JP2005043433A - 液晶表示装置 - Google Patents

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金孝 関口
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Abstract

【課題】液晶表示装置を構成する液晶表示パネルの駆動回路周辺の電極の電気的腐蝕(電蝕)の発生を防止する。
【解決手段】液晶表示装置を構成する液晶表示パネルの基板1上の電極2、3、4と駆動回路15との間に、絶縁膜14を形成し、駆動回路に設けるバンプ電極21と第1の出力電極3あるいは第1の入力電極4との間には、導電性鋭角体18を設け、導電性鋭角体によって絶縁膜の一部を破壊し、バンプ電極と液晶表示パネル基板上の電極との電気的接続を達成する構造である。フレキシブルプリント基板31と基板上の電極との接続も同様に行う。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶表示装置を構成する液晶表示パネルの基板上に、液晶表示パネルに所定の信号を印加するフレキシブルプリント基板を接続する構造あるいは駆動回路を実装する構造に関する。さらに、液晶表示パネルを構成する第1の電極あるいは第2の電極に絶縁膜を設けて電気腐蝕を防止する構成に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、各種情報端末や計測機器やパーソナルコンピュータ用のディスプレイとして、画素群をマトリクス型に配置した液晶表示パネルが数多く利用されている。
【0003】
この液晶表示パネルに表示をさせるために外部から駆動信号を供給する手段として、液晶表示パネルの外部に駆動回路(集積回路:IC)を設け、これにより信号を供給する。駆動回路と液晶表示パネルとの接続方法としては、様々な手段が提案され、実用化されている。
【0004】
特に、大表示容量のマトリクス型液晶表示パネルの場合には、駆動回路を直接液晶表示パネルを構成する基板上に実装して、液晶層に延伸する電極に電気的接続するチップ・オン・ガラス(以下COGと記載する)実装法がコストの面で優位である。
【0005】
近年特に、駆動回路の集積度が非常に高密度化し、さらに、表示容量が増加しているため、一個の駆動回路に接続する電極の本数が増大し、そのため、電極幅が細く、さらに、電極間の間隙が極めて小さくなり、さらに駆動回路からの信号電圧が増加する傾向にある。そのため、駆動回路を実装する部分、あるいはその周囲に汚れが付着すると電気的腐蝕が発生し、電極の抵抗の増加や断線が発生してしまう。
【0006】
従来の構成では、駆動回路の周囲に絶縁膜を形成する方法も採用されているが、駆動回路のバンプ電極に対応する部分の絶縁膜を除去する必要があって、工程が複雑となり、さらにコストも増加してしまう。そのため、実際には、駆動回路の周囲に絶縁膜を形成したいにもかかわらず、一部絶縁膜を形成できない領域も生じる。
【0007】
絶縁膜の形成できない領域では、保護樹脂を形成する以前に付着するゴミ、汚れにより、電極が電気腐蝕を発生し易い。電気腐蝕が酷い場合には、電極を断線させるため表示に動作不能の領域を発生し、表示品質を大きく低下させる。
【0008】
さらに、駆動回路と電極との接続に、エポキシ樹脂に導電性粒子を混合する異方性導電性フィルム(Anisotropic Conductive Film:ACF)が用いられている。従来の液晶表示パネルの構成を図7と図8とを用いて説明する。図7は従来の液晶表示パネルの平面図である。図8は、図7に示すA−A線における断面図である。
【0009】
図7に示す液晶表示パネルは、第1の基板1上に設けるm本の第1の電極2と第2の基板6上に設けるn本の第2の電極7を有し、互いに直交する両電極の交点である画素部10をm×n個含む表示領域28を有するマトリクス型の液晶表示パネルである。第1の基板1と第2の基板6とは、スペーサー(図示せず)により所定の間隙を設けて対向させ、シール材11により接着し、前記間隙に液晶層13を封入し、封口材12により気密性を確保する。
【0010】
また、第2の基板6上に設ける第2の電極7は、導電体と絶縁性樹脂の混合材からなるシール材11を用いて、第1の基板1上の第2の出力電極8に電気的接続を行い、第1の基板1上に電気的に移転している。第2の出力電極8は第1の電極2と同一材料である。以上により、図7に示すように、第1の電極2に信号を印加する第1の駆動回路15と第2の電極7に信号を印加する第2の駆動回路16とは、ともに第1の基板1上にACF材を用いて実装している。図8は、第1の駆動回路15の一部を示しており、第1の基板1上に設ける第1の出力電極3と電気的接続している。第1の出力電極3は第1の電極2と同一材料である。
【0011】
図8にて、第1の駆動回路15を、それに設ける金(Au)製のバンプ電極21と第1の異方性導電性フィルム24に含まれる第1の導電粒23を介して、第1の基板1上に設けた第1の出力電極3に電気的に接続する。また、第1の駆動回路15は、外部回路からの信号の伝達を受けるために、第1の駆動回路15に設けるバンプ電極21とACF材に含まれる導電粒23により、第1の基板1上に設ける第1の入力電極4に電気的に接続している。
【0012】
第1の入力電極4は、第2の異方性導電性フィルム27に含まれる第2の導電粒26を介して、フレキシブルプリント基板(以下、FPCと略称)31上に設けたFPC上接続電極32に電気的に接続する。FPC上には、複数のFPC上回路電極33を有する。
【0013】
図7に示すように、第1の基板上1には、第2の入力電極9を有し、第1の入力電極4が接続するのと同一のFPC(31)に電気的に接続している。本従来例に用いるACFに含まれる導電粒23、26(図8)は、プラスチックビーズにニッケルと金をこの順番に積層したもので、ほぼ球状である。そのため、バンプ電極21と電極間に絶縁膜14を設けると電気抵抗が非常に大きくなり、バンプ電極21から相手電極に信号を伝達することが極めて難しい。そこで、絶縁膜14は、バンプ電極21と相手電極とが異方性導電性フィルムに含む導電粒を介して導通を行う箇所を除く部分に形成している。
【0014】
