JP2005057199A - チップビーズインダクタ及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 真空吸引を行なう際の位置ずれや落下等という吸引ミスを防止でき、さらにはブラスト処理を行なう場合のブラスト不要な絶縁皮膜が除去されるのを防止できるチップビーズインダクタを提供する。
【解決手段】 磁性体コア2と、該磁性体コア2の外周面に巻回されたコイル3′と、該コイル3′の両端部に形成された外部電極4とを有するチップビーズインダクタにおいて、上記コイル3′を、導体線材3aに絶縁皮膜3bを被覆形成してなる断面略正方形状の被覆導体3により構成する。
【選択図】 図3
【解決手段】 磁性体コア2と、該磁性体コア2の外周面に巻回されたコイル3′と、該コイル3′の両端部に形成された外部電極4とを有するチップビーズインダクタにおいて、上記コイル3′を、導体線材3aに絶縁皮膜3bを被覆形成してなる断面略正方形状の被覆導体3により構成する。
【選択図】 図3
Description
本発明は、数アンペアの電流が流れる電源ラインのノイズ対策に採用されるチップビーズインダクタに関する。
この種のチップビーズインダクタとして、従来、図6に示すように、磁性体コア30の外周面に、断面円形の絶縁被覆導体31を互いに密着させて巻回し、該絶縁被覆導体31の両端部を絶縁剥離し、これにより半田付け用の端子部31aを形成した構造のものがある(例えば、特許文献1,2参照)。
ところで、上記端子部31aを形成する場合、ブラスト工法により絶縁被覆導体31の両端部の絶縁皮膜を除去し、これにより導体線材を露出させて半田処理を行なう場合がある。この場合、絶縁被覆導体31のブラストしない部分をマスク33で覆った状態でブラスト処理を行なうようにしている。
特開2002−203722号公報
特開2002−252132号公報
ところが、上記従来のように断面円形の絶縁被覆導体31をコイル状に巻回する構造とした場合には、真空吸引ノズル35により真空吸引する際に、該吸引ノズル35と被覆導体31との隙間から空気aが入り込み、場合によっては部品の位置ずれや落下等の吸引ミスが発生するという懸念がある(図6参照)。
また上記従来のブラスト処理により絶縁皮膜を除去する場合、被覆導体31とマスク33との隙間からブラスト剤が流れ込み、マスク33で覆われたブラスト不要な絶縁皮膜まで除去するおそれがあり、その結果インダクタンスやインピーダンスにばらつきが生じるという懸念がある。
本発明は、上記従来の状況に鑑みてなされたもので、真空吸引を行なう場合の位置ずれや落下等という吸引ミスを防止でき、さらにはブラスト処理を行なう場合のブラスト不要な絶縁皮膜が除去されるのを防止できるチップビーズインダクタ及びその製造方法を提供することを目的としている。
請求項1の発明は、磁性体コアと、該磁性体コアの外周面に巻回されたコイルと、該コイルの両端部に形成された外部電極とを有するチップビーズインダクタにおいて、上記コイルが、導体線材に絶縁皮膜を被覆形成してなる断面矩形の被覆導体により構成されていることを特徴としている。
請求項2の発明は、請求項1において、上記被覆導体は、断面略正方形のものであることを特徴としている。
請求項3の発明は、請求項1又は2において、上記コイルは、上記被覆導体同士を互いに融着固定して形成された融着コイルであることを特徴としている。
請求項4の発明は、請求項1ないし3の何れかにおいて、上記外部電極は、上記コイルの中央部分をマスキングした状態で上記被覆導体の両端部の絶縁皮膜をブラスト処理を行なうことにより除去し、これにより露出した導体線材にめっき処理を施すことにより形成されたものであることを特徴としている。
請求項5の発明は、請求項1ないし4の何れかにおいて、上記外部電極の外形寸法は、コイルの外形寸法より大きく形成されていることを特徴としている。
