JP2005050864A - 半導体基板及びその製造方法 - Google Patents

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Jun Komiyama
純 小宮山
Yoshihisa Abe
芳久 阿部
Shunichi Suzuki
俊一 鈴木
Hideo Nakanishi
秀夫 中西
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Abstract

【課題】短波長半導体発光素子、高周波及び高効率半導体素子等に用いられる半導体基板の結晶欠陥を低減した高品質の半導体基板の製造方法。
【解決手段】単結晶半導体基板2上にこの基板と異なる種類の単結晶半導体層3を基板の厚さより厚く気相成長により積層する。又、単結晶基板上にこの基板と異なる種類の単結晶半導体層を基板の厚さの1/3程度の厚さに気相成長により積層した後、その半導体基板を単結晶半導体層と同等の厚さとし、しかる後に、前記単結晶半導体層を気相成長により更に積層する。
【選択図】図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、短波長半導体発光素子、高周波及び高効率半導体素子等に用いられる半導体基板及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の半導体基板及びその製造方法としては、サファイア(Al )やシリコン(Si)等の単結晶基板上にこれと異なる種類の単結晶半導体層を高温(800℃以上)における気相成長により基板の厚さより薄く積層してなるものが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の半導体基板及びその製造方法では、製造原価低減の観点から、単結晶半導体層の厚さを単結晶半導体基板の厚さより薄くしているため、両者の熱膨張係数差による反りを主要因として転位等の結晶欠陥が高密度に発生する不具合がある。
例えば、Si単結晶基板上に炭化珪素(SiC)単結晶半導体層を基板の厚さよりも薄く気相成長により積層したものでは、欠陥密度が10/cm 程度となっている。
かかる結晶欠陥は、半導体素子の製造歩留まりに悪影響を及ぼすと容易に推考できる。事実、基板上に異種半導体を積層した半導体基板の実用化は、LED用の一部を除いて電子デバイス用等では達成されておらず、結晶欠陥を低減した高品質の半導体基板の実現が望まれている。
【0004】
そこで、本発明は、結晶欠陥を低減した高品質の半導体基板及びその製造方法を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するため、本発明の第1の半導体基板の製造方法は、単結晶半導体基板上にこの基板と異なる種類の単結晶半導体層を基板の厚さより厚く気相成長により積層することを特徴とする。
【0006】
第2の半導体基板の製造方法は、単結晶半導体基板上にこの基板と異なる種類の単結晶半導体層を基板の厚さの1/3程度の厚さに気相成長により積層した後、上記単結晶半導体基板を単結晶半導体層と同等の厚さとし、しかる後に、前記単結晶半導体層を気相成長により更に積層することを特徴とする。
【0007】
第3の半導体基板の製造方法は、単結晶半導体基板の表層部に多孔質層を形成した後、多孔質層の表層部にアニール処理を施して非多孔質層を形成し、しかる後に、非多孔質層上に前記基板と異なる種類の単結晶半導体層を非多孔質層の厚さより厚く気相成長により積層することを特徴とする。
【0008】
第4の半導体基板の製造方法は、単結晶半導体基板の表層部に多孔質層を形成した後、多孔質層上にその微細孔を塞ぐことなく上記基板と異なる種類の単結晶半導体層を気相成長により積層することを特徴とする。
【0009】
第5の半導体基板の製造方法は、第1、第2、第3又は第4の半導体基板の製造方法において、前記単結晶半導体層の積層後、この単結晶半導体層をその下部層から分離することを特徴とする。
