JP2005050742A - 燃料電池の制御装置及びコンピュータプログラム - Google Patents

燃料電池の制御装置及びコンピュータプログラム Download PDF

Info

Publication number
JP2005050742A
JP2005050742A JP2003283402A JP2003283402A JP2005050742A JP 2005050742 A JP2005050742 A JP 2005050742A JP 2003283402 A JP2003283402 A JP 2003283402A JP 2003283402 A JP2003283402 A JP 2003283402A JP 2005050742 A JP2005050742 A JP 2005050742A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fuel cell
voltage
cell
output
current
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2003283402A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4396173B2 (ja
Inventor
Akihiro Ueda
晃宏 上田
Masaaki Yamaoka
正明 山岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2003283402A priority Critical patent/JP4396173B2/ja
Publication of JP2005050742A publication Critical patent/JP2005050742A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4396173B2 publication Critical patent/JP4396173B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

Landscapes

  • Fuel Cell (AREA)

Abstract

【課題】 刻々と変動するI-V特性に対応した燃料電池の運転制御を行う。
【解決手段】 本発明に係わる燃料電池の制御装置は、燃料電池のI-V特性を推定し(ステップS101)、燃料電池に供給される反応ガス流量を基に燃料電池から出力される最大電流Imaxを演算し(ステップS102)、最大電流Imaxに対応する燃料電池の出力電圧VmaxをI-V推定曲線から求め、この出力電圧Vmaxを最低セル電圧Vmの目標値として設定し(ステップS103)、最低セル電圧Vmがこの目標電圧Vmaxと一致するように燃料電池の出力電圧を制御する(ステップS104)。
【選択図】 図2

