JP2005057036A - レーザダイオードの故障検出方法,半導体レーザ装置,及び,半導体レーザ励起固体レーザ装置 - Google Patents

レーザダイオードの故障検出方法,半導体レーザ装置,及び,半導体レーザ励起固体レーザ装置 Download PDF

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寿則 石田
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Abstract

【課題】 レーザダイオードがオープンモードで故障した場合でも、レーザ光の射出を停止させずに、故障したレーザダイオードを特定することの可能なレーザダイオードの故障検出方法,半導体レーザ装置,及び,この半導体レーザ装置を備えた半導体レーザ励起固体レーザ装置の提供。
【解決手段】 レーザダイオード2と、レーザダイオード2の全てに対して並列かつ順方向に接続され、レーザダイオード2より大きな電圧特性を持つバイパスダイオード3と、レーザダイオード2の両端電圧を検出し、かつ、レーザダイオード2の順方向電圧の合計より大きなしきい値が設定され、このしきい値を超えたとき、オープンモード故障を検出する故障検出器5とを具備する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、レーザダイオードの故障検出方法,半導体レーザ装置,及び,この半導体レーザ装置を備えた半導体レーザ励起固体レーザ装置に関し、特に、レーザダイオードがオープンモードで故障してもレーザ発振を継続でき、かつ、故障の発生及び故障箇所を検出することのできる、レーザダイオードの故障検出方法,半導体レーザ装置,及び,この半導体レーザ装置を備えた半導体レーザ励起固体レーザ装置に関する。
半導体を励起光源とする固体レーザ(LD(レーザダイオード)励起固体レーザ)は、高出力,高効率,高ビーム品質,小型・高安定・長寿命といった特長を有している。
このため、最近では、マーキングだけでなく、電子部品などのレーザ加工や、理化学研究(分光分析)などの分野でも利用されている。たとえば、一つの装置内に百個以上のLDを用いてキロワットにいたるレーザ出力を放出するLD励起固体レーザ装置も開発されている。
LD励起固体レーザには、数十から数百の光をレーザロッドに照射するために、複数個の半導体レーザダイオード(適宜、レーザダイオードと略称する。)を有するレーザアレイが使用されている。
このレーザダイオードは、ランプに比べ10倍以上寿命が長く、連続して10,000時間程度使用できるといわれている。
ところで、上記寿命は平均的なもので、中には数千時間程度で出力が低下するものも混在しており、これらの寿命の短いレーザダイオードを、製造工程内の検査によって完全に識別し取り除くことは困難である。また、劣化して発光しなくなったレーザダイオードは、正常なレーザダイオードに比べ発熱量が約二倍に増加するので、周囲やレーザダイオード自体が焼損し、最終的に断線に至ることもある。
さらに、レーザダイオードは、製造工程において良品であっても、装置に実装後、静電気や電源からの電気的なサージ,戻り光,埃やガス,結露などの外乱や外部環境によっても寿命が著しく短くなる場合があり、やはり異常な発熱により焼損、断線することがある。
このため、レーザダイオードが故障した場合、レーザ発振器の復旧を迅速に行うために、レーザダイオード励起レーザ発振器の故障検出方法が様々提案されてきた。
特許文献1には、レーザダイオードのレーザ出力特性が劣化した場合、温度上昇することを利用し、この温度上昇を検出して故障を検出する半導体レーザ励起固体レーザ装置の技術が開示されている。
この半導体レーザ励起固体レーザ装置は、固体レーザ媒質と、電源と接続され固体レーザ媒質を励起する複数の半導体レーザと、これら複数の半導体レーザのうち所定の半導体レーザの温度を検出する温度検出手段と、この温度検出手段の出力にもとづいて半導体レーザの劣化状態を検出する劣化検出手段とを備えた構成としてある。
この半導体レーザ励起固体レーザ装置によれば、個々の半導体レーザの温度を検出することにより、簡単な構成で、複数の半導体レーザの中から劣化または故障した半導体レーザを特定することができる。
