JP2005054872A - サスペンションサポート - Google Patents
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Abstract
【課題】打音が生じにくくすることができる構造でありながら、よりばね定数を小さくすることができ、しかも、コイルスプリングの上端の位置を変更しなくても済むサスペンションサポートを提供する。
【解決手段】内筒1を、上側開放カップ状のアッパー金具4の底壁7と、下側開放カップ状のロアー金具5の底壁8とを固着して形成し、アッパー金具4に上広がりのテーパ筒部9を設けるとともに、ロアー金具5に、下広がりのテーパ筒部10を設け、外筒2を第1外筒部材15と第2外筒部材17とから構成し、第1外筒部材15と上広がりのテーパ筒部9の間に第1ゴム状弾性体部分14を加硫成形し、第2外筒部材17と下広がりのテーパ筒部10の間に第2ゴム状弾性体部分16を加硫成形してから第1外筒部材15と第2外筒部材17を連結し、第1ゴム状弾性体部分14と第2ゴム状弾性体部分16の間に空間Sを形成してある。
【選択図】 図3
【解決手段】内筒1を、上側開放カップ状のアッパー金具4の底壁7と、下側開放カップ状のロアー金具5の底壁8とを固着して形成し、アッパー金具4に上広がりのテーパ筒部9を設けるとともに、ロアー金具5に、下広がりのテーパ筒部10を設け、外筒2を第1外筒部材15と第2外筒部材17とから構成し、第1外筒部材15と上広がりのテーパ筒部9の間に第1ゴム状弾性体部分14を加硫成形し、第2外筒部材17と下広がりのテーパ筒部10の間に第2ゴム状弾性体部分16を加硫成形してから第1外筒部材15と第2外筒部材17を連結し、第1ゴム状弾性体部分14と第2ゴム状弾性体部分16の間に空間Sを形成してある。
【選択図】 図3
Description
本発明は、ショックアブソーバのピストンロッドを挿通させて連結する内筒と、車体側に取付けられる外筒とを、これらの間に介在させたゴム状弾性体で連結し、前記内筒を、ピストンロッド挿通孔を備えた上側開放カップ状のアッパー金具の底壁と、ピストンロッド挿通孔を備えた下側開放カップ状のロアー金具の底壁とを固着して形成し、前記アッパー金具に、その周壁から成る上広がりのテーパ筒部を設けるとともに、前記ロアー金具に、その周壁から成る下広がりのテーパ筒部を設けてあるサスペンションサポートに関する。
上記のサスペンションサポートは、ゴム状弾性体に生じる圧縮力で外筒と内筒の相対変位量を所定の範囲内に抑えることができ、例えば特許文献1の技術のように、上下方向で対向させたアッパー金具側の部分と外筒側の部分、及び、ロアー金具側の部分と外筒側の部分とを衝突させて前記相対変位量を抑さえる構造に比べると、打音を生じなくすることができるという利点を備えている。
従来、この種のサスペンションサポートでは、図4に示すように、外筒2を単一部材で構成してあった。そして、ゴム状弾性体3をアッパー金具4やロアー金具5の最大径Dとほぼ同一径になるように加硫成形し、前記最大径Dよりも径方向の内方側で、かつ、アッパー金具4やロアー金具5の外周面よりも外方側を全てゴム状弾性体3で埋めてあった。
特開平7−117430号公報
上記従来の構成によれば、アッパー金具やロアー金具の最大径よりも径方向の内方側で、かつ、アッパー金具やロアー金具の外周面よりも外方側が全てゴム状弾性体で埋まっていたために、ゴム状弾性体の量が多くなってばね定数を、より小さくすることができなかった。
ばね定数を小さくする手段として、ゴム状弾性体にえぐり部が形成されるように加硫成形する手段があるが、アッパー金具の上広がりのテーパー筒部と、外筒の上広がりのテーパー筒部との間のゴム状弾性体が斜め下方にえぐれたり、ロアー金具の下広がりのテーパー筒部と、外筒の下広がりのテーパー筒部との間のゴム状弾性体が斜め上方にえぐれたりするように加硫成形することは、型抜きの際にえぐりに対応する型部分がテーパー筒部の最大径部分等と干渉して型抜きができなくなることから不可能であった。
