JP2005052689A - 膜の洗浄方法および膜濾過装置 - Google Patents
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Abstract
【解決課題】オゾンを水中に溶解させる設備費用を大幅に削減するとともに、オゾンの溶解効率を高め、膜面や膜細孔内に強固に付着していた物質を短時間で剥離し、膜ろ過性能を大幅に回復することが可能な膜の洗浄方法および装置を提供する。
【解決手段】膜モジュール内の原水側に水を通水させながら膜モジュール内の原水側の下部から直接オゾンを含む気泡を導入するとともに、膜モジュール内の原水側を通過後の水および膜モジュール内の原水側で溶解しきれなかったオゾンを含む気泡をスタティックミキサーで混合撹拌後、膜モジュール内の原水側に還流させ、ろ過方向とは逆の方向に過酸化水素含有水を逆流させる。
【選択図】 図1
【解決手段】膜モジュール内の原水側に水を通水させながら膜モジュール内の原水側の下部から直接オゾンを含む気泡を導入するとともに、膜モジュール内の原水側を通過後の水および膜モジュール内の原水側で溶解しきれなかったオゾンを含む気泡をスタティックミキサーで混合撹拌後、膜モジュール内の原水側に還流させ、ろ過方向とは逆の方向に過酸化水素含有水を逆流させる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、オゾンを好適に用いた精密ろ過膜や限外ろ過膜の洗浄方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、上下水道や廃水処理等の水処理用途において原水中の不純物を分離除去して清澄な水に変換する膜ろ過法の普及が進んでいる。膜の除去対象物質は、膜の種類によって異なるが、精密ろ過膜や限外ろ過膜の場合は、一般的に懸濁物質、細菌、原虫、コロイド物質等が挙げられる。
【0003】
膜ろ過運転を行う場合、膜ろ過水量に伴って、膜表面や膜細孔内にフミン酸等の有機物や酸化第二鉄等の無機物の付着量が増大していき、ろ過水量の低下あるいは膜差圧の上昇が問題となってくる。
【0004】
膜の濾過性能を回復する方法としては、たとえば物理洗浄がある。すなわち、膜の原水側に気泡を導入し、膜を揺動させ、膜同士を触れ合わせることにより膜表面の付着物質を掻き落とす空気洗浄や、膜のろ過方法とは逆方向に膜ろ過水あるいは清澄水を圧力で押し込み、膜表面や膜細孔内に付着していた汚染物質を排除する逆流洗浄等が挙げられる。
【0005】
しかしながら、物理洗浄は、膜への汚染物質付着量がそれほど多量でない場合にはろ過性能を回復することができるが、膜ろ過運転の長期化に伴い、物理洗浄で除去しきれない汚染物質が膜表面や膜細孔内に付着・蓄積していき、物理洗浄のみではろ過性能の回復が困難となっていく。
【0006】
そこで、この場合の膜の洗浄方法として、薬液を用いた化学的な洗浄(薬品洗浄)が挙げられる。使用される薬品は、膜表面や膜細孔内に付着した汚染物質の種類と量、膜の耐薬品性等を考慮して使い分ける必要があるが、酸、アルカリ、酸化剤、洗剤等があり、それぞれ単独であるいは組み合わせて使われる。特に次亜塩素酸ナトリウム、過酸化水素、オゾン等酸化剤は、膜表面や膜細孔内に付着したタンパク質やフミン質等の有機物を分解・除去する効果があり好適であり、なかでもオゾンは酸化力が強いため極めて有効である。
【0007】
しかしながら、オゾンは気体であるため、膜の薬品洗浄に用いる場合は、あらかじめ水に溶解させる必要がある。オゾンの水中への溶解方式はディフューザ方式とエジェクタ方式が挙げられる。ディフューザ方式は過剰な動力が要らず、装置的にシンプルであるが、オゾン吸収効率を70〜90%程度に上げるために、反応塔の高さを4〜6m程度とするのが一般的であり、反応塔の建設費が増大する傾向にある。一方、エジェクタ方式はエジェクタ用加圧ポンプが必要であり、装置が複雑であること、オゾン吸収効率は40〜50%と低いこと、オゾン注入率として、一般的に数mg/l以下の制約があること等から、膜の薬品洗浄用途のオゾン水の製造には適さない(非特許文献1)。
【0008】
そこで、膜モジュールの原水側に直接オゾン気泡を注入し、膜モジュールのハウジングそのものをオゾン反応塔として利用するディフューザ方式が考えられる。この方式では薬品洗浄の設備費用を大幅に節減できる。ところが、一般的に精密ろ過膜や限外ろ過膜のモジュールのハウジングは長さが1〜2m程度であり、立設しても最大1〜2m程度の水深しかとることができず、オゾン吸収効率が60%程度以下と低くなってしまう(非特許文献2)。
【0009】
【非特許文献1】
「新版オゾン利用の新技術」、三▲シュウ▼書房、p250〜251
【0010】
【非特許文献2】
「新版オゾン利用の新技術」、三▲シュウ▼書房、p197〜221
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、従来の技術の上述した問題点を解決し、オゾン反応塔を別途設けることなくオゾン溶解効率を高め、高濃度のオゾン水を容易に製造し、膜面や膜細孔内に強固に付着していた物質を短時間で酸化分解し、剥離することが可能な膜の洗浄方法および膜濾過装置を提供することを目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明は、精密ろ過膜および/または限外ろ過膜を備えた膜モジュールの原液側に、洗浄水を通水するとともにオゾンを含む気泡を供給し、さらに、排出洗浄水および排出オゾン気泡を混合撹拌して膜モジュールの原液側に還流させる膜の洗浄方法を特徴とするものである。また、本発明は、少なくとも2本の精密ろ過膜および/または限外ろ過膜を備えた膜モジュールの原液側を直列に連結し、前段の膜モジュールの原液側に洗浄水を通水してオゾンを含む気泡を供給し、さらに、前段の排出洗浄水および排出オゾン気泡を混合撹拌して後段の膜モジュールの原液側に供給する膜の洗浄方法を特徴とするものであり、後段の膜モジュールの排出洗浄水および排出オゾン気泡を混合攪拌して前段の膜モジュールの原液側に還流させることが好ましい。
【0013】
