JP2005028702A - 防風性、防水透湿性、保温性に優れる接着性中綿及びそれを用いた生地 - Google Patents

防風性、防水透湿性、保温性に優れる接着性中綿及びそれを用いた生地 Download PDF

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Minoru Miura
実 三浦
Tomoko Harada
原田  知子
Takahiro Yano
貴宏 谷野
Masatoshi Tate
正寿 舘
Jiro Miyajima
二郎 宮嶋
Kiyoshi Yonishi
清志 余西
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Abstract

【課題】直接表生地に接着でき、縫製工場のプレス機で直接表生地に接着でき、防風性、防水透湿性、保温性に優れ、かつ風合いに優れた、さらに、簡単なホットプレスによって他の生地やその他の基材に貼り合わせることができる防風性、防水透湿性、保温性に優れる接着性中綿、及びそれを用いた生地の提供。
【解決手段】熱反射性又は蓄熱性金属の微細片を1〜20重量%含有したポリウレタンフィルムと合成繊維の不織布中綿とを接着複合化し、該ポリウレタンフィルム層外表面上に接着剤を塗布したことを特徴とする防風性、防水透湿性、保温性に優れる接着性中綿及びそれを用いた生地。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、防風性、防水透湿性、保温性に優れる接着性中綿に関し、特に、合成樹脂繊維を用いた不織布からなる中綿と熱反射性金属又は蓄熱性金属の微細片を含有したポリウレタンフィルムとの積層体のフィルム側に接着剤を塗布した防風性、防水透湿性、保温性に優れる接着性中綿に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、防寒着、外着等の衣料等においては、保温性の効果が高い中綿を表地(以下、表生地ともいう。)と裏地(以下、裏生地ともいう。)の間に介在させて用いている。これらに用いられる中綿としては、主に羽毛やウールなどの含気性に富んだ素材からなる厚手のものが用いられてきた。特に羽毛は、嵩高性、保温性、吸湿放散性、さらに、瞬間回復性に優れており、古くから賞用されてきた。しかし、羽毛は、加工性においては自由度が少なく、かつ、天然に産するため量的にも限定されているため高価であり、一般に大量に使用されるまでには至っていない。それに代わるものとして、近年では、軽量で、作業性が良いことからポリエステルやポリアミドの合成繊維からなる嵩高の不織布が用いられている。
【0003】
従来の中綿を用いた防風性、透湿性を有する衣料製品とするためには、表生地側に、透湿性、防風性の機能を持たせ、表生地側に直接樹脂を塗布した素材に中綿を接着するか、または、キルト加工をして、効果を持たせる方法をとっている。そのため、使用する表生地は、天然素材、起毛調素材、縦伸びのあるニット素材等には、加工が困難であるものが多いため、その加工方法では素材が限られている。また、少ロット加工の商品には、対応出来ない場合があった。
また、中綿素材を使用することにより綿抜け、平滑な表生地に対しての表面肌荒れという問題も発生する場合があった。
【0004】
このような問題点を解決する中綿として、表生地の特性を生かし生地の弱点を補強し、型くずれを防止するために、繊維シート状物の片面に接着剤を付着させた、接着中綿が注目されてきている。このような接着中綿は、衣料製品の表生地に保温性、復元性、ウオーム感、透湿性等を付与するのみならず、柔軟な風合い等を与える機能を有することも要求されている。
接着中綿は、表生地又は裏生地に直接接着するようにして用いられるため、ある程度の嵩高性、柔軟な風合い性を有しながら、かつ中綿の表面の状態と表面に付着させた接着剤等が表生地又は裏生地の外観、風合いなどに影響を与えないようにすることが必要である。
しかしながら、中綿表面に接着剤を直接塗布した接着中綿は、直接表生地と積層して用いる場合、表生地表面に中綿不織布の表面の荒れが転写されやすく、風合いが劣るものとなるという問題を有していた。さらに、洗濯等をして繰り返し使用すると、中綿自体のへたりが生じ、防風性、保温性が劣ってくるという問題があった。