【0010】
又、第6の半導体基板の製造方法は、第5の半導体基板の製造方法において、前記単結晶半導体層の分離をその積層後600℃以下から25℃までの降温過程で行うことを特徴とする。
【0011】
一方、半導体基板は、第1、第2、第3、第4、第5又は第6の半導体基板の製造方法で製造したことを特徴とする。
【0012】
【作用】
本発明の第1の半導体基板及びその製造方法においては、単結晶半導体層の機械的強度が単結晶半導体基板に比べて強くなり、単結晶半導体層の反りが低減する。
【0013】
単結晶半導体層の厚さは、単結晶半導体基板の厚さが10〜800μm程度の場合、100〜1000μm程度と、単結晶半導体基板の厚さの1.25〜10倍程度とする。
【0014】
第2の半導体基板及びその製造方法においては、第1のもの及びその製法と同様に、単結晶半導体層の機械的強度が単結晶半導体基板に比べて強くなり、単結晶半導体層の反りが低減する。
【0015】
単結晶半導体基板は、薄い程に機械的強度が弱く欠陥低減に有効であるが、ある程度厚い方がハンドリングし易いので、当初300〜800μm程度の厚さとし、その上に単結晶半導体層を100〜300μm程度と、単結晶半導体基板の1/3程度の厚さに積層した後、単結晶半導体基板を機械的又は化学的に薄板化して単結晶半導体層と同等の厚さの100〜300μm程度とし、しかる後に、単結晶半導体層を更に積層する。
【0016】
第3の半導体基板及びその製造方法においては、単結晶半導体層の機械的強度が非多孔質層に比べて強くなると共に、多孔質層が単結晶半導体基板による影響の緩衝層として機能し、単結晶半導体層の反りがより低減する。
【0017】
単結晶半導体基板の厚さを10〜800μm程度とした場合、多孔質層の厚さは、1〜800μm程度、非多孔質層の厚さは、0.001〜10μm程度、単結晶半導体層の厚さは、1〜1000μm程度とされる。
このとき、多孔質層の厚さは、非多孔質層及び単結晶半導体層より厚くても薄くてもよい。
【0018】
第4の半導体基板及びその製造方法においては、単結晶半導体層の機械的強度が多孔質層に比べて強くなると共に、多孔質層が単結晶半導体基板による影響の緩衝層として機能し、単結晶半導体層の反りがより一層低減する。
【0019】
単結晶半導体基板の厚さを10〜800μm程度とした場合、多孔質層の厚さは、1〜800μm程度、単結晶半導体層の厚さは、1〜1000μm程度とされる。
【0020】
第5の半導体基板及びその製造方法においては、第1、第2、第3又は第4のもの及びその製法による作用の他、単結晶半導体層が単結晶半導体基板、非多孔質層又は多孔質層との接触に起因する反りから解放される。
【0021】
又、第6の半導体基板及びその製造方法においては、第5のもの及びその製法による作用の他、降温時における単結晶半導体層が単結晶半導体基板、非多孔質層又は多孔質層との接触に起因する反りから解放され、かつ、分離が容易となる。
【0022】
単結晶半導体層の分離をその積層(800℃以上の高温で行われる)後、600℃を超える温度で行うと、単結晶半導体層及び単結晶半導体基板の粘性が、高温のため高く、分離し難しい上、外部より力を加えた際、転位等の結晶欠陥が発生してしまう。一方、25℃未満の温度で行うと、熱膨張係数差による反りを主要因として転位等の結晶欠陥が高密度に発生してしまう。
単結晶半導体層の分離は、その積層後、550℃以下から75℃までの降温過程で行うことがより好ましく、より一層好ましくは525℃以下から100℃までの降温過程である。
【0023】
なお、単結晶半導体基板としては、シリコン、ガリウムヒ素(GaAs)、炭化ケイ素(SiC)、インジウムリン(InP),ゲルマニウム(Ge),酸化亜鉛(ZnO)等の半導体が用いられる一方、単結晶半導体層としては、窒化ガリウム(GaN)系窒化物、ガリウムヒ素系、炭化ケイ素、インジウムリン、ゲルマニウム、酸化亜鉛系酸化物、ダイヤモンド(C)等の半導体が、単結晶半導体基板と異なる種類の組み合わせで用いられる。
