JP2005048018A - 水性インクセット - Google Patents
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Abstract
【課題】普通紙、再生紙あるいはコート紙に対して高い印字品質が得られ、且つ耐ガス性のバランスに優れる水性インクおよび記録物色の光源依存性が低い水性インクセットにする。
【解決手段】マゼンタインク、シアンインク、イエローインクを含む3種類以上の水性インクより構成されるインクセットであって、それぞれのインクは少なくとも顔料、界面活性剤、浸透性有機溶剤及び水を含み、前記界面活性剤がアセチレングリコール及び/又はアセチレンアルコール系界面活性剤であり、前記浸透性有機溶剤がジ(トリ)エチレングリコールモノブチルエーテル、(ジ)プロピレングリコールモノブチルエーテル及び1,2−アルキレングリコールよりなる群から選ばれる1種以上である。
【選択図】なし
【解決手段】マゼンタインク、シアンインク、イエローインクを含む3種類以上の水性インクより構成されるインクセットであって、それぞれのインクは少なくとも顔料、界面活性剤、浸透性有機溶剤及び水を含み、前記界面活性剤がアセチレングリコール及び/又はアセチレンアルコール系界面活性剤であり、前記浸透性有機溶剤がジ(トリ)エチレングリコールモノブチルエーテル、(ジ)プロピレングリコールモノブチルエーテル及び1,2−アルキレングリコールよりなる群から選ばれる1種以上である。
【選択図】なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は普通紙、再生紙あるいはコート紙に対して高い印刷品質が得られ、光沢紙では光沢があり、印刷物の色の光源依存性が低い水性インクセットに関する。
【0002】
【従来の技術】
インクジェット記録は、微細なノズルからインクを小滴として吐出し、文字や図形を被記録体表面に記録する方法である。インクジェット記録方式としては電歪素子を用いて電気信号を機械信号に変換し、ノズルヘッド部分に貯えたインクを断続的に吐出して被記録体表面に文字や記号を記録する方法、ノズルヘッド部分に貯えたインクを吐出部分に極近い一部を急速に加熱して泡を発生させ、その泡による体積膨張で断続的に吐出して、被記録体表面に文字や記号を記録する方法などが実用化されている。
【0003】
このようなインクジェット記録に用いられるインクは被記録体である紙への印字において、にじみがないこと、乾燥性がよいこと、様々な被記録体表面に均一に印字できること、カラー印字等の多色系の印字において隣り合った色が混じり合わないことなどの特性に加えて、耐ガス性や耐光性があり、印刷物の色の光源依存性が小さいことが要求されている。
【0004】
これらの例として、特開平10−025440号公報(特許文献1参照)などにはピグメントブルー15:3を用いて耐光性を向上させることが、特開平11−275376号公報(特許文献2参照)にはカラーマネージメントの方法などの記載がある。
【0005】
従来、顔料を用いたカラーインクセットとしては、ピグメントブルー15:3とピグメントレッド122とピグメントイエロー74の組み合わせが多く用いられていた。また、顔料の固溶体を用いた例としては特開平10−219166号公報(特許文献3参照)や特開2003−119407号公報(特許文献4参照)などがある。
【0006】
【特許文献1】
特開平10−025440号公報
【特許文献2】
特開平11−275376号公報
【特許文献3】
特開平10−219166号公報
【特許文献4】
特開2003−119407号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ピグメントブルー15:3とピグメントレッド122とピグメントイエロー74の組み合わせでは印刷物の色の光源による差が大きくなるという光源依存性の課題を有していた。ここで、印刷物の色の光源依存性とは、同一の印刷物が光源によって色が変わる現象のことを示し、たとえば太陽光下での色と蛍光灯下での色が変わって見える現象のことである。一般にメタメリズム(条件等色)と言われる現象があるものがこの傾向が大きい。この印刷物の色の光源による違いはシアン、マゼンタおよびイエローのいわゆる減算混合色で灰色や黄土色などの中間色を作成するときに現れやすい。
【0008】
そして、例えばインクジェットインクの場合、ピグメントイエロー74、ピグメントレッド122およびピグメントブルー15:3の組み合わせで灰色の色を作成したときに、光源による色の違いが発生して、太陽光下では黄味の灰色が、蛍光灯下では青味の灰色になるような現象が生じるという課題がある。この組み合わせは、ピグメントイエロー74、ピグメントレッド122およびピグメントブルー15:4との組み合わせを用いても同じである。
【0009】
