JP2005038715A - 燃料電池システム - Google Patents
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Abstract
【課題】凍結時に、短時間で起動することができる燃料電池システムを提供する。
【解決手段】内部加湿型の燃料電池モジュール5と、加湿用純水を溜める純水タンク1と、純水を輸送する純水ポンプ4と、を備えた加湿純水系32と、少なくとも純水タンク1と取出配管13を加熱する純水加熱手段12を備える。純水が凍結した状態から起動する際には、燃料電池モジュール5の暖機運転を行うと共に、純水加熱手段により加熱する。燃料電池モジュール5が0℃以上になったことを確認してから、純水を燃料電モジュール5に輸送して、発電に伴う排熱を純水に移動させた後、純水タンク1に戻す。
【選択図】 図1
【解決手段】内部加湿型の燃料電池モジュール5と、加湿用純水を溜める純水タンク1と、純水を輸送する純水ポンプ4と、を備えた加湿純水系32と、少なくとも純水タンク1と取出配管13を加熱する純水加熱手段12を備える。純水が凍結した状態から起動する際には、燃料電池モジュール5の暖機運転を行うと共に、純水加熱手段により加熱する。燃料電池モジュール5が0℃以上になったことを確認してから、純水を燃料電モジュール5に輸送して、発電に伴う排熱を純水に移動させた後、純水タンク1に戻す。
【選択図】 図1
Description
本発明は、燃料電池システムに関する。特に、燃料電池システムの低温環境下における起動時間短縮のための構成に関する。
運転停止時に、低温環境下において純水が凍結することにより、燃料電池システムの起動時間が長くなるのを避けるために以下のような技術が提案されている。
制御装置は、比較的、短時間の運転停止について、操作盤から運転モード切替信号により凍結防止モードを設定し、この凍結防止モードの設定時に温度センサからの検出信号により外部温度に対応する熱量を発生させる。燃料電池からの発生熱は、ポンプにより燃料電池とメインタンクとの間を循環する水へ移動し、この循環水を加熱する。これにより装置外部の気温が0℃以下であっても循環水を氷点より高温に維持して凍結を防止することができる(例えば、特許文献1、参照)。
特開平11−214025号公報
しかしながら、上記背景技術においては、燃料電池システムを長時間放置した場合には凍結を防止することができない。また、凍結防止を目的としているため、実際に凍結が生じた場合の対応方法は提案されていない。
そこで本発明は、凍結を生じている際に、短時間で起動することができる燃料電池システムを提供することを目的とする。
本発明は、燃料ガスと酸化剤ガスの少なくとも一方を加湿する燃料電池モジュールを備える。また、加湿用純水を溜める純水タンクと、前記純水タンク内の純水を前記燃料電池モジュールに輸送する純水ポンプと、を備えた加湿純水系を備える。さらに、少なくとも前記純水タンクと、前記純水タンクから前記燃料電池モジュールへ純水を流通する配管のうち凍結が生じ得る配管部分と、を加熱する純水加熱手段を備える。純水が凍結した状態から起動する際には、前記燃料電池モジュールの暖機運転を行うと共に、前記純水加熱手段により加熱する。前記燃料電池モジュールが0℃以上になったことを確認してから、純水を前記純水ポンプにより前記燃料電モジュールに輸送して、前記燃料電池モジュールにおける発電に伴う排熱を純水に移動させた後、前記純水タンクに戻す。
解凍された純水を燃料電池モジュールに輸送することにより、燃料電池モジュールの排熱を純水解凍に使用できるので、解凍時間を短縮することができる。これにより、燃料電池システムの暖機時間を短縮することができる。また、燃料電池モジュールの排熱を用いて解凍を行うので、余分な燃料を消費することなく解凍することができる。
第1の実施形態に用いる燃料電池システムの構成を図1に示す。
酸化剤ガスとしての空気と、燃料ガスとしての水素を用いて発電を行う燃料電池モジュール5を備える。燃料電池モジュール5には、複数のセルを積層したスタックを備える。また、燃料電池モジュール5を内部加湿型の燃料電池とする。さらに、スタック温度を調整するための不凍液が流通する温度調整系31と、空気および水素を加湿するための純水が流通する加湿純水系32を備える。
