JP2005055386A - バイオセンサ用フローセル - Google Patents
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Abstract
【課題】試料液中のカルシウム成分と試薬とが反応し、配管内やフローセル内に析出・固着して流路を閉塞することを抑制して、安定した連続測定が可能なバイオセンサ用フローセルを提供する。
【解決手段】バイオセンサを備えた計測液室(混合室7)に接続された流入路から試料液と試薬と空気とを供給し、前記バイオセンサにより試料液中の有機または無機物を電気化学的に計測し、計測後の試料液を前記計測液室に接続された流出路から排出するように構成したバイオセンサ用フローセルにおいて、少なくとも試料液流入路(サンプル水流路10)および試薬流入路(試薬流路11)は、試料液と試薬とが前記混合室7に到達した後に混合するように混合室7に接続する構成とする。
【選択図】図1
【解決手段】バイオセンサを備えた計測液室(混合室7)に接続された流入路から試料液と試薬と空気とを供給し、前記バイオセンサにより試料液中の有機または無機物を電気化学的に計測し、計測後の試料液を前記計測液室に接続された流出路から排出するように構成したバイオセンサ用フローセルにおいて、少なくとも試料液流入路(サンプル水流路10)および試薬流入路(試薬流路11)は、試料液と試薬とが前記混合室7に到達した後に混合するように混合室7に接続する構成とする。
【選択図】図1
Description
本発明は、医療計測や環境計測または発酵・食品工業計測などの分野に応用されるバイオセンサの試料液供給に用いられるフローセルに関する。
バイオセンサを用いて、有機または無機物を電気化学的に測定することは、上記分野において広く行なわれている。例えば、下水処理場,工場,事業所などからの排水、または河川,湖沼などの環境水域における水中の生物化学的酸素要求量(BOD)やアンモニアイオン濃度などの測定に実施されている。
バイオセンサは、酵素や微生物などを固定化した固定化膜と、前記した固定化膜中の酵素や微生物などが試料液中の生物活性物質と反応して生成する電極活物質を測定する電気化学的トランスデューサとからなり、試料液を供給するフローセルとともに測定装置を構成して試料液中の生体活物質を測定する。
図4は、従来の測定装置を示す模式的断面図である。フローセル1に電気化学的トランスデューサ2と固定化膜8とからなるバイオセンサが保持される。フローセル1の本体5の内部には、試料液流路6a,6b,7が形成されている。
7は試料液流路の一部ではあるが、液溜まり部ないし試料液,試薬および空気等の混合室を構成している。試料液は、前記混合室7においてバイオセンサの固定化膜8に接する。試料液流路6a,6bは、それぞれ配管3a,3bに、接続管4a,4bを介して接続される。試料液は、一方の配管3aから本体5内に流入し、流路6aを経て固定化膜8下方の混合室7を通り、さらに流路6bを流れて他方の配管3bから流出する。
空気流路9とサンプル水流路10と試薬流路11とは、配管3aに接続され、配管3a,流路6a,混合室7において、前記空気,サンプル水(試料液)および試薬が混合される。この混合室7において、試料液中の溶存酸素は飽和状態となる。
試料液中の生物活性物質は、固定化膜中の酵素や細菌により電極活物質に変換され、電極活物質は電気化学的トランスデューサ2により検出される。このような測定装置においては、一般に、固定化膜の生物活性を高く保持するため、固定化膜は所定の温度に維持される。
しかしながら、上記のようなフローセルは、温度条件が良い上に測定に係る生物活性物質が栄養分となって、測定を続けるうちに次第に流路内壁に雑菌が繁殖したり、スライムが付着するようになる。そのために流路が閉塞したり、雑菌の呼吸活性によりバイオセンサの測定値に誤差を生じたりする。前記スライムとは、試料液中の細粒の固体が液体と混ざって、軟らかい泥状や半液状になったものである。
従って、装置の運転を開始した後においても誤差の少ない測定を行うためには、測定試料の性状や測定頻度などによって決められる一定周期毎にフローセルを装置から取り出して交換し、あるいは繁殖した雑菌を死滅させ、付着したスライムを取り除く等の作業が必要となる。このため長期間にわたり安定して連続測定を行うことが困難であった。
上記スライム付着を抑制する方法に関しては、前記混合室内に中空円筒状の滞留物を配設し、空気により滞留物を流動させて試料液を攪拌する方法(例えば、特許文献1参照)や、流路内壁に抗菌性物質を用いる方法(例えば、特許文献1参照)などが、本願と同一出願人により出願されている。
特開平8−29373号公報(第2頁、図1)
特開平9−281070号公報(第2頁、図1)
