図1は、本発明の第1実施例の遊技機1の外観を示す斜視図である。遊技機1は、いわゆる「パチスロ機」である。この遊技機1は、遊技媒体としてコイン、メダル又はトークンなどを用いて遊技する遊技機であるが、以下ではメダルを用いるものとして説明する。
遊技機1の全体を形成しているキャビネット2の正面には、略垂直面としてのパネル表示部2aが形成され、その中央には縦長矩形の表示窓4L,4C,4Rが設けられる。表示窓4L,4C,4Rには、入賞ラインとして水平方向にトップライン8b,センターライン8c及びボトムライン8d、斜め方向にクロスダウンライン8a及びクロスアップライン8eが設けられている。これらの入賞ラインは、後述の1−BETスイッチ11、2−BETスイッチ12、最大BETスイッチ13を操作すること、或いはメダル投入口22にメダルを投入することにより、それぞれ1本、3本、5本が有効化される。どの入賞ラインが有効化されたかは、後で説明するBETランプ9a,9b,9cの点灯で表示される。
キャビネット2の内部には、各々の外周面に複数種類の図柄によって構成される図柄列が描かれた3個のリール3L,3C,3Rが回転自在に横一列に設けられ、変動表示手段を形成している。各リールの図柄は表示窓4L,4C,4Rを通して観察できるようになっている。各リールは、定速回転(例えば80回転/分)で回転する。
表示窓4L,4C,4Rの左側には、1−BETランプ9a、2−BETランプ9b、最大BETランプ9c、クレジット表示部19が設けられる。1−BETランプ9a、2−BETランプ9b及び最大BETランプ9cは、一のゲームを行うために賭けられたメダルの数(以下、「BET数」という)に応じて点灯する。ここで、本実施例では、一のゲームは、全てのリールが停止したときに終了する。1−BETランプ9aは、BET数が“1”で1本の入賞ラインが有効化されたときに点灯する。2−BETランプ9bは、BET数が“2”で3本の入賞ラインが有効化されたときに点灯する。最大BETランプ9cは、BET数が“3”で全て(5本)の入賞ラインが有効化されたときに点灯する。クレジット表示部19は、7セグメントLEDから成り、貯留されているメダルの枚数を表示する。
表示窓4L,4C,4Rの右側には、WINランプ17及び払出表示部18が設けられる。WINランプ17は、BB又はRBに内部当選した場合、必ず点灯する。払出表示部18は、7セグメントLEDから成り、入賞成立時のメダルの払出枚数を表示する。
パネル表示部2aの右側上部には、ボーナス遊技情報表示部20が設けられる。ボーナス遊技情報表示部20は、7セグメントLEDから成り、後で説明するBB中一般遊技状態におけるゲームの回数等を表示する。表示窓4L,4C,4Rの下方には水平面の台座部10が形成され、その台座部10と表示窓4L,4C,4Rとの間には液晶表示装置5が設けられている。この液晶表示装置5の表示画面5aには、BB又はRBに内部当選したとき、いずれに内部当選したかを示す情報が表示される。更に、後述の補助期間では、BB又はRBの入賞成立を実現するために必要な情報の一例として、BB又はRBの入賞成立を示す図柄組合せのうち、有効ラインに沿って並ぶことを許可された図柄の組合せを報知する情報が表示される。図1の表示画面5aには、「BBに当選 右のリールの赤7を狙え」と表示されている。実施例では、後述のようにBB及びRBの持ち越しを行わない。また、BB及びRBには、夫々複数の入賞成立を示す図柄組合せが設けられているが、いずれか一の図柄組合せのみが有効ラインに沿って並ぶことが許可される。従って、遊技者は、上記のような表示がされた場合には、「目押し」を条件として、確実にBBの入賞成立を実現することができる。
液晶表示装置5の右側にはメダル投入口22が設けられ、液晶表示装置5の左側には、1−BETスイッチ11、2−BETスイッチ12、及び最大BETスイッチ13が設けられる。1−BETスイッチ11は、1回の押し操作により、クレジットされているメダルのうちの1枚がゲームに賭けられ、2−BETスイッチ12は、1回の押し操作により、クレジットされているメダルのうちの2枚がゲームに賭けられ、最大BETスイッチ13は、1回のゲームに賭けることが可能な最大枚数のメダルが賭けられる。これらのBETスイッチを操作することで、前述のとおり、所定の入賞ラインが有効化される。
台座部10の前面部の左寄りには、遊技者がゲームで獲得したメダルのクレジット/払出しを押しボタン操作で切り換えるC/Pスイッチ14が設けられている。このC/Pスイッチ14の切換えにより、正面下部のメダル払出口15からメダルが払出され、払出されたメダルはメダル受け部16に溜められる。C/Pスイッチ14の右側には、遊技者の操作により上記リールを回転させ、表示窓4L,4C,4R内での図柄の変動表示を開始するためのスタートレバー6が所定の角度範囲で回動自在に取り付けられている。
キャビネット2の上方の左右には、スピーカ21L,21Rが設けられ、その2台のスピーカ21L,21Rの間には、入賞図柄の組合せ及びメダルの配当枚数等を表示する配当表パネル23が設けられている。台座部10の前面部中央で、液晶表示装置5の下方位置には、3個のリール3L,3C,3Rの回転をそれぞれ停止させるための3個の停止ボタン7L,7C,7Rが設けられている。
図2は、各リール3L,3C,3Rに表わされた複数種類の図柄が21個配列された図柄列を示している。各図柄には“01”〜“21”のコードナンバーが付され、データテーブルとして後で説明するROM32(図12)に格納されている。各リール3L,3C,3R上には、“赤7(図柄91)”、“青7(図柄92)”、“白7(図柄93)”、“BAR(図柄94)”、“ベル(図柄95)”、“チェリー(図柄96)”及び“Replay(図柄97)”の図柄で構成される図柄列が表わされている。各リール3L,3C,3Rは、図柄列が図2の矢印方向に移動するように回転駆動される。
図3は、各遊技状態における入賞役の入賞成立を示す図柄組合せ及び払出枚数を示す。入賞役に対応する入賞成立を示す図柄組合せが示されていない欄に対応する遊技状態では、その入賞成立を実現できない。
ここで、一般に、遊技状態は、BB又はRBが作動しているか否か、或いは内部当選する可能性のある入賞役の種類によって区別するものである。実施例の遊技状態には、通常の遊技状態である「一般遊技状態」、「BB中一般遊技状態」及び「RB遊技状態」がある。そして、BB又はRBの入賞が成立すること等により遊技状態が変化するようになっている。実施例の遊技機(いわゆる「Aタイプ」の遊技機)では、一般遊技状態においてBBの入賞が成立することにより、遊技状態がBB中一般遊技状態となる。BB中一般遊技状態においてRBの入賞が成立することにより遊技状態がRB遊技状態となる。RB遊技状態において“12回”のゲームを消化すること、又は“8回”の入賞が成立することにより遊技状態がBB中一般遊技状態となる。そして、BB中一般遊技状態において“30回”のゲームを消化したとき、又は“3回目”のRB遊技状態の最後のゲームが終了したときに、遊技状態が一般遊技状態となる。また、一般遊技状態においてRBの入賞が成立することにより、遊技状態がRB遊技状態となる。このRB遊技状態において“12回”のゲームを消化すること、又は“8回”の入賞が成立することにより遊技状態が一般遊技状態となる。一般遊技状態は、再遊技に入賞しやすい期間(以下「高確率再遊技期間」という)と通常の期間(以下「通常期間」という)の2つの期間に分けられる。この2つの期間は、後述の図4に示すように再遊技に内部当選する確率が異なる点において相違する。
また、実施例では、BB又はRBに内部当選した後、BB又はRBの入賞が成立するまでの間、BB又はRBを内部当選役として保持しない(「持ち越し」は行わない)。すなわち、BB又はRBに内部当選したゲームにおいてBBの入賞成立が実現しない場合には、再びBB又はRBに内部当選しなければその入賞成立を実現することができないようになっている。ここで、後述のように(図5)、BB又はRBに内部当選したとき、ゲーム開始時にWINランプ17を必ず点灯するようにしている。
図3に示すように、BBの入賞は、一般遊技状態において“赤7−赤7−赤7”、“赤7−赤7−青7”、“赤7−赤7−白7”又は“赤7−白7−青7”が有効ラインに沿って並ぶことにより成立する。ここで、後述のように(図17)、BBに内部当選したとき、有効ラインに沿って並ぶことを許可する図柄組合せが決定される。すなわち、BBに内部当選している状況において、いずれかのBB入賞成立を示す図柄組合せを有効ラインに沿って揃えるように「目押し」を行ったとしても、その図柄組合せが有効ラインに沿って並ばない場合がある。例えば、後述(図6)のテーブル番号が“1”であるとき、“赤7−赤7−赤7”以外のBB入賞成立を示す図柄組合せを有効ラインに沿って揃えることはできない。いずれの図柄組合せを有効ラインに沿って並ぶことを許可するか否かは、後述の停止制御テーブルの選択により決定される。なお、BBの入賞成立を示す図柄組合せとして“赤7−白7−青7”を採用するようにしているのは、中央のリール3Cに表された“白7”を誤って目押ししてしまった場合の救済のためである。すなわち、上記“白7”を誤って目押しした場合であっても、後述のテーブル番号として“2”が選択されているときには、BBの入賞成立実現の可能性を残すためである。
