JP2005055514A - 両面表示部を備えた電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】本来の発光表示及び反射表示の画質を落とすことなく、それぞれの特徴を活かし、使用環境の明暗にも対応し、高い視認性を確保できる表示部を備えた電子機器を提供する。
【解決手段】発光表示部と反射表示部とを、それぞれの表示背面部にて一体化した両面表示部を備え、且つ、該両面表示部が一軸回転できるあるいは二軸回転できる接合構造で、電子機器本体に装着されている。
【選択図】図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、情報表示部を備えた電子機器に関し、特に、発光表示部と外光反射表示部とを備えた電子機器に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、平面表示装置( 以下、フラットディスプレイとも言う) が多くの分野、場所で使われており、情報化が進む中で、ますます、その重要性が高まっている。
現在、フラットディスプレイの代表と言えば液晶ディスプレイ(以下、LCDとも言う)であるが、LCDとは異なる表示原理に基づくフラットディスプレイとして、有機EL、無機EL、プラズマディスプレイパネル(以下、PDPとも言う)、ライトエミッティングダイオード表示装置(以下、LEDとも言う)、蛍光表示管表示装置(以下、VFDとも言う)、フィールドェミッションディスプレイ(以下、FEDとも言う)などの開発も活発に行われている。
これらの新しいフラットディスプレイはいずれも自発光型と呼ばれるもので、LCDとは次の点で大きく異なり、LCDには無い優れた特徴を有している。
LCDは、受光型と呼ばれ、液晶は自身では発光することはなく、外光を透過、遮断する、いわゆるシャッターとして動作し、表示装置を構成する。
このため光源を必要とし、一般に、バックライトが必要である。
これに対して自発光型は、装置自身が発光するため別光源が不要である。
LCDのような受光型では表示情報の様態に拘わらず常にバックライトが点灯し、全表示状態とほぼ変わらない電力を消費することになる。
これに対して自発光型は、表示情報に応じて点灯する必要のある箇所だけが電力を消費するだけなので、受光型表示装置に比較して電力消費が少ないという利点が原理的にある。
LCDでは、バックライト光源の光を遮光して暗状態を得るため、少量であっても光漏れを完全に無くすことは困難であるのに対して、自発光型では発光しない状態がまさに暗状態であるので理想的な暗状態を容易に得ることができコントラストにおいても自発光型が圧倒的に優位である。
また、LCDは液晶の複屈折による偏光制御を利用しているため、観察する方向こよって大きく表示状態が変わるいわゆる視野角依存性が強いが、自発光型ではこの問題がほとんど無い。
さらに、LCDは有機弾性物質である液晶の誘電異方性に由来する配向変化を利用するため、原理的に電気信号に対する応答時間が1msec以上である。
これに対して、開発が進められている上記の技術では電子、正孔といったいわゆるキャリア遷移、電子放出、プラズマ放電などを利用しているため、応答時間はnsec桁であり、液晶とは比較にならないほど高速であり、LCDの応答の遅さに由来する動画残像の問題が無い。
【0003】
これらの中でも、特に、有機ELの研究が活発である。
これらのうち発光型ディスプレイの原理を理解しやすい有機ELについて詳しく説明する。
有機ELはOEL(Organic EL)または有機ライトエミッティングダイオード(OLED;Organic Light Emitting Diode)とも呼ばれている。
OEL素子、OELD素子は、陽極と陰極の一対の電極間に有機化合物を含む(EL層)を挟持した構造となっており、Tang等の「アノード電極/ 正孔注入層/ 発光層/ カソード電極」の積層構造が基本になっている。(特許1526026号公報)
また、Tang等が低分子材料を用いているの対して、中野らは、高分子材料を用いている。(特開平3−273087号公報)
また、正孔注入層や電子注入層を用いて効率を向上させたり、発光層に蛍光色素等をドーブして発光色を制御することも行われている。
尚、ここでは、画素電極と対向電極が陽極、陰極のいずれかに相当し、ー対の電極を構成する。
