JP2005048993A - 燃焼振動抑制装置および燃焼振動抑制方法 - Google Patents

燃焼振動抑制装置および燃焼振動抑制方法 Download PDF

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Abstract

【課題】より広い運転領域に亘って燃焼振動を適切に調整し、燃焼振動をより一層低く抑え、安定した燃料の燃焼運転を実現する燃焼振動抑制装置および燃焼振動抑制方法を提供する。
【解決手段】本発明に係る燃焼振動抑制装置は、燃焼室1の燃焼ガス生成中に発生する圧力変動値を検出する圧力センサ5と、この圧力センサ5から検出された圧力変動値に基づいて振動レベルを演算し、その演算結果を記憶する燃焼振動データ処理部3と、この燃焼振動データ処理部3に記憶された演算結果の中から適正値を選出する制御部13と、この選出した適正値に基づいて燃焼室1に発生する燃焼振動を抑制する燃焼振動抑制部4とを備えた。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃料の燃焼中、生成した燃焼ガスの圧力変動に伴う不安定振動を効果的に抑制する燃焼振動抑制装置および燃焼振動抑制方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
火力発電プラント、例えばコンバインドサイクル発電プラントに適用されるガスタービン燃焼器等の燃焼装置では、高いプラント熱効率を指向するために、ガスタービン入口温度(燃焼ガス)の高温化、環境保護に対するNOx濃度やCO濃度の低減化、あるいはクリーンなエネルギである液化天然ガス等の燃料の枯渇防止に対する液体燃料、例えば灯油、軽油等の燃料多様化への転換等、新たな技術革新への強化発展が求められている。
【0003】
このように、新たな技術革新への強化発展が求められているガスタービン燃焼器では、厳しい技術要求事項に基づいて設計するため、燃焼ガスを生成する際、燃焼ガスから発生する圧力波と火炎の揺れとが互いに干渉する。このため、器内には圧力変動が発生し、この圧力変動が持続または成長し、遂には燃焼振動を発生させることが多い。
【0004】
この燃焼振動が成長し、そのエネルギがより一層大きくなってくると、ガスタービン燃焼器は、構成部品の部材等に摩耗や損傷が与えられ、運転上、著しい支障を来すことが往々にしてあった。
【0005】
ところで、燃料の燃焼ガス生成中に器内に小さな圧力変動が発生すると、この小さな圧力変動が燃料系の燃料流量や空気系の燃焼用空気流量に影響を与えて発熱量を変動させる。この発熱量の変動に伴って、圧力変動がより一層大きくなり、その影響を受けて、上述の燃料や空気の流量変動が大きくなった結果、燃焼振動が発生すると考えられている。
【0006】
このような要因によって発生する燃焼振動に対し、ガスタービン燃焼器は、燃焼室に連絡管を介して共鳴容器を接続させ、共鳴容器のヘルムホルツ振動周波数fを適正値に調整して燃焼振動を抑制する考えがある。このヘルムホルツ振動周波数fは、連絡管の長さL、連絡管の断面積をS、連絡管を流れる燃焼ガスの音速をC、共鳴容器の容積をVとするとき、以下の式(1)で表される。
【0007】
【数1】
Figure 2005048993
【0008】
このような原理を応用した技術として、例えば特開2001−141240号公報(例えば、特許文献1参照)、特開2002−22386号公報(例えば、特許文献2参照)が既に開示されている。そして、これら発明は、共鳴容器の容積Vを可変にし、容積Vを適正値に調整した後、燃焼振動を低く抑えていた。
【0009】
【特許文献1】
特開2001−141240号公報
【0010】
【特許文献2】
特開2002−22386号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、既に開示されている特開2001−141240号公報や特開2002−22386号公報等の発明は、燃焼振動を効果的に抑制するものであるが、燃焼振動の振動特性は圧力や温度によって敏感に変化するため、変化後の共鳴容器の容積と振動特性の関係を逐次知ることは困難であった。燃焼振動の特性が変わる場合に、常に燃焼振動を効果的に低減するように共鳴容積を調整することは容易ではない。そのため、特定の周波数帯域にしか適用できず、特定の周波数帯域から離れると、その効果が半減する等の問題を抱えていた。
