JP2005046862A - 固着具締結装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】作業者の感覚に依存せずに、斜め締結や浮き締結なく、ブラインドナットやブラインドリベットを被取付部材に締結できる締結装置を提供する。
【解決手段】締結装置1は、ノーズ6と、ノーズ先端に保持された固着具をノーズを通して後方に引込める引込手段14と、引込手段に引込み動作を行わせるための空圧動作機構(25、26、27、30、31)と、圧縮空気を空圧動作機構へ送るための空気通路4とを包含し、空気通路には3個のメカニカルバルブ33A〜33Cが直列に設けられて圧縮空気をそれらのメカニカルバルブを通して空圧動作機構に供給し、各メカニカルバルブに弾装された作動ピン34(及び接触ピン35)は、ノーズ先端が被締結部材に当接させられるとき、被締結部材に当接して押圧する長さを有するとともに、各作動ピンの先端はノーズ先端及び他の作動ピンの先端と異なる位置で被締結部材に当接するように配置される。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ブラインドナット及びブラインドリベット等の固着具をパネル等の被取付部材に締結する固着具締結装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ブラインドナット及びその締結装置は、例えば、国際公開WO99/04917号公報(特許文献1。特表2001−510733号公報及び米国特許第6,277,899号明細書に対応する)に開示されている。ブラインドナットは、一端にフランジが形成され内側に雌ねじが形成された中空の管状体で成り、金属等の塑性変形可能な材料で形成され、締結装置を用いて、被取付部材の取付穴に管状部をフランジが被取付部材に接面するまで挿入して管状部の一部を座屈変形し、該座屈変形部分とフランジとの間に被取付部材を挟持することによって被取付部材に固定される(特許文献1の図3〜図8参照)。ブラインドナットは、作業が一方向から行えるので、裏側(ブラインド側)へ手の届かない部材、例えば大きなパネル等の被取付部材にナットを締結するのに便利である。被取付部材に締結されたブラインドナットは、他の部材を被取付部材に取付けるボルトを螺着できる。
【0003】
ブラインドナットとは別のブラインドファスナーとして、ブラインドリベットが知られている。ブラインドリベットは、中空の筒状部とその筒状部の一端に形成されたフランジとから成るリベット本体と、リベット本体を貫通するマンドレルとから成る。マンドレルは、リベット本体のフランジ側から一定長さ延び出るとともに、他の端部にはリベット本体の他の端部にその端部より大径の頭部が形成されている。フランジから延び出たマンドレル部分をフランジから強く引抜くとマンドレル頭部がリベット本体の筒状部部分を膨径するように変形し、一定の大きさの膨径部を形成した後、フランジ側のマンドレルが破断して排出される。ブラインドリベットは、フランジと膨径部との間に被締結部材を挟持することによって被締結部材に締結される。ブラインドリベットの締結装置が、特開平7−299539号公報(特許文献2)に開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記特許文献1のブラインドナット締結装置は、特許文献1の図1及び図2を参照すると、ブラインドナットの雌ねじに螺合するようにノーズ(6)に進退可能に収容されたマンドレル(175)と、該マンドレルを軸方向に引込む油圧ピストン(9)と、その油圧ピストンを収容した油圧シリンダ(10)に圧油を供給する油圧部(22)と、油圧部に進退可能に設けられたラム(21a)とを包含し、ノーズ先端に保持されたブラインドナットをノーズを通して後方に引込めるように動作する引込手段を構成している。また、ラム(21a)に連結されたエアピストン(25)と、エアピストンを収容するエアシリンダ(21)と、トリガレバーに連結されたトリガバルブ(61)とを包含し、前記の引込手段に引込み動作を行わせるための空圧動作機構を構成している。動作において、特許文献1の図3〜図8を参照すると、ノーズ先端から突出するブラインドナットの締結部分が被締結部材の取付穴に挿入されてノーズ先端が被締結部材に当接させられ、トリガレバーを引くと、エアシリンダに圧縮空気が供給されてエアピストンをラムが油圧部に進入するように移動させ、油圧部から圧油が油圧シリンダに供給されて油圧ピストンが前記マンドレルを引込むように移動し、マンドレルに螺合したブラインドナットの締結部分を被取付部材に締結する。
【0005】
上記特許文献2のブラインドリベット締結装置について、特許文献2の図1〜図3を参照すると、締結装置は、ブラインドリベットのマンドレルを把持するようにノーズ(11、14)に進退可能に収容されたジョー(15)と、該ジョーを軸方向に引込む油圧ピストン(12)と、該油圧ピストンを収容した油圧シリンダ(1c)に圧油を供給する油圧部(21)と、油圧部に進退可能に設けられたラム(32a:図3)とを包含し、ノーズ先端に保持されたブラインドリベットのマンドレルをノーズを通して後方に引込めるように動作する引込手段を構成している。この引込手段に引込み動作を行わせるための空圧動作機構は、特許文献3の図3を参照すると、ラム(32a)に連結されたエアピストン(32)と、エアピストンを収容するエアシリンダ(31)と、トリガレバー(24)に連結されたトリガバルブ(37)とを包含する。動作において、ノーズ先端から突出するブラインドリベットの締結部分(リベット本体)が被締結部材の取付穴に挿入されてノーズ先端が該被締結部材に当接させられた状態で、トリガレバーを操作すると、エアシリンダに圧縮空気が供給されてエアピストンをラムが油圧部に進入するように移動させ、油圧部から圧油が油圧シリンダに供給されて油圧ピストンが前記ジョーを引込むように移動してブラインドリベットのリベット本体を被取付部材に締結する。
