JP2005027464A - 変電機器保護制御システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】変電機器本体から検出した電気量および/または外部からの情報に基づいて前記変電機器本体の制御もしくは保護をそれぞれ行なう複数の変電機器保護制御装置と、前記複数の変電機器保護制御装置間の前記情報の伝送に供せられる複数の通信路とを具備し、前記複数の変電機器保護制御装置それぞれは、前記複数の通信路のうち一部のものに接続され、前記複数の変電機器保護制御装置の一部のものは、前記複数の通信路間の前記情報通信の仲介機能を有する
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、変電機器本体の保護もしくは制御を行なう変電機器保護制御システムおよび変電機器保護制御装置に係り、特に、変電機器保護制御装置間の情報のやり取りに専用の通信路を用いる変電機器保護制御システムおよびこのシステムに用いられる変電機器保護制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
変電機器保護制御システムの従来例として下記特許文献1記載のものがある。変電機器保護制御システムは、保護および制御の対象である電力系統の諸量がアナログ量であり以前は制御手法もアナログが中心であったが、この文献に記載のようにディジタル技術および通信技術を採り入れた保護・制御も一般的に用いられつつある。
【0003】
このようなディジタル技術および通信技術を用いたことにより、大容量、多数の電気ケーブルや接点機器(メカニカルなリレー機器)の削減が図られ、ハードウエアの小型化により変電所建設コストの低減などをもたらす利点がある。しかしながら、ディジタル技術および通信技術を用いた保護および制御では、変電機器本体から検出した電気量の大容量伝送や事故検出時の遮断器トリップ指令伝送など、効率的伝送を実現できるシステム構築を行うことが常に重要である。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−315233号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記の観点を考慮してなされたもので、変電機器本体の主回路機器などの保護および制御をディジタル技術および通信技術を用いて行ない得る変電機器保護制御システムおよび変電機器保護制御装置において、変電機器本体から検出した電気量の大容量伝送や事故検出時の遮断器トリップ指令伝送など、保護および制御性能のために必要な効率的伝送を実現できる変電機器保護制御システムおよびこのシステムに用いられる変電機器保護制御装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、本発明に係る変電機器保護制御システムは、変電機器本体から検出した電気量および/または外部からの情報に基づいて前記変電機器本体の制御もしくは保護をそれぞれ行なう複数の変電機器保護制御装置と、前記複数の変電機器保護制御装置間の前記情報の伝送に供せられる複数の通信路とを具備し、前記複数の変電機器保護制御装置それぞれは、前記複数の通信路のうち一部のものに接続され、前記複数の変電機器保護制御装置の一部のものは、前記複数の通信路間の前記情報通信の仲介機能を有することを特徴とする。
【0007】
すなわち、通信路を設けることにより、各回線に設けた変電機器保護制御装置間での各回線電気量情報の受け渡しは、前記通信路を介して、実現される。
【0008】
この電気量情報の受け渡しは、他回線電気量情報から保護を実現する場合に必要になる。例えば、1次、2次側回線電気量の差動演算により事故検出する変圧器保護方式や各送電線電気量から事故検出する母線保護方式などである。
【0009】
上記変圧器保護や母線保護では、事故検出時にその事故を除去するため、該当回線を遮断するように、前記該当回線の変電機器保護制御装置へ遮断機トリップ指令を伝える。このトリップ指令も前記通信路を介して通信が可能である。
【0010】
前記通信路は複数あり、それらの通信路の一部に各変電機器保護制御装置が接続される。よって、通信すべき情報が分散されて通信路に乗せられるのでそれぞれ十分な容量の通信資源として提供される。また、通信路間で必要な情報転送には、仲介機能を有する変電機器保護制御装置を利用できる。換言すると、特別な通信処理装置(ルーティング機能を有する専用の中継装置等)を必要としないため、通信設備・構成のスリム化がはかられ、容易な構成により効率的な情報通信が実現できる。
【0011】
なお、本発明では、変電機器本体とは、電力系統において、電力を通過させ、または変換するすべての電力設備の総称としており、例えば回線(送電線、母線、配電線など)、開閉器、変圧器、蓄電器などをいう。
【0012】
また、本発明に係る変電機器保護制御装置は、変電機器本体から電気量を検出するセンサ部と、前記検出された電気量または外部からの情報に基づいて前記変電機器本体の制御を行なう機器制御部と、複数の通信路に接続を有し、前記接続された複数の通信路を介して前記外部から情報を受け取りまたは外部へ情報を発信する通信路連結部とを具備し、前記通信路連結部は、前記複数の通信路間の情報通信の仲介機能をさらに有することを特徴とする。
【0013】
この変電機器制御装置は、上記の変電機器保護制御システムの構成要素として用いることができるものである。
【0014】
なお、本発明の変電機器保護制御装置は保護のみに用いる場合、制御のみに用いる場合、保護と制御を合わせもつ場合があるが、これらのどの場合においても、以下の「発明の実施の形態」に記載文書以外では、本明細書において、用語として“変電機器保護制御装置”と呼称している。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態として、変電所保護システムにおける最適な前記通信の形態を説明する。
【0016】