Description

本発明は燃料電池の運転制御技術に関し、特に、燃料電池の運転状態に応じて刻々と変化するI-V特性に対応して最低セル電圧を最適値に制御するための改良技術に関する。
燃料電池はセルを直列に積層したスタック構造を備えており、アノード極に供給された燃料ガスとカソード極に供給された酸化ガスの電気化学反応を利用して電力発電を行っている。電池反応では水分が生成されるため、水分の凝縮などにより、セルの有効電極面積が減少し、各セルに燃料ガスが均等に供給されなくなるおそれがある。このような状況では、各々のセル間で電圧分布が生じ、最も電圧の低いセルが0V以下まで到達して過放電するおそれがある。過放電の状態で電流を流し続けると、電解質膜が破損する可能性があるため、特開平14−18443号公報では、発電量が最大となるときのセル電圧の目標値を設定し、最低セル電圧が目標電圧に一致するように電圧制御を行う技術が開示されている。
特開平14−18443号公報
しかし、燃料電池のI-V特性(電流対電圧特性)は一定ではなく、スタック温度や、反応ガスの流量、圧力、湿度、さらには、高分子電解質膜の水分変化による内部抵抗の変動などによって常に変動している。また、このI-V特性は燃料電池の運転状態(過度状態であるか又は定常状態であるか)や、経年劣化などによっても大きく変動する。このような事情から、最低セル電圧の目標値を一定値に固定化すると、ある運転状態における実際のI-V特性に見合った理想的な目標値には一致せず、発電効率の向上を望むことはできなかった。また、高電力発電時に目標電圧を下げるだけでは、セルのばらつきによる特性の相違や、発電時の燃料電池の状態に対して厳密な対応をとることができず、ガス利用効率の向上を達成することはできない。その一方で、最低セル電圧を常に監視していなければ、過放電などで燃料電池が破損するおそれもある。
そこで、本発明は上述の問題を解決し、刻々と変動するI-V特性に対応した燃料電池の運転制御を行うための燃料電池の制御装置及びコンピュータプログラムを提案することを課題とする。
上記の課題を解決するため、本発明に係わる燃料電池の制御装置は、複数のセルを積層して成る燃料電池の運転状態を制御するための制御装置であって、前記燃料電池の電流対電圧特性を推定する出力特性推定手段と、前記燃料電池を構成する各セルの出力電圧を検出するセル電圧検出手段と、前記出力特性推定手段によって求められた前記電流対電圧特性に基づいて最低セル電圧の目標電圧を設定する目標電圧設定手段と、前記最低セル電圧が前記目標電圧と一致するように前記燃料電池の出力電圧を制御する電圧制御手段を備える。かかる構成により、刻々と変動する燃料電池の電流対電圧特性に対応した最適な最低セル電圧の目標値を設定することができるため、絶えず変化する燃料電池の運転状態に適した発電制御を行うことができる。また、最低セル電圧が目標電圧を下回らないように電圧制御することで、燃料電池の過放電を防ぐことができる。
本発明に係わる燃料電池の制御装置は、上述の構成に加えて、前記燃料電池に供給される反応ガス流量を基に前記燃料電池から出力される最大電流を演算する演算手段をさらに備え、前記目標電圧設定手段は、前記最大電流に対応する前記燃料電池の出力電圧を前記電流対電圧特性から求め、前記出力電圧を前記最低セル電圧の目標値として設定することが望ましい。かかる構成により、燃料電池に供給される反応ガスの供給量に対応した最適な最低セル電圧の目標値を設定することができる。
本発明に係わる燃料電池の制御装置は、上述の構成に加えて、前記燃料電池の要求発電量に対応して、前記燃料電池に供給される反応ガスの供給量を制御する反応ガス供給量制御手段をさらに備えるのが好ましい。かかる構成により、負荷変動に対応した発電制御が可能となる。
本発明に係わる燃料電池の制御装置における前記反応ガス供給量制御手段は、前記燃料電池の要求発電量に対応して反応ガスの供給量をフィードフォワード制御するのが好ましい。かかる構成により、発電許容量を制限できるため、ガス流路の閉塞などの発電阻害要因に対応することができる。
本発明のコンピュータプログラムは、複数のセルを積層して成る燃料電池の運転状態を制御するコンピュータシステムに、前記燃料電池の電流対電圧特性を推定するステップと、前記燃料電池を構成する各セルの出力電圧を検出するステップと、前記電流対電圧特性に基づいて最低セル電圧の目標電圧を設定するステップと、前記最低セル電圧が前記目標電圧と一致するように前記燃料電池の出力電圧を制御するステップを実行させる制御プログラムである。かかる制御処理により、刻々と変動する燃料電池の電流対電圧特性に対応した最適な最低セル電圧の目標値を設定することができるため、刻々と変化する燃料電池の運転状態に適した発電制御を行うことができる。