従来例に示す構造では、第1の出力電極3、第1の入力電極4、第2の出力電極8と第2の入力電極9の一部には絶縁膜を設けず、さらに、これらの電極には、第1の駆動回路15、第2の駆動回路16によっては覆うことのできない部分があり、その部分の電極が露出してしまう。この露出部にイオン性の不純物が付着することにより電極を汚し、電気的腐蝕(電蝕)を発生する原因となる。
【0015】
電気的腐蝕が発生すると、例えば、第1の出力電極3が断線し、第2の電極2へ信号を伝達できなくなる。そのため、液晶層13に所定の信号が印加されなくなって、目的の表示ができなくなる。
【0016】
また、異方性導電性フィルム内に多面体材料を混合し、多面体材料により液晶表示パネル上に設ける電極と他の電極との電気的接続を良好にするものがある(例えば、特許文献1参照)。しかし、そこでは液晶表示パネル上に直接設ける電極と他の電極との電気的接続を、多面体材料により達成することは示唆しているが、具体的記載はない。図9は、多面体材料により駆動回路と液晶表示パネルの電極との接続を行う従来例である。図9は、図7のA−A線の一部に相当する断面図である。
【0017】
【特許文献1】
特開平08−220553号公報
【0018】
図9にて、図8と同一の符号は同一の名称及び同一の機能を有している。図9では、第1の基板1上に設ける第1の入力電極4と第1の駆動回路15とは、第1の駆動回路15に設けるバンプ電極21と導電性ペースト25を介して電気的接続を行う。導電性ペースト25は、導電粒(図示せず)と絶縁性樹脂(図示せず)と多面体材料17とからなる。本従来例では、多面体材料17はバンプ電極21と第1の入力電極4の間隙よりも小さい形状であるため、バンプ電極21と第1の入力電極4とを直接接続する作用はない。図9に示すように、第1の駆動回路15と第1の電極2との接続も同様である。
【0019】
このように、多面体材料17から直接大きな力をバンプ電極21と第1の入力電極4に及ぼさないため、第1の入力電極4上に、例えば35ナノメートル(nm)の無機絶縁膜(図示せず)を形成している場合には、多面体材料17では無機絶縁膜を突き破って第1の入力電極4と電気的接続を達成することは難しい。多面体材料17は、バンプ電極21あるいは第1の入力電極4上の薄膜汚れ等に効果がある。
【0020】
(発明の目的)
本発明の目的は、駆動回路と接続する入力電極あるいは出力電極が電気的腐蝕(電蝕)により劣化するのを防止することである。さらに、出力電極あるいは入力電極と駆動回路との電気的接続を改善することである。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】
以上に説明したように、第1の基板上に設ける入力電極あるいは出力電極の一部は、駆動回路の実装前には外気中に露出しており、環境条件に影響されて、液晶表示パネルの取り扱い中に、入力電極あるいは出力電極上に汚染物質、特にイオン性粒子、イオン性不純物が付着する。入力電極に信号を印加することにより、入力電極間に電位差が発生し、電解質、特に水分が介在することにより、入力電極間に電流が流れ、入力電極に電蝕が発生する。電蝕が発生した入力電極は初期は配線抵抗が増加し、酷くなると断線する。断線箇所では表示領域を構成する電極に所定の信号を印加することができず、表示品質が著しく低下する。
【0022】
また、駆動回路と接続する部分の電極上に10nmより厚い汚れあるいは絶縁物が付着すると、駆動回路部と電極との接続抵抗を、信号を伝達するのに支障のないよう十分小さい値にすることができず、さらに、液晶表示装置の使用時に抵抗が変動し、信頼性の低い接続になってしまう。
【0023】
さらに、第1の基板上の一部に絶縁膜を形成し、電極を絶縁膜で被覆する場合には、絶縁膜越しの接続では安定、かつ低抵抗の接続を長期間確保することができないため、絶縁膜をエッチング除去するか、印刷法を利用し、絶縁膜の形成位置を駆動回路と電極の接続部から十分に離してパターン形成するしかなかった。エッチング除去する場合には、工程負荷を伴い、絶縁膜のエッチング除去工程で他の構成部材に劣化を発生する場合もある。印刷法で印刷精度を数十マイクロメートル(μm)以内とする場合には、装置コスト、印刷版の管理等非常に負担が大きい。
【0024】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の液晶表示装置は、以下の構成を採用する。
【0025】
第1の基板と第2の基板を所定の間隙を設けて対向させ、該間隙に液晶層を有し、第1の基板上に設ける第1の電極と第2の基板上に設ける第2の電極に所定の信号を印加する駆動回路を、いずれかの基板上に実装してなる液晶表示装置において、基板上の電極が駆動回路と重なる領域に絶縁膜を設け、駆動回路のバンプ電極と基板上の電極との間に導電性鋭角体を挟み、該導電性鋭角体によって前記絶縁膜を一部貫通して駆動回路のバンプ電極と基板上の電極との電気的接続を達成する。
【0026】
また、上記絶縁膜を設ける領域は、基板上の電極が駆動回路と重なる領域だけでなく、その周囲の電極形成領域に拡張可能であり、基板の全面に及ぶ場合がある。
【0027】
これにより、導電性鋭角体が絶縁膜を一部貫通して、駆動回路のバンプ電極と基板上の電極を電気的接続する箇所以外は、基板上の電極の広範囲な部分が絶縁膜で被覆される。
【0028】
また、駆動回路のバンプ電極が、これに接続する電極上に設けた絶縁膜にめり込む構成を取る。
【0029】
また、駆動回路のバンプ電極の表面を、凹凸を有していて絶縁膜への貫通性と電極への接合性のよい機能表面とする。
【0030】
また、駆動回路のバンプ電極と基板上の電極を電気的接続する領域に、バンプ電極側より球状の導電粒と導電性鋭角体をこの順に配置する。
【0031】
また、基板上の駆動回路に外部からの信号を印加する入力電極にフレキシブルプリント基板を接続する構成において、基板上の電極がフレキシブルプリント基板と重なる領域に絶縁膜を設け、フレキシブルプリント基板のFPC上接続電極と基板の電極との間に導電性鋭角体を挟み、該導電性鋭角体は前記絶縁膜を一部貫通して、FPC上接続電極と基板上の電極との電気的接続を達成する。
【0032】
また、第2の導電性鋭角体に面するフレキシブルプリント基板の電極表面を、凹凸を有する機能表面とする。
【0033】