また、インクジェット記録の場合は一般に粒径が大きいと、光沢紙上で光沢がでないという課題がある。従って、インクジェット記録の場合は光沢紙で光沢を出すためには小粒径化した顔料を用いることが好ましい。しかし、インクジェット記録用インクのように粒径が小さい顔料としての銅フタロシアニンを用いる場合は耐ガス性が低く、他の色(ブラック、イエロー、マゼンタなど)とのバランスが悪く、印刷物を長期に大気中に保存すると、銅フタロシアニンで形成されるシアンの色だけが劣化し変色してしまうという課題がある。
【0010】
そこで本発明はこのような課題を解決するもので、その目的とするところは普通紙、再生紙あるいはコート紙に対して高い印刷品質が得られ、光沢紙では光沢があり、印刷物の色の光源依存性が低い水性インクセットを提供するところにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の水性インクセットは、マゼンタインク、シアンインク、イエローインクを含む3種類以上の水性インクより構成されるインクセットであって、それぞれのインクは少なくとも顔料、界面活性剤、浸透性有機溶剤及び水を含み、前記界面活性剤がアセチレングリコール及び/又はアセチレンアルコール系界面活性剤であり、前記浸透性有機溶剤がジ(トリ)エチレングリコールモノブチルエーテル、(ジ)プロピレングリコールモノブチルエーテル及び1,2−アルキレングリコールよりなる群から選ばれる1種以上であり、かつ、顔料が、マゼンタインクはC.I.ピグメントレッド122とC.I.ピグメントレッド254との固溶体、シアンインクはC.I.ピグメントブルー15:3及び/又はC.I.ピグメントブルー15:4、イエローインクはC.I.ピグメントイエロー74であることを特徴とする(請求項1)。
【0012】
また、本発明のインクセットは、前記顔料の数平均粒径が、C.I.ピグメントレッド122とC.I.ピグメントレッド254との固溶体が80nm以下、C.I.ピグメントブルー15:3およびC.I.ピグメントブルー15:4が80nm以下、C.I.ピグメントイエロー74が100nm以下であることを特徴とする(請求項2)。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明による水性インクセットは、普通紙、再生紙あるいはコート紙に対して高い印刷品質が得られ、光沢紙では光沢があり、印刷物の色の光源依存性が低い水性インクセットが要求されていることに鑑み、鋭意検討した結果によるものである。
【0014】
本発明の水性インクセットは、マゼンタインク、シアンインク、イエローインクを含む3種類以上の水性インクより構成されるインクセットであって、それぞれのインクは少なくとも顔料、界面活性剤、浸透性有機溶剤及び水を含み、顔料が、マゼンタインクはC.I.ピグメントレッド122とC.I.ピグメントレッド254との固溶体、シアンインクはC.I.ピグメントブルー15:3及び/又はC.I.ピグメントブルー15:4、イエローインクはC.I.ピグメントイエロー74であることを特徴とする
本発明で示す固溶体とは複数の顔料分子の混晶(混合状態で結晶化した状態)体のことである。
【0015】
C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントイエロー74およびC.I.ピグメントレッド122とC.I.ピグメントレッド254の固溶体との組み合わせ、またはC.I.ピグメントブルー15:4、C.I.ピグメントイエロー74およびC.I.ピグメントレッド122とC.I.レッド254の固溶体との組み合わせにおいて印刷物の色の光源依存性が低くなる。
【0016】
また、前述の顔料の粒径がC.I.ピグメントレッド122とC.I.ピグメントレッド254の固溶体が80nm以下、C.I.ピグメントブルー15:3およびC.I.ピグメントブルー15:3が80nm以下、およびC.I.ピグメントイエロー74が100nm以下であることが好ましい。これらの値以下であることで、光沢紙上での光沢性が向上する。
【0017】
本発明は、界面活性剤としてアセチレングリコール及び/又はアセチレンアルコール系界面活性剤と、その水性インクの表面張力を適正の範囲にするため浸透性有機溶剤としてアルキレングリコールモノアルキルエーテルおよび1,2−アルキレングリコールよりなる群から選ばれる1種以上を添加してなる水性インクのセットについて述べるものである。
【0018】
前述のアルキレングリコールモノアルキルエーテルがジ(トリ)エチレングリコールモノブチルエ−テルおよび(ジ)プロピレングリコールモノブチルエーテルから1種以上を用いることによって印刷物のにじみが低減できる。
【0019】
また、前述の1,2−アルキレングリコールが1,2−ヘキサンジオールおよび/または1,2−ペンタンジオールであることで同様に印刷物のにじみが低減できる。これらの添加により印刷物の乾燥性が向上し、連続して印刷しても前の印刷部分が次の媒体の裏面に転写されることがなくなるため、特にインクジェット記録にあっては高速印刷が可能となる。