請求項6の発明は、請求項1ないし5の何れかにおいて、上記磁性体コアの軸方向両端面は、上記コイルの軸方向両端面と略面一となっていることを特徴としている。
請求項7の発明は、磁性体コアと、該磁性体コアの外周面に巻回されたコイルと、該コイルの両端部に形成された外部電極とを有するチップビーズインダクタの製造方法において、導体線材に絶縁皮膜を被覆形成してなる断面矩形の被覆導体を互いに密着させて巻回するとともに融着固定して融着コイルを形成する工程と、該融着コイル内に磁性体コアを挿入し、該磁性体コアと融着コイルとを接着剤により固定する工程と、上記融着コイルの中央部分をマスクで覆った状態で上記被覆導体の両端部の絶縁皮膜をブラスト処理を行なうことにより除去して導体線材を露出させる工程と、該露出した導体線材にめっき処理を施すことにより外部電極を形成する工程とを備えたことを特徴としている。
請求項8の発明は、請求項7と同様のチップビーズインダクタの製造方法において、導体線材に絶縁皮膜を被覆形成してなる断面矩形の被覆導体を互いに密着させて巻回して密着コイルを形成する工程と、該密着コイル内に磁性体コアを挿入し、融着剤により上記被覆導体同士及び密着コイルと上記磁性体コアとを同時に固定する工程と、上記密着コイルの中央部分をマスクで覆った状態で上記被覆導体の両端部の絶縁皮膜をブラスト処理を行なうことにより除去して導体線材を露出させる工程と、該露出した導体線材にめっき処理を施すことにより外部電極を形成する工程とを備えたことを特徴としている。
請求項9の発明は、請求項7又は8において、上記外部電極は、電解めっきにより上記導体線材の表面に金属膜を析出させて形成されたものであることを特徴としている。
請求項10の発明は、請求項8又は9において、上記密着コイルの内形寸法は、上記磁性体コアの外形寸法と同じか,もしくは該磁性体コアの外形寸法より僅かに小さくなるように形成されていることを特徴としている。
請求項1の発明に係るチップビーズインダクタによれば、磁性体コアに巻回されたコイルを断面矩形の被覆導体により構成したので、該コイルの表面を隙間のない略平坦面とすることができる。これにより真空吸引する際の真空吸引ノズルとコイルとの間の隙間をなくすことができ、チップ部品の位置ずれや落下といった吸引ミスを防止できる。
また上記コイルの表面を略平坦面とすることができるので、ブラスト処理を行なう際のコイルとマスクとの間の隙間をなくすことができ、ブラスト剤がマスク内に流れ込んで絶縁皮膜を除去するという問題を回避でき、インダクタンスやインピーダンスのばらつきを防止できる。
請求項2の発明では、被覆導体を断面正方形としたので、例えば断面長方形状とする場合に比べてコイル状に巻回する際の作業を精度良く容易に行なうことができる。
請求項3の発明では、被覆導体同士を互いに融着固定して融着コイルを形成したので、コイルピッチを精度良く設定することができ、安定した電気的特性を得ることができる。即ち、被覆導体を単にコイル状に巻回しただけでは、例えば組み付け作業中にコイルピッチが変化する場合があり、その結果電気的特性にばらつきが生じるという懸念がある。
請求項4の発明では、コイルの中央部分をマスキングした状態で被覆導体の両端部の絶縁皮膜をブラスト処理により除去して導体線材を露出させ、該導体線材にめっき処理を施して外部電極を形成したので、絶縁皮膜の除去に安価なブラスト工法を用いることができ、部品単価の低減が可能となる。またブラスト処理を行なうにあたって、コイルの表面は略平坦面であることから、該コイルとマスクとの間の隙間をなくすことができ、請求項1と同様にインダクタンスやインピーダンスのばらつきを防止できる。
請求項5の発明では、外部電極の外形寸法をコイルの外形寸法より大きくしたので、例えば基板に実装する際に外部電極のみが基板に当接することから、チップ部品が転がったり,動いたりすることはなく、外部電極を基板に精度良く接続することができる。
