JP2005040862A - アーク溶接および溶接機の溶接過程の制御方法 - Google Patents

アーク溶接および溶接機の溶接過程の制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ACパルス溶接方法における1つのパルスのピーク部分を調節して、溶接過程の所望の熱または力率を制御する。
【解決手段】溶接電流および溶接電圧のリアルタイム力率を計算するためのプログラムを含むデジタルプロセッサを有するコントローラを備えた電源であり、プログラムは、上記電源の実効溶接電圧と実効溶接電流と平均電力とを計算するアルゴリズムを含む電源と、実効電流を実効電圧でかけて実効電力レベルを生成する回路と、平均電力を実効電力で割って、上記電源の実際のリアルタイム力率を表す値を形成する回路と、上記力率を所与のレベルで維持するために上記バックグラウンド電流を調節する回路とを具備する。
【選択図】図1

Description

本発明は、アーク溶接の分野に関し、より具体的には、新規のアーク溶接機および溶接機によって行われる溶接過程を制御するためのシステムおよび方法に関する。
本発明は、電極と工作物との間でアーク溶接過程を行うためのアーク溶接機に関し、溶接過程は、連続した電流波形から構成される。そのような電流波形は、少なくとも18kHzの周波数で発生する多数の個別電流パルスによって形成され、電流パルスの各々の大きさは、波形設定器または波形発生器によって制御される。この種類のアーク溶接機において、波形発生器または波形設定器は、デジタルパルス幅モジュレータを、普通はコントローラDSPのプログラムを、デジタル式に制御する。パルス幅モジュレータは、高速スイッチング型電源、例えばインバータのスイッチングを制御する。アーク溶接機で実行されるこの波形制御技術は、オハイオ州クリーブランド(Cleveland, Ohio)のリンカーン・エレクトリック社(Lincoln Electric Company)によって開発されており、特許文献1に全体として開示されている。特許文献1は、波形発生器または波形設定器の出力によって決定される一連の制御された波形を含む溶接過程を制御するための、インバータ等の高速スイッチング型電源を例示するバックグラウンドとして参照によって本願に組み込まれる。
本発明は、溶接電流または溶接電圧のいずれかの二乗平均平方根および平均電力を得るための埋め込みアルゴリズムに関与する。本発明にシステムされる種類の埋め込みシステムプログラミングの概念は、一般に非特許文献1の記事に開示されている。1998年2月に発行されたこの記事は、アーク溶接機に関連する標準コントローラのデジタル信号プログラマーに使用されるバックグラウンド技術を例示するとして参照によって本願に組み込まれる。2001年11月付けの非特許文献2の記事も参照によって本願に組み込まれる。
先行する特許および文献に例示されているように、アーク溶接は、これまで、溶接機の電源の操作を制御するために平均溶接電圧および平均溶接電流を使用してきている。デジタルコントローラは、ノーマルパルス幅モジュレータの操作を方向づける波形発生器または波形設定器を制御するためのデジタル信号プロセッサ(DSP)を含む。この装置は、溶接過程を行うために溶接機によって連続して使用される波形を形成する。溶接機は、フィードバックループによって平均溶接電流等の平均値へ出力電流または電圧を規制する。「スプレー」領域で溶接している定電圧過程用に、平均電流は、溶接過程の正確な尺度である。しかし、パルス溶接において、平均電流および平均電圧は、蒸着速度、熱ゾーンおよび浸透を含む溶接過程の結果を正確には反映しない。これは、時間の25%に500アンペアを有し時間の75%に100アンペアのバックグラウンド電流を有するものが200アンペアの出力電流を有するような、理想パルス溶接過程の例によって説明される。しかし、溶接過程の平均電流は単に蒸着速度を示すものであり、溶接過程の正確な熱投入を反映しない。結果として、溶接過程が一連の繰り返し波形、例えば、A.C.溶接またはパルス溶接によって制御されるときには、平均電流値は、熱投入を制御することができない。最近では、溶接過程は、非常に複雑になってきており、今や、多数の連続した波形、例えば、A.C.電流またはパルス電流に関与することが多く、そのため、溶接過程用のフィードバック制御の古い技術は完全に正確ではなく、溶接の知識のある人によって、特に、特許文献1に示されるような溶接機を使用する新しい波形溶接手順に知識のある人によって、かなりの量の現場操作を必要とする。波形発生器およびインバータ等の高速スイッチング型電源を使用するパルス溶接の出現で得られた溶接熱は、トライアルアンドエラーによって調節されている。多すぎる熱は、特に薄い金属溶接では、金属を溶解する。このようにして、溶接エンジニアは、平均電流および平均電圧を調節して、溶け落ちが理論的に排除されるレベルまで熱投入を溶接過程へ提供する。しかし、この手順は、純粋スプレー型溶接過程のみに適用可能であった。平均電流および平均電圧によって熱を制御するこの手順は、波形を変えて溶接過程を制御するアーク溶接機の新しい生成には適用することはできなかった。これは、本発明が関する新しい波形制御技術である。非波形溶接に使用される古い技術は、制御された波形型溶接機の熱を制御するためには、適用することができない。新しい波形型アーク溶接機が使用されるときには、単に電圧および電流を読み取ることによっては熱は分からない。結果として、溶接エンジニアは、波形制御技術を使用するときには、一定のまたは設定された平均電圧を維持しながら、パルス溶接中に基礎周波数を変えた。定電圧を維持しながら、パルス溶接手順の周波数を調節するこのアプローチを使用して、熱は、トライアルアンドエラー技術によって調節されることができた。このトライアルアンドエラー手順が新しい波形溶接機の波形を修正するために使用されたときには、熱は実際に制御された。しかし、これは正確ではなかった。また、これは、トライアルアンドエラー手順と組み合わされた実質的な技術的知識に関与する。
パルス溶接には弁別的な利点がある。この溶接過程は、「スプレー」または「球形」溶接過程と同一のワイヤ供給速度用のジョイントに、熱を下げる。このようにして、より低い熱設定を工場で設定することができる。溶接機は、上述の目的のために、公称周波数を調節するためのノブを有した。基礎周波数のこの変化は、溶接操作で熱を調節した。これは結果として、平均電圧×平均電流に力率をかけたものが投入された熱に等しいことが分かったときには、トライアルアンドエラー方法による溶接過程の力率のわずかな変化になった。このようにして、ノブを使用して基礎周波数を変えることによって、熱を決定するために力率が変えられた。しかし、工場も溶接サイトの溶接エンジニアも、力率を直接制御することはできなかった。進行中の実際の力率を計算することは、溶接過程の波形の制御を使用した種類のものでさえアーク溶接機に使用された先行技術のシステムおよび方法では、実現されなかった。結果として、リンカーン・エレクトリック社によって開発された新しい波形溶接の導入で、熱含量を正確に反映する値へ溶接パラメータを制御する必要性がある。このやり方でのみ、溶接パラメータをクローズドループフィードバックシステムに使用されることができるか、または、他のやり方で生成された波形を使用する溶接過程で浸透と熱とを別個に制御する。
Blankenshipに付与された米国特許第5,278,390号明細書 埋め込みシステムプログラミング(Embedded Systems Programming)(整数平方根(Integer Square Root))、Jack W. Crinshaw著 GMAW−Pプロセス用電気測定および熱投入計算(Electrical Measurements and Heat Input Calculations for GMAW−P Process)
アーク溶接用に開発された新しい波形状の出現で、本発明は、溶接パラメータの制御を提供して、トライアルアンドエラー手順を使用せずにまたはサイト溶接エンジニアを必要とせず熱含量を正確に反映し、溶接過程を調節し制御する。本発明は、A.C.溶接等の、一連の生成された波形を備えた溶接である。