そして、一対の電極間に設けられる全ての層を、総称して、EL層と呼び、上記の正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層、電子注入層がこれに含まれる。
【0004】
図6に有機EL素子の断面構造を示す。
有機ELは、電極間に電場を印加し、EL層に電流を通じることで、発光するが、従来は一重頃励起状態から基底状態に戻る際の蛍光発光のみを利用していたが、最近の研究により、三重項励起状態から基底状態に戻る際の燐光発光を有効に利用することができるようになり、効率が向上している。
通常、ガラス基板やプラスチック基板といった透光性の支持基板(基板2)に一方の電極3を形成してから、発光層(有機EL層とも言う)4、対向電極5の順に形成して製造される。
基板2上に形成される電極3は陽電極(単に陽極、あるいはアノードとも言う)であっても陰電極(単に陰極、あるいはカソードとも言う)であっても良く、これによって図6のように、基板側に発光10するボトムエミッション構造と、図7のように、基板逆方向に発光10するトップエミッション構造がある。
トップエミッション構造の場合は基板は透光性である必要はない。
なお、アノード、カソードの位置は図6、図7に限定されるものではなく入れ替わっても良い。
【0005】
透光性基板の光導波路効果によって失活される発光を低屈折率材料を用いて外部に取り出し、光取り出し効率を向上させる研究も行われている。
なお、図6、図7では図示しないが、有機EL素子は水分や酸素による特性劣化が著しいため、一般には、素子が水分や酸素に触れないように不活性ガスを充満した上で、別基板を用いたり、薄膜蒸着によりいわゆる封止を行ない信頼性を確保している。
EL層の形成方法としては、低分子材料では一般に真空蒸着法が用いられ、高分子材料では溶液化して、スピンコートや印刷法、転写法が用いられる。
異なる発光色材料を微細画素に形成してカラー表示装置を作製する場合には、低分子材料ではマスク蒸着法が用いられ、高分子材料ではインクジェット法や印刷法、転写法などが用いられる。
【0006】
有機EL素子をディスプレイとして利用する場合、LCDと同様に、電極構成と駆動方法によりパッシブマトリクス方式とアクティブマトリクス方式に大別することが出来る。
パッシブマトリクス方式は、EL層を挟んで互いに交差する水平方向電極と垂直方向電極によりー対の電極を構成するもので構造が簡単であるが、画像を表示するためには時分割走査により走査線の本数倍だけ瞬間輝度を高めなければならず、通常のVGA以上のディスプレイでは10000cd/mを上回る有機ELの瞬間輝度が必要であり、ディスプレイとしては実用上多くの問題がある。
アクティブマトリクス方式は、TFTを形成した基板に画素電極を形成し、EL層、対向電極を形成するもので、パッシブマトリクス方式に比べて構造は複雑であるが、発光輝度、消費電力、クロストークといった多くの点で有機ELディスプレイとして有利である。
両方式は液晶の場合と同様に仕様、目的によって使い分けることができる。
以上、有機ELについて説明したが、動作原理は異なるが他の発光ディスプレイでも同様なメリットがある。
【0007】
このように多くの特徴を持った有機EL表示装置であるが、実用上、受光型のLCDに比べて不利な点がある。
LCDでは前述したバックライトを光源とする透過型の他に外部光の反射を利用する反射型も多く使われている。
反射型LCDの構造を図8に示す。
電極(反射電極)3を形成した基板2と、電極(透明電極)6を形成した基板2にそれぞれ酌向膜23を形成し配向処理を施し対向させて配置させるとともにその間に液晶24を狭持した構成である。
観察面には偏光板27を設置して液晶のシャッター効果により外光9の反射を明暗の2 2 表示光として表示する。
電極(反射電極)3の代わりに反射偏光板を基板の外側に設置した2 枚偏光板タイプもある。
反射型LCDは光源を必要としないので透過型LCDや発光型である有機ELなどに比較して消費電力が大幅に小さいという大きな特徴を持っている。
発光ディスプレイは前述したように高コントラスト、高速応答、広視野角といった優れた表示装置としての特徴を有しているが、反面、発光型であるため消費電力が多くなることが避けられない。
また、使用形態上で最も問題となるのは外部環境による視認性であり、発光型は暗い場所でも見易いが、反射型は暗い場所では見難く、逆に明るい場所では発光型は見難く反射型は見易く、使用環境に依存しない安定した表示装置が求められている。