本発明のコンピュータプログラムは、複数のセルを積層して成る燃料電池の運転状態を制御するコンピュータシステムに、前記燃料電池の電流対電圧特性を推定するステップと、前記燃料電池を構成する各セルの出力電圧を検出するステップと、前記燃料電池に供給される反応ガスの供給量を基に前記燃料電池から出力される最大電流を演算するステップと、前記最大電流に対応する前記燃料電池の出力電圧を前記電流対電圧特性から求め、前記出力電圧を最低セル電圧の目標値として設定するステップと、前記最低セル電圧が前記目標電圧と一致するように前記燃料電池の出力電圧を制御するステップを実行させる制御プログラムである。かかる制御処理により、燃料電池に供給される反応ガスの供給量に対応した最適な最低セル電圧の目標値を設定することができる。
本発明のコンピュータプログラムを記録するコンピュータ読取り可能な記録媒体としては、光学的に情報の読み取りが可能な光記録媒体(CD−RAM、CD−ROM、DVD−RAM、DVD−R、PDディスク、MDディスク、MOディスク等)、磁気的に情報の読み取りが可能な磁気記録媒体(フレキシブルディスク、磁気テープ等)、電子的に情報の読み取りが可能な記録媒体(DRAM、SRAM等)などが好適である
本発明によれば、刻々と変動する燃料電池の電流対電圧特性に対応した最適な最低セル電圧の目標値を設定することができるため、絶えず変化する燃料電池の運転状態に適した発電制御を行うことができる。また、最低セル電圧が目標電圧を下回らないように電圧制御することで、燃料電池の過放電を防ぐことができる。
以下、各図を参照して本発明の好適な実施形態について説明する。
図1は燃料電池車両に搭載される燃料電池システムの主要構成図である。同図に示すように、燃料電池システム100は、主に、反応ガス(燃料ガス、酸化ガス)の供給を受けて電力発電を行う燃料電池10と、燃料電池10のアノード極に燃料ガス(水素リッチガス)を供給する燃料ガス供給装置21と、燃料電池10のカソード極に酸化ガスを供給する酸化ガス供給装置22と、燃料電池10の出力電圧を制御するDC/DCコンバータ25と、燃料電池10の運転状態を制御する制御部30を備えて構成されている。
燃料電池10は複数のセルを直列に接続したスタック構造を備えており、アノード極では、(1)式の酸化反応が生じるとともに、カソード極では、(2)式の還元反応が生じる。燃料電池10全体としては、(3)式の起電反応が生じる。燃料電池10としては固体高分子電解質型の燃料電池が望ましい。高分子電解質型の燃料電池は、常温で起動できるために起動時間が短い、常温で高い電流密度が得られる、低負荷運転が可能、小型軽量化が可能といったメリットがあり、車両搭載用の燃料電池として優れた特性を備えている。固体高分子電解質型の燃料電池を用いる場合は、電池反応を良好に促進させるために燃料ガスと酸化ガスを適度に加湿することが望ましい。もとより、固体高分子電解質型燃料電池に限らず、アルカリ性電解質型燃料電池、酸性電解質型燃料電池、溶融塩電解質型燃料電池、固体電解質型燃料電池、リン酸型燃料電池なども利用できる。
2 → 2H++2e- …(1)
(1/2)O2+2H++2e- → H2O …(2)
2+(1/2)O2 → H2O …(3)
燃料電池10の出力端子には電力負荷としてのモータ24とインバータ23が電力ライン11を介して接続されている。モータ24は車両走行の推進力を得るための電動モータであり、例えば、三相同期モータとして構成されている。インバータ23は、例えば、6個のパワートランジスタで構成される3相ブリッジ回路を備えており、同トランジスタのスイッチング作用によって直流電力を交流電力(三相交流)に変換し、モータ24に供給している。パワートランジスタの制御は制御部30によって行われ、インバータ23からは制御部30に対してスイッチング制御に必要な情報が送信されている。インバータ23は、制御部30からの要求指示に応答して、モータ24の出力トルク及び回転数を所望の値に調整するために必要な三相交流電流の振幅及び周波数を調整し、モータ24に供給する。
DC/DCコンバータ25は、システムの運転状態に対応して燃料電池10の出力電圧(電力ライン11の電圧)を調整する電圧制御手段として機能する他、燃料電池10から出力される直流電圧をダウンコンバートして補機類電源供給用の二次電池26を充電する。DC/DCコンバータ25の電力変換制御は制御部30によって制御されている。