ワイヤを溶接パドルに連続して供給しながら安定した溶接を行うために、主に、釣り合いを取らなければならない2つの要因がある。第1に、溶接金属ワイヤの量およびその材料特性は、ワイヤを溶解するためのどのくらい多くの電流が必要であるかを決定する。第2に、熱の量が、溶接過程の熱影響されたゾーンまたは浸透を決定する。過去には、オペレータが、電圧およびワイヤ供給速度をダイヤルし、電気スティックアウトを手動で調節し、溶接内に入れられる熱の量を制御する。溶接文献は典型的に、パルス溶接過程が、「スプレー」手順と同一の蒸着速度用に電流を下げることを要求する。これは技術的に正確である。「パルス」溶接を使用するときには、平均電流は、実際には、等価の「スプレー」手順の平均電流よりもずっと少ない。しかし、両方の手順のrms電流は、ほぼ同一である。本発明は、溶接過程のフィードバックループ制御用にrms電流を使用することに関与する。したがって、本発明は、特に、特許文献1に記載された技術を使用するA.C.溶接および「パルス」溶接等の一連の生成されたパルス波を使用するときには、溶接過程を制御するためにrms電流およびrms電圧を使用することに関与する。rms電流およびrms電圧を使用することによって、波形型溶接過程のより正確な制御が維持される。本発明にしたがって、rms値、および、電流および電圧の平均値を、フィードバック制御のために使用することができる。本発明のこの態様において、第1の定数にrms値をかけ、第2の定数にパラメータの平均値をかける。これらの2つの定数は合計すると1になり、そのため、フィードバック制御の二乗平均平方根の構成要素は、フィードバック制御の平均の構成要素に対して調節される。これらの定数は合計して1になることが好ましい。実際に、rms定数は、平均値定数よりも実質的に大きく、そのため、通常、rms値は平均値に対して優位を占める。rms値は、溶接過程の発熱量をより正確に反映することが分かった。
本発明にしたがって、アーク溶接機のフィードバック制御は、計算されたリアルタイム力率を調節しながら、rms電圧およびrms電流を一定に維持する。力率を調節するこの手順は、溶接過程への熱投入を所望のレベルへ調節する。
本発明において、「力率」という用語は、溶接過程の力率に関する。これは、電流および電圧の両方の二乗平均平方根を計算するための埋め込みアルゴリズムを有する溶接機のデジタル信号プロセッサ(DSP)を通して本発明を使用することによって得られる。実際の力率は、平均電力を、およびしたがって溶接操作の熱を、溶接力率が変えるように調節されるように、クローズドループフィードバックシステム用に生成される。結果として、本発明の別の態様が、溶接過程の熱を変えるように力率を調節しながら、rms電流を一定に維持している。各パルスの大きさが波形設定器によって制御される少なくとも18kHzの周波数で発生する多数の電流パルスによって波形が形成される波形型溶接機でこれが行われるときには、溶接過程の波形の形状は、力率を調節するように修正される。本発明のこの態様において、電流は一定のままである。これは、本発明を使用しなければ、他の種類の溶接機でも波形制御溶接機でも、達成することはできない。
本発明は、パルス幅モジュレータが、通常DSPにおいて、溶接過程を構成する電流波形を制御する型のアーク溶接機の制御に関与する。本発明を使用することによって、平均電流および平均電圧を組み合わせて、平均電力だけではなく、実際のリアルタイム力率も生成する目的のために、rms電流およびrms電圧が得られる。結果として、実際の力率を調節することができるか、実際のrms電流を調節することができるか、または、実際のrms電圧を調節することができる。これらの実施の形態のすべてにおいて、作られたまたは計算されたパラメータの調節は、浸透および熱投入の領域で正確に溶接過程を制御するように、波形を調節する。本発明の能力を有することによって、力率操作は、溶接過程の熱投入を調節する。本発明の態様にしたがって、電流および電圧のフィードバックは、rms値が優位を占める方法またはシステムのrms値および平均値の組み合わせである。
本発明の主要な態様は、パルス幅モジュレータを制御する波形設定器に関与する波形技術を使用するA.C.パルス溶接過程に新規の制御配列を使用することである。この種類の溶接過程は、正セグメントと負セグメントとを備えた波形を含み、セグメントの1つは、ピーク電流よりも低いバックグラウンド電流を有する。このパルスは、このようにして、通常前縁および後縁および大きさを有するピーク電流部分と、大きさおよび長さを備えたバックグラウンド電流と、を備えて端が切り取られた形である。パルスのバックグラウンド電流またはピーク電流部分のいずれかを調節する回路が、力率を所与のレベルに維持するために使用される。バックグラウンド電流の大きさまたは長さは、所与の力率レベルに維持するように調節される。「所与のレベル」は、溶接過程の熱を変えるように調節される。結果として、本発明が特に適用可能なA.C.パルス溶接過程は、力率を変えるように、したがって溶接過程の熱を制御するように、バックグラウンド電流部分の調節を使用する。
本発明は主に、溶接過程の波形の形状を制御するためにパルス波形設定器または波形発生器を有する種類のアーク溶接機に使用されるのに適用可能である。この種類の溶接機は、パルス幅モジュレータとして機能するデジタル化内部プログラムを有し、電流波形は、一連の電流パルスとして波形発生器または波形設定器によって制御される。これらの高速パルスのデューティサイクルは、溶接過程の作られた波形におけるいずれの所与の位置で電流の大きさを決定する。この種類の溶接機は、インバータ等の高速スイッチング電源を有する。本発明は、この特定の種類の電源と、上記に述べられた機能を形成するプログラムおよびアルゴリズムの実施との組み合わせに関与する。
本発明にしたがって、電極と工作物との間で行われる選択された波形を備えた所与の溶接過程を行うためのアーク溶接機が設けられる。この種類の溶接機は、波形を生成し、デジタル信号プロセッサを備えたコントローラを含む。センサは瞬間溶接電流を読み取り、回路は瞬間電流を瞬間電流のレベルのデジタル表示に転換する。デジタルプロセッサは、プログラム回路または他のプログラムルーチンを有して、所与の速度でデジタル表示を周期的に読み取り、二乗する。プロセッサのレジスタは、二乗されたデジタル表示の数を合計して、総和値を形成する。プロセッサの埋め込みアルゴリズムが、総和値を数Nで周期的に割り、これは、波形のサンプリングプロセス中に得られるサンプルの数である。総和値をサンプルの数で割ることによって提供された商は、商の平方根を取るためにアルゴリズムへ方向づけられ、それによって、溶接電流の二乗平均平方根を表すrms信号をデジタル式に作る。この同一の手順は、二乗平均平方根または溶接電圧を表すrms信号を得るために使用される。結果として、本発明の最初の態様は、波形溶接機における、主に溶接電流のではあるが溶接電圧のでもある二乗平均平方根を示すリアルタイム信号の使用である。これらの信号は、今までは、本発明が関する種類のアーク溶接機では得ることができなかった。
先に述べたように、本発明は、波形が波形発生器または波形設定器によって生成される特定の種類のアーク溶接機に関する。したがって、本発明の別の態様は、上記に規定されたアーク溶接機を提供することであり、波形は、少なくとも18kHzの周波数で発生する多数の電流パルスによって形成され、各パルスの大きさは、波形設定器または波形発生器によって制御される。「スイッチング周波数」は、電源のスイッチング周波数を制御するパルス幅モジュレータの周波数である。この周波数は、通常、18kHzよりも実質的に大きく、好ましくは40kHzの範囲である。
本発明は、上記に規定されたように、感知された電流および/または電圧用のサンプリング速度を有する。本発明の別の態様にしたがって、このサンプリング速度は40kHz未満であるか、または、別の態様では、5kHzから100kHzの一般的な範囲である。実際に、サンプリング速度は0.10msごとに1サンプルを提供する。この速度は、0.025msほどの短い時間を有するべきことが予想される。
本発明の態様において、平均電力は、rms電流(実効電流およびrms電圧(実効電圧)と一緒に得られる。回路は、平均電力をrms電力(実効電力)で割って、電源の実際のリアルタイム力率を表す信号またはレベルを形成する。この力率は、所望の力率と比較されて、波形設定器用に補正値を形成し、それによって、実際のリアルタイム力率が所望の力率で保持される。これは、定力率を維持する。先に説明されたように、定rms電流を備えた定力率を維持することによって、溶接機が、製造業者によって設定されたときに作動したのと同じように現場で作動するように、溶接過程のいずれの許容誤差が克服される。本発明のこの態様は、主にパルス溶接用に使用され、パルスの形状を変えて、溶接過程の二乗平均平方根電流を変えることなく、所望の定力率を得る。