又、単結晶半導体層の気相成長には、CVD法やPVD法が用いられる。
更に、多孔質層の形成には、陽極化成法や化学エッチング法等が用いられ、かつ、多孔質層の機械的強度に関与する厚さ及び多孔度は、処理条件によって調整可能である。
更に又、非多孔質層を形成するアニール処理の雰囲気としては、水素ガス(H )雰囲気が用いられる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は本発明に係る半導体基板の第1の実施の形態を示す概念的な断面図である。
【0025】
この半導体基板1は、厚さ10〜800μm程度の単結晶シリコンからなる単結晶半導体基板2上に、この単結晶半導体基板2と異なる種類の立方晶炭化ケイ素(3C−SiC)からなる単結晶半導体層3を、厚さ100〜1000μm程度と単結晶半導体基板2の厚さより厚く気相成長により積層してなるものである。
【0026】
上記半導体基板1においては、単結晶半導体層3の機械的強度が単結晶半導体基板2に比べて強くなり、単結晶半導体層3の反りが低減するので、素子が形成される単結晶半導体層3の欠陥密度が、10/cm 台と従来の1/10程度に低減する。
ここで、従来の半導体基板は、厚さ10〜800μm程度の単結晶シリコンからなる単結晶基板上に、立方晶炭化ケイ素からなる単結晶半導体層を、厚さ0.1〜300μm程度と単結晶半導体基板の厚さより薄く気相成長により積層してなるものであり、その単結晶半導体層の欠陥密度は、10/cm 台である。
【0027】
上述した半導体基板1を製造するには、先ず、単結晶シリコンからなる厚さ10〜800μm程度の単結晶半導体基板2をH (水素ガス)雰囲気において1000℃前後の温度で加熱して自然酸化膜を除去する。
次に、単結晶半導体基板2を800〜1400℃の温度に保持し、図2に示すように、モノメチルシラン(CH SiH )を原料とし、単結晶半導体基板2上に気相成長により立方晶炭化ケイ素からなる厚さ100〜1000μm程度の単結晶半導体層3を積層する。
【0028】
図3は本発明に係る半導体基板の第2の実施の形態を示す概念的な断面図である。
【0029】
この半導体基板4は、第1の実施の形態のものと同様に、厚さ10〜800μm程度の単結晶シリコンからなる単結晶半導体基板5上に、この単結晶半導体基板5と異なる種類の立方晶炭化ケイ素からなる単結晶半導体層6を、気相成長により前段層6aと後段層6bの2度に分けて積層して全体の厚さ100〜1000μm程度と単結晶半導体基板5の厚さより厚くしたものである。
【0030】
上記半導体基板4においては、第1の実施の形態のものと同様に、単結晶半導体層6の機械的強度が単結晶半導体基板5に比べて強くなり、単結晶半導体層の反りが低減するので、素子が形成される単結晶半導体層6の欠陥密度が、10/cm 台と従来の1/10程度に低減する。
【0031】
上述した半導体基板4を製造するには、先ず、ハンドリングを容易にするため、単結晶シリコンからなり、厚さ300〜800μm程度と最終的な単結晶半導体基板5の厚さより厚い単結晶半導体基板5′をH 雰囲気において1000℃前後の温度で加熱して自然酸化膜を除去する。
次に、単結晶半導体基板5′を800〜1400℃の温度に保持し、図4(a),(b)に示すように、モノメチルシランを原料とし、単結晶半導体基板5′上に気相成長により厚さ100〜300μm程度の立方晶炭化ケイ素からなる前段層6aを積層する。
次いで、図4(c)に示すように、単結晶半導体基板5′を機械的又は化学的に薄板化して前段層6aと同等の100〜300μm程度の厚さの単結晶半導体基板5とする。
次に、前段層6aを積層した単結晶半導体基板5を800〜1400℃の温度に保持し、図4(d)に示すように、モノメチルシランを原料とし、前段層6a上に再度気相成長により厚さ100〜300μm程度の立方晶炭化ケイ素からなる後段層6bを積層する。
