JP2005039345A - 信号処理装置および信号処理方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】無線周波数信号をダウンコンバートしたBB(ベースバンド)信号の周期定常性を周期定常性算出部31により算出し、CAF indexの複数の信号系列を生成する。そして、信号処理部32によりこれらの信号系列のうち時間軸原点から所定の範囲内に有る系列を0に置換し、FFT部33に入力する。これにより得られるCSF indexの周期定常スペクトルを変調多値数検出部34により所定の判定基準レベルのもとで2つの状態に分別し、無線周波数信号の変調多値数を検出する。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば無線信号の変調多値数を推定するために用いられる信号処理装置および信号処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年の通信需要の増大に伴い、無線通信装置が急速に普及している。このような状況のなかで秩序を保ち、かつ有効に電波を利用するためには、それぞれの無線局を一定の条件のもとで使用する必要がある。しかしながら無線機器の故障や違法な運用などにより、全ての無線通信装置が条件を満たして運用されているとは言えない状況にある。これらを放置すると、正常に運用されている無線機器の運用に障害が及ぼされる虞があるため、電波の利用状況を監視して異常電波の発生を防止することが重要になってきている。このような目的のためには各電波局から送出される電波の諸元を推定することが必要であり、そのための信号処理装置が開発されてきている。
【0003】
この種の装置は、周波数変調(FSK)波、位相変調(PSK)波、GMSK(ガウシアン・フィルタド・ミニマム・シフト・キーイング)波、直交振幅変調(QAM)波などのディジタル変調波を対象とし、信号処理によりその諸元を解析する。特に、電波の諸元を解析するにはその変調多値数を推定することが有効であり、従来では変調波のスペクトル形状をスペクトラムアナライザなどにより分析することで、その変調多値数に関する知見を得るようにしていた。しかしながら既存の信号処理装置は、変調多値数を十分な精度で推定できるとはいえず、更なる精度の向上が待たれている。
【0004】
なお、関連する技術が下記非特許文献に開示されている。この文献には電波の周期定常性に関する詳細が記載されている。電波の周期定常性とは変調信号に固有の統計量を把握するための指標であり、電波の変調多値数を推定するために必要な情報である。
【0005】
【非特許文献1】
Military Communications Conference 1988, MILCOM 88, pp419 − 424
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
以上述べたように、電波の変調多値数を推定するための信号処理装置の更なる精度の向上が要望されている。特に、事前に何らの情報を必要とせず、到来する無線電波それ自身からその電波の変調多値数を推定することの可能な信号処理装置の提供が待たれている。
【0007】
本発明は上記事情によりなされたもので、その目的は、変調多値数を高い精度で推定することの可能な信号処理装置及び信号処理方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明に係わる信号処理装置は、多値変調された無線周波数信号を受信して受信信号を出力する受信手段(例えばアンテナ10および受信部20)と、前記受信信号の時間に対する周期定常性を算出して複数の信号系列を出力する算出手段(例えば周期定常性算出部31)と、前記複数の信号系列のうち時間軸に対して一定の範囲に出現する信号系列を一定値に置換する置換手段(例えば信号処理部32)と、この置換手段により一定値に置換された信号系列を含む複数の信号系列の時間応答を周波数領域に変換して周期定常スペクトルを出力する変換手段(例えばFFT部33)と、前記周期定常スペクトルから前記無線周波数信号の変調多値数を検出する検出手段(例えば変調多値数検出部34)とを具備する。なお変調多値数とは、一般には2以上の自然数である。すなわち2値変調は、多値変調の概念に含まれる。
【0009】
このような手段を講じることにより、周期性を有する複数の信号系列が算出手段により算出される。これらの信号系列の周期性が変換手段により周波数領域に変換され、周期定常スペクトルが得られる。この周期定常スペクトルを例えば所定の閾値のもとで2つの状態に区分することにより、無線周波数信号の変調多値数を検出することができる。
【0010】
