JP2005051494A - 光パルス伝送装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 光パルス伝送方式において、伝送用光ファイバでのPMDによる伝送特性の劣化の著しく少ない光パルス伝送装置を提供する。
【解決手段】 光パルス信号を発生する光送信系と、伝送光ファイバと、光増幅中継器とからなる中継区間を多段接続した光伝送路および光受信系からなる光パルス伝送装置であって、光信号の偏波消光比を改善する偏波モード分散補償手段を複数の中継区間に配置したことを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、光パルス列を伝送光ファイバおよび光増幅中継器を用いて伝送する光パルス伝送装置に関するものである。
近年、超高速の時分割多重(Time-Division-Multiplexing、以下TDMと称する)光伝送方式は光通信の大容量化を実現する有効な方法であり現在様々な研究開発が進められている。これは現在用いられているTDM光伝送方式(符号化された光パルスを時間軸上に並べて多重して伝送する方式)において、光パルスを短パルス化することで1タイムスロット当りの所要時間を短縮してチャンネル多重数の増加を可能とし、単位時間当りの光パルス数(情報量)を増大する方法である。
図12は従来のTDM光伝送方式の一例を示したものである。ここで101は送信部、102は伝送用光ファイバ、103は光増幅器(以下、中継器ともいう)、104は受信部、105は偏波モード分散補償器である。送信部101では光パルス発生、符号化および複数のチャンネルの時間軸上での多重化を行い高速(数Gbit/s〜数100Gbit/s)の光パルス信号列を生成し、伝送用光ファイバ102および中継器103からなる伝送路に送出する。伝送路中の中継器103としては現在主に希土類添加光ファイバ増幅器等で構成される1R中継器が用いられている。この1R中継器は一中継区間での光ファイバでの損失を補償するために設けられている。伝送路を伝播した光パルス信号列は受信部104において各チャンネルに分離され電気信号に変換される。
図12に示した波形(A)、(B)、(C)は、この伝送系における光パルス信号波形を示したものである。送信部101直後の光パルス信号は図12(A)に示したように幅の狭い光パルスである。しかし、伝送用光ファイバの偏波モード分散(PMD:Polarization Mode Dispersion)が大きい場合には図12(B)および(C)に示すように光パルス広がりが生じ符号間干渉が生じてしまう。
図13はPMDによる光パルス波形変化が生じる原理を説明したものである。伝送用光ファイバは複数の長さの異なる複屈折媒質(偏波保持型ファイバなど)の主軸をランダムに変えて直列接続したものとしてモデル化できる。図13は最も簡単なケースで2つの偏波保持型ファイバ107(長さLおよび2L)の主軸をずらして接続した場合である。最初の偏波保持型ファイバ107の主軸と異なる偏光方向に光パルス(図13(A))を入射すると偏波保持型ファイバ107の複屈折によりパルスが分離する(図13(B))。さらに2つ目のP偏波保持型ファイバ107により4つのパルスに分離する(図13(c)。実際の光ファイバではさらに複雑な偏波モードの分離および結合が起きる。その結果パルス幅はこれら分離した光パルス群の時間幅となり元の光パルスより広がることになる(図13(D))。したがって、従来の伝送系においては、このパルスの広がりを抑圧するため受光系に、偏波制御器と複屈折媒質の組み合わせや、偏波制御器と偏波分離器と光遅延器の組み合わせなどのPMD補償器(偏波モード分散補償器)105を用いていた(例えば非特許文献1〜5参照)。
M. Karlsson, "Polarization mode dispersion mitigation performance of various approaches,"in Proc. OFC'2002, WI1. T. Takahashi, T.Imai, and M.Aiki, "Automatic compensation technique for timewise fluctuation polarization mode dispersion in in-line amplifier systems, "Electron.Lett, vol. 30, pp.348-349, Feb. 1994. F. Heismann, "Integrated-optic polarization transformer for reset-free endless polarization control,"IEEE J.Quantum Electron., vol. 25, pp.1898-1906, Aug. 1989. H. Y. Pua, K. Peddanarappagari, B. Zhu, C. Alien, K. Demarest, and R. Hui,"An adaptive first-order polarization-mode dispersion compensation system aided by polarization scrambling:theory and demonstration,"j.Lightwave Technol., vol. 18, pp. 832-840, June 2000. H. Rosenfeldt, C. Knothe, R. Uirich, E、Brinkmeyer, U. Fieste, C. Schubert, J. Berger, R.Ludwig, H. G. Weber, and A. Ehrhardt,"Automatic PMD compensation at 40 Gbit/s and 80Gbit/s using 3-dimensional DOP evaluation for feedback,"in Proc. OFC'2001,PD27. R. M. Jopson, L.E. Nelson, H. Kogelnik, and GJ. Foschini, "Probability densities of depolarization associated with second-order PMD in optical fibers,"in Proc. OFC'2001,ThA4.
