JP2005056767A - 発光素子及び表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 吸光度が高く、かつ蛍光量子収率の高い蛍光変換膜を有する、色純度のよい発光素子を提供する。
【解決手段】 可視光を発する光源と、光源から発せられる光を受けて、より長波長の蛍光を発する蛍光変換膜とを備えた発光素子であって、蛍光変換膜が、蛍光体微粒子と、この蛍光体微粒子を分散保持するためのマトリクス樹脂を含み、光源から発せられる光のピーク波長に対する蛍光変換膜の吸光度が1.6以上であり、かつ蛍光量子収率が50%以上であることを特徴とする発光素子。
【選択図】 図1

Description

本発明は、発光素子に関し、さらに詳しくは、吸光度が高く、かつ蛍光量子収率の高い蛍光変換膜を有することにより、色純度を向上した発光素子に関する。
蛍光材料を用いて光源から発せられる光の波長を変換する蛍光変換膜は、電子ディスプレイ分野をはじめとした様々な分野で応用されている。
例えば、青色発光あるいは青緑色発光を示す有機エレクトロルミネッセンス材料部と、前記発光層の発光を吸収し青緑色から赤色までの少なくとも一色の可視光蛍光を発光する蛍光材料部を配設してなるエレクトロルミネッセンス素子が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
また、ローダミン系蛍光顔料と、青色領域に吸収を有し、かつこのローダミン系蛍光顔料へのエネルギー移動又は再吸収を誘起する蛍光顔料とを、光透過性媒体に分散したものからなる赤色蛍光変換膜が開示されている(例えば、特許文献2参照。)。
特開平3−152897号公報 特開平8−286033号公報
しかし、これらの技術では次のような問題点があった。
1.素子から発せられる光の色純度を高めるには、励起光源から発せられた光を、蛍光変換膜において効率よく他の波長の光に変換する必要がある。励起光源からの光が変換されずに膜を通過すると、色純度の低下の原因となる。蛍光変換膜の変換効率を高め、変換された光の強度(蛍光強度)を大きくするためには、励起光源から発せられる光を、膜に十分吸収させる必要がある。そのために、蛍光変換膜中の有機蛍光色素濃度を大きくしていくと、膜中で有機蛍光色素同士が会合するため、光源から吸収したエネルギーが会合した隣りの色素に逃げてしまう、いわゆる濃度消光という現象が避けられず、高い蛍光量子収率を得ることができなかった。
2.光透過性媒体として、光硬化性樹脂や熱硬化性樹脂等の反応硬化性樹脂を用いると、樹脂中の反応成分と有機蛍光色素が反応し、色素が分解したり構造が変化して蛍光性がさらに低下する問題があった。
この問題について、実験例をもとに具体的に説明する。
図8は、蛍光変換膜の、膜中の色素濃度を変えたときの吸光度と蛍光量子収率の関係を示す図である。
図中、丸は、ベンゾグアナミン樹脂に有機蛍光色素としてローダミン6Gを分散した蛍光変換膜を、白抜き三角は、同樹脂に有機蛍光色素としてクマリン6を分散した蛍光変換膜を、黒塗り三角は、光硬化型樹脂にクマリン6を分散した蛍光変換膜を示している。
ローダミン6G分散膜には534nm、クマリン6分散膜には、465nmをピークとする光源からの光を照射した。図3において、横軸は、その波長における吸光度[Log10(I/I) : Iは入射光、Iは透過光である]、縦軸は、蛍光量子収率を示している。
図8から明らかなように、低濃度では80%以上の高い蛍光量子収率を示す色素を用いても、励起光の透過率が2%未満、即ち、吸光度が1.6を越える領域では、蛍光量子収率は50%未満となる。特に、反応性樹脂である光硬化型樹脂中に分散した場合には、30%程度の低い蛍光量子収率となることがわかる。
このため、従来の蛍光変換膜を用いることで、所定の光を得る発光素子においては、発光の色純度を向上することは困難であった。
本発明では上記の課題に鑑み、吸光度が高く、かつ蛍光量子収率の高い蛍光変換膜を有する、色純度のよい発光素子の提供を目的とする。
この課題を解決するために、本発明者らは、蛍光体として蛍光体微粒子を用いることによって、励起光源の透過が実用的に無視できる透過率(例えば、2%以下)の領域において、蛍光量子効率の高い蛍光変換膜を得ることができることを見出し、本発明を完成させた。
本発明の第一の態様によれば、可視光を発する光源と、光源から発せられる光を受けて、より長波長の蛍光を発する蛍光変換膜とを備えた発光素子であって、蛍光変換膜が、蛍光体微粒子と、この蛍光体微粒子を分散保持するためのマトリクス樹脂を含み、光源から発せられる光のピーク波長に対する蛍光変換膜の吸光度が1.6以上であり、かつ蛍光量子収率が50%以上であることを特徴とする発光素子が提供される。
