JP2005042204A - ポリプロピレン繊維の製造法 - Google Patents

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Abstract

【課題】改良された手触りを有するエチレン−プロピレンコポリマー繊維を提供する。
【解決手段】2〜12モル%の範囲内のランダムエチレン含有率を有するエチレンとアイソタクチックポリプロピレンのランダムコポリマーとして特徴付けられるエチレン−プロピレンコポリマーから形成された繊維の製造方法。コポリマーのプロピレン含有率は少なくとも90%メソダイアドのアイソタクチシティを有することができる。コポリマーを溶融状態に加熱し、次いで押出して繊維予備成形物を形成させる。繊維予備成形物を少なくとも500m/分の紡糸速度に付す。この後該紡糸された繊維予備成形物を1:1〜6:1の範囲内の延伸速度で延伸してエチレン−プロピレンコポリマーの連続繊維を製造する。特定のエチレン−プロピレンコポリマーは6〜8%の範囲内のエチレン含有率を有する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エチレン−プロピレンコポリマーから形成された繊維に関するものであり、そして更に特定的には、このような繊維及びそれらの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
【0003】
【特許文献1】米国特許第4,794,096号
【0004】
【特許文献2】米国特許第4,975,403号
【0005】
【特許文献3】米国特許第5,243,002号
【0006】
【特許文献4】カナダ特許出願第2,178,104号
【0007】
【特許文献5】米国特許第4,298,718号
【0008】
【特許文献6】米国特許第4,544,717号
【0009】
【特許文献7】米国特許第4,701,432号
【0010】
【特許文献8】米国特許第4,808,561号
【0011】
【特許文献9】米国特許第5,242,876号
【0012】
【特許文献10】米国特許第5,308,811号
【0013】
【特許文献11】米国特許第5,444,134号
【0014】
【特許文献12】米国特許第4,560,734号
【0015】
【特許文献13】米国特許第5,318,734号
【0016】
【特許文献14】米国特許第5,908,594号
【0017】
【特許文献15】米国特許第4,909,975号
【0018】
【特許文献16】米国特許第5,272,003号
アイソタクチックポリプロピレンはポリマー鎖の立体規則性により特徴付けられうる多数の結晶性ポリマーの1つである。主としてシンジオタクチシティ及びアイソタクチシティにより特徴付けられる種々の立体特異的構造関係は種々のモノマーの立体規則性ポリマーの形成に関与することができる。立体特異的成長はエチレン系不飽和モノマー、例えばC+α−オレフィン、1−ジエン、例えば、1,3−ブタジエン、置換されたビニル化合物、例えば、ビニル芳香族化合物、例えば、スチレン又は塩化ビニル、塩化ビニル、ビニルエーテル、例えば、アルキルビニルエーテル、例えば、イソブチルビニルエーテル又はアリールビニルエーテルの重合において適用することができる。立体特異的ポリマー生長は多分アイソタクチック又はシンジオタクチック構造のポリプロピレンの製造において最も重要である。
【0019】
アイソタクチックポリプロピレンは通常繊維の製造に使用され、この繊維の製造においてはポリプロピレンを加熱し、次いで1つ又はそれより多くのダイを通して押出して繊維予備成形物(preform)を製造し、これを紡糸及び延伸(drawing)操作により加工して所望の繊維製品を製造する。アイソタクチックポリプロピレンの構造は、ポリマーの主鎖の同じ側にある連続するプロピレンモノマー単位の第三級炭素に結合したメチル基により特徴付けられる。即ち、メチル基はすべてポリマー鎖の上又は下にあるものとして特徴付けられる。アイソタクチックポリプロピレンは下記の化学式により示すことができる。
【0020】
【化1】
Figure 2005042204
【0021】
アイソタクチック及びシンジオタクチックポリプロピレンの如き立体規則性ポリマーはフィッシャーの投影式によって特徴付けることができる。フィッシャーの投影式を使用すると、式(2)により示されるとおりアイソタクチックポリプロピレンの立体化学的配列は下記の如く記載される。
【0022】
