JP2005045928A - 車両用発電機の電圧制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 バッテリがラジエータ用ファンの車両後方側に配置されている場合でも、バッテリの液温を精度よく推定して、バッテリを適切に充電することができる車両用発電機の電圧制御装置を提供する。
【解決手段】 車速V及び吸気温度Kに基づいてバッテリの液温を推定して発電機の出力電圧を制御する車両用発電機の電圧制御装置において、車速Vが所定車速α以下のときは、ラジエータファンの作動状態に基づいてバッテリの液温を推定し、この推定液温TSに基づいて発電機の出力電圧Uを制御する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、車両用電気負荷に電力を供給すると共にバッテリを充電する車両用発電機の電圧制御装置に関し、発電機の出力電圧をバッテリ液温に応じて制御する技術の分野に属する。
一般に、自動車等の車両には、エアコンやヘッドランプ等の電気負荷に電力を供給するバッテリと、上記電気負荷に電力を供給すると共にバッテリを充電する発電機とが備えられ、このバッテリの充電電流を制御するために発電機の出力電圧の制御が行われるが、バッテリは、電解液の液温が変化すると、極板を構成する活物質と電解液との化学反応の速度に変化が生じて、同じ電圧を印加した場合でも充電電流が変化する性質を有し、これに伴って、例えば、バッテリの残容量が所定容量となるように充電する場合に、充電電圧及び充電時間を一定とすると、液温が高いときには液温が標準のときよりもバッテリ充電電流が多くなってバッテリの過充電が生じ、電解液減少の促進や寿命の低下という問題が生じることがある。
この問題に対処するものとして、特許文献1に、吸気温度、吸入空気量、及び車速に基づいてバッテリの液温を推定し、該推定液温に基づいて発電機の発電電圧を制御することによりバッテリの過充電を防止するものが開示されている。
特開平3−256539号公報
ところで、バッテリは、気温が低い環境におかれたときよりも気温が高い環境におかれたときの方が寿命が短くなる傾向があることから、この寿命の短縮を防止するため、走行風の当たりやすい車体前部側に配置するのが望ましい。しかし、車体の最前部には一般にラジエータや該ラジエータ用のファンが配置されるため、通常、バッテリはこれらよりも車体後方側に配置されることとなる。
その場合、上記ラジエータ用ファンの作動時には、ラジエータ周囲に生ずる熱気が熱風となって車体後方側に送風されることとなるが、車両が比較的高速で走行中は、走行風により熱風が攪乱されるから、バッテリやその近傍に熱風が吹き付けられることがなく、バッテリの液温上昇が抑制される。一方、車両が停車中や比較的低車速で走行中は、走行風が生じずまたはあまり生じないから、熱風がほとんど攪乱されないままバッテリ等に吹き付けられ、バッテリの液温上昇が促進される。つまり、バッテリの液温がラジエータ用ファンの作動状態により変化することとなるが、特許文献1に記載のバッテリ液温推定方法では、ラジエータ用ファンの作動状態を考慮していないから、バッテリ液温の推定精度が低下するのである。しかも、ラジエータ用ファン作動時においては、実際の液温の方が推定液温よりも高くなりやすく、前述したバッテリの過充電が生じやすくなるのでより問題である。
そこで、本発明は、バッテリがラジエータ用ファンの車体後方側に配置されている場合でも、バッテリの液温を精度よく推定して、バッテリを適切に充電することができる車両用発電機の電圧制御装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明は、次のように構成したことを特徴とする。
まず、本願の請求項1に記載の発明(以下、第1発明という)は、エンジンの冷却水温を検出する水温検出手段と、該水温検出手段で検出された水温に基づいてラジエータ用ファンの作動を制御するファン制御手段とが備えられ、かつ、上記ラジエータ用ファンの車体後方側に備えられて車両用電気負荷に電力を供給するバッテリと、エンジンに駆動されて上記電気負荷及びバッテリに電力を供給する発電機と、車速を検出する車速検出手段と、エンジンの吸気温を検出する吸気温検出手段と、これらの検出手段で検出された車速及び吸気温に基づいてバッテリの液温を推定する第1液温推定手段と、該液温推定手段で推定されたバッテリ液温に基づいて上記発電機の出力電圧を制御する電圧制御手段とが備えられた車両用発電機の電圧制御装置であって、上記ファン制御手段によるラジエータ用ファンの作動状態に基づいてバッテリの液温を推定する第2液温推定手段が備えられ、上記電圧制御手段は、上記車速検出手段で検出された車速が所定車速以下のときは、第2液温推定手段で推定されたバッテリ液温に基づいて上記発電機の出力電圧を制御することを特徴とする。