【0008】
このような問題に対して、これまでは、図11に示す半透過液晶が用いられて来た。
半透過液晶は図8の反射液晶の電極(反射電極)3に開口部3aを設けたものを各画素に形成した構造であり、さらにバックライトを備え反射表示と透過表示を同時に達成する優れた表示装置である。
しかし、反射表示と透過表示のそれぞれにおいて反射板の構造から明らかなようにそれぞれの反射率、透過率がいずれも通常の反射表示、透過表示に比較して低いものであるため画質が中途半端であるという問題と、図8、図11から明らかなように構造が複雑であるという問題を残している。
透過液晶の動作原理である透過表示も高輝度という点では反射表示に無い優れた特徴であるので発光表示に含むこともある。
また、持開平10−78582には液晶ディスプレイと有機ELディスプレイを積層してー体化することで、反射表示と発光表示を両立する表示装置が示されているが、半透過液晶と同様に構造が複雑であり製造が困難であるために実用化には至っていない。
【0009】
【特許文献1】
持開平10−78582号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように、使用環境の明暗に依存しない安定した表示装置で、構造が複雑でないものが求められていた。
本発明は、これに対応するもので、これまでの本来の発光表示及び反射表示の画質を落とすことなく、それぞれの特徴を活かし、使用環境の明暗にも対応し、高い視認性を確保できる表示部を備えた電子機器を提供しようとするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の両面表示部を備えた電子機器は、少なくとも一つの発光表示部と少なくとも一つの外光反射表示部を備えてなる電子機器であって、発光表示部と反射表示部とを、それぞれの表示背面部にて一体化した両面表示部を備え、該両面表示部が一軸回転できる接合構造で電子機器本体に装着されていることを特徴とするものである。
あるいは、本発明の両面表示部を備えた電子機器は、少なくとも一つの発光表示部と少なくとも一つの外光反射表示部を備えてなる電子機器であって、発光表示部と反射表示部とを、それぞれの表示背面部にて一体化した両面表示部を備え、該両面表示部が二軸回転できる接合構造で電子機器本体に装着されていることを特徴とするものである。
そして、上記のいずれかに記載の両面表示部を備えた電子機器であって、両面表示部は、使用しない側の表示部への電源供給は停止されるものであることを特徴とするものである。
そしてまた、上記のいずれかに記載の両面表示部を備えた電子機器であって、両面表示部の発光表示部が、有機EL、無機EL、透過液晶、プラズマディスプレイ、発光ダイオードディスプレイ、電界放射ディスプレイ、蛍光表示管ディスプレイのうちから選択されたものであることを特徴とするものである。
また、上記のいずれかに記載の両面表示部を備えた電子機器であって、両面表示部の反射表示部が、反射液晶、電気泳動ディスプレイ、電子インクディスプレイ、エレクトロクロミックディスプレイ、可動フィルムディスプレイ、干渉効果ディスプレイのうちから選択されたものであることを特徴とするものである。
【0012】
【作用】
本発明の両面表示部を備えた電子機器は、上記のような構成にすることによって、これまでの本来の発光表示及び反射表示の画質を落とすことなくそれぞれの特徴を活かし、使用環境の明暗にも対応し、高い視認性を確保できる表示部を備えた電子機器の提供を可能としている。
具体的には、発光表示部と反射表示部とを、それぞれの表示背面部にて一体化した両面表示部を備え、該両面表示部が一軸回転できる接合構造で電子機器本体に装着されていることにより、あるいは、該両面表示部が二軸回転できる接合構造で電子機器本体に装着されていることにより、これを達成している。
【0013】
そして、両面表示部は、使用しない側の表示部への電源供給は停止されるものであることにより、電力消費の少ないものとしている。
両面表示部の発光表示部としては、有機EL、無機EL、透過液晶、プラズマディスプレイ、発光ダイオードディスプレイ、電界放射ディスプレイ、蛍光表示管ディスプレイのうちから選択されたものが挙げられ、
両面表示部の反射表示部としては、反射液晶、電気泳動ディスプレイ、電子インクディスプレイ、エレクトロクロミックディスプレイ、可動フィルムディスプレイ、干渉効果ディスプレイのうちから選択されたものが挙げられる。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態例を図に基づいて説明する。
