JP2005054098A - スクリーンレンズ用成形体 - Google Patents

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Abstract

【課題】 プロジェクションテレビ等の画面の透過型スクリーンとして使用される耐衝撃性に優れたスクリーンレンズ用成形体を提供すること。
【解決手段】 ゴム状重合体の存在下、スチレン系単量体、(メタ)アクリル酸エステル系単量体を重合して得られるゴム変性共重合樹脂であって、樹脂中に分散するゴム粒子の体積平均粒子径(dv)が0.4〜2.0μmで、かつゴム粒子径体積積算分布曲線において積算値の75%径(d75)と25%径(d25)の差が0.2〜2.0μmであるゴム変性共重合樹脂を用いることを特徴とするスクリーンレンズ用成形体を構成とする。
【選択図】 なし

Description

本発明は、プロジェクションテレビ等の画面の透過型スクリーンとして使用される耐衝撃性に優れたスクリーンレンズ用成形体に関するものである。
透過型スクリーン等のスクリーンレンズは、プロジェクションテレビの画像を投与し、目的とする表示を実現するために広く用いられている。このスクリーンレンズは、観察者が観察する際に明るく、視野角が拡大するように、一般的にレンチキューレンズやフレネルレンズ等のレンズ成形体を組み合わせて構成されている。これらスクリーンレンズに使用される投光材料は、透明性、耐光性、耐傷付性等に優れ、かつ成形加工性に優れたメタクリル樹脂が広く使用されてきており、スクリーンレンズの加工方法もプレス成形、押出し成形、キャスト成形や射出成形等により行われてきた。
このようなスクリーンレンズ用成形体の基材として使用されるメタクリル樹脂は、吸水率が高いため、スクリーンレンズ用成形体の寸法変化が生じ、スクリーンの反りや浮きが生じ、光学特性が損なわれたり、枠体からのスクリーンレンズの脱落が生じるという問題を有していた。また、メタクリル樹脂は衝撃強度に劣り、スクリーンレンズの製造時、輸送時、組み立て時に、割れなどを生じて不良品となることがある。
これらの問題を解決するために、芳香族ビニル単量体、(メタ)アクリル酸エステル系単量体、多官能性不飽和単量体混合物にスチレン−ジエン系共重合体を溶存させて重合し、フレネルレンズを得る方法が開示されている(特許文献1参照)。しかしながらこの技術では、衝撃強度の優れたスクリーンレンズ用成形体を得るには不十分であった。
特開平5−341101号公報
本発明は、衝撃強度、耐光性、寸法安定性に優れ、かつ画質の優れたスクリーンレンズ用成形体を提供するものである。
本発明者らは、スチレン系樹脂において、前記課題を解決すべく鋭意検討した結果、特定のゴム変性スチレン系樹脂を用いることにより衝撃強度に優れ、かつ画質の優れたスクリーンレンズ用成形体を見出し、本発明に到達したのものである。
すなわち、本発明は、(1)ゴム状重合体の存在下、スチレン系単量体、(メタ)アクリル酸エステル系単量体を重合して得られるゴム変性共重合樹脂であって、樹脂中に分散するゴム粒子の体積平均粒子径(dv)が0.4〜2.0μmで、かつゴム粒子径体積積算分布曲線において積算値の75%径(d75)と25%径(d25)の差が0.2〜2.0μmであるゴム変性共重合樹脂を用いることを特徴とするスクリーンレンズ用成形体、(2)ゴム粒子径体積積算分布曲線において、粒子径0.8μm未満のゴム粒子が95〜30体積%を占め、粒子径0.8μm以上のゴム粒子が5〜70体積%を占めるゴム変性共重合樹脂を用いることを特徴とする(1)記載のスクリーンレンズ用成形体、(3)ゴム粒子径体積頻度分布曲線において、粒子径0.8μm未満と粒子径0.8μm以上に、それぞれ少なくともひとつの極大値を有するゴム変性共重合樹脂を用いることを特徴とする(1)又は(2)記載のスクリーンレンズ用成形体、(4)ゲル分が5〜25質量%であるゴム変性共重合樹脂を用いることを特徴とする(1)〜(3)のいずれか1項に記載のスクリーンレンズ用成形体、(5)膨潤指数が9〜17であるゴム変性共重合樹脂を用いることを特徴とする(1)〜(4)のいずれか1項に記載のスクリーンレンズ用成形体、(6)重量平均分子量(Mw)が8万〜20万であるゴム変性共重合樹脂を用いることを特徴とする(1)〜(5)のいずれか1項に記載のスクリーンレンズ用成形体、(7)(1)〜(6)のいずれか1項に記載のゴム変性共重合樹脂100質量部に対し、該ゴム変性スチレン系共重合樹脂との屈折率差が±(0.005〜0.1)であり、平均粒子径が2〜20μmである透明な粒子0.1〜10重量部を含有したゴム変性スチレン系樹脂組成物であることを特徴とするスクリーンレンズ用成形体、(8)少なくとも一方の面にレンチキュラーレンズ及び/又はリニアーフレネルレンズを設けた(1)〜(7)のいずれか1項に記載のスクリーンレンズ用成形体、(9)(1)〜(7)のいずれか1項に記載のゴム変性スチレン系樹脂組成物を用いたシートである。