【0005】
さらに、各種の表生地に貼り合わせて独自に透湿、防風機能を付与した商品を生産するために、複合化することにより、それぞれの素材が具備する特性を阻害することなく生地の中綿の要求を十分に満足し、かつ洋服を仕立てる縫製工場でも簡単に接着することが出来るので、少ロットの製品にも使用できる小回りの効く複合材料が強く求められてきている。
【0006】
一方、布帛の防水性、透湿性、保温性を向上させるためにアルミニウムの粉末を含有した透湿性ウレタンフィルムと基布を貼り合わせた積層材が知られている(例えば、特許文献1〜2参照。)。このような布帛は、必ずしも保温性が十分ではなく、そのような機能を中綿へ応用している例、特に接着性を有する中綿は、今までになかった。
【0007】
【特許文献1】
特開昭59−159338号公報
【特許文献2】
特開昭59−159339号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上記問題点に鑑み、直接表生地に縫製工場のプレス機で芯地と同じ扱いで接着ができ、可縫性、防風性、防水透湿性、保温性に優れ、かつ風合いに優れた接着性中綿、及びそれを用いた生地を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、かかる目的を達成するため鋭意検討した結果、合成繊維の不織布からなる中綿の表面に熱反射性又は熱蓄積性金属の微細片を1〜20重量%含有したポリウレタンフィルムを接着積層し、さらにポリウレタンフィルム表面上に接着剤を塗布することにより、加工性に優れ、防風性、防水透湿性、保温性に優れ、かつ直接表生地に接着でき、風合いに優れた接着性中綿が得られることを見出し、本発明を完成したものである。
【0010】
すなわち、本発明の第1の発明によれば、熱反射性又は蓄熱性金属の微細片を1〜20重量%含有したポリウレタンフィルムと合成繊維の不織布中綿とを接着複合化し、該ポリウレタンフィルム層外表面上に接着剤を塗布したことを特徴とする防風性、防水透湿性、保温性に優れる接着性中綿が提供される。
【0011】
また、本発明の第2の発明によれば、第1の発明において、熱反射性又は蓄熱性金属が、アルミニウム、ステンレス、銀、チタン、マグネシウム、錫、ジルコニウム、ゲルマニウムからなる群から選ばれる少なくとも1種類の金属であることを特徴とする接着性中綿が提供される。
【0012】
また、本発明の第3の発明によれば、第1又は2の発明において、ポリウレタンフィルムが、透湿性ウレタンからなるフィルムであることを特徴とする接着性中綿が提供される。
【0013】
また、本発明の第4の発明によれば、第1〜3のいずれかの発明において、中綿を構成する合成繊維の不織布が、繊維径0.5〜20デシテックスの繊維からなり、目付けが30〜400g/m、厚さが2〜40mm、嵩密度が100kg/m以下の不織布であることを特徴とする接着性中綿が提供される。
【0014】
また、本発明の第5の発明によれば、第1〜4のいずれかの発明において、中綿が、ポリエステル捲縮繊維、又はレギュラー繊維の不織布からなることを特徴とする接着性中綿が提供される。
【0015】
また、本発明の第6の発明によれば、第1〜5のいずれかの発明の接着性中綿を貼り付けた生地が提供される。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の防風性、防水透湿性、保温性に優れる接着性中綿は、合成繊維の不織布と熱反射性又は蓄熱性金属の微細片を1〜20重量%含有したポリウレタンフィルムとの積層体からなる。以下に、その構成素材、製法について詳細に説明する。
【0017】
1.合成繊維不織布(中綿)
本発明で用いる中綿は、合成繊維の不織布からなる。合成繊維としては、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂等が挙げられる。また、繊維の種類は、レギュラー繊維、潜在捲縮繊維、顕在捲縮繊維、バインダー繊維等が挙げられる。
合成繊維の不織布化の方法としては、ニードルパンチ法、スプレー法、ディッピング法、エアースルー法(熱融着繊維使用時)のいずれの方法も採用できる。
【0018】