保護リレー方式として、特定の変電機器本体を保護するために、他の変電機器本体から検出された電気量情報を必要とする場合(1次側、2次側回線の電気量情報の差動演算により事故検出する変圧器保護方式など)、すくなくとも前記電気量情報を受け渡す専用の前記通信路を具備し、さらに前記専用の通信路を変電機器本体の保護区分ごとに設けることで、不要な情報の通信で伝送効率を脅かされることなく、必要な前記電気量情報の効率的な伝送が可能となる。
【0017】
また、他の複数の変電機器本体から検出された電気量情報が必要な場合(各回線の電気量情報から事故検出する母線保護方式など)には、前記変電機器保護制御装置は複数の前記専用の通信路間を経由して、前記電気量情報を収集する通信形態とすることで、他の専用の通信路を利用できることになるため、本来必要な通信路の本数を削減できることになる。
【0018】
また、実施態様として、前記仲介機能を有する変電機器保護制御装置は、前記情報通信に際し、該情報に含まれる発信元ノード情報に応じて転送先となる通信路を前記複数の通信路の中から選択するようにすることができる。発信元ノード情報によれば発信先ノードが特定され得るので、それに接続される通信路を選択する。
【0019】
また、実施態様として、前記仲介機能を有する変電機器保護制御装置は、前記情報通信に際し、該情報に含まれるデータ種別情報に応じて転送先となる通信路を前記複数の通信路の中から選択するようにすることができる。データ種別情報によれば発信先ノードが特定され得るので、それに接続される通信路を選択する。
【0020】
また、実施態様として、前記複数の変電機器保護制御装置に接続を有するステーションバスと、前記ステーションバスを介して前記複数の変電機器保護制御装置に前記変電機器本体の制御に必要な情報を送りおよび/または前記複数の変電機器保護制御装置から保護・制御の結果情報を受け取る集中監視制御装置とをさらに具備するようにしてもよい。このようなステーションバスと集中監視制御装置とを備えることで変電所などの電気所としての保護制御の機能全部をほぼ有することができる。
【0021】
また、変電機器保護制御装置としての実施態様として、前記通信路連結部は、前記情報通信に際し、該情報に含まれる発信元ノード情報に応じて転送先となる通信路を前記複数の通信路の中から選択するようにすることができる。
【0022】
また、同じく実施態様として、前記通信路連結部は、前記情報通信に際し、該情報に含まれるデータ種別情報に応じて転送先となる通信路を前記複数の通信路の中から選択するようにすることができる。
【0023】
これらの変電機器保護制御装置としての実施態様は、上記の変電機器保護制御システムにおける実施態様での変電機器保護制御装置の態様と同様である。
【0024】
以上を踏まえ、以下では本発明の実施形態を図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る変電機器保護制御システムの構成を示すブロック図である。図1に示すように、この変電機器保護制御システムは、監視制御装置4、ステーションバス7、変電機器保護制御装置20−1、20−2、20−4、20−6、変電機器制御装置20−3、20−5、変電機器保護制御装置または変電機器制御装置間バス17−1、17−2、17−3を有する。なお、以下の本文においては、この変電機器保護制御装置または変電機器制御装置間バスは単に、“装置間バス”と略して記載する。
【0025】
監視制御装置4は、遠方監視制御装置2と集中監視制御装置3とからなる。遠方監視制御装置2は、図示しない遠方の制御所との情報通信の中継を行なうものであり、中継された情報は、ステーションバス7を介して集中監視制御装置3などとやり取りされる。集中監視制御装置3は、ステーションバス7を介して制御情報などの情報を変電機器保護制御装置20−1等に発信し、またステーションバス7を介して各種の制御や保護の結果情報を収集する。これらにより、この変電機器保護制御システムを含め変電所全体(図示せず)を制御するものである。
【0026】
なお、監視制御装置4は、通常、例えば監視員が詰める制御本館に設置され、制御本館からステーションバス7が各変電機器保護制御装置20−1等に向けて敷設される。各変電機器保護制御装置20−1等は、変電機器本体である主回路機器に付帯して設けられる。主回路機器は、図1に示すように、送電線26、開閉器25、母線24、24−1、変圧器9などからなる。これらの主回路機器は、電力を通過させまたは変換する機器、設備である。
【0027】
ステーションバス7には、遠方監視制御装置2、集中監視制御装置3、各変電機器保護制御装置20−1等が接続され、これにより、上記のように、遠方監視制御装置2と集中監視制御装置3との間や、集中監視制御装置3と各変電機器保護制御装置等との間の情報のやり取りを媒介する。
【0028】
各変電機器保護制御装置20−1等は、ステーションバス7との接続を有し、これにより、集中監視制御装置3から制御のための信号を受け、また制御や保護の結果情報を送り返す。制御のための信号を受けると機器制御器(機器制御ユニット30:後述)により上記主回路機器の制御を行なう。また、制御の結果も機器制御器等のモニタリング機能により検出し、これをステーションバス7を介して集中監視制御装置3に送る。なお、各変電機器保護制御装置20−1等は、図示するように主回路機器の回線ごとに設けられる。
【0029】
装置間バス17−1、17−2、17−3は、それぞれ、上記各変電機器保護制御装置20−1等の一部との接続を有する。このような接続により、変電機器保護制御装置20−1等間の情報伝送を媒介する通信路として機能する。この情報通信により、各変電機器保護制御装置を超えて必要な情報のやり取りを行なう。特にこの実施形態では、他回線の電気量情報を必要とし、また、遮断器トリップ指令等の伝送が必要な変電機器保護制御装置間および変電機器制御装置との間で、専用の装置間バスを設けるようにしている。また、図示するように、ひとつの変電機器保護制御装置や変電機器制御装置が複数の装置間バスに接続される場合もある。この場合には、その変電機器保護制御装置や変電機器制御装置は装置間バス同士の間の情報通信の仲介機能も発揮する。