また、特許文献2には、容易かつ的確に、太陽電池モジュールの故障を検出できるようにし、さらには、短絡故障をも検出できるようにする太陽電池モジュールの故障検出方法の技術が開示されている。
この技術は、太陽電池モジュールのバイパスダイオードの温度を太陽電池モジュールの外部から温度検出手段で検出し、各バイパスダイオードについての温度検出の結果を相互に比較して、太陽電池モジュールの故障有無の検出を行う方法としてある。
特開2002−26434号公報(第2−4頁、第1−3図) 特開2000−59986号公報(第2−4頁、第1図)
しかしながら、特許文献1に開示された半導体レーザ励起固体レーザ装置は、ダイオードの特性を維持したまま、レーザ出力特性だけが劣化したレーザダイオードを検出する機能を有しているものの、オープンモードで故障したレーザダイオードを検出することはできないといった問題があった。
すなわち、半導体レーザ装置における複数個のレーザダイオードは、それぞれ直列に接続されているため、たとえば、一つのレーザダイオードが故障等によって断線した場合、他のレーザダイオードに電流が流れなくなる。つまり、数十から数百あるレーザダイオードのうち、たった一個のレーザダイオードがオープンモードで故障しただけで、他の大多数のレーザダイオードから光が発生されず、半導体レーザ励起固体レーザ装置からレーザ光の射出が停止してしまう。
したがって、レーザダイオードがオープンモードで故障すると、レーザ発振器が停止してしまい、このレーザ発振器を使用した生産ライン等も停止するので、一つのレーザダイオードの故障が、多大な損害を発生させることとなる。
また、特許文献2に開示された太陽電池モジュールの故障検出方法の技術は、各太陽電池モジュールにバイパスダイオードを並列に接続し、このバイパスダイオードの温度を検出することにより、太陽電池モジュールの故障有無の検出を行う方法としてあるが、半導体レーザ装置とは構成が異なっており、たとえば、常に一定出力のレーザ光を照射するといった要求に応えることはできないといった問題があった。
さらに、半導体レーザ装置においては、レーザダイオードの製造工程において発生する発光不良レーザダイオードを有効利用したいといった要望があったが、この要望に上記技術では応えることはできないといった問題があった。
本発明は、上記諸問題を解決すべく、レーザダイオードがオープンモードで故障した場合でも、レーザ光の射出を停止させずに、故障したレーザダイオードを特定することの可能なレーザダイオードの故障検出方法,半導体レーザ装置,及び,この半導体レーザ装置を備えた半導体レーザ励起固体レーザ装置の提供を目的とする。
この目的を達成するために、本発明のレーザダイオードの故障検出方法は、半導体レーザ装置における直列に接続された複数個のレーザダイオードの故障検出方法であって、前記レーザダイオードより大きな電圧特性を持つバイパスダイオードを、前記レーザダイオードの全てに対して並列かつ順方向に接続し、前記レーザダイオードの順方向電圧の合計より大きなしきい値を設定し、前記複数個のレーザダイオードの両端電圧を検出し、前記しきい値を超えたとき、前記レーザダイオードのオープンモード故障を検出する方法としてある。
また、本発明にかかる半導体レーザ装置は、レーザ光を発する直列に接続された複数個のレーザダイオードと、これらのレーザダイオードに電圧を印加する電源とを備えた半導体レーザ装置であって、前記レーザダイオードの全てに対して並列かつ順方向に接続され、前記レーザダイオードより大きな電圧特性を持つバイパスダイオードと、前記複数個のレーザダイオードの両端電圧を検出し、かつ、前記レーザダイオードの順方向電圧の合計より大きなしきい値が設定され、このしきい値を超えたとき、前記レーザダイオードのオープンモード故障を検出し、故障検出信号を出力する故障検出器とを具備する構成としてある。
また、本発明にかかる半導体レーザ装置は、前記レーザダイオード又はバイパスダイオードの温度を測定する温度センサを設け、発光しなくなった前記レーザダイオードの温度低下,又は,発光しなくなった前記レーザダイオードに対応する前記バイパスダイオードの温度上昇を検出して、発光しなくなった前記レーザダイオードを特定する構成としてある。
また、本発明にかかる半導体レーザ装置は、前記バイパスダイオードとして、正常にレーザ光を発することはできないが、ダイオードとしての機能を有する発光不良レーザダイオードを使用した構成としてある。