このような構成において、置換手段を新たに設け、算出手段により得られる複数の信号系列一部、好ましくは時間軸原点近傍配列する信号系列を一定値、好ましくはゼロに置換することにより、変換手段において得られる周期定常スペクトルの周波数に対する分離度を高めることができる。従って検出手段における変調多値数の検出の精度を高めることができ、これにより変調多値数を高い精度で推定することが可能になる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明に係わる信号処理装置の第1の実施の形態を示すブロック図である。この信号処理装置は、高速計算機やディジタル・シグナル・プロセッサ(DSP)などとして実現される。図1において、実空界から到来し観測対象となる無線周波数信号はアンテナ10により捕捉され、受信部20に入力される。受信部20は無線周波数信号に対して信号帯域検出、キャリア同期、タイミング同期などの処理を施し、ベースバンド(BB)信号を生成して信号分析部30に入力する。受信部20は、無線周波数信号の性質に応じて耐雑音特性の向上のための移動平均演算処理なども実施する。
【0012】
信号分析部30はBB信号に対して各種の演算処理を施し、アンテナ10に到来する無線周波数信号の諸元を解析する。表示部35は、信号分析部30による解析の結果を視覚的に表示する。受信部20、信号分析部30および、表示部35は、記憶部50に記憶される制御プログラムのもとで制御器40により動作制御される。
【0013】
信号分析部30は、周期定常性算出部31と、信号処理部32と、FFT部33と、変調多値数検出部34とを備える。
周期定常性算出部31は、BB信号の時間に対する周期定常性を算出し、複数の信号系列を出力する。信号処理部32は、周期定常性算出部31から出力される複数の信号系列のうち時間軸原点の近傍に出現する信号系列をゼロ値に置換する。すなわち信号処理部32は、複数の信号系列の一部をゼロ化した状態でFFT部33に入力する。なおこの処理を実施するか否かは制御器40により決定される。無線周波数信号の性質に応じてゼロ化処理を行わない場合もあり、この場合には周期定常性算出部31により得られる信号系列がそのまま出力される。
【0014】
FFT部33は、信号処理部32から入力される信号に高速フーリエ変換(FFT:Fast Fourier Transform)処理を施す。FFT処理とは信号の時間応答を周波数領域に変換する処理である。これにより得られる周期定常スペクトルは変調多値数検出部34に入力される。変調多値数検出部34は、FFT部33から入力される周期定常スペクトルを所定の判定基準レベルのもとで2つの状態に分別し、無線周波数信号の変調多値数を検出する。検出された情報は表示部35に表示され、ユーザに通知される。
【0015】
制御器40は、これらの信号処理を統括的に制御する。制御器40は、例えば受信部20の動作開始/動作停止などの設定、変調多値数検出部34の検出規範の設定、および判定基準レベルの設定などの処理を実施する。
【0016】
図2は、図1の受信部20の一構成例を示す図である。図2において、無線周波数信号はアナログ処理部21により低雑音増幅などのアナログ処理を施されたのち、ADC(Analog Digital Converter)部22に入力される。ADC部22はアナログ処理部21から入力される信号を、標本化、量子化などの処理を経てディジタル信号に変換する。これにより得られたディジタル信号は信号帯域特定部23および帯域変換部24に入力される。
【0017】
信号帯域特定部23は、受信信号に基づくディジタル信号から観測対象信号が存在する帯域を特定する。その結果に応じて、帯域変換部24は受信信号に基づくディジタル信号を処理し、受信信号の帯域を変換してベースバンド化する。これにより得られるBB信号は帯域幅推定部25により観測され、その帯域幅が推定される。その結果に応じて、BB信号はフィルタ部26によりフィルタリングされ、帯域を制限された状態で図1の信号分析部30に入力される。受信部20における処理は制御部27により制御される。
【0018】
図3は、図2の信号帯域特定部23の一構成例を示す図である。ADC部22から出力されるディジタル信号は、FFT部231またはフィルタバンク形成部232により観測帯域を分割され、その後段の電力測定部233によりFFT部231またはフィルタバンク形成部232から出力される信号系列の電力が測定される。測定された各信号系列の電力は、比較器234により所定の閾値と比較され、観測対象帯域に信号が存在するか否か判定される。
【0019】
次に、上記構成における作用を説明する。まず、図1の周期定常性算出部31の処理につき説明する。なお周期定常性の詳細については非特許文献1に詳細に開示される。
