JP2005051685A - 超音波センサの共振周波数調整方法及び装置 - Google Patents

超音波センサの共振周波数調整方法及び装置 Download PDF

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Abstract

【課題】超音波センサの共振周波数調整方法及び装置において、共振系を持つ複数の超音波受波素子の共振周波数を目標値に高精度に調整することを可能とする。
【解決手段】ベース基材に形成したダイアフラム構造のメンブレン部に、超音波を受けて圧電効果により電圧を発生する強誘電体薄膜を形成した超音波センサの共振周波数を調整する方法であって、センサの共振周波数が目標値に近付くように、メンブレン部のベース基材支持層をレーザ照射によりトリミングし、又はレーザ照射により金属薄膜を転写してデポジットする。
【選択図】図9

Description

本発明は、超音波センサの共振周波数調整方法及び装置に関するものである。
従来、超音波センサにおける受波素子は、圧電素子などの電気機械変換素子にシリコンダイアフラムなどの構造を有する共振器を圧接し、その共振作用を利用して大振幅の超音波振動を得ている。従って、超音波受波素子は、(1)機械的振動を電気的信号に変換する圧電素子等の変換手段と電気信号を発生する発生手段とを含む電気的共振系と、(2)シリコンダイアフラムなどの構造の共振器を含む機械的共振系の2つから成る。これらの2つの共振系が共に同一周波数であるとき、もっとも効率よく超音波振動が得られることは明らかであるが、共振器の寸法精度、圧電素子の厚み、誘電率のばらつき等の要因で各共振系の共振周波数のずれが生じることがある。圧電素子の等価モデルを図13(a)に示し、そのインピーダンスの周波数特性を図13(b)に示す(非特許文献1参照)。
一方、アレイ状の超音波センサにおいて、各受波素子への入射音波波形の反射波到達時間遅れを利用して、遅延加算処理を行うことで、入射角度方向における検出対象までの距離を求める技術が知られている(特許文献1)。また、このような超音波センサにおいて、ダイアフラム構造のメンブレン部に、圧電効果により電圧を発生する強誘電体薄膜を形成した超音波受波素子が知られている。
川端 昭著「やさしい超音波工学」工業調査会出版 1998年 特開2002−156451号公報
上記のようなメンブレン部に強誘電体薄膜を形成した超音波受波素子を複数個アレイ状に配置したセンサにおいて、超音波受波素子への入射音波波形について遅延加算により距離情報を取得する場合、各受波素子での共振周波数がばらついていると、ノイズ成分が多くなり、対象物体を正確に検出できないことが生じる。
本発明は、上記課題を解決するもので、機械的及び電気的共振系を持つ複数の超音波受波素子の共振周波数を目標値に高精度に調整することが可能な超音波センサの共振周波数調整方法及び装置を提供することを目的とする。
請求項1の発明は、ベース基材に形成したダイアフラム構造のメンブレン部に、超音波を受けて圧電効果により電圧を発生する強誘電体薄膜を形成した超音波センサの共振周波数を調整する方法であって、センサの共振周波数が目標値に近付くように、前記メンブレン部のベース基材支持層をレーザ照射によりトリミングすることを特徴とする。
請求項2の発明は、ベース基材に形成したダイアフラム構造のメンブレン部に、超音波を受けて圧電効果により電圧を発生する強誘電体薄膜を形成した超音波センサの共振周波数を調整する方法であって、センサの共振周波数が目標値に近付くように、前記メンブレン部のベース基材支持層をレーザ照射により金属薄膜を転写してデポジットすることを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項2に記載の超音波センサの共振周波数調整方法において、デポジットする金属薄膜は、チタン又はクロムとすることを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項3に記載の超音波センサの共振周波数調整方法において、窒素雰囲気中でデポジットすることを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の超音波センサの共振周波数調整方法において、調整対象のセンサの共振周波数を測定し、目標の共振周波数との差から、調整量としてのデポジット量又はトリミング量を決定し、デポジット又はトリミングによる調整処理の後に、再びセンサの共振周波数を測定し、目標値との差が所望の量より大きいときは再度調整を繰り返すことを特徴とする。
