JP2005045969A - 三相電源の保護制御装置の断線検出装置 - Google Patents

三相電源の保護制御装置の断線検出装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 三相平衡断線を検出することができ、また、力率の悪い回路でも正しく断線検出をすることができる三相電源の保護制御装置の断線検出装置を提供する。
【解決手段】 三相電源に接続された保護制御装置10において、上記三相電源の各相の電圧及び電流を計測し、上記電圧及び電流にもとづいて三相有効電力と三相無効電力をそれぞれ算出する手段14、16と、上記三相有効電力と三相無効電力とがそれぞれ所定値以下かどうかを検出する手段と、上記電流の実効値が所定値以上かどうかを検出する手段と、上記三相有効電力及び三相無効電力が所定値以下で上記電流の実効値が所定値以上の時、上記電圧の入力回路が断線と判定する判定手段17とを備えた構成とする。
【選択図】 図1

Description

この発明は、三相電源の保護制御装置の断線検出装置に関するものである。
従来のこの種装置は、保護制御装置に外線接続されたPTやCTケーブルを経て三相電源から三相電圧や電流を取り込み、零相監視や逆相監視、平衡度監視などが実施されていたが、これらは主として三相入力のうちの一相もしくは二相の断線や短絡、即ち欠相監視が目的であり、三相全部が断線あるいは短絡した場合には対応できていなかった。(例えば特許文献1参照)。
特開昭59−222025号公報(p2右上欄11行−p3右上欄4行、第1図、第2図) 特開平1−122319号公報 特開2001−255348号公報
従来の三相電源の保護制御装置の断線検出装置は以上のように構成され、三相平衡度監視や有効電力と電流値との比較などで断線を検出するようにしているため、三相平衡度監視の場合には、三相平衡断線時、即ち三相全部が断線した場合には検出することができないという問題点があった。
また、三相有効電力と電流値との比較によって断線検出を行なう場合には、力率が悪い回路では誤検出をする場合があるという問題点があった。
この発明は、上記のような問題点を解消するためになされたものであり、三相平衡断線を検出することができ、また、力率の悪い回路でも正しく断線検出をすることができる三相電源の保護制御装置の断線検出装置を提供することを目的とする。
この発明に係る三相電源の保護制御装置の断線検出装置は、三相電源に接続された保護制御装置において、上記三相電源の各相の電圧及び電流を計測し、上記電圧及び電流にもとづいて三相有効電力と三相無効電力をそれぞれ算出する手段と、上記三相有効電力と三相無効電力とがそれぞれ所定値以下かどうかを検出する手段と、上記電流の実効値が所定値以上かどうかを検出する手段と、上記三相有効電力及び三相無効電力が所定値以下で上記電流の実効値が所定値以上の時、上記電圧の入力回路が断線と判定する判定手段とを備えたものである。
この発明に係る三相電源の保護制御装置の断線検出装置は、以上のように構成されているため、三相平衡断線を検出することができ、力率の悪い回路においても誤検出することなく、断線の検出を正しく行なうことができるものである。
実施の形態1.
以下、この発明の実施の形態1を図にもとづいて説明する。図1は、実施の形態1の構成を示すブロック図である。
この図は、三相線路Aに接続された保護制御回路10を示すもので、変成器VTを介して各相の電圧を入力させて計測する電圧入力回路11と、変流器CTを介して各相の電流を入力させて計測する電流入力回路12と、計測された電圧にもとづいて電圧の実効値を算出する手段13と、計測された電圧及び電流にもとづいて三相有効電力を算出する手段14と、計測された電流にもとづいて電流の実効値を算出する手段15と、電圧及び電流にもとづいて三相無効電力を算出する手段16と、上記の各手段によって得られた三相有効電力、三相無効電力及び電圧実効値、電流実効値にもとづいて断線を判定する判定手段17とを有する。なお、判定手段17による断線の判定手法については後述する。
次に、実施の形態1の動作について、図2に示すフローチャートを用いて説明する。
三相交流線路Aは、通常状態においては、系統運用上、一定値以上の電流が流れているため、三相有効電力及び三相無効電力が共に一定値以下になることは考えられない。
従って、ステップS1において、三相有効電力算出手段14の算出値が所定の整定値ε1以下で、かつ、三相無効電力算出手段16の算出値が所定の整定値ε2以下であるかどうかを確認する。以下であれば、断線の可能性があるため、ステップS2で電流実効値算出手段15の算出値が所定の整定値以上かどうかを確認する。