請求項6の発明では、磁性体コアの両端面とコイルの両端面とを略面一としたので、部品の小型化が可能となる。即ち、従来のように、磁性体コアに被覆導体を直接巻き付ける場合には、磁性体コアの端部にチャック代を設ける必要があり,それだけ部品の軸方向長さが長くなるという問題があった。
請求項7の発明では、断面矩形の被覆導体を互いに密着させて巻回するとともに融着固定して融着コイルを形成し、該融着コイルに磁性体コアを挿入した後、融着コイルと磁性体コアとを接着剤で固定したので、磁性体コアを挿入したり,接着剤で固定したりする際にコイルピッチが変化するのを防止でき、安定した電気的特性を得ることができる。
請求項8の発明では、断面矩形の被覆導体を互いに密着させて密着コイル形成し、該密着コイルに磁性体コアを挿入した後、融着剤により被覆導体同士及び被覆導体と磁性体コアとを同時に固定したので、被覆導体と磁性体コアとを接着剤により固定する作業を不要にでき、コストを低減することができる。
請求項9の発明では、外部電極を電解めっきにより形成したので、外部電極を低コストで形成することができる。
請求項10の発明では、コイルの内形寸法を磁性体コアの外形寸法と同じか,若干小さくしたので、コイルに磁性体コアを挿入する際の位置決め及び固定を確実に行なうことができる。
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
図1ないし図5は、本発明の一実施形態によるチップビーズインダクタ及びその製造方法を説明するための図であり、図1,図2,図3はそれぞれチップビーズインダクタの正面図,側面図,断面正面図、図4はチップビーズインダクタの真空吸引ノズルによる吸引状態を示す正面図、図5(a)〜図5(c)はチップビーズインダクタの製造方法を示す概略工程図である。
図において、1は1〜5A程度の電流が流れる電源ラインのノイズ対策に採用されるチップビーズインダクタを示しており、これは四角柱状の磁性体コア2と、該磁性体コア2の外周面に巻回された四角形筒状のコイル3′と、該コイル3′の両端部に形成された外部電極4,4とから構成されている。そして上記コイル3′は、被覆導体3を所定ピッチで互いに密着させて巻回するとともに被覆導体3同士を加熱融着した融着コイルであり、該被覆導体3は断面略正方形のものにより構成されている。
上記磁性体コア2の軸長さはコイル3′の軸長さと略同じ長さに設定されており、これにより磁性体コア2軸方向両端面とコイル3′の両端面とは略面一となっている。また上記磁性体コア2はコイル3′に挿入した状態で接着剤により一体に固着されている。
上記被覆導体3は、銅線からなる導体線材3aの外表面に熱硬化性ポリアミドイミド樹脂等からなる絶縁皮膜3bを被覆形成したものであり、該絶縁皮膜3b同士は加熱させることにより互いに融着固定されている。
上記各外部電極4は、上記被覆導体3の中央部分をマスク6で覆った状態でブラスト処理を施し、これにより被覆導体3の両端部の1巻ないし2巻き程度の絶縁皮膜3bを除去して導体線材3aを露出させ、該露出した導体線材3aに電解めっきを施すことにより形成されたものである。
上記外部電極4の外径はコイル3′の外径より少し大きく形成されている。これによりコイル3′を基板7に載置すると、左,右の外部電極4だけが基板7に当接し、コイル3′と基板7との間には隙間cが形成されることとなる。
ここで、上記断面正方形状の被覆導体3を巻回すると、図3に示すように、そのピッチの如何によっては隣合う被覆導体3同士に僅かな段差が生じる。しかしこの段差は無視できる程度のものであり、また被覆導体3同士を融着固定,あるいは接着剤により固着させる際に段差は略なくなって略平坦面となっている。
本実施形態のチップビーズインダクタ1によれば、融着コイル3′を断面正方形の被覆導体3により構成したので、該コイル3′の各側面を略平坦面とすることができる。これにより真空吸引ノズル10によりコイル3′を真空吸引する際の隙間をなくすことができ、インダクタ1の位置ずれや落下といった吸引ミスを防止できる。