RBの入賞は、一般遊技状態において“BAR−BAR−赤7”、“BAR−BAR−青7”又は“BAR−BAR−白7”が有効ラインに沿って並ぶこと、又はBB中一般遊技状態において“Replay−Replay−Replay”が並ぶことにより成立する。BB中一般遊技状態においてRBの入賞が成立することを、一般に「JAC IN」と称する。ここで、上述のBBの入賞成立を示す図柄組合せの場合と同様に、一般遊技状態においてRBに内部当選したとき、有効ラインに沿って並ぶことを許可する図柄組合せが決定される。
ここで、実施例では、左及び中央のリール3L,3Cに表わされた図柄のうち、“赤7(図柄91)”の一つ下には、必ず“BAR(図柄94)”が配置されている。また、後述のように(図6〜図11)、BB又はRBに内部当選しているとき、基本的に(目押しを条件として)、“赤7”がセンターライン8cの位置に停止するようになっている。従って、左及び中央のリール3L,3Cが停止したとき、センターライン8cに沿って“赤7−赤7”、ボトムライン8dに沿って“BAR−BAR”が並ぶ。そして、内部当選役及び後述のテーブル番号に応じてセンターライン8c又はボトムライン8dの位置に、右のリール3Rに表わされた“赤7”、“青7”又は“白7”が停止するようになっている。BB又はRBのいずれに内部当選している場合であっても、左及び中央のリール3L,3Cの停止態様は基本的に同じである。
再遊技の入賞は、一般遊技状態において“Replay−Replay−Replay”が並ぶことにより成立する。再遊技の入賞が成立すると、投入したメダルの枚数と同数のメダルが自動投入されるので、遊技者はメダルを消費することなく次のゲームを行うことができる。
また、一般遊技状態及びBB中一般遊技状態では、「ベルの小役」又は「チェリーの小役」の入賞成立を実現することが可能であるが、その払出枚数は図示のとおりである。
役物の入賞は、RB遊技状態において“Replay−Replay−Replay”が並ぶことにより成立する。役物の入賞成立回数が“8回”となったとき、遊技状態が変化する。ここで、役物の入賞が成立する可能性のあるRB遊技状態のゲームは、一般に「JACゲーム」と称される。
ここで、実施例では、BB又はRBに内部当選したとき、これらの入賞成立を示す図柄組合せのうち、有効ラインに沿って並ぶことを許可された図柄の組合せを示唆する情報が表示される期間(以下「補助期間」と称する)が設けられている。この補助期間は、高確率再遊技期間と重複して設けられるものである。補助期間では、上記情報が報知されるので、目押しを条件としてBB又はRBの入賞成立を必ず実現することが可能となる。一般遊技状態は、高確率再遊技期間且つ補助期間、高確率再遊技期間、又は通常期間の“3つ”の期間に区別される。
高確率再遊技期間の発生条件は、「所定の抽選(後述の図18のS61)において当選したこと」である。高確率再遊技期間の終了条件は、「上記抽選において当選しないこと」である。補助期間の発生条件は、「高確率再遊技当選コマンドを受信したこと(後述の図20のS81の判別が“YES”)」である。補助期間の終了条件は、「BBに内部当選したゲームが終了したこと(後述の図21のS87の判別が“YES”)」である。ここで、高確率再遊技期間の発生時期及び終了時期は、共にBBの入賞成立時である。他方、補助期間の発生時期と終了時期とは、必ずしも一致しない。また、補助期間であるときは、必ず高確率再遊技期間である。
図4は、BET数が“3”であり、後述の設定値が所定の値であるとき、各遊技状態において内部当選役を決定する際(後述の図15のS15)に使用する確率抽選テーブルを示す。
確率抽選テーブルには、各入賞役毎に内部当選となる乱数値の範囲が示されている。各入賞役に対して乱数値の範囲が示されていない欄に対応する遊技状態では、その入賞役に内部当選しないことを示す。例えば、RBは、一般遊技状態及びBB中一般遊技状態において内部当選するが、RB遊技状態では内部当選しない。
一般遊技状態の高確率再遊技期間において再遊技に内部当選する確率は、通常期間のものと比較して高くなっている。具体的には、高確率再遊技期間では、確率抽選処理における乱数の抽出範囲“0”〜“16383”のうち、“484”〜“11405”の範囲内の乱数が抽出された場合に再遊技が内部当選役となる。再遊技に内部当選する確率は、“10922/16384”である。他方、通常期間では、“484”〜“2824”の範囲内の乱数が抽出された場合に再遊技が内部当選役となる。再遊技に内部当選する確率は、“2341/16384”である。このように、高確率再遊技期間と通常期間とでは、再遊技に内部当選する確率が大きく異なる。
また、高確率再遊技期間及び通常期間において、BB、RBに内部当選する確率は、共に“137/16384(約1/120)”である。ここで、実施例では、BB及びRBの各々について、実質的に“3種類”の図柄組合せが設けられている。従って、BBの入賞が成立する確率は、“1/360”である。他方、補助期間では、BB入賞成立を示す図柄組合せのうち、有効ラインに沿って並ぶことを許可された図柄組合せを構成する図柄(右のリール3Rに表された図柄)として、“赤7”、“青7”又は“白7”のいずれかが報知される。従って、BBの入賞が成立する確率は、「目押し」を条件として“1/120”となる。
次に、図5を参照して各ゲームにおける内部当選役及びその入賞の成否に基づくWINランプ17の状態の変化、遊技状態の変化、高確率再遊技期間且つ補助期間、高確率再遊技期間又は通常期間の間の変化、及びBB又はRBの入賞成立の実現が許可された図柄の組合せを示唆する情報の報知の有無について説明する。
初めに、ゲーム(1)では、「通常期間」の一般遊技状態において「BB」に内部当選しているので、WINランプ17が点灯している。このWINランプ17の点灯により、遊技者は「BB」又は「RB」に内部当選したことを認識し、更に表示画面5aの表示内容により、いずれに内部当選したかどうかを認識する。ゲーム(1)の終了時では、BBの入賞が成立していないので遊技状態は変化していない。なお、このゲーム(1)において内部当選したBBは、次ゲーム以降に持ち越されることはない。また、ゲーム(1)では、補助期間ではないので、有効ラインに沿って並ぶことを許可されたBBの入賞成立を示す図柄組合せは報知されていない。
ゲーム(2)では、ゲーム(1)における確率抽選処理(後述の図15のS15)とは別に、再び「BB」に内部当選しているので、WINランプ17が点灯している。ゲーム(2)の終了時には、BBの入賞が成立しているので遊技状態が一般遊技状態からBB中一般遊技状態に変化している。また、ゲーム(2)のBBの入賞成立時には、後述の高確率再遊技期間抽選処理(図18)において当選したことにより通常期間から高確率再遊技期間且つ補助期間に変化している。ここで、実施例では、BB及びRBは、一般遊技状態においてのみ内部当選する。従って、図5では、BBの入賞成立時に高確率再遊技期間及び補助期間が発生しているが、これらはそのBBの入賞成立を契機として発生したBB中一般遊技状態及びRB遊技状態が終了し、遊技状態が一般遊技状態に変化した後、実質的に顕在化(発生)することとなる。なお、ゲーム(2)では、補助期間ではないので、有効ラインに沿って並ぶことを許可されたBBの入賞成立を示す図柄組合せは報知されていない。
RB遊技状態におけるゲーム(3)では、役物に内部当選し、その入賞が成立している。ゲーム(3)の終了時には、遊技状態が一般遊技状態へ変化している。
一般遊技状態におけるゲーム(4)では、RBに内部当選している。このゲーム(4)は、補助期間に含まれる。従って、有効ラインに沿って並ぶことが許可されたRBの入賞成立を示す図柄組合せが報知されている。ゲーム(4)の終了時には、RBの入賞が不成立(目押しの失敗)であることから遊技状態は変化していない。また、高確率再遊技期間及び補助期間は、維持されている。
ゲーム(5)では、ゲーム(4)における確率抽選処理とは別に、再びRBに内部当選している。このゲーム(5)は、補助期間に含まれる。従って、有効ラインに沿って並ぶことが許可されたRBの入賞成立を示す図柄組合せが報知される。ゲーム(5)の終了時には、RBの入賞が成立しているので遊技状態が一般遊技状態からRB遊技状態へ変化している。また、ゲーム(5)の終了時には、高確率再遊技期間及び補助期間は、維持されている。
RB遊技状態におけるゲーム(6)では、役物に内部当選し、その入賞が成立している。ゲーム(6)の終了時には、遊技状態が一般遊技状態へ変化している。
ゲーム(7)では、BBに内部当選している。このゲーム(7)は、補助期間に含まれる。従って、有効ラインに沿って並ぶことが許可されたBBの入賞成立を示す図柄組合せが報知される。ゲーム(7)の終了時には、BBの入賞が不成立であることから遊技状態は変化していない。他方、ゲーム(7)では、BBに内部当選することという補助期間の終了条件が成立している。従って、ゲーム(7)の終了時には、BBの入賞が成立していないにも拘らず補助期間が終了している。ただし、高確率再遊技期間は維持されている。