【0006】
【特許文献1】
国際公開WO99/04917号公報(図1〜図8及び説明)
【特許文献2】
特開平7−299539号公報(図1〜図3及び説明)
【特許文献3】
特開平9−117869号公報
【特許文献4】
特開平11−114878号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記特許文献1及び2の従来の固着具締結装置において、ノーズ先端が被締結部材に当接するときノーズ先端が被締結部材に垂直に確実に当接していれば、固着具の締結は適正に且つ締結装置の有する締結力に従って堅く締結できる。本願の添付図面の図1(A)は、ブラインドナット101が被締結部材102にフランジ103と膨径部104によって適正に締結されている様子を示している。ノーズ先端が被締結部材に対して斜めに当接した状態で締結すると、図1(B)に示すように、フランジ103が被締結部材102に斜めに接面した状態になり、ブラインドナット101は被締結部材102にフランジ103と膨径部104の1部でしか締結されず、他の部分では緩んだ状態になっている。また、ノーズの押込みが不十分でノーズが被締結部材102から少し浮いた状態で締結が行われると、図1(C)に図示のように、フランジ103と被締結部材102との間に隙間が作られた状態で締結動作が行われ、ブラインドナット101は被締結部材102にフランジの全周に渡って緩んだ状態で締結されてしまう。このような斜め締結や浮き締結を防止するためには、締結装置のノーズの姿勢を適正に垂直に維持して、ノーズを被締結部材に確実に当接することが作業者に要求される。しかし、作業者は感覚に頼って斜め締結や浮き締結を防止するため、熟練が要求される。
【0008】
特許文献3(特開平9−117869号公報)は、ボルト等を被取付部材に挿入して螺着する電動ドライバを開示している。特許文献3の電動ドライバは、先端にボルトを保持するアダプタを包含し、そのアダプタを被取付部材の取付穴の軸心に合わせる挿入ガイド装置を有する。挿入ガイド装置は、ドライバ本体に固着された固定部と、アダプタの軸心と平行に移動する保持板と、固定部と保持板の間にあって保持板を先端方向に付勢するばねと、保持板からボルトより先端に延びて被取付部材に当接できるガイド片とを有する。ガイド片が被取付部材に当接されるとアダプタを被取付部材の取付穴の軸心に合わせるのを助け、その状態で電動ドライバを作動させるとボルトは被取付部材のナットに螺入し、保持板が固定部側へ移動してばねを圧縮する。圧縮されたばねの反力が保持板からガイド片に加わって被取付部材への当接を維持しつつボルトが螺着される。特許文献3の電動ドライバは、保持板がドライバ本体に可動に配置されており、ボルトのように、被取付部材のナットに先に螺入してその後の動作によってナットから外れることのない固着具を固着するのには適している。しかし、ブラインドリベットやブラインドナット等の固着具のように、被締結部材の穴に挿入した後にも、固着具を被締結部材に押圧する状態を維持していなければ被締結部材から外れてしまう場合、締め付け動作によって先端に延びるガイド片を保持する保持板が工具本体に対して移動し圧縮されるばねからの反力がガイド片に次第に大きく加わることは、作業者に締結工具の先端をふらつかせてしまい、図1(B)のような斜め締結を生じる惧れがあって適正な締結を望めない。
【0009】
特許文献4(特開平11−114847号公報)は、加圧空気等の動力源を利用した動力式ねじ締め工具を開示している。この工具には先端側に反力受けと呼ばれる基準面への当接部材が先端方向に斜めに延びるアームとして固着されている。この反力受けを作業者が手でつかんで作業すると怪我をする惧れがあり、特許文献4の工具には安全機構が設けられている。安全機構は、工具のハンドルと反力受けとの中間の位置に新たに固着された、作業者が握るグリップを含み、更に、グリップにはメカニカルバルブが設けられ、ハンドルにはそのメカニカルバルブからの加圧空気で開くエアバルブが設けられ、作業者は一方の手でグリップを握ってメカニカルバルブを開いてハンドルのエアバルブを開放し、それによって他方の手でハンドルの操作ボタンを押すときにだけねじ締め動作を行えるように構成されている。特許文献4は、ブラインドリベットやブラインドナット等の固着具の斜め締結や浮き締結については問題意識すらないし、斜め締結や浮き締結を防止する構成については示唆すらもない。
【0010】
従って、本発明の目的は、作業者の感覚に依存せずに、斜め締結や浮き締結なく、ブラインドナットやブラインドリベット等の固着具を被取付部材に締結できる締結装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するため、本発明の、ブラインドナット又はブラインドリベット等の固着具を被取付部材に締結する固着具締結装置は、固着具の締結部分を突出した状態で先端に保持するノーズと、ノーズ先端に保持された固着具をノーズを通して後方に引込める引込手段と、引込手段に引込み動作を行わせるための空圧動作機構と、圧縮空気供給源からの圧縮空気を空圧動作機構へ送るための空気通路とを包含し、ノーズ先端から突出する固着具の締結部分を被締結部材の取付穴に挿入してノーズ先端を被締結部材に当接させ、空圧動作機構へ圧縮空気を供給して固着具を被締結部材に締結するように構成され、かかる固着具締結装