JP2005035031A - インクジェット記録ヘッド洗浄装置およびインクジェット記録装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ノズル内壁に付着した凝集物を除去するインクジェット記録ヘッド洗浄装置およびインクジェット記録装置を得る。
【解決手段】液滴吐出機構16がインクノズル10B内へ向かって洗浄液滴13を噴射する。洗浄液滴13は、噴射方向(矢印D方向)に飛翔し、インクノズル10B内へ進入する。インクノズル10B内では、洗浄液滴13が、インク流路内壁に付着した異物やインク凝集物等の付着物に衝突する。洗浄液滴13の衝突で付着物11は、除去される。
【選択図】 図1
【解決手段】液滴吐出機構16がインクノズル10B内へ向かって洗浄液滴13を噴射する。洗浄液滴13は、噴射方向(矢印D方向)に飛翔し、インクノズル10B内へ進入する。インクノズル10B内では、洗浄液滴13が、インク流路内壁に付着した異物やインク凝集物等の付着物に衝突する。洗浄液滴13の衝突で付着物11は、除去される。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ノズルを洗浄するインクジェット記録ヘッド洗浄装置およびインクジェット記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
インクジェット記録ヘッドでは、付着した乾燥インク等を除去するために、インクジェット記録ヘッドを洗浄処理し、ノズルの機能を回復させるものがある。
【0003】
この洗浄処理としては、バキューム吸引、拭き取り、洗浄液による洗浄等が適用される。一例として、高周波数で励振された洗浄液メニスカスを隆起させ、ノズル面を洗浄液に接触させる超音波液状ワイパ装置等がある(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
この従来の装置では、ノズル面の洗浄性は高いが、ノズル内壁に付着した乾燥インク等の除去は不完全である。
【0005】
【特許文献1】
特開平8−118668号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記事実を考慮して、ノズル内壁に付着した凝集物を除去するインクジェット記録ヘッド洗浄装置およびインクジェット記録装置を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載する本発明のインクジェット記録ヘッド洗浄装置は、インク滴をノズルから噴射して記録媒体に付着させるインクジェット記録ヘッドに用いられ、前記インクジェット記録ヘッドに対向して配置され、前記ノズル内へ洗浄液滴を噴射する液滴噴射手段を有することを特徴とする。
【0008】
ここで、「洗浄液滴を噴射する」とは、洗浄液を連続的に一連の繋がった流れの状態として噴出するのではなく、所定時間をおいて断続的に洗浄液の液滴の状態として噴射することをいう。
【0009】
請求項1に記載する本発明のインクジェット記録ヘッド洗浄装置によれば、液滴噴射手段がノズル内へ洗浄液滴を噴射する。洗浄液滴は、ノズル内へ進入すると、ノズル内壁に付着した凝集物に衝突し、これにより凝集物を除去することができる。
【0010】
請求項2に記載する本発明のインクジェット記録ヘッド洗浄装置は、請求項1記載の構成において、前記ノズル内のインクのメニスカスを前記ノズルから後退させる後退手段を有することを特徴とする。
【0011】
請求項2に記載する本発明のインクジェット記録ヘッド洗浄装置によれば、後退手段がノズル内のインクのメニスカスをノズルから後退させ、その後の洗浄処理をしやすくする。
【0012】
請求項3に記載する本発明のインクジェット記録ヘッド洗浄装置は、請求項2記載の構成において、前記後退手段が前記ノズル内のインクのメニスカスを前記ノズルから後退させた状態で、前記液滴噴射手段が噴射した前記洗浄液滴を前記ノズル部に到達させることを特徴とする。
【0013】
請求項3に記載する本発明のインクジェット記録ヘッド洗浄装置によれば、後退手段が、ノズル内のインクのメニスカスをノズルから後退させ、メニスカスの後退状態で、液滴噴射手段が噴射した洗浄液滴をノズル部に衝突させる。このように、インクのメニスカスをノズルから後退させることで、ノズル内の洗浄すべき箇所に直接洗浄液滴が衝突し、ノズル内壁に付着した凝集物を確実に除去することができる。
【0014】
請求項4に記載する本発明のインクジェット記録ヘッド洗浄装置は、請求項1から3のいずれか一項に記載の構成において、前記液滴噴射手段は、複数設けられる前記ノズルの並び方向に移動することを特徴とする。
【0015】
請求項4に記載する本発明のインクジェット記録ヘッド洗浄装置によれば、液滴噴射手段は、複数設けられるノズルの並び方向に移動するので、全てのノズルおよびノズル面に対して洗浄液滴を噴射することができる。
【0016】
請求項5に記載する本発明のインクジェット記録ヘッド洗浄装置は、請求項1から4のいずれか一項に記載の構成において、前記ノズルの不良箇所を検出する検出手段を有し、検出した情報に基づいて前記液滴噴射手段が前記不良箇所に前記洗浄液滴を噴射することを特徴とする。
【0017】
請求項5に記載する本発明のインクジェット記録ヘッド洗浄装置によれば、検出手段がノズルの不良箇所を検出し、この検出情報に基づいて液滴噴射手段が不良箇所に洗浄液滴を噴射するので、インクジェット記録ヘッドを効率良く洗浄することができる。
【0018】
請求項6に記載する本発明のインクジェット記録ヘッド洗浄装置は、請求項1から5のいずれか一項に記載の構成において、前記ノズルに対して前記液滴噴射手段が前記洗浄液滴を噴射した後に前記インクジェット記録ヘッドにダミーインク噴射信号を送信する信号送信手段を有することを特徴とする。
【0019】
ここで、「ダミーインク噴射」とは、実際の記録媒体(例えば、記録紙等)上への印字を目的としない、非印字時におけるインク滴の噴射をいう(請求項14においても同じ。)。また、「ダミーインク噴射信号」とは、ダミーインク噴射の指令の信号をいう。
【0020】
請求項6に記載する本発明のインクジェット記録ヘッド洗浄装置によれば、ノズルに対して液滴噴射手段が洗浄液滴を噴射した後に信号送信手段がインクジェット記録ヘッドにダミーインク噴射信号を送信する。これにより、インクジェット記録ヘッドは、洗浄液滴の噴射を受けた後にダミーインク噴射によってノズル内の洗浄液をインクに置換することができる。
【0021】
請求項7に記載する本発明のインクジェット記録ヘッド洗浄装置は、請求項1から6のいずれか一項に記載の構成において、前記液滴噴射手段は、電気機械変換体を用いることを特徴とする。
【0022】
ここで、電気機械変換体とは、通電により機械的な変位を得られるものをいう。
【0023】
請求項7に記載する本発明のインクジェット記録ヘッド洗浄装置によれば、液滴噴射手段は、電気機械変換体を用いるので、洗浄液滴の大きさや噴射速度を制御しやすい。
【0024】
請求項8に記載する本発明のインクジェット記録ヘッド洗浄装置は、請求項1から7のいずれか一項に記載の構成において、前記液滴噴射手段は、洗浄液を収容する収容手段と、前記収容手段の底部に設けられた超音波発振手段とを備え、前記洗浄液滴は、前記超音波発振手段に超音波周波数の電気信号を与えて前記洗浄液の液面に向かって超音波を放射させることで形成されることを特徴とする。
【0025】
請求項8に記載する本発明のインクジェット記録ヘッド洗浄装置によれば、洗浄液は、収容手段に収容されており、超音波発振手段に超音波周波数の電気信号が与えられると、超音波発振手段が、洗浄液の液面に向かって超音波を放射し、洗浄液滴を噴射する。
【0026】
請求項9に記載する本発明のインクジェット記録ヘッド洗浄装置は、請求項8記載の構成において、前記洗浄液の表面と前記ノズルのノズル面との間に前記洗浄液滴の噴射領域を定める領域規定手段を有することを特徴とする。
【0027】
ここで、領域規定手段とは、噴射した洗浄液滴がノズル内に進入できるように洗浄液滴の噴射領域を定めたものをいう。
【0028】
請求項9に記載する本発明のインクジェット記録ヘッド洗浄装置によれば、領域規定手段が、洗浄液滴の噴射領域を定めるので、不要な領域への洗浄液滴衝突または洗浄液の付着を防止することができる。
【0029】
請求項10に記載する本発明のインクジェット記録ヘッド洗浄装置は、請求項1から9のいずれか一項に記載の構成において、前記洗浄液は、前記ノズルが噴射するインクの溶媒と同一材料であることを特徴とする。
【0030】
請求項10に記載する本発明のインクジェット記録ヘッド洗浄装置によれば、洗浄液は、ノズルが噴射するインクの溶媒と同一材料となっている。このように、洗浄液をインクの溶媒と異なる液とせず、インクの溶媒と同一材料とすることで、洗浄後にノズル内に残存した洗浄液がインクの溶媒と反応せずに済み、良好な洗浄状態を保つことができる。
【0031】
請求項11に記載する本発明のインクジェット記録ヘッド洗浄装置は、請求項1から10のいずれか一項に記載の構成において、前記洗浄液の補充又は交換が可能な補充交換部を有することを特徴とする。
