JP2005039484A - 画像処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】フィルタ処理後の画像データに基づいて出力される画像の文字再現性および階調再現性を向上させる。
【解決手段】フィルタ処理部34は、網点領域に属する画素の画像データに対する平滑化フィルタ処理において、文字領域に属する画素が参照画素中に含まれる場合に、その文字領域に属する画素の画像データを零に置き換える。また、網点領域に属する画素の画像データに対する平滑化フィルタ処理においては、文字領域に属する画素が参照画素中に含まれる場合に、その文字領域に属する画素の画像データを零に置き換える。
【選択図】 図1
【解決手段】フィルタ処理部34は、網点領域に属する画素の画像データに対する平滑化フィルタ処理において、文字領域に属する画素が参照画素中に含まれる場合に、その文字領域に属する画素の画像データを零に置き換える。また、網点領域に属する画素の画像データに対する平滑化フィルタ処理においては、文字領域に属する画素が参照画素中に含まれる場合に、その文字領域に属する画素の画像データを零に置き換える。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、入力された画像データに対して鮮鋭化フィルタ処理や平滑化フィルタ処理などのフィルタ処理を行う画像処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ディジタル式の複写機やプリンタでは、原稿画像を良好に再現可能な画像データを得るために、イメージセンサで原稿画像を読み取って得られる画像データ(原稿画像を構成する各画素の濃度値を表すデータ)に対して、画像の輪郭を強調するための鮮鋭化フィルタ処理や画像を平滑化するための平滑化フィルタ処理などのフィルタ処理が行われる。たとえば、原稿画像中の文字(線画)部分(以下「文字領域」という。)の画像データに対して鮮鋭化フィルタ処理が行われ、原稿画像中の網点画像部分(以下「網点領域」という。)の画像データに対して平滑化フィルタ処理が行われる(たとえば、特許文献1〜3参照)。
【0003】
フィルタ処理では、原稿画像を構成している各画素が順次に注目画素とされる。そして、注目画素を中心とする一定領域内に含まれる画素の濃度値が参照されて、フィルタ処理の種類に応じた演算が行われることにより、その注目画素についてのフィルタ処理後の画像データが求められる。より具体的には、鮮鋭化フィルタ処理であれば、注目画素の周囲の一定領域内に含まれる画素が参照画素とされて、注目画素および参照画素の濃度値にそれぞれ所定のフィルタ係数を乗じて得られる値の総和を表すデータが、その注目画素についてのフィルタ処理後の画像データとされる。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−333286号公報
【特許文献2】
特開2001−216510号公報
【特許文献3】
特開平9−200525号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来のフィルタ処理の手法では、原稿画像中に文字画像(文字または線画)および網点画像が混在している場合に、フィルタ処理後の画像データに基づいて出力される画像が、必ずしも良好に文字再現および階調再現された画像とはならなかった。
文字画像および網点画像が混在している原稿画像は、文字領域と網点領域とが隣接した部分を有していることがある。このような場合、文字領域と網点領域との境界を構成している画素で文字領域に属するものが注目画素とされたときには、参照画素に網点領域の画素が含まれ、これとは逆に、上記境界を構成している画素で網点領域に属するものが注目画素とされたときには、参照画素に文字領域の画素が含まれることになる。そのため、上記境界を構成している画素で文字領域に属するものについてのフィルタ処理結果は、参照画素に含まれる網点領域の影響を受け、また、上記境界を構成している画素で網点領域に属するものについてのフィルタ処理結果は、参照画素に含まれる文字領域の画素の影響を受けてしまう。この結果、出力画像において、文字画像の輪郭に濃淡差によるがたつきが発生したり、文字画像の周辺に文字画像色(文字色または線画色)が滲んだようになったりすることがあった。
【0006】
そこで、この発明の目的は、文字画像および網点画像が混在した原稿画像の画像データに対しても良好なフィルタ処理を行うことができ、そのフィルタ処理後の画像データに基づいて出力される画像の文字再現性および階調再現性を向上させること、より具体的には、フィルタ処理後の画像データに基づいて出力される画像に文字画像の輪郭のがたつきや文字画像の周辺への文字画像色の滲みが生じるのを防止することができる画像処理装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
上記の目的を達成するための請求項1記載の発明は、文字画像および網点画像が混在している原稿画像を読み取って得られる画像データに対してフィルタ処理を行うための画像処理装置(3)であって、原稿画像を構成している各画素が属する領域を判定する領域判定手段(33)と、注目画素の周囲の一定領域内に含まれる画素を参照画素として抽出する参照画素抽出手段(34)と、注目画素が文字領域に属し、かつ、上記参照画素抽出手段によって抽出された参照画素の中に網点領域に属する画素が含まれる場合に、当該網点領域に属する画素の画像データが表す値を零に置き換えて、所定の鮮鋭化フィルタ演算を行う鮮鋭化フィルタ演算手段(34)とを含むことを特徴とする画像処理装置である。
【0008】
なお、括弧内の英数字は、後述の実施形態における対応構成要素等を表す。以下、この項において同じ。
上記の構成によれば、文字領域に属する画素の画像データに対する鮮鋭化フィルタ処理において、網点領域に属する画素が参照画素中に含まれる場合に、その網点領域に属する画素の画像データが零に置き換えられる。これにより、参照画素中に含まれる網点領域に属する画素の影響を排除することができ、鮮鋭化フィルタ処理後の画像データに基づいて出力される画像に文字画像の輪郭のがたつきが生じることを防止できる。よって、フィルタ処理後の画像データに基づいて出力される画像の文字再現性を向上させることができる。
【0009】
請求項2記載の発明は、注目画素が網点領域に属し、かつ、上記参照画素抽出手段によって抽出された参照画素の中に文字領域に属する画素が含まれる場合に、当該文字領域に属する画素の画像データが表す値を零に置き換えて、所定の平滑化フィルタ演算を行う平滑化フィルタ演算手段(34)をさらに含むことを特徴とする請求項1記載の画像処理装置である。
この構成によれば、網点領域に属する画素の画像データに対する平滑化フィルタ処理において、文字領域に属する画素が参照画素中に含まれる場合に、その文字領域に属する画素の画像データが零に置き換えられる。これにより、参照画素中に含まれる文字領域に属する画素の影響を排除することができ、平滑化フィルタ処理後の画像データに基づいて出力される画像に文字画像の周辺への文字画像色の滲みが生じることを防止できる。よって、フィルタ処理後の画像データに基づいて出力される画像の文字再現性および階調再現性を向上させることができる。