また、本発明にかかる半導体レーザ装置は、前記レーザダイオードと同じ電圧特性を有し、同一方向に二個以上直列に接続されたバイパスダイオードを、前記レーザダイオードと並列に順方向に接続した構成としてある。さらに、本発明にかかる半導体レーザ装置は、前記バイパスダイオードが、前記レーザダイオードと同様に発光可能なレーザダイオードを含む構成としてある。
また、本発明にかかる半導体レーザ装置は、連続する二個以上の前記レーザダイオードの両端に、該レーザダイオードの順方向電圧の合計より大きな電圧特性を持つバイパスダイオードを、並列かつ順方向に接続した構成としてある。
また、本発明にかかる半導体レーザ励起固体レーザ装置は、前記請求項2〜7のうちいずれかに記載の半導体レーザ装置を搭載した構成としてある。
本発明におけるレーザダイオードの故障検出方法,半導体レーザ装置,及び,この半導体レーザ装置を備えた半導体レーザ励起固体レーザ装置によれば、レーザダイオードに並列にバイパスダイオードを設けることにより、レーザダイオードがオープン故障しても、他のレーザダイオードに通電でき、レーザ光の照射を止めることなく運転を継続できる。すなわち、実際の高出力レーザ発振器においては、数個のレーザダイオードがオープン不良を起こしても、実用的なレーザ光は確保でき、レーザ発振器が完全に停止してしまうといった不具合を防止することができる。また、故障検出器により、実用的なレーザ光が確保できている状態においても、レーザダイオードのオープンモード故障を検出できる。
また、レーザダイオード又はバイパスダイオードの温度を測定する温度センサを設けることにより、オープン不良を起こしたレーザダイオードの温度低下、又は、このレーザダイオードに対応するバイパスダイオードの温度上昇を検出でき、オープン不良を起こしたレーザダイオードを容易に特定することができ、故障の復旧までの時間を極力短くすることが可能となる。
さらに、バイパスダイオードとして、正常にレーザ光を発することはできないが、ダイオードとしての機能を有する発光不良レーザダイオードを使用することにより、発光不良レーザダイオードを有効利用することができる。
また、レーザダイオードと同じ電圧特性を有し、同一方向に二個以上直列に接続されたバイパスダイオードを、レーザダイオードと並列に順方向に接続した構成とすると、レーザダイオードの製造工程において、ダイオードとしての特性は保っているがレーザ発振機能は不良とされた発光不良レーザダイオードを有効利用することができる。
さらに、バイパスダイオードが、前記レーザダイオードと同様に発光可能なレーザダイオードを含む構成とすることにより、正規のレーザダイオードがオープン不良を起こしても、バイパスダイオード内のレーザダイオードが同様に発光するので、レーザ光の出力精度を常に一定に保持することができる。
また、連続するレーザダイオードの両端に、レーザダイオードの順方向電圧の合計より大きな電圧特性を持つバイパスダイオードを、並列かつ順方向に接続することにより、バイパスダイオードの実装個数を低減でき、製造コストを削減することができる。
[半導体レーザ装置]
図1は、本発明にかかる半導体レーザ装置の実施形態の構成を説明する概略ブロック図を示している。
同図において、半導体レーザ装置1は、レーザダイオード2,バイパスダイオード3,電源4,故障検出器5,及び,温度センサ6とからなっている。
半導体レーザ装置1は、複数個(本実施形態では6個)のレーザダイオード2が、同一方向に直列に接続されている。なお、レーザダイオード2の個数は、6個に限定されるものではない。
各レーザダイオード2は、正常時には、順方向に電流が流れるとレーザ光を発し、その両端には順方向電圧であるVfが発生する。
なお、一般的に、電源4は、定電流制御のインバータが用いられ、このインバータは、設定された電流値となるように、電圧を変化させることにより電流値を制御する。
各レーザダイオード2の両端に、同一方向に直列に接続された二個のバイパスダイオード3を、レーザダイオード2と同一方向に並列に接続してある。また、このバイパスダイオード3の順方向電圧はVfとしてある。したがって、直列接続された二個のバイパスダイオード3の順方向電圧は2×Vfとなり、二個のバイパスダイオード3は、レーザダイオード2より大きな電圧特性を有することとなる。