尚、ゴム粒子径体積積算分布曲線とは、横軸に粒子径、縦軸に体積分率で表示するゴム粒子径分布の体積積算分布曲線をいうものとする。
また、ゴム粒子径体積積算頻度分布曲線とは、横軸に粒子径、縦軸に体積分率で表示するゴム粒子径分布の体積頻度分布曲線をいうものとする。
本発明によれば、ゴム状弾性体を分散粒子とし、例えば、スチレン系単量体、アクリル酸(メタアクリル酸)エステル単量体からなる共重合体を連続相とする特定されたゴム変性共重合樹脂からなる紫外線硬化樹脂によるレンズ層形成に適し、耐衝撃性に優れたフレネルおよびレンチキュラー原板シートを与える。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明で使用するスチレン系単量体は、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−t−ブチルスチレン等を挙げることができるが、好ましくはスチレンである。これらスチレン系単量体は、単独で用いてもよいし、2種類以上を併用してもよい。
本発明で使用する(メタ)アクリル酸エステル系単量体は、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−ブチルアクリレート、2−メチルヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、オクチルアクリレート等があげられるが、好ましくは、メチルメタクリレート、n−ブチルアクリレートである。これら(メタ)アクリル酸エステル系単量体は、単独で用いてもよく2種類以上を併用してもよいが、メチルメタクリレート、n−ブチルアクリレートを併用して使用することが最も好ましい。
本発明では、スチレン系単量体、(メタ)アクリル酸エステル系単量体以外の単量体、例えばアクリロニトリル、無水マレイン酸、メタクリル酸等もスチレン系単量体、(メタ)アクリル酸エステル系単量体の合計100質量部に対し、50質量部未満であれば含有させることができる。
スチレン系単量体および(メタ)アクリル酸エステル系単量体の割合は、好ましくはスチレン系単量体5〜95質量部及び(メタ)アクリル酸エステル系単量体95〜5質量部、更に好ましくは、スチレン系単量体10〜90質量部及び(メタ)アクリル酸エステル系単量体90〜10質量部である。但し、スチレン系単量体、(メタ)アクリル酸エステル系単量体の合計を100質量部とする。スチレン系単量体が10質量部未満では透明性が劣り優れた画像が得られず、また、吸湿による寸法安定性が劣り、90質量部を超えると透明性が劣り優れた画像が得られず、また耐光性が劣り好ましくない。
本発明で使用するゴム状重合体は、例えば、ポリブタジエン、スチレン−ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンブロックゴム、部分水添ポリブタジエン、部分水添スチレン−ブタジエンゴム、部分水添スチレン−ブタジエンブロックゴム等が挙げられるが、好ましくはスチレン含量が20〜50質量%のスチレン−ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンブロックゴムである。また、温度25℃における5質量%スチレン溶液粘度が、好ましくは15〜200mPa・s、さらに好ましくは20〜60mPa・sである。ブタジエンに基づく不飽和結合のうちの1,2−ビニル結合の割合は、好ましくは8〜25モル%、更に好ましくは12〜16モル%である。
スチレン−ブタジエン−スチレン樹脂等のゴム状重合体以外の重合体もゴム状重合体100質量部に対し、50質量部未満であれば含有させることができる。
ゴム状重合体の割合は、スチレン系単量体、(メタ)アクリル酸エステル系単量体の合計100質量部に対し、好ましくは0.1〜30質量部、更に好ましくは3〜15質量部である。ゴム状重合体が該範囲外の場合は耐衝撃性等が劣る等目的を達しない場合がある。
ゴム変性共重合樹脂は、ゴム状重合体の存在下、スチレン系単量体、(メタ)アクリル酸エステル系単量体を重合して得られる。ゴム状重合体は、スチレン系単量体、(メタ)アクリル酸エステル系単量体に溶解した後重合する。
重合温度は、好ましくは80〜170℃、更に好ましくは100〜160℃である。
