剛性を高くし、アーム部111は曲げ剛性を低くすることである。
連結板40にスリット110を形成しつつ、アーム部111の厚みを周囲より薄くする方法としては、ハーフエッチング法やサンドブラスト法などが好ましく用いられる。また、前記固定領域をクランプし、その状態で前記可動領域を厚み方向に押し下げることで、アーム部111を延伸し、次に、可動領域を逆方向に押し上げることによって、アーム部111の側面形状を例えばアーチ状に形成することもできる。これにより、アーム部111の張力による変位低下をさらに抑制することができる。アーム部111の平面形状は、図18に示した直線状以外にも、L字状や渦巻状にしてアーム部111の長さを大きくとるようにしてもよい。
上述した例では、各画素形成区画50に6つのアクチュエータ34(2行3列のアクチュエータ)を配列した場合を示したが、その他、図19及び図20に示す変形例に係る表示装置30Aaのように、各画素形成区画50の中央に1つのアクチュエータ34を配置するようにしてもよい。この場合、開口率は、連結板40上に形成された1つの画素構成体52の接触面積にて決定されることになるため、各画素形成区画50にそれぞれアクチュエータ34が1つだけ配置されていても、開口率が低下するということがない。つまり、この変形例に係る表示装置30Aaにおいても、開口率を、図35に示すような従来例に係る表示装置200の開口率よりも大幅に増加させることができ、輝度を向上させることができる。この効果は、各画素形成区画50にそれぞれアクチュエータ34が1つだけ配置された構成のほか、各画素形成区画50にそれぞれアクチュエータ34が2つ以上配置された構成でも同様である。
次に、第2の具体例に係る表示装置30Bについて図21を参照しながら説明する。なお、図3と対応するものについては同じ符号を付してその重複説明を省略する。
この第2の具体例に係る表示装置30Bは、図21に示すように、上述した第1の具体例に係る表示装置30Aとほぼ同様の構成を有するが、連結板40が画素形成区画50に合わせて分離されている点で異なる。すなわち、光導波板38とアクチュエータ基板32との間に複数の連結板40が平面的に配されている。
その関係で、光導波板38とアクチュエータ基板32との間には、複数のスペーサ112が形成され、これらスペーサ112は、隣接する連結板40間の隙間を通して、光導波板38とアクチュエータ基板32との間に介在されている。
この第2の具体例に係る表示装置30Bにおいては、連結板40がそれぞれ画素形成区画50に合わせて分離されていることから、各連結板40は、変位駆動の際において、隣接する連結板40の張力やスペーサ112等に干渉されることがない。
欠陥アクチュエータがあった場合、連結板40は、前記欠陥アクチュエータによる変位低下の影響を幾分受けることになるが、1つの画素構成体52に対して例えば6つのアクチュエータ34が割り当てられている場合、アクチュエータ34の欠陥率に対する輝度変化は、欠陥率1/6で0%、欠陥率2/6で3%程度、欠陥率3/6で5%程度であり、第1の実施の形態に係る表示装置30Aとほぼ同等の性能を有する。
次に、第3の具体例に係る表示装置30Cについて図22を参照しながら説明する。この第3の具体例においては、連結板40の剛性が、第1の具体例に係る表示装置30Aの連結板と比して低下するように、連結板40の材質や厚み等を設定することで、連結板40の形状を、複数のアクチュエータ34の変位の差に応じて変化させることが可能となる。
すなわち、図22に示すように、6つのアクチュエータ34a〜34fのうち、例えば右側の2つのアクチュエータ34e及び34fがアクチュエータ基板32側に変位したとき、連結板40のうち、前記右側の2つのアクチュエータ34e及び34fに対応した部分のみが該右側の2つのアクチュエータ34e及び34fの変位に応じてアクチュエータ基板32側に落ち込むことになる。その結果、画素構成体52も前記右側の2つのアクチュエータ34e及び34fに対応した部分のみがアクチュエータ基板32側に落ち込み、該部分が光導波板38から離隔することになる。すなわち、1つの画素構成体52に割り当てられている複数のアクチュエータ34a〜34fの変位を異ならせることで、画素構成体52の光導波板38に対する接触面積を変えることができ、表示階調の制御を容易に行うことができる。
