JP2005032341A - 光ディスク装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】多種類の光ディスクへの高速記録対応が可能な光ディスク装置を提供すること。
【解決手段】光電変換素子6からの電気信号をサンプルホールドする回路9と、サンプルホールド回路9の動作を制御するパルス発生回路18とを備え、パルス発生回路18は、レーザ光源5の光強度が小さいレベルから大きいレベルに変化する期間を含む、大きいレベルの同期間から続く所定期間に電気信号を前値ホールドし、それ以外の期間では電気信号をサンプルするための第1のパルスと、レーザ光源5の光強度が小さいレベル又は中間のレベルの所定期間に電気信号をサンプルするための第2のパルスとを切り替えて発生する。
【選択図】図1
【解決手段】光電変換素子6からの電気信号をサンプルホールドする回路9と、サンプルホールド回路9の動作を制御するパルス発生回路18とを備え、パルス発生回路18は、レーザ光源5の光強度が小さいレベルから大きいレベルに変化する期間を含む、大きいレベルの同期間から続く所定期間に電気信号を前値ホールドし、それ以外の期間では電気信号をサンプルするための第1のパルスと、レーザ光源5の光強度が小さいレベル又は中間のレベルの所定期間に電気信号をサンプルするための第2のパルスとを切り替えて発生する。
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、CDやDVD等の光ディスクの記録再生を行なう光ディスク装置に係り、特に、規格が異なる複数種類の光ディスクを対象とし、かつ、それらの高速記録に対応する光ディスク装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
情報データを記録する光ディスクとして、例えばCD(Compact Disc)やDVD(Digital Versatile Disc)等がある。これらの光ディスクに情報データを記録して再生する場合、ディスク上の所定のトラックに光ビームを追従させるトラックサーボ、光ビームの焦点を光ディスク上に合わせるフォーカスサーボ、及びディスクの回転速度を所定の値に保つ速度サーボ等の各種制御がなされる。
【0003】
記録時に、レーザ光源からディスクにレーザビームを照射して情報を記録すると共に、ディスクからの反射光を複数に分割された光電変換素子で電気信号に変換して取り出し、各分割された素子からの信号を演算することにより、トラックエラー信号やフォーカスエラー信号等各種サーボ信号を検出することが一般的に行なわれる。
【0004】
再生時にも、記録時と同様に各素子からの電気信号を演算することにより、トラックエラー信号やフォーカスエラー信号等のサーボエラー信号が抽出される。
【0005】
また、記録を行なうCDやDVDでは、トラック溝は半径方向に僅かに蛇行して、即ちウォブルして形成されており、ウォブルの周期の平均値がチャネルクロック信号の周期の整数倍となるように設定されている。そして、レーザビームがトラック溝をトラッキングして再生されるウォブル信号を用いてディスクモータの回転制御が行なわれる。なお、再生されるウォブル信号に各種データが含まれるようにウォブルが形成される。
【0006】
このようなディスク回転の制御のためのクロック信号や各種データを含むウォブル信号も各光電変換素子からの信号を所定の演算を行なうことによって取り出され、帯域通過フィルタ(BPF)を介して抽出される。
【0007】
記録済みのディスクから情報を再生する場合には所定の一定パワーの光をディスクに照射するが、ディスクに情報を記録するときには、高パワーと低パワーなど複数の光量に切り替えながらレーザを発光させて情報を記録する。
【0008】
記録時にサーボエラー信号やウォブル信号を検出する方法としては、所定パワー時の戻り信号をサンプルホールドして取り出し、この後、再生と同様の処理にて信号を検出する方式が一般的である。以下、この検出方式をサンプルホールド方式と称する(例えば「特許文献1」、「特許文献2」参照)。ところで、サンプルホールドを行なわずに単に演算処理することが行なわれる場合がある。その方式を平均値方式(例えば「特許文献3」参照)と称する。
【0009】
有機色素系の記録膜を持つディスクでは所定パワーは低レベルであり、その低レベルのレーザパワー部の戻り光をサンプルする方法が一般的である。また、相変化系の記録膜を持つディスクでは所定パワーは中レベル(消去レベル)であり、その中レベルのレーザパワー部の戻り光をサンプルする方法が一般的である。
【0010】
ここで、DVD系ディスクのうち、DVD+R、DVD+RWディスクではウォブル信号の周波数が情報データの周波数に近く設定されている。具体的には、データ信号のチャネルクロック周波数に対するウォブル信号周波数の関係は、CD−R/RWでは1/196、DVD−R/RW/RAMでは1/186であるのに対し、DVD+R/RWでは1/32となっている。
【0011】
ウォブル信号の周波数と情報データの周波数が近接するDVD+R/RWのようなディスクの場合、サンプルホールド方式では十分な性能の信号抽出が困難であるため、平均値方式が信号抽出に好ましいとして良く用いられる。
【0012】
【特許文献1】
特開平7−320282号公報(第6頁〜第7頁、図1〜図2)
【特許文献2】
特開2000−113454号公報(第4頁〜第8頁、図1〜図5)
【特許文献3】
特開2002−140818号公報(第3頁〜第4頁、図6)
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
近年、光ディスク装置では再生速度と同様に記録速度が急速に上がってきている。記録速度が速くなると記録に必要なレーザパワーが大きくなり、結果的に戻り光も大きくなる。このため光電変換された信号の振幅が大きくなり、回路のダイナミックレンジを越えてしまうと信号波形が飽和するようになる。
【0014】
前述の如くDVD+RやDVD+RWディスクでは平均値方式でのウォブル信号抽出が好ましいが、飽和の状態が時間と共に変化したり飽和の状態が各光電変換回路のチャネル毎に変わったりするとウォブル信号の振幅変動や不要信号の増大につながる。この結果ウォブル信号の品質劣化となる。
【0015】
また、記録速度が著しく速くなって特に大きなレーザパワーが必要になると、DVD+RやDVD+RW以外でもディスクによっては、ウォブル信号抽出に平均値方式を採用することが必要になったり、更にはサーボ信号検出にも平均値方式を採用することが必要になる場合がある。
【0016】
平均値方式でサーボ信号を抽出する場合は、サーボ検出の検出ゲインが飽和の状態に依存して変わったリ、光電変換素子からの飽和の状態がチャンネル毎に変わるとサーボ検出信号のオフセットとなる等の問題が発生する。
【0017】
以上に述べた、高速記録の場合の平均値方式による不都合を防ぐために、系のゲインを下げて信号振幅を所定の値に抑えることが必要となる。
【0018】
ところで、光ディスクは種類が多く、必要になるレーザパワーが様々であると共に戻り光の大きさも様々となるので、ゲインの大きさもそれらに応じて変えることになる。従って、単に再生信号を飽和させないようにするためには複数のゲイン切り替えを設けることも考えられるが、ゲイン切り替え回路の複雑化の問題や、複数のゲイン切り替えを光電変換回路に設けると周波数特性が劣化する等の問題が生じる。
【0019】
更に、ディスクにより、ウォブル信号抽出に平均値方式を採用し、サーボ信号検出にサンプルホールド方式を採用する場合がある。高速記録になってレーザパワーを上げても、読み出しのためのリードパワーは変わらないため、このレーザパワー部分ではゲインを下げると振幅が低下する。このためサンプルホールド処理においてS/Nが低下するという問題が発生し、高速記録になるとサンプルホールド方式と平均値方式の両立が困難になってくる。
【0020】