外筒にはシートスプリングラバー等を介してコイルスプリングを受けるフランジが形成されており、このフランジにゴム材を加硫成形してあることから、ばね定数を小さくする別の手段として、前記ゴム材の厚さを薄くすることも考えられるが、これではコイルスプリングの上端の位置が変更されてしまうという問題がある。
本発明は上記実状に鑑みて成されたもので、その目的は、打音が生じにくくすることができる構造でありながら、ばね定数をより小さくすることができ、しかも、コイルスプリングの上端の位置を変更しなくても済むサスペンションサポートを提供する点にある。
本発明の特徴構成は、ショックアブソーバのピストンロッドを挿通させて連結する内筒と、車体側に取付けられる外筒とを、これらの間に介在させたゴム状弾性体で連結し、前記内筒を、ピストンロッド挿通孔を備えた上側開放カップ状のアッパー金具の底壁と、ピストンロッド挿通孔を備えた下側開放カップ状のロアー金具の底壁とを固着して形成し、前記アッパー金具に、その周壁から成る上広がりのテーパ筒部を設けるとともに、前記ロアー金具に、その周壁から成る下広がりのテーパ筒部を設けてあるサスペンションサポートであって、
前記外筒を、前記上広がりのテーパ筒部との間に第1ゴム状弾性体部分が加硫成形される第1外筒部材と、前記下広がりのテーパ筒部との間に第2ゴム状弾性体部分が加硫成形される第2外筒部材とから構成し、前記第1外筒部材と前記上広がりのテーパ筒部の間に前記第1ゴム状弾性体部分を加硫成形するとともに、前記第2外筒部材と前記下広がりのテーパ筒部の間に第2ゴム状弾性体部分を加硫成形してから前記第1外筒部材と第2外筒部材を連結し、前記第1ゴム状弾性体部分と第2ゴム状弾性体部分の間に空間を形成してある点にある。
前記外筒を、前記上広がりのテーパ筒部との間に第1ゴム状弾性体部分が加硫成形される第1外筒部材と、前記下広がりのテーパ筒部との間に第2ゴム状弾性体部分が加硫成形される第2外筒部材とから構成し、前記第1外筒部材と前記上広がりのテーパ筒部の間に前記第1ゴム状弾性体部分を加硫成形するとともに、前記第2外筒部材と前記下広がりのテーパ筒部の間に第2ゴム状弾性体部分を加硫成形してから前記第1外筒部材と第2外筒部材を連結し、前記第1ゴム状弾性体部分と第2ゴム状弾性体部分の間に空間を形成してある点にある。
この構成によれば、第1外筒部材と上広がりのテーパ筒部との間に第1ゴム状弾性体部分を加硫成形するとともに、第2外筒部材と前記下広がりのテーパ筒部との間に第2ゴム状弾性体部分を加硫成形してあるので、振動の入力に伴ってゴム状弾性体に圧縮力とせん断力が作用するようになり、圧縮力だけが作用する構造よりもばね定数を小さくすることができる。そして、ゴム状弾性体に生じる圧縮力で外筒と内筒の相対変位量を所定の範囲内に抑えることができ、例えば、アッパー金具側の部分と外筒側の部分、及び、ロアー金具側の部分と外筒側の部分との衝突で前記相対変位量を抑える手段のように打音が生じるということがない。
また、上広がりのテーパ筒部と第1外筒部材に対する第1ゴム状弾性体部分の加硫成形と、下広がりのテーパ筒部と第2外筒部材に対する第2ゴム状弾性体部分の加硫成形とを別々に行うことができて、第1外筒部材と第2外筒部材を連結したときに、第1ゴム状弾性体部分と第2ゴム状弾性体部分との間に上記のように空間を形成することができる。
この空間に対応する型部分を型抜きする場合は、上広がりのテーパー筒部の小径の端部側や、下広がりのテーパー筒部の小径の端部側に型抜きすることができるので、型抜きの際に型部分がアッパー金具やロアー金具の最大径部分等に干渉することがなく、前記空間の大きさを自由に設定することができる。そして、ゴム状弾性体の量を少なくすることができて、ばね定数を、より小さくすることができる。