【0032】
図5は本発明に係る半導体基板の第3の実施の形態を示す概念的な断面図である。
【0033】
この半導体基板7は、厚さ10〜800μm程度の単結晶シリコンからなる単結晶半導体基板8の表層部に、厚さ1〜800μm程度の多孔質層9を形成した後、多孔質層9の表層部にアニール処理を施して厚さ0.001〜10μm程度の非多孔質層10を形成し、しかる後に、非多孔質層10上に、単結晶半導体基板8と異なる種類の立方晶炭化ケイ素からなる単結晶半導体層11を、厚さ1〜1000μm程度と非多孔質層10の厚さより厚く気相成長により積層してなるものである。
【0034】
上記半導体基板7においては、単結晶半導体層11の機械的強度が非多孔質層10に比べて強くなると共に、多孔質層9が単結晶半導体基板8による影響の緩衝層として機能し、単結晶半導体層11の反りがより低減するので、素子が形成される単結晶半導体層11の欠陥密度が、5×10/cm と従来の1/20程度に減少する。
【0035】
上述した半導体基板7を製造するには、先ず、図6(a)に示すように、厚さ10〜800μm程度の単結晶シリコンからなる単結晶半導体基板8を用い、この単結晶半導体基板8をフッ酸(フッ化水素酸:HF)及びエタノールを含む水溶液中で直流バイアスにより陽極化成処理し、図6(b)に示すように、単結晶半導体基板8の表層部に厚さ1〜800μm程度、多孔度10〜90%程度の多孔質層9を形成する。
なお、陽極化成処理に際し、陰極に白金電極を用いたが、HFに耐えるものであれば、金等、他の材料からなるものであってもよい。
又、多孔質層9を形成する方法は、陽極化成法に限らず、単結晶半導体基板8を硝酸やHF中に浸漬して多孔質層9を形成する化学エッチング法等によってもよい。
次に、多孔質層9が形成された単結晶半導体基板8にH 雰囲気において1000℃前後の温度でアニール処理を施し、図6(c)に示すように、多孔質層9の表層部に厚さ0.001〜10μm程度の非多孔質層10を形成する。
多孔質層にH 雰囲気において1000℃前後の温度でアニール処理を施すことで、多孔質層の表層部に非多孔質層を形成可能であることは、文献(T. Uragami and M.Seki, J.Electrochem.Soc., Vol.125,No.8, pp1339〜1344(1978))に示されており、既知の事実である。
次いで、多孔質層9及び非多孔質層10を順に形成した単結晶半導体基板8を800〜1400℃の温度に保持し、図6(d)に示すように、モノメチルシランを原料とし、非多孔質層10上に気相成長により立方晶炭化ケイ素からなる単結晶半導体層11を、厚さ1〜1000μm程度と非多孔質10の厚さより厚く積層する。
【0036】
図7は本発明に係る半導体基板の第4の実施の形態を示す概念的な断面図である。
【0037】
この半導体基板12は、厚さ10〜800μm程度の単結晶シリコンからなる単結晶半導体基板13の表層部に、厚さ1〜800μm程度の多孔質層14を形成した後、多孔質層14上に、その微細孔を塞ぐことなく単結晶半導体基板13と異なる種類の立方晶炭化ケイ素からなる単結晶半導体層15を、厚さ1〜1000μm程度と気相成長により積層してなるものである。
なお、単結晶半導体層15は、単結晶半導体基板13及び多孔質層14より厚くても薄くてもよい。
【0038】
上記半導体基板12においては、単結晶半導体層15の機械的強度が多孔質層14に比べて強くなると共に、多孔質層14が単結晶半導体基板13による影響の緩衝層として機能し、単結晶半導体層の反りがより一層低減するので、素子が形成される単結晶半導体層15の欠陥密度が、10/cm 台と従来の1/100程度に低減する。
【0039】