【0012】
また、ガスタービン燃焼器は、起動運転から定格運転を経て停止運転に至るまで幅広い範囲に亘って運転が行われているが、上述の特許公報に開示された技術では、限られた運転域にしか適用できない。例えば部分負荷運転に入ると、共鳴容器の容積をその都度調整しなければならず、作業員の多くの労力と時間を費やし、あるいは微妙な調整が必要なとき熟練者による経験則を必要とするなどの不具合、不都合があった。
【0013】
本発明は、このような背景技術に照らしてなされたものであり、より広い運転領域に亘って燃焼振動を適切に調整し、燃焼振動をより一層低く抑え、安定した燃料の燃焼運転を実現する燃焼振動抑制装置および燃焼振動抑制方法を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る燃焼振動抑制装置は、上述の目的を達成するために、請求項1に記載したように、燃焼室の燃焼ガス生成中に発生する圧力変動値を検出する圧力センサと、この圧力センサから検出された圧力変動値に基づいて振動レベルを演算し、その演算結果を記憶する燃焼振動データ処理部と、この燃焼振動データ処理部に記憶された演算結果の中から適正値を選出する制御部と、この選出した適正値に基づいて前記燃焼室に発生する燃焼振動を抑制する燃焼振動抑制部とを備えたものである。
【0015】
また、本発明に係る燃焼振動抑制方法は、上述の目的を達成するために、請求項6に記載したように、燃焼ガスの圧力変動値を検出し、検出した圧力変動値に基づいて振動レベルを演算する工程と、その演算結果の振動を記憶する工程と、記憶した演算結果を表示する工程と、前記記憶した演算結果から適正値を選択し、その選択した値を共鳴容器に収容されたピストンを駆動する駆動機構部に与える工程と、前記駆動機構部から与えられる駆動力により前記ピストンを進退させ、前記共鳴容器の容積を変化させる工程とを行う方法である。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る燃焼振動抑制装置および燃焼振動抑制方法の実施形態を図面および図面に付した符号を引用して説明する。
【0017】
図1は、本発明に係る燃焼振動抑制装置および燃焼振動抑制方法の第1実施形態を説明する概念図である。
【0018】
本実施形態に係る燃焼振動抑制装置は、燃焼室1に設けた燃料噴射ノズル2から噴射した燃料で燃焼ガスを生成し、生成した燃焼ガスから発生する圧力変動値を検出し、検出値を演算し、演算結果の振動レベル(振動の大きさ)を時系列に記憶し、表示するとともに、記憶した演算結果の振動レベルのうち、最も適正なデータを情報として選び出す燃焼振動データ処理部3と、この燃焼振動データ処理部3からの指令に基づいて燃焼室1に生成された燃焼ガスに基づく燃焼振動を抑制する燃焼振動抑制部4とを備えている。
【0019】
燃焼振動データ処理部3は、燃焼室1に設けた圧力センサ5から検出した圧力変動信号に基づいて振動レベル(強さ、大きさ)を演算する演算手段6と、演算手段6で演算した結果をデータとして記憶する記憶手段7と、記憶したデータを表示する表示手段8とを備えている。
【0020】
この表示手段8には、例えば、図2に示すような燃焼ガスの圧力変動に基づく振動レベル(強さ、大きさ)と後述する共鳴容器の容積変化値(制御変数)とのデータをプロットした振動レベル(強さ、大きさ)線図が表示される。
【0021】
一方、燃焼振動抑制部4は、燃焼室1に連絡管9を介して接続する共鳴容器10と、この共鳴容器10に収容させたピストン11を進退させる駆動機構部12とを備えている。
【0022】
