JP2005052210A - 枕 - Google Patents
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Abstract
【課題】煩雑な作業を伴うことなく、高さ調節を簡易に行うことのできる枕を提供することを課題とする。
【解決手段】枕本体と、高さ調節のための調整用プレートとで枕を構成したことを特徴とする。
【選択図】 図1
【解決手段】枕本体と、高さ調節のための調整用プレートとで枕を構成したことを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高さ調節を行うことのできる枕に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、枕の好適な高さは使用者によって異なり、特定の高さがある使用者によって好適であっても、その特定の高さが他の使用者にとって好適であるとは限らない。
【0003】
そのために、従来より枕の高さを調節することが行われ、その方法としてたとえば枕の詰め物を出し入れすることによる方法等がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、この方法では詰め物を出し入れする作業が煩雑であり、カバー内に充填物を充填した枕の場合はともかく、成形によって製作されるいわゆる成形枕の場合には、この方法を採用することは困難である。
【0005】
従って、高さの異なる複数の枕を製作して準備し、これを使用者のニーズに応じて用いているのが現状であった。特に成形枕の場合には、高さの異なる複数の枕を用いる手段のみが採用されていた。
【0006】
そこで、このような点に鑑み、高さ調節を行うことのできる枕に関する下記特許文献1のような特許出願もなされている。
【0007】
【特許文献1】
特開2003−38326 号公報
【0008】
この特許文献1に記載された発明は、給排気口を有し且つ所定量の空気を充填した可撓性の空気袋と、この空気袋の上面に積層され且つ所定量の液状体を充填した可撓性の液状体袋とを具備したもので、空気袋の充填空気量を調整することにより、枕の高さを調整しうるようにしたものである。
【0009】
しかし、空気を充填することや液状体を充填すること等の作業が非常に煩雑であり、場合によっては空気充填のための専用の用具を準備しなければならず、現実には実用に供しがたいものであった。
【0010】
本発明は、このような問題点を解決するためになされたもので、煩雑な作業を伴うことなく、高さ調節を簡易に行うことのできる枕を提供することを課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、その課題を解決するための手段は、枕本体1と、高さ調節のための調整用プレートとで枕を構成したことである。
【0012】
調整用プレートは、2枚以上具備されていることが好ましく、特に中間調整用プレート2と下部調整用プレート3との2枚具備されていることが好ましい。
【0013】
さらに、枕本体1の両側に、隆起部8を形成することも可能である。
【0014】
また、枕本体1の表面側を凹凸状に形成することも可能であり、調整用プレートの表面側を凹凸状に形成することも可能である。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について図面に従って説明する。
【0016】
本実施形態の枕は、枕本体1と、中間調整用プレート2と、下部調整用プレート3とを具備して構成されたものである。
【0017】
枕本体1は、芯部材4と、該芯部材4の表面側を被覆する表面部材5と、側面側を隆起させるための隆起用部材6とで構成され、全体が平面略長方形状に形成されている。
【0018】
表面部材5の表面側は、図3及び図4に示すように、長手方向に線状の突部12を有するような凹凸状に形成されている。
【0019】
これら芯部材4、表面部材5、及び隆起用部材6は、いずれも高通気性で低反発性のウレタンフォームで構成されている。高通気性で低反発性のウレタンフォームとしては、たとえばポリオールとイソシアネートとを発泡剤の存在下で反応させて得られたものが用いられる。
【0020】
ウレタンフォームの物性は特に限定されるものではないが、反発弾性率については、JIS K 6301に基づいて厚さ10mmの試験片を用いて測定したときの値が20%以下の値であり、通気性が100cc/cm以上であり、フォーム密度が0.1g/cm3であるようなものが好ましい。
【0021】