【化2】
Figure 2005042204
【0023】
構造を記述する他の方法はNMRの使用による。アイソタクチックペンタド(isotactic pentad)についてのBoveyのNMR命名法は...mmmm...であり、ここで各“m”は「メソ」ダイアド(“meso”diad)又はポリマー鎖の面の同じ側の連続するメチル基を表す。当該技術分野で知られているとおり、鎖の構造のいかなる逸脱(deviation)又は反転(inversion)もポリマーのアイソタクチシティの程度及び結晶化度を低下させる。
【0024】
アイソタクチックポリオレフィンを製造する触媒は[特許文献1]及び[特許文献2]に開示されている。これらの特許は、オレフィンを重合してアイソタクチックポリマーを形成させそして高度にアイソタクチックなポリプロピレンの重合に特に有用なキラルな、立体剛性(stereorigid)メタロセン触媒を開示している。例えば、前記[特許文献1]に開示されているとおり、メタロセン配位子における立体剛性はシクロペンタジエニル基の間で延びている構造架橋(structural bridge)によって付与される。この特許に特定的に開示されているのは下記式
R″(C(R′)HfQp (3)
により特徴付けられうる立体規則性ハフニウムメタロセンである。式(3)において、(C(R′))はシクロペンタジエニル又は置換されたシクロペンタジエニル基であり、R′は独立に水素又は1〜20個の炭素原子を有するヒドロカルビル基であり、そしてR″はシクロペンタジエニル環の間で延びている構造架橋である。Qはハロゲン又は炭化水素基、例えば、1〜20個の炭素原子を有するアルキル、アリール、アルケニル、アルキルアリール又はアリールアルキルでありそしてpは2である。
【0025】
上記したメタロセン触媒の如きメタロセン触媒は、いわゆる「中性メタロセン」として使用することができ、その場合にアルモキサン、例えば、メチルアルモキサンを共触媒として使用し、又はいわゆる「カチオン性メタロセン」として使用することができ、このカチオン性メタロセンは安定な非配位性アニオンを含みそして通常はアルモキサンの使用を必要としない。例えば、シンジオ特異的カチオン性メタロセンは、Razaviへの[特許文献3]に開示されている。そこに開示されているとおり、メタロセンカチオンは、正に帯電した配位性遷移金属原子に結合している立体的に異なる環構造を有するカチオン性メタロセン配位子により特徴付けられる。メタロセンカチオンは安定な非配位性対アニオンと会合している。同様な関係がアイソ特異的メタロセンについて成立しうる。
【0026】
Peifferへの[特許文献4]は、密に置換されたビス(インデニル)配位子構造を含むアイソ特異的触媒の存在下に製造されるプロピレンポリマー及び二軸延伸ポリプロピレンフイルムの形成におけるこのようなポリマーの使用を開示している。[特許文献4]に記載の如く、使用されるポリマーは好ましくは3未満の非常に狭い分子量分布を有しそして明瞭な均一な融点を有する。各場合に、配位子構造はインデニル構造のシクロペンチル部分(2位置における)及びインデニル構造の芳香族部分の両方において置換されている。三置換された構造が好ましいと思われ、そして相対的にあまり嵩ばらない置換基が、2−メチル、4−フェニル置換された配位子又は2−エチル、4−フェニル置換された配位子の場合に使用される。
【0027】
α−オレフィンの重合において使用される触媒は、担持触媒として又はときには均一系触媒と呼ばれる非担持触媒として特徴付けることができる。メタロセン触媒は非担持触媒又は均一系触媒として使用されるが、下記する如く担持触媒成分において使用することもできる。従来担持触媒は、いわゆる「慣用の」チーグラー−ナッタ触媒、例えば、Myer等への[特許文献5]及び[特許文献6]に開示されているとおり、活性二塩化マグネシウム上に担持された四塩化チタンである。Myerの[特許文献6]に開示されている担持触媒成分は、「活性な」無水ジハロゲン化マグネシウム、例えば、二塩化マグネシウム又は二臭化マグネシウム上に担持された四塩化チタンを包含する。[特許文献5]における担持触媒成分は、アルキルアルミニウム化合物、例えば、トリエチルアルミニウム(TEAL)の如き共触媒と共に使用される。[特許文献6]は種々のアミン、ホスフェン、エステル、アルデヒド及びアルコールの形態を取ることができる電子供与体化合物を含むこともできる同様な化合物を開示する。
【0028】
