JP2005036448A - 開口部装置 - Google Patents

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Keiichi Kato
啓一 加藤
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Tostem Corp
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Abstract

【課題】躯体に設けられた開口部と、サッシ枠と、サッシ枠の互いに平行な2つの枠材に沿って摺動自在に設けられ、全開時には躯体に設けられた収納部に収納され、全閉時には開口部を閉塞するパネルまたは障子と、収納部に設けられ、パネルまたは障子を摺動移動させる駆動装置とを備えた開口部装置において、駆動装置をユニットとして収納部から容易に取り出すことができて、駆動装置のメンテナンスを容易に行うことができる開口部装置を提供する。
【解決手段】駆動装置6は、サッシ枠5や躯体1に取り付けられた取付部材41と、ガラスパネル3に取り付けられ、取付部材を摺動する摺動部材77と、取付部材に設けられ、摺動部材を案内するガイド部42と、取付部材に設けられ、摺動部材を摺動移動させる駆動部91とを備え、取付部材および摺動部材はそれぞれ、開口部2側から着脱可能に取り付けられている。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、躯体に設けられた開口部と、サッシ枠と、躯体に設けられた収納部に収納されるパネルまたは障子と、パネルまたは障子を摺動移動させる駆動装置とを備えた開口部装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、玄関等のドア用小窓を開閉可能にすることにより、防犯効果を保ちつつ、採光または通風を可能にするドア用小窓の開閉装置が知られている。そして、このようなドア用小窓の開閉装置として、ドアの開口部を摺動自在に開閉するガラス板等の開閉体を、この開閉体を保持する保持部(サッシ枠)に沿って、駆動装置により開閉させるものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平9−32419号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この従来の開口部装置にあっては、開閉体を開閉させる駆動装置をメンテナンスするための配慮が特に為されていなかった。
【0005】
本発明は、上記事情に鑑みて為されたもので、躯体に設けられた開口部と、サッシ枠と、サッシ枠の互いに平行な2つの枠材に沿って摺動自在に設けられ、全開時には躯体に設けられた収納部に収納され、全閉時には開口部を閉塞するパネルまたは障子と、収納部に設けられ、パネルまたは障子を摺動移動させる駆動装置とを備えた開口部装置において、駆動装置をユニットとして収納部から容易に取り出すことができて、駆動装置のメンテナンスを容易に行うことができる開口部装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の開口部装置は、躯体に設けられた開口部と、少なくとも互いに平行な2つの枠材を有し、これらの枠材が前記開口部から該開口部に隣接する前記躯体に設けられた収納部に渡って設置されているサッシ枠と、前記枠材に沿って摺動自在に設けられ、全開時には前記収納部に収納され、全閉時には前記開口部を閉塞するパネルまたは障子と、前記収納部に設けられ、前記パネルまたは障子を摺動移動させる駆動装置とを備え、
前記駆動装置は、前記サッシ枠および/または前記躯体に取り付けられている取付部材と、前記パネルまたは障子に取り付けられ、前記取付部材を摺動する摺動部材と、前記取付部材に設けられ、前記摺動部材を案内するガイド部と、前記取付部材に設けられ、前記摺動部材を摺動移動させる駆動部とを備え、前記取付部材および前記摺動部材はそれぞれ、前記開口部側から着脱可能に取り付けられていることを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1乃至図5は、本発明の実施の形態に係る開口部装置を示す図であって、図1は縦断面図、図2は図1のA−A線に沿う断面図、図3は図1のB−B線に沿う断面図、図4は室内側から見た駆動装置部を示す図、図5はガイドピースを示す図である。なお、第1図および第3図において、駆動部の図示を省略している。
【0008】
本実施の形態の開口部装置は、躯体1に設けられた開口部(窓)2と、この開口部2を開閉するガラスパネル(パネル)3と、このガラスパネル3の戸先側の端部に取り付けられた網戸4と、開口部2からこの開口部2の下側の躯体1に設けられた収納部Sに渡って設置され、ガラスパネル3を保持するサッシ枠5と、収納部Sに設けられ、ガラスパネル3を上下移動させる駆動装置6とを備えている。