燃料電池10の運転状態を検出するためのセンサ類として、燃料ガスのガス圧を検出するための圧力センサ41と、酸化ガスのガス圧を検出するための圧力センサ42と、燃料電池10の出力電流(Ifc)を検出するための電流センサ43と、出力電圧(Vfc)を検出するための電圧センサ44と、燃料電池10を構成する各セルの出力電圧を検出するためのセル電圧検出センサ45と、燃料電池10の温度(Tfc)を検出するための温度センサ46が設置されている。また、燃料電池10の負荷変動を検出するための各種センサ類として、アクセルペダルポジションセンサ47、ブレーキペダルポジションセンサ48、車速センサ49等が設置されている。
尚、セル電圧検出センサ45は、図5に示すように、燃料電池10を構成する全ての、又は選択された一群のセル10aの出力電圧(セル電圧)を検出できるように構成されている。各々のセル10aへの反応ガス供給量のばらつきや、電池特性のばらつきなどによって、セル10a間で電圧分布が生じることがある。セル電圧検出センサ45が検出するセル10aの個数をN個とし、検出された各々のセル電圧をV1〜VNとすると、最低セル電圧VmはV1〜VNのうち最小の電圧として定められる。
制御部30は、マイクロコンピュータを中心としたコンピュータシステムとして構成されており、システム制御に必要な各種のプログラム及び各種データを記憶したROM32と、ROM32に格納されているプログラムを読み取ってこれを実行するCPU31と、CPU31のワークメモリとして機能するRAM33と、各種センサ類(燃料ガス圧力センサ41、酸化ガス圧力センサ42、電流センサ43、電圧センサ44、セル電圧検出センサ45、温度センサ46、アクセルペダルポジションセンサ47、ブレーキペダルポジションセンサ48、車速センサ49)からのセンサ信号を入力するとともに、上述した燃料ガス供給装置21、酸化ガス供給装置22、インバータ23、DC/DCコンバータ25に制御信号を出力するための入出力ポート35を備えて構成されている。
制御部30は、アクセルペダルポジションセンサ47から出力されるアクセルペダルポジション、ブレーキペダルポジションセンサ48から出力されるブレーキペダルポジション、車速センサ49から出力される車速信号等から燃料電池10に要求される発電量を算出し、燃料ガス供給装置21と酸化ガス供給装置22のそれぞれから出力される反応ガスの供給量を制御する。燃料ガス供給装置21と酸化ガス供給装置22は、制御部30からの制御信号に基づいて反応ガスの供給量を調整できるように構成されており、反応ガス供給量制御手段として機能する。
次に、各図を参照して燃料電池10の運転制御処理について説明する。
図2は燃料電池10の制御処理ルーチンを記述したフローチャートである。制御部30が実行する主制御プログラムの中で所定のイベント発生時に本ルーチンが呼び出されると、制御部30は一定時間毎にステップS101〜S104の処理ステップを繰り返し実行する。まず、制御部30は、スタック温度や、反応ガスの流量、圧力、湿度などによって刻々と変動する燃料電池10の現時点での出力特性を推定する(ステップS101)。本ステップでは、図6に示すサブルーチンが呼び出されて、出力特性推定処理が実行される。このサブルーチンにおいては、まず、燃料電池10の基本出力特性が計算される(ステップS201)。この基本出力特性の計算は以下のように行う。
図7はスタック温度Tfcに対する燃料電池10の基本内部抵抗R0を実験により求めたマップデータ(R0-Tfcマップデータ)を示している。図8は燃料電池10の内部抵抗を無視し、燃料電池10に供給される燃料ガスの圧力を100kPa〜250kPaの範囲で変化させたときの理論出力特性を示している。制御部30は、温度センサ46が出力するスタック温度Tfcに対応する基本内部抵抗R0を図7のマップデータから読み出し、さらに、燃料ガス圧力センサ41が出力する燃料ガス圧に対応する理論出力特性を読み出す。基本内部抵抗R0と理論出力特性が得られたならば、(4)式に基づいて基本出力特性を計算することができる。ここで、Iは燃料電池10の出力電流、R0は基本内部抵抗、V0は出力電流Iに対する理論出力特性の出力電圧、V1は出力電流Iに対する基本出力特性の出力電圧である。
V1=V0−R0×I …(4)
上述のようにして求めた基本内部抵抗R0は実際の内部抵抗R1とは異なるため、内部抵抗偏差ΔR(=R1−R0)を加味した補正を行い、内部抵抗R1を求める(ステップS202)。この内部抵抗偏差ΔRは、図9に示すように、電流センサ43が読み取った出力電流Ifcに対応する基本出力特性上の出力電圧Vfc0と、電圧センサ44が読み取った出力電圧Vfcとを求め、両者の偏差(Vfc0−Vfc)を出力電流Ifcで除算することにより得られる。内部抵抗偏差ΔRと内部抵抗R1はそれぞれ(5)式〜(6)式により計算できる。内部抵抗R1を求めたならば、(7)式に基づいて燃料電池10の出力特性を計算する(ステップS203)。ここで、V2は出力電流Iに対する出力特性の出力電圧である。
ΔR=(Vfc0−Vfc)/Ifc …(5)