【0030】
変電機器保護制御装置間バス17−1は、主回路機器の高圧側に位置する変電機器保護制御装置20−1、20−2に接続を有する。変電機器保護制御装置間バス17−2は、主回路機器のうち変圧器およびその周りに位置する変電機器制御装置20−3、20−5、変電機器保護制御装置20−4に接続を有する。装置間バス17−3は、主回路機器の低圧側に位置する変電機器保護制御装置20−5、20−6に接続を有する。
【0031】
次に、この変電機器保護制御システムで制御される主回路機器について補足する。主回路機器は、上述のように、送電線26、開閉器25、母線24、24−1、変圧器9などからなる。この実施形態では、送電線26が上流側であり、送電線26から開閉器25などを経て高圧側の母線24−1に至っている。高圧側の母線24−1は、母線保護の開閉器25などを経てさらに他の回線(図右の点線)に至る。また、母線24−1から、1次側の開閉器25など、変圧器9、2次側の開閉器25などを順に経て低圧側の母線24に至っている。低圧側の母線24は、開閉器25などを経てさらに他の回線(図右の点線)に至る。
【0032】
開閉器25には、遮断器や断路器設置開閉器を用いることができる。これらの開閉器25や変圧器9のロードタップチェンジャー9a(タップ位置の制御器)を直接制御するのは、上述のように、各変電機器保護制御装置20−2の機器制御ユニット30である。この制御のため、主回路機器には、図示するように、基本的な電気量の検出を行なう計器用変成器27−2が設けられており、計器用変成器機27−2で検出された電気量はさらに変電機器保護制御装置20−2のセンサユニット28によりディジタル量に変換される。なお、計器用変成器27−2には、電圧型と電流型とがあり、主回路機器の電圧や電流を小さい電気量に変成して検出する。
【0033】
次に、各変電機器保護制御装置20−1等の内部構成について説明する。なお、これらの内部構成に付与された参照符号の枝番は、各変電機器保護制御装置の参照符号の枝番と等しく付与されているが、特に特定することが必要な場合を除いて枝番なしで参照する場合があることにあらかじめ注意を喚起しておく。
【0034】
変電機器保護制御装置20−1等は、センサユニット28、統合ユニット39、機器制御ユニット30、変電機器保護制御装置内部バス29、回線制御ユニット21、保護ユニット22、バス間インターフェース18の全部または一部を有する。
【0035】
センサユニット28は、計器用変成器27と接続して変電機器本体の電気量を検知し、検知された電気量をディジタル量に変換するものである。得られたディジタル量は統合ユニット39を介してまたは直接に内部バス29に出力される。統合ユニット39は、複数のセンサユニット28で得られたディジタル量を収集し、必要に応じて各種の補正(感度補正、位相補正など)を施して内部バス29に出力するものである。また、複数のセンサユニット28に対してこれらが動作するための基準信号(A/D変換サンプリング信号の基準となる信号)の分配も行なう。
【0036】
機器制御ユニット30は、開閉器25を制御、または変圧器9のロードタップチェンジャー9aを制御するものである。制御および保護するための情報は、回線制御ユニット21、保護ユニット22から変電機器保護制御装置内部バス29を介して送られるほか、開閉器25などに備えられている監視センサなどの検出出力を直接取り込んで得られたディジタル化信号も保護または制御に必要な情報となる。
【0037】
変電機器保護制御装置内部バス29は、センサユニット28(または統合ユニット39を介したセンサユニット28)、機器制御ユニット30、回線制御ユニット21、保護ユニット22、バス間インターフェース18を接続する、これらの情報伝送を行なうための伝送路である。
【0038】
回線制御ユニット21は、変電機器保護制御装置内部バス29に接続されており、また、外部側にはステーションバス7にも接続される。これにより集中監視制御装置3とも情報のやり取りを行なう。集中監視制御装置3から指令を受け取り、生成した制御信号(前記指令より、制御する機器(開閉機器など)を選択制御するための指令信号)や、センサユニット28から得られるディジタル量から保護リレー演算を行なって制御信号(すなわち、トリップ信号)を生成し、このトリップ信号を内部バス29を介して機器制御ユニット30へ送る。
【0039】
なお、必要に応じて、バス間インターフェース18を介して他の変電機器保護制御装置が送り出す情報を受け取り、これを変電機器保護制御装置内部バス29を介して取得することも上記制御信号生成および保護リレー演算(他回線電気量情報を必要とする保護リレー方式の場合)のため行なう。また、センサユニット28や機器制御ユニット30から得られるディジタル量を、制御結果や監視結果を示す情報としてステーションバス7を介して集中監視制御装置3に送る。
【0040】
保護ユニット22は、変電機器保護制御装置内部バス29に接続されており、また、外部側にはステーションバス7にも接続される。これにより集中監視制御装置3にも情報を出力する。保護ユニット22は、センサユニット28から得られるディジタル量により保護のための制御信号(トリップ信号など)を生成し、生成された信号を変電機器保護制御装置内部バス29を介して機器制御ユニット30へ送る。また、トランス保護や母線保護の場合には、変電機器保護制御装置内部バス29、バス間インターフェース18を介して他の変電機器保護制御装置にも保護信号(トリップ信号など)を送る。
【0041】