温度調整系31としては、不凍液を燃料電池モジュール5に輸送する不凍液ポンプ7、不凍液を加熱する熱供給装置6、不凍液を冷却するラジエータ8、熱供給装置6およびラジエータ8への不凍液の供給割合を調整する三方弁9を備える。また、後述する純水タンク1および取出配管13を加熱するための加熱用流路12を備える。ここでは、加熱用流路12において、不凍液と純水タンク1および取出配管13とが熱交換可能となるように構成する。加熱用流路12を通った不凍液を、燃料電池モジュール5に導入する。
温度調整系31においては、燃料電池システム起動時等、燃料電池モジュール5が低温の場合に、熱供給装置6において高温となった不凍液を加熱用流路12に流通することにより、加湿純水系32内の純水を解凍する。また、不凍液を燃料電池モジュール5に循環させることにより、燃料電池モジュール5の昇温を行う。一方、通常運転時等の発熱により燃料電池モジュール5の温度が過剰に上昇する可能性がある場合には、ラジエータ8を流通することにより低温となった不凍液を燃料電池モジュール5に循環させて冷却し、運転に適した温度に維持する。
加湿純水系32としては、純水を貯蔵する純水タンク1、加湿純水系32を大気開放する大気開放弁3、純水タンク1内の純水を燃料電池モジュール5に送り出す純水ポンプ4を備える。純水タンク1を、上方部で大気に開放して構成する。純水タンク1から純水ポンプ4により取り出された純水を燃料電池モジュール5に循環させ、一部を空気および水素の加湿に使用してから再び純水タンク1に回収する。なお、このような循環を行うための純水の配管において、純水タンク1から純水を取り出す部分を取出配管13とする。ここでは、取出配管13を備えた純水タンク1を、加湿純水系32の最下方部に設置する。
このような燃料電池システムを制御するコントローラ20を備える。また、燃料電池モジュール5の温度を検出する燃料電池内温度センサ10、純水タンク1内の純水温度を検出するタンク内温度センサ11を備える。これら検出器の検出結果をコントローラ20に読み込み、燃料電池システムの制御を行う。
燃料電池システム停止時には、燃料電池モジュール5内での純水凍結による破損を防止するため、加湿純水系32の純水を純水タンク1内に回収する停止制御を行う。図2にシステム停止時のフローを示す。なお、停止シーケンス起動前には、大気開放弁3が閉、純水ポンプ4が駆動している状態となる。
ステップS11において、大気開放弁3を開とする。これにより、純水を流通する配管内および燃料電池モジュール5内の純水の、純水タンク1内への回収を開始する。次に、ステップS12において、純水ポンプ4の回転を継続する。加湿純水系32の容積より純水を純水タンク1内に回収できる時間を予め設定しておき、この時間以上、純水ポンプ4の回転を継続する。例えば、図示しないタイマー等でカウントし、所定時間が経過したと判断されたらステップS13進むことで、所定時間純水ポンプ4の回転を継続する。
ステップS13において、純水ポンプ4の回転を停止させる。次に、ステップS14において、次の起動に備えて大気開放弁3を閉じる。
このように、燃料電池システム停止時に制御することで、加湿純水系32の純水を純水タンク1内に回収し、燃料電池モジュール5内での純水凍結による破損を防止することができる。
次に、燃料電池システム起動時の制御方法について説明する。図3にシステム起動時の制御フローを示す。なお、起動シーケンス起動前には、大気開放弁3が閉、純水ポンプ4が停止している状態となる。
ステップS21において、不凍液ポンプ7の回転を開始する。次に、ステップS22において、純水タンク1内の凍結状態を判断する。ここでは、タンク内温度センサ11を用いて純水タンク1内の温度を検出し、これが全解凍を示す温度、例えば4℃以上であるか否かを判断する。既に全解凍していれば、ステップS23に進み、純水ポンプ4の回転を開始する。これにより、燃料電池モジュール5へ要求負荷に応じて加湿水を循環させることができるので、起動運転を終了し通常運転に移行する。
一方、ステップS22において、純水タンク1内が全解凍でないと判断されたら、ステップS24に進む。ステップS24では、熱供給装置6をONにする。このとき、三方弁9は熱供給装置6側に全開とし、循環する全不凍液が熱供給装置6において加熱された状態で燃料電池モジュール5に供給されるように制御する。