また、本願の請求項2に記載の発明(以下、第2発明という)は、第1発明において、電圧制御手段は、第2液温推定手段で検出された液温が高いほど発電機出力電圧を低下させることを特徴とする。
そして、本願の請求項3に記載の発明(以下、第3発明という)は、第1発明または第2発明において、第2液温推定手段は、ラジエータ用ファンの作動時は、バッテリの液温が単位時間当たり第1所定量で上昇しているものと推定し、ラジエータ用ファンの非作動時は、バッテリの液温が上記第1所定量よりも小さな第2所定量で変化しているものと推定することを特徴とする。
さらに、本願の請求項4に記載の発明(以下、第4発明という)は、第3発明において、第2液温推定手段は、ラジエータ用ファンの作動時及び非作動時におけるバッテリの推定液温の収束温度を予め設定し、ラジエータ用ファン作動時に推定液温がファン作動時における収束温度に達したときは、以後、ラジエータ用ファンが作動している間、ファン作動時における収束温度を推定液温とし、ラジエータ用ファン非作動時に推定液温がファン非作動時における収束温度に達したときは、以後、ラジエータ用ファンが作動し始めるまでの間、ファン非作動時における収束温度を推定液温とすることを特徴とする。
次に、本発明の効果について説明する。
まず、第1発明によれば、第2液温推定手段により、ラジエータ用ファンの作動状態に基づいてバッテリの液温が推定されるから、ラジエータ用ファンの作動状態が変化してもバッテリの液温を精度よく推定することができる。また、車速が所定車速以下のときに、ラジエータ用ファンの作動状態に基づいて推定された液温に基づいて発電機の出力電圧が制御されるから、バッテリの過充電を防止して、バッテリの液減りや寿命低下を防止することができる。
また、第2発明によれば、検出された液温が高いほど発電機出力電圧が低下されるから、バッテリの過充電を確実に防止することができる。
また、第3発明によれば、ラジエータ用ファンの作動時は、バッテリ液温が単位時間当たり第1所定量で上昇しているものと推定され、ラジエータ用ファンの非作動時は、バッテリ液温が第1所定量よりも小さな第2所定量で変化しているものと推定されるから、ラジエータ用ファンの作動状態毎の液温上昇の実態に即して精度よくバッテリの液温を推定することができる。なお、バッテリ液温が第2所定量で変化とは、バッテリ液温が第2所定量で上昇する場合(第2所定量が正の値の場合)、バッテリ液温が維持される場合(第2所定量がゼロの場合)、及びバッテリ液温が第2所定量で低下する場合(第2所定量が負の値の場合)を含む。
そして、第4発明によれば、ラジエータ用ファン作動時に推定液温がファン作動時における収束温度に達したときは、以後、ラジエータ用ファンが作動している間、ファン作動時における収束温度が推定液温とされ、ラジエータ用ファン非作動時に推定液温がファン非作動時における収束温度に達したときは、以後、ラジエータ用ファンが作動し始めるまでの間、ファン非作動時における収束温度が推定液温とされるから、推定液温が本来生じないような温度となることが防止される。換言すれば、本来生じないような温度に基づいて発電機の発電電圧が制御されることがないので、バッテリに不適切な電圧が印加されることがなく、安定した充電状態を維持することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について説明する。
図1に示すように、本発明を実施するための最良の形態に係る車両1には、エアコン、ヘッドランプ、デフォッガ等の車両用電気負荷2に電力を供給するバッテリ3と、エンジン4(図2参照)に駆動されて上記車両用電気負荷2に電力を供給すると共にバッテリ3を充電する発電機5とが備えられている。ここで、バッテリ3は自動車用に一般的に用いられる鉛蓄電池であり、発電機5はオルタネータ及び出力電圧調整用のレギュレータ等で構成されている。