【0010】
なお、この請求項2に記載の平滑化フィルタ演算手段に代えて、請求項3記載の平滑化フィルタ演算手段を用いても、請求項2に関連して述べた効果と同様な効果を得ることができる。請求項3記載の発明は、注目画素が網点領域に属し、かつ、上記参照画素抽出手段によって抽出された参照画素の中に文字領域に属する画素が含まれる場合に、当該文字領域に属する画素の画像データが表す値を、当該文字領域に属する画素の画像データが表す値の平均値に置き換えて、所定の平滑化フィルタ演算を行う平滑化フィルタ演算手段(34)をさらに含むことを特徴とする請求項1記載の画像処理装置である。
【0011】
請求項4記載の発明は、文字画像および網点画像が混在している原稿画像を読み取って得られる画像データに対してフィルタ処理を行うための画像処理装置(3)であって、原稿画像を構成している各画素が属する領域を判定する領域判定手段(33)と、注目画素の周囲の一定領域内に含まれる画素を参照画素として抽出する参照画素抽出手段(34)と、注目画素が網点領域に属し、かつ、上記参照画素抽出手段によって抽出された参照画素の中に文字領域に属する画素が含まれる場合に、当該文字領域に属する画素の画像データが表す値を零に置き換えて、所定の平滑化フィルタ演算を行う平滑化フィルタ演算手段(34)とを含むことを特徴とする画像処理装置である。
【0012】
この構成によれば、網点領域に属する画素の画像データに対する平滑化フィルタ処理において、文字領域に属する画素が参照画素中に含まれる場合に、その文字領域に属する画素の画像データが零に置き換えられる。これにより、参照画素中に含まれる文字領域に属する画素の影響を排除することができ、平滑化フィルタ処理後の画像データに基づいて出力される画像に文字画像の周辺への文字画像色の滲みが生じることを防止できる。よって、フィルタ処理後の画像データに基づいて出力される画像の文字再現性および階調再現性を向上させることができる。
【0013】
請求項5記載の発明は、文字画像および網点画像が混在している原稿画像を読み取って得られる画像データに対してフィルタ処理を行うための画像処理装置(3)であって、原稿画像を構成している各画素が属する領域を判定する領域判定手段(33)と、注目画素の周囲の一定領域内に含まれる画素を参照画素として抽出する参照画素抽出手段(34)と、注目画素が網点領域に属し、かつ、上記参照画素抽出手段によって抽出された参照画素の中に文字領域に属する画素が含まれる場合に、当該文字領域に属する画素の画像データが表す値を、当該文字領域に属する画素の画像データが表す値の平均値に置き換えて、所定の平滑化フィルタ演算を行う平滑化フィルタ演算手段(34)とを含むことを特徴とする画像処理装置である。
【0014】
この構成によれば、網点領域に属する画素の画像データに対する平滑化フィルタ処理において、文字領域に属する画素が参照画素中に含まれる場合に、その文字領域に属する画素の画像データが当該文字領域に属する画素の画像データが表す値の平均値に置き換えられる。これにより、参照画素中に含まれる文字領域に属する画素の影響を大きく受けることを防止でき、平滑化フィルタ処理による平滑化効果を維持しつつ、平滑化フィルタ処理後の画像データに基づいて出力される画像に文字画像の周辺への文字画像色の滲みが生じることを防止できる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下では、この発明の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、この発明の一実施形態に係る画像処理装置が適用されたディジタルカラー複写機の電気的構成を示すブロック図である。このディジタルカラー複写機は、原稿画像を光学的に読み取って、その原稿画像に対応したアナログ画像信号を出力するCCDイメージセンサ1と、このCCDイメージセンサ1が出力するアナログ画像信号をA/D変換して多値(0〜255)のディジタルデータ(画像データ)を出力するA/D変換回路2と、A/D変換回路2が出力する画像データに対して各種の処理を施すための画像処理部3とを備えている。画像処理部3による処理後の画像データは、電子写真プロセスによって記録シート上にトナー像を形成する画像出力部に与えられる。画像出力部は、画像処理部3から入力される画像データに基づいて、原稿画像に対応した画像を記録シート上に形成(再現)する。
【0016】
CCDイメージセンサ1は、複数個のカラーCCD素子がライン状に配列されたラインCCDイメージセンサであって、このCCDイメージセンサ1による原稿画像の読み取りは、カラーCCD素子の配列方向の電気的な主走査と、CCDイメージセンサ1の原稿に対する相対的な移動による副走査とによって達成される。カラーCCD素子は、赤(R)、緑(G)および青(B)のカラーフィルタを有するものであり、原稿画像を構成している各画素ごとにRGBの各色成分のアナログ画像信号を出力する。
【0017】
A/D変換回路2は、CCDイメージセンサ1が出力するRGBの各色成分のアナログ画像信号をそれぞれA/D変換して、RGBの各色成分ごとに8ビットの画像データを出力する。
画像処理部3は、マイクロコンピュータを含む構成であって、このマイクロコンピュータがプログラム処理を実行することにより、入力処理部31、色補正処理部32、領域分離部33、フィルタ処理部34、γ補正処理部35およびスクリーン処理部36を実質的に備えている。
【0018】
入力処理部31は、たとえば、A/D変換回路2から入力される画像データに対して、CCDイメージセンサ1のCCD画素間の感度や原稿を照明する光源の配光特性のばらつきに起因した読取り濃度むらを補償するためのシェーディング補正処理を行う。また、そのシェーディング補正処理後の画像データに対して、原稿画像の濃度に比例する階調特性を持たせるための入力γ処理を行う。
色補正処理部32は、CMY変換処理および黒生成処理を行う。CMY変換処理は、入力処理部31による処理後のRGBの各色成分の画像データを、C(シアン)、M(マゼンタ)およびY(イエロー)の各色成分の濃度を表す画像データに変換する処理である。黒生成処理は、CMYの各色成分の画像データの最小値を検出し、この最小値に所定の補正係数を乗じることによって、K(ブラック)の色成分の画像データを生成する処理である。また、K生成処理において、CMYの各色成分の画像データは、それぞれ上記最小値に上記補正係数を乗じた値だけ小さな値を表すデータに変換される。
【0019】
入力処理部31による処理後のRGBの各色成分の画像データは、領域分離部33にも与えられるようになっている。領域分離部33は、入力処理部31からのRGBの各色成分の画像データに基づいて、CCDイメージセンサ1によって読み取られた原稿画像を、その原稿画像中で文字または線画を構成している領域(文字領域)、原稿画像中で網点画像を構成している領域(網点領域)などに分離し、原稿画像を構成している各画素がどの領域に属するかを判定する。なお、領域分離の具体的な手法については、公知であり、上記特許文献2(特開2001−216510号公報)にも開示されている。
【0020】