t−ブチルパーオキシベンゾエート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−シクロヘキサン、2,2−ビス(4,4−ジ−ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン、t−ブチルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、ジ−t−ブチルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、エチル−3,3−ジ−(t−ブチルパーオキシ)ブチレート等の公知の重合開始剤や、4−メチル−2,4−ジフェニルペンテン−1、t−ドデシルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン等の公知の分子量調整剤を用いることができる。
重合開始剤、分子量調整剤の添加量はスチレン系単量体、(メタ)アクリル酸エステル系単量体の合計100質量部に対し、好ましくは0.005〜5質量部、更に好ましくは0.01〜1質量部である。該範囲外の場合は耐衝撃性が劣る等目的を達しない場合がある。
重合時、ジビニルベンゼン等の公知の架橋剤、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート等の公知の酸化防止剤等を添加してもよい。
エチルベンゼン、トルエン等の溶剤をスチレン系単量体、(メタ)アクリル酸エステル系単量体の合計100質量部に対して好ましくは0.1〜50質量部、更に好ましくは5〜15質量部使用する。溶剤の使用により重合時の粘度が下がり、重合制御性が向上する等好ましい場合がある。本発明における重合の様式は連続重合様式が好ましい。
透明なゴム変性共重合樹脂中にはゴム粒子が分散してなる。ゴム粒子の体積平均粒子径(dv)は0.4〜2μm、好ましくは0.4〜1.5μm、更に好ましくは0.5〜1.2μmである。ゴム粒子の体積平均粒子径(dv)が小さくなると耐衝撃性が低くなる傾向があり、大きくなると透明性が劣り優れた画像を得にくくなる。
体積平均粒子径(dv)とは、樹脂の超薄切片法透過型電子顕微鏡写真より、写真中のゴム粒子約1000個の粒子径(=(長径+短径)/2)を測定し、次式数1により得られる平均粒子径とする。
Figure 2005054098

体積平均粒子径(dv)の制御は重合時の撹拌数、重合開始剤や分子量調整剤の添加量、異なる粒子径を有するゴム変性共重合樹脂の混合等で実施できる。
透明なゴム変性共重合樹脂中に分散するゴム粒子は、dv75とdv25の差(以下dv75−dv25とする)が0.2〜2.0μm、好ましくは0.4〜1.7μm、更に好ましくは0.5〜1.5μmである。dv75−dv25が0.2μm未満であると耐衝撃性、剛性のバランスが劣り、2.0μmを越えると透明性、剛性のバランスが劣り、さらに透明性の成形条件依存性が大きくなる。dv75−dv25の制御は重合時の撹拌条件、重合開始剤や分子量調整剤の種類や添加量、異なる粒子径を有するゴム変性共重合樹脂の混合等で実施できる。
dv75、dv25は、前掲したように横軸に粒子径、縦軸に体積分率で表示するゴム粒子径分布の体積積算分布曲線において、積算値がそれぞれ75%、25%に対応する粒子径である。ゴム粒子径は、ゴム粒子の体積平均粒子径(dv)と同様、樹脂の超薄切片法透過型電子顕微鏡写真より粒子径を測定し求めるものとする。また、体積分率は、該粒子径で得られたゴム粒子を球体とみなしたときの体積分率で示したものである。
透明なゴム変性共重合樹脂中に分散するゴム粒子は、ゴム粒子径体積積算分布曲線において、粒子径0.8μm未満が95〜30体積%で、粒子径0.8μm以上が5〜70体積%を占めることが好ましい。更に好ましくは、粒子径0.8μm未満が80〜40体積%で、粒子径0.8μm以上が20〜60体積%である。粒子径0.8μm未満が95〜30体積%、粒子径0.8μm以上が5〜70体積%であると、透明性、耐衝撃性、剛性に優れ、透明性の成形条件依存性の良好なものとなる。粒子径0.8μm未満と粒子径0.8μm以上の比率は重合時の撹拌条件、重合開始剤や分子量調整剤の添加量、異なる粒子径を有するゴム変性共重合樹脂の混合等で実施できる。
ゴム粒子体積頻度分布曲線の例としては、ゴム粒子径の対数に対する体積基準の頻度分布である一例を図1にて示す。
透明なゴム変性共重合樹脂中に分散するゴム粒子は、前掲したように横軸に粒子径、縦軸に体積分率で表示するゴム粒子径分布のゴム粒子径体積頻度分布曲線において、粒子径0.8μm未満と粒子径0.8μm以上に、それぞれ少なくともひとつの極大値を有することが好ましい。粒子径0.8μm未満と粒子径0.8μm以上に、それぞれ少なくともひとつの極大値を有すると更に透明性、耐衝撃性、剛性に優れ、かつ透明性の成形条件依存性が少なく良好なものとなる。ゴム粒子径体積頻度分布曲線において、粒子径0.8μm未満と粒子径0.8μm以上に、それぞれ少なくともひとつの極大値の有無は重合時の撹拌条件、重合開始剤や分子量調整剤の種類や添加量、異なる粒子径を有するゴム変性共重合樹脂の混合等で実施できる。