ゲーム(8)では、ゲーム(7)における確率抽選処理とは別に、再びBBに内部当選している。このゲーム(8)は、補助期間に含まれていない。従って、有効ラインに沿って並ぶことが許可されたBBの入賞成立を示す図柄組合せは報知されない。ゲーム(8)の終了時には、BBの入賞が成立しているので遊技状態がBB中一般遊技状態へ変化している。また、BBの入賞成立時において高確率再遊技期間の終了条件が成立し、更に、後述の高確率再遊技期間抽選処理(図18)において当選していない。従って、高確率再遊技期間が終了している。また、補助期間は発生していない。
次に、図6〜図8を参照して内部当選役がBBであるゲームにおいて使用される停止制御テーブルについて説明する。テーブル番号とは、停止制御テーブルを識別するための番号である。実施例では、“1”〜“3”のテーブル番号が設けられている。この番号は、後述の図17の処理で決定される。
「停止制御テーブル」には、各リール3L,3C,3Rの「停止操作位置」と「停止制御位置」とが示されている。「停止操作位置」は、各リール3L,3C,3Rに対応して設けられた停止ボタン7L,7C,7Rが操作されたとき、センターライン8cに位置していた図柄のコードナンバーを表わす。「停止制御位置」とは、停止操作が行われたリールが停止したとき、センターライン8cの位置に停止表示される図柄のコードナンバーを表わす。ここで、本実施例では、いわゆる「滑りコマ数」を最大“4コマ”としている。例えば、右のリール3Rの回転中において、コードナンバー“17”の“チェリー(図2の図柄96)”がセンターライン8cの位置に到達したとき、停止ボタン7Rが操作された場合、コードナンバー“21”の“赤7(図2の図柄91)”をセンターライン8cの位置に停止表示するように右のリール3Rを停止制御することができる。
図6は、内部当選役がBB、テーブル番号が“1”のゲームで使用される停止制御テーブルを示す。
図6において、左のリール3Lの「停止制御位置」は、コードナンバー“05”,“07”,“12”,“14”,“19”又は“21”のいずれかである。図2に示す図柄列において、これらに対応する図柄は、“赤7”又は“ベル”である。また、図6に示す停止制御テーブルは、センターライン8cの位置に“赤7”を最大限引き込むように構成されている。
図6において、中央のリール3Cの「停止制御位置」は、コードナンバー“05”,“06”,“11”,“17”又は“21”のいずれかである。図2に示す図柄列において、これらに対応する図柄は、“赤7”、“白7”又は“チェリー”である。また、図6に示す停止制御テーブルでは、センターライン8cの位置に“赤7”又は“白7”を最大限引き込むように構成されている。
図6において、右のリール3Rの「停止制御位置」は、コードナンバー“04”,“06”,“09”,“13”,“18”又は“21”のいずれかである。図2に示す図柄列において、これらに対応する図柄は、“赤7”、“ベル”、“チェリー”又は“Replay”である。また、図6に示す停止制御テーブルでは、センターライン8cの位置に“赤7”を最大限引き込むように構成されている。
以上のように、図6に示す停止制御テーブルが各リール3L,3C,3Rの停止制御に使用された場合には、目押しを条件として左及び中央のリール3L,3Cが停止したとき、センターライン8cに沿って“赤7−赤7”、ボトムライン8dに沿って“BAR−BAR”が並ぶ。そして、目押しを条件として右のリール3Rに表わされた“赤7”がセンターライン8cの位置に停止する。すなわち、BBの入賞成立を示す図柄組合せ“赤7−赤7−赤7”がセンターライン8cに沿って並び、BBの入賞が成立するようになっている。他方、右のリール3Rの停止制御位置には、“青7”又は“白7”を示すコードナンバー“07”又は“14”は示されていない。従って、テーブル番号として“1”が選択された場合、BBに内部当選しているとしても、“赤7−赤7−青7”、“赤7−白7−青7”又は“赤7−赤7−白7”が有効ラインに沿って並ぶことはない。つまり、センターライン8cに沿って“赤7−赤7”が並んでいるとき、右のリール3Rに表わされた“青7”又は“白7”がセンターライン8cの位置に停止するように目押しを行ったとしても、BBの入賞成立を実現することはできない。ここで、図6に示す停止制御テーブルを使用することにより“赤7−白7−赤7”がセンターライン8cに沿って並ぶことがあるが、この図柄組合せは、図3に示すようにBBの入賞成立を示すものではない。
図7は、内部当選役がBB、テーブル番号が“2”のゲームで使用される停止制御テーブルを示す。ここで、左のリール3L及び中央のリール3Cの停止操作位置に対する停止制御位置は、図6に示すものと同じである。
図7において、右のリール3Rの「停止制御位置」は、コードナンバー“04”,“07”,“09”,“13”,“18”又は“20”のいずれかである。これらに対応する図柄は、“青7”、“ベル”、“チェリー”又は“Replay”である。また、図7に示す停止制御テーブルでは、センターライン8cの位置に“青7”を最大限引き込むように構成されている。
以上のように、目押しを条件として右のリール3Rに表わされた“青7”がセンターライン8cの位置に停止する。すなわち、BBの入賞成立を示す図柄組合せ“赤7−赤7−青7”又は“赤7−白7−青7”がセンターライン8cに沿って並び、BBの入賞が成立するようになっている。他方、右のリール3Rの停止制御位置には、“赤7”又は“白7”を示すコードナンバー“14”又は“21”は示されていない。従って、テーブル番号として“2”が選択された場合、BBに内部当選しているとしても、“赤7−赤7−赤7”又は“赤7−赤7−白7”が有効ラインに沿って並ぶことはない。つまり、センターライン8cに沿って“赤7−赤7”が並んでいるとき、右のリール3Rに表わされた“赤7”又は“白7”がセンターライン8cの位置に停止するように目押しを行ったとしても、BBの入賞成立を実現することはできない。
図8は、内部当選役がBB、テーブル番号が“3”のゲームで使用される停止制御テーブルを示す。ここで、左のリール3L及び中央のリール3Cの停止操作位置に対する停止制御位置は、図6に示すものと同じである。
図8において、右のリール3Rの「停止制御位置」は、コードナンバー“04”,“06”,“09”,“13”,“14”,“18”又は“20”のいずれかである。これらに対応する図柄は、“白7”、“ベル”、“チェリー”又は“Replay”である。また、図8に示す停止制御テーブルでは、センターライン8cの位置に“白7”を最大限引き込むように構成されている。
以上のように、目押しを条件として右のリール3Rに表わされた“白7”がセンターライン8cの位置に停止する。すなわち、BBの入賞成立を示す図柄組合せ“赤7−赤7−白7”がセンターライン8cに沿って並び、BBの入賞が成立するようになっている。他方、右のリール3Rの停止制御位置には、“赤7”又は“青7”を示すコードナンバー“07”又は“21”は示されていない。従って、テーブル番号として“3”が選択された場合、BBに内部当選しているとしても、“赤7−赤7−赤7”、“赤7−赤7−青7”又は“赤7−白7−青7”が有効ラインに沿って並ぶことはない。
図9は、内部当選役がRB、テーブル番号が“1”のゲームで使用される停止制御テーブルを示す。ここで、左のリール3L及び中央のリール3Cの停止操作位置に対する停止制御位置は、図6に示すものと同じである。つまり、目押しを条件としてボトムライン8dに沿って“BAR−BAR”が並ぶ。
図9において、右のリール3Rの「停止制御位置」は、コードナンバー“01”,“04”,“09”,“13”,“16”又は“18”のいずれかである。これらに対応する図柄は、“ベル”、“チェリー”又は“Replay”である。コードナンバー“01”の“チェリー”の一つ下には、コードナンバー“21”の“赤7”が配置されている。また、図9に示す停止制御テーブルでは、ボトムライン8dの位置に“赤7”を最大限引き込むように構成されている。
以上のように、目押しを条件として右のリール3Rに表わされた“赤7”がボトムライン8dの位置に停止する。すなわち、RBの入賞成立を示す図柄組合せ“BAR−BAR−赤7”がボトムライン8dに沿って並び、RBの入賞が成立するようになっている。他方、右のリール3Rの停止制御位置が示すコードナンバーに対応する図柄の一つ下には、“青7”及び“白7”のいずれも配置されていない。従って、テーブル番号として“1”が選択された場合、RBに内部当選しているとしても、“BAR−BAR−青7”又は“BAR−BAR−白7”が有効ラインに沿って並ぶことはない。
図10は、内部当選役がRB、テーブル番号が“2”のゲームで使用される停止制御テーブルを示す。ここで、左のリール3L及び中央のリール3Cの停止操作位置に対する停止制御位置は、図6に示すものと同じである。つまり、目押しを条件としてボトムライン8dに沿って“BAR−BAR”が並ぶ。