R1=R0+ΔR …(6)
V2=V0−R1×I …(7)
尚、燃料電池10の出力特性を推定する手法は上述の手法に限らず、各種の公知の手法を用いることができる。
燃料電池10の出力特性が算出できたならば、図6のサブルーチンを抜けて、図2のステップS102に移行する。ステップS102では、燃料電池10に供給される反応ガス量から理論上導出される最大電流Imaxが計算される。実際の運転では、燃料電池10を構成する各々のセル10aにできるだけ均等に燃料ガスを供給するため、理論上発電に必要な燃料ガス量よりもやや多めに燃料ガスを供給している。反応ガスの実際の供給量をストイキ値で除算することにより、発電に用いられる理論上の反応ガス供給量を求めることができる。電圧安定余剰ガス量を含まない燃料ガス流量(体積流量)をf、酸化ガス流量(体積流量)をf、ファラデー定数をFとすれば、燃料ガス量から導出される電流値Iは(8)式により求めることができ、酸化ガス量から導出される電流値Iは(9)式により求めることができる。最大電流Imaxは(10)式に示すように、IとIのうち何れか小さい方の電流値となる。
=f×(2F/60) …(8)
=f×(4F/60)×(21/100) …(9)
Imax=min(I,I) …(10)
最大電流Imaxを求めることができたならば、図4に示すように、Imaxに対応するI-V推定曲線上の出力電圧Vmaxを求める(ステップS103)。このI-V推定曲線(実線)は、(7)式により求めた出力特性曲線である。このように、燃料電池10のI-V特性をリアルタイムで推定し、この推定曲線を基に運転制御を行うことにより、その時々で常に変動する燃料電池10の実際のI-V特性(一点鎖線)に対応した運転制御が可能となる。このようにして、Vmaxを求めることができたならば、このVmaxを最低セル電圧Vmの目標電圧として設定し、最低電圧Vmが目標電圧VmaxになるようにDC/DCコンバータ25を制御して、燃料電池10の出力電圧を制御する(ステップS104)。本ステップでは、少なくとも最低電圧Vmが目標電圧Vmaxを下回らないように電圧制御するのが望ましい。
図3はステップS104における電圧制御のブロック図を示している。同図に示すように、反応ガスの流量から燃料電池で発電される理論上の電力値FFが求まる。この電力値FFは上述したImaxとVmaxを乗算して得られる電力値であり、燃料電池の発電量をフィードフォワード制御する際のフィードフォワード値となるものである。反応ガス流量が一定の場合、電力値FFも一定となる。比例積分制御(PI制御)によって最低セル電圧Vmを目標電圧Vmaxに一致させるには、最低セル電圧Vmと目標電圧Vmaxの偏差を比例項と積分項とに変換し、これをフィードバック値として補正を行う。燃料電池によって発電される電力値をW、比例ゲインをKp、積分ゲインをKiとすれば、(11)式の関係が成立する。
W=FF+Kp×(Vmax-Vm)+Ki×Σ(Vmax-Vm) …(11)
以上、説明したように、本実施形態によれば、刻一刻と変動する燃料電池10のI-V特性をリアルタイムで推定し、その時々の燃料電池10の運転状態に最適な発電制御を行うことができるため、反応ガス利用効率の向上を実現できる。また、最低セル電圧Vmが目標電圧Vmaxを下回らないように電圧制御することで、燃料電池10の過放電を防ぐことができる。また、水分の凝縮などに起因するガス流路の閉塞などによってガス供給量が不足し、発電が困難な状況になっても、連続的な安定した運転を行うことができる。また、最低セル電圧Vmを目標電圧Vmax付近に設定して発電を行うことにより、できるだけ多くの発電量を得ることができるため、二次電池26の放電量を低減できる。また、燃料電池10を構成する各々のセル10aの電池性能にばらつきがあったとしても、そのばらつきを補償することができる。
尚、上述の説明では、燃料電池車両のオンボード発電機として機能する燃料電池システムを例に説明したが、本発明はこれに限らず、プラント用又は家庭用の燃料電池発電システムに適用できる。
本実施形態の燃料電池システムの主要構成図である。 燃料電池の制御処理を記述したフローチャートである。 燃料電池の電圧制御のブロック図である。 ImaxからVmaxを求める手順を説明するための図である。 セル電圧検出センサの構成図である。 出力特性推定ルーチンを記述したフローチャートである。 R0-Tfcマップデータである。 燃料電池の理論出力特性を示すマップデータである。 内部抵抗偏差ΔRを求めるための説明図である。
符号の説明
10…燃料電池 10a…セル 21…燃料ガス供給装置 22…酸化ガス供給装置 25…DC/DCコンバータ 26…二次電池 30…制御部 45…セル電圧検出センサ 100…燃料電池システム