透明なゴム変性共重合樹脂のゲル分は好ましくは5〜25質量%、更に好ましくは15〜23質量%である。ゲル分が5質量%未満であると衝撃強度が劣り、ゲル分が25質量%を越えると透明性、剛性が劣り、更に透明性の成形条件依存性が大きくなる。ゲル分の調整は、重合時の撹拌条件、重合開始剤や分子量調整剤の種類や添加量等で調整できる。
本発明におけるゲル分は以下の様に測定する。
試料1gを精秤(a)し、メチルエチルケトン(MEK)100mlに温度25℃で24時間かけて溶解させた後、溶解液を質量を測定した遠心管(b)に移し、温度10℃以下、14000rpmで40分間遠心分離し、上澄み液をデカンテーションにより取り除いた後、温度70℃の真空乾燥器で24時間乾燥させ、乾燥後の遠心管の質量(c)を測定し、下式数2によりゲル分を算出する。
Figure 2005054098
本発明の透明なゴム変性共重合樹脂の膨潤指数は好ましくは9〜17、さらに好ましくは10〜14である。膨潤指数が9未満であると衝撃強度が劣り、膨潤指数が17を越えると透明性、剛性が劣り、更に透明性の成形条件依存性が大きくなる。膨潤指数の調整は、酸化防止剤の添加や、脱揮槽内の加熱条件等で調整できる。
本発明における膨潤指数は以下の様に測定する。
試料約1gをトルエン100mlに温度25℃で24時間かけて溶解させた後、溶解液を質量を測定した遠心管(d)に移し、温度10℃以下、14000rpmで40分間遠心分離し、上澄み液をデカンテーションにより取り除いた後、乾燥前の遠心管の質量を測定する(e)。温度70℃の真空乾燥器で24時間乾燥させ、乾燥後の遠心管の質量(f)を測定し、下式数3により膨潤度を算出する。
Figure 2005054098
本発明の透明なゴム変性共重合樹脂の重量平均分子量(Mw)は好ましくは8万〜20万、更に好ましくは10万〜16万である。Mwが8万未満であると耐衝撃性が劣り、20万を越えると透明性が低下し、透明性の成形条件依存性が大きくなる。Mwの調整は、重合開始剤や分子量調整剤の種類や添加量、重合温度条件等で調整できる。
本発明のゴム変性スチレン系樹脂に添加される透明な粒子としては、平均粒子径が5〜30μmであり、かつ屈折率がゴム変性スチレン系樹脂の屈折率±(0.005〜0.040)のものであれば制限されるものではない。例えば、架橋または高分子量ビニル芳香族系樹脂粒子、架橋または高分子量アクリル系樹脂粒子、ガラスビーズ等の原板シートを溶融押出で成形する際に溶融変形しないものが挙げられる。なお、ここで言う架橋樹脂粒子とはアセトン中に溶解させた時のゲル分率が10%以上である粒子のことを、高分子量樹脂粒子とは重量平均分子量(Mw)が50万〜500万の粒子を指している。
ビニル芳香族系樹脂粒子とは、(1)ビニル芳香族系単量体を重合して得られる高分子量の樹脂粒子、またはビニル芳香族系単量体単位を50重量%以上含み、ラジカル重合可能な二重結合を分子内に1個有する単量体を重合して得られる高分子量の樹脂粒子、(2)ビニル芳香族系単量体とラジカル重合可能な二重結合を分子内に少なくとも2個有する単量体を重合して得られる架橋樹脂粒子、またはスチレン系単量体単位を50重量%以上含み、ラジカル重合可能な二重結合を分子内に1個有する単量体とラジカル重合可能な二重結合を分子内に少なくとも2個有する単量体を重合して得られる架橋樹脂粒子のことである。
ビニル芳香族系単量体とは、スチレン及びその誘導体である。スチレン誘導体としては、クロロスチレン、ブロムスチレンのようなハロゲン化スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレンのようなアルキル置換スチレンが挙げられるが、これらに限定されるものではない。また、上記ビニル芳香族系単量体は二種類以上併用しても良い。
ラジカル重合可能な二重結合を分子内に1個有する単量体とは、前記のビニル芳香族系単量体成分以外であれば特に制限はないが、例えば、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル等のメタクリル酸エステル類;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸フェニル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸2−ヒドロキシエチル等のアクリル酸エステル類;アクリロニトリルなどが挙げられる。これらの中でも特にメタクリル酸メチルのようなアルキルメタアクリレート類が好ましい。なお、上記単量体も二種類以上併用しても良い。