得られた力率レベルに関する本発明の別の態様にしたがって、力率は、特にパルス溶接用の本発明を使用するときに、溶接過程の熱を変えるように調節可能である。波形発生器または波形設定器が、波形の形状を制御して、力率を調節してこれを一定に維持するか、または、熱を制御する目的のためにこれを調節する。この調節が使用されるときには、rms電流は一定に維持される。したがって、実際の電流を調節したり変えたりすることなく、力率は調節される。rms電流は、金属の溶解速度を決定する。
本発明の別の態様にしたがって、上記に規定された種類のアーク溶接機を制御する方法が提供され、この方法は、rms電流およびrm電圧を使用して電源の実際の力率を計算するステップを含む。次いで、所望の力率が電源用に選択され、エラー信号は、電源の実際の力率を電源の所望の力率と比較することによって、得られる。これは、エラー信号の波形を調節することによって達成され、それによって実際の力率が所望の力率で保持される。
本発明の主要な目的は、波形発生器または波形設定器を使用してA.C.パルス溶接を行うためのアーク溶接機を提供することであり、それによってプロセスの熱は、波形の負または正のパルスのいずれかのバックグラウンド電流を変えることによって、制御される。
本発明の別の目的にしたがって、上記に規定されたような溶接機が提供され、この溶接機は、A.C.パルス溶接方法における1つのパルスのピーク部分を調節して、溶接過程の所望の熱または力率を制御する。
本発明のさらに別の目的は、上記に規定されたような溶接機を提供することであり、この溶接機は、A.C.パルス溶接波形を使用し、力率を調節して、溶接操作の熱を制御する。
これらおよび他の目的および利点は、下記の説明から明らかになる。
本発明は、図面から明らかである。
図1を参照すると、アーク溶接機10が、ブロック図の形態で示される。三相整流器12は、入力リード16、18の形態のDCリンクを横切って高速スイッチング型電源装置14へ電力を提供する。好適な実施の形態において、高速スイッチング型電源装置14は、オハイオ州クリーブランドのリンカーン・エレクトリック社が販売のパワーウェーブ(Power Wave)溶接電源装置等のインバータである。しかし、高速スイッチングチョッパーまたは他の高速スイッチング型電源装置を使用することもできる。高速スイッチング型電源装置14は、予め選択された溶接過程を実行する。本発明の溶接技術にしたがって、高速スイッチング型電源装置14は、好ましくは約18kHz以上で切り替わり、より好ましくは40kHz以上で切り替わる。高速スイッチング型電源装置14は、インダクタ22と、溶接操作の実行中に工作物26とアークギャップを形成する電極24と、を含む溶接回路20を付勢する。典型的に、電極24は、供給スプールからの前方前進溶接ワイヤである。溶接ワイヤは、溶接操作の実行中に、選択されたワイヤ速度で工作物26へ向けて駆動される。
コントローラ30は、溶接操作中に高速スイッチング型電源装置14を制御する。本発明の溶接技術にしたがって、コントローラ30は、パルス幅モジュレータ36への入力であるラインによって表される電力レベル波形34を出力する波形発生器32を含むデジタル装置である。パルス幅モジュレータ36は、波形34の電力レベルに対応するパルス幅を備えたパルスのパルス列38(ラインによって表される)を生成する。言い換えると、波形34は、パルス幅モジュレータ36によって、パルス幅が調節されたパルス列信号38に転換される。パルス幅モジュレータ36は、好ましくは18kHzを超える周波数で、より好ましくは約40kHz以上で、制御された幅のパルスを生成し、これは、高速スイッチング型電源装置14への入力である。電源装置スイッチングは、パルス幅が調節されたパルス列38によって制御され、電力レベル波形34にしたがって溶接回路20を付勢する。
波形34は、所望の溶接過程を実行する。典型的に、溶接過程は、繰り返し波形の波形列から作られる。パルス溶接用に、電力レベル波形34は、溶接過程パルスを生成するために予め選択された波形状を有する。時間間隔[T、T]にわたって波形34によって実行される溶接過程に生成される平均電力または真の熱は、下記によって与えられる。すなわち、
Figure 2005040862
ただし、Pavgは平均電力、v(t)は瞬間電圧、i(t)は瞬間溶接電流、v(t)・i(t)は瞬間電力、TおよびTは、それぞれ、積分の時間間隔の開始および終了の時間点である。実質的に周期的な波形の場合には、平均電力は、下記にしたがって、二乗平均平方根(rms、実効値)およびrms(実効値)電流によって表すことができ、
Figure 2005040862
ただし、rms(実効値)電圧Vrmsおよびrms(実効値)電流Irmsは、それぞれ下記によって与えられ、
Figure 2005040862
PFは力率である。パルス溶接を実行する波形34用の平均電力およびrms電流および電圧値を計算する際に、時間間隔[T、T]は、1つのパルスまたは複数のパルスに対応することが好ましい。波形が制御された溶接において、パルス時間間隔は、連続パルスでは変動することもある。したがって、記載された好適な実施の形態において、開始および停止の時間TおよびTは、波形34の特性から決定されるイベントシグナルTとして波形34から抽出される。
式(3)は、下記にしたがって力率PFを規定するように書き換えることができる。
Figure 2005040862
rms電圧および電流値と平均電力との間の実質的にいずれの波形34には一般に密接な関係がある。
対照的に、下記によって与えられる平均電圧Vavgおよび平均電流Iavgは、
Figure 2005040862
定電圧「スプレー」型溶接に使用されるような、一定の波形のみに平均電力との密接な関係を有する。しかし、例えば、時間の25%が500アンペアであり時間の75%が100アンペアであるステップパルスを波形が含むならば、rms値は265アンペアであり、一方、平均値は200アンペアである。この場合、rms値はより正確な真の発熱量を提供する。
図1を続けて参照すると、アーク溶接機10のコントローラ30は、シャント44を横切って測定された瞬間溶接電流I42から計算されるrms電流40を使用して制御される波形34の大きさが制御される模範的なパルス溶接過程を実行する。図1に示される定電流溶接過程において、rms電流40は、デジタルエラー増幅器48で設定rms電流46と比較され、波形34の振幅を制御して定rms電流を維持するエラー信号50を生成する。同様に、定電圧溶接過程では、制御は、電圧計54によって溶接を横切って測定された瞬間溶接電圧V52から計算されたrms電圧に適切に基づいている。
図2を参照すると、瞬間溶接電流I42からのrms電流の計算は、アナログデジタルコンバータ56で処理してデジタル化瞬間電流58を生成することを含み、これは、デジタル信号処理ブロック60への入力である。デジタル信号処理ブロック60は、リーマン和としてデジタル的に式(3)の電流二乗積分を行い、合計のためオシレータ62によって規定される時間間隔Δtに電流を分割する。リーマン和用のデジタル化間隔Δtは、適切に約0.1ミリ秒であることが適切であり、波形34の各パルスまたは繰り返しに適切なサンプルを提供する。サンプル/ホールド回路64は、デジタル化電流を期間Δtの間保持し、二乗プロセッサ66が保持された電流値の二乗を計算する。
式(3)の平方根操作の計算等の繰り返し処理と並行してrms電流の連続合計を可能にするために、合計は、好ましくは、2つの交代ストレージバッファ、すなわち、第1のバッファ70(バッファAとして識別される)と第2のバッファ72(バッファBとして識別される)とを使用することが好ましい。好ましくは約0.025から0.100ミリ秒の範囲である間隔76、78でアクティブバッファに値が格納される。第1のバッファ70がアクティブであるときには、スイッチ80が間隔Δtで値を第1のバッファ70へ転送し、これが、電流二乗値を蓄積し、蓄積された電流サンプルの数のサンプル総数Nも維持する。第1のバッファ70に蓄積中のバックグラウンドプロセスとして、第2のバッファ72の内容物が除算プロセッサ82によって処理され、サンプルNの数で除算し、平方根プロセッサ84によって式(3)の二乗平均平方根の計算を完了する。
