JP2005048934A - ディスクブレーキ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 キャリパ浮動型のディスクブレーキ1において、スライドピン7に形成した調整ねじ部13に、調整ナット14を軸方向にクリアランスをもち、かつ、軸力によって回転可能に螺合する。調整ばね18のばね力(軸力)によって、調整ナット14のクラッチ面18をキャリア10の摩擦面16に係合させる。制動を解除すると、戻しばね20によって、キャリパ本体2が後退することにより、爪部4側のアウタパッドをディスクロータから離間させることができ、引きずりを防止することができる。アウタパッドが摩耗すると、制動時に、キャリパ本体2が調整ねじ部13と調整ナット14とのクリアランスを超えて移動することにより、クラッチ面15が摩擦面16から離間し、これらが係合するまで、調整ばね18のばね力によって調整ナット14が回転して、キャリパ本体2の後退位置を調整する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、制動解除時に、キャリパの爪部を確実に後退させることができ、引きずりを確実に防止することができるキャリパ浮動型のディスクブレーキを提供することを目的とする。
前記キャリパ本体に取付けたスライドピンを前記キャリア側に設けたガイドボアに挿通し、前記キャリア本体を前記爪部が前記ディスクロータから離間する後退方向へ付勢する戻しばねを設け、前記スライドピンに調整ねじ部を形成し、該調整ねじ部に、クラッチ面を有する調整ナットを軸方向に所定のクリアランスをもち、かつ、軸力によって回転可能に螺合し、前記クラッチ面が前記キャリア側に設けた摩擦面に係合することによって、前記キャリパ本体の後退方向への移動を規制するとともに、前記調整ナットの回転を制動するようにし、前記調整ナットを前記摩擦面に向かって付勢する調整ばねを設けたことを特徴とする。
また、請求項2に係る発明は、ディスクロータの両側に配置された一対のブレーキパッドの一方に対向するピストンと、前記ディスクロータを跨いで前記一対のブレーキパッドの他方に対向する爪部とを有するキャリパ本体をキャリアに移動可能に支持させたキャリパ浮動型ディスクブレーキにおいて、
前記キャリパ本体に取付けたスライドピンを前記キャリア側に設けたガイドボアに挿入し、前記スライドピンと前記ガイドボアとの間をフォールバックシールによってシールして、前記ガイドボア内に油室を形成し、前記キャリパ本体の前記ピストンが嵌装されるシリンダボアと前記油室とを連通する油路を設けたことを特徴とする。
また、請求項2の発明に係るディスクブレーキによれば、制動を解除すると、フォールバックシールの弾性変形の復帰によって、キャリパ本体が後退方向へ移動するので、爪部側のブレーキパッドをディスクロータから離間することができ、引きずりを防止することができる。ブレーキパッドが摩耗した場合、制動時に、フォールバックシールとスライドピンとの間に滑りが生じることにより、ブレーキパッドの摩耗にキャリパ本体を追従させることができ、常に一定のパッドクリアランスを維持することができる。このとき、フォールバックシールは、制動時に油室のブレーキ液圧が作用することにより、制動時の振動等によって、スライドピンとの間で望ましくない滑りが生じることがないので、キャリパ本体を充分に後退させることができ、引きずりを確実に防止することができる。
本発明の第1実施形態について、図1乃至図4を参照して説明する。図1乃至図3に示すように、ディスクブレーキ1は、キャリパ浮動型ディスクブレーキであり、キャリパ本体2には、車輪とともに回転するディスクロータ(図示せず)の片側の面に対向させて2つのシリンダボア3が形成されており、また、ディスクロータを跨いで反対側の面に対向させて爪部4が形成されている。シリンダボア3には、ピストンシール(フォールバックシール)を介してピストン(図示せず)が摺動可能に嵌装されている。キャリパ本体2には、ブレーキライン(図示せず)からシリンダボア3へブレーキ液を供給するための接続口3A及びエア抜きを行うためのブリードプラグ3Bが設けられている。ディスクロータとピストンとの間にインナパッド5(ブレーキパッド)が設けられ、ディスクロータと爪部4との間にアウタパッド(ブレーキパッド)(図示せず)が設けられている。
スライドピン7には、調整ねじ部13が形成され、調整ねじ部13には、調整ナット14が螺合されている。調整ナット14の一端部には、テーパ状のクラッチ面15が形成され、キャリア10のガイドボア11の一端側開口部の周縁部には、調整ナット14のクラッチ面15と摩擦クラッチ係合するテーパ状の摩擦面16が形成されている。調整ねじ部13及びこれと螺合する調整ナット14のねじ部は、そのピッチに対してリードが充分大きな多条ねじ(本実施形態では4条ねじ)であり、軸力を付与することによって、調整ナット14を回転させることができるようになっている。
マスタシリンダ(図示せず)からブレーキライン及び接続口3Aを介してシリンダボア3内に加圧されたブレーキ液が供給されると、ピストンがピストンシールを弾性変形させながら前進して、直接インナパッド5をディスクロータに押しつけるとともに、その反力によってキャリパ本体2が移動して爪部4を介してアウタパッドをディスクロータに押しつけて、制動力が発生する。制動時に、ディスクロータに引きずられるインナパッド及びアウタパッドをキャリア10のトルク受面に当接させて制動トルクを受止める。マスタシリンダからのブレーキ液圧を解除すると、ピストンシールの弾性力によって、その変形分だけピストンが後退して制動が解除される。