ラジカル重合可能な二重結合を分子内に少なくとも2個有する単量体とは、先述の単量体と共重合可能で共役ジエンを除くものである。例えば、1、4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレートのようなアルキルジオールジ(メタ)アクリレート類;エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラプロピレングリコールジ(メタ)アクリレートのようなアルキレングリコールジ(メタ)アクリレート類;ジビニルベンゼン、ジアリルフタレートのような芳香族多官能化合物;トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレートのような多価アルコールの(メタ)アクリレート類が挙げられる。これらの単量体も二種類以上併用しても良い。
またアクリル系樹脂粒子としては、(1)アクリル系単量体を重合して得られる高分子量の樹脂粒子、またはアクリル系単量体単位を50重量%以上含み、ラジカル重合可能な二重結合を分子内に1個有する単量体を重合して得られる高分子量の樹脂粒子、(2)アクリル系単量体とラジカル重合可能な二重結合を分子内に少なくとも2個有する単量体を重合して得られる架橋樹脂粒子、またはアクリル系単量体単位を50重量%以上含み、ラジカル重合可能な二重結合を分子内に1個有する単量体とラジカル重合可能な二重結合を分子内に少なくとも2個有する単量体を重合して得られる架橋樹脂粒子が挙げられる。
アクリル系単量体としては、例えば、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸フェニル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸、アクリル酸等が挙げられる。これらの単量体は二種以上併用しても良い。
ラジカル重合可能な二重結合を分子内に1個有する単量体としては、前記のアクリル系単量体成分以外であれば特に制限はないが、例えば、スチレン及びその誘導体が挙げられる。スチレン誘導体としては、クロロスチレン、ブロムスチレンのようなハロゲン化スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレンのようなアルキル置換スチレンなどが挙げられる。これらの中でも特にスチレンが好ましい。なお、上記単量体も二種類以上併用しても良い。ラジカル重合可能な二重結合を分子内に少なくとも2個有する単量体としては、先述の単量体と共重合可能で共役ジエンを除くものであり、先に述べた単量体の中から適宜選択される。
ビニル芳香族系樹脂粒子、アクリル系樹脂粒子は共に、これらの構成成分を懸濁重合法、ミクロ懸濁重合法、乳化重合法、分散重合法等の方法により重合して得られる。
ゴム変性スチレン系樹脂と透明な粒子との屈折率の差が(±)0.005より小さい場合には、原板シートを通過する光が充分に屈折しないことがあり、入射した光がそのまま出射される傾向が高くなり、プロジェクションテレビジョン用の原板シートとして使用した場合には、拡散画角が小さくなり、又フレネルレンズによる迷光が拡散されず画質の劣化が現れやすくなる。また、(±)0.040より大きい場合には、原板シート内部での光の屈折が大きく、入射した光に対する出射する光が少なくなる傾向が高くなる。即ち、全光線透過率が低くなることがあり、プロジェクションテレビジョン用の原板シートとして使用した場合には、画面全体の明るさが低下することがあり好ましくない。
ゴム変性スチレン系樹脂に添加する透明な粒子の平均粒子径が5μm未満では、微粒子濃度が低い時、直進方向の限られた立体角に進行する光が多く、しかもこの光が赤味を帯びている。微粒子濃度を増してゆくと、直進性の赤味を帯びた光は低減されるが、ピークゲインが非常に低い値となるまでこの異常な光はなくならない。この光は人間の目で観察する時いわゆるスケとして認識され好ましくない。ピークゲインとは平板の後方より平行光線を入射し、前方に出てくる光の輝度の角度分布を測定し、平板面における照度と各々の輝度からゲインGを次式により計算し、G=輝度÷照度×ゲインの最高値をいう。一般に、ゲインは平板の正面において最高値を示し、平板の法線となす角が大きくなるにつれて、徐々に値が小さくなる。一方、透明微粒子の平均粒子径が30μmを超えると、使用する微粒子の濃度が大きくなりすぎるため、経済上、生産技術上、不利となるばかりでなく、本発明の範囲内の粒径の場合に比べて半値角が小さくなり好ましくない。半値角とはゲインがピークゲインの1/2になる角度をいう。