置は、空気通路には複数のメカニカルバルブが直列に設けられて圧縮空気供給源からの圧縮空気をそれらのメカニカルバルブを通して空圧動作機構に供給するようになっており、複数のメカニカルバルブはノーズの後方部分の外周面又はノーズより後方の装置部分の外周面に固定され、各メカニカルバルブからは押圧によってバルブを開放する作動ピンがノーズの先端に向けて弾装されており、作動ピンは、ノーズ先端から突出する固着具の締結部分が被締結部材の取付穴に挿入されてノーズ先端が被締結部材に当接させられるとき、被締結部材に当接して押圧される先端を有する長さに形成され、各作動ピンは、その先端がノーズ先端及び他の作動ピンの先端と異なる位置で被締結部材に当接するように配置されており、ノーズ先端から突出する固着具の締結部分が被締結部材の取付穴に挿入されてノーズ先端が被締結部材に当接させられるとき、全ての作動ピンが被締結部材に当接し押圧されて全てのメカニカルバルブが開放しない限り圧縮空気が空圧作動機構へ供給されないことを特徴とする。
【0012】
上記のように、固着具を被締結部材に締結するとき、ノーズ先端から突出する固着具の締結部分を被締結部材の取付穴に挿入してノーズ先端を被締結部材に当接したとき、全ての作動ピンが被締結部材に当接し押圧されて全てのメカニカルバルブが開放しない限り圧縮空気が空圧作動機構へ供給されないので、締結装置のノーズの姿勢を適正に垂直に維持して適正に押圧した状態で固着具が被締結部材締結され、それ以外の場合には締結動作が行われない。従って、作業者の感覚に依存せずに、斜め締結や浮き締結なく、ブラインドナットやブラインドリベット等の固着具を被取付部材に締結できる。また、メカニカルバルブ(動作ピン等によって機械的に開閉切換等を行うバルブ)を使用しているので、電磁気センサや光学センサ等の場合のような電気配線又は電気回路の新設は一切不要であり、電気コードを締結装置に新設した場合のような、作業者への取扱いの負担を増すことはない。更に、固着具がノーズに保持されていない状態での固着具の打込動作(いわゆる、空打ち)が、全ての作動ピンが被締結部材に当接し押圧されない限り圧縮空気が空圧作動機構へ供給されないので、確実に防止できる。また、締結動作が進行しても、各作動ピンはそれぞれ対応するメカニカルバルブを開放位置に押圧するだけであるので、ノーズ先端への反力はなく、締結動作を不安定にすることはない。
【0013】
3個のメカニカルバルブが設けられて、ノーズ先端が被締結部材に当接するとき、各作動ピンは、それぞれの先端がノーズ外周において等角度間隔で被締結部材に当接するように配置されているのが好ましい。これによって、少ないメカニカルバルブでノーズの姿勢を被締結部材に対して垂直に維持できる。また、メカニカルバルブの各々から延びる作動ピンは、ノーズ先端及びその付近では該ノーズ外周の近くに沿って延びているのが好ましい。これによって、ノーズ先端を狭い空間に配置して固着具を適正に締結できる。
【0014】
上記の固着具締結装置において、トリガレバーによって動作するトリガバルブが空気通路の途中に設けられている場合、メカニカルバルブをトリガバルブと圧縮空気供給源との間の空気通路に設けることができる。また、メカニカルバルブをトリガバルブと空圧動作機構との間の空気通路に設けてもよい。
【0015】
固着具がブラインドナットである場合には、上記の固着具締結装置において、引込手段は、ブラインドナットの雌ねじに螺合するようにノーズに進退可能に収容されたマンドレルと、該マンドレルを軸方向に引込む油圧ピストンと、該油圧ピストンを収容した油圧シリンダに圧油を供給する油圧部と、該油圧部に進退可能に設けられたラムとを包含し、空圧作動機構は、ラムに連結されたエアピストンと、該エアピストンを収容するエアシリンダと、トリガバルブとを包含する。ノーズ先端から突出するブラインドナットの締結部分が被締結部材の取付穴に挿入されてノーズ先端が該被締結部材に当接させられメカニカルバルブの作動ピン全てが被締結部材に当接し押圧されて全てのメカニカルバルブが開放した状態で、トリガレバーを操作すると、エアシリンダに圧縮空気が供給されてエアピストンをラムが油圧部に進入するように移動させ、該油圧部から圧油が油圧シリンダに供給されて油圧ピストンがマンドレルを引込むように移動して該マンドレルに螺合したブラインドナットの締結部分を被取付部材に締結する。
【0016】
固着具がブラインドリベットである場合には、固着具締結装置の引込手段は、ブラインドリベットのマンドレルを把持するようにノーズに進退可能に収容されたジョーと、該ジョーを軸方向に引込む油圧ピストンと、該油圧ピストンを収容した油圧シリンダに圧油を供給する油圧部と、該油圧部に進退可能に設けられたラムとを包含し、空圧作動機構は、ラムに連結されたエアピストンと、該エアピストンを収容するエアシリンダと、トリガバルブとを包含する。ノーズ先端から突出するブラインドリベットの締結部分が被締結部材の取付穴に挿入されてノーズ先端が該被締結部材に当接させられメカニカルバルブの作動ピン全てが被締結部材に当接し押圧されて全てのメカニカルバルブが開放した状態で、トリガレバーを操作すると、エアシリンダに圧縮空気が供給されてエアピストンをラムが油圧部に進入するように移動させ、該油圧部から圧油が油圧シリンダに供給されて油圧ピストンがジョーを引込むように移動してブラインドリベットの締結部分を被取付部材に締結する。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら説明する。図2は、本発明の1実施例としての、ブラインドナットを固着具とした固着具締結装置1を示す概略断面図である。