また、図2に示すように、この車両1の車体前部には、上記エンジン4を収容するエンジンルーム6が備えられていると共に、該車体前部における最前面(図面左側)には上記エンジンルーム6内に走行風を導入するためのフロントグリル7が開口され、該フロントグリル7の車体後方側には、エンジン4の冷却水を冷却するラジエータ8と、該ラジエータ8を強制冷却するラジエータファン9とが設けられている。また、上記バッテリ3は、ラジエータファン9の車体後方側(図面右側)でかつエンジン4の車体前方側(図面左側)に配置され、発電機5はエンジン4の側方に配置されている。
また、この車両1には、図1に示すように、上記発電機5の出力電圧Uを制御するコントロールユニット10と、車速Vを検出する車速センサ11と、エンジンの吸気温度Kを検出する吸気温センサ12と、エンジンの冷却水温Wを検出する水温センサ13と、バッテリ3の充放電電流を検出する電流センサ14とが備えられており、コントロールユニット10は、これらのセンサからの信号を入力し、その信号に基づいて発電機5の出力電圧Uを制御することにより、バッテリ3の充放電、すなわちバッテリ3の残容量を制御する。また、コントロールユニット10は、上記水温センサ13で検出された冷却水温Wに基づいて上記ラジエータファン9の作動を制御する。
ところで、背景技術で説明したように、バッテリ3がラジエータファン9の後方側に配置されていると、車両1が比較的低速で走行しまたは停車しているときに該ファン9が作動した場合、ラジエータ8から発散された熱気がバッテリ3またはその近傍に吹き付けられ、この結果、バッテリ3の液温がラジエータファン9の非作動時よりも大きく上昇して、バッテリ液温の推定精度が低下するという問題がある。しかも、ラジエータファン9の作動時においては、実際の液温の方が推定液温よりも高くなりやすく、バッテリ3の過充電の問題が生じやすくなる。
そこで、本発明を実施するための最良の形態においては、車速センサ11で検出された車速Vが所定車速α以下のときは、ラジエータファン9の作動状態に基づいてバッテリ3の液温を推定すると共に、この液温に基づいて上記発電機5の出力電圧Uを制御するように構成している。以下、図3のフローチャートを用いて、本制御の詳細について説明する。なお、本フローチャートによる制御は、所定周期で繰り返し実行される。
まず、ステップS1〜S3では、車速センサ11で検出された車速V、吸気温センサ12で検出された吸気温度K、及び水温センサ13で検出された冷却水温Wを読み込む。次いで、ステップS4では、推定液温TSの初期値が設定済か否かを判定し、NOのとき、すなわち、推定液温TSの初期値が未設定のときは、ステップS5で、上記吸気温度K及び冷却水温Wに基づいて推定液温TSの初期値を設定する。ここで、この初期値は、図4に示すマップに基づいて設定され、吸気温度Kが高いほど、また、冷却水温Wが高いほど、高い値に設定される。なお、本実施の形態に係る制御においては、イグニッションスイッチがOFFとされたときに推定液温TSがクリアされ、その後、イグニッションスイッチがONとされたときに、1回目のステップS4の判定でNOと判定され、ステップS5で推定液温TSの初期値が設定されることとなる。
一方、ステップS4の判定がYESのとき、すなわち推定液温TSの初期値が設定済のときは、さらに、ステップS6で、車速Vが所定車速α以下か否かを判定する。ここで、車速Vがこの所定車速αより大きい場合とは、例えば車両が比較的高速で走行しているような場合であり、車速Vがこの所定車速α以下の場合とは、例えば車両が比較的低速で走行しあるいは停車しているような場合である。
そして、このステップS6の判定がNOのとき、すなわち車速Vが所定車速α以下でないときは、ステップS7で、車速V、吸気温度K、及び冷却水温Wに基づいて推定液温TSを算出し、一方、ステップS6の判定がYESのとき、すなわち車速Vが所定車速α以下のときは、ステップS8以後のステップで、上記ラジエータファン9の作動状態に基づいてバッテリの液温を推定する。
すなわち、まずステップS8では、冷却水温Wが所定水温β以上か否かを判定する。ここで、この所定水温βはラジエータファン9の作動制御に関する水温であり、該ラジエータファン9は、冷却水温Wが所定水温β以上のときに作動し、冷却水温Wが所定水温β未満のときは停止するように制御される。
