JP2005039311A - 音場制御システム、および音場制御方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】音場制御システム1は、再生音場でインパルス応答を測定し、両耳に対応する位置に設置された2つの検出部への信号の集合平均値の比で表される両耳間レベル差を算出し、ターゲットの音場での両耳間レベル差と再生音場での両耳間レベル差との誤差が所定値以下となるように、音場補正部4のデジタルフィルタの係数を設定する。音場補正部4は、低周波数帯域の音声信号に対して、ターゲットの音場での両耳間レベル差と再生音場での両耳間レベル差との誤差が所定値以下となるように補正を行う。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、カーオーディオ等に使用される音場制御システム、および音場制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近時、新しいオーディオメディアの出現により、オーディオ視聴環境が多様化してきている。このため、どのような視聴環境においても、コンサートホール等を模した広がり感の得られる目標の音場空間を得るためのシステムが望まれている。このような目標の音場空間を得るためのシステムとして、たとえば、トランスオーラルシステムのような逆フィルタを使用するシステムも提案されている(たとえば、特許文献1参照)。このトランスオーラルシステムとは、目標とする音空間における受聴者の位置で収録した音を再生音場において受聴することで、目標とする音空間で受聴しているのと同様の臨場感を得ようとするシステムである。
【0003】
より詳細には、原音場に置かれたダミーヘッドと同じ位置に受聴者が居た場合に得られる左右両耳それぞれの外耳道入口の音圧PL、PRと、再生音場において同じ受聴者に対して原音場を再現した時に同様に得られる音圧SL、SRとを一致させ、原音場で集音した音響情報を再生音場において再現するものである。かかる再生状態を実現するために、クロストークキャンセルフィルタ(Crosstalk canceling filter)と呼ばれる再生等価フィルタで再生音場の制御を行っている。
【0004】
【特許文献1】
特開2003−87899号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のトランスオーラルシステムにおいては、再生音場の特性を逆フィルタによりキャンセルする必要があるため、ほとんどの実音場ではその設計が困難である。例えば、最適位置を少し離れると原音場とは異なった臨場感になるという制御エリアの狭さが問題であった。また、とりわけ、狭い空間での再生に際しては、厳密な原音場の定位等の制御が要求されるため、精緻な逆フィルタの設計が困難であった。
【0006】
本発明は、上記の各問題点に鑑みてなされたものであり、その課題の一例として、目標の音場空間を違和感なく自然に再現することが可能な音場制御システムおよび音場制御方法を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の音場制御システムの発明は、入力信号に対してターゲットの音場を生成する音場制御システムにおいて、前記入力信号を複数の周波数帯域に分割する帯域分割手段と、前記ターゲットの音場で少なくとも2つの検出部への信号の集合平均値の比で表される両耳間レベル差と、再生音場で少なくとも2つの検出部への信号の集合平均値の比で表される両耳間レベル差との誤差を解消するように、前記帯域分割手段で分割された第1の周波数帯域の前記入力信号に対して補正を行う音源補正手段と、を備えたことを特徴として構成する。
【0008】
また、請求項12に記載の音場制御方法の発明は、入力信号に対してターゲットの音場を生成する音場制御方法において、前記入力信号を複数の周波数帯域に分割する帯域分割工程と、前記ターゲットの音場で少なくとも2つの検出部への信号の集合平均値の比で表される両耳間レベル差と、再生音場で少なくとも2つの検出部への信号の集合平均値の比で表される両耳間レベル差との誤差を解消するように、前記帯域分割手段で分割された第1の周波数帯域の前記入力信号に対して補正を行う音源補正工程と、を含むことを特徴として構成する。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明にかかる音場制御システムおよび音場制御方法の好適な実施の形態を詳細に説明する。
【0010】
[実施の形態]
図1〜図3を参照して、本実施の形態の音場制御システムを説明する。図1は、本発明の原理を説明するための説明図である。定常な白色雑音をスピーカSPに印加しときの両耳間レベル差は、スピーカSPから両耳位置へのインパルス応答で一義的に算出できる。各耳への信号の集合平均値は、それぞれのインパルス応答を積分することにより算出することができる。本願出願人は、音の立ち下がりにおける過度的両耳間レベル差変動が空間印象に大きな影響を与えることに着目した。本発明では、過度的両耳間レベル差を、各耳への信号の集合平均値(=各耳のインパルス応答の積分値)の比で表現し、空間印象を表す尺度として使用する。
【0011】
本発明では、ターゲットの音場で各耳への信号の集合平均値の比で表される両耳間レベル差と、再生音場で各耳への信号の集合平均値の比で表される両耳間レベル差との誤差を解消するように、デジタルフィルタを設定して、受聴者に対してターゲットとする音場空間を違和感なく自然に再現する。ここで、ターゲットの音場とは、コンサートホール、スタジアム等の目標とする音場空間のことであり、再生音場とは実際に再生を行う音場空間のことを言う。また、ここで、各耳とは、所定の音場空間のインパルス応答を検出する少なくとも2つの検出部のことを言う。この少なくとも2つの検出部は、両耳位置に対応した位置に設置される。
【0012】
図1を参照して、過度的両耳間レベル差の算出方法を説明する。図1において、スピーカSPから長時間白色雑音が放音されることを想定する。この場合に、両耳に入る信号SL(t)、SR(t)は、下式(1)、(2)のように表すことができる。
【0013】
【数1】
【0014】
上記式(1)、(2)より、両耳に入る信号SL(t)、SR(t)の2乗は、下式(3)、(4)のように表すことができる。
【0015】
【数2】
【0016】
上記式(3)、(4)より、両辺の集合平均が<n(τ)n(θ)>=Nδ(τ−θ)であることを利用すると、下式(5)、(6)を導出することができる。