図5及び図6に示すように、本実施形態に係るディスクブレーキ30では、キャリヤ10のガイドボア31は、一端が閉じており、キャリパ本体2のアーム部6に取付けられた中空のスライドピン32が摺動可能に挿入されて、ガイドボア31内に油室33が形成されている。スライドピン32は、ユニオンボルト34によってアーム部6に取付けられており、キャリパ本体2に形成された油路35、ユニオンボルト34の油路36及びスライドピン32に形成された油路37によって、シリンダボア3と油室33とが連通されている。ガイドボア31とスライドピン32との間は、フォールバックシール38によってシールされている。ガイドボア31には、エア抜きのため、必要に応じてブリードプラグ(図示せず)が設けられる。なお、図5中、符号39は、シリンダボア3に嵌装されたピストンを示している。
Claims (2)
- ディスクロータの両側に配置された一対のブレーキパッドの一方に対向するピストンと、前記ディスクロータを跨いで前記一対のブレーキパッドの他方に対向する爪部とを有するキャリパ本体をキャリアに移動可能に支持させたキャリパ浮動型ディスクブレーキにおいて、
前記キャリパ本体に取付けたスライドピンを前記キャリア側に設けたガイドボアに挿通し、前記キャリア本体を前記爪部が前記ディスクロータから離間する後退方向へ付勢する戻しばねを設け、前記スライドピンに調整ねじ部を形成し、該調整ねじ部に、クラッチ面を有する調整ナットを軸方向に所定のクリアランスをもち、かつ、軸力によって回転可能に螺合し、前記クラッチ面が前記キャリア側に設けた摩擦面に係合することによって、前記キャリパ本体の後退方向への移動を規制するとともに、前記調整ナットの回転を制動するようにし、前記調整ナットを前記摩擦面に向かって付勢する調整ばねを設けたことを特徴とするディスクブレーキ。 - ディスクロータの両側に配置された一対のブレーキパッドの一方に対向するピストンと、前記ディスクロータを跨いで前記一対のブレーキパッドの他方に対向する爪部とを有するキャリパ本体をキャリアに移動可能に支持させたキャリパ浮動型ディスクブレーキにおいて、
前記キャリパ本体に取付けたスライドピンを前記キャリア側に設けたガイドボアに挿入し、前記スライドピンと前記ガイドボアとの間をフォールバックシールによってシールして、前記ガイドボア内に油室を形成し、前記キャリパ本体の前記ピストンが嵌装されるシリンダボアと前記油室とを連通する油路を設けたことを特徴とするディスクブレーキ。
Priority Applications (1)
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JP2003284226A JP2005048934A (ja) | 2003-07-31 | 2003-07-31 | ディスクブレーキ |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (1)
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ID=34268895
Family Applications (1)
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Country | Link |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE102012006111A1 (de) * | 2012-03-26 | 2013-09-26 | Knorr-Bremse Systeme für Nutzfahrzeuge GmbH | Scheibenbremse, insbesondere für ein Nutzfahrzeug |
CN112601900A (zh) * | 2018-06-21 | 2021-04-02 | 福乐尼·乐姆宝公开有限公司 | 盘式制动器卡钳 |
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2003
- 2003-07-31 JP JP2003284226A patent/JP2005048934A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US9382957B2 (en) | 2012-03-26 | 2016-07-05 | Knorr-Bremse Systeme Fuer Nutzfahrzeuge Gmbh | Disc brake |
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CN112601900B (zh) * | 2018-06-21 | 2022-12-23 | 乐姆宝公开有限公司 | 盘式制动器卡钳 |
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