周期定常性は、CAF(Cyclic Autocorrelation Function)を尺度として評価される。CAFは次式(1)のように定義される。
【数1】
【0020】
式(1)において、xは観測対象信号、αは相関周波数、E[ ]はアンサンブル平均を示す。周期定常性算出部31は式(1)の演算を実施することにより複数の信号系列を生成する。なお式(1)のようなアンサンブル平均を求めることは、実装上の観点からは容易ではない。よって本実施形態では、或る有限区間の平均値により式(1)を代替する。平均化される区間の長さ、すなわち観測対象信号の範囲、および相関周波数は制御器40により設定される。
【0021】
図4は、周期定常性算出部31から出力される信号系列の例を示す図である。すなわち、図4に示される系列がCAFの信号系列である。CAF信号系列は、時間軸(横軸)に対して周期的なピークを示す。
【0022】
このCAF信号系列の時間応答を周波数領域に変換した量として、CSF(Cyclic Spectral Function)が定義される。CSFは次式(2)のように定義される。すなわちCSFはCAF信号系列をフーリエ変換することにより得られ、図1のFFT部33は周期定常性算出部31からの信号系列に式(2)の演算を施すことによりCSF信号系列を生成する。
【0023】
【数2】
【0024】
図5は、図1のFFT部33から出力されるCSFの信号系列の一例を示す図である。この信号系列を、例えば強度(縦軸)の0.15を閾値として識別することにより無線周波数信号の変調多値数を推定することが可能になる。図5は良好に分離する2つのピークを示し、従って図4のCAF系列を示す無線周波数信号の多値数が2であることが読み取れる。
【0025】
仮に、観測対象信号としてM値でFSK変調された無線周波数信号を想定する。M値のFSK変調信号は、伝送符号に基づいて搬送波周波数を例えば次式(3)のいずれかに変化させることにより生成される。
【数3】
【0026】
搬送波周波数は互いに発振周波数の異なる複数の発振器の出力を切り替え選択することによっても変化させることができるが、周波数の急激な切り替えはスペクトルの拡大を生じさせる。このため一般には、位相の連続性を保てるCP(Continuous Phase)FSKが用いられる。
【0027】
搬送波の位相は、過去の周波数偏移の積分として表現される。よってCPFSKの位相軌跡を位相木(位相ダイヤグラム)により表現することができる。位相木は時間経過、つまり観測時間と共に増大するが、搬送波の位相は0から2πの範囲において循環する。よって2πを法(モジュロ)とすることにより位相木は縮退し、所定の集合要素を巡回的に変化するようになる。上記で述べた無線周波数信号の周期定常性は、この周期性の特徴が相関演算によって出現したものである。
【0028】
図6は、信号処理部32を機能させない場合にFFT部33から出力されるCSFの応答を示す図である。図6における観測対象信号は4値FSKである。図6から観測されるように、M値FSKのCSFをプロットしたグラフにはFSKの多値数Mに対応するピークが出現する。
【0029】
図7は、8値FSK信号に対して信号処理部32を機能させない場合にFFT部33から出力されるCSFの応答を示す図である。図6および図7から分かるように、信号処理部32を機能させない場合には変調多値数が大きくなるに従ってCSF indexの中央付近が隆起し、多値数の判定が難しくなる。すなわち、CSFから多値数を判定するには図6に示される4値程度が限度であり、変調多値数が増えるほどにCSF系列の分離度が低下し、変調多値数を推定することが困難になる。なおこれは、変調多値数が大きくなるに従って、多値数Mに対応するピークのレベルが下がり、中央の擾乱成分が目立つようになるためである。
【0030】
そこで本実施形態では、信号処理部32を機能させることによりCAF indexの時間軸原点近傍の信号系列をゼロ化するようにする。図1の周期定常性算出部31から出力される信号は、式(1)に示される信号系列である。この系列は例えば図4のような形状を示す。図4のように、各系列はそれぞれ明確なピークを有しておりそれぞれ区別することができるので、周期定常性算出部31から出力される系列をx(i),(i=0,1,…,N−1)とする。図4においては、iは横軸(CAF index)の各数値に対応する。
【0031】
信号処理部32は、x(i)に対して例えば次式(4)に示す処理を実施する。
【数4】
【0032】
すなわち信号処理部32は、時間軸原点(i=0)からi<Dまでの範囲に有る信号系列を0で置換し、i≧Dの範囲に有る系列をそのままFFT部33に出力するという処理を行う。
【0033】