【0020】
従って、少なくとも前記アセチレングリコール系界面活性剤およびアセチレンアルコール系界面活性剤の1種以上と、ジ(トリ)エチレングリコールモノブチルエーテル、(ジ)プロピレングリコールモノブチルエーテルおよび1,2−アルキレングリコールの1種以上と、を含むことが好ましい。
【0021】
また、表面張力を適正の範囲にするためジ(トリ)エチレングリコールモノブチルエーテル、(ジ)プロピレングリコールモノブチルエーテルおよび1,2−アルキレングリコールの添加量が0.5%以上30%以下であることであることが好ましい。
【0022】
前述の1,2−アルキレングリコールが炭素数4〜10の1,2−アルキレングリコールであり、添加量が15%以下であることが好ましい。1,2−アルキレングリコールの中で炭素数が3以下のものは浸透性の向上の効果が低い。15%を超えると浸透性も頭打ちになりそれ以上添加しても印刷品質向上の効果がなく、逆に粘度が増加するので使用しづらくなる。
【0023】
水性インクでもインクジェットに用いる場合の、これらの顔料としての添加量は、0.5〜30%が好ましく、さらに1.0〜12%が好ましい。これ以下の添加量では、印刷物の色濃度が確保できなくなり、またこれ以上の添加量では、インクの粘度増加や粘度特性に構造粘性が生じ、インクジェットヘッドからのインクの吐出安定性が悪くなる傾向になる。
【0024】
本発明における水性インクセットの分散方法は超音波分散、ビーズミル、サンドミル、ロールミル、ナノマイザーあるいはジェットミルなどによる分散方法を用いることができるが、ナノマイザーあるいはジェットミルなど非メディア分散が好ましい。
【0025】
前述の顔料をポリマーを用いて分散した分散体は、重合性基を有する分散剤でその色材たとえば顔料を分散させた後、その分散剤と共重合可能なモノマーと重合開始剤を用いて水中で乳化重合されたもの、または色材をポリマーが覆うように水中への転相乳化であることが発色性と安定性の観点から好ましい。
【0026】
【実施例】
次に具体的な実施の形態について、水性インクとしてインクジェット記録用インクを例に説明する。
(分散体1〜6の製造)
まず、分散体1はピグメントブルー15:4(クラリアント製)を用いる。攪拌機、温度計、還流管および滴下ロートをそなえた反応容器を窒素置換した後、スチレン20部、2−エチルヘキシルメタクリレート5部、ブチルメタクリレート15部、ラウリルメタクリレート10部、メタクリル酸2部、t―ドデシルメルカプタン0.3部を入れて70℃に加熱し、別に用意したスチレン150部、アクリル酸15部、ブチルメタクリレート50部、t−ドデシルメルカプタン1部、メチルエチルケトン20部およびアゾビスイソブチロニトリル1部を滴下ロートに入れて4時間かけて反応容器に滴下しながら分散ポリマーを重合反応させる。次に、反応容器にメチルエチルケトンを添加して40%濃度の分散ポリマー溶液を作成する。
【0027】
また、上記分散ポリマー溶液40部とピグメントブルー15:4(クラリアント製)30部、0.1mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液100部、メチルエチルケトン30部を混合し、ホモジナイザーで30分攪拌する。その後、イオン交換水を300部添加して、さらに1時間攪拌する。そして、ロータリーエバポレーターを用いてメチルエチルケトンの全量と水の一部を留去して、0.1mol/Lの水酸化ナトリウムで中和してpH9に調整してから0.3μmのメンブレンフィルターでろ過して固形分(分散ポリマーと顔料)が20%である分散体1とする。
【0028】
上記と同様な手法で分散体2〜6を得る。分散ポリマーと顔料の重量比が20:80になるように調整する。分散体2はピグメントレッド122とピグメントレッド254の固溶体(大日本インキ化学工業株式会社製)を用いる。分散体3はピグメントイエロー74(クラリアント製)を用いる。分散体4はカーボンブラックであるラーベンC(コロンビアンカーボン製)を用いる。分散体5はピグメントブルー15:3を用いる。分散体6はピグメントレッド122(クラリアント製)を用いる。
【0029】
(インクジェットインクの調製例)
以下水性インクの具体例としてのインクジェット記録用インクに好適な組成の例を示す。分散体の添加量はその量(固形分濃度:顔料と分散ポリマーの合計量)を重量で換算したものとして示す。尚、本組成例中の残量の水の中にはインクの腐食防止のためトップサイド240(パーマケムアジア社製)を0.05%、インクジェットヘッド部材の腐食防止のためベンゾトリアゾールを0.02%、インク系中の金属イオンの影響を低減するためにEDTA(エチレンジアミン四酢酸)・2Na塩を0.04%それぞれイオン交換水に添加したものを用いた。各インク組成を表1に示す。
【0030】
【表1】
表1中