上述した半導体基板12を製造するには、先ず、図8(a)に示すように、厚さ10〜800μm程度の単結晶シリコンからなる単結晶半導体基板13を用い、この単結晶半導体基板13を、第3の実施の形態のものと同様に、フッ酸及びエタノールを含む水溶液中で直流バイアスにより陽極化成処理し、図8(b)に示すように、単結晶半導体基板13の表層部に厚さ1〜800μm程度、多孔度10〜90%程度の多孔質層14を形成する。
次に、多孔質層14が形成された単結晶半導体基板13にH 雰囲気において1000℃前後の温度でアニール処理を施す。
アニールの温度及び時間等の条件を調整することによって、多孔質層14の微細孔を塞ぐことなく保つ。
次いで、多孔質層14を形成した単結晶半導体基板13を800〜1400℃の温度に保持し、図8(c)に示すように、モノメチルシランを原料とし、多孔質層14の微細孔を塞ぐことなくその上に気相成長により立方晶炭化ケイ素からなる単結晶半導体層15を、厚さ1〜100μm程度と気相成長により積層する。
このとき、単結晶半導体層15は、単結晶半導体基板13及び多孔質層14より厚くても薄くてもよい。
【0040】
図9は本発明に係る半導体基板の第5及び第6のその1の実施の形態を示す概念的な断面図である。
【0041】
この半導体基板16は、第1の実施の形態の半導体基板1を、その単結晶半導体層3の積層後、常温下において又は600℃以下から25℃までの降温過程において、単結晶半導体層3をその下部層、すなわち、単結晶半導体基板2から分離してなるものである。
【0042】
上記半導体基板16においては、第1の実施の形態のものによる作用効果の他、常温下において分離したものは、半導体基板16としての単結晶半導体層3が単結晶半導体基板2との接触に起因する反りから解放されるので、欠陥密度が、8×10/cm 台と従来の1/12程度に低減する。一方、600℃以下から25℃までの降温過程において分離したものは、降温時における単結晶半導体層3が単結晶半導体基板2との接触に起因する反りから解放されるので、分離600〜25℃で行った場合、欠陥密度が、7×10/cm 台と従来の1/14程度に減少する。
【0043】
図10は本発明に係る半導体基板の第5及び第6のその2の実施の形態を示す概念的な断面図である。
【0044】
この半導体基板17は、第2の実施の形態の半導体基板7を、その単結晶半導体層6の後段層6bの積層後、第5の実施の形態のものと同様に、常温下において又は600℃から25℃までの降温過程において、単結晶半導体層6をその下部層、すなわち、単結晶半導体基板5から分離してなるものである。
【0045】
上記半導体基板17においては、第2の実施の形態のものによる作用効果の他、常温下において分離したものは、半導体基板17としての単結晶半導体層6が単結晶半導体基板5との接触に起因する反りから解放されるので、欠陥密度が、7×10/cm 台と従来の1/14程度に低減する。一方、600℃以下から25℃までの降温過程において分離したものは、降温時における単結晶半導体層6が単結晶半導体基板5との接触に起因する反りから解放されるので、分離を600〜25℃で行った場合、欠陥密度が、6×10/cm 台と従来の1/16程度に減少する。
【0046】
図11は本発明に係る半導体基板の第5及び第6のその3の実施の形態を示す概念的な断面図である。
【0047】
この半導体基板18は、第3の実施の形態の半導体基板7を、その単結晶半導体層11の積層後、常温下において又は600℃から25℃までの降温過程において、単結晶半導体層11をその下部層、すなわち、分離し易い多孔質層9において単結晶半導体基板8から分離してなるものである。
【0048】
上記半導体基板18においては、第3の実施の形態のものによる作用効果の他、常温下において分離したものは、半導体基板18としての単結晶半導体層11が単結晶半導体基板8との接触に起因する反りから解放されるので、欠陥密度が10/cm 台と従来の1/1000程度に低減する。一方、600℃以下から25℃までの降温過程における分離したものは、降温時における単結晶半導体層11が単結晶半導体基板8との接触に起因する反りから解放されるので、分離を600〜25℃で行った場合、欠陥密度が、5×10/cm 台と従来の1/2000程度に減少し、かつ、分離が容易となるので、製造を容易に行うことができる。
