JP2005036641A - 擁壁の施工方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 地盤の高い側からの排水を考慮するとともに、施工の簡単な擁壁の施工方法を提供する。
【解決手段】 擁壁部材91の長さの整数倍と擁壁の長さとの差の分を砂利(透水性のある)等をモルタルや樹脂等のバインダで固めた接続部95で調整し、それを水抜きとして利用する。
【選択図】 図15

Description

本発明は、メーソンリーを含む擁壁の施工方法に関し、特に、施工管理が容易で、強度のある、メーソンリーを含む擁壁の施工方法に関するものである。
従来の擁壁の施工方法が、たとえば、下記の特許文献1に開示されている。そこには、擁壁を擁壁用杭および補助杭で構成した擁壁の施工方法が開示されている。
特開2002−371571号公報(図1およびそれに関係する説明)
従来の擁壁の施工方法は上記のように行なわれていた。従来の擁壁の施工においては、鋼管矢板や、H型鋼が使用されており、擁壁において、地盤の高い側からの排水について考慮されていなかった。
また、従来の擁壁の施工方法においては、擁壁を製造するための、現場での型枠の配置や、型枠内へのコンクリートの流し込み等が必要であり、時間とコストがかかるという問題があった。
この発明は、上記のような従来の問題点に鑑みてなされたもので、地盤の高い側からの排水を考慮するとともに、施工の簡単な擁壁の施工方法を提供することを目的とする。
この発明にかかる擁壁の施工方法は、上方に延びる第1壁面と、第1壁面に対してその下部で水平方向に延びる第2壁面とを有する擁壁部材を、第1および第2壁面に交わる方向に、複数連続して並べて擁壁を施工する、擁壁の施工方法である。連続して隣接する擁壁部材間に透水性の透水壁面を構築する。
連続して隣接する擁壁部材間に透水性の透水壁面を構築するため、排水の容易な擁壁を施工することができる。
好ましくは、擁壁の施工方法は、全体長さが第1の寸法である擁壁を施工する方法を含み、擁壁部材の長さは、第1の寸法内に複数の擁壁部材が入る、第2寸法であり、透水壁面は、第1寸法から複数の擁壁部材を並べたときの寸法を引いた寸法をほぼ均等に分けた寸法になるように施工する。
さらに好ましくは、擁壁部材は、第2壁面に垂直方向に設けられた縦穴を有し、基礎の縦筋の立設位置に縦穴を掘削し、該縦穴内に、鋼管部材を、縦穴の掘削深度よりも深い位置まで建て込み、鋼管部材の空間内に充填材を注入するとともに鋼管部材内に縦筋を立設した後、縦穴の空間内を含む基礎構築部にコンクリートを打設し、縦筋を立設した鋼管部材を擁壁部材の縦穴に貫通することによって、擁壁部材を固定する。
以下、本発明の擁壁の施工方法の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1〜図5(A)は、この発明にかかる擁壁の施工方法の施工手順の一実施の形態を示す図である。
まず、図1に示すように、擁壁10を建造する位置の地盤を、特に限定されるものではないが、例えば、深度H1:100〜200mm程度、溝状に掘削して、布基礎11(図4参照)を構築する部分となる掘削溝1を形成する。
この場合、掘削溝1の底面は、できるだけ平坦に形成することが望ましい。
次に、この掘削溝1の底両に、ゲージ2を敷設する。このゲージ2は、布基礎11から立設する縦筋8aの立設間隔L(特に限定きれるものではないが、通常は、L:800mm)ごとに、透孔21(図6参照)(この透孔21の直径は、後述の鋼管部材5を押通することができる大きさで、かつ、あまり大きすぎない寸法に設定するようにする。)を形成する。
また、このゲージ2は、全長を取り扱いやすい長さに形成し、必要に応じて、ゲージ2の端部に形成した接続部22(図6参照)を介して、複数のゲージ2を接続して用いるようにする。そして、この状態で、ゲージ2に形成した透孔21(図6参照)の位置に、ペンキ等のマーキング材3を用いて、マーキングを施すようにする。
次に、図2に示すように、ゲージ2を除去し、マーキングを施した位置に、複式スコップ等の適宜の掘削工具を用いて、縦穴4を形成する。