領域分離部33による判定結果は、フィルタ処理部34に与えられるようになっている。フィルタ処理部34は、色補正処理部32から入力されるCMYKの各色成分の画像データに対して、領域分離部33による判定結果に応じたフィルタ処理を行う。すなわち、文字領域に属する画素の画像データに対しては、画像の輪郭を強調するための鮮鋭化フィルタ処理を行い、網点領域に属する画素の画像データに対しては、画像を平滑化するための平滑化フィルタ処理を行う。
【0021】
γ補正処理部35は、フィルタ処理部34によるフィルタ処理後のCMYKの各色成分の画像データに対して、出力画像の濃度に比例する階調特性を持たせるための出力γ処理を行う。
スクリーン処理部36は、γ補正処理部35による出力γ補正処理後のCMYKの各色成分の画像データに対してディザ処理を行う。ディザ処理とは、各マトリクス位置に異なる閾値を設定したディザマトリクスを用いて、多値画像データを量子化レベルの低い画像データに変換する処理である。たとえば、入力画像データを2値化するディザ処理では、ディザマトリクスの各マトリクス位置にそれぞれ1つのしきい値が設定されていて、当該マトリクス位置に相当する画像データがそのしきい値以上か未満かに応じて画像データが2値化されることになる。スクリーン処理部36による処理後の画像データは、画像出力部に向けて出力される。
【0022】
図2は、フィルタ処理部34による鮮鋭化フィルタ処理で用いられる鮮鋭化フィルタの一例を示す図である。また、図3は、図2に示す鮮鋭化フィルタを用いた処理における注目画素およびその周辺の参照画素(5画素×5ラインのマトリクス)を示す図である。
フィルタ処理部34は、図2に示す5×5鮮鋭化フィルタを用いる場合、画素C3を注目画素とし、その注目画素C3とともに注目画素C3を中心とした5画素×5ラインのマトリクスを構成する画素A1〜A5,B1〜B5,C1,C2,C4,C5,D1〜D5,E1〜E5を参照画素として、注目画素C3の画像データに対する鮮鋭化フィルタ処理を行う。具体的には、5画素×5ラインのマトリクスを構成する画素A1〜A5,B1〜B5,C1〜C5,D1〜D5,E1〜E5の濃度値(CMYKの各色成分の画像データが表す値)を、それぞれdA1〜dA5,dB1〜dB5,dC1〜dC5,dD1〜dD5,dE1〜dE5とすると、鮮鋭化フィルタ処理では、
の演算(フィルタ演算)を行う。そして、その演算結果Xを、注目画素C3についての鮮鋭化フィルタ処理後の画像データとして出力する。
【0023】
このとき、図3に示すように、文字領域に属する注目画素C3が文字領域と網点領域との境界を構成していて、注目画素C3を中心とした5画素×5ラインのマトリクス内に網点領域に属する参照画素A1,A2,B1,B2,C1,C2,D1,D2,E1,E2が含まれる場合、フィルタ処理部34は、その網点領域に属する参照画素A1,A2,B1,B2,C1,C2,D1,D2,E1,E2の濃度値をそれぞれ零に置き換えて、上記演算式(1)に従ってフィルタ演算を行う。すなわち、このときの演算結果Xは、
となり、この演算結果Xが注目画素C3についての鮮鋭化フィルタ処理後の画像データとして出力される。
【0024】
図4は、フィルタ処理部34による平滑化フィルタ処理で用いられる平滑化フィルタの一例を示す図である。また、図5は、図4に示す平滑化フィルタを用いた処理における注目画素およびその周辺の参照画素(5画素×5ラインのマトリクス)を示す図である。
フィルタ処理部34は、図4に示す5×5平滑化フィルタを用いる場合、画素C3を注目画素とし、その注目画素C3とともに注目画素C3を中心とした5画素×5ラインのマトリクスを構成する画素A1〜A5,B1〜B5,C1,C2,C4,C5,D1〜D5,E1〜E5を参照画素として、注目画素C3の画像データに対する平滑化フィルタ処理を行う。具体的には、5画素×5ラインのマトリクスを構成する画素A1〜A5,B1〜B5,C1〜C5,D1〜D5,E1〜E5の濃度値(CMYKの各色成分の画像データが表す値)を、それぞれdA1〜dA5,dB1〜dB5,dC1〜dC5,dD1〜dD5,dE1〜dE5とすると、平滑化フィルタ処理では、
の演算(フィルタ演算)を行う。そして、その演算結果を、注目画素C3についての平滑化フィルタ処理後の画像データとして出力する。
【0025】
このとき、図5に示すように、網点領域に属する注目画素C3が文字領域と網点領域との境界を構成していて、注目画素C3を中心とした5画素×5ラインのマトリクス内に文字領域に属する参照画素A4,A5,B4,B5,C4,C5,D4,D5,E4,E5が含まれる場合、フィルタ処理部34は、その文字領域に属する参照画素A4,A5,B4,B5,C4,C5,D4,D5,E4,E5の濃度値をそれぞれ零に置き換えて、上記演算式(2)に従ってフィルタ演算を行う。すなわち、このときの演算結果Xは、
となり、この演算結果Xが注目画素C3についての平滑化フィルタ処理後の画像データとして出力される。
【0026】
図6は、文字領域と網点領域とが隣接している部分の画像データの例を示す図である。この図6に示す画像データに対して、図2に示す5×5鮮鋭化フィルタまたは図4に示す5×5平滑化フィルタを用いてフィルタ処理を行う場合、そのフィルタサイズ(5×5)から、太線で囲んだ領域内の画素が注目画素となりうる。
その注目画素となりうる画素(太線内の画素)のうち、文字領域に属する画素の画像データに対して、網点領域に属する画素が参照画素に含まれていても、その画素の画像データを零に置き換えずに、図2に示す5×5鮮鋭化フィルタを用いて鮮鋭化フィルタ処理を行った結果が図7に示されている。この図7に示す結果から、網点領域に属する画素が参照画素に含まれる場合に、その網点領域に属する画素の画像データを零に置き換えずに鮮鋭化フィルタ処理を行うと、網点領域に隣接している画素(文字領域に属する画素)の濃度値にばらつきが生じることが理解される。
【0027】
一方、図8には、図6に示す太線内の注目画素となりうる画素のうち、文字領域に属する画素の画像データに対して、網点領域に属する画素が参照画素に含まれる場合に、その網点領域に属する画素の画像データを零に置き換えて、図2に示す5×5鮮鋭化フィルタを用いて鮮鋭化フィルタ処理を行った結果が示されている。この図8から理解されるように、網点領域に属する画素が参照画素に含まれる場合に、その網点領域に属する画素の画像データを零に置き換えて鮮鋭化フィルタ処理を行うと、網点領域に隣接している画素(文字領域に属する画素)の濃度値のばらつきを防止できる。よって、鮮鋭化フィルタ処理後の画像データに基づいて出力される画像に文字輪郭のがたつきを生じるおそれがない。
【0028】
また、図6に示す太線内の注目画素となりうる画素のうち、網点領域に属する画素の画像データに対して、文字領域に属する画素が参照画素に含まれていても、その画素の画像データを零に置き換えずに、図4に示す5×5平滑化フィルタを用いて平滑化フィルタ処理を行った結果が図9に示されている。この図9に示す結果から、文字領域に属する画素が参照画素含まれる場合に、その文字領域に属する画素の画像データを零に置き換えずに平滑化フィルタ処理を行うと、文字領域に隣接している画素(網点領域に属する画素)の濃度値が網点領域に属している他の画素の濃度値に比較して大きくなることが理解される。
【0029】
