JP2005031350A - 定着装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ローラの傷つき・破損を抑制することができる定着装置を得る。
【解決手段】先端部20がプレスローラ5の外周面に対して接離可能となるように剥離爪6を設ける。剥離爪6は、先端部20をプレスローラ5の外周面に接触させることでプレスローラ5から記録紙Pを剥離させる。支持部材7によって、剥離爪6の回動中心軸21を回動自在に支持させるとともに、剥離爪6の先端部20をプレスローラ5の内側に圧接させる力が与えられた時に剥離爪6の先端部20がプレスローラ5から離間する方向に逃げるように剥離爪6の回動中心軸21を誘導させる。
【選択図】 図4

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シート状の記録媒体に転写されたトナー像を加熱・加圧して記録媒体に定着させるような画像形成装置に用いられる定着装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
画像形成装置としては、トナー像を記録紙に転写するとともに前記記録紙に転写されたトナー像を定着装置で定着させることにより、前記記録紙に画像を形成するものが知られている。
【0003】
この種の画像形成装置に備えられる定着装置としては、転写紙(記録紙)に転写されたトナーを熱定着する定着ローラと、加圧ローラと、分離爪と、スプリングとを備えたものが知られている。分離爪は、先端部が定着ローラの外周に圧接されるようにスプリングで付勢されている。定着装置の本体側には、分離爪の回動中心軸を案内支持する案内長溝が設けられている。案内長溝は、定着ローラの外周と同心の円周に沿って形成されている。また、定着装置の本体側には、回動中心軸の案内長溝に沿う移動を検出する検出センサが設けられている。
【0004】
この定着装置では、ジャムが発生すると、分離爪が案内長溝に沿って定着ローラの外周と同心の円周上を移動する。分離爪が移動すると、回動中心軸に当接係合するレバーを介して、検出センサがON状態となる。これにより、トラブル発生(ジャム発生)が検出される(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
また、定着装置としては、この他に、剥離爪が処理ローラ表面に接する位置から離れるように、剥離爪を変位させるための爪変位手段を設けたものが知られている(例えば、特許文献2参照。)。
【0006】
【特許文献1】
特開平10−74015号公報(段落0021〜段落0027、図1及び図4)
【0007】
【特許文献2】
特開2000−264520号公報(段落0013〜段落0026、図2)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1に記載されている技術では、分離爪が案内長溝に沿って定着ローラの外周と同心の円周上を移動する。すなわち、分離爪は、定着ローラの外周から離れないように定着ローラの外周沿いに移動する。そのため、分離爪の先端部には、ジャム紙により、定着ローラの内側に押されるような力が入力されることがある。このような場合、分離爪の先端部が定着ローラの外周面に圧接されるので、定着ローラの外周面を傷つけてしまうおそれがある。
【0009】
また、近年では、加圧ローラの外周の硬度が以前よりも小さく(すなわち軟らかく)なってきている。そのため、特許文献1に記載されている分離爪を外周の軟らかい加圧ローラに適用すると、ジャム紙によって分離爪の先端部が加圧ローラの外周面に圧接された場合、加圧ローラの外周面を傷つけ易いので好ましくない。
【0010】
一方、特許文献2に記載されている技術では、操作板をスライドさせることによって剥離爪が処理ローラ表面から離れるように構成されている。つまり、操作者が操作板を操作しなければ剥離爪が処理ローラから離れない。そのため、ジャム発生後に、ジャム紙を取り除くような場合には有効であるが、ジャム紙が剥離爪を処理ローラ側に押し付けてしまうような場合には、ジャム紙を取り除く前に処理爪が処理ローラを傷つけてしまうことがある。
【0011】
本発明は、このような事情にもとづいてなされたもので、ローラの傷つき・破損を抑制することができる定着装置の提供を目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