波形34の特性によって生成された選択されたイベントシグナルTで、バッファ70、72の操作は切り替わる。第2のアキュムレータ72がクリアされ、スイッチ80がその後、電流二乗サンプルを第2のアキュムレータ72内に転送する。第2のバッファ72に蓄積中のバックグラウンドプロセスとして、第1のバッファ70の内容物が除算プロセッサ86によって処理され、サンプルNの数で除算し、平方根プロセッサ88によって式(3)の二乗平均平方根の計算を完了する。
図10は、デジタル信号処理ブロック60の簡略化ブロック図を示し、図2に詳細に示されている交代合計バッファ70、72の詳細および関連スイッチ回路を省略している。図10では、電流二乗ブロック66、スイッチ80および交代合計バッファ70、72は、単一の合計ブロック100によって表されており、これは、波形34の特性によって始動されるイベントシグナルTの発生の間の電流二乗サンプルを合計し、蓄積されたサンプルの数の総数Nも維持する。図2の除算バックグランドプロセス82、86は、図10の単一の標準化バックグラウンドプロセス102によって表される。図2の平方根バックグランドプロセス84、88は、図10では単一の平方根バックグラウンドプロセス104によって表される。
図11を参照すると、図2に示され且つ図10に簡略化した形態で表されるデジタル信号処理ブロック60は、測定された瞬間電流I42を図1の電圧計54によって測定された瞬間電圧V52と差し替えることによって、rms電圧計算を行うように容易に適合されることが認識される。図11は、図10の簡略化形態に類似した簡略化形態でrms電圧デジタル信号処理ブロック60’を示す。デジタル化された電圧は、期間Δtの間デジタル化電圧を保持するサンプル/ホールド回路64’によって処理される。電圧二乗合計ブロック100’は、電圧二乗サンプルを合計し、蓄積された電圧サンプルの数の総数Nを維持する。好ましくは、合計ブロック100’は、図2の電流二乗合計用に示されたバッファ70、72に類似した交代合計バッファを使用する。標準化バックグラウンドプロセス102’は、電圧二乗サンプル和をサンプルの数Nで割る。平方根バックグラウンドプロセス104’は、平方根を取り、式(3)に数学的に示されるrms電圧Vrmsの実行を完了する。
図12を参照すると、図2に示され且つ図10に簡略化した形態で表されるデジタル信号処理ブロック60は、測定された瞬間電流I42と測定された瞬間電圧V52との両方を入力することによって、平均電力計算を行うように同様に容易に適合される。図12は、図10の簡略化形態に類似した簡略化形態で平均電力デジタル信号処理ブロック60”を示す。期間Δtの間デジタル化電流および電圧をそれぞれ保持するサンプル/ホールド回路64、64’は、電流×電圧合計ブロック100”によって査定され、これは、電流×電圧サンプルを合計し、蓄積された電流×電圧サンプルの数の総数Nを維持する。好ましくは、合計ブロック100”は、図2の電流二乗合計用に示されたバッファ70、72に類似した交代合計バッファを使用する。標準化バックグラウンドプロセス102”は、電流×電圧サンプル和をサンプルの数Nで割って、式(1)に数学的に示される平均電力Pavgを生成する。
デジタル信号処理ブロック60、60’、60”は、リーマン和として、rms電流、rms電圧および平均電力を計算する。図6は、デジタル式にサンプリングされる模範的な電流波形120を示す。各デジタルサンプルは、持続時間Δtと、時間間隔Δtでサンプル/ホールド回路64によって保持される電流波形120のデジタル値に対応する高さと、の矩形サンプルバー122によって表される。
デジタル信号処理ブロック60、60’、60”は、任意に、並列して実行する別個の処理経路として実行される。しかし、好適な実施の形態において、デジタル信号処理ブロック60、60’、60”は、いくつかの共通のデジタル信号処理ブロックを使用し、その中にサンプル化された電圧および電流の信号が時間領域で多重化される。そのような多重化アプローチは、必要な回路の量を減少する。各合計(電圧二乗、電流二乗、および、電圧×電流)は、その独自の交代合計バッファセットを有する(例えば、図2に示されるような電流二乗値を合計するための合計バッファセット70、72)。
図3を参照すると、時間領域多重化用の適切な処理サイクリングが示される。処理サイクリングは、4つのサイクル130、132、134、136を使用し、各々がサンプリング期間Δtの4分の1を占める。0.1ミリ秒に等しい模範的なΔtでは、4つのサイクル130、132、134、136の各々が、0.025ミリ秒を占める。第1のサイクル130中に、電圧Vおよび電流Iがデジタル化され、サンプリング/保持される。第2のサイクル132中に、電流二乗が計算され、電流二乗合計に加えられる。第3のサイクル134中に、電圧二乗が計算され、電圧二乗合計に加えられる。第4のサイクル136中に、イベントシグナルTが検出されたか否かを決定するためのチェックが行われ、サンプル総数が増分される。さらに、サイクリングの間中、他の処理、例えば、インアクティブ合計バッファに格納された値の平方根の計算を、バックグラウンドプロセスとして行うことができる。同様に、特許文献1に記載された波形形状づけ等のデジタル信号処理溶接制御操作を、サイクリング中にバックグラウンド制御処理として行うことができる。
図2および3を参照し、さらに図5および図9を参照すると、電流二乗計算に適用されるようなサイクリングが記載される。図5は、第1のイベントシグナルTと第2のイベントシグナルTとの間に拡張する電流波形34を例示する。イベントシグナルT、Tは、波形34によって制御された回路によって適切に生成される。図5において、回路は電流パルス140の立ち上がりの始まりに応答するイベントシグナルTを生成し、回路は電流パルス142の立ち上がりの始まりに応答するイベントシグナルTを生成する。このようにして、各2つの連続したイベントシグナルTの間に電流パルスがある。立ち上がりを検出するよりはむしろ、イベントシグナルは代わりに、電流パルスの立ち下がり等のパルスの別の特性を検出することによって、生成されることができる。
イベントシグナルTとイベントシグナルTとの間の時間間隔の間に、電流二乗サンプルは、「バッファAへ加える」という表示によって図5に示されるように、合計バッファ70に蓄積される。図3の第2のサイクル132の各発生は、別の電流二乗サンプルをバッファ70に加える。図2、5または9には示されていないが、電圧二乗サンプルおよび平均電力サンプルは、図3の4サイクルプロセスの他のサイクル中にそれぞれのバッファに蓄積されていることが好ましい。イベントシグナルTの検出は、図9の検出ブロック150によって示される。検出150に応答して、バッファ70、72は、バッファ72を使用して波形34の次のパルス142の電流二乗サンプルを蓄積し、一方、パルス140の電流二乗サンプルが蓄積されるバッファ70がバックグラウンドに移される152ように、切り替えられる。バックグラウンド処理において、電流二乗和は、サンプルNの数で割られ154、平方根が取られ156、rmsアルゴリズムを完了する。パルス140用の計算されたrms電流値は、溶接過程制御に使用されるためにレジスタに書かれる158。
図7を参照すると、イベントシグナルTを生成するための適切な方法が記載される。フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)は、2ビットカウンタ172を更新するサイクルカウンタステートマシン170を含む。ステートマシン170は、ステートが変わるごとに2ビットカウンタ172を増分するように構成される。ステートの各変更は、イベントシグナルTの発生に対応する。デジタル信号処理(DSP)において、2ビットコンパレータ174は、図3の第4のサイクル136中に2ビットカウンタ172の値を先のカウンタ値レジスタ176と比較する。比較によって示された2ビットカウンタ172の値の変化は、イベントシグナルTの発生に対応する。イベントシグナルTに応答して、デジタルゲート178は、2ビットカウンタ172の新しい値を先のカウンタ値レジスタ176内にロードする。この配列において、2ビットカウンタ172に格納された値は、重要ではなく、むしろ、カウンタ値の変化が検出される。