この縦穴4は、特に限定されるものではないが、例えば、直径を後述の鋼管部材5の直径の2〜8倍の直径60〜400mm程度に、また、深度H2:300〜1000mm程度に形成するようにする。
そして、縦穴4は、図2(A)に示すように、ストレートに掘削するほか、図2(B)に示すように、底部より開口部が大きくなるように(この場合、図示するように、多段状に形成したり、すり鉢状に形成することができる。)掘削することができ、これにより、一層強度のある基礎を構築することができる。
そして、図3に示すように、掘削溝1の底面に、ゲージ2を再度敷設し、ゲージ2に形成した透孔21(図6参照)に、鋼管部材5を挿通し、この鋼管部材5を、ハンマー等の適宜の打撃工具7を用いて、縦穴4の深度H2より深い位置、特に限定されるものではないが、例えば、深度H3:200〜1000mm程度まで、打ち込んで配設するようにする。このように、鋼管部材5を打ち込んで配設するようにするため、鋼管部材5を打ち込んだ周囲の地盤を締め固めることができ、鋼管部材5を安定して立設する(自立させる)ことができるものとなる。
このとき、鋼管部材5の上端は、縦穴4より上方の掘削溝1内に位置するようにする。このように、鋼管部材5の上端を掘削溝1内に位置するようにすることにより、縦穴4の空間41内を含む掘削溝1にコンクリートを打設して布基礎11(図4参照)を構築したとき、鋼管部材5の上端が、布基礎11内に埋投され、鋼管部材5と、縦穴4の空間41内を含む掘削溝1に打設したコンクリート、すなわち、布基礎11との一体性を確保することができるものとなる。
この鋼管部材5は、図7に示すように、内部に縦筋8aの支持部材51を適宜位置に配設したもので、さらに、その下端52a、52bを閉鎖し、かつ先鋭に形成したものである。
鋼管部材5は、特に限定されるものではないが、建造する擁壁10を建造する地盤の性状等に応じて、例えば、直径が25〜140mm程度、肉厚が1〜6mm程度、また、長さが500〜2000mm程度の鋼管を用いるようにする。
縦筋8aの支持部材51は、金属製又は合成樹脂製で、中心部に縦筋8aを保持する孔51a又はクランプ部51b(図7(F)参照)を備えたもので、鋼管部材5の上部(又は複数箇所)に、溶接や接着により固定したり、強嵌合することにより、配設するようにする。
鋼管部材5の下端52a、52bは、図7(B)に示すように、円錐状に絞り加工したり、図7(C)に示すように、押し潰すことにより、端面を閉鎖し、かつ先鋭に形成するようにする。
さらに、打撃工具7を用いて鋼管部材5を打撃する場合、図3及び図7(A)に示すように、鋼管部材5の上端に、金属製又は合成樹脂製の打撃用キャップ6aを被せることにより、鋼管部材5の上端が、打撃によって潰れないようにし、打ち込みが完了した後、打撃用キャップ6aを外すようにする。
なお、打撃用キャップ6aは、図7(D)に示すように、鋼管部材5の上端部に嵌着することによって、鋼管部材5の上端部を抱持することができるように、溝状の嵌入部を備えたものを好適に用いることができる。
これにより、鋼管部材5の上端が、打撃によって潰れないようにすることができる。
なお、本実施の形態においては、鋼管部材5自体を加工して、端面を閉鎖し、かつ先鋭に形成するようにしたが、鋼管部材5の先端に、図7(E)に示すような、先端を先鋭に形成するとともに上部中心に縦筋8aの保持部を形成したアタッチメント部材6bを取り付けることができる。
これにより、鋼管部材5に加工を施す必要がなくなるとともに、縦筋8aを正確に立設、固定でき、施工精度が向上するだけでなく、施工管理も容易で、縦筋8aの充填材の被り厚が均一になることと相俟って、建造された擁壁の品質を安定させることができる。
また、本実施の形態においては、鋼管部材5の先端を先鋭に形成し、鋼管部材を地盤中に打ち込んで建て込むことにより、鋼管部材を簡単に建て込むことができるとともに、鋼管部材を打ち込むことによって周囲の地盤を圧密することができ、一層強度のある基礎を構築することができるようにしたが、このほか、鋼管部材5を建て込む穴を先掘りしておき、この穴に鋼管部材5を挿入することによって鋼管部材5を建て込むようにしたり、外周両に螺旋翼を形成した鋼管部材を用い、この鋼管部材を回転することにより沈設して建て込むようにする等、任意の建て込み方法を採用することができる。