バス間インターフェース18を介して他の変電機器保護制御装置が送り出す情報(回線電気量情報やトリップ信号など)を受け取った変電機器保護制御装置は、受け取った他回線電気量と自回線から検出した電気量(センサユニット28から内部バス29を介して取得した電気量)の差動演算等を行い、事故検出し、変圧器保護や母線保護を実施する。また、トリップ信号を受けた場合は、自身の内部バス29経由で機器制御ユニット30に制御信号(開閉指令信号等)を出力する。また、事故検出し、保護リレー動作させた場合には、動作情報などの保護の結果情報をステーションバス7を介して集中監視制御装置3に送る。
【0042】
バス間インターフェース18は、変電機器保護制御装置内部バス29と少なくともひとつの装置間バス(17−1、17−2、17−3)とに接続される。このような接続により、他の変電機器変電機器保護制御装置で必要とする情報(回線電気量情報やトリップ信号など)の出力と、他の変電機器保護制御装置が出力する情報(回線電気量情報やトリップ信号など)のうち必要なものの取り込みとを行なう。これら情報の出力は、変電機器保護制御装置内部バス29側からバス間インターフェース18を介して行なわれ、これら情報の取り込みは、装置間バス側からバス間インターフェース18を介して行なわれる。また、接続される装置間バスが複数の場合には、これらの装置間バスをまたがる情報通信の仲介も行なう。
【0043】
次に、図1中に示したセンサユニット28、統合ユニット39、回線制御ユニット21、保護ユニット22、機器制御ユニット30、バス間インターフェース18の各内部構成例について図2ないし図7を参照して説明する。
【0044】
まず、図2は、図1中に示したセンサユニット28の内部構成例を示すブロック図であり、図1で示した構成要素と同一のものには同一の符号を付してある。このセンサユニット28は、図示するように、ディジタル化部28d、出力部28f、同期部28a、電源部28hを有する。ディジタル化部28dは、アナログ入力部28bとA/D変換部28cとからなる。
【0045】
アナログ入力部28bには、計器用変成器27から例えば多チャンネルのケーブル27Iを伝送路に用いて、変電機器本体の交流電流または交流電圧に対応するアナログ量が入力される。アナログ入力部28bでは、入力されたアナログ信号から不要な高域成分を除去しこれをA/D変換部28cに供給する。A/D変換部28cでは、供給されたアナログ信号に対して、同期部28aからのサンプリング信号により、A/D変換を行なう。A/D変換された信号は、出力部28fに導かれ、これによりディジタル信号が出力部28fから統合ユニット39に向けて、シリアル伝送で送り出される。出力部28fは、統合ユニット39への通信路39Mにディジタル信号を出力するための伝送回路である。
【0046】
なお、ディジタル技術、通信技術を導入した保護制御システムでは、計器用変成器に従来の鉄心巻線型だけでなく、CT2次出力が弱電回路(電子回路)で処理可能な電気量であるロゴスキーコイルや光CTを用い、本センサユニットでA/D変換して、ディジタル出力とできるため、保護制御本体ユニット(統合ユニット、保護ユニット、回線制御ユニット等)にディジタル値で回線電気量を通信により受け渡すことが可能になる。この変電機器本体に設置する計器用変成器とセンサユニット間は多数のアナログ電気量をケーブルで受け渡することになるため、この間を短くすることは、ケーブル敷設およびノイズ耐量に関し有利になる。このことは、センサユニットを計器用変成器に近接して設置することを意味する。このケースでは、センサユニットは変電機器本体の強電側に配置されるが、弱電側ユニット(ディジタル演算ユニットである保護制御本体ユニット)は耐環境性能上、十分に離して配置させることも重要になる。センサユニットと保護制御本体ユニット間は通信でのデータ伝送であるため、これが可能になる。
【0047】
このような形態は、従来構成(鉄心巻線型の計器用変成器と保護制御装置内の補助計器用変成器間を多数のアナログケーブルで接続する構成)では耐環境性能上採用できない。しかし、上記センサユニットを導入した変電機器保護制御装置の構成を適用することで、ディジタル通信で、回線電気量を送受できるため、光ケーブルの採用も容易になり、従来形態では採用できなかった形態も容易にとり得る。このことは、アナログケーブル削減、ケーブル敷設工事の軽減、保護制御本体の耐ノイズ性能向上等にも効果がある。これが、ディジタル技術および通信技術を導入した保護制御システムにおける一つの特徴になる。
【0048】
統合ユニット39からは通信路39Mを介して基準信号が送られており、送られた基準信号に同期するように同期部28aはサンプリング信号を生成する。なお、電源部28hは、上記各内部構成に電力を供給するものである。
【0049】
図3は、図1中に示した統合ユニット39の内部構成例を示すブロック図であり、図1で示した構成要素と同一のものには同一の符号を付してある。この統合ユニット39は、図示するように、変電機器保護制御装置内部バス連結部39a、CPU(central processing unit)39b、基準信号分配部39c、基準信号入力部39d、センサユニットデータ統合部39eを有する。
【0050】
センサユニットデータ統合部39eでは、通信路38Mを介して接続されたセンサユニット28からの各ディジタル信号(電気量情報)を統合する。統合された信号は、CPU39bで時刻付けなど必要な処理が施され伝送フレーム(後述)に仕立てられる。伝送フレーム化されたデータは、変電機器保護制御装置内部バス連結部39aにより変電機器保護制御装置内部バス29に出力される。なお、CPU39bでは、これらディジタル信号(電気量情報)のデータに対して感度補正処理や位相補正処理などの演算も必要に応じて行なわれる。
【0051】
基準信号入力部39dでは、時刻の基準となる信号を例えばGPS衛星(図示せず)から受け取りこれを基準信号分配部39cに供給する。基準信号分配部39cでは必要な数の基準信号を生成し、これを通信路39Mを介して各センサユニット28に供給する。また、基準信号分配部39cは、時刻付けなどの処理に必要な情報をCPU39bに対して供給も行なう。
【0052】
