JP2005052043A - 乳糖分解酵素、それを産生する微生物および乳製品 - Google Patents

乳糖分解酵素、それを産生する微生物および乳製品 Download PDF

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Abstract

【課題】 本発明は、低温環境下において十分な乳糖分解活性を示し、かつ穏和な熱処理により、迅速な失活が可能な乳糖分解酵素を提供することを目的とする。
【解決手段】 本発明は、下記(1)〜(3)の理化学的性質
(1)分子量が139±10kDa、
(2)pH8.5において、5〜15℃の範囲で最大活性を示す、
(3)45℃、10分間の熱処理で、活性が最大活性の10%以下に低下する、
を有する乳糖分解酵素、それを産生する微生物およびその酵素を用いて製造した乳製品である。
【選択図】 図6

Description

本発明は、乳糖分解酵素に関する。さらに詳しくは本発明は、低温で高い活性を示し、熱処理により容易に失活し、乳製品の製造に有用な乳糖分解酵素に関する。また本発明は、該乳糖分解酵素を産生する微生物および乳製品に関する。さらに本発明は、これらの製造方法に関する。
乳糖(ラクトース)分解酵素は、アミノ酸配列の相同性からグリコシルヒドロラーゼに分類される酵素である。グリコシドヒドロラーゼは二つまたはそれ以上の炭水化物単位または炭水化物と非炭水化物間のグリコシド結合を加水分解する酵素の総称で、通常アミラーゼ、セルラーゼ、デキストラナーゼ等の多糖を分解する酵素とは区別されるが、その意味は厳密では無い。
乳糖分解酵素は食品産業で利用され、低乳糖牛乳の製造、チーズ製造時に副産物として生成する乳清中の乳糖からガラクトース、またはグルコースの製造等に用いられている。現在市販されている乳糖分解酵素はAspergillus oryzae由来であり、55〜60℃に至適反応温度を有する。
しかし、食品産業における原料の処理は、栄養価、鮮度および風味維持の為に低温環境下で行われる傾向にある。低温環境下で効果的な原料処理を可能にするため、低温でも高い基質特異性と活性を示す酵素が望まれている。また、熱処理が原料に与える影響を最小限にして製品の品質を向上させるため、加熱により容易に失活する酵素が望まれている。
そのため、低温性乳糖分解酵素に関して研究がなされ、Arthrobacter属やPseudoalteromonas属の微生物により産生される酵素について幾つかの報告がなされている(非特許文献1および2参照)。
しかし、現在までに報告されている酵素の至適反応温度はいずれも25℃以上で、5℃〜10℃における残存活性が高く、45℃の熱処理で失活するのに1時間程度を要する耐低温性酵素である。かかる酵素は、5℃〜10℃の低温でも活性を維持するが、45℃でも比較的長い時間活性を維持する。そのため、酵素を失活させる際の熱処理により製品品質に影響が出る場合がある。
ラブアンドクルズら(Loveland-Curtze, J.),「アルスロバクター亜族に属するサイクロフィリック分離株の生化学的および分類学的分析、並びにアルスロバクターサイクロラクトフィルスの特徴(Biochemical and phylogenetic analyses of psychrophilic isolates belonging to the Arthrobacter subgroup and description of Arthrobacter psychrolactophilus)」, sp. nov. Arch. Microbiol. 171:355-63,1999. フェルナンデスら(Fernandes, S.), 「低温馴化菌からのベータ−ガラクトシダーゼの精製、特徴および乳糖加水分解への応用(Beta-galactosidase from a cold-adapted bacterium: purification, characterization and application for lactose hydrolysis)」 Appl. Microbiol. Biotechnol. 58:313-321,2002.