本実施形態では、上記コイル3′を平坦面とすることができるので、ブラスト処理を行なう際のコイル3′とマスク6との間の隙間をなくすことができ、ブラスト剤がマスク6内に流れ込んで絶縁皮膜3bを除去するという問題を回避でき、インダクタンスやインピーダンスのばらつきを防止できる。
また上記被覆導体3を断面正方形としたので、例えば断面長方形状とする場合に比べてコイル状に巻回する際の作業を精度良く容易に行なうことができる。
本実施形態では、上記被覆導体3を互いに融着固定して融着コイル3′を形成したので、コイルピッチを精度良く設定することができ、安定した電気的特性を得ることができる。即ち、被覆導体を単にコイル状に巻回しただけでは、例えば組み付け作業中にコイルピッチが変化する場合があり、その結果電気的特性にばらつきが生じるという懸念がある。
本実施形態では、上記コイル3′の中央部分をマスク6で覆った状態で被覆導体3の両端部の絶縁皮膜3bをブラスト処理により除去して導体線材3aを露出させ、該導体線材3aに電解めっき処理を施して外部電極4を形成したので、絶縁皮膜3bの除去に安価なブラスト工法を用いることができ、部品単価の低減が可能となる。
本実施形態では、上記外部電極4の外形寸法をコイル3′の外形寸法より大きくしたので、表面実装する際に外部電極4のみが基板7に当接してコイル3′と基板7との間に隙間cを形成することができ、チップビーズインダクタ1が転がったり,動いたりすることなく外部電極4を基板7に精度良く接続することができる。
また上記磁性体コア2の両端面とコイル3′の両端面とを略面一としたので、従来のチャック代を設ける場合に比べて部品の小型化が可能となる。
なお、上記実施形態では、被覆導体3を四角形筒状をなすように巻回したが、本発明では円柱状の磁性体コアを用いて被覆導体を円形をなすように巻回してもよく、この場合にも上記実施形態と略同様の効果が得られる。
次に、上記チップビーズインダクタの一製造方法について説明する。
まず、長さ4.5 ×幅2.74×高さ2.74mmの大きさを有する四角柱体の磁性体コア2を準備するとともに、0.23mm角からなる正方形の被覆導体3を準備する。この被覆導体3の導体線材3aは0.20mm角である。
第1工程
被覆導体3を正四角形をなすように、かつ互いに密接するように巻回するとともに、絶縁皮膜3bを互いに加熱融着により融着固定して融着コイル3′を形成する。この融着コイル3′の軸長さは磁性体コア2と略同じ長さの4.5 mmとする(図5(a)参照)。
被覆導体3を正四角形をなすように、かつ互いに密接するように巻回するとともに、絶縁皮膜3bを互いに加熱融着により融着固定して融着コイル3′を形成する。この融着コイル3′の軸長さは磁性体コア2と略同じ長さの4.5 mmとする(図5(a)参照)。
第2工程
融着コイル3′内に磁性体コア2を互いに端面同士が略面一となるように挿入する。次いで、ワニスをキシレンで適当な粘度となるように希釈して接着液を作成し、この接着剤に上記融着コイル3′とともに磁性体コア2を浸漬する。しかる後、接着剤から引き上げて液切りを行い、振動を付与しつつ乾燥させて硬化させる。これにより被覆導体3同士及び融着コイル3′と磁性体コア2とを固着する。
融着コイル3′内に磁性体コア2を互いに端面同士が略面一となるように挿入する。次いで、ワニスをキシレンで適当な粘度となるように希釈して接着液を作成し、この接着剤に上記融着コイル3′とともに磁性体コア2を浸漬する。しかる後、接着剤から引き上げて液切りを行い、振動を付与しつつ乾燥させて硬化させる。これにより被覆導体3同士及び融着コイル3′と磁性体コア2とを固着する。
第3工程