次に、第2の実施の形態に係るアクチュエータ装置10Bを表示以外の他の用途に応用した例について図23〜図26Cを参照しながら説明する。
先ず、図23に示す具体例に係る可変コンデンサ120は、アクチュエータ基板32上に複数のアクチュエータ34が平面的に配列された駆動部36と、該駆動部36に対向して配された1つの金属板による固定電極122と、アクチュエータ基板32と固定電極122との間に配され、駆動部36における複数のアクチュエータ34の駆動力が変位伝達部76を介して伝達される1つの金属板による可動電極124とを有する。固定電極122は、該固定電極122とアクチュエータ基板32間に介在するスペーサ112によってアクチュエータ基板32に固定されている。
この可変コンデンサ120においては、複数のアクチュエータ34の駆動によって可動電極124が固定電極122に対して接近又は離間することになる。すなわち、固定電極122と可動電極124間の距離daが複数のアクチュエータ34によって精密に変化し、両電極122及び124間の静電容量を任意に変化させることができる。
また、固定電極122と可動電極124の対向面積を大きくすることで、静電容量のダイナミックレンジを広くすることができる。1つの可動電極124について複数のアクチュエータ34が割り当てられることから、固定電極122と可動電極124間の距離を広い面積にわたって精密に制御することができる。
また、動作しない欠陥アクチュエータがあったとしても、この可変コンデンサ120の特性、すなわち、該可変コンデンサ120に供給される制御信号のレベルに対する静電容量値の変化特性はほとんど変動しない。従って、特性の安定した可変コンデンサ120の歩留まりの向上を図ることができる。
上述の例では、固定電極122と可動電極124をそれぞれ金属板で構成した場合を示したが、その他、図24に示す変形例に係る可変コンデンサ120aのように、固定電極122を、ガラスやセラミックス、樹脂フィルム等、任意の材料を用いた板部材125上に導電膜126を形成することによって構成し、可動電極124を、ガラスやセラミックス、樹脂フィルム等、任意の材料を用いた板部材127上に導電膜128を形成することによって構成するようにしてもよい。
次に、図25に示す具体例に係る干渉型光変調器130は、アクチュエータ基板32上に複数のアクチュエータ34が平面的に配列された駆動部36と、該駆動部36に対向して配された1つの透明板132と、アクチュエータ基板32と透明板132との間に配され、かつ、駆動部36における複数のアクチュエータ34の駆動力が変位伝達部76を介して伝達される1つのミラー部材134とを有する。透明板132は、該透明板132とアクチュエータ基板32との間に介在するスペーサ112によってアクチュエータ基板32に固定されている。
この干渉型光変調器130においては、入力光Liを透明板132を通してミラー部材134に入射させることで、透明板132の裏面(ミラー部材134と対向する面)と空間との境界で反射した光(第1の反射光L1)と、ミラー部材134の表面で反射した光(第2の反射光L2)が出力光Loとして出射される。このとき、第1の反射光L1と第2の反射光L2との干渉により、出力光Loのスペクトル分布は、透明板132とミラー部材134との距離dbによって決定される。従って、複数のアクチュエータ34の駆動によってミラー部材134を透明板132に対して接近又は離間させることで、透明板132とミラー部材134間の距離dbを変化させることにより、出力光Loのスペクトル分布を任意に制御することができる。この干渉型光変調器130は、カラーディスプレイ装置、カラーフィルタ、光スイッチ等として利用することができる。特に、干渉部(ミラー部材134)に連結板を用いることから、光の入力面に平坦性を確保することができることと、広い面積にわたって干渉部を設けることができる。しかも、一部のアクチュエータに欠陥があっても干渉部の変位動作への影響はほとんどない。上述の例では、干渉部の上面を平坦にした例を示したが、その他、必要に応じて干渉部の上部に傾斜をつけたり、凹凸をつけたりしてもよい。
