JP2005026103A - 有機電界発光表示装置およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】有機電界発光(有機EL)表示装置において、画素分離膜などから放出される水分が侵入することによるEL層の特性劣化を防止する。
【解決手段】有機電界発光表示装置は、基板1と、この基板1の上側において画素領域の各々を隔てて区画するように樹脂で形成された画素分離膜8と、上記画素領域を覆ってさらに画素分離膜8の一部を覆うように配置されたEL層10とを備える。EL層10が画素分離膜8を覆う部分では、EL層10と画素分離膜8とが直接接することのないように両者の間に水分遮断のための無機絶縁膜9が介在している。
【選択図】 図1
【解決手段】有機電界発光表示装置は、基板1と、この基板1の上側において画素領域の各々を隔てて区画するように樹脂で形成された画素分離膜8と、上記画素領域を覆ってさらに画素分離膜8の一部を覆うように配置されたEL層10とを備える。EL層10が画素分離膜8を覆う部分では、EL層10と画素分離膜8とが直接接することのないように両者の間に水分遮断のための無機絶縁膜9が介在している。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、有機EL(electroluminescence:電界発光)表示装置およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、発光性有機材料のもたらすEL現象を利用した自発光素子として有機EL素子を用いた表示装置、すなわち「有機EL表示装置」の開発が進んでいる。有機EL表示装置は、自発光型であるため、液晶表示装置の場合のようなバックライトが不要であり、さらに視野角が広いことから、電気器具の表示部として有望視されている。
【0003】
有機EL表示装置には、パッシブ型(単純マトリクス型)とアクティブ型(アクティブマトリクス型)の2種類がある。各画素に配置されるEL素子において発生する光を取り出す構造に関しても、基板上面から取り出す構造(以下「トップエミッション構造」という。)と、基板下面から取り出す構造(以下「ボトムエミッション構造」という。)との2種類があり、いずれの方式も盛んに開発が行われている。特に現在は、各々のEL素子を駆動するための駆動素子として薄膜トランジスタ素子(Thin Film Transistor:以下「TFT素子」という。)を用いたアクティブマトリクス型有機EL表示装置が注目されている。
【0004】
有機EL素子の発光層(「EL層」ともいう。)となる有機EL材料は、低分子系有機EL材料と高分子系(ポリマー系)有機EL材料とが研究されている。低分子系有機EL材料は蒸着法などで形成され、高分子系有機EL材料は、スピナーを用いた塗布方式やインクジェット法により形成されている。
【0005】
ここで、蒸着法を用いる場合、蒸着マスクが用いられて、各画素領域に所定の種類の有機EL材料のみを塗布するようにして、画素ごとのEL層の塗り分けが行なわれる。
【0006】
蒸着法とインクジェット法とのいずれの場合においても、各画素を塗り分けるためには画素分離膜が必要である。EL層に水分が到達すると特性が悪化するため、従来、画素分離膜には、水分放出が少ない絶縁膜が用いられていた。たとえば、非感光性のポリイミド樹脂や、酸化シリコン系の材料、窒化シリコン系の材料などで形成されていた。しかし、画素分離膜は、下地面に接している部分で最も幅が広く、下地面から離れるほど幅が狭くなる、いわゆる「正テーパ形状」であることが求められる。上述のような水分放出が少ない絶縁膜を画素分離膜の材料として用いた場合、正テーパ形状に仕上げるにはレジストマスクを用いた高度なエッチング技術を要する。
【0007】
そこで、特開平8−227276号公報(特許文献1)では、画素分離膜としてレジストまたは感光性ポリイミド樹脂などから形成できる有機絶縁膜を用いることが開示されている。感光性ポリイミド樹脂を用いて有機絶縁膜からなる画素分離膜を形成する場合、現像して所望のパターンを得たのちに高温に保持することによってイミド化、すなわち水分の除去が行われる。こうして、ポリイミド樹脂からなる画素分離膜を得ることができる。
【0008】
【特許文献1】
特開平8−227276号公報(段落0017)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
画素分離膜を形成するに当たって感光性ポリイミド樹脂を用いる場合は、水分除去のために上述のようにイミド化処理を行なうが、たとえそのような処理を行なったとしても、内在する水分を完全に除去することは困難である。そして、その残存する水分が、後々、有機絶縁膜から放出されてEL層に侵入すると、EL層の特性が劣化してしまうという問題があった。
【0010】
また、EL層は、成膜しようとする部位の下地の面が十分に平坦でないと、EL層を均一な膜厚に成膜することができない。そこで、低分子系と高分子系有機EL材料のいずれの場合においても、EL層の下地の面を平坦化する目的で「平坦化絶縁膜」を用いる場合がある。しかし、画素分離膜の形成のための上記イミド化を行なうためには300℃以上といった高温での処理が必要であるので、平坦化絶縁膜には300℃以上の耐熱性が要求される。そのため、平坦化絶縁膜の材料の選択の余地が小さいという問題があった。