また、燃焼振動データ処理部3と燃焼振動抑制部4との間には制御部13を備え、この制御部13は、燃焼振動データ処理部3の演算手段6に起動指令を与えるとともに、記憶手段7から適正なデータを選択して燃焼振動抑制部4の駆動機構部12に与える。これより、共鳴容器10のピストン11を適正位置に進退させ、燃焼室1内の燃焼振動を抑制する一方、ピストン11の進退量に対応する、例えば駆動機構部12に組み込まれたモータ(図示せず)の軸回転角をフィードバックさせ、上述記憶手段7から選択したデータに照合し、偏位が出たとき、記憶手段7に記憶させている演算手段6から演算結果のデータを再度選択する指令を出すようになっている。
【0023】
なお、制御部13は、燃焼ガスの燃焼振動抑制中、何らかの事情で燃焼ガスの燃焼振動の状態が変化して、容積変化値(制御変数)と振動レベルとの関係が大きく異なるとき、制御部13は記憶手段7に格納されている情報を更新して、一連の制御処理をはじめからやり直す。これより、演算手段6で演算した演算結果のデータを燃焼振動抑制部4の駆動機構部12に与え、ピストン11の位置を移動させ、燃焼振動を抑制する。
【0024】
次に、燃焼振動抑制方法を説明する。
【0025】
燃焼ガスに圧力変動が発生しているとき、燃焼振動を抑制するために、共鳴容器10の適正な容積変化値(制御変数)の設定が必要になる。この適正な容積変化値は、燃焼振動データ処理部3の演算手段6からの演算結果のデータから求められる。
【0026】
本実施形態では、演算手段6で以下に示す演算を行う。
【0027】
まず、圧力センサ5から演算手段6に与えられた圧力変動値は、ここで必要な変動値以外の低い周波数をカットし(バイアス成分除去処理)、ノイズ除去処理を行い、さらに高い周波数をカットし(アンチェイリアシング処理)を行った後、圧力センサ5から与えられる時間領域の信号データvに対し、式(2)で示す周波数領域の離散フーリエ変換値Vを演算する。周波数領域の離散フーリエ変換値Vは、
【数2】
Figure 2005048993
ここで、Nは時間領域の信号データvの個数である。
【0028】
次に、式(3)で表わされる周波数域の平方根平均二乗rms(root mean square)を演算して振動レベル(強さ、大きさ)Pを求める。
【0029】
【数3】
Figure 2005048993
【0030】
なお、本実施形態では、周波数域の平方根平均二乗rmsから振動の大きさPを求めたが、この例に限らず、図3に示す波形のうち、周波数領域の振動レベルピーク値Pを式(4)で求めてもよく、また、時間領域の平方根平均二乗rmsから式(5)で示す振動レベル(強さ、大きさ)Pを求めてもよい。
【0031】
【数4】
Figure 2005048993
【0032】
このように、演算手段6は、フーリエ変換を行って求めた振動の大きさP(P,P)と、この求めた振動の大きさP(P,P)に同期させた駆動機構部12からの共鳴容器10の容積変化値(制御変数)とのデータを記憶手段7に記憶させる。
【0033】
そして、燃焼ガスに圧力変動が発生すると、制御部13は、記憶手段17から図2に示す最も小さい容積変化値(制御変数)を探索し、指定し、その指定値を駆動機構部12に与えて共鳴容器10のピストン11を進退させる。なお、本実施形態は、フーリエ変換を行って振動レベル(強さ、大きさ)を求めたが、この例に限らず、ウェーブレット変換処理やその他の時間周波数変換処理を行って振動レベルを求めてもよい。
【0034】
このように、本実施形態は、燃焼室1の燃焼ガスから発生する圧力振動の検出値を基に演算し、演算した振動の大きさに、駆動機構部12からの容積変化値(制御変数)を同期させ、これらのデータを記憶させ、燃焼ガスに圧力変動に基づく燃焼振動が発生したとき、最も適正な容積変化値を探索し、指定し、駆動機構部12を駆動させて共鳴容器10内のピストン11を進退させるので、燃焼ガスの燃焼振動を、無駄なく良好に吸収して抑制することができ、燃焼ガスの安定化を維持することができる。
【0035】
図4は、燃焼振動抑制方法の第2実施形態を説明するために補助的に用いる振動レベル(強さ、大きさ)特性線図である。
【0036】