図1(a)〜図1(d)は本発明の両面表示部を備えた電子機器の実施の形態の第1の例の表示部の使用形態を説明するための概略斜視図で、図2(a)〜図2(c)は本発明の両面表示部を備えた電子機器の実施の形態の第2の例の表示部の使用形態を説明するための概略斜視図で、図3(a)〜図3(c)は本発明の両面表示部を備えた電子機器の実施の形態の第3の例の表示部の使用形態を説明するための概略斜視図で、図4は第1の例の両面表示部を示した図で、図5(a)〜図5(d)は本発明の両面表示部を備えた電子機器として適用できる機器の例を挙げた図である。
図1〜図5において、1は表示部(両面表示部とも言う)、4はヒンジ、7は反射表示部(反射表示装置とも言う)、8は発光表示部(発光表示装置とも言う)、19は操作部、20は機器、21はレンズである。
【0015】
先ず、本発明の両面表示部を備えた電子機器の実施の形態の第1の例を図1に基づいて説明する。
第1の例の両面表示部を備えた電子機器は、発光表示部8と反射表示部7とを、それぞれの表示背面部にて一体化した両面表示部(表示部1)を備え、該両面表示部1が一軸回転できる接合構造で電子機器本体に装着されているもので、機器20としては、例えば、図5(a)に示すような携帯電話、図5(b)に示すようなPDA(Personal Degital Assistant)タイプの端末や、図5(c)に示すようなPC(Personal Computer)や、図5(d)に示すようなテレビ受像機、ビデオカメラなどが挙げられる。
尚、図1においては、機器20は、図示する表示部1の他に、図示していなしが、その機器の種類により、図5に示す操作部19やレンズ21、カメラ部あるいは通信装置、アンテナやスピーカー、マイク、ペン入力機構等を備えている形態が挙げられる。
表示部1は、発光表示部8として有機ELディスプレイ、反射表示部7として反射液晶ディスプレイを、図4に示すように、それぞれの非表示面をー体化したもので、省電力の為に、表示部1を構成する発光表示部8と反射表示部7のうち、使用されない方への電源供給を停止するものである。
【0016】
表示部1は、2 軸回転ヒンジ(図1の4)により機器本体に接続されており、ヒンジ内部に電源、制御信号、映像信号等の電気配線を配設しており表示を制御することができるものである。
図1に示すように表示部1を開き、反転、閉じることで反射液晶ディスプレイと有機ELディスプレイとを選択することができる。
図1(a)は反射表示部7を用いている状態で、図1(d)は発光表示部8を用いている状態のもので、図1(a)から図1(d)の状態への切り替えは、
まず、図1(a)の状態で、ヒンジ4を軸として、図1(b)のように表示部を開き、次いで、開いた状態でヒンジを軸として図1(c)のように表示部を回転し、発光表示部8側を外側(図1(b)反射表示部7の側)にし、次いで、ヒンジ4を軸として、表示部全体を機器本体側にはめ込み閉じる。
尚、開閉のための軸回転を第1の軸回転とし、発光表示部8と発光表示部8との位置を変える軸回転を第2の軸回転とするもので、このような2つの回転を行えるヒンジを、ここでは、2軸回転ヒンジと言う。
このようにして、図1(a)の反射表示部7を用いている状態から、図1(d)の発光表示部8を用いている状態に遷移することができる。
図1(d)の発光表示部8を用いている状態から図1(a)の反射表示部7を用いている状態への遷移も、基本的には同様の動作を行えば良い。
これにより例えば、外光が強い日中の屋外では反射液晶を使い、屋内や夜間では有機ELを使うことにより視認性の高い表示を常に得ることができる。
また、使用しない側の表示部は自動的に電源供給が停止するように制御し、表示部を備えた電子機器の従来の形態に比較して消費電力の増加を防ぐことができる。
この構成では機器本体に奥行きや中空部分が不要となり用途範囲が大幅に拡大される。
表示部が表裏回転することで発光表示部8(発光ディスプレイ)と反射表示部7(反射ディスプレイ)を選択すること、その回転する方向は機器の使用状態に対して水平方向、垂直方向、あるいはこれらの組み合わせの方向であって良いことは同様である。
ヒンジ4は電源、制御信号、映像信号等の電気信号を機器本体と表示部の間で接続するために、内部に配線を有する構造や導電性のユニバーサルジョイント、また、電磁誘導方式による無配線であっても良い。