メタロセン触媒は一般に均一系触媒として使用するために提唱されるが、担持されたメタロセン触媒を提供することも当該技術分野では知られている。Welbornへの[特許文献7]及び[特許文献8]に開示されているとおり、メタロセン触媒成分は担持触媒の形態で使用することができる。[特許文献7]に記載の如く、担体はタルク、無機酸化物又は樹脂状担持物質、例えばポリオレフィンの如きいかなる担体であってもよい。特定の無機酸化物は、シリカ及びアルミナを包含し、これらは単独で使用されるか又は他の無機酸化物、例えば、マグネシア、ジルコニア等と組み合わせて使用される。非メタロセン遷移金属化合物、例えば、四塩化チタンも担持触媒成分中に組み込まれる。[特許文献8]は、担持物質と組み合わせたメタロセン及びアルモキサンの反応により生成する不均一系触媒を開示している。均一系メタロセン成分と、「慣用の」担持されたチーグラー−ナッタ触媒、例えば、担持された四塩化チタンであることができる不均一系成分の両方を具現する触媒系がShamshoum等の[特許文献9]に開示されている。担持されたメタロセン触媒を含む種々の他の触媒系がSuga等への[特許文献10]及びMatsumotoへの[特許文献11]に開示されている。
【0029】
延伸されたポリプロピレン繊維の製造に通常に使用されるポリマーは、通常は例えばMyer等への前記した特許に開示されているタイプの慣用のチーグラー−ナッタ触媒の使用により製造される。Fujishitaへの[特許文献12]及びKozullaへの[特許文献13]は四塩化チタンをベースとするアイソタクチックポリプロピレンにより製造されたポリプロピレンから加熱、押出、溶融紡糸及び延伸による繊維の形成を開示する。特に、Kozullaへの特許に開示されているとおり、このような繊維を形成するのに使用するための好ましいアイソタクチックポリプロピレンは重量平均分子量(M)対数平均分子量(M)の比により決定して約5.5又はそれより大きい相対的に広い分子量分布(略号MWD)を有する。Kozulla特許に開示されているとおり、好ましい分子量分布、M/Mは少なくとも7である。
【0030】
アイソ特異的メタロセン触媒の使用により製造されるアイソタクチックポリプロピレンから形成されたポリプロピレン繊維の製造方法は、Gownder等への[特許文献14]に開示されている。Gownderに開示されているとおり、ポリプロピレンは0.5〜2%の2−1挿入(2−1 insertions)により特徴付けられそして少なくとも95%メソダイアドのアイソタクチシティを有する。これは断続的ヘッド−ツ−ヘッド挿入(intemittent head−to−head insertions)を生じさせて、幾分変動し得る融点をもたらすランダムエチレン/プロピレンコポリマーの性質において挙動するポリマー構造を与える。得られる繊維は、機械的性質及び機械速度を包含する機械操作性に関して良好な特性を有する。
【0031】
アイソタクチックポリプロピレンの如き立体規則性プロピレンホモポリマーから形成される繊維の外に、α−オレフィンコポリマー又は合成樹脂繊維で製造された繊維は、α−オレフィンコポリマーから形成することもできる。かくして、Sawyer等への[特許文献15]は、エチレン−C〜C12α−オレフィンコポリマーから形成された繊維の製造を開示する。Sawyerの方法では、エチレンと共重合されるα−オレフィンコモノマーはC〜C12α−オレフィンであり、好ましくはC〜Cα−オレフィンであり、一オクテン(one octene)が特に好ましい。エチレンと共重合されるα−オレフィンコモノマー又はコモノマーの混合物は通常約1〜30重量%の量で存在する。特記しない限り、エチレン−α−オレフィンコポリマーのエチレン含有率はSawyerで使用されたコポリマーにおいて約70〜99%の範囲内にあることができる。
【0032】
【課題を解決する手段】
本発明に従えば、エチレン−プロピレンコポリマーから形成される繊維の製造方法が提供される。本発明の実施において、2〜12モル%の範囲内のランダムエチレン含有率を有するエチレンとアイソタクチックポリプロピレンのランダムコポリマーが提供される。コポリマーのプロピレン含有率は好ましくは少なくとも90%メソダイアドのアイソタクチシティを有する。コポリマーを溶融状態に加熱し、次いで押出して繊維予備成形物を形成させる。繊維予備成形物を好ましくは少なくとも500m/分の紡糸速度に付す。この後紡糸された繊維予備成形物を1:1〜6:1の範囲内の延伸比で延伸してエチレン−プロピレンコポリマーの連続繊維を製造する。好ましくは、エチレン−プロピレンコポリマーは3〜8%範囲内の、更に好ましくは6〜8%の範囲内のエチレン含有率を有する。