本発明で用いる中綿としての合成繊維不織布において、繊維径は、0.5〜20デシテックスが好ましく、より好ましくは2〜5デシテックスである。また、不織布の目付けは、30〜400g/mが好ましく、より好ましくは40〜100g/mである。さらに、厚みは、2〜40mmであり、嵩密度は、100kg/m以下である。
繊維径が上記下限未満では、不織布製造時における繊維の分散・均一度がとりにくい。上限を超えると製品の保温性、風合い、表面荒れが劣る。また、不織布の目付けが上記下限未満では、製品の保温性が低下し中綿としての機能を有さなくなり、上限を超えると重量感等から着心地の悪い製品となり、かつ特別の用途にしか用いることができない。さらに、厚みが上記下限未満では、製品の保温性が低下し中綿としての機能を有さなくなり、重量感等から着心地の悪い製品となり、かつ特別の用途にしか用いることができない。
これらの樹脂、繊維の形状、繊維径、目付けの組み合わせは、用途及び目的によって適宜組み合わされるが、中綿のつぶれ回復性とストレッチ性を必要とする用途においては、ポリエステル捲縮繊維からなる不織布が好ましい。
【0019】
2.熱反射性又は蓄熱性金属微細片含有ポリウレタンフィルム
本発明の接着性中綿は、前記合成繊維の不織布の片面に熱反射性又は蓄熱性金属微細片含有ポリウレタンフィルムを接着積層して得られ、風を通さない防風性、水を通さないが水蒸気は通す防水透湿性、体温からでる熱を反射又は蓄熱する保温性の機能を有するフィルムである。
【0020】
本発明で用いるポリウレタン樹脂としては、透湿ウレタン樹脂であって、JIS L1099による高透湿性及び防水性を発揮するポリエーテル系、ポリエステル系、ポリカーボネート系ポリウレタン樹脂が挙げられるが、ポリエーテル系のポリウレタン系樹脂が好ましい。また、フィルムの水膨潤率としては、線膨張率(水温25℃)が10〜20%のものが好ましい。線膨張率が10%未満ではJIS L1099のB法における高い透湿性が得られず、20%を超えると皮膜物性が低下するので好ましくない。
【0021】
本発明で用いられる熱反射性又は蓄熱性金属としては、アルミニウム、ステンレス、銀、チタン、マグネシウム、錫、ジルコニウム、ゲルマニウム等の金属が挙げられ、1種類でも2種類以上を用いても良い。これらの金属の中では、輻射熱の反射効果が大きいアルミニウムが好ましい。
金属微細片は、丸形、角形、扁平形、粉状のいずれでも構わないが、粒径(長径)が40μm以下であることが好ましい。
また、ポリウレタン樹脂中に配合される金属の微細片の配合量は、1〜20重量%であり、好ましくは5〜15重量%である。配合量が1重量%未満であると保温効果が得られず、20重量%を超えても保温効果の向上が目立たない。
本発明の熱反射性又は蓄熱性金属の微細片を1〜20重量%含有するポリウレタンフィルムの厚みは5〜50μmが好ましい。
【0022】
本発明の金属の微細片含有ポリウレタンフィルムは、従来公知の方法で製造できるが、金属の微細片を含有する樹脂の有機溶剤溶液を離型紙上に流延する方法による製造が好ましい。
【0023】
3.中綿とポリウレタンフィルムの接着
上記中綿とポリウレタンフィルムとの接着は、積層化する従来公知のいずれの方法を用いてもできる。例えば、接着剤を用いる全面接着、ドット接着、超音波接着、熱溶着等による熱ラミネート法等を用いることができる。これらの方法の中では、ホットメルト系接着剤を、フィルム側に非全面的にドット状に塗布し、両層を貼り合わせる熱ラミネート法が好ましい。接着剤をドット状に塗布することにより、積層体全体の透湿性が著しく低下することはない。ドット状の塗布方法としては、ディスパージョンドット塗布法、パウダードット塗布法を用いることができる。
【0024】
接着剤として用いるホットメルト系接着剤は、従来公知の接着剤を用いることができるが、ポリエステル系のホットメルト接着剤、又は有機溶剤などの希釈材を一切必要としない、無溶剤系反応性熱溶融樹脂であるイソシアネート基末端のウレタンポリマーを主成分とするポリウレタン系接着剤が好ましい。
ポリウレタン系接着剤におけるウレタンポリマーのポリオール成分は、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオールなどが代表的であるが、その他のポリオールであっても良い。反応基としてイソシアネート基を有しているウレタンであれば特に限定されるものではない。