ミラー部材134は、図26Aに示すように、例えば金属板135のうち、少なくとも透明板132(図25参照)と対向する面135aを鏡面化させることによって構成するようにしてもよいし、図26Bに示すように、任意の板部材136のうち、透明板132と対向する面の一部に直接光反射膜137を形成して構成するようにしてもよい。あるいは、図26Cに示すように、任意の板部材136のうち、透明板132と対向する面の一部に下地層138を介して光反射膜137を形成して構成するようにしてもよい。なお、図26B及び図26Cの例において、板部材136の表面を光吸収面とすれば不要な散乱光が発生しないため、好ましい。
次に、第3及び第4の実施の形態に係るアクチュエータ装置10C及び10Dについて図27及び図28を参照しながら説明する。
先ず、第3の実施の形態に係るアクチュエータ装置10Cは、図27に示すように、上述した第1の実施の形態に係るアクチュエータ装置10Aとほぼ同様の構成を有するが、第2の板部材20とスペーサ22が存在しない点で異なる。
すなわち、このアクチュエータ装置10Cは、複数のアクチュエータ14が平面的に配列された駆動部16と、該駆動部16上に配され、かつ、駆動部16における複数のアクチュエータ14の駆動力が伝達される板部材18とを有する。
次に、第4の実施の形態に係るアクチュエータ装置10Dは、図28に示すように、上述した第3の実施の形態に係るアクチュエータ装置10Cとほぼ同様の構成を有するが、板部材18が複数に分離されて、平面的に配されている点で異なる。
これら第3及び第4の実施の形態に係るアクチュエータ装置10C及び10Dは、例えばレーザ光を偏向させる装置(偏向装置)などに適用させることができる。
ここで、例えば第4の実施の形態に係るアクチュエータ装置10Dを偏向装置に適用した2つの具体例について図29A〜図30Bを参照しながら説明する。
まず、第1の具体例に係る偏向装置140は、図29Aに示すように、1つのアクチュエータ基板32上に例えば2つのアクチュエータ34a及び34bが配列された駆動部36と、アクチュエータ基板32に対向して配され、かつ、駆動部36における2つのアクチュエータ34a及び34bの駆動力が伝達される1つのミラー部材142とを有する。
そして、図29B及び図29Cに示すように、2つのアクチュエータ34a及び34bを交互に上下方向に変位させることで、ミラー部材142がシーソーのように交互に変位することから、ミラー部材142の表面にレーザ光Lcを照射してミラー部材142で反射させることで、レーザ光Lcを任意に偏向することができ、例えばラスタスキャンさせることができる。これは、レーザ光Lcを用いたプロジェクタなどに好適となる。
次に、第2の具体例に係る偏向装置150は、上述した第1の具体例に係る偏向装置140とほぼ同様の構成を有するが、図30A及び図30Bに示すように、1つのアクチュエータ基板32上に例えば2つのアクチュエータ34a及び34bと1つのスペーサ144が形成された駆動部36と、アクチュエータ基板32上にスペーサ144を介して配され、かつ、駆動部36における2つのアクチュエータ34の駆動力が伝達される1つのミラー部材142とを有する点で異なる。なお、図30A及び図30Bにおいて、アクチュエータ34bは、アクチュエータ34aの背後に存在し、図面上、見えない位置に形成されている。
この場合も、2つのアクチュエータ34を上下方向に変位させることで、ミラー部材142がスペーサ144を支点にシーソーのように交互に変位することから、ミラー部材142の表面にレーザ光Lcを照射してミラー部材142で反射させることで、レーザ光Lcを任意に偏向することができる。この場合、ミラー部材142を傾ける機能は、スペーサ144と複数のアクチュエータ34との間で行われ、アクチュエータ34の欠陥補償は、複数のアクチュエータ34とスペーサ144が並んでいることで実現される。
上述した偏向装置140及び150においては、レーザ光Lcを音波とすることで、スピーカ(指向性、無指向性)にも応用させることができる。また、偏向部(ミラー部材142)に連結板を用いることから、光や音波の入力面に平坦性を確保することができることと、広い面積にわたって偏向部を設けることができる。しかも、一部のアクチュエータ34に欠陥があっても偏向部の変位動作への影響はほとんどない。上述の例では、偏向部の上面を平坦にした例を示したが、必要に応じて偏向部の上部に傾斜をつけたり、凹凸をつけたりしてもよい。