また、ウレタンフォームの材料であるポリオールとしては、ポリオキシプロピレンポリオール、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンポリオール等のポリエーテルポリオールを使用することができ、イソシアネートとしては、トリレンジイソシアネート、メチレンジフェニルジイソシアネート、ナフチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネート等を使用することができる。
【0022】
枕本体1の中央部7は、図2及び図3に示すように、長手方向及び短手方向のいずれの方向からみても凹状に湾曲して形成されており、長手方向両側の芯部材4と表面部材5には前記隆起用部材6が介装されて隆起部8が形成されている。
【0023】
中間調整用プレート2は、図5乃至図7に示すように、平面略長方形状のもので、表面には多数の点状の突部9,…が縦横に配列するような凹凸状に形成されている。この中間調整用プレート2も、上記枕本体1と同様に高通気性で低反発性のウレタンフォームで構成されている。
【0024】
下部調整用プレート3は、図8乃至図10に示すように、平面略長方形状のもので、中間調整用プレート2とは異なり、表面が平坦に形成されている。この下部調整用プレート3も高通気性で低反発性のウレタンフォームで構成されている。
【0025】
上記枕本体1、中間調整用プレート2、及び下部調整用プレート3は、それぞれ厚みを変えて形成されている。たとえば本実施形態では枕本体1が厚さ8.0cm 、中間調整用プレート2が厚さ1.5cm 、及び下部調整用プレート3が厚さ2.0cm に形成されている。
【0026】
そして、上記のような枕本体1、中間調整用プレート2、下部調整用プレート3は、図11及び図12に示すように重ねられ、カバー10で被覆されて枕11として使用される。カバー10の開口部12は、同図に示すように下側に位置しており、その開口部12の周縁には、図示しないが、伸縮性のゴム等が装着されている。この開口部12から、枕本体1、中間調整用プレート2、下部調整用プレート3の差し替えがされることになる。
【0027】
このような構成からなる枕11は、上記のようなカバー10で被覆されたままの状態で、一般の枕と同様に頭部を載置して使用される。この場合において、枕11の高さが使用者にとって好適である場合は、そのまま使用すればよいが、使用者にとって高さが高い場合には、その高さを調節することができる。
【0028】
たとえば、カバー10を取り外して中間調整用プレート2を抜き取り、枕本体1と下部調整用プレート3とを再度カバー10で被覆して枕を構成すれば、元の枕に比べて高さを1.5cm 低くすることができる。
【0029】
また、下部調整用プレート3を抜き取り、枕本体1と中間調整用プレート2とをカバー10で被覆して枕を構成すれば、元の枕に比べて高さを2.0cm 低くすることができる。
【0030】
さらに、中間調整用プレート2及び下部調整用プレート3を抜き取り、枕本体1のみにカバー10を被覆して枕を構成すれば、元の枕に比べて高さを3.5cm 低くすることができる。
【0031】
このように、本実施形態の枕11は、枕本体1の他に、高さの異なる2枚の調整用プレートを具備したものであるため、上述のように枕の高さを3段階に調節することができるのである。
【0032】
また、枕がウレタンフォームで構成されている場合、一般には通気性が不良となるが、本実施形態においては枕本体1の表面部材5の表面側が凹凸状に形成されているため、頭部を枕11に載置した状態において、枕11の表面側と頭部とは密着状態となることがなく、枕11の表面側と頭部間に空間部が形成されることになるために、通気性が損なわれることがない。
【0033】
しかも、中間調整用プレート2の表面側には多数の点状の突部9,…が形成されて、その表面が凹凸状に形成されているので、枕本体1と中間調整用プレート2とは面接触状態になることがなく、その間に空間部が形成されることとなり、従ってこの空間部によって枕11の内部の通気性も維持されることとなるのである。
【0034】
枕本体1を構成する芯部材4、表面部材5、及び隆起用部材6、並びに中間調整用プレート2、下部調整用プレート3は、いずれも高通気性のウレタンフォームで構成されているので、通気性が一層良好となる。
【0035】
一方、これら枕本体1、中間調整用プレート2、下部調整用プレート3を構成しているウレタンフォームは、いずれも低い反発性のものであるので、頭部を載置していることによる圧力を分散する効果が奏されて、過度の沈み込みが生ずるようなこともないのである。
【0036】