【0011】
さらに、画素分離膜形成のために感光性ポリイミド樹脂を用いる場合、1〜3μmの膜厚で形成されたものに対して露光し、現像処理を行なうこととなる。しかし、実際には、露光されたはずの部分に、現像処理の後においても若干の残存物が見られる場合があった。この残存物を「現像残」という。
【0012】
そこで、本発明は、画素分離膜を感光性樹脂で形成する場合に、その感光性樹脂の種類を問わず、放出水分がEL層に侵入することによるEL層の特性劣化を防止することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明に基づく有機電界発光表示装置は、基板と、上記基板の上側において画素領域の各々を隔てて区画するように樹脂で形成された画素分離膜と、上記画素領域を覆ってさらに上記画素分離膜の一部を覆うように配置されたEL層とを備える。ただし、上記EL層が上記画素分離膜を覆う部分では、上記EL層と上記画素分離膜とが直接接することのないように両者の間に水分遮断のための無機絶縁膜が介在している。
【0014】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)
(構成)
図1を参照して、本発明に基づく実施の形態1における有機EL表示装置について説明する。この有機EL表示装置は、トップエミッション構造のアクティブマトリクス型である。この有機EL表示装置においては、基板1の上側にTFT2が配置され、さらにその上側に平坦化を目的とする絶縁膜(以下、「平坦化絶縁膜」という。)5が形成されている。平坦化絶縁膜5には、TFT2に接続されたドレイン電極3に対して接続するように貫通するコンタクトホール6が形成されている。平坦化絶縁膜5の上面には画素電極層7が配置されている。画素電極層7は、コンタクトホール6の内部では内面に沿って延在し、ドレイン電極3に対して電気的に接続されている。
【0015】
平坦化絶縁膜5の上側に部分的に画素分離膜8が形成されている。画素分離膜8は、画素領域の各々を隔てて区画するように形成されている。画素分離膜8は絶縁性の有機膜であれば特に制限はないが、たとえば、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂およびノボラック樹脂などが用いられうる。
【0016】
画素分離膜8は、水分遮断のための無機絶縁膜9によって覆われている。無機絶縁膜9は、水分の浸透を遮ることができるものでありさえすれば特に制限はないが、たとえば、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜などが用いられうる。無機絶縁膜9は、画素分離膜8および平坦化絶縁膜5からの水分の浸透を遮るためのものである。したがって、膜厚を200nm以上とすることが望ましい。
【0017】
画素分離膜8に区画された各々の画素領域においては、画素電極層7の上側に接するようにEL層10が配置されている。EL層10は主に画素領域を覆っているが、画素領域からはみ出したEL層10の端部は無機絶縁膜9を介して画素分離膜8の一部を覆うように延在している。すなわち、EL層10の端部は画素分離膜8の斜面に乗り上げるように延在している。しかし、EL層10が画素分離膜8を覆う部分では、EL層10と画素分離膜8とが直接接することのないように両者の間に無機絶縁膜9が介在している。
【0018】
EL層10の上側は、透明電極11に覆われている。この有機EL表示装置がカラー表示のためのものである場合、EL層10は、画素領域ごとに必要な色のものが設けられている。一方、カラー表示のためのものであるか否かを問わず、透明電極11は複数の画素領域を一括して覆って形成されている。
【0019】
(作用・効果)
透明電極11と画素電極層7との間に電圧を印加することによって、これらの間に挟まれたEL層10が発光する。上側の透明電極11は透明であるので、矢印17に示すように図1における上向きに光が放出される。
【0020】
従来からEL層に水分が侵入して特性が劣化することが問題となっていたが、本実施の形態における有機EL表示装置においては、水分の放出源として特に考えられるのは、画素分離膜8および平坦化絶縁膜5であるので、これらの周辺における水分の浸透の可能性について検討する。
【0021】
平坦化絶縁膜5とEL層10との間に介在する画素電極層7は水分の浸透を遮ることができるので、平坦化絶縁膜5からその上側に形成されているEL層10に向けて、画素電極層7を経由して水分が侵入することはない。一方、平坦化絶縁膜5が画素電極層7に覆われていない箇所では、平坦化絶縁膜5と画素分離膜8との間の界面を水分が行き来することができる。しかし、画素分離膜8からEL層10への水分の浸透は無機絶縁膜9によって遮られるので、平坦化絶縁膜5から出た水分が画素分離膜8を経由したとしてもEL層10に至ることは防止される。当初から画素分離膜8内に含まれていた水分がEL層10に至ることについても無機絶縁膜9によって同様に防止される。
【0022】