上記構成とすることにより、図2(a)に示すように、各レーザダイオード2の正常時は、各レーザダイオード2に電流が流れ、その両端にはレーザダイオード2の順方向電圧であるVfが発生する。また、バイパスダイオード3には両端電圧が2×Vfにならないとダイオードの特性により電流が流れない。
一方、同図(b)に示すように、一個のレーザダイオード2にオープン不良が発生すると、電流はレーザダイオード2を通して流れることができない。そのためインバータにて構成された電源4は設定された電流を維持するため、レーザダイオード2の両端電圧を上昇させ、2×Vfになった瞬間、バイパスダイオード3に電流が流れ始める。そして、正常な残り5個のレーザダイオード2がレーザ光を発することができる。
また、バイパスダイオード3は、レーザ光を発しないダイオードが一般的に用いられるが、ここで、好ましくは、バイパスダイオード3として、正常にレーザ光を発することはできないが、ダイオードとしての機能を有する発光不良レーザダイオードを使用するとよい。この発光不良レーザダイオードは、本来レーザダイオード2として製造されたが、発光品質検査で不合格となったレーザダイオードである。
このようにすると、ダイオードとしての機能を有するものの、レーザ光の出力が規格を満足できず不良品となった発光不良レーザダイオードを、バイパスダイオード3として有効利用することができ、資源を有効に活用するとともに、製造コストを低減することができる。
なお、本実施形態では、レーザダイオード2と同じ電圧特性を有し、同一方向に二個以上直列に接続されたバイパスダイオード3を、レーザダイオードと並列に順方向に接続した構成としてあるが、この構成に限定されるものではない。
すなわち、レーザダイオード2と並列に順方向に接続され、かつ、レーザダイオード2より大きな電圧特性を持つバイパスダイオードであればよく、たとえば、順方向電圧がVfのバイパスダイオード3を二個直列に接続して用いる代わりに、順方向電圧が2×Vfのバイパスダイオードを一個用いる構成としてもよい。また、この一個のバイパスダイオードとして、順方向電圧が2×Vfの発光不良レーザダイオードを用いてもよい。
故障検出器5は、6個のレーザダイオード2の両端電圧を検出し、かつ、レーザダイオード2の順方向電圧の合計より大きなしきい値(故障検出しきい値)が設定され、このしきい値を超えたとき、レーザダイオード2のオープンモード故障を検出し、故障検出信号を出力する構成としてある。
本実施形態の故障検出器5は、図3に示すように、7.5×Vfのしきい値が設定されている。したがって、6個のレーザダイオード2が正常であるときは、レーザダイオード両端電圧は6×Vfとなり、レーザダイオード2が一個オープン不良で故障すると、上述したように、直列接続されたバイパスダイオード3によって、レーザダイオード両端電圧は7×Vfとなる。この状態では、しきい値をまだ超えていないので、故障検出器5は故障検出信号を出力しない。続いて、レーザダイオード2がさらに一個(合計二個)オープン不良で故障すると、レーザダイオード両端電圧は8×Vfとなり、しきい値を超えるので、故障検出信号を異常ランプ等の警報手段(図示せず)に出力する。
なお、しきい値は、7.5×Vfに限定されるものではなく、たとえば、6.5×Vfや8.5×Vfなどに設定してもよい。
ところで、レーザダイオード2に投入された電力は「電流×Vf」で示されるが、一般的にその約5割はレーザ光として放出されるため、レーザダイオードの発熱に寄与する電力は残りの「1/2×電流×Vf」となる。一方、レーザダイオード2にオープン不良が起こり、二個のバイパスダイオード3に電流が流れると、このバイパスダイオード3の発熱に寄与する電力は「2×電流×Vf」となり、故障前の4倍の発熱となる。
ここで、好ましくは、バイパスダイオード3の温度を測定する温度センサ6を設け、温度センサ6から検出信号を故障検出器5が入力し、異常に温度上昇したバイパスダイオード3のIDを記憶し、必要に応じて記憶したIDを外部出力する構成とするとよい。
このようにすると、レーザダイオード3がオープン故障すると、バイパスダイオード3に電流が流れ、これによるバイパスダイオード3の温度上昇を検出することができるので、オープン不良を起こしたレーザダイオード2を容易に特定することができる。