本発明は、低温環境下において十分な乳糖分解活性を示し、かつ穏和な熱処理により、迅速な失活が可能な乳糖分解酵素を提供することを目的とする。
また本発明は、該乳糖分解酵素を産生する微生物を提供することを目的とする。
さらに本発明は、該乳糖分解酵素を用いて製造した、該乳糖分解酵素またはこれを産生する微生物を含有する乳製品を提供すること目的とする。
加えて本発明は、これらの製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明者は、自然界より新規な好低温性乳糖分解酵素生産菌を探索し、その酵素化学的諸性質を通して、実用化の可能性を検討した。
すなわち、本発明に係る新規な好低温性乳糖分解酵素は、下記(1)〜(3)の理化学的性質、
(1)分子量が139±10kDa、
(2)pH8.5において、5〜15℃の範囲で最大活性を示す、
(3)45℃、10分間の熱処理で、活性が最大活性の10%以下に低下する、
を併有する。
また本発明は、該乳糖分解酵素を産生する微生物である。
さらに本発明は、該乳糖分解酵素またはこれを産生する微生物を含有する乳製品である。
また本発明は、該乳糖分解酵素を産生する微生物を培養し、培養物から採取することを特徴とする乳糖分解酵素の製造方法である。
さらに本発明は、生乳および/または乳清を、該乳糖分解酵素の存在下、5〜15℃の温度で酵素処理することからなる乳製品の製造方法を包含する。
本発明によれば、低温環境下において十分な乳糖分解活性を示し、かつ穏和な加熱により、迅速な熱失活が可能な乳糖分解酵素を提供することができる。
また本発明によれば、該乳糖分解酵素を産生する微生物を提供することができる。
さらに本発明によれば、該乳糖分解酵素を用いて製造した、該乳糖分解酵素またはこれを産生する微生物を含有する乳製品を提供することができる。
加えて本発明によれば、これらの製造方法を提供することができる。
(乳糖分解酵素)
本発明の乳糖分解酵素は、下記(1)〜(3)の理化学的性質、
(1)分子量が139±10kDa、
(2)pH8.5において、5〜15℃の範囲で最大活性を示す、
(3)45℃、10分間の熱処理で、活性が最大活性の10%以下に低下する、
を有する乳糖分解酵素である。
本発明の乳糖分解酵素は、分子量が139±10kDaである。分子量はSDS−PAGEにより求められる。
本発明の乳糖分解酵素は、pH8.5において、5〜15℃の範囲で最大活性を示す。
本発明において、酵素活性は、次の方法で測定される。酵素の基質濃度が20mMの緩衝液を調製して反応液とし、酵素反応を行い、酵素反応はYoung Jun Choiらの方法に従い、反応液に酵素液を加えることにより開始し、反応停止後は直ちに氷冷、遮光し、ABS415nmを測定する。空試験は酵素の替わりに蒸留水を用い、対照試験は60℃、10分間加熱した酵素を用いる。酵素活性は以下の式(1)から求めた数値を、検量線式(2)に代入し算出する。
測定値=本試験−対照試験・・・(1)
検量線式:y=0.0023x+0.00106・・・(2)
酵素活性の単位(Unit)は、1分間あたりに基質を1μmol変換する酵素量とした。
また、本発明の乳糖分解酵素は、45℃、10分間の熱処理で、活性が最大活性の10%以下に低下する。また、本発明の乳糖分解酵素は、50℃で熱処理すると、5分間で、活性が最大活性の10%以下に低下するという性質も有する。すなわち、本発明の乳糖分解酵素は、低温で高い酵素活性を示し、かつ、短時間の熱処理による失活が可能な酵素である。
本発明の乳糖分解酵素は、10℃において、乳糖に対するミハエリス定数(Km)が50mMであるものを包含する。ミハエリス定数は、ラインウィーバーバークプロット(Linewearer−Burkプロット:南江堂発行「蛋白質・酵素の基礎実験法」堀尾武一、山下仁平編集、387頁、1981年)により算出する。活性は、乳糖の加水分解により遊離するグルコースを定量することにより算出する。
また、本発明の乳糖分解酵素は、10℃において、ONPG(o−ニトロフェニル−β−D−ガラクトピラノシド)に対するミハエリス定数が2.8mMであるものを包含する。
好熱性のThermus sp. A4、好熱性のBacillus sp.TA-11等から分離された耐熱性酵素は、70℃や55℃といった高温において、ONPGに対する親和性が5.9mM、13.5mMである。したがって、本発明の乳糖分解酵素は、それらと比較して著しく低い反応温度で同等、またはそれ以上の基質親和性を有し、産業的な有用性がある。
本発明の乳糖分解酵素は、1mMの、Na+、Mg2+、Li+およびK+から選ばれる金属イオンの存在下では活性が実質的に低下せず、1mMのZn2+の存在下で活性が最大活性の5%以下に低下する。本発明の乳糖分解酵素は、1mMの、Ca2+、Cu2+の存在下では50%程度、Mn2+、Ni2+、Co2+の存在下ではそれ以上の阻害が認められる。