次に、ステップS25において、燃料電池モジュール5の凍結状態を判断する。ここでは、燃料電池内温度センサ10を用いて燃料電池モジュール5の温度を検出し、これが0℃以上であるか否かを判断する。0℃より低い場合には、加湿水を燃料電池モジュール5内に導入しても凍ってしまう可能性がある。そこで、熱供給装置6において加熱した不凍液を燃料電池モジュール5が0℃以上になるまで循環させることにより、燃料電池モジュール5の暖機を継続する。このとき、同時に、純水タンク1および取出配管13内の純水は、加熱用流路12を流れる不凍液により加熱され、少なくとも一部が解凍される。ここでは、熱供給装置6において加熱された不凍液を、加熱用流路12を経て、燃料電池モジュール5に導入されるように構成する。これにより、燃料電池モジュール5が0℃以上になるまでに、確実に一部の純水を解凍することができる。
燃料電池モジュール5が0℃以上となったことを確認したら、ステップS26に進み、純水ポンプ4の回転を開始する。これにより、純水タンク1内の純水を燃料電池モジュール5に輸送する。
次に、ステップS27において、加湿量が確保できる範囲での出力制限運転を開始する。ここで、純水タンク1内の解凍された純水温度は、凍結した純水近傍では0℃近傍となるが、その他の部分においては純水が解凍されていくにつれ上昇する。そこで、純水温度より純水の解凍量を予測することができるので、タンク内温度センサ11により純水温度をモニタし、これに応じて出力制限値を変更する。ステップS28において、純水タンク1内の純水が全解凍したか否かを判断する。ここでは、タンク内温度センサ11により純水タンク1内の温度を検出し、全解凍するまで出力制限運転を継続する。
このように、純水が全解凍するまで、純水タンク1内の純水の解凍量に応じた出力制限運転を行う。ここでは、純水温度に応じて出力の制限値を設定するので、純水が全解凍するまで、その時々に用いることができる純水で加湿を賄うことができる範囲で、最大の発電を行うことができる。燃料電池モジュール5に輸送された純水は、一部は空気および水素の加湿に用いられ、残りは燃料電池モジュール5の排熱により昇温した状態で純水タンク1に回収される。そのため、純水タンク1内の凍結した純水の解凍を促進することができる。また、純水の解凍が進むにつれ燃料電池モジュール5に輸送できる純水を増大することができ、出力制限を緩和することができるので、さらに燃料電池モジュール5の排熱を用いた純水の解凍が促進される。
純水が全解凍したら、ステップS29に進み、熱供給装置6をOFFにして起動運転を終了し、通常運転に移行する。
これにより、低温環境下における起動運転時に、純水が全解凍する前に燃料電池モジュール5における発電を開始することができる。ここでは、加湿に使用することができる加湿量に応じて出力制限運転を行い、燃料電池モジュール5を循環した純水を再び純水タンク1に回収するので、効率的に純水を解凍することができる。
なお、ここでは加熱用流路12を、純水タンク1内および取出配管13内の純水を加熱する部分としている。このように、加湿純水系32を加熱する手段を、純水の凍結が生じる可能性がある領域を加熱する手段、つまり停止時に純水が存在する領域を加熱可能な手段とする。特に、純水タンク1から燃料電池モジュール5にかけての加湿純水系32においては、純水の凍結による系の閉塞が生じないように加熱手段を設ける必要がある。
次に、本発明の効果について説明する。
燃料ガスと酸化剤ガスの少なくとも一方を加湿する燃料電池モジュール5を備える。また、加湿用純水を溜める純水タンク1と、純水タンク1内の純水を燃料電池モジュール5に輸送する純水ポンプ4と、を備えた加湿純水系32を備える。さらに、少なくとも純水タンク1と、純水タンク1から燃料電池モジュール5へ純水を流通する配管のうち凍結が生じ得る配管部分(取出配管13)と、を加熱する純水加熱手段と、を備える。ここでは、純水加熱手段として、熱供給装置6により加熱した不凍液と、純水タンク1および取出配管13との間で熱交換を行う加熱用流路12を備える。純水が凍結した状態から起動する際には、燃料電池モジュール5の暖機運転を行うと共に、純水加熱手段により加熱する。燃料電池モジュール5が0℃以上になったことを確認してから、純水を純水ポンプ4により燃料電モジュール5に輸送して、燃料電池モジュール5における発電に伴う排熱を純水に移動させた後、純水タンク1に戻す。