図10において、右のリール3Rの「停止制御位置」は、コードナンバー“04”,“08”,“09”,“13”,“16”,“18”又は“20”のいずれかである。これらに対応する図柄は、“ベル”、“チェリー”又は“Replay”である。コードナンバー“08”の“Replay”の一つ下には、コードナンバー“07”の“青7”が配置されている。また、図10に示す停止制御テーブルでは、ボトムライン8dの位置に“青7”を最大限引き込むように構成されている。
以上のように、目押しを条件として右のリール3Rに表わされた“青7”がボトムライン8dの位置に停止する。すなわち、RBの入賞成立を示す図柄組合せ“BAR−BAR−青7”がボトムライン8dに沿って並び、RBの入賞が成立するようになっている。他方、右のリール3Rの停止制御位置が示すコードナンバーに対応する図柄の一つ下には、“赤7”及び“白7”のいずれも配置されていない。従って、テーブル番号として“2”が選択された場合、RBに内部当選しているとしても、“BAR−BAR−赤7”又は“BAR−BAR−白7”が有効ラインに沿って並ぶことはない。
図11は、内部当選役がRB、テーブル番号が“3”のゲームで使用される停止制御テーブルを示す。ここで、左のリール3L及び中央のリール3Cの停止操作位置に対する停止制御位置は、図6に示すものと同じである。つまり、目押しを条件としてボトムライン8dに沿って“BAR−BAR”が並ぶ。
図11において、右のリール3Rの「停止制御位置」は、コードナンバー“04”,“06”,“10”,“15”,“16”,“18”又は“20”のいずれかである。これらに対応する図柄は、“ベル”、“チェリー”又は“Replay”である。コードナンバー“15”の“ベル”の一つ下には、コードナンバー“14”の“白7”が配置されている。また、図11に示す停止制御テーブルでは、ボトムライン8dの位置に“白7”を最大限引き込むように構成されている。
以上のように、目押しを条件として右のリール3Rに表わされた“白7”がボトムライン8dの位置に停止する。すなわち、RBの入賞成立を示す図柄組合せ“BAR−BAR−白7”がボトムライン8dに沿って並び、RBの入賞が成立するようになっている。他方、右のリール3Rの停止制御位置が示すコードナンバーに対応する図柄の一つ下には、“赤7”及び“青7”のいずれも配置されていない。従って、テーブル番号として“3”が選択された場合、RBに内部当選しているとしても、“BAR−BAR−赤7”又は“BAR−BAR−青7”が有効ラインに沿って並ぶことはない。
図12は、遊技機1における遊技処理動作を制御する主制御回路71と、主制御回路71に電気的に接続する周辺装置(アクチュエータ)と、主制御回路71から送信される制御指令に基づいて液晶表示装置5、WINランプ17、及びスピーカ21L,21Rを制御する副制御回路72とを含む回路構成を示す。
主制御回路71は、回路基板上に配置されたマイクロコンピュータ30を主たる構成要素とし、これに乱数サンプリングのための回路を加えて構成されている。マイクロコンピュータ30は、予め設定されたプログラムに従って制御動作を行うCPU31と、記憶手段であるROM32及びRAM33を含む。
CPU31には、基準クロックパルスを発生するクロックパルス発生回路34及び分周器35と、サンプリングされる乱数を発生する乱数発生器36及びサンプリング回路37とが接続されている。なお、乱数サンプリングのための手段として、マイクロコンピュータ30内で、すなわちCPU31の動作プログラム上で乱数サンプリングを実行するように構成してもよい。その場合、乱数発生器36及びサンプリング回路37は省略可能であり、或いは、乱数サンプリング動作のバックアップ用として残しておくことも可能である。
マイクロコンピュータ30のROM32には、スタートレバー6を操作(スタート操作)する毎に行われる乱数サンプリングの判定に用いられる確率抽選テーブル、停止ボタンの操作に応じてリールの停止態様を決定するための停止制御テーブル、副制御回路72へ送信するための各種制御指令(コマンド)等が格納されている。このコマンドには、「デモ表示コマンド」、「内部当選役コマンド」、「全リール停止コマンド」、「入賞役コマンド」等がある。これらのコマンドについては後で説明する。
図12の回路において、マイクロコンピュータ30からの制御信号により動作が制御される主要なアクチュエータとしては、各種ランプ(1−BETランプ9a、2−BETランプ9b、最大BETランプ9c)と、各種表示部(払出表示部18、クレジット表示部19、ボーナス遊技情報表示部20)と、メダルを収納し、ホッパー駆動回路41の命令により所定枚数のメダルを払出す遊技価値付与手段としてのホッパー(払出しのための駆動部を含む)40と、リール3L,3C,3Rを回転駆動するステッピングモータ49L,49C,49Rとがある。
更に、ステッピングモータ49L,49C,49Rを駆動制御するモータ駆動回路39、ホッパー40を駆動制御するホッパー駆動回路41、各種ランプを駆動制御するランプ駆動回路45、及び各種表示部を駆動制御する表示部駆動回路48がI/Oポート38を介してCPU31の出力部に接続されている。これらの駆動回路は、それぞれCPU31から出力される駆動指令などの制御信号を受けて、各アクチュエータの動作を制御する。
また、マイクロコンピュータ30が制御指令を発生するために必要な入力信号を発生する主な入力信号発生手段としては、スタートスイッチ6S、1−BETスイッチ11、2−BETスイッチ12、最大BETスイッチ13、C/Pスイッチ14、投入メダルセンサ22S、リール停止信号回路46、リール位置検出回路50、払出完了信号回路51がある。これらも、I/Oポート38を介してCPU31に接続されている。更に、図示しない電源メインスイッチ、リセットスイッチ、及び設定用鍵型スイッチがCPU31に接続されている。これらは、一般に“6段階”設けられ、メダルの出玉率を調整するための「設定値」の選択、電源の投入等に使用される。
スタートスイッチ6Sは、スタートレバー6の操作を検出する。投入メダルセンサ22Sは、メダル投入口22に投入されたメダルを検出する。リール停止信号回路46は、各停止ボタン7L,7C,7Rの操作に応じて停止信号を発生する。リール位置検出回路50は、リール回転センサからのパルス信号を受けて各リール3L,3C,3Rの位置を検出するための信号をCPU31へ供給する。払出完了信号回路51は、メダル検出部40Sの計数値(ホッパー40から払出されたメダルの枚数)が指定された枚数データに達した時、メダル払出完了を検知するための信号を発生する。
図12の回路において、乱数発生器36は、一定の数値範囲に属する乱数を発生し、サンプリング回路37は、スタートレバー6が操作された後の適宜のタイミングで1個の乱数をサンプリングする。こうしてサンプリングされた乱数及びROM32内に格納されている確率抽選テーブルに基づいて、複数の内部当選役のいずれかが決定される。内部当選役が決定された後、「停止制御テーブル」を選択するために再び乱数のサンプリングが行われる。
リール3L,3C,3Rの回転が開始された後、ステッピングモータ49L,49C,49Rの各々に供給される駆動パルスの数が計数され、その計数値はRAM33の所定エリアに書き込まれる。リール3L,3C,3Rからは一回転毎にリセットパルスが得られ、これらのパルスはリール位置検出回路50を介してCPU31に入力される。こうして得られたリセットパルスにより、RAM33で計数されている駆動パルスの計数値が“0”にクリアされる。これにより、RAM33内には、各リール3L,3C,3Rについて一回転の範囲内における回転位置に対応した計数値が格納される。
上記のようなリール3L,3C,3Rの回転位置とリール外周面上に描かれた図柄とを対応づけるために、図柄テーブルが、ROM32内に格納されている。この図柄テーブルでは、前述したリセットパルスが発生する回転位置を基準として、各リール3L,3C,3Rの一定の回転ピッチ毎に順次付与されるコードナンバーと、それぞれのコードナンバー毎に対応して設けられた図柄を示す図柄コードとが対応づけられている。
更に、ROM32内には、入賞図柄組合せテーブルが格納されている。この入賞図柄組合せテーブルでは、入賞となる図柄の組合せと、入賞のメダル配当枚数と、その入賞を表わす入賞判定コードとが対応づけられている。上記の入賞図柄組合せテーブルは、左のリール3L,中央のリール3C,右のリール3Rの停止制御時、及び全リール停止後の入賞確認を行うときに参照される。
上記乱数サンプリングに基づく抽選処理(確率抽選処理)により内部当選した場合には、CPU31は、遊技者が停止ボタン7L,7C,7Rを操作したタイミングでリール停止信号回路46から送られる操作信号、及び選択された「停止制御テーブル」に基づいて、リール3L,3C,3Rを停止制御する信号をモータ駆動回路39に送る。
内部当選した入賞役の入賞成立を示す停止態様となれば、CPU31は、払出し指令信号をホッパー駆動回路41に供給してホッパー40から所定個数のメダルの払出しを行う。その際、メダル検出部40Sは、ホッパー40から払出されるメダルの枚数を計数し、その計数値が指定された数に達した時に、メダル払出完了信号がCPU31に入力される。これにより、CPU31は、ホッパー駆動回路41を介してホッパー40の駆動を停止し、「メダル払出処理」を終了する。