酵素の種類により、酵素活性に対する金属イオンの影響は異なる。例えば、A. psychrolactophilus B7株の場合、Ca2+の存在によって酵素活性は61%に低下し、Cu2+の存在によって完全に阻害される。これに対し、好熱性のBacillus sp.TA-11乳糖分解酵素活性はCa2+の存在による酵素活性の低下はないことが報告されている。また好熱性のThermus sp. A4においてはCu2+により活性は68%に低下するものの、Zn2+、Mn2+、Co2+の存在における活性は上昇することが報告されている。
乳中には、Na+、K+、Ca2+イオン等が含まれている。本発明の乳糖分解酵素は、1mM CaCl2の存在により50%程度の阻害が認められる。しかしながら、Na+、K+による顕著な阻害は無いので、乳中における本酵素の乳糖分解活性は十分に残存するものと考えられる。
本発明の乳糖分解酵素は、10℃において、pH7.0〜8.5の範囲で最大活性を示す。牛乳のpHは、6.5〜6.8であり、そのpHにおいて本発明の乳糖分解酵素は十分活性を示し、長時間の処理においても十分な活性を保持することが可能である。
本発明の乳糖分解酵素は、N末端のアミノ酸配列は、配列番号1のアミノ酸配列で表される20個のアミノ酸残基からなるものが好ましい。
また、本発明の乳糖分解酵素は、N末端のアミノ酸配列は、配列番号2のアミノ酸配列で表される338個のアミノ酸残基からなるものが好ましい。また、配列番号2のアミノ酸配列において、アミノ酸の一部が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列で表されるものが好ましい。該乳糖分解酵素は、上記理化学的性質を有する限り、アミノ酸の欠失、置換もしくは付加の程度は問わない。乳糖分解酵素は、好ましくは、配列番号2で表されるアミノ酸配列において、好ましくは20個以下、より好ましくは10個以下、さらにより好ましくは5個以下のアミノ酸が欠失、置換もしくは付加したタンパク質である。
(微生物)
また本発明は、該乳糖分解酵素を産生する微生物である。微生物は、土壌細菌から低温下での乳糖分解活性を有するものをスクリーニングすることにより得ることができる。微生物は、アルスロバクターサイクロラクトフィラス(Arthrobacter psychrolactophilus)から分離することができる。好ましい微生物は、受託番号FERM P−19429である。
(乳糖分解酵素の製造方法)
また本発明は、該乳糖分解酵素を産生する微生物を培養し、培養物から該乳糖分解酵素を採取することを特徴とする乳糖分解酵素の製造方法である。
培養法としては一般に酵素の生産に用いられている方法が採用されるが、液体培養法では、特に好気性に保つために深部通気攪拌培養が好ましく、実験室的にはフラスコによる通常の振盪培養が適している。培養温度は5〜15℃で可能であるが、好ましくは7〜12℃に保つことが望ましい。培養のpHは7〜8.5付近で可能である。培養日数は1〜6日間で可能である。培地としてYPL培地等を使用することが好ましい。
培養物中に蓄積された本発明の酵素を採取するためには、通常の酵素の分離精製法が利用できる。すなわち、本発明の酵素は培養菌体中に含まれているので、まず培養物を減圧濾過または遠心分離することによって菌体を得る。菌体をリン酸緩衝液などの適当な緩衝液に懸濁し、超音波破砕法やフレンチプレス法で破砕後、遠心分離し上清(細胞抽出液)を採取する。この細胞抽出液中に含まれる本酵素の精製は、通常のタンパク質の精製法、例えばイオン交換クロマトグラフィー、ゲルろ過等の方法により行われる。
(乳製品)
さらに本発明は、該乳糖分解酵素またはこれを産生する微生物を含有する乳製品である。すなわち本発明の酵素で酵素処理した乳製品は、本発明の酵素または該酵素を産生する微生物を含有することがある。
(乳製品の製造方法)
さらに本発明は、生乳および/または乳清を、該乳糖分解酵素の存在下、5〜15℃の温度で酵素処理することからなる乳製品の製造方法を包含する。
上記の酵素処理の後、少なくとも45℃で10分間、熱処理することにより、該乳糖分解酵素を失活させることができる。熱処理を長時間行うことは乳製品の品質に悪影響を与えるため好ましくなく、失活のための熱処理は45℃又はそれより若干高い温度で10〜15分間行うことが好ましい。
乳製品として、低乳糖乳、チーズ、乳清、乳糖溶液、乳酒または発酵乳が挙げられる。以下、実施例により本発明を説明する。
(微生物のスクリーニング)
(材料)