第1の観点に基づく本発明の定着装置は、少なくとも外周面が加熱されるヒートローラとこのヒートローラに押圧するプレスローラとの間にトナー像が転写されたシート状の記録媒体を通過させることで記録媒体にトナー像を定着させるように構成されている。そして、先端部がヒートローラ及びプレスローラのうちのいずれか一方のローラの外周面に対して接離可能となるように設けられているとともに先端部を前記ローラの外周面に接触させることで前記ローラから記録媒体を剥離させる少なくとも1つの剥離爪と、剥離爪の他端側に設けられた回動中心軸を回動自在に支持するとともに剥離爪の先端部を前記ローラの内側に圧接させる力が与えられた時に剥離爪の先端部が前記ローラから離間する方向に逃げるように剥離爪の回動中心軸を誘導する支持部材とを備えている。
【0013】
この発明によれば、ジャム紙等によって剥離爪の先端部がローラの外周面に圧接されると、剥離爪は、支持部材によって回動中心軸を誘導させながら、先端部がローラの外周面から離れるように逃げる。したがって、剥離爪によるローラの破損や傷つきを抑制できる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図1〜図4を参照して本発明の一実施形態を説明する。
図1に示す定着装置1は、例えば、電子写真複写機のような画像形成装置に備えられる。そして、この定着装置1は、ヒートローラ2とプレスローラ5との間にトナー像が転写されたシート状の記録媒体としての記録紙Pを通過させることで、この記録紙Pにトナー像を定着させるものである。
【0015】
本実施形態の定着装置1は、少なくとも外周面が加熱されるヒートローラ2、記録紙Pを剥離させる剥離ローラ3、ヒートローラ2と剥離ローラ3との間に掛け渡されたベルト4、ヒートローラ2に押圧するプレスローラ5、プレスローラ5から記録紙Pを剥離させる剥離爪6、剥離爪6を支持する支持部材7、剥離爪6の先端部20が所定の位置を越えてプレスローラ5の内側に押し付けられる方向に移動するのを抑制するストッパ8、剥離爪6の先端部20がプレスローラ5の外周面に接触する方向に剥離爪6を付勢する付勢手段としての加圧ばね9、及び、支持部材7等を固定する固定部材10等を備えている。
【0016】
ヒートローラ2としては、例えば、筒状部材の内部に熱源としてのヒータランプが挿入されてなるものや、IH(誘導加熱)により筒状部材の外周面が加熱されるように構成されたもの等を用いることができる。ヒートローラ2は、図示しない回転駆動装置により図に矢印Bで示す方向に回転駆動される。
【0017】
剥離ローラ3は、ヒートローラ2と隣接して配置されている。本実施形態では、剥離ローラ3は、例えばヒートローラ2の上方に配置されている。剥離ローラ3の両端部からは軸部3a(図では一端部から延出する軸部3aのみ図示)が延出しているとともに、これらの軸部3aが図示しない軸受に回転自在に軸支されている。剥離ローラ3とヒートローラ2との間には、ベルト4が掛け渡されている。ヒートローラ2の回転は、ベルト4を介して剥離ローラ3に伝達されるので、剥離ローラ3は、ヒートローラ2の回転に従動する。
【0018】
プレスローラ5は、回転軸5aと、この回転軸5aの外周を覆うように設けられた弾性部材5bとを備えている。弾性部材5bは、例えば、合成樹脂からなるスポンジ等を用いることができる。弾性部材5bの硬度は、規格名:SRIS 0101、試験種類:スプリング式ASKER(アスカー)C型において、ASKER C 55以下(55度以下)となるように設定されている。
【0019】
このプレスローラ5は、ヒートローラ2に押圧するように設けられている。回転軸5aは、図示しない軸受に回転自在に軸支されている。プレスローラ5は、図示しない回転駆動装置により、図に矢印Cで示す方向、すなわち、ヒートローラ2の回転方向と反対方向に回転駆動される。
【0020】
剥離爪6は、1以上、例えば、5つ設けられている。本実施形態では、5つの剥離爪6がプレスローラ5の長手方向に互いに離間するように並べて配置されている(図2参照)。支持部材7、ストッパ8、及び、加圧ばね9は夫々、剥離爪6に対応するように設けられている。本実施形態では、支持部材7、ストッパ8、及び、加圧ばね9は、剥離爪6と一対一で対応するように、5つずつ設けられている。支持部材7、ストッパ8、及び、加圧ばね9は、固定部材10に設けられている。
【0021】