一方、図10には、図6に示す太線内の注目画素となりうる画素のうち、網点領域に属する画素の画像データに対して、文字領域に属する画素が参照画素に含まれる場合に、その文字領域に属する画素の画像データを零に置き換えて、図4に示す5×5平滑化フィルタを用いて平滑化フィルタ処理を行った結果が示されている。この図10に示す結果から、文字領域に属する画素が参照画素に含まれる場合に、その文字領域に属する画素の画像データを零に置き換えて平滑化フィルタ処理を行うと、文字領域に隣接している画素(網点領域に属する画素)の濃度値が網点領域に属している他の画素の濃度値よりも小さくなることが理解される。よって、平滑化フィルタ処理後の画像データに基づいて出力される画像は、文字周辺への文字色の滲みを生じていない画像となる。
【0030】
さらにまた、図11には、図6に示す太線内の注目画素となりうる画素のうち、文字領域に属する画素の画像データに対しては、網点領域に属する画素が参照画素に含まれる場合に、その網点領域に属する画素の画像データを零に置き換えて、図2に示す5×5鮮鋭化フィルタを用いて鮮鋭化フィルタ処理を行い、網点領域に属する画素の画像データに対しては、文字領域に属する画素が参照画素に含まれる場合に、その文字領域に属する画素の画像データを零に置き換えて、図4に示す5×5平滑化フィルタを用いて平滑化フィルタ処理を行った結果が示されている。この図11から理解されるように、この実施形態によれば、良好な文字再現性および階調再現性を発揮できる画像データが得られ、フィルタ処理後の画像データに基づいて出力される画像では、文字輪郭のがたつきや文字周辺への文字色の滲みがなく、さらには文字が強調される。
【0031】
なお、この実施形態では、フィルタ処理部34による平滑化フィルタ処理において、図5に示すように、網点領域に属する注目画素C3が文字領域と網点領域との境界を構成していて、注目画素C3を中心とした5画素×5ラインのマトリクス内に文字領域に属する参照画素A4,A5,B4,B5,C4,C5,D4,D5,E4,E5が含まれる場合に、その文字領域に属する参照画素A4,A5,B4,B5,C4,C5,D4,D5,E4,E5の濃度値をそれぞれ零に置き換えるとしたが、そのような場合において、文字領域に属する参照画素A4,A5,B4,B5,C4,C5,D4,D5,E4,E5の濃度値を、それぞれ参照画素A4,A5,B4,B5,C4,C5,D4,D5,E4,E5の濃度値の平均値=(dA1+dA2+dA3+dB1+dB2+dB3+dC1+dC2+dC3+dD1+dD2+dD3+dE1+dE2+dE3)÷15に置き換えて、上記演算式(2)に従ってフィルタ演算を行うようにしてもよい。
【0032】
図6に示す太線内の注目画素となりうる画素のうち、網点領域に属する画素の画像データに対して、文字領域に属する画素が参照画素に含まれる場合に、その文字領域に属する画素の画像データを平均値に置き換えて、図4に示す5×5平滑化フィルタを用いて平滑化フィルタ処理を行った結果を図12に示す。この図12に示す結果から、文字領域に属する画素が参照画素に含まれる場合に、その文字領域に属する画素の画像データを平均値に置き換えて平滑化フィルタ処理を行うと、文字領域に隣接している画素(網点領域に属する画素)の濃度値が網点領域に属している他の画素の濃度値とほぼ等しくなり、文字領域に属する画素の画像データを零に置き換えて平滑化フィルタ処理を行った場合に比べて、より平滑化された画像を再現することができる。
【0033】
以上、この発明の実施の形態について説明したが、この発明は、上記の実施形態以外の形態で実施することもできる。たとえば、上記の実施形態では、ディジタルカラー複写機を例にとったが、この発明は、ディジタルカラーファクシミリ装置など、ディジタルカラー複写機以外のディジタルカラー画像形成装置に適用することもできる。また、カラー画像形成装置に限らず、ディジタル方式のモノクロ画像形成装置に適用することもできる。
【0034】
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態に係る画像処理装置が適用されたディジタルカラー複写機の電気的構成を示すブロック図である。
【図2】鮮鋭化フィルタ処理で用いられる鮮鋭化フィルタの一例を示す図である。
【図3】図2に示す鮮鋭化フィルタを用いた処理における注目画素およびその周辺の参照画素(5画素×5ラインのマトリクス)を示す図である。
【図4】平滑化フィルタ処理で用いられる平滑化フィルタの一例を示す図である。
【図5】図4に示す平滑化フィルタを用いた処理における注目画素およびその周辺の参照画素(5画素×5ラインのマトリクス)を示す図である。
【図6】文字領域と網点領域とが隣接している部分の画像データの例を示す図である。
【図7】文字領域に属する画素の画像データに対して、網点領域に属する画素が参照画素に含まれていても、その網点領域に属する画素の画像データを零に置き換えずに鮮鋭化フィルタ処理を行った結果の例を示す図である。
【図8】文字領域に属する画素の画像データに対して、網点領域に属する画素が参照画素に含まれる場合に、その網点領域に属する画素の画像データを零に置き換えて鮮鋭化フィルタ処理を行った結果の例を示す図である。
【図9】網点領域に属する画素の画像データに対して、文字領域に属する画素が参照画素に含まれていても、その文字領域に属する画素の画像データを零に置き換えずに平滑化フィルタ処理を行った結果の例を示す図である。
【図10】網点領域に属する画素の画像データに対して、文字領域に属する画素が参照画素に含まれる場合に、その文字領域に属する画素の画像データを零に置き換えて平滑化フィルタ処理を行った結果の例を示す図である。
【図11】文字領域に属する画素の画像データに対しては、網点領域に属する画素が参照画素に含まれる場合に、その網点領域に属する画素の画像データを零に置き換えて鮮鋭化フィルタ処理を行い、網点領域に属する画素の画像データに対しては、文字領域に属する画素が参照画素に含まれる場合に、その文字領域に属する画素の画像データを零に置き換えて平滑化フィルタ処理を行った結果の例を示す図である。
【図12】網点領域に属する画素の画像データに対して、文字領域に属する画素が参照画素に含まれる場合に、その文字領域に属する画素の画像データをその平均値に置き換えて平滑化フィルタ処理を行った結果の例を示す図である。
【符号の説明】
3 画像処理部
33 領域分離部
34 フィルタ処理部
【発明の属する技術分野】
この発明は、入力された画像データに対して鮮鋭化フィルタ処理や平滑化フィルタ処理などのフィルタ処理を行う画像処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ディジタル式の複写機やプリンタでは、原稿画像を良好に再現可能な画像データを得るために、イメージセンサで原稿画像を読み取って得られる画像データ(原稿画像を構成する各画素の濃度値を表すデータ)に対して、画像の輪郭を強調するための鮮鋭化フィルタ処理や画像を平滑化するための平滑化フィルタ処理などのフィルタ処理が行われる。たとえば、原稿画像中の文字(線画)部分(以下「文字領域」という。)の画像データに対して鮮鋭化フィルタ処理が行われ、原稿画像中の網点画像部分(以下「網点領域」という。)の画像データに対して平滑化フィルタ処理が行われる(たとえば、特許文献1〜3参照)。
【0003】