本発明の第二の態様によれば、上記の発光素子を含んで構成される表示画面を有する表示装置が提供される。
本発明によれば、吸光度が高く、かつ蛍光量子収率の高い蛍光変換膜を有する、色純度のよい発光素子を提供することができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の発光素子は、可視光を発する光源と蛍光変換膜とを備えた発光素子である。
図1は、本発明の発光素子の一実施形態を示す概略図である。
発光素子1は、光源3の透明電極33上に、透明媒体4を介して蛍光変換膜2を形成した構造を有している。蛍光変換膜2は、光源3から発せられた可視光を、より波長の長い光(蛍光)に変換するものである。光源3は可視光を発するものであり、本実施形態では、基板上に、光反射性電極31と、発光媒体32と、光反射性電極と対向する透明電極33とを積層したエレクトロルミネッセンス素子(以下、エレクトロルミネッセンスを「EL」と略記する)を用いている。尚、本発明に使用する光源は、これに限られない。透明媒体4は、蛍光変換膜2と光源3を接続するものである。
以下、本発明の発光素子の各構成要素について説明する。
1.蛍光変換膜
蛍光変換膜は、光源からの光を受けてより長波長の光(蛍光)を発するものであり、蛍光体微粒子とマトリクス樹脂を含んでいる。
蛍光体微粒子としては、例えば、以下に示す無機蛍光体微粒子及び有機蛍光体微粒子が使用できる。
無機蛍光体微粒子には、金属化合物等の無機化合物からなり、可視光を吸収し、吸収した光よりも長い蛍光を発する微粒子を用いることができる。微粒子表面には、後述するマトリクス樹脂への分散性向上のため、例えば、長鎖アルキル基や燐酸等の有機物で表面を修飾してあってもよい。
具体的には、以下の微粒子を用いることができる。
(a)金属酸化物に遷移金属イオンをドープした微粒子
、Gd、ZnO、YAl12、ZnSiO等の金属酸化物に、Eu2+、Eu3+、Ce3+、Tb3+等の、可視光を吸収する遷移金属イオンをドープしたもの。
(b)金属カルコゲナイド物に遷移金属イオンをドープした微粒子
ZnS、CdS、CdSe等の金属カルコゲナイド化物に、Eu2+、Eu3+、Ce3+、Tb3+等の可視光を吸収する遷移金属イオンをドープしたもの。SやSe等が、後述するマトリクス樹脂の反応成分により引き抜かれることを防止するため、シリカ等の金属酸化物や有機物等で表面修飾してもよい。
(c)半導体のバンドギャップを利用し、可視光を吸収、発光する微粒子
CdS、CdSe、CdTe、ZnS、ZnSe、InP等の半導体微粒子。これらは、特表2002−510866号公報等の文献で知られているように、粒径をナノサイズ化することにより、バンドギャップを制御し、その結果、吸収−蛍光波長を変えることができる。SやSe等が、後述するマトリクス樹脂の反応成分により引き抜かれることを防止するため、シリカ等の金属酸化物や有機物等で表面修飾してもよい。
例えば、CdSe微粒子の表面を、ZnSのような、よりバンドギャップエネルギーの高い半導体材料のシェルで被覆してもよい。これにより中心微粒子内に発生する電子の閉じ込め効果を発現しやすくなる。
尚、上記の微粒子は、一種単独で使用してもよく、また、二種以上を組み合わせて使用してもよい。
有機蛍光体微粒子としては、例えば、シアノ基を含有するJ会合性を有する有機蛍光色素のナノ結晶微粒子を挙げることができる。
マトリクス樹脂は、蛍光体微粒子を分散する樹脂であり、非硬化型樹脂、熱硬化型樹脂又は光硬化型樹脂を用いることができる。具体的には、オリゴマー又はポリマー形態のメラミン樹脂,フェノール樹脂,アルキド樹脂,エポキシ樹脂,ポリウレタン樹脂,マレイン酸樹脂,ポリアミド系樹脂、又はポリメチルメタクリレート,ポリアクリレート,ポリカーボネート,ポリビニルアルコール,ポリビニルピロリドン,ヒドロキシエチルセルロース,カルボキシメチルセルロール等及びこれらを形成するモノマーを構成成分とする共重合体が挙げられる。
蛍光変換膜のパターニングの目的で、光硬化型樹脂を使用することができる。光硬化型樹脂としては、通常感光剤を含む反応性ビニル基を有するアクリル酸、メタクリル酸系の光重合型や、ポリケイ皮酸ビニル等の光架橋型等が用いられる。尚、感光剤を含まない場合は、熱硬化型のものを用いてもよい。