そして、このステップS8の判定がYESのとき、すなわち、冷却水温Wが所定水温β以上であり、ラジエータファン9が作動しているときは、ステップS9で、ファン作動時の収束温度THを設定する。ここで、この収束温度THは吸気温度Kに基づいて設定され、その特性は、吸気温度Kが高いほど収束温度THが高くなる特性とされている。本実施の形態においては、収束温度THは、図5に示すように、吸気温度Kが、0℃以下の場合は20℃と設定され、0℃より高く20℃以下の場合は40℃と設定され、20℃より高く40℃以下の場合は60℃と設定され、40℃より高い場合は80℃と設定される。
次いで、ステップS10では、推定液温TSと上記収束温度THとが等しいか否かを判定し、NOのとき、すなわち推定液温TSと上記収束温度THとが等しくないとき(状態A)は、ステップS11で、上記推定液温TSに所定値ΔTHを加算した値を、新たな推定液温TSとして設定する。すなわち、バッテリ3の液温が上昇しているものと推定するのである。ここで、上記所定値ΔTHは、収束温度THから推定液温TSを減算して得られる偏差ΔHに基づいて設定され、その特性は、この偏差ΔHが大きいほど所定値ΔTHが高くなる特性とされている。本実施の形態においては、所定値ΔTHは、図6に示すように、上記偏差ΔHが、0℃より大きく10℃以下の場合は1℃と設定され、10℃より大きく20℃以下の場合は2℃と設定され、20℃より大きい場合は3℃と設定される。これは、バッテリ3の液温上昇の実態が、収束温度THに接近するにつれて上昇率が小さくなる傾向を有することから、同じ状態Aであっても、収束温度THに接近するにつれて上記ΔTHの値を小さくすることにより、実際の液温上昇状態に精度よく近似させることを目的とするものである。なお、図6の所定値ΔTHは1分当りの変化量を示し、本制御の1制御周期毎には、この1分当りの変化量を1制御周期当りに換算した量が加算される。
一方、上記ステップS10の判定がYESのとき、すなわち推定液温TSと上記収束温度THとが等しいとき(状態B)は、ステップS12で、推定液温TSとしてステップS9で設定された収束温度THを設定する。つまり、推定液温TSが時間の経過により上記収束温度THにまで上昇したときは、これ以上液温が上昇しないものと推定するのである。
一方、上記ステップS8の判定がNOのとき、すなわち、冷却水温Wが所定水温β未満であり、ラジエータファン9が作動していないときは、ステップS13で、ファン非作動時の収束温度TLを設定する。ここで、この収束温度TLは、収束温度TH同様、吸気温度Kに基づいて設定され、その特性は、収束温度TH同様、吸気温度Kが高いほど収束温度TLが高くなる特性とされているが、その値は、収束温度THよりも低い値とされている。これは、ファン作動時は、ファン非作動時よりも、ラジエータファン9による熱風でバッテリ3が温度上昇しやすいことを反映したものである。本実施の形態においては、収束温度TLは、図5に示すように、吸気温度Kが、0℃以下の場合は10℃と設定され、0℃より高く20℃以下の場合は30℃と設定され、20℃より高く40℃以下の場合は50℃と設定され、40℃より高い場合は70℃と設定される。
次いで、ステップS14では、推定液温TSと上記収束温度TLとが等しいか否かを判定し、NOのとき、すなわち推定液温TSと上記収束温度THとが等しくないときは、さらに、ステップS15で、推定液温TSが上記収束温度TLより低いか否かを判定する。
そして、このステップS15の判定がYESのとき、すなわち、推定液温TSが収束温度TLより低いとき(状態D)は、ステップS16で、上記推定液温TSに所定値ΔTL1を加算した値を、新たな推定液温TSとして設定し、ステップS15の判定がNOのとき、すなわち、推定液温TSが収束温度TLより低くないとき(状態C)は、ステップS17で、上記推定液温TSに所定値ΔTL2を加算した値を、新たな推定液温TSとして設定する。ここで、上記所定値ΔTL1は、収束温度TLから推定液温TSを減算して得られる偏差ΔLに基づいて設定され、その特性は、上記所定値ΔTH同様、この偏差ΔLが大きいほどΔTL1が大きくなる特性とされているが、その値は、所定値ΔTHよりも小さい値とされている。本実施の形態においては、図7に示すように、ΔTL1は、上記偏差ΔLが、0℃より大きく10℃以下の場合は0.5℃と設定され、10℃より大きく20℃以下の場合は1℃と設定され、20℃より大きい場合は1.5℃と設定される。