また、駆動回路に外部からの信号を印加する入力電極に接続するフレキシブルプリント基板上のFPC上接続電極に、導電性鋭角体が埋め込まれている状態とする。
【0034】
また、フレキシブルプリント基板のFPC上接続電極の表面と基板上の電極との電気的接続を行う領域には、該接続電極側より球状の導電粒と導電性鋭角体をこの順に配置する。
【0035】
また、液晶表示パネルに、外部回路からの信号をフレキシブルプリント基板のみを利用して印加する構成の液晶表示装置において、基板上の電極がフレキシブルプリント基板と重なる領域に絶縁膜を設け、フレキシブルプリント基板上のFPC上接続電極と基板上の電極との間に導電性鋭角体を挟み、該導電性鋭角体が前記絶縁膜を一部貫通して、FPC上接続電極と基板上の電極との電気的接続を達成することにより、絶縁膜を貫通する箇所以外の領域を絶縁膜で被覆する。
【0036】
(作用)
前記の構成によれば、基板に駆動回路を実装するまでの間は、基板上の電極は絶縁膜が覆っているため、電極に直接接触するゴミ、汚染物はほとんどない。
【0037】
駆動回路の電極を多少隆起させることにより、導電性鋭角体は、駆動回路の電極と基板上の電極との間で押され、導電性鋭角体により絶縁膜を突き破ることが可能となる。すなわち、駆動回路の電極と基板上の電極とが重なり合い、かつ導電性鋭角体を有する領域のみ絶縁膜を貫通し、他の部分は絶縁膜が電極を覆ったままでいるので、基板上の電極は、絶縁膜で被覆されているか、または駆動回路で覆われることとなり、電極に直接接触するゴミ、汚染物を非常に少なくして、電気的腐蝕をなくすことができる。
【0038】
さらに、前記導電性鋭角体が、駆動回路の電極あるいは基板上の電極にめり込む構成を採用することにより、これらの電極を被覆する汚れ、自然酸化膜を貫通することが可能なため、電極と導電性鋭角体との電気的接続を低抵抗にすることができる。
【0039】
さらに、駆動回路の電極をバンプ電極とし、バンプ電極表面に凹凸を形成し、バンプ電極が基板上に設ける絶縁膜にめり込む構成を採用することにより、導電性鋭角体を介することなく、直接バンプ電極と基板上の電極とを絶縁膜を貫通して接続することが可能となる。
【0040】
また、駆動回路の電極と基板上の電極を接続するのに、駆動回路の電極は球状あるいは楕円体状の導電粒と電気的に接続し、前記導電粒と導電性鋭角体も相互に接触して電気的に接続し、基板上の絶縁膜を導電性鋭角体により貫通して、導電性鋭角体と基板の電極との電気的接続を達成すれば、駆動回路の電極を導電性鋭角体により破損することが防がれるため、信頼性の高い接続が得られる。さらに、導電粒に弾性体を利用することにより、両電極間の圧力発生が可能となり、電気的接続を安定にできる。
【0041】
駆動回路の実装について述べた上記のことは、フレキシブル基板と液晶表示パネルの基板の接続についても当てはまる。フレキシブルプリント基板は、駆動回路のシリコン基板に比較して柔らかいため、従来のフレキシブルプリント基板よりも液晶表示パネル基板上の電極と接続する部分の電極硬度を高めることにより、液晶表示パネル基板の電極上に設ける絶縁膜を導電性鋭角体により簡単に貫通することができて、安定な電気的接続が可能となる。
【0042】
【発明の実施の形態】
<第1の実施形態>
〔液晶表示装置の第1の実施形態の構造:図1〕
以下に、本発明を実施するための最良の形態における液晶表示装置について、図面を参照しながら説明する。第1の実施形態の特徴は、第1の基板上に設ける第1の電極上に絶縁膜を形成し、該絶縁膜が駆動回路との接続部、フレキシブルプリント基板の接続部をも被覆し、駆動回路と第1の出力電極との間に設けた導電性鋭角体により該絶縁膜を貫通して、駆動回路と第1の出力電極間で電気的接続を達成している点、および、第1の基板上の第1の入力電極とフレキシブルプリント基板上のFPC上接続電極との間に設けた導電性鋭角体により該絶縁膜を貫通して、電気的接続を達成している点である。図1は本発明の第1の実施形態を示す断面図である。
【0043】
まず図1に示すように、第1の基板1上には、表示領域に設ける第1の電極2と、第1の電極に接続し第1の駆動回路15との接続部に延伸する第1の出力電極3と、第1の駆動回路15に外部回路(図示せず)から信号を印加するための第1の入力電極4とを有する。第1の基板1の第1の電極2、第1の出力電極3と第1の入力電極4上には、ポリイミド樹脂からなる透明絶縁膜14を有する。
【0044】
第1の基板1に所定の間隙を設けて対向する第2の基板6上には、第2の電極7を有する。第1の基板1と第2の基板6とは、スペーサー(図示せず)により所定の間隙を設け対向し、シール材11により接着し、前記間隙に液晶層13を封入し、封口材12(図7参照)により気密性を確保する。
【0045】
ストライプ状の第2の電極7とストライプ状の第1の電極2との交差部が画素部10(図7参照)となる、また、第1の電極2および第2の電極7上には、液晶層13の液晶分子を所定の方向に配向するために配向膜(図示せず)を設ける。第1の基板1上には、位相差板(図示せず)と偏光板(図示せず)を順次設ける。位相差板は、1枚、2枚あるいは3枚の位相差板を積層したもののいずれかを採用し、コントラスト、明るさの改善を行っている。
【0046】
また、第2の基板6上に設ける第2の電極7に関しては、シール材11としてアクリル樹脂に導電粒を混入したものを用い、導電粒を第2の電極7と第1の基板1上に設ける電極との間で加圧状態にすることにより、第2の基板6上の電極7を第1の基板1上の電極に導通させて、液晶層13に所定の信号を印加する液晶表示パネルの駆動回路(IC)を第1の基板1上のみに設ける構成としている。
【0047】
そのため、図7に見るように、第2の基板6の輪郭は、表示領域28を含む大きさであるが第1の基板1よりは小さく、表示領域28の周囲の第1の駆動回路15および第2の駆動回路16を実装する領域より内側に設けている。第1の基板1上にて、表示領域28と第1の駆動回路15との間、または第2の駆動回路16との間には、第1の電極2と接続する第1の出力電極3、あるいは第2の電極7と接続する第2の出力電極8を有する。
【0048】