そして、上述の膜の洗浄方法において、オゾンを含む気泡を膜モジュールの下部から導入することや、膜モジュールの原液側に洗浄水を通水してオゾンを含む気泡を供給するとともに、膜モジュールの濾過液側から原液側に過酸化水素含有水を逆流させること、さらには、膜モジュールの原液側の溶存オゾン濃度が0.1〜100mg/lの範囲内になるようにオゾンを含む気泡を導入することが好ましい。また、オゾンを含む気泡の気泡径が5mm未満であることも好ましい。
【0014】
さらに、本発明は、精密濾過膜および/または限外濾過膜を備えた膜モジュールと、該膜モジュールへの洗浄水供給ラインと、前記膜モジュールからの洗浄水排出ラインと、前記膜モジュールへの逆流洗浄水供給ラインと、前記洗浄水供給ラインおよび/または前記膜モジュールの原液側にオゾンを含む気泡を供給するオゾン気泡供給手段と、前記洗浄水排出ラインに設けられたオゾン気泡洗浄水混合攪拌手段とを備えている膜濾過装置を特徴とするものである。
【0015】
そして、前記洗浄水排出ラインが、膜モジュールの原液側に排出洗浄水および排出オゾン気泡を還流するように構成されていることや、オゾン気泡洗浄水混合攪拌手段を設けた前記洗浄水排出ラインの下流側にさらに精密濾過膜および/または限外濾過膜を備えた膜モジュールを設け、前段の膜モジュールの洗浄水排出ラインを後段の膜モジュールの洗浄水供給ラインとすることが好ましい。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明に係る膜濾過装置は、例えば図1に示すように複数本の膜モジュール4a〜4cを備えたものであるが、濾過運転により膜モジュール4a〜4cの精密濾過膜や限外濾過膜の膜面や膜細孔内に多量の汚染物質が付着する。そこで、膜洗浄手段として、洗浄水としての清澄水を一旦貯留する清澄水タンク1と、膜モジュール4a〜4cの下部に設置した微細気泡散気装置(オゾン気泡供給手段)7a〜7cと、微細気泡散気装置7a〜7cにオゾンを供給するためのオゾン発生設備5と、清澄水が膜モジュール4a〜4cの原水側を通過する過程で生成されたオゾン水を貯留するオゾン水タンク8とを設けている。このとき膜モジュール4a〜4cは膜洗浄のために原水側を直列に連結させる。
【0017】
また、清澄水タンク1と膜モジュール4aの間には、洗浄水としての清澄水を膜モジュール4aに供給するための供給バルブ2および供給ポンプ3が設けられており、膜モジュール4aを通過した清澄水が膜モジュール4b、4cの原水側を順に通過していく。また、膜モジュール4a〜4cの洗浄水排出ラインにはスタティックミキサー(オゾン気泡洗浄水混合攪拌手段)14a〜14cが設けられており、膜モジュール4a〜4cとオゾン発生設備5との間には、オゾン気泡を供給する際に開となるオゾン供給バルブ6a〜6cが設けられている。さらにオゾン水タンク8の上方には、水中に溶解しきれなかったオゾンガスを除去するための排オゾン塔9が設けられている。
【0018】
一方、膜モジュール4a〜4cの濾過液側には、逆流洗浄水としての清澄水を一旦貯留する清澄水タンク10が設けられており、膜モジュール4a〜4cと清澄水タンク10との間(逆流洗浄水供給ライン)には、逆流洗浄水としての清澄水を膜モジュール4a〜4c内の精密濾過膜や限外濾過膜のろ過水側から原水側へと逆流させる逆洗ポンプ11が設けられている。また、逆流洗浄水として利用される清澄水に過酸化水素を注入するための過酸化水素注入設備13と、逆流洗浄時に開となる逆洗バルブ12a〜12cも設けられている。
【0019】
ここで、膜モジュール4a〜4cは、中空糸状の分離膜がU字状に湾曲した状態、もしくはI字状に両端ポッティングした状態で筒状のハウジング内部に配置されており、ハウジングの下部にはオゾンの微細気泡を供給するための開口部が設けられている。分離膜としては、孔径が0.01μm〜10μm程度の精密ろ過膜や孔径が数nm〜数十nm程度の限外ろ過膜の少なくとも一方を選択し、その素材としては、オゾンの強い酸化力に耐え得るポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等のフッ素系樹脂、セラミックス等が好ましい。また、ハウジングの材質は、オゾンの強い酸化力に耐え得るステンレス鋼(SUS304、316)、フッ素系樹脂、塩素系樹脂等が好ましい。
【0020】
微細気泡散気装置7a〜7cは、オゾンの強い酸化力に耐え得るよう、ステンレス鋼(SUS304、316)やセラミックス等で形成することが好ましい。
気孔径は平均気孔径が5mm未満となるよう数十μm〜数百μmが好ましい。設置位置は、微細気泡が均一に分散するよう、膜モジュール4a〜4cの真下にしたほうが好ましい。
【0021】
スタティックミキサー14a〜14cは、オゾンの強い酸化力に耐え得るよう、ステンレス鋼(SUS304、316)やポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等のフッ素系樹脂やセラミックス等が好ましい。
【0022】
オゾン発生設備5は、原料ガス装置、電源装置、オゾン発生機、冷却装置等から構成される。オゾン発生用の原料ガス装置は、空気法、購入純酸素法、発生純酸素法および酸素富化空気法に分類される。各原料ガスにより、同一オゾン発生機でのオゾン発生量が異なる。空気法を100%とすると、購入純酸素法および発生純酸素法は220%程度、酸素富化空気法は150%程度であるが、経済性および安全性の観点から空気法が好ましい。オゾン発生機の発生方式は無声放電が一般的である。
【0023】
また、オゾンが接触することになる配管(オゾン発生設備5から微細気泡散気装置7a〜7cまでの配管、膜モジュール4a〜4cの原水側を連結する配管、最後段の膜モジュール4cから排オゾン塔9までの配管)は、オゾンの強い酸化力に耐え得るステンレス鋼(SUS304、316)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等で形成することが好ましい。
【0024】
排オゾン塔9は活性炭吸着分解法、加熱分解法、触媒分解法等から選択し、排オゾン濃度、送風量等に応じて、複数組み合わせても構わない。活性炭吸着分解法はオゾンを確実に処理でき、維持管理は活性炭の交換、補充のみであり、加熱の必要もなく、間欠運転にも適している。高濃度の排オゾンが流入すれば、活性炭が発火する恐れがあるので、低濃度の場合に好適に利用できる。加熱分解法は、数千ppmのオゾンの半減期は、常温では数十時間以上に及ぶが、200℃以上になると数秒以内になることを利用したもので、実用的には、350℃で1秒程度滞留させることにより、処理が十分可能である。触媒分解法は、MnO2、Fe2O3、NiO等の金属表面で、オゾンが触媒分解されることを利用したもので、反応が熱分解よりも低温で起こるので、コスト面で有利であり、広く用いられる。50℃で0.5〜5秒程度で分解が可能である。