よって、本実施の形態では、実施画素分離膜8および平坦化絶縁膜5のいずれに含まれた水分についても、EL層10に侵入することを防止できる。したがって、水分侵入によるEL層の特性劣化を防止することができる。
【0023】
無機絶縁膜9が画素分離膜8を完全に覆う代わりに部分的に覆っているだけであっても、水分のEL層への侵入防止という効果をある程度は期待できる。しかし、この効果をより確実にし、有機EL表示装置の信頼性を高めるためには、無機絶縁膜9が画素分離膜8の上面および側面を完全に覆っていることが好ましい。
【0024】
本実施の形態では、画素分離膜8の材料を問わず画素分離膜8からEL層10への水分の浸透が防止できるので、画素分離膜8に水分含有量の多いものを使用することもでき、画素分離膜8の材料選択の自由度が高まる。
【0025】
(実施の形態2)
(製造方法)
図1〜図12を参照して、本発明に基づく実施の形態2における有機EL表示装置の製造方法について説明する。この有機EL表示装置の製造方法は、実施の形態1で説明した有機EL表示装置を製造するためのものである。
【0026】
図2に示すように、基板1の上面にTFT2を形成し、ドレイン電極3を形成する。基板1としては、たとえば、透明なガラス基板が使用可能である。次に、TFT2やドレイン電極3を形成したことで表面に生じた凹凸を平坦にするために、平坦化絶縁膜5を形成する。平坦化絶縁膜5は、たとえば、ポジ型の感光性アクリル樹脂をスピンコート法によって塗布して形成される。
【0027】
露光装置を用いて平坦化絶縁膜5に対してパターン露光を行ない、現像を行なう。こうして、図3に示すようにコンタクトホール6を形成する。
【0028】
コンタクトホール6の内面を含む上側表面の全面にCr膜をスパッタ法によって成膜する。このCr膜に対してリソグラフィおよびエッチングを行ない、図4に示すように、所望のパターン形状で画素ごとに配置される画素電極層7を形成する。
【0029】
感光性アクリル樹脂をスピンコート法によって塗布し、図5に示すように、感光性アクリル樹脂膜18を形成する。この感光性アクリル樹脂膜18は、のちに画素分離膜8となるものである。所定の寸法(以下「設計寸法」という。)に作製されたフォトマスク12を用いて感光性アクリル樹脂膜18の露光を行なう。この露光においては、露光されずに残る部分(のちに画素分離膜8となる予定の部分)の寸法が片側当たり設計寸法よりも1μm小さくなるように、UV光13の露光量を調整する。したがって、この露光で形成される露光部分18cの上面は、フォトマスク12の開口部をそのまま投影したよりもやや大きい領域となる。この露光部分18cをアルカリ現像液で除去する。
【0030】
この後、220℃のオーブンで60分間焼成を行ない、感光性アクリル樹脂膜18内の溶剤や水分をほぼ取り除くと、図6に示す画素分離膜8が形成される。ただし、画素分離膜8は、画素領域(図1における各凹部の底部)の各々を隔てて区画するように形成する。
【0031】
図7に示すように、プラズマCVD(Chemical Vapor Deposition)によって、画素分離膜8の上側から画素分離膜8のある部分とない部分とを一括して覆うように全面に無機絶縁膜9を形成する。この無機絶縁膜9形成の際には、平坦化絶縁膜5の材料である有機絶縁膜の耐熱温度を超えない温度である180℃程度の低温で、シラン(SiH4)とアンモニア(NH3)ガスによって窒化シリコンの成膜を行なう。この窒化シリコン膜が無機絶縁膜9となる。この窒化シリコン膜の膜厚は、200nmとする。膜厚はこの値に限るものではないが、上記温度条件で窒化シリコン膜を形成する場合に、200nmは、水分の浸透を遮断するのに十分な膜厚である。こうすることによって、無機絶縁膜9は、のちに形成するEL層10よりもわずかに厚くなる。
【0032】
図8に示すように、フォトレジスト14をスピンコート法で塗布する。このフォトレジスト14に対して、先ほどのフォトマスク12を再び用いてUV光13を照射する。露光部分14cを除去し、無機絶縁膜9をエッチングする。こうして、図9に示すように、無機絶縁膜9に各画像領域に対応する開口部を形成する。図8に示したフォトレジスト14の露光では、無機絶縁膜9の開口部が設計寸法通りになるように調整して照射する。なお、無機絶縁膜9のエッチングは、フッ素系ガスであるCF4、SF6などと、酸素(O2)との混合ガスを用いてドライエッチングによって行なう。
【0033】
図9において円で囲んだ部分15を拡大したところを図10に示す。無機絶縁膜9の端は、図10における傾斜角θが50°程度またはそれ以下の緩やかな斜面となるようにする。無機絶縁膜9の端をこのような形状にしておくことによって、EL層10を成膜したときの「段切れ」現象を防ぐことができる。段切れは、画素電極層7と透明電極11(図1参照)との間のショートをもたらすおそれがある現象である。したがって、本実施の形態では、段切れを防止することによって、画素電極層7と透明電極11との間のショートを防止できるということであり、信頼性の高い有機EL表示装置を製造することができる。
【0034】
このドライエッチングにおいては無機絶縁膜9が除去された後には(図9参照)、その下側に隠れていた画素分離膜8の現像残がエッチングに用いられるO2ガスによってアッシングされて除去される。