図1に示すように、第1の基板1上に設ける第1の出力電極3と第1の入力電極4にまたがる領域に第1の駆動回路15を設ける。第1の駆動回路15と第1の出力電極3と第1の入力電極4との間には、第1の異方性導電性フィルム24を介在させ、これは熱硬化性樹脂にニッケル金属からなる第1の導電性鋭角体18を分散させたものである。第1の駆動回路15上から加熱と加圧をすることにより、第1の導電性鋭角体18が絶縁膜14を貫通して第1の絶縁膜破壊部41を生じ、第1の駆動回路15のバンプ電極21と第1の基板1上の第1の出力電極3および第1の入力電極4がこの第1の絶縁膜破壊部41を介して電気的接続を行う。
【0049】
また、第1の基板1上の第1の入力電極4は、絶縁膜14を貫通する第2の導電性鋭角体19により、フレキシブルプリント基板31上に設けるFPC上接続電極32と電気接続を行っている。第2の導電性鋭角体19は、電気的絶縁性を有するエポキシ樹脂に分散して第2の異方性導電性フィルム27を形成しており、フレキシブルプリント基板31を加圧圧着することにより、第2の導電性鋭角体19の鋭角部が絶縁膜14を貫通して第2の絶縁膜破壊部42を形成し、エポキシ樹脂によって絶縁膜を貫通する状態を維持している。フレキシブルプリント基板31の接続に使用する第2の導電性鋭角体19の大きさは、第1の駆動回路15の接続に使用する第1の導電性鋭角体18より大きい。これは、フレキシブルプリント基板上の電極の膜厚安定性が悪い、あるいは、フレキシブルプリント基板31が変形しやすい等のためである。
【0050】
フレキシブルプリント基板31には、FPC上回路電極33が設けてあり、外部回路からの信号を第1の駆動回路15に伝達している。第1の駆動回路15と第1の基板上の電極との接続の安定化、さらに、フレキシブルプリント基板31と第1の基板上の電極との接続の安定化、および、第1の基板上の電極の保護を行うために、シリコーン樹脂からなる保護樹脂20を充填してある。
【0051】
以上の構成により、第1の基板1上に設ける第1の出力電極3と第1の入力電極4上には、常に絶縁膜14を設けることが可能となり、第1の出力電極3あるいは第1の入力電極4に異物や汚れが直接接触することがない。そのため、電気的腐蝕(電蝕)の発生を極めて少なくすることができる。
【0052】
さらに、駆動回路および、フレキシブルプリント基板31と第1の基板1上の電極を接続するのに絶縁性樹脂に第1、第2の導電性鋭角体18、19を分散した第1、第2の異方性導電性フィルム24、27を採用することにより、絶縁膜14を導電性鋭角体が貫通することができ、上下に設ける電極間を安定に接続することが可能となる。さらに、絶縁膜14をエッチング除去する等の複雑な工程を省略することが可能となる。
【0053】
さらに、第1の駆動回路15および、フレキシブルプリント基板31の一部を保護樹脂20で被覆することにより、異方性導電性フィルムへの水分の浸入の防止と密着補強ができる。当然信頼性の向上が可能となる。
【0054】
<第2の実施形態>
〔液晶表示装置の第2の実施形態の構造:図2〕
以下に、本発明の液晶表示装置の第2の実施形態について、図面を参照しながら説明する。第2の実施形態の特徴は、異方性導電性フィルム内に含まれる導電性鋭角体を駆動回路のバンプ電極が加圧し、第1の基板上の絶縁膜を貫通するとともに、フレキシブルプリント基板のFPC上接続電極が凹凸を有し、これと第1の基板間の異方性導電性フィルム内にも導電性鋭角体を含む点である。図2は、本発明の第2の実施形態を示す断面図である。なお第1の実施形態と同様な構成に関しては同一の符号を用いて説明する。
【0055】
液晶表示パネルの構成は、図2に示すように、第1の実施形態と同様、第1の基板1上に、表示領域に設ける第1の電極2と、第1の電極2に接続し第1の駆動回路15との接続部に延伸する第1の出力電極3と、第1の駆動回路15に外部回路(図示せず)から信号を印加するための第1の入力電極4とを有する。第1の基板1の第1の電極2、第1の出力電極3と第1の入力電極4上には、アクリル樹脂からなる透明な絶縁膜14を有する。
【0056】
第1の基板1上に設ける第1の出力電極3と第1の入力電極4上にまたがる領域に第1の駆動回路15を設ける。第1の駆動回路15と第1の出力電極3と第1の入力電極4との間には、第1の異方性導電性フィルム24を介在させ、これは熱硬化性樹脂にニッケル金属からなる第1の導電性鋭角体18を分散させたものである。導電性鋭角体18が、駆動回路15上のバンプ電極21により、加熱と加圧を受けて絶縁膜14にめり込み、第1の絶縁膜破壊部41を生じて、第1の基板1上の第1の出力電極3と第1の入力電極4に到達し電気的に接続を行う。
【0057】
また、フレキシブルプリント基板31上のFPC上接続電極32には、FPC上接続電極凹部35とFPC上接続電極凸部36が設けてあり、FPC上接続電極凸部36により第2の異方性導電性フィルム27中に分散した第2の導電性鋭角体19が加熱と加圧作用を受け、絶縁膜14にめり込んで第2の絶縁膜破壊部42を形成し、FPC上接続電極32と第1の基板1上の第1の入力電極4との電気的接続を行う。フレキシブルプリント基板31の接続に使用する第2の導電性鋭角体19の大きさは、第1の駆動回路15の接続に使用する第1の導電性鋭角体18より大きい。
【0058】
フレキシブルプリント基板31には、FPC上回路電極33が設けてあり、外部回路からの信号を第1の駆動回路15に伝達している。
【0059】
以上の構成により、第1の基板1上に設ける第1の出力電極3と第1の入力電極4上には、常に絶縁膜14を設けることが可能となり、出力電極3あるいは入力電極4に直接、異物、汚れが接触することがない。そのため、電気的腐蝕(電蝕)の発生を極めて少なくすることができる。
【0060】
さらに、第1の駆動回路15およびフレキシブルプリント基板31と第1の基板1上の電極を接続するのに、絶縁性樹脂に導電性鋭角体18、19を分散する第1、第2の異方性導電性フィルム24、27を採用し、さらに、第1の駆動回路15に設けるバンプ電極21の硬度を高くし、加圧による変形を防止するとともに、フレキシブルプリント基板31のFPC上接続電極32に凹凸を設けることにより、導電性鋭角体18、19に集中的に加圧するのをより効果的に行うことが可能となる。
【0061】
<第3の実施形態>
〔液晶表示装置の第3の実施形態の構造:図3〕