更に、化学エッチング法や機械的研磨法によって単結晶半導体層11に残存する多孔質層9及び非多孔質層10を除去した所、より一層反りは解放され、欠陥密度が3×10/cm 台と従来の1/3000程度に減少した。
【0049】
図12は本発明に係る半導体基板の第5及び第6のその4の実施の形態を示す概念的な断面図である。
【0050】
この半導体基板19は、第4の実施の形態の半導体基板12を、その単結晶半導体層15の積層後、第5及び第6のその3の実施の形態のものと同様に、常温下において又は600℃から25℃までの降温過程において、単結晶半導体層15を、その下部層、すなわち、多孔質層14において単結晶半導体基板13から分離してなるものである。
【0051】
上記半導体基板19においては、第4の実施の形態のものによる作用効果の他、常温下において分離したものは、半導体基板19としての単結晶半導体基板13との接触に起因する反りから解放されるので、欠陥密度が、5×10/cm 台と従来の1/2000程度に低減する。一方、600℃から25℃までの降温過程において分離したものは、降温時における単結晶半導体層15が単結晶半導体基板13との接触に起因する反りから解放されるので、分離を600〜25℃で行った場合、欠陥密度が、10/cm 台と従来の1/10000程度に減少し、かつ、分離が容易となるので、製造を容易に行うことができる。
更に、化学エッチング法や機械的研磨法によって単結晶半導体層15に残存する多孔質層14を除去した所、より一層反りは解放され、欠陥密度が8×10/cm 台と従来の1/12000程度に減少した。
【0052】
なお、上述した第1〜第6の実施の形態の半導体基板の製造方法においては、自然酸化膜の除去にH を用いる場合について説明したが、これに限定されるものではなく、非酸化雰囲気であればよいので、塩酸ガス、アルゴンゴス(Ar)、窒素ガス(N )及び真空を用いてもよく、H と同等の効果を奏する。
【0053】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の第1の半導体基板及びその製造方法によれば、単結晶半導体層の機械的強度が単結晶半導体基板に比べて強くなり、単結晶半導体層の反りが低減するので、結晶欠陥を低減した高品質のものとすることができる。
【0054】
第2の半導体基板及びその製造方法によれば、第1のもの及びその製法と同様に、単結晶半導体層の機械的強度が単結晶半導体基板に比べて強くなり、単結晶半導体層の反りが低減するので、結晶欠陥を低減した高品質のものとすることができる。
【0055】
第3の半導体基板及びその製造方法によれば、単結晶半導体層の機械的強度が非多孔質層に比べて強くなると共に、多孔質層が単結晶半導体基板による影響の緩衝層として機能し、単結晶半導体層の反りがより低減するので、結晶欠陥を低減したより高品質のものとすることができる。
【0056】
第4の半導体基板及びその製造方法によれば、単結晶半導体層の機械的強度が多孔質層に比べて強くなると共に、多孔質層が単結晶半導体基板による影響の緩衝層として機能し、単結晶半導体層の反りがより一層低減するので、結晶欠陥を低減したより一層高品質のものとすることができる。
【0057】
第5の半導体基板及びその製造方法によれば、第1、第2、第3又は第4のもの及びその製法による作用効果の他、単結晶半導体層が単結晶半導体基板、非多孔質層又は多孔質層との接触に起因する反りから解放されるので、結晶欠陥を低減したより一層高品質のものとすることができる。
【0058】