【0035】
このドライエッチングの後、フォトレジスト14、および、画素電極層7の表面上のエッチングによるフッ化反応生成物を、O2ガスによるアッシングと有機剥離液などで剥離し、水洗して除去する。その後、120℃のオーブンによって乾燥を行なう。
【0036】
こうして、図9に示すように、画素分離膜8が無機絶縁膜9によって覆われており、なおかつ、画素領域においては、無機絶縁膜9の開口部を通して画素電極層7が清浄な状態で露出した構造を得ることができる。
【0037】
図11に示すように、画素領域の各々に対応するEL層10を形成する。EL層10は、無機絶縁膜8の開口部から露出する画素電極層7を覆うように形成される。EL層10が画素電極層7を直接覆う領域が最終的に画素領域となるが、EL層10自体は画素領域だけにとどまらず、周辺の無機絶縁膜8の上側を覆って広がってよい。
【0038】
なお、図11では、EL層10の材料として低分子系有機EL材料を用いる場合のEL層10の形成例を示している。この場合、所望の画素に対応する開口部を有する蒸着マスク16を画素分離膜9上に載せて保持しながら真空蒸着することによって、EL層10を形成することができる。EL層10は、蒸着マスク16の上面も含めて全域に形成されるが、蒸着マスク16を画素分離膜9上から取り去ると、図12に示すように所望の画素に対応する部分にのみEL層10が形成された状態を得ることができる。
【0039】
たとえば、この有機EL表示装置がカラー表示のためのものである場合、画素ごとに決められた異なる種類のEL層を形成する。たとえば、RGBの3原色において、1画素に1色ずつ割り当てる場合は、R,G,Bのそれぞれに対応する開口部を有する蒸着マスクを順次使用して、3種類のEL層をそれぞれ対応する画素に対して形成する。
【0040】
このようにして、すべての画素に対して所望のEL層10を形成し、さらに、これらの上側を覆うように、対向電極である透明電極11を形成する。こうして、図1に示した有機EL表示装置を得ることができる。
【0041】
(作用・効果)
本実施の形態における有機EL表示装置の製造方法によれば、実施の形態1で説明した有機EL表示装置を容易に得ることができる。したがって、製造した有機EL表示装置によって、実施の形態1における効果を得ることができる。
【0042】
本実施の形態では、同一のフォトマスク12を、画素分離膜8の形成時と、無機絶縁膜9の開口部形成時との双方で共通して用いるので、用意するフォトマスクが1種類で済む。
【0043】
本実施の形態では、目的の異なる2つの露光工程において同一のフォトマスクを兼用していながら、画素分離膜8を形成するための感光性アクリル樹脂膜18の露光工程(図5参照)では、露光されずに残る部分の寸法が片側当たり設計寸法よりも1μm小さくなるようにUV光13の露光量を調整し、一方、無機絶縁膜9に開口部を設けるエッチングのためのフォトレジストに対する露光工程では設計寸法通りになるように調整して照射している。このように露光量に差をつけることによって、露光される領域は互いにほぼ相似形でありながら無機絶縁膜9の開口部よりも画素分離膜8の開口部の方が大きくなる。このような大小関係が維持されていることによって、双方のパターニング時の位置ずれが多少あっても、画素分離膜8は確実に無機絶縁膜9に覆われることとなる。
【0044】
「片側当たり1μm」としたのは、各々のパターニングにおける位置ばらつきをたとえば3σとし、仕上がり寸法ばらつきをたとえばそれぞれの寸法ばらつきの二乗根の和とし、これらから寸法を算出したものである。仕上がり寸法は必ずしも限定されるものではなく画素分離膜8が完全に無機絶縁膜9に覆われていさえすればよい。
【0045】
画素領域の位置、大きさを決定するのは、無機絶縁膜9の開口部であるので、無機絶縁膜9の開口部の形成が所望の精度でなされていれば、画素分離膜8として存在する部分の寸法はより小さくなっていてもよい。画素分離膜8が小さくなることによっては、画素領域の位置、大きさは直接には影響を受けない。
【0046】
本実施の形態では、無機絶縁膜9の形成のための成膜を180℃程度で行なっていたが、この条件に限らず、230℃程度以下で成膜できるものが好ましい。なぜなら、アクリル樹脂が耐熱温度230℃程度であるので、無機絶縁膜9の形成のための成膜が230℃程度以下で行なわれていれば、平坦化絶縁膜5の材料としてアクリル樹脂を採用することができるからである。
【0047】
本実施の形態では、無機絶縁膜9に開口部を設けるエッチングを、フッ素系ガスと酸素(O2)との混合ガスを用いてドライエッチングによって行なっていたが、ドライエッチングの代わりにウェットエッチングによって行なってもよい。ただし、フッ素系ガスと酸素(O2)との混合ガスを用いてドライエッチングを行なえば、画像分離膜8のパターニング時に除去しきれずに画素領域において残っていた画像分離膜8の材料の現像残を同時に除去することができるので、好ましい。
【0048】
なお、今回開示した上記実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではない。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものである。