【0017】
【数3】
【0018】
上記式(5)、(6)より、このときの過度的両耳間レベル差TRILD(t)は、下式(7)のように定義することができる。かかる過度的両耳間レベル差の定義式(7)では、音が減衰していく過程での両耳間レベル差変動をインパルス応答で表現が可能となる。従って、インパルス応答を測定することで、両耳間レベル差を算出することが可能となる。
【0019】
【数4】
【0020】
図2は、本実施の形態にかかる音場制御システムの構成を示す図である。音場制御システム1は、音源2と、帯域分割部3と、音源補正部4と、ゲイン補正部5と、音源合成部6と、放音部7と、特性測定部8と、制御部9とを備えて構成されている。
【0021】
音源2は、通常のオーディオ再生の際には、オーディオ信号を帯域分割部3にに供給し、後述の音場調整の際には、インパルス応答測定信号(M系列やTSP等)を放音部7に供給する。
【0022】
帯域分割部3は、音源2から供給される入力信号を複数の周波数帯域に帯域分割し、第1の周波数帯域(例えば、低周波数帯域)の入力信号を音源補正部4に、第2の周波数帯域(例えば、中高周波数帯域)の入力信号をゲイン補正部5にそれぞれ供給する。
【0023】
音源補正部4は、デジタルフィルタで構成されている。そのデジタルフィルタの係数は、制御部9により調整可能となっている。音源補正部7は、帯域分割部3から供給される第1の周波数帯域の入力信号に対して、ターゲットの音場での両耳間レベル差と、再生音場での両耳間レベル差との誤差を解消するように、両耳間補正を施して音源合成部6に供給する。
【0024】
ゲイン補正部5は、帯域分割部3から供給される第2の周波数帯域の入力信号に対して、音源補正部4での補正後の入力信号とのレベルを合わせるために、ゲイン調整を行った後、音源合成部6に供給する。ゲイン補正部5のゲインは、制御部9で調整可能となっている。
【0025】
音源合成部6は、音源補正部4から供給される補正後の入力信号と、ゲイン補正部5から供給されるゲイン調整後の高周波成分とを再合成(加算)して、放音部7に供給する。放音部7は、例えば、スピーカからなり、音源合成部6から供給される入力信号を放音する。
【0026】
特性測定部8は、音源調整時に、ターゲットの音場と再生音場とで、放音部7から両耳位置までのインパルス応答を測定し、測定したインパルス応答に基づいて各々の両耳間レベル差を算出する。この場合、音源2から出力されるインパルス応答測定信号は、帯域分割部3、音源補正部4、およびゲイン補正部5をスルーして放音部7から放音される。
【0027】
制御部9は、特性測定部8で算出された前記ターゲットの音場の両耳間レベル差異と、再生音場の両耳間レベル差の誤差を解消するように、音源補正部4を制御する。また、制御部9は、帯域分割部3で分割された第2の周波数帯域の入力信号のレベルを、音源補正部4で補正された第1の周波数帯域の入力信号のレベルと合わせるために、ゲイン補正部5のゲインを制御する。
【0028】
図3は、上記図2の音場制御システム10の音場調整時の動作を説明するためのフローチャートである。この音場調整の動作は、不図示のリモコン等でユーザにより音場調整の実行指示が入力された場合に実行される。
【0029】
図3において、まず、特性測定部8は、ターゲットの音場でインパルス応答を測定する(ステップS1)。特性測定部8は、測定したインパルス応答に基づいて、上記式(7)を使用して、ターゲットの音場での両耳間レベル差target_trildを算出する(ステップS2)。制御部9は、算出されたターゲットの音場での両耳間レベル差target_trildを制御部9に備えられたメモリに記憶する(ステップS3)。
【0030】
つぎに、特性測定部8は、再生音場でインパルス応答を測定する(ステップS4)。特性測定部8は、測定したインパルス応答に基づいて、上記式(7)を使用して、再生音場での両耳間レベル差trildを算出する(ステップS5)。制御部9は、ターゲットの音場の両耳間レベル差target_trildと、再生音場の両耳間レベル差trildの誤差が所定値以下となるように、音源補正部4のデジタルフィルタの係数を設定する(ステップS6)。さらに、制御部9は、帯域分割部3で分割された第2の周波数帯域の入力信号のレベルを、音源補正部4で補正された第1の周波数帯域の入力信号のレベルと合わせるために、ゲイン補正部5のゲインを設定する(ステップS7)。
【0031】
本実施の形態によれば、帯域分割部3は、入力信号を複数の周波数帯域に分割し、音源補正部4は、ターゲットの音場での各耳への信号の集合平均値の比で表される両耳間レベル差と、再生音場での各耳への信号の集合平均値の比で表される両耳間レベル差との誤差を解消するように、帯域分割された第1の周波数帯域の入力信号に対して補正を行うこととしたので、オーディオ信号を音源2から入力して放音部7で放音する場合に、ターゲットの音場空間を違和感なく自然に再現することが可能となる。
【0032】
付言すると、音源補正部4では、空間印象に係わる両耳間のパラメータだけを制御対象とし、かつ、入力信号の低域周波数成分だけをフィルタ処理することとしているので、音質劣化が極めて少ない自然な音場再現の効果を得ることができる。また、本実施の形態では、トランスオーラルシステムのように、逆フィルタでインパルス応答を完全に一致させようとする方法に比して、必ず安定な近似フィルタを設計することができる。さらに、音源補正部4では、入力信号の低域周波数成分のみを処理するため、大規模なシステムを必要とせず、他のエフェクト(残響付加やイコライジングなど)との共存も容易となる(実施例3参照)。
【0033】
また、制御部9は、ターゲットの音場の両耳間レベル差target_trildと、再生音場の両耳間レベル差trildの誤差が所定値以下となるように、音源補正部4のデジタルフィルタの係数を設定することとしたので、簡単な方法および構成で、ターゲットの音場空間を違和感なく自然に再現することが可能となる。
【0034】
また、ゲイン補正部5は、帯域分割部3から供給される中高周波数帯域の入力信号に対して、音源補正部4での補正後の入力信号とのレベルを合わせるために、ゲイン調整を行うこととしたので、入力信号の低域周波数成分と高周波数成分とのバランスを取ることが可能となる。
【0035】
[実施例1]