詳しくは、固定部材10は、プレスローラ5と隣接して配置されている。本実施形態では、固定部材10は、例えばプレスローラ5の上方に配置されている。固定部材10は、プレスローラ5の長手方向に沿って細長形状に形成されて、例えば定着装置1を支持するステイ12の外壁(図3及び図4参照)に固定されている。固定部材10は、ステイ12からプレスローラ5側に向かって略水平に張り出す第1張り出し壁11aと、この第1張り出し壁11aの先端側をプレスローラ5側に近づくように略垂直下側に向けて折り曲げてなる側壁11bと、この側壁11bからヒートローラ2側に向かって略水平に張り出す第2張り出し壁11cとを有している。
【0022】
側壁11bには、長手方向に支持部材7を固定する5つの固定部10aが互いに離間して設けられている。また、第2張り出し壁11cの縁部からは、固定部10aに夫々対応して、ストッパ8がヒートローラ2側に向かって水平に張り出している。本実施形態では、ストッパ8を固定部材10と一体に形成しているが、ストッパ8と固定部材10とは別体としてもよい。
【0023】
剥離爪6は、長辺部6aと短辺部6bとを有している。本実施形態では、長辺部6aと短辺部6bとのなす角度が鈍角をなしている。剥離爪6の先端部20、すなわち、長辺部6aの先端部は、箆状に形成されている。剥離爪6の他端側、すなわち、短辺部6bの端部の両側面からは、回動中心軸21(図では一側面から張り出す軸部3aのみ図示)が張り出している。
【0024】
板状の支持部材7は、剥離爪6の回動中心軸21を引っ掛け支持する溝状の切り欠き部7aを有している。本実施形態では、回動中心軸21の中心Sを通り且つ剥離爪6の先端部20とプレスローラ5の外周面との接点Tを通る接線Lと平行な直線M方向、且つ、ヒートローラ2側とは反対側に開放するように支持部材7を切り欠くことで切り欠き部7aを形成している。この切り欠き部7aに、剥離爪6の回動中心軸21を引っ掛けることにより、剥離爪6は支持部材7に回動自在に支持される。また、剥離爪6は、支持部材7の切り欠き部7aに回動中心軸21を引っ掛けているだけである。したがって、剥離爪6は、切り欠き部7aに沿って移動可能、すなわち、プレスローラ5の外周面に対して接離可能である。
【0025】
また、プレスローラ5の内側に向かって圧接させる力が剥離爪6の先端部20に与えられると、剥離爪6は、プレスローラ5の内側に向かって移動する。そのため、本実施形態では、剥離爪6の長辺部6aと固定部材10の第2張り出し壁11cとの間にストッパ8を設けている。剥離爪6がストッパ8に当接することによって生じるストッパ8からの反作用によって、剥離爪6がプレスローラ5から離間する方向に移動するように、剥離爪6及びストッパ8の位置及び形状が各々設定されている。加圧ばね9は、一端側が剥離爪6の短辺部6bに係合されているとともに、他端側がストッパ8に係合されている。したがって、通常状態では、剥離爪6の先端部20は、加圧ばね9により付勢されて、プレスローラ5の外周面に接している。
【0026】
プレスローラ5の内側に向かって圧接させる力が剥離爪6の先端部20に与えられた場合、剥離爪6は、以下のように動作する。
プレスローラ5の内側に向かって圧接させる力が剥離爪6の先端部20に与えられると、剥離爪6がストッパ8側に移動し、長辺部6aがストッパ8に当接する。そのため、剥離爪6には、ストッパ8からの反作用が与えられる。しかしながら、剥離爪6の回動中心軸21の移動方向は切り欠き部7aによって拘束されるため、回動中心軸21は、ストッパ8の反作用が働く方向ではなく、切り欠き部7aに沿った方向に移動することとなる。
【0027】
本実施形態では、切り欠き部7aは、前記直線M方向であって、ヒートローラ2側から離れる方向に開放しているので、回動中心軸21の中心Sが移動可能な方向は、前記直線M上であって、ヒートローラ2側から離れる方向となる。したがって、ストッパ8からの反作用の分力により、剥離爪6の回動中心軸21が切り欠き部7aに当接して誘導されながら、剥離爪6の先端部20がプレスローラ5から離間する方向に移動する。
【0028】
ところで、剥離爪6の先端部20がプレスローラ5から離間する方向に逃げる際に回動中心軸21の中心Sが移動する位置は、回動中心軸21の中心Sを通り且つ剥離爪6の先端部20とプレスローラ5の外周面との接点Tを通る接線Lと平行な直線M上、回動中心軸21の中心Sを通る水平線N上、或いは、直線Mと水平線Nとにより挟まれる範囲θ内に設定するのが好ましく、よりこのましくは、前記直線M方向である。このようにすることにより、剥離爪6の先端がプレスローラ5から離れる方向に移動させることができる。したがって、この切り欠き部7aの方向は、前記直線Mと前記水平線Nとにより挟まれる範囲θ内とするのが好ましく、より好ましくは、前記直線M上である。