【0032】
請求項11に記載する本発明のインクジェット記録ヘッド洗浄装置によれば、補充交換部で洗浄液を補充又は交換することができる。洗浄液は、噴射により消耗されるが、補充交換部で洗浄液を補充又は交換することで、これを補うことができる。
【0033】
請求項12に記載する本発明のインクジェット記録装置は、インク滴をノズルから噴射して記録媒体に付着させるインクジェット記録ヘッドと、請求項1から11のいずれか一項に記載のインクジェット記録ヘッド洗浄装置と、を有することを特徴とする。
【0034】
請求項12に記載する本発明のインクジェット記録装置によれば、インクジェット記録ヘッドが、インク滴をノズルから噴射して記録媒体に付着させる。このインクジェット記録ヘッドは、別体のインクジェット記録ヘッド洗浄装置を用いなくても、インクジェット記録装置内のインクジェット記録ヘッド洗浄装置で洗浄が可能であるので、記録装置自体の印字品質信頼性が格段に向上できる。
【0035】
請求項13に記載する本発明のインクジェット記録装置は、請求項12記載の構成において、前記インクジェット記録ヘッドは、記録媒体の幅以上の印字幅を有することを特徴とする。
【0036】
請求項13に記載する本発明のインクジェット記録装置によれば、インクジェット記録ヘッドは、記録媒体の幅以上の印字幅を有するため、インクジェット記録ヘッドを移動させることなく固定された状態で記録媒体の全幅に印字できる。ここで、このようなインクジェット記録ヘッドでは、ノズル内壁に凝集物が付着しているノズルがあると、白抜けスジ等のスジ状欠陥を生じる場合もあるが、インクジェット記録装置内にインクジェット記録ヘッド洗浄装置を有するため、これにより、メンテナンスをすることができる。
【0037】
請求項14に記載する本発明のインクジェット記録装置は、請求項12又は請求項13に記載の構成において、前記ノズルが、前記液滴噴射手段により前記洗浄液滴の噴射を受けた後に、ダミーインク噴射を行うことを特徴とする。
【0038】
請求項14に記載する本発明のインクジェット記録装置によれば、ノズルが、液滴噴射手段により洗浄液滴の噴射を受けた後に、ダミーインク噴射を行う。このように、洗浄液が噴射された後にダミーインク噴射を行うことで、ノズルからその奥(例えば、インク流路等)に至った洗浄液をインクジェット記録ヘッドの外へ排出し、ノズル内をインクに置換することができる。
【0039】
【発明の実施の形態】
本発明におけるインクジェット記録ヘッド洗浄装置およびインクジェット記録装置の第1の実施の形態を図面に基づき説明する。
【0040】
図1には、本発明の一実施形態に係るインクジェット記録ヘッド洗浄装置12を備えたインクジェット記録装置40を示す構成図が示されている。図1に示すように、洗浄対象となるインクジェット記録ヘッド10は、下方を向いた底面に平板状のノズル面10Aを備えており、このノズル面10Aには、インクノズル10Bが一直線上(矢印A、B方向)に形成されている。インクジェット記録ヘッド10内には、図3に示されるインク流路110が、インクノズル10Bに対応して各々設けられており、これらのインク流路110には、図示しないピエゾ素子が各々配置されてインク流路110内のインクへ圧力を加え、インクノズル10Bからインク滴を噴射する。図1に示すように、インクノズル10Bからのインク噴射方向(矢印P方向)は互いに平行で下方に向いており、ノズル面10Aに接近した記録紙にインクを付着させることで文字や画像を記録できるようになっている。
【0041】
インクジェット記録ヘッド洗浄装置12は、インクジェット記録ヘッド10の記録時には、退避位置へ置かれるが、洗浄時には、駆動装置(図示省略)により退避位置から移動し、図1に示されるように、インクジェット記録ヘッド10のノズル面10Aに対向した洗浄位置へ配置される。
【0042】
インクジェット記録ヘッド洗浄装置12には、液滴吐出機構16が設けられ、この液滴吐出機構16には、洗浄液滴13を噴射するための洗浄液ノズル14が2個設けられて隣接する2個のインクノズル10Bへ同時に対応できるようになっている。この実施例では、洗浄液ノズル14は複数個(2個)であるが、2個以外であっても適用できる。洗浄ノズル14を備えた液滴吐出機構16は、図示しないガイドシャフトにスライド可能に取り付けられており、図示しない駆動手段の駆動力でインクノズル10Bの並び方向に平行に(矢印A、B方向に)移動されるようになっている。従って、軸心が垂直上方向に向いた洗浄液ノズル14は、移動して複数のインクノズル10Bへ順次対向するが、各インクノズル10Bとの相対位置及び相対姿勢が変化することなく、全てのインクノズル10Bに対向することができる。このため、後述のように、全てのインクノズル10Bの印字品質を回復することができる。
【0043】
なお、本実施例では、洗浄液ノズル14を移動させているが、インクジェット記録ヘッド10に対する移動は、相対的な移動であればよく、インクジェット記録ヘッド10側を移動させてもよい。
【0044】
洗浄液ノズル14を備えた液滴吐出機構16には、補充交換部としてのカセット部15が接続されている。カセット部15には、図示しないカセット差替口が開閉可能に形成され、カセット差替口からは、空になった液カセットを取り出せると共に、洗浄液の充填された液カセットを装着できる。洗浄液は、この液カセットから液滴吐出機構16内に流入できるようになっている。
【0045】
図2には、インクジェット記録ヘッド洗浄装置12における液滴吐出機構16の断面図が示されている。洗浄液滴吐出機構16には、共通流路18が形成されているおり、カセット部15(図1参照)から洗浄液を導くことができる。共通流路18は、洗浄液供給路20を介して圧力発生室22に連結されている。圧力発生室22の底面には、撓み変形可能な振動板24が設けられている。この振動板24を挟んで圧力発生室22と反対側には、電気機械変換体としてのピエゾ素子等の圧電素子26が取り付けられており、この圧電素子26は、通電によって変形する。圧力室発生室22には、洗浄液排出路28、洗浄液吐出口30から構成される洗浄液ノズル14が連結されている。このように、本実施例における液滴吐出機構16には、一般的なインクジェット記録ヘッドと同様な構成を適用できる。
(作用)
図1に示すように、液滴吐出機構16がインクノズル10B内へ向かって洗浄液滴13を噴射する。洗浄液滴13は、図3に示すように、噴射方向(矢印D方向)に飛翔し、インクノズル10B内へ進入する。このとき、洗浄液滴13は、図3に示すインクノズル10Bのインク流路110における内壁10Cに付着した異物やインク凝集物等の付着物11に衝突する。洗浄液滴13の衝突で付着物11は、除去される。
【0046】
ここで、洗浄液滴13の噴射方向(矢印D方向)に垂直な断面積SAは、各インクノズル10Bの開口面積SBとの関係で、(0.1)×SB≦SA≦(1.0)×SBであるのが好ましい。
【0047】
また、洗浄液は、インクノズル10Bが噴射する記録用インクの溶媒と同一材料であるのが好ましい。洗浄液をインクの溶媒と異なる液とせず、インクの溶媒と同一材料とすることで、洗浄後にノズル内に残存した洗浄液がインクの溶媒と反応することがなく、良好な洗浄状態を保つことができる。
【0048】
なお、本実施例では、ノズル面10Aの背面にあるインク流路110が矩形パイプ状であり、平面状のインク流路内壁10Cに付着物11が付着した場合を示しているが、図4に示すような円形パイプ状のインク流路112における曲面状のインク流路内壁10Cに付着物11が付着した場合も、同様に洗浄液滴13が付着物11に衝突するので、付着物11の除去に有効である。
(第2の実施形態)
次に、インクジェット記録ヘッド洗浄装置およびインクジェット記録装置の第2の実施形態を図5に基づき説明する。第1の実施形態では、インクジェット記録ヘッド10に形成された全てのインクノズル10Bに洗浄液滴13を噴射する場合について説明したが、第2の実施形態は、目詰まり等した不良ノズルのみに洗浄液滴13を噴射する形態である。なお、第2の実施形態に係るインクジェット記録ヘッド洗浄装置12の構成は、全てのインクノズル10Bに洗浄液滴13を噴射するのでなく、各インクノズル10Bの印字品質データに基づき、洗浄液ノズル14の位置と、洗浄液滴13の噴射とを制御して噴射する点が特徴であり、他の構成については、第1の実施形態とほぼ同様の構成であるので、同一符号を付して説明を省略する。
【0049】
図5に示すように、インクジェット記録ヘッド10のノズル面10Aには、インクノズル10Bが2列形成されており、この2列に対向した洗浄位置に2個の洗浄液ノズル14が設けられている。
【0050】