そして、自立している鋼管部材5内に、縦筋8aを支持部材51により支持、立設した状態で、鋼管部材5の空間内に充填材を注入するとともに、図4に示すように、掘削溝1に第1横筋18a(ベース横筋)を配筋する。このとき、縦筋8aと第1横筋18aを結束することによって、縦筋8aをより正確に立設、固定できるものとなる。その後、縦穴4の空間41内を含む掘削溝1にコンクリートを打設して布基礎11を構築し、その後、図5に示すように、縦筋8a、8bを立設した鋼管部材5a、5bによって、PC(Precast)コンクリートで作成された擁壁部材13の両端部を固定する。なお、隣接する擁壁部材13があれば、それも合わせて固定される。そして、相互に接続された複数の擁壁部材13で擁壁10が構成される。
ここで、鋼管部材5内への縦筋8aの立設と、鋼管部材5の空間内への充填材の注入とは、工事の手順等に応じて、いずれを先に行ってもよく、また、実質的に同時に行うこともできる。
次に擁壁10の構成および建造手順について具体的に説明する。図5(A)は擁壁10の建造中の斜視図であり、図8は図5(A)のVIIIで示す方向から見た矢視図である。この実施の形態においては、図1から4で述べた実施の形態に加えて、擁壁10に交わる方向の敷地内にもう1本の縦筋を有する鋼管部材5dを設けている。その結果、擁壁10はより強固に基礎に取付けられ、安定して保持される。
なお、この場合、図8に示すように、縦筋を有する鋼管部材5dは布基礎11の内部に存在し、擁壁部材13を支持する。
図8に示すように鋼管部材5aと5dとは、第2、第3および第4の横筋19、20、21で接続されている。また、図5に示すように、第1横筋18を複数の第1横筋18a、18bおよび18cで構成してもよい。このように鋼管部材5が挿通可能なように鉄筋を井桁状に組み込めば鋼管部材5のずれも生ずることなく、好ましくい。なお、図5においては、第2横筋19の図示は途中で止めている。
図8を参照して、擁壁10によって、宅内、敷地側のレベルを高く、隣地、道路側のレベルを低く保っている。このレベル差を擁壁部材13で支持している。擁壁部材13の上には、擁壁部材13を固定しているのと同じ縦筋8を用いてブロック塀23が建造されている。
図5(A)および図8を参照して、擁壁部材13には水抜き穴14が設けられ、水抜き穴14に向けて宅内、敷地側の水が集合するように、水抜き穴14の底部に近接してテーパ15が設けられている。それによって、水抜き穴14から敷地内の水が隣地、道路側の溝25に流される。なお、テーパ15は、L型擁壁部材13を施工後に取付けられるものとする。
図5(B)は、図5(A)と異なり、L型の擁壁部材12を布基礎11の上に連続的に設けて擁壁を構成した場合の斜視図である。L型部材12の底部と布基礎11とは一体化される。布基礎11には鋼管部材5を建て込まなくてもよいが、鋼管部材5を建て込むことによって、低い方への土圧による滑り力を抑制することができ、好ましい。図5(B)を参照して、隣接するL型擁壁部材12の間は、擁壁部については、透水性のある目地27で接続し、底部はコンクリートまたはモルタル29で接続する。L型擁壁部材12の具体的な寸法例としては、たとえば、擁壁部の厚さが、約150mmから180mmであり、高さが1200mmから1300mmであり、長さが800mmから1200mmであり、底部の長さが1000mmであり、底部の厚さが150mmである。
図9は、この発明の擁壁10として使用される擁壁部材の他の実施の形態を示す図である。図9を参照して、この擁壁部材16は水抜き穴14を有さない。この擁壁部材16を使用する場合は、擁壁部材16の目地27に透水目地を使用する。透水目地を形成するには次の2通りの方法がある。一つは、擁壁部材16の目地27に型枠を取付け、混練り部材を流し込む方法であり、もう一つは、擁壁部材16の目地27にPC透水コンクリートを嵌め込む方法である。