TEGmBE:トリエチレングリコールモノブチルエーテル
オルフィンE1010(アセチレングリコール系界面活性剤:日信化学工業株式会社製)
DEGmBE:ジエチレングリコールモノブチルエーテル
オルフィンSTG(アセチレングリコール系界面活性剤:日信化学工業株式会社製)
サーフィノール61(アセチレンアルコール系界面活性剤:エアープロダクツ(米国)製)
DPGmBE:ジプロピレングリコールモノブチルエーテル
PGmBE:プロピレングリコールモノブチルエーテル
をそれぞれ示す。
【0031】
次に、表2に印刷物の色の光源依存性の評価方法として、D50光源とF11光源の比較の評価において示す。本発明である組成1のシアン(ピグメントブルー15:4)、組成2のマゼンタ(ピグメントレッド122とピグメントレッド254の固溶体)および組成3のイエロー(ピグメントイエロー74)を用いた例と、組成5のシアン(ピグメントブルー15:3)、組成2のマゼンタ(ピグメントレッド122とピグメントレッド254の固溶体)および組成3のイエロー(ピグメントイエロー74)を用いた例と、組成1のシアン(ピグメントブルー15:4)と組成5のシアン(ピグメントブルー15:3)の50:50混合、組成2のマゼンタ(ピグメントレッド122とピグメントレッド254の固溶体)および組成3のイエロー(ピグメントイエロー74)を用いた例と、比較のために組成5のシアン(ピグメントブルー15:3)、組成6のマゼンタ(ピグメントレッド122)および組成3のイエロー(ピグメントイエロー74)を用いた例について示す。光源依存性は具体的にはD50光源とF11光源を用いたときのグレイ(灰)色の色調の変化量ΔEの最大値の絶対値を示す。ここで、グレイはシアン、マゼンタおよびイエローの3色を用いて作成するコンポジットグレイである。ΔEの測定はGRETAG MACBETH SPECTROSCAN(GRETAG社製)を用いて、OD値の異なるグレイ色10種を測定して、その最大値とすることによる。
【0032】
【表2】
表2の結果から明らかなように、本発明の水性インクセットでは印刷物の色の光源依存性が低いことがわかる。
【0033】
また、表3に印刷の評価結果として文字を印刷したときのにじみの評価結果を示す。表3中のにじみはマイクロソフト社製WORDのMS明朝、フォントサイズ10.5において「書」の文字がつながりなく印刷できるものをA、1個所つながってしまうものをB、2または3個所つながってしまうものをC、4個所以上つながってしまうものをDとして示す。表3において実施例に中の組成例1、2、3、4,5および6は表1に示す組成である。組成例11、12、13、14、15および16は表1においてそれぞれ組成例1、2、3、4、5および6において、本発明でよいとするアセチレングリコールおよび/またはアセチレンアルコール系界面活性剤、ジ(トリ)エチレングリコールモノブチルエーテル、(ジ)プロピレングリコールモノブチルエーテルおよび/または1,2−アルキレングリコールから選ばれた1種以上からなる物質を除いて、代りにグリセリンを添加したものである。
【0034】
【表3】
表3の結果から明らかなように比較例で用いるようなインクは印刷品質が悪く、本発明で用いるインクジェット記録用インクを用いると印刷品質が良好なことが分かる。
【0035】
尚、これらの印刷評価の測定はセイコーエプソン株式会社製のインクジェットプリンターEM−930Cを用いることによって行なった。これらの評価に用いた紙は、ヨーロッパ、アメリカおよび日本の市販されている普通の紙でConqueror紙、Favorit紙、Modo Copy紙、Rapid Copy紙、EPSON EPP紙、Xerox 4024紙、Xerox 10紙、Neenha Bond紙、Ricopy 6200紙、やまゆり紙、Xerox R紙である。
【0036】
表4に組成例1〜4において顔料の粒径を種々変更したときの光沢度の測定結果を示す。光沢度はセイコーエプソン株式会社製インクジェットプリンターEM930Cを用いて、同じくセイコーエプソン株式会社製のPM写真用紙に720×720dpiでべた印刷して、入射角60度における記録面の鏡面光沢度をグロスチェッカ(IG−320:堀場製作所製)にて測定を行い、各記録紙ごとに5回の平均をとった値とする。これら顔料の粒径の測定はマイクロトラックUPA150(日機装株式会社製)を用いて行なった。
【0037】
【表4】
本発明では相対的に光沢度は50を越える値を良好であると判断する。顔料の粒径により光沢度が変わり、前述の顔料の粒径がC.I.ピグメントレッド122とC.I.ピグメントレッド254の固溶体が80nm以下、C.I.ピグメントブルー15:4(C.I.ピグメントブルー15:3でも同様である)が80nm以下、およびC.I.ピグメントイエロー74が100nm以下であることで光沢紙(PM写真用紙)の光沢性が向上することがわかる。
【0038】