図5に示すように、インクジェット記録ヘッド洗浄装置12は、各インクノズル10Bの目詰まりや方向性不良状態を予め検出し、印字品質不良ノズルデータ32を得ている。各インクノズル10Bの目詰まりや方向性不良状態を検出するには、記録紙上に各インクノズル10B毎のインク吐出状態を確認できるノズルチェックパターンを印字させ、その印字画像をスキャナで読み込んで判定する方法がある。また、圧力感知センサにより目詰まりやインク吐出方向性不良を検出する方法もある。例えば、インクノズル10Bに対向して真空ポンプ(図示省略)に接続されるバキュームノズル(図示省略)を配置し、このバキュームノズルと真空ポンプとの間に圧力感知センサを設け、真空ポンプを作動させて各インクノズル10Bに対するセンサ出力を読み出してもよい。この場合、インクノズル10Bとバキュームノズル(図示省略)とは、同程度のノズル開口寸法として1対1の対応関係にするのがよい。
【0051】
このようにして得た印字品質不良ノズルデータ32は、メモリ33に記憶されており、このメモリ33は、コントローラ34に接続されている。コントローラ34は、洗浄液滴噴射ドライバ36、洗浄ノズル位置制御部38にそれぞれ接続されている。また、洗浄ノズル位置制御部38は、洗浄ノズル移動手段39に接続されている。
【0052】
これにより、不良状態にあるインクノズル10Bの対向位置に洗浄液ノズル14の位置を移動すると共に、2個の洗浄液ノズル14のうち、不良状態にあるインクノズル10Bに対向する洗浄液ノズル14からは、洗浄液滴噴射ドライバ36により洗浄液滴13が噴射される。結果として、不良状態のインクノズル10Bに対してのみ局所的に洗浄液滴13を噴射することができるので、洗浄処理の時間短縮および洗浄液の消費低減を図ることができ、効率良く洗浄することが可能となる。
(第3の実施形態)
次に、インクジェット記録ヘッド洗浄装置を備えたインクジェット記録装置の第3の実施形態を図6に基づき説明する。第1、第2の実施形態では、インクノズル10Bに洗浄液滴13を噴射する場合について説明したが、第3の実施形態では、インクノズル10Bに洗浄液滴13を噴射した後にインクノズル10Bがダミーインク噴射(非印字時のインク噴射)をする形態である。この場合、ダミーインク噴射とは、実際の記録紙上への印字を目的としたインク噴射でない場合をいい、インクノズル10B内の洗浄液排出を目的としたインク噴射をいう。なお、第3の実施形態に係るインクジェット記録ヘッド洗浄装置およびインクジェット記録装置の構成は、洗浄液ノズル14がインクノズル10Bに洗浄液滴13を噴射した後にインクノズル10Bがダミーインク噴射を行う点が特徴であり、他の構成については、第2の実施形態とほぼ同様の構成であるので、同一符号を付して説明を省略する。
【0053】
図6に示すように、インクジェット記録装置40は、インクジェット記録ヘッド10とインクジェット記録ヘッド洗浄装置12とを備えている。コントローラ34は、印字ヘッド駆動制御部42に接続され、印字ヘッド駆動制御部42は、インクジェット記録ヘッド10に接続されている。
【0054】
コントローラ34は、洗浄液ノズル14がインクノズル10Bに洗浄液滴13を噴射した後にインクジェット記録ヘッド10側の印字ヘッド駆動制御部42にダミーインク噴射信号を送信する。インクジェット記録ヘッド10は、印字ヘッド駆動制御部42により駆動制御されて洗浄液滴13の噴射を受けた後に一定パルスのダミーインク噴射を行う。このときのダミーインク噴射の回数は、洗浄液滴13を噴射した際の洗浄液滴数や噴射時間、インクノズル10Bの寸法等により、適時最適な噴射回数が設定される。
【0055】
このように、ダミーインク噴射することで、インクノズル10Bからその奥(例えば、インク流路110(図3参照)内等)に入った洗浄液をインクジェット記録ヘッド10の外へ排出し、洗浄液の残っていた領域をインクに置換することができる。
【0056】
以上により、洗浄液滴13の噴射によるインクノズル10Bの洗浄とインクジェット記録ヘッド10の駆動とを連動させることで、より安定的で高品質なインクノズル10Bの回復を実現している。
(第4の実施形態)
次に、インクジェット記録ヘッド洗浄装置を備えたインクジェット記録装置の第4の実施形態を図7〜図9に基づき説明する。第1〜第3の実施形態では、図1〜図6に示すように、インクノズル10Bに洗浄液滴13を噴射する場合について説明したが、第4の実施形態では、インクノズル10Bに洗浄液滴13を衝突させる前にインクノズル10B内のインクのメニスカスを後退させる態様である。なお、第4の実施形態に係るインクジェット記録ヘッド洗浄装置およびインクジェット記録装置の構成は、インクノズル10Bに洗浄液滴13を衝突させる前にインクノズル10B内のインクのメニスカスを後退させる点が特徴であり、他の構成については、第1〜第3の実施形態とほぼ同様の構成であるので、同一符号を付して説明を省略する。
【0057】
図7〜図9に示すように、インクノズル10Bには、インク流路110が形成され、その奥には、共通液室43が形成されている。本実施例では、インクのメニスカス44をインクノズル10Bからインク流路110内で後退させた状態(図7、図8)、又は、共通液室43まで後退させた状態(図9)でインクノズル10Bに洗浄液滴13を衝突させて洗浄処理をする。
【0058】
ここで、メニスカスを後退させるには、例えば、電気機械変換体を備えたインクジェット記録ヘッド10の場合には、図8に示すように、圧電素子45をインク吐出時とは逆に撓み変形させることで、インク流路110内に負圧が発生し、インク流路110内へメニスカスを後退させることができる。また、電気熱変換体を備えたインクジェット記録ヘッド10の場合には、図9に示すように、噴射しないレベルの電気エネルギーを連続的に加えて発熱体46を発熱させてインク流路110内インクを沸騰させることで、図9に示すように、メニスカス44を共通液室43まで後退させることができる。なお、インク流路110内のインクを加熱する手段は、例えば、特開2002−160384公報に示す手段が採用できるので、詳細は省略する。
【0059】
さらに、インクジェット記録装置40(図6等参照)の他部分、又は、インクジェット記録ヘッド洗浄装置12(図6等参照)からメニスカス44を後退させてもよい。例えば、インクジェット記録ヘッド洗浄装置12側にインクジェット記録ヘッド10へのインク供給路内に負圧を発生させる手段を設けてメニスカス44を後退させてもよい。
【0060】
このように、インクのメニスカス44を後退させることで、付着物11に直接洗浄液滴13が衝突するため、付着物11の除去性が飛躍的に向上する。
(第5の実施形態)
次に、インクジェット記録ヘッド洗浄装置およびインクジェット記録装置の第5の実施形態を図10に基づき説明する。第1〜第4の実施形態では、圧電素子により洗浄液滴13を噴射する場合について説明したが、第5の実施形態では、超音波発振手段としての超音波バイブレータにより噴射する態様である。なお、第5の実施形態に係るインクジェット記録ヘッド洗浄装置12の構成は、圧電素子26により洗浄液滴13を噴射するのではなく、超音波バイブレータにより噴射する点が特徴であり、他の構成については、第1〜第4の実施形態とほぼ同様の構成であるので、同一符号を付して説明を省略する。
【0061】
図10に示すように、インクジェット記録ヘッド洗浄装置12には、洗浄液槽48が形成され、この洗浄液槽48内には、洗浄液が収容されている。洗浄液槽48の底板部48Aにおいて、外面側には、超音波バイブレータ50が移動可能に配置されている。この超音波バイブレータ50は、図示しない電源に接続されており、超音波周波数の電気信号が与えられることで、洗浄液の液面に向かって超音波を放射するようになっている。洗浄液槽48の蓋部分は、領域規定手段としての洗浄液滴噴射領域規定プレート49が設けられている。噴射領域規定プレート49には、噴射領域規定プレート49の表裏を貫通するスリット状開口部49Aが1つ形成されている。開口部49Aは、1つで各インクノズル10Bの洗浄範囲のすべてを包絡する領域に形成されている。
【0062】
ここで、噴射領域規定プレート49は、スリット状開口部49Aを形成することで、噴射した洗浄液滴13が不必要な領域に衝突・付着することがないように、洗浄液滴13の噴射領域を定めている。従って、本実施例では、噴射領域規定プレート49に1つのスリット状開口部49Aを形成しているが、領域規定手段としての噴射領域規定プレート49には、各インクノズル10Bの位置に併せて貫通孔を形成したり、各インクノズル10Bの並び方向に合わせて行毎に又は列毎にスリット状開口部を形成してもよい。
【0063】
なお、洗浄液槽48の底板部48Aにおいて、インク接触面には、放射された超音波を収束させる音響レンズを設けてもよい。
【0064】
次に、超音波バイブレータ50による作用を説明する。
【0065】
図示しない発信機から超音波周波数の電気信号が与えられると、超音波バイブレータ50から超音波が放射される。この超音波は、底板部48Aを伝播して洗浄液中に放射され、洗浄液槽48内を開口部49Aへ向かって洗浄液の液面47に到達する。洗浄液の液面47からは、超音波の持つエネルギーによって洗浄液滴13が噴射される。
(第6の実施形態)