【0029】
上述のように構成された定着装置では、以下のように動作する。ヒートローラ2は、図において矢印Bの方向に回転駆動しているとともに、プレスローラ5は、図において矢印Cの方向に回転駆動している。そのため、ヒートローラ2とこのヒートローラ2に押圧するプレスローラ5との間に下方から導かれた記録紙Pは、図1に矢印Aで示すように上方に運ばれる。そしてベルト4に導かれて剥離ローラ3に運ばれた記録紙Pは、剥離ローラ3の頂部付近でベルト4から剥離される(図1参照)。そして、図示しない搬送機構に導かれて排紙される。
【0030】
ところで、記録紙Pは通常、上述のように搬送されるが、プレスローラ5に貼り付いてプレスローラ5に巻きつくように運ばれることがある。そのような場合にも、剥離爪6が記録紙Pとプレスローラ5との間に割り込んで、記録紙Pをプレスローラ5から剥離させるため、記録紙Pを再び通常の搬送経路に戻すことができる(図3参照)。
【0031】
一方、ジャムや紙詰まりが発生し、ジャム紙Pが剥離爪6の先端部20をプレスローラ5の内側に圧接させるように押圧した場合には、剥離爪6は、ジャム紙Pに押されて、ストッパ8に当接する方向に移動する。ジャム紙Pに押された剥離爪6は、ストッパ8からの反作用の分力により、切り欠き部7aに誘導されながら、図3に矢印Dで示す方向、すなわち、直線M方向であって且つヒートローラ2側から離れる方向に移動する。そのため、剥離爪6の先端部20は、ヒートローラ2の内部に突き刺さることなく、ヒートローラ2から離間される。なお、ジャム紙Pを取り除くと、剥離爪6は、加圧ばね9により通常位置(図2参照)に戻される。
【0032】
以上のように、本実施形態の定着装置1によれば、剥離爪6を備えているため、プレスローラ5に貼り付いてプレスローラ5に巻きつくように運ばれた記録紙Pをプレスローラ5から剥離させることができる。しかも、ジャム紙P等によって剥離爪6の先端部20がプレスローラ5の外周面に圧接された場合であっても、剥離爪6は、回動中心軸21を支持部材7に誘導させながら、先端部20がプレスローラ5の外周面から離れるように逃げるので、プレスローラ5の破損や傷つきを抑制することができる。
【0033】
また、剥離爪6は、複数設けられているとともに、これらの剥離爪6は、各々独立して動作するように支持部材7に支持されているため、記録紙Pをプレスローラ5から良好に剥離することができる。また、ジャム紙P等によってプレスローラ5の外周面に圧接された剥離爪6のみをプレスローラ5から離れるように逃すことができる。
【0034】
本実施形態の定着装置1は、プレスローラ5の外周の硬度が、SRIS 0101 スプリング式ASKERC型において、ASKER C 55以下である場合に特に有効であり、このようにプレスローラ5の外周が比較的軟らかくても、剥離爪6によるプレスローラ5の外周の傷つきを抑制することができる。
【0035】
さらに、本実施形態の定着装置1は、剥離爪6の先端部20が所定の位置を越えてプレスローラ5の内側に押し付けられる方向に移動するのを抑制するストッパ8を備えているため、剥離爪6の先端部20が所定の位置を越えてプレスローラ5の内側に押し付けられるのを抑制できる。しかも、剥離爪6がストッパ8に当接することによって生じるストッパ8からの反作用によって、剥離爪6のプレスローラ5から離間する方向への移動が行われるように、剥離爪6及びストッパ8の位置及び形状が各々設定されている。そのため、剥離爪6の先端部20をプレスローラ5の内側に圧接させる力が剥離爪6に与えられた時に、剥離爪6の先端部20をプレスローラ5から離間させることができる。
【0036】
さらに、剥離爪6の先端部20がプレスローラ5から離間する方向に逃げる際に回動中心軸21の中心Sが移動する位置は、回動中心軸21の中心Sを通り且つ剥離爪6の先端部20とプレスローラ5の外周面との接点Tを通る接線Lと平行な直線M上、回動中心軸21の中心Sを通る水平線N上、或いは、前記接点Tを通る接線Lと平行な直線M上と前記水平線Nとにより挟まれる範囲に設定されている。そのため、剥離爪6の先端部20をヒートローラ2の内部に突き刺すことなく、前記先端部20をヒートローラ2から離間させることができる。