締結装置1は、細長いツールハウジング2と、ツールハウジング2を手持ちできるようにツールハウジング2の中間部分から交差して延びるハンドル3と、ハンドル3の下部に設けたエアシリンダ部5とを備えている。締結装置1には、例えば、ハンドル3にホース(図示せず)が連結されてコンプレッサ等の圧縮空気供給源から圧縮空気が空気通路4の入口4Aに供給される。図示のように、ツールハウジング2の先端のノーズ6から、ブラインドナットの雌ねじに螺合する雄ねじが形成されたマンドレル7が延び出ている。マンドレル7は、ツールハウジング2内をノーズ6から後端側のエアモータ9に延びる回転ロッド10に連結されていて、エアモータ9によって軸心回りに回転できる。エアモータ9は、入口4Aから別の空気通路を通る圧縮空気により、固着具がマンドレル7に螺合して装着されるようにマンドレル7を軸心回りに正回転したり、螺合した固着具をマンドレル7から外すように逆回転したりする。エアモータ9には、正回転と逆回転とを切換える完了バルブ11を通して圧縮空気が供給される。完了バルブ11はエアモータ9を正回転させる初期位置と逆回転させる動作位置をとり、通常時は初期位置にある。ブラインドナット等の固着具をマンドレル7に押付けてマンドレル7をノーズ6内に押込むと、エアモータ9に圧縮空気が送られ、マンドレル7を正回転させて固着具を螺合する。マンドレル7は固着具に螺入するにつれて固着具がノーズ端面に当接しマンドレル7をノーズ6から出るように戻す。
【0018】
ツールハウジング2には、マンドレル7に連結された回転ロッド10の軸心回りの回転を阻害せずに、回転ロッド10を軸方向に後方側に引いてロッド先端のマンドレル7をツールハウジング2のノーズ6の方向に引込む、引込み手段としての油圧作動機構14が設けられている。油圧作動機構14は、内側に回転ロッド10を回転を阻害しないように収容する中空の油圧ピストン15と、油圧ピストン15を後方側に移動可能に収容する油圧シリンダ17と、油圧ピストン15からノーズ6の側に一体に延びて内側に回転ロッド10を回転を阻害しないように収容する中空の引きロッド18とから構成される。引きロッド18は、回転ロッド10の先端側の大径部分を囲むようにして回転ロッド10に連結され、回転ロッド10を軸方向に後方側に引き、回転ロッド10に連結されたマンドレル7をツールハウジング2のノーズ6に引込む。油圧ピストン15のノーズ6側の油圧シリンダ17の油圧室19には作動油が満たされる。油圧室19に圧油が導入されると油圧ピストン15がツールハウジング2内を後端部に向けて移動する。油圧ピストン15と油圧シリンダ17の後壁部との間に設けたスプリング21によって、油圧室19への圧油の導入が解除されたとき油圧ピストン15をツールハウジング2の先端方向に押し戻す。
【0019】
油圧室19へ導入する圧油は、ハンドル3の内側の油圧部22から通路23を通して供給される。油圧部22は、ハンドル3の長手方向に延びて作動油を収容する円筒空洞すなわちシリンダとして形成されている。油圧部22の下部には棒状のラム25が、シリンダ形状の油圧部22の長手方向に進退可能に配置され、ラム25が油圧部22に進入すると中の作動油が加圧されて圧油となって、通路23を通って油圧シリンダ17の油圧室19に供給される。ラム25は、ハンドル3の下部に設けられたエアシリンダ部5に収容されたエアピストン26のピストンロッドでもあり、エアピストン26の上下動によってラム25が油圧部22内を上下動する。エアピストン26は、エアシリンダ部5の内側に形成されたエアシリンダ27内を上下動する。エアシリンダ27は円筒形状の大径の室に形成され、油圧部22でラム25に加わる油圧に対抗できる空圧がエアピストン26に加えられるように、大きな受圧面積をもつエアピストン26を得ている。エアシリンダ27の下端には圧縮空気の空気通路4から送られた圧縮空気の入口29が設けられ、圧縮空気がエアピストン26の下面側のエアシリンダ27の室に供給される。ハンドル3又はエアシリンダ部5には、トリガレバー31によって制御されるトリガバルブ30が設けられ、トリガレバー31を引くと、コンプレッサから入口4Aに供給され、空気通路4を通って供給される圧縮空気がエアシリンダ27に導入される。トリガレバー31をはなすと、圧縮空気の供給は停止する。
【0020】
上記のように、引込手段としての油圧作動機構14に引込み動作を行わせるのは、油圧部22に進退可能に収容されたラム25に連結されたエアピストン26と、エアピストン26を収容するエアシリンダ27と、トリガレバー30によって制御される、空気通路4に設けられたトリガバルブ30とを包含する、空圧作動機構である。空圧作動機構において、トリガレバー31を操作すると、トリガバルブ30が開放して空気通路4を通してエアシリンダ27に圧縮空気が供給され、エアピストン26をラム25が油圧部22に進入するように移動させ、油圧部22から圧油が油圧シリンダ17の油圧室19に供給されて油圧ピストン15がマンドレル7を引込むように移動し、マンドレル7に螺合したブラインドナットの締結部分である中間の管状部分を拡膨させ、その拡膨部分とフランジとで被取付部材を挟持することによって、被締結部材に締結される。
【0021】
本発明において、図2の左下の回路に示すように、空気通路4には、複数のメカニカルバルブ33A、33B、33Cが直列に設けられ、コンプレッサ等の圧縮空気供給源からの圧縮空気がメカニカルバルブ33A〜33Cを通して空圧動作機構のエアシリンダ27に供給されるようになっている。これらのメカニカルバルブは、通常時には空気の流れを遮断する常閉タイプのものであり、作動ピンを押圧しなければ空気を流すように開放しない。各メカニカルバルブの作動ピンは、押圧しないときメカニカルバルブを遮断位置に保持するようにメカニカルバルブに弾装されている。また、メカニカルバルブ33A〜33Cは、締結装置1のノーズ6に近い適当な部位に取付けられる。例えば、図2に図示のように、ノーズ6又はその後方のツールハウジング2の外周に取付けられる。その様子が図3及び図4に詳細に示されている。また、メカニカルバルブの数は少なくとも2つあれば任意でよいが、実施例では3個である。