尚、フルカラーディスプレイにおいては、互いに分離した蛍光体層をマトリクス状に配置した蛍光変換膜を形成する。このため、マトリクス樹脂としては、フォトリソグラフィー法を適用できる光硬化型樹脂を使用することが好ましい。
また、これらのマトリクス樹脂は、一種類の樹脂を単独で用いてもよいし、複数種類を混合して用いてもよい。
蛍光変換膜の作製は、蛍光体微粒子とマトリクス樹脂を、ミル法や超音波分散法等の公知の方法を用いて、混合・分散した分散液を使用することによって行う。この際、マトリクス樹脂にとっての良溶媒を用いることができる。この蛍光体微粒子分散液を、公知の成膜方法、例えば、スピンコート法、スクリーン印刷法等によって、支持基板上に成膜し、蛍光変換膜を作製する。
蛍光変換膜の厚さは、0.1μm〜1mm、好ましくは、1μm〜100μmである。
蛍光体微粒子の材質、粒径及びマトリクス樹脂との配合比は、次の二つの条件を満たすように適宜選択される。
(1) 蛍光変換膜の吸光度が、光源から発せられる光のピーク波長において1.6以上
(2) 光源を照射したときの蛍光量子収率が、50%以上
これらの条件について、図2を用いて具体的に説明する。
図2は、光源から発せられる光の発光スペクトルの例である。
この発光スペクトルでは、図中、矢印で示した462nmがピーク波長である。
このピーク波長における蛍光変換膜の吸光度が1.6を下回ると、蛍光変換膜の透過率が2%を超えるため、蛍光変換膜で吸収されず透過して出てくる光源の光成分が無視できなくなる。結果として、蛍光変換膜の蛍光強度が低くなったり、透過成分により蛍光色の色純度が悪化するといった不具合が発生する。色純度悪化防止を目的に、蛍光変換膜の外側にカラーフィルタ層を設け光源の透過成分をカットすることができるが、発光効率を高めるためには、蛍光変換膜の吸光度は1.6以上であることが好ましく、より好ましい吸光度の値は2以上である。
蛍光量子収率が50%を下回ると、結果として蛍光強度が低く、例えば、図2に示したピーク波長462nmの青色光源を用い、ピーク波長530nmの緑色光に変換する場合、輝度変換効率が100%を超えることができない。また、ピーク波長が610nmの赤色光に変換する場合、輝度変換効率が50%を超えることができない。このような発光素子を用いて、フルカラー表示装置を実現しようとすると、青、緑、赤の3原色のうち緑、赤の輝度が足りず、輝度比を最適化して、純白色を得ることが困難となる。
蛍光変換膜の蛍光量子収率を大きくするため、蛍光体微粒子の粒径を小さくすることが有効である。具体的には、光源から発せられる光のうちの最短波長の1/2以下とする。
ここでいう最短波長とは、光源の全発光強度のうち、波長の短い領域10%を占める最大波長と定義される。例えば、図2に示した光源の発光スペクトルにおいて、図中の斜線で示した領域が、全発光強度の10%を占める領域である。この中での最大波長は、図からわかるように445nmである。従って、用いるべき蛍光体微粒子の粒径は222nm以下となる。より好ましい粒径は、最短波長の1/10以下である。
尚、蛍光体微粒子の粒径は、微粒子の製造時における反応時間、原料の仕込み濃度、反応系の温度、圧力等を調整することによって制御できる。また、逆ミセル法のように、主溶媒との表面張力の差を調整することによっても粒径を制御することができる。
蛍光体微粒子の屈折率とマトリクス樹脂の屈折率の差が0.3以内であることが好ましい。これにより、蛍光変換膜中の、蛍光体微粒子/マトリクス樹脂界面での光散乱を、より小さくすることができる。
光源として、後述する光取出し側に透明電極を用いたエレクトロルミネッセンス素子を用いる場合、反射ロスをなくすために、光源のピーク波長における蛍光変換膜の屈折率が、透明電極の屈折率よりも小さくなることが好ましい。
一般に、蛍光体微粒子の分散媒として用いる樹脂の屈折率は、1.4−1.6程度である。一方、蛍光体微粒子の屈折率は、例えば、金属酸化物微粒子で1.5−2.0、金属カルコゲナイド物微粒子ではさらに大きく、1.8−3.0と非常に大きな値を示す。そのため、蛍光変換膜中の蛍光体微粒子濃度が大きい程、膜の屈折率は大きくなる。
尚、透明電極の屈折率は、例えば、ITOで1.9、IZOで2.1程度である。
従って、蛍光変換膜の屈折率を小さくするために、蛍光変換膜中での微粒子の重量比率を、用いる蛍光体材料やエレクトロルミネッセンス素子中の透明電極の材質にもよるが、80%以下にすることが好ましい。詳細には、混合材料の密度、重量比率、屈折率の関係を予測するローレンツ−ローレンスの関係式を用いて、望ましい重量比率の上限を算出することができる。
2.光源