尚、本発明はこれら実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限り種々の変更は可能である。
【発明の属する技術分野】
本発明は普通紙、再生紙あるいはコート紙に対して高い印刷品質が得られ、光沢紙では光沢があり、印刷物の色の光源依存性が低い水性インクセットに関する。
【0002】
【従来の技術】
インクジェット記録は、微細なノズルからインクを小滴として吐出し、文字や図形を被記録体表面に記録する方法である。インクジェット記録方式としては電歪素子を用いて電気信号を機械信号に変換し、ノズルヘッド部分に貯えたインクを断続的に吐出して被記録体表面に文字や記号を記録する方法、ノズルヘッド部分に貯えたインクを吐出部分に極近い一部を急速に加熱して泡を発生させ、その泡による体積膨張で断続的に吐出して、被記録体表面に文字や記号を記録する方法などが実用化されている。
【0003】
このようなインクジェット記録に用いられるインクは被記録体である紙への印字において、にじみがないこと、乾燥性がよいこと、様々な被記録体表面に均一に印字できること、カラー印字等の多色系の印字において隣り合った色が混じり合わないことなどの特性に加えて、耐ガス性や耐光性があり、印刷物の色の光源依存性が小さいことが要求されている。
【0004】
これらの例として、特開平10−025440号公報(特許文献1参照)などにはピグメントブルー15:3を用いて耐光性を向上させることが、特開平11−275376号公報(特許文献2参照)にはカラーマネージメントの方法などの記載がある。
【0005】
従来、顔料を用いたカラーインクセットとしては、ピグメントブルー15:3とピグメントレッド122とピグメントイエロー74の組み合わせが多く用いられていた。また、顔料の固溶体を用いた例としては特開平10−219166号公報(特許文献3参照)や特開2003−119407号公報(特許文献4参照)などがある。
【0006】
【特許文献1】
特開平10−025440号公報
【特許文献2】
特開平11−275376号公報
【特許文献3】
特開平10−219166号公報
【特許文献4】
特開2003−119407号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ピグメントブルー15:3とピグメントレッド122とピグメントイエロー74の組み合わせでは印刷物の色の光源による差が大きくなるという光源依存性の課題を有していた。ここで、印刷物の色の光源依存性とは、同一の印刷物が光源によって色が変わる現象のことを示し、たとえば太陽光下での色と蛍光灯下での色が変わって見える現象のことである。一般にメタメリズム(条件等色)と言われる現象があるものがこの傾向が大きい。この印刷物の色の光源による違いはシアン、マゼンタおよびイエローのいわゆる減算混合色で灰色や黄土色などの中間色を作成するときに現れやすい。
【0008】
そして、例えばインクジェットインクの場合、ピグメントイエロー74、ピグメントレッド122およびピグメントブルー15:3の組み合わせで灰色の色を作成したときに、光源による色の違いが発生して、太陽光下では黄味の灰色が、蛍光灯下では青味の灰色になるような現象が生じるという課題がある。この組み合わせは、ピグメントイエロー74、ピグメントレッド122およびピグメントブルー15:4との組み合わせを用いても同じである。
【0009】
また、インクジェット記録の場合は一般に粒径が大きいと、光沢紙上で光沢がでないという課題がある。従って、インクジェット記録の場合は光沢紙で光沢を出すためには小粒径化した顔料を用いることが好ましい。しかし、インクジェット記録用インクのように粒径が小さい顔料としての銅フタロシアニンを用いる場合は耐ガス性が低く、他の色(ブラック、イエロー、マゼンタなど)とのバランスが悪く、印刷物を長期に大気中に保存すると、銅フタロシアニンで形成されるシアンの色だけが劣化し変色してしまうという課題がある。
【0010】
そこで本発明はこのような課題を解決するもので、その目的とするところは普通紙、再生紙あるいはコート紙に対して高い印刷品質が得られ、光沢紙では光沢があり、印刷物の色の光源依存性が低い水性インクセットを提供するところにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の水性インクセットは、マゼンタインク、シアンインク、イエローインクを含む3種類以上の水性インクより構成されるインクセットであって、それぞれのインクは少なくとも顔料、界面活性剤、浸透性有機溶剤及び水を含み、前記界面活性剤がアセチレングリコール及び/又はアセチレンアルコール系界面活性剤であり、前記浸透性有機溶剤がジ(トリ)エチレングリコールモノブチルエーテル、(ジ)プロピレングリコールモノブチルエーテル及び1,2−アルキレングリコールよりなる群から選ばれる1種以上であり、かつ、顔料が、マゼンタインクはC.I.ピグメントレッド122とC.I.ピグメントレッド254との固溶体、シアンインクはC.I.ピグメントブルー15:3及び/又はC.I.ピグメントブルー15:4、イエローインクはC.I.ピグメントイエロー74であることを特徴とする(請求項1)。