混練り部材は、砂利を接着性のある、有機系のエポキシ樹脂等または無機系のセメント系モルタル等にて練り、固まると隙間のある透水部材になるものである。
PC透水コンクリートは砂利を接着性のある樹脂またはセメント系モルタル等にて練り、型枠に流し込んで固まった部材をいう。
このようにすると、隣接する擁壁部材16との間の目地27から水を敷地外部へ排出することができる。この場合は、先の実施の形態と異なり、テーパ15の傾斜は、図9に示すように中央部が高くなる。また、このテーパ15の施工は、L型擁壁部材12の施工後取付けられる。
擁壁部材16以外の点については、先の実施の形態と同様であるので、その説明は省略する。
なお、ここで縦筋8および横筋33は、腐食を考慮して、ステンレス製、亜鉛メッキ製、樹脂筋等を採用するのが好ましい。また、擁壁のみを施工するときは、縦筋8は、擁壁部材13内に収まるようにし、穴部(図では、細い実線で記載している)28は無くてもよい。擁壁部材16どうしの基礎部の接続部は従来工法で施工する。
次に、擁壁部材16を保持する鋼管部材5および縦筋8aが所定の位置に設けられない場合について説明する。図10(A)および(B)は、図4においてXで示す部分の拡大図である。なお、図4では、縦筋8aが鋼管部材5から上方向に延びているが、ここでは、図4と異なり、縦筋8aは以下に示すように鋼管部材5と一体化される。
図10(A)を参照して、鋼管部材5に挿入された鋼管挿入筋121は水平方向に曲げられている。水平方向に曲げられた鋼管挿入筋121に交わるように複数の横筋124a〜124cが配設される。この横筋124a〜124cを介して、後に説明する擁壁部材を支える縦筋8aの水平方向に曲げられた部分が支持される。
ここで、縦筋8aの水平に曲げられた内側部分には、鉄筋129が設けられている。また、鋼管部材5の上端部には、その中央部で鋼管挿入筋121を保持するための図示の無い縦筋ホルダが設けられており、それによって、鋼管挿入筋121は図に示すように鋼管部材5の中央部に保持されている。
図11は図10(A)においてXI-XIで示す部分の平面図である。図11を参照して、鋼管部材5a〜5dは所定のゲージにあわせて設置されるが、実際は土木工事であるため、寸法の正確さは期待できない。そこでこの発明では、基礎となる複数の鋼管部材5に挿入された鋼管挿入筋121を図に示すように水平方向に曲げ、それに横筋124a〜124cを支持させ、これを介して擁壁部材16の縦筋8a〜8dを保持する。ここで、鋼管挿入筋121、横筋124および縦筋8とは相互に図示の無い結束線等で固定されている。なお、これらは相互にかんざし筋122等を用いて固定してもよい。
このようにして縦筋8a〜8dを保持することにより、鋼管部材5a〜5dの間隔b1〜b3に拘わらず、縦筋8a、8b、8cおよび8dの間は等しい寸法aに保つことができる。
図12はこの発明にかかる擁壁の施工方法に使用される擁壁部材のさらに他の実施の形態を示す図である。図12を参照して、この実施の形態においては、擁壁部材17は水抜き穴14を有するものの、水抜き穴へ水をガイドするテーパを有さない。水抜き穴14からの排水量が多い場合はこの形式の擁壁部材17でも特に問題はない。また、隣接する擁壁部材17間の目地は、砂利を接着性のある、有機系のエポキシ樹脂等または無機系のセメント系モルタル等にて練り、固まると隙間のある透水部材で施工される。
擁壁部材17以外の点については、先の実施の形態と同様であるので、その説明は省略する。
なお、擁壁部材13,16,17を構成するPCコンクリートの寸法は予め決まっているため、擁壁全体の寸法が擁壁部材の整数倍にならないときは、目地27の幅寸法を変えることによって調整できる。
なお、上記実施の形態においては、ゲージ2を用いて縦筋8の設置位置の特定を行った。図5に示すように、縦筋8a、8bの設置位置近傍には第1横筋18a、18bや第2横筋19が配筋される。したがって、図8に示すように鉄筋を予め井桁状に配置し、それによって、ゲージを使用することなく、縦筋の設置位置を決めてもよい。