【0022】
図示の実施例において、図3及び図4に示すように、3個のメカニカルバルブ33A〜33Cが、ノーズ6の後方部分の外周面又はノーズより後方のツールハウジング2の外面に設けられる。メカニカルバルブ33A〜33Cの各々には、押圧によって各メカニカルバルブを開放する作動ピン34が、ノーズ6の先端に向けて弾装されている。各作動ピン34は、メカニカルバルブ33A〜33Cの各々から一定長さ先端側にメカニカルバルブの軸芯と同軸に延びた後、更に先端側の、ノーズ先端及びその付近では、被締結部材に接触する接触ピン35としてノーズ6の外周面に近づくようにオフセットしてノーズ6の直ぐ近くを軸方向に延びている。メカニカルバルブ33A〜33Cをノーズ6又は後方のツールハウジング2の外面に取付けるため、取付け板37がツールハウジング2(又はノーズ6)に設けられる。また、ノーズ先端方向に延びる作動ピン34を、先端の接触ピン35も含めて、ノーズ6の軸方向に沿って可動に保持する支持板38がノーズ6の外面に取付けられている。
【0023】
各作動ピン34は、接触ピン35を含めて、マンドレル7に取付けられてノーズ6から突出するブラインドナットの締結部分(管状部分)が被締結部材の取付穴に挿入されてノーズ先端が被締結部材に当接させられるとき、被締結部材に当接して押圧される先端を有する長さに形成される。換言すれば、ブラインドナットを被締結部材に締結するとき、ノーズ6を被締結部材に当接すると、各作動ピン34の接触ピン35の先端も被締結部材に当接することができる。また、作動ピン34の先端の接触ピン35の各々は、ノーズ6の先端の位置と異なる位置であって他の作動ピン34の接触ピン35の先端と異なる位置で被締結部材に当接するように配置されている。図示の実施例では、ノーズ6の先端のマンドレル7を中心として、ノーズ6の外周の側に、等角度間隔(すなわち120度の間隔)で被締結部材に当接するように配置されている。
【0024】
このような作動ピン34(接触ピン35を含む)の長さと配置によって、ノーズ6を被締結部材に垂直に且つ正確に当接させると、全ての接触ピン35(ひいては全ての作動ピン34)が被締結部材に当接する。図5は、マンドレル7にブラインドナット39が取付けられてノーズ6が被締結部材39に垂直に且つ正確に当接して全ての接触ピン35ひいては全ての作動ピン34が被締結部材41に当接した状態を示している。この状態でノーズ6を更に被締結部材41に押圧させると、全作動ピン34が押圧されて、空気通路4に直列に設けられたメカニカルバルブ33A〜33Cの全てが圧縮空気を流すように開放する。これにより、トリガレバー31を操作してトリガバルブ30を開放すると、圧縮空気が空気通路4を通ってエアシリンダ27の入口29に供給され、ノーズ6が被締結部材に垂直に且つ正確に当接しているので、ブラインドナット39を図1(A)に図示のように適正に締結できる。
【0025】
それに対し、図6に示すように、ノーズ6が被締結部材41に斜めの姿勢で当接して押圧された場合、いずれか1つ又は2つの接触ピン35が押圧されて作動ピン34を押圧してそれに対応するメカニカルバルブは圧縮空気を流すように開放するが、残りの2つ又は1つの接触ピン35は被締結部材41に当接しない。そのため、対応する作動ピン34は押圧されないので、それに対応するメカニカルバルブも遮断状態のままに維持される。従って、空気通路4の圧縮空気は遮断された状態のままになり、トリガレバー31を操作してトリガバルブ30を開放しても、エアシリンダ27へは圧縮空気は供給されず、締結動作は行われない。すなわち、ノーズ6が斜め姿勢の場合には締結動作は行われず、図1(B)の斜め締結は阻止される。また、図7に示すように、ノーズ6が被締結部材41へ十分に当接せず隙間42があって当接が不十分な場合、3つ(全て)接触ピン35が被締結部材41に当接せず、あるいは当接しても押圧されない。そのため、全ての作動ピン34が押圧されず、全てのメカニカルバルブ33A〜33Cは遮断状態のままに維持されて、空気通路4の圧縮空気は遮断された状態を維持する。この場合にもトリガレバー31を操作してトリガバルブ30を開放しても、エアシリンダ27へは圧縮空気は供給されず、締結動作は行われない。従って、ノーズ6が被締結部材に当接していない場合にも締結動作は行われず、図1(C)の浮き締結は阻止される。
【0026】
なお、メカニカルバルブ33A〜33Cは、空気通路4であれば、任意の位置に設けることができる。図2に図示のように、トリガレバー31によって動作するトリガバルブ30が空気通路4の途中に設けられている場合、メカニカルバルブ33A〜33Cをトリガバルブ30と空圧動作機構のエアシリンダ27の入口29の間の空気通路4に設けてもよい。また、メカニカルバルブ33A〜33Cをトリガバルブ30と圧縮空気供給源の入口4Aとの間の空気通路4に設けることもできる。
【0027】
このように、作業者の感覚に依存せずに、斜め締結や浮き締結なく、ブラインドナットを確実に被取付部材に締結できる。また、メカニカルバルブを使用しているので、電磁気センサや光学センサ等の場合のような電気配線又は電気回路の新設は一切不要であり、電気コードを締結装置に新設した場合のような、コードの引き回しのような作業者への取扱いの負担を増すことはない。更に、固着具がノーズに保持されていない状態での固着具の打込動作(いわゆる、空打ち)が、全ての作動ピンが被締結部材に当接し押圧されない限り圧縮空気が空圧作動機構へ供給されないので、確実に防止できる。