ステップS2の条件が成立する場合には、ステップS3でタイマ(図示せず)を起動し、ステップS4で所定時間が経過したかどうかを確認する。ステップS4でタイマがカウントアップした場合は、ステップS5で電圧入力回路の断線を判定する。
また、ステップS1で三相有効電力が整定値ε1以下でなく、また、三相無効電力が整定値ε2以下でない場合、またはステップS2で電流実効値算出手段15の算出値が所定の整定値以上でない場合は、電圧入力回路の断線の可能性は考えにくいため、ステップS6でタイマをリセットし、ステップS1に戻る。
この実施の形態によれば、ステップS1で三相有効電力のみでなく、三相無効電力をも検出に利用しているため、力率が悪い回路でも誤検出はなくなるものである。
また、上記の監視方法と三相不平衡監視とを組み合わせれば、電圧入力回路の一相から三相までの全ての断線モードに対して検出が可能となるものである。
実施の形態2.
次に、この発明の実施の形態2を図にもとづいて説明する。図3は、実施の形態2の構成を示すブロック図である。この図において、図1と同一または相当部分にはそれぞれ同一符号を付して説明を省略する。図1と異なる点は、線路Aに複数の線路1、2が接続され、全ての線路の電流を電流入力回路12に入力するようにした点である。
この場合、線路Aに入力、出力される三相有効電力について、各線路の電力をPとすると、ΣP=0が成り立つため、この関係を利用して電流入力回路の断線を検出することができる。
即ち、この実施の形態の動作を示すフローチャートを図4に示すように、ステップS21で全ての線路(線路1及び2)の三相有効電力を加算し、ΣPを求める。
次に、ステップS22で|ΣP|が所定の整定値ε以上かどうかを確認する。
ステップS22が成立し、かつ、ステップS23で図1における電圧実効値算出手段13の監視で異常がなければ、ステップS24でタイマを起動し、ステップS25でタイマが整定値時間をカウントアップした場合には、ステップS26で線路Aに接続された、いずれかの線路において電流入力回路に断線があったものと判定し、異常検出を行なう。
また、ステップS22で|ΣP|が所定の整定値以下であった場合、またはステップS23において電圧入力回路の監視で異常があった場合には、ステップS27でタイマをリセットし、ステップS21に戻る。
これまで、平衡状態において電流がない状態は系統運用上、あり得ることであったため、電流回路の保護制御装置において、平衡断線を検出することはできなかったが、この実施の形態によれば、これまで回線毎での監視では困難であった電流回路の平衡断線を検出することができる。また、上記の監視方法と三相不平衡度監視とを組み合わせることによって、電流入力回路の一相から三相までの全ての断線モードに対して検出が可能となるものである。
実施の形態3.
次に、この発明の実施の形態3を図にもとづいて説明する。図5は、実施の形態3の構成を示すブロック図である。この図において、図1と同一または相当部分にはそれぞれ同一符号を付して説明を省略する。図1と異なる点は、線路に開閉器が設けられ、開閉器の開閉状態を保護制御装置10に入力するようにしたものにおいて、開閉器の入力回路の断線検出をも行なうようにした点である。
図5において、18は線路Aの各相に設けられた開閉器、19は開閉器18の開閉状態を入力する入力回路である。
この実施の形態の動作を図6に示すフローチャートにもとづいて説明する。
ステップS31において、三相有効電力算出手段14の算出値が所定の整定値ε3以上で、かつ、三相無効電力算出手段16の算出値が所定の整定値ε4以上であるかどうかを確認する。ステップS31の条件が満たされている場合は、ステップS32で開閉器18から開閉器状態入力回路19への入力の有無を確認し、開(入力なし)の場合には、ステップS33でタイマを起動させる。ステップS34でタイマの所定時間が経過した場合には、ステップS35で開閉器18の入力回路が断線していることを確認する。
また、ステップS31で三相有効電力が所定の整定値ε3以下であり、三相無効電力が所定の整定値ε4以下である場合、またはステップS32で開閉器18からの入力が存在する場合には、ステップS36でタイマをリセットし、ステップS31に戻る。
この実施の形態によれば、開閉器18の開閉状態を知らせる入力回路の断線を容易に検出することができる。
この発明の実施の形態1の構成を示すブロック図である。 実施の形態1の動作を説明するフローチャートである。 この発明の実施の形態2の構成を示すブロック図である。 実施の形態2の動作を説明するフローチャートである。 この発明の実施の形態3の構成を示すブロック図である。 実施の形態3の動作を説明するフローチャートである。
符号の説明
10 保護制御回路
11 電圧入力回路
12 電流入力回路
13 電圧実効値算出手段
14 三相有効電力算出手段
15 電流実効値算出手段
16 三相無効電力算出手段
17 断線検出手段。