図4は、実施例1の音場制御システムの構成を示す図である。この実施例1の音場制御システム10は、左右2CHの音声信号を処理することが可能である。音場制御システム10は、図2に示す如く、左右2CHの音声信号(デジタル信号)を供給する音源11と、音源11から入力される信号の出力先の切替を行う切替器12、13と、音源11から切替器12、13を介して入力される左右2CHの音声信号を音場を調整する音場調整部20と、音場調整部20から入力される左右2CHの音声信号をそれぞれ増幅する増幅器14、15と、増幅器14、15で増幅された左右2CHの音声信号をそれぞれ放音するスピーカ31、32と、ターゲットの音場と再生音場とでインパルス応答を測定してそれぞれの両耳間レベル差を検出する特性測定部40と、特性測定部40で検出したターゲットの音場の両耳間レベル差と再生音場の両耳間レベル差とに基づいて音場調整部20を制御する制御部50と、を備えて構成されている。
【0036】
音源11は、通常のオーディオ再生の際には、オーディオ信号を切替器12、13を介して音場調整部20に供給し、後述の音場調整の際には、インパルス応答測定信号を切替器12、13を介して、増幅器14、15に供給する。切替器12は、音源11から供給されるオーディオ信号を音場調整部20の帯域分割部21に供給し、また、音源11から供給されるインパルス応答用測定信号を音場調整部20をスルーして増幅器14に供給する。切替器13は、切替器12と同様に、音源11から供給されるオーディオ信号を音場調整部20の帯域分割部22に供給し、また、音源11から供給されるインパルス応答用測定信号を音場調整部20をスルーして増幅器15に供給する。
【0037】
音場調整部20は、デジタルシグナルプロセッサ(Digital Signal Processor:DSP)によって構成されている。音源補正部20は、音源11から切替器12、13を介して供給される左右2CHの音声信号を帯域分割する左右2CH分の帯域分割部21、22と、帯域分割部21、22で帯域分割された低周波数帯域の音声信号に対して両耳間補正を行う左右2CH分の音源補正部23、24と、帯域分割部21、22で帯域分割された中高周波数帯域の音声信号に対してゲイン補正を行う左右2CH分のゲイン補正部25、26と、音源補正部23、24の出力とゲイン補正部25、26の出力とをそれぞれ加算する左右2CH分の加算器27、28と、を備えて構成される。
【0038】
帯域分割部21は、切替器12を介してLCHの音声信号が供給されるローパスフィルタLPFLとハイパスフィルタHPFLで構成されている。このうち、ローパスフィルタLPFLは、例えば500Hz以下の信号を通過させ、ハイパスフィルタHPFLは、例えば、500Hz以上の信号を通過させる。ローパスフィルタLPFLはLCHの音声信号の低域周波数成分を音源補正部23に供給し、ハイパスフィルタHPFLはLCHの音声信号の中高域周波数成分をゲイン補正部25に供給する。
【0039】
帯域分割部22は、帯域分割部21と同様に、切替器13を介してLCHの音声信号が供給されるローパスフィルタLPFRとハイパスフィルタHPFRによって構成されている。このうち、ローパスフィルタLPFRは、例えば500Hz以下の信号を通過させ、ハイパスフィルタHPFRは、例えば500Hz以上の信号を通過させる。ローパスフィルタLPFR、ハイパスフィルタHPFRは、それぞれローパスフィルタLPFL、ハイパスフィルタHPFLと同じ分割帯域に設定されている。ローパスフィルタLPFRはRCHの音声信号の低域周波数成分を音源補正部24に供給し、ハイパスフィルタHPFRはRCHの音声信号の中高域周波数成分をゲイン補正部26に供給する。
【0040】
音源補正部23は、ローパスフィルタLPFLから入力される音声信号に対して、両耳間補正を施して供給するデジタルフィルタFilterLにより構成されている。このデジタルフィルタFilterLの係数FilLは、後述する制御部50による制御に従って可変調節できるようになっている。
【0041】
音源補正部24は、音源補正部23と同様に、ローパスフィルタLPFRから入力される音声信号に対して両耳間補正を施して供給するデジタルフィルタFilterRにより構成されている。このデジタルフィルタFilterRの係数FilRは、後述する制御部50による制御に従って可変調節できるようになっている。
【0042】
ゲイン補正部25は、ゲインコントローラGLで構成されており、ハイパスフィルタHPFLから入力される中高域周波数成分の音声信号をゲイン調整して供給する。ゲインコントローラGLのゲインは、後述する制御部50からの制御に従って調整可能となっている。
【0043】
ゲイン補正部26は、ゲイン補正部25と同様に、ゲインコントローラGRで構成されており、ハイパスフィルタHPFRから供給される中高域周波数成分の音声信号をゲイン調整して供給する。これらのゲインコントローラGRのゲインは、後述する制御部50からの制御に従って調整可能となっている。
【0044】
加算器27は、音源補正部23から供給される音声信号と、ゲイン補正部25のゲインコントローラGLから供給される音声信号とを加算し、その加算した音声信号を増幅器14に供給する。
【0045】
加算器28は、加算器27と同様に、音源補正部24から供給される音声信号と、ゲイン補正部26のゲインコントローラGRから供給される音声信号とを加算し、その加算した音声信号を増幅器15に供給する。
【0046】
増幅器14は、加算器27から供給される音声信号を増幅した後、スピーカ31に供給する。増幅器15は、増幅器14と同様に、加算器28から供給される音声信号を増幅した後、スピーカ32に供給するようになっている。
【0047】
なお、図示していないが、音場調整部20と増幅器14の間にはD/A変換器が設けられており、デジタル信号処理された音声信号をアナログ信号に変換した後、スピーカ31に供給するようになっている。
【0048】
また、音場調整部20と増幅器15の間にもD/A変換器が設けられており、音声信号をアナログ信号に変換した後、スピーカ32に供給するようになっている。
【0049】
特性測定部40は、スピーカ31、32から放音される再生音を受聴者の受聴位置(ほぼ両耳の位置)で収音して収音信号を供給するマイクロフォン41、42と、スピーカ31、32とマイクロフォン41、42間のインパルス応答を測定するインパルス応答測定部43と、インパルス応答測定部43で測定されたインパルス応答の低域周波数成分を抽出する帯域分割部44、45と、帯域分割部44、45から入力されるインパルス応答の低域周波数成分から両耳間レベル差を算出する両耳間レベル差検出部46とを備えて構成されている。また、h’LL、h’LR、h’RL、h’RRは音場空間のインパルス応答を示している。