請求項6の発明は、請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の超音波センサの共振周波数調整方法において、使用するレーザは、フェムト秒レーザであることを特徴とする。
請求項7の発明は、請求項5又は請求項6に記載の超音波センサの共振周波数調整方法において、調整量に応じて、ダイアフラム構造のメンブレン部のベース基材支持層に対するトリミング用又はデポジット用のレーザ照射位置を変更することを特徴とする。
請求項8の発明は、請求項7に記載の超音波センサの共振周波数調整方法において、レーザ照射位置と共振周波数の変化量の関係を定量化して制御テーブルを生成し、そのテーブルを参照してレーザ照射位置を決定することを特徴とする。
請求項9の発明は、ベース基材に形成したダイアフラム構造のメンブレン部に、超音波を受けて圧電効果により電圧を発生する強誘電体薄膜を形成したアレイ状超音波センサの共振周波数調整を行う装置であって、調整ステージにあるアレイ状超音波センサのダイアフラム構成のメンブレン部をトリミング又はデポジットするレーザ装置と、アレイ状超音波センサの共振周波数を測定する手段と、前記手段による共振周波数の測定結果に基づいて前記レーザ装置でのトリミング又はデポジットの調整量を演算する手段と、アレイ状超音波センサの受波素子を調整ステージにアライメントする治具とを備えたことを特徴とする。
請求項1の発明によれば、メンブレン部のベース基材支持層をレーザ照射によりトリミングするので、センサの機械的共振周波数を上げて、目標値に近付けることができる。
請求項2の発明によれば、メンブレン部のベース基材支持層をレーザ照射により金属薄膜を転写してデポジットするので、センサの機械的共振周波数を下げて、目標値に近付けることができる。
請求項3の発明によれば、リアルタイムでの計測・制御を可能にする。
請求項4の発明によれば、デポジットする金属薄膜の酸化を抑えることができ、ベース基材との密着度が向上する。
請求項5の発明によれば、目標値に向けて精度の高い共振周波数の調整が可能となる。
請求項6の発明によれば、瞬時に局部的に処理できるので、熱影響の少ない高精度な加工ができる。
請求項7の発明によれば、目標値の共振周波数に調整することを簡易に制御できる。
請求項8の発明によれば、上記調整を簡易に高速に制御できる。
請求項9の発明によれば、リアルタイムで共振周波数の計測・調整制御を可能にする。
以下、本発明の超音波センサの共振周波数調整方法及び装置について、図面を参照して説明する。図1は本発明の調整方法が適用される一例としてアレイ状超音波センサの超音波受信源2を示す。この超音波受信源2は、矩形のベース基材上に、アレイ状に縦横ピッチd,e(例えば、共に1.8mm)で配置された複数個の受波素子20を有するチップである。素子の縦横ピッチは任意の値を採用でき、必ずしも均等間隔で並ぶ必要はない。また、2次元的配置のものに限られず、1次元配置のものでも構わない。
図2は一つの受波素子20(センサ素子)の断面構成を示している。受波素子20は、SOI基板をベース基材に、下面側から上面側に順に、SiO,Si,SiO,Si(活性層),下面電極のPt/Ti,強誘電体薄膜としてのPZT,上面電極Ptから成る。強誘電体薄膜は、超音波を受けて圧電効果により電圧を発生するものである。この受波素子20は、ベース基材をダイアフラム構造とされ、そのメンブレン部21に強誘電体薄膜が形成されている。ダイアフラム構造は、ベースのシリコン層に下面側からシリコン異方性エッチング等を施すことにより、矩形状斜面を持つ開口凹部22を形成することにより作製されている。Si層が露出する開口凹部22の窓の縦横一辺の長さ(メンブレン部21に相当する一辺長さ)は、例えば、500〜600μmであり、メンブレン部21の厚みは、例えば、4.22μmである。
受波素子20の受波原理を説明すると、メンブレン部21が、圧力波(送波素子が送波した圧力波が物体にあたって反射した波)を受けると、PZT(強誘電体薄膜)に応力が発生し、その圧電効果により微小な電荷(電圧)を発生する。この電圧を、Pt(白金)の電極(PZTの上部と下部)を通して外部に出力する。ここに、ダイアフラム構造部の共振振動を利用して、圧電から発生する電圧を増大させ、感度を高めている。
受波素子20は、圧力波の共振周波数が、例えば、100kHzになるように設計されているが、実際は、エッチングばらつき、成膜時の膜厚分布等に起因して、ダイアフラム構造部やメンブレン部21の厚みのばらつき、開口凹部22の径寸法ばらつき、各膜のヤング率、密度等により、共振周波数が数%ばらつく。ここに、アレイ状センサをセンサ装置に用いた場合、複数の受波素子20を有することから、全ての受波素子20の共振周波数を揃える必要がある。なお、素子の共振周波数fは、開口凹部22の縦横寸法をa,b、厚みをh、密度をρ、ヤング率をE、ポアソン比をνとしたとき、次式となる。