【0049】
【発明の効果】
本発明によれば、画素分離膜からEL層への水分の浸透は無機絶縁膜によって遮られるので、平坦化絶縁膜から出た水分が画素分離膜を経由したとしてもEL層に至ることは防止される。したがって、水分侵入によるEL層の特性劣化を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に基づく実施の形態1における有機EL表示装置の断面図である。
【図2】本発明に基づく実施の形態2における有機EL表示装置の製造方法の第1の工程の説明図である。
【図3】本発明に基づく実施の形態2における有機EL表示装置の製造方法の第2の工程の説明図である。
【図4】本発明に基づく実施の形態2における有機EL表示装置の製造方法の第3の工程の説明図である。
【図5】本発明に基づく実施の形態2における有機EL表示装置の製造方法の第4の工程の説明図である。
【図6】本発明に基づく実施の形態2における有機EL表示装置の製造方法の第5の工程の説明図である。
【図7】本発明に基づく実施の形態2における有機EL表示装置の製造方法の第6の工程の説明図である。
【図8】本発明に基づく実施の形態2における有機EL表示装置の製造方法の第7の工程の説明図である。
【図9】本発明に基づく実施の形態2における有機EL表示装置の製造方法の第8の工程の説明図である。
【図10】図9の円で囲まれた部分の拡大図である。
【図11】本発明に基づく実施の形態2における有機EL表示装置の製造方法の第9の工程の説明図である。
【図12】本発明に基づく実施の形態2における有機EL表示装置の製造方法の第10の工程の説明図である。
【符号の説明】
1 基板、2 TFT、3 ドレイン電極、4 ゲート絶縁膜、5 平坦化絶縁膜、6 コンタクトホール、7 画素電極層、8 画素分離膜、9 無機絶縁膜、10 EL層、11 透明電極、12 フォトマスク、13 UV光、14フォトレジスト、14c 露光部分、15 部分、16 蒸着マスク、17 (発光の向きを表す)矢印、18 感光性アクリル樹脂膜、18c 露光部分。
【発明の属する技術分野】
本発明は、有機EL(electroluminescence:電界発光)表示装置およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、発光性有機材料のもたらすEL現象を利用した自発光素子として有機EL素子を用いた表示装置、すなわち「有機EL表示装置」の開発が進んでいる。有機EL表示装置は、自発光型であるため、液晶表示装置の場合のようなバックライトが不要であり、さらに視野角が広いことから、電気器具の表示部として有望視されている。
【0003】
有機EL表示装置には、パッシブ型(単純マトリクス型)とアクティブ型(アクティブマトリクス型)の2種類がある。各画素に配置されるEL素子において発生する光を取り出す構造に関しても、基板上面から取り出す構造(以下「トップエミッション構造」という。)と、基板下面から取り出す構造(以下「ボトムエミッション構造」という。)との2種類があり、いずれの方式も盛んに開発が行われている。特に現在は、各々のEL素子を駆動するための駆動素子として薄膜トランジスタ素子(Thin Film Transistor:以下「TFT素子」という。)を用いたアクティブマトリクス型有機EL表示装置が注目されている。
【0004】
有機EL素子の発光層(「EL層」ともいう。)となる有機EL材料は、低分子系有機EL材料と高分子系(ポリマー系)有機EL材料とが研究されている。低分子系有機EL材料は蒸着法などで形成され、高分子系有機EL材料は、スピナーを用いた塗布方式やインクジェット法により形成されている。
【0005】
ここで、蒸着法を用いる場合、蒸着マスクが用いられて、各画素領域に所定の種類の有機EL材料のみを塗布するようにして、画素ごとのEL層の塗り分けが行なわれる。
【0006】
蒸着法とインクジェット法とのいずれの場合においても、各画素を塗り分けるためには画素分離膜が必要である。EL層に水分が到達すると特性が悪化するため、従来、画素分離膜には、水分放出が少ない絶縁膜が用いられていた。たとえば、非感光性のポリイミド樹脂や、酸化シリコン系の材料、窒化シリコン系の材料などで形成されていた。しかし、画素分離膜は、下地面に接している部分で最も幅が広く、下地面から離れるほど幅が狭くなる、いわゆる「正テーパ形状」であることが求められる。上述のような水分放出が少ない絶縁膜を画素分離膜の材料として用いた場合、正テーパ形状に仕上げるにはレジストマスクを用いた高度なエッチング技術を要する。
【0007】
そこで、特開平8−227276号公報(特許文献1)では、画素分離膜としてレジストまたは感光性ポリイミド樹脂などから形成できる有機絶縁膜を用いることが開示されている。感光性ポリイミド樹脂を用いて有機絶縁膜からなる画素分離膜を形成する場合、現像して所望のパターンを得たのちに高温に保持することによってイミド化、すなわち水分の除去が行われる。こうして、ポリイミド樹脂からなる画素分離膜を得ることができる。
【0008】
【特許文献1】