次に、インクジェット記録ヘッド洗浄装置を備えたインクジェット記録装置の第6の実施形態を図11〜図13に基づき説明する。第1〜第3の実施形態では、図1〜図6に示すように、1個の液滴吐出機構16を用いて洗浄する場合について説明したが、第6の実施形態では、独立した複数の液滴吐出機構16を用いて洗浄する態様である。なお、第6の実施形態に係るインクジェット記録ヘッド洗浄装置およびインクジェット記録装置の構成は、1個の液滴吐出機構16でなく、独立した複数の液滴吐出機構16で洗浄する点が特徴であり、他の構成については、第1〜第5の実施形態とほぼ同様の構成であるので、同一符号を付して説明を省略する。
【0066】
図11(A)、図12(A)および図13(A)には、インクジェット記録ヘッド10が、複数の短尺な単位記録ヘッド53、54から構成されている場合の正面図が示されている。図11(A)及び図12(A)に用いる単位記録ヘッド53は、ノズル配列方向の両端にインクノズル10Bが形成されていないタイプである。このタイプでは、用紙幅に対応して間断なく印字可能なインクジェット記録ヘッド10とするために、図11(A)の場合には、単一の共通基板52の両面に単位記録ヘッド53をノズル配列方向に一定間隔をおいて複数配置しており、図12(A)の場合には、複数の共通基板52の片面に単位記録ヘッド53をノズル配列方向に一定間隔をおいて複数配置している。図13(A)に用いる単位記録ヘッド54は、ノズル配列方向端部までインクノズル10Bが形成されているタイプである。この場合、単位記録ヘッド54をノズル配列方向に連続して配置することによって、インクノズル10Bを一列に連続して配置することができる。
【0067】
図11(A)及び図12(A)に示すようなインクジェット記録ヘッド10の場合、図11(B)及び図12(B)に示すように、インクジェット記録ヘッド洗浄装置12側も各ブロック毎に独立した液滴吐出機構16を備えてもよい。また、図11(C)及び図12(C)に示すように、インクジェット記録ヘッド洗浄装置12側の独立した液滴吐出機構16をインクノズル10B(図11(A)、図12(A)参照)の並び方向に対して平行に2個設けてもよい。さらに、図13(A)に示すように、インクジェット記録ヘッド10がインクノズル10Bを連続した長い一列に配置している場合には、図13(B)に示すように、インクジェット記録ヘッド洗浄装置12は、一列に複数個(本実施形態では2個)の液滴吐出機構16を設けてもよい。
【0068】
なお、図11(A)、図12(A)および図13(A)に示すように、インクジェット記録ヘッド10が、図示しない記録媒体の幅以上の印字幅を有する場合には、インクノズル10Bの1個でも不良ノズルがあると印字品質への影響が大きい。
【0069】
すなわち、従来のヘッドでは、記録媒体に対してヘッドを複数回スキャンし、インクノズルをあるルールで分割駆動することが可能なので、多少のインク噴射方向性不良があっても印字品質への影響は小さかった。これに対して、図11(A)、図12(A)および図13(A)に示すようなインクジェット記録ヘッド10では、一般的に記録媒体に対してインクジェット記録ヘッド10を移動させることなく固定された状態で全ての印字を行う必要があるので、1個でも不良のインクノズル10Bがあると、印字画質上でスジ状欠陥となって現れることとなる。
【0070】
しかし、インクジェット記録ヘッド洗浄装置12及びインクジェット記録装置40(図1等参照)を適用すれば、インクノズル10B内に固着した異物等を確実に除去できるので、インクノズル10B洗浄の効果が顕著となる。
【0071】
なお、上記第1〜第6の実施形態では、液滴吐出機構16の洗浄液ノズル14は、各インクノズル10Bとの相対姿勢を変化させずに、洗浄液滴13を噴射しているが、液滴吐出機構16の洗浄液ノズル14が所謂首振り等の揺動をしたり、微小な前進後退を繰り返しながら移動してもよい。
【0072】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のインクジェット記録ヘッド洗浄装置およびインクジェット記録装置によれば、ノズル内壁に付着した凝集物を除去できるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るインクジェット記録ヘッド洗浄装置を備えたインクジェット記録装置を示す構成図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る液滴吐出機構を示す断面図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係るインクノズル内の状態を示す斜視図である。
【図4】インクノズル内の状態を示す斜視図である。
【図5】本発明の第2の実施形態に係るインクジェット記録ヘッド洗浄装置を備えたインクジェット記録装置を示す構成図である。
【図6】本発明の第3の実施形態に係るインクジェット記録ヘッド洗浄装置を備えたインクジェット記録装置を示す構成図である。
【図7】本発明の第4の実施形態において、インク流路内へメニスカスを後退させた状態を示す説明する図である。
(A)洗浄液ノズル噴射方向(図7(B)の矢印D方向に相当)から見た正面図である。
(B)インク流路内へメニスカスを後退させた状態を示す断面図である。
【図8】本発明の第4の実施形態において、電気機械変換体でインク流路内へメニスカスを後退させた状態を示す断面図である。
【図9】本発明の第4の実施形態において、メニスカスを共通液室まで後退させた状態を示す断面図である。
【図10】本発明の第5の実施形態において、超音波バイブレータで洗浄液滴を噴射させた状態を示す斜視図である。
【図11】第6の実施形態に係る、複数の液滴吐出機構を用いて洗浄する態様を説明する図である。
(A)複数の短尺な単位記録ヘッドから構成され、記録媒体の幅以上の印字幅を有するインクジェット記録ヘッドを示す、洗浄液ノズル噴射方向(図1の矢印D方向に相当)から見た正面図である。
(B)図11(A)の場合に対応してブロック毎に液滴吐出機構を設けた場合を示す、図11(A)と同一方向から見た正面図である。
(C)図11(A)のインクノズルの並び方向に対応して液滴吐出機構を2個設けた場合を示す、図11(A)と同一方向から見た正面図である。
【図12】第6の実施形態に係る、複数の液滴吐出機構を用いて洗浄する態様を説明する図である。
(A)複数の短尺な単位記録ヘッドから構成され、記録媒体の幅以上の印字幅を有するインクジェット記録ヘッドを示す、洗浄液ノズル噴射方向(図1の矢印D方向に相当)から見た正面図である。
(B)図12(A)の場合に対応してブロック毎に液滴吐出機構を設けた場合を示す、図12(A)と同一方向から見た正面図である。
(C)図12(A)のインクノズルの並び方向に対応して液滴吐出機構を2個設けた場合を示す、図12(A)と同一方向から見た正面図である。
【図13】第6の実施形態に係る、複数の液滴吐出機構を用いて洗浄する態様を説明する図である。
(A)複数の短尺な単位記録ヘッドから構成され、記録媒体の幅以上の印字幅を有するインクジェット記録ヘッドを示す、洗浄液ノズル噴射方向(図1の矢印D方向に相当)から見た正面図である。
(B)一列に2個の液滴吐出機構を設けた場合を示す、図13(A)と同一方向から見た正面図である。
【符号の説明】
10 インクジェット記録ヘッド
10A ノズル面
10B インクノズル(ノズル)
12 インクジェット記録ヘッド洗浄装置
13 洗浄液滴
15 カセット部(補充交換部)
16 液滴吐出機構(液滴噴射手段)
26 圧電素子(電気機械変換体)
34 コントローラ(制御手段)
40 インクジェット記録装置
48 洗浄液槽(収容手段)
49 噴射領域規定プレート(領域規定手段)
50 超音波バイブレータ(超音波発振手段)
【発明の属する技術分野】
本発明は、ノズルを洗浄するインクジェット記録ヘッド洗浄装置およびインクジェット記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
インクジェット記録ヘッドでは、付着した乾燥インク等を除去するために、インクジェット記録ヘッドを洗浄処理し、ノズルの機能を回復させるものがある。
【0003】
この洗浄処理としては、バキューム吸引、拭き取り、洗浄液による洗浄等が適用される。一例として、高周波数で励振された洗浄液メニスカスを隆起させ、ノズル面を洗浄液に接触させる超音波液状ワイパ装置等がある(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
この従来の装置では、ノズル面の洗浄性は高いが、ノズル内壁に付着した乾燥インク等の除去は不完全である。
【0005】
【特許文献1】
特開平8−118668号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記事実を考慮して、ノズル内壁に付着した凝集物を除去するインクジェット記録ヘッド洗浄装置およびインクジェット記録装置を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載する本発明のインクジェット記録ヘッド洗浄装置は、インク滴をノズルから噴射して記録媒体に付着させるインクジェット記録ヘッドに用いられ、前記インクジェット記録ヘッドに対向して配置され、前記ノズル内へ洗浄液滴を噴射する液滴噴射手段を有することを特徴とする。