このように、本実施形態の半導体レーザ装置1によれば、一個又は二個以上のレーザダイオード2にオープン不良が発生しても、バイパスダイオード3を介して正常なレーザダイオードレーザダイオード2に電流を継続して流すことができるので、直列接続されたレーザダイオード2からレーザ光が照射されなくなるといった不具合を防止することができる。
また、故障検出器5が、レーザダイオード両端電圧をモニタリングし、しきい値を超えると故障検出信号を出力し、オープン不良が発生したことを知らせることができるので、適切に修理を行なうことができる。さらに、レーザダイオード2にオープン不良が起こったことを認識できるので、オープン不良により出力が低下した半導体レーザ装置1を誤って使用し続けるといった不具合を防止することができる。
また、半導体レーザ装置1は、温度センサ6を設けることにより、オープン不良を起こしたレーザダイオード2を特定することができるので、修理を効率よく行なうことができる。
なお、本実施形態では、レーザダイオード2がオープン不良を起こした際、バイパスダイオード3に電流が流れることに着目し、バイパスダイオード3の温度上昇をモニタリングすることで、オープン不良を起こしたレーザダイオード2を特定しているが、この構成に限定されるものではない。
たとえば、図4に示す半導体レーザ装置1aは、レーザダイオード2がオープン不良を起こすと、レーザダイオード2に電流が流れなくなり、レーザダイオード2の温度が低下することに着目し、レーザダイオード2の温度低下をモニタリングする構成としてあり、同様の効果を得ることができる。
また、本実施形態では、バイパスダイオード3として、レーザ光を発しない一般的なダイオード及び/又は発光不良レーザダイオードを使用する構成としてあるが、この構成に限定されるものではない。たとえば、図5に示す半導体レーザ装置1bは、直列接続された二個のバイパスダイオード3の一方を発光可能なレーザダイオード31とし、照射可能な位置に設けた構成としてある。
このようにすると、6個直列に接続されたレーザダイオード2にオープン不良が発生しても、不良となったレーザダイオード2の代わりに、バイパスダイオード3と直列に接続されたレーザダイオード31がレーザ光を照射することができるので、レーザ光の出力精度よく一定に保持することができる。
[レーザダイオードの故障検出方法]
また、本発明は、レーザダイオードの故障検出方法の発明としても有効である。
本方法は、上記半導体レーザ装置1における直列に接続された複数個のレーザダイオード2の故障検出方法であって、レーザダイオード2より大きな電圧特性を持つバイパスダイオード3を、レーザダイオード2の全てに対して並列かつ順方向に接続する(ステップS1)。
次に、半導体レーザ装置1は、故障検出器5にレーザダイオード2の順方向電圧の合計より大きなしきい値(7.5×Vf)を設定する(ステップS2)。
そして、故障検出器5が、複数個のレーザダイオード2の両端電圧を検出し(ステップS3)、しきい値(7.5×Vf)を超えたとき、レーザダイオード2のオープンモード故障を検出する(ステップS4)。
このように、本実施形態のレーザダイオード2の故障検出方法によれば、レーザダイオード2にオープン不良が発生しても、バイパスダイオード3を介して、正常なレーザダイオード2に電流を供給できるので、オープン不良を起こした分のレーザ光が照射されないものの、直列接続された全てのレーザダイオード2がレーザ光を照射することができないといった不具合を防止できる。また、オープン不良が発生したことを警報として外部出力することもできる。
[半導体レーザ励起固体レーザ装置]
また、本発明は、半導体レーザ励起固体レーザ装置の発明としても有効である。
本発明にかかる半導体レーザ励起固体レーザ装置は、上記半導体レーザ装置1,1a,1bを搭載した構成としてある。
このようにすると、この半導体レーザ励起固体レーザ装置は、レーザダイオード2にオープン不良が発生しても、バイパスダイオード3を介して、正常なレーザダイオード2に電流を供給できるので、直列接続されたレーザダイオード2全てがレーザ光を照射することができなくなるといった不具合を防止できる。
本発明のレーザダイオードの故障検出方法,半導体レーザ装置,及び,この半導体レーザ装置を備えた半導体レーザ励起固体レーザ装置について、好ましい実施形態を示して説明したが、本発明は、上述した実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲で種々の変更実施が可能であることは言うまでもない。