Figure 2005051685
ここで、図3を参照して、具体的に、アレイ状センサを搭載した超音波センサ装置の概略構成について説明する。超音波センサ装置は、所定周波数の音波を発する音源としての超音波発信源1と、それに近接して配置され、検出対象Tによる反射波を受信する超音波受信源2と、超音波発信源1の発信素子を駆動する発信駆動部4と、受信波形を記憶させる波形記憶部7と、センサの指向角に合わせた各受信素子毎の遅延時間を設定する遅延部8と、加算部9と、結果記憶部10と、センサ各部をプログラムに基づいて制御するマイクロコンピュータ等の制御部3とを備える。図示では簡単化のため、発信素子及び受波素子を4個(A,B,C,D)だけ示している。
超音波受信源2には、発信された超音波の反射波が同時に複数の方向から入射される。いま、図4に示すように、超音波受信源2への入射波である反射波の波面が、1次元的に等間隔に並んでいる受波素子A,B,C,Dの面に対して角度θであるとする。反射波は複数の受波素子に到達するため、各受波素子はθに依存した時間だけ遅れた反射波を受信する。つまり、遅延量(時間)が入射角θに相当するものとなるので、各受波素子の間隔(素子中心間のピッチ)をdとし、音速をvとすると、素子Bの遅れ時間は、dsinθ/vとなり、素子Cの遅れ時間は、2dsinθ/vとなる。従って、各信号波形をこの遅延時間だけずらせて、各信号波形を加算処理することで、入射角θ方向からの反射波を検出することができる。
図5には信号波形の処理の方法を示している。図5(a)のように、各受波素子の出力信号を同じ時間軸で見ると、各受波素子の位置に応じた時間遅れを有する波形となる。これを、角度θに対応する遅延時間又はパターンに設定した遅延部8を通すことにより、図5(b)のように、各受波素子の信号波形毎に入射角に相当する遅延時間だけ信号波形をシフトさせ、入射波の位相を揃える。次いで、図5(c)のように、これら遅延波形を加算処理することにより合成波を得て、一つの角度方向の入射波形を取り出すことができる。こうした演算処理を制御部3の制御により複数の角度方向について繰り返し行うことで、それら合成波の内の振幅が最大となる方向に検出対象物が存在することが分かる。また、各受波素子での反射波到達時間から、その角度方向における検出対象までの距離が分かる。
次に、受波素子の共振周波数がばらつくとどのような問題が発生するかを説明する。簡単にするために、素子数を4つとして、2ケの物体の方向と距離を認識できるかどうかを示す。図6に各素子A,B,C,D間の共振周波数のばらつきが大きく、12%の場合を示し、図7に各素子A,B,C,D間の共振周波数のばらつきが小さく、0.6%の場合を示す。図6、図7において、(a)は遅延加算の前の信号波形を、(b)は遅延加算(合成)後の信号波形を示す。ここに、角度θが、−60、−30、0、30、60°のそれぞれのときの遅延加算後の各合成波形である。ここに、角度分解能は30°である。
先ず、図6の場合は、各素子A,B,C,Dの共振周波数は、95.4kHz,107.5kHz,97.9kHz,100.1kHzとばらつきが大きい。この共振周波数のばらつきのために、信号に不要なノイズ成分が多くなり、遅延合成後の波形からは正確に物体を認識できない。
一方、図7の場合は、各素子A,B,C,Dの共振周波数は、99.9kHz,100.5kHz,100.2kHz,100.3kHzとばらつきは小さい。この場合、遅延合成後の−30°と30°の波形が示すように、電気信号の大きな変化が観測され、物体T1,T2を認識したことが分かる。また、信号変化の時間位置が異なり、このことから、受波素子からの距離は、物体T1の方が物体T2よりも近いことが分かる。図8に、上記のようにしてセンサ装置前方に位置する物体T1,T2の距離と方向が測定されたことを模式的に示す。こうして、共振周波数のばらつきが小さい受波素子を用いると、1つ又は2つ以上の物体の距離と方向を認識することができる。
アレイ化されたチップにおける受波素子間の共振周波数のばらつきを抑えることは、従来、容易ではなかったが、本発明は、チップの完成品の状態で、各素子の共振周波数を目標値に調整することを実現するものである。具体的には、レーザを用いて、アレイ状超音波センサのダイアフラム構成のメンブレン部21(図2)の開口凹部22内の主としてベース基材支持層(Si)、つまり、メンブレン部の厚みをトリミング又はデポジットすることにより、共振周波数をダウンさせたり、アップさせたりすることができる。