光源としては、可視光を発するものが使用でき、例えば、有機EL素子、無機EL素子、半導体発光ダイオード、蛍光表示管等が使用できる。この中で、光取出し側に透明電極を用いたEL素子、具体的には、光反射性電極と、発光層と、この発光層を挟むように光反射性電極と対向する透明電極とを含む有機L素子及び無機EL素子が好ましい。
以下、光源として光取出し側に透明電極を用いた有機EL素子について説明する。
(1)有機EL素子の構成
(a)有機発光媒体
有機発光媒体は、電子と正孔とが再結合して、EL発光が可能な有機発光層を含む媒体と定義することができる。かかる有機発光媒体は、例えば、陽極上に、以下の各層を積層して構成することができる。
(i) 有機発光層
(ii) 正孔注入層/有機発光層
(iii) 有機発光層/電子注入層
(iv) 正孔注入層/有機発光層/電子注入層
(v) 有機半導体層/有機発光層
(vi) 有機半導体層/電子障壁層/有機発光層
(vii) 正孔注入層/有機発光層/付着改善層
これらの中で、(iv)の構成が、より高い発光輝度が得られ、耐久性にも優れていることから通常好ましく用いられる。
有機発光媒体における有機発光層の発光材料としては、例えば、p−クオーターフェニル誘導体,p−クィンクフェニル誘導体,ベンゾチアゾール系化合物,ベンゾイミダゾール系化合物,ベンゾオキサゾール系化合物,金属キレート化オキシノイド化合物,オキサジアゾール系化合物,スチリルベンゼン系化合物,ジスチリルピラジン誘導体,ブタジエン系化合物,ナフタルイミド化合物,ペリレン誘導体,アルダジン誘導体,ピラジリン誘導体,シクロペンタジエン誘導体,ピロロピロール誘導体,スチリルアミン誘導体,クマリン系化合物,芳香族ジメチリディン系化合物,8−キノリノール誘導体を配位子とする金属錯体,ポリフェニル系化合物等の1種単独又は2種以上の組み合わせが挙げられる。
また、これらの有機発光材料のうち、芳香族ジメチリディン系化合物としての、4,4’−ビス(2,2−ジ−t−ブチルフェニルビニル)ビフェニル(DTBPBBiと略記する。)や、4,4’−ビス(2,2−ジフェニルビニル)ビフェニル(DPVBiと略記する。)及びこれらの誘導体がより好ましい。
さらに、ジスチリルアリーレン骨格等を有する有機発光材料をホスト材料とし、当該ホスト材料に、ドーパントとしての青色から赤色までの強い蛍光色素、例えばクマリン系材料、あるいはホストと同様の蛍光色素をドープした材料を併用することも好適である。より具体的には、ホスト材料として、上述したDPVBi等を用い、ドーパントとして、N,N−ジフェニルアミノベンゼン(DPAVBと略記する。)等を用いることが好ましい。
また、有機発光媒体における正孔注入層には、1×104〜1×106V/cmの範囲の電圧を印加した場合に測定される正孔移動度が、1×10-6cm2/V・秒以上であって、イオン化エネルギーが5.5eV以下である化合物を使用することが好ましい。このような正孔注入層を設けることにより、有機発光層への正孔注入が良好となり、高い発光輝度が得られたり、あるいは、低電圧駆動が可能となる。
このような正孔注入層の構成材料としては、具体的に、ポルフィリン化合物,芳香族第三級アミン化合物,スチリルアミン化合物,芳香族ジメチリディン系化合物,縮合芳香族環化合物,例えば、4,4’−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(NPDと略記する。)や、4,4’,4’’−トリス[N−(3−メチルフェニル)−N−フェニルアミノ]トリフェニルアミン(MTDATAと略記する。)等の有機化合物が挙げられる。
また、正孔注入層の構成材料として、p型−Siやp型−SiC等の無機化合物を使用することも好ましい。尚、上述した正孔注入層と、陽極層との間、あるいは、上述した正孔注入層と、有機発光層との間に、導電率が1×10-10S/cm以上の有機半導体層を設けることも好ましい。このような有機半導体層を設けることにより、さらに有機発光層への正孔注入がより良好となる。
また、有機発光媒体における電子注入層には、1×104〜1×106V/cmの範囲の電圧を印加した場合に測定される電子移動度が、1×10-6cm2/V・秒以上であって、イオン化エネルギーが5.5eVを超える化合物を使用することが好ましい。このような電子注入層を設けることにより、有機発光層への電子注入が良好となり、高い発光輝度が得られたり、あるいは、低電圧駆動が可能となる。このような電子注入層の構成材料としては、具体的に、8−ヒドロキシキノリンの金属錯体(Alキレート:Alq)、又はその誘導体、あるいは、オキサジアゾール誘導体等が挙げられる。