【0028】
なお、メカニカルバルブは締結装置のどこに取付けてもよいが、ノーズの後方部分の外周面又はノーズより後方の装置部分の外面に設けると、作動ピン及び接触ピンを短く維持できるので好ましい。メカニカルバルブの数は少なくとも2つすなわち複数であれば任意の数でよいが、被締結部材の面に対してノーズ6が垂直であることを確実に知る最少の数として3個であるのが好ましい。その場合、ノーズ先端が被締結部材に当接するとき、各作動ピンは、先端がノーズ外周において等角度間隔で被締結部材に当接するように配置されているのが好ましい。これによって、少ないメカニカルバルブ数でノーズの姿勢を被締結部材に対して垂直に維持できる。また、メカニカルバルブの各々から延びる作動ピン35は先端側でオフセットして接触ピン35として、ノーズ先端及びその付近では該ノーズ外周の近くに沿って延びているのが好ましい。これによって、ノーズ先端を狭い空間に配置して固着具を適正に締結できる。
【0029】
図8は、固着具がブラインドリベット43であり、締結装置がブラインドリベット締結装置45である場合の実施例を示している。締結装置45のブラインドリベットの引込手段は、ブラインドリベット43のマンドレルを把持するようにノーズに進退可能に収容されたジョー46と、ジョーを軸方向に引込む油圧ピストン(図示せず:図2の油圧ピストン15とほぼ同じ)と、油圧ピストンを収容した油圧シリンダの油圧室(図示せず:図2の油圧室19とほぼ同じ)に圧油を供給する油圧部47と、油圧部47に進退可能に設けられたラム49とを包含する。前記の引込手段に引込動作を行わせる空圧作動機構は、ラム49に連結されたエアピストン50と、エアピストン50を収容するエアシリンダ51と、コンプレッサ等からの圧縮空気を導入する空気通路53と、トリガレバー54によって制御されるトリガバルブ55とを包含する。
【0030】
この実施例においても、図8の左下の回路に示すように、空気通路53には、3個のメカニカルバルブ57が直列に設けられ、コンプレッサ等の圧縮空気供給源からの圧縮空気がメカニカルバルブ57を通して空圧動作機構のエアシリンダ51に供給されるようになっている。各メカニカルバルブ57の作動ピン58は、押圧しないときメカニカルバルブ57を圧縮空気の遮断位置に保持するようにメカニカルバルブ57に弾装されている。また、メカニカルバルブ57の数は複数であれば任意であるが、3個設けられる。取付け位置も任意であるが、図8に図示のように、ノーズ59又はその後方のツールハウジング61の外周に取付けられる。各作動ピン58は、メカニカルバルブ57の各々から一定長さ先端側にメカニカルバルブの軸芯と同軸に延びた後、更に先端側の、ノーズ先端及びその付近では、被締結部材に接触する接触ピン62としてノーズ6の外周面に近づくようにオフセットしてノーズ6の直ぐ近くを軸方向に延びている。
【0031】
各作動ピン58は、接触ピン62を含め、ノーズ59から突出するブラインドリベット43の締結部分(リベット本体)が被締結部材の取付穴に挿入されてノーズ先端が被締結部材に当接させられるとき、被締結部材に当接して押圧される先端を有する長さに形成される。作動ピン58の先端の接触ピン62の各々は、ノーズ59の先端の位置と異なる位置であって他の作動ピン58の接触ピン62の先端と異なる位置で被締結部材に当接するように、ノーズ58の外周の側に、等角度間隔(すなわち120度の間隔)で被締結部材に当接するように配置されている。
【0032】
このような作動ピン58(接触ピン62を含む)の長さと配置によって、ノーズ59を被締結部材に垂直に且つ正確に当接させると、全ての接触ピン62が被締結部材に当接する。図9は、ノーズ59にブラインドリベット43が取付けられてノーズ59が複数の被締結部材63、65に垂直に且つ正確に当接して全ての接触ピン62ひいては全ての作動ピン58が被締結部材63に当接した状態を示している。この状態でノーズ58を更に被締結部材63に押圧させると、全作動ピン58が押圧されて、空気通路53に直列に設けられたメカニカルバルブ57の全てが圧縮空気を流すように開放する。これによって、トリガレバー54を操作してトリガバルブ55を開放すると、圧縮空気が空気通路53を通ってエアシリンダ51の入口に供給される。このように、ノーズ先端から突出するブラインドリベット43の締結部分(リベット本体)が被締結部材63、65の取付穴に挿入されてノーズ59の先端が被締結部材63に当接させられ、メカニカルバルブ57の作動ピン58の接触ピン62の全てが被締結部材63に当接し押圧されて全てのメカニカルバルブ57が圧縮空気を流すように開放した状態で、トリガレバー54を操作すると、エアシリンダ51に圧縮空気が供給されてエアピストン50をラム49が油圧部47に進入するように移動させ、油圧部47から圧油が、引込手段の油圧シリンダに供給されて油圧ピストンがジョー46を引込むように移動してブラインドリベット43の締結部分を被取付部材63、65に締結する。この場合、ノーズ59が被締結部材63に垂直に且つ正確に当接しているので、ブラインドリベット43は複数の被締結部材63、65に適正に締結でき、それらの被締結部材63、65を相互に連結できる。
【0033】