【0008】
ここで、「洗浄液滴を噴射する」とは、洗浄液を連続的に一連の繋がった流れの状態として噴出するのではなく、所定時間をおいて断続的に洗浄液の液滴の状態として噴射することをいう。
【0009】
請求項1に記載する本発明のインクジェット記録ヘッド洗浄装置によれば、液滴噴射手段がノズル内へ洗浄液滴を噴射する。洗浄液滴は、ノズル内へ進入すると、ノズル内壁に付着した凝集物に衝突し、これにより凝集物を除去することができる。
【0010】
請求項2に記載する本発明のインクジェット記録ヘッド洗浄装置は、請求項1記載の構成において、前記ノズル内のインクのメニスカスを前記ノズルから後退させる後退手段を有することを特徴とする。
【0011】
請求項2に記載する本発明のインクジェット記録ヘッド洗浄装置によれば、後退手段がノズル内のインクのメニスカスをノズルから後退させ、その後の洗浄処理をしやすくする。
【0012】
請求項3に記載する本発明のインクジェット記録ヘッド洗浄装置は、請求項2記載の構成において、前記後退手段が前記ノズル内のインクのメニスカスを前記ノズルから後退させた状態で、前記液滴噴射手段が噴射した前記洗浄液滴を前記ノズル部に到達させることを特徴とする。
【0013】
請求項3に記載する本発明のインクジェット記録ヘッド洗浄装置によれば、後退手段が、ノズル内のインクのメニスカスをノズルから後退させ、メニスカスの後退状態で、液滴噴射手段が噴射した洗浄液滴をノズル部に衝突させる。このように、インクのメニスカスをノズルから後退させることで、ノズル内の洗浄すべき箇所に直接洗浄液滴が衝突し、ノズル内壁に付着した凝集物を確実に除去することができる。
【0014】
請求項4に記載する本発明のインクジェット記録ヘッド洗浄装置は、請求項1から3のいずれか一項に記載の構成において、前記液滴噴射手段は、複数設けられる前記ノズルの並び方向に移動することを特徴とする。
【0015】
請求項4に記載する本発明のインクジェット記録ヘッド洗浄装置によれば、液滴噴射手段は、複数設けられるノズルの並び方向に移動するので、全てのノズルおよびノズル面に対して洗浄液滴を噴射することができる。
【0016】
請求項5に記載する本発明のインクジェット記録ヘッド洗浄装置は、請求項1から4のいずれか一項に記載の構成において、前記ノズルの不良箇所を検出する検出手段を有し、検出した情報に基づいて前記液滴噴射手段が前記不良箇所に前記洗浄液滴を噴射することを特徴とする。
【0017】
請求項5に記載する本発明のインクジェット記録ヘッド洗浄装置によれば、検出手段がノズルの不良箇所を検出し、この検出情報に基づいて液滴噴射手段が不良箇所に洗浄液滴を噴射するので、インクジェット記録ヘッドを効率良く洗浄することができる。
【0018】
請求項6に記載する本発明のインクジェット記録ヘッド洗浄装置は、請求項1から5のいずれか一項に記載の構成において、前記ノズルに対して前記液滴噴射手段が前記洗浄液滴を噴射した後に前記インクジェット記録ヘッドにダミーインク噴射信号を送信する信号送信手段を有することを特徴とする。
【0019】
ここで、「ダミーインク噴射」とは、実際の記録媒体(例えば、記録紙等)上への印字を目的としない、非印字時におけるインク滴の噴射をいう(請求項14においても同じ。)。また、「ダミーインク噴射信号」とは、ダミーインク噴射の指令の信号をいう。
【0020】
請求項6に記載する本発明のインクジェット記録ヘッド洗浄装置によれば、ノズルに対して液滴噴射手段が洗浄液滴を噴射した後に信号送信手段がインクジェット記録ヘッドにダミーインク噴射信号を送信する。これにより、インクジェット記録ヘッドは、洗浄液滴の噴射を受けた後にダミーインク噴射によってノズル内の洗浄液をインクに置換することができる。
【0021】
請求項7に記載する本発明のインクジェット記録ヘッド洗浄装置は、請求項1から6のいずれか一項に記載の構成において、前記液滴噴射手段は、電気機械変換体を用いることを特徴とする。
【0022】
ここで、電気機械変換体とは、通電により機械的な変位を得られるものをいう。
【0023】
請求項7に記載する本発明のインクジェット記録ヘッド洗浄装置によれば、液滴噴射手段は、電気機械変換体を用いるので、洗浄液滴の大きさや噴射速度を制御しやすい。
【0024】
請求項8に記載する本発明のインクジェット記録ヘッド洗浄装置は、請求項1から7のいずれか一項に記載の構成において、前記液滴噴射手段は、洗浄液を収容する収容手段と、前記収容手段の底部に設けられた超音波発振手段とを備え、前記洗浄液滴は、前記超音波発振手段に超音波周波数の電気信号を与えて前記洗浄液の液面に向かって超音波を放射させることで形成されることを特徴とする。
【0025】
請求項8に記載する本発明のインクジェット記録ヘッド洗浄装置によれば、洗浄液は、収容手段に収容されており、超音波発振手段に超音波周波数の電気信号が与えられると、超音波発振手段が、洗浄液の液面に向かって超音波を放射し、洗浄液滴を噴射する。
【0026】
請求項9に記載する本発明のインクジェット記録ヘッド洗浄装置は、請求項8記載の構成において、前記洗浄液の表面と前記ノズルのノズル面との間に前記洗浄液滴の噴射領域を定める領域規定手段を有することを特徴とする。
【0027】
ここで、領域規定手段とは、噴射した洗浄液滴がノズル内に進入できるように洗浄液滴の噴射領域を定めたものをいう。
【0028】
請求項9に記載する本発明のインクジェット記録ヘッド洗浄装置によれば、領域規定手段が、洗浄液滴の噴射領域を定めるので、不要な領域への洗浄液滴衝突または洗浄液の付着を防止することができる。
【0029】
請求項10に記載する本発明のインクジェット記録ヘッド洗浄装置は、請求項1から9のいずれか一項に記載の構成において、前記洗浄液は、前記ノズルが噴射するインクの溶媒と同一材料であることを特徴とする。
【0030】
請求項10に記載する本発明のインクジェット記録ヘッド洗浄装置によれば、洗浄液は、ノズルが噴射するインクの溶媒と同一材料となっている。このように、洗浄液をインクの溶媒と異なる液とせず、インクの溶媒と同一材料とすることで、洗浄後にノズル内に残存した洗浄液がインクの溶媒と反応せずに済み、良好な洗浄状態を保つことができる。
【0031】
請求項11に記載する本発明のインクジェット記録ヘッド洗浄装置は、請求項1から10のいずれか一項に記載の構成において、前記洗浄液の補充又は交換が可能な補充交換部を有することを特徴とする。
【0032】
請求項11に記載する本発明のインクジェット記録ヘッド洗浄装置によれば、補充交換部で洗浄液を補充又は交換することができる。洗浄液は、噴射により消耗されるが、補充交換部で洗浄液を補充又は交換することで、これを補うことができる。
【0033】
請求項12に記載する本発明のインクジェット記録装置は、インク滴をノズルから噴射して記録媒体に付着させるインクジェット記録ヘッドと、請求項1から11のいずれか一項に記載のインクジェット記録ヘッド洗浄装置と、を有することを特徴とする。
【0034】
請求項12に記載する本発明のインクジェット記録装置によれば、インクジェット記録ヘッドが、インク滴をノズルから噴射して記録媒体に付着させる。このインクジェット記録ヘッドは、別体のインクジェット記録ヘッド洗浄装置を用いなくても、インクジェット記録装置内のインクジェット記録ヘッド洗浄装置で洗浄が可能であるので、記録装置自体の印字品質信頼性が格段に向上できる。
【0035】
請求項13に記載する本発明のインクジェット記録装置は、請求項12記載の構成において、前記インクジェット記録ヘッドは、記録媒体の幅以上の印字幅を有することを特徴とする。
【0036】
請求項13に記載する本発明のインクジェット記録装置によれば、インクジェット記録ヘッドは、記録媒体の幅以上の印字幅を有するため、インクジェット記録ヘッドを移動させることなく固定された状態で記録媒体の全幅に印字できる。ここで、このようなインクジェット記録ヘッドでは、ノズル内壁に凝集物が付着しているノズルがあると、白抜けスジ等のスジ状欠陥を生じる場合もあるが、インクジェット記録装置内にインクジェット記録ヘッド洗浄装置を有するため、これにより、メンテナンスをすることができる。
【0037】
請求項14に記載する本発明のインクジェット記録装置は、請求項12又は請求項13に記載の構成において、前記ノズルが、前記液滴噴射手段により前記洗浄液滴の噴射を受けた後に、ダミーインク噴射を行うことを特徴とする。
【0038】
請求項14に記載する本発明のインクジェット記録装置によれば、ノズルが、液滴噴射手段により洗浄液滴の噴射を受けた後に、ダミーインク噴射を行う。このように、洗浄液が噴射された後にダミーインク噴射を行うことで、ノズルからその奥(例えば、インク流路等)に至った洗浄液をインクジェット記録ヘッドの外へ排出し、ノズル内をインクに置換することができる。
【0039】
【発明の実施の形態】
本発明におけるインクジェット記録ヘッド洗浄装置およびインクジェット記録装置の第1の実施の形態を図面に基づき説明する。
【0040】