フィルタ処理では、原稿画像を構成している各画素が順次に注目画素とされる。そして、注目画素を中心とする一定領域内に含まれる画素の濃度値が参照されて、フィルタ処理の種類に応じた演算が行われることにより、その注目画素についてのフィルタ処理後の画像データが求められる。より具体的には、鮮鋭化フィルタ処理であれば、注目画素の周囲の一定領域内に含まれる画素が参照画素とされて、注目画素および参照画素の濃度値にそれぞれ所定のフィルタ係数を乗じて得られる値の総和を表すデータが、その注目画素についてのフィルタ処理後の画像データとされる。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−333286号公報
【特許文献2】
特開2001−216510号公報
【特許文献3】
特開平9−200525号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来のフィルタ処理の手法では、原稿画像中に文字画像(文字または線画)および網点画像が混在している場合に、フィルタ処理後の画像データに基づいて出力される画像が、必ずしも良好に文字再現および階調再現された画像とはならなかった。
文字画像および網点画像が混在している原稿画像は、文字領域と網点領域とが隣接した部分を有していることがある。このような場合、文字領域と網点領域との境界を構成している画素で文字領域に属するものが注目画素とされたときには、参照画素に網点領域の画素が含まれ、これとは逆に、上記境界を構成している画素で網点領域に属するものが注目画素とされたときには、参照画素に文字領域の画素が含まれることになる。そのため、上記境界を構成している画素で文字領域に属するものについてのフィルタ処理結果は、参照画素に含まれる網点領域の影響を受け、また、上記境界を構成している画素で網点領域に属するものについてのフィルタ処理結果は、参照画素に含まれる文字領域の画素の影響を受けてしまう。この結果、出力画像において、文字画像の輪郭に濃淡差によるがたつきが発生したり、文字画像の周辺に文字画像色(文字色または線画色)が滲んだようになったりすることがあった。
【0006】
そこで、この発明の目的は、文字画像および網点画像が混在した原稿画像の画像データに対しても良好なフィルタ処理を行うことができ、そのフィルタ処理後の画像データに基づいて出力される画像の文字再現性および階調再現性を向上させること、より具体的には、フィルタ処理後の画像データに基づいて出力される画像に文字画像の輪郭のがたつきや文字画像の周辺への文字画像色の滲みが生じるのを防止することができる画像処理装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
上記の目的を達成するための請求項1記載の発明は、文字画像および網点画像が混在している原稿画像を読み取って得られる画像データに対してフィルタ処理を行うための画像処理装置(3)であって、原稿画像を構成している各画素が属する領域を判定する領域判定手段(33)と、注目画素の周囲の一定領域内に含まれる画素を参照画素として抽出する参照画素抽出手段(34)と、注目画素が文字領域に属し、かつ、上記参照画素抽出手段によって抽出された参照画素の中に網点領域に属する画素が含まれる場合に、当該網点領域に属する画素の画像データが表す値を零に置き換えて、所定の鮮鋭化フィルタ演算を行う鮮鋭化フィルタ演算手段(34)とを含むことを特徴とする画像処理装置である。
【0008】
なお、括弧内の英数字は、後述の実施形態における対応構成要素等を表す。以下、この項において同じ。
上記の構成によれば、文字領域に属する画素の画像データに対する鮮鋭化フィルタ処理において、網点領域に属する画素が参照画素中に含まれる場合に、その網点領域に属する画素の画像データが零に置き換えられる。これにより、参照画素中に含まれる網点領域に属する画素の影響を排除することができ、鮮鋭化フィルタ処理後の画像データに基づいて出力される画像に文字画像の輪郭のがたつきが生じることを防止できる。よって、フィルタ処理後の画像データに基づいて出力される画像の文字再現性を向上させることができる。
【0009】
請求項2記載の発明は、注目画素が網点領域に属し、かつ、上記参照画素抽出手段によって抽出された参照画素の中に文字領域に属する画素が含まれる場合に、当該文字領域に属する画素の画像データが表す値を零に置き換えて、所定の平滑化フィルタ演算を行う平滑化フィルタ演算手段(34)をさらに含むことを特徴とする請求項1記載の画像処理装置である。
この構成によれば、網点領域に属する画素の画像データに対する平滑化フィルタ処理において、文字領域に属する画素が参照画素中に含まれる場合に、その文字領域に属する画素の画像データが零に置き換えられる。これにより、参照画素中に含まれる文字領域に属する画素の影響を排除することができ、平滑化フィルタ処理後の画像データに基づいて出力される画像に文字画像の周辺への文字画像色の滲みが生じることを防止できる。よって、フィルタ処理後の画像データに基づいて出力される画像の文字再現性および階調再現性を向上させることができる。
【0010】
なお、この請求項2に記載の平滑化フィルタ演算手段に代えて、請求項3記載の平滑化フィルタ演算手段を用いても、請求項2に関連して述べた効果と同様な効果を得ることができる。請求項3記載の発明は、注目画素が網点領域に属し、かつ、上記参照画素抽出手段によって抽出された参照画素の中に文字領域に属する画素が含まれる場合に、当該文字領域に属する画素の画像データが表す値を、当該文字領域に属する画素の画像データが表す値の平均値に置き換えて、所定の平滑化フィルタ演算を行う平滑化フィルタ演算手段(34)をさらに含むことを特徴とする請求項1記載の画像処理装置である。
【0011】
請求項4記載の発明は、文字画像および網点画像が混在している原稿画像を読み取って得られる画像データに対してフィルタ処理を行うための画像処理装置(3)であって、原稿画像を構成している各画素が属する領域を判定する領域判定手段(33)と、注目画素の周囲の一定領域内に含まれる画素を参照画素として抽出する参照画素抽出手段(34)と、注目画素が網点領域に属し、かつ、上記参照画素抽出手段によって抽出された参照画素の中に文字領域に属する画素が含まれる場合に、当該文字領域に属する画素の画像データが表す値を零に置き換えて、所定の平滑化フィルタ演算を行う平滑化フィルタ演算手段(34)とを含むことを特徴とする画像処理装置である。
【0012】
この構成によれば、網点領域に属する画素の画像データに対する平滑化フィルタ処理において、文字領域に属する画素が参照画素中に含まれる場合に、その文字領域に属する画素の画像データが零に置き換えられる。これにより、参照画素中に含まれる文字領域に属する画素の影響を排除することができ、平滑化フィルタ処理後の画像データに基づいて出力される画像に文字画像の周辺への文字画像色の滲みが生じることを防止できる。よって、フィルタ処理後の画像データに基づいて出力される画像の文字再現性および階調再現性を向上させることができる。
【0013】