さらに、枕本体1の中央部7が凹状に湾曲して形成されているとともに、長手方向両側に隆起部8が形成されているため、たとえば就寝時において寝返りをうつような場合でも、枕11から頭部が不用意にずれ落ちることもない。しかも、このように中央部7が凹状に湾曲し、両側に隆起部8が形成されている結果、寝心地も良く、楽に就寝することができる。
【0037】
さらに凹凸状の表面部材5に形成されている突部は点状ではなく長手方向に線状に形成されたものであるため、頭部を枕11に載置した状態で使用者が違和感を感ずることもない。
【0038】
以上のように、本実施形態においては、枕本体1の他に厚みの異なる2枚の調整用プレートを枕11に具備させたため、使用者に応じて枕の高さを3段階に調節することができ、しかもその高さ調節は、調整用プレートの出し入れによって簡単に行うことができるという効果が得られた。
【0039】
尚、上記実施形態では、中間調整用プレート2、及び下部調整用プレート3の厚みを変えたが、このように厚みを変えることは本発明に必須の条件ではなく、中間調整用プレート2と下部調整用プレート3とは同じ厚みに形成することも可能である。ただし、同じにすれば枕11の高さを2段階にしか調整することができないが、中間調整用プレート2と下部調整用プレート3の厚みを変えることで上述のように枕11の高さを3段階に調節することができる点でより好ましい。
【0040】
また、枕本体1、中間調整用プレート2、及び下部調整用プレート3の厚さも上記実施形態に限定されるものではなく、目的とする高さ調節の変位量に応じて任意に変更することが可能である。
【0041】
さらに、上記実施形態では、枕本体1以外の調整用プレートとして、中間調整用プレート2と下部調整用プレート3との2枚の調整用プレートを枕11に具備させたが、枕11に具備させる調整用プレートの枚数も該実施形態に限定されるものではなく、たとえば1枚であってもよく、或いは3枚若しくはそれ以上であってもよい。
【0042】
枚数が多くなると、その分、枕11の高さを多段階に調節することができるという利点を有する反面、多すぎると高さ調節の作業が煩雑となるので、この相反する点を考慮すると、上記実施形態のように厚みの異なる調整用プレートを2枚準備するのが好ましい。
【0043】
さらに、上記実施形態では、枕本体1の両側に隆起部8,8を形成したため、上述のように寝返りにより頭部がずれ落ちない等の好ましい効果が得られたが、このような隆起部8,8を形成することは本発明に必須の条件ではない。
【0044】
また、上記実施形態では、枕本体1の表面側を凹凸状に形成したため、上述のように通気性を向上させることができるという好ましい効果が得られたが、枕本体1の表面側を凹凸状に形成することは本発明に必須の条件ではない。
【0045】
同様の観点から、中間調整用プレート2の表面側を凹凸状に形成することも本発明に必須の条件ではない。
【0046】
さらに、上記実施形態では、枕本体1が、芯部材4と、表面部材5と、隆起用部材6とで構成されていたが、このような3つの部材で枕本体1を構成することは本発明に必須の条件ではなく、枕本体1の全体を一体成形することも可能である。
【0047】
ただし、上記実施形態のように枕本体1の表面側を凹凸状に形成し、長手方向の両側に隆起部8,8を形成するような場合には、全体を一体成形することは、成形上の観点からも容易ではなく、上記実施形態のように枕本体1の芯部材4と別体の表面部材5を形成することで、表面側を凹凸状に形成することも容易となり、また隆起用部材6を芯部材4と別体のものとすることで、隆起部8,8の形成も容易に行えるという利点がある。
【0048】
さらに、上記実施形態では、枕本体1、中間調整用プレート2、下部調整用プレート3が高通気性で低反発性のウレタンフォームで構成されていたが、これら枕本体1、中間調整用プレート2、下部調整用プレート3の材質も該実施形態に限定されるものではない。ただし、上記のような高通気性で低反発性のウレタンフォームを用いることで、枕の通気性を良好にすることができるとともに、頭部の不用意な沈み込みを防止することができるという効果がある。
【0049】
さらに、上記実施形態では、枕本体1、中間調整用プレート2、下部調整用プレート3を平面略長方形に形成したが、これら枕本体1、中間調整用プレート2、下部調整用プレート3の形状も該実施形態に限定されるものではない。
【0050】
さらに、上記実施形態では、カバー10で被覆することによって、枕本体1と調整用プレートとを一体化させたが、枕本体1と調整用プレートとを一体化する手段も該実施形態のカバー10で被覆する手段に限定されるものではなく、たとえば紐状のもので枕本体1や調整用プレートを巻装する等の手段であってもよい。