そのような縦筋付き鋼管部材5の位置決め方法の例について図13を参照して説明する。図13(A)は擁壁部材13,16,17を取付けるための縦筋8を保持する鋼管部材5を位置決めするように、掘削溝1に配筋を行った状態を示す平面図であり、図13(B)は図13(A)においてB−Bで示した部分の矢視図である。
図13を参照して、掘削溝1内に擁壁部材を並べる方向に平行に第1から第3の横筋71〜73を配設する。次いでそれに直交するように、鋼管部材5の位置決めができる間隔をあけて第4横筋74a、74bの対を配設する。第4横筋74a、74bの対と隣接する第5横筋75a、75bの対との間隔は鋼管部材5を配設するピッチに等しくする。
上記のように第1から第5等の横筋を配設することにより、ゲージを使用することなく鋼管部材5の位置決めが可能になる。
ところで、この発明の一実施の形態においては、鋼管に充填する充填材は、モルタル、樹脂、特に、無収縮モルタルセメント、すなわち、グラウトを使用するのが好ましい。グラウトの使用にあたっては、混合するセメントの量に対して適切な水を配合する必要があるが、その量は、季節によっても変動し、夏と冬とではその量が異なり、配合割合の決定は困難である。
次に、この発明の他の実施の形態について説明する。図14は、この発明のさらに他の実施の形態を示す、図9に対応する図である。この実施の形態に係る、PCコンクリートで構成されたL型の擁壁部材66においては、L型の底辺である突出部67には、その中央部に、垂直方向の縦穴71a、71bが設けられている。図5に示した実施の形態においては、擁壁部材13を、その連続する、両端面に設けた、縦筋68a、68bおよび鋼管部材65a、65bによって固定した。
これに対して、この実施の形態によれば、突出部67の中央部に設けた、縦穴71a、71bを貫通して、縦筋68a、68bを立設した鋼管部材65a、65bによって、擁壁部材66が固定される。擁壁部材66の縦穴71の中には、鋼管部材65を貫通して、水平方向に複数の鉄筋が出ており、この鉄筋と縦筋68とを絡ませて、縦筋68を固定する。
なお、図14に示すように、突出部67に一体化して擁壁の施工方向に、長手の溝69を設け、この溝69に折り曲げた縦筋68aや68bを埋め込んでもよい。また、図示のない水平鉄筋を通し、かんざし筋を用いて、折り曲げた縦筋68aや68bを固定してもよい。
また、擁壁部材66a、66bを施工後、擁壁部に設けた溝15aを介して、擁壁面に直角方向に交わる水平方向に、中央部で最も高く、その両側端部が低いテーパ15を設けてもよい。
次に、擁壁の施工法のさらに他の実施の形態について説明する。図15および図16は、この実施の形態における施工方法を示す図である。
この実施の形態においては、擁壁を設ける際に、その長さがPCコンクリートで構成され、突出部を有する、擁壁部材16の製品長さの整数倍にならない場合(たとえば擁壁の長さが3500mmで擁壁部材の製品の長さが1000mm幅のような場合)の施工方法に関するものである。
なお、図14においては、テーパ15は、中央部で凸状になっているが、これに限らず、平坦であっても良い。また、擁壁部材66を固定する縦穴65は、擁壁部材66ごとに2箇所設けているが、これに限らず、1箇所でもよい。
図15を参照して、この場合は、製品長さの整数倍と擁壁の長さとの差の分を図15(A)(擁壁の平面図)に示すように砂利(透水性のある)等をモルタルや化学合成樹脂等のバインダで固めた接続部95で調整し、それを水抜きとして利用する。これはまた、図15(B)に示すように敷地形状が曲がっている場合にも応用可能である。こうすることにより、寸法を調整するだけではなく、デザイン性もよくなる。
なお、図15(B)のように傾斜した擁壁が存在する場合は、隣接する擁壁部材91同士が当接しないように、接続部95を大きくしたり、擁壁部材91の突出部の形状を突出部に向かって幅が狭くなる台形状としてもよい。
上記の場合の施工例について説明する。図16(A)は、図15(A)に示した擁壁を正面から見た正面図である。図16(A)を参照して、寸法の定められた擁壁部材91〜94を連続して配置し、その間を上記接続部95で接続している。