5-bromo-4-chloro-indolyl-β−D-galactopyranoside(X-Gal)は、Molecular Probes社製(米国)を使用した。活性測定に使用するo-nitrophenyl-β−D-galactophyranoside (ONPG)は、シグマ社製を使用した。その他の試薬は、特記しない限り和光純薬工業の特級を使用した。
(器具)
分光光度計はベックマン社製「DU−70 Spectrophotometer」を使用した。pHメーターは堀場製作所製「カスタニーACTpHメーター」を使用した。遠心式限外濾過膜は日本ミリポア社製「ウルトラフリーC3」、電気泳動槽はアトー社製「AE−6500」、泳動用電源はアトー社製「AE−8250」を用いた。また、酵素活性測定の恒温槽は旭テクノグラス社製「THERMO REGULATOR CTR1100」を使用し、振盪培養機はタイテック社製BR−3000Lを使用した。
(方法)
北海道内で採取した土壌を、1%乳糖を含む表1に示す液体基本培地5mlに少量接種し、5℃、140rpmで振盪培養した。微生物の増殖により濁度の上昇が認められたサンプルについて、その培養液一白金耳を新鮮な1%乳糖液体基本培地に植え継いだ。これを5回繰り返した。
Figure 2005052043
次に、40mlの0.2%X−Galを塗布した基本培地を用い、1.5%寒天平板に画線塗沫し、X−Galを分解して青く発色するコロニーを選抜した。同様の操作を繰り返して純粋分離を行った。
純粋単離した株を、1%乳糖を含む液体基本培地100mlに植菌して、5℃、140rpmで生育を確認した。
濁度の上昇が認められた5試料は、X−Galを塗布した固体基本培地上で青く発色するコロニーを形成した。またこれらの5試料は、5℃で唯一の炭素源を乳糖として生育した。その結果、低温性乳糖分解酵素を産生する単離株としてF1〜F5株の5株を得た。
(生育温度域の検討)
1%乳糖を含む表1に示す基本液体培地にF1〜F5株の各菌体をOD660nmが0.1となるよう植菌し、135rpmで0℃、28℃、29℃、30℃で振盪培養を行った。濁度の上昇を指標に、菌体が増殖するか否かを判定した。
いずれの単離株も20〜25℃で最も生育が良好であった。F1〜F5株のいずれも0℃で生育が認められた。一方、28〜29℃でも濁度の上昇が認められたが、30℃においては5株のいずれにおいても明確な濁度の上昇が認められなかった。このことから、単離株5株は0〜29℃で増殖することが確認できた。
(酵素の調製)
表1に示す基本液体培地で定常期に達したF1〜F5株の菌体1mlを、ネジ口エッペンチューブを用いて遠心(15,000rpm、10分、4℃)し、集菌した。次にガラスビーズによる破砕(4,600rpm、30秒、氷中2分、7回)を行い、遠心分離(15,000rpm、10分)により得られた上清を酵素液とした。
(酵素活性測定)
基質にはONPGを使用し、基質濃度が20mMとなるように、50mM ホウ酸緩衝液(pH8.5)を調製して、遮光、氷冷した。これを反応液とし、酵素反応を行った。
酵素反応はYoung Jun Choiらの方法に従い、5℃、2分間予備加温した後に、反応液760μlに対して40μlの酵素液を加えることにより開始した。反応停止には200μlの1M NaCO3を用いた。反応停止後は直ちに氷冷、遮光し、ABS415nmを測定した。
空試験は酵素の替わりに蒸留水を用い、対照試験は60℃、10分間加熱した酵素を用いた。
酵素活性は以下の式(1)から求めた数値を、ONP検量線式(2)に代入しONP濃度を算出した。
測定値=本試験−対照試験・・・(1)
検量線式:y=0.0023x+0.00106・・・(2)
酵素活性の単位(Unit)は、1分間あたりに基質を1μmol変換する酵素量とした。
F1〜F5株の産生する酵素の活性を図1に示す。
F1〜F5株のいずれの菌体においても、乳糖分解活性は菌体内に存在していることが認められた。さらに、活性は反応条件5℃において十分検出することが可能であった。
(最適pHの検討)
表2に示すYPL液体培地を用いて、F1〜F5株を5℃、135rpm、振盪培養条件下で定常期まで培養した。菌体湿重量の5倍の5mMリン酸緩衝液を加えて懸濁し、この懸濁液を出力9、60%照射で超音波破砕を行った。超音波照射による熱失活を防ぐため、30秒ごとに5分間の氷冷を行う操作を10回繰り返した。破砕後、4℃、12,000×g、20分間遠心分離を行い、上澄み液を酵素液とした。
Figure 2005052043
20mMのONPGを含むブリトン&ロビンソン緩衝液を種々のpH(pH5〜10)に調製しこれを反応液とした。前述と同様な方法で、F1〜F5株の無細胞抽出液について酵素活性を測定した。反応温度は5℃で実施した。