上記融着コイル3′の外周面にマスク6を装着する(図5(b)参照)。このマスク6により融着コイル3′の両端部の1巻分程度残して中央部を覆う。この状態で湿式又は乾式のブラスト処理を行なう。このブラスト処理はアルミナ等のブラスト砥粒を吹き付けることにより、被覆導体3の絶縁皮膜3bを剥離させて除去する。このようにして導体線材3aを露出させる。この場合、融着コイル3′の各側面は平坦面であることからマスク6との隙間はなく、従ってマスク6内にブラスト砥粒が入り込んで必要な絶縁皮膜3bまで除去してしまうという問題は解消できる。
上記融着コイル3′の外周面にマスク6を装着する(図5(b)参照)。このマスク6により融着コイル3′の両端部の1巻分程度残して中央部を覆う。この状態で湿式又は乾式のブラスト処理を行なう。このブラスト処理はアルミナ等のブラスト砥粒を吹き付けることにより、被覆導体3の絶縁皮膜3bを剥離させて除去する。このようにして導体線材3aを露出させる。この場合、融着コイル3′の各側面は平坦面であることからマスク6との隙間はなく、従ってマスク6内にブラスト砥粒が入り込んで必要な絶縁皮膜3bまで除去してしまうという問題は解消できる。
第4工程
上記融着コイル3′に電解めっき処理を施し、上記露出した導体線材3aの表面にCu−Ni−Snを順に析出させて外部電極4,4を形成する。この外部電極4,4は、融着コイル3′の外径より少し大きくなるように形成する(図5(c)参照)。このようにして本実施形態のチップビーズインダクタ1が製造される。
上記融着コイル3′に電解めっき処理を施し、上記露出した導体線材3aの表面にCu−Ni−Snを順に析出させて外部電極4,4を形成する。この外部電極4,4は、融着コイル3′の外径より少し大きくなるように形成する(図5(c)参照)。このようにして本実施形態のチップビーズインダクタ1が製造される。
なお、本実施形態では、図5(b)、(c)に示すように1ターン分だけ露出させた導体線材3aに外部電極を形成したが、本発明では、複数ターンを露出させて外部電極を形成してもよい。ちなみに、融着コイル3′の軸長さに対し、約10〜20%の寸法の外部電極をそれぞれ両端に形成することが実装上あるいは特性上好ましい。従って、導体線材3aの線径を考慮して所望のターン数を露出させることとなる。
このように本実施形態によれば、断面正方形状の被覆導体3を互いに密着させて巻回するとともに融着固定して融着コイル3′を形成し、該融着コイル3′に磁性体コア2を挿入した後、融着コイル3′と磁性体コア2とを接着剤で固定したので、磁性体コア2を挿入したり,接着剤で固定したりする際にコイルピッチが変化するのを防止でき、安定した電気的特性を得ることができる。
本実施形態では、外部電極4を電解めっき処理により形成したので、外部電極4を低コストで形成することができる。
なお、上記実施形態の製造方法では、被覆導体3同士を互いに融着してなる融着コイル3′に磁性体コア2を挿入し、該磁性体コア2と融着コイル3′とを接着剤により固着したが、本発明は、これに限られるものではなく、以下の製造方法でもよい。
即ち、断面略正方形状の被覆導体を互いに密着させて巻回して密着コイルを形成する。次に、密着コイル内に磁性体コアを挿入し、この状態で所定温度に加熱して融着剤により固着する。これにより被覆導体同士が固着するとともに、密着コイルと磁性体コアが同時に固定する。この後、上記実施形態と同様に、ブラスト処理を施して導体線材を露出させ、電解めっき処理により外部電極を形成する。上記密着コイルの内形寸法は、磁性体コアの外形寸法と同じか,もしくは磁性体コアの外形寸法より僅かに小さくなるように形成する。
本実施形態では、被覆導体同士及びコイルと磁性体コアとの固着を同時に行なうようにしたので、1回の固定工程で済み、製造コストを低減できる。
また密着コイルの内形寸法を磁性体コアの外形寸法と同じか,若干小さくしたので、密着コイルに磁性体コアを挿入する際の位置決め及び固定を確実に行なうことができる。