しかしながら、前述のような流路構成を有するバイオセンサ用フローセルにおいては、前記スライム付着の問題の他に、下記のような問題があることが判明した。
従来のバイオセンサ用フローセルの場合、サンプル水中のカルシウム成分が試薬と反応して配管内やフローセル内に析出し、閉塞を生じ、最悪の場合は送液不良となり、測定不能となる。
従ってこの場合においても、測定試料の性状や測定頻度などによって決められる一定周期毎にフローセルを装置から取り出して交換する作業が必要となり、長期間にわたり安定して連続測定を行うことが困難であった。
この発明は上述の点に鑑みてなされたもので、本発明の課題は、試料液中のカルシウム成分と試薬とが反応し、配管内やフローセル内に析出・固着して流路を閉塞することを抑制して、安定した連続測定が可能なバイオセンサ用フローセルを提供することにある。
上記課題はこの発明によれば、バイオセンサ用フローセル内の混合室で試料液(サンプル水)と試薬とを混合することにより達成される。即ち、請求項1の発明によれば、バイオセンサを備えた計測液室に接続された流入路から試料液と試薬と空気とを供給し、前記バイオセンサにより試料液中の有機または無機物を電気化学的に計測し、計測後の試料液を前記計測液室に接続された流出路から排出するように構成したバイオセンサ用フローセルにおいて、少なくとも前記試料液流入路および試薬流入路は、試料液と試薬とが前記計測液室に到達した後に混合するように前記計測液室に接続する構成としたことを特徴とする。
また、請求項2の発明によれば、前記請求項1に記載のバイオセンサ用フローセルにおいて、前記バイオセンサを備えた計測液室を、試料液と試薬と空気との混合室とし、前記試料液流入路,試薬流入路および空気流入路は、それぞれ異なる流入配管を介して前記混合室に接続したことを特徴とする。
さらに、請求項3の発明によれば、前記請求項1に記載のバイオセンサ用フローセルにおいて、前記バイオセンサを備えた計測液室を、試料液と試薬と空気との混合室とし、前記試料液流入路および試薬流入路は、それぞれ異なる流入配管を介して前記混合室に接続し、空気流入配管は、空気および試料液もしくは空気および試薬が前記計測液室に到達前に混合するように、試料液流入配管および試薬流入配管の内の少なくともいずれか一方に接続したことを特徴とする。
さらにまた、請求項4の発明によれば、前記請求項2に記載のバイオセンサ用フローセルにおいて、前記混合室に接続する流入配管の内少なくとも一つの流入配管は、他の流入配管に対して直角方向から前記混合室に接続したことを特徴とする。
上記請求項1もしくは請求項2の発明によれば、試料液中のカルシウム成分と試薬とが反応し、流入路内やフローセル内の計測液室もしくは混合室内に析出・固着して流路を閉塞することを抑制し、安定した連続測定が可能となる。
さらに、上記請求項3の発明によれば、空気の混合を計測液室前段において行なうので、酸素の溶存状態が安定し、より安定した計測が可能となる。さらにまた、上記請求項4の発明によれば、試料液,試薬および空気の内、少なくともひとつの流体と他の流体とが直角方向に交わって混合するので、混合室における攪拌効果が向上し、測定精度の向上効果と前記スライム付着抑制効果とが得られる。
次にこの発明の実施例に関し、図1ないし図3に基いて説明する。図1ないし図3は、それぞれ、この発明の異なる実施例に係る測定装置を示す模式的断面図であり、図4に示した部材と同一機能を有する部材には同一符号を付して、その詳細説明を省略する。なお、部番4b〜4eは、それぞれ接続管を示す。
まず、図1について述べる。図1に示す測定装置と図4に示す測定装置とが異なる点は、図1の場合、サンプル水流路10と、試薬流路11と、空気流路9とを、それぞれ異なる流入配管を介して混合室7に接続した点である。また、図1において空気流路9は、バイオセンサの固定化膜8面と直角に空気が流入するように混合室7の固定化膜8の下方に接続され、サンプル水流路10と試薬流路11とは、それぞれ、空気流路9とは直角方向から混合室7の側方に接続される。サンプル水と試薬とは空気バブリングにより、十分混合してバイオセンサの固定化膜8に接液する。
上記図1の構成によれば、サンプル水中のカルシウム成分と試薬との反応生成物の流入配管中での析出は無くなり、またフローセル中の排出流路6bや混合室7や配管3bでの析出物量も低減されるため、長期間にわたる安定な連続測定を行うことが可能となる。
図2は、この発明の実施例2に係る測定装置を示す模式的断面図である。図1と異なる点は、空気流路9とサンプル水流路10とが、混合室7の外部で接続され、試薬流路11とは直角方向から混合室7に接続している点である。図2において、サンプル水流路10と試薬流路11とは、位置を逆にし、試薬と空気とを予め混合室前段で混合するようにすることもできる。