図9は本発明の調整方法が実施される調整装置の実施形態を示す。本装置は、レーザ装置を成す、レーザビームLBをスキャンさせるスキャナ31及び発振装置32と、トリミング又はデポジットの調整量を演算する手段を成すコントローラ33と、特性測定装置34と、アライメント治具37とを備える。コントローラ33は、クローズドループ制御を行うものであり、レーザ照射条件(調整量・位置)を設定し、発振装置32を駆動する。
レーザ装置は、調整ステージにアライメント治具37により位置させた超音波受信源2(アレイ素子)の所定位置にレーザビームLBを照射して、トリミング又はデポジット加工する。レーザ装置には、フェムト秒レーザを用い、波長790nm,パルス100fs、ビームスポットΦ0.05mm、エネルギー密度100〜800mJ/cmとした。フェムト秒レーザは、対象となる材料を選ばない、加工による熱影響が少ない、スポット径が小さく、高精度な加工ができる等の利点があり、メンブレン部の共振周波数調整に適する。
特性測定装置34は、アレイ素子に対して不図示の超音波音源(スピーカ)よりインパルス波形を送波して圧力波を与えて、その圧力波を受けた受波素子の電気信号をFFT(高速フーリェ・コサイン・サイン変換)解析し、受信特性すなわち共振周波数を計測し、コントローラ33に対して特性値を入力する。
ガラス基板35は、厚み1mm程度のガラス基板であり、下面にチタン(Ti)又はクロム(Cr)又はアルミニウム(Al)などの厚み50nm程度の金属薄膜36を真空蒸着若しくはスパッタリングにより成膜したものである。このガラス基板35は、デポジットのときのみ使用し、トリミングのときは使用しないため、アクチュエータ又はモータ(図示せず)を用いてアレイ素子の載ったアライメント治具37の位置にロードしたり、アンロードしたりする。このガラス基板35とアレイ素子は、窒素(N)雰囲気のガラスチャンバーに入れると、金属薄膜36の酸化を抑えることができ、Siとの密着度が向上する。
コントローラ33による共振周波数の調整制御方法について図10を参照して説明する。まず、調整対象のアレイセンサ素子(例えば、マトリックスの縦横が7×7)の1ケを選択し(ステップ1)、選択した素子の共振周波数を測定する(ステップ2)。目標値を100kHz±2Hzとして、測定結果から調整が必要か否かを調べ(ステップ3)、測定結果がその範囲内の素子は調整不要であり、処理はステップ1に戻る。調整が必要なときは、ステップ4へ行き、調整量演算を行う。調整量演算においては、測定値−目標値=△調整量とする。そして、
調整量>0のとき、トリミング調整を行い、
調整量<0のとき、デポジット調整を行う。
ここで、図11に示すような、調整テーブルを使って、中心位置からの照射位置をずらす量を計算してもよい。これにより、簡単に高速制御が可能となる。
調整量演算の結果、デポジット調整とトリミング調整の振分けを行い(ステップ5)、トリミング調整では、レーザスキャナでレーザ照射位置へレーザを照射する(ステップ9)。その後、ステップ2に戻り、再度特性を測定して(ステップ2)、さらに調整が必要かどうかを確認し、必要があれば調整を繰り返し行う。デポジット調整では、ガラス基板35をロードして(ステップ6)、レーザスキャナでレーザ照射位置へレーザを照射し(ステップ7)、その後、ガラス基板35をアンロードして(ステップ8)、ステップ2に戻り、上記と同様に再確認を行い、さらに調整が必要であれば繰り返し行う。上記特性測定と調整制御とは、ほぼリアルタイムで高能率に行え、しかも精度の高い調整が可能となる。
図12(a)(b)は、それぞれトリミング調整とデポジット調整の様子を示す。レーザ照射による調整は、いずれもアレイ状超音波センサの受波素子20の背面側、すなわち、ダイアフラム構成のメンブレン部の開口凹部22側から行う。レーザ照射位置は、調整量に応じて開口凹部22の中心からの距離a,bを変えればよい。(a)のトリミング調整においては、レーザビームLBがベース基材支持層のSiを蒸発させ(V)、共振周波数をダウンさせることができる。(b)のデポジット調整においては、金属薄膜36がSi上にデポジットし(36’)、共振周波数をアップさせることができる。
上記実施形態では、受波素子の共振周波数調整のために、メンブレン部のベース基材支持層(Si)をトリミング又はデポジットしてその厚みを変える例を示した。これは、素子の機械的共振周波数を調整する方法であるが、これに代えて、電気的共振周波数を調整する方法も考えられる。その電気的共振周波数の調整には、受波素子に、コンデンサの容量を選定して実装することができる。