そのため、単にゲインを切り替えただけでは例えばサーボ信号検出に最適なサンプルホールド方式とウォブル信号検出に最適な平均値な方式の両者において適切な信号レベルを得ることは困難であった。
【0021】
本発明の目的は、多種類の光ディスクへの高速記録対応が可能な光ディスク装置を提供することである。
【0022】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記課題は、レーザビームを照射することによって光ディスクに情報を記録すると共に、記録時のレーザビームの反射光を用いてクロック信号及びデータ信号を抽出する光ディスク装置であって、反射光を検出するための複数に分割された光電変換素子と、該光電変換素子からの複数の電気信号をサンプルホールドするサンプルホールド回路と、該サンプルホールド回路の動作を制御するパルス発生回路とを備え、パルス発生回路は、レーザ光源の光強度が小さいレベルから大きいレベルに変化する期間を含む、大きいレベルの該期間から連続する第1の所定期間に複数の電気信号を前値ホールドし、第1の所定期間以外では複数の電気信号をサンプルするための第1のパルスと、レーザ光源の光強度が小さいレベル又は中間のレベルの第2の所定期間に複数の電気信号をサンプルするための第2のパルスとを切り替えて発生し、切り替えて発生した第1又は第2のパルスによりサンプルホールド回路の動作を制御する光ディスク装置によって効果的に解決することが可能である。そのような手段を採用すれば、反射光の強度が最も大きくなる期間における信号が遮断され、従ってディスク毎に系のゲインを変える必要がなくなり、多数の種類の光ディスクへの高速記録対応が可能になるからである。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る光ディスク装置を図面に示した幾つかの発明の実施の形態を参照して更に詳細に説明する。なお、図1、図4〜6及び図8〜10における同一の符号は、同一物又は類似物を表示するものとする。
【0024】
図1は本発明による光ディスク装置の第1の実施形態を示す構成図、図2は図1の各部の信号波形を示す動作説明図である。
【0025】
図1において、1は光ディスク、2はディスクモータ、3はレーザビームを光ディスク1上で絞り込む対物レンズ、4はレーザビームの方向を定めるためのプリズム、5はレーザ光源、6は光ディスク1からの反射光ビームを電流に変換する光電変換素子、7は光電変換素子6に照射される光ビーム、8は光電変換素子6の出力電流を電圧に変換するI−V変換回路、9はI−V変換回路の出力電圧をサンプルホールドするサンプルホールド回路、10はサーボエラー検出回路、11はサーボ信号処理回路、12はウォブル信号検出回路、13はウォブル信号処理回路、14はレーザドライバ回路、15は記録ストラテジ回路、16はエンコーダ回路、17はデータ情報入力端子、18はパルス発生回路、19は制御端子である。
【0026】
続いて、図1を用いて信号の流れに沿って本実施形態の動作を説明する。記録情報は、入力端子17からエンコーダ回路16に供給され、記録に最適なようにデータの変調がなされる(例えば、CDでは8−14変調、DVDでは8−16変調)。
【0027】
変調された信号は、記録ストラテジ回路15で各種光ディスク媒体への記録に適した信号波形データに変換される。記録ストラテジ回路15の信号に基づきレーザドライバ回路14がレーザ光源5を発光させる信号を生成し、レーザ光源5を所定のパワーで発光させる。
【0028】
レーザ光源5からの光ビームのうちプリズム4で反射された成分は、対物レンズ3で光ビームが絞り込まれ、ディスクモータ2により回転駆動される光ディスク1に照射される。このレーザビームにより情報が光ディスク1上に記録される。
【0029】
光ディスク1に照射された光ビームは、ディスクに情報を記録すると共にディスクから反射され、この反射光は対物レンズ3、プリズム4を通り光電変換素子6上に光スポット7として照射される。
【0030】
光電変換素子6は複数に6aから6dの4つの領域に分割されており、各領域に照射された光信号が電気信号(電流)に変換される。各領域からの電気信号は電流を電圧に変換するI−V変換回路8で電圧に変換され、4個の信号が端子(a),(b),(c),(d)に出力される。
【0031】
I−V変換回路8のゲインは、制御端子19の電圧に応じて、記録時にはゲインを低下するように、再生時にはゲインが高くなるように切り替えられ、それぞれのモードに応じて最適なゲインが設定される。
【0032】
I−V変換回路8出力の端子(a)〜(d)における4信号は、各信号をサンプルホールド処理するサンプルホールド回路9を介してサーボエラー信号検出回路10とウォブル信号検出回路12に供給される。
【0033】
ここで、サンプルホールド回路9が有する信号毎のサンプルホールド回路単位を図3に示す。サンプルホールド回路単位に入力された信号はバッファBF1及び抵抗Rを介してスイッチSWに供給される。スイッチSWはサンプル時にオンし、入力された信号が抵抗Rを介して容量Cにチャージされる。ホールド時にはスイッチSWがオフとなり、容量Cにチャージされた電圧が保持される。容量Cにチャージされた電圧はバッファBF2を介して出力される。容量Cにホールドされる電圧の値は、スイッチSWがオフになる直前の入力信号の値であり、このことから、サンプルホールドを前値ホールドと云うことができる。
【0034】
また、後で詳述する本発明による平均値処理では、スイッチSWがオフであるホールドの期間に比べて長い期間スイッチSWは閉じたままとなる。また、従来の平均値処理では、スイッチSWはオフになることなく閉じたままとなる。このスイッチSWを閉じたままにすることも、本明細書では、サンプルすると称することとする。この場合、抵抗Rと容量Cがローパスフィルタを構成するため、ウォブル信号やサーボ信号に重畳する不要な高周波信号が抵抗Rと容量Cによって抑圧される。なお、抵抗Rと容量Cは、サンプルホールド動作のときは、折り返しノイズを抑圧する効果を持つ。
【0035】
次に、サーボエラー信号検出回路10では、入力された4信号に対して所定の演算が行なわれ、トラックエラー信号(TE)とフォーカスエラー信号(FE)が生成される。上記エラー信号を用いてサーボ信号処理回路11では正確にトラックをトレースするための駆動信号と正確にフォーカスを合わせるための駆動信号が出力され、上記信号を用いてサーボ制御がなされる。なお、光ビームをトラック方向やフォーカス方向に動かす素子については図示を省略した。
【0036】
ウォブル信号検出回路12は、所定の演算を行なってウォブル信号を抽出し、抽出したウォブル信号からキャリア信号や変調信号を分離して取り出し、これら信号をウォブル信号処理回路13に供給する。キャリア信号や変調信号は、ウォブル信号処理回路13において、回転制御に用いるクロック信号や、抽出されたウォブル信号に含まれるアドレス情報などの各種情報が復調データ信号として出力され、各部の制御に使われる。
【0037】
図4にサーボエラー検出回路10の構成例を、図5にウォブル信号検出回路12の構成例を示す。図4において、光電変換素子6の各出力からサンプルホールド回路9を経た4信号をA,B,C,Dとすると、トラックエラー検出については、加算回路30で加算された(A+D)と加算回路31で加算された(B+C)が減算回路34で減算され、{(A+D)−(B+C)}の演算処理でトラックエラー信号が取り出される。この信号は、オフセット調整回路35で電気的なオフセットが調整され、ゲイン調整回路36で適当なゲインに設定された後、帯域制限用のローパスフィルタLPF37を介してトラックエラー信号TEとして出力される。
【0038】
一方、フォーカスエラー検出については、加算回路32で加算された(A+C)と加算回路33で加算された(B+D)が減算回路38で減算され、{(A+C)−(B+D)}の演算処理でフォーカスエラー信号が取り出される。この信号は、オフセット調整回路39で電気的なオフセットが調整され、ゲイン調整回路40で適当なゲインに設定された後、帯域制限用のローパスフィルタLPF41を介してフォーカスエラー信号FEとして出力される。
【0039】
図5に示したウォブルエラー検出回路では、トラックエラー信号検出と同様に、加算回路42で加算された(A+D)と加算回路43で加算された(B+C)が減算回路44で減算され、{(A+D)−(B+C)}の演算処理でウォブル信号が取り出される。このウォブル信号は、ゲイン調整回路45で適当なゲインに設定された後、2系統のフィルタ処理回路に供給される。
【0040】
BPF46はウォブル信号からキャリア信号を抽出するための帯域通過フィルタであり、抽出されたキャリア信号はコンパレータ(COMP)47で波形整形されて出力される。この信号は後段のウォブル信号処理回路に供給され、ディスクの回転基準となるクロック信号生成や、変調されているウォブル信号から各種のデータ信号(CDではATIPと呼ばれるアドレス情報など)を復調するために用いられる。
【0041】
BPF48は、DVD+RやDVD+RWディスクのウォブル信号に含まれる位相変調された情報を抽出するための帯域通過フィルタである。上記ディスクでは、後段のウォブル信号処理回路13において、抽出されたキャリア信号とこの変調信号を用いてウォブル信号に含まれるデータ信号を検出すると共にクロック信号を生成する。
【0042】
次に、記録時の各部波形を図2を用いて詳しく説明する。図2(ア)はレーザの発光波形、図2(イ)は光ディスクから反射される戻り光波形、図2(ウ)及び図2(エ)はサンプルホールド回路9に入力される、即ち図3のスイッチSWに与えられるパルス発生回路18からのサンプル・ホールド制御信号(サンプルパルス)の波形である。
【0043】
図2(ア)のレーザ発光波形は、スペース部では低パワーであり、情報が記録されるマーク部では高パワーとなる。スペース部とマーク部は交互に発生し、データの長さに応じてそれぞれの時間が変わる。この例では、説明を解りやすくするためにCD−Rで使用される比較的簡単な矩形波としている。
【0044】
図2(イ)の戻り光波形は、低パワーから高パワーに変化した瞬間は記録マークが形成されないため、この部分ではレーザパワーの値に比例した電圧が発生し、マークが形成されるにつれディスクの反射率が低下するため電圧も徐々に低下し所定の値に整定する波形となる。一般に記録速度が上がると記録に必要なレーザパワーも大きくなるため、戻り光波形のピーク振幅が大きくなる。
【0045】
図2(ウ)は従来から一般に使用されるサンプルホールド方式(S/H方式)のサンプルパルスを示しており、スペース部の後半でHi(高)電圧となりこの期間で戻り光をサンプルし、これ以外のLo(低)電圧ではLoになる直前の信号がホールドされ、前値ホールドとなる。
【0046】
図2(エ)はスペース部からマーク部への切り替わり部付近のみLo電圧となるサンプルホールド制御信号であり、戻り光波形のスペース後半部の電圧がホールドされ、このホールドはマーク部前半の高電圧部に及ぶ。従って、電圧が大きくなり飽和した部分や飽和の恐れのある部分がスペース部の電圧で置き換えられることになる。
【0047】
DVD+RやDVD+RWディスクのウォブル信号のように、サンプルホールドによる処理が困難な場合には、本発明では図2(エ)で示した信号によるサンプルホールド処理を行なうことにより、飽和によるオフセットの発生を防いだ平均値処理が可能となる。
【0048】
なお、DVD+RやDVD+RW以外のディスクの場合には、ウォブル信号の周波数と情報データの周波数が比較的離れているので、図2(ウ)で示した信号によるサンプルホールド処理によるウォブル信号検出が可能である。しかし、DVD+RやDVD+RW以外のディスクでも、更に高速記録になってウォブル信号のサンプルが十分に行なえなくなる場合があり、その場合にはウォブル信号検出はウォブル信号検出図2(エ)の信号を用いた平均値処理に切り替えられる。
【0049】
図2(ウ)に示す通常のサンプルホールド方式のサンプルホールドパルスは、信号抽出に支障の無い範囲で、長短あるスペース期間のうち、長い時間のスペース期間のみをサンプルする信号でもよいが、図2(エ)に示す飽和対策用のサンプルホールドパルスは、全てのマーク信号の立ち上がりエッジをホールドして遮断する信号とすることが望ましい。
【0050】
以上に述べたように、光ディスクの種類や記録レーザパワーの大きさに応じてパルス発生回路18が図2(ウ)又は図2(エ)に示したサンプルパルスを選択的に出力する。そして、高速記録に対応して図2(エ)の平均値処理を選択した場合には、飽和した部分や飽和の恐れのある部分が遮断されるので、系のゲインを落とす必要がなくなり、従って光ディスクの種類に応じて系のゲインを変える必要がなくなり、多くの種類のディスクへの高速記録が可能となる。
【0051】
図6は本発明による第2の実施形態を示す回路構成図である。サンプルホールド回路より前の構成は図1と同じであるので、記述を省略した。
【0052】
図6において、図1に示した光電変換素子6の4分割された各素子6a〜6dからの4信号が端子(a)〜(d)を経てサーボ信号用サンプルホールド回路20とウォブル信号用サンプルホールド回路21に供給される。パルス発生回路22からサーボ信号用サンプルホールド回路20にサーボ信号用サンプルホールドパルスとウォブル信号用サンプルホールド回路21にウォブル信号用サンプルホールドパルスがそれぞれ供給される。サーボ用サンプルホールド回路20の出力はサーボエラー信号検出回路10に供給され、ウォブル用サンプルホールド回路21の出力はウォブル信号検出回路12に供給される。
【0053】
図1の構成との相違は、サーボ信号とウォブル信号のサンプルホールド処理を独立に設定できるように構成されている点にあり、それぞれを平均値或いはサンプルホールドで動作させることができる。例えば、ウォブル信号のサンプルホールド処理が困難なDVD+RやDVD+RWディスクにおいて、ウォブル信号を平均値方式で検出し、サーボ信号をサンプルホールド方式で検出することが可能である。平均値方式のウォブル信号には図7(ケ)に示すサンプルホールドパルスが用いられ、またサンプルホールド方式のサーボ信号には図7(ク)に示すサンプルホールドパルスが用いられる。なお、図7(カ)及び図7(キ)は、それぞれ図2(ア)及び図2(イ)に示したのと同様のレーザの発光波形及び光ディスクから反射される戻り光波形である。
【0054】
このような処理を行なうことにより、飽和の影響を避けながらウォブル信号を検出することが可能になると共に、ゲインを落とさずに比較的良好なS/Nを保ってサーボ信号を検出することが可能となる。なお、ディスクの種類によってはウォブル信号にサンプルホールド方式を用い、サーボ信号に平均値方式を用いて信号処理を逆にすることも可能であり、更に当然ながら両者とも同じ処理方式とすることも可能であり、多くの種類への高速記録に対し最適なサーボ信号検出と最適なウォブル信号検出の両立が可能となる。
【0055】
図1及び図6の実施例ではサンプルホールド回路を光電変換素子の各出力端子(a)〜(d)に設けたが必ずしもこの構成に限られるものではない。例えばサーボエラー検出回路の各加算回路の出力に設けてもよく、減算回路の出力に設けても良い。但し、そのような構成では、サンプルホールド回路までの伝送周波数特性を広帯域にし、飽和した部分の信号波形がなまることなく伝送されることが望ましい。
【0056】
図8及び図9は、そのようにサンプルホールド回路を減算回路の出力に設けた第3の実施形態のそれぞれサーボエラー信号検出回路10a及びウォブル信号検出回路12aを示す回路構成図である。
【0057】
図8において、図1に示したI−V変換回路8出力の端子(a)〜(d)の信号A〜Dがサーボエラー検出回路10aに入力され、トラックエラー検出演算結果が出力される減算回路34の後段にサンプルホールド回路50が配置されている。また、フォーカスエラー検出演算結果が出力される減算回路38の後段にサンプルホールド回路51が配置されている。サンプルホールド回路50、51には端子52からサンプルホールド制御パルスが供給される。サンプルホールド回路50、51の後段は図4に示した構成と同じである。
【0058】
図9において、図8と同様にI−V変換回路出力の端子(a)〜(d)の信号A〜Dがウォブル信号検出回路12aに入力され、ウォブル信号抽出演算結果が出力される減算回路44の出力にサンプルホールド回路53が配置されており、その他の構成は図5に示した構成と同じである。サンプルホールド回路53には端子54からサンプルホールド制御パルスが供給される。
【0059】
図8及び図9のサンプルホールド回路50、51及び53は、図1に示したサンプルホールド回路9或いは図6に示したサンプルホールド回路20,21と同様の動作を行なう。
【0060】
図8及び図9の回路において、サンプルホールド回路までの伝送周波数特性を広帯域化することによって飽和した部分の信号波形をなまることなく伝送するので、図1や図6と同様の飽和対策のサンプルホールド動作や通常のサンプルホールド動作を少ないサンプルホールド回路で行なうことができる。
【0061】
本発明の第4の実施形態を図10を用いて説明する。図1、図4及び図6を用いて説明したトラックサーボ方式はいわゆるプッシュプル方式と呼ばれる構成であるが、図10に示した本実施形態は差動プッシュプル方式と呼ばれる構成である。差動プッシュプル方式では、メインプッシュプル信号とサブプッシュプル信号とを減算する処理が行なわれる。通常のプッシュプル方式では、対物レンズが移動したときにオフセットが発生しやすいが、差動プッシュプル方式では、メインプッシュプル信号とサブプッシュプル信号を減算することによりこのオフセット発生が抑圧される。
【0062】
差動プッシュプル方式では、ディスク上でメインとなる光スポット7に対して、光ビームの進行方向及びディスクの半径方向に僅かにずらして2個のサブとなる光スポット77,87が配置され、それぞれの光ビームに対して光電変換素子76,86が設けられる。光電変換素子76は6e及び6fの2個の領域に分割され、光電変換素子86は6g及び6hの2個の領域に分割されている。各領域に照射された光信号が電流である電気信号に変換される。各領域からの電気信号は電流を電圧に変換するI−V変換回路98で電圧に変換され、4個の信号が端子(e),(f),(g),(h)に出力される。
【0063】
I−V変換回路98のゲインは、制御端子99の電圧に応じて、記録時にはゲインを低下するように、再生時にはゲインが高くなるように切り替えられ、それぞれのモードに応じて最適なゲインが設定される。
【0064】
図10における60,61はメイン及びサブ信号用のサンプルホールド回路、62はサンプルパルス発生回路、63はトラックエラー信号検出回路であり、サーボエラー信号検出回路のうちトラックエラー信号検出のみが記載されている。
【0065】
I−V変換回路8を経た光電変換素子6からのメインとなる4信号が端子(a)〜(d)に出力され、上記したように、I−V変換回路98を経た光電変換素子76,86からのサブとなる4信号が端子(e)〜(h)に出力される。
【0066】
本実施形態では、図4で説明したメインプッシュプル信号の処理に対し、サブプッシュプル信号の演算処理とメインプッシュプル信号とサブプッシュプル信号の減算回路69が追加されている。
【0067】
サブプッシュプル信号の演算はメインプッシュプルと同じ演算処理であり、加算回路64で加算された(E+H)と加算回路65で加算された(F+G)が減算回路66で減算され、{(E+H)−(F+G)}の演算処理でサブ信号のトラックエラー信号が取り出される。この信号は、オフセット調整回路67で電気的なオフセットが調整され、ゲイン調整回路68でメイン信号と同じ振幅になるようにゲイン設定された後減算回路69でメインプッシュプル信号との減算が行なわれる。
【0068】
一般的にサブ信号はメイン信号に比較して信号レベルが小さいので飽和の恐れは少ない。このため、飽和がない場合にはサブ信号に対しては飽和対策は不要であるが、メイン信号のみ飽和対策のサンプルホールド処理を行なって平均値検出を行なうと、結果的にメイン信号レベルが小さくなり、メインとサブの信号比率が変わる結果となる。
【0069】
図10に示した本実施形態では、メイン信号とサブ信号とを同じパルスを用いてサンプルホールド処理するので、信号比率が変わることが無く、差動プッシュプル方式でも安定なエラー信号の検出が可能である。
【0070】
【発明の効果】
本発明によれば、光ディスクへの記録動作時において、ウォブル信号やサーボエラー信号の検出を安定に行なうことができる。また、系のゲインを落とさずに済むので平均値方式のみならず通常のサンプルホールド処理が可能となり、サーボ信号検出とウォブル信号検出のそれぞれに最適な検出方式を設定することができる。これにより、各種の光ディスクへの高速記録対応が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光ディスク装置の第1の発明の実施の形態を説明するための構成図。
【図2】第1の実施形態の各部の信号波形を説明するための図。
【図3】サンプルホールド回路の例を説明するための回路構成図。
【図4】サーボエラー信号検出回路の例を説明するための回路構成図。
【図5】ウォブル信号検出回路の例を説明するための回路構成図。
【図6】本発明の第2の実施形態を説明するための回路構成図。
【図7】第2の実施形態の各部の信号波形を説明するための図。
【図8】本発明の第3の実施形態におけるサーボエラー信号検出回路を説明するための回路構成図。
【図9】本発明の第3の実施形態におけるウォブル信号検出回路を説明するための回路構成図。
【図10】本発明の第4の実施形態を説明するための回路構成図。
【符号の説明】
1…光ディスク、5…レーザ光源、6…光電変換素子、8…I−V変換回路、9,20,21,50,51,53,60,61…サンプルホールド回路、10…サーボエラー信号検出回路、11…サーボ信号処理回路、12…ウォブル信号検出回路、13…ウォブル信号処理回路、18…パルス発生回路。
【発明の属する技術分野】
本発明は、CDやDVD等の光ディスクの記録再生を行なう光ディスク装置に係り、特に、規格が異なる複数種類の光ディスクを対象とし、かつ、それらの高速記録に対応する光ディスク装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
情報データを記録する光ディスクとして、例えばCD(Compact Disc)やDVD(Digital Versatile Disc)等がある。これらの光ディスクに情報データを記録して再生する場合、ディスク上の所定のトラックに光ビームを追従させるトラックサーボ、光ビームの焦点を光ディスク上に合わせるフォーカスサーボ、及びディスクの回転速度を所定の値に保つ速度サーボ等の各種制御がなされる。
【0003】
記録時に、レーザ光源からディスクにレーザビームを照射して情報を記録すると共に、ディスクからの反射光を複数に分割された光電変換素子で電気信号に変換して取り出し、各分割された素子からの信号を演算することにより、トラックエラー信号やフォーカスエラー信号等各種サーボ信号を検出することが一般的に行なわれる。
【0004】
再生時にも、記録時と同様に各素子からの電気信号を演算することにより、トラックエラー信号やフォーカスエラー信号等のサーボエラー信号が抽出される。
【0005】
また、記録を行なうCDやDVDでは、トラック溝は半径方向に僅かに蛇行して、即ちウォブルして形成されており、ウォブルの周期の平均値がチャネルクロック信号の周期の整数倍となるように設定されている。そして、レーザビームがトラック溝をトラッキングして再生されるウォブル信号を用いてディスクモータの回転制御が行なわれる。なお、再生されるウォブル信号に各種データが含まれるようにウォブルが形成される。
【0006】