図1には、本発明の一実施形態に係るインクジェット記録ヘッド洗浄装置12を備えたインクジェット記録装置40を示す構成図が示されている。図1に示すように、洗浄対象となるインクジェット記録ヘッド10は、下方を向いた底面に平板状のノズル面10Aを備えており、このノズル面10Aには、インクノズル10Bが一直線上(矢印A、B方向)に形成されている。インクジェット記録ヘッド10内には、図3に示されるインク流路110が、インクノズル10Bに対応して各々設けられており、これらのインク流路110には、図示しないピエゾ素子が各々配置されてインク流路110内のインクへ圧力を加え、インクノズル10Bからインク滴を噴射する。図1に示すように、インクノズル10Bからのインク噴射方向(矢印P方向)は互いに平行で下方に向いており、ノズル面10Aに接近した記録紙にインクを付着させることで文字や画像を記録できるようになっている。
【0041】
インクジェット記録ヘッド洗浄装置12は、インクジェット記録ヘッド10の記録時には、退避位置へ置かれるが、洗浄時には、駆動装置(図示省略)により退避位置から移動し、図1に示されるように、インクジェット記録ヘッド10のノズル面10Aに対向した洗浄位置へ配置される。
【0042】
インクジェット記録ヘッド洗浄装置12には、液滴吐出機構16が設けられ、この液滴吐出機構16には、洗浄液滴13を噴射するための洗浄液ノズル14が2個設けられて隣接する2個のインクノズル10Bへ同時に対応できるようになっている。この実施例では、洗浄液ノズル14は複数個(2個)であるが、2個以外であっても適用できる。洗浄ノズル14を備えた液滴吐出機構16は、図示しないガイドシャフトにスライド可能に取り付けられており、図示しない駆動手段の駆動力でインクノズル10Bの並び方向に平行に(矢印A、B方向に)移動されるようになっている。従って、軸心が垂直上方向に向いた洗浄液ノズル14は、移動して複数のインクノズル10Bへ順次対向するが、各インクノズル10Bとの相対位置及び相対姿勢が変化することなく、全てのインクノズル10Bに対向することができる。このため、後述のように、全てのインクノズル10Bの印字品質を回復することができる。
【0043】
なお、本実施例では、洗浄液ノズル14を移動させているが、インクジェット記録ヘッド10に対する移動は、相対的な移動であればよく、インクジェット記録ヘッド10側を移動させてもよい。
【0044】
洗浄液ノズル14を備えた液滴吐出機構16には、補充交換部としてのカセット部15が接続されている。カセット部15には、図示しないカセット差替口が開閉可能に形成され、カセット差替口からは、空になった液カセットを取り出せると共に、洗浄液の充填された液カセットを装着できる。洗浄液は、この液カセットから液滴吐出機構16内に流入できるようになっている。
【0045】
図2には、インクジェット記録ヘッド洗浄装置12における液滴吐出機構16の断面図が示されている。洗浄液滴吐出機構16には、共通流路18が形成されているおり、カセット部15(図1参照)から洗浄液を導くことができる。共通流路18は、洗浄液供給路20を介して圧力発生室22に連結されている。圧力発生室22の底面には、撓み変形可能な振動板24が設けられている。この振動板24を挟んで圧力発生室22と反対側には、電気機械変換体としてのピエゾ素子等の圧電素子26が取り付けられており、この圧電素子26は、通電によって変形する。圧力室発生室22には、洗浄液排出路28、洗浄液吐出口30から構成される洗浄液ノズル14が連結されている。このように、本実施例における液滴吐出機構16には、一般的なインクジェット記録ヘッドと同様な構成を適用できる。
(作用)
図1に示すように、液滴吐出機構16がインクノズル10B内へ向かって洗浄液滴13を噴射する。洗浄液滴13は、図3に示すように、噴射方向(矢印D方向)に飛翔し、インクノズル10B内へ進入する。このとき、洗浄液滴13は、図3に示すインクノズル10Bのインク流路110における内壁10Cに付着した異物やインク凝集物等の付着物11に衝突する。洗浄液滴13の衝突で付着物11は、除去される。
【0046】
ここで、洗浄液滴13の噴射方向(矢印D方向)に垂直な断面積SAは、各インクノズル10Bの開口面積SBとの関係で、(0.1)×SB≦SA≦(1.0)×SBであるのが好ましい。
【0047】
また、洗浄液は、インクノズル10Bが噴射する記録用インクの溶媒と同一材料であるのが好ましい。洗浄液をインクの溶媒と異なる液とせず、インクの溶媒と同一材料とすることで、洗浄後にノズル内に残存した洗浄液がインクの溶媒と反応することがなく、良好な洗浄状態を保つことができる。
【0048】
なお、本実施例では、ノズル面10Aの背面にあるインク流路110が矩形パイプ状であり、平面状のインク流路内壁10Cに付着物11が付着した場合を示しているが、図4に示すような円形パイプ状のインク流路112における曲面状のインク流路内壁10Cに付着物11が付着した場合も、同様に洗浄液滴13が付着物11に衝突するので、付着物11の除去に有効である。
(第2の実施形態)
次に、インクジェット記録ヘッド洗浄装置およびインクジェット記録装置の第2の実施形態を図5に基づき説明する。第1の実施形態では、インクジェット記録ヘッド10に形成された全てのインクノズル10Bに洗浄液滴13を噴射する場合について説明したが、第2の実施形態は、目詰まり等した不良ノズルのみに洗浄液滴13を噴射する形態である。なお、第2の実施形態に係るインクジェット記録ヘッド洗浄装置12の構成は、全てのインクノズル10Bに洗浄液滴13を噴射するのでなく、各インクノズル10Bの印字品質データに基づき、洗浄液ノズル14の位置と、洗浄液滴13の噴射とを制御して噴射する点が特徴であり、他の構成については、第1の実施形態とほぼ同様の構成であるので、同一符号を付して説明を省略する。
【0049】
図5に示すように、インクジェット記録ヘッド10のノズル面10Aには、インクノズル10Bが2列形成されており、この2列に対向した洗浄位置に2個の洗浄液ノズル14が設けられている。
【0050】
図5に示すように、インクジェット記録ヘッド洗浄装置12は、各インクノズル10Bの目詰まりや方向性不良状態を予め検出し、印字品質不良ノズルデータ32を得ている。各インクノズル10Bの目詰まりや方向性不良状態を検出するには、記録紙上に各インクノズル10B毎のインク吐出状態を確認できるノズルチェックパターンを印字させ、その印字画像をスキャナで読み込んで判定する方法がある。また、圧力感知センサにより目詰まりやインク吐出方向性不良を検出する方法もある。例えば、インクノズル10Bに対向して真空ポンプ(図示省略)に接続されるバキュームノズル(図示省略)を配置し、このバキュームノズルと真空ポンプとの間に圧力感知センサを設け、真空ポンプを作動させて各インクノズル10Bに対するセンサ出力を読み出してもよい。この場合、インクノズル10Bとバキュームノズル(図示省略)とは、同程度のノズル開口寸法として1対1の対応関係にするのがよい。
【0051】
このようにして得た印字品質不良ノズルデータ32は、メモリ33に記憶されており、このメモリ33は、コントローラ34に接続されている。コントローラ34は、洗浄液滴噴射ドライバ36、洗浄ノズル位置制御部38にそれぞれ接続されている。また、洗浄ノズル位置制御部38は、洗浄ノズル移動手段39に接続されている。
【0052】
これにより、不良状態にあるインクノズル10Bの対向位置に洗浄液ノズル14の位置を移動すると共に、2個の洗浄液ノズル14のうち、不良状態にあるインクノズル10Bに対向する洗浄液ノズル14からは、洗浄液滴噴射ドライバ36により洗浄液滴13が噴射される。結果として、不良状態のインクノズル10Bに対してのみ局所的に洗浄液滴13を噴射することができるので、洗浄処理の時間短縮および洗浄液の消費低減を図ることができ、効率良く洗浄することが可能となる。
(第3の実施形態)
次に、インクジェット記録ヘッド洗浄装置を備えたインクジェット記録装置の第3の実施形態を図6に基づき説明する。第1、第2の実施形態では、インクノズル10Bに洗浄液滴13を噴射する場合について説明したが、第3の実施形態では、インクノズル10Bに洗浄液滴13を噴射した後にインクノズル10Bがダミーインク噴射(非印字時のインク噴射)をする形態である。この場合、ダミーインク噴射とは、実際の記録紙上への印字を目的としたインク噴射でない場合をいい、インクノズル10B内の洗浄液排出を目的としたインク噴射をいう。なお、第3の実施形態に係るインクジェット記録ヘッド洗浄装置およびインクジェット記録装置の構成は、洗浄液ノズル14がインクノズル10Bに洗浄液滴13を噴射した後にインクノズル10Bがダミーインク噴射を行う点が特徴であり、他の構成については、第2の実施形態とほぼ同様の構成であるので、同一符号を付して説明を省略する。
【0053】
図6に示すように、インクジェット記録装置40は、インクジェット記録ヘッド10とインクジェット記録ヘッド洗浄装置12とを備えている。コントローラ34は、印字ヘッド駆動制御部42に接続され、印字ヘッド駆動制御部42は、インクジェット記録ヘッド10に接続されている。