それに対して、図10に示すように、ノーズ59が被締結部材63、65に斜めの姿勢で当接して押圧された場合、いずれか1つ又は2つの接触ピン62が押圧されて作動ピン58を押圧してそれに対応するメカニカルバルブ57は圧縮空気を流すように開放する。しかし、残りの2つ又は1つの接触ピン62は被締結部材63に当接しないため、対応する作動ピン58は押圧されないので、それに対応するメカニカルバルブ57も遮断状態のままに維持される。従って、空気通路53の圧縮空気は遮断された状態のままになり、トリガレバー54を操作してトリガバルブ55を開放しても、エアシリンダ51へは圧縮空気は供給されず、締結動作は行われない。すなわち、ノーズ59が斜め姿勢の場合には締結動作は行われず、斜め締結は阻止される。また、ノーズ59が被締結部材63へ十分に当接しない場合、3つ(全ての)接触ピン62が被締結部材63に当接せず、あるいは当接しても押圧されない。そのため、全ての作動ピン58が押圧されず、全てのメカニカルバルブ57は遮断状態のままに維持されて、空気通路55の圧縮空気は遮断された状態を維持する。この場合にもトリガレバー54を操作してトリガバルブ55を開放しても、エアシリンダ51へは圧縮空気は供給されず、締結動作は行われない。従って、ノーズ59が被締結部材63に当接していない場合にも締結動作は行われず、浮き締結を防止できる。
【0034】
なお、メカニカルバルブ57は、空気通路53であれば、任意の位置に設けることができる。また、メカニカルバルブは締結装置のどこに取付けてもよいが、ノーズの後方部分の外周面又はノーズより後方の装置部分の外面に設けると、作動ピン及び接触ピンを短く維持できる。メカニカルバルブの数は少なくとも2つすなわち複数であれば任意の数でよいが、被締結部材の面に対してノーズ59が垂直であることを確実に知ることができる最少の数である3個が好ましい。その場合、ノーズ先端が被締結部材に当接するとき、各作動ピンは、先端がノーズ外周において等角度間隔で被締結部材に当接するように配置されるのが好ましい。また、メカニカルバルブの各々から延びる作動ピンは先端側でオフセットして接触ピンとして、ノーズ先端及びその付近では該ノーズ外周の近くに沿って延びているのが好ましい。これによって、ノーズ先端を狭い空間に配置して固着具を適正に締結できる。
【0035】
【発明の効果】
本発明によれば、固着具を被締結部材に締結するとき、ノーズ先端から突出する固着具の締結部分を被締結部材の取付穴に挿入してノーズ先端を被締結部材に当接したとき、全ての作動ピンが被締結部材に当接し押圧されて全てのメカニカルバルブが開放しない限り圧縮空気が空圧作動機構へ供給されないので、締結装置のノーズの姿勢を適正に垂直に維持して適正に押圧した状態で固着具が被締結部材締結され、それ以外の場合には締結動作が行われない。従って、作業者の感覚に依存せずに、斜め締結や浮き締結なく、ブラインドナットやブラインドリベット等の固着具を被取付部材に締結できる。また、メカニカルバルブを使用しているので、電磁気センサや光学センサ等の場合のような電気配線又は電気回路の新設は一切不要であり、電気コードを締結装置に設けた場合のような、作業者への取扱いの負担を増すことはない。更に、固着具がノーズに保持されていない状態での固着具の打込動作(いわゆる、空打ち)が、全ての作動ピンが被締結部材に当接し押圧されない限り圧縮空気が空圧作動機構へ供給されないので、確実に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ブラインドナットの締結状態を示図であり、(A)は正常締結状態を示す図であり、(B)は斜め締結状態を示す図であり、(C)は浮き締結状態を示す図である。
【図2】固着具がブラインドナットである場合の本発明の1実施例に係るブラインドナット締結装置の構成図である。
【図3】図2の締結装置のノーズ及びその付近の部分の正面図である。
【図4】図3の締結装置部分の左側面図である。
【図5】図2の締結装置のノーズが被締結部材に垂直に当接している状態でブラインドナットを締結する様子を示す図である。
【図6】図2の締結装置のノーズが被締結部材に斜めに当接している状態でブラインドナットを締結する様子を示す図である。
【図7】図2の締結装置のノーズが被締結部材に対して浮いている状態でブラインドナットを締結する様子を示す図である。
【図8】固着具がブラインドリベットである場合の本発明の別の実施例に係るブラインドリベット締結装置の構成図である。
【図9】図8の締結装置のノーズが被締結部材に垂直に当接している状態でブラインドリベットを締結する様子を示す図である。
【図10】図8の締結装置のノーズが被締結部材に斜めに当接している状態でブラインドリベットを締結する様子を示す図である。
【符号の説明】
101 ブラインドナット
102 被締結部材
103 フランジ
104 締結部分の膨径部
1 ブラインドナット締結装置
2 ツールハウジング
3 ハンドル
4 空気通路
4A 空気通路の圧縮空気取り入れ用の入口
5 エアシリンダ部
6 ノーズ
7 マンドレル
9 エアモータ
10 回転ロッド
11 完了バルブ
14 油圧作動機構(引込手段)
15 油圧ピストン
17 油圧シリンダ
18 引きロッド
19 油圧室
22 油圧部
25 ラム
26 エアピストン
27 エアシリンダ
29 エアシリンダの圧縮空気の入口
30 トリガバルブ
31 トリガレバー
33(33A〜33C) メカニカルバルブ空気圧設定バルブ
34 作動ピン
35 接触ピン
37 取付板
38 支持板
39 ブラインドナット
41 被締結部材
43 ブラインドリベット
45 ブラインドリベット締結装置
46 ジョー
47 油圧部
49 ラム
50 エアピストン
51 エアシリンダ
53 空気通路
54 トリガレバー
55 トリガバルブ
57 メカニカルバルブ
58 作動ピン
59 ノーズ
61 ツールハウジング