このようなディスク回転の制御のためのクロック信号や各種データを含むウォブル信号も各光電変換素子からの信号を所定の演算を行なうことによって取り出され、帯域通過フィルタ(BPF)を介して抽出される。
【0007】
記録済みのディスクから情報を再生する場合には所定の一定パワーの光をディスクに照射するが、ディスクに情報を記録するときには、高パワーと低パワーなど複数の光量に切り替えながらレーザを発光させて情報を記録する。
【0008】
記録時にサーボエラー信号やウォブル信号を検出する方法としては、所定パワー時の戻り信号をサンプルホールドして取り出し、この後、再生と同様の処理にて信号を検出する方式が一般的である。以下、この検出方式をサンプルホールド方式と称する(例えば「特許文献1」、「特許文献2」参照)。ところで、サンプルホールドを行なわずに単に演算処理することが行なわれる場合がある。その方式を平均値方式(例えば「特許文献3」参照)と称する。
【0009】
有機色素系の記録膜を持つディスクでは所定パワーは低レベルであり、その低レベルのレーザパワー部の戻り光をサンプルする方法が一般的である。また、相変化系の記録膜を持つディスクでは所定パワーは中レベル(消去レベル)であり、その中レベルのレーザパワー部の戻り光をサンプルする方法が一般的である。
【0010】
ここで、DVD系ディスクのうち、DVD+R、DVD+RWディスクではウォブル信号の周波数が情報データの周波数に近く設定されている。具体的には、データ信号のチャネルクロック周波数に対するウォブル信号周波数の関係は、CD−R/RWでは1/196、DVD−R/RW/RAMでは1/186であるのに対し、DVD+R/RWでは1/32となっている。
【0011】
ウォブル信号の周波数と情報データの周波数が近接するDVD+R/RWのようなディスクの場合、サンプルホールド方式では十分な性能の信号抽出が困難であるため、平均値方式が信号抽出に好ましいとして良く用いられる。
【0012】
【特許文献1】
特開平7−320282号公報(第6頁〜第7頁、図1〜図2)
【特許文献2】
特開2000−113454号公報(第4頁〜第8頁、図1〜図5)
【特許文献3】
特開2002−140818号公報(第3頁〜第4頁、図6)
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
近年、光ディスク装置では再生速度と同様に記録速度が急速に上がってきている。記録速度が速くなると記録に必要なレーザパワーが大きくなり、結果的に戻り光も大きくなる。このため光電変換された信号の振幅が大きくなり、回路のダイナミックレンジを越えてしまうと信号波形が飽和するようになる。
【0014】
前述の如くDVD+RやDVD+RWディスクでは平均値方式でのウォブル信号抽出が好ましいが、飽和の状態が時間と共に変化したり飽和の状態が各光電変換回路のチャネル毎に変わったりするとウォブル信号の振幅変動や不要信号の増大につながる。この結果ウォブル信号の品質劣化となる。
【0015】
また、記録速度が著しく速くなって特に大きなレーザパワーが必要になると、DVD+RやDVD+RW以外でもディスクによっては、ウォブル信号抽出に平均値方式を採用することが必要になったり、更にはサーボ信号検出にも平均値方式を採用することが必要になる場合がある。
【0016】
平均値方式でサーボ信号を抽出する場合は、サーボ検出の検出ゲインが飽和の状態に依存して変わったリ、光電変換素子からの飽和の状態がチャンネル毎に変わるとサーボ検出信号のオフセットとなる等の問題が発生する。
【0017】
以上に述べた、高速記録の場合の平均値方式による不都合を防ぐために、系のゲインを下げて信号振幅を所定の値に抑えることが必要となる。
【0018】
ところで、光ディスクは種類が多く、必要になるレーザパワーが様々であると共に戻り光の大きさも様々となるので、ゲインの大きさもそれらに応じて変えることになる。従って、単に再生信号を飽和させないようにするためには複数のゲイン切り替えを設けることも考えられるが、ゲイン切り替え回路の複雑化の問題や、複数のゲイン切り替えを光電変換回路に設けると周波数特性が劣化する等の問題が生じる。
【0019】
更に、ディスクにより、ウォブル信号抽出に平均値方式を採用し、サーボ信号検出にサンプルホールド方式を採用する場合がある。高速記録になってレーザパワーを上げても、読み出しのためのリードパワーは変わらないため、このレーザパワー部分ではゲインを下げると振幅が低下する。このためサンプルホールド処理においてS/Nが低下するという問題が発生し、高速記録になるとサンプルホールド方式と平均値方式の両立が困難になってくる。
【0020】
そのため、単にゲインを切り替えただけでは例えばサーボ信号検出に最適なサンプルホールド方式とウォブル信号検出に最適な平均値な方式の両者において適切な信号レベルを得ることは困難であった。
【0021】
本発明の目的は、多種類の光ディスクへの高速記録対応が可能な光ディスク装置を提供することである。
【0022】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記課題は、レーザビームを照射することによって光ディスクに情報を記録すると共に、記録時のレーザビームの反射光を用いてクロック信号及びデータ信号を抽出する光ディスク装置であって、反射光を検出するための複数に分割された光電変換素子と、該光電変換素子からの複数の電気信号をサンプルホールドするサンプルホールド回路と、該サンプルホールド回路の動作を制御するパルス発生回路とを備え、パルス発生回路は、レーザ光源の光強度が小さいレベルから大きいレベルに変化する期間を含む、大きいレベルの該期間から連続する第1の所定期間に複数の電気信号を前値ホールドし、第1の所定期間以外では複数の電気信号をサンプルするための第1のパルスと、レーザ光源の光強度が小さいレベル又は中間のレベルの第2の所定期間に複数の電気信号をサンプルするための第2のパルスとを切り替えて発生し、切り替えて発生した第1又は第2のパルスによりサンプルホールド回路の動作を制御する光ディスク装置によって効果的に解決することが可能である。そのような手段を採用すれば、反射光の強度が最も大きくなる期間における信号が遮断され、従ってディスク毎に系のゲインを変える必要がなくなり、多数の種類の光ディスクへの高速記録対応が可能になるからである。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る光ディスク装置を図面に示した幾つかの発明の実施の形態を参照して更に詳細に説明する。なお、図1、図4〜6及び図8〜10における同一の符号は、同一物又は類似物を表示するものとする。
【0024】
図1は本発明による光ディスク装置の第1の実施形態を示す構成図、図2は図1の各部の信号波形を示す動作説明図である。
【0025】
図1において、1は光ディスク、2はディスクモータ、3はレーザビームを光ディスク1上で絞り込む対物レンズ、4はレーザビームの方向を定めるためのプリズム、5はレーザ光源、6は光ディスク1からの反射光ビームを電流に変換する光電変換素子、7は光電変換素子6に照射される光ビーム、8は光電変換素子6の出力電流を電圧に変換するI−V変換回路、9はI−V変換回路の出力電圧をサンプルホールドするサンプルホールド回路、10はサーボエラー検出回路、11はサーボ信号処理回路、12はウォブル信号検出回路、13はウォブル信号処理回路、14はレーザドライバ回路、15は記録ストラテジ回路、16はエンコーダ回路、17はデータ情報入力端子、18はパルス発生回路、19は制御端子である。
【0026】
続いて、図1を用いて信号の流れに沿って本実施形態の動作を説明する。記録情報は、入力端子17からエンコーダ回路16に供給され、記録に最適なようにデータの変調がなされる(例えば、CDでは8−14変調、DVDでは8−16変調)。
【0027】