また、上記所定値ΔTL2は、上記所定値ΔTL1同様、収束温度TLから推定液温TSを減算して得られる偏差ΔLに基づいて設定される。また、その特性は、この偏差ΔLが小さくなるほど(マイナス側に大きくなるほど)所定値ΔTL2が小さくなる(マイナス側に大きくなる)特性とされている。本実施の形態においては、所定値ΔTL2は、図8に示すように、上記偏差ΔLが、0℃より小さく−10℃以上の場合は−1℃と設定され、−10℃より小さく−20℃以上の場合は−2℃と設定され、−20℃より小さい場合は−3℃と設定される。なお、図7,図8の所定値ΔTL1,ΔTL2は、ΔTH同様、1分当りの変化量を示し、この1分当りの変化量を1制御周期当りに換算した量が、本制御の1制御周期毎に加算されることとなる。
一方、上記ステップS14の判定がYESのとき、すなわち推定液温TSと上記収束温度TLとが等しいとき(状態E)は、ステップS18で、推定液温TSとしてステップS13で設定された収束温度TLを設定する(上記所定値ΔTL1,ΔTL2をゼロとする動作に該当する)。つまり、推定液温TSが時間の経過により上記収束温度TLにまで上昇あるいは低下したときは、これ以上液温が変化しないものと推定するのである。
そして、ステップS19では、以上のように設定された推定液温TSに基づいて、各制御周期毎に発電機5の出力電圧Uが制御されることとなる。その場合に、この出力電圧Uは、図9に示すように、推定液温TSが高いほど低い値に制御される。これによれば、バッテリ3の過充電を確実に防止することができる。
次に、本制御の作用について図10のタイムチャートを用いて説明する。なお、本説明では、吸気温度Kが40℃より高く、車両1が停車している場合(車速V=0)について説明する。
すなわち、時刻t1に、乗員によってイグニッションスイッチがONとされた場合、まず、推定液温TSの初期値が、このときの吸気温度K及び冷却水温Wに基づいて設定される。なお、図に示す例では、初期値として30℃に設定されている。そして、エンジン4の運転が継続し、これに伴って冷却水温Wが上昇して上記所定値β以上となったとき(時刻t2)に、ラジエータファン9が作動される。その場合に、この時刻t2に至る前は、ラジエータファン9が作動しておらず、かつ推定液温TSが収束温度TLより低い状態Dにあり、液温は、ΔTL1/分の上昇率で上昇しているものと推定する。なお、この場合、ΔTL1の値としては、推定液温TSが収束温度TLより20℃を超えて低い(ΔH>20)から、1.5℃/分が適用される。
そして、時刻t2にラジエータファン9が作動した時点では、推定液温TSが収束温度THより低い状態Aにあり、液温は、ΔTH/分の上昇率で上昇しているものと推定する。なお、この場合、ΔTHの値は、推定液温TSが収束温度THより20℃を超えて低い値(ΔH>20)である間は、3℃/分が適用され、推定液温TSが収束温度THより10℃〜20℃低い値(10<ΔH≦20)である間は、2℃/分が適用される。これによれば、実際の液温上昇状態に推定液温TSを精度よく近似させることができる。
そして、この時刻t2以後のラジエータファン9の作動により冷却水温Wが所定値βより低くなったとき(時刻t3)は、ラジエータファン9の作動が停止することとなるが、その場合、推定液温TSが収束温度TLより低い状態Dにあるため、液温は、ΔTL1/分の上昇率で上昇しているものと推定する。なお、この場合、ΔTL1の値は、推定液温TSが収束温度TLより0℃〜10℃低い値(0<ΔL≦10)であり、0.5℃/分が適用される。
そして、この時刻t3以後のラジエータファン9の作動停止中に推定液温TSが上昇して収束温度TLに達したとき、すなわち推定液温TSと収束温度TLとが等しくなったとき(時刻t4、状態E)は、以後、ラジエータファン9が再度作動するまでの間、上記収束温度TLを、推定液温TSとする。すなわち、液温が収束温度TLに収束したと推定する。