【0017】
図4は本例の電子機器に搭載する表示部1である。
反射表示部7と発光表示部8とを、それぞれの背面にて一体化した構造であり、別々の反射表示装置と発光表示装置とを利用して容易に作製することができる。
反射表示部7としては、前述した反射液晶の他に電気泳動ディスプレイ、電子インクディスプレイ、エレクトロクロミックディスプレイ、可動フィルムディスプレイ、干渉効果ディスプレイ等を用いても良い。
電気泳動ディスプレイの基本的な原理は図9に示すように、媒質26に分散された荷電粒子25を電界により観察者側に引き付けたり遠ざけたりすることにより外光の反射を利用してコントラストを得るものであり、例えば媒質を白色、粒子を黒色とすれば白黒の表示を行うことができる。
また、図10のような微小回転粒子を利用したものもある。
これは明暗に塗り分けられた微小粒子を電界により回転させることでコントラストを得て表示を行うものであり、電子インクあるいはE −インク( イー・インク) とも呼ばれる。
電気泳動素子としては[Nakamuraらによる『Developmemtof Electrophoretic Display Using Microcapsulated Suspension』SID98 Digest、p1014(1998)]、[kishiらによる『Developmemt of In−Plane EPD』SID00 Digest、p24(2000)]や[Comiskeyらによる『Electrophoretic Ink: A Printable Display Material』SID97 Digest、p75(1997)]、[米国特許WO9910768−A1『Electrophoretic Display by E−Ink』]、[Sheridonらによる『A Large−Area Tiled Cyricon Display』SID98 Digest、p211(1998)]、[Bryningによる『Reverse−Emulsion Electrophoretic Display(REED)』SID98 Digest、p1018(1998)]などがある。
エレクトロクロミック素子としては、例えば[CastellanoによるOpt. &Laser Technol. (GB)7、6、259−265(1975)]などがある。
干渉効果ディスプレイとしては、例えば[Milesによる『DigitalPaper:Reflective Displeys Using Interferometoric Modulation』SID00 Digest、p32(2000)]などがある。
発光表示部8としては、前述した有機ELの他に、無機EL、透過液晶、プラズマディスプレイ、発光ダイオードディスプレイ、電界放射ディスプレイ、蛍光表示管ディスプレイ等を用いても良い。
【0018】
次いで、本発明の両面表示部を備えた電子機器の実施の形態の第2の例を図2に基づいて説明する。
第2の例の両面表示部を備えた電子機器は、第1の例において、表示部1の開閉と、発光表示部8と反射表示部7との切替えの2軸回転に代え、図2(b)に示すように、1軸回転ヒンジを用い、表示部の長手方向の1軸により発光表示部8と反射表示部7との切り替えを行うものであり、これ以外は、第1の例と同様である。
図2(a)の反射表示部7を用いている状態から、 1対のヒンジとともに表示部を機器20から所定幅突き出し、前記1対のヒンジにより、図2(b)に示すように軸回転を行い、この後、 1対のヒンジとともに表示部を機器20にはめ込み閉じる。(図2(c))
このように、図2(c)に示す発光表示部8を用いた状態に遷移することができる。
図2(c)に示す発光表示部8を用いた状態から図2(a)の反射表示部7を用いていた状態に遷移する場合も基本的には、同様に行う。
第2の例の場合も、第1の例の場合と同様な機器に対応できる。
第2の例では第1の例に比較してヒンジ部の構造、動作が単純なために破損し難い。
第1の例と同様に、外光が強い日中の屋外では反射液晶を使い、屋内や夜間では有機ELを使うことにより視認性の高い表示を常に得ることができる。
また、使用しない側の表示部は自動的に電源供給が停止するように制御し、表示部を備えた電子機器の従来の形態に比較して消費電力の増加を防ぐことができる。
【0019】
次いで、本発明の両面表示部を備えた電子機器の実施の形態の第3の例を図3に基づいて説明する。