以下に、本発明の液晶表示装置の第3の実施形態について、図面を参照しながら説明する。第3の実施形態の特徴は、駆動回路のバンプ電極により絶縁膜を直接貫通し第1の基板上の電極と直接接続する点と、フレキシブルプリント基板上に設けるFPC上接続電極に、FPC上導電性鋭角体被覆層を生じている点である。図3は、本発明の第3の実施形態を示す断面図である。なお、第1の実施形態と同様な構成に関しては同一の符号を用いて説明する
【0062】
液晶表示パネルの構成は、図3に示すように、第1の実施形態と同様に、第1の基板1上には、表示領域に設ける第1の電極2と、第1の電極に接続し第1の駆動回路15との接続部に延伸する第1の出力電極3と、第1の駆動回路15に外部回路(図示せず)から信号を印加するための第1の入力電極4とを有する。第1の基板1の第1の電極2、第1の出力電極3と第1の入力電極4上には、熱軟化性樹脂からなる透明絶縁膜14を有する。
【0063】
第1の基板1上に設ける第1の出力電極3と第1の入力電極4にまたがる領域に第1の駆動回路15を設ける。第1の駆動回路15は、ニッケルからなるバンプ電極21を有し、バンプ電極21が絶縁膜14を直接貫通して、第1の基板1上の第1の出力電極3、第1の入力電極4と第1の駆動回路15との電気的接続を行う。第1の駆動回路15と第1の基板1との間隙を一定に保ち、バンプ電極21を第1の基板1に加圧するために、エポキシ樹脂からなる熱硬化性樹脂44を設ける。該熱硬化性樹脂44により、バンプ電極21と第1の基板1上の電極とは、環境温度等の変動があっても、常に加圧状態となるため、電気的接続は極めて安定になる。
【0064】
また、第1の基板1上の第1の入力電極4は、絶縁膜14を貫通する第2の導電性鋭角体37により、フレキシブルプリント基板31上のFPC上接続電極32と電気的接続を行っている。第2の導電性鋭角体37は、電気的絶縁性を有するエポキシ樹脂に分散して第2の異方性導電性フィルム27としたものを第1の入力電極4とFPC上接続電極32の間に挟んで、フレキシブルプリント基板31を加圧圧着することにより、図示のように、第2の導電性鋭角体37がFPC上接続電極32にめり込んで埋め込まれ、FPC上導電性鋭角体被覆層38を生じている。そしてFPC上導電性鋭角体37の鋭角部が絶縁膜14を貫通して第2の絶縁膜破壊部42を形成し、エポキシ樹脂により、絶縁膜を貫通する状態を維持している。
【0065】
以上の構成により、第1の基板1上に設ける第1の出力電極3と第1の入力電極4上には、常に絶縁膜14を設けることが可能となり、第1の出力電極3あるいは第1の入力電極4に直接、異物、汚れが接触することがない。そのため、電気的腐蝕(電蝕)の発生を極めて少なくすることができる。
【0066】
第1の駆動回路15と第1の基板1上の電極とは、バンプ電極21が絶縁膜14を貫通して直接接続し、さらに、常に加圧状態とすることで安定な接続を可能にする。また、絶縁性樹脂にFPC上導電性鋭角体37を分散した第2の異方性導電性フィルム27を用いて、フレキシブルプリント基板31のFPC上接続電極32にFPC上導電性鋭角体被覆層38を形成することにより、絶縁膜14をFPC上導電性鋭角体37が貫通することができ、フレキシブルプリント基板31と第1の基板1上の電極とを安定に接続することが可能となる。さらに、絶縁膜14をエッチング除去する等の複雑な工程を省略することが可能となる。
【0067】
本第3の実施形態では、第1の駆動回路15のバンプ電極21にニッケルを利用しており、第1の基板1上の電極に酸化インジウムスズ(ITO)膜からなる透明導電膜を利用しているが、バンプ電極21にニッケルとハンダの2層を利用し、第1の基板上の電極にITO膜上に金メッキする2層電極を利用することにより、バンプ電極21と第1の基板上の電極とを絶縁膜14を貫通して直接接続できる上に、相互に反応させることができるため、接続抵抗を一層小さくすることができると共に、接続強度を大きくすることが可能となる。本第3の実施形態は、バンプ電極21の材料、第1の電極材料を特に限定するわけではない。
【0068】
<第4の実施形態>
〔液晶表示装置の第4の実施形態の構造:図4〕
以下に、本発明の液晶表示装置の第4の実施形態について、図面を参照しながら説明する。第4の実施形態の特徴は、駆動回路に設けるバンプ電極の表面に凹凸を形成して機能表面とし、さらに、第1の基板上に設ける電極と駆動回路の電極との接続は、バンプ電極を第1の基板上の電極に直接押し付け、絶縁膜を貫通して行う点である。フレキシブルプリント基板と第1の基板の接続構造は、第3の実施形態と同様である。図4は第4の実施形態を示す断面図である。図1と同様な構成部材、名称には同様な記号を用いている。
【0069】
図4に示すように、第1の基板1上には、表示領域に設ける第1の電極2と、第1の電極に接続し、第1の駆動回路15との接続部に延伸する第1の出力電極3と、第1の駆動回路15に外部回路(図示せず)から信号を印加するための第1の入力電極4とを有する。第1の基板1の第1の電極2、第1の出力電極3と第1の入力電極4上には、ゾルゲル法で形成する透明絶縁膜14を有する。ゾルゲル法によれば透明絶縁膜14を低温で形成でき、緻密な膜が得られるため、絶縁性に優れ、基板上に設ける電極の電気的腐蝕(電蝕)を防止するためには特に有効である。
【0070】
第1の基板1上に設ける第1の出力電極3と第1の入力電極4にまたがる領域に第1の駆動回路15を設ける。図4に示すように、第1の駆動回路15はチタン、タンタルあるいはタングステンからなるバンプ電極21を有する。第1の基板1上の電極と接触するバンプ電極21の面には凹凸を設ける。高融点金属を利用することで、硬く、変形し難いバンプ電極21を形成できる。多少抵抗が高くなるが、シリコンとの合金(シリサイド)を利用するとさらに硬度を高くできる。
【0071】
さらに、バンプ電極21は、柔らかい銅あるいは、アルミニウムで形成して表面をカーボンナノチューブ材料で被覆することにより、表面硬度を非常に高くすることが可能となり、さらに、バンプ電極21が変形してもカーボンナノチューブ材料は、破損することがないため、バンプ電極21に弾力性を持たせることが可能となる。そのため、バンプ電極21の高さバラツキは、柔らかい銅あるいはアルミニウムバンプ電極(基材)により補正を行い、カーボンナノチューブ材で形状保持と硬度向上を達成することができる。
【0072】