図3は、この発明の実施例3に係る測定装置を示す模式的断面図である。図2と異なる点は、サンプル水流路10と試薬流路11の両方が、空気流路9と混合室7の外部で接続されている点である。
図1ないし図3のいずれの実施例においても、サンプル水と試薬とが、混合室前段で混合することはなく、配管中、フローセルの流路中の析出物が低減されるため、メンテンナンス頻度を低減することが可能となる。
1 フローセル
2 電気化学的トランスデューサ
3a,3b 配管
4a〜4e 接続管
5 本体
6a,6b 流路
7 混合室
8 固定化膜
9 空気流路
10 サンプル水流路
11 試薬流路
2 電気化学的トランスデューサ
3a,3b 配管
4a〜4e 接続管
5 本体
6a,6b 流路
7 混合室
8 固定化膜
9 空気流路
10 サンプル水流路
11 試薬流路
Claims (4)
- バイオセンサを備えた計測液室に接続された流入路から試料液と試薬と空気とを供給し、前記バイオセンサにより試料液中の有機または無機物を電気化学的に計測し、計測後の試料液を前記計測液室に接続された流出路から排出するように構成したバイオセンサ用フローセルにおいて、少なくとも前記試料液流入路および試薬流入路は、試料液と試薬とが前記計測液室に到達した後に混合するように前記計測液室に接続する構成としたことを特徴とするバイオセンサ用フローセル。
- 請求項1に記載のバイオセンサ用フローセルにおいて、前記バイオセンサを備えた計測液室を、試料液と試薬と空気との混合室とし、前記試料液流入路,試薬流入路および空気流入路は、それぞれ異なる流入配管を介して前記混合室に接続したことを特徴とするバイオセンサ用フローセル。
- 請求項1に記載のバイオセンサ用フローセルにおいて、前記バイオセンサを備えた計測液室を、試料液と試薬と空気との混合室とし、前記試料液流入路および試薬流入路は、それぞれ異なる流入配管を介して前記混合室に接続し、空気流入配管は、空気および試料液もしくは空気および試薬が前記計測液室に到達前に混合するように、試料液流入配管および試薬流入配管の内の少なくともいずれか一方に接続したことを特徴とするバイオセンサ用フローセル。
- 請求項2に記載のバイオセンサ用フローセルにおいて、前記混合室に接続する流入配管の内少なくとも一つの流入配管は、他の流入配管に対して直角方向から前記混合室に接続したことを特徴とするバイオセンサ用フローセル。
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---|---|---|---|---|
WO2011159506A2 (en) * | 2010-06-18 | 2011-12-22 | Georg Fischer Signet Llc | Flow cell assembly for fluid sensors |
KR20170102357A (ko) * | 2015-01-12 | 2017-09-08 | 에코랍 유에스에이 인코퍼레이티드 | 센서의 정확도를 유지하기 위한 장치 |
JP2018506713A (ja) * | 2015-01-12 | 2018-03-08 | エコラブ ユーエスエイ インク | センサ精度を維持するための装置、システム、及び方法 |
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- 2003-08-07 JP JP2003288607A patent/JP2005055386A/ja active Pending
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WO2011159506A2 (en) * | 2010-06-18 | 2011-12-22 | Georg Fischer Signet Llc | Flow cell assembly for fluid sensors |
WO2011159506A3 (en) * | 2010-06-18 | 2012-04-19 | Georg Fischer Signet Llc | Flow cell assembly for fluid sensors |
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JP2018501491A (ja) * | 2015-01-12 | 2018-01-18 | エコラブ ユーエスエイ インク | センサ精度を維持するための装置 |
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