特開平8−227276号公報(段落0017)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
画素分離膜を形成するに当たって感光性ポリイミド樹脂を用いる場合は、水分除去のために上述のようにイミド化処理を行なうが、たとえそのような処理を行なったとしても、内在する水分を完全に除去することは困難である。そして、その残存する水分が、後々、有機絶縁膜から放出されてEL層に侵入すると、EL層の特性が劣化してしまうという問題があった。
【0010】
また、EL層は、成膜しようとする部位の下地の面が十分に平坦でないと、EL層を均一な膜厚に成膜することができない。そこで、低分子系と高分子系有機EL材料のいずれの場合においても、EL層の下地の面を平坦化する目的で「平坦化絶縁膜」を用いる場合がある。しかし、画素分離膜の形成のための上記イミド化を行なうためには300℃以上といった高温での処理が必要であるので、平坦化絶縁膜には300℃以上の耐熱性が要求される。そのため、平坦化絶縁膜の材料の選択の余地が小さいという問題があった。
【0011】
さらに、画素分離膜形成のために感光性ポリイミド樹脂を用いる場合、1〜3μmの膜厚で形成されたものに対して露光し、現像処理を行なうこととなる。しかし、実際には、露光されたはずの部分に、現像処理の後においても若干の残存物が見られる場合があった。この残存物を「現像残」という。
【0012】
そこで、本発明は、画素分離膜を感光性樹脂で形成する場合に、その感光性樹脂の種類を問わず、放出水分がEL層に侵入することによるEL層の特性劣化を防止することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明に基づく有機電界発光表示装置は、基板と、上記基板の上側において画素領域の各々を隔てて区画するように樹脂で形成された画素分離膜と、上記画素領域を覆ってさらに上記画素分離膜の一部を覆うように配置されたEL層とを備える。ただし、上記EL層が上記画素分離膜を覆う部分では、上記EL層と上記画素分離膜とが直接接することのないように両者の間に水分遮断のための無機絶縁膜が介在している。
【0014】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)
(構成)
図1を参照して、本発明に基づく実施の形態1における有機EL表示装置について説明する。この有機EL表示装置は、トップエミッション構造のアクティブマトリクス型である。この有機EL表示装置においては、基板1の上側にTFT2が配置され、さらにその上側に平坦化を目的とする絶縁膜(以下、「平坦化絶縁膜」という。)5が形成されている。平坦化絶縁膜5には、TFT2に接続されたドレイン電極3に対して接続するように貫通するコンタクトホール6が形成されている。平坦化絶縁膜5の上面には画素電極層7が配置されている。画素電極層7は、コンタクトホール6の内部では内面に沿って延在し、ドレイン電極3に対して電気的に接続されている。
【0015】
平坦化絶縁膜5の上側に部分的に画素分離膜8が形成されている。画素分離膜8は、画素領域の各々を隔てて区画するように形成されている。画素分離膜8は絶縁性の有機膜であれば特に制限はないが、たとえば、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂およびノボラック樹脂などが用いられうる。
【0016】
画素分離膜8は、水分遮断のための無機絶縁膜9によって覆われている。無機絶縁膜9は、水分の浸透を遮ることができるものでありさえすれば特に制限はないが、たとえば、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜などが用いられうる。無機絶縁膜9は、画素分離膜8および平坦化絶縁膜5からの水分の浸透を遮るためのものである。したがって、膜厚を200nm以上とすることが望ましい。
【0017】
画素分離膜8に区画された各々の画素領域においては、画素電極層7の上側に接するようにEL層10が配置されている。EL層10は主に画素領域を覆っているが、画素領域からはみ出したEL層10の端部は無機絶縁膜9を介して画素分離膜8の一部を覆うように延在している。すなわち、EL層10の端部は画素分離膜8の斜面に乗り上げるように延在している。しかし、EL層10が画素分離膜8を覆う部分では、EL層10と画素分離膜8とが直接接することのないように両者の間に無機絶縁膜9が介在している。
【0018】
EL層10の上側は、透明電極11に覆われている。この有機EL表示装置がカラー表示のためのものである場合、EL層10は、画素領域ごとに必要な色のものが設けられている。一方、カラー表示のためのものであるか否かを問わず、透明電極11は複数の画素領域を一括して覆って形成されている。
【0019】
(作用・効果)
透明電極11と画素電極層7との間に電圧を印加することによって、これらの間に挟まれたEL層10が発光する。上側の透明電極11は透明であるので、矢印17に示すように図1における上向きに光が放出される。
【0020】
従来からEL層に水分が侵入して特性が劣化することが問題となっていたが、本実施の形態における有機EL表示装置においては、水分の放出源として特に考えられるのは、画素分離膜8および平坦化絶縁膜5であるので、これらの周辺における水分の浸透の可能性について検討する。