バンプ電極21のバンプ機能表面22の凸部を利用し、絶縁膜14を直接貫通して第1の絶縁膜破壊部41を形成し、第1の基板1上の電極3、4と第1の駆動回路1との電気的接続を行う。第1の駆動回路15と第1の基板1との間隙を一定にし、バンプ電極21を第1の基板1に圧着するために、エポキシ樹脂からなる熱硬化性樹脂44を設ける。該熱硬化性樹脂44により、バンプ電極21と第1の基板1上の電極とは、環境温度等の変動があっても、常に加圧状態となるため、電気的接続は極めて安定になる。
【0073】
また、第1の基板1上の第1の入力電極4とフレキシブルプリント基板31上のFPC上接続電極32との電気的接続構造は第3の実施形態と同様である。すなわち、第2の導電性鋭角体37を電気的絶縁性を有するエポキシ樹脂に分散させた第2の異方性導電性フィルム27を、第1の入力電極4とFPC上接続電極32の間に挟んで、フレキシブルプリント基板31を加圧圧着することにより、図示のように、第2の導電性鋭角体37がFPC上接続電極32にめり込んで埋め込まれ、FPC上導電性鋭角体被覆層38を生じている。そしてFPC上導電性鋭角体37の鋭角部が絶縁膜14を貫通して第2の絶縁膜破壊部42を形成し、エポキシ樹脂により、絶縁膜を貫通する状態を維持している。
【0074】
以上の構成により、第1の基板1上に設ける第1の出力電極3と第1の入力電極4上には、常に絶縁膜14を設けることが可能となり、第1の出力電極3あるいは第1の入力電極4に直接、異物、汚れが接触することがない。そのため、電気的腐蝕(電蝕)の発生を極めて少なくすることができる。
【0075】
第1の駆動回路15と第1の基板1上の電極とは、バンプ電極21が絶縁膜14を貫通して直接接続し、さらに、常に加圧状態とすることで安定な接続を可能にする。また、第3の実施形態と同様、フレキシブルプリント基板31のFPC上接続電極32にFPC上導電性鋭角体被覆層38を形成することにより、絶縁膜14をFPC上導電性鋭角体37が貫通することができ、フレキシブルプリント基板31と第1の基板1上の電極とを安定に接続することが可能となる。さらに、絶縁膜14をエッチング除去する等の複雑な工程を省略することが可能となる。
【0076】
<第5の実施形態>
〔液晶表示装置の第5の実施形態の構造:図5〕
以下に、本発明の液晶表示装置の第5の実施形態について、図面を参照しながら説明する。第5の実施形態の特徴は、第1の基板上に設ける電極と第1の駆動回路の電極間に設ける異方性導電性フィルムが、球状あるいは楕円体の導電粒を有する層と導電性鋭角体を有する層の2層構造を有する点である。さらに、フレキシブルプリント基板上の電極と第1の基板上の電極との間に設ける異方性導電性フィルムも同様に2層を有する点である。図5は、本発明の第5の実施形態を示す断面図である。図1と同様の構成部材、名称には同様の記号を用いている。
【0077】
図5に示すように、第1の基板1上には、表示領域に設ける第1の電極2と、第1の電極に接続し、駆動回路15との接続部に延伸する第1の出力電極3と、第1の駆動回路15に外部回路(図示せず)から信号を印加するための第1の入力電極4とを有する。第1の基板1の第1の電極2、第1の出力電極3と第1の入力電極4上には、紫外線硬化型ゾルゲル法で形成する透明絶縁膜14を有する。
【0078】
第1の基板1上の第1の出力電極3と第1の入力電極4にまたがる領域に第1の駆動回路15を設ける。図5に示すように、第1の駆動回路15は、銅、ニッケル、金の積層構造を有するバンプ電極21を有する。バンプ電極21と第1の基板1上の電極との間には、バンプ電極21側から順に第1の導電粒23を絶縁性樹脂に含む層と第1の導電性鋭角体18を絶縁性樹脂に含む層の2層構造を有する第1の異方性導電性フィルム24を設ける。絶縁膜を貫通するために第1の導電性鋭角体18を利用して第1の絶縁膜破壊部41を形成し、弾性体からなる第1の導電粒23を利用して第1の導電性鋭角体18を加圧状態とし、低抵抗で安定な接続を達成している。
【0079】
また、第1の基板1上の第1の入力電極4は、絶縁膜14を貫通する第2の導電性鋭角体19と第2の導電粒26より、フレキシブルプリント基板31上に設けるFPC上接続電極32と電気的に接続している。第2の導電性鋭角体19は、電気的絶縁性を有するエポキシ樹脂に分散して第2の異方性導電性フィルム27にしてあり、フレキシブルプリント基板31を第1の基板1に加圧圧着することにより、第2の導電性鋭角体19の鋭角部を第2の導電粒26が加圧および熱伝導して、絶縁膜14を貫通して第2の絶縁膜破壊部42を形成し、エポキシ樹脂により、絶縁膜を貫通した状態を維持している。
【0080】
以上の構成により、第1の基板1上に設ける第1の出力電極3と第1の入力電極4上には、常に絶縁膜14を設けることが可能となり、出力電極3あるいは入力電極4に直接、異物、汚れが接触することがない。そのため、電気的腐蝕(電蝕)の発生を極めて少なくすることができる。
【0081】
さらに、第1の駆動回路15と第1の基板1上の電極とは、絶縁膜14を貫通する第1の導電性鋭角体18とこれに加圧する第1の導電粒23の2層構造とすることにより、非常に安定した電気的接続を達成できる。さらに、フレキシブルプリント基板31と第1の基板1上の電極との接続に、絶縁性樹脂に第2の導電性鋭角体19を分散する異方性導電性フィルムと第2の導電粒26を分散する異方性導電性フィルムの2層構造を採用することにより、絶縁膜14を第2の導電性鋭角体19が貫通することができ、上下に設ける電極間を安定に接続することが可能となる。さらに、絶縁膜14をエッチング除去する等の複雑な工程を省略することが可能となる。
【0082】
さらに、異方性導電性フィルムを構成する絶縁性樹脂に水分等が浸透して、導電粒あるいは導電性鋭角体を腐蝕するのを防ぎ、異方性導電性フィルムと基板あるいは駆動回路、あるいはフレキシブルプリント基板との密着力を補強するために、保護樹脂20で被覆する構成を採用する。
【0083】
<第6の実施形態>
〔液晶表示装置の第6の実施形態の構造:図6〕
以下に、本発明の液晶表示装置の第6の実施形態について、図面を参照しながら説明する。第6の実施形態の特徴は、液晶表示パネルに外部回路からの信号をフレキシブルプリント基板のみを利用して印加する構成を有し、さらに、フレキシブルプリント基板と第1の基板上の電極との間には、絶縁性樹脂に導電性鋭角体を分散させた異方性導電性フィルムを設ける点である。導電性鋭角体は第1の基板上に設ける絶縁膜を貫通する。図6は、本発明の液晶表示装置の第6の実施形態を示す断面図である。図1その他と同様な構成部材、名称には同様な記号を用いている。