【0012】
また、本発明のインクセットは、前記顔料の数平均粒径が、C.I.ピグメントレッド122とC.I.ピグメントレッド254との固溶体が80nm以下、C.I.ピグメントブルー15:3およびC.I.ピグメントブルー15:4が80nm以下、C.I.ピグメントイエロー74が100nm以下であることを特徴とする(請求項2)。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明による水性インクセットは、普通紙、再生紙あるいはコート紙に対して高い印刷品質が得られ、光沢紙では光沢があり、印刷物の色の光源依存性が低い水性インクセットが要求されていることに鑑み、鋭意検討した結果によるものである。
【0014】
本発明の水性インクセットは、マゼンタインク、シアンインク、イエローインクを含む3種類以上の水性インクより構成されるインクセットであって、それぞれのインクは少なくとも顔料、界面活性剤、浸透性有機溶剤及び水を含み、顔料が、マゼンタインクはC.I.ピグメントレッド122とC.I.ピグメントレッド254との固溶体、シアンインクはC.I.ピグメントブルー15:3及び/又はC.I.ピグメントブルー15:4、イエローインクはC.I.ピグメントイエロー74であることを特徴とする
本発明で示す固溶体とは複数の顔料分子の混晶(混合状態で結晶化した状態)体のことである。
【0015】
C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントイエロー74およびC.I.ピグメントレッド122とC.I.ピグメントレッド254の固溶体との組み合わせ、またはC.I.ピグメントブルー15:4、C.I.ピグメントイエロー74およびC.I.ピグメントレッド122とC.I.レッド254の固溶体との組み合わせにおいて印刷物の色の光源依存性が低くなる。
【0016】
また、前述の顔料の粒径がC.I.ピグメントレッド122とC.I.ピグメントレッド254の固溶体が80nm以下、C.I.ピグメントブルー15:3およびC.I.ピグメントブルー15:3が80nm以下、およびC.I.ピグメントイエロー74が100nm以下であることが好ましい。これらの値以下であることで、光沢紙上での光沢性が向上する。
【0017】
本発明は、界面活性剤としてアセチレングリコール及び/又はアセチレンアルコール系界面活性剤と、その水性インクの表面張力を適正の範囲にするため浸透性有機溶剤としてアルキレングリコールモノアルキルエーテルおよび1,2−アルキレングリコールよりなる群から選ばれる1種以上を添加してなる水性インクのセットについて述べるものである。
【0018】
前述のアルキレングリコールモノアルキルエーテルがジ(トリ)エチレングリコールモノブチルエ−テルおよび(ジ)プロピレングリコールモノブチルエーテルから1種以上を用いることによって印刷物のにじみが低減できる。
【0019】
また、前述の1,2−アルキレングリコールが1,2−ヘキサンジオールおよび/または1,2−ペンタンジオールであることで同様に印刷物のにじみが低減できる。これらの添加により印刷物の乾燥性が向上し、連続して印刷しても前の印刷部分が次の媒体の裏面に転写されることがなくなるため、特にインクジェット記録にあっては高速印刷が可能となる。
【0020】
従って、少なくとも前記アセチレングリコール系界面活性剤およびアセチレンアルコール系界面活性剤の1種以上と、ジ(トリ)エチレングリコールモノブチルエーテル、(ジ)プロピレングリコールモノブチルエーテルおよび1,2−アルキレングリコールの1種以上と、を含むことが好ましい。
【0021】
また、表面張力を適正の範囲にするためジ(トリ)エチレングリコールモノブチルエーテル、(ジ)プロピレングリコールモノブチルエーテルおよび1,2−アルキレングリコールの添加量が0.5%以上30%以下であることであることが好ましい。
【0022】
前述の1,2−アルキレングリコールが炭素数4〜10の1,2−アルキレングリコールであり、添加量が15%以下であることが好ましい。1,2−アルキレングリコールの中で炭素数が3以下のものは浸透性の向上の効果が低い。15%を超えると浸透性も頭打ちになりそれ以上添加しても印刷品質向上の効果がなく、逆に粘度が増加するので使用しづらくなる。
【0023】
水性インクでもインクジェットに用いる場合の、これらの顔料としての添加量は、0.5〜30%が好ましく、さらに1.0〜12%が好ましい。これ以下の添加量では、印刷物の色濃度が確保できなくなり、またこれ以上の添加量では、インクの粘度増加や粘度特性に構造粘性が生じ、インクジェットヘッドからのインクの吐出安定性が悪くなる傾向になる。