【0033】
【発明の詳しい説明】
本発明の繊維製品は、より詳細に下記に記載のとおり、特定の立体配置のポリオレフィンポリマーを使用しそしてFourneの繊維紡糸方法の如き適当な溶融紡糸方法を使用することにより形成される。本発明に従うアイソタクチック構造のエチレン−プロピレンコポリマーの使用は、繊維形成工程の間中使用される延伸速度及び延伸比によって強度、靭性及び「手触り」の如き所望の繊維特性と相関されうるポリマー構造を与える。
【0034】
結果として、改良された「手触り」はエチレン−プロピレンコポリマーのエチレン含有率と関連した改良された熱的結合特性による、より軟質の布の点から特徴付けることができる。本発明で使用されるエチレン−プロピレンコポリマーは対応するホモポリマーより低い温度で結合させることができ、かくしてより軟質の布をもたらす。
【0035】
本発明に従って製造される繊維は、当業者により理解されるとおり、Fourneの溶融紡糸法の如き適当な溶融紡糸法により形成させることができる。Fourne繊維紡糸機械の使用においては、典型的にはペレットの形態にあるエチレン−プロピレンコポリマーを適当な供給源から送り、そして約140°〜180℃の範囲内の適当な押出温度に加熱し、次いで計量ポンプにより紡糸押出機に送る。このようにして形成された繊維予備成形物を空気中で冷却し、次いで1個又はそれより多くのゴデットを通して、所望の紡糸速度、典型的には約500〜1500m/分で操作される紡糸ロールに適用する。このようにして形成されたフィラメントを紡糸ロールから延伸ロールに延伸し、延伸ロールは延伸された繊維を製造するために実質的に高められた速度で操作される。延伸速度は通常約500〜4000m/分の範囲にありそして紡糸ゴデットに対して通常1:1〜6:1の範囲内の所望の延伸比を与えるように操作される。
【0036】
本発明を実施するのに使用することができる適当なFourne繊維紡糸機械は図1に例示される。ランダムコポリマーをホッパー14から熱交換器16に通し、そこでコポリマーペレットを押出温度に加熱し、次いで計量ポンプ18(紡糸ポンプとも呼ばれる)により紡糸押出機20(紡糸パックとも呼ばれる)に通す。ホッパー14から紡糸パック20までの機械の部分をまとめて押出機12と呼ぶ。このようにして形成された繊維予備成形物24を冷却カラム(quench column)22において空気中で冷却し、次いで紡糸仕上げ機26に通す。次いで集められた繊維を1個又はそれより多くのゴデットを通して、この態様ではロール28として例示された(まとめてゴデット1とも呼ばれる)引き取りロール(take−away roll)に適用する。本発明では、これらのロールを所望の引き取り速度(G1速度とも呼ばれる)、約500〜1500m/分で操作する。このようにして形成されたフィラメントを紡糸ロールから延伸ロール30(まとめてゴデット2とも呼ばれる)へと延伸し、この延伸ロール30は延伸された繊維を製造するために実質的に高められた速度(延伸速度又はG2速度)で操作される。延伸速度は通常約500〜4,000m/分の範囲内にありそして引き取りゴデットに対して通常1:1〜6:1の範囲内の所望の延伸比を与えるように操作される。1つの態様では、紡糸されそして延伸された繊維をけん縮加工機(texturizer)32に通し、次いで巻取機34に巻き取る。例示された態様及び説明は十分に配向された糸(fully oriented yarn)の紡糸及び延伸を包含するが、同じ装置を部分的に配向した糸を製造するのに使用することもできる。この場合には、延伸工程を省き、押出機から糸を紡糸する行為のみ残す。この工程は、しばしば巻取機34を直接次の紡糸仕上げ機26に接続することにより達成されそして延伸ロール30をバイパスすることを伴う。押出機から糸を巻取/紡糸する力はある応力及び伸びを生じ、糸を部分的に配向する(orienting)が、完全な延伸プロセスの十分な利点を与えない。本発明で使用するための適当な繊維紡糸方法の更なる説明については、前記した[特許文献16]及び[特許文献13]を参照されたい。これらの特許の全体の開示は引用により本明細書に加入される。
【0037】