しかしながら、伝送後の光パルス群は図13(C)に示したように複数の偏光状態および異なる遅延時間のパルスを重ねたものである。また、この遅延時間の値は時間的に一定ではなく光ファイバの温度や圧力の変動により変化する。この偏波モードの分離・結合により2次のPMDが生じ、PMDはMaxwellians形の確立分布で示される統計的な物理量となる(非特許文献6)。そのため、非特許文献1〜5に記述されているような一段だけの偏波制御器と複屈折媒質等を組み合わせたPMD補償器では、このような複雑な偏光状態かつ統計的なPMD値を有する光パルス信号のPMDを十分に補償するのは困難であるという問題がある。また、広い分布領域をカバーするために多段の偏波制御器や複屈折媒質や可変光遅延器を組み合わせてPMD補償器を作製しても、大規模で複雑な構成なるために高コストであり、PMDの早い時間的な変化(0.01秒以下)に追従してこのような複雑な補償器を制御するのは非常に困難である。その結果、伝送後にPMDによるパルス幅の広がりが生じ伝送特性が劣化するという問題がある。
また、図14に示すように、複数の波長の光パルス信号を波長多重器121により多重化して伝送する波長分割多重(WDM)光パルス伝送の場合、ある程度の長距離を伝送すると波長により光ファイバの複屈折の影響が異なる。そのため、従来の光受信系では各波長に分離した後に個別にPMD補償を行う必要あり、光受信系の規模が大きくなる、コストが高くなるという問題点がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、光パルス伝送方式において、複数の中継区間に、光信号の偏波消光比を改善する偏波モード分散補償手段を配置することで、伝送用光ファイバでのPMDによる伝送特性の劣化の著しく少ない光パルス伝送装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、光パルス信号を発生する光送信系と、伝送光ファイバと、光増幅中継器とからなる中継区間を多段接続した光伝送路および光受信系からなる光パルス伝送装置であって、光信号の偏波消光比を改善する偏波モード分散補償手段を前記中継区間に配置したことを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、前記光送信系が複数の波長の光パルス信号を多重した波長多重光パルス信号を発生し、前記偏波モード分散補償手段が該波長多重光パルス信号の偏波消光比を一括に改善することを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、前記偏波モード分散補償手段は、偏波制御器および偏光子を用い、該偏光子の出力光を伝送路に接続し、該偏光子の出力光パワーが最大になるように、該偏波制御器により該偏光子への入力光の偏光状態を制御することを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、前記偏波モード分散補償手段は、偏波制御器および偏光分離器を用い、該偏光分離器の一方の出力光を後段の伝送路に接続し、該偏光分離器の他方の出力光のパワーが最低になるように、前記偏波制御器により該偏光子への入力光の偏光状態を制御することを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、前記偏波モード分散補償手段は、偏波状態測定器、偏波制御器および偏光子を用い、該偏波状態測定器により該偏波制御器へ入力する光信号の偏波状態を観測し、該偏光子への入力光の偏光状態を該偏光子の透過直線偏光と一致するように、前記観測結果を用いて該偏波制御器を制御し、該偏光子の出力光を後段の伝送路に接続することを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、偏波モード分散補償手段は、偏波制御器および偏光分離器を用い、該偏光分離器の一方の出力光を伝送路に接続し、該偏光分離器の2つの出力光のパワーガ等しくなるように、該偏波制御器により該偏光分離器への入力光の偏光状態を制御することを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、前記偏波制御器は、位相変調器と四分の一波長板を用いることを特徴とする。