【0050】
帯域分割部44は、帯域分割部21のローパスフィルタLPFLと同じ特性のローパスフィルタLPFLaによって構成されている。同様に、帯域分割部45は、帯域分割部22のローパスフィルタLPFRと同じ特性のローパスフィルタLPFRaによって構成されている。マイクロフォン41、42から供給される収音信号は、インパルス応答測定部43でインパルス応答が測定された後、ローパスフィルタLPFLa、LPFRaにそれぞれ供給されるようになっている。
【0051】
なお、図示していないが、マイクロフォン41、42から供給される収音信号を増幅器で増幅した後、A/D変換器でアナログデジタル変換してインパルス応答測定部43に供給するようになっている。
【0052】
両耳間レベル差検出部46は、帯域分割部44、45から入力されるインパルス応答の低域周波数成分から両耳間レベル差を算出して制御部50に供給する。
【0053】
制御部50は、マイクロプロセッサおよびメモリで構成されている。制御部50は、両耳間レベル差検出部46から入力される両耳間レベル差に基づいて、音源補正部23、24のデジタルフィルタFilterL、Rの係数FilL、Rを設定するとともに、ゲイン補正部25、26のゲインコントローラGL、GRのゲインを設定する。
【0054】
次に、上記図4の音場制御システム10の音場調整時の動作を図5および図6を参照して説明する。この音場調整の動作は、不図示のリモコン等で音場調整の実行指示が入力された場合に実行される。
【0055】
図5は、ターゲットの音場での両耳間レベル差の算出動作を説明するためのフローチャートを示している。図5を参照して、ターゲットの音場での両耳間レベル差の算出動作を説明する。図5において、ターゲットの音場において、音源11からインパルス応答測定用信号(M系列やTSP等)を供給して、切替器12,13により音場調整部20をスルーして、増幅器14、15を介して、2つのスピーカ31、32から放音する(ステップS11)。そして、スピーカ31、32から放音されるインパルス応答測定用信号をマイクロフォン41、42によって収音し、インパルス応答測定部43で、インパルス応答(h’LL、h’LR、h’RL、h’RR)を測定する(ステップS12)。
【0056】
測定されたインパルス応答は、帯域分割部44、45のローパスフィルタLPFL、LPFRで帯域制限され、帯域制限されたインパルス応答l_h’LL=LPF*h’LL、l_h’LR=LPF*h’LR、l_h’RL=LPF*h’RL、l_h’RR=LPF*h’RRが両耳間レベル差検出部46に供給される(ステップS13)。
【0057】
両耳間レベル差検出部46は、両耳へのインパルス応答hL=l_h’LL+l_h’RL、hR=l_h’LR+l_h’RRを算出する(ステップS14)。
【0058】
そして、両耳間レベル差検出部46は、両耳へのインパルス応答hL=l_h’LL+l_h’RL、hR=l_h’LR+l_h’RRを、上記両耳間レベル差の定義式(7)に代入して、ターゲットの音場での両耳間レベル差target_trildを算出して制御部50に供給する(ステップS15)。制御部50は、ターゲットの音場での両耳間レベル差target_trildをメモリに記憶する(ステップS16)。
【0059】
図6は、音源補正部23のデジタルフィルタFilterL、Rの係数FilL、Rの設定動作を説明するためのフローチャートを示している。図6を参照して、音源補正部23のデジタルフィルタFilterL、Rの係数FilL、Rの設定動作を説明する。
【0060】
図6において、まず、デジタルフィルタFilterL、Rの係数FilL、FilRを単位インパルスに初期化(FilL=[1,0,0,・・・]、FilR=[1,0,0,・・・])する(ステップS21)。つぎに、再生音場にて、音源11からインパルス応答測定用信号(M系列やTSP等)を供給して、切替器12、13で、音場調整部20をスルーして、増幅器14、15を介して2つのスピーカ31、32から放音する(ステップS22)。そして、スピーカ31、32から放音されるインパルス応答測定用信号をマイクロフォン41、42によって収音し、インパルス応答測定部43で、インパルス応答(hLL、hLR、hRL、hRR)を測定する(ステップS23)。
【0061】
そして、インパルス応答は、帯域分割部45、46のローパスフィルタLPFLa、LPFRaで帯域制限され、帯域制限されたインパルス応答l_hLL=LPF*hLL、l_hLR=LPF*hLR、l_hRL=LPF*hRL、l_hRR=LPF*hRRが両耳間レベル差検出部46に供給される(ステップS24)。
【0062】
両耳間レベル差検出部46は、両耳へのインパルス応答hL=l_hLL+l_hRL、hR=l_hLR+l_hRRを算出する(ステップS25)。両耳間レベル差検出部46は、両耳へのインパルス応答hL=l_hLL+l_hRL、hR=l_hLR+l_hRRを、上記両耳間レベル差の定義式(7)に代入して、再生音場での両耳間レベル差trildを算出して制御部50に供給する(ステップS26)。
【0063】
制御部50は、メモリに記憶しているターゲットの音場の両耳間レベル差target_trildと、再生音場の両耳間レベル差trildとの近似誤差error=Σ(trild−target_trild)2を算出する(ステップS27)。そして、制御部50は、近似誤差error≦th(定数)であるか否かを判定する(ステップS28)。この判定の結果、近似誤差error≦th(定数)の場合には(ステップS28の「Y」)、制御部50は、設定したデジタルフィルタFilterL、Rの係数FilL、FilRに応じて、ゲイン補正部25、26のゲインコントローラGL、GRのゲインを設定する(ステップS30)。より具体的には、制御部50は、帯域分割部23、24のハイパスフィルタHPFL、HPFRを通過した中高周波数帯域の入力信号のレベルを、音源補正部23、24のデジタルフィルタFilterL、Rで補正された低周波数帯域の入力信号のレベルと合わせるために、ゲイン補正部25、26のゲインコントローラGL、GRのゲインを制御する。
【0064】