本発明の調整方法が適用されるアレイ状超音波センサの超音波受信源の一例を示す正面図。 上記超音波受信源における一つの受波素子(センサ素子)の断面図。 本発明が適用されるセンサを搭載した超音波センサ装置の全体概略構成図。 受波素子に角度θで反射波が入射する場合の説明図。 信号波形の遅延加算処理の方法を説明する図。 各素子間の共振周波数のばらつきが大きい場合を示し、(a)は遅延加算の前の信号波形図、(b)は遅延加算後の信号波形図。 各素子間の共振周波数のばらつきが小さい場合を示し、(a)は遅延加算の前の信号波形図、(b)は遅延加算後の信号波形図。 センサ装置前方に位置する物体の距離と方向が測定されたことを示す図。 本発明の調整方法が実施される調整装置の実施形態を示す構成図。 共振周波数の調整制御方法の手順を示すフローチャート。 照射位置のずらし量についての調整テーブルを示す図。 (a)はトリミング調整の様子を示す図、(b)はデポジット調整の様子を示す図。 (a)は圧電素子の等価モデル図、(b)はそのインピーダンスの周波数特性図。
符号の説明
2 超音波受信源
20 受波素子(センサ素子)
21 メンブレン部
31 レーザスキャナ(レーザ装置)
33 コントローラ(トリミング又はデポジットの調整量を演算する手段)
34 特性測定装置(共振周波数を測定する手段)
37 アライメント治具

Claims (9)

  1. ベース基材に形成したダイアフラム構造のメンブレン部に、超音波を受けて圧電効果により電圧を発生する強誘電体薄膜を形成した超音波センサの共振周波数を調整する方法であって、
    センサの共振周波数が目標値に近付くように、前記メンブレン部のベース基材支持層をレーザ照射によりトリミングすることを特徴とする超音波センサの共振周波数調整方法。
  2. ベース基材に形成したダイアフラム構造のメンブレン部に、超音波を受けて圧電効果により電圧を発生する強誘電体薄膜を形成した超音波センサの共振周波数を調整する方法であって、
    センサの共振周波数が目標値に近付くように、前記メンブレン部のベース基材支持層をレーザ照射により金属薄膜を転写してデポジットすることを特徴とする超音波センサの共振周波数調整方法。
  3. デポジットする金属薄膜は、チタン又はクロムとすることを特徴とする請求項2に記載の超音波センサの共振周波数調整方法。
  4. 窒素雰囲気中でデポジットすることを特徴とする請求項3に記載の超音波センサの共振周波数調整方法。
  5. 調整対象のセンサの共振周波数を測定し、目標の共振周波数との差から、調整量としてのデポジット量又はトリミング量を決定し、
    デポジット又はトリミングによる調整処理の後に、再びセンサの共振周波数を測定し、目標値との差が所望の量より大きいときは再度調整を繰り返すことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の超音波センサの共振周波数調整方法。
  6. 使用するレーザは、フェムト秒レーザであることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の超音波センサの共振周波数調整方法。
  7. 調整量に応じて、ダイアフラム構造のメンブレン部のベース基材支持層に対するトリミング用又はデポジット用のレーザ照射位置を変更することを特徴とする請求項5又は請求項6に記載の超音波センサの共振周波数調整方法。
  8. レーザ照射位置と共振周波数の変化量の関係を定量化して制御テーブルを生成し、そのテーブルを参照してレーザ照射位置を決定することを特徴とする請求項7に記載の超音波センサの共振周波数調整方法。
  9. ベース基材に形成したダイアフラム構造のメンブレン部に、超音波を受けて圧電効果により電圧を発生する強誘電体薄膜を形成したアレイ状超音波センサの共振周波数調整を行う装置であって、
    調整ステージにあるアレイ状超音波センサのダイアフラム構成のメンブレン部をトリミング又はデポジットするレーザ装置と、
    アレイ状超音波センサの共振周波数を測定する手段と、
    前記手段による共振周波数の測定結果に基づいて前記レーザ装置でのトリミング又はデポジットの調整量を演算する手段と、
    アレイ状超音波センサの受波素子を調整ステージにアライメントする治具とを備えたことを特徴とする超音波センサの共振周波数調整装置。
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