その結果を図2に示す。F1〜F5株由来乳糖分解酵素は、反応液pHが8.0〜8.5で最大活性を示した。またpH7.0付近においても、活性は50%以上残存していた。
(最適温度の検討)
表1に示す基本液体培地で定常期に達したF1〜F5株の菌体1mlを、ネジ口エッペンチューブを用いて遠心分離(15,000rpm、10分、4℃)し、集菌した。次にガラスビーズによる破砕(4,600rpm、30秒、氷中2分、7回)を行い、遠心分離(15,000rpm、10分)により得られた上清を酵素液とした。
20mMのONPGを含む50mMホウ酸緩衝液を調製し反応液とした。
前述の方法で0〜50℃までの反応液温度で酵素活性を測定した。
その結果を図3に示す。最大活性を示す温度は10℃であり、比活性はF1株、F2株、F3株、F4株、F5株はそれぞれ0.195、0.221、0.185、0.208、0.161(Unit/mg)であった。
また、0〜30℃においても高い活性を検出することができた為、温度特性が異なる複数の酵素タンパク質による可能性が考えられた。そのため活性染色によるアイソザイムの検出を試みた。
(アイソザイムの検出)
F1〜F5株由来の酵素液を10,000cut−offの遠心式限外濾過膜を使用して、10Unit/10μlに濃縮した。7.5%のポリアクリルアミドゲルを調製し、未変性状態で10Unitの酵素量を泳動した後に、250μMのX−Galを含む50mMのホウ酸緩衝液(pH8.5)を用いて、5℃および30℃で10時間程度反応させて活性を検出した。
5℃において、F1〜3株およびF5株で、移動度の低い位置に明確な活性を検出することができた。F4株においては、活性染色による活性バンドの検出はできなかった。
30℃において、F1株〜F3株およびF5株で、移動度の低い位置および移動度の高い位置に活性が認められた。F4株においては、活性染色による活性バンドの検出はできなかった。F2株は、移動度の低い位置のみに活性が認められた。
単離したF1〜5株由来の酵素は、活性染色における泳動パターンが類似しているものの、温度特性には違いが認められ、いずれも低温で高い乳糖分解酵素活性を有する新規な乳糖分解酵素活性であることが明らかになった。
アイソザイムの存在が認められなかったF2株を独立行政法人産業技術総合研究所 特許生物寄託センターに寄託した(受託番号FERM P−19429、平成15年7月15日)。
(F2株由来の乳糖分解酵素の精製)
F2株由来の酵素の精製を行い、酵素化学的諸性質を検討した。
(実験材料)
精製は、ホワットマン社製「Cellulose DE-52」、東ソー製「TOYOPEARL Butyl- 650S」および同「TOYOPEARL HW-75F」を使用した。その他の試薬は、和光純薬工業の特級を使用した。
(実験器具)
冷却遠心機はトミー精工社製「RX-200」を使用した。超音波破砕機はBranson社製(米国)「Ultrasonics sonifier450」を使用した。精製には、アトー社製「ペリスタポンプ SJ-1211」、カラムは「LonpakKc-811」、フラクションコレクターはアドバンテック社製「SF-2100を」使用した。振盪培養機は、タイテック社製「BR-3000L」を使用した。
(F2株の大量培養)
F2株をYPL培地100mlを使用し、135rpm、5℃でOD660nm20.0まで培養した前培養液を直接YPL1.0Lに加え、120rpm、96時間培養した。培養液を12,000×g、4℃で遠心分離した後、沈澱物を0.9%NaCl溶液で懸濁した。これを2回繰り返して菌体を洗浄した後、−20℃に保存した。
培養96時間後の、OD660nm28.0の培養液1Lから集菌を行い、湿重量約80gの菌体を得ることができた。得られた菌体は−20℃に保存した。
(菌体破砕)
−20℃で保存した菌体を穏やかに溶かし、これに菌体湿重量に対し5倍の5mMリン酸緩衝液を加えて懸濁した。この懸濁液を出力9、60%照射で超音波破砕を行った。超音波照射による熱失活を防ぐため、30秒ごとに5分間の氷冷を行う操作を15回繰り返した。破砕後、4℃、12,000×g、20分間遠心分離を行い、上澄み液を酵素液とした。
(硫安沈澱法)
酵素液に、40%飽和となるように硫酸アンモニウムを加え、30分間放置した。その後4℃、12,000×g、20分間遠心分離を行い、得られた沈澱を5mMリン酸緩衝液(pH7.0)で適当量に懸濁した。
湿重量68.1gの菌体から、比活性0.0511(U/mg)の酵素液357.5mlを得ることができた。これを試料として40%飽和硫安沈澱を行い、得られた沈澱物を5mMリン酸バッファー(pH7.0)150mlに溶解した。この結果、比活性0.427(U/mg)の硫安画分150mlを得た。
(陰イオン交換クロマトグラフィー)