図8は信号処理部32を機能させた場合、つまり信号処理部32に上記のような処理を実施させた場合にFFT部33から出力されるCSFの応答を示す図である。図8における観測対象信号は4値FSKであり、図8のグラフは図6と比較できる。図8から観測されるように、M値FSKのCSFをプロットしたグラフには図6に比べてさらに良好に分離したピークが出現する。
【0034】
図9は、8値FSK信号に対して信号処理部32を機能させた場合にFFT部33から出力されるCSFの応答を示す図である。図9においては、図7のCSF indexのグラフ中央付近に見られた隆起が無くなり、変調多値数に対応するピークが良好に分離して現れている。従ってこのピークをカウントすることにより、変調多値数を正確かつ容易に推定することが可能になる。
【0035】
図8や図9に示したような波形が観測されるのは、受信状態が良好な場合などにおいてである。しかしながら、実際には必ずしも良好な受信状態下にある訳ではなく、観測対象信号は雑音や無線伝搬路の歪によって劣化している。
【0036】
図10は、雑音などの影響を受けた場合のCSFの応答の例を示す図である。図10の(a)、(b)とも、変調多値数が4の場合の例を示している。図10から、変調多値数に対応するピークのレベルにばらつきが生じ、さらに、ピークに広がりが生じていることが確認できる。
【0037】
このような状況においても、変調多値数に対応するピークを検出するためには、マシン側の処理によって、グルーピング処理を施すことが有効である。グルーピング処理を行うことで、変調多値数Mの推定精度を向上することができる。
【0038】
図11は、変調多値数検出部34におけるグルーピング処理につき説明するための概念図である。図示されるように、CSF信号系列は複数のグループに区分することができる。これらのグループの数をカウントすることで、無線周波数信号の変調多値数Mを推定することができる。
【0039】
図12は、変調多値数検出部34によるグルーピング処理をより具体的に説明するための概念図である。図12において各CSF系列はp[i]で示される。このうち値の最も大きい系列をMaxp[i]で示す。さらに、Maxp[i]よりも値の小さい数値αを導入し、これをMaxp[i]から減算した値Maxp[i]−αを、グルーピングの際の判定基準レベルとする。
【0040】
そうすると、各系列は、Maxp[i]−αを境界として0または1のいずれかの状態に対応する。これをq[i]で示す。図示されるようにq[i]は、0(系列が基準値以下)が連続するなかで、1(系列が基準値以上)が連続する部分が生じる。これを例えばソフトウェア処理などによりグルーピングの指標とすることで、例えば図12においてはグループ1〜グループ4の4つのグループに分けることができる。これにより、変調多値数Mが4であることが判断される。
【0041】
このように本実施形態では、無線周波数信号をダウンコンバートしたBB信号の周期定常性を周期定常性算出部31により算出し、CAF indexの複数の信号系列を生成する。そして、信号処理部32によりこれらの信号系列のうち時間軸原点から所定の範囲内に有る系列を0に置換し、FFT部33に入力する。これにより得られるCSF indexの周期定常スペクトルを変調多値数検出部34により所定の判定基準レベルのもとで2つの状態に分別し、無線周波数信号の変調多値数を検出するようにしている。
【0042】
このように、CAF indexの信号系列のうち時間軸原点近傍の系列を0で置換することで、CSF indexの信号系列グラフの中央付近に隆起が生じることを防止し、CSF indexの信号系列を良好に分離することができる。0に置換すべきCAF indexの範囲は、制御器40により任意に変更することができる。このようなことから本実施形態によれば、いかなる無線周波数信号に対してもその変調多値数Mを正確かつ容易に推定することが可能になる。
【0043】
(第2の実施形態)
図13は、本発明に係わる信号処理装置の第2の実施形態を示すブロック図である。なお図13において図1と共通する部分には同一の符号を付して示し、ここでは異なる部分についてのみ説明する。図13において受信部20から出力されるBB信号は、信号分析部60の周波数オフセット検出部61、周波数オフセット補正部62、およびセレクタ63に入力される。周波数オフセット検出部61はBB信号の周波数オフセットを検出し、その結果に基づいて、周波数オフセット補正部62によりBB信号の周波数オフセットが補正される。
【0044】
セレクタ63は、周波数オフセットを補正しないBB信号、または周波数オフセットが補正されたBB信号のいずれかを選択し、検波器64および周期定常スペクトル算出部66に入力する。いずれの信号を選択するかは信号分析部60の制御部68により制御される。検波器64は入力されたBB信号を検波し、その出力を統計量算出部65に入力する。統計量算出部65は、検波器64の出力信号に係わる平均、分散などの統計量を算出する。本実施形態では、統計量算出部65は観測対象信号の受信包絡の分散を算出する。得られた統計量は周期定常スペクトル算出部66に入力される。