前記したとおり、ポリプロピレン繊維の形成における好ましい実施は、担持されたチーグラー−ナッタ触媒、即ち、二塩化マグネシウムの如き結晶性支持体上に担持された四塩化ジルコニウム又はチタンの如き触媒により製造された立体規則性アイソタクチックポリプロピレンから繊維を製造することであった。別の方法はアイソ特異的メタロセンにより製造されたポリプロピレンを使用することであった。
【0038】
本発明は、前記した[特許文献16]及び[特許文献13]及び[特許文献4]に開示されたアイソ特異的メタロセンの如きアイソ特異的メタロセンの存在下に製造されたエチレン−プロピレンコポリマーにより行うことができる。別法として、本発明は、インデニル基が4、5、6及び7位置で水素化されうることを除いて、近位で一置換されている及びさもなければ未置換のインデニル構造に基づくアイソ特異的メタロセンにより製造されたエチレン−プロピレンコポリマーを使用することにより行うことができる。しかしながら、好ましくは、本発明は、Myer等への前記した特許に開示されたタイプの担持されたチーグラー−ナッタ触媒上でエチレンとプロピレンの混合物の触媒作用により製造されたエチレン−プロピレンコポリマーにより行われる。
【0039】
本発明は、有意な量のエチレンを含むプロピレンエチレンランダムコポリマーの使用を含むが、ランダムコポリマーにおいて約12%以下のエチレンを含む。
かくして、本発明は、α−オレフィンコモノマーに対して実質的により少ない量のエチレンを使用する点及びSawyerの方法で好ましい相対的に高い分子量のα−オレフィン、特にオクテンと対照的にプロピレンを使用する点で、Sawyer等への前記した特許に見いだされる如き慣用の先行技術の教示と対照的に進行する。しかしながら、下記するとおり、これらの差にもかかわらず、本発明は相対的に細いデニールの繊維及びより粗いデニールの繊維を製造するのに使用することができる。
【0040】
本発明の好ましい態様では、エチレン−プロピレンコポリマーは2〜12モル%の範囲内の量のエチレンを含有する。多くの場合、エチレン含有率は約2〜10%、好ましくは3〜8モル%の範囲内にあるであろう。エチレンの好ましい下限は約4モル%である。多くの場合に、下記する如くより軟質の「手触り」の所望の特性を与えるのに幾分より高いエチレン含有率が望まれそしてこの場合にエチレン含有率は約6〜8モル%の範囲内にあるであろう。
【0041】
前記したとおり、メタロセン型触媒は本発明のエチレン−プロピレンコポリマーを製造するのに使用することができるけれども、好ましい触媒はMyerへの前記特許に開示されたタイプの担持されたチーグラー−ナッタである。好ましい担持されたチーグラー−ナッタ触媒は、ハロゲン化マグネシウム又はアルコキシマグネシウム支持体上に担持されたV族又はVI族ハロゲン化物である。特定の遷移金属ハロゲン化物は二塩化マグネシウム又はジエトキシマグネシウム又はそれらの混合物、即ちマグネシウムエトキシクロリド上に担持されたチタン、ジルコニウム、ハフニウム又はバナジウムテトラハライドである。担持されたチーグラー−ナッタ触媒は内部電子供与体と共に使用することができ、これは特に好ましい。特に適当な担持されたチーグラー−ナッタ触媒は、内部電子供与体としてジブチルフタレートを使用するジエトキシマグネシウム、エトキシマグネシウムクロリド又は二塩化マグネシウム上に担持された四塩化チタンである。担持されたチーグラー−ナッタ触媒はトリアルキルアルミニウムの如き共触媒と組み合わせて使用され、特に、トリエチル又はトリメチルアルミニウムとの組合せが特に好ましい。エチレンとプロピレンを共重合してエチレン−プロピレンランダムコポリマーに達する過程において外部電子供与体を使用することは、通常本発明を実施する際に望ましいであろう。使用される典型的な電子供与体は有機シラン、特にジフェニルジメトキシシランの如き有機ケイ素化合物を包含する。外部電子供与体は、ランダムコポリマーにおける有意な量のエチレンモノマーにもかかわらず高度に立体規則性のポリマーを促進する作用をする。この性質の触媒は下記する実験作業で使用された。
【0042】
本発明で使用されるエチレン−プロピレンランダムコポリマーの製造において、プロピレン及びエチレンの両方を重合反応器、典型的には連続型反応器に、担持された触媒と共に供給する。チーグラー−ナッタアイソ特異的触媒を使用する場合に、触媒は、通常プロピレン重合よりもエチレン重合に対して幾分より活性であろう。かくして、所望のエチレン−プロピレンランダムコポリマーが8%のエチレン含有率を有する場合には、反応器に供給されるコモノマー混合物はエチレン約7%及びプロピレン93%を含有し、8%のエチレン及び92%のプロピレンのランダムコポリマーを生成する。