【0084】
図6に示すように、第1の基板1上には、表示領域に設ける第1の電極2と、第1の電極2に接続し、フレキシブルプリント基板31のFPC接続電極32に接続する第1の出力電極3を有する。第1の基板1の第1の電極2と第1の出力電極3上には、ゾルゲル法で形成する透明絶縁膜14を有する。
【0085】
第1の基板1上の第1の出力電極3は、絶縁膜14を貫通する第2の導電性鋭角体19により、フレキシブルプリント基板31上に設けるFPC上接続電極32と電気的接続を行っている。第2の導電性鋭角体19は、電気的絶縁性を有するエポキシ樹脂に分散して第2の異方性導電性フィルム27にしてあり、フレキシブルプリント基板31を基板1に加圧圧着することにより、第2の導電性鋭角体19の鋭角部が絶縁膜14を貫通して第2の絶縁膜破壊部42を形成し、絶縁膜を貫通した状態をエポキシ樹脂により維持している。
【0086】
以上の構成により、第1の基板1上に設ける第1の出力電極3には、常に絶縁膜14を設けることが可能となり、第1の出力電極3に直接、異物、汚れが接触することがない。そのため、電気的腐蝕(電蝕)の発生を極めて少なくすることができる。
【0087】
さらに、フレキシブルプリント基板31と第1の基板1上の電極を接続するのに、絶縁性樹脂に第2の導電性鋭角体19を分散する異方性導電性フィルムを採用することにより、絶縁膜14を第2の導電性鋭角体19が貫通することができ、上下に設ける電極間を安定に接続することが可能となる。さらに、絶縁膜14をエッチング除去する等の複雑な工程を省略することが可能となる。
【0088】
さらに、異方性導電性フィルムを構成する絶縁性樹脂に水分等が浸透して第2の導電性鋭角体19を腐蝕するのを防ぎ、異方性導電性フィルムと基板、あるいは駆動回路、あるいはフレキシブルプリント基板との密着力を補強するために、保護樹脂20で被覆する構成を採用する。
【0089】
上記の各実施形態は、それぞれ液晶表示パネルの基板に対する駆動回路の実装方法とフレキシブルプリント基板の接続方法を示しているが、これらを自由に組み合わせて用いることができるのはいうまでもない。そしてこれらの構造は、各画素部に二端子型あるいは三端子型のスイッチング素子を有するアクティブマトリクス型液晶表示装置においても当然有効である。
【0090】
導電性鋭角体を含有する異方性導電性フィルムあるいは導電性ペーストには、導電性鋭角体より粒径の小さい導電粒を混入してもよい。導電性鋭角体より小さい形状の絶縁性ビーズとして、プラスチックビーズあるいはガラスビーズを混入することにより、導電性鋭角体の絶縁性樹脂への分散性を改善するとともに、近接する電極間にて導電性鋭角体同士の接触を防止することが可能となる。特に、第1の電極間ギャップの小さい場合には有効である。
【0091】
前記の実施形態では、カラーフィルターを設けていないが、第1の基板上あるいは、第2の基板上にカラーフィルターを設ける液晶表示装置にも、本発明の構成は当然利用可能である。第1の電極上に設ける絶縁膜とカラーフィルターを併用することも当然可能である。
【0092】
本発明の液晶表示装置では、第1、第2の基板のどちらを視認側とするか特に限定していないが、視認側と反対側のガラス基板上に反射板を設ける構成にも本発明は当然適用可能である。
【0093】
【発明の効果】
本発明によれば、基板に駆動回路を実装するまでの間は、基板上の電極を絶縁膜が覆っている。駆動回路の電極を多少隆起させることにより、導電性鋭角体が駆動回路の電極と基板上の電極との間に挟まれて絶縁膜を突き破るので、その領域のみ絶縁膜を貫通し、貫通部は駆動回路で覆われるとともに、電極の他の部分は引き続き絶縁膜が覆っている。すなわち、基板の電極は、駆動回路の実装の前後を通じて、絶縁膜で被覆されているか、駆動回路で覆われているかしており、電極に直接ゴミ、汚染物が接触することがない。これにより電極の電気的腐蝕(電蝕)を著しく低減することができる。
【0094】
さらに、前記導電性鋭角体が、一方では駆動回路の電極、他方では基板上の電極にめり込むことにより、各電極を被覆する汚れや薄膜絶縁体を貫通して、各電極と導電性鋭角体との電気的接続を低抵抗にでき、表示品質の改善と安定化ができる。
【0095】
さらに、駆動回路のバンプ電極表面に凹凸を形成し、凸部が基板上の絶縁膜にめり込む構成を採用することにより、導電性鋭角体を介することなく、駆動回路の電極と基板の電極とを絶縁膜を貫通して直接接続することが可能となる。
【0096】
また、駆動回路の電極と基板の電極を接続するのに、駆動回路の電極側は球状あるいは楕円体状の導電粒と電気的に接続し、前記導電粒と導電性鋭角体も相互に接触して電気的に接続するとともに、基板上の絶縁膜を導電性鋭角体が貫通して、導電性鋭角体と基板の電極との電気的接続を達成する。この際、駆動回路の電極が導電性鋭角体によって破損することが防がれるため、信頼性の高い接続が可能となる。さらに、導電粒に弾性体を利用することにより、両電極間を加圧する構成が可能となり、電気的接続を安定にできる。
【0097】
上記の効果は、フレキシブル基板と液晶表示パネル基板との接続においても同様である。フレキシブルプリント基板は駆動回路のシリコン基板に比較して柔らかいため、液晶表示パネル基板の電極に接続する部分の電極の硬度を従来よりも高めることにより、基板上に設ける絶縁膜を導電性鋭角体により簡単に貫通できて、安定な電気的接続が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の液晶表示装置の第1の実施形態の断面図である。
【図2】本発明の液晶表示装置の第2の実施形態の断面図である。
【図3】本発明の液晶表示装置の第3の実施形態の断面図である。
【図4】本発明の液晶表示装置の第4の実施形態の断面図である。
【図5】本発明の液晶表示装置の第5の実施形態の断面図である。
【図6】本発明の液晶表示装置の第6の実施形態の断面図である。
【図7】従来の液晶表示装置の平面図である。
【図8】従来の液晶表示装置の断面図である。
【図9】従来の液晶表示装置の別の断面図である。
【符号の説明】
1 第1の基板