【0051】
【発明の効果】
以上のように、本発明は、枕本体と、高さ調節のための調整用プレートとで枕を構成したものであるため、枕の高さ調節の作業を、煩雑な操作を伴うことなく、調整用プレートの差し替えによって非常に簡単に行うことができるという効果がある。
【0052】
特に、調整用プレートを2枚以上具備させた場合には、高さ調節を多段階に行うことができるという効果がある。とりわけ、厚みの異なる2枚の調整用プレートを具備させた場合には、高さ調節を多段階(3段階)に行えるとともに、調整用プレートの差し替えの作業も煩雑になることがないという効果がある。
【0053】
さらに、枕本体の両側に隆起部を形成した場合には、就寝時において寝返りをうつ場合に、枕から頭部が不用意にずれ落ちることもなく、且つ寝心地も良く、楽に就寝することができるという効果がある。
【0054】
さらに、枕本体の表面側を凹凸状に形成した場合には、頭部を枕に載置した状態において、枕の表面側と頭部とは密着状態となることがなく、枕の表面側と頭部間に空間部が形成されて通気性が損なわれることがないという効果がある。
【0055】
さらに、調整用プレートの表面を凹凸状に形成した場合にも、枕本体と調整用プレートとが面接触状態になることがなく、その間に空間部が形成されるので、枕の内部の通気性も維持されるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施形態としての枕本体の平面図。
【図2】図1のA−A線断面図。
【図3】図1のB−B線断面図。
【図4】図1のC−C線断面図。
【図5】中間調整用プレートの平面図。
【図6】図5のD−D線断面図。
【図7】図5のE−E線断面図。
【図8】下部調整用プレートの平面図。
【図9】図8のF−F線断面図。
【図10】図8のG−G線断面図。
【図11】一実施形態としての枕の縦断面図。
【図12】同横断面図。
【符号の説明】
1…枕本体 2…中間調整用プレート
3…下部調整用プレート 8…隆起部
11…枕
【発明の属する技術分野】
本発明は、高さ調節を行うことのできる枕に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、枕の好適な高さは使用者によって異なり、特定の高さがある使用者によって好適であっても、その特定の高さが他の使用者にとって好適であるとは限らない。
【0003】
そのために、従来より枕の高さを調節することが行われ、その方法としてたとえば枕の詰め物を出し入れすることによる方法等がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、この方法では詰め物を出し入れする作業が煩雑であり、カバー内に充填物を充填した枕の場合はともかく、成形によって製作されるいわゆる成形枕の場合には、この方法を採用することは困難である。
【0005】
従って、高さの異なる複数の枕を製作して準備し、これを使用者のニーズに応じて用いているのが現状であった。特に成形枕の場合には、高さの異なる複数の枕を用いる手段のみが採用されていた。
【0006】
そこで、このような点に鑑み、高さ調節を行うことのできる枕に関する下記特許文献1のような特許出願もなされている。
【0007】
【特許文献1】
特開2003−38326 号公報
【0008】
この特許文献1に記載された発明は、給排気口を有し且つ所定量の空気を充填した可撓性の空気袋と、この空気袋の上面に積層され且つ所定量の液状体を充填した可撓性の液状体袋とを具備したもので、空気袋の充填空気量を調整することにより、枕の高さを調整しうるようにしたものである。
【0009】
しかし、空気を充填することや液状体を充填すること等の作業が非常に煩雑であり、場合によっては空気充填のための専用の用具を準備しなければならず、現実には実用に供しがたいものであった。
【0010】
本発明は、このような問題点を解決するためになされたもので、煩雑な作業を伴うことなく、高さ調節を簡易に行うことのできる枕を提供することを課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、その課題を解決するための手段は、枕本体1と、高さ調節のための調整用プレートとで枕を構成したことである。
【0012】
調整用プレートは、2枚以上具備されていることが好ましく、特に中間調整用プレート2と下部調整用プレート3との2枚具備されていることが好ましい。
【0013】