そして、この時刻t3以後のラジエータファン9の作動停止により冷却水温Wが所定値β以上に上昇したとき(時刻t5)は、ラジエータファン9が再度作動することとなるが、その場合、推定液温TSが収束温度THより低い状態Aにあることから、液温は、ΔTH/分の上昇率で上昇しているものと推定する。なお、この場合、ΔTHの値は、推定液温TSが収束温度THより0℃〜10℃低い値(0<ΔH≦10)であり、1℃/分が適用される。
そして、この時刻t5以後のラジエータファン9の作動中に推定液温TSが上昇して収束温度THに達したとき、すなわち推定液温TSと収束温度THとが等しくなったとき(時刻t6、状態B)は、以後、ラジエータファン9が再度停止するまでの間、上記収束温度THを、推定液温TSとする。すなわち、液温が収束温度THに収束したと推定する。
そして、この時刻t5以後のラジエータファン9の作動により冷却水温Wが所定値βより低くなったとき(時刻t7)は、ラジエータファン9の作動が停止することとなるが、その場合、推定液温TSが収束温度TLより高い状態Cにあることから、液温は、ΔTL2/分の低下率で低下しているものと推定する。なお、この場合、ΔTL2の値は、推定液温TSが収束温度TLより0℃〜10℃高い値(0>ΔL≧−10)であり、−1℃/分が適用される。
そして、この時刻t7以後のラジエータファン9の作動停止中に推定液温TSが低下して収束温度TLに達したとき、すなわち推定液温TSと収束温度TLとが等しくなったとき(時刻t8、状態E)は、以後、ラジエータファン9が再度作動するまでの間、上記収束温度TLを、推定液温TSとする。すなわち、液温が収束温度TLに収束したと推定する。
そして、この時刻t7以後のラジエータファン9の作動停止により冷却水温Wが所定値β以上に上昇したとき(時刻t9)は、ラジエータファン9が再度作動することとなるが、その場合、前述の時刻t5以後の状態Aと同様の状態であり、液温も同様に推定されることとなる。
なお、本例は、前述したように、吸気温度Kが40℃より高い場合について説明したが、例えば、吸気温度Kが40℃以下になれば、収束温度TH,TLが60℃及び50℃に設定され、該収束温度TH,TLに向けて推定液温TSが低下することとなる。
以上説明したように、本発明を実施するための最良の形態によれば、車速Vが所定車速α以下のときは、ラジエータファン9の作動状態に基づいてバッテリ3の液温が推定されるから、ラジエータファン9の作動状態が変化してもバッテリ3の液温を精度よく推定することができる。また、ラジエータファン9の作動状態に基づいて精度よく推定された液温に基づいて発電機5の出力電圧Uが制御されるから、バッテリ3の過充電を防止して、バッテリ3の液減りや寿命低下を防止することができる。
しかも、推定液温TSが高いほど発電機の出力電圧Uを低下させるから、バッテリ3の過充電を確実に防止することができる。
また、ラジエータファン9の作動時は、バッテリ3の液温が単位時間当たり第1の所定量ΔTHで上昇しているものと推定し、ラジエータファン9の非作動時は、バッテリ液温が上記第1の所定量ΔTHよりも小さな第2の所定量ΔTL1,ΔTL2で変化しているものと推定するから、ラジエータファン9の作動状態毎の液温上昇の実態に即して精度よくバッテリ3の液温を推定することができる。
そして、ラジエータファン9の作動時及び非作動時におけるバッテリ液温の収束温度TH,TLを予め設定し、ラジエータファン9の作動時に推定液温TSがファン作動時における収束温度THに達したときは、以後、ラジエータファン9が作動している間、ファン作動時における収束温度THを推定液温TSとし、ラジエータファン9の非作動時に推定液温TSがファン非作動時における収束温度TLに達したときは、以後、ラジエータファン9が作動し始めるまでの間、ファン非作動時における収束温度TLを推定液温TSとするから、推定液温TSが本来生じないような温度となることが防止される。換言すれば、本来生じないような温度に基づいて発電機5の発電電圧Uが制御されることがないので、バッテリ3に不適切な電圧が印加されることがなく、安定した充電状態を維持することができる。
なお、前述した本発明を実施するための最良の形態では、収束温度TH,TLは、吸気温度Kに基づいて段階的に変化させたが、連続的に変化させてもよい。