図16(B)は、図16(A)に示す擁壁部材で形成された擁壁を図中B−B方向から見た平面図である。図16(B)を参照して、連続して配置された複数の擁壁部材91〜94の間には、透水性の接続部95が設けられている。
次に、図13で説明した、セメントの量に対して混合する水の配分の問題に対する対処について説明する。図17は、上記のような問題点を考慮したグラウト用の水配合用タンク30を示す斜視図である。図17を参照して、水配合用タンク30は、その上部に設けられた水注入穴31と、水配合用タンク30が水平に置かれているか否かを判断する水準器32と、所定のレベルにそれぞれ設けられたキャップ付きの複数の排水孔A〜Eおよびキャップ付き排水口33とを含む。たとえば、排水孔Aは、25kgグラウトの夏期、Bは25kgグラウトの冬期、Cは10kgグラウトの夏期、Dは10kgグラウトの冬期、というようにグラウトの季節に応じて必要な水の量に応じたレベルにキャップ付きの排水孔を設けている。
使用時には、まず水準器32でレベルを合わせてから、グラウトの季節に応じた所定の水量の応じたキャップを外す。その状態で水注入穴31を介して水を水配合タンク30に所定のレベルまで満たす。この水配合タンク30を現場へ持っていき、グラウトと混練するだけで、必要な水が供給できる。
また、この発明の一実施の形態においては、基礎にコンクリートを使用する。この施工時において、コンクリートに気泡があると仕上がりが悪くなる。そこで、この気泡を除去するためにコンクリートを流した後で、そのコンクリートから泡を消す。そのための気泡除去具を図18に示す。
図18は気泡除去具40の各種例を示す図である。気泡除去具40は、基本的に、エキスパンドメタルで構成された本体部41と本体部41の上部に設けられ、人が気泡除去具40を保持するための把手42とを含む。本体部図18(A)は、本体部41のエキスパンドメタルの中央部にアングルの補強材を設けた例を示す。図18(B)は、本体部41の中央部にエキスパンドメタルを組み込み、周囲に補強材を設けた例である。図18(C)は、エキスパンドメタル41の使用する角度を変えた場合を示す。
いずれの例においても、補強材は、鉄で構成されてもよいし、アルミ、樹脂で構成されてもよい。また、金属製の場合に樹脂コーティングすると、型枠の表面に傷を付けることがなく、コンクリート表面がきれいに仕上がるので、好ましい。補強材の上部には、気泡除去具40を保持するための把手42が設けられている。把手42をもって、エキスパンドメタル41で構成された部分をコンクリートへ挿入し気泡を消す。エキスパンドメタル41を用いているため、コンクリートの抵抗も比較的小さく、また、凹凸部が存在しているため、有効にコンクリートの気泡を除去できる。
エキスパンドメタルの呼び寸法は、たとえば、JIS G 3351の品番でいうと、30番代から70番代が好ましい。これは、寸法が大きい方が気泡を取りにくく、小さくなると砂利等の骨材がエキスパンドメタルの開口に詰まって作業ができなくなるためである。特に50番代から60番代であれば、より気泡を除去できる効果が大きい。しかしながら、作業の内容によっては、上記以外の品番でもよく、また、JISで規定された以外の寸法のものを使用してもよい。
把手42は、パイプ状であり、手で容易に握り易いような直径になっている。把手42と本体部41との接続部は、図示したものに限らず、本体部41は、例えば長さ600mm×幅200mmの長方形である、本体部41の形状についてはこれに限るものではない。本例では、1枚の板の端部を丸めることにより,把手42が形成されているが、これに限らず、別途形成した丸棒、丸パイプ等を溶接等によって本体部41に固定するようにしてもよい。