又、第6の半導体基板及びその製造方法によれば、第5のもの及びその製法による作用効果の他、降温時における単結晶半導体層が単結晶半導体基板、非多孔質層又は多孔質層との接触に起因する反りから解放され、かつ、分離が容易となるので、結晶欠陥を低減した更により一層高品質のものとすることができ、かつ、製造を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る半導体基板の第1の実施の形態を示す概念的な断面図である。
【図2】図1の半導体基板の製造方法の最終工程説明図である。
【図3】本発明に係る半導体基板の第2の実施の形態を示す概念的な断面図である。
【図4】(a)は図3の半導体基板の製造方法の第1工程説明図、(b)は上記第1工程によって得られる中間品の説明図、(c)は上記製造方法の第2工程説明図、(d)は上記製造方法の最終工程説明図である。
【図5】本発明に係る半導体基板の第3の実施の形態を示す概念的な断面図である。
【図6】(a)は図5の半導体基板の製造方法の第1工程説明図、(b)は上記製造方法の第2工程説明図、(c)は上記製造方法の第3工程説明図、(d)は上記製造方法の最終工程説明図である。
【図7】本発明に係る半導体基板の第4の実施の形態を示す概念的な断面図である。
【図8】(a)は図7の半導体基板の製造方法の第1工程説明図、(b)は上記製造方法の第2工程説明図、(c)は上記製造方法の最終工程説明図である。
【図9】本発明に係る半導体基板の第5及び第6のその1の実施の形態を示す概念的な断面図である。
【図10】本発明に係る半導体基板の第5及び第6のその2の実施の形態を示す概念的な断面図である。
【図11】本発明に係る半導体基板の第5及び第6のその3の実施の形態を示す概念的な断面図である。
【図12】本発明に係る半導体基板の第5及び第6のその4の実施の形態を示す概念的な断面図である。
【符号の説明】
2 単結晶半導体基板
3 単結晶半導体層
5 単結晶半導体基板
5′ 単結晶半導体基板
6 単結晶半導体層
6a 前段層
6b 後段層
8 単結晶半導体基板
9 多孔質層
10 非多孔質層
11 単結晶半導体層
13 単結晶半導体基板
14 多孔質層
15 単結晶半導体層

Claims (7)

  1. 単結晶半導体基板上にこの基板と異なる種類の単結晶半導体層を基板の厚さより厚く気相成長により積層することを特徴とする半導体基板の製造方法。
  2. 単結晶半導体基板上にこの基板と異なる種類の単結晶半導体層を基板の厚さの1/3程度の厚さに気相成長により積層した後、上記単結晶半導体基板を単結晶半導体層と同等の厚さとし、しかる後に、前記単結晶半導体層を気相成長により更に積層することを特徴とする半導体基板の製造方法。
  3. 単結晶半導体基板の表層部に多孔質層を形成した後、多孔質層の表層部にアニール処理を施して非多孔質層を形成し、しかる後に、非多孔質層上に前記基板と異なる種類の単結晶半導体層を非多孔質層の厚さより厚く気相成長により積層することを特徴とする半導体基板の製造方法。
  4. 単結晶半導体基板の表層部に多孔質層を形成した後、多孔質層上にその微細孔を塞ぐことなく上記基板と異なる種類の単結晶半導体層を気相成長により積層することを特徴とする半導体基板の製造方法。
  5. 前記単結晶半導体層の積層後、この単結晶半導体層をその下部層から分離することを特徴とする請求項1、2、3又は4に記載の半導体基板の製造方法。
  6. 前記単結晶半導体層の分離をその積層後600℃以下から25℃までの降温過程で行うことを特徴とする請求項5記載の半導体基板の製造方法。
  7. 前記請求項1、2、3、4、5又は6記載の半導体基板の製造方法で製造したことを特徴とする半導体基板。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012031012A (ja) * 2010-07-30 2012-02-16 Seiko Epson Corp 立方晶炭化珪素膜の製造方法

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