図4は、図1中に示したセンサユニット28−6の内部構成例を示すブロック図であり、図1で示した構成要素と同一のものには同一の符号を付してある。このセンサユニット28−6は、統合ユニット39を介さずに直接、変電機器保護制御装置内部バス29に接続されるものであり、図示するように、ディジタル化部28d、同期部28a、CPU28g、変電機器保護制御装置内部バス連結部39a、電源部28hを有する。ディジタル化部28dは、アナログ入力部28bとA/D変換部28cとからなる。これらの内部構成のうち、図2に示したものと同一機能のものには同一の符号を付してあるので、その説明は省略する。
【0053】
ディジタル化部28d、同期部28a、CPU28g、変電機器保護制御装置内部バス連結部39aは、バス形式で相互に接続されており、CPU28gでは、図3におけるCPU39bと同様に、ディジタル化部28dが出力するディジタル信号に対して伝送フレーム化が行なわれる。また、これらディジタル信号(電気量情報)のデータに対して感度補正処理や位相補正処理などの演算も必要に応じて行なわれる。伝送フレーム化されたデータは変電機器保護制御装置内部バス連結部39aにより変電機器保護制御装置内部バス29に出力される。
【0054】
図5は、図1中に示した回線制御ユニット21および保護ユニット22の内部構成例を示すブロック図であり、図1に示した構成要素と同一のものには同一の符号を付してある。図示するように、回線制御ユニット21は、CPU21a、通信部21b、電源部21cを有する。また、保護ユニット22は、CPU22a、通信部22b、電源部22cを有する。
【0055】
通信部21b、22bは、ステーションバス7との間でやり取りされるディジタル情報、および変電機器保護制御装置内部バス29との間でやり取りされるディジタル情報を入出力制御するものである。通信部21b、22bを介して入力または出力されるディジタル情報は、CPU21a、22aに取り込まれまたはCPU21a、22aから発信される。CPU21a、22aでは、すでに述べたように信号(ディジタル形式)を生成する。電源部21c、22cは、これらの内部構成に電力を供給するものである。
【0056】
なお、同図の通信部21b、22bは、ステーションバス7との通信部、内部バス29との通信部に分割してもよい。このように通信部を分けることで、ステーションバス7と内部バス29に各々異なる伝送方式を用いることが可能になる。
【0057】
変電所内に敷設するステーションバス7はケーブル長が長いこと、および敷設コストの軽減を目的とする場合、シリアルバス(例えば伝送速度が早いイーサーネットLAN等、10BASE−TXや10BASE−FL、または100BASE−TX、100BASE−FXまたはこれ以上の伝送速度を有するシリアルバス等、ただし高速シリアルバスの種別を本実施形態が限定するものではない)が第一の選定候補となる。また、装置内の内部バスを短いの伝送長とし、高速処理を考慮する場合、パラレルバス(VMEバス、PCIバス等の高速パラレルバス等、ただし高速パラレルバスの種別を本実施形態が限定するものではない)が第1の選定候補となる。
【0058】
ただし、上記シリアルバスとパラレルバスの選定は、伝送距離、伝送速度、伝送量、耐環境性能の条件下で選定されるもので、第一の選択候補にのみ限定されるものではない。シリアルバスをパラレルバスとすること、その逆もでもよいことは言うまでもない。
【0059】
なお、装置間バス17−1、17−2、17−3なども、ステーションバス7と同様に、シリアルバスが第一の選定候補となる。また、上記バスはシリアルバスを選定した場合は、長い伝送距離におけるノイズ耐量を向上させるため、電気ケーブルではなく、光ケーブルとする場合もある。
【0060】
図6は、図1中に示した機器制御ユニット30の内部構成例を示すブロック図であり、図1に示した構成要素と同一のものには同一の符号を付してある。図示するように、この機器制御ユニット30は、接点情報入力インターフェース30a、アナログ情報入力インターフェース30b、CPU30c、駆動回路30d、変電機器ユニット内部バス連結部30f、データ記憶部30e、内部バス30gを有する。
【0061】
接点情報入力インターフェース30aは、開閉器25内の一つ以上の接点25aの位置情報をケーブル30Mを介して得、これを内部バス30gに出力するものである。アナログ情報入力インターフェース30bは、開閉器25内の一つ以上の監視センサ25bのアナログ出力をケーブル30Mを介して得、これをディジタル信号に変換の上内部バス30gに出力するものである。
【0062】
一方CPU30cでは、変電機器保護制御装置内部バス29から入力され、変電機器保護制御装置内部バス連結部30f、内部バス30gを介して得られるデータと、上記の接点情報入力インターフェース30aおよびアナログ情報入力インターフェース30bの出力とを用いて演算を行ない、開閉器25内の駆動部25cを駆動するための指令信号を生成する。生成された指令信号は駆動回路30dに供給され、駆動回路30dではこれにより駆動信号を発生する。駆動信号は、ケーブル30Mを介して駆動部25cに導かれる。なお、データ記憶部30eは、必要に応じて変電機器ユニット内部バス29から入力され、変電機器保護制御装置内部バス連結部30f、内部バス30gを介して得られるデータを蓄積しておく。
【0063】
ちなみに、開閉器25の接点25aの位置情報には、遮断器を例に述べると、遮断器の開閉ステータス、油圧スイッチの状態、ガス密度スイッチの状態などがある。また、開閉器25の監視センサ25bのアナログ出力には、ガス密度値、油圧値などがある。また、開閉器25の駆動部25cにより駆動される部位には、遮断器を例に述べると、遮断コイル、投入コイル、油圧ポンプのモータなどがある。
【0064】
図7は、図1中に示したバス間インターフェース18−3の内部構成例を示すブロック図であり、図1に示した構成要素と同一のものには同一の符号を付してある。図示するように、このバス間インターフェース18−3は、CPU18a、メモリ18b、変電機器保護制御装置内部バス連結部18a、変電機器保護制御装置間バス連結部18d、18eを有する。