以上説明したように、この発明によれば、光パルス信号を光ファイバを用いて伝送する光パルス伝送方式において、複数の中継区間に、光信号の偏波消光比を改善する偏波モード分散補償手段を配置するようにしたため、伝送用光ファイバでのPMDによる伝送特性の劣化の著しく少ない光パルス伝送装置を提供することができるという効果が得られる。
また、簡単な構成の偏波モード分散補償手段でPMD補償が可能であるので、装置の小規模化、低コスト化、および動作の高速化が可能になるという効果も得られる。
さらに、WDM光パルス信号の一括分散補償も可能であるので、システム全体の低コスト化を図ることができるという効果も得られる。
以下、本発明の一実施形態による光パルス伝送装置を図面を参照して説明する。
<第1の実施形態>
図1は同実施形態の構成を示すブロック図である。この図において、図12に示す従来の装置と同一の部分には同一の符号を付し、その説明を省略する。この図に示す装置が従来の装置と異なる点は、各中継区間毎に偏波モード分散補償手段106が設けられている点である。
図2は本実施形態における光パルス波形変化抑圧の原理を説明したものである。従来の技術で述べたように、伝送用光ファイバは複数の長さの異なる複屈折媒質(偏波保持ファイバなど)の主軸をランダムに変えて直列接続したものとしてモデル化できる。従来技術(図13)と異なる点は、2つの偏波保持型ファイバ107の後に偏波モード分散補償手段106を配置している点である。この例では、偏波モード分散補償手段106として偏波制御器108と偏光子109の組み合わせで構成されている。この場合、最初の偏波保持ファイバ107の主軸と異なる偏光方向に光パルス(図2(A))を入射して偏波保持ファイバの複屈折によりパルスが分離しても(図2(B))、偏波制御器108により偏光を制御することで分離した2つのパルスの大きい方のみを取り出すことができる。
同様に2つ目の偏波保持ファイバ107により2つのパルスに分離しても第2の偏波制御器108と第2の偏光子109により一つの光パルスのみを取り出すことができる。従って、PMDによるパルス広がりを抑圧することができる。実際の光ファイバではより複雑な偏波モードの分離および結合が起きるため完全にパルス広がりを除去することはできないが、図1に示すように短い区間毎に偏光モード分散補償を行うことで、光ファイバ内での偏波モードの分離・結合によるPDMの累積を少なくすることができる(言い換えると図11に示すPMD分布の幅を狭くできる)。その結果、効果的にパルス広がりを抑圧することができる。
<第2の実施形態>
図1に示す構成は、本発明はWDM光パルス伝送にも適用できる。本発明は短い区間毎に偏波モード分散補償を行うので、WDM光パルス伝送の場合でも波長による光ファイバの複屈折の影響の違いが低減できる。そのため、図3に示すように、各波長毎にPMD補償を行う必要がなく、単一の偏波モード分散補償手段で一括に全てのWDM光パルス信号の補償が可能である。従って、受信部104の規模の縮小、低コスト化が可能となる。
<第3の実施形態>
本発明は、ある短い区間毎に偏波モード分散補償手段を配置するため、この偏波モード分散補償手段としては従来のPMD補償器以外にもより簡単な構成のものが適用できる。そのため、制御速度の向上が可能であり、PMDの早い時間的な変化(0.01秒以下)に追従して補償することができる。
図4は、図1に示す偏波モード分散補償手段106の基本構成を示す図である。この図において、108は偏波制御器、109は偏光子、110は光パワー分岐器、111は光電変換部、112は信号処理部、113は偏波調整部である。光信号をまず偏波制御器108の偏波調整部113へ入射し、次に偏光子109へ入射する。偏光子109からの出力光の一部を光パワー分岐器により分岐し光電変換部111で電気信号へ変換し、電気信号を信号処理部112へ入力する。偏波制御器108では、偏光子109の出力光パワーが最大になるように、偏波調整部113により偏光子109への入力光の偏光状態を制御する。この偏波モード分散補償手段106は、光パルス信号の偏光状態に変化にかかわらず定常的に偏光消光比を改善することができるので、図1、3に示す光パルス伝送装置に適用することができる。また、従来のPMD補償器に比べて構成が簡単であるため、小規模化、低コスト化、動作の高速化を図ることができる。