【0024】
本発明における水性インクセットの分散方法は超音波分散、ビーズミル、サンドミル、ロールミル、ナノマイザーあるいはジェットミルなどによる分散方法を用いることができるが、ナノマイザーあるいはジェットミルなど非メディア分散が好ましい。
【0025】
前述の顔料をポリマーを用いて分散した分散体は、重合性基を有する分散剤でその色材たとえば顔料を分散させた後、その分散剤と共重合可能なモノマーと重合開始剤を用いて水中で乳化重合されたもの、または色材をポリマーが覆うように水中への転相乳化であることが発色性と安定性の観点から好ましい。
【0026】
【実施例】
次に具体的な実施の形態について、水性インクとしてインクジェット記録用インクを例に説明する。
(分散体1〜6の製造)
まず、分散体1はピグメントブルー15:4(クラリアント製)を用いる。攪拌機、温度計、還流管および滴下ロートをそなえた反応容器を窒素置換した後、スチレン20部、2−エチルヘキシルメタクリレート5部、ブチルメタクリレート15部、ラウリルメタクリレート10部、メタクリル酸2部、t―ドデシルメルカプタン0.3部を入れて70℃に加熱し、別に用意したスチレン150部、アクリル酸15部、ブチルメタクリレート50部、t−ドデシルメルカプタン1部、メチルエチルケトン20部およびアゾビスイソブチロニトリル1部を滴下ロートに入れて4時間かけて反応容器に滴下しながら分散ポリマーを重合反応させる。次に、反応容器にメチルエチルケトンを添加して40%濃度の分散ポリマー溶液を作成する。
【0027】
また、上記分散ポリマー溶液40部とピグメントブルー15:4(クラリアント製)30部、0.1mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液100部、メチルエチルケトン30部を混合し、ホモジナイザーで30分攪拌する。その後、イオン交換水を300部添加して、さらに1時間攪拌する。そして、ロータリーエバポレーターを用いてメチルエチルケトンの全量と水の一部を留去して、0.1mol/Lの水酸化ナトリウムで中和してpH9に調整してから0.3μmのメンブレンフィルターでろ過して固形分(分散ポリマーと顔料)が20%である分散体1とする。
【0028】
上記と同様な手法で分散体2〜6を得る。分散ポリマーと顔料の重量比が20:80になるように調整する。分散体2はピグメントレッド122とピグメントレッド254の固溶体(大日本インキ化学工業株式会社製)を用いる。分散体3はピグメントイエロー74(クラリアント製)を用いる。分散体4はカーボンブラックであるラーベンC(コロンビアンカーボン製)を用いる。分散体5はピグメントブルー15:3を用いる。分散体6はピグメントレッド122(クラリアント製)を用いる。
【0029】
(インクジェットインクの調製例)
以下水性インクの具体例としてのインクジェット記録用インクに好適な組成の例を示す。分散体の添加量はその量(固形分濃度:顔料と分散ポリマーの合計量)を重量で換算したものとして示す。尚、本組成例中の残量の水の中にはインクの腐食防止のためトップサイド240(パーマケムアジア社製)を0.05%、インクジェットヘッド部材の腐食防止のためベンゾトリアゾールを0.02%、インク系中の金属イオンの影響を低減するためにEDTA(エチレンジアミン四酢酸)・2Na塩を0.04%それぞれイオン交換水に添加したものを用いた。各インク組成を表1に示す。
【0030】
【表1】
表1中
TEGmBE:トリエチレングリコールモノブチルエーテル
オルフィンE1010(アセチレングリコール系界面活性剤:日信化学工業株式会社製)
DEGmBE:ジエチレングリコールモノブチルエーテル
オルフィンSTG(アセチレングリコール系界面活性剤:日信化学工業株式会社製)
サーフィノール61(アセチレンアルコール系界面活性剤:エアープロダクツ(米国)製)
DPGmBE:ジプロピレングリコールモノブチルエーテル
PGmBE:プロピレングリコールモノブチルエーテル
をそれぞれ示す。
【0031】
次に、表2に印刷物の色の光源依存性の評価方法として、D50光源とF11光源の比較の評価において示す。本発明である組成1のシアン(ピグメントブルー15:4)、組成2のマゼンタ(ピグメントレッド122とピグメントレッド254の固溶体)および組成3のイエロー(ピグメントイエロー74)を用いた例と、組成5のシアン(ピグメントブルー15:3)、組成2のマゼンタ(ピグメントレッド122とピグメントレッド254の固溶体)および組成3のイエロー(ピグメントイエロー74)を用いた例と、組成1のシアン(ピグメントブルー15:4)と組成5のシアン(ピグメントブルー15:3)の50:50混合、組成2のマゼンタ(ピグメントレッド122とピグメントレッド254の固溶体)および組成3のイエロー(ピグメントイエロー74)を用いた例と、比較のために組成5のシアン(ピグメントブルー15:3)、組成6のマゼンタ(ピグメントレッド122)および組成3のイエロー(ピグメントイエロー74)を用いた例について示す。光源依存性は具体的にはD50光源とF11光源を用いたときのグレイ(灰)色の色調の変化量ΔEの最大値の絶対値を示す。ここで、グレイはシアン、マゼンタおよびイエローの3色を用いて作成するコンポジットグレイである。ΔEの測定はGRETAG MACBETH SPECTROSCAN(GRETAG社製)を用いて、OD値の異なるグレイ色10種を測定して、その最大値とすることによる。