つぎに、気泡除去具40を使用した生コンクリートの気泡の除去方法について説明する。生コンクリートが規定の高さまで打設される。その後、作業者が気泡除去具40の把手42を手で持って、本体部41を、生コンクリート内に長手方向他端側から挿入して、上下に数回往復させる。なお、本体41の上下の移動距離は、本体41の長さの約1/3程度であればよいが、型枠内の気泡除去の場合は、深く挿入するので、これに限定されるものではない。これにより、本体41に設けられたエキスパンドメタルによって生コンクリートとの接触部分全体をムラなく掻き混ぜることができる。そのため、生コンクリートとの接触部分に集められた気泡が、本体41のエキスパンドメタルの孔に集められて大きな塊にされる。そのため、生コンクリート表面の気泡がつぶれて消失し易くされる。
上記実施の形態においては、擁壁の施工方法について説明したが、これに限らず、この施工方法を打ち放し壁等の化粧に使う面の施工に利用してもよい。
図面を参照してこの発明の一実施形態を説明したが、本発明は、図示した実施形態に限定されるものではない。本発明と同一の範囲内において、または均等の範囲内において、図示した実施形態に対して種々の変更を加えることが可能である。
本発明の一実施の形態にかかる、擁壁の施工の前処理順序を示す図である。 擁壁の施工方法の施工順序を示す縦断面図で、(A)は縦穴をストレートに掘削する場合、(B)は縦穴を底部より開口部が大きくなるように掘削する場合を示す。 擁壁の施工方法の施工順序を示す縦断面図である。 擁壁の施工方法の施工順序を示す縦断面図である。 擁壁の施工中の状態およびL型擁壁部材を示す斜視図である。 ゲージの平面図である。 鋼管部材及び打撃用キャップを示し、(A)はその斜視図、(B)及び(C)は鋼管部材の底面図、(D)は打撃用キャップの断面図、(E)はアタッチメント部材の断面図、(F)は縦筋の支持部材の平面図である。 図5のVIIIで示す部分の矢視図である。 擁壁部材の他の実施の形態を示す図である。 図4においてXで示す部分の拡大図である。 図10(A)においてXI-XIで示す部分の平面図である。 擁壁部材のさらに他の実施の形態を示す図である。 鋼管部材の位置決めの他の実施の形態を示す図である。 擁壁部材のさらに他の実施の形態を示す図である。 擁壁の施工方法のさらに他の実施の形態について説明する図である。 擁壁の施工方法のさらに他の実施の形態について説明する図である。 グラウト用の水配合用タンクを示す図である。 気泡除去具を示す図である。
符号の説明
1 掘削溝(基礎構築部)、2 ゲージ、3 マーキング材、4 縦穴、5 鋼管部材、6a 打撃用キャップ、6b アタッチメント部材、7 打撃工具、8 縦筋、10 擁壁、11 布基礎(基礎)、13、16、17 擁壁部材、14 水抜き穴、15 テーパ、18 第1横筋、19 第2横筋、20 第3横筋、21 第4横筋、40 気泡除去具、51 支持部材、53 横筋

Claims (3)

  1. 上方に延びる第1壁面と、前記第1壁面に対してその下部で水平方向に延びる第2壁面とを有する擁壁部材を、前記第1および第2壁面に交わる方向に、複数連続して並べて擁壁を施工する、擁壁の施工方法であって、
    前記連続して隣接する擁壁部材間に透水性の透水壁面を構築する、擁壁の施工方法。
  2. 前記擁壁の施工方法は、全体長さが第1の寸法である擁壁を施工する方法を含み、
    前記擁壁部材の長さは、前記第1の寸法内に複数の擁壁部材が入る、第2寸法であり、
    前記透水壁面は、前記第1寸法から前記複数の擁壁部材を並べたときの寸法を引いた寸法をほぼ均等に分けた寸法になるように施工する、請求項1に記載の擁壁の施工方法。
  3. 前記擁壁部材は、前記第2壁面に垂直方向に設けられた縦穴を有し、
    基礎の縦筋の立設位置に縦穴を掘削し、該縦穴内に、鋼管部材を、前記縦穴の掘削深度よりも深い位置まで建て込み、
    前記鋼管部材の空間内に充填材を注入するとともに前記鋼管部材内に縦筋を立設した後、縦穴の空間内を含む基礎構築部にコンクリートを打設し、
    縦筋を立設した鋼管部材を前記擁壁部材の縦穴に貫通することによって、前記擁壁部材を固定する、請求項1または2に記載の擁壁の施工方法。

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