図13のブロック図は、副制御回路72の構成を示す。副制御回路72は、主制御回路71からの制御指令(コマンド)に基づいて液晶表示装置5の表示制御、WINランプ17の制御及びスピーカ21L,21Rからの音の出力制御を行う。この副制御回路72は、主制御回路71を構成する回路基板とは別の回路基板上に構成され、マイクロコンピュータ(以下「サブマイクロコンピュータ」という)73を主たる構成要素とし、液晶表示装置5の表示制御手段としての画像制御回路81、スピーカ21L,21Rにより出音される音を制御する音源IC78、及び増幅器としてのパワーアンプ79で構成されている。
サブマイクロコンピュータ73は、主制御回路71から送信された制御指令に従って制御動作を行うサブCPU74と、記憶手段としてのプログラムROM75と、ワークRAM76とを含む。副制御回路72は、クロックパルス発生回路、分周器、乱数発生器及びサンプリング回路を備えていないが、サブCPU74の動作プログラム上で乱数サンプリングを実行するように構成されている。プログラムROM75は、サブCPU74で実行する制御プログラムを格納する。ワークRAM76は、上記制御プログラムをサブCPU74で実行するときの一時記憶手段として構成される。
画像制御回路81は、画像制御CPU82、画像制御ワークRAM83、画像制御プログラムROM84、画像ROM86、ビデオRAM87及び画像制御IC88で構成される。画像制御CPU82は、サブマイクロコンピュータ73で設定されたパラメータに基き、画像制御プログラムROM84内に格納する画像制御プログラムに従って液晶表示装置5での表示内容を決定する。画像制御プログラムROM84は、液晶表示装置5での表示に関する画像制御プログラムや各種選択テーブルを格納する。画像制御ワークRAM83は、上記画像制御プログラムを画像制御CPU82で実行するときの一時記憶手段として構成される。画像制御IC88は、画像制御CPU82で決定された表示内容に応じた画像を形成し、液晶表示装置5に出力する。画像ROM86は、画像を形成するためのドットデータを格納する。ビデオRAM87は、画像制御IC88で画像を形成するときの一時記憶手段として構成される。
次に、主制御回路71のCPU31の制御動作について、図14〜図16に示すメインフローチャートを参照して説明する。
初めに、CPU31は、遊技開始時の初期化を行う(ステップ[以下、Sと表記する]1)。具体的には、RAM33の記憶内容の初期化、通信データの初期化等を行う。続いて、現在の「設定値」を示す「設定コマンド」を送信する(S2)。このコマンドは、“1”〜“6”のいずれかの値を示す。続いて、ゲーム終了時のRAM33の記憶内容を消去する(S3)。具体的には、前回のゲームに使用されたRAM33の書き込み可能エリアのデータの消去、RAM33の書き込みエリアへの次のゲームに必要なパラメータの書き込み、次のゲームのシーケンスプログラムの開始アドレスの指定等を行う。次に、前回のゲーム終了後、すなわち全リール3L,3C,3R停止後から30秒経過したか否かを判別する(S4)。この判別が“YES”であれば、副制御回路72に対し、「デモ画像」の表示を要求する「デモ表示コマンド」を送信する(S5)。
次に、CPU31は、メダルの自動投入の要求があるか、すなわち前回のゲームでリプレイに入賞したか否かを判別する(S6)。この判別が“YES”のときは、投入要求分のメダルを自動投入し(S7)、S9の処理に移る。S6の判別が“NO”のときは、投入メダルセンサ22S又はBETスイッチ11,12,13からの入力があるか否かを判別する(S8)。この判別が“YES”のときは、S9の処理に移り、“NO”のときは、S4の処理に移る。
次に、CPU31は、スタートレバー6の操作に基づくスタートスイッチ6Sからの入力があるか否かを判別する(S9)。この判別が“YES”のときは前回のゲームが開始してから4.1秒経過しているか否かを判別し(S10)、この判別が“YES”のときはS12の処理に移り、“NO”のときはS11の処理に移る。S11の処理では、「ゲーム開始待ち時間消化処理」を行う。具体的には、前回のゲームが開始してから“4.1”秒経過するまでの間、遊技者のゲームを開始する操作に基づく入力を無効にする処理を行う。
次に、CPU31は、リールの回転処理を行い(S12)、同時に抽選用の乱数を抽出し(S13)、1ゲーム監視用タイマをセットする(S14)。S13の処理で抽出した乱数は、次に説明する確率抽選処理において使用される。S14の処理の1ゲーム監視用タイマには、遊技者の停止ボタンの停止操作によらずに自動的にリールを停止させるための自動停止タイマが含まれる。
図15のS15の処理では、CPU31は、上記S13の処理において抽出した乱数値に基づいて確率抽選処理を行う。この確率抽選処理は、設定値、遊技状態に応じて確率抽選テーブル(図4)を使用し、乱数値がどの入賞役の乱数値範囲に属するか否かを判別し、内部当選役(成立フラグ)を決定するものである。続いて、「内部当選役コマンド」を副制御回路72へ送信する(S16)。例えば、「確率抽選処理」(S15)において内部当選役を「BB」と決定することにより、「BB」に内部当選したことを示す「内部当選役コマンド」を送信する。次に、リール3L,3C,3Rの停止制御に使用する停止制御テーブル選択処理を行う(S17)。停止制御テーブル選択処理については、後で図17を参照して説明する。
続いて、S17の処理で決定されたテーブル番号の情報を含む「テーブル番号コマンド」を副制御回路72へ送信し(S18)、「メイン側演出選択処理」を行う(S19)。この「メイン側演出選択処理」では、副制御回路72が直接的に制御する液晶表示装置5における演出に関連する事項を決定する。例えば、全てのリールが停止した後に、表示画面5a上で継続して行われる演出の時間(以下「演出時間」という)を決定する。続いて、CPU31は、停止ボタンが“オン”かどうかを判別する(S20)。具体的には、いずれかの停止ボタンが操作されたかどうかを判別する。この判別が“YES”のときは、S22の処理に移り、“NO”のときは、S21の処理に移る。S21の処理では、自動停止タイマの値が“0”であるか否かを判別し、この判別が“YES”のときは、S22の処理に移り、“NO”のときは、S20の処理に移る。
S22の処理では、CPU31は、滑りコマ数決定処理を行う。この処理では、停止操作位置、及び停止制御テーブルに基づいて「滑りコマ数」を決定する。ここで、「滑りコマ数」は、遊技者の遊技操作の技量を反映した指標の一例であり、停止ボタンが操作された後、リールが停止するまでの間に移動した図柄の数を示す。また、「滑りコマ数」は、停止ボタンが操作されたとき、所定の入賞ラインに位置していた図柄のコードナンバー(停止操作位置)と、実際にリールが停止したときに、その入賞ラインに停止した図柄のコードナンバー(停止制御位置)との差の絶対値により表わされる。この「滑りコマ数」は、「引き込み数」と称されることもある。続いて、滑りコマ数分、停止操作された停止ボタンに対応するリールを回転させてから停止させる(S23)。
S24の処理では、CPU31は、全てのリールが停止したかどうかを判別し、この判別が“YES”のときは、S25の処理に移り、“NO”のときは、S20の処理に移る。S25の処理では、全てのリールが停止したことを示す「全リール停止コマンド」を送信し、図16のS26の処理に移る。
図16のS26の処理では、CPU31は入賞検索を行う。入賞検索とは、表示窓4L,4C,4Rの図柄の停止態様に基づいて入賞役を識別するための入賞フラグをセットすることである。具体的には、センターライン8cに沿って並ぶ図柄のコードナンバー及び入賞判定テーブルに基づいて入賞役を識別する。続いて、入賞フラグが正常であるか否かを判別する(S27)。この判別が“NO”のときはイリーガルエラーの表示を行う(S28)。この場合、遊技は中止となる。S27の判別が“YES”のときは、遊技状態に応じてメダルのクレジット、又は払出しを行う(S29)。続いて、入賞役及びメダルの払出し枚数を示す「入賞役コマンド」を送信し(S30)、上記入賞検索においてBBの入賞が成立したか否かを判別する(S31)。続いて、後で図18を参照して説明する高確率再遊技期間抽選処理を行い(S32)、一のゲームが終了したことを示す「1ゲーム終了コマンド」を送信する(S33)。
次に、現在の遊技状態がBB中一般遊技状態又はRB遊技状態であるか否かを判別する(S34)。この判別が“YES”のときは、BB又はRBの「遊技数チェック処理」を行う(S35)。この「遊技数チェック処理」では、RB遊技状態が発生した回数、BB中一般遊技状態のゲーム回数、RB遊技状態における入賞回数、及びRB遊技状態におけるゲーム回数をチェックする。