【0025】
接着剤の塗布機としては、グラビアコーティング機、ロータリースクリーン機等ドット形状でコーティングできる装置であれば特に制限されるものではない。
【0026】
なお、上記ドット形状は、特に限定されるものではなく、円形状、正多角形状であってもよく、直径又は一辺長が0.3〜10mmで不連続に配列し、ドット状の占める面積の割合が10〜50%が好ましく、より好ましくは30〜40%である。ドットの占める面積の割合が10%未満では接着強度が極端に低下し、また50%を超えると柔軟な風合いが得られない。
【0027】
熱融着温度は、70〜200℃が好ましく、より好ましくは100〜150℃である。
【0028】
4.接着性中綿
本発明の接着性中綿は、上記不織布中綿と熱反射性又は蓄熱性金属の微細片を含有したポリウレタンフィルムとを貼り合わせた接着積層体のポリウレタンフィルム側外表面上に接着剤を塗布して得られる。
接着剤の塗布は、ポリウレタンフィルム上に接着剤を全面塗布する方法やドット状に塗布する方法等を用いることができる。これらの中では、接着剤をドット状に塗布する方法が好ましく、表生地等へ積層した場合、生地全体の透湿性が著しく低下することはない。ドット状の塗布方法としては、ディスパージョンドット塗布法、パウダードット塗布法を用いることができる。
【0029】
なお、上記ドット形状は、特に限定されるものではなく、円形状、正多角形状であってもよく、直径又は一辺長が0.3〜10mmで不連続に配列し、ドット状の占める面積の割合が10〜50%が好ましく、より好ましくは30〜40%である。ドットの占める面積の割合が10%未満では接着強度が極端に低下し、また50%を超えると柔軟な風合いが得られない。
接着剤の塗布機としては、グラビアコーティング機、ロータリースクリーン機等ドット形状でコーティングできる装置であれば特に制限されるものではない。
【0030】
接着剤としては、ホットメルト系接着剤が好ましく、ホットメルト系接着剤としては、有機溶剤などの希釈材を一切必要としない、無溶剤系反応性熱溶融樹脂であるイソシアネート基末端のウレタンポリマーを主成分とするポリウレタン系接着剤が好ましい。ウレタンポリマーのポリオール成分は、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオールなどが代表的であるが、その他のポリオールであっても良い。反応基としてイソシアネート基を有しているウレタンであれば特に限定されるものではない。
【0031】
従来の中綿素材は、表生地との接着においては、表生地と中綿素材とを別々に裁断して用いるか、あらかじめキルティング加工等で裁断、縫製を行っているが、本発明の接着性中綿は、表面にフィルムが積層されているため、接着後も平滑な素材に対しても表面荒れが少なく綿抜けが少ないという特徴を有している。
したがって、従来の衣料用接着芯地と同じような取り扱いができ、少ロット生産が可能となり、さらに縫製においては可縫製がよくなり、簡単に縫製工場で対応出来るため、使用される表生地の範囲を広げることが出来る。
【0032】
また、本発明の接着性中綿を表生地等に直接接着した生地は、アウター(外着)、防寒着等に使用でき、従来用いることのできなかった素材が使用可能となり、デザイン、アイテムが広がるようになる。
表生地素材としては、どのような素材にも接着することができ、例えば、ニット、横編、組織の甘い紡毛素材(シャギー、モッサ、モール素材等)、春夏素材(麻等)が挙げられる。
【0033】
【実施例】
以下実施例を用いて本発明を詳細に説明するが、本発明は、実施例のみに限定されるものではない。なお、実施例で用いた評価方法は以下の通りである。
(1)透湿性:JIS L−1099 B−1法 酢酸カリウム法
(2)防水性:JIS L−1092B 高水圧法 目皿使用
(3)防風性:JIS L−1096A フラジール法
(4)保温性:約24cm×50cmの接着性中綿を中綿側を内側にして3方をシールして約20cm×20cmの内部を有する袋を形成した。約20cm×15cm×1cmの保温材を予め50℃に加温し、該袋の内側の下部に入れ、袋上部を簡易閉じし、袋内部雰囲気温度を袋内部に差し込んだ温度計で約10分毎に測定した。なお、外気雰囲気は20℃に保った。