【0021】
平坦化絶縁膜5とEL層10との間に介在する画素電極層7は水分の浸透を遮ることができるので、平坦化絶縁膜5からその上側に形成されているEL層10に向けて、画素電極層7を経由して水分が侵入することはない。一方、平坦化絶縁膜5が画素電極層7に覆われていない箇所では、平坦化絶縁膜5と画素分離膜8との間の界面を水分が行き来することができる。しかし、画素分離膜8からEL層10への水分の浸透は無機絶縁膜9によって遮られるので、平坦化絶縁膜5から出た水分が画素分離膜8を経由したとしてもEL層10に至ることは防止される。当初から画素分離膜8内に含まれていた水分がEL層10に至ることについても無機絶縁膜9によって同様に防止される。
【0022】
よって、本実施の形態では、実施画素分離膜8および平坦化絶縁膜5のいずれに含まれた水分についても、EL層10に侵入することを防止できる。したがって、水分侵入によるEL層の特性劣化を防止することができる。
【0023】
無機絶縁膜9が画素分離膜8を完全に覆う代わりに部分的に覆っているだけであっても、水分のEL層への侵入防止という効果をある程度は期待できる。しかし、この効果をより確実にし、有機EL表示装置の信頼性を高めるためには、無機絶縁膜9が画素分離膜8の上面および側面を完全に覆っていることが好ましい。
【0024】
本実施の形態では、画素分離膜8の材料を問わず画素分離膜8からEL層10への水分の浸透が防止できるので、画素分離膜8に水分含有量の多いものを使用することもでき、画素分離膜8の材料選択の自由度が高まる。
【0025】
(実施の形態2)
(製造方法)
図1〜図12を参照して、本発明に基づく実施の形態2における有機EL表示装置の製造方法について説明する。この有機EL表示装置の製造方法は、実施の形態1で説明した有機EL表示装置を製造するためのものである。
【0026】
図2に示すように、基板1の上面にTFT2を形成し、ドレイン電極3を形成する。基板1としては、たとえば、透明なガラス基板が使用可能である。次に、TFT2やドレイン電極3を形成したことで表面に生じた凹凸を平坦にするために、平坦化絶縁膜5を形成する。平坦化絶縁膜5は、たとえば、ポジ型の感光性アクリル樹脂をスピンコート法によって塗布して形成される。
【0027】
露光装置を用いて平坦化絶縁膜5に対してパターン露光を行ない、現像を行なう。こうして、図3に示すようにコンタクトホール6を形成する。
【0028】
コンタクトホール6の内面を含む上側表面の全面にCr膜をスパッタ法によって成膜する。このCr膜に対してリソグラフィおよびエッチングを行ない、図4に示すように、所望のパターン形状で画素ごとに配置される画素電極層7を形成する。
【0029】
感光性アクリル樹脂をスピンコート法によって塗布し、図5に示すように、感光性アクリル樹脂膜18を形成する。この感光性アクリル樹脂膜18は、のちに画素分離膜8となるものである。所定の寸法(以下「設計寸法」という。)に作製されたフォトマスク12を用いて感光性アクリル樹脂膜18の露光を行なう。この露光においては、露光されずに残る部分(のちに画素分離膜8となる予定の部分)の寸法が片側当たり設計寸法よりも1μm小さくなるように、UV光13の露光量を調整する。したがって、この露光で形成される露光部分18cの上面は、フォトマスク12の開口部をそのまま投影したよりもやや大きい領域となる。この露光部分18cをアルカリ現像液で除去する。
【0030】
この後、220℃のオーブンで60分間焼成を行ない、感光性アクリル樹脂膜18内の溶剤や水分をほぼ取り除くと、図6に示す画素分離膜8が形成される。ただし、画素分離膜8は、画素領域(図1における各凹部の底部)の各々を隔てて区画するように形成する。
【0031】
図7に示すように、プラズマCVD(Chemical Vapor Deposition)によって、画素分離膜8の上側から画素分離膜8のある部分とない部分とを一括して覆うように全面に無機絶縁膜9を形成する。この無機絶縁膜9形成の際には、平坦化絶縁膜5の材料である有機絶縁膜の耐熱温度を超えない温度である180℃程度の低温で、シラン(SiH4)とアンモニア(NH3)ガスによって窒化シリコンの成膜を行なう。この窒化シリコン膜が無機絶縁膜9となる。この窒化シリコン膜の膜厚は、200nmとする。膜厚はこの値に限るものではないが、上記温度条件で窒化シリコン膜を形成する場合に、200nmは、水分の浸透を遮断するのに十分な膜厚である。こうすることによって、無機絶縁膜9は、のちに形成するEL層10よりもわずかに厚くなる。
【0032】
図8に示すように、フォトレジスト14をスピンコート法で塗布する。このフォトレジスト14に対して、先ほどのフォトマスク12を再び用いてUV光13を照射する。露光部分14cを除去し、無機絶縁膜9をエッチングする。こうして、図9に示すように、無機絶縁膜9に各画像領域に対応する開口部を形成する。図8に示したフォトレジスト14の露光では、無機絶縁膜9の開口部が設計寸法通りになるように調整して照射する。なお、無機絶縁膜9のエッチングは、フッ素系ガスであるCF4、SF6などと、酸素(O2)との混合ガスを用いてドライエッチングによって行なう。