上述した表示装置30A、30Aa、30B及び30C、可変コンデンサ120及び120a、干渉型光変調器130、偏向装置140及び150では、アクチュエータ34は、振動部66と固定部68のほか、該振動部66上に直接形成された圧電/電歪層72と、該圧電/電歪層72の上面と下面に形成された一対の電極74a及び74bとを有するようにしたが、その他、図31に示すように、圧電/電歪層72と電極74a及び74bとを交互に積層し、縦断面で見たとき、一対の電極74a及び74bがそれぞれ互い違いにくし歯状とされ、間に圧電/電歪層72が介在された形状のものを使用するようにしてもよい。
図31において、左側の2つのアクチュエータ34は自然状態の場合を示し、右側の2つのアクチュエータ34は一対の電極74a及び74b間に電圧が印加されて圧電/電歪層72が収縮変位した状態を示す。逆に、右側の2つのアクチュエータ34が自然状態で、左側の2つのアクチュエータ34が、それぞれ一対の電極74a及び74b間に電圧が印加されて圧電/電歪層72が伸張変位した状態も取り得ることはもちろんである。
なお、この場合も、正常なアクチュエータ34の変位によって、連結板40を下方へ変位させようとする力が働いたとき、欠陥アクチュエータ34の部分では、連結板40と欠陥アクチュエータ34とを接続する変位伝達部76が圧縮されることとなる。このため、欠陥アクチュエータ34があっても、連結板40は、正常なアクチュエータ34の変位に従って変位する。つまり、欠陥アクチュエータ34に対応した部分も変位することとなる。
上述した第1〜第4の実施の形態に係るアクチュエータ装置10A〜10Dでは、基板12を用いた例を示したが、その他、基板12を用いない構成も好ましく採用することができる。
以下、基板12を用いない第5の実施の形態に係るアクチュエータ装置10Eについて図32を参照しながら説明する。
この第5の実施の形態に係るアクチュエータ装置10Eは、図32に示すように、基板12の代わりに振動板層152と圧電機能層154が積層された積層体156を用いる点で特徴を有する。
圧電機能層154は、振動板層152上に形成された複数の下部電極74aと、該下部電極74aを含む振動板層152の全面に形成された圧電/電歪層72と、該圧電/電歪層72上に形成された複数の上部電極74bとを有する。振動板層152は、圧電/電歪層72での変位量を増幅させる機能を有する。つまり、この積層体156は、複数のアクチュエータ14が配列された構成を有し、積層体156自体で駆動部16が構成されることになる。なお、振動板層152は、圧電機能層154の圧電/電歪層72と同じ材料で構成してもよいし、あるいは異なった成分系の材料で構成してもよい。また、積層体156は、セラミックグリーンシートの積層にて作製することができ、上部電極74b及び下部電極74aは、スクリーン印刷等によって容易に形成することができる。
そして、この第5の実施の形態に係るアクチュエータ装置10Eは、前記駆動部16と、該駆動部16における複数のアクチュエータ14の駆動力が伝達される1つの第1の板部材18と、該第1の板部材18に対向して配された1つの第2の板部材20とを有する。
この場合も、第1の板部材18と第2の板部材20との間には、複数のスペーサ22が形成され、これらスペーサ22によって例えばm個の区画が形成されている。第1の板部材18と積層体156との間にも、複数のスペーサ24が形成され、これらスペーサ24によってm個の区画が形成されている。そして、各区画毎にn個のアクチュエータ14が割り当てられている。各アクチュエータ14上には、各アクチュエータ14の駆動力を第1の板部材18に伝えるための変位伝達部15が形成されている。
一方、積層体156における上部電極74bは、例えば各区画単位に分離された電極パターンあるいは行単位に分離された電極パターンを有し、下部電極74aは、アクチュエータ14単位に分離された電極パターンを有する。これらの電極74a及び74bは、上下反対でもよい。