さらに、枕本体1の両側に、隆起部8を形成することも可能である。
【0014】
また、枕本体1の表面側を凹凸状に形成することも可能であり、調整用プレートの表面側を凹凸状に形成することも可能である。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について図面に従って説明する。
【0016】
本実施形態の枕は、枕本体1と、中間調整用プレート2と、下部調整用プレート3とを具備して構成されたものである。
【0017】
枕本体1は、芯部材4と、該芯部材4の表面側を被覆する表面部材5と、側面側を隆起させるための隆起用部材6とで構成され、全体が平面略長方形状に形成されている。
【0018】
表面部材5の表面側は、図3及び図4に示すように、長手方向に線状の突部12を有するような凹凸状に形成されている。
【0019】
これら芯部材4、表面部材5、及び隆起用部材6は、いずれも高通気性で低反発性のウレタンフォームで構成されている。高通気性で低反発性のウレタンフォームとしては、たとえばポリオールとイソシアネートとを発泡剤の存在下で反応させて得られたものが用いられる。
【0020】
ウレタンフォームの物性は特に限定されるものではないが、反発弾性率については、JIS K 6301に基づいて厚さ10mmの試験片を用いて測定したときの値が20%以下の値であり、通気性が100cc/cm以上であり、フォーム密度が0.1g/cm3であるようなものが好ましい。
【0021】
また、ウレタンフォームの材料であるポリオールとしては、ポリオキシプロピレンポリオール、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンポリオール等のポリエーテルポリオールを使用することができ、イソシアネートとしては、トリレンジイソシアネート、メチレンジフェニルジイソシアネート、ナフチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネート等を使用することができる。
【0022】
枕本体1の中央部7は、図2及び図3に示すように、長手方向及び短手方向のいずれの方向からみても凹状に湾曲して形成されており、長手方向両側の芯部材4と表面部材5には前記隆起用部材6が介装されて隆起部8が形成されている。
【0023】
中間調整用プレート2は、図5乃至図7に示すように、平面略長方形状のもので、表面には多数の点状の突部9,…が縦横に配列するような凹凸状に形成されている。この中間調整用プレート2も、上記枕本体1と同様に高通気性で低反発性のウレタンフォームで構成されている。
【0024】
下部調整用プレート3は、図8乃至図10に示すように、平面略長方形状のもので、中間調整用プレート2とは異なり、表面が平坦に形成されている。この下部調整用プレート3も高通気性で低反発性のウレタンフォームで構成されている。
【0025】
上記枕本体1、中間調整用プレート2、及び下部調整用プレート3は、それぞれ厚みを変えて形成されている。たとえば本実施形態では枕本体1が厚さ8.0cm 、中間調整用プレート2が厚さ1.5cm 、及び下部調整用プレート3が厚さ2.0cm に形成されている。
【0026】
そして、上記のような枕本体1、中間調整用プレート2、下部調整用プレート3は、図11及び図12に示すように重ねられ、カバー10で被覆されて枕11として使用される。カバー10の開口部12は、同図に示すように下側に位置しており、その開口部12の周縁には、図示しないが、伸縮性のゴム等が装着されている。この開口部12から、枕本体1、中間調整用プレート2、下部調整用プレート3の差し替えがされることになる。
【0027】
このような構成からなる枕11は、上記のようなカバー10で被覆されたままの状態で、一般の枕と同様に頭部を載置して使用される。この場合において、枕11の高さが使用者にとって好適である場合は、そのまま使用すればよいが、使用者にとって高さが高い場合には、その高さを調節することができる。
【0028】
たとえば、カバー10を取り外して中間調整用プレート2を抜き取り、枕本体1と下部調整用プレート3とを再度カバー10で被覆して枕を構成すれば、元の枕に比べて高さを1.5cm 低くすることができる。
【0029】
また、下部調整用プレート3を抜き取り、枕本体1と中間調整用プレート2とをカバー10で被覆して枕を構成すれば、元の枕に比べて高さを2.0cm 低くすることができる。
【0030】
さらに、中間調整用プレート2及び下部調整用プレート3を抜き取り、枕本体1のみにカバー10を被覆して枕を構成すれば、元の枕に比べて高さを3.5cm 低くすることができる。