このように、全解凍していない状態でも、解凍された一部の純水を燃料電池モジュール5に輸送することにより、燃料電池モジュール5の排熱を回収し、凍結している純水の解凍に用いることができるので、起動時間を短縮することができる。ここでは、低温起動時に、加湿純水系32内を解凍された純水が流通可能なように純水加熱手段としての加熱用流路12を構成する。そのため、早い段階から純水を燃料電池モジュール5に供給することができ、燃料電池モジュール5でドライアウトが生じるのを防ぎつつ、発電を生じることができる。
また、不凍液を燃料電池モジュール5に循環させるとともに、不凍液を加熱する熱供給装置6を有する、燃料電池モジュール5の温度調整系31を備える。純水加熱手段として、純水タンク1および取出配管13と、温度調整系31の不凍液と、が熱交換可能となるように構成する(加熱用流路12)。純水が凍結した状態から起動する際には、熱供給装置6により加熱された不凍液と純水タンク1および取出配管13との間で熱交換を行ってから、不凍液を燃料電池モジュール5に供給することにより、純水の解凍および燃料電池モジュール5の加温を行う。これにより、燃料電池モジュール5が0℃以上となる前に、純水タンク1および取出配管13の少なくとも一部が解凍されるため、速やかに燃料電池モジュール5に加湿水を供給して発電を生じることができる。つまり、比較的燃料電池モジュール5の温度が上昇した時点で、ある程度の加湿水を確保することができるので、燃料電池モジュール5のドライアウトを抑制することができる。また、不凍液と純水タンク1、取出配管13の熱交換を行うことにより純水加熱手段を構成するため、純水の加熱手段としてヒータ等を用いる必要はなく、システムを複雑化するのを避けることができる。
また、純水タンク1内の解凍状態を、純水タンク1に備えたタンク内温度センサ11により検出し、液状の純水量が通常運転可能な量に達するまでは、加湿量が確保できる範囲での出力制限運転を行う。このように出力制限を行うことにより必要とされる加湿純水量も減るので、燃料電池モジュール5のドライアウトを防止することができる。また、解凍が進むにつれて燃料電池モジュール5からの出力を上げることができるので、純水の解凍を促進することができる。
さらに、純水タンク1を大気に開放し、かつ、加湿純水系32を大気開放する大気開放弁3を備える。システム停止時には、純水ポンプ4回転中に大気開放弁3を開けることにより、少なくとも燃料電池モジュール5内の純水を純水タンク1に回収する。純水を純水タンク1に回収するにあたり、空気圧等の外部動力を使用しなくてよいため、単純・省スペースかつ低コストとすることができる。
次に、第2の実施形態について説明する。燃料電池システムの構成を、図4を用いて説明する。以下、第1の実施形態と異なる部分を中心に説明する。
純水タンク1から純水を取り出す取出配管13に純水タンク遮断弁2を備える。ここでは、純水タンク1の外側に取出配管13を備える。純水タンク1の下方部に取出配管13を接続し、純水タンク1の近傍に純水タンク遮断弁2を配置する。純水タンク遮断弁2の下流側を分岐し、一方を純水ポンプ4に、もう一方を大気開放弁3を介して大気に接続する。大気開放弁3が加湿純水系32の最下端部となるように構成する。また、不凍液ポンプ7により送り出された不凍液は、加熱用流路12において、純水タンク1、純水タンク遮断弁2、大気開放弁3および取出配管13の温度調整をしてから燃料電池モジュール5に導入される。特に低温起動時には、熱供給装置6により加熱された不凍液が、加熱用流路12において、純水タンク1、純水タンク遮断弁2、大気開放弁3および取出配管13を加熱し、純水を解凍する。
次に、停止時の制御方法について説明する。停止時の制御方法を示したフローチャートを図5に示す。なお、停止シーケンス起動前には、純水タンク遮断弁2は開いた状態となっている。
ステップS31において、純水タンク遮断弁2を閉とする。次に、ステップS32において大気開放弁3を開とする。純水ポンプ4の回転は継続されるので、加湿純水系32の純水は、純水タンク1内に回収される。このとき、純水タンク遮断弁2を用いることで、純水タンク1と純水タンク遮断弁2の間のみに純水が残留することとなる。つまり、ここでは取出配管13内に残留する純水量を少量に抑制することができる。