透明な粒子はゴム変性スチレン系樹脂100質量部に対し、0.1〜5.0質量部添加される。0.1質量部未満では拡散画角が小さくなり、又フレネルレンズによる迷光が拡散されず画質の劣化が現れやすくなったり、ライトバルブを用いたプロジェクターのような単光源の場合にはシンチレーションと呼ばれる映像のぎらつきが生じることにより、観察側からスクリーン上の映像を見る際に、映像画面が見ずらい等の不具合を改善することができない。また、5.0質量部を超えると全光線透過率が低くなることがあり、プロジェクションテレビジョン用の原板シートとして使用した場合には、画面全体の明るさが低下することがあり好ましくない。本発明で用いられるゴム変性スチレン系樹脂には、スチレン系樹脂に慣用されている添加剤、例えば酸化防止剤、滑剤、可塑剤等を本発明のフレネル原板シートとしての特徴を害しない範囲で配合することができる。
フレネル原板シートは通常の溶融押出成形により製造される。該フレネル原板シートの映像光の入光側表面は微細な凹凸形状を有するものが好ましく、該凹凸形状において、水平方向に断面が略楕円形状のレンズ要素であるものが特に好ましい。又、該フレネルレンズ用原板シートの少なくとも一方の面にレンチキュラーレンズ、プリズム及びリニアーフレネルレンズを用いることにより、レインボーと称される迷光による画質劣化を防止できると共に、レンチキュラーレンズを用いた場合には拡散画角を大きく出来画面の明るさの均一性が向上し、プリズムやリニアーフレネルレンズを用いた場合には観察者の位置に応じた光軸の変更が出来ることにより優れた画質を得ることが出来る。また、該フレネル原板シートは特定の反り形状を有するものが好ましい。
例えば、押出方向1468mm、幅方向1108mmの原板シートにおいて、押出方向反りは25±5mm(測定方法:一方の長辺1/3と2/3の位置で吊り下げ、横方向を測定)、幅方向反りは5±5mm(測定方法:一方の短辺1/3と2/3の位置で吊り下げ、横方向を測定)である。特定の反り形状を有する原板シートを得るために、押出温度、押出量、ポリッシングロール温度等の押出成形条件を最適化することが必要である。押出成形された原板シートには必要により、映像光の入光側表面に汚れ付着防止を目的とした帯電防止剤が塗布されてもよい。フレネルレンズシートはフレネルレンズ用金型を用いて、液状の紫外線硬化樹脂を金型上に所定の量を塗工し、その上にフレネル原板シートを載せた後にロールにて圧着し、紫外線光源機のメタルハライドランプにより紫外線を照射した後、フレネルレンズ金型よりレンズ要素が形成されたフレネルレンズシートを剥離して得られる。
本発明に使用するスチレン系共重合樹脂、またはスチレン系共重合樹脂組成物には、必要に応じて酸化防止剤、耐候剤、滑剤、可塑剤、着色剤、帯電防止剤、鉱油、難燃剤等の添加剤を添加することができ、製造時任意の段階で添加することができる。添加剤を添加する方法については特に規定はないが、例えば、重合時添加する方法や押出機にて溶融混練する方法等があげられる。
次に実施例をもって本発明をさらに説明するが、本発明はこれらの例によって限定されるものではない。
参考例1
撹拌機を付した容積約5リットルの第1完全混合型反応器、撹拌機を付した容積約15リットルの第2完全混合型反応器、容積約40リットルの塔式プラグフロー型反応器、予熱器を付した脱揮槽を直列に接続して構成した。ゴム状重合体として旭化成社製アサプレン670A(スチレン−ブタジエンゴム、スチレン含量が40質量%、温度25℃における5質量%スチレン溶液粘度33mPa・s、1,2−ビニル結合の割合13.9モル%)を8質量部、スチレン56質量部、メチルメタアクリレート(以下MMA)39質量部、n−ブチルアクリレート(以下n−BA)5重量部で構成する単量体溶液に対し、エチルベンゼン14質量部、t−ブチルパーオキシイソプロピルモノカーボネート(1時間半減期温度:118℃)0.05質量部、t−ドデシルメルカプタンを0.1質量部、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートを0.1質量部を混合し原料溶液とした。この原料溶液を毎時7kgで温度110℃に制御した第1完全混合型反応器に導入した後連続的に温度130℃に制御した第2完全混合型反応器に供給した。次いで重合液を第2完全混合型反応器より連続的に抜き出しながら、流れの方向に向かって温度130℃から150℃の勾配がつくように調整した塔式プラグフロー型反応器に導入した。この重合液を予熱器で加温しながら、1.3kPaに減圧した脱揮槽に導入し、脱揮槽内温度230℃にて未反応単量体等の揮発分を除去した。この樹脂液をギアポンプで抜き出し、ストランド状に押出し切断することによりペレット形状の樹脂を得た。第2完全混合型反応器の撹拌数を変更し、ゴム粒子径を制御することによりサンプルa〜eを得た。表1に物性評価結果を示した。
参考例2
第1完全混合型反応器を用いず、かつt−ブチルパーオキシイソプロピルモノカーボネートを添加しない原料溶液を第2完全混合型反応器に直接供給した以外は参考例1と同様に行った。第2完全混合型反応器の撹拌数を変更し、ゴム粒子径を制御することによりサンプルf〜gを得た。表1に物性評価結果を示した。