図7を続けて参照し、さらに図8を参照すると、波形34の極性は補助「Misc2」信号とともに、「OR」ゲート174を通ってステートマシン170へ入力される。この配列によって、FPGAは、パルス溶接用およびa.c.溶接用にイベントシグナルTを生成することができる。a.c.溶接の場合に、Misc2は、極性信号がサイクルカウンタステートマシン170を通って供給するように、ゼロに設定される。パルス溶接用に、Misc2は、アークが短絡されるときには1に設定され、アークが短絡されないときにはゼロに設定される。図8は、A.C.溶接の代わりにパルス溶接が使用されるときのパルス電流180およびMisc2182の値のグラフを示す。
図7を続けて参照し、さらに図4を参照すると、イベントシグナルTの発生によって開始されるイベントが説明される。図3の第4のサイクル136で、デジタル信号処理は、イベントシグナルTの発生が検出されたか否かを見るためにチェック190を行う。これは、2ビットコンパレータ174を使用して2ビットカウンタ172の電流値を格納されたカウンタ値176と比較することによって、行われる。カウンタ値に変化が発生していいない場合には、デジタル信号処理は、図3の4つのステート130、132、134、136を通ってループし続ける。しかし、チェック190がイベントシグナルTの発生を検出する場合には、式(3)に述べられたように且つ図2および10にしたがって、rms値が計算される192。計算192は、バックグラウンドデジタル信号プロセスである。加えて、バッファスイッチ194は、どちらのバッファでも(バッファA70またはバッファB72)アクティブであった方がバックグラウンドに切り替えられ、どちらのバッファでも(バッファB72またはバッファA70)バックグラウンドバッファであった方がアクティブ蓄積バッファにされるように、実行される。
rms電圧Vrms、rms電流Irmsおよび平均電力Pavgの実質的にリアルタイムの比較のために模範的なデジタル信号処理回路および関連FPGA回路が、図1から12を参照して説明されている。説明されたデジタル信号処理回路は、リーマン和を使用して式(1)および(3)を実行し、模範的なだけである。当業者は、これらの計算またはその実質的な等価物を実行するために、例示されたデジタル回路を容易に修正することができるか、または、他のデジタル回路を代用することができる。例示された回路は、任意に省略されるかまたは修正されてもよい一定の特徴を提供する。例えば、rms電圧Vrms、rms電流Irmsおよび平均電力Pavgの値の各々を計算するために、別個の個別のデジタル信号処理経路を設けることができる。この配列において、回路の時間領域多重化態様を省略することができる。2つの交代アキュムレータを有するよりはむしろ、バックグラウンド標準化/平方根処理用に先の和を格納するストレージレジスタとともに、単一のアキュムレータを使用することができる。さらに、デジタル信号処理が十分に速いかまたは並列処理が使用される場合には、一時ストレージを完全に省略してもよく、標準化/平方根処理が、連続イベントシグナルTの間の間隔で実質的にリアルタイムに実行されてもよい。さらに、台形またはその他の形状の一体的要素を、図6に例示されたリーマン和の矩形サンプルバー122に置き換えてもよい。当業者は、デジタル回路として式(1)および(3)を実行するために本願に例示された模範的なデジタル信号処理温度およびFPGA回路に他の修正を行うことができる。
図13を参照すると、デジタル信号処理ブロック200は、rms電圧Vrms、rms電流Irmsおよび平均電力Pavgの値から式(4)にしたがって、力率(PF)を計算する。式(4)の分母は、それぞれ図10および11のデジタル信号処理ブロック60、60’によって出力されるrms電流Irmsおよびrms電圧Vrmsに作用する乗算器202を使用して計算される。図12のデジタル信号処理ブロック60”によって出力される平均電力Pavgは、除算ブロック204を使用してこの分母で割られ、力率PFを計算する。
図13を続けて参照し、さらに図14を参照すると、図1のアーク溶接機10は、パルス溶接の溶接過程の定力率制御を実行するように容易に適合される。コントローラ30’は、図1のコントローラ30の修正版である。デジタルエラー増幅器48’は、力率PFに基づいてエラー信号50’を生成する。デジタルエラー増幅器48’は、デジタル信号処理ブロック200(図13に詳細に示される)によって出力された力率PFを、PF設定値46’と比較する。波形生成機32’は、参照して本願に組み込まれる特許文献1に記載されたようにエラー信号50’に基づいて、選択された波形形状210を修正する。
図13を続けて参照し、さらに図15を参照すると、図1のアーク溶接機10は、力率PFを調節することによって溶接への熱投入が制御される定電流溶接過程を実行するように同様に容易に適合される。コントローラ30”は、図1のコントローラ30の修正版である。rms電流40は、図1のように、デジタルエラー増幅器48によって設定rms電流46と比較されて、電流エラー信号50を生成する。加えて、第2のデジタルエラー増幅器220は、デジタル信号処理ブロック200(図13に詳細に示される)によって出力された力率PFを調節可能な溶接熱設定値224と比較することによって、力率エラー信号222を生成する。波形生成機32”は、特許文献1に記載されたように、エラー信号50、222に基づいて、選択された波形形状210を修正する。
図14に戻って参照し、さらに図16を参照すると、デジタルエラー増幅器48’において、力率エラー信号は、任意にデジタルフィルタリングを組み込む。図16に示されるように、デジタルエラー増幅器48’は、計算された力率と力率設定値46’との間の差に比例する差信号234を計算する差分演算子232を含む。差分値234はデジタルフィルタ236内に入力され、これは、特許文献1に記載された方法にしたがって、波形形状を調節するための制御信号50’を生成する。1つの適切な実施の形態において、デジタルフィルタ236は、無限インパルス応答フィルタである。デジタルフィルタを使用して、信号を増幅するか、信号を滑らかにするか、高周波数信号構成要素を除去するか、または、制御信号を他のように調節することができる。
図17を参照すると、定電圧制御用のデジタルエラー増幅器240が示される。デジタルエラー増幅器240は、下記によって与えられる差信号E(n)246を計算する差分演算子242を含む。
Figure 2005040862
ただし、Vsetは設定電圧値であり、Vavgは、式(5)にしたがって計算された平均電圧値であり、aは、乗算器250によって実行される平均電圧重み係数であり、Vrmsは、図11のデジタル信号処理ブロック60’によって出力される式(3)のrms電圧であり、bは、乗算器252によって実行されるrms電圧重み係数である。差信号E(n)246は、重み係数aおよびbを、平均電圧制御、rms電圧制御、または、平均電圧とrms電圧制御との選択された重みづけ組み合わせに向けて調節することによって、バイアスをかけることができることが認められる。rms電圧は、典型的に、溶接過程による溶接に対する真の熱投入の良好な尺度であるため、rms重みbは平均重みaよりも大きいことが好ましく、すなわち、b>aである。さらに、重み係数の和は、1であることが好ましく、すなわち、a+b=1である。任意に、差信号E(n)246は、無限インパルス応答フィルタ等のデジタルフィルタ254によって処理され、差信号E(n)246を増幅するか、滑らかにするか、または、他のように操作して、特許文献1に記載された方法にしたがって、波形形状を調節するための制御信号256を生成する。
図18を参照すると、定電流制御用のデジタルエラー増幅器260が示される。デジタルエラー増幅器260は、下記によって与えられる差信号E(n)266を計算する差分演算子262を含む。
Figure 2005040862