図5は、図4に示す偏波モード分散補償手段106の構成例である。光パワー分岐器110としてはビームスプリッタ119などが使用できる。偏波調整部113としては、2分の1波長板117と4分の1波長板116の組み合わせ、LiNbOやセラミックスを用いた偏波調整回路などが使用できる。
また、WDM光パルス伝送の場合は、光パワー分岐器で取り出して全チャネル(波長)の光パワーを制御器123によりモニタしてもよいし、光フィルタで一部の波長のみを取り出して光パワーを制御器123によりモニタしてもよい。
<第4の実施形態>
図6は、図1に示す偏波モード分散補償手段106の他の基本構成図である。ここで114は偏光分離器である。光信号をまず偏波制御器108の偏波調整部113へ入射し、次に偏光分離器114へ入射する。偏光分離器114からの出力光の一方を光電変換部111で電気信号へ変換し、電気信号を信号処理部112へ入力する。偏波制御器108では、偏光分離器114の他方の出力光パワーが最大になるように(光電変換部111への入力光パワーが最小となるように)、偏波調整部113により偏光分離器114への入力光の偏光状態を制御する。この偏波モード分散補償手段106も第3の実施形態に示す偏波モード分散補償手段106と同様の動作が可能であり、図1、図3に示す光パルス伝送装置に適用することができる。偏光分離器114としては偏波ビームスプリッタなどが使用できる。
<第5の実施形態>
図7は、図1に示す偏波モード分散補償手段の他の基本構成図である。ここで115は偏光状態観測部である。光信号をまず光パワー分岐器110へ入射し、次に偏波調整部113を介して偏光子109へ入射する。光パワー分岐器110により分岐した分岐光を偏光状態観測部115へ入射し、観測結果を信号処理部112へ入力する。偏波制御器108では、偏光子109への入力光の偏光状態を偏光子109の透過直線偏光と一致するように、観測結果を用いて偏波調整部113を制御する。この偏波モード分散補償手段106も第3の実施形態に示す偏波モード分散補償手段106と同様の動作が可能であり、図1、3に示すの光パルス伝送装置に適用することができる。偏光状態観測部115としてはSパラメータを観測するポラリメータなどが使用できる。
<第6の実施形態>
図8は、図1に示す偏波モード分散補償手段の他の基本構成図である。光信号をまず偏波制御器108の偏波調整部113へ入射し、次に偏光分離器114へ入射する。偏光分離器114からの出力光の一方を光電変換部111で電気信号へ変換し、電気信号を信号処理部112へ入力する。また、偏光分離器114の一方の出力光の一部を光パワー分岐器110により分岐する。偏光分離器114の他方の出力光と光パワー分岐器110により分岐した分岐光をそれぞれ異なる光電変換部111により電気信号に変換し信号処理部112へ入力する。偏波制御器108では、光パワー分岐器110の分岐比を考慮して偏光分離器114の2つの出力光のパワーが等しくなるように、偏波調整部113により偏光分離器114への入力光の偏光状態を円偏光に制御する。
図9は、図8に示す偏波モード分散補償手段106の構成例である。偏波調整部113としてはLiNbOやセラミックスを用いた位相変調器120と固定の4分の1波長板116の組み合わせなどが使用できる。固定の4分の1波長板116の主軸を偏光ビームスプリッタ118の主軸から45°回転して設定している。このとき、位相変調器120で任意の偏光状態を直線偏光にすると固定の4分の1波長板116で円偏光となり、偏光ビームスプリッタ118からの2つの出力(x成分とy成分)の光パワーは等しくなる。つまり、光パワー分岐器110の分岐比を考慮して偏光分離器114の2つの出力光のパワーが等しくなるように位相変調器120を制御するだけで、任意の偏光の入力光を直線偏光にすることができる。従って、この偏波モード分散補償手段106は位相変調器120を制御するだけの簡単な構成であるので、より小規模で低コストの光パルス伝送装置を実現することが可能である。