また、有機発光媒体における付着改善層は、かかる電子注入層の一形態とみなすことができ、即ち、電子注入層のうち、特に陰極との接着性が良好な材料からなる層であり、8−ヒドロキシキノリンの金属錯体又はその誘導体等から構成することが好ましい。尚、上述した電子注入層に接して、導電率が1×10-10S/cm以上の有機半導体層を設けることも好ましい。このような有機半導体層を設けることにより、さらに有機発光層への電子注入性が良好となる。
また、有機発光媒体の厚さについては、好ましくは5nm〜5μmの範囲内で設定することができる。この理由は、有機発光媒体の厚さが5nm未満となると、発光輝度や耐久性が低下する場合があり、一方、有機発光媒体の厚さが5μmを超えると、印加電圧の値が高くなる場合があるためである。従って、有機発光層の厚さを10nm〜3μmの範囲内の値とすることがより好ましく、20nm〜1μmの範囲内の値とすることがさらに好ましい。
(b)光反射性電極(第一の電極)
第一の電極は、光反射性を有する光反射性電極であり、透明性は要求されない。本発明においては、光反射性電極が陽極で後述する透明電極が陰極の場合、及び光反射性電極が陰極で透明電極が陽極の場合の、どちらの素子構成もとることができる。
第一の電極を陽極として用いる場合には、正孔注入に必要とされる仕事関数を満たす金属が用いられる。仕事関数の値としては4.6eV以上が望ましく、具体的には、金,銀,銅,イリジウム,モリブデン,ニオブ,ニッケル,オスミウム,パラジウム,白金,ルテニウム,タンタル,タングステン又はアルミニウム等の金属やそれらの合金、インジウム及び/又はスズの酸化物(ITOと以下略す)等の金属酸化物、ヨウ化銅、ポリピロール,ポリアニリン,ポリ(3−メチルチオフェン)等の導電性高分子、及びこれらの積層体が挙げられる。
また、陰極として用いる場合には、仕事関数の小さい(4eV以下)金属、合金、電気伝導性化合物およびこれらの混合物を電極物質とするものが用いられる。このような電極物質の具体例としては、ナトリウム、ナトリウム-カリウム合金、マグネシウム、リチウム、マグネシウム/銀合金、アルミニウム/酸化アルミニウム、アルミニウム/リチウム合金、インジウム、希土類金属等の1種又は2種以上が挙げられる。
(c)透明電極(第二の電極)
第二の電極は、透明導電材料からなる透明電極材料が用いられる。透明電極は、有機発光層の発する光を効率よく取出すため、透過率が10%以上の材料、好ましくは透過率が60%以上の材料から構成される。具体的には、インジウムスズ酸化物(ITO),インジウム亜鉛酸化物(IZO),インジウム銅(CuIn),酸化スズ(SnO2),酸化亜鉛(ZnO),酸化アンチモン(Sb23,Sb24,Sb25)又は酸化アルミニウム(Al23)等の一種単独、あるいは2種以上組み合わせが挙げられる。尚、透明電極の透明性を損なわない範囲で低抵抗化を図るために、Pt,Au,Ni,Mo,W,Cr,Ta又はAl等の金属を一種単独、又は2種以上組み合わせて添加することも好ましい。
第二の電極を陰極として使用する場合には、有機発光層に電子を注入するための低仕事関数材料からなる低仕事関数層を併用してもよい。低仕事関数層としては、電子の注入が容易なために仕事関数の小さい構成材料、例えば、4.0eV未満の構成材料を使用する。十分な透過率を有する程度に薄膜化して有機発光媒体の上に形成し、その上に透明電極を積層することが好ましい。ITOやZnOのような透明酸化物導電体の仕事関数は4.6eV以上であり、陰極として用いることは困難だからである。
低仕事関数材料としては、アルミニウム,バリウム,カルシウム,セリウム,エルビウム,ユーロピウム,ガドリニウム,ハフニウム,インジウム,ランタン,マグネシウム,銀,マンガン,ネオジウム,スカンジウム,サマリウム,イットリウム,亜鉛,ジルコニウム等の金属や、これらの金属と他の金属との合金組成物も使用される。特に好ましくは、マグネシウム,銀及びマグネシウムと銀の合金である。
透明電極の膜厚は、5〜1000nm、好ましくは10〜500nmの範囲とする。また、低仕事関数層については、1〜100nm、好ましくは5〜50nmの範囲、より好ましくは5〜30nmの範囲で設定される。それぞれについて、上限の膜厚を越えると,有機発光層からの発光を効率よく取出すという観点で好ましくない。また、下限の膜厚未満では、透明電極層を形成する際の有機発光層へのダメージを抑制するという観点で好ましくない。
有機EL素子の各層の形成方法は、従来公知の方法、例えば、真空蒸着法、スパッタリング、スピンコーティング法等による形成方法を用いることができる。