【0065】
これらの構成要素は、バス形式で相互に接続されており、変電機器保護制御装置内部バス連結部18cは、バス間インターフェース18−3内部バスと変電機器保護制御装置内バス29との連結を、変電機器保護制御装置間バス連結部18d、18eは、バス間インターフェース18−3内部バスと変電機器保護制御装置間バス17−1、17−2との連結を、それぞれ担当する。すなわち、これらのバス間でのデータの出入りを制御する。
【0066】
メモリ18bは、転送データテーブルを備えており、この転送データテーブルは、バス間インターフェース18−3に入来したデータ(伝送フレーム化されたデータ)をどのバスに出力するかの参照に用いられる。CPU18aは、このデータの内容一部を読み取り、メモリ18bに備えられた転送データテーブルを参照て必要なバス(変電機器保護制御装置内バス29、装置間バス17−1、または装置間バス17−2)にそのデータを転送する。
【0067】
なお、バス間インターフェース18−5は、上記同18−3と同様の構成である。バス間インターフェース18−1、18−2、18−4、18−6は、装置間バスへの接続が複数ではない点で異なるが、一方の装置間バス連結部を未接続にするのみで同様のものを用いることができる。
【0068】
次に、図1に示す電力系統保護制御システムの中での情報の流れを例を挙げて説明する。
【0069】
まず、事故検出して母線24−1に対し保護動作が生じた場合を説明する。保護ユニット22−2は、自身が属する変電機器保護制御装置20−2におけるセンサユニット28のほか、他の変電機器保護制御装置内のセンサユニット28(または統合ユニット39)から各回線の電気量データを収集する。そして、リレー演算を行ない、事故検出した場合、母線24−1保護のためのトリップ信号を発生する。トリップ信号は、自身が属する変電機器保護制御装置20−2における機器制御ユニット30に供給されるほか、他の変電機器保護制御装置20−1や変電機器制御装置20−3内の機器制御ユニット30にも伝送される。以上の収集、伝送において、装置間バス17−1が使用される。
【0070】
他の例として、事故検出により、変圧器9の保護動作が生じた場合を説明する。保護ユニット22−4は、変圧器9周りの電気量データを、他の変電機器制御装置20−3、20−5内のセンサユニット28(または統合ユニット39)から収集する。そして、リレー演算を行ない、事故検出した場合、変圧器9保護のためのトリップ信号を発生する。トリップ信号は、変圧器9周りの回線に関わる他の変電機器制御装置20−3または20−5内の機器制御ユニット30に伝送される。以上の収集、伝送において、装置間バス17−2が使用される。
【0071】
なお、以上二つの例は、使用される装置間バスが一つで済む場合である。これら装置間バス17−1、17−2は保護方式上、情報伝送が必要なグループ(保護区分、すなわち、最初の例では母線保護区分、2番目の例では変圧器保護区分)ごとに設けられている。装置間バスのこのような分割構成により、各バスは、単一構成の場合より、それぞれ十分な容量の通信資源として提供される。
【0072】
装置間バス17−1、17−2、17−3をすべて用いる場合の例についても以下述べる。例えば、変電機器保護制御装置20−4内の回線制御ユニット21−4が変圧器9のLTC9aを制御する場合には、変圧器9の1次側電圧と2次側電圧とを必要とする場合がある。1次側電圧は、変電機器保護制御装置20−2内のセンサユニット28で、2次側電圧は、変電機器保護制御装置20−6内のセンサユニット28−6で、それぞれ得ることができる。
【0073】
そこで、1次側電圧については、変電機器保護制御装置20−2内のセンサユニット28、同内の統合ユニット39−2、同内の変電機器保護制御装置内部バス29、同内のバス間インターフェース18−2、装置間バス17−1、変電機器制御装置20−3内のバス間インターフェース18−3、装置間バス17−2、変電機器保護制御装置20−4内のバス間インターフェース18−4、同内の変電機器保護制御装置内部バス29、同内の回線制御ユニット21−4の伝送順路により、これを得る。
【0074】
また、2次側電圧については、変電機器保護制御装置20−6内のセンサユニット28−6、同内の変電機器保護制御装置内部バス29、同内のバス間インターフェース18−6、装置間バス17−3、変電機器制御装置20−5内のバス間インターフェース18−5、装置間バス17−2、変電機器保護制御装置20−4内のバス間インターフェース18−4、同内の変電機器保護制御装置内部バス29、同内の回線制御ユニット21−4の伝送順路により、これを得る。
【0075】
すなわち、このような情報通信が必要な場合であっても、バス間インターフェース18−3、18−5が有する仲介機能により滞りなく伝送が完了する。このバス間インターフェースの仲介機能は、具体的には、例えば以下のように実現する。
【0076】
図8は、バス間インタフェース18−3のメモリ18bが備える転送データテーブルの一例を示す構成図である。図9は、伝送される転送フレームデータ形式の一例を示す構成図である。すなわち、転送フレームデータの入来口と、図9に示すように転送フレームデータに含まれた発信元ノードの情報とにより、図8の右欄に示すように転送先バスが決定される。これは、システムの構成上発信元ノードが特定されればその発信先が特定されるので、それに従って転送先バスを特定しテーブル化したものだからである。このような転送先の制御により各装置間バスの混雑を抑制することができる。
【0077】
なお、図9に示す転送フレームデータは、イーサネット(登録商標)のMAC(media access control)フレームを用いている。MACフレームを用いる場合には、発信元ノードは発信元MACアドレスによっても特定は可能である。
【0078】
図10は、バス間インタフェース18−3のメモリ18bが備える転送データテーブルの他の例を示す構成図である。図11は、伝送される転送フレームデータ形式の他の例を示す構成図である。すなわち、転送フレームデータの入来口と、図11に示すように転送フレームデータに含まれたデータ種別の情報とにより、図10の右欄に示すように転送先バスが決定される。これは、システムの構成上データ種別が特定されればその発信先が特定されるので、それに従って転送先バスを特定しテーブル化したものだからである。このような転送先の制御により各装置間バスの混雑を抑制することができる。
【0079】
また、この例の場合には、データ種別に応じて転送データテーブルが作られているので、データを発信するノードが変わっても転送データテーブルを変更する必要がなくメンテナンスの負担が小さくなる。
【0080】
仲介機能を有するバス間インターフェース18−3、18−5によれば、例えば、ある母線を保護するため必要なすべての電気量データを、グループ化された変電機器保護制御装置の枠を超えて得ることができる。また、例えば、ある機器制御ユニット30が、インターロックのために他の機器制御ユニット30のデータを必要とする場合や、他の保護区分に属する変電機器保護制御装置の保護ユニット22からデータを必要とする場合にも対応できる。
【0081】
変電機器保護制御装置および変電機器制御装置の物理形態の実施例について補足する。図1に示したように、変電機器保護制御装置は、回線制御ユニット、保護ユニット、統合ユニット、バス間インターフェース、機器制御ユニット、センサユニットから構成される。装置構成の実施形態例を以下にあげる。
【0082】
以下の実施形態例は、本発明の変電機器装置保護制御装置または変電機器制御装置の装置概念として含まれているものである。すなわち、装置内部の物理構成、配置で本実施形態が限定されるものではない。
・各ユニットの集合化装置形態(直立盤や共通筐体に各ユニットを実装させるような形態)
・センサユニットおよび/または機器制御ユニットと他のユニットを物理的に分け、各々専用盤や筐体に収納させた形態(センサユニットや機器制御ユニットは変電機器本体またはこれらに装備させた機器に直接接続するため、変電機器本体に組みこむか隣接配置させ、他のユニットは内部バス29接続であるため、離して配置してもよい。この形態では、センサユニットと統合ユニット間は専用シリアルバスで接続し、機器制御ユニットと内部バス29間との接続では、実際には通信インターフェースを設けて、シリアルバスで接続し、前記通信インターフェースと内部バス29を接続させることも可能。この場合、内部バス29と機器制御ユニットのシリアルバス間では異なる伝送方法を用いることも可能になる。)
・回線制御ユニット、保護ユニット、統合ユニット、センサユニット、機器制御ユニット、バス間インターフェースをすべて独立した個別の筐体に分離してもよい。また、これらの組み合わせで、筐体に2種類のユニットを収納し、別の筐体に残りの種類のユニットを収納するなど、すべてのバリエーションが可能である
・図1の実施形態は機能構成であり、構成するユニット台数を限定するものではない。同じユニットが複数台あってもよいことは言うまでもない。
・一部のユニット間を統合して、例えば1枚のプリント基板に回路として実装してもよい。具体的には、保護ユニットと制御ユニットを統合して保護制御機能を1枚のプリント基板上に回路として実装するなど。これらの組み合わせのすべてのバリエーションが可能である。
・上記において、プリント基板でなく、専用のカスタムLSIで各ユニット相当の機能を実現させても、図1の実施形態の機能構成を実現できる。
・上記、種々の物理形態の組み合わせも同様に可能である。
【0083】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、通信路を設けることにより、複数の変電機器保護制御装置または変電機器制御装置が有する大容量な情報量(回線電気量情報やトリップ信号等)の変電所内通信が複数の変電機器保護制御装置間で効率的に実現できる。通信路は複数あり、それらの通信路の一部に各変電機器保護制御装置が接続される。よって、通信すべき情報が分散されて通信路に乗せられるのでそれぞれ十分な容量の通信資源として提供される。また、通信路間で必要な情報転送には、仲介機能を有する変電機器保護制御装置を利用できる。換言すると、特別な通信処理装置(ルーティング機能を備えた専用の中継装置等)を設けることなく、変電機器保護制御装置を分割した装置間バスと接続させたネットワーク構成とすることで、容易に、かつ効率的な情報通信が可能になる。これは、変電所内の保護制御システムにおいて、母線保護や変圧器保護など、保護性能上、他回線の大容量な電気量情報を高速で取得する必要がある場合に、最大の効果を発揮する。また、事故検出時の高速な事故除去(保護)のためのトリップ信号伝送をネットワーク通信で伝送する上で、時間性能の面からも、最大の効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る変電機器保護制御システムの構成を示すブロック図。
【図2】図1中に示したセンサユニット28の内部構成例を示すブロック図。
【図3】図1中に示した統合ユニット39の内部構成例を示すブロック図。
【図4】図1中に示したセンサユニット28−6の内部構成例を示すブロック図。
【図5】図1中に示した回線制御ユニット21および保護ユニット22の内部構成例を示すブロック図。
【図6】図1中に示した機器制御ユニット30の内部構成例を示すブロック図。
【図7】図1中に示したバス間インターフェース18−3の内部構成例を示すブロック図。
【図8】図7に示したバス間インタフェース18−3のメモリ18bが備える転送データテーブルの一例を示す構成図。
【図9】変電機器保護制御装置間バス17−1などで伝送される転送フレームデータ形式の一例を示す構成図。