【0045】
周期定常スペクトル算出部66は、図1の周期定常性算出部31、信号処理部32、およびFFT部33を備え、第1の実施形態で述べた手順により、入力されたBB信号の周期定常スペクトルを求める。周期定常スペクトル算出部66から出力されるCSF信号系列は変調多値数検出部34に渡され、アンテナ10に到来する無線周波数信号の変調多値数Mが推定される。
【0046】
本実施形態においては、周期定常スペクトル算出部66における信号処理部32の処理の実行/停止(すなわち信号処理部32のオン/オフ)のいずれかを、統計量算出部65により得られる受信包絡の分散に基づいて決定するようにする。すなわち、CAF信号系列の一部を0で置換するか/否かという判断が、受信信号の受信包絡の分散に基づいて制御部68により決定される。
【0047】
周期定常スペクトル算出部66は、統計量算出部65から通知される受信包絡の分散値を、予め設定された閾値と比較する。そして周期定常スペクトル算出部66は、分散値が閾値よりも小さい場合には信号処理部32を動作させ、それ以外の場合には信号処理部32を動作させないように機能する。なお、統計量算出部65において分散値と閾値とを比較し、その結果に応じて、信号処理部32のオン/オフを切り替える制御信号を統計量算出部65から周期定常スペクトル算出部66に与えるようにしても良い。
【0048】
このように観測対象信号の受信包絡の統計量を用いることにより、定包絡変調方式であるFSKにより変調された無線周波数信号を検出することができる。この情報を用いることにより、変調多値数をより効率的に検出することが可能となる。すなわち本実施形態によれば、上記第1の実施形態により得られる効果に加え、事前の情報を要すること無く変調多値数Mを推定することができる。さらに、無線周波数信号のタイミング同期が達成されていない状況においても、変調多値数の推定精度の向上を図ることができる。
【0049】
(さらに詳しい説明)
次に、上記第1および第2の実施形態における処理につきさらに詳しく説明する。図14は、無線周波数信号の周期定常性の時間応答の他の例を示す図である。図14の系列の時間応答をフーリエ変換して周波数領域信号に変換したすることにより周期定常スペクトルが得られ、周期定常スペクトルのピーク数をカウントすることで変調多値数推定することができる。
【0050】
図14に示した時間応答から、周期的な変動が観測される。この周期性が、周波数領域における線スペクトル成分となる。図14によれば、横軸が0から1の領域において周期性の乱れが観測される。この時間領域における周期性の乱れは、周波数領域信号にも影響を与え、周期定常スペクトルに劣化を引き起こす。上記実施形態では、この横軸の原点近傍をゼロ化することにより周期性の乱れの影響を回避するようにする。
【0051】
なお、図14の横軸は信号伝送速度により正規化されているが、装置の実施に際しては観測対象信号の信号伝送速度は未知であることから、周期性を乱す範囲としての0から1に対応する領域を厳密に把握することは難しい。つまり、ゼロ置換する領域を厳密に把握することは難しい。
【0052】
しかしながら本発明の目的は、周期性を乱す部分の影響を大まかに除去できれば良く、従ってゼロ化すべき領域を厳密に決定する必要はない。つまり、時間応答の0(原点)から全体の1/4をゼロ化したり、時間応答の0から全体の1/8をゼロ化したりすることで、充分な効果を得ることができる。すなわち、周期性を乱す部分である時間軸原点近傍の時間応答の影響を回避することができれば充分であり、従ってゼロ化する領域を厳密に制限する必要はない。なお図6に示されるように、多値数が4値程度であれば、時間応答の0近傍で生じる周期性の乱れの影響は少ない。これは、CSF indexの0近傍の隆起に比べ、多値数に相当する線スペクトルのレベルが大きいことによる。
【0053】
図15は、信号の諸元を観測する機能を持つ信号処理装置のブロック構成図である。図15において、受信部20は観測対象信号を受信し、BB信号を次段の信号諸元検出部70に出力する。信号諸元検出部70は、制御器40の指示に基づき観測対象信号の変調に関する諸元を検出するための信号処理を実施する。信号諸元検出部70により検出された各パラメータは、制御器40の指示に基づき表示/インタフェース部36に渡される。表示/インタフェース部36は、信号諸元検出部70により検出された各パラメータを視覚的に表示する。また制御器40は、受信部20、信号諸元検出部70、表示/インタフェース部36に対する制御を統括的に実施する。また制御器40は、表示/インタフェース部36から入力された指示に基づいて信号処理装置の動作を変更する。