【0054】
コントローラ34は、洗浄液ノズル14がインクノズル10Bに洗浄液滴13を噴射した後にインクジェット記録ヘッド10側の印字ヘッド駆動制御部42にダミーインク噴射信号を送信する。インクジェット記録ヘッド10は、印字ヘッド駆動制御部42により駆動制御されて洗浄液滴13の噴射を受けた後に一定パルスのダミーインク噴射を行う。このときのダミーインク噴射の回数は、洗浄液滴13を噴射した際の洗浄液滴数や噴射時間、インクノズル10Bの寸法等により、適時最適な噴射回数が設定される。
【0055】
このように、ダミーインク噴射することで、インクノズル10Bからその奥(例えば、インク流路110(図3参照)内等)に入った洗浄液をインクジェット記録ヘッド10の外へ排出し、洗浄液の残っていた領域をインクに置換することができる。
【0056】
以上により、洗浄液滴13の噴射によるインクノズル10Bの洗浄とインクジェット記録ヘッド10の駆動とを連動させることで、より安定的で高品質なインクノズル10Bの回復を実現している。
(第4の実施形態)
次に、インクジェット記録ヘッド洗浄装置を備えたインクジェット記録装置の第4の実施形態を図7〜図9に基づき説明する。第1〜第3の実施形態では、図1〜図6に示すように、インクノズル10Bに洗浄液滴13を噴射する場合について説明したが、第4の実施形態では、インクノズル10Bに洗浄液滴13を衝突させる前にインクノズル10B内のインクのメニスカスを後退させる態様である。なお、第4の実施形態に係るインクジェット記録ヘッド洗浄装置およびインクジェット記録装置の構成は、インクノズル10Bに洗浄液滴13を衝突させる前にインクノズル10B内のインクのメニスカスを後退させる点が特徴であり、他の構成については、第1〜第3の実施形態とほぼ同様の構成であるので、同一符号を付して説明を省略する。
【0057】
図7〜図9に示すように、インクノズル10Bには、インク流路110が形成され、その奥には、共通液室43が形成されている。本実施例では、インクのメニスカス44をインクノズル10Bからインク流路110内で後退させた状態(図7、図8)、又は、共通液室43まで後退させた状態(図9)でインクノズル10Bに洗浄液滴13を衝突させて洗浄処理をする。
【0058】
ここで、メニスカスを後退させるには、例えば、電気機械変換体を備えたインクジェット記録ヘッド10の場合には、図8に示すように、圧電素子45をインク吐出時とは逆に撓み変形させることで、インク流路110内に負圧が発生し、インク流路110内へメニスカスを後退させることができる。また、電気熱変換体を備えたインクジェット記録ヘッド10の場合には、図9に示すように、噴射しないレベルの電気エネルギーを連続的に加えて発熱体46を発熱させてインク流路110内インクを沸騰させることで、図9に示すように、メニスカス44を共通液室43まで後退させることができる。なお、インク流路110内のインクを加熱する手段は、例えば、特開2002−160384公報に示す手段が採用できるので、詳細は省略する。
【0059】
さらに、インクジェット記録装置40(図6等参照)の他部分、又は、インクジェット記録ヘッド洗浄装置12(図6等参照)からメニスカス44を後退させてもよい。例えば、インクジェット記録ヘッド洗浄装置12側にインクジェット記録ヘッド10へのインク供給路内に負圧を発生させる手段を設けてメニスカス44を後退させてもよい。
【0060】
このように、インクのメニスカス44を後退させることで、付着物11に直接洗浄液滴13が衝突するため、付着物11の除去性が飛躍的に向上する。
(第5の実施形態)
次に、インクジェット記録ヘッド洗浄装置およびインクジェット記録装置の第5の実施形態を図10に基づき説明する。第1〜第4の実施形態では、圧電素子により洗浄液滴13を噴射する場合について説明したが、第5の実施形態では、超音波発振手段としての超音波バイブレータにより噴射する態様である。なお、第5の実施形態に係るインクジェット記録ヘッド洗浄装置12の構成は、圧電素子26により洗浄液滴13を噴射するのではなく、超音波バイブレータにより噴射する点が特徴であり、他の構成については、第1〜第4の実施形態とほぼ同様の構成であるので、同一符号を付して説明を省略する。
【0061】
図10に示すように、インクジェット記録ヘッド洗浄装置12には、洗浄液槽48が形成され、この洗浄液槽48内には、洗浄液が収容されている。洗浄液槽48の底板部48Aにおいて、外面側には、超音波バイブレータ50が移動可能に配置されている。この超音波バイブレータ50は、図示しない電源に接続されており、超音波周波数の電気信号が与えられることで、洗浄液の液面に向かって超音波を放射するようになっている。洗浄液槽48の蓋部分は、領域規定手段としての洗浄液滴噴射領域規定プレート49が設けられている。噴射領域規定プレート49には、噴射領域規定プレート49の表裏を貫通するスリット状開口部49Aが1つ形成されている。開口部49Aは、1つで各インクノズル10Bの洗浄範囲のすべてを包絡する領域に形成されている。
【0062】
ここで、噴射領域規定プレート49は、スリット状開口部49Aを形成することで、噴射した洗浄液滴13が不必要な領域に衝突・付着することがないように、洗浄液滴13の噴射領域を定めている。従って、本実施例では、噴射領域規定プレート49に1つのスリット状開口部49Aを形成しているが、領域規定手段としての噴射領域規定プレート49には、各インクノズル10Bの位置に併せて貫通孔を形成したり、各インクノズル10Bの並び方向に合わせて行毎に又は列毎にスリット状開口部を形成してもよい。
【0063】
なお、洗浄液槽48の底板部48Aにおいて、インク接触面には、放射された超音波を収束させる音響レンズを設けてもよい。
【0064】
次に、超音波バイブレータ50による作用を説明する。
【0065】
図示しない発信機から超音波周波数の電気信号が与えられると、超音波バイブレータ50から超音波が放射される。この超音波は、底板部48Aを伝播して洗浄液中に放射され、洗浄液槽48内を開口部49Aへ向かって洗浄液の液面47に到達する。洗浄液の液面47からは、超音波の持つエネルギーによって洗浄液滴13が噴射される。
(第6の実施形態)
次に、インクジェット記録ヘッド洗浄装置を備えたインクジェット記録装置の第6の実施形態を図11〜図13に基づき説明する。第1〜第3の実施形態では、図1〜図6に示すように、1個の液滴吐出機構16を用いて洗浄する場合について説明したが、第6の実施形態では、独立した複数の液滴吐出機構16を用いて洗浄する態様である。なお、第6の実施形態に係るインクジェット記録ヘッド洗浄装置およびインクジェット記録装置の構成は、1個の液滴吐出機構16でなく、独立した複数の液滴吐出機構16で洗浄する点が特徴であり、他の構成については、第1〜第5の実施形態とほぼ同様の構成であるので、同一符号を付して説明を省略する。
【0066】
図11(A)、図12(A)および図13(A)には、インクジェット記録ヘッド10が、複数の短尺な単位記録ヘッド53、54から構成されている場合の正面図が示されている。図11(A)及び図12(A)に用いる単位記録ヘッド53は、ノズル配列方向の両端にインクノズル10Bが形成されていないタイプである。このタイプでは、用紙幅に対応して間断なく印字可能なインクジェット記録ヘッド10とするために、図11(A)の場合には、単一の共通基板52の両面に単位記録ヘッド53をノズル配列方向に一定間隔をおいて複数配置しており、図12(A)の場合には、複数の共通基板52の片面に単位記録ヘッド53をノズル配列方向に一定間隔をおいて複数配置している。図13(A)に用いる単位記録ヘッド54は、ノズル配列方向端部までインクノズル10Bが形成されているタイプである。この場合、単位記録ヘッド54をノズル配列方向に連続して配置することによって、インクノズル10Bを一列に連続して配置することができる。
【0067】
図11(A)及び図12(A)に示すようなインクジェット記録ヘッド10の場合、図11(B)及び図12(B)に示すように、インクジェット記録ヘッド洗浄装置12側も各ブロック毎に独立した液滴吐出機構16を備えてもよい。また、図11(C)及び図12(C)に示すように、インクジェット記録ヘッド洗浄装置12側の独立した液滴吐出機構16をインクノズル10B(図11(A)、図12(A)参照)の並び方向に対して平行に2個設けてもよい。さらに、図13(A)に示すように、インクジェット記録ヘッド10がインクノズル10Bを連続した長い一列に配置している場合には、図13(B)に示すように、インクジェット記録ヘッド洗浄装置12は、一列に複数個(本実施形態では2個)の液滴吐出機構16を設けてもよい。
【0068】
なお、図11(A)、図12(A)および図13(A)に示すように、インクジェット記録ヘッド10が、図示しない記録媒体の幅以上の印字幅を有する場合には、インクノズル10Bの1個でも不良ノズルがあると印字品質への影響が大きい。
【0069】