本発明において、前記第1外筒部材に設けた圧入筒部を、前記第2外筒部材に設けた被圧入筒部に圧入内嵌してあると、第1外筒部材と第2外筒部材を強固に連結することができる。
本発明によれば、打音が生じにくくすることができる構造でありながら、ばね定数をより小さくすることができ、しかも、コイルスプリングの上端の位置を変更しなくても済むサスペンションサポートを提供することができた。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて説明する。図1,図2,図3に示すように、自動車のショックアブソーバのピストンロッドを挿通させて連結する内筒1と、車体側に取付けられる外筒2とを、これらの間に介在させたゴム状弾性体3で連結し、内筒1を、ピストンロッド挿通孔34を備えた上側開放カップ状のアッパー金具4の底壁7と、ピストンロッド挿通孔35を備えた下側開放カップ状のロアー金具5の底壁8とを固着してサスペンションサポートを構成してある。
内筒1のアッパー金具4は、前記底壁7に、周壁から成る上広がりの第1テーパ円筒部9を連設して構成され、ロアー金具5は、前記底壁8に、周壁から成る下広がりの第2テーパ円筒部10を連設して構成されている(以下、円筒部9(10)を「筒部9(10)」と略称する)。第2テーパ筒部10は、底部側の筒部分と中間部側の筒部分と開放端部側の筒部分とのテーパー角がそれぞれ異なっている。
前記外筒2を、上広がりの第1テーパ筒部9との間に第1ゴム状弾性体部分14が全周にわたって加硫成形される第1外筒部材15と、下広がりの第2テーパ筒部10(詳しくは前記中間部側の筒部分)との間に第2ゴム状弾性体部分16が全周にわたって加硫成形される第2外筒部材17との二つの金属製の部材で構成してある。
そのうちの第1外筒部材15は、第1直胴部(圧入筒部に相当)18の上端部に第1フランジ19を連設し、第1フランジ19の外周縁部を下方に折曲して形成され、第2外筒部材17は、第2直胴部21(被圧入筒部に相当)の上端部に第2フランジ22を、下端部に下広がりの第3テーパー円筒部23(以下、円筒部23を「筒部23」と略称する)を連設して形成されている。図示はしてないが、第1及び第2フランジ19,22は平面視で丸みを帯びた三角形状に形成されている。そして、その頂部付近にそれぞれボルト挿通孔24を貫通形成してある。
上記のサスペンションサポートを製作する場合、図1,図2に示すように、第1外筒部材15の上端側のコーナー部25と第1テーパ筒部9の間に第1ゴム状弾性体部分14を加硫成形するとともに、第2外筒部材17の下広がりの第3テーパー筒部23と第2テーパー筒部10との間に第2ゴム状弾性体部分16を加硫成形しておき、その後に第1直胴部18を第2直胴部21に圧入内嵌する。それに伴って、ロアー金具5の底壁8の中央部にピストンロッド挿通孔35と同芯状に突設した丸凸部36を、アッパー金具4のピストンロッド挿通孔34に内嵌し、丸凸部36の上端部を押圧具で押しつぶしてかしめ固定する。
第1ゴム状弾性体部分14と第2ゴム状弾性体部分16でゴム状弾性体3を構成しており、これらの間に、アッパー金具4の底部とロアー金具5の底部の全周にわたって空間Sを形成してゴム状弾性体3のばね定数を小さく設定してある。
上記の工程で、ボルト挿通孔24に取付けボルト26を圧入する。また、第2外筒部材17等に対して第2ゴム状弾性体部分16を加硫成形する際に、第2ゴム状弾性体部分16用のゴム配合物と同一のゴム配合物を第2外筒部材17の第2フランジ22に供給して、第2フランジ22にゴム材から成る受け部20を形成する。この受け部20はコイルスプリングの上端部をシートスプリングラバー等を介して受止める。
内外筒1,2の軸芯方向視で、第1外筒部材15の第1直胴部18は、第1テーパ筒部9及び第2テーパ筒部10と重複し、第2外筒部材17の第3テーパー筒部23は第2テーパ筒部10と重複している。
1 内筒
2 外筒