また、本実施の形態では、車速及び吸気温に基づいてバッテリの液温を推定する第1液温推定手段に加えて、ラジエータ用ファンの作動状態に基づいてバッテリの液温を推定する第2液温推定手段を別途設け、車速が所定車速以下のときは、第2液温推定手段で推定されたバッテリ液温に基づいて発電機の出力電圧を制御するようにしたが、これに限らず、例えば、車速が所定車速以下のときは、第1液温推定手段で推定されたバッテリ液温をラジエータ用ファンの作動状態に基づいて補正し、この補正された液温に基づいて発電機の出力電圧を制御するようにしてもよい。
本発明は、車両用電気負荷に電力を供給すると共にバッテリを充電する発電機が備えられた車両に広く好適に適用することができる。
本発明を実施するための最良の形態に係る車両用電力設備及び制御の構成図である。 同車両の車体前部構造の概要図である。 バッテリの液温推定及び発電機の出力電圧制御のフローチャートの一例である。 推定液温の初期値の特性図である。 推定液温の収束温度のテーブルである。 液温推定に用いられる所定値ΔTHのテーブルである。 同所定値ΔTL1のテーブルである。 同所定値ΔTL2のテーブルである。 推定液温に対する発電機の出力電圧の特性図である。 本制御の作用を示すタイムチャートの一例である。
符号の説明
1 車両
2 車両用電気負荷
3 バッテリ
4 エンジン
5 発電機
6 エンジンルーム
8 ラジエータ
9 ラジエータファン(ラジエータ用ファン)
10 コントロールユニット(電圧制御手段、第1液温推定手段、第2液温推定手段、ファン制御手段)
11 車速センサ(車速検出手段)
12 吸気温センサ(吸気温検出手段)
13 水温センサ(水温検出手段)
TH 収束温度(ラジエータ用ファン作動時におけるバッテリ液温の収束温度)
TL 収束温度(ラジエータ用ファン非作動時におけるバッテリ液温の収束温度)
TS 推定液温
ΔTH 所定値(第1所定量)
ΔTL1,ΔTL2 所定値(第2所定量)

Claims (4)

  1. エンジンの冷却水温を検出する水温検出手段と、該水温検出手段で検出された水温に基づいてラジエータ用ファンの作動を制御するファン制御手段とが備えられ、かつ、上記ラジエータ用ファンの車体後方側に備えられて車両用電気負荷に電力を供給するバッテリと、エンジンに駆動されて上記電気負荷及びバッテリに電力を供給する発電機と、車速を検出する車速検出手段と、エンジンの吸気温を検出する吸気温検出手段と、これらの検出手段で検出された車速及び吸気温に基づいてバッテリの液温を推定する第1液温推定手段と、該液温推定手段で推定されたバッテリ液温に基づいて上記発電機の出力電圧を制御する電圧制御手段とが備えられた車両用発電機の電圧制御装置であって、上記ファン制御手段によるラジエータ用ファンの作動状態に基づいてバッテリの液温を推定する第2液温推定手段が備えられ、上記電圧制御手段は、上記車速検出手段で検出された車速が所定車速以下のときは、第2液温推定手段で推定されたバッテリ液温に基づいて上記発電機の出力電圧を制御することを特徴とする車両用発電機の電圧制御装置。
  2. 電圧制御手段は、第2液温推定手段で検出された液温が高いほど発電機の出力電圧を低下させることを特徴とする請求項1に記載の車両用発電機の電圧制御装置。
  3. 第2液温推定手段は、ラジエータ用ファンの作動時は、バッテリの液温が単位時間当たり第1所定量で上昇しているものと推定し、ラジエータ用ファンの非作動時は、バッテリの液温が上記第1所定量よりも小さな第2所定量で変化しているものと推定することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両用発電機の電圧制御装置。
  4. 第2液温推定手段は、ラジエータ用ファンの作動時及び非作動時におけるバッテリの推定液温の収束温度を予め設定し、ラジエータ用ファン作動時に推定液温がファン作動時における収束温度に達したときは、以後、ラジエータ用ファンが作動している間、ファン作動時における収束温度を推定液温とし、ラジエータ用ファン非作動時に推定液温がファン非作動時における収束温度に達したときは、以後、ラジエータ用ファンが作動し始めるまでの間、ファン非作動時における収束温度を推定液温とすることを特徴とする請求項3に記載の車両用発電機の電圧制御装置。
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