請求項5記載の発明は、文字画像および網点画像が混在している原稿画像を読み取って得られる画像データに対してフィルタ処理を行うための画像処理装置(3)であって、原稿画像を構成している各画素が属する領域を判定する領域判定手段(33)と、注目画素の周囲の一定領域内に含まれる画素を参照画素として抽出する参照画素抽出手段(34)と、注目画素が網点領域に属し、かつ、上記参照画素抽出手段によって抽出された参照画素の中に文字領域に属する画素が含まれる場合に、当該文字領域に属する画素の画像データが表す値を、当該文字領域に属する画素の画像データが表す値の平均値に置き換えて、所定の平滑化フィルタ演算を行う平滑化フィルタ演算手段(34)とを含むことを特徴とする画像処理装置である。
【0014】
この構成によれば、網点領域に属する画素の画像データに対する平滑化フィルタ処理において、文字領域に属する画素が参照画素中に含まれる場合に、その文字領域に属する画素の画像データが当該文字領域に属する画素の画像データが表す値の平均値に置き換えられる。これにより、参照画素中に含まれる文字領域に属する画素の影響を大きく受けることを防止でき、平滑化フィルタ処理による平滑化効果を維持しつつ、平滑化フィルタ処理後の画像データに基づいて出力される画像に文字画像の周辺への文字画像色の滲みが生じることを防止できる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下では、この発明の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、この発明の一実施形態に係る画像処理装置が適用されたディジタルカラー複写機の電気的構成を示すブロック図である。このディジタルカラー複写機は、原稿画像を光学的に読み取って、その原稿画像に対応したアナログ画像信号を出力するCCDイメージセンサ1と、このCCDイメージセンサ1が出力するアナログ画像信号をA/D変換して多値(0〜255)のディジタルデータ(画像データ)を出力するA/D変換回路2と、A/D変換回路2が出力する画像データに対して各種の処理を施すための画像処理部3とを備えている。画像処理部3による処理後の画像データは、電子写真プロセスによって記録シート上にトナー像を形成する画像出力部に与えられる。画像出力部は、画像処理部3から入力される画像データに基づいて、原稿画像に対応した画像を記録シート上に形成(再現)する。
【0016】
CCDイメージセンサ1は、複数個のカラーCCD素子がライン状に配列されたラインCCDイメージセンサであって、このCCDイメージセンサ1による原稿画像の読み取りは、カラーCCD素子の配列方向の電気的な主走査と、CCDイメージセンサ1の原稿に対する相対的な移動による副走査とによって達成される。カラーCCD素子は、赤(R)、緑(G)および青(B)のカラーフィルタを有するものであり、原稿画像を構成している各画素ごとにRGBの各色成分のアナログ画像信号を出力する。
【0017】
A/D変換回路2は、CCDイメージセンサ1が出力するRGBの各色成分のアナログ画像信号をそれぞれA/D変換して、RGBの各色成分ごとに8ビットの画像データを出力する。
画像処理部3は、マイクロコンピュータを含む構成であって、このマイクロコンピュータがプログラム処理を実行することにより、入力処理部31、色補正処理部32、領域分離部33、フィルタ処理部34、γ補正処理部35およびスクリーン処理部36を実質的に備えている。
【0018】
入力処理部31は、たとえば、A/D変換回路2から入力される画像データに対して、CCDイメージセンサ1のCCD画素間の感度や原稿を照明する光源の配光特性のばらつきに起因した読取り濃度むらを補償するためのシェーディング補正処理を行う。また、そのシェーディング補正処理後の画像データに対して、原稿画像の濃度に比例する階調特性を持たせるための入力γ処理を行う。
色補正処理部32は、CMY変換処理および黒生成処理を行う。CMY変換処理は、入力処理部31による処理後のRGBの各色成分の画像データを、C(シアン)、M(マゼンタ)およびY(イエロー)の各色成分の濃度を表す画像データに変換する処理である。黒生成処理は、CMYの各色成分の画像データの最小値を検出し、この最小値に所定の補正係数を乗じることによって、K(ブラック)の色成分の画像データを生成する処理である。また、K生成処理において、CMYの各色成分の画像データは、それぞれ上記最小値に上記補正係数を乗じた値だけ小さな値を表すデータに変換される。
【0019】
入力処理部31による処理後のRGBの各色成分の画像データは、領域分離部33にも与えられるようになっている。領域分離部33は、入力処理部31からのRGBの各色成分の画像データに基づいて、CCDイメージセンサ1によって読み取られた原稿画像を、その原稿画像中で文字または線画を構成している領域(文字領域)、原稿画像中で網点画像を構成している領域(網点領域)などに分離し、原稿画像を構成している各画素がどの領域に属するかを判定する。なお、領域分離の具体的な手法については、公知であり、上記特許文献2(特開2001−216510号公報)にも開示されている。
【0020】
領域分離部33による判定結果は、フィルタ処理部34に与えられるようになっている。フィルタ処理部34は、色補正処理部32から入力されるCMYKの各色成分の画像データに対して、領域分離部33による判定結果に応じたフィルタ処理を行う。すなわち、文字領域に属する画素の画像データに対しては、画像の輪郭を強調するための鮮鋭化フィルタ処理を行い、網点領域に属する画素の画像データに対しては、画像を平滑化するための平滑化フィルタ処理を行う。
【0021】
γ補正処理部35は、フィルタ処理部34によるフィルタ処理後のCMYKの各色成分の画像データに対して、出力画像の濃度に比例する階調特性を持たせるための出力γ処理を行う。
スクリーン処理部36は、γ補正処理部35による出力γ補正処理後のCMYKの各色成分の画像データに対してディザ処理を行う。ディザ処理とは、各マトリクス位置に異なる閾値を設定したディザマトリクスを用いて、多値画像データを量子化レベルの低い画像データに変換する処理である。たとえば、入力画像データを2値化するディザ処理では、ディザマトリクスの各マトリクス位置にそれぞれ1つのしきい値が設定されていて、当該マトリクス位置に相当する画像データがそのしきい値以上か未満かに応じて画像データが2値化されることになる。スクリーン処理部36による処理後の画像データは、画像出力部に向けて出力される。
【0022】
図2は、フィルタ処理部34による鮮鋭化フィルタ処理で用いられる鮮鋭化フィルタの一例を示す図である。また、図3は、図2に示す鮮鋭化フィルタを用いた処理における注目画素およびその周辺の参照画素(5画素×5ラインのマトリクス)を示す図である。
フィルタ処理部34は、図2に示す5×5鮮鋭化フィルタを用いる場合、画素C3を注目画素とし、その注目画素C3とともに注目画素C3を中心とした5画素×5ラインのマトリクスを構成する画素A1〜A5,B1〜B5,C1,C2,C4,C5,D1〜D5,E1〜E5を参照画素として、注目画素C3の画像データに対する鮮鋭化フィルタ処理を行う。具体的には、5画素×5ラインのマトリクスを構成する画素A1〜A5,B1〜B5,C1〜C5,D1〜D5,E1〜E5の濃度値(CMYKの各色成分の画像データが表す値)を、それぞれdA1〜dA5,dB1〜dB5,dC1〜dC5,dD1〜dD5,dE1〜dE5とすると、鮮鋭化フィルタ処理では、
の演算(フィルタ演算)を行う。そして、その演算結果Xを、注目画素C3についての鮮鋭化フィルタ処理後の画像データとして出力する。