Claims (6)

  1. 複数のセルを積層して成る燃料電池の運転状態を制御するための制御装置であって、
    前記燃料電池の電流対電圧特性を推定する出力特性推定手段と、
    前記燃料電池を構成する各セルの出力電圧を検出するセル電圧検出手段と、
    前記出力特性推定手段によって求められた前記電流対電圧特性に基づいて最低セル電圧の目標電圧を設定する目標電圧設定手段と、
    前記最低セル電圧が前記目標電圧と一致するように前記燃料電池の出力電圧を制御する電圧制御手段と、
    を備える、燃料電池の制御装置。
  2. 請求項1に記載の燃料電池の制御装置であって、
    前記燃料電池に供給される反応ガスの供給量を基に前記燃料電池から出力される最大電流を演算する演算手段をさらに備え、
    前記目標電圧設定手段は、前記最大電流に対応する前記燃料電池の出力電圧を前記電流対電圧特性から求め、前記出力電圧を前記最低セル電圧の目標値として設定する、燃料電池の制御装置。
  3. 請求項2に記載の燃料電池の制御装置であって、
    前記燃料電池の要求発電量に対応して、前記燃料電池に供給される反応ガスの供給量を制御する反応ガス供給量制御手段をさらに備える、燃料電池の制御装置。
  4. 請求項3に記載の燃料電池の制御装置であって、
    前記反応ガス供給量制御手段は、前記燃料電池の要求発電量に対応して、反応ガスの給量をフィードフォワード制御する、燃料電池の制御装置。
  5. 複数のセルを積層して成る燃料電池の運転状態を制御するコンピュータシステムに、
    前記燃料電池の電流対電圧特性を推定するステップと、
    前記燃料電池を構成する各セルの出力電圧を検出するステップと、
    前記電流対電圧特性に基づいて最低セル電圧の目標電圧を設定するステップと、
    前記最低セル電圧が前記目標電圧と一致するように前記燃料電池の出力電圧を制御するステップと、
    を実行させるためのコンピュータプログラム。
  6. 複数のセルを積層して成る燃料電池の運転状態を制御するコンピュータシステムに、
    前記燃料電池の電流対電圧特性を推定するステップと、
    前記燃料電池を構成する各セルの出力電圧を検出するステップと、
    前記燃料電池に供給される反応ガスの供給量を基に前記燃料電池から出力される最大電流を演算するステップと、
    前記最大電流に対応する前記燃料電池の出力電圧を前記電流対電圧特性から求め、前記出力電圧を最低セル電圧の目標値として設定するステップと、
    前記最低セル電圧が前記目標電圧と一致するように前記燃料電池の出力電圧を制御するステップと、
    を実行させるためのコンピュータプログラム。
JP2003283402A 2003-07-31 2003-07-31 燃料電池の制御装置及びコンピュータプログラム Expired - Fee Related JP4396173B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003283402A JP4396173B2 (ja) 2003-07-31 2003-07-31 燃料電池の制御装置及びコンピュータプログラム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003283402A JP4396173B2 (ja) 2003-07-31 2003-07-31 燃料電池の制御装置及びコンピュータプログラム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005050742A true JP2005050742A (ja) 2005-02-24
JP4396173B2 JP4396173B2 (ja) 2010-01-13