3.透明電極と蛍光変換膜を接続する透明媒質
透明媒質は、蛍光変換膜表面の平滑性を上げる目的で適宜使用される。透明媒質としては、可視光に対する透過率が50%以上の透明な材料であれば、無機材料、有機材料、およびこれらの積層体等を適宜使用することができる。
無機材料では、無機酸化物層や無機窒化物層,無機酸窒化物層であることが好ましい。例えば、シリカ,アルミナ,AlON,SiAlON,SiNx(1≦x≦2),SiOxNy(好ましくは、0.1≦x≦1、0.1≦y≦1)等が挙げられる。
有機材料では、シリコーンゲル,フッ化炭化水素液体,アクリル樹脂,エポキシ樹脂,シリコーン樹脂等を用いることができる。
透明媒質の形成は、無機材料の場合には、スパッタ法、CVD法、ゾルーゲル法等により行うことができる。また有機材料の場合には、スピンコート法、印刷法、滴下注入法等によりすることができる。
透明媒質の層厚は、0.01μm〜10mm、好ましくは0.1μm〜1mmとする。
本発明の発光素子は、民生用TV、大型表示ディスプレイ、携帯電話用表示画面等の各種表示装置の表示画面に用いることができる。
以下、本発明を実施例により詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されない。
実施例1
(1)光源の作製
光源として使用する有機EL素子を以下のようにして作製した。
厚さ1.1mmの透明支持基板(OA2ガラス、日本電気硝子社製)上に、陽極としてITO(インジウム錫酸化物、屈折率1.9)をスパッタリングにより140nmの膜厚で成膜した。その後、純水およびイソプロピルアルコール中で超音波洗浄し、エアブローにて乾燥後、UVオゾン洗浄を行った。
続いて、この基板を,有機蒸着装置に移動し基板ホルダーに基板を固定した。尚、予め、それぞれのモリブデン製加熱ボートに、正孔注入材料として、4,4’,4”−トリス[N−(3−メチルフェニル)−N−フェニルアミン(MTDATA)、発光材料として、4,4’−ビス(2,2−ジフェニルビニル)ビフェニル(DPVBi)、電子注入材料として、トリス(8−キノリノール)アルミニウム(Alq)をそれぞれ仕込み、さらに、陰極材料としてアルミニウムをタングステン製フィラメントに装着した。
その後、真空槽を5×10−7torrまで減圧した後、正孔注入層から陰極まで途中で真空を破ることなく一回の真空引きで順次成膜した。
まず、正孔注入層として、MTDATAを蒸着し、膜厚80nmとした。
次に、発光層として、DPVBiを蒸着速度0.1〜0.3nm/秒にて蒸着し、膜厚40nmとした。
次に、電子注入層としてAlqを蒸着し、膜厚20nmとした。さらに、アルミニウムを蒸着し、膜厚150nmとした。
このようにして得た有機EL素子に7Vの電圧を印加し、分光放射輝度計を用いて発光スペクトルを測定したところ、図3に示す発光スペクトルを得た。発光のピーク波長は457nmであった。
(2)蛍光変換膜の作製
硝酸イットリウム0.06モル、硝酸セリウム0.001モル、硝酸アルミニウム0.1モルを混合した水溶液に、クエン酸、アクリルアミド、N,N’−メチレンビスアクリルアミド、(NH4)228を滴下し、80℃で3時間加熱し透明ゲルを得た。これを900℃で2時間焼成し、Y3Al12:Ce3+(以下、YAG)の結晶微粒子を得た。透過型電子顕微鏡で粒径を測定した結果、180nmであった。
得られたYAG微粒子をエタノール中に入れ、超音波分散処理を行い、YAG微粒子のエタノール分散液を得た。ベッケ法によりYAG微粒子の屈折率を測定したところ、1.83であった。
マトリクス樹脂としては、メタクリル酸−メタクリル酸メチル共重合体(メタクリル酸共重合比=15〜20%,Mw=20,000〜25,000、屈折率1.60)を用い、これを1−メトキシ−2−アセトキシプロパンに溶解した。
これとYAG微粒子エタノール分散液を混合し、YAG微粒子/マトリクス樹脂分散液を得た。混合比は、YAG微粒子とマトリクス樹脂の重量比が50:50となるように調節した。
これを厚さ0.7mmのガラス板上にスピンコート法により成膜し、200℃30分の乾燥処理を行い、膜厚20μmの蛍光変換膜を得た。
分光光度計により吸光度を測定したところ、光源のピーク波長457nmにおける吸光度は1.65であった。また、分光反射率測定により蛍光変換膜の屈折率を測定したところ、1.64であった。透過型蛍光光度計を用い、励起波長457nmにおける蛍光量子収率を測定したところ、55%であった。
尚、蛍光量子収率は次式から求めた。
Figure 2005056767
蛍光変換膜からの蛍光は、全空間にほぼ等方的に放射される。そのため、ランバーシアン分布の面光源を用いた場合には、上式の分母は、光源の分光放射輝度スペクトルと蛍光変換膜の吸収スペクトルから求めることができる。また、上式の分子は、蛍光変換膜を通して測定される分光放射輝度スペクトルと蛍光変換膜の吸収スペクトルから求めることができる。これらの測定値から、蛍光量子収率を計算した。
(3)蛍光変換性能の測定
光源である有機EL素子の光取出し側のガラス面に、蛍光変換膜を重ねるように貼り合わせ、発光素子を得た。有機EL素子に7Vの電圧を印加し、分光放射輝度計を用い発光スペクトルを測定した。得られた発光スペクトルを図4に示す。
この発光素子の色度(x,y)は(0.238,0.594)、輝度変換効率は155%であり、優れた性能を発揮することが確認できた。
尚、輝度変換効率は、光源である有機EL素子の発光スペクトル(単位:分光放射輝度)にCIE1931に定められた等色関数Yを掛け合わせて算出される輝度をA(単位:nit)とし、光源に蛍光変換膜を重ねた発光素子の発光スペクトル(単位:分光放射輝度)にCIE1931に定められた等色関数Yを掛け合わせて算出される輝度をB(単位:nit)としたときの、AとBの比(B/A)を計算することにより求めた。
また、色度は光源に蛍光変換膜を重ねた発光素子の発光スペクトル(単位:分光放射輝度)とCIE1931に定められた等色関数X,Y,Zを用いて計算することにより求めた。
実施例2
(1)光源の作製
光源としては実施例1と同じものを用いた。
(2)蛍光変換膜の作製
0.7mmガラス上に蛍光変換膜を作製するまえに、緑色成分のみ透過するカラーフィルタ層を形成した。具体的には、顔料系緑色カラーフィルタ材料(V259G−095X、新日鉄化学製)をスピンコートし、紫外線露光し、膜厚1.0μmのカラーフィルタ層を得た。その後は実施例1と同様に蛍光変換膜を形成した。
(3)蛍光変換性能の測定
実施例1と同様に、光源である有機EL素子の光取出し側のガラス面に、蛍光変換膜を重ねるように貼り合わせて発光素子を得た。有機EL素子に7Vの電圧を印加し、分光放射輝度計を用いて発光スペクトルを測定した。得られた発光スペクトルを図5に示す。
この発光素子の色度は(0.229,0.673)、輝度変換効率119%であり、輝度変換効率を100%以上に保ちながら、緑色としての色純度を向上することができた。
実施例3
(1)光源の作製
光源としては実施例1と同じものを用いた。
(2)蛍光変換膜の作製
アルミニウムイソプロポキシドと酢酸イットリウム、酢酸セリウムを1,4ブタンジオールに溶解させオートクレーブ中に仕込み、窒素置換したのち温度300℃、圧力4MPaの条件で2時間保持した。その後室温まで冷却した。生成物をメタノールで洗ってから水酸化アンモニウム水溶液を滴下したのち、空気中で乾燥させ、YAG微粒子を得た。透過型電子顕微鏡で粒径を測定したところ、30nmであった。
得られたYAG微粒子をエタノール中に入れ超音波分散処理を行い、YAG微粒子のエタノール分散液を得た。ベッケ法によりYAG微粒子の屈折率を測定したところ、1.84であった。
マトリクス樹脂としては、メタクリル酸−メタクリル酸メチル共重合体(メタクリル酸共重合比=15〜20%,Mw=20,000〜25,000、屈折率1.60)を用い、これを1−メトキシ−2−アセトキシプロパンに溶解した。
これとYAG微粒子エタノール分散液を混合し、YAG微粒子/マトリクス樹脂分散液を得た。混合比は、YAG微粒子とマトリクス樹脂の重量比が70:30となるように調節した。
これを厚さ0.7mmのガラス板上にスピンコート法により成膜し、200℃30分の乾燥処理を行い、膜厚20μmの蛍光変換膜を得た。
分光光度計により吸光度を測定したところ、光源のピーク波長457nmにおける吸光度は2.1であった。また、分光反射率測定により蛍光変換膜の屈折率を測定したところ、1.64であった。透過型蛍光光度計を用い、励起波長457nmにおける蛍光量子収率を測定したところ、70%であった。
(3)蛍光変換性能の測定
実施例1と同様に、光源である有機EL素子の光取出し側のガラス面に、蛍光変換膜を重ねるように貼り合わせ、発光素子を得た。有機EL素子に7Vの電圧を印加し、分光放射輝度計を用いて発光スペクトルを測定した。得られた発光スペクトルを図6に示す。
この発光素子の色度は(0.242,0.613)、輝度変換効率198%であり、優れた性能であることが確認できた。また、緑色カラーフィルタを用いることなく、色度のy座標が0.6を越え、十分な色純度を達成することができた。
実施例4
(1)光源の作製
光源としては、実施例1と同じものを用いた。
(2)蛍光変換膜の作製
セレン化トリオクチルフォスフィンとトリオクチルフォスフィンの混合物をトリオクチルフォスフィンオキサイド中に滴下し、260℃、20分間保持した。その後除冷、溶媒置換を行い、CdSe/トルエン分散溶液を得た。これを再び、トリオクチルフォスフィンオキサイド中に滴下したのち、2時間真空引きしてトルエンを蒸発させ、140℃に保持しながら、ジエチル亜鉛とビス−トリメチルシリルサルファイドのトリオクチルフォスフィン溶液を滴下した。最後に、溶媒置換を行い、(CdSe/ZnS)/トルエン分散溶液を得た。透過型電子顕微鏡にてCdSe/ZnS微粒子の粒径を測定したところ、3nmであった。ベッケ法によりCdSe/ZnS微粒子の屈折率を測定したところ、2.3であった。
マトリクス樹脂としては、メタクリル酸−メタクリル酸メチル共重合体(メタクリル酸共重合比=15〜20%,Mw=20,000〜25,000、屈折率1.60)を用い、これを1−メトキシ−2−アセトキシプロパンに溶解した。これとCdSe/ZnS微粒子トルエン分散液を混合し、CdSe/ZnS微粒子/マトリクス樹脂分散液を得た。混合比は、CdSe/ZnS微粒子とマトリクス樹脂の重量比が70:30となるように調節した。
これを厚さ0.7mmのガラス板上にスピンコート法により成膜し、200℃30分の乾燥処理を行い、膜厚20μmの蛍光変換膜を得た。
分光光度計により吸光度を測定したところ、光源のピーク波長457nmにおける吸光度は1.80であった。また、分光反射率測定により蛍光変換膜の屈折率を測定したところ、1.78であった。透過型蛍光光度計を用い、励起波長457nmにおける蛍光量子収率を測定したところ、52%であった。
(3)蛍光変換性能の測定
実施例1と同様に、光源である有機EL素子の光取出し側のガラス面に、蛍光変換膜を重ねるように貼り合わせ、発光素子を得た。有機EL素子に7Vの電圧を印加し、分光放射輝度計を用いて発光スペクトルを測定した。得られた発光スペクトルを図7に示す。
この発光素子の色度は(0.651,0.316)、輝度変換効率69%であり優れた性能であった。また、赤色カラーフィルタを用いることなく、色度のx座標が0.65を越え、十分な色純度を達成することができた。
本発明の一実施形態の発光素子の概略図である。 光源から発せられる光の発光スペクトルの例を示す図である。 実施例1で作製した有機EL素子(光源)の発光スペクトルである。 実施例1で作製した発光素子の発光スペクトルである。 実施例2で作製した発光素子の発光スペクトルである。 実施例3で作製した発光素子の発光スペクトルである。 実施例4で作製した発光素子の発光スペクトルである。 蛍光変換膜中の色素濃度を変えたときの吸光度と蛍光量子収率の関係を示した図である。
符号の説明
1 発光素子
2 蛍光変換膜
3 光源
31 光反射性膜
32 発光媒体
33 透明電極
4 透明媒質

Claims (7)

  1. 可視光を発する光源と、前記光源から発せられる光を受けて、より長波長の蛍光を発する蛍光変換膜とを備えた発光素子であって、
    前記蛍光変換膜が、蛍光体微粒子と、この蛍光体微粒子を分散保持するためのマトリクス樹脂を含み、
    前記光源から発せられる光のピーク波長に対する蛍光変換膜の吸光度が1.6以上であり、かつ蛍光量子収率が50%以上である発光素子。
  2. 前記蛍光体微粒子が、無機蛍光体微粒子である請求項1に記載の発光素子。
  3. 前記光源が、光反射性電極と、発光媒体と、この発光媒体を挟むように光反射性電極と対向する透明電極とを含むエレクトロルミネッセンス素子である請求項1又は2に記載の発光素子。
  4. 前記蛍光変換膜を、透明媒質を介して、前記透明電極と接するように配置した請求項3に記載の発光素子。
  5. 前記蛍光体微粒子の粒径が、前記光源から発せされる光の最短波長の1/2以下である請求項1〜4のいずれか一項に記載の発光素子。
  6. 前記光源から発せられる光のピーク波長における前記蛍光変換膜の屈折率が、前記透明電極の屈折率より小さい請求項3〜5のいずれか一項に記載の発光素子。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の発光素子を含んで構成される表示画面を有する表示装置。
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