本実施形態は、燃焼ガスに圧力変動が発生し、燃焼振動が起ったとき、制御部13は振動レベル特性線に座標(x,y)の点Aの位置と、座標(x,y)の点Aの位置と、点Aと点Aとの間の仮の位置の点A1xとの3点のそれぞれを指定する。ここで座標中、x,x,…は、共鳴容器10の容積変化値(制御変数)を示し、y,y,…は振動レベル(強さ、大きさ)をそれぞれ示している。
【0037】
この場合、点A1xは、点Aと点Aとの間に指定され、黄金分割比法を採り入れて、点Aのx座標xと点Aのx座標xとのそれぞれの位置を基準として距離比0.382:0.618の位置xを求めることにより、容積変化値(制御変換)を指定し、その指定された指令値を駆動機構部12に与え、ピストン11を進退させて、座標(x,y)の点Aへ移動させる。
【0038】
次に、距離の遠い方(容積変化値の大きい方)の座標(x,y)の点Aの位置から上述と同様に黄金分割比法を用いた距離比が0.382:0.618となる座標(x,y)の点Aを指定する。
【0039】
点Aの位置に較べて点Aの位置の方が振動レベルが小さくなっていると、点Aから遠く離れた点Aの座標(x,y)を記憶手段7から削除し、代って点Aの位置における座標(x,y)を記憶する。
【0040】
この黄金分割比法によって点Aの位置における座標(x,y)、点Aの位置における座標(x,y)および点Aの位置における座標(x,y)の情報が記憶手段7に記憶される。
【0041】
この黄金分割比法を用いて、振動の大きさ特性線上に座標を繰り返し指定し、記憶手段7に記憶させた座標のうち、最も小さい振動レベルに相当する容積変化値(制御変数値)を探索する。
【0042】
そして、振動レベルが所定のしきい値よりも小さくなった場合、あるいは振動レベルのより小さな値が得られなくなった場合、その時点で容積変化値(制御変数値)が探索できたと認定される。
【0043】
このように、本実施形態は、黄金分割比法を採り入れて燃焼ガスに基づく振動レベルを最も小さくする共鳴容器10の容積変化値を探索するので、燃焼ガスに基づく燃焼振動を的確に抑制することができる、燃焼ガスの安定化を維持することができる。
【0044】
図5は、燃焼振動抑制方法の第3実施形態を説明するために補助的に用いる振動レベル特性線図である。
【0045】
本実施形態は、制御部13が記憶手段7に記憶させているデータのうち、適正なデータを選択して駆動機構部12に与えて、振動レベル特性線に座標(x,y)の点Aの位置と、座標(x,y)の点Aの位置と、座標(x,y)の点Aの位置との3点のそれぞれを指定し、記憶手段7に記憶させる。
【0046】
3点が指定されると、指定された3点を利用して破線で示す放物線が作成され、その放物線の最小値の座標(x,y)の点Aの位置が推定される。放物線の最小値における座標(x,y)の点Aの位置のうち、容積変化値(制御変数)xは式(6)で求められる。
【0047】
【数5】
Figure 2005048993
【0048】
放物線の最小値における座標(x,y)の点Aの位置のうち、容積変化値xが式(6)から求められると、容積変化値xを基準に、制御部13
は、記憶手段7に記憶されたデータを選択し、その選択したデータを駆動機構部12に与えて共鳴容器10のピストン11を進退させ、座標(x,y)のうち振動の大きさyに近付け、探索する。
【0049】
このように、本実施形態は、放物線による補間法を用いて燃焼ガスに基づく振動レベルを最も小さくする共鳴容器10の容積変化値を探索するので、燃焼ガスに基づく燃焼振動を適切に抑制することができ、燃焼ガスの安定化を維持することができる。
【0050】
図6は、本発明に係る燃焼振動抑制装置の第4実施形態を説明する概念図である。
【0051】
本実施形態に係る燃焼振動抑制装置は、燃焼振動データ処理部3と、気柱振動抑制部14とヘルムホルツ振動抑制部15とを組み合せて構成した燃焼振動抑制部16とを備えたものである。
【0052】
気柱振動抑制部14およびヘルムホルツ振動抑制部15は、共に燃焼室1に連絡管17a,17bを介して接続する気柱振動抑制用共鳴容器18とヘルムホルツ振動抑制用共鳴容器19と各共鳴容器18,19に収容させたピストン20a,20bのそれぞれを進退させる気柱振動抑制用駆動機構部21とヘルムホルツ振動抑制用駆動機構部22とのそれぞれを備えている。なお、他の構成部分は、第1実施形態の構成部分と同一なので同一符号を付して重複説明を省略する。