また、積層体156は、固定板158上に複数のスペーサ160及び162を介して配置された形態となっている。固定板158上のスペーサ160及び162は、例えば第1の板部材18と積層体156との間に形成されたスペーサ24と位置的に対応させて形成された複数の第1のスペーサ160と、各区画内において、アクチュエータ14を除く部分に形成された複数の第2のスペーサ162とを有する。
この第5の実施の形態に係るアクチュエータ装置10Eにおいては、固定板158上に形成された第1及び第2のスペーサ160及び162とによって振動板層152の一部(位置的にアクチュエータ14と対応しない部分)が固定されることから、固定板158、第1及び第2のスペーサ160及び162並びに振動板層152にて囲まれた空間が、疑似的に図3等で示すアクチュエータ基板32の空所64と同等の機能を有することになり、容易にアクチュエータ14の変位方向を確定させることができる。
また、積層体156を固定板158上に第1及び第2のスペーサ160及び162で支持するようにしたので、アクチュエータ14間並びに区画間のクロストーク(変位の影響)を低減させることができる。しかも、スイッチング(第1の板部材18の変位動作)の応答性も上がるという利点がある。また、固定板158を設けることで、アクチュエータ装置10E自体の機械強度が上がり、運搬時や製造時等のハンドリングが容易になる。
なお、複数の圧電機能層154を積層させることで、各アクチュエータ14の変位量、発生力を大きくすることができる。各スペーサ22、24、160及び162の設置位置を変更するだけで、任意の変位態様を得ることができる。上部電極74bや下部電極74aの電極パターンを任意に変更することで、所望の変位を得ることができる。
この第5の実施の形態に係るアクチュエータ装置10Eを表示装置として適用する場合には、第2の板部材20を光導波板38とし、第2の板部材20とスペーサ22との間に光遮蔽層70(二点鎖線で示す)を形成し、第1の板部材18上に画素構成体52(二点鎖線で示す)を形成することによって容易に実現させることができる。
次に、第5の実施の形態に係るアクチュエータ装置10Eの変形例について図33〜図34Bを参照しながら説明する。
この変形例に係るアクチュエータ装置10Eaは、図33に示すように、上述した第5の実施の形態に係るアクチュエータ装置10Eとほぼ同様の構成を有するが、固定板158並びに第1及び第2のスペーサ160及び162が存在しない点と、第1の板部材18がm個の区画に合わせて分離されている点と、各第1の板部材18の中央に対応した位置にそれぞれ1つのアクチュエータ14が配置されている点で異なる。
この場合も、第2の板部材20と積層体156間にm個の第1の板部材18が平面的に配され、各第1の板部材18についてそれぞれ1個のアクチュエータ14が割り当てられた形態となる。また、第2の板部材20と積層体156との間には、隣接する第1の板部材18間の隙間を通して複数のスペーサ26が介在されている。
この変形例に係るアクチュエータ装置10Eaにおいては、第1の板部材18と積層体156との間に形成されたスペーサ26によって積層体156の一部(位置的にアクチュエータ14と対応しない部分)が固定されることから、第2の板部材20、スペーサ26及び積層体156にて囲まれた空間が、疑似的に図3等で示すアクチュエータ基板32の空所64と同等の機能を有することになり、容易にアクチュエータ14の変位方向を確定させることができる。特に、固定板158を使用しないことから、アクチュエータ装置10Eaの薄型化を促進させることができる。
この変形例に係るアクチュエータ装置10Eaを表示装置として適用する場合には、第2の板部材20を光導波板38とし、第2の板部材20とスペーサ26との間に光遮蔽層70(二点鎖線で示す)を形成し、第1の板部材18上に画素構成体52(二点鎖線で示す)を形成することによって容易に実現させることができる。
スペーサ26の形成位置としては、図34Aに示すように、例えば円柱状のスペーサ26Aを第1の板部材18の各コーナー部に近接して形成するようにしてもよいし、図34Bに示すように、断面長方形状のスペーサ26Bを、第1の板部材18に隣接して形成するようにしてもよい。
なお、本発明に係るアクチュエータ装置及びその製造方法は、上述の実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得ることはもちろんである。