変調された信号は、記録ストラテジ回路15で各種光ディスク媒体への記録に適した信号波形データに変換される。記録ストラテジ回路15の信号に基づきレーザドライバ回路14がレーザ光源5を発光させる信号を生成し、レーザ光源5を所定のパワーで発光させる。
【0028】
レーザ光源5からの光ビームのうちプリズム4で反射された成分は、対物レンズ3で光ビームが絞り込まれ、ディスクモータ2により回転駆動される光ディスク1に照射される。このレーザビームにより情報が光ディスク1上に記録される。
【0029】
光ディスク1に照射された光ビームは、ディスクに情報を記録すると共にディスクから反射され、この反射光は対物レンズ3、プリズム4を通り光電変換素子6上に光スポット7として照射される。
【0030】
光電変換素子6は複数に6aから6dの4つの領域に分割されており、各領域に照射された光信号が電気信号(電流)に変換される。各領域からの電気信号は電流を電圧に変換するI−V変換回路8で電圧に変換され、4個の信号が端子(a),(b),(c),(d)に出力される。
【0031】
I−V変換回路8のゲインは、制御端子19の電圧に応じて、記録時にはゲインを低下するように、再生時にはゲインが高くなるように切り替えられ、それぞれのモードに応じて最適なゲインが設定される。
【0032】
I−V変換回路8出力の端子(a)〜(d)における4信号は、各信号をサンプルホールド処理するサンプルホールド回路9を介してサーボエラー信号検出回路10とウォブル信号検出回路12に供給される。
【0033】
ここで、サンプルホールド回路9が有する信号毎のサンプルホールド回路単位を図3に示す。サンプルホールド回路単位に入力された信号はバッファBF1及び抵抗Rを介してスイッチSWに供給される。スイッチSWはサンプル時にオンし、入力された信号が抵抗Rを介して容量Cにチャージされる。ホールド時にはスイッチSWがオフとなり、容量Cにチャージされた電圧が保持される。容量Cにチャージされた電圧はバッファBF2を介して出力される。容量Cにホールドされる電圧の値は、スイッチSWがオフになる直前の入力信号の値であり、このことから、サンプルホールドを前値ホールドと云うことができる。
【0034】
また、後で詳述する本発明による平均値処理では、スイッチSWがオフであるホールドの期間に比べて長い期間スイッチSWは閉じたままとなる。また、従来の平均値処理では、スイッチSWはオフになることなく閉じたままとなる。このスイッチSWを閉じたままにすることも、本明細書では、サンプルすると称することとする。この場合、抵抗Rと容量Cがローパスフィルタを構成するため、ウォブル信号やサーボ信号に重畳する不要な高周波信号が抵抗Rと容量Cによって抑圧される。なお、抵抗Rと容量Cは、サンプルホールド動作のときは、折り返しノイズを抑圧する効果を持つ。
【0035】
次に、サーボエラー信号検出回路10では、入力された4信号に対して所定の演算が行なわれ、トラックエラー信号(TE)とフォーカスエラー信号(FE)が生成される。上記エラー信号を用いてサーボ信号処理回路11では正確にトラックをトレースするための駆動信号と正確にフォーカスを合わせるための駆動信号が出力され、上記信号を用いてサーボ制御がなされる。なお、光ビームをトラック方向やフォーカス方向に動かす素子については図示を省略した。
【0036】
ウォブル信号検出回路12は、所定の演算を行なってウォブル信号を抽出し、抽出したウォブル信号からキャリア信号や変調信号を分離して取り出し、これら信号をウォブル信号処理回路13に供給する。キャリア信号や変調信号は、ウォブル信号処理回路13において、回転制御に用いるクロック信号や、抽出されたウォブル信号に含まれるアドレス情報などの各種情報が復調データ信号として出力され、各部の制御に使われる。
【0037】
図4にサーボエラー検出回路10の構成例を、図5にウォブル信号検出回路12の構成例を示す。図4において、光電変換素子6の各出力からサンプルホールド回路9を経た4信号をA,B,C,Dとすると、トラックエラー検出については、加算回路30で加算された(A+D)と加算回路31で加算された(B+C)が減算回路34で減算され、{(A+D)−(B+C)}の演算処理でトラックエラー信号が取り出される。この信号は、オフセット調整回路35で電気的なオフセットが調整され、ゲイン調整回路36で適当なゲインに設定された後、帯域制限用のローパスフィルタLPF37を介してトラックエラー信号TEとして出力される。
【0038】
一方、フォーカスエラー検出については、加算回路32で加算された(A+C)と加算回路33で加算された(B+D)が減算回路38で減算され、{(A+C)−(B+D)}の演算処理でフォーカスエラー信号が取り出される。この信号は、オフセット調整回路39で電気的なオフセットが調整され、ゲイン調整回路40で適当なゲインに設定された後、帯域制限用のローパスフィルタLPF41を介してフォーカスエラー信号FEとして出力される。
【0039】
図5に示したウォブルエラー検出回路では、トラックエラー信号検出と同様に、加算回路42で加算された(A+D)と加算回路43で加算された(B+C)が減算回路44で減算され、{(A+D)−(B+C)}の演算処理でウォブル信号が取り出される。このウォブル信号は、ゲイン調整回路45で適当なゲインに設定された後、2系統のフィルタ処理回路に供給される。
【0040】
BPF46はウォブル信号からキャリア信号を抽出するための帯域通過フィルタであり、抽出されたキャリア信号はコンパレータ(COMP)47で波形整形されて出力される。この信号は後段のウォブル信号処理回路に供給され、ディスクの回転基準となるクロック信号生成や、変調されているウォブル信号から各種のデータ信号(CDではATIPと呼ばれるアドレス情報など)を復調するために用いられる。
【0041】
BPF48は、DVD+RやDVD+RWディスクのウォブル信号に含まれる位相変調された情報を抽出するための帯域通過フィルタである。上記ディスクでは、後段のウォブル信号処理回路13において、抽出されたキャリア信号とこの変調信号を用いてウォブル信号に含まれるデータ信号を検出すると共にクロック信号を生成する。
【0042】
次に、記録時の各部波形を図2を用いて詳しく説明する。図2(ア)はレーザの発光波形、図2(イ)は光ディスクから反射される戻り光波形、図2(ウ)及び図2(エ)はサンプルホールド回路9に入力される、即ち図3のスイッチSWに与えられるパルス発生回路18からのサンプル・ホールド制御信号(サンプルパルス)の波形である。
【0043】
図2(ア)のレーザ発光波形は、スペース部では低パワーであり、情報が記録されるマーク部では高パワーとなる。スペース部とマーク部は交互に発生し、データの長さに応じてそれぞれの時間が変わる。この例では、説明を解りやすくするためにCD−Rで使用される比較的簡単な矩形波としている。
【0044】
図2(イ)の戻り光波形は、低パワーから高パワーに変化した瞬間は記録マークが形成されないため、この部分ではレーザパワーの値に比例した電圧が発生し、マークが形成されるにつれディスクの反射率が低下するため電圧も徐々に低下し所定の値に整定する波形となる。一般に記録速度が上がると記録に必要なレーザパワーも大きくなるため、戻り光波形のピーク振幅が大きくなる。
【0045】
図2(ウ)は従来から一般に使用されるサンプルホールド方式(S/H方式)のサンプルパルスを示しており、スペース部の後半でHi(高)電圧となりこの期間で戻り光をサンプルし、これ以外のLo(低)電圧ではLoになる直前の信号がホールドされ、前値ホールドとなる。
【0046】
図2(エ)はスペース部からマーク部への切り替わり部付近のみLo電圧となるサンプルホールド制御信号であり、戻り光波形のスペース後半部の電圧がホールドされ、このホールドはマーク部前半の高電圧部に及ぶ。従って、電圧が大きくなり飽和した部分や飽和の恐れのある部分がスペース部の電圧で置き換えられることになる。
【0047】
DVD+RやDVD+RWディスクのウォブル信号のように、サンプルホールドによる処理が困難な場合には、本発明では図2(エ)で示した信号によるサンプルホールド処理を行なうことにより、飽和によるオフセットの発生を防いだ平均値処理が可能となる。
【0048】
なお、DVD+RやDVD+RW以外のディスクの場合には、ウォブル信号の周波数と情報データの周波数が比較的離れているので、図2(ウ)で示した信号によるサンプルホールド処理によるウォブル信号検出が可能である。しかし、DVD+RやDVD+RW以外のディスクでも、更に高速記録になってウォブル信号のサンプルが十分に行なえなくなる場合があり、その場合にはウォブル信号検出はウォブル信号検出図2(エ)の信号を用いた平均値処理に切り替えられる。
【0049】
図2(ウ)に示す通常のサンプルホールド方式のサンプルホールドパルスは、信号抽出に支障の無い範囲で、長短あるスペース期間のうち、長い時間のスペース期間のみをサンプルする信号でもよいが、図2(エ)に示す飽和対策用のサンプルホールドパルスは、全てのマーク信号の立ち上がりエッジをホールドして遮断する信号とすることが望ましい。
【0050】
以上に述べたように、光ディスクの種類や記録レーザパワーの大きさに応じてパルス発生回路18が図2(ウ)又は図2(エ)に示したサンプルパルスを選択的に出力する。そして、高速記録に対応して図2(エ)の平均値処理を選択した場合には、飽和した部分や飽和の恐れのある部分が遮断されるので、系のゲインを落とす必要がなくなり、従って光ディスクの種類に応じて系のゲインを変える必要がなくなり、多くの種類のディスクへの高速記録が可能となる。
【0051】
図6は本発明による第2の実施形態を示す回路構成図である。サンプルホールド回路より前の構成は図1と同じであるので、記述を省略した。
【0052】
図6において、図1に示した光電変換素子6の4分割された各素子6a〜6dからの4信号が端子(a)〜(d)を経てサーボ信号用サンプルホールド回路20とウォブル信号用サンプルホールド回路21に供給される。パルス発生回路22からサーボ信号用サンプルホールド回路20にサーボ信号用サンプルホールドパルスとウォブル信号用サンプルホールド回路21にウォブル信号用サンプルホールドパルスがそれぞれ供給される。サーボ用サンプルホールド回路20の出力はサーボエラー信号検出回路10に供給され、ウォブル用サンプルホールド回路21の出力はウォブル信号検出回路12に供給される。
【0053】
図1の構成との相違は、サーボ信号とウォブル信号のサンプルホールド処理を独立に設定できるように構成されている点にあり、それぞれを平均値或いはサンプルホールドで動作させることができる。例えば、ウォブル信号のサンプルホールド処理が困難なDVD+RやDVD+RWディスクにおいて、ウォブル信号を平均値方式で検出し、サーボ信号をサンプルホールド方式で検出することが可能である。平均値方式のウォブル信号には図7(ケ)に示すサンプルホールドパルスが用いられ、またサンプルホールド方式のサーボ信号には図7(ク)に示すサンプルホールドパルスが用いられる。なお、図7(カ)及び図7(キ)は、それぞれ図2(ア)及び図2(イ)に示したのと同様のレーザの発光波形及び光ディスクから反射される戻り光波形である。
【0054】
このような処理を行なうことにより、飽和の影響を避けながらウォブル信号を検出することが可能になると共に、ゲインを落とさずに比較的良好なS/Nを保ってサーボ信号を検出することが可能となる。なお、ディスクの種類によってはウォブル信号にサンプルホールド方式を用い、サーボ信号に平均値方式を用いて信号処理を逆にすることも可能であり、更に当然ながら両者とも同じ処理方式とすることも可能であり、多くの種類への高速記録に対し最適なサーボ信号検出と最適なウォブル信号検出の両立が可能となる。
【0055】
図1及び図6の実施例ではサンプルホールド回路を光電変換素子の各出力端子(a)〜(d)に設けたが必ずしもこの構成に限られるものではない。例えばサーボエラー検出回路の各加算回路の出力に設けてもよく、減算回路の出力に設けても良い。但し、そのような構成では、サンプルホールド回路までの伝送周波数特性を広帯域にし、飽和した部分の信号波形がなまることなく伝送されることが望ましい。
【0056】
図8及び図9は、そのようにサンプルホールド回路を減算回路の出力に設けた第3の実施形態のそれぞれサーボエラー信号検出回路10a及びウォブル信号検出回路12aを示す回路構成図である。
【0057】
図8において、図1に示したI−V変換回路8出力の端子(a)〜(d)の信号A〜Dがサーボエラー検出回路10aに入力され、トラックエラー検出演算結果が出力される減算回路34の後段にサンプルホールド回路50が配置されている。また、フォーカスエラー検出演算結果が出力される減算回路38の後段にサンプルホールド回路51が配置されている。サンプルホールド回路50、51には端子52からサンプルホールド制御パルスが供給される。サンプルホールド回路50、51の後段は図4に示した構成と同じである。
【0058】
図9において、図8と同様にI−V変換回路出力の端子(a)〜(d)の信号A〜Dがウォブル信号検出回路12aに入力され、ウォブル信号抽出演算結果が出力される減算回路44の出力にサンプルホールド回路53が配置されており、その他の構成は図5に示した構成と同じである。サンプルホールド回路53には端子54からサンプルホールド制御パルスが供給される。
【0059】
図8及び図9のサンプルホールド回路50、51及び53は、図1に示したサンプルホールド回路9或いは図6に示したサンプルホールド回路20,21と同様の動作を行なう。
【0060】
図8及び図9の回路において、サンプルホールド回路までの伝送周波数特性を広帯域化することによって飽和した部分の信号波形をなまることなく伝送するので、図1や図6と同様の飽和対策のサンプルホールド動作や通常のサンプルホールド動作を少ないサンプルホールド回路で行なうことができる。
【0061】
本発明の第4の実施形態を図10を用いて説明する。図1、図4及び図6を用いて説明したトラックサーボ方式はいわゆるプッシュプル方式と呼ばれる構成であるが、図10に示した本実施形態は差動プッシュプル方式と呼ばれる構成である。差動プッシュプル方式では、メインプッシュプル信号とサブプッシュプル信号とを減算する処理が行なわれる。通常のプッシュプル方式では、対物レンズが移動したときにオフセットが発生しやすいが、差動プッシュプル方式では、メインプッシュプル信号とサブプッシュプル信号を減算することによりこのオフセット発生が抑圧される。
【0062】
差動プッシュプル方式では、ディスク上でメインとなる光スポット7に対して、光ビームの進行方向及びディスクの半径方向に僅かにずらして2個のサブとなる光スポット77,87が配置され、それぞれの光ビームに対して光電変換素子76,86が設けられる。光電変換素子76は6e及び6fの2個の領域に分割され、光電変換素子86は6g及び6hの2個の領域に分割されている。各領域に照射された光信号が電流である電気信号に変換される。各領域からの電気信号は電流を電圧に変換するI−V変換回路98で電圧に変換され、4個の信号が端子(e),(f),(g),(h)に出力される。
【0063】
I−V変換回路98のゲインは、制御端子99の電圧に応じて、記録時にはゲインを低下するように、再生時にはゲインが高くなるように切り替えられ、それぞれのモードに応じて最適なゲインが設定される。
【0064】
図10における60,61はメイン及びサブ信号用のサンプルホールド回路、62はサンプルパルス発生回路、63はトラックエラー信号検出回路であり、サーボエラー信号検出回路のうちトラックエラー信号検出のみが記載されている。
【0065】
I−V変換回路8を経た光電変換素子6からのメインとなる4信号が端子(a)〜(d)に出力され、上記したように、I−V変換回路98を経た光電変換素子76,86からのサブとなる4信号が端子(e)〜(h)に出力される。
【0066】
本実施形態では、図4で説明したメインプッシュプル信号の処理に対し、サブプッシュプル信号の演算処理とメインプッシュプル信号とサブプッシュプル信号の減算回路69が追加されている。
【0067】
サブプッシュプル信号の演算はメインプッシュプルと同じ演算処理であり、加算回路64で加算された(E+H)と加算回路65で加算された(F+G)が減算回路66で減算され、{(E+H)−(F+G)}の演算処理でサブ信号のトラックエラー信号が取り出される。この信号は、オフセット調整回路67で電気的なオフセットが調整され、ゲイン調整回路68でメイン信号と同じ振幅になるようにゲイン設定された後減算回路69でメインプッシュプル信号との減算が行なわれる。
【0068】
一般的にサブ信号はメイン信号に比較して信号レベルが小さいので飽和の恐れは少ない。このため、飽和がない場合にはサブ信号に対しては飽和対策は不要であるが、メイン信号のみ飽和対策のサンプルホールド処理を行なって平均値検出を行なうと、結果的にメイン信号レベルが小さくなり、メインとサブの信号比率が変わる結果となる。
【0069】
図10に示した本実施形態では、メイン信号とサブ信号とを同じパルスを用いてサンプルホールド処理するので、信号比率が変わることが無く、差動プッシュプル方式でも安定なエラー信号の検出が可能である。
【0070】
【発明の効果】
本発明によれば、光ディスクへの記録動作時において、ウォブル信号やサーボエラー信号の検出を安定に行なうことができる。また、系のゲインを落とさずに済むので平均値方式のみならず通常のサンプルホールド処理が可能となり、サーボ信号検出とウォブル信号検出のそれぞれに最適な検出方式を設定することができる。これにより、各種の光ディスクへの高速記録対応が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光ディスク装置の第1の発明の実施の形態を説明するための構成図。
【図2】第1の実施形態の各部の信号波形を説明するための図。
【図3】サンプルホールド回路の例を説明するための回路構成図。
【図4】サーボエラー信号検出回路の例を説明するための回路構成図。
【図5】ウォブル信号検出回路の例を説明するための回路構成図。
【図6】本発明の第2の実施形態を説明するための回路構成図。
【図7】第2の実施形態の各部の信号波形を説明するための図。
【図8】本発明の第3の実施形態におけるサーボエラー信号検出回路を説明するための回路構成図。
【図9】本発明の第3の実施形態におけるウォブル信号検出回路を説明するための回路構成図。
【図10】本発明の第4の実施形態を説明するための回路構成図。
【符号の説明】
1…光ディスク、5…レーザ光源、6…光電変換素子、8…I−V変換回路、9,20,21,50,51,53,60,61…サンプルホールド回路、10…サーボエラー信号検出回路、11…サーボ信号処理回路、12…ウォブル信号検出回路、13…ウォブル信号処理回路、18…パルス発生回路。
Claims (5)
- レーザビームを照射することによって光ディスクに情報を記録すると共に、記録時のレーザビームの反射光を用いてサーボ信号及びウォブル信号を抽出する光ディスク装置であって、
上記反射光を検出するための複数に分割された光電変換素子と、
該光電変換素子からの複数の電気信号をサンプルホールドするサンプルホールド回路と、
該サンプルホールド回路の動作を制御するパルス発生回路と、を備え、
上記パルス発生回路は、レーザ光源の光強度が小さいレベルから大きいレベルに変化する期間を含む、大きいレベルの該期間から連続する第1の所定期間に上記複数の電気信号を前値ホールドし、該第1の所定期間以外では該複数の電気信号をサンプルするための第1のパルスと、上記レーザ光源の光強度が小さいレベル又は中間のレベルの第2の所定期間に上記複数の電気信号をサンプルするための第2のパルスとを切り替えて発生し、切り替えて発生した該第1又は該第2のパルスにより上記サンプルホールド回路の動作を制御することを特徴とする光ディスク装置。 - レーザビームを照射することによって光ディスクに情報を記録すると共に、記録時のレーザビームの反射光を用いてサーボ信号及びウォブル信号を抽出する光ディスク装置であって、
上記反射光を検出するための複数に分割された光電変換素子と、
該光電変換素子からの複数の電気信号をサンプルホールドするサンプルホールド回路と、
該サンプルホールド回路の動作を制御するパルス発生回路と、を備え、
上記サンプルホールド回路は、複数系統の信号を出力するためにこれら複数系統のそれぞれに配置され、
上記パルス発生回路は、レーザ光源の光強度が小さいレベルから大きいレベルに変化する期間を含む、大きいレベルの該期間から連続する第1の所定期間に上記複数の電気信号を前値ホールドし、該第1の所定期間以外では該複数の電気信号をサンプルするため第1のパルスと、上記レーザ光源の光強度が小さいレベル又は中間のレベルの第2の所定期間に上記複数の電気信号をサンプルするための第2のパルスとを切り替えて発生し、切り替えて発生した該第1又は該第2のパルスにより上記複数系統に配置された複数のサンプルホールド回路の動作を独立に制御することを特徴とする光ディスク装置。 - 上記反射光は、メイン信号とサブ信号を含み、
上記光電変換素子は、上記反射光からメイン信号による複数のメイン電気信号を検出するメイン用光電変換素子であり、
上記サンプルホールド回路は、該複数のメイン電気信号をサンプルホールドするメイン用サンプルホールド回路であり、
上記光ディスク装置は、
上記反射光に含まれるサブ信号を検出するための複数に分割されたサブ用光電変換素子と、
該サブ用光電変換素子からの複数のサブ電気信号をサンプルホールドするサブ用サンプルホールド回路と、
上記サンプルホールド回路からのメイン信号と上記サブ用サンプルホールド回路からのサブ信号を演算処理する回路と、を更に備え、
上記メイン用サンプルホールド回路及び上記サブ用サンプルホールド回路のパルス入力端子は共通に接続されており、上記パルス発生回路は、共通接続の該パルス入力端子に与えた上記第1のパルス又は上記第2のパルスにより上記メイン用サンプルホールド回路及び上記サブ用サンプルホールド回路を制御することを特徴とする請求項1に記載の光ディスク装置。 - 上記サンプルホールド回路が有する上記電気信号毎のサンプルホールド回路単位は、入力側と出力側の間に直列に接続した抵抗及びスイッチと、該出力側に接続した容量とを含むことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の光ディスク装置。
- 第1のレベルのレーザビームと該第1のレベルのレーザビームより大きい第2のレベルのレーザビームを交互に光ディスクに照射することによって情報を記録するレーザと、
該レーザから前記光ディスクに対し照射されたレーザビームによる反射光を検出する検出手段と、
該検出手段の出力信号をサンプルホールドするサンプルホールド手段と、を有しており、
該サンプルホールド手段は、前記第1のレベルのレーザビーム照射中に前記検出手段の出力信号をサンプルし、前記第1のレベルのレーザビーム照射から前記第2のレベルのレーザビーム照射に切り替わる前に、前記検出手段の出力信号のサンプルを停止すると共に、サンプル停止直前にサンプルされた前記検出手段の出力信号をホールドし、前記第2のレベルのレーザビーム照射の途中で、前記検出手段の出力信号をサンプルする動作を再開することを特徴とする光ディスク装置。
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JP2003196223A JP2005032341A (ja) | 2003-07-14 | 2003-07-14 | 光ディスク装置 |
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- 2003-07-14 JP JP2003196223A patent/JP2005032341A/ja active Pending
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