DEAE Cellulose DE52を用いて、硫安画分の精製を行った。すなわち、5mMリン酸ナトリウム緩衝液(pH7.0)で平衡化したDEAE Cellulose DE52カラム(2.5×14cm、83cm3)に硫安画分を添加した。210mM塩化ナトリウムを含む5mMリン酸緩衝液を使用し、カラム体積の2倍量の緩衝液で洗浄した後、210mMと390mMの塩化ナトリウムを含む5mMリン酸緩衝液(pH7.0)を用いたリニアグラジエント溶出を行い、流速3ml/minで5mlずつ分取した。
酵素活性の検出されたフラクションNo.30からNo.40を回収し、比活性2.06(U/mg)の酵素液47.5mlを得た。
(疎水性クロマトグラフィー)
フラクションNo.30〜No.40に、1Mとなるように硫安を加え、これを試料とした。1Mの硫安を含む5mMリン酸緩衝液(pH7.0)で平衡化したButyl Toyopearl 650Sに試料を加え、カラム体積の2倍量の緩衝液で担体を洗浄した。450mMと350mMの硫安を含む5mMリン酸緩衝液(pH7.0)を用いたリニアグラジエント溶出を行い、流速1.5ml/minで5mlずつ分取した。
酵素活性の検出されたフラクションNo.26〜No.28を回収し、比活性21.6U/mgの酵素液12.5mlを得た。
(ゲルろ過クロマトグラフィー)
フラクションNo.26〜No.28を、10,000cut−offの遠心式限外濾過膜で濃縮し、これを試料とした。300mMリン酸緩衝液(pH8.5)で平衡化したTOYOPEARL HW-75F(2.5×111.0cm、544.6cm3)に試料を添加し、流速0.3ml/minで5mlずつ分取した。
酵素活性の検出されたフラクションNo.87〜No.90を回収し、比活性33.3U/mgの酵素液19.0mlを得た。
(SDS-PAGEによる酵素の純度検定)
フラクションNo.87〜No.90の酵素の純度検定は、SDS-PAGEをレムリの方法に準じて7.5%ゲルを用いて行った。ゲルの染色は0.25%「Coomassie Brilliantblue R250」を用いた。
精製により得られた酵素はSDS-PAGE上で一本のバンドとして現れ、電気泳動的に単一であった。F2株由来乳糖分解酵素は、精製度625倍、5.80%の回収率で精製することができた。
以上の手順により、フラクションNo.87〜No.90を精製F2株由来乳糖分解酵素(以下F2酵素という)として得た。
(F2酵素の諸性質の評価)
(材料)
N末端アミノ酸配列に用いたPVDF膜はアプライドバイオシステムズ社の「Pro Blott」を用いた。分子量推定には、バイオラッドラボラトリーズ社製「ハイレンジマーカー」およびアマシャムファルマシア社製「LMW Gel Filtration Calibration Kit」を使用した。遺伝子のクローニングにはタカラバイオ社製「DNA ligation kit ver.2」を使用した。その他試薬は、特記しない限り和光純薬工業の特級を使用した。
(器具)
N−末端ブロッティング用泳動槽は、日本エイドー社製のセミドライ型泳動槽を使用した。N末端アミノ酸配列分析にはアプライドバイオシステムズ社製の「Procisse49X-HTプロテインシーケンサー」を使用した。遺伝子配列の決定には、アマシャムファルマシア社製の「Long-Read Tower DNAシークエンサー」を使用した。
(分子量の測定)
F2酵素の純度検定は、SDS-PAGEをLaemmliの方法に準じて7.5%ゲルを用いてゲルの染色は0.25% 「Coomassie Brilliantblue R250」を用いた。SDS-PAGEによって算出した乳糖分解酵素のサブユニットの分子量は139±10kDaであった。
(酵素活性に対するpHの影響)
10倍に濃縮したF2酵素4μlを、pH5〜10に調製した36μlのブリトン&ロビンソン緩衝液に希釈し、4℃、6時間放置した。その後、残存活性を測定した。その結果を図4に示す。F2酵素は10℃において、pH8.0で最大活性を示した。またpH7.0における残存活性は80%以上であった。
(酵素のpH安定性)
F2酵素の安定性について検討した。その結果を図5に示す。F2酵素は、pH7.0〜10.0の広い範囲で安定していることがわかる。
(酵素活性への温度の影響)
F2酵素を使用し、ホウ酸緩衝液を用いて酵素活性測定を行った。その結果を図6に示す。F2酵素は、反応温度が10℃で最大活性を示した。さらに0℃における残存活性は88%で、十分な活性を保持していた。
(酵素の熱安定性)
F2酵素を30〜50℃で0〜120分処理した後、残存活性を測定した。その結果を図7に示す。F2酵素は、45℃、10分で完全に失活することが認められた。また。50℃においては5分以内の処理で活性の消失が認められた.