ただし、Isetは設定電流値であり、Iavgは、式(5)にしたがって計算された平均電流値であり、aは、乗算器270によって実行される平均電流重み係数であり、Irmsは、図10のデジタル信号処理ブロック60によって出力される式(3)のrms電流であり、bは、乗算器272によって実行されるrms電流重み係数である。差信号E(n)266は、重み係数aおよびbを、平均電流制御、rms電流制御、または、平均電流とrms電流制御との選択された重みづけ組み合わせに向けて調節することによって、バイアスをかけることができることが認められる。rms電流は、典型的に、溶接過程による溶接に対する真の熱投入の良好な尺度であるため、rms重みbは平均重みaよりも大きいことが好ましく、すなわち、b>aである。さらに、重み係数の和は、1であることが好ましく、すなわち、a+b=1である。任意に、差信号E(n)266は、無限インパルス応答フィルタ等のデジタルフィルタ274によって処理され、差信号E(n)266を増幅するか、滑らかにするか、または、他のように操作して、特許文献1に記載された方法にしたがって、波形形状を調節するための制御信号276を生成する。
図19を参照すると、特許文献1の波形形状調節方法にしたがった模範的な波形形状調節が例示される。2つの波形280、282が、それぞれ、実線および破線で示される。式(6)または式(7)(それぞれ電圧制御用または電流制御用)においてb=1およびa=0用に、波形280、282は等しいrms値を有する。しかし、平均値は一般に波形280、282では異なる。波形280と比較すると、波形282は、減少した電圧または電流バックグラウンド大きさと、パルスにおける増加した電圧または電流大きさと、を有する。
さらに、波形280、282のパルス繰り返し期間が異なってもよいことが認められる。繰り返し期間のこの差は、固定された長さの時間間隔に対してリーマン和を実行する代わりに、連続したイベントシグナルTの間の間隔に対して式(1)、(3)および(5)のリーマン和を実行することによって、デジタル信号処理のために説明される。波形のパルス立ち上がりまたは他の識別可能な特性でイベントシグナルTを生成することは、繰り返し期間が波形形状づけによって調節されるときに、総和間隔が波形の繰り返し期間を追跡することを可能にする。
図20を参照すると、2つのデジタルエラー増幅器300、302が、定電流、定電圧溶接過程制御に使用されるための電流および電圧エラー信号を計算する。デジタルエラー増幅器300は、差分演算子310、重み係数a312およびb314、および、デジタルフィルタ316を含む。デジタルエラー増幅器300は、図17の増幅器240と同一の電圧入力および一般回路トポロジーを有する。しかし、デジタルエラー増幅器300は、溶接過程中にワイヤ供給速度を制御するための制御信号318を生成する。増幅器300の出力が増加すると、ワイヤ供給速度は減少しなければならず、一方、増幅器300の出力が減少すると、ワイヤ供給速度は増加しなければならない。デジタル増幅器302は、差分演算子330、重み係数c332およびd334、および、デジタルフィルタ336を含む。デジタルエラー増幅器302は、図18の増幅器260と同一の電流入力および一般回路トポロジーを有し、特許文献1に記載された方法にしたがって、波形形状を調節するための制御出力338を生成する。したがって、波形形状およびワイヤ供給速度は、デジタルエラー増幅器300、302を使用して同時に制御され、電圧および電流の両方を一定に保つ。
図21から27は、A.C.パルス溶接操作への本発明の使用を開示し、A.C.パルス溶接操作の熱は、波形400の一定の態様を変えることによって制御され、図22、23に最良に示される。次に図21を参照すると、パワーウェーブ電源14は、チョーク22を通って電極24および工作物26を横切る波形を生成する。ライン5Lの電圧は、アークを横切って形成され、アーク電圧のリアルタイム表示を提供する。同様のやり方で、シャント44はライン42に電圧を生成し、これは、瞬間アーク電流である。先に説明したように、波形発生器32は、リード34によって表される出力を有し、パルス幅モジュレータ36のデューティサイクルを制御する。モジュレータは、通常、ソフトウェアによって予め形成され、オシレータ36aによって制定されたパルス速度を有する。当然ながら、固有のパルス幅モジュレータが使用されることもある。ライン38上のデジタルまたはアナログの電圧は、電源によって行われる溶接操作波形の波形状を決定する。オハイオ州クリーブランドのリンカーン・エレクトリック社が販売のパワーウェーブが、例示された好適な電源である。このユニットは、特許文献1に全体として開示されている。発生器32によって形成された波形は、波形設定器210によって制御された形状を有し、そのため、ライン210a上のデジタルまたはアナログの出力電圧は、溶接操作で特定の電流波形を生成するライン34の信号を決定する。記載された限り、技術は、上記に説明され、業界ではよく知られている。本発明にしたがって、デジタルコンパレータ220は、出力222を有し、ライン220aの値によって表されるリアルタイム力率を、ライン224のデジタルまたはアナログの電圧によって表されるように形成されるべき所望の熱と比較する。このようにして、ライン222の出力電圧は、リアルタイム力率と所望の熱との間の関係を示す電圧であり、これは、ライン224の所望の力率として表される。本発明にしたがって、調節回路220bは、ライン222の差信号に対して責任があるライン222aに信号を提供する。このようにして、ライン222の信号が変動するときには、ライン222aの出力電圧が、波形設定器210の波形状を修正し、波形の形状を変える。この作用は、ライン224の手動で調整された電圧によって参照されるような所望の熱を得る。図21に示されるブロック図は、標準DPSを使用してコントローラソフトウェアによってデジタル式に行われ、アーク溶接機の波形技術制御を行う。ライン222aの電圧は、波形設定器210によって構造されたA.C.パルス波形を修正し、リアルタイム力率との関係に基づいて所望の熱を維持する。この目的を達成するために、波形400の様々な態様が回路220bによって調節される。
熱を制御するために調節される波形の様々な部分を例示するために、波形400が図22および23に概略的に示される。波形400は、正パルスセグメント402および負パルスセグメント404を含む連続したA.C.パルスの1つを含む。好適な実施の形態において、正パルスセグメント402は、ピーク電流部分410と、ピークレベル430を備えたバックグラウンド部分412と、を備えて構造される。ピーク電流の大きさは、レベル418として表される。図23に示されるように、波形400の熱調節は、点線402aによって示されcで表されるピークレベル418を変えることによって達成される。ピーク電流の大きさの調節は、本発明の1つの実行であり、溶接機のリアルタイム力率に基づいて、波形の形状が修正されて熱を制御する。バックグラウンド電流部分412の高さ414は、点線414aによって調節可能に示される。同様のやり方で、先端416は、点線416aによって示されるように、溶接操作の熱を変えるように調節可能である。バックグラウンド電流の大きさの変化aおよびバックグラウンド電流の幅の変化bは、Irmsを一定に保ちながら、波形400に所望の溶接熱を形成させるために実行される主要な調節である。ピーク電流部分410を修正するための本発明の主要な態様は、ライン402aとライン402との間の距離としてcによって示されるようなピーク電流大きさの調節である。しかし、ピーク部分410は通常、波形400の第2の発生に示されるように先端ランプ420および後尾ランプ422を有する。これらの2つのランプは、リアルタイム力率の制御下で溶接操作で熱を変えるように調節可能である。図23に例示されるように、寸法a、bおよびc、および、dで示されるランプの角度は、熱を制御するように調節可能である。これらの調節を達成する回路は、図24から27に例示される。これらの図面において、デジタル回路220bは、ライン222aの電圧によって波形設定器210を制御する。図24は、寸法aを制御するための回路220bの使用を例示する。ライン220a(好ましくはデジタル)の力率値は、ライン204bのIrmsを回路204dを備えたライン204cVrmsでかけることによって得られたライン204eの積で、ライン204aの平均電力を割ることによって得られる。寸法bは、図25に示された回路によって調節される。図24および25に示された回路を使用して、ライン220aの力率信号がライン224の電圧として表される所望の熱と比較されてバックグラウンド電流を変えるように、部分412のバックグラウンド電流の大きさは変動する。このようにして、バックグラウンド電流は、波形400によって生じる所望の熱を維持するように調節される。図26および27の回路は、寸法c、dの調節を実行する。これは、ピーク電流の大きさ、または、ランプ220、222の一方または両方の角度を変える。このようにして、波形400のピーク電流部分は、所望の熱を形成するように調節される。波形の他の態様は、図24から27に示されるように、回路を使用して溶接操作のリアルタイム力率に基づいて、所望の熱を制御するように調節可能である。