【0037】
なお、剥離爪6の数は、1以上であれば任意である。また、本実施形態では、剥離爪6をプレスローラ5の外周面に対して接離可能となるように設けているが、剥離爪6はヒートローラ2や剥離ローラ3の外周面に対して接離可能となるように設けてもよい。さらに、剥離爪6を複数設ける場合、剥離爪6は、プレスローラ5、ヒートローラ2、及び剥離ローラ3のうちの複数のローラに対応させて設けてもよい。なお、剥離ローラ3とベルト4は省略することもできる。
【0038】
また、本実施形態では、複数の剥離爪6を各々独立して動作するように支持部材7に支持させたが、複数の剥離爪6は、剥離爪6同士を連結させることで、各々連動して動作するようにしてもよい。支持部材7と剥離爪6とは一対一対応でなくてもよく、1つの支持部材7で複数の剥離爪6を支持させるようにしてもよい。
【0039】
さらに、剥離爪6の移動方向は、剥離爪6の先端部20とローラ(プレスローラ5、ヒートローラ2、剥離ローラ3)の外周面との接点を通る接線と平行な方向に限定されるものではなく、剥離爪6の先端部20が前記ローラから離間する方向であればよい。なお、ストッパ8及び付勢手段としての加圧ばね9は、省略することもできる。
【0040】
【発明の効果】
本発明によれば、ローラの傷つき・破損を抑制することができる定着装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る定着装置の一部を示す斜視図。
【図2】図1の定着装置が備える電子写真複写機が備えるプレスローラを示す斜視図。
【図3】図1の定着装置を示す側面図。
【図4】ジャムが発生した状態の図1の定着装置を示す側面図。
【符号の説明】
1…定着装置、 2…ヒートローラ、 5…プレスローラ、 6…剥離爪、 8…ストッパ、 20…(剥離爪の)先端部、 21…(剥離爪の)回動中心軸、 P…記録媒体、

Claims (7)

  1. 少なくとも外周面が加熱されるヒートローラとこのヒートローラに押圧するプレスローラとの間にトナー像が転写されたシート状の記録媒体を通過させることで前記記録媒体に前記トナー像を定着させる定着装置であって、
    先端部及びこの先端部側とは反対側の他端側に設けられた回動中心軸を有し、前記先端部が前記ヒートローラ及び前記プレスローラのうちのいずれか一方のローラの外周面に対して接離可能となるように設けられているとともに、前記先端部を前記ローラの外周面に接触させることで前記ローラから前記記録媒体を剥離させる少なくとも1つの剥離爪と、
    前記回動中心軸を回動自在に支持するとともに、前記先端部を前記ローラの内側に圧接させるような力が与えられた時に前記先端部が前記ローラから離間する方向に逃げるように前記回動中心軸を誘導する支持部材と、を具備する定着装置。
  2. 前記剥離爪は、複数設けられているとともに、これらの剥離爪は、各々独立して動作するように前記支持部材に支持されている請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記剥離爪は、前記プレスローラの外周面に対して接触可能となるように設けられている請求項1又は2に記載の定着装置。
  4. 前記プレスローラの外周の硬度は、SRIS 0101 スプリング式ASKERC型において、ASKER C 55以下に設定されている請求項3に記載の定着装置。
  5. 前記剥離爪の先端部が前記プレスローラから離間する方向に逃げる際に前記回動中心軸の中心が移動する位置は、前記回動中心軸の中心を通り且つ前記剥離爪の先端部と前記プレスローラの外周面との接点を通る接線と平行な直線上、前記回動中心軸の中心を通る水平線上、或いは、前記接線と平行な直線と前記水平線とにより挟まれる範囲内に設定されている請求項3に記載の定着装置。
  6. 前記剥離爪の先端部が所定の位置を越えて前記プレスローラの内側に押し付けられる方向に移動するのを抑制するストッパをさらに具備する請求項3に記載の定着装置。
  7. 前記剥離爪が前記ストッパに当接することによって生じる前記ストッパからの反作用によって前記剥離爪の前記プレスローラから離間する方向への移動が行われるように、前記剥離爪及び前記ストッパの位置及び形状が各々設定されている請求項7に記載の定着装置。
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