以下、ステップS33〜S35においては、ステップS12〜S14と同様に、純水を回収するまで純水ポンプ4の駆動を継続してから、純水ポンプ4を停止し、また大気開放弁3を閉じて停止制御を終了する。
次に、起動時の制御方法について説明する。起動時の制御方法を示したフローチャートを図6に示す。なお、起動シーケンス起動前には、純水タンク遮断弁2は閉じた状態となっている。
ステップS41において、不凍液ポンプ7の駆動を開始し、ステップS42において、ステップS22と同様に、タンク内温度センサ11の出力から純水タンク1内の純水が全部解凍しているか否かを判断する。全解凍であると判断されたら、ステップS43に進み、純水タンク遮断弁2を開とする。次にステップS44において純水ポンプ4の回転を開始することにより純水の循環を開始し、通常運転に移行する。
一方、ステップS42において全解凍でないと判断されたら、ステップS45、S46において、ステップS24、S25と同様に、熱供給装置6の加熱により燃料電池モジュール5を0℃以上まで加熱する。これと同時に純水の解凍を行う。ここでは、取出配管13を純水タンク1の外側に配置し、加熱用流路12を流れる不凍液と熱交換可能に構成している。このように構成することより、純水解凍時に、取出配管13内の純水は早い段階で解凍されるので、純水ポンプ4の駆動を開始した際に凍結により純水が取出せないといった状態が生じるのを抑制することができる。
ステップS46で燃料電池モジュール5が0℃以上となったと判断されたら、ステップS47に進み、純水タンク遮断弁2を開く。ステップS48において、純水ポンプ4の回転を開始することにより純水の循環を開始し、以下、第1の実施形態と同様に出力制限運転を行う。純水タンク1内の純水が終了したら、起動運転を終了して通常運転を開始する。
次に、本実施形態の効果について説明する。以下、第1の実施形態とは異なる効果のみを説明する。
純水タンク1からの純水の取出配管13を、純水タンク1の外側に備え、純水の加熱手段により取出配管13を加熱可能に構成する。ここでは、純水の加熱手段である加熱用流路12を流れる高温の不凍液と取出配管13との間で、熱交換可能に構成する。これにより、取出配管13内に残留する純水が早い段階で解凍されるので、配管の閉塞により純水の供給が弊害されるのを防ぐことができる。
また、取出配管13の純水タンク1近傍に純水タンク遮蔽弁2を備え、停止時には、純水タンク遮蔽弁2の下流側の純水を純水タンク1に回収可能に構成する。これにより、低温起動時に解凍しなければならない純水残留部分が、純水タンク1と純水タンク遮蔽弁2との間に限られるので、短時間で加湿純水系32を純水が循環可能な状態にすることができる。
なお、上記実施形態においては、循環する純水により空気および水素を加湿するとしたが、少なくとも一方を加湿すればよい。また、燃料電池モジュール5をスタックにより構成するとしたが、単位セルにより構成してもよい。また、純水加熱手段として、高温の不凍液との熱交換を行う加熱用流路12を採用しているがこの限りではなく、ヒータ等を用いてもよい。
このように、本発明は、上記発明を実施するための最良の形態に限定されるわけではなく、特許請求の範囲に記載の技術思想の範囲内で様々な変更が為し得ることは言うまでもない。
本発明は、加湿を必要とする燃料電池、例えば、固体高分子型燃料電池を備えた燃料電池システムに適用することができる。特に、低温環境下に放置される可能性がある燃料電池システムに有効であり、例えば、移動体の駆動源として用いられる燃料電池システムに利用する。
1 純水タンク
3 大気開放弁
4 純水ポンプ
5 燃料電池モジュール
6 熱供給装置(不凍液加熱手段)
10 燃料電池内温度センサ(燃料電池温度検出手段)
11 タンク内温度センサ(純水温度検出手段)
12 加熱用流路(純水加熱手段)
13 取出配管(凍結を生じ得る配管部分)
3 大気開放弁
4 純水ポンプ
5 燃料電池モジュール
6 熱供給装置(不凍液加熱手段)
10 燃料電池内温度センサ(燃料電池温度検出手段)
11 タンク内温度センサ(純水温度検出手段)
12 加熱用流路(純水加熱手段)
13 取出配管(凍結を生じ得る配管部分)
Claims (4)
- 燃料ガスと酸化剤ガスの少なくとも一方を加湿する燃料電池モジュールと、