図10は本発明と従来技術の伝送距離と伝送後のパルス幅の関係を理論計算した結果を示したものである。本発明では、図4に示すの偏波モード分散補償手段106を80km毎に配置する伝送系を用いた。一方、従来例では、図4に示す偏波モード分散補償手段106を受信部のみに配置させた。図10に示すように本発明でのパルス幅広がりが従来技術の約半分であることから、本発明がPMD抑圧に効果的であることが確認できる。
なお、図1、3では各中継区間毎に偏波モード分散補償手段を配置しているが、蓄積されるPMDが問題とならない程度に配置する間隔を広げて、複数の中継区間毎に偏光消光比改善手段を配置しても良い。
本発明の一実施形態の構成を示すブロック図である。 光パルス波形変化を示す説明図である。 波長分割多重(WDM)光パルス伝送系の構成を示すブロック図である。 偏波モード分散補償手段の構成を示すブロック図である。 偏波モード分散補償手段の基本構成を示す図である。 偏波モード分散補償手段の構成を示すブロック図である。 偏波モード分散補償手段の構成を示すブロック図である。 偏波モード分散補償手段の構成を示すブロック図である。 偏波モード分散補償手段の基本構成を示す図である。 伝送後パルス幅の比較結果を示す図である。 偏波モード分散補償の確立密度分布を示す図である。 従来の光パルス伝送方式の構成を示すブロック図である。 従来の光パルス波形変化を示す説明図である。 従来の波長分割多重(WDM)光パルス伝送系の構成を示すブロック図である。
符号の説明
101・・・送信部
102・・・伝送用光ファイバ
103・・・光増幅器(中継器)
104・・・受信部
106・・・偏波モード分散補償手段
107・・・偏波保持型ファイバ
108・・・偏波制御器
109・・・偏光子
110・・・光パワー分岐器
111・・・光電変換部
112・・・信号処理部
113・・・偏波調整部
114・・・偏光分離器
115・・・偏光状態観測部
116・・・4分の1波長板
117・・・2分の1波長板
118・・・偏光ビームスプリッタ
119・・・ビームスプリッタ
120・・・位相変調器

Claims (7)

  1. 光パルス信号を発生する光送信系と、伝送光ファイバと、光増幅中継器とからなる中継区間を多段接続した光伝送路および光受信系からなる光パルス伝送装置であって、
    光信号の偏波消光比を改善する偏波モード分散補償手段を前記中継区間に配置したことを特徴とする光パルス伝送装置。
  2. 前記光送信系が複数の波長の光パルス信号を多重した波長多重光パルス信号を発生し、
    前記偏波モード分散補償手段が該波長多重光パルス信号の偏波消光比を一括に改善することを特徴とする請求項1に記載の光パルス伝送装置。
  3. 前記偏波モード分散補償手段は、
    偏波制御器および偏光子を用い、
    該偏光子の出力光を伝送路に接続し、
    該偏光子の出力光パワーが最大になるように、該偏波制御器により該偏光子への入力光の偏光状態を制御することを特徴とする請求項1または2に記載の光パルス伝送装置。
  4. 前記偏波モード分散補償手段は、
    偏波制御器および偏光分離器を用い、
    該偏光分離器の一方の出力光を後段の伝送路に接続し、該偏光分離器の他方の出力光のパワーが最低になるように、前記偏波制御器により該偏光子への入力光の偏光状態を制御することを特徴とする請求項1または2に記載の光パルス伝送装置。
  5. 前記偏波モード分散補償手段は、
    偏波状態測定器、偏波制御器および偏光子を用い、
    該偏波状態測定器により該偏波制御器へ入力する光信号の偏波状態を観測し、該偏光子への入力光の偏光状態を該偏光子の透過直線偏光と一致するように、前記観測結果を用いて該偏波制御器を制御し、該偏光子の出力光を後段の伝送路に接続することを特徴とする請求項1または2に記載の光パルス伝送装置。
  6. 偏波モード分散補償手段は、
    偏波制御器および偏光分離器を用い、
    該偏光分離器の一方の出力光を伝送路に接続し、該偏光分離器の2つの出力光のパワーガ等しくなるように、該偏波制御器により該偏光分離器への入力光の偏光状態を制御することを特徴とする請求項1または2に記載の光パルス伝送装置。
  7. 前記偏波制御器は、
    位相変調器と四分の一波長板を用いることを特徴とする請求項6に記載の光パルス伝送装置。
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