上記実施形態の半導体レーザ装置1,1a,1bは、直列接続した各レーザダイオード2の全てに、二個直列接続したバイパスダイオード3を並列に接続した構成としてあるが、たとえば、直列接続された二個のレーザダイオード2に対して、順方向電圧が3×Vfのバイパスダイオードを一個用いる構成としてもよい。このようにすると、バイパスダイオードの使用数を削減でき、かつ、組立作業を軽減することができるので、製造コストの廉価な半導体レーザ装置を提供する用途にも適用することができる。
本発明にかかる半導体レーザ装置の実施形態の構成を説明する概略ブロック図を示している。 半導体レーザ装置の実施形態の動作状態を説明する概略図であり、(a)はレーザダイオードが正常時の回路図を、(b)はレーザダイオードにオープン不良が発生した状態の回路図を示している。 半導体レーザ装置の実施形態における故障検出器の動作状態を説明する電圧グラフを示している。 半導体レーザ装置の実施形態にかかる応用例の構成を説明する概略ブロック図を示している。 半導体レーザ装置の実施形態にかかる他の応用例の構成を説明する概略ブロック図を示している。
符号の説明
1,1a,1b 半導体レーザ装置
2 レーザダイオード
3 バイパスダイオード
4 電源
5 故障検出器
6 温度センサ
31 レーザダイオード

Claims (8)

  1. 半導体レーザ装置における直列に接続された複数個のレーザダイオードの故障検出方法であって、
    前記レーザダイオードより大きな電圧特性を持つバイパスダイオードを、前記レーザダイオードの全てに対して並列かつ順方向に接続し、
    前記レーザダイオードの順方向電圧の合計より大きなしきい値を設定し、
    前記複数個のレーザダイオードの両端電圧を検出し、
    前記しきい値を超えたとき、前記レーザダイオードのオープンモード故障を検出する
    ことを特徴とするレーザダイオードの故障検出方法。
  2. レーザ光を発する直列に接続された複数個のレーザダイオードと、これらのレーザダイオードに電圧を印加する電源とを備えた半導体レーザ装置であって、
    前記レーザダイオードの全てに対して並列かつ順方向に接続され、前記レーザダイオードより大きな電圧特性を持つバイパスダイオードと、
    前記複数個のレーザダイオードの両端電圧を検出し、かつ、前記レーザダイオードの順方向電圧の合計より大きなしきい値が設定され、このしきい値を超えたとき、前記レーザダイオードのオープンモード故障を検出し、故障検出信号を出力する故障検出器と
    を具備することを特徴とする半導体レーザ装置。
  3. 前記レーザダイオード又はバイパスダイオードの温度を測定する温度センサを設け、発光しなくなった前記レーザダイオードの温度低下,又は,発光しなくなった前記レーザダイオードに対応する前記バイパスダイオードの温度上昇を検出して、発光しなくなった前記レーザダイオードを特定することを特徴とする請求項2記載の半導体レーザ装置。
  4. 前記バイパスダイオードとして、正常にレーザ光を発することはできないが、ダイオードとしての機能を有する発光不良レーザダイオードを使用したことを特徴とする請求項2又は3記載の半導体レーザ装置。
  5. 前記レーザダイオードと同じ電圧特性を有し、同一方向に二個以上直列に接続されたバイパスダイオードを、前記レーザダイオードと並列に順方向に接続したことを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載の半導体レーザ装置。
  6. 前記バイパスダイオードが、前記レーザダイオードと同様に発光可能なレーザダイオードを含むことを特徴とする請求項5記載の半導体レーザ装置。
  7. 連続する二個以上の前記レーザダイオードの両端に、該レーザダイオードの順方向電圧の合計より大きな電圧特性を持つバイパスダイオードを、並列かつ順方向に接続したことを特徴とする請求項2〜6のいずれかに記載の半導体レーザ装置。
  8. 前記請求項2〜7のうちいずれかに記載の半導体レーザ装置を搭載した
    ことを特徴とする半導体レーザ励起固体レーザ装置。
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