【0025】
過酸化水素注入設備13は、過酸化水素貯留タンク、注入ポンプ、注入配管等から構成される。貯留タンク内の過酸化水素の濃度は、補充頻度が少なく、腐食、爆発する危険性の少ない30%程度が好ましい。また、タンク、ポンプヘッドおよび配管の材質は、耐食性に優れたフッ素系樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレン、塩化ビニル樹脂等が好ましい。
【0026】
上述の本発明に係る膜濾過装置において、膜洗浄は次のように実施される。まず、オゾン供給バルブ6a〜6cおよび逆洗バルブ12a〜12cを閉にした状態で、供給バルブ2を開にして、供給ポンプ3を作動させ、清澄水タンク1内の清澄水(洗浄水)を膜モジュール4aの原水側下部に送り込む。送り込まれた清澄水は、膜モジュール4a内の原水側空間上方へと移動し、満水後、膜モジュール4bの原水側下部に流入する。膜モジュール4bの原水側下部に流入した清澄水は膜モジュール4b内の原水側空間上方へと移動し、満水後、膜モジュール4cの原水側下部に流入する。膜モジュール4cの原水側下部に流入した清澄水は膜モジュール4c内の原水側空間上方へと移動し、満水後、オゾン水タンク8に流入する。
【0027】
膜モジュール4a〜4cの原水側空間全てが清澄水で満たされた後、通水を継続した状態で、オゾン発生設備5を作動させ、オゾン供給バルブ6a〜6cを開にし、微細気泡散気装置7a〜7cからオゾンを含む気泡を発生させ、膜モジュール4a〜4cの原水側に供給する。その際、オゾン気泡は水中への溶存効率が高くなる平均気泡径5mm未満の微細気泡が好ましい。微細気泡は膜面に付着したケーク層(フミン酸等の有機物や酸化第二鉄等の無機物の付着物)そのものを直接剥離することは困難であるが、水中の溶存オゾンが高くなるにつれ、高分子有機物と無機物が混合し強固に結合しているケーク層内の高分子有機物が酸化分解され、低分子化されるので、結合力が弱まり、その後の気泡や逆流洗浄等によって容易に剥離される。
【0028】
なお、ここでいう平均気泡径とは、膜モジュール4a〜4c内に存在する気泡径の平均値である。気泡径を測定する方法として、ビデオカメラを用いて直接観察する方法や、光散乱法が用いられる。光散乱法は気泡にレーザー光を照射し、散乱する光の強度を光センサで測定し、その光強度に基づいて気泡径を算出する方法である。
【0029】
また、微細気泡の気泡径は、散気装置の気孔率やオゾンの送風量によっては気泡同士が膜モジュール4a〜4c内の原水側を上昇していく過程で合一して大きくなる可能性があるため、合一を避けるよう、送風量に応じて微細気泡散気装置7a〜7cの気孔率等をあらかじめ調整しておいたほうがよい。
【0030】
そして、本発明においては、膜モジュール4a〜4cからの洗浄水排出ラインにスタティックミキサー14a〜14cが設けられている。したがって、膜モジュール4a〜4c内の原水側で溶解しきれなかったオゾンガスは、膜モジュール4a〜4c内の原水側を通過した清澄水とともに後段の膜モジュールに移動する過程で、スタティックミキサー14a〜14cを通過する。スタティックミキサー14a〜14c内では、分割、転換、反転の作用によりムラのない混合攪拌を行うことでオゾンガスが微細化され、水中に再度溶解されやすくなる。スタティックミキサー14a〜14c通過後も溶解しなかったオゾンガスは清澄水とともに、連結先の膜モジュールに移動し、最終的にはオゾン水タンク8に流入後、排オゾン塔9で除去される。
【0031】
さらに、膜モジュール4a〜4c内の原水側を通過した後オゾン水タンク8に流入した清澄水は、微細気泡を供給している際、供給バルブ2を閉にし、供給ポンプ3に還流させたほうが、膜モジュール4a〜4c内の原水側の溶存オゾン濃度が短期間で上昇するので好ましい。また、微細気泡の供給時間やオゾン発生設備5からの送風量およびオゾン濃度は膜の汚染物質の付着量に応じて適宜設定すればよいが、膜モジュール4a〜4c内のそれぞれの原水側の溶存オゾン濃度が0.1〜100mg/lになるまでオゾン気泡の供給を継続させれば、膜表面に強固に付着した物質を充分に酸化分解し、その後の逆流洗浄で容易に剥離することができるので好ましい。
【0032】
次に、膜モジュール4a〜4cの原水側の溶存オゾン濃度が0.1〜100mg/lになると同時に逆洗バルブ12a〜12cを開にして逆洗ポンプ11を作動させ、過酸化水素注入設備13から過酸化水素を注入した清澄水を膜モジュール4a〜4cの濾過液側に導入し、逆流洗浄する。清澄水に含まれる過酸化水素は膜面付近で膜の原水側に存在する溶存オゾンと反応し、OHラジカルが生成される。OHラジカルは酸素、塩素、オゾン、過酸化水素、過マンガン酸等より酸化力が強く、約120kcal/mol相当のエネルギーを持ち、分子間の結合を簡単に切断できるため、最終的に、炭素を二酸化炭素に、水素を水に酸化分解することが可能である。よって膜面や膜細孔内に強固に付着していた物質を短時間で酸化分解し、逆流洗浄の効果が促進される。OHラジカルは溶質とも反応するが、過酸化水素とも反応するので原水中の有機物の特性に依存するH2O2/O3比を最適化する必要がある。一般的にはH2O2/O3(モル比)=0.1〜1.0程度が好ましい。
【0033】
逆流洗浄の時間、頻度および流束は膜の汚染状況を勘案して適宜決めればよい。また、過酸化水素は逆流洗浄時に必ずしも毎回注入する必要はなく、膜の汚染状況を勘案して注入量と注入頻度を適宜決めればよい。
【0034】