1 チップビーズインダクタ
2 磁性体コア
3 被覆導体
3′ コイル
3a 導体線材
3b 絶縁皮膜
4 外部電極
2 磁性体コア
3 被覆導体
3′ コイル
3a 導体線材
3b 絶縁皮膜
4 外部電極
Claims (10)
- 磁性体コアと、該磁性体コアの外周面に巻回されたコイルと、該コイルの両端部に形成された外部電極とを有するチップビーズインダクタにおいて、上記コイルが、導体線材に絶縁皮膜を被覆形成してなる断面矩形の被覆導体により構成されていることを特徴とするチップビーズインダクタ。
- 請求項1において、上記被覆導体は、断面略正方形のものであることを特徴とするチップビーズインダクタ。
- 請求項1又は2において、上記コイルは、上記被覆導体同士を互いに融着固定して形成された融着コイルであることを特徴とするチップビーズインダクタ。
- 請求項1ないし3の何れかにおいて、上記外部電極は、上記コイルの中央部分をマスキングした状態で上記被覆導体の両端部の絶縁皮膜をブラスト処理を行なうことにより除去し、これにより露出した導体線材にめっき処理を施すことにより形成されたものであることを特徴とするチップビーズインダクタ。
- 請求項1ないし4の何れかにおいて、上記外部電極の外形寸法は、コイルの外形寸法より大きく形成されていることを特徴とするチップビーズインダクタ。
- 請求項1ないし5の何れかにおいて、上記磁性体コアの軸方向両端面は、上記コイルの軸方向両端面と略面一となっていることを特徴とするチップビーズインダクタ。
- 磁性体コアと、該磁性体コアの外周面に巻回されたコイルと、該コイルの両端部に形成された外部電極とを有するチップビーズインダクタの製造方法において、導体線材に絶縁皮膜を被覆形成してなる断面矩形の被覆導体を互いに密着させて巻回するとともに融着固定して融着コイルを形成する工程と、該融着コイル内に磁性体コアを挿入し、該磁性体コアと融着コイルとを接着剤により固定する工程と、上記融着コイルの中央部分をマスクで覆った状態で上記被覆導体の両端部の絶縁皮膜をブラスト処理を行なうことにより除去して導体線材を露出させる工程と、該露出した導体線材にめっき処理を施すことにより外部電極を形成する工程とを備えたことを特徴とするチップビーズインダクタの製造方法。
- 磁性体コアと、該磁性体コアの外周面に巻回されたコイルと、該コイルの両端部に形成された外部電極とを有するチップビーズインダクタの製造方法において、導体線材に絶縁皮膜を被覆形成してなる断面矩形の被覆導体を互いに密着させて巻回して密着コイルを形成する工程と、該密着コイル内に磁性体コアを挿入し、融着剤により上記被覆導体同士及び密着コイルと上記磁性体コアとを同時に固定する工程と、上記密着コイルの中央部分をマスクで覆った状態で上記被覆導体の両端部の絶縁皮膜をブラスト処理を行なうことにより除去して導体線材を露出させる工程と、該露出した導体線材にめっき処理を施すことにより外部電極を形成する工程とを備えたことを特徴とするチップビーズインダクタの製造方法。
- 請求項7又は8において、上記外部電極は、電解めっきにより上記導体線材の表面に金属膜を析出させて形成されたものであることを特徴とするチップビーズインダクタの製造方法。
- 請求項8又は9において、上記密着コイルの内形寸法は、上記磁性体コアの外形寸法と同じか,もしくは該磁性体コアの外形寸法より僅かに小さくなるように形成されていることを特徴とするチップビーズインダクタの製造方法。
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WO2016199700A1 (ja) * | 2015-06-09 | 2016-12-15 | 株式会社オートネットワーク技術研究所 | リアクトル、およびリアクトルの製造方法 |
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