Family

ID=34268295

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003283402A Expired - Fee Related JP4396173B2 (ja) 2003-07-31 2003-07-31 燃料電池の制御装置及びコンピュータプログラム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4396173B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008226593A (ja) * 2007-03-12 2008-09-25 Toyota Motor Corp 燃料電池システム
US8530105B2 (en) 2007-06-14 2013-09-10 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Fuel cell system
JPWO2013108369A1 (ja) * 2012-01-17 2015-05-11 トヨタ自動車株式会社 燃料電池システム
JP2019149317A (ja) * 2018-02-28 2019-09-05 トヨタ自動車株式会社 燃料電池システム
JP7312283B2 (ja) 2021-03-30 2023-07-20 本田技研工業株式会社 燃料電池スタックの劣化判定方法及び燃料電池スタックを搭載する燃料電池車両

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008226593A (ja) * 2007-03-12 2008-09-25 Toyota Motor Corp 燃料電池システム
US8530105B2 (en) 2007-06-14 2013-09-10 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Fuel cell system
JPWO2013108369A1 (ja) * 2012-01-17 2015-05-11 トヨタ自動車株式会社 燃料電池システム
JP2019149317A (ja) * 2018-02-28 2019-09-05 トヨタ自動車株式会社 燃料電池システム
JP7091708B2 (ja) 2018-02-28 2022-06-28 トヨタ自動車株式会社 燃料電池システム
JP7312283B2 (ja) 2021-03-30 2023-07-20 本田技研工業株式会社 燃料電池スタックの劣化判定方法及び燃料電池スタックを搭載する燃料電池車両

Also Published As

Publication number Publication date
JP4396173B2 (ja) 2010-01-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100386145B1 (ko) 연료전지 시스템 및 전지제어방법
JP5146898B2 (ja) 燃料電池電源制御装置、燃料電池システム及び燃料電池電源制御方法
JP3662872B2 (ja) 燃料電池電源装置
JP5120594B2 (ja) 燃料電池システム及びその運転方法
JP4320686B2 (ja) 燃料電池システムおよびその電流制限方法
US7005204B2 (en) Fuel cell power supply
JP5041010B2 (ja) 燃料電池システム
JP2000012059A5 (ja)
KR102551676B1 (ko) 연료전지 차량의 외부 전력 공급시스템 및 공급방법
US20100279187A1 (en) Fuel cell system and fuel cell vehicle
JP2008269813A (ja) 燃料電池システム
JP5884833B2 (ja) 燃料電池システム
JPWO2008047944A1 (ja) 燃料電池システム
JP2008270047A (ja) 燃料電池システム
KR101151750B1 (ko) 연료전지시스템
JP4614182B2 (ja) 燃料電池システム、燃料電池システムの制御方法、そのコンピュータプログラム、およびそれを記録する記録媒体
JP2000357526A (ja) 燃料電池発電装置およびそのセルスタックの劣化診断方法
JP4432400B2 (ja) 燃料電池システムの制御装置
JP4396173B2 (ja) 燃料電池の制御装置及びコンピュータプログラム
JP2006351421A (ja) 燃料電池システムおよび燃料電池制御方法
JP2005150019A (ja) 燃料電池システム
JP2011210512A (ja) 燃料電池システム
JP2005166582A (ja) ハイブリッド燃料電池システム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20051020

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20081120

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20081216

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090203

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090625

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090728

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090929

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20091012

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121030

Year of fee payment: 3

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4396173

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121030

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131030

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees