JP2005032887A - マーク位置検出方法、マーク位置検出装置、露光方法及び露光装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】位置決め誤差を低減し、高精度で位置決めできるマーク検出方法及び装置を提供する。
【解決手段】本発明のマーク位置検出方法は、S3にて、1フレーム分のマークの画像を得てそれを処理することにより、このフレームについてのマーク画像データを求め、同時に、このフレームの画像取得時点におけるステージとマーク画像検出系との相対的な位置変動データを取得する。次に、S4で、マーク画像データを、ステージとマーク画像検出系との相対的な位置変動データで補正して補正位置データを取得する。そして、S5〜S7で、この補正位置データの複数フレーム分の積算値を求め、この値を用いてアライメントを行う。
【選択図】 図3
【解決手段】本発明のマーク位置検出方法は、S3にて、1フレーム分のマークの画像を得てそれを処理することにより、このフレームについてのマーク画像データを求め、同時に、このフレームの画像取得時点におけるステージとマーク画像検出系との相対的な位置変動データを取得する。次に、S4で、マーク画像データを、ステージとマーク画像検出系との相対的な位置変動データで補正して補正位置データを取得する。そして、S5〜S7で、この補正位置データの複数フレーム分の積算値を求め、この値を用いてアライメントを行う。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、基板上に形成されたマークの位置を検出する方法及び装置に関する。特には、半導体集積回路等のリソグラフィに使用される露光装置に用いられるマーク位置検出方法及び装置等に関する。
【0002】
【従来技術】
半導体集積回路においては、近年さらなる小線幅化が求められている。これに対応して、露光装置には、小線幅化と同時により高精度の重ね合わせ技術が要求されている。この重ね合わせ(アライメント)作業はマーク位置検出装置を用いて行われる。マーク位置検出装置には、一般にLSAやFIAと呼ばれる装置が使用される。LSAは、回折格子状のアライメントマークを使用し、He−Neレーザを光源として同マークを照射し、マークからの回折光及び散乱光を電気信号に変換してマーク位置を検出する装置である。FIAは、アライメントマークを光学顕微鏡を介してCCDカメラで撮像し、得られた画像を画像処理してマーク位置を検出する装置である。
【0003】
このFIAにおいては、検出用の照明光源として波長スペクトル幅がブロードで干渉性のないハロゲンランプ等を使用することにより、被アライメント基板上のマークの表面状態に左右されないマーク検出結果が得られる。そのため、マーク位置のランダムエラーが低減されるので特に有効とされている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このFIAにおいては、アライメントマークを光学系を介してCCD素子で受光し、ある周波数にそって1フレームを得ている。このとき、素子の感度にばらつきがあるため、一般的には画像フレームを複数回取得し、各フレームのデータを積算した画像データを使用することでS/Nを上げている。
【0005】
一方、被アライメント基板が載置されているステージの位置と、マーク位置検出装置の光学顕微鏡の位置はレーザ干渉計等により実測されて、その計測値から両者の相対位置変動データが求められる。フレームデータは、画像フレームを複数回取得する時間内で平均され、この平均位置変動データを用いて、上述のCCD素子から得られた画像データを補正している。しかし、画像フレームを複数回取得する時間内に、ステージや光学顕微鏡の振動やドリフトなどより位置誤差が生じた場合、この振動やドリフトの周波数や振幅によっては、平均位置変動データと、積算した画像データとが時間的に対応しないことがある。この場合は位置検出誤差が発生し、高精度のアライメントが行えなくなる。
【0006】
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであって、位置決め誤差を低減し、高精度で位置決めできるマーク検出方法及び装置を提供することを目的とする。また、このマーク位置検出方法により高精度のアライメントが可能な露光装置及び方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の問題点を解決するため、本発明のマーク位置検出方法は、 被処理物を載置して移動・位置決めされるステージ上に置かれた位置検出マークの画像を画像検出系により取得し、取得した画像を処理することにより該マークの位置を検出する方法であって、A:前記マークの画像を1フレーム得てそれを処理することにより、該フレームについての前記マークの代表位置情報(マーク位置データ)を求め、B:該フレームの画像取得時点における、前記ステージとマーク画像検出系との相対的な位置変動(ドリフト・振動)を計測し、C:前記マーク位置データを、計測された前記ステージとマーク画像検出系との相対的な位置変動で補正し、D:前記A、B、Cを再度あるいは三回以上行って、複数の補正位置データを得、それを積算する、ことを特徴とする。
【0008】
1フレーム毎にマーク画像検出系の位置とステージ位置との相対的な平均位置変動データを用いて画像データを補正することにより、ステージ位置変動を画像データにフィードバックするサイクルが短くなる。例えば、従来の方法ではフィードバックサイクルが4フレーム分の時間であったのに対して、本発明によると1フレーム分の時間となる。これにより、画像データは、同データが取得された時刻により近い時刻に得られた位置変動データを用いて補正されるため、位置誤差を低減できる。そして、この補正されたデータ積算することでS/Nの低下を補って計測精度を向上している。
【0009】
本発明のマーク位置検出装置は、 被処理物を載置して移動・位置決めされるステージ上に置かれた位置検出マークの画像を取得し、取得した画像を処理することにより該マークの位置を検出する装置であって、 前記位置検出マークの画像を検出するマーク画像検出光学系と、 該マーク画像検出光学系と前記ステージとの相対的な位置変動(ドリフト・振動)を検出する位置検出器と、 該位置検出器と前記マーク画像検出光学系で検出されたデータを処理する画像処理ユニットと、を備え、 該画像処理ユニットにおいて、A:前記マークの画像を1フレーム得てそれを処理することにより、該フレームについての前記マークの代表位置情報(マーク位置データ)を求め、B:該フレームの画像取得時点における、前記ステージとマーク画像検出系との相対的な位置変動(ドリフト・振動)を計測し、C:前記マーク位置データを、計測された前記ステージとマーク画像検出系との相対的な位置変動で補正し、D:前記A、B、Cを再度あるいは三回以上行って、複数の補正位置データを得、それを積算する、ことを特徴とする。
【0010】
本発明の露光方法は、 感応基板上に選択的にエネルギ線を照射してパターン形成する露光方法であって、 前記感応基板を載置して移動・位置決めするステージ上に置かれた位置検出マークを請求項1記載のマーク位置検出方法により検出して該感応基板の位置合わせ(アライメント)を行うことを特徴とする。
高精度のアライメントが可能になるため、安定した高解像のパターンを形成することができる。
なお、エネルギ線の種類は特に限定されず、光、紫外光、X線、電子線、イオンビーム等を適用できる。また、露光方式も特に限定されず、縮小投影式、近接塔倍転写式等を適用できる。
【0011】
本発明の露光装置は、 感応基板を載置して移動・位置決めするステージと、
前記感応基板にエネルギ線を選択的に照射する光学系と、 前記ステージ上に置かれた位置検出マークと、 該位置検出マークの画像を検出するマーク画像検出光学系と、 該マーク画像検出光学系と前記ステージとの相対的な位置変動を検出する位置検出器と、 該位置検出器と前記マーク画像検出光学系で検出されたデータを処理する画像処理ユニットと、を備え、前記画像処理ユニットにおいては、A:前記マークの画像を1フレーム得てそれを処理することにより、該フレームについての前記マークの代表位置情報(マーク位置データ)を求め、B:該フレームの画像取得時点における、前記ステージとマーク画像検出系との相対的な位置変動(ドリフト・振動)を計測し、C:前記マーク位置データを、計測された前記ステージとマーク画像検出系との相対的な位置変動で補正し、D:前記A、B、Cを再度あるいは三回以上行って、複数の補正位置データを得、それを積算する、ことを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る露光装置を模式的に示す図である。
この露光装置1は、レチクル(図示されず)に形成されたパターンを、感応基板(ウェハ)上の複数のチップに転写するステップアンドリピート方式の縮小投影装置である。レチクルには照明光が照射され、レチクルのパターンを透過した照明光は、投影光学系3によって縮小されて、レジストが塗布されたウェハ5上の所定の位置に結像する。ウェハ5はステージ7上に載置されており、ステージ7をステップアンドリピート方式で移動させることにより、レチクルのパターンがウェハ5の全面に露光される。ステージ7上のウェハ結像面には、アライメントマーク(位置検出マーク)9が設けられている。
【0013】
マーク位置検出用のFIA(マーク画像検出系)11は、投影光学系3の鏡筒の横に並んで配置されている。このためFIA11の光軸と投影光学系3の光軸とが離れたオフアクシスアライメントとなる。FIA11は、主に、顕微鏡の照明系やレンズなどからなる光学系13と、同光学系を介してアライメントマーク9の画像を撮像するCCD素子15とを含む。CCD素子15で受光された信号は光電変換されて画像処理ユニット17へ入力され、アライメントマーク9の画像データ(マーク位置データ)が得られる。
【0014】
ステージ7とFIA11の光学系13は、レーザ干渉計19によって精密に位置検出されている。各位置は画像処理ユニット17へフィードバックされ、FIA光学系13の位置とステージ7の位置との間の相対的な位置変動データが得られる。
【0015】
まず、通常の画像データと位置変動データの処理の方法を説明する。この例では、CCD素子で画像を4フレーム取得し、各フレームのデータを平均する場合について述べる。
図2は、画像データと位置変動データの処理の方法を説明するためのチャートである。
図の横軸は、CCD素子で画像を4フレーム取得した際の合計時間を示し、縦軸は、レーザ干渉計で計測される相対位置変動値を示す。図に示すような、時間内で大きく変動するプロファイルが得られたとする。
【0016】
従来の方法では、画像データを4フレーム取得する間の合計時間T0内でレーザ干渉計の計測値から得られた相対位置変動データを平均し、その平均値P0を平均位置変動データとしている。そして、4フレーム分の画像データを所定の回数積算した積算画像データを、この平均位置変動データP0で補正して、実際のマーク位置(補正位置データ)を求めている。しかし、このプロファイルのように、1サイクル(4フレーム分の時間)内に大きく位置変動している場合は平均位置変動データP0と実際のデータとの差が大きく、このデータP0を用いて補正すると、位置誤差が大きくなるおそれがある。
【0017】
本発明では、まず、1フレーム毎にレーザ干渉計で得られた位置変動を平均した平均位置変動データを求める。そして、各フレームの画像データを1フレーム毎の平均位置変動データを用いて補正する。例えば、1フレーム目T1の平均位置変動データをP1とし、この値を用いて1フレーム目の画像データを補正する。次に、同様に、2フレーム目T2の平均位置変動データをP2とし、この値を用いて2フレーム目の画像データを補正する。このように、1フレーム毎に平均位置変動データを用いて画像データを補正しており、ステージの位置変動を短いサイクル(1フレーム分の時間)でフィードバックしている。これにより、画像データは、同データが取得された時刻により近い時刻に得られた位置変動データを用いて補正されるため、位置誤差を低減できる。補正の方法については説明を省略する。
【0018】
しかし、このままではCCD素子から得られる画像データを通常の方法のように積算していないため、CCD素子の感度のばらつきにより画像データのS/Nが悪くなり、CCD素子を用いた画像処理による位置誤差は大きくなってしまう。そこで、1フレーム毎に画像データを平均位置変動データを用いて補正した補正位置データの、複数フレーム分(例えば4フレーム分)の平均を1つの補正位置データとして精度を向上させている。積算回数を4回とした場合、計測ばらつきは積算回数の平方根分の1(この例では1/2)となり、精度は倍に向上する。
【0019】
以上をまとめてフローチャートで説明する。
図3は、本発明のマーク位置検出方法のフローチャートである。この例では、4回の積算を行う場合について説明する。積算数は2回以上の任意の数とすることができる。
まず、S1において、n(フレームの順番、フレーム積算数)、D(補正位置データ)を初期化する(n=0、D=0)。そして、S2において、フレームの順番を1番目とし、S3において、CCD素子でまず1フレーム目の画像データを取得する。さらに、レーザ干渉計で1フレーム目の位置変動データを取得し、同データを1フレームの時間内で平均して1フレーム目の平均位置変動データとする。そして、S4において、画像処理ユニットで、1フレーム目の画像データを1フレーム目の平均位置変動データを用いて補正し、1フレーム目の補正位置データD1を得る。
【0020】
S5では、各フレームの補正位置データDnを積算する。そして、S6でnが所望の積算数(この例では4回)となるまで、S2〜S6を繰り返す。S6で、n=4となった場合には、S7において、4フレーム分を積算したデータ(D=D1+D2+D3+D4)を求め、このデータDを補正位置データとする。
【0021】
以上の方法によって補正位置データを求め、同データを用いてウェハのアライメントを行った後、露光装置1で露光を行う。
【0022】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、1フレーム毎にマーク画像検出系の位置とステージ位置との相対的な平均位置変動データを用いて画像データを補正することにより、ステージ位置変動をフィードバックするサイクルが短くなり、位置誤差を低減できる。このように高精度でアライメントを行うことができるため、安定した高解像のパターンを形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る露光装置を模式的に示す図である。
【図2】画像データと位置変動データの処理の方法を説明するためのチャートである。
【図3】本発明のマーク位置検出方法のフローチャートである。
【符号の説明】
1 露光装置 3 投影光学系
5 ウェハ 7 ステージ
9 アライメントマーク 11 FIA(マーク画像検出系)
13 光学系 15 CCD素子
17 画像処理ユニット 19 レーザ干渉
【発明の属する技術分野】
本発明は、基板上に形成されたマークの位置を検出する方法及び装置に関する。特には、半導体集積回路等のリソグラフィに使用される露光装置に用いられるマーク位置検出方法及び装置等に関する。
【0002】
【従来技術】
半導体集積回路においては、近年さらなる小線幅化が求められている。これに対応して、露光装置には、小線幅化と同時により高精度の重ね合わせ技術が要求されている。この重ね合わせ(アライメント)作業はマーク位置検出装置を用いて行われる。マーク位置検出装置には、一般にLSAやFIAと呼ばれる装置が使用される。LSAは、回折格子状のアライメントマークを使用し、He−Neレーザを光源として同マークを照射し、マークからの回折光及び散乱光を電気信号に変換してマーク位置を検出する装置である。FIAは、アライメントマークを光学顕微鏡を介してCCDカメラで撮像し、得られた画像を画像処理してマーク位置を検出する装置である。
【0003】
このFIAにおいては、検出用の照明光源として波長スペクトル幅がブロードで干渉性のないハロゲンランプ等を使用することにより、被アライメント基板上のマークの表面状態に左右されないマーク検出結果が得られる。そのため、マーク位置のランダムエラーが低減されるので特に有効とされている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このFIAにおいては、アライメントマークを光学系を介してCCD素子で受光し、ある周波数にそって1フレームを得ている。このとき、素子の感度にばらつきがあるため、一般的には画像フレームを複数回取得し、各フレームのデータを積算した画像データを使用することでS/Nを上げている。
【0005】
一方、被アライメント基板が載置されているステージの位置と、マーク位置検出装置の光学顕微鏡の位置はレーザ干渉計等により実測されて、その計測値から両者の相対位置変動データが求められる。フレームデータは、画像フレームを複数回取得する時間内で平均され、この平均位置変動データを用いて、上述のCCD素子から得られた画像データを補正している。しかし、画像フレームを複数回取得する時間内に、ステージや光学顕微鏡の振動やドリフトなどより位置誤差が生じた場合、この振動やドリフトの周波数や振幅によっては、平均位置変動データと、積算した画像データとが時間的に対応しないことがある。この場合は位置検出誤差が発生し、高精度のアライメントが行えなくなる。
【0006】
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであって、位置決め誤差を低減し、高精度で位置決めできるマーク検出方法及び装置を提供することを目的とする。また、このマーク位置検出方法により高精度のアライメントが可能な露光装置及び方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の問題点を解決するため、本発明のマーク位置検出方法は、 被処理物を載置して移動・位置決めされるステージ上に置かれた位置検出マークの画像を画像検出系により取得し、取得した画像を処理することにより該マークの位置を検出する方法であって、A:前記マークの画像を1フレーム得てそれを処理することにより、該フレームについての前記マークの代表位置情報(マーク位置データ)を求め、B:該フレームの画像取得時点における、前記ステージとマーク画像検出系との相対的な位置変動(ドリフト・振動)を計測し、C:前記マーク位置データを、計測された前記ステージとマーク画像検出系との相対的な位置変動で補正し、D:前記A、B、Cを再度あるいは三回以上行って、複数の補正位置データを得、それを積算する、ことを特徴とする。
【0008】
1フレーム毎にマーク画像検出系の位置とステージ位置との相対的な平均位置変動データを用いて画像データを補正することにより、ステージ位置変動を画像データにフィードバックするサイクルが短くなる。例えば、従来の方法ではフィードバックサイクルが4フレーム分の時間であったのに対して、本発明によると1フレーム分の時間となる。これにより、画像データは、同データが取得された時刻により近い時刻に得られた位置変動データを用いて補正されるため、位置誤差を低減できる。そして、この補正されたデータ積算することでS/Nの低下を補って計測精度を向上している。
【0009】
本発明のマーク位置検出装置は、 被処理物を載置して移動・位置決めされるステージ上に置かれた位置検出マークの画像を取得し、取得した画像を処理することにより該マークの位置を検出する装置であって、 前記位置検出マークの画像を検出するマーク画像検出光学系と、 該マーク画像検出光学系と前記ステージとの相対的な位置変動(ドリフト・振動)を検出する位置検出器と、 該位置検出器と前記マーク画像検出光学系で検出されたデータを処理する画像処理ユニットと、を備え、 該画像処理ユニットにおいて、A:前記マークの画像を1フレーム得てそれを処理することにより、該フレームについての前記マークの代表位置情報(マーク位置データ)を求め、B:該フレームの画像取得時点における、前記ステージとマーク画像検出系との相対的な位置変動(ドリフト・振動)を計測し、C:前記マーク位置データを、計測された前記ステージとマーク画像検出系との相対的な位置変動で補正し、D:前記A、B、Cを再度あるいは三回以上行って、複数の補正位置データを得、それを積算する、ことを特徴とする。
【0010】
本発明の露光方法は、 感応基板上に選択的にエネルギ線を照射してパターン形成する露光方法であって、 前記感応基板を載置して移動・位置決めするステージ上に置かれた位置検出マークを請求項1記載のマーク位置検出方法により検出して該感応基板の位置合わせ(アライメント)を行うことを特徴とする。
高精度のアライメントが可能になるため、安定した高解像のパターンを形成することができる。
なお、エネルギ線の種類は特に限定されず、光、紫外光、X線、電子線、イオンビーム等を適用できる。また、露光方式も特に限定されず、縮小投影式、近接塔倍転写式等を適用できる。
【0011】
本発明の露光装置は、 感応基板を載置して移動・位置決めするステージと、
前記感応基板にエネルギ線を選択的に照射する光学系と、 前記ステージ上に置かれた位置検出マークと、 該位置検出マークの画像を検出するマーク画像検出光学系と、 該マーク画像検出光学系と前記ステージとの相対的な位置変動を検出する位置検出器と、 該位置検出器と前記マーク画像検出光学系で検出されたデータを処理する画像処理ユニットと、を備え、前記画像処理ユニットにおいては、A:前記マークの画像を1フレーム得てそれを処理することにより、該フレームについての前記マークの代表位置情報(マーク位置データ)を求め、B:該フレームの画像取得時点における、前記ステージとマーク画像検出系との相対的な位置変動(ドリフト・振動)を計測し、C:前記マーク位置データを、計測された前記ステージとマーク画像検出系との相対的な位置変動で補正し、D:前記A、B、Cを再度あるいは三回以上行って、複数の補正位置データを得、それを積算する、ことを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る露光装置を模式的に示す図である。
この露光装置1は、レチクル(図示されず)に形成されたパターンを、感応基板(ウェハ)上の複数のチップに転写するステップアンドリピート方式の縮小投影装置である。レチクルには照明光が照射され、レチクルのパターンを透過した照明光は、投影光学系3によって縮小されて、レジストが塗布されたウェハ5上の所定の位置に結像する。ウェハ5はステージ7上に載置されており、ステージ7をステップアンドリピート方式で移動させることにより、レチクルのパターンがウェハ5の全面に露光される。ステージ7上のウェハ結像面には、アライメントマーク(位置検出マーク)9が設けられている。
【0013】
マーク位置検出用のFIA(マーク画像検出系)11は、投影光学系3の鏡筒の横に並んで配置されている。このためFIA11の光軸と投影光学系3の光軸とが離れたオフアクシスアライメントとなる。FIA11は、主に、顕微鏡の照明系やレンズなどからなる光学系13と、同光学系を介してアライメントマーク9の画像を撮像するCCD素子15とを含む。CCD素子15で受光された信号は光電変換されて画像処理ユニット17へ入力され、アライメントマーク9の画像データ(マーク位置データ)が得られる。
【0014】
ステージ7とFIA11の光学系13は、レーザ干渉計19によって精密に位置検出されている。各位置は画像処理ユニット17へフィードバックされ、FIA光学系13の位置とステージ7の位置との間の相対的な位置変動データが得られる。
【0015】
まず、通常の画像データと位置変動データの処理の方法を説明する。この例では、CCD素子で画像を4フレーム取得し、各フレームのデータを平均する場合について述べる。
図2は、画像データと位置変動データの処理の方法を説明するためのチャートである。
図の横軸は、CCD素子で画像を4フレーム取得した際の合計時間を示し、縦軸は、レーザ干渉計で計測される相対位置変動値を示す。図に示すような、時間内で大きく変動するプロファイルが得られたとする。
【0016】
従来の方法では、画像データを4フレーム取得する間の合計時間T0内でレーザ干渉計の計測値から得られた相対位置変動データを平均し、その平均値P0を平均位置変動データとしている。そして、4フレーム分の画像データを所定の回数積算した積算画像データを、この平均位置変動データP0で補正して、実際のマーク位置(補正位置データ)を求めている。しかし、このプロファイルのように、1サイクル(4フレーム分の時間)内に大きく位置変動している場合は平均位置変動データP0と実際のデータとの差が大きく、このデータP0を用いて補正すると、位置誤差が大きくなるおそれがある。
【0017】
本発明では、まず、1フレーム毎にレーザ干渉計で得られた位置変動を平均した平均位置変動データを求める。そして、各フレームの画像データを1フレーム毎の平均位置変動データを用いて補正する。例えば、1フレーム目T1の平均位置変動データをP1とし、この値を用いて1フレーム目の画像データを補正する。次に、同様に、2フレーム目T2の平均位置変動データをP2とし、この値を用いて2フレーム目の画像データを補正する。このように、1フレーム毎に平均位置変動データを用いて画像データを補正しており、ステージの位置変動を短いサイクル(1フレーム分の時間)でフィードバックしている。これにより、画像データは、同データが取得された時刻により近い時刻に得られた位置変動データを用いて補正されるため、位置誤差を低減できる。補正の方法については説明を省略する。
【0018】
しかし、このままではCCD素子から得られる画像データを通常の方法のように積算していないため、CCD素子の感度のばらつきにより画像データのS/Nが悪くなり、CCD素子を用いた画像処理による位置誤差は大きくなってしまう。そこで、1フレーム毎に画像データを平均位置変動データを用いて補正した補正位置データの、複数フレーム分(例えば4フレーム分)の平均を1つの補正位置データとして精度を向上させている。積算回数を4回とした場合、計測ばらつきは積算回数の平方根分の1(この例では1/2)となり、精度は倍に向上する。
【0019】
以上をまとめてフローチャートで説明する。
図3は、本発明のマーク位置検出方法のフローチャートである。この例では、4回の積算を行う場合について説明する。積算数は2回以上の任意の数とすることができる。
まず、S1において、n(フレームの順番、フレーム積算数)、D(補正位置データ)を初期化する(n=0、D=0)。そして、S2において、フレームの順番を1番目とし、S3において、CCD素子でまず1フレーム目の画像データを取得する。さらに、レーザ干渉計で1フレーム目の位置変動データを取得し、同データを1フレームの時間内で平均して1フレーム目の平均位置変動データとする。そして、S4において、画像処理ユニットで、1フレーム目の画像データを1フレーム目の平均位置変動データを用いて補正し、1フレーム目の補正位置データD1を得る。
【0020】
S5では、各フレームの補正位置データDnを積算する。そして、S6でnが所望の積算数(この例では4回)となるまで、S2〜S6を繰り返す。S6で、n=4となった場合には、S7において、4フレーム分を積算したデータ(D=D1+D2+D3+D4)を求め、このデータDを補正位置データとする。
【0021】
以上の方法によって補正位置データを求め、同データを用いてウェハのアライメントを行った後、露光装置1で露光を行う。
【0022】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、1フレーム毎にマーク画像検出系の位置とステージ位置との相対的な平均位置変動データを用いて画像データを補正することにより、ステージ位置変動をフィードバックするサイクルが短くなり、位置誤差を低減できる。このように高精度でアライメントを行うことができるため、安定した高解像のパターンを形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る露光装置を模式的に示す図である。
【図2】画像データと位置変動データの処理の方法を説明するためのチャートである。
【図3】本発明のマーク位置検出方法のフローチャートである。
【符号の説明】
1 露光装置 3 投影光学系
5 ウェハ 7 ステージ
9 アライメントマーク 11 FIA(マーク画像検出系)
13 光学系 15 CCD素子
17 画像処理ユニット 19 レーザ干渉
Claims (4)
- 被処理物を載置して移動・位置決めされるステージ上に置かれた位置検出マークの画像を画像検出系により取得し、取得した画像を処理することにより該マークの位置を検出する方法であって、
A:前記マークの画像を1フレーム得てそれを処理することにより、該フレームについての前記マークの代表位置情報(マーク位置データ)を求め、
B:該フレームの画像取得時点における、前記ステージとマーク画像検出系との相対的な位置変動(ドリフト・振動)を計測し、
C:前記マーク位置データを、計測された前記ステージとマーク画像検出系との相対的な位置変動で補正し、
D:前記A、B、Cを再度あるいは三回以上行って、複数の補正位置データを得、それを積算する、
ことを特徴とするマーク位置検出方法。 - 被処理物を載置して移動・位置決めされるステージ上に置かれた位置検出マークの画像を取得し、取得した画像を処理することにより該マークの位置を検出する装置であって、
前記位置検出マークの画像を検出するマーク画像検出光学系と、
該マーク画像検出光学系と前記ステージとの相対的な位置変動(ドリフト・振動)を検出する位置検出器と、
該位置検出器と前記マーク画像検出光学系で検出されたデータを処理する画像処理ユニットと、を備え、
該画像処理ユニットにおいて、
A:前記マークの画像を1フレーム得てそれを処理することにより、該フレームについての前記マークの代表位置情報(マーク位置データ)を求め、
B:該フレームの画像取得時点における、前記ステージとマーク画像検出系との相対的な位置変動(ドリフト・振動)を計測し、
C:前記マーク位置データを、計測された前記ステージとマーク画像検出系との相対的な位置変動で補正し、
D:前記A、B、Cを再度あるいは三回以上行って、複数の補正位置データを得、それを積算する、
ことを特徴とするマーク位置検出装置。 - 感応基板上に選択的にエネルギ線を照射してパターン形成する露光方法であって、
前記感応基板を載置して移動・位置決めするステージ上に置かれた位置検出マークを請求項1記載のマーク位置検出方法により検出して該感応基板の位置合わせ(アライメント)を行うことを特徴とする露光方法。 - 感応基板を載置して移動・位置決めするステージと、
前記感応基板にエネルギ線を選択的に照射する光学系と、
前記ステージ上に置かれた位置検出マークと、
該位置検出マークの画像を検出するマーク画像検出光学系と、
該マーク画像検出光学系と前記ステージとの相対的な位置変動を検出する位置検出器と、
該位置検出器と前記マーク画像検出光学系で検出されたデータを処理する画像処理ユニットと、
を備え、
前記画像処理ユニットにおいて、
A:前記マークの画像を1フレーム得てそれを処理することにより、該フレームについての前記マークの代表位置情報(マーク位置データ)を求め、
B:該フレームの画像取得時点における、前記ステージとマーク画像検出系との相対的な位置変動(ドリフト・振動)を計測し、
C:前記マーク位置データを、計測された前記ステージとマーク画像検出系との相対的な位置変動で補正し、
D:前記A、B、Cを再度あるいは三回以上行って、複数の補正位置データを得、それを積算する、
ことにより得られた補正位置データを用いて前記感応基板の位置合わせ(アライメント)を行うことを特徴とする露光装置。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2003194710A JP2005032887A (ja) | 2003-07-10 | 2003-07-10 | マーク位置検出方法、マーク位置検出装置、露光方法及び露光装置 |
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JP2003194710A JP2005032887A (ja) | 2003-07-10 | 2003-07-10 | マーク位置検出方法、マーク位置検出装置、露光方法及び露光装置 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2006243004A (ja) * | 2005-02-28 | 2006-09-14 | Fuji Photo Film Co Ltd | シート体位置検出方法及び装置並びにそれを用いた描画装置 |
-
2003
- 2003-07-10 JP JP2003194710A patent/JP2005032887A/ja active Pending
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