【0054】
図16は、図15の信号諸元検出部70の一構成例を示すブロック図である。図16において、受信部20から出力されるBB信号は、変調多値数検出部71、変調形式検出部72、伝送速度検出部73、諸パラメータ検出部74にそれぞれ入力される。変調多値数検出部71の処理機能は上記で説明したのと同様である。変調形式検出部72は、ASK、PSK、FSKなどの、観測対象信号の変調形式を検出し、その結果を変調多値数検出部71および表示部/インタフェース部36に出力する。伝送速度検出部73は観測対象信号の信号伝送速度を検出し、その結果を変調多値数検出部71および表示部/インタフェース部36に出力する。諸パラメータ検出部74は、観測対象信号に関する他のパラメータを検出する。各部75,65,31,62,76,74,77に対する制御は制御部78により統括的に実施される。
【0055】
上記構成においては、変調形式検出部72から出力される信号、および伝送速度検出部73から出力される信号がともに変調多値数検出部71に入力されることが特徴的である。このような構成とすることで、本発明の目的とする変調多値数の検出をより効率的に実施することが可能となる。
【0056】
すなわち変調多値数検出部71に、観測対象信号の伝送速度および変調形式を通知することにより、図14に示されるような周期性を乱す領域をより的確に把握することができる。従って上記構成によれば、特にFSK変調方式により変調された無線周波数信号の多値数をより効率的に検出することが可能になる。
【0057】
図17は、信号の諸元を観測する機能を持つ信号処理装置の他の構成を示すブロック図である。なお図17において図2、図3、図16と共通する部分には同一の符号を付して示し、ここでは異なる部分についてのみ説明する。図17の信号帯域特定部23において観測対象らしき信号が観測された場合、すなわち電力測定部233において予め設定された電力以上の信号が観測された場合には、その信号を選択すべく帯域変換部24の通過帯域が変換され、観測対象信号がフィルタ部26に渡される。フィルタ部26は、帯域幅推定部261により観測対象信号の帯域幅を大まかに推定し、その結果に応じてフィルタ262の帯域を設定して対象信号をフィルタリングする。フィルタ262を通過した観測対象信号は信号諸元検出部70に入力される。
【0058】
フィルタ部26から信号諸元検出部70に入力される観測対象信号は、ピーク検出部75、統計量算出部65、周期定常性算出部31、シンボルクロック抽出部76、諸パラメータ検出部74にそれぞれ入力される。ピーク検出部75は観測対象信号のピークを検出する。シンボルクロック抽出部76は、観測対象信号のシンボルクロックを抽出する。
【0059】
各部75,65,31,76,74により検出された各パラメータは諸元分類処理部77に与えられる。ただし周期定常性算出部31から出力される信号系列は信号処理部32を経て一部ゼロ化処理され、変調多値数データが取得される。この変調多値数データが諸元分類処理部77に与えられる。これらの各パラメータは参照データテーブル80にデータベース化される。また、過去に取得された諸パラメータを参照データテーブル80から読み出し、参照することにより、信号諸元の推定性能を向上させることが可能となる。
【0060】
なお、本発明は上記実施の形態に限定されるものではない。
例えば周期定常性は、式(1)を変形した次式(5)によっても算出することができる。
【数5】
【0061】
式(5)の評価尺度が他の分析信号処理で必要となる場合には、式(5)の周期定常性を用いることで、同じデータを他の分析信号処理と共用することが可能となるメリットがある。
【0062】
また上記実施形態では、無線周波数信号をダウンコンバートしてベースバンド信号に変換するようにしているが、これに代えて中間周波数信号に変換するようにしても良い。
また上記実施形態では、CAF信号系列の一部を0に置換するようにしているが、これに代えて、0でない一定値に置換するようにしても良い。
さらに本発明は、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【0063】
【発明の効果】
以上詳しく述べたように本発明によれば、変調多値数を高い精度で推定することの可能な信号処理装置および信号処理方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる信号処理装置の第1の実施の形態を示すブロック図。
【図2】図1の受信部20の一構成例を示す図。
【図3】図2の信号帯域特定部23の一構成例を示す図。