第1の実施の形態に係るアクチュエータ装置を示す構成図である。 第2の実施の形態に係るアクチュエータ装置を示す構成図である。 第1の具体例に係る表示装置を示す構成図である。 第1の具体例に係る表示装置の要部を光導波板側から見て示す拡大図である。 大画面表示装置を示す斜視図である。 アクチュエータの構成を示す断面図である。 図7Aは、実施例における画素構成体の平面形状を示す説明図であり、図7Bは、比較例における画素構成体の平面形状を示す説明図である。 比較例における1画素についてのアクチュエータの変位量の違いを示す説明図である。 実施例における1画素についてのアクチュエータの変位量の違いを示す説明図である。 アクチュエータの欠陥率(欠陥アクチュエータの数/1画素を構成するアクチュエータの数)に対する画素のオン/オフ動作時の輝度変化を示す特性図である。 図11Aは、第1の製造方法において、連結板上に画素構成体前駆体を形成し、光導波板に光遮蔽膜及びスペーサを形成した状態を示す工程図であり、図11Bは、第1の製造方法において、光導波板と連結板とを接合して接合体とし、更に、アクチュエータ基板上にアクチュエータ、変位伝達部となる接着剤、スペーサを形成した状態を示す工程図である。 第1の製造方法において、接合体とアクチュエータ基板とを接合して第1の具体例に係る表示装置を作製した状態を示す工程図である。 図13Aは、第2の製造方法において、アクチュエータ基板上にアクチュエータ、変位伝達部となる接着剤、スペーサを形成した状態を示す工程図であり、図13Bは、第2の製造方法において、アクチュエータ基板と連結板とを接合して接合体とした後、接合体上に画素構成体前駆体を形成し、更に、光導波板に光遮蔽層とスペーサとを形成した状態を示す工程図である。 第2の製造方法において、接合体と光導波板とを接合して第1の具体例に係る表示装置を作製した状態を示す工程図である。 図15Aは、第3の製造方法において、連結板上にスペーサ及び光散乱層を形成した状態を示す工程図であり、図15Bは、第3の製造方法において、アクチュエータ基板上にアクチュエータ、変位伝達部となる接着剤、スペーサを形成した状態を示す工程図である。 図16Aは、アクチュエータ基板と連結板とを接合して接合体とした状態を示す工程図であり、図16Bは、第3の製造方法において、接合体上に透明層前駆体を形成し、更に、光導波板に光遮蔽層を形成した状態を示す工程図である。 第3の製造方法において、接合体と光導波板とを接合して第1の具体例に係る表示装置を作製した状態を示す工程図である。 連結板のうち、スペーサに近接する部分にスリットを形成した状態を、連結板の裏面から見て示す図である。 第1の具体例に係る表示装置の変形例を示す平面図である。 第1の具体例に係る表示装置の変形例を示す構成図である。 第2の具体例に係る表示装置を示す構成図である。 第3の具体例に係る表示装置を示す構成図であり、特に、画素構成体の光導波板に対する接触面積を変えて、表示階調を制御する例を示す説明図である。 具体例に係る可変コンデンサを示す構成図である。 具体例に係る可変コンデンサの変形例を示す構成図である。 具体例に係る干渉型光変調器を示す構成図である。 図26A〜図26Cは、ミラー部材の構成例を示す一部省略断面図である。 第3の実施の形態に係るアクチュエータ装置を示す構成図である。 第4の実施の形態に係るアクチュエータ装置を示す構成図である。 図29Aは、第1の具体例に係る偏向装置を示す構成図であり、図29Bは右側のアクチュエータを変位させた状態を示す説明図であり、図29Cは左側のアクチュエータを変位させた状態を示す説明図である。 図30Aは、第2の具体例に係る偏向装置を示す構成図であり、図30Bは、アクチュエータを変位させた状態を示す説明図である。 アクチュエータの他の構成例を示す説明図である。 第5の実施の形態に係るアクチュエータ装置を示す構成図である。 第5の実施の形態に係るアクチュエータ装置の変形例を示す構成図である。 図34Aは、スペーサの配置位置の一例を示す説明図であり、図34Bは、スペーサの配置位置の他の例を示す説明図である。 従来例に係る表示装置を示す構成図である。 従来例に係る表示装置を光導波板から見て示す平面図である。