【図10】図7に示したバス間インタフェース18−3のメモリ18bが備える転送データテーブルの他の例を示す構成図。
【図11】変電機器保護制御装置間バス17−1などで伝送される転送フレームデータ形式の他の例を示す構成図。
【符号の説明】
2…遠方監視制御装置 3…集中監視制御装置 4…監視制御装置 7…ステーションバス 9…変圧器 9a…ロードタップチェンジャー 17−1、17−2、17−3…変電機器保護制御装置または変電機器制御装置間バス 18−1、18−2、18−3、18−4、18−5、18−6…バス間インターフェース 18a…CPU 18b…メモリ 18c…変電機器ユニット内部バス連結部 18d、18e…変電機器保護制御装置間バス連結部 20−1、20−2、20−4、20−6…変電機器保護制御装置 20−3、20−5…変電機器制御装置 21、21−1、21−2、21−3、21−4、21−5…回線制御ユニット 21a…CPU 21b…通信部 21c…電源部 22、22−1、22−2、22−4…保護ユニット 22a…CPU 22b…通信部 22c…電源部 24、24−1…母線 25…開閉器 26…送電線 27、27−2、27−6…計器用変成器 27I…ケーブル 28、28−6…センサユニット 28a…同期部 28b…アナログ入力部 28c…A/D変換部28d…ディジタル化部 28f…出力部 28g…CPU 28h…電源部29…変電機器保護制御装置内部バス 30…機器制御ユニット 30a…接点情報入力インターフェース 30b…アナログ情報入力インターフェース 30c…CPU 30d…駆動回路 30e…データ記憶部 30f…変電機器保護制御装置内部バス連結部 30g…内部バス 39…統合ユニット 39M…通信路 39a…変電機器保護制御装置内部バス連結部 39b…CPU 39c…基準信号分配部 39d…基準信号入力部 39e…センサユニット統合部
Claims (8)
- 変電機器本体から検出した電気量および/または外部からの情報に基づいて前記変電機器本体の制御もしくは保護をそれぞれ行なう複数の変電機器保護制御装置と、
前記複数の変電機器保護制御装置間の前記情報の伝送に供せられる複数の通信路とを具備し、
前記複数の変電機器保護制御装置それぞれは、前記複数の通信路のうち一部のものに接続され、
前記複数の変電機器保護制御装置の一部のものは、前記複数の通信路間の前記情報通信の仲介機能を有する
ことを特徴とする変電機器保護制御システム。 - 変電機器本体を保護するために、他の変電機器本体から検出された電気量情報を必要とする保護リレー方式において、すくなくとも前記電気量情報を受け渡す専用の前記通信路を具備し、さらに前記専用の通信路を変電機器本体の保護区分ごとに設け、他の複数の変電機器本体から検出された電気量情報が必要な場合には、前記変電機器保護制御装置は複数の前記専用の通信路間を経由して、前記電気量情報を収集し、前記変電機器本体の保護もしくは制御を実現することを特徴とする変電機器保護制御システム。
- 前記仲介機能を有する変電機器保護制御装置は、前記情報通信に際し、該情報に含まれる発信元ノード情報に応じて転送先となる通信路を前記複数の通信路の中から選択することを特徴とする請求項1記載の変電機器保護制御システム。
- 前記仲介機能を有する変電機器保護制御装置は、前記情報通信に際し、該情報に含まれるデータ種別情報に応じて転送先となる通信路を前記複数の通信路の中から選択することを特徴とする請求項1記載の変電機器保護制御システム。
- 前記複数の変電機器保護制御装置に接続を有するステーションバスと、
前記ステーションバスを介して前記複数の変電機器保護制御装置に前記変電機器本体の制御に必要な情報を送りおよび/または前記複数の変電機器保護制御装置から保護・制御の結果情報を受け取る集中監視制御装置と
をさらに具備することを特徴とする請求項1記載の変電機器保護制御システム。 - 変電機器本体から電気量を検出するセンサ部と、
前記検出された電気量または外部からの情報に基づいて前記変電機器本体の制御を行なう機器制御部と、
複数の通信路に接続を有し、前記接続された複数の通信路を介して前記外部から情報を受け取りまたは外部へ情報を発信する通信路連結部とを具備し、
前記通信路連結部は、前記複数の通信路間の情報通信の仲介機能をさらに有し、保護もしくは制御を行う
ことを特徴とする変電機器保護制御装置。 - 前記通信路連結部は、前記情報通信に際し、該情報に含まれる発信元ノード情報に応じて転送先となる通信路を前記複数の通信路の中から選択することを特徴とする請求項6記載の変電機器保護制御装置。
- 前記通信路連結部は、前記情報通信に際し、該情報に含まれるデータ種別情報に応じて転送先となる通信路を前記複数の通信路の中から選択することを特徴とする請求項6記載の変電機器保護制御装置。
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Cited By (3)
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JP2009065766A (ja) * | 2007-09-05 | 2009-03-26 | Toshiba Corp | 広域保護制御計測システムと方法 |
WO2013125189A1 (ja) * | 2012-02-20 | 2013-08-29 | 株式会社 東芝 | ネットワーク監視装置およびネットワーク監視方法 |
US9680297B2 (en) | 2012-06-26 | 2017-06-13 | Mitsubishi Electric Corporation | Current differential relay |
-
2003
- 2003-07-04 JP JP2003192257A patent/JP2005027464A/ja active Pending
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