参考例3
t−ドデシルメルカプタンを0.02質量部とし、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートの代わりに4,6−ビス(オクチルチオメチル)-ο-クレゾールを0.1質量部を混合し原料溶液とした以外は参考例1と同様に行い、サンプルhを得た。表1に物性評価結果を示した。
参考例4
窒素ガス導入管、温度計およびコンデンサーを装着したガラス製反応器にMMA40質量部、ノルマルブチルメタクリレート20質量部、スチレン20質量部、ジビニルベンゼン20質量部を入れて混合した後、過酸化ベンゾイル1.5質量部を添加し、溶解させた。別にイオン交換水300質量部にポリビニルアルコール2質量部を添加して溶解させた溶液を調製し、この溶液を上記ガラス製反応器に加え、攪拌して分散させた。窒素ガスを導入した後、分散液を攪拌しながら80℃に加熱した。
この温度を8時間維持した後、得られた懸濁液を室温まで冷却し、濾過することによりポリマー粒子と分散媒であるポリビニルアルコール水溶液とを分離した。得られたポリマー粒子をメチルアルコール100質量部に再分散し、1時間攪拌した後、濾過によりポリマー粒子を分離した。得られた粒子をポリマー粒子を80℃に保った乾燥機を用いて8時間かけて乾燥させた後、解砕した。得られたポリマー粒子を風力分級して平均粒子20μmの透明粒子Bを得た。透明粒子Bの屈折率は1.532であった。
Figure 2005054098
表2に示す配合で40mm単軸押出機を用い温度230℃でストランド状に押出し、ペレタイザーにて切断することによりペレット形状のゴム変性共重合樹脂(A-1〜A-12)を得た。また、表2〜5に物性評価結果を示した。
Figure 2005054098
Figure 2005054098
Figure 2005054098
Figure 2005054098
実施例1〜8、比較例1〜4
上記の方法で得られたA−1〜A−10と透明粒子Bを表6〜8に示す配合割合にてヘンシェルミキサーで混合した後、二軸押出機(東芝機械社製TEM35B、シリンダー温度220℃)を用いて溶融混練してペレットを作成し樹脂組成物を得た。次いで押出機を用い、該組成物を成形温度220℃で溶融押出しし、幅1200mmのTダイリップを通してシートとし、直径350mmのロール(設定温度:60℃)と直径350mmのポリッシングロール(設定温度:60℃)で挟み、厚さ1.8mm、幅1200mmのフレネル原板シートを連続的に成形した。別に、紫外線硬化樹脂をフレネルレンズ金型上に塗布し、その上にフレネル原反シートを接着させ、紫外線を照射し硬化させ、金型から離型しフレネルレンズAを得た。フレネルレンズAの耐衝撃性、耐環境性に関し、測定した結果を表6〜8に示した。
上記フレネル原板シートの成形時、ロール表面にR=0.4mm、ピッチ0.1mmのレンチ形状を施したロールを用いてレンチキュラー原板シートを成形し、次いで上記と同様に紫外線硬化樹脂をフレネルレンズ金型上に塗布し、その上にレンチキュラー原板シートを接着させ、紫外線を照射し硬化させ、金型から離型しレンチキュラーレンズAを得た。得られたレンチキュラーレンズAの耐衝撃性、耐環境性、更にテレビジョン画像を投射した時のレインボーの強弱、画面の明るさの均一性、画質の優劣に関し、測定した結果を表6〜8に示した。
フレネル原板シートの成形時、ロール表面にピッチ0.3mm、プリズム角10度プリズムを設けたロールを用いる以外フレネルレンズAと同様にしてフレネル原板シートを成形し、次いでフレネルレンズAと同様にしてフレネルレンズBを製造した。得られたフレネルレンズの耐衝撃性、耐環境性、更にテレビジョン画像を投射した時のレインボーの強弱、画面の明るさの均一性、画質の優劣に関し、測定した結果を表6〜8に示した。
フレネル原板シートの成形時、ロール表面にピッチ0.3mm、焦点距離30mのリニアーフレネルをリニアーフレネルの中心がロールの単面になるように設けたロールを用いる以外フレネルレンズAと同様にしてフレネル原板シートを成形し、次いでフレネルレンズAと同様にしてフレネルレンズCを製造した。得られたフレネルレンズCの耐衝撃性、耐環境性、更にテレビジョン画像を投射した時のレインボーの強弱、画面の明るさの均一性、画質の優劣に関し、測定した結果を表6〜8に示した。
Figure 2005054098
Figure 2005054098
Figure 2005054098
尚、評価は下記の方法によった。
(1)透明性
射出成形機(東芝機械社製IS−50EPN)を用いて、シリンダー温度200℃で厚さ1mm、2mm、3mmの3段プレートを成形した。
この3段プレートの2mm部を用い、ASTM D1003に準拠し、HAZEメーター(日本電色工業社製NDH−1001DP型)を用いて全光線透過率を測定した(単位:%)。