【0023】
このとき、図3に示すように、文字領域に属する注目画素C3が文字領域と網点領域との境界を構成していて、注目画素C3を中心とした5画素×5ラインのマトリクス内に網点領域に属する参照画素A1,A2,B1,B2,C1,C2,D1,D2,E1,E2が含まれる場合、フィルタ処理部34は、その網点領域に属する参照画素A1,A2,B1,B2,C1,C2,D1,D2,E1,E2の濃度値をそれぞれ零に置き換えて、上記演算式(1)に従ってフィルタ演算を行う。すなわち、このときの演算結果Xは、
となり、この演算結果Xが注目画素C3についての鮮鋭化フィルタ処理後の画像データとして出力される。
【0024】
図4は、フィルタ処理部34による平滑化フィルタ処理で用いられる平滑化フィルタの一例を示す図である。また、図5は、図4に示す平滑化フィルタを用いた処理における注目画素およびその周辺の参照画素(5画素×5ラインのマトリクス)を示す図である。
フィルタ処理部34は、図4に示す5×5平滑化フィルタを用いる場合、画素C3を注目画素とし、その注目画素C3とともに注目画素C3を中心とした5画素×5ラインのマトリクスを構成する画素A1〜A5,B1〜B5,C1,C2,C4,C5,D1〜D5,E1〜E5を参照画素として、注目画素C3の画像データに対する平滑化フィルタ処理を行う。具体的には、5画素×5ラインのマトリクスを構成する画素A1〜A5,B1〜B5,C1〜C5,D1〜D5,E1〜E5の濃度値(CMYKの各色成分の画像データが表す値)を、それぞれdA1〜dA5,dB1〜dB5,dC1〜dC5,dD1〜dD5,dE1〜dE5とすると、平滑化フィルタ処理では、
の演算(フィルタ演算)を行う。そして、その演算結果を、注目画素C3についての平滑化フィルタ処理後の画像データとして出力する。
【0025】
このとき、図5に示すように、網点領域に属する注目画素C3が文字領域と網点領域との境界を構成していて、注目画素C3を中心とした5画素×5ラインのマトリクス内に文字領域に属する参照画素A4,A5,B4,B5,C4,C5,D4,D5,E4,E5が含まれる場合、フィルタ処理部34は、その文字領域に属する参照画素A4,A5,B4,B5,C4,C5,D4,D5,E4,E5の濃度値をそれぞれ零に置き換えて、上記演算式(2)に従ってフィルタ演算を行う。すなわち、このときの演算結果Xは、
となり、この演算結果Xが注目画素C3についての平滑化フィルタ処理後の画像データとして出力される。
【0026】
図6は、文字領域と網点領域とが隣接している部分の画像データの例を示す図である。この図6に示す画像データに対して、図2に示す5×5鮮鋭化フィルタまたは図4に示す5×5平滑化フィルタを用いてフィルタ処理を行う場合、そのフィルタサイズ(5×5)から、太線で囲んだ領域内の画素が注目画素となりうる。
その注目画素となりうる画素(太線内の画素)のうち、文字領域に属する画素の画像データに対して、網点領域に属する画素が参照画素に含まれていても、その画素の画像データを零に置き換えずに、図2に示す5×5鮮鋭化フィルタを用いて鮮鋭化フィルタ処理を行った結果が図7に示されている。この図7に示す結果から、網点領域に属する画素が参照画素に含まれる場合に、その網点領域に属する画素の画像データを零に置き換えずに鮮鋭化フィルタ処理を行うと、網点領域に隣接している画素(文字領域に属する画素)の濃度値にばらつきが生じることが理解される。
【0027】
一方、図8には、図6に示す太線内の注目画素となりうる画素のうち、文字領域に属する画素の画像データに対して、網点領域に属する画素が参照画素に含まれる場合に、その網点領域に属する画素の画像データを零に置き換えて、図2に示す5×5鮮鋭化フィルタを用いて鮮鋭化フィルタ処理を行った結果が示されている。この図8から理解されるように、網点領域に属する画素が参照画素に含まれる場合に、その網点領域に属する画素の画像データを零に置き換えて鮮鋭化フィルタ処理を行うと、網点領域に隣接している画素(文字領域に属する画素)の濃度値のばらつきを防止できる。よって、鮮鋭化フィルタ処理後の画像データに基づいて出力される画像に文字輪郭のがたつきを生じるおそれがない。
【0028】
また、図6に示す太線内の注目画素となりうる画素のうち、網点領域に属する画素の画像データに対して、文字領域に属する画素が参照画素に含まれていても、その画素の画像データを零に置き換えずに、図4に示す5×5平滑化フィルタを用いて平滑化フィルタ処理を行った結果が図9に示されている。この図9に示す結果から、文字領域に属する画素が参照画素含まれる場合に、その文字領域に属する画素の画像データを零に置き換えずに平滑化フィルタ処理を行うと、文字領域に隣接している画素(網点領域に属する画素)の濃度値が網点領域に属している他の画素の濃度値に比較して大きくなることが理解される。
【0029】
一方、図10には、図6に示す太線内の注目画素となりうる画素のうち、網点領域に属する画素の画像データに対して、文字領域に属する画素が参照画素に含まれる場合に、その文字領域に属する画素の画像データを零に置き換えて、図4に示す5×5平滑化フィルタを用いて平滑化フィルタ処理を行った結果が示されている。この図10に示す結果から、文字領域に属する画素が参照画素に含まれる場合に、その文字領域に属する画素の画像データを零に置き換えて平滑化フィルタ処理を行うと、文字領域に隣接している画素(網点領域に属する画素)の濃度値が網点領域に属している他の画素の濃度値よりも小さくなることが理解される。よって、平滑化フィルタ処理後の画像データに基づいて出力される画像は、文字周辺への文字色の滲みを生じていない画像となる。
【0030】
さらにまた、図11には、図6に示す太線内の注目画素となりうる画素のうち、文字領域に属する画素の画像データに対しては、網点領域に属する画素が参照画素に含まれる場合に、その網点領域に属する画素の画像データを零に置き換えて、図2に示す5×5鮮鋭化フィルタを用いて鮮鋭化フィルタ処理を行い、網点領域に属する画素の画像データに対しては、文字領域に属する画素が参照画素に含まれる場合に、その文字領域に属する画素の画像データを零に置き換えて、図4に示す5×5平滑化フィルタを用いて平滑化フィルタ処理を行った結果が示されている。この図11から理解されるように、この実施形態によれば、良好な文字再現性および階調再現性を発揮できる画像データが得られ、フィルタ処理後の画像データに基づいて出力される画像では、文字輪郭のがたつきや文字周辺への文字色の滲みがなく、さらには文字が強調される。
【0031】
なお、この実施形態では、フィルタ処理部34による平滑化フィルタ処理において、図5に示すように、網点領域に属する注目画素C3が文字領域と網点領域との境界を構成していて、注目画素C3を中心とした5画素×5ラインのマトリクス内に文字領域に属する参照画素A4,A5,B4,B5,C4,C5,D4,D5,E4,E5が含まれる場合に、その文字領域に属する参照画素A4,A5,B4,B5,C4,C5,D4,D5,E4,E5の濃度値をそれぞれ零に置き換えるとしたが、そのような場合において、文字領域に属する参照画素A4,A5,B4,B5,C4,C5,D4,D5,E4,E5の濃度値を、それぞれ参照画素A4,A5,B4,B5,C4,C5,D4,D5,E4,E5の濃度値の平均値=(dA1+dA2+dA3+dB1+dB2+dB3+dC1+dC2+dC3+dD1+dD2+dD3+dE1+dE2+dE3)÷15に置き換えて、上記演算式(2)に従ってフィルタ演算を行うようにしてもよい。