【0031】
このように、本実施形態の枕11は、枕本体1の他に、高さの異なる2枚の調整用プレートを具備したものであるため、上述のように枕の高さを3段階に調節することができるのである。
【0032】
また、枕がウレタンフォームで構成されている場合、一般には通気性が不良となるが、本実施形態においては枕本体1の表面部材5の表面側が凹凸状に形成されているため、頭部を枕11に載置した状態において、枕11の表面側と頭部とは密着状態となることがなく、枕11の表面側と頭部間に空間部が形成されることになるために、通気性が損なわれることがない。
【0033】
しかも、中間調整用プレート2の表面側には多数の点状の突部9,…が形成されて、その表面が凹凸状に形成されているので、枕本体1と中間調整用プレート2とは面接触状態になることがなく、その間に空間部が形成されることとなり、従ってこの空間部によって枕11の内部の通気性も維持されることとなるのである。
【0034】
枕本体1を構成する芯部材4、表面部材5、及び隆起用部材6、並びに中間調整用プレート2、下部調整用プレート3は、いずれも高通気性のウレタンフォームで構成されているので、通気性が一層良好となる。
【0035】
一方、これら枕本体1、中間調整用プレート2、下部調整用プレート3を構成しているウレタンフォームは、いずれも低い反発性のものであるので、頭部を載置していることによる圧力を分散する効果が奏されて、過度の沈み込みが生ずるようなこともないのである。
【0036】
さらに、枕本体1の中央部7が凹状に湾曲して形成されているとともに、長手方向両側に隆起部8が形成されているため、たとえば就寝時において寝返りをうつような場合でも、枕11から頭部が不用意にずれ落ちることもない。しかも、このように中央部7が凹状に湾曲し、両側に隆起部8が形成されている結果、寝心地も良く、楽に就寝することができる。
【0037】
さらに凹凸状の表面部材5に形成されている突部は点状ではなく長手方向に線状に形成されたものであるため、頭部を枕11に載置した状態で使用者が違和感を感ずることもない。
【0038】
以上のように、本実施形態においては、枕本体1の他に厚みの異なる2枚の調整用プレートを枕11に具備させたため、使用者に応じて枕の高さを3段階に調節することができ、しかもその高さ調節は、調整用プレートの出し入れによって簡単に行うことができるという効果が得られた。
【0039】
尚、上記実施形態では、中間調整用プレート2、及び下部調整用プレート3の厚みを変えたが、このように厚みを変えることは本発明に必須の条件ではなく、中間調整用プレート2と下部調整用プレート3とは同じ厚みに形成することも可能である。ただし、同じにすれば枕11の高さを2段階にしか調整することができないが、中間調整用プレート2と下部調整用プレート3の厚みを変えることで上述のように枕11の高さを3段階に調節することができる点でより好ましい。
【0040】
また、枕本体1、中間調整用プレート2、及び下部調整用プレート3の厚さも上記実施形態に限定されるものではなく、目的とする高さ調節の変位量に応じて任意に変更することが可能である。
【0041】
さらに、上記実施形態では、枕本体1以外の調整用プレートとして、中間調整用プレート2と下部調整用プレート3との2枚の調整用プレートを枕11に具備させたが、枕11に具備させる調整用プレートの枚数も該実施形態に限定されるものではなく、たとえば1枚であってもよく、或いは3枚若しくはそれ以上であってもよい。
【0042】
枚数が多くなると、その分、枕11の高さを多段階に調節することができるという利点を有する反面、多すぎると高さ調節の作業が煩雑となるので、この相反する点を考慮すると、上記実施形態のように厚みの異なる調整用プレートを2枚準備するのが好ましい。
【0043】
さらに、上記実施形態では、枕本体1の両側に隆起部8,8を形成したため、上述のように寝返りにより頭部がずれ落ちない等の好ましい効果が得られたが、このような隆起部8,8を形成することは本発明に必須の条件ではない。
【0044】
また、上記実施形態では、枕本体1の表面側を凹凸状に形成したため、上述のように通気性を向上させることができるという好ましい効果が得られたが、枕本体1の表面側を凹凸状に形成することは本発明に必須の条件ではない。
【0045】
同様の観点から、中間調整用プレート2の表面側を凹凸状に形成することも本発明に必須の条件ではない。
【0046】
さらに、上記実施形態では、枕本体1が、芯部材4と、表面部材5と、隆起用部材6とで構成されていたが、このような3つの部材で枕本体1を構成することは本発明に必須の条件ではなく、枕本体1の全体を一体成形することも可能である。