【0053】
ところで、燃焼室1で燃焼ガスの生成中、気柱振動現象とヘルムホルツ振動現象とが発生することが知られているものの、その発生要因に関して未だ究明されていない。
【0054】
本実施形態は、このような二つの振動現象に対処するもので、第1実施形態と同様に圧力センサ5から検出した圧力変動値を基にフーリエ変換またはウェーブレット変換またはその他の時間周波数変換を行って振動レベルを演算し、演算した振動レベルに気柱振動抑制部14およびヘルムホルツ振動抑制部15のそれぞれからの容積変化量(制御変数)を同期させてデータを記憶手段7で記憶させる。
【0055】
なお、燃焼ガスの燃焼振動抑制中、何らかの事情で燃焼ガスの燃焼振動の状態が変化して、容積変化値(制御変数)と振動レベルの関係が大きく異なるとき、制御部13は、記憶手段7で記憶させておいたデータを更新して、一連の制御処理をはじめからやり直す。
【0056】
燃焼室1で燃焼ガスを生成中、気柱振動とヘルムホルツ振動とが発生すると、制御部13は、図7に示すように、圧力センサ5で検出した圧力変動値を所定の第1しきい値と比較し、第1しきい値を超えていると気柱振動抑制部14における気柱振動抑制用駆動機構部21が気柱振動抑制用共鳴容器18のピストン20aを進退させ、容積変化値(制御変数)を調整し、そのときの圧力変動値を所定の第2しきい値と比較する。
【0057】
比較した結果、その圧力変動値が第2しきい値を超えていると、ヘルムホルツ振動抑制部15におけるヘルムホルツ振動抑制用駆動機構部22がヘルムホルツ振動抑制用共鳴容器19のピストン20bを進退させ、容積変化値(制御変数)を調整し、そのときの圧力変動値を所定の第3しきい値と比較する。
【0058】
比較した結果、その圧力変動値が第3しきい値を超えていると、再び第1しきい値と比較し、上述の処理を繰り返す。
【0059】
このように、本実施形態は、燃焼ガスの生成中に発生する燃焼振動を抑制する際、図8に示すように、気柱振動抑制用共鳴容器18のピストン20aを進退させて振動レベルを点A00の位置まで小さくさせて抑制し、さらにヘルムホルツ振動抑制用共鳴容器19のピストン20bを進退させて振動レベルを点A11の位置までより一層小さくさせて抑制する。
【0060】
したがって、本実施形態によれば、気柱振動制御部14とヘルムホルツ振動抑制部15とを備え、各共鳴容器18,19の容積変化値の特性を反映しながらをきめ細かく探索するので、燃焼ガスに基づく燃焼振動を確実に抑制することができ、燃焼ガスの安定化を維持することができる。
【0061】
なお、燃焼振動をとらえるのに、圧力センサ5の代りに光センサを用いることもできる。この場合、光センサにより燃焼火炎の発生をとらえ、検出された光信号に対して演算を行うことにより、同様の効果を得ることができる。
【0062】
【発明の効果】
以上の説明のとおり、本発明に係る燃焼振動抑制装置および燃焼振動抑制方法は、燃焼ガスから検出した圧力変動値を基に演算し、演算した振動レベルに、共鳴容器の容積変化値を同期させ、同期させた振動レベルと容積変化値との関係を記憶させ、燃焼振動が発生したとき、記憶させておいた最も適正な容積変化値を選択して共鳴容器のピストンを進退させるので、燃焼振動を的確に抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る燃焼振動抑制装置および燃焼振動抑制方法の第1実施形態を説明する概念図。
【図2】図1に示した燃焼振動抑制装置から得た振動レベル特性線図。
【図3】他の手段によって得た周波数と振動レベルとの関係を示す振動レベル特性線図。
【図4】本発明に係る燃焼振動抑制方法の第2実施形態を説明するために補助的に用いる振動レベル特性線図。
【図5】本発明に係る燃焼振動抑制方法の第3実施形態を説明するために補助的に用いる振動レベル特性線図。
【図6】本発明に係る燃焼振動抑制装置の第4実施形態を説明する概念図。