次に、BB又はRBの終了時であるか否かを判別する(S36)。具体的には、BBの入賞が成立した後では、3回目のRB遊技状態において入賞回数が8回又はゲーム回数が12回であるか、又はBB中一般遊技状態においてゲーム回数が30回であるか否かを判別する。また、一般遊技状態でRBの入賞が成立した後では、RB遊技状態において入賞回数が8回又はゲーム回数が12回であるか否かを判別する。S36の判別が“YES”のときは、後で説明するS39の処理により通常の遊技状態である一般遊技状態へ戻ることからRAM33内の所定の領域に格納されている情報をクリアする(S37)。続いて、「BB終了コマンド」又は「RB終了コマンド」を副制御回路72へ送信する(S38)。「BB終了コマンド」は、BBの入賞成立を契機として発生したBB中一般遊技状態及びRB遊技状態により構成される状況が終了したことを示す。「RB終了コマンド」は、一般遊技状態におけるRBの入賞成立を契機として発生したRB遊技状態が終了したことを示す。
次に、遊技状態変更処理を行う(S39)。具体的には、BBの入賞が成立したとき、遊技状態をBB中一般遊技状態とする。RBの入賞が成立したとき、遊技状態をRB遊技状態とする。S36の判別が“YES”のときは、遊技状態を一般遊技状態とする。次に、現在の遊技状態の情報を含む「遊技状態コマンド」を副制御回路72へ送信する(S40)。続いて、S3の処理に移る。
次に、図17を参照して停止制御テーブル選択処理について説明する。
初めに、CPU31は、今回のゲームにおいてBB又はRB(JAC INを除く)に内部当選したか否かを判別する(S51)。この判別が“YES”のときは、“0”〜“127”の範囲から乱数を抽出する(S52)。続いて、抽出した乱数値に基づいてテーブル番号を選択し、停止制御テーブルを一つ選択する(S53)。具体的には、乱数値が“0”〜“41”の範囲に含まれるとき、テーブル番号として“1”を選択する。乱数値が“42”〜“83”の範囲に含まれるとき、テーブル番号として“2”を選択する。乱数値が“84”〜“127”の範囲に含まれるとき、テーブル番号として“3”を選択する。そして、テーブル番号及び内部当選役(BB又はRB)に基づいて図6〜図11の停止制御テーブルのいずれかを選択する(S54)。例えば、テーブル番号が“1”、内部当選役がBBであるとき、図6に示す停止制御テーブルを選択する。停止制御テーブルの選択により、BB又はRBの入賞成立を示す図柄組合せのうち、有効ラインに沿って並ぶことを許可する図柄組合せが決定される。続いて、図15のS18の処理に移る。S51の判別が“NO”のときは、内部当選役、遊技状態等に基づいて図示しない停止制御テーブルを選択し(S54)、図15のS18の処理に移る。
次に、図18を参照して高確率再遊技期間抽選処理について説明する。
初めに、CPU31は、高確率再遊技期間の抽選を行う(S61)。具体的には、“0”〜“127”の範囲から乱数を抽出する。続いて、高確率再遊技期間に当選したか否かを判別する(S62)。具体的には、抽出した乱数値が“0”〜“63”の範囲内の値であるとき、当選と判別する。S62の判別が“YES”のときは、S63の処理に移り、“NO”のときは、S65の処理に移る。
S63の処理では、高確率再遊技当選コマンドを送信する。このコマンドは、高確率再遊技期間に当選したことを示すものである。続いて、高確率再遊技状態フラグ格納領域にフラグをセットし(S64)、図16のS33の処理に移る。S65の処理では、高確率再遊技期間に当選していない(S62の判別が“NO”)ので、高確率再遊技状態フラグ格納領域のフラグをクリアし、図16のS33の処理に移る。ここで、高確率再遊技状態フラグ格納領域は、現在高確率再遊技期間であるか否かを示す情報を格納するための記憶領域である。フラグをセットするとは、所定の記憶領域に“1”を示す情報を格納することである。フラグをクリアするとは、所定の記憶領域に“0”を示す情報を格納することである。実施例では、高確率再遊技状態フラグ格納領域にフラグがセットされているとき、高確率再遊技期間であり、クリアされているとき、通常期間である。
ここで、上記高確率再遊技期間抽選処理は、BBの入賞が成立したとき(図16のS31の判別が“YES”)に行われる。BBの入賞が成立したことは、高確率再遊技期間の終了条件である。また、実施例では、BBの入賞成立時に高確率再遊技期間を発生させるか否かを決定(S62)するようにしている。すなわち、実施例では、高確率再遊技期間の終了条件が成立したときに、高確率再遊技期間を発生させるか否かの抽選を行うようにしている。そこで、高確率再遊技期間においてBBの入賞が成立したとき、高確率再遊技期間の抽選に当選しなかった場合(S62)にのみ、高確率再遊技期間を終了(S65)するようにしている。なお、BBの入賞成立時に高確率再遊技期間を発生させるか否かの抽選(S62)をしているが、この入賞成立を契機として発生するBB中一般遊技状態及びRB遊技状態では再遊技の入賞が成立することはない。従って、高確率再遊技期間の発生は、BBの入賞が成立した後、遊技状態が一般遊技状態になったとき、顕在化することとなる。
次に、副制御回路72のサブCPU74の制御動作について、図19〜図21に示すフローチャートを参照して説明する。
図19を参照してWINランプ点灯処理について説明する。
初めに、サブCPU74は、内部当選役コマンドを受信したか否かを判別する(S71)。この判別が“YES”のときは、上記コマンドに基づいてBB又はRBに内部当選したか否かを判別する(S72)。この判別が“YES”のときは、S73の処理に移り、“NO”のときは、S71の処理に移る。S73の処理では、WINランプ17を点灯させる。続いて、全リール停止コマンドを受信したか否かを判別する(S74)。この判別が“YES”のときは、WINランプ17を消灯し(S75)、S71の処理に移る。
次に、図20を参照して補助期間発生処理について説明する。
初めに、サブCPU74は、高確率再遊技コマンドを受信したか否かを判別する(S81)。この判別が“YES”のときは、補助期間作動フラグをワークRAM76内の所定の記憶領域内に格納する(S82)。続いて、S81の処理に移る。補助期間作動フラグは、現在補助期間であるか否かを識別するためのものである。このフラグがセットされているときは補助期間であり、クリアされているときは補助期間ではない。
次に、図21を参照して補助期間終了処理について説明する。
初めに、サブCPU74は、内部当選役コマンドを受信したか否かを判別する(S85)。この判別が“YES”のときは、BBに内部当選したか否かを判別する(S86)。この判別が“YES”のときは、S87の処理に移り、“NO”のときは、S85の処理に移る。S87の処理では、全リール停止コマンドを受信したか否か(一のゲームが終了したか否か)を判別する。この判別が“YES”のときは、補助期間作動フラグをクリアし(S88)、S85の処理に移る。
ここで、補助期間作動フラグは、BBに内部当選したとき、その入賞の成否に拘らずクリアされる。すなわち、BBの入賞が不成立となった場合であっても、補助期間が終了する。従って、WINランプ17が点灯し、且つ表示画面5aにBBに内部当選したことを示す情報が報知されたとき、遊技者は、緊張感を持ってリールの停止操作を行うようになる。
次に、図22を参照して補助期間作動処理について説明する。
初めに、サブCPU74は、BB又はRBに内部当選したことを示す内部当選役コマンドを受信したか否かを判別する(S91)。この判別が“YES”のときは、テーブル番号コマンドを受信したか否かを判別する(S92)。この判別が“YES”のときは、補助期間作動フラグがセットされているか否かを判別する(S93)。この判別が“YES”のときは、S94の処理に移り、“NO”のときは、S91の処理に移る。S93の処理では、テーブル番号に基づいてBB又はRBの入賞成立を示す図柄組合せのうち、有効ラインに沿って並ぶことを許可された図柄の組合せを報知する情報を表示するように画像制御回路71を制御する。例えば、内部当選役がBBであり、テーブル番号が“1”であるとき、“赤7−赤7−赤7”が有効ライン沿って並ぶことが許可されていることを示す情報を報知する。このS93の処理により、例えば図1に示すように表示画面5a上に「BBに当選 右のリールの赤7を狙え」と表示される。続いて、全リール停止コマンドを受信したか否かを判別し(S95)、この判別が“YES”のときは、上記図柄組合せの報知を終了し(S96)、S91の処理に移る。
[第2実施例]
次に、第2実施例の遊技機について説明する。第2実施例の遊技機では、第1実施例の補助期間に代えて、補助期間A及び補助期間Bが設けられる。補助期間Aでは、BB又はRBの入賞成立を示す図柄組合せのうち、有効ラインに沿って並ぶことが許可された図柄組合せのみが報知される。他方、補助期間Bでは、許可された図柄組合せの他、許可されていない図柄組合せが報知される。従って、補助期間Bでは、報知に従って「目押し」を行ったとしても、入賞成立を実現できない場合がある。第2実施例の遊技機の構造、電気回路等も、基本的に第1実施例のものと同じである。ただし、第2実施例のサブCPU74は、図20及び図22に示す処理に代えて後述の図24及び図25に示す処理を行い、図21のS88の処理では「報知用テーブルをクリア」する処理を行う。
初めに、図23を参照して報知用テーブルについて説明する。このテーブルは、後述の図25のST114の処理において使用される。報知用テーブルには、テーブル番号に対応していずれかの報知する図柄に当選することとなる乱数範囲が示されている。報知する図柄とは、右のリール3Rに表された図柄であって、右の表示窓4R内に目押しするべき図柄(有効ラインに沿って並ぶことを許可された図柄組合せを構成する図柄)である。