【図4】図1の周期定常性算出部31から出力される信号系列の例を示す図。
【図5】図1のFFT部33から出力されるCSFの信号系列の一例を示す図。
【図6】4値FSK信号に対して、信号処理部32を機能させない場合にFFT部33から出力されるCSFの応答を示す図。
【図7】8値FSK信号に対して、信号処理部32を機能させない場合にFFT部33から出力されるCSFの応答を示す図。
【図8】4値FSK信号に対して、信号処理部32を機能させた場合にFFT部33から出力されるCSFの応答を示す図。
【図9】8値FSK信号に対して、信号処理部32を機能させた場合にFFT部33から出力されるCSFの応答を示す図。
【図10】雑音などの影響を受けた場合のCSFの応答の例を示す図。
【図11】変調多値数検出部34におけるグルーピング処理につき説明するための概念図。
【図12】変調多値数検出部34によるグルーピング処理をより具体的に説明するための概念図。
【図13】本発明に係わる信号処理装置の第2の実施形態を示すブロック図。
【図14】無線周波数信号の周期定常性の時間応答の他の例を示す図。
【図15】信号の諸元を観測する機能を持つ信号処理装置のブロック構成図。
【図16】図15の信号諸元検出部70の一構成例を示すブロック図。
【図17】信号の諸元を観測する機能を持つ信号処理装置の他の構成を示すブロック図。
【符号の説明】
10…アンテナ、20…受信部、21…アナログ処理部、22…ADC部、23…信号帯域特定部、24…帯域変換部、25…帯域幅推定部、26…フィルタ部、27…制御部、30…信号分析部、31…周期定常性算出部、32…信号処理部、33…FFT部、34…変調多値数検出部、35…表示部、36…インタフェース部、40…制御器、50…記憶部、60…信号分析部、61…周波数オフセット検出部、62…周波数オフセット補正部、63…セレクタ、64…検波器、65…統計量算出部、66…周期定常スペクトル算出部、68…制御部、70…信号諸元検出部、71…変調多値数検出部、72…変調形式検出部、73…伝送速度検出部、74…諸パラメータ検出部、75…ピーク検出部、76…シンボルクロック抽出部、77…諸元分類処理部、80…参照データテーブル、231…FFT部、232…フィルタバンク形成部、233…電力測定部、234…比較器、261…帯域幅推定部、262…フィルタ
Claims (8)
- 多値変調された無線周波数信号を受信して受信信号を出力する受信手段と、
前記受信信号の時間に対する周期定常性を算出して複数の信号系列を出力する算出手段と、
前記複数の信号系列のうち時間軸に対して一定の範囲に出現する信号系列を一定値に置換する置換手段と、
この置換手段により一定値に置換された信号系列を含む複数の信号系列の時間応答を周波数領域に変換して周期定常スペクトルを出力する変換手段と、
前記周期定常スペクトルから前記無線周波数信号の変調多値数を検出する検出手段とを具備することを特徴とする信号処理装置。 - 前記置換手段は、前記算出手段から出力される信号系列のうち時間軸の原点近傍に分布する信号系列を一定値に置換することを特徴とする請求項1に記載の信号処理装置。
- 前記一定値は、ゼロであることを特徴とする請求項1に記載の信号処理装置。
- さらに、前記受信信号の包絡の統計量を求める統計手段と、前記統計量に基づいて、前記置換手段により前記一定値に置換される信号系列の出現範囲を可変制御する制御手段とを具備することを特徴とする請求項1に記載の信号処理装置。
- 多値変調された無線周波数信号に基づく受信信号の時間に対する周期定常性を算出して複数の信号系列を生成する算出ステップと、
前記複数の信号系列のうち時間軸に対して一定の範囲に出現する信号系列を一定値に置換する置換ステップと、
この置換ステップにおいて一定値に置換された信号系列を含む複数の信号系列の時間応答を周波数領域に変換して周期定常スペクトルを生成する変換ステップと、
前記周期定常スペクトルから前記無線周波数信号の変調多値数を検出する検出ステップとを具備することを特徴とする信号処理方法。 - 前記置換ステップは、前記算出ステップにおいて生成される信号系列のうち時間軸の原点近傍に分布する信号系列を一定値に置換するステップであることを特徴とする請求項5に記載の信号処理方法。
- 前記一定値は、ゼロであることを特徴とする請求項5に記載の信号処理方法。
- さらに、前記受信信号の包絡の統計量を求める統計ステップと、
前記統計量に基づいて、前記置換手段により前記一定値に置換される信号系列の出現範囲を可変制御する制御ステップとを具備することを特徴とする請求項5に記載の信号処理方法。
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