符号の説明
10A〜10E…アクチュエータ装置 12…基板
14…アクチュエータ 16…駆動部
18…第1の板部材 20…第2の板部材
22、24、26、42、44、112…スペーサ
30A、30Aa、30B、30C…表示装置 32…アクチュエータ基板
34…アクチュエータ 38…光導波板
40…連結板 52…画素構成体
60…導光板 72…圧電/電歪層
74a、74b…電極 75…アクチュエータ本体
15、76…変位伝達部 110…スリット
120…可変コンデンサ 122…固定電極
124…可動電極 130…干渉型光変調器
132…透明板 134、142…ミラー部材
140、150…偏向装置

Claims (23)

  1. 複数のアクチュエータが平面的に配列された駆動部と、
    前記駆動部上に配され、前記駆動部における前記複数のアクチュエータの駆動力が伝達される板部材とを有することを特徴とするアクチュエータ装置。
  2. 請求項1記載のアクチュエータ装置において、
    前記板部材は、
    前記駆動部上にスペーサを介して配されていることを特徴とするアクチュエータ装置。
  3. 請求項1又は2記載のアクチュエータ装置において、
    前記板部材のうち、前記駆動部と対向する面とは反対側の面が光反射面であることを特徴とするアクチュエータ装置。
  4. 請求項1記載のアクチュエータ装置において、
    前記板部材に対向して配された第2の板部材を有することを特徴とするアクチュエータ装置。
  5. 請求項4記載のアクチュエータ装置において、
    前記板部材は、
    前記駆動部における前記複数のアクチュエータの駆動力に応じて、前記第2の板部材に対して接近及び/又は離間する方向に移動することを特徴とするアクチュエータ装置。
  6. 請求項4又は5記載のアクチュエータ装置において、
    前記駆動部上に複数の前記板部材が平面的に配されていることを特徴とするアクチュエータ装置。
  7. 請求項6記載のアクチュエータ装置において、
    m個の前記板部材が平面的に配され、
    1つの前記板部材当たりに、n個の前記アクチュエータが割り当てられていることを特徴とするアクチュエータ装置。
  8. 請求項4又は5記載のアクチュエータ装置において、
    前記駆動部上に1つの前記板部材が配されていることを特徴とするアクチュエータ装置。
  9. 請求項4〜8のいずれか1項に記載のアクチュエータ装置において、
    前記板部材のうち、前記第2の板部材と対向する面に、前記駆動部の駆動によって選択的に前記第2の板部材に接触する1以上の層が形成されていることを特徴とするアクチュエータ装置。
  10. 請求項9記載のアクチュエータ装置において、
    m個の前記板部材が平面的に配され、
    1つの前記板部材当たりに、n個の前記アクチュエータが割り当てられている場合に、
    前記各板部材に、それぞれ前記層が形成されていることを特徴とするアクチュエータ装置。
  11. 請求項4〜10のいずれか1項に記載のアクチュエータ装置において、
    前記駆動部は、前記複数のアクチュエータが配列された基板を有し、
    前記基板と前記第2の板部材との間に複数のスペーサが形成されていることを特徴とするアクチュエータ装置。
  12. 請求項4〜11のいずれか1項に記載のアクチュエータ装置において、
    前記駆動部は、前記複数のアクチュエータが配列された基板を有し、
    前記基板と前記板部材との間に複数のスペーサが形成されていることを特徴とするアクチュエータ装置。
  13. 請求項4〜10のいずれか1項に記載のアクチュエータ装置において、
    前記駆動部は、振動板層と圧電機能層が積層され、前記複数のアクチュエータが配列された積層体を有し、
    前記積層体と前記第2の板部材との間に複数のスペーサが形成されていることを特徴とするアクチュエータ装置。
  14. 請求項4〜13のいずれか1項に記載のアクチュエータ装置において、
    前記駆動部は、振動板層と圧電機能層が積層され、前記複数のアクチュエータが配列された積層体を有し、
    前記積層体と前記板部材との間に複数のスペーサが形成されていることを特徴とするアクチュエータ装置。