図23(1)は、補助期間Aにおいて使用される補助期間A報知用テーブルを示す。このテーブルでは、テーブル番号が“1”、“2”、“3”に対応して、各々“赤7”、“青7”、“白7”が報知されるようになっている。上記の図柄は、対応するテーブル番号が選択されたときに有効ラインに沿って並ぶことを許可された図柄組合せを構成する図柄である。例えば、テーブル番号が“3”であるとき、許可された図柄組合せは“赤7−赤7−白7”又は“BAR−BAR−白7”のいずれかであり、“白7”はこの組合せを構成する図柄である。従って、補助期間AにおいてBB又はRBに内部当選したとき、「目押し」を条件としてBB又はRBの入賞成立を必ず実現することができる。
図23(2)は、補助期間Bにおいて使用される補助期間B報知用テーブルを示す。このテーブルでは、テーブル番号が“1”であるとき、乱数値に応じて“赤7及び青7”又は“赤7及び白7”が報知されるようになっている。テーブル番号が“2”であるとき、“赤7及び青7”又は“青7及び白7”が報知されるようになっている。テーブル番号が“3”であるとき、“赤7及び白7”又は“青7及び白7”が報知されるようになっている。各テーブル番号に対応して報知される図柄には、当該テーブル番号が選択されたときに有効ラインに沿って並ぶことを許可された図柄組合せを構成する図柄を含む。例えば、テーブル番号が“3”であるとき、“赤7及び白7”又は“青7及び白7”のいずれにも“白7”が含まれる。補助期間BにおいてBB又はRBに内部当選したとき、“1/2”の確率でその入賞成立を実現することができる。
以上のように、補助期間Aでは、BB又はRBに内部当選し、且つその入賞が成立する確率は、「目押し」を条件として“1/120”である。補助期間Bでは、BB又はRBの入賞が成立する確率は、“1/240”である。補助期間以外の期間では、BB又はRBの入賞が成立する確率は、“1/360”である。すなわち、報知の態様を変化させることにより、BB或いはRBの入賞が成立する確率を変化させることが可能となる。例えば、BBの入賞を連続的に成立させることも可能である。
次に、図24を参照して報知用テーブル選択処理について説明する。
初めに、サブCPU74は、高確率再遊技コマンドを受信したか否かを判別する(S101)。この判別が“YES”のときは、“0”〜“127”の範囲から乱数を抽出する(S102)。続いて、補助期間Aに当選したか否かを判別する(S103)。具体的には、抽出した乱数値が“0”〜“63”の範囲内に含まれるとき、補助期間Aに当選したと判別する。なお、乱数値が“64”〜“127”の範囲内に含まれるとき、補助期間Bに当選となる。S103の判別が“YES”のときは、補助期間A報知用テーブル(図23(1))をセットする(S104)。S103の判別が“NO”のときは、補助期間B報知用テーブル(図23(2))をセットし(S105)、S101の処理に移る。ここで、補助期間A報知用テーブルがセットされているとき、補助期間Aである。補助期間B報知用テーブルがセットされているとき、補助期間Bである。後述の図25に示すように、報知用テーブルがセットされているとき、図柄が報知されるようになっている。そして、この報知用テーブルは、BBに内部当選したゲームの終了時にクリアされる(図21のS88)。すなわち、補助期間A及び補助期間Bの終了条件は、「BBに内部当選したゲームが終了したこと」である。
次に、図25を参照して補助期間作動処理について説明する。
初めに、サブCPU74は、“0”〜“127”の範囲から乱数を抽出する(S111)。次に、BB又はRBに内部当選したことを示す内部当選役コマンドを受信したか否かを判別する(S112)。この判別が“YES”のときは、テーブル番号コマンドを受信したか否かを判別する(S113)。この判別が“YES”のときは、テーブル番号、乱数値、及びセットされている報知用テーブルに基づいて図柄を報知する情報を表示するように画像制御回路71を制御する。例えば、テーブル番号が“1”、乱数値が“100”、補助期間B報知用テーブルがセットされているとき、「右のリールの赤7又は白7を狙え」と表示する。続いて、全リール停止コマンドを受信したか否かを判別し(S115)、この判別が“YES”のときは、上記図柄組合せの報知を終了し(S116)、S111の処理に移る。
[第3実施例]
次に、第3実施例の遊技機について説明する。第3実施例の遊技機では、遊技機の構造、電気回路等も、基本的に第2実施例のものと同じである。ただし、報知用テーブル選択処理(図24)において、S102及びS103と異なる処理を行う。すなわち、第2実施例では、抽出した乱数値に従って補助期間A或いは補助期間Bを発生させるか否かの決定を行うようにしているが、第3実施例では、乱数値及び設定値に基づいて決定するようにしている。
図25を参照して報知用テーブル選択テーブルについて説明する。このテーブルでは、各設定値に対応して補助期間A、及び補助期間Bとなる乱数範囲が示されている。図示のように、設定値が高くなるほど、補助期間A報知用テーブルが選択される確率が高くなるように構成されている。このように、補助期間A、或いは補助期間Bの発生と設定値を関連付けることにより、面白味のある遊技機を提供することができる。
以上、実施例について説明したが、本発明はこれに限られるものではない。
実施例では、BBの入賞成立を示す図柄組合せとして“4種類”、RBの入賞成立を示す図柄組合せとして“3種類”を採用しているが、これに限られるものではなく、任意の数の図柄組合せを採用することができる。
実施例では、BB又はRBに内部当選したとき、テーブル番号を選択し、一の図柄組合せのみを有効ラインに沿って並べることを許可するようにしているがこれに限られるものではない。例えば、二つ、或いは三つ以上の図柄組合せを有効ラインに沿って並べることを許可することもできる。
実施例では、BB又はRBの入賞成立を示す図柄組合せのうち、有効ラインに沿って並ぶことを許可する図柄組合せを決定しているが、これに限られるものではない。例えば、BB又はRBの入賞成立を示す図柄組合せが有効ラインに沿って並ぶことを許可する停止ボタン7L,7C,7Rの停止操作の順序を決定するようにしてもよい。具体的には、許可された停止順序で停止操作が行われた場合には、有効ラインに沿ってBB又はRBの入賞成立を示す図柄組合せが並ぶこととなる停止制御テーブルを使用してリールの停止制御を行う。許可された停止順序以外の順序で停止操作が行われた場合には、有効ラインに沿ってBB又はRBの入賞成立を示す図柄組合せが並ばないこととなる停止制御テーブルを使用してリールの停止制御を行う。実施例では、“3つ”の停止ボタンを備えているので、最大“6種類”の停止操作の順序を採用することができる。
更に、BB又はRBの入賞成立を示す図柄組合せのうち、有効ラインに沿って並ぶことを許可する図柄組合せ、及びBB又はRBの入賞成立を示す図柄組合せが有効ラインに沿って並ぶことを許可する停止ボタン7L,7C,7Rの停止操作の順序の両方を決定することもできる。この場合、BB又はRBに内部当選する確率を高くして情報報知の態様を変化させることにより従来にない面白味のある遊技機を提供することができる。例えば、BB又はRBの入賞成立を示す図柄組合せを“4種類”、上記停止操作の順序として“6種類”採用する。そして、BB又はRBに内部当選する確率を“1/10”とする。情報報知が全く行われない場合には、BB又はRBの入賞が成立する確率は、“1/240”となる。他方、情報報知を行った場合、BB又はRBの入賞が成立する確率は、“1/10”となる。従って、情報報知を行うことにより、複数回のBB又はRBの入賞成立を短期間に実現することが可能となる。
実施例では、補助期間の発生条件として「高確率再遊技当選コマンドを受信したこと(BBの入賞が成立し、乱数抽選に当選したこと)」、終了条件として「BBに内部当選したゲームが終了したこと」を採用しているがこれに限られるものではない。例えば、(h)乱数抽選において当選したこと、(i)所定の入賞役に内部当選したこと、又は内部当選役がなし(はずれ)であること、(j)所定の入賞役の入賞が成立したこと、(k)所定の内部当選役の入賞が成立しなかったこと、(l)遊技者にとって有利な高確率再遊技期間が発生したこと、(m)遊技者にとって有利な高確率再遊技期間が終了したことの6つの条件のいずれか一つ又は二以上の可能な組合せを含むものを発生条件或いは終了条件として採用することができる。
表1は、上記(h)〜(m)の条件の組合せのうち、所定の開始条件として採用することが可能なものを「○」、採用できないものを「×」で示す。
また、BB又はRBの入賞成立を契機として発生するBB中一般遊技状態、又はRB遊技状態が終了したことと、上記条件のうち、いずれか一又は二以上との可能な組合せを含むものを発生条件として採用することができる。
ここで、補助期間の発生条件又は終了条件として上記条件のうち、いずれか二以上の組合せを採用するとき、各条件が一のゲーム中に成立しない場合であっても、複数のゲームを通じて各条件が成立したとき、発生条件又は終了条件が成立したものとすることができる。この場合、遊技者は、複数のゲームにわたって補助期間の発生について期待することができる。