本発明は、図21から27に例示された一定の好適な実施の形態を参照して説明されてきた。これらの実施の形態の修正は、添付の特許請求の範囲に規定される本発明の意図される精神および範囲から逸脱することなく行うことができる。
波形発生器を制御するための本発明を使用するアーク溶接機を例示するブロック図である。 本発明の好適な実施の形態を行うために使用されるデジタル信号プロセッサのコンピュータプログラムを例示するフローチャートおよびブロック図である。 デジタル信号プロセッサのタイミング機能を示す図2に述べられた本発明の好適な実施の形態を行うために使用されるデジタル信号プロセッサのサイクルチャートである。 イベントシグナルTの形成後に図3のサイクルの態様を実行するためのプログラムのフローチャートである。 図4のステートテーブルに適用されるロジック用の波形グラフである。 rms値を得るために使用される電流信号を形成するために本発明に使用されるサンプリング概念を例示する電流波形グラフである。 コントローラに組み込まれたフィールドプログラマブルゲートアレイにけるサイクルカウンタのブロック図およびフローチャートであり、且つ、イベントシグナルTを得るためにデジタル信号プロセッサ(DSP)におけるこのサイクルカウンタ情報を使用するブロック図である。 A.C.溶接の代わりにパルス溶接が使用されるときに、図7に使用されるフローチャートの1つのターミナルにおけるパルス電流およびロジックのグラフである。 図3に示されたサイクル中にデジタル信号プロセッサで行われるような本発明の好適な実施の形態のフローチャートである。 本発明を使用するrms電流信号を形成するのに使用されるプログラムのブロック図である。 rms電圧信号を形成するための図10に類似したブロック図である。 平均電力信号を形成するための本発明の態様を示すブロック図である。 本発明に使用される溶接過程の実際の力率を形成するための本発明の態様を示すブロック図である。 パルス溶接における溶接過程用の定力率を維持するために図13の力率値を使用する溶接機のブロック図である。 図14に示されるようなブロック図であり、図13からの力率は、rms電流を一定に維持しながら溶接過程の力率を手動で制御するように調節される。 定力率を維持するために波形発生器を調節することによって溶接電流の形状を調節するように、設定力率に対する実際の力率の関係によって制御される標準デジタルフィルタを示すブロック図である。 設定電圧を維持するために波形の形状を調節するように、設定電圧信号と比較された平均電圧およびrms電圧の関係によって溶接機の制御を示すブロック図である。 設定電流を維持するために波形の形状を調節するように、設定電流信号と比較された平均電流およびrms電流の関係によって溶接機の制御を示すブロック図である。 電流であるか、電圧であるかまたは力率であるならば、設定値を維持するために、波形がどのように調節されるかを示す電流グラフである。 設定電圧と平均およびrms電圧の構成要素を含む信号との比較に基づいてワイヤ供給速度を調節するためのデジタルフィルタと、設定電流と平均およびrms電流の構成要素を含む信号との比較に基づいて波形を調節するためのデジタルフィルタと、を示すブロック図である。 図15に例示されたブロック図に類似したブロック図であり、rms電流を一定に維持し、それによって、波形設定器によって制御される波形の形状を修正することによって熱を調節しながら、図13の力率値は溶接過程の力率を制御するように手動で調節される。 A.C.パルス溶接モードにおけるピーク電流部分およびバックグラウンド電流部分を含む、本発明が特に関する溶接過程の波形を示す図である。 本発明を使用することによって所望の溶接熱を維持するために波形の形状がどのようにして調節されるのかを示す図22に類似した図である。 生成されたリアルタイム力率値を使用してピークを制御するための波形のバックグラウンド電流を調節するための回路を示すブロック図である。 生成されたリアルタイム力率値を使用してピークを制御するための波形のバックグラウンド電流を調節するための回路を示すブロック図である。 リアルタイム力率値を使用することによって熱を制御するために溶接操作を生成するのに使用される波形のピーク電流を調節するための、図24および25に類似した図である。 リアルタイム力率値を使用することによって熱を制御するために溶接操作を生成するのに使用される波形のピーク電流を調節するための、図24および25に類似した図である。
符号の説明
10 アーク溶接機
12 三相整流器
14 高速スイッチング型電源装置、パワーウェーブ電源
16、18 入力リード
20 溶接回路
22 誘導子、チョーク
24 電極
26 工作物
30、30’、30” コントローラ
32、32’、32” 波形発生器
34 電力レベル波形、リード
34、38、42、5L、204a、204b、204c、204e、210a、220a、222、222a、224、402、402a ライン
36 パルス幅モジュレータ
36a、62 オシレータ
38 パルス列、パルス列信号
40 rms電流
42 瞬間溶接電流
44 シャント
46 設定rms電流
46’ PF設定値
48、48’、300、302 デジタルエラー増幅器
50、50’ エラー信号
50’、256、276、318 制御信号
52 瞬間溶接電圧
54 電圧計
56 アナログデジタルコンバータ
58 デジタル化瞬間電流
60、200 デジタル信号処理ブロック
60’ rms電圧デジタル信号処理ブロック
60” 平均電力デジタル信号処理ブロック
64、64’ サンプル/ホールド回路
66 二乗プロセッサ、電流二乗ブロック
70 第1のバッファ
72 第2のバッファ、第2のアキュムレータ
76、78 間隔
80 スイッチ
82、86 除算プロセッサ
84、88 平方根プロセッサ
100 合計ブロック
100’ 電圧二乗総和ブロック
100” 電流×電圧合計
102、102’、102” 標準化バックグラウンドプロセス
104、104’ 平方根バックグラウンドプロセス
120 電流波形
122 矩形サンプルバー
130、132、134、136 サイクル
140、142 電流パルス
150 検出ブロック
170 サイクルカウンタステートマシン
172 2ビットカウンタ
174 2ビットコンパレータ、「OR」ゲート
176 カウンタ値レジスタ
178 デジタルゲート
180 パルス電流
182 Misc2
190 チェック
192 計算
194 バッファスイッチ
202、250、252、270、272 乗算器
204 除算ブロック
204d 回路
210 波形形状、波形設定器
220 第2のデジタルエラー増幅器、デジタルコンパレータ、ランプ
220b 調節回路、デジタル回路
222 力率エラー信号、出力、ランプ
224 溶接熱設定値
232、242、262、310、330 差分演算子
234 差信号、差分値
236、254、274、316、336 デジタルフィルタ
240 定電圧制御用デジタルエラー増幅器
246、266 差信号E(n)
260 定電流制御用デジタルエラー増幅器
280、282、400 波形
312 重み係数a
314 重み係数b
332 重み係数c
334 重み係数d
338 制御出力
402 正パルスセグメント
402a、414a、416a 点線
404 負パルスセグメント
410 ピーク電流部分
412 バックグラウンド部分
414 バックグラウンド電流部分の高さ
416 先端
418 レベル
420 先端ランプ
422 後尾ランプ
430 ピークレベル

Claims (27)

  1. 電極と工作物との間で行われる選択されたA.C.パルス電流波形で所与の溶接過程を行うためのアーク溶接機であって、前記電流波形は正セグメントと負セグメントとを含み、少なくとも1つのセグメントがピーク電流とバックグラウンド電流とを含むアーク溶接機において、