すなわち、従来のヘッドでは、記録媒体に対してヘッドを複数回スキャンし、インクノズルをあるルールで分割駆動することが可能なので、多少のインク噴射方向性不良があっても印字品質への影響は小さかった。これに対して、図11(A)、図12(A)および図13(A)に示すようなインクジェット記録ヘッド10では、一般的に記録媒体に対してインクジェット記録ヘッド10を移動させることなく固定された状態で全ての印字を行う必要があるので、1個でも不良のインクノズル10Bがあると、印字画質上でスジ状欠陥となって現れることとなる。
【0070】
しかし、インクジェット記録ヘッド洗浄装置12及びインクジェット記録装置40(図1等参照)を適用すれば、インクノズル10B内に固着した異物等を確実に除去できるので、インクノズル10B洗浄の効果が顕著となる。
【0071】
なお、上記第1〜第6の実施形態では、液滴吐出機構16の洗浄液ノズル14は、各インクノズル10Bとの相対姿勢を変化させずに、洗浄液滴13を噴射しているが、液滴吐出機構16の洗浄液ノズル14が所謂首振り等の揺動をしたり、微小な前進後退を繰り返しながら移動してもよい。
【0072】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のインクジェット記録ヘッド洗浄装置およびインクジェット記録装置によれば、ノズル内壁に付着した凝集物を除去できるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るインクジェット記録ヘッド洗浄装置を備えたインクジェット記録装置を示す構成図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る液滴吐出機構を示す断面図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係るインクノズル内の状態を示す斜視図である。
【図4】インクノズル内の状態を示す斜視図である。
【図5】本発明の第2の実施形態に係るインクジェット記録ヘッド洗浄装置を備えたインクジェット記録装置を示す構成図である。
【図6】本発明の第3の実施形態に係るインクジェット記録ヘッド洗浄装置を備えたインクジェット記録装置を示す構成図である。
【図7】本発明の第4の実施形態において、インク流路内へメニスカスを後退させた状態を示す説明する図である。
(A)洗浄液ノズル噴射方向(図7(B)の矢印D方向に相当)から見た正面図である。
(B)インク流路内へメニスカスを後退させた状態を示す断面図である。
【図8】本発明の第4の実施形態において、電気機械変換体でインク流路内へメニスカスを後退させた状態を示す断面図である。
【図9】本発明の第4の実施形態において、メニスカスを共通液室まで後退させた状態を示す断面図である。
【図10】本発明の第5の実施形態において、超音波バイブレータで洗浄液滴を噴射させた状態を示す斜視図である。
【図11】第6の実施形態に係る、複数の液滴吐出機構を用いて洗浄する態様を説明する図である。
(A)複数の短尺な単位記録ヘッドから構成され、記録媒体の幅以上の印字幅を有するインクジェット記録ヘッドを示す、洗浄液ノズル噴射方向(図1の矢印D方向に相当)から見た正面図である。
(B)図11(A)の場合に対応してブロック毎に液滴吐出機構を設けた場合を示す、図11(A)と同一方向から見た正面図である。
(C)図11(A)のインクノズルの並び方向に対応して液滴吐出機構を2個設けた場合を示す、図11(A)と同一方向から見た正面図である。
【図12】第6の実施形態に係る、複数の液滴吐出機構を用いて洗浄する態様を説明する図である。
(A)複数の短尺な単位記録ヘッドから構成され、記録媒体の幅以上の印字幅を有するインクジェット記録ヘッドを示す、洗浄液ノズル噴射方向(図1の矢印D方向に相当)から見た正面図である。
(B)図12(A)の場合に対応してブロック毎に液滴吐出機構を設けた場合を示す、図12(A)と同一方向から見た正面図である。
(C)図12(A)のインクノズルの並び方向に対応して液滴吐出機構を2個設けた場合を示す、図12(A)と同一方向から見た正面図である。
【図13】第6の実施形態に係る、複数の液滴吐出機構を用いて洗浄する態様を説明する図である。
(A)複数の短尺な単位記録ヘッドから構成され、記録媒体の幅以上の印字幅を有するインクジェット記録ヘッドを示す、洗浄液ノズル噴射方向(図1の矢印D方向に相当)から見た正面図である。
(B)一列に2個の液滴吐出機構を設けた場合を示す、図13(A)と同一方向から見た正面図である。
【符号の説明】
10 インクジェット記録ヘッド
10A ノズル面
10B インクノズル(ノズル)
12 インクジェット記録ヘッド洗浄装置
13 洗浄液滴
15 カセット部(補充交換部)
16 液滴吐出機構(液滴噴射手段)
26 圧電素子(電気機械変換体)
34 コントローラ(制御手段)
40 インクジェット記録装置
48 洗浄液槽(収容手段)
49 噴射領域規定プレート(領域規定手段)
50 超音波バイブレータ(超音波発振手段)
Claims (14)
- インク滴をノズルから噴射して記録媒体に付着させるインクジェット記録ヘッドに用いられ、
前記インクジェット記録ヘッドに対向して配置され、前記ノズル内へ洗浄液滴を噴射する液滴噴射手段を有することを特徴とするインクジェット記録ヘッド洗浄装置。 - 前記ノズル内のインクのメニスカスを前記ノズルから後退させる後退手段を有することを特徴とする請求項1記載のインクジェット記録ヘッド洗浄装置。
- 前記後退手段が前記ノズル内のインクのメニスカスを前記ノズルから後退させた状態で、前記液滴噴射手段により噴射された洗浄液滴が前記ノズル部に到達することを特徴とする請求項2記載のインクジェット記録ヘッド洗浄装置。
- 前記液滴噴射手段は、複数設けられる前記ノズルの並び方向に移動することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のインクジェット記録ヘッド洗浄装置。
- 前記ノズルの不良箇所を検出する検出手段を有し、検出した情報に基づいて前記液滴噴射手段が前記不良箇所に前記洗浄液滴を噴射することを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載のインクジェット記録ヘッド洗浄装置。
- 前記ノズルに対して前記液滴噴射手段が前記洗浄液滴を噴射した後に前記インクジェット記録ヘッドにダミーインク噴射信号を送信する信号送信手段を有することを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載のインクジェット記録ヘッド洗浄装置。
- 前記液滴噴射手段は、電気機械変換体を用いることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載のインクジェット記録ヘッド洗浄装置。
- 前記液滴噴射手段は、洗浄液を収容する収容手段と、前記収容手段の底部に設けられた超音波発振手段とを備え、前記洗浄液滴は、前記超音波発振手段に超音波周波数の電気信号を与えて前記洗浄液の液面に向かって超音波を放射させることで形成されることを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載のインクジェット記録ヘッド洗浄装置。
- 前記洗浄液の表面と前記ノズルのノズル面との間に前記洗浄液滴の噴射領域を定める領域規定手段を有することを特徴とする請求項8記載のインクジェット記録ヘッド洗浄装置。
- 前記洗浄液は、前記ノズルが噴射するインクの溶媒と同一材料であることを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載のインクジェット記録ヘッド洗浄装置。
- 前記洗浄液の補充又は交換が可能な補充交換部を有することを特徴とする請求項1から10のいずれか一項に記載のインクジェット記録ヘッド洗浄装置。
- インク滴をノズルから噴射して記録媒体に付着させるインクジェット記録ヘッドと、
請求項1から11のいずれか一項に記載のインクジェット記録ヘッド洗浄装置と、
を有することを特徴とするインクジェット記録装置。 - 前記インクジェット記録ヘッドは、記録媒体の幅以上の印字幅を有することを特徴とする請求項12記載のインクジェット記録装置。
- 前記ノズルが、前記液滴噴射手段により前記洗浄液滴の噴射を受けた後に、ダミーインク噴射を行うことを特徴とする請求項12又は請求項13に記載のインクジェット記録装置。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2016016550A (ja) * | 2014-07-07 | 2016-02-01 | 株式会社リコー | 液滴吐出部のクリーニング装置、クリーニング方法、液滴吐出装置、及び画像形成装置 |
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- 2003-07-16 JP JP2003197738A patent/JP2005035031A/ja active Pending
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