他方、近似誤差error≦th(定数)でない場合には(ステップS28の「N」)、制御部50は、音源補正部23、24のデジタルフィルタFilterR、Lの係数FilL、FilRを、後述するようにして近似誤差errorが小さくなるように更新した後(ステップS29)、ステップS22に戻り、近似誤差error≦th(定数)となるまで同じ処理を繰り返し実行する。
【0065】
これらのパラメータ(音源補正部23、24のデジタルフィルタFilterL、Rの係数FilL、FilR、ゲイン補正部25、26のゲイン)は、再生空間と受聴位置が変わらない限り、再生音場で一回設定しておけば良い。
【0066】
つぎに、音源補正部23、24のデジタルフィルタFilterL、Rの構成およびその係数FilL、FilRの設定方法を説明する。図7は音源補正部23のデジタルフィルタFilterLをFIRフィルタで構成した場合のその構成例を示す図である。音源補正部24のデジタルフィルタFilterRの構成は、音源補正部23のデジタルフィルタFilterLの構成と同様であるのでその図示および説明は省略する。
【0067】
音源補正部23のデジタルフィルタFilterLは、図7に示す如く、1サンプル遅延させるN−1段の遅延回路ZL1〜ZL1と、遅延回路ZL1〜ZLN−1の出力を設定された係数で乗算するN段の乗算器FilL(0)〜FilL(N−1)とを備えて構成されている。FilLの初期値は、FilL=[1,0,0、・・・・・]となっている。図8は、FilL=[1,0,0、・・・・・]を模式的に示す図である。Index=0の場合だけ振幅「1」、他の場合は「0」となっている。制御部50は、FilL(2)〜FilL(N)の係数値を設定して、ターゲットの音場と再生音場の両耳間レベル差の変動を制御する。
【0068】
図9は、デジタルフィルタFilterL、Rの係数FilL、Rの制御イメージを説明するための図(参考図)である。参考として、デジタルフィルタFilterL、Rの係数FilL、Rの制御イメージを説明する。図9(A)は、両耳間レベル差の一例を模式的に示している。ここでは、両耳間レベル差が図9(A)に示すような場合に、これを全ての時間で「0」となるように、デジタルフィルタFilterL、Rの係数FilL、FilRを設定する場合を説明する。
【0069】
同図(B)は0−T1間のFilLを、同図(C)は0−T1間のFilRを、同図(C)はT1−T2間のFilLを、同図(D)はT1−T2間のFilRを模式的に示している。
【0070】
同図(A)に示すように、0−T1間では、左耳のエネルギーが大きくなっている。このため、0−T1間では、同図(B)、(C)に示す如く、左耳のエネルギーを打ち消し、右耳のエネルギーを増大させるようにFilL、FilRを設定する。
【0071】
これに対して、同図(A)に示すように、T1−T2間では、右耳のエネルギーが大きくなっている。このため、T1−T2間では、同図(E)、(F)に示す如く、右耳のエネルギーを打ち消し、左耳のエネルギーを増大させるようにFilL、FilRを設定する。
【0072】
つづいて、上記図6のステップS29のデジタルフィルタFilterL、Rの係数FilL、FilRの更新方法を図10を参照して具体的に説明する。図10は、上記図6のステップS29のデジタルフィルタFilterL、Rの係数FilL、FilRの更新方法を具体的に説明するための説明図である。
【0073】
まず、制御部50は、誤差ベクトルerror_vecを下式(8)で算出する。誤差ベクトルerror_vecは、再生音場の方がターゲットの音場に比して、左耳強めの場合は正の値、左耳弱めの場合は負の値となる。
【0074】
error_vec=trild−target_trild・・・(8)
【0075】
図11(A)は、再生音場の両耳間レベル差trildの一例、図11(B)は、ターゲットの音場の両耳間レベル差target_trildの一例を示している。図11(C)は、誤差ベクトルerror_vecの一例を示している。
【0076】
つづいて、制御部50は、下式(9)、(10)により、係数FilL(index)、FilR(index)を算出して、係数FilL(index)、FilR(index)を更新する。
【0077】
FilL(index)=FilL(index)−mu・error_vec(index)・・・(9)
ただし、mu:十分小さな値
index=rand(1):1つのランダムな値、2以上でフィ
ルタ長以下の値
【0078】
FilR(index)=(−1)・FilL(index)・・・(10)
ただし、間接音成分はLchと逆相
【0079】
図11(D)は、error_vecの振幅をmuで調整したmu・errovecを示している。図11(D)に示す例では、mu・error_vec(index)は、例えば、index=0〜T1で正になっており、再生音場では、左耳のエネルギーが大きすぎる。index=0〜T1で、上記式(9)により、FilL(index)を小さくし、上記式(10)より、FilR(index)を大きくする。これにより、左耳のエネルギーを小さくすることが可能となる。
【0080】
なお、実施例1では、ターゲットの音場での両耳間レベル差target_trildのデータを制御部50のメモリに予め記憶しておき、再生音場での両耳間レベル差trildのみを算出して、上述と同様に、近似誤差error=Σ(trild−target_trild)2<th(定数)となるように、デジタルフィルタFilterL、Rの係数FilL、Rを設定することにしても良い。これにより、ターゲットの音場での両耳間レベル差target_trildの算出動作が不要となる。この場合、ターゲットの音場を複数用意しておき、各ターゲットの音場毎に、両耳間レベル差target_trildを記憶しておくことにしても良い。これにより、複数の音場再現が可能となる。
【0081】
また、実施例1では、特性測定部40は、両耳間レベル差をインパルス応答から算出しているが、白色雑音を測定して、両耳間レベル差を算出することにしても良い。この場合、スピーカ31、31から放音し、その音を止めたタイミングから両耳の信号を取り込む動作を複数回実行し、その各耳のエネルギーの平均<SL2(t)>、<SR2(t)>の比から両耳間レベル差を算出することにしても良い(上記式(5)、(6)、(7)参照)。
【0082】
[実施例2]