また、補助期間の発生条件或いは終了条件として、所定の時刻になったことを採用することもできる。また、補助期間の発生条件として、遊技機に電源が投入されたことを採用することもできる。また、補助期間の終了の条件として、補助期間が発生した後、所定時間(例えば、“10分”)経過したことを採用することもできる。また、補助期間を発生させるか否かを決定するための乱数抽選を一のゲーム毎、又は特定回数のゲーム毎行うようにしてもよい。更に、上記のような発生条件が成立したとき、所定回数(例えば、“50回”)のゲームからなる補助期間を発生させる回数を決定することもできる。また、上記のような発生条件が成立したとき、情報報知を行う回数を決定することもできる。例えば、情報報知を行う回数を“2回”と決定したとき、その決定がされた後のゲームにおいて、最初にBBに内部当選したとき、情報報知を行う。そして、次に内部当選したときにも情報報知を行う。その次に内部当選したとき、すなわち“3回目以降”には、情報報知を行わないようにすることもできる。また、設定値に応じて補助期間が発生する度合い、補助期間が継続するゲーム数、情報報知が行われる度合い等を変化させることもできる。
また、実施例では、BB又はRBの入賞成立を実現するために必要な情報として、BB又はRBの入賞成立を示す図柄組合せのうち、有効ラインに沿って並ぶことを許可された図柄組合せを構成する図柄(右のリール3Rに表された図柄)を採用しているがこれに限られるものではない。BB又はRBの入賞成立を実現することが可能となる情報であれば、停止順序等の任意の情報を採用することができる。
また、BB又はRBの取りこぼしが所定回数に達したとき、これらの持ち越しを行うこともできる。また、BB又はRBに内部当選した後、所定回数のゲームが終了した後、BB又はRBを内部当選役として持ち越さないようにすることもできる。
実施例では、遊技者にとって有利な状況として高確率再遊技期間を採用した場合を説明しているが、有利な状況とは、これに限られるものではなく、通常の「一般遊技状態」と比較して遊技者にとって有利な状況であればよい。例えば、基本的に遊技者のタイミングのみに基づいてリールの停止制御が行われる、すなわち停止操作位置と停止制御位置が一致することとなる状況(いわゆる「チャレンジタイム(CT)」)、「シングルボーナス」の入賞が成立しやすい状況(S・B高確率状態)、所定の入賞役に入賞しやすい状況(いわゆる「小役の集中」)であり、或いは差枚数カウンタ、高確率抽選テーブル、及び低確率抽選テーブルを備えたスロットマシンでは、「高確率抽選テーブルが使用される状況」等を採用するようにしてもよい。また、所定の小役(例えば「ベルの小役」)の入賞成立を実現するために必要な情報(例えば、入賞成立を許可された図柄組合せ或いは停止順序)の報知が行われる期間(例えば、いわゆる「スーパータイム」)を採用することもできる。
また、所定の開始条件として、特定期間中(例えば、有利な状況中)における遊技者の遊技操作の技量を反映した獲得度に基づいて補助期間等を発生させることもできる。獲得度として、例えば、遊技者に付与された遊技媒体の計数値を技に賭けられた遊技媒体の計数値により除した値、或いは遊技者に付与された遊技媒体の計数値から、遊技に賭けられた遊技媒体の計数値を減じた値を採用することもできる。また、滑りコマ数等の遊技者の技量を反映する指標に基づいて補助期間の発生等を決定することもできる。更に、液晶表示装置等を用いて遊技者に課題を提示し、その課題を解決できたか否かに基づいて補助期間の発生等を決定することもできる。例えば、課題として停止順序に対応した選択肢を有する問題を液晶表示装置に表示する。そして、正答となる選択肢に対応する停止順序で停止操作が行われた場合、補助期間等を発生させることもできる。また、スタートレバー、停止ボタン、及び液晶表示装置を利用して、種々の課題(例えば、シューティングゲーム等のゲームで特定条件を成立させること)を提示することができる。
また、実施例では、BB又はRBに内部当選したとき、その入賞成立を示す図柄組合せを決定しているが、これに限られるものではない。例えば、内部当選役として複数のBBを設け、各BBについて一の又は二以上の入賞成立を示す図柄組合せを設けるようにする。そして、内部当選したBBの入賞成立を示す図柄組合せを報知することもできる。具体的には、図4に示す確率抽選テーブルの「BB」に内部当選を示す乱数範囲を、複数のBBの各々に振り分けるようにする。
また、実施例では、報知手段として液晶表示装置を用いているが、演出用のリール、模型等の動作物(いわゆる「役物」等)、音、光、LEDドットマトリクス等を用いるようにしてもよい。なお、変動表示手段及び報知手段を一の装置により実現するようにしてもよいし、それぞれを異なる装置により実現するようにしてもよい。例えば、いわゆる「液晶パチスロ」では、液晶表示装置により変動表示手段及び報知手段を実現することができる。
更に、本実施例のようなスロットマシンの他、パチンコ遊技機等の他の遊技機にも本発明を適用できる。さらに、上述のスロットマシンでの動作を家庭用ゲーム機用として擬似的に実行するようなゲームプログラムにおいても、本発明を適用してゲームを実行することができる。その場合、ゲームプログラムを記録する記録媒体は、CD−ROM、FD(フレキシブルディスク)、その他任意の記録媒体を利用できる。
本発明の遊技機は、複数の図柄を変動表示する変動表示手段(例えば、リール3L,3C,3R)と、ゲーム毎に内部当選役を決定する内部当選役決定手段(例えば、CPU31)と、内部当選役決定手段の決定結果と遊技者の停止操作とに基づいて変動表示手段の変動表示動作を停止制御する停止制御手段(例えば、主制御回路71)とを備え、内部当選役決定手段は、増加役(例えば、BB又はRB)を内部当選役として決定したとき、その決定結果を次のゲーム以降に保持しないことを特徴とする。
本発明の具体的態様では、停止制御手段は、遊技者の停止操作のタイミング又は順序に基づいて変動表示動作を停止制御することを特徴とする。
本発明の具体的態様では、増加役の入賞成立を示す図柄組合せが複数設けられていることを特徴とする。
本発明の具体的態様では、内部当選役決定手段が増加役を内部当選役として決定したとき、上記図柄組合せのうち、所定のライン(例えば、有効ライン)に沿って並ぶことを許可する図柄組合せを一つ以上決定(例えば、停止制御テーブル選択処理(図17))する組合せ決定手段(例えば、CPU31)を備え、停止制御手段は、組合せ決定手段の決定結果(例えば、停止制御テーブル)に基づいて変動表示手段の変動表示動作を停止制御することを特徴とする。
本発明の具体的態様では、内部当選役決定手段が増加役を内部当選役として決定したとき、増加役の入賞成立を示す図柄組合せが所定のラインに沿って並ぶことを許可する停止操作の順序を決定(例えば、停止制御テーブルを決定)する停止順序決定手段(例えば、CPU31)を備え、停止制御手段は、停止順序決定手段の決定結果(例えば、停止制御テーブル)に基づいて変動表示手段の変動表示動作を停止制御することを特徴とする。
本発明の具体的態様では、内部当選役決定手段が増加役を内部当選役として決定したとき、増加役の入賞成立を実現するために必要な情報(例えば、所定のラインに沿って並ぶことを許可された図柄組合せ、或いは該組合せを構成する図柄を示す情報)を報知する報知手段を備えたことを特徴とする。
1…遊技機、2…キャビネット、2a…パネル表示部、3L,3C,3R…リール、4L,4C,4R…表示窓、5…液晶表示装置、5a…液晶表示画面、6…スタートレバー、7L,7C,7R…停止ボタン、8a…クロスダウンライン、8b…トップライン、8c…センターライン、8d…ボトムライン、8e…クロスアップライン、9a…1−BETランプ、9b…2−BETランプ、9c…最大BETランプ、10…台座部、11…1−BETスイッチ、12…2−BETスイッチ、13…最大BETスイッチ、14…C/Pスイッチ、15…メダル払出口、16…メダル受け部、17…WINランプ、18…払出表示部、19…クレジット表示部、20…ボーナス遊技情報表示部、21L,21R…スピーカ、22…メダル投入口、22S…投入メダルセンサ、23…配当表パネル、30…マイクロコンピュータ、31…CPU、32…ROM、33…RAM、34…クロックパルス発生回路、35…分周器、36…乱数発生器、37…サンプリング回路、38…I/Oポート、39…モータ駆動回路、40…ホッパー、41…ホッパー駆動回路、45…ランプ駆動回路、46…リール停止信号回路、48…表示部駆動回路、49L,49C,49R…ステッピングモータ、50…リール位置検出回路、51…払出完了信号回路、71…主制御回路、72…副制御回路、73…サブマイクロコンピュータ、74…サブCPU、75…プログラムROM、76…ワークRAM、77…INポート、78…音源IC、79…パワーアンプ、80…OUTポート、81…画像制御回路、82…画像制御CPU、83…画像制御ワークRAM、84…画像制御プログラムROM、85…INポート、86…画像ROM、87…ビデオRAM、88…画像制御IC。