(ONPGに対する親和性)
100〜1,000μMの間で基質濃度を変えたラインウィーバーバークプロットよりKmを算出し、F2酵素のONPG基質に対する親和性を調べた。その結果を図8に示す。F2酵素のONPGに対する親和性(Km)は10℃において2.8mMであった。
(乳糖に対する親和性)
250〜5,000μMの間で基質濃度を変えたラインウィーバーバークプロットよりKmを算出し、F2酵素の乳糖に対する親和性を調べた。その結果を図9に示す。活性測定は、乳糖の加水分解により遊離するグルコースを定量することにより算出した。乳糖に対する親和性(Km)は50mMであった。
(金属イオンの影響)
金属イオンをそれぞれ1mMとなるよう反応液を調製し,F2酵素の活性に対する金属イオンの影響を調べた。
その結果を表3に示す。F2酵素おいて、Na+、Mg2+、Li2+、K+による阻害は認められなかった。一方、Ca2+、Cu2+では50%程度、Mn2+、Ni2+、Co2+ではそれ以上の阻害が認められた。Zn2+においては、99%の活性が消失した。
Figure 2005052043
(N末端アミノ酸配列)
フラクションNo.26〜28を試料としてSDS-PAGEを行い、次にセミドライブロッティング泳動槽を用いてPVDF膜へ転写(100V、25mA、3時間)を行った。転写を行ったPVDF膜をCBB染色した後、脱色液に浸し、バンドが確認できる迄脱色した。脱色したPVDF膜を超純水で洗浄し乾燥させた。検出されたバンドをProcisse49X-HTプロテインシーケンサーを用いて分析した。
F2酵素のN末端アミノ酸配列はMTPADVSYITDQGPGSGLRV(配列番号1)であった。
(部分アミノ酸配列)
決定したN末端アミノ酸配列およびArthrobacter sp. C2-2およびA. psychrolactophilus B7株と相同性の高いアミノ酸配列からプライマーを作成し、反応条件94℃1min、57℃1min、72℃1min、30サイクルでPCRを行った。ポリエチレングリコール沈澱により増幅断片を精製した後に、「Takara ligation Kit」を使用してEscherichia coliへ形質転換を行った。得られた部分遺伝子を使用し、DNAシークエンサーを用いて塩基配列の決定を行った。
F2酵素の部分構造遺伝子の塩基配列から338アミノ酸残基を決定した(配列番号2)。
(F2酵素による生乳中の乳糖分解)
(材料)
グルコースの定量には和光純薬工業社製グルコースB−テストキットを使用した。薄層クロマトグラフィーにはフナコシ株式会社製「フナセルSF」微結晶セルロース薄層プレートを使用した。その他試薬は、特記しない限り和光純薬工業の特級を使用した。
(器具)
分光光度計はベックマン株式会社製「DU-70 Spectrophotometer」を使用した。pHメーターは堀場製作所製「カスタニー ACTpHメーター」を使用した。酵素活性測定の恒温槽は旭テクノグラス株式会社製「THERMO REGULATOR CTR1100」を使用した。遠心式限外濾過膜は日本ミリポア社製「ウルトラフリーC3」を使用した。
(生乳中の乳糖濃度測定)
試料として用いる生乳中の乳糖濃度は、レイン・エイノン法で定量した。すなわち、6.92%硫酸銅溶液を、力価が1±0.005となるように調製した後、硫酸銅溶液5mlにアルカリ性酒石酸ナトリウム溶液(34.6%酒石酸ナトリウム、10%水酸化ナトリウム)5mlを加え、蒸留水10mlを加えた。牛乳5gを100mlの蒸留水に希釈し、これを試験溶液として使用した。硫酸銅溶液をフラスコで強く加熱した後、1%メチレンブール溶液数滴を滴下して、試験溶液で滴定を行った。滴定に要した試験溶液の液量から、レイン・エイノン乳糖定量法を使用して乳糖量を算出した。
定量分析の結果、試料として使用する生乳中の乳糖濃度は4.2%の無水乳糖を含有していた。
(精製酵素の調製)
F2株の無細胞抽出液より、精製度491倍、比活性21.6(Unit/mg)の部分精製酵素液を得た。得られた部分精製酵素液は、遠心式限外濾過膜により3(Unit/ml)まで濃縮し、これを試料に添加する酵素とした。
(生乳の酵素処理)
生乳1mlに対し、1Unitの部分精製酵素を添加し、十分に混合した。10℃の低温下で酵素処理を実施し、反応停止は、10%(v/v)トリクロロ酢酸溶液となるように試料を調製し、5,000×g、10分の遠心分離後、上清を回収した。得られた上清を試料として、グルコース濃度、および薄槽クロマトグラフィーにより糖の検出を行った。