実施例1では、上述の音場調整動作を実行して、音源補正部23、24のデジタルフィルタFilterL、Rの係数FilL、Rを設定することとした。これに対して、実施例2では、上述の近似誤差error=Σ(trild−target_trild)2<th(定数)となるように、予めデジタルフィルタFilterL、Rの係数FilL、Rを設定しておく構成である。この場合の再生音場は、一般的に使用される可能性の高い音場空間とする。図11は、実施例2にかかる音場制御システム100の構成を示す図である。図11において、図4と同等機能を有する部位には同一符号を付してある。図11に示す如く、実施例2の音場制御システム100では、図4の特性測定部40が不要となるので、音場制御システム100を低コストで提供することが可能となる。
【0083】
[実施例3]
実施例3にかかる音場制御システムは、実施例1(図4参照)の音場制御システム10において、入力信号の中高域周波数成分に対して反射音響の補正を行うものである。図12は、実施例3にかかる音場制御システム200の構成を示す図である。図12において、図4と同等機能を有する部位には同一符号を付してある。実施例3の音場制御システム200は、実施例1のゲイン補正部25、26の替わりに反射音付加部203、204を設けた構成となっている。また、実施例1では、帯域分割部21,22は、入力信号を2つの周波数帯域に分割しているが、実施例3の帯域分割部201,202は、入力信号を複数n(但し、n≧3)の周波数帯域に分割する。ここでは、実施例1と共通する部分の説明は省略し、異なる部分についてのみ説明する。
【0084】
帯域分割部201は、切替器12を介してLCHの音声信号が供給される複数個nのバンドパスフィルタBFL1〜BFLnで構成されている。このうち、BFL1はLPFであり、例えば500Hz以下の信号を通過させ、BFL2〜BFLnはBPF(バンドパスフィルタ)であり、例えば、500Hz以上の信号を通過させる。各バンドパスフィルタBFL1〜BFLnは、全オーディオ周波数帯域をn個に分割したときのそれぞれの分割帯域に割り当てられている。各バンドパスフィルタBFL1〜BFLnは、n個の2次のIIRフィルタで構成することができる。BFL1はLCHの音声信号の低域周波数成分を音源補正部23に供給し、BFL2〜BFLnはLCHの音声信号の中高域周波数成分をゲイン補正部25に供給する。
【0085】
帯域分割部202は、帯域分割部21と同様に、切替器13を介してRCHの音声信号が供給される複数個nのバンドパスフィルタBFR1〜BFRnによって構成されている。このうち、BFR1はLPFであり、例えば500Hz以下の信号を通過させ、BFR2〜BFRnはBPFであり、例えば500Hz以上の信号を通過させる。各バンドパスフィルタBFR1〜BFRnは、全オーディオ周波数帯域をn個に分割したときのそれぞれの分割帯域に割り当てられている。バンドパスフィルタBFR1〜BFRnは、それぞれバンドパスフィルタBFL1〜BFLnと同じ分割帯域に設定されている。BFR1はRCHの音声信号の低域周波数成分を音源補正部24に供給し、BFR2〜BFRnはRCHの音声信号の中高域周波数成分をゲイン補正部26に供給する。
【0086】
反射音付加部203は、複数個n−1の反射音付加フィルタ203L2〜203Lnを備えている。各反射音付加フィルタ203L2〜203Lnは、再生音場の広さ感を示す反射音評価値とターゲットの音場の広さ感を示す反射音評価値との差異に基づいて、両者の反射音評価値が等しくなるように、その係数が設定されている。反射音付加フィルタ203L2〜203Lnは、バンドパスフィルタBFL2〜BFLnから入力される中高域周波数成分の音声信号に対して、反射音補正を行う。
【0087】
反射音付加部204は、反射音付加部203と同様に、複数個n−1の反射音付加フィルタ204R2〜204Rnを備えている。各反射音付加フィルタ204R2〜204Rnは、再生音場の広さ感を示す反射音評価値とターゲットの音場の広さ感を示す反射音評価値との差異に基づいて、両者の反射音評価値が等しくなるように、その係数が設定されている。反射音付加フィルタ204R2〜204Rnは、バンドパスフィルタBFR2〜BFRnから入力される中高域周波数成分の音声信号に対して、反射音補正を行う。なお、反射音付加部203、204の反射音補正に関しては、本願出願人の特許出願中の日本国特許出願番号2003−067814および日本国特許出願番号2002−053483で詳細に検討されている。
【0088】
加算器27は、音源補正部23から供給される音声信号と、反射音付加部203の反射音付加フィルタ203R2〜203Rnから供給されるn−1個の音声信号とを加算し、その加算した音声信号を増幅器14に供給する。
【0089】
加算器28は、加算器27と同様に、音源補正部24から供給される音声信号と、反射音付加部204の反射音付加フィルタ204R2〜204Rnから供給されるn−1個の音声信号とを加算し、その加算した音声信号を増幅器15に供給する。
【0090】
実施例3によれば、低域周波数成分に対しては両耳間補正を行い、中高域周波数成分に対しては反射音補正を行うこととしたので、ターゲットの音場の反射音響の再現を行うことができ、高精度にターゲットの音場を再現することが可能となる。
【0091】
なお、実施例3では、反射音響の制御を行うための反射音付加部203、204を設けることとしたが、用途に応じて反射音付加部203、204の替わりにイコライジング部を設けることにしても良い。
【0092】
[実施例4]
実施例1では、2CHのソースに対応した音場制御システムについて説明した。これに対して、実施例4では、5.1chのマルチChソースに対応した音場制御システムについて説明する。図12は、実施例4にかかる音場制御システム300の音場空間を模式的に示した図である。図12では、音源、増幅器、帯域分割部、特性測定部、および制御部の図示を省略している。
【0093】
図12に示すように、5.1CHの場合には、前方に3つのスピーカ301、302、303、後方に2つのスピーカ304、305、部屋の片隅に不図示のサブウーハーが配置される。かかるサブウーハーは、常に鳴動しているわけではなく超低域周波数成分の音声信号しか供給されないため、ここでは5つのスピーカ301〜305のみを考える。
【0094】