    溶接電流および溶接電圧のリアルタイム力率を計算するためのプログラムを含むデジタルプロセッサを有するコントローラを備えた電源であって、前記プログラムは、前記電源の実効溶接電圧と実効溶接電流と平均電力とを計算するアルゴリズムを含む電源と、前記実効電流を前記実効電圧でかけて実効電力レベルを生成する回路と、前記平均電力を前記実効電力で割って、前記電源の実際のリアルタイム力率を表す値を生成する回路と、前記力率を所与のレベルで維持するために前記バックグラウンド電流を調節する回路とを具備することを特徴とするアーク溶接機。
  2. 前記コントローラは、前記波形の形状を決定する値を含む入力を備えた波形設定器と、前記実際のリアルタイム力率を所望の力率と比較し補正値を出力するエラー回路と、前記補正値を前記波形設定器の入力へ入力せしめる回路とからなり、それによって前記実際のリアルタイム力率が前記した所望の力率に保持されることを特徴とする請求項1記載のアーク溶接機。
  3. 前記波形は少なくとも18kHzの周波数で発生する多数の電流パルスによって形成され、各パルスの大きさは波形設定器によって制御されることを特徴とする請求項2記載のアーク溶接機。
  4. 前記波形は、少なくとも18kHzの周波数で発生する多数の電流パルスによって形成され、各パルスの大きさは波形設定器によって制御されることを特徴とする請求項1記載のアーク溶接機。
  5. 前記バックグラウンド電流は、その大きさが調節されることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のアーク溶接機。
  6. 前記バックグラウンド電流は、その期間が調節されることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のアーク溶接機。
  7. 前記所与のレベルを調節することにより、前記溶接過程の熱を制御する回路を含むことを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載のアーク溶接機。
  8. 電極と工作物との間で行われる選択されたA.C.パルス電流波形で所与の溶接過程を行うためのアーク溶接機であって、前記電流波形は正セグメントと負セグメントとを含み、少なくとも1つのセグメントがピーク電流とバックグラウンド電流とを含むアーク溶接機において、
    溶接電流および溶接電圧のリアルタイム力率を計算するためのプログラムを含むデジタルプロセッサを有するコントローラを備えた電源であって、前記プログラムは、前記電源の実効溶接電圧と実効溶接電流と平均電力とを計算するアルゴリズムを含む電源と、前記実効電流を前記実効電圧でかけて実効電力レベルを生成する回路と、前記平均電力を前記実効電力で割って、前記電源の実際のリアルタイム力率を表す値を生成する回路と、前記ピーク電流を調節し、前記力率を所与のレベルに維持する回路とを具備することを特徴とするアーク溶接機。
  9. 前記コントローラは、前記波形の形状を決定する値を含む入力を備えた波形設定器と、前記実際のリアルタイム力率を所望の力率と比較し補正値を出力するエラー回路と、前記補正値を前記波形設定器の入力へ入力せしめる回路とからなり、それによって前記実際のリアルタイム力率が前記した所望の力率に保持されることを特徴とする請求項8記載のアーク溶接機。
  10. 前記波形は、少なくとも18kHzの周波数で発生する多数の電流パルスによって形成され、各パルスの大きさは波形設定器によって制御されることを特徴とする請求項8または9に記載のアーク溶接機。
  11. 前記ピーク電流は、その大きさが調節されることを特徴とする請求項8から10のいずれか1項に記載のアーク溶接機。
  12. 前記ピーク電流は、その期間が調節されることを特徴とする請求項8から10のいずれか1項に記載のアーク溶接機。
  13. 前記所与のレベルを調節することにより、前記溶接過程の熱を制御する回路を含むことを特徴とする請求項8から12のいずれか1項に記載のアーク溶接機。
  14. 電極と工作物との間で行われる選択された波形でパルス溶接過程を行うためのアーク溶接機であって、前記波形はピーク電流とバックグラウンド電流とを含むアーク溶接機において、
    前記波形の形状を決定する値を備えた制御信号入力を有する波形発生器を備えた電源と、前記電源の実際の力率を表す第1の入力と所望の力率を表す第2の入力と前記波形発生器の前記制御入力に入力せしめる出力信号とを備えたコンパレータプログラムを備えたコントローラとを具備し、前記実際の力率は、前記波形の前記バックグラウンド電流を調節することによって、前記所望の力率に保持されることを特徴とするアーク溶接機。
  15. 前記溶接過程の熱を調節するために、前記所望の力率を手動で調節する装置を含むことを特徴とする請求項14記載のアーク溶接機。
  16. 前記熱が調節されるときに、所望の設定値で前記電源の実効電流を保持するための制御回路を含むことを特徴とする請求項15記載のアーク溶接機。
  17. 電極と工作物との間の電源によって行われる選択された波形で所与のパルス溶接過程を行うためのアーク溶接機を制御する方法であって、前記波形はピーク電流とバックグラウンド電流とを有するアーク溶接機を制御する方法であって、
    (a)実効電流および実効電圧を使用して前記電源の実際の力率を計算するステップと、
    (b)前記電源の所望の力率を選択するステップと、
    (c)前記電源の実際の力率を前記電源の所望の力率と比較することによってエラー信号を得るステップと、
    (d)前記エラー信号によって前記波形のバックグラウンド電流を調節し、それによって前記実際の力率が前記所望の力率に維持されるステップと、
    を含むことを特徴とする方法。
  18. 前記溶接過程の熱を調節するために、前記所望の力率に手動で調節するステップを含むことを特徴とする請求項17記載の方法。
  19. 前記所望の力率に調節されるとき、前記実効電流を一定に保持するステップを含むことを特徴とする請求項18記載の方法。
  20. 前記波形は、少なくとも18kHzの周波数で発生する多数の電流パルスによって形成され、各パルスの大きさは波形設定器によって制御されることを特徴とする請求項17から19のいずれか1項に記載の方法。
  21. 電極と工作物との間で行われる選択された波形でパルス溶接過程を行うためのアーク溶接機であって、前記波形はピーク電流とバックグラウンド電流とを含むアーク溶接機において、
    前記波形の形状を決定する値を含む制御信号入力を有する波形発生器を備えた電源と、前記電源の実際の力率を表す第1の入力と所望の力率を表す第2の入力と前記波形発生器の前記制御入力に入力せしめる出力信号とを備えたコンパレータプログラムを備えたコントローラとを具備し、前記実際の力率は、前記波形の前記ピーク電流を調節することによって、前記所望の力率に保持されることを特徴とするアーク溶接機。
  22. 前記溶接過程の熱を調節するために、前記所望の力率に手動で調節する装置を含むことを特徴とする請求項21記載のアーク溶接機。
  23. 前記熱が調節されるとき、所望の設定値に前記電源の実効電流を保持するための制御回路を含むことを特徴とする請求項22記載のアーク溶接機。
  24. 電極と工作物との間の電源によって行われる選択された波形で所与のパルス溶接過程を行うためのアーク溶接機を制御する方法であって、前記波形はピーク電流とバックグラウンド電流とを有するアーク溶接機を制御する方法であって、
    (a)実効電流および実効電圧を使用して前記電源の実際の力率を計算するステップと、
    (b)前記電源の所望の力率を選択するステップと、
    (c)前記電源の実際の力率を前記電源の所望の力率と比較することによってエラー信号を得るステップと、
    (d)前記エラー信号によって前記波形のピーク電流を調節し、それによって前記実際の力率が前記所望の力率に維持されるステップと、
    を含むことを特徴とする方法。
  25. 前記溶接過程の熱を制御するために、前記所望の力率に手動で調節するステップを含むことを特徴とする請求項24記載の方法。
  26. 前記所望の力率が調節されるとき、前記実効電流を一定に保持するステップを含むことを特徴とする請求項25記載の方法。
  27. 前記波形は少なくとも18kHzの周波数で発生する多数の電流パルスによって形成され、各パルスの大きさは波形設定器によって制御されることを特徴とする請求項24から26のいずれか1項に記載の方法。
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