(薄層クロマトグラフィーによる還元糖の検出)
2−プロパノール/水(17:3、v/v)を調製し、これを展開溶媒とした。薄層板に酵素処理を行った生乳試料1.0μlをスポットし、展開した。展開後、5%飽和硝酸銀溶液を含むアセトン溶液、0.5M水酸化ナトリウム−エタノール溶液、5%チオ硫酸ナトリウム溶液の順で薄層板に噴霧し、酵素反応により遊離する還元糖を検出した。
(生乳中のグルコース濃度の定量)
酵素反応によって乳糖から遊離するグルコース濃度を、グルコース−B−テストキットを用いて定量した。
乳糖は、酵素を添加後、24時間で約80%が分解された。反応96時間後、乳中の乳糖濃度は90%以上が分解され、乳中の乳糖は十分に減少した(図10)。
本発明の乳糖分解酵素を使用することにより、栄養価、鮮度、食味などの良好な低乳糖牛乳を製造することが可能となり、また、品質の良好なガラクト−スやグルコースを製造することが可能となる。
F1〜F5株の産生する乳糖分解酵素の活性を示す図である。 F1〜F5株由来の乳糖分解酵素の活性に与えるpHの影響を示す図である。 F1〜F5株由来の乳糖分解酵素の活性に与える温度の影響を示す図である。 F2酵素の酵素活性に対するpHの影響を示す。 F2酵素のpH安定性を示す図である。 F2酵素の活性に与える温度の影響を示す図である。 F2酵素の熱安定性を示す図である。 F2酵素のONPGに対する親和性を示す図である。 F2酵素の乳糖に対する親和性を示す図である。 F2酵素による生乳中の乳糖分解の経時変化を示す図である。

Claims (16)

  1. 下記(1)〜(3)の理化学的性質
    (1)分子量が139±10kDa、
    (2)pH8.5において、5〜15℃の範囲で最大活性を示す、
    (3)45℃、10分間の熱処理で、活性が最大活性の10%以下に低下する、
    を有する乳糖分解酵素。
  2. 10℃における、乳糖に対するミハエリス定数(Km)が50mMである請求項1に記載の乳糖分解酵素。
  3. 1mMの、Na+、Mg2+、Li+およびK+から選ばれる金属イオンの存在下では活性が実質的に低下せず、1mMのZn2+の存在下で、活性が最大活性の5%以下に低下する請求項1に記載の乳糖分解酵素。
  4. 10℃において、pH7.0〜8.5の範囲で最大活性を示す請求項1に記載の乳糖分解酵素。
  5. 10℃において、ONPG(o−ニトロフェニル−β−D−ガラクトピラノシド)に対するミハエリス定数(Km)が2.8mMである請求項1に記載の乳糖分解酵素。
  6. N末端のアミノ酸配列は、配列番号1のアミノ酸配列で表される請求項1に記載の乳糖分解酵素。
  7. N末端のアミノ酸配列は、配列番号2のアミノ酸配列、または配列番号2のアミノ酸配列において、アミノ酸の一部が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列で表される請求項1に記載の乳糖分解酵素。
  8. 請求項1に記載の乳糖分解酵素を産生する微生物。
  9. 微生物は、土壌細菌である請求項8に記載の微生物。
  10. 微生物は、アルスロバクターサイクロラクトフィラス(Arthrobacter psychrolactophilus)である請求項8に記載の微生物。
  11. 微生物は、受託番号FERM P−19429である請求項8に記載の微生物。
  12. 請求項1に記載の乳糖分解酵素またはこれを産生する微生物を含有する乳製品。
  13. 請求項1に記載の乳糖分解酵素を産生する微生物を培養し、培養物から採取することを特徴とする乳糖分解酵素の製造方法。
  14. 生乳および/または乳清を、請求項1に記載の乳糖分解酵素の存在下、5〜15℃の温度で酵素処理することからなる乳製品の製造方法。
  15. 酵素処理の後、45℃で、少なくとも10分間、熱処理することからなる請求項14に記載の製造方法。
  16. 乳製品は、低乳糖乳、チーズ、乳清、乳糖溶液、乳酒または発酵乳である請求項14に記載の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN102653746A (zh) * 2012-04-12 2012-09-05 大连大学 微生物发酵生产低温β-半乳糖苷酶的方法
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