2 第1の電極
3 第1の出力電極
4 第1の入力電極
6 第2の基板
7 第2の電極
8 第2の出力電極
9 第2の入力電極
10 回路部
11 シール材
12 封孔材
13 液晶層
14 絶縁膜
15 第1の駆動回路
16 第2の駆動回路
17 多面体材料
18 第1の導電性鋭角体
19 第2の導電性鋭角体
20 保護樹脂
21 バンプ電極
22 バンプ機能表面
23 第1の導電粒
24 第1の異方性導電性フィルム
25 導電性ペースト
26 第2の導電粒
27 第2の異方性導電性フィルム
28 表示領域
31 フレキシブルプリント基板
32 FPC上接続電極
33 FPC上回路電極
35 FPC上接続電極凹部
36 FPC上接続電極凸部
37 FPC上導電性鋭角体
38 FPC上導電性鋭角体被覆層
41 第1の絶縁膜破壊部
42 第2の絶縁膜破壊部
44 熱硬化性樹脂

Claims (9)

  1. 第1の基板と第2の基板を所定の間隙を置いて対向させ、該間隙に液晶層を挟み、第1の基板上に設ける第1の電極と第2の基板上に設ける第2の電極に所定の信号を印加する駆動回路をいずれかの基板上に実装してなる液晶表示装置において、
    駆動回路を実装する基板表面にて電極が駆動回路と重なる領域に絶縁膜を設け、
    駆動回路に設けるバンプ電極と基板の電極との間に、導電性鋭角体を配置し、
    該導電性鋭角体は該絶縁膜を貫通して駆動回路のバンプ電極と基板の電極との電気的接続を達成し、
    該導電性鋭角体が絶縁膜を貫通する部分以外は前記絶縁膜が残留することを特徴とする液晶表示装置。
  2. 第1の基板と第2の基板を所定の間隙を置いて対向させ、該間隙に液晶層を挟み、第1の基板上に設ける第1の電極と第2の基板上に設ける第2の電極に所定の信号を印加する駆動回路をいずれかの基板上に実装してなる液晶表示装置において、
    駆動回路を実装する基板表面にて電極が駆動回路と重なる領域に絶縁膜を設け、
    駆動回路に設けるバンプ電極が該絶縁膜を貫通して基板の電極と、直接、電気的接続を達成し、
    該バンプ電極が絶縁膜を貫通する部分以外は前記絶縁膜が残留することを特徴とする液晶表示装置。
  3. 第1の基板と第2の基板を所定の間隙を置いて対向させ、該間隙に液晶層を挟み、第1の基板上に設ける第1の電極と第2の基板上に設ける第2の電極に所定の信号を印加する駆動回路をいずれかの基板上に実装してなる液晶表示装置において、
    駆動回路を実装する基板表面にて電極が駆動回路と重なる領域に絶縁膜を設け、
    前記駆動回路のバンプ電極およびこれと電気的接続する電極のある基板領域の間に、バンプ電極側より球状の導電粒と導電性鋭角体をこの順に配置し、
    該導電性鋭角体は該絶縁膜を貫通し、該球状の導電粒を介して駆動回路のバンプ電極と基板の電極との電気的接続を達成し、
    該導電性鋭角体が絶縁膜を貫通する部分以外は前記絶縁膜が残留することを特徴とする液晶表示装置。
  4. 前記駆動回路のバンプ電極は、基板の電極に対向する表面が凹凸を有する機能表面であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一に記載する液晶表示装置。
  5. 第1の基板と第2の基板を所定の間隙を置いて対向させ、該間隙に液晶層を挟み、第1の基板上に設ける第1の電極と第2の基板上に設ける第2の電極に、いずれかの基板上における駆動回路の有無に応じて駆動回路を経由するかまたは経由することなく、所定の信号を印加するフレキシブルプリント基板をいずれかの基板上に実装してなる液晶表示装置において、
    フレキシブルプリント基板を実装する基板表面にて電極がフレキシブルプリント基板と重なる領域に絶縁膜を設け、
    フレキシブルプリント基板上に設けるFPC上接続電極と基板の電極との間に、導電性鋭角体を配置し、
    該導電性鋭角体は該絶縁膜を貫通し、FPC上接続電極と基板の電極との電気的接続を達成し、
    該導電性鋭角体が絶縁膜を貫通する部分以外は前記絶縁膜が残留することを特徴とする液晶表示装置。
  6. 基板にフレキシブルプリント基板を接続する際の加圧により、前記導電性鋭角体がFPC上接続電極に埋め込まれていることを特徴とする請求項5に記載する液晶表示装置。
  7. 第1の基板と第2の基板を所定の間隙を置いて対向させ、該間隙に液晶層を挟み、第1の基板上に設ける第1の電極と第2の基板上に設ける第2の電極に、いずれかの基板上における駆動回路の有無に応じて駆動回路を経由するかまたは経由することなく、所定の信号を印加するフレキシブルプリント基板をいずれかの基板上に実装してなる液晶表示装置において、
    フレキシブルプリント基板を実装する基板表面にて電極がフレキシブルプリント基板と重なる領域に絶縁膜を設け、
    前記フレキシブルプリント基板のFPC上接続電極およびこれと電気的接続する電極のある基板領域の間に、FPC上接続電極側より球状の導電粒と導電性鋭角体をこの順に配置し、
    該導電性鋭角体は該絶縁膜を貫通し、該球状の導電粒を介してフレキシブルプリント基板上のFPC上接続電極と基板の電極との電気的接続を達成し、
    該導電性鋭角体が絶縁膜を貫通する部分以外は前記絶縁膜が残留することを特徴とする液晶表示装置。
  8. 前記フレキシブルプリント基板のFPC上接続電極は、基板の電極に対向する表面が凹凸を有する機能表面であることを特徴とする請求項5乃至7のいずれか一に記載する液晶表示装置。
  9. 前記絶縁膜を設ける領域を、電極が駆動回路またはフレキシブルプリント基板と重なる領域から、その周囲の電極形成領域、さらには基板全面に拡張したことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一に記載する液晶表示装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2012161027A1 (ja) * 2011-05-20 2012-11-29 シャープ株式会社 表示モジュール
JP2014149994A (ja) * 2013-02-01 2014-08-21 Denso Corp 表示装置の製造方法

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