【0043】
前記の説明から認識されるとおり、本発明で使用されるエチレン−プロピレンランダムコポリマーは下記式
(CHCH(CHCH−CH) (4)
により特徴付けることができる。式4において、mは約88〜98の範囲内の値でありそしてnは2〜12の範囲内の値であろう。
【0044】
本発明で使用されるコポリマーのアイソタクチックプロピレンポリマー構造は主として典型的にはアイソタクチックポリプロピレンにおいて見いだされる1−2挿入により特徴付けられるであろう。アイソタクチックプロピレンセグメントは典型的には正常のnmダイアドよりはむしろrをもたらす時折の誤りを含むが、ポリプロピレンセグメントが少なくとも90%メソダイアドのメソダイアドによって測定されるアイソタクチシティを有することは本発明を実施するのに好ましい。エチレンモノマーは、上記したとおり、ポリマー鎖中にランダムに挿入される。
【0045】
本発明の特定の態様を説明してきたが、その修正が当業者に示唆されうることが理解されそして特許請求の範囲の範囲内に入るすべてのこのような修正を包含することを意図する。
【0046】
本発明の主なる特徴及び態様は以下のとおりである。
【0047】
1.(a)2〜12モル%の範囲内のエチレン含有率を有するエチレンとアイソタクチックポリプロピレンのランダムコポリマーを用意し、
(b)該コポリマーを溶融状態に加熱しそして該溶融したコポリマーを押出して繊維予備成形物を形成させ、そして
(c)該繊維予備成形物を紡糸し、次いで該繊維予備成形物を1〜6の範囲内の延伸比で延伸して連続的エチレンプロピレンコポリマー繊維を製造する、
ことを含んでなるエチレンプロピレンコポリマーから形成された繊維の製造方法。
【0048】
2.該エチレン−プロピレンランダムコポリマーが4〜10モル%の範囲内のエチレン含有率を有する上記1に記載の方法。
【0049】
3.該コポリマーが、担持された不均一チーグラー−ナッタ触媒の存在下にプロピレンとエチレンの重合により製造される上記2に記載の方法。
【0050】
4.該エチレン−プロピレンコポリマーが6〜8モル%の範囲内のエチレン含有率を有する上記1に記載の方法。
【0051】
5.該コポリマーが担持された不均一アイソ特異的チーグラー−ナッタ触媒の存在下にプロピレンとエチレンの重合により製造される上記1に記載の方法。
【0052】
6.該担持されたチーグラー−ナッタ触媒が、ジエトキシマグネシウム、マグネシウムエトキシクロリド、二塩化マグネシウム及びそれらの混合物よりなる群から選ばれる支持体上に担持された四塩化チタンである上記5に記載の方法。
【0053】
7.エチレン−プロピレンコポリマーがアイソ特異的メタロセン触媒の存在下にエチレンとプロピレンの共重合により製造される上記1に記載の方法。
【0054】
8.該エチレンプロピレンコポリマーのプロピレン含有率が少なくとも90%メソダイアドのアイソタクチシティにより特徴付けられる上記1に記載の方法。
【0055】
9.該コポリマーを140〜180℃の範囲内の温度に加熱し、次いで押出して該繊維予備成形物を形成させる上記1に記載の方法。
【0056】
10.該繊維が少なくとも2グラム/デニールの靭性を有する上記1に記載の方法。
【0057】
11.該繊維予備成形物を0.5〜15デニール/繊維の範囲内の繊維を製造するのに有効な延伸比で延伸する上記1に記載の方法。
【0058】
12.該繊維を1〜8デニール/繊維の範囲内の繊度に延伸する上記11に記載の方法。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施するのに使用するための適当なタイプのFourne繊維紡糸機械及び延伸ラインの略図である。

Claims (1)

  1. (a)2〜12モル%の範囲内のエチレン含有率を有するエチレンとアイソタクチックポリプロピレンのランダムコポリマーを用意し、
    (b)該コポリマーを溶融状態に加熱しそして該溶融したコポリマーを押出して繊維予備成形物を形成させ、そして
    (c)該繊維予備成形物を紡糸し、次いで該繊維予備成形物を1〜6の範囲内の延伸比で延伸して連続的エチレンプロピレンコポリマー繊維を製造する、ことを含んでなるエチレンプロピレンコポリマーから形成された繊維の製造方法。
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