【0009】
サッシ枠5は、躯体1を構成する外壁11と内装12との間に設置されている。このサッシ枠5は、アルミニウム合金からなる左右の縦枠(枠材)13、13と下枠14とを備えている。左右の縦枠13、13の上部は、躯体1の開口部2の左右の側部に配置されている。サッシ枠5の上部には、曲面形状の室外側額縁15および室内側額縁16が設けられており、これにより室内外を連通する窓空間が形成される。室内側額縁16の下側額縁16aの下側のサッシ枠5の室内側端部には、断熱パネル17が設置されている。
サッシ枠5の下枠14の室外側には、室外側が低くなるような傾斜が形成され、さらに室外側の隅部に、外壁11下端の隙間を通して室外に連通する排水口18が形成されており、これにより開口部2からサッシ枠5内に侵入した雨水を室外に排水して、室内への漏水を防止している。
室内側額縁15および室内側額縁16の上側の外壁11と内装12との間には、ガラスパネル3の上方の位置に、網戸4を収納するケース(網戸収納部)19が設置されている。
【0010】
ガラスパネル3は、框がないガラスのみからなるものである。このガラスパネル3は、室外側額縁15と室内側額縁16との間の隙間を、サッシ枠5の左右枠材13、13に沿って上下に摺動移動し、全閉時には、室外側額縁15と室内側額縁16との間の隙間に位置して開口部2を閉塞し、全開時には、開口部2の下側の収納部Sに収納される。ガラスパネル3は、収納部Sのうち、室内外方向においてはサッシ枠5の室外側の端部に収納される。
【0011】
網戸4は、ロール網戸であって、その下端部がガラスパネル3の上端部(戸先側の端部)に取り付けられており、ガラスパネル3が上昇するに伴って開口部2の上部の躯体1内に設置された巻き取り部材20に巻き取られてケース19内に収納され、他方ガラスパネル3が下降するのに伴って、室外側額縁15と室内側額縁16との間の隙間に位置して開口部2を閉塞するようになっている。
【0012】
なお、ガラスパネル3は下降してガラスパネル3が開いたときに、網戸4がない方がよい場合もあるので、図6に示すように、網戸4をガラスパネル3に着脱自在に取り付けるようにしてもよい。すなわち、ガラスパネル3の上端部の両端部にそれぞれ、挿通孔21を有する係止部22を設ける一方、網戸4の下端部に固定された網戸用巾木24の両端部にそれぞれ、係止部22の挿通孔21に挿脱可能なピン25を備えた連結金具26を設ける。そして、各連結金具26の各ピン25をそれぞれ、各係止部22の各挿通孔21に挿入および抜き出すことにより、網戸4をガラスパネル3に取り付けおよび取り外す。
【0013】
また、図7に示すように、網戸4の下端部にゴム等の弾性材からなる巾木27を固定し、この巾木27の溝28内にガラスパネル3の上端部を挿入して、巾木27の弾性力により溝28内にガラスパネル3を挟持するようにしてもよい。網戸4をガラスパネル3から取り外す場合には、両者を強く引っ張ることにより、溝28内からガラスパネル3は離脱する。
【0014】
また、図8に示すように、ヒンジを構成する挟持片31、32の一方の挟持片31を、網戸4の下端部に固定する一方、他方の挟持片32をピン33を中心に回動可能にするとともに、ねじりコイルばね等の付勢手段(図示せず)により挟持片32を挟持片31側に付勢する。そして、挟持片33の操作部34に操作して、挟持片33を開いてガラスパネル3の上端部を挟持片31と挟持片32との間に挿入した後、操作部から手を離して挟持片31と挟持片32とでガラスパネル3の上端部を挟持させる。網戸4をガラスパネル3から取り外す場合には、この逆の手順による。
【0015】
ガラスパネル3を上下移動させる駆動装置6は、取付部材41を備えている。この取付部材41は、横断面形状が大括弧形状でかつレール状の2つの縦部材42、43が左右方向に間隔をおいてかつ室内外方向に少しずれて配置され、これらの縦部材42、43が上下に間隔をおいて配置された2本のアングル状の連結部材44、44により連結されている。より詳しく説明すると、各連結部材44の一方の端部の垂直部が縦部材43の室内側に固定され、他方の端部の水平部がL字板状のステー47の水平部の端部に固定され、このステー47の垂直部が縦部材42に固定されている。
【0016】
この取付部材41は、開口部2の下側のサッシ枠5内に、次のようにして取り付けられている。
すなわち、縦部材42の下端部の室内側および縦部材43の下端部の室内側にはそれぞれ、ガイドピース51、51が互いに室内外方向の向きを逆にして固定されている。このガイドピース51には、挿通孔52が設けられている。この挿通孔52の上部は方形板状に形成され、下部は円錐台状に形成されている。各ガイドピース51の各挿通孔52が、サッシ枠5の下枠14に立設された支持板54に上側から挿入されている。
