JP2005031032A - 電流測定回路およびそれを用いた定電流回路 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 電流入力部と電流出力部との間に介挿された第1のMOS型トランジスタのソース・ドレイン間電圧が、バイアス回路で生成された所定電圧と同電圧となるように制御する差動増幅器を設け、この第1のMOS型トランジスタのゲート電圧を、出力用の第2のMOS型トランジスタのゲートに供給することによって、第1のMOS型トランジスタに流れる電流に比例する電流を第2のMOS型トランジスタから取り出す構成とした。
【選択図】 図1
Description
特許文献1に記載の電流測定回路は、過電流検出回路であって、図4に示す回路構成である。
この図4において、入力端子1から第1の抵抗素子4を通過して出力端子2へ出力される電源供給線200を流れる電流値が測定され、その測定結果が電流監視手段8によって所定値との比較が行われて過電流が検出される。
図5は定電圧・定電流回路を示すが、この回路は抵抗素子R1、R2に一定電流を流すことによってその抵抗素子に生じる電圧を定電圧(Vout)として取り出す回路構成である。この抵抗素子R1、R2に流れる電流はダイオード接続したpチャネルMOS型トランジスタM20を経由して供給する。pチャネルMOS型トランジスタM20のゲートはこのトランジスタM20のドレインとpチャネルMOS型トランジスタM21のゲートに接続されているので、定電流出力部Ioutから出力される電流は、抵抗素子R1、R2に流れる電流に比例する。
具体的には、図5において、pチャネルMOS型トランジスタM20によってしきい値電圧分の電圧降下を生じる。このことは、定電圧・定電流回路として、このしきい値電圧分だけ余分に高い電源電圧V1が必要になることを意味する。
本願発明は、このような問題を解決するために、低電圧かつ低消費電力で動作可能な電流測定回路および定電流回路を提供する。
ここで、W/L比とは、トランジスタのゲートの、幅/長さの比をいう。
これによって、消費電力が少なく、電圧変動も生じない、集積化に適した電流測定回路を提供することができる。
この電流測定回路は、電流入力部INへ入力され、電流出力部OUTから出力される電流を測定し、その測定電流に比例する電流を検出出力部DETから出力する。
この第1実施例によれば、次の効果がある。
(1)トランジスタM100のソース、ドレイン間電圧は、バイアス回路V100の電圧に等しくなるので、バイアス回路V100の電圧を低い電圧に設定することによって、トランジスタM100における電圧降下を小さくすることができる。これによって、トランジスタM100における消費電力を下げることが出来るので、不要電力消費を抑えることが出来る。
この図2による定電流回路は、図5と同様の従来例による定電圧回路と本発明による電流測定回路を組み合せて定電流を出力可能としたものである。
この定電圧回路は、電流源I1とトランジスタM1からなるバイアス回路と、トランジスタM2〜M6からなる誤差増幅回路と、トランジスタM7による定電圧出力回路と、抵抗素子R1、R2による出力検出回路とから構成されている。そして、単に定電圧回路として単独で動作させる場合は、図2における電流入力部INと電流出力部OUTは短絡される。電源V10はこの回路を動作させる電源である。
このバイアス電圧は、トランジスタM1とカレントミラーを形成するnチャネルMOS型トランジスタM2のゲートに印加されてトランジスタM2に所定の電流を流して誤差増幅回路を動作させる。
トランジスタM7、抵抗素子R1、R2は直列回路を形成しており、同一の値の電流が流れる。
このようにして、電圧検出点の電圧が一定に保たれる。ここで、抵抗素子R1、R2に流れる電流値は同一であるから、その結果、定電圧出力部Voutの電圧も一定に保たれる。
そこで、図2に示すように電流入力部INと電流出力部OUTの間に流れる電流(抵抗素子R1、R2に流れる電流に等しく、一定電流となる。)を検出するために、本発明の電流測定回路を介挿する。
この第2実施例によれば、第1実施例の効果(1)、(3)に加えて次の効果が得られる。
この電流測定回路は、電流入力部INへ入力され、電流出力部OUTから出力される電流を測定し、その測定電流に比例する電流を定電流出力部Iout(検出出力部DET)から出力する。
この電流測定回路において、pチャネルMOS型トランジスタM200のソースと、pチャネルMOS型トランジスタM201のソースと、カレントミラーを構成するpチャネルMOS型トランジスタM202、M203のソースと、差動増幅器を構成するnチャネルMOS型トランジスタM205のゲートは、電流入力部INに接続されている。
カレントミラーの一方のトランジスタM202のゲートとドレイン、トランジスタM204のドレイン、カレントミラーの他方のトランジスタM203のゲートは相互に接続されている。また、トランジスタM203のドレイン、トランジスタM205のドレイン、トランジスタM200のゲート、トランジスタM201のゲートも相互に接続されている。トランジスタM201のドレインは定電流出力部Ioutに接続されている。