【0034】
実施例1
アルミニウム微細粉(東洋アルミ(株)製、商品名:ミラグロー#1000)10重量%を含有した透湿性ウレタンフィルム(ベース樹脂:三洋化成(株)製/商品名:サンプレンHMP−17A)を、コンマコーターを使用して、厚み20μmとなるよう離型紙上に作成した。
この離型紙上のフィルムに、グラビアコーティング機を使用して、接着剤(大日本インキ化学工業(株)製/商品名:タイフォースH1041)を塗布面積が30%となるようにドット状に塗布した後、繊維径2〜3.3デシテックスの繊維からなり、目付け54g/m、厚み4mm、嵩密度14.95kg/mの捲縮ポリエステル繊維不織布(倉敷繊維加工(株)製)をニップ方式により重ね合わせた後、フィルムを離型紙から不織布の方へ転写させて不織布とフィルムの2層構造品を得た。
得られた2層構造品のウレタンフィルム側に、グラビアコーティング機を使用して、さらにポリエステル系ホットメルト樹脂((株)エムス昭和電工製/商品名:8EP82)を塗布面積が30%となるようにドット状に塗布し、熱接着性を有する3層構造からなる接着性中綿を得た。得られた接着性中綿の特性を評価した。透湿性は25,000g/m・24hr、防水性は100,000Pa、防風性は0.87cc/cm/sec以下であった。
また、保温性の結果を図1に示す。なお、比較のため図1にはアルミニウム微細粉を含有しないポリウレタンフィルムを用いた接着性中綿を用いた保温性の測定結果を示した。アルミニウム微細粉を含有するウレタンフィルムを積層した本発明の接着性中綿を用いると120分経過してもアルミニウム微細粉を含有しないポリウレタンフィルムを接着した接着性中綿に比べ、約2〜3℃高く、保温性能に優れていることがわかる。
次に、丸編みニット(綿100%)(クラボウ社製/商品名:天竺)に上記で作製した接着性中綿をローラープレス機で貼り合わせ、ストレッチ機能が付与された生地を得た。この生地は、審美性、風合いに優れ、特に中綿の綿抜けがない点においても優れていた。
【0035】
【発明の効果】
本発明の接着性中綿は、直接表生地に接着でき、加工性に優れ、防風性、防水透湿性、保温性、中綿の耐抜け落ち性に優れ、かつ風合いに優れ、さらに、簡単なホットプレスによって他の生地やその他の基材に貼り合わせることができるので、従来のアウター(外着)、防寒着に使用できないような素材がその材料として使用可能になり、デザイン、販種アイテムを広げることができる有効な素材となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の接着性中綿の保温性の効果を示す図である。

Claims (6)

  1. 熱反射性又は蓄熱性金属の微細片を1〜20重量%含有したポリウレタンフィルムと合成繊維の不織布中綿とを接着複合化し、該ポリウレタンフィルム層外表面上に接着剤を塗布したことを特徴とする防風性、防水透湿性、保温性に優れる接着性中綿。
  2. 熱反射性又は蓄熱性金属が、アルミニウム、ステンレス、銀、チタン、マグネシウム、錫、ジルコニウム、ゲルマニウムからなる群から選ばれる少なくとも1種類の金属であることを特徴とする請求項1に記載の接着性中綿。
  3. ポリウレタンフィルムが、透湿性ウレタンからなるフィルムであることを特徴とする請求項1又は2に記載の接着性中綿。
  4. 中綿を構成する合成繊維の不織布が、繊維径0.5〜20デシテックスの繊維からなり、目付けが30〜400g/m、厚さが2〜40mm、嵩密度が100kg/m以下の不織布であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の接着性中綿。
  5. 中綿が、ポリエステル捲縮繊維、又はレギュラー繊維の不織布からなることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の接着性中綿。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の接着性中綿を貼り付けた生地。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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