(2)ゴム変性共重合樹脂の耐衝撃性
射出成形機(東芝機械社製IS−80CNV)を用いて、シリンダー温度200℃で12.7×64×6.4mm寸法の試験片を成形した。この試験片を用い、ASTM D256に準拠してアイゾット衝撃強度を測定した(単位:J/m)。
(3)レンズの耐衝撃性
耐衝撃性:原板シート上にフレネルレンズ、レンチキュラーレンズを賦形した後の金型からの離型時の割れの有無を観察した。
(4)画像の評価
フレネルレンズ、レンチキュラーレンズをテビジョンに取り付け画像を投射した時のレインボーの強弱、画面の明るさの均一性、画質の優劣を目視にて評価した。
(5)重量平均分子量(Mw)
下記記載のGPC測定条件で測定した。
装置名:SYSTEM−21 Shodex(昭和電工社製)
カラム:PL gel MIXED−Bを3本直列
温度:40℃
検出:示差屈折率
溶媒:テトラハイドロフラン
濃度:2質量%
検量線:標準ポリスチレン(PS)(PL社製)を用いて作製し、重量平均分子量はPS換算値で表した。
(6)ゴム粒子の体積平均粒子径(dv)
オスミウム酸で染色した樹脂の超薄切片法透過型電子顕微鏡写真より、写真中の粒子約1000個の粒子径(=(長径+短径)/2)を測定し、次式数4により得られる平均粒子径として求めた。粒子径の計測には、画像処理測定装置Carl Zeiss Vision社製KS400を使用した。
Figure 2005054098
尚、d75%径とd25%径も上記の測定で得られた粒子径を画像処理測定装置を使用して、整理し得た。
また、ゲル分、膨潤指数は前掲した方法で測定した。
(7)屈折率
射出成形機(東芝機械社製IS−50EPN)を用いて、シリンダー温度200℃で厚さ1mm、2mm、3mmの3段プレートを成形した。
この3段プレートの2mm部を用い、ATAGO精密アッベ屈折計 III型(アタゴ社製)で測定した。
本発明のスクリーンレンズ用成形体は、レンズ層形成に適し、耐衝撃性に優れたフレネルおよびレンチキュラー原板シート等として極めて有用である
ゴム粒子径体積頻度分布曲線の一例を示している。

Claims (9)

  1. ゴム状重合体の存在下、スチレン系単量体、(メタ)アクリル酸エステル系単量体を重合して得られるゴム変性共重合樹脂であって、樹脂中に分散するゴム粒子の体積平均粒子径(dv)が0.4〜2.0μmで、かつゴム粒子径体積積算分布曲線において積算値の75%径(d75)と25%径(d25)の差が0.2〜2.0μmであるゴム変性共重合樹脂を用いることを特徴とするスクリーンレンズ用成形体。
  2. ゴム粒子径体積積算分布曲線において、粒子径0.8μm未満のゴム粒子が95〜30体積%を占め、粒子径0.8μm以上のゴム粒子が5〜70体積%を占めるゴム変性共重合樹脂を用いることを特徴とする請求項1記載のスクリーンレンズ用成形体。
  3. ゴム粒子径体積頻度分布曲線において、粒子径0.8μm未満と粒子径0.8μm以上に、それぞれ少なくともひとつの極大値を有するゴム変性共重合樹脂を用いることを特徴とする請求項1又は2記載のスクリーンレンズ用成形体。
  4. ゲル分が5〜25質量%であるゴム変性共重合樹脂を用いることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のスクリーンレンズ用成形体。
  5. 膨潤指数が9〜17であるゴム変性共重合樹脂を用いることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のスクリーンレンズ用成形体。
  6. 重量平均分子量(Mw)が8万〜20万であるゴム変性共重合樹脂を用いることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のスクリーンレンズ用成形体。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載のゴム変性共重合樹脂100質量部に対し、該ゴム変性スチレン系共重合樹脂との屈折率差が±(0.005〜0.1)であり、平均粒子径が2〜20μmである透明な粒子0.1〜10質量部を含有したゴム変性スチレン系樹脂組成物であることを特徴とするスクリーンレンズ用成形体。
  8. 少なくとも一方の面にレンチキュラーレンズ及び/又はリニアーフレネルレンズを設けた請求項1〜7のいずれか1項に記載のスクリーンレンズ用成形体。
  9. 請求項1〜7のいずれか1項に記載のゴム変性スチレン系樹脂組成物を用いたシート。











































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