Claims (4)

  1. 三相電源に接続された保護制御装置において、上記三相電源の各相の電圧及び電流を計測し、上記電圧及び電流にもとづいて三相有効電力と三相無効電力をそれぞれ算出する手段と、上記三相有効電力と三相無効電力とがそれぞれ所定値以下かどうかを検出する手段と、上記電流の実効値が所定値以上かどうかを検出する手段と、上記三相有効電力及び三相無効電力が所定値以下で上記電流の実効値が所定値以上の時、上記電圧の入力回路が断線と判定する判定手段とを備えた三相電源の保護制御装置の断線検出装置。
  2. 三相電源に接続された保護制御装置において、上記三相電源の各相の電圧及び電流を計測し、上記電圧及び電流にもとづいて三相有効電力と三相無効電力をそれぞれ算出する手段と、上記三相有効電力と三相無効電力とがそれぞれ所定値以下かどうかを検出する手段と、上記電圧の実効値が所定値以上かどうかを検出する手段と、上記三相有効電力及び三相無効電力が所定値以下で上記電圧の実効値が所定値以上の時、上記電流の入力回路が断線と判定する判定手段とを備えた三相電源の保護制御装置の断線検出装置。
  3. 三相電源に接続された保護制御装置において、上記三相電源に接続された複数の線路を有し、上記三相電源の電圧及び電流を計測して上記電圧及び電流にもとづいて上記各線路の三相有効電力を計測すると共に、全ての線路の三相有効電力を加算する手段と、上記加算した三相有効電力が所定値以上かどうかを検出する手段と、上記電圧の実効値が所定値以上かどうかを検出する手段と、上記加算した三相有効電力が所定値以上で上記電圧の実効値が所定値以上の時、上記電流の入力回路が断線と判定する判定手段とを備えた三相電源の保護制御装置の断線検出装置。
  4. 三相電源に接続された保護制御装置において、各相に設けられた開閉器の開閉状態に応じた信号が入力されるようにすると共に、上記三相電源の電圧及び電流を計測し、上記電圧及び電流にもとづいて三相有効電力と三相無効電力をそれぞれ算出する手段と、上記三相有効電力と三相無効電力とがそれぞれ所定値以上かどうかを検出する手段と、上記三相有効電力と三相無効電力が所定値以上で、上記開閉器の開閉状態に応じた信号が開に対応した信号である時、上記開閉器からの開閉器信号入力回路が断線と判定する判定手段とを備えた三相電源の保護制御装置の断線検出装置。
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