なお、本発明においては、オゾンを含有する微細気泡を膜モジュール4a〜4cの原水側に供給し、それぞれの膜モジュールの原水側の溶存オゾン濃度が0.1〜100mg/lの範囲内になった後に、逆流洗浄を行うと洗浄効果は高いが、オゾンを含有する微細気泡を膜モジュール4a〜4cの原水側に供給開始すると同時に逆流洗浄を行ってもよい。また、オゾンを含有する微細気泡を膜モジュール4a〜4cの原水側に供給し、膜モジュール4a〜4cの原水側の溶存オゾン濃度が0.1〜100mg/lの範囲内になった後に逆流洗浄を行う際、膜モジュール4a〜4cの原水側へのオゾン含有微細気泡の導入を継続するほうが洗浄効果は高いが、溶存オゾン濃度が0.1〜100mg/lの範囲内に維持できれば、供給を停止してもよい。そして、オゾンを含有する微細気泡を膜モジュール4a〜4cの原水側に供給し、それぞれの膜モジュールの原水側の溶存オゾン濃度が0.1〜100mg/lの範囲内になった後に逆流洗浄を行う際、供給ポンプ3を作動させ、オゾン水を還流させると洗浄効果は高いが、オゾンを含有する微細気泡の膜モジュール4a〜4cの原水側への供給を停止するとともに供給ポンプ3を停止してもよい。さらに、逆流洗浄終了後においてもオゾンを含有する微細気泡の膜モジュール4a〜4c原水側への供給を継続し、供給ポンプ3の作動を継続し、還流を継続したほうが、洗浄効果は高いが、オゾンを含有する微細気泡の膜モジュール4a〜4cの原水側への供給を停止した状態で、供給ポンプ3の作動を継続し、還流を継続してもよいし、微細気泡の膜モジュール4a〜4cの原水側への導入および供給ポンプ3の作動を停止し、静置してもよい。
【0035】
また、本発明は、図1のように、複数本の膜モジュールの原水側を直列に連結させたほうがオゾンが分散しやすいので溶解効率が高まるが、図2のように膜モジュールは1本単独であってもよい。なお、説明を省略している点は図1と同様である。
【0036】
【実施例】
<実施例1>
図1に示す装置を用い、下水二次処理水をろ過流束1.0m/dの定流量ろ過で3ヶ月間運転した後の膜モジュール4a〜4cの薬品洗浄を実施した。膜モジュール4a〜4c内の分離膜はいずれも公称孔経0.1μmのポリフッ化ビニリデン製中空糸型精密濾過膜であった。また、洗浄に用いる清澄水タンク1、10内の清澄水には水道水を用いた。
【0037】
洗浄の手順はまず、オゾン供給バルブ6a〜6cおよび逆洗バルブ12a〜12cを閉にした状態で、供給バルブ2を開にして、供給ポンプ3を作動させ、膜モジュール4a〜4c内の原水側空間を全てを水道水で満たした。その後、水道水の通水を継続した状態で、オゾン発生設備5を作動させ、オゾン供給バルブ6a〜6cを開にし、微細気泡散気装置7a〜7cから平均気泡径2mmのオゾン気泡を膜モジュール4a〜4cの原水側に供給した。そのとき、オゾン発生設備5で発生したオゾン濃度は20g/Nm3であり、送風量は0.3Nm3/hであり、微細気泡散気装置7a〜7cに供給される送風量はそれぞれ0.1Nm3/hとした。膜モジュール4a〜4cの原水側で溶解しきれなかったオゾン気泡は、膜モジュール4a〜4c内の原水側を通過した後の清澄水とともに後段の膜モジュールに移動する過程で、配管途中に設置されたスタティックミキサー14a〜14cを通過した。そして、オゾン水タンク8内の水量が、オゾン水タンク8の容積の1/2となった時点で、供給バルブ2を閉にし、オゾン水タンク8内の水道水全量を供給ポンプ3に還流させた。
【0038】
次に、オゾン気泡の供給開始時から10分後に、逆洗バルブ12a〜12cを開にして逆洗ポンプ11を作動させ、過酸化水素注入設備12から過酸化水素を注入した水道水で5分間逆流洗浄した。そのときの逆洗流束は1.5m/dとし、逆洗水中の過酸化水素濃度は1mg/lとした。
【0039】
最後に、逆洗バルブ12a〜12cを閉にして逆洗ポンプ11を停止させ、逆流洗浄を停止すると同時に、オゾン供給バルブ6a〜6cを閉にしてオゾン発生設備5を停止させ、オゾン気泡を停止した状態で、供給ポンプ3の作動を継続し、さらに5分間還流させた。
【0040】
その結果、洗浄前の純水透過性能は初期値比10%であったのに対して、洗浄後の純水透過性能は初期値比95%にまで回復した。
<実施例2>
逆流洗浄で過酸化水素を注入しなかった以外は実施例1と全く同じにした。その結果、薬品洗浄前の純水透過性能は初期値比10%であったのに対して、薬品洗浄後の純水透過性能は初期値比90%にまで回復した。
<実施例3>
供給バルブ2を常時開とし、オゾン水タンク8内の水道水を供給ポンプ3に還流させなかった以外は実施例1と全く同じにした。その結果、薬品洗浄前の純水透過性能は初期値比10%であったのに対して、薬品洗浄後の純水透過性能は初期値比80%にまで回復した。
<比較例1>
膜モジュール4a〜4cの洗浄水排出ラインにスタティックミキサー14a〜14cを配置しなかった以外は実施例1と全く同じにした。その結果、薬品洗浄前の純水透過性能は初期値比10%であったのに対して、薬品洗浄後の純水透過性能は初期値比65%にしか回復しなかった。
【0041】
【発明の効果】
本発明によれば、実施例と比較例との対比からも明らかなように、精密ろ過膜や限外ろ過膜を備えた膜モジュールの原液側に、洗浄水を通水するとともにオゾンを含む気泡を供給し、さらに、排出洗浄水および排出オゾン気泡を混合撹拌して膜モジュールの原液側に還流させたり後段の膜モジュールの原液側に供給することで、オゾンの溶解効率を高めることができ、さらに過酸化水素含有水で逆流洗浄することで、膜面や膜細孔内に強固に付着していた物質を短時間で酸化分解し剥離できるので、膜ろ過性能を容易に大幅に回復することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る膜濾過装置の一実施態様を示す概略フロー図である。
【図2】本発明に係る膜濾過装置の他の実施態様を示す概略フロー図である。
【符号の説明】
1、10 :清澄水タンク 2 :供給バルブ
3 :供給ポンプ 4a〜4c :膜モジュール
5 :オゾン発生設備 6a〜6c :オゾン供給バルブ
7a〜7c :微細気泡散気装置 8 :オゾン水タンク
9 :排オゾン塔 11 :逆洗ポンプ
12a〜12c:逆洗バルブ 13 :過酸化水素注入設備
14a〜14c:スタティックミキサー
【発明の属する技術分野】
本発明は、オゾンを好適に用いた精密ろ過膜や限外ろ過膜の洗浄方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、上下水道や廃水処理等の水処理用途において原水中の不純物を分離除去して清澄な水に変換する膜ろ過法の普及が進んでいる。膜の除去対象物質は、膜の種類によって異なるが、精密ろ過膜や限外ろ過膜の場合は、一般的に懸濁物質、細菌、原虫、コロイド物質等が挙げられる。
【0003】