【0032】
図6に示す太線内の注目画素となりうる画素のうち、網点領域に属する画素の画像データに対して、文字領域に属する画素が参照画素に含まれる場合に、その文字領域に属する画素の画像データを平均値に置き換えて、図4に示す5×5平滑化フィルタを用いて平滑化フィルタ処理を行った結果を図12に示す。この図12に示す結果から、文字領域に属する画素が参照画素に含まれる場合に、その文字領域に属する画素の画像データを平均値に置き換えて平滑化フィルタ処理を行うと、文字領域に隣接している画素(網点領域に属する画素)の濃度値が網点領域に属している他の画素の濃度値とほぼ等しくなり、文字領域に属する画素の画像データを零に置き換えて平滑化フィルタ処理を行った場合に比べて、より平滑化された画像を再現することができる。
【0033】
以上、この発明の実施の形態について説明したが、この発明は、上記の実施形態以外の形態で実施することもできる。たとえば、上記の実施形態では、ディジタルカラー複写機を例にとったが、この発明は、ディジタルカラーファクシミリ装置など、ディジタルカラー複写機以外のディジタルカラー画像形成装置に適用することもできる。また、カラー画像形成装置に限らず、ディジタル方式のモノクロ画像形成装置に適用することもできる。
【0034】
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態に係る画像処理装置が適用されたディジタルカラー複写機の電気的構成を示すブロック図である。
【図2】鮮鋭化フィルタ処理で用いられる鮮鋭化フィルタの一例を示す図である。
【図3】図2に示す鮮鋭化フィルタを用いた処理における注目画素およびその周辺の参照画素(5画素×5ラインのマトリクス)を示す図である。
【図4】平滑化フィルタ処理で用いられる平滑化フィルタの一例を示す図である。
【図5】図4に示す平滑化フィルタを用いた処理における注目画素およびその周辺の参照画素(5画素×5ラインのマトリクス)を示す図である。
【図6】文字領域と網点領域とが隣接している部分の画像データの例を示す図である。
【図7】文字領域に属する画素の画像データに対して、網点領域に属する画素が参照画素に含まれていても、その網点領域に属する画素の画像データを零に置き換えずに鮮鋭化フィルタ処理を行った結果の例を示す図である。
【図8】文字領域に属する画素の画像データに対して、網点領域に属する画素が参照画素に含まれる場合に、その網点領域に属する画素の画像データを零に置き換えて鮮鋭化フィルタ処理を行った結果の例を示す図である。
【図9】網点領域に属する画素の画像データに対して、文字領域に属する画素が参照画素に含まれていても、その文字領域に属する画素の画像データを零に置き換えずに平滑化フィルタ処理を行った結果の例を示す図である。
【図10】網点領域に属する画素の画像データに対して、文字領域に属する画素が参照画素に含まれる場合に、その文字領域に属する画素の画像データを零に置き換えて平滑化フィルタ処理を行った結果の例を示す図である。
【図11】文字領域に属する画素の画像データに対しては、網点領域に属する画素が参照画素に含まれる場合に、その網点領域に属する画素の画像データを零に置き換えて鮮鋭化フィルタ処理を行い、網点領域に属する画素の画像データに対しては、文字領域に属する画素が参照画素に含まれる場合に、その文字領域に属する画素の画像データを零に置き換えて平滑化フィルタ処理を行った結果の例を示す図である。
【図12】網点領域に属する画素の画像データに対して、文字領域に属する画素が参照画素に含まれる場合に、その文字領域に属する画素の画像データをその平均値に置き換えて平滑化フィルタ処理を行った結果の例を示す図である。
【符号の説明】
3 画像処理部
33 領域分離部
34 フィルタ処理部
Claims (5)
- 文字画像および網点画像が混在している原稿画像を読み取って得られる画像データに対してフィルタ処理を行うための画像処理装置であって、
原稿画像を構成している各画素が属する領域を判定する領域判定手段と、
注目画素の周囲の一定領域内に含まれる画素を参照画素として抽出する参照画素抽出手段と、
注目画素が文字領域に属し、かつ、上記参照画素抽出手段によって抽出された参照画素の中に網点領域に属する画素が含まれる場合に、当該網点領域に属する画素の画像データが表す値を零に置き換えて、所定の鮮鋭化フィルタ演算を行う鮮鋭化フィルタ演算手段と
を含むことを特徴とする画像処理装置。 - 注目画素が網点領域に属し、かつ、上記参照画素抽出手段によって抽出された参照画素の中に文字領域に属する画素が含まれる場合に、当該文字領域に属する画素の画像データが表す値を零に置き換えて、所定の平滑化フィルタ演算を行う平滑化フィルタ演算手段をさらに含むことを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
- 注目画素が網点領域に属し、かつ、上記参照画素抽出手段によって抽出された参照画素の中に文字領域に属する画素が含まれる場合に、当該文字領域に属する画素の画像データが表す値を、当該文字領域に属する画素の画像データが表す値の平均値に置き換えて、所定の平滑化フィルタ演算を行う平滑化フィルタ演算手段をさらに含むことを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
- 文字画像および網点画像が混在している原稿画像を読み取って得られる画像データに対してフィルタ処理を行うための画像処理装置であって、
原稿画像を構成している各画素が属する領域を判定する領域判定手段と、
注目画素の周囲の一定領域内に含まれる画素を参照画素として抽出する参照画素抽出手段と、
注目画素が網点領域に属し、かつ、上記参照画素抽出手段によって抽出された参照画素の中に文字領域に属する画素が含まれる場合に、当該文字領域に属する画素の画像データが表す値を零に置き換えて、所定の平滑化フィルタ演算を行う平滑化フィルタ演算手段と
を含むことを特徴とする画像処理装置。 - 文字画像および網点画像が混在している原稿画像を読み取って得られる画像データに対してフィルタ処理を行うための画像処理装置であって、
原稿画像を構成している各画素が属する領域を判定する領域判定手段と、
注目画素の周囲の一定領域内に含まれる画素を参照画素として抽出する参照画素抽出手段と、
注目画素が網点領域に属し、かつ、上記参照画素抽出手段によって抽出された参照画素の中に文字領域に属する画素が含まれる場合に、当該文字領域に属する画素の画像データが表す値を、当該文字領域に属する画素の画像データが表す値の平均値に置き換えて、所定の平滑化フィルタ演算を行う平滑化フィルタ演算手段と
を含むことを特徴とする画像処理装置。
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- 2003-07-18 JP JP2003199368A patent/JP2005039484A/ja active Pending
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