62 接触ピン
63、65 被締結部材

Claims (7)

  1. ブラインドナット又はブラインドリベット等の固着具を被取付部材に締結する固着具締結装置であって、前記固着具の締結部分を突出した状態で先端に保持するノーズと、該ノーズ先端に保持された固着具を該ノーズを通して後方に引込める引込手段と、該引込手段に引込み動作を行わせるための空圧動作機構と、圧縮空気供給源からの圧縮空気を前記空圧動作機構へ送るための空気通路とを包含し、前記ノーズ先端から突出する前記固着具の締結部分を被締結部材の取付穴に挿入してノーズ先端を被締結部材に当接させ、前記空圧動作機構へ圧縮空気を供給して固着具を被締結部材に締結するように構成された、固着具締結装置において、
    前記空気通路には複数のメカニカルバルブが直列に設けられて前記圧縮空気供給源からの圧縮空気をそれらのメカニカルバルブを通して前記空圧動作機構に供給するようになっており、前記複数のメカニカルバルブは前記ノーズの後方部分の外周面又は該ノーズより後方の装置部分の外周面に固定され、各メカニカルバルブからは押圧によってバルブを開放する作動ピンが前記ノーズの先端に向けて弾装されており、該作動ピンは、前記ノーズ先端から突出する固着具の締結部分が被締結部材の取付穴に挿入されてノーズ先端が該被締結部材に当接させられるとき、被締結部材に当接して押圧される先端を有する長さに形成され、各作動ピンは、その先端が前記ノーズ先端及び他の作動ピンの先端と異なる位置で被締結部材に当接するように配置されており、前記ノーズ先端から突出する固着具の締結部分が被締結部材の取付穴に挿入されてノーズ先端が該被締結部材に当接させられるとき、全ての作動ピンが被締結部材に当接し押圧されて全てのメカニカルバルブが開放しない限り圧縮空気が前記空圧作動機構へ供給されないことを特徴とする固着具締結装置。
  2. 請求項1に記載の装置において、前記メカニカルバルブは3個であり、前記ノーズ先端が被締結部材に当接するとき、各メカニカルバルブの作動ピンは、それぞれの先端がノーズ外周において等角度間隔で被締結部材に当接するように配置されていることを特徴とする装置
  3. 請求項2に記載の装置において、前記メカニカルバルブの各々から延びる前記作動ピンは、ノーズ先端及びその付近では該ノーズ外周の近くに沿って延びていることを特徴とする装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の装置において、トリガレバーによって動作するトリガバルブが前記空気通路に設けられ、前記メカニカルバルブは前記トリガバルブと前記圧縮空気供給源との間の空気通路に設けられていることを特徴とする装置。
  5. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の装置において、トリガレバーによって動作するトリガバルブが前記空気通路に設けられ、前記メカニカルバルブは前記トリガバルブと前記空圧動作機構との間の空気通路に設けられていることを特徴とする装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の装置において、前記固着具がブラインドナットであって、前記引込手段は、ブラインドナットの雌ねじに螺合するように前記ノーズに進退可能に収容されたマンドレルと、該マンドレルを軸方向に引込む油圧ピストンと、該油圧ピストンを収容した油圧シリンダに圧油を供給する油圧部と、該油圧部に進退可能に設けられたラムとを包含し、前記空圧作動機構は、前記ラムに連結されたエアピストンと、該エアピストンを収容するエアシリンダと、前記トリガバルブとを包含し、前記ノーズ先端から突出するブラインドナットの締結部分が被締結部材の取付穴に挿入されてノーズ先端が該被締結部材に当接させられ前記メカニカルバルブの作動ピン全てが被締結部材に当接し押圧されて全てのメカニカルバルブが開放した状態で、前記トリガレバーを操作すると、前記エアシリンダに圧縮空気が供給されて前記エアピストンを前記ラムが前記油圧部に進入するように移動させ、該油圧部から圧油が前記油圧シリンダに供給されて前記油圧ピストンが前記マンドレルを引込むように移動して該マンドレルに螺合した前記ブラインドナットの締結部分を前記被取付部材に締結することを特徴とする装置。
  7. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の固着具締結装置において、前記固着具がブラインドリベットであって、前記引込手段は、ブラインドリベットのマンドレルを把持するように前記ノーズに進退可能に収容されたジョーと、該ジョーを軸方向に引込む油圧ピストンと、該油圧ピストンを収容した油圧シリンダに圧油を供給する油圧部と、該油圧部に進退可能に設けられたラムとを包含し、前記空圧作動機構は、前記ラムに連結されたエアピストンと、該エアピストンを収容するエアシリンダと、前記トリガバルブとを包含し、前記ノーズ先端から突出するブラインドリベットの締結部分が被締結部材の取付穴に挿入されてノーズ先端が該被締結部材に当接させられ前記メカニカルバルブの作動ピン全てが被締結部材に当接し押圧されて全てのメカニカルバルブが開放した状態で、前記トリガレバーを操作すると、前記エアシリンダに圧縮空気が供給されて前記エアピストンを前記ラムが前記油圧部に進入するように移動させ、該油圧部から圧油が前記油圧シリンダに供給されて前記油圧ピストンが前記ジョーを引込むように移動してブラインドリベットの締結部分を前記被取付部材に締結することを特徴とする装置。
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