ここで、トランジスタM206のゲートに供給するバイアス電圧は、定電圧回路のバイアス電圧を用いたが、独立にバイアス電圧を生成する構成としても良い。
ここで、トランジスタM200とM201のしきい値電圧と導電係数が同一であれば、トランジスタM201のドレインから出力される電流は、トランジスタM200のソース、ドレイン間に流れる電流に等しくなる。
なお、この第3実施例における電流測定回路は、定電圧回路に基づいて定電流を生成する定電流生成回路として示したが、この電流測定回路を単独の電流測定回路として用いることができることは当然である。
(5)しきい値電圧の異なるMOS型トランジスタM204とM205を用いることによって、第1実施例におけるバイアス回路V100で発生する所定電圧を、しきい値電圧の差として取り出すと共に、トランジスタM204とM205で差動増幅器を構成したので、0.1V〜0.2V程度の微小な電圧を安定に取り出すと共に回路構成を簡素化できる。
第3実施例においては、トランジスタM204のしきい値電圧は、トランジスタM205のしきい値電圧よりも低い値とされており、これは、トランジスタのしきい値電圧をイオン注入量を制御して所定の電圧値になるように製造される。
これに対して、MOS型トランジスタのしきい値電圧は、トランジスタのゲートの幅と長さの比(W/L比)を所定の値にすることによって任意に設定できるので、これによってトランジスタM204とM205のしきい値電圧を異なるしきい値電圧とすることができる。
(8)トランジスタM204とM205のW/L比を異なる値として、異なるしきい値電圧とすることが出来るので、製造過程においてイオン注入量を個別に制御できない場合であっても、トランジスタ設計段階においてW/L比を適切に設定して異なるしきい値電圧とすることができる。
例えば、第1および第2の実施例において、nチャネルMOSトランジスタで基準電圧を生成する場合について述べたが、pチャネルデプレッションMOS型トランジスタとpチャネルエンハンスメントMOS型トランジスタによって生成してもよく、この場合は電圧極性を逆にすれば同様な動作が可能である。
さらに、本発明による電流測定回路の応用例として定電流回路を示したが、これに限らず、定電流に基づく各種機能回路へ応用してもよい。例えば、カレントミラー回路、過電流検出回路、過電流制限回路、三角波発生回路、ランプ電圧発生回路などへ応用してもよい。
OUT 電流出力部
V100 バイアス回路
A100 差動増幅器(演算増幅器)
DET 検出出力部
Iout 定電流出力部
Claims (7)
- 電流入力部と電流出力部との間に介挿される第1のトランジスタと、
前記電流入力部と検出出力部との間に介挿される第2のトランジスタと、
第1の入力が前記電流出力部に接続され、第2の入力がバイアス回路を介して前記電流入力部に接続され、出力が前記第1のトランジスタの制御入力と前記第2のトランジスタの制御入力を制御する差動増幅器とを備え、
前記検出出力部からは、前記電流入力部から前記電流出力部へ流れる電流に比例する電流を出力することを特徴とする電流測定回路。 - 請求項1に記載の電流測定回路において、
前記第1のトランジスタと前記第2のトランジスタの少なくともいずれかは、MOS型トランジスタであり、該MOS型トランジスタの前記制御入力はゲートであることを特徴とする電流測定回路。 - 請求項1または請求項2に記載の電流測定回路において、
前記差動増幅器は演算増幅器であることを特徴とする電流測定回路。 - 電流入力部と電流出力部との間に介挿されるMOS型の第1のトランジスタと、
前記電流入力部と検出出力部との間に介挿されるMOS型の第2のトランジスタと、
ゲートが前記電流出力部に接続されるMOS型の第3のトランジスタと、
ゲートが前記電流入力部に接続され、しきい値電圧が前記第3のトランジスタとは異なるMOS型の第4のトランジスタとを備え、
前記第3のトランジスタと前記第4のトランジスタが差動増幅器を構成しており、
前記差動増幅器の出力が前記第1のトランジスタのゲートと前記第2のトランジスタのゲートに接続され、
前記検出出力部からは、前記電流入力部から前記電流出力部へ流れる電流に比例する電流を出力することを特徴とする電流測定回路。 - 請求項4に記載の電流測定回路において、
前記第3のトランジスタと前記第4のトランジスタとは、マルチしきい値プロセスによって異なるしきい値電圧に製造されることを特徴とする電流測定回路。 - 請求項4に記載の電流測定回路において、
前記第3のトランジスタのW/L比と前記第4のトランジスタのW/L比とは異なる値にすることにより異なるしきい値電圧とされることを特徴とする電流測定回路。 - 抵抗素子に電流を流し、その電流値を制御して前記抵抗素子の両端電圧を一定にすることによって定電圧を生成する定電圧回路と、
前記定電圧に基づいて定電流を出力する定電流出力回路とを含む定電流回路において、
前記定電流出力回路は、請求項1から請求項6のいずれかに記載の電流測定回路により、前記抵抗素子に流れる前記電流値を測定し、前記検出出力部から一定電流を出力することを特徴とする定電流回路。
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