左方向のスピーカ(L、SL)301、304に左耳を制御するためのデジタルフィルタFilterL310、312を、右方向のスピーカ(R、SR)303、305に、右耳を制御するためのデジタルフィルタFilterR311、313をその前段に配置する。Centerのスピーカ302は、スルーに設定しておく。デジタルフィルタFilterL310、312はに、同一の係数FilLを設定し、また、デジタルフィルタFilterR311、313には同一の係数FilRを設定する。
【0095】
図14は、音場制御システム300におけるターゲットの音場での両耳間レベル差の算出動作を説明するためのフローチャートを示している。図13を参照して、音場制御システム300におけるターゲットの音場での両耳間レベル差の算出動作を説明する。
【0096】
図14において、まず、ターゲットの音場において、音源(不図示)からインパルス応答測定用信号(M系列やTSP等)を供給して、増幅器(不図示)を介して、5つのスピーカ301〜305から放音する(ステップS31)。そして、5つのスピーカ301〜305から放音されるインパルス応答測定用信号をマイクロフォン(不図示)によって収音し、インパルス応答測定部(不図示)で、インパルス応答(h’LL、h’LR、h’RL、h’RR、h’CL、h’CR、h’SLL、h’SLR、h’SRL、h’SRR)を測定する(ステップS32)。
【0097】
そして、インパルス応答はLPF(不図示)で帯域制限された後、帯域制限されたインパルス応答(l_h’LL=LPF*h’LL、l_h’LR=LPF*h’LR、l_h’RL=LPF*h’RL、l_h’RR=LPF*h’RR、l_h’CL=LPF*h’CL、l_h’CR=LPF*h’CR、l_h’SLL=LPF*h’SLL、l_h’SLR=LPF*h’SLR、l_h’SRL=LPF*h’SRL、l_h’SRL=LPF*h’SRL、l_h’SRR=LPF*h’SRR)が両耳間レベル差検出部(不図示)に供給される(ステップS33)。
【0098】
両耳間レベル差検出部(不図示)は、両耳へのインパルス応答hL=l_h’LL+l_h’RL+l_h’CL+l_h’SLL+l_h’SRL、hR=l_h’LR+l_h’RR+l_h’CR+l_h’SLR+l_h’SRRを算出する(ステップS34)。
【0099】
そして、両耳間レベル差検出部(不図示)は、両耳へのインパルス応答hL=l_h’LL+l_h’RL+l_h’CL+l_h’SLL+l_h’SRL、hR=l_h’LR+l_h’RR+l_h’CR+l_h’SLR+l_h’SRRを、上記両耳間レベル差の定義式(7)に代入して、ターゲットでの音場の両耳間レベル差target_trildを算出して不図示の制御部(不図示)に供給する(ステップS35)。制御部(不図示)は、ターゲットの音場での両耳間レベル差target_trildをメモリに記憶する(ステップS36)。
【0100】
図15は、デジタルフィルタFilterL310、312、FilterR303、313の係数FilL、FilRの設定動作を説明するためのフローチャートを示している。図14を参照して、デジタルフィルタFilterL310、312、FilterR303、313の係数FilL、FilRの設定動作を説明する。
【0101】
図15において、まず、デジタルフィルタFilterL310、312、FilterR303、313の係数FilL、FilRを単位インパルスに初期化(FilL=[1,0,0,・・・]、FilR=[1,0,0,・・・])する(ステップS41)。つぎに、再生音場にて、音源(不図示)からインパルス応答測定用信号(M系列やTSP等)を供給して、増幅器(不図示)を介して、5つのスピーカ301〜305から放音する(ステップS42)。そして、5つのスピーカ301〜305から放音されるインパルス応答測定用信号をマイクロフォン(不図示)によって収音し、インパルス応答測定部(不図示)で、インパルス応答(h’LL、h’LR、h’RL、h’RR、h’CL、h’CR、h’SLL、h’SLR、h’SRL、h’SRR)を測定する(ステップS43)。
【0102】
インパルス応答は、LPF(不図示)で帯域制限され、帯域制限されたインパルス応答(l_hLL=LPF*hLL、l_hLR=LPF*hLR、l_hRL=LPF*hRL、l_hRR=LPF*hRR、l_hCL=LPF*hCL、l_hCR=LPF*hCR、l_hSLL=LPF*hSLL、l_hSLR=LPF*hSLR、l_hSRL=LPF*hSRL、l_hSRR=LPF*hSRR)が両耳間レベル差検出部(不図示)に供給される(ステップS44)。
【0103】
両耳間レベル差検出部(不図示)は、両耳へのインパルス応答(hL=FilL*l_hLL+FilR*l_hRL+l_hCL+FilL*l_hSLL+FilR*l_hSRL、hR=FilL*l_hLR+FilR*l_hRR+l_hCR+FilL*l_hSLR+FilR*l_hSRRを算出する(ステップS45)。
【0104】
そして、両耳間レベル差検出部(不図示)は、両耳へのインパルス応答(hL=FilL*l_hLL+FilR*l_hRL+l_hCL+FilL*l_hSLL+FilR*l_hSRL、hR=FilL*l_hLR+FilR*l_hRR+l_hCR+FilL*l_hSLR+FilR*l_hSRR)を、上記両耳間レベル差の定義式(7)に代入して、再生音場での両耳間レベル差trildを算出して制御部(不図示)に供給する(ステップS46)。
【0105】
制御部(不図示)は、メモリに記憶しているターゲットの音場の両耳間レベル差target_trildと、再生音場の両耳間レベル差との近似誤差error=Σ(trild−target_trild)2を算出する(ステップS47)。ここで、制御部(不図示)は、近似誤差error≦th(定数)であるか否かを判定する(ステップS48)。この判定の結果、近似誤差error≦th(定数)の場合には(ステップS48の「Y」)、制御部(不図示)は、設定した係数FilL、FilRに応じて、ゲイン補正部(不図示)のゲインを設定する(ステップS50)。
【0106】
他方、近似誤差error≦th(定数)でない場合には(ステップS48の「N」)、制御部(不図示)は、デジタルフィルタFilterL310、312、FilterR303、313の係数FilL、FilRを実施例1と同様な方法で更新して、ステップS42に戻り、近似誤差error≦th(定数)となるまで同じ処理を繰り返し実行する。
【0107】
実施例4によれば、5.1chのマルチChソースにおいても、両耳間レベル差に基づいて、ターゲットの音場の再現特性が得られるように、再生音場の音源を補正することが可能である。ここでは、5.1chのマルチChソースについて説明したが、本発明はこれに限られるものではなく、スピーカの数や配置がソースのフォーマットにより異なっていても本発明は適用可能である。すなわち、2つのフィルタFilterL、Rで両耳を制御し、FilterLを左方向にあるスピーカに、FilterRを右方向にあるスピーカのために使用することにより、他のマルチCHソースにも対応することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理を説明するための説明図である。
【図2】実施の形態にかかる音場制御システムの構成を示す図である。
【図3】図2の音場制御システムの音場調整動作を説明するためのフローチャートである。
【図4】実施例1の音場制御システムの構成を示す図である。
【図5】ターゲットの音場での両耳間レベル差の算出動作を説明するためのフローチャートである。
【図6】音源補正部のデジタルフィルタの係数の設定動作を説明するためのフローチャートである。
【図7】音源補正部のデジタルフィルタをFIRフィルタで構成した場合のその構成例を示す図である。
【図8】FilL=[1,0,0,・・・・・]を示す模式図である。
【図9】デジタルフィルタFilterL、Rの係数FilL、Rの制御イメージを説明するための図である。
【図10】デジタルフィルタFilterL、Rの係数FilL、FilRの更新方法を具体的に説明するための説明図である。
【図11】実施例2の音場制御システムの構成を示す図である。
【図12】実施例3の音場制御システムの構成を示す図である。
【図13】実施例4の音場制御システムの構成を示す図である。
【図14】図13の音場制御システムにおけるターゲットの音場での両耳間レベル差の算出動作を説明するためのフローチャートである。
【図15】音源補正部のデジタルフィルタの係数の設定動作を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
1、10、100、200、300 音場制御システム
2、11 音源
3、21、22、45、45、201、202 帯域分割部
4、23、24 音源補正部
5、25、26 ゲイン補正部
6 音源合成部
7 放音部
8、40 特性測定部
9、50 制御部
12、13 増幅器
31、32 スピーカ
41、42 マイクロフォン
43 インパルス応答測定部
46 両耳間レベル差検出部
203、204 反射音付加部
Claims (12)
- 入力信号に対してターゲットの音場を生成する音場制御システムにおいて、
前記入力信号を複数の周波数帯域に分割する帯域分割手段と、
前記ターゲットの音場で少なくとも2つの検出部への信号の集合平均値の比で表される両耳間レベル差と、再生音場で少なくとも2つの検出部への信号の集合平均値の比で表される両耳間レベル差との誤差を解消するように、前記帯域分割手段で分割された第1の周波数帯域の前記入力信号に対して補正を行う音源補正手段と、
を備えたことを特徴とする音場制御システム。 - 前記音源補正手段は、ターゲットの音場の前記両耳間レベル差と前記再生音場の前記両耳間レベル差との誤差が所定値以下となるように、前記第1の周波数帯域の前記入力信号に対して補正を行うことを特徴とする請求項1に記載の音場制御システム。
- 前記第1の周波数帯域は、低周波数帯域であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の音場制御システム。
- 前記帯域分割手段で分割された第2の周波数帯域の入力信号に対して、ゲイン調整を行うゲイン調整手段と、
前記音源補正手段で補正された第1の周波数帯域の入力信号と、前記ゲイン調整手段でゲイン調整された第2の周波数帯域の入力信号とを再合成する音源合成手段と、
を備えたことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1つに記載の音場制御システム。 - 前記帯域分割手段で分割された第2の周波数帯域の入力信号に対して、反射音補正を行う反射音付加手段と、
前記音源補正手段で補正された第1の周波数帯域の入力信号と、前記反射音付加手段で反射音補正が行われた第2の周波数帯域の入力信号とを再合成する音源合成手段と、
を備えたことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1つに記載の音場制御システム。 - 前記第2の周波数帯域は、中高周波数帯域であることを特徴とする請求項4または請求項5に記載の音場制御システム。
- 前記再生音場の前記両耳間レベル差を算出する特性測定手段を備えたことを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか1つに記載の音場制御システム。
- 前記特性測定手段は、前記再生音場のインパルス応答を測定して、当該測定したインパルス応答に基づいて、前記再生音場の前記両耳間レベル差を算出することを特徴とする請求項7に記載の音場制御システム。
- 前記特性測定手段は、前記再生音場の白色雑音を測定し、当該測定した白色雑音に基づいて、前記再生音場の前記両耳間レベル差を算出することを特徴とする請求項7に記載の音場制御システム。
- 前記音源補正手段は、デジタルフィルタからなり、
さらに、前記ターゲットの音場の前記両耳間レベル差と、前記再生音場の前記両耳間レベル差との誤差が前記所定値以下となるように、前記デジタルフィルタの係数を設定する制御手段を備えたことを特徴とする請求項1〜請求項9のいずれか1つに記載の音場制御システム。 - 前記入力信号は、2チャンネル以上のチャンネル数を有するソースの信号であることを特徴とする請求項1〜請求項10のいずれか1つに記載の音場制御システム。
- 入力信号に対してターゲットの音場を生成する音場制御方法において、
前記入力信号を複数の周波数帯域に分割する帯域分割工程と、
前記ターゲットの音場で少なくとも2つの検出部への信号の集合平均値の比で表される両耳間レベル差と、再生音場で少なくとも2つの検出部への信号の集合平均値の比で表される両耳間レベル差との誤差を解消するように、前記帯域分割手段で分割された第1の周波数帯域の前記入力信号に対して補正を行う音場補正工程と、
を含むことを特徴とする音場制御方法。
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