【0047】
ただし、上記実施形態のように枕本体1の表面側を凹凸状に形成し、長手方向の両側に隆起部8,8を形成するような場合には、全体を一体成形することは、成形上の観点からも容易ではなく、上記実施形態のように枕本体1の芯部材4と別体の表面部材5を形成することで、表面側を凹凸状に形成することも容易となり、また隆起用部材6を芯部材4と別体のものとすることで、隆起部8,8の形成も容易に行えるという利点がある。
【0048】
さらに、上記実施形態では、枕本体1、中間調整用プレート2、下部調整用プレート3が高通気性で低反発性のウレタンフォームで構成されていたが、これら枕本体1、中間調整用プレート2、下部調整用プレート3の材質も該実施形態に限定されるものではない。ただし、上記のような高通気性で低反発性のウレタンフォームを用いることで、枕の通気性を良好にすることができるとともに、頭部の不用意な沈み込みを防止することができるという効果がある。
【0049】
さらに、上記実施形態では、枕本体1、中間調整用プレート2、下部調整用プレート3を平面略長方形に形成したが、これら枕本体1、中間調整用プレート2、下部調整用プレート3の形状も該実施形態に限定されるものではない。
【0050】
さらに、上記実施形態では、カバー10で被覆することによって、枕本体1と調整用プレートとを一体化させたが、枕本体1と調整用プレートとを一体化する手段も該実施形態のカバー10で被覆する手段に限定されるものではなく、たとえば紐状のもので枕本体1や調整用プレートを巻装する等の手段であってもよい。
【0051】
【発明の効果】
以上のように、本発明は、枕本体と、高さ調節のための調整用プレートとで枕を構成したものであるため、枕の高さ調節の作業を、煩雑な操作を伴うことなく、調整用プレートの差し替えによって非常に簡単に行うことができるという効果がある。
【0052】
特に、調整用プレートを2枚以上具備させた場合には、高さ調節を多段階に行うことができるという効果がある。とりわけ、厚みの異なる2枚の調整用プレートを具備させた場合には、高さ調節を多段階(3段階)に行えるとともに、調整用プレートの差し替えの作業も煩雑になることがないという効果がある。
【0053】
さらに、枕本体の両側に隆起部を形成した場合には、就寝時において寝返りをうつ場合に、枕から頭部が不用意にずれ落ちることもなく、且つ寝心地も良く、楽に就寝することができるという効果がある。
【0054】
さらに、枕本体の表面側を凹凸状に形成した場合には、頭部を枕に載置した状態において、枕の表面側と頭部とは密着状態となることがなく、枕の表面側と頭部間に空間部が形成されて通気性が損なわれることがないという効果がある。
【0055】
さらに、調整用プレートの表面を凹凸状に形成した場合にも、枕本体と調整用プレートとが面接触状態になることがなく、その間に空間部が形成されるので、枕の内部の通気性も維持されるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施形態としての枕本体の平面図。
【図2】図1のA−A線断面図。
【図3】図1のB−B線断面図。
【図4】図1のC−C線断面図。
【図5】中間調整用プレートの平面図。
【図6】図5のD−D線断面図。
【図7】図5のE−E線断面図。
【図8】下部調整用プレートの平面図。
【図9】図8のF−F線断面図。
【図10】図8のG−G線断面図。
【図11】一実施形態としての枕の縦断面図。
【図12】同横断面図。
【符号の説明】
1…枕本体 2…中間調整用プレート
3…下部調整用プレート 8…隆起部
11…枕
Claims (5)
- 枕本体(1) と、高さ調節のための調整用プレートとで構成されていることを特徴とする枕。
- 調整用プレートが2枚以上具備されている請求項1記載の枕。
- 枕本体(1) の両側に、隆起部(8) が形成されている請求項1又は2記載の枕。
- 枕本体(1) の表面側が凹凸状に形成されている請求項1乃至3のいずれかに記載の枕。
- 調整用プレートの表面が凹凸状に形成されている請求項1乃至4のいずれかに記載の枕。
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- 2003-08-05 JP JP2003205932A patent/JP2005052210A/ja active Pending
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