加湿用純水を溜める純水タンクと、前記純水タンク内の純水を前記燃料電池モジュールに輸送する純水ポンプと、を備えた加湿純水系と、
少なくとも前記純水タンクと、前記純水タンクから前記燃料電池モジュールへ純水を流通する配管のうち凍結が生じ得る配管部分と、を加熱する純水加熱手段と、を備え、
純水が凍結した状態から起動する際には、前記燃料電池モジュールの暖機運転を行うと共に、前記純水加熱手段により加熱し、
前記燃料電池モジュールが0℃以上になったことを確認してから、純水を前記純水ポンプにより前記燃料電モジュールに輸送して、前記燃料電池モジュールにおける発電に伴う排熱を純水に移動させた後、前記純水タンクに戻すことを特徴とする燃料電池システム。 - 不凍液を前記燃料電池モジュールに循環させると共に、不凍液の加熱手段を有する、前記燃料電池モジュールの温度調整系を備え、
前記純水加熱手段として、前記純水タンクおよび凍結が生じ得る配管部分と、前記温度調整系の不凍液と、が熱交換可能となるように構成し、
純水が凍結した状態から起動する際には、前記不凍液加熱手段により加熱された不凍液と前記純水タンクおよび凍結が生じ得る配管部分との間で熱交換を行ってから、不凍液を前記燃料電池モジュールに供給することにより、純水の解凍および前記燃料電池モジュールの加温を行う請求項1に記載の燃料電池システム。 - 前記純水タンク内の解凍状態を、前記純水タンクに備えた純水温度検出手段により検出し、
液状の純水量が通常運転可能な量に達するまでは、加湿量が確保できる範囲での出力制限運転を行う請求項1に記載の燃料電池システム。 - 前記純水タンクを大気に開放して構成し、
かつ、前記加湿純水系を大気開放する大気開放弁を備え、
システム停止時には、前記純水ポンプ回転中に前記大気開放弁を開けることにより、少なくとも前記燃料電池モジュール内の純水を前記純水タンクに回収する請求項1に記載の燃料電池システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003274715A JP2005038715A (ja) | 2003-07-15 | 2003-07-15 | 燃料電池システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003274715A JP2005038715A (ja) | 2003-07-15 | 2003-07-15 | 燃料電池システム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2005038715A true JP2005038715A (ja) | 2005-02-10 |
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Family Applications (1)
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JP2003274715A Pending JP2005038715A (ja) | 2003-07-15 | 2003-07-15 | 燃料電池システム |
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JP (1) | JP2005038715A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010015868A (ja) * | 2008-07-04 | 2010-01-21 | Toshiba Fuel Cell Power Systems Corp | 燃料電池発電システム及び燃料電池発電方法 |
-
2003
- 2003-07-15 JP JP2003274715A patent/JP2005038715A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010015868A (ja) * | 2008-07-04 | 2010-01-21 | Toshiba Fuel Cell Power Systems Corp | 燃料電池発電システム及び燃料電池発電方法 |
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