【図7】図6で示した燃焼振動抑制装置を用いて燃焼振動を抑制するフロー図。
【図8】図6で示した燃焼振動抑制装置を用いて燃焼振動を抑制する際、気柱振動の抑制とヘルムホルツ振動の抑制とを三次元的に表わしたイメージ図。
【符号の説明】
1 燃焼室
2 燃料噴射ノズル
3 燃焼振動データ処理部
4 燃焼振動抑制部
5 圧力センサ
6 演算手段
7 記憶手段
8 表示手段
9 連絡管
10 共鳴容器
11 ピストン
12 駆動機構部
13 制御部
14 気柱振動抑制部
15 ヘルムホルツ振動抑制部
16 燃焼振動抑制部
17a,17b 連絡管
18 気柱振動抑制用共鳴容器
19 ヘルムホルツ振動抑制用共鳴容器
20a,20b ピストン
21 気柱振動抑制用駆動機構部
22 ヘルムホルツ振動抑制用駆動機構部

Claims (10)

  1. 燃焼室の燃焼ガス生成中に発生する圧力変動値を検出する圧力センサと、この圧力センサから検出された圧力変動値に基づいて振動レベルを演算し、その演算結果を記憶する燃焼振動データ処理部と、この燃焼振動データ処理部に記憶された演算結果の中から適正値を選出する制御部と、この選出した適正値に基づいて前記燃焼室に発生する燃焼振動を抑制する燃焼振動抑制部とを備えたことを特徴とする燃焼振動抑制装置。
  2. 前記燃焼振動データ処理部は、前記検出された圧力変動値を演算して振動レベルを求める演算手段と、この演算手段で演算した演算結果を記憶する記憶手段と、この記憶した演算結果を表示する表示手段とを備えたことを特徴とする請求項1記載の燃焼振動抑制装置。
  3. 前記燃焼振動抑制部は、前記燃焼室に連絡管を介して接続された共鳴容器に収容されたピストンと、燃焼振動データ処理部に記憶した振動レベルのうち、前記制御部によって適正値を指令値として前記ピストンを進退させて前記共鳴容器の容積を変化させる振動機構部とを備えたことを特徴とする請求項1記載の燃焼振動抑制装置。
  4. 前記燃焼振動抑制部は、燃焼ガスの圧力変動から発生する気柱振動を抑制する気柱振動抑制部と、前記圧力変動から発生するヘルムホルツ振動を抑制するヘルムホルツ振動抑制部とを備えたことを特徴とする請求項1記載の燃焼振動抑制装置。
  5. 前記燃焼振動のデータ処理部は、前記圧力センサの代りに、前記燃焼室内の燃焼火炎の発光をとらえるように設けた光センサから検出された信号を用いて前記振動レベルを演算することを特徴とする請求項1ないし4記載の燃焼振動抑制装置。
  6. 燃焼ガスの圧力変動値を検出し、検出した圧力変動値に基づいて振動レベルを演算する工程と、その演算結果の振動を記憶する工程と、記憶した演算結果を表示する工程と、前記記憶した演算結果から適正値を選択し、その選択した値を共鳴容器に収容されたピストンを駆動する駆動機構部に与える工程と、前記駆動機構部から与えられる駆動力により前記ピストンを進退させ、前記共鳴容器の容積を変化させる工程とを行うことを特徴とする燃焼振動抑制方法。
  7. 前記振動レベルを演算する工程は、フーリエ変換またはウェーブレット変換またはその他の時間周波数変換のうち、いずれかを用いて演算することを特徴とする請求項6記載の燃焼振動抑制方法。
  8. 前記記憶した演算結果から適正値を選択し、その選択した値を前記駆動機構部に与える工程は、振動レベル特性線から、適正値として最小値を探索することを特徴とする請求項6記載の燃焼振動抑制方法。
  9. 前記記憶した演算結果から適正値を選択し、その選択した値を前記駆動機構部に与える工程は、振動レベル特性線に黄金分割比法を採り入れ、適正値として最小値を探索することを特徴とする請求項6記載の燃焼振動抑制方法。
  10. 前記記憶した演算結果から適正値を選択し、その選択した値を前記駆動機構部に与える工程は、振動レベル特性線のうち、少なくとも3点以上を選択し、選択した3点を結ぶ放物線を作成し、作成した放物線を用いて適正値として最小値を探索することを特徴とする請求項6記載の燃焼振動抑制方法。
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