膜ろ過運転を行う場合、膜ろ過水量に伴って、膜表面や膜細孔内にフミン酸等の有機物や酸化第二鉄等の無機物の付着量が増大していき、ろ過水量の低下あるいは膜差圧の上昇が問題となってくる。
【0004】
膜の濾過性能を回復する方法としては、たとえば物理洗浄がある。すなわち、膜の原水側に気泡を導入し、膜を揺動させ、膜同士を触れ合わせることにより膜表面の付着物質を掻き落とす空気洗浄や、膜のろ過方法とは逆方向に膜ろ過水あるいは清澄水を圧力で押し込み、膜表面や膜細孔内に付着していた汚染物質を排除する逆流洗浄等が挙げられる。
【0005】
しかしながら、物理洗浄は、膜への汚染物質付着量がそれほど多量でない場合にはろ過性能を回復することができるが、膜ろ過運転の長期化に伴い、物理洗浄で除去しきれない汚染物質が膜表面や膜細孔内に付着・蓄積していき、物理洗浄のみではろ過性能の回復が困難となっていく。
【0006】
そこで、この場合の膜の洗浄方法として、薬液を用いた化学的な洗浄(薬品洗浄)が挙げられる。使用される薬品は、膜表面や膜細孔内に付着した汚染物質の種類と量、膜の耐薬品性等を考慮して使い分ける必要があるが、酸、アルカリ、酸化剤、洗剤等があり、それぞれ単独であるいは組み合わせて使われる。特に次亜塩素酸ナトリウム、過酸化水素、オゾン等酸化剤は、膜表面や膜細孔内に付着したタンパク質やフミン質等の有機物を分解・除去する効果があり好適であり、なかでもオゾンは酸化力が強いため極めて有効である。
【0007】
しかしながら、オゾンは気体であるため、膜の薬品洗浄に用いる場合は、あらかじめ水に溶解させる必要がある。オゾンの水中への溶解方式はディフューザ方式とエジェクタ方式が挙げられる。ディフューザ方式は過剰な動力が要らず、装置的にシンプルであるが、オゾン吸収効率を70〜90%程度に上げるために、反応塔の高さを4〜6m程度とするのが一般的であり、反応塔の建設費が増大する傾向にある。一方、エジェクタ方式はエジェクタ用加圧ポンプが必要であり、装置が複雑であること、オゾン吸収効率は40〜50%と低いこと、オゾン注入率として、一般的に数mg/l以下の制約があること等から、膜の薬品洗浄用途のオゾン水の製造には適さない(非特許文献1)。
【0008】
そこで、膜モジュールの原水側に直接オゾン気泡を注入し、膜モジュールのハウジングそのものをオゾン反応塔として利用するディフューザ方式が考えられる。この方式では薬品洗浄の設備費用を大幅に節減できる。ところが、一般的に精密ろ過膜や限外ろ過膜のモジュールのハウジングは長さが1〜2m程度であり、立設しても最大1〜2m程度の水深しかとることができず、オゾン吸収効率が60%程度以下と低くなってしまう(非特許文献2)。
【0009】
【非特許文献1】
「新版オゾン利用の新技術」、三▲シュウ▼書房、p250〜251
【0010】
【非特許文献2】
「新版オゾン利用の新技術」、三▲シュウ▼書房、p197〜221
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、従来の技術の上述した問題点を解決し、オゾン反応塔を別途設けることなくオゾン溶解効率を高め、高濃度のオゾン水を容易に製造し、膜面や膜細孔内に強固に付着していた物質を短時間で酸化分解し、剥離することが可能な膜の洗浄方法および膜濾過装置を提供することを目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明は、精密ろ過膜および/または限外ろ過膜を備えた膜モジュールの原液側に、洗浄水を通水するとともにオゾンを含む気泡を供給し、さらに、排出洗浄水および排出オゾン気泡を混合撹拌して膜モジュールの原液側に還流させる膜の洗浄方法を特徴とするものである。また、本発明は、少なくとも2本の精密ろ過膜および/または限外ろ過膜を備えた膜モジュールの原液側を直列に連結し、前段の膜モジュールの原液側に洗浄水を通水してオゾンを含む気泡を供給し、さらに、前段の排出洗浄水および排出オゾン気泡を混合撹拌して後段の膜モジュールの原液側に供給する膜の洗浄方法を特徴とするものであり、後段の膜モジュールの排出洗浄水および排出オゾン気泡を混合攪拌して前段の膜モジュールの原液側に還流させることが好ましい。
【0013】
そして、上述の膜の洗浄方法において、オゾンを含む気泡を膜モジュールの下部から導入することや、膜モジュールの原液側に洗浄水を通水してオゾンを含む気泡を供給するとともに、膜モジュールの濾過液側から原液側に過酸化水素含有水を逆流させること、さらには、膜モジュールの原液側の溶存オゾン濃度が0.1〜100mg/lの範囲内になるようにオゾンを含む気泡を導入することが好ましい。また、オゾンを含む気泡の気泡径が5mm未満であることも好ましい。
【0014】
さらに、本発明は、精密濾過膜および/または限外濾過膜を備えた膜モジュールと、該膜モジュールへの洗浄水供給ラインと、前記膜モジュールからの洗浄水排出ラインと、前記膜モジュールへの逆流洗浄水供給ラインと、前記洗浄水供給ラインおよび/または前記膜モジュールの原液側にオゾンを含む気泡を供給するオゾン気泡供給手段と、前記洗浄水排出ラインに設けられたオゾン気泡洗浄水混合攪拌手段とを備えている膜濾過装置を特徴とするものである。
【0015】
そして、前記洗浄水排出ラインが、膜モジュールの原液側に排出洗浄水および排出オゾン気泡を還流するように構成されていることや、オゾン気泡洗浄水混合攪拌手段を設けた前記洗浄水排出ラインの下流側にさらに精密濾過膜および/または限外濾過膜を備えた膜モジュールを設け、前段の膜モジュールの洗浄水排出ラインを後段の膜モジュールの洗浄水供給ラインとすることが好ましい。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明に係る膜濾過装置は、例えば図1に示すように複数本の膜モジュール4a〜4cを備えたものであるが、濾過運転により膜モジュール4a〜4cの精密濾過膜や限外濾過膜の膜面や膜細孔内に多量の汚染物質が付着する。そこで、膜洗浄手段として、洗浄水としての清澄水を一旦貯留する清澄水タンク1と、膜モジュール4a〜4cの下部に設置した微細気泡散気装置(オゾン気泡供給手段)7a〜7cと、微細気泡散気装置7a〜7cにオゾンを供給するためのオゾン発生設備5と、清澄水が膜モジュール4a〜4cの原水側を通過する過程で生成されたオゾン水を貯留するオゾン水タンク8とを設けている。このとき膜モジュール4a〜4cは膜洗浄のために原水側を直列に連結させる。
【0017】
また、清澄水タンク1と膜モジュール4aの間には、洗浄水としての清澄水を膜モジュール4aに供給するための供給バルブ2および供給ポンプ3が設けられており、膜モジュール4aを通過した清澄水が膜モジュール4b、4cの原水側を順に通過していく。また、膜モジュール4a〜4cの洗浄水排出ラインにはスタティックミキサー(オゾン気泡洗浄水混合攪拌手段)14a〜14cが設けられており、膜モジュール4a〜4cとオゾン発生設備5との間には、オゾン気泡を供給する際に開となるオゾン供給バルブ6a〜6cが設けられている。さらにオゾン水タンク8の上方には、水中に溶解しきれなかったオゾンガスを除去するための排オゾン塔9が設けられている。
【0018】
一方、膜モジュール4a〜4cの濾過液側には、逆流洗浄水としての清澄水を一旦貯留する清澄水タンク10が設けられており、膜モジュール4a〜4cと清澄水タンク10との間(逆流洗浄水供給ライン)には、逆流洗浄水としての清澄水を膜モジュール4a〜4c内の精密濾過膜や限外濾過膜のろ過水側から原水側へと逆流させる逆洗ポンプ11が設けられている。また、逆流洗浄水として利用される清澄水に過酸化水素を注入するための過酸化水素注入設備13と、逆流洗浄時に開となる逆洗バルブ12a〜12cも設けられている。
【0019】
ここで、膜モジュール4a〜4cは、中空糸状の分離膜がU字状に湾曲した状態、もしくはI字状に両端ポッティングした状態で筒状のハウジング内部に配置されており、ハウジングの下部にはオゾンの微細気泡を供給するための開口部が設けられている。分離膜としては、孔径が0.01μm〜10μm程度の精密ろ過膜や孔径が数nm〜数十nm程度の限外ろ過膜の少なくとも一方を選択し、その素材としては、オゾンの強い酸化力に耐え得るポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等のフッ素系樹脂、セラミックス等が好ましい。また、ハウジングの材質は、オゾンの強い酸化力に耐え得るステンレス鋼(SUS304、316)、フッ素系樹脂、塩素系樹脂等が好ましい。
【0020】
微細気泡散気装置7a〜7cは、オゾンの強い酸化力に耐え得るよう、ステンレス鋼(SUS304、316)やセラミックス等で形成することが好ましい。
気孔径は平均気孔径が5mm未満となるよう数十μm〜数百μmが好ましい。設置位置は、微細気泡が均一に分散するよう、膜モジュール4a〜4cの真下にしたほうが好ましい。
【0021】
スタティックミキサー14a〜14cは、オゾンの強い酸化力に耐え得るよう、ステンレス鋼(SUS304、316)やポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等のフッ素系樹脂やセラミックス等が好ましい。
【0022】
オゾン発生設備5は、原料ガス装置、電源装置、オゾン発生機、冷却装置等から構成される。オゾン発生用の原料ガス装置は、空気法、購入純酸素法、発生純酸素法および酸素富化空気法に分類される。各原料ガスにより、同一オゾン発生機でのオゾン発生量が異なる。空気法を100%とすると、購入純酸素法および発生純酸素法は220%程度、酸素富化空気法は150%程度であるが、経済性および安全性の観点から空気法が好ましい。オゾン発生機の発生方式は無声放電が一般的である。
【0023】
また、オゾンが接触することになる配管(オゾン発生設備5から微細気泡散気装置7a〜7cまでの配管、膜モジュール4a〜4cの原水側を連結する配管、最後段の膜モジュール4cから排オゾン塔9までの配管)は、オゾンの強い酸化力に耐え得るステンレス鋼(SUS304、316)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等で形成することが好ましい。
【0024】
排オゾン塔9は活性炭吸着分解法、加熱分解法、触媒分解法等から選択し、排オゾン濃度、送風量等に応じて、複数組み合わせても構わない。活性炭吸着分解法はオゾンを確実に処理でき、維持管理は活性炭の交換、補充のみであり、加熱の必要もなく、間欠運転にも適している。高濃度の排オゾンが流入すれば、活性炭が発火する恐れがあるので、低濃度の場合に好適に利用できる。加熱分解法は、数千ppmのオゾンの半減期は、常温では数十時間以上に及ぶが、200℃以上になると数秒以内になることを利用したもので、実用的には、350℃で1秒程度滞留させることにより、処理が十分可能である。触媒分解法は、MnO2、Fe2O3、NiO等の金属表面で、オゾンが触媒分解されることを利用したもので、反応が熱分解よりも低温で起こるので、コスト面で有利であり、広く用いられる。50℃で0.5〜5秒程度で分解が可能である。
【0025】
過酸化水素注入設備13は、過酸化水素貯留タンク、注入ポンプ、注入配管等から構成される。貯留タンク内の過酸化水素の濃度は、補充頻度が少なく、腐食、爆発する危険性の少ない30%程度が好ましい。また、タンク、ポンプヘッドおよび配管の材質は、耐食性に優れたフッ素系樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレン、塩化ビニル樹脂等が好ましい。
【0026】
上述の本発明に係る膜濾過装置において、膜洗浄は次のように実施される。まず、オゾン供給バルブ6a〜6cおよび逆洗バルブ12a〜12cを閉にした状態で、供給バルブ2を開にして、供給ポンプ3を作動させ、清澄水タンク1内の清澄水(洗浄水)を膜モジュール4aの原水側下部に送り込む。送り込まれた清澄水は、膜モジュール4a内の原水側空間上方へと移動し、満水後、膜モジュール4bの原水側下部に流入する。膜モジュール4bの原水側下部に流入した清澄水は膜モジュール4b内の原水側空間上方へと移動し、満水後、膜モジュール4cの原水側下部に流入する。膜モジュール4cの原水側下部に流入した清澄水は膜モジュール4c内の原水側空間上方へと移動し、満水後、オゾン水タンク8に流入する。
【0027】
膜モジュール4a〜4cの原水側空間全てが清澄水で満たされた後、通水を継続した状態で、オゾン発生設備5を作動させ、オゾン供給バルブ6a〜6cを開にし、微細気泡散気装置7a〜7cからオゾンを含む気泡を発生させ、膜モジュール4a〜4cの原水側に供給する。その際、オゾン気泡は水中への溶存効率が高くなる平均気泡径5mm未満の微細気泡が好ましい。微細気泡は膜面に付着したケーク層(フミン酸等の有機物や酸化第二鉄等の無機物の付着物)そのものを直接剥離することは困難であるが、水中の溶存オゾンが高くなるにつれ、高分子有機物と無機物が混合し強固に結合しているケーク層内の高分子有機物が酸化分解され、低分子化されるので、結合力が弱まり、その後の気泡や逆流洗浄等によって容易に剥離される。
【0028】
なお、ここでいう平均気泡径とは、膜モジュール4a〜4c内に存在する気泡径の平均値である。気泡径を測定する方法として、ビデオカメラを用いて直接観察する方法や、光散乱法が用いられる。光散乱法は気泡にレーザー光を照射し、散乱する光の強度を光センサで測定し、その光強度に基づいて気泡径を算出する方法である。
【0029】
また、微細気泡の気泡径は、散気装置の気孔率やオゾンの送風量によっては気泡同士が膜モジュール4a〜4c内の原水側を上昇していく過程で合一して大きくなる可能性があるため、合一を避けるよう、送風量に応じて微細気泡散気装置7a〜7cの気孔率等をあらかじめ調整しておいたほうがよい。
【0030】
そして、本発明においては、膜モジュール4a〜4cからの洗浄水排出ラインにスタティックミキサー14a〜14cが設けられている。したがって、膜モジュール4a〜4c内の原水側で溶解しきれなかったオゾンガスは、膜モジュール4a〜4c内の原水側を通過した清澄水とともに後段の膜モジュールに移動する過程で、スタティックミキサー14a〜14cを通過する。スタティックミキサー14a〜14c内では、分割、転換、反転の作用によりムラのない混合攪拌を行うことでオゾンガスが微細化され、水中に再度溶解されやすくなる。スタティックミキサー14a〜14c通過後も溶解しなかったオゾンガスは清澄水とともに、連結先の膜モジュールに移動し、最終的にはオゾン水タンク8に流入後、排オゾン塔9で除去される。
【0031】
さらに、膜モジュール4a〜4c内の原水側を通過した後オゾン水タンク8に流入した清澄水は、微細気泡を供給している際、供給バルブ2を閉にし、供給ポンプ3に還流させたほうが、膜モジュール4a〜4c内の原水側の溶存オゾン濃度が短期間で上昇するので好ましい。また、微細気泡の供給時間やオゾン発生設備5からの送風量およびオゾン濃度は膜の汚染物質の付着量に応じて適宜設定すればよいが、膜モジュール4a〜4c内のそれぞれの原水側の溶存オゾン濃度が0.1〜100mg/lになるまでオゾン気泡の供給を継続させれば、膜表面に強固に付着した物質を充分に酸化分解し、その後の逆流洗浄で容易に剥離することができるので好ましい。
【0032】
次に、膜モジュール4a〜4cの原水側の溶存オゾン濃度が0.1〜100mg/lになると同時に逆洗バルブ12a〜12cを開にして逆洗ポンプ11を作動させ、過酸化水素注入設備13から過酸化水素を注入した清澄水を膜モジュール4a〜4cの濾過液側に導入し、逆流洗浄する。清澄水に含まれる過酸化水素は膜面付近で膜の原水側に存在する溶存オゾンと反応し、OHラジカルが生成される。OHラジカルは酸素、塩素、オゾン、過酸化水素、過マンガン酸等より酸化力が強く、約120kcal/mol相当のエネルギーを持ち、分子間の結合を簡単に切断できるため、最終的に、炭素を二酸化炭素に、水素を水に酸化分解することが可能である。よって膜面や膜細孔内に強固に付着していた物質を短時間で酸化分解し、逆流洗浄の効果が促進される。OHラジカルは溶質とも反応するが、過酸化水素とも反応するので原水中の有機物の特性に依存するH2O2/O3比を最適化する必要がある。一般的にはH2O2/O3(モル比)=0.1〜1.0程度が好ましい。
【0033】
逆流洗浄の時間、頻度および流束は膜の汚染状況を勘案して適宜決めればよい。また、過酸化水素は逆流洗浄時に必ずしも毎回注入する必要はなく、膜の汚染状況を勘案して注入量と注入頻度を適宜決めればよい。
【0034】
なお、本発明においては、オゾンを含有する微細気泡を膜モジュール4a〜4cの原水側に供給し、それぞれの膜モジュールの原水側の溶存オゾン濃度が0.1〜100mg/lの範囲内になった後に、逆流洗浄を行うと洗浄効果は高いが、オゾンを含有する微細気泡を膜モジュール4a〜4cの原水側に供給開始すると同時に逆流洗浄を行ってもよい。また、オゾンを含有する微細気泡を膜モジュール4a〜4cの原水側に供給し、膜モジュール4a〜4cの原水側の溶存オゾン濃度が0.1〜100mg/lの範囲内になった後に逆流洗浄を行う際、膜モジュール4a〜4cの原水側へのオゾン含有微細気泡の導入を継続するほうが洗浄効果は高いが、溶存オゾン濃度が0.1〜100mg/lの範囲内に維持できれば、供給を停止してもよい。そして、オゾンを含有する微細気泡を膜モジュール4a〜4cの原水側に供給し、それぞれの膜モジュールの原水側の溶存オゾン濃度が0.1〜100mg/lの範囲内になった後に逆流洗浄を行う際、供給ポンプ3を作動させ、オゾン水を還流させると洗浄効果は高いが、オゾンを含有する微細気泡の膜モジュール4a〜4cの原水側への供給を停止するとともに供給ポンプ3を停止してもよい。さらに、逆流洗浄終了後においてもオゾンを含有する微細気泡の膜モジュール4a〜4c原水側への供給を継続し、供給ポンプ3の作動を継続し、還流を継続したほうが、洗浄効果は高いが、オゾンを含有する微細気泡の膜モジュール4a〜4cの原水側への供給を停止した状態で、供給ポンプ3の作動を継続し、還流を継続してもよいし、微細気泡の膜モジュール4a〜4cの原水側への導入および供給ポンプ3の作動を停止し、静置してもよい。
【0035】
また、本発明は、図1のように、複数本の膜モジュールの原水側を直列に連結させたほうがオゾンが分散しやすいので溶解効率が高まるが、図2のように膜モジュールは1本単独であってもよい。なお、説明を省略している点は図1と同様である。
【0036】
【実施例】
<実施例1>
図1に示す装置を用い、下水二次処理水をろ過流束1.0m/dの定流量ろ過で3ヶ月間運転した後の膜モジュール4a〜4cの薬品洗浄を実施した。膜モジュール4a〜4c内の分離膜はいずれも公称孔経0.1μmのポリフッ化ビニリデン製中空糸型精密濾過膜であった。また、洗浄に用いる清澄水タンク1、10内の清澄水には水道水を用いた。
【0037】
洗浄の手順はまず、オゾン供給バルブ6a〜6cおよび逆洗バルブ12a〜12cを閉にした状態で、供給バルブ2を開にして、供給ポンプ3を作動させ、膜モジュール4a〜4c内の原水側空間を全てを水道水で満たした。その後、水道水の通水を継続した状態で、オゾン発生設備5を作動させ、オゾン供給バルブ6a〜6cを開にし、微細気泡散気装置7a〜7cから平均気泡径2mmのオゾン気泡を膜モジュール4a〜4cの原水側に供給した。そのとき、オゾン発生設備5で発生したオゾン濃度は20g/Nm3であり、送風量は0.3Nm3/hであり、微細気泡散気装置7a〜7cに供給される送風量はそれぞれ0.1Nm3/hとした。膜モジュール4a〜4cの原水側で溶解しきれなかったオゾン気泡は、膜モジュール4a〜4c内の原水側を通過した後の清澄水とともに後段の膜モジュールに移動する過程で、配管途中に設置されたスタティックミキサー14a〜14cを通過した。そして、オゾン水タンク8内の水量が、オゾン水タンク8の容積の1/2となった時点で、供給バルブ2を閉にし、オゾン水タンク8内の水道水全量を供給ポンプ3に還流させた。
【0038】
次に、オゾン気泡の供給開始時から10分後に、逆洗バルブ12a〜12cを開にして逆洗ポンプ11を作動させ、過酸化水素注入設備12から過酸化水素を注入した水道水で5分間逆流洗浄した。そのときの逆洗流束は1.5m/dとし、逆洗水中の過酸化水素濃度は1mg/lとした。
【0039】
最後に、逆洗バルブ12a〜12cを閉にして逆洗ポンプ11を停止させ、逆流洗浄を停止すると同時に、オゾン供給バルブ6a〜6cを閉にしてオゾン発生設備5を停止させ、オゾン気泡を停止した状態で、供給ポンプ3の作動を継続し、さらに5分間還流させた。
【0040】
その結果、洗浄前の純水透過性能は初期値比10%であったのに対して、洗浄後の純水透過性能は初期値比95%にまで回復した。
<実施例2>
逆流洗浄で過酸化水素を注入しなかった以外は実施例1と全く同じにした。その結果、薬品洗浄前の純水透過性能は初期値比10%であったのに対して、薬品洗浄後の純水透過性能は初期値比90%にまで回復した。
<実施例3>
供給バルブ2を常時開とし、オゾン水タンク8内の水道水を供給ポンプ3に還流させなかった以外は実施例1と全く同じにした。その結果、薬品洗浄前の純水透過性能は初期値比10%であったのに対して、薬品洗浄後の純水透過性能は初期値比80%にまで回復した。
<比較例1>
膜モジュール4a〜4cの洗浄水排出ラインにスタティックミキサー14a〜14cを配置しなかった以外は実施例1と全く同じにした。その結果、薬品洗浄前の純水透過性能は初期値比10%であったのに対して、薬品洗浄後の純水透過性能は初期値比65%にしか回復しなかった。
【0041】
【発明の効果】
本発明によれば、実施例と比較例との対比からも明らかなように、精密ろ過膜や限外ろ過膜を備えた膜モジュールの原液側に、洗浄水を通水するとともにオゾンを含む気泡を供給し、さらに、排出洗浄水および排出オゾン気泡を混合撹拌して膜モジュールの原液側に還流させたり後段の膜モジュールの原液側に供給することで、オゾンの溶解効率を高めることができ、さらに過酸化水素含有水で逆流洗浄することで、膜面や膜細孔内に強固に付着していた物質を短時間で酸化分解し剥離できるので、膜ろ過性能を容易に大幅に回復することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る膜濾過装置の一実施態様を示す概略フロー図である。
【図2】本発明に係る膜濾過装置の他の実施態様を示す概略フロー図である。
【符号の説明】
1、10 :清澄水タンク 2 :供給バルブ
3 :供給ポンプ 4a〜4c :膜モジュール
5 :オゾン発生設備 6a〜6c :オゾン供給バルブ
7a〜7c :微細気泡散気装置 8 :オゾン水タンク
9 :排オゾン塔 11 :逆洗ポンプ
12a〜12c:逆洗バルブ 13 :過酸化水素注入設備
14a〜14c:スタティックミキサー
Claims (10)
- 精密ろ過膜および/または限外ろ過膜を備えた膜モジュールの原液側に、洗浄水を通水するとともにオゾンを含む気泡を供給し、さらに、排出洗浄水および排出オゾン気泡を混合撹拌して膜モジュールの原液側に還流させることを特徴とする膜の洗浄方法。
- 少なくとも2本の精密ろ過膜および/または限外ろ過膜を備えた膜モジュールの原液側を直列に連結し、前段の膜モジュールの原液側に洗浄水を通水してオゾンを含む気泡を供給し、さらに、前段の排出洗浄水および排出オゾン気泡を混合撹拌して後段の膜モジュールの原液側に供給することを特徴とする膜の洗浄方法。
- 後段の膜モジュールの排出洗浄水および排出オゾン気泡を混合攪拌して前段の膜モジュールの原液側に還流させる、請求項2に記載の膜の洗浄方法。
- オゾンを含む気泡を膜モジュールの下部から導入する、請求項1〜3のいずれかに記載の膜の洗浄方法。
- 膜モジュールの原液側に洗浄水を通水してオゾンを含む気泡を供給するとともに、膜モジュールの濾過液側から原液側に過酸化水素含有水を逆流させる、請求項1〜4のいずれかに記載の膜の洗浄方法。
- 膜モジュールの原液側の溶存オゾン濃度が0.1〜100mg/lの範囲内になるようにオゾンを含む気泡を導入する、請求項1〜5のいずれかに記載の膜の洗浄方法。
- オゾンを含む気泡の気泡径が5mm未満である、請求項1〜6のいずれかに記載の膜の洗浄方法。
- 精密濾過膜および/または限外濾過膜を備えた膜モジュールと、該膜モジュールへの洗浄水供給ラインと、前記膜モジュールからの洗浄水排出ラインと、前記膜モジュールへの逆流洗浄水供給ラインと、前記洗浄水供給ラインおよび/または前記膜モジュールの原液側にオゾンを含む気泡を供給するオゾン気泡供給手段と、前記洗浄水排出ラインに設けられたオゾン気泡洗浄水混合攪拌手段とを備えている膜濾過装置。
- 前記洗浄水排出ラインは、膜モジュールの原液側に排出洗浄水および排出オゾン気泡を還流するように構成されている、請求項8に記載の膜濾過装置。
- オゾン気泡洗浄水混合攪拌手段を設けた前記洗浄水排出ラインの下流側にさらに精密濾過膜および/または限外濾過膜を備えた膜モジュールを設け、前段の膜モジュールの洗浄水排出ラインを後段の膜モジュールの洗浄水供給ラインとする、請求項8に記載の膜濾過装置。
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2003
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