【0017】
また、上側のステー47の水平部の端部、上側の連結部材44の水平部および断熱パネル17に固定されたL字板状のステー57の水平部が上からこの順に重ねられ、そしてねじ(固定具)58が上側からねじ込まれ、これにより上側のステー47と上側の連結部材44とがステー57を介して断熱パネル17に取り付けられている。
したがって、ねじ58を上側から緩めて、ステー57から上側のステー47および上側の連結部材44を取り外し、その後取付部材41を上方に持ち上げて、支持板54からガイドピース51の挿通孔52を離脱させることにより、取付部材41をサッシ枠5および断熱パネル17から分離することができる。
【0018】
ガラスパネル3の下端部の中央部には、室内側から水平にねじ72がねじ込まれて、取付金具71がガラスパネル3を挟持している。この取付金具71の水平部に、L字板状のステー74の水平部が下側から当てられ、そしてねじ76が上側からねじ込まれて、取り付け金具71にステー74が取り付けられている。このステー74の垂直部には、摺動部材77がねじ78により固定されている。したがって、ねじ76を上側から緩めて、取付金具71からステー74を取り外すことにより、ガラスパネル3から摺動部材77を分離することができる。
この摺動部材77は、サッシ枠5の中央部の縦部材42に上下方向に摺動自在に嵌合されている。したがって、縦部材42は、摺動部材77の上下移動のガイド部として機能する。
【0019】
摺動部材77を上下移動させる駆動部91は、通常用いられているものである。すなわち、摺動部材77が無端のワイヤ(線状体)92の所定箇所に固定されている。このワイヤ92は、溝車93を出て縦部材42の上端に至り、縦部材42に沿って下降し、その後縦部材42の下端を出て、溝車93に戻るように、溝車93と縦部材42との間に架け渡されている。ワイヤ92は溝車93の溝に巻回されている。溝車93は、モータ94により正逆回転される。そして、モータ94が正回転すると、ワイヤ92が縦部材42を下から上に向かって移動し、これに伴って摺動部材77が縦部材42にガイドされて上方に移動し、これによりガラスパネル3が上に移動して開口部2を閉塞するとともに、網戸4が巻き取り部材20に巻き取られてケース19に収納される。他方、モータ94が逆回転すると、ワイヤ92が縦部材42を上から下に向かって移動し、これに伴って摺動部材77が縦部材42にガイドされて下方に移動し、これによりガラスパネル3が下に移動して開口部2の下側の収納部Sに収納されるとともに、網戸4が開口部2を閉塞する。モータ94と電源とを結ぶ電気ケーブルは、途中でコネクタ接続となっており、このコネクタ部を切り離すことにより、モータ94を電源から切り離すことができる。
【0020】
この開口部装置にあっては、ガラスパネル3を上下移動させる駆動装置6が、取付部材41に、摺動部材77およびこの摺動部材77を上下移動させる駆動部91が取り付けられて構成されている。また、ねじ76を上側から取り外すことにより、ガラスパネル3から摺動部材77を分離することができる。また、ねじ58を上側から取り外すとともに、取付部材41を上方に持ち上げて、支持板54からガイドピース51の挿通孔52を離脱させることにより、取付部材41をサッシ枠5および断熱パネル17から分離することができる。したがって、室内側額縁16の下側額縁16aを取り外し、生じた開口部分からドライバ等の工具を開口部2の下側のサッシ枠5内に挿入して、ねじ76を緩めてガラスパネル3から摺動部材77を分離するとともに、ねじ58を緩めてステー57から上側のステー47および上側の連結部材44を取り外し、その後取付部材41を上方に持ち上げて、支持板54からガイドピース51の挿通孔52を離脱させることにより、取付部材41をサッシ枠5および断熱パネル17から分離することができる。すなわち、駆動装置6をユニットとして、開口部2の下側の収納部Sから取り出すことができる。しかも、作業者は室内側から作業をして室内側に駆動装置6を取り出すことができる。よって、室内側から容易にこのユニット化された駆動装置を取り出すことができるので、駆動装置6のメンテナンスを容易に行うことができる。
【0021】
また、取付部材41の下端部のガイドピース51の挿通孔52が、サッシ枠5の下枠14に立設された支持板54に上側から挿入されるとともに、取付部材41の上側のステー47と上側の連結部材44とが、断熱パネル17のステー57に上側からねじ58により取り付けられているので、ねじ58を上側から取り外すとともに、取付部材41を上方に持ち上げて、支持板54からガイドピース51の挿通孔52を離脱させることにより、取付部材41をサッシ枠5および断熱パネル17から容易に分離することができる。