  15. 請求項13又は14記載のアクチュエータ装置において、
    さらに、固定板と、該固定板上に形成された複数のスペーサとを有し、
    前記積層体は、前記固定板上に前記複数のスペーサを介して支持され、
    前記スペーサは、前記複数のアクチュエータと対応しない位置に形成されていることを特徴とするアクチュエータ装置。
  16. 請求項12又は14記載のアクチュエータ装置において、
    前記板部材のうち、前記スペーサに近接する部分にスリットが形成されていることを特徴とするアクチュエータ装置。
  17. 請求項16記載のアクチュエータ装置において、
    前記板部材のうち、前記スリットによって細くなった部分の厚みが薄くなっていることを特徴とするアクチュエータ装置。
  18. 請求項4〜17のいずれか1項に記載のアクチュエータ装置において、
    前記第2の板部材が光源からの光が導入される光導波板であり、
    前記層の前記光導波板への接触・離隔によって、前記光導波板からの漏光を制御する表示装置として構成されることを特徴とするアクチュエータ装置。
  19. 請求項4〜17のいずれか1項に記載のアクチュエータ装置において、
    前記第2の板部材自体が可変コンデンサの固定電極、あるいは前記第2の板部材上に前記可変コンデンサの固定電極が形成され、
    前記板部材自体が前記可変コンデンサの可動電極、あるいは前記板部材上に前記可変コンデンサの可動電極が形成されていることを特徴とするアクチュエータ装置。
  20. 請求項4〜17のいずれか1項に記載のアクチュエータ装置において、
    前記第2の板部材が透明板であり、
    前記板部材は、前記第2の板部材と対向する部分に光反射面を有することを特徴とするアクチュエータ装置。
  21. 基板上に複数のアクチュエータが平面的に配列された駆動部と、
    前記駆動部における前記複数のアクチュエータの駆動力が伝達される第1の板部材と、
    前記第1の板部材に対向して配された第2の板部材とを有するアクチュエータ装置の製造方法であって、
    前記基板上に複数のアクチュエータを形成する工程と、
    前記第2の板部材に対して前記第1の板部材を複数のスペーサを介して固定する工程と、
    前記第2の板部材に固定された前記第1の板部材に対して、前記基板を、前記複数のアクチュエータを前記第1の板部材に対向させ、かつ、複数のスペーサを介して固定する工程とを有することを特徴とするアクチュエータ装置の製造方法。
  22. 基板上に複数のアクチュエータが平面的に配列された駆動部と、
    前記駆動部における前記複数のアクチュエータの駆動力が伝達される第1の板部材と、
    前記第1の板部材に対向して配された第2の板部材とを有するアクチュエータ装置の製造方法であって、
    前記基板上に複数のアクチュエータを形成する工程と、
    前記第1の板部材に対して、前記基板を、前記複数のアクチュエータを前記第1の板部材に対向させ、かつ、複数のスペーサを介して固定する工程と、
    前記基板が固定された前記第1の板部材を、前記第2の板部材に対して複数のスペーサを介して固定する工程とを有することを特徴とするアクチュエータ装置の製造方法。
  23. 基板上に複数のアクチュエータが平面的に配列された駆動部と、
    前記駆動部における前記複数のアクチュエータの駆動力が伝達される第1の板部材と、
    前記第1の板部材に対向して配された第2の板部材とを有するアクチュエータ装置の製造方法であって、
    前記基板の主面上に複数のアクチュエータと複数の第1のスペーサを形成する工程と、
    前記第1の板部材の主面上に複数の第2のスペーサを形成する工程と、
    前記第1の板部材の裏面に対して、前記基板を、前記複数のアクチュエータを前記第1の板部材の裏面に対向させ、かつ、複数の前記第1のスペーサを介して固定する工程と、
    前記基板が固定された前記第1の板部材を、前記第2の板部材に対して複数の前記第2のスペーサを介して固定する工程とを有することを特徴とするアクチュエータ装置の製造方法。
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