3 ゴム状弾性体
4 アッパー金具
5 ロアー金具
7 アッパー金具の底壁
8 ロアー金具の底壁
9 上広がりのテーパー筒部
10 下広がりテーパー筒部
14 第1ゴム状弾性体部分
15 第1外筒部材
16 第2ゴム状弾性体部分
17 第2外筒部材
18 圧入筒部
21 被圧入筒部
34,35 ピストンロッド挿通孔
S 空間
2 外筒
3 ゴム状弾性体
4 アッパー金具
5 ロアー金具
7 アッパー金具の底壁
8 ロアー金具の底壁
9 上広がりのテーパー筒部
10 下広がりテーパー筒部
14 第1ゴム状弾性体部分
15 第1外筒部材
16 第2ゴム状弾性体部分
17 第2外筒部材
18 圧入筒部
21 被圧入筒部
34,35 ピストンロッド挿通孔
S 空間
Claims (2)
- ショックアブソーバのピストンロッドを挿通させて連結する内筒と、車体側に取付けられる外筒とを、これらの間に介在させたゴム状弾性体で連結し、前記内筒を、ピストンロッド挿通孔を備えた上側開放カップ状のアッパー金具の底壁と、ピストンロッド挿通孔を備えた下側開放カップ状のロアー金具の底壁とを固着して形成し、前記アッパー金具に、その周壁から成る上広がりのテーパ筒部を設けるとともに、前記ロアー金具に、その周壁から成る下広がりのテーパ筒部を設けてあるサスペンションサポートであって、
前記外筒を、前記上広がりのテーパ筒部との間に第1ゴム状弾性体部分が加硫成形される第1外筒部材と、前記下広がりのテーパ筒部との間に第2ゴム状弾性体部分が加硫成形される第2外筒部材とから構成し、前記第1外筒部材と前記上広がりのテーパ筒部の間に前記第1ゴム状弾性体部分を加硫成形するとともに、前記第2外筒部材と前記下広がりのテーパ筒部の間に第2ゴム状弾性体部分を加硫成形してから前記第1外筒部材と第2外筒部材を連結し、前記第1ゴム状弾性体部分と第2ゴム状弾性体部分の間に空間を形成してあるサスペンションサポート。 - 前記第1外筒部材に設けた圧入筒部を、前記第2外筒部材に設けた被圧入筒部に圧入内嵌してある請求項1記載のサスペンションサポート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003285569A JP2005054872A (ja) | 2003-08-04 | 2003-08-04 | サスペンションサポート |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003285569A JP2005054872A (ja) | 2003-08-04 | 2003-08-04 | サスペンションサポート |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005054872A true JP2005054872A (ja) | 2005-03-03 |
Family
ID=34365157
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003285569A Withdrawn JP2005054872A (ja) | 2003-08-04 | 2003-08-04 | サスペンションサポート |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005054872A (ja) |
-
2003
- 2003-08-04 JP JP2003285569A patent/JP2005054872A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20060616 |
|
A761 | Written withdrawal of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 Effective date: 20081014 |