【0022】
また、網戸4の下端部がガラスパネル3の上端部(戸先側の端部)に取り付けられており、ガラスパネル3が上昇するに伴って開口部2の上部の躯体1内に設置された巻き取り部材20に巻き取られてケース19に収納され、一方ガラスパネル3が下降するのに伴って、室外側額縁15と室内側額縁16との間の隙間に位置して開口部2を閉塞するので、網戸4の開閉操作を自動化することができ、開閉操作の労力を省くことができる。
また、網戸4にロール網戸を用いているので、網戸4をコンパクトに躯体1内に収納することができる。また、網戸4を屈曲させて縮めて開口部2の隅に収納する場合などに比べて見栄えが良い。
また、図6乃至図8に示すように、網戸4をガラスパネル3に着脱自在に取り付けるようにすれば、開口部2に網戸4を用いない使用態様を選択することが可能になる。
【0023】
なお、上記実施の形態では、取付部材41をサッシ枠5および断熱パネル17に上側から着脱自在に取り付けるようにしたが、これに代えて、取付部材41をサッシ枠5に上側から着脱自在に取り付けるようにしてもよいし、あるいは取付部材41を躯体1に上側から着脱自在に取り付けるようにしてもよい。
【0024】
また、上記の実施の形態では、ガラスパネル3および駆動装置6を開口部2の下側の収納部に収納したが、これに代えて、ガラスパネル3を開口部2の上側あるいは横側などの他の側に収納するようにしてもよい。
【0025】
また、上記の実施の形態では、ガラスパネル3を用いたが、本発明では、これに代えて、面材等の他のパネルを用いることもでき、さらには障子を用いることもできる。
【0026】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に記載の開口部装置によれば、サッシ枠および/または躯体に取り付けられている取付部材と、パネルまたは障子に取り付けられ、取付部材を摺動する摺動部材と、取付部材に設けられ、摺動部材を案内するガイド部と、取付部材に設けられ、摺動部材を摺動移動させる駆動部とを備え、取付部材および摺動部材はそれぞれ、開口部側から着脱可能に取り付けられているので、パネルまたは障子から摺動部材を開口部側から取り外すとともに、サッシ枠および/または躯体から取付部材を開口部側から取り外すことにより、パネルまたは障子ならびにサッシ枠および/または躯体から、駆動装置をユニットとして分離することができる。したがって、開口部の額縁等の化粧用部材を取り外して生じる開口部分から、躯体の収納部に設けられた駆動装置をユニットとして容易に取り出すことができるので、駆動装置のメンテナンスを容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る開口部装置を示す図であって、縦断面図である。
【図2】図1のA−A線に沿う断面図である。
【図3】図1のB−B線に沿う断面図である。
【図4】室内側から見た駆動装置部を示す図である。
【図5】ガイドピースを示す図であって。(a)は平面図、(b)は正面図である。
【図6】ガラスパネルと網戸との取付部の例を示す斜視図である。
【図7】ガラスパネルと網戸との取付部の他の例を示す斜視図である。
【図8】ガラスパネルと網戸との取付部のさらに他の例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 躯体
2 開口部
3 ガラスパネル(パネル)
5 サッシ枠
6 駆動装置
13 縦枠(枠材)
41 取付部材
42 縦部材(ガイド部)
77 摺動部材
91 駆動部

Claims (1)

  1. 躯体に設けられた開口部と、少なくとも互いに平行な2つの枠材を有し、これらの枠材が前記開口部から該開口部に隣接する前記躯体に設けられた収納部に渡って設置されているサッシ枠と、前記枠材に沿って摺動自在に設けられ、全開時には前記収納部に収納され、全閉時には前記開口部を閉塞するパネルまたは障子と、前記収納部に設けられ、前記パネルまたは障子を摺動移動させる駆動装置とを備え、
    前記駆動装置は、前記サッシ枠および/または前記躯体に取り付けられている取付部材と、前記パネルまたは障子に取り付けられ、前記取付部材を摺動する摺動部材と、前記取付部材に設けられ、前記摺動部材を案内するガイド部と、前記取付部材に設けられ、前記摺動部材を摺動移動させる駆動部とを備え、前記取付部材および前記摺動部材はそれぞれ、前記開口部側から着脱可能に取り付けられていることを特徴とする開口部装置。
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