【0032】
【表2】
表2の結果から明らかなように、本発明の水性インクセットでは印刷物の色の光源依存性が低いことがわかる。
【0033】
また、表3に印刷の評価結果として文字を印刷したときのにじみの評価結果を示す。表3中のにじみはマイクロソフト社製WORDのMS明朝、フォントサイズ10.5において「書」の文字がつながりなく印刷できるものをA、1個所つながってしまうものをB、2または3個所つながってしまうものをC、4個所以上つながってしまうものをDとして示す。表3において実施例に中の組成例1、2、3、4,5および6は表1に示す組成である。組成例11、12、13、14、15および16は表1においてそれぞれ組成例1、2、3、4、5および6において、本発明でよいとするアセチレングリコールおよび/またはアセチレンアルコール系界面活性剤、ジ(トリ)エチレングリコールモノブチルエーテル、(ジ)プロピレングリコールモノブチルエーテルおよび/または1,2−アルキレングリコールから選ばれた1種以上からなる物質を除いて、代りにグリセリンを添加したものである。
【0034】
【表3】
表3の結果から明らかなように比較例で用いるようなインクは印刷品質が悪く、本発明で用いるインクジェット記録用インクを用いると印刷品質が良好なことが分かる。
【0035】
尚、これらの印刷評価の測定はセイコーエプソン株式会社製のインクジェットプリンターEM−930Cを用いることによって行なった。これらの評価に用いた紙は、ヨーロッパ、アメリカおよび日本の市販されている普通の紙でConqueror紙、Favorit紙、Modo Copy紙、Rapid Copy紙、EPSON EPP紙、Xerox 4024紙、Xerox 10紙、Neenha Bond紙、Ricopy 6200紙、やまゆり紙、Xerox R紙である。
【0036】
表4に組成例1〜4において顔料の粒径を種々変更したときの光沢度の測定結果を示す。光沢度はセイコーエプソン株式会社製インクジェットプリンターEM930Cを用いて、同じくセイコーエプソン株式会社製のPM写真用紙に720×720dpiでべた印刷して、入射角60度における記録面の鏡面光沢度をグロスチェッカ(IG−320:堀場製作所製)にて測定を行い、各記録紙ごとに5回の平均をとった値とする。これら顔料の粒径の測定はマイクロトラックUPA150(日機装株式会社製)を用いて行なった。
【0037】
【表4】
本発明では相対的に光沢度は50を越える値を良好であると判断する。顔料の粒径により光沢度が変わり、前述の顔料の粒径がC.I.ピグメントレッド122とC.I.ピグメントレッド254の固溶体が80nm以下、C.I.ピグメントブルー15:4(C.I.ピグメントブルー15:3でも同様である)が80nm以下、およびC.I.ピグメントイエロー74が100nm以下であることで光沢紙(PM写真用紙)の光沢性が向上することがわかる。
【0038】
尚、本発明はこれら実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限り種々の変更は可能である。
Claims (2)
- マゼンタインク、シアンインク、イエローインクを含む3種類以上の水性インクより構成されるインクセットであって、それぞれのインクは少なくとも顔料、界面活性剤、浸透性有機溶剤及び水を含み、前記界面活性剤がアセチレングリコール及び/又はアセチレンアルコール系界面活性剤であり、前記浸透性有機溶剤がジ(トリ)エチレングリコールモノブチルエーテル、(ジ)プロピレングリコールモノブチルエーテル及び1,2−アルキレングリコールよりなる群から選ばれる1種以上であり、かつ、顔料が、マゼンタインクはC.I.ピグメントレッド122とC.I.ピグメントレッド254との固溶体、シアンインクはC.I.ピグメントブルー15:3及び/又はC.I.ピグメントブルー15:4、イエローインクはC.I.ピグメントイエロー74であることを特徴とする水性インクセット。
- 前記顔料の数平均粒径が、C.I.ピグメントレッド122とC.I.ピグメントレッド254との固溶体が80nm以下、C.I.ピグメントブルー15:3およびC.I.ピグメントブルー15:4が80nm以下、C.I.ピグメントイエロー74が100nm以下である請求項1に記載の水性インクセット。
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