第2の例の両面表示部を備えた電子機器は、第1の例において、表示部1の開閉と、発光表示部8と反射表示部7との切替えの2軸回転に代え、図3(b)に示すように、1軸回転ヒンジを用い、表示部の短手方向の1軸により発光表示部8と反射表示部7との切り替えを行うものであり、これ以外は、第1の例、第2の例と同様である。
即ち、発光表示部8と反射表示部7との切替えのためのヒンジによる回転軸を第2の例の場合と直交する方向としたものである。
【0020】
以上、本発明の実施例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、上記各例を組み合せたような構造としても良い。
【0021】
【発明の効果】
本発明は、上記のように、本来の発光表示及び反射表示の画質を落とすことなくそれぞれの特徴を活かし、使用環境の明暗にも対応できて、高い視認性を確保できる表示部を備えた電子機器の提供を可能としている。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)〜図1(d)は本発明の両面表示部を備えた電子機器の実施の形態の第1の例の表示部の使用形態を説明するための概略斜視図である。
【図2】図2(a)〜図2(c)は本発明の両面表示部を備えた電子機器の実施の形態の第2の例の表示部の使用形態を説明するための概略斜視図である。
【図3】図3(a)〜図3(c)は本発明の両面表示部を備えた電子機器の実施の形態の第3の例の表示部の使用形態を説明するための概略斜視図である。
【図4】第1の例の両面表示部を示した図である。
【図5】図5(a)〜図5(d)は本発明の両面表示部を備えた電子機器として適用できる機器の例を挙げた図である。
【図6】ボトムエミッション構造の有機EL素子の断面を示した図である。
【図7】トップエミッション構造の有機EL素子の断面を示した図である。
【図8】反射型LCDの構造を示した断面図である。
【図9】電気泳動ディスプレイ(反射表示装置)の基本的な原理を示した図である。
【図10】微小回転粒子を利用した反射表示装置の断面図である。
【図11】半透過液晶構造を示した断面図である。
【符号の説明】
1 表示部(両面表示部とも言う)
2 基板
3 電極
3a 開口
4 ヒンジ
5 El層
6 対向電極(単に電極とも言う)
7 反射表示部(反射表示装置とも言う)
8 発光表示部(発光表示装置とも言う)
9 外光
10 発光
19 操作部
20 機器
21 レンズ
22 表示光
23 配向膜
24 液晶
27 偏光板
28 バックライト

Claims (5)

  1. 少なくとも一つの発光表示部と少なくとも一つの外光反射表示部を備えてなる電子機器であって、発光表示部と反射表示部とを、それぞれの表示背面部にて一体化した両面表示部を備え、該両面表示部が一軸回転できる接合構造で電子機器本体に装着されていることを特徴とする両面表示部を備えた電子機器。
  2. 少なくとも一つの発光表示部と少なくとも一つの外光反射表示部を備えてなる電子機器であって、発光表示部と反射表示部とを、それぞれの表示背面部にて一体化した両面表示部を備え、該両面表示部が二軸回転できる接合構造で電子機器本体に装着されていることを特徴とする両面表示部を備えた電子機器。
  3. 請求項1ないし2のいずれかに記載の両面表示部を備えた電子機器であって、両面表示部は、使用しない側の表示部への電源供給は停止されるものであることを特徴とする両面表示部を備えた電子機器。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載の両面表示部を備えた電子機器であって、両面表示部の発光表示部が、有機EL、無機EL、透過液晶、プラズマディスプレイ、発光ダイオードディスプレイ、電界放射ディスプレイ、蛍光表示管ディスプレイのうちから選択されたものであることを特徴とする両面表示部を備えた電子機器。
  5. 請求項1ないし4のいずれかに記載の両面表示部を備えた電子機器であって、両面表示部の反射表示部が、反射液晶、電気泳動ディスプレイ、電子インクディスプレイ、エレクトロクロミックディスプレイ、可動フィルムディスプレイ、干渉効果ディスプレイのうちから選択されたものであることを特徴とする両面表示部を備えた電子機器。
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