【0033】
図9において円で囲んだ部分15を拡大したところを図10に示す。無機絶縁膜9の端は、図10における傾斜角θが50°程度またはそれ以下の緩やかな斜面となるようにする。無機絶縁膜9の端をこのような形状にしておくことによって、EL層10を成膜したときの「段切れ」現象を防ぐことができる。段切れは、画素電極層7と透明電極11(図1参照)との間のショートをもたらすおそれがある現象である。したがって、本実施の形態では、段切れを防止することによって、画素電極層7と透明電極11との間のショートを防止できるということであり、信頼性の高い有機EL表示装置を製造することができる。
【0034】
このドライエッチングにおいては無機絶縁膜9が除去された後には(図9参照)、その下側に隠れていた画素分離膜8の現像残がエッチングに用いられるO2ガスによってアッシングされて除去される。
【0035】
このドライエッチングの後、フォトレジスト14、および、画素電極層7の表面上のエッチングによるフッ化反応生成物を、O2ガスによるアッシングと有機剥離液などで剥離し、水洗して除去する。その後、120℃のオーブンによって乾燥を行なう。
【0036】
こうして、図9に示すように、画素分離膜8が無機絶縁膜9によって覆われており、なおかつ、画素領域においては、無機絶縁膜9の開口部を通して画素電極層7が清浄な状態で露出した構造を得ることができる。
【0037】
図11に示すように、画素領域の各々に対応するEL層10を形成する。EL層10は、無機絶縁膜8の開口部から露出する画素電極層7を覆うように形成される。EL層10が画素電極層7を直接覆う領域が最終的に画素領域となるが、EL層10自体は画素領域だけにとどまらず、周辺の無機絶縁膜8の上側を覆って広がってよい。
【0038】
なお、図11では、EL層10の材料として低分子系有機EL材料を用いる場合のEL層10の形成例を示している。この場合、所望の画素に対応する開口部を有する蒸着マスク16を画素分離膜9上に載せて保持しながら真空蒸着することによって、EL層10を形成することができる。EL層10は、蒸着マスク16の上面も含めて全域に形成されるが、蒸着マスク16を画素分離膜9上から取り去ると、図12に示すように所望の画素に対応する部分にのみEL層10が形成された状態を得ることができる。
【0039】
たとえば、この有機EL表示装置がカラー表示のためのものである場合、画素ごとに決められた異なる種類のEL層を形成する。たとえば、RGBの3原色において、1画素に1色ずつ割り当てる場合は、R,G,Bのそれぞれに対応する開口部を有する蒸着マスクを順次使用して、3種類のEL層をそれぞれ対応する画素に対して形成する。
【0040】
このようにして、すべての画素に対して所望のEL層10を形成し、さらに、これらの上側を覆うように、対向電極である透明電極11を形成する。こうして、図1に示した有機EL表示装置を得ることができる。
【0041】
(作用・効果)
本実施の形態における有機EL表示装置の製造方法によれば、実施の形態1で説明した有機EL表示装置を容易に得ることができる。したがって、製造した有機EL表示装置によって、実施の形態1における効果を得ることができる。
【0042】
本実施の形態では、同一のフォトマスク12を、画素分離膜8の形成時と、無機絶縁膜9の開口部形成時との双方で共通して用いるので、用意するフォトマスクが1種類で済む。
【0043】
本実施の形態では、目的の異なる2つの露光工程において同一のフォトマスクを兼用していながら、画素分離膜8を形成するための感光性アクリル樹脂膜18の露光工程(図5参照)では、露光されずに残る部分の寸法が片側当たり設計寸法よりも1μm小さくなるようにUV光13の露光量を調整し、一方、無機絶縁膜9に開口部を設けるエッチングのためのフォトレジストに対する露光工程では設計寸法通りになるように調整して照射している。このように露光量に差をつけることによって、露光される領域は互いにほぼ相似形でありながら無機絶縁膜9の開口部よりも画素分離膜8の開口部の方が大きくなる。このような大小関係が維持されていることによって、双方のパターニング時の位置ずれが多少あっても、画素分離膜8は確実に無機絶縁膜9に覆われることとなる。
【0044】
「片側当たり1μm」としたのは、各々のパターニングにおける位置ばらつきをたとえば3σとし、仕上がり寸法ばらつきをたとえばそれぞれの寸法ばらつきの二乗根の和とし、これらから寸法を算出したものである。仕上がり寸法は必ずしも限定されるものではなく画素分離膜8が完全に無機絶縁膜9に覆われていさえすればよい。
【0045】
画素領域の位置、大きさを決定するのは、無機絶縁膜9の開口部であるので、無機絶縁膜9の開口部の形成が所望の精度でなされていれば、画素分離膜8として存在する部分の寸法はより小さくなっていてもよい。画素分離膜8が小さくなることによっては、画素領域の位置、大きさは直接には影響を受けない。
【0046】
本実施の形態では、無機絶縁膜9の形成のための成膜を180℃程度で行なっていたが、この条件に限らず、230℃程度以下で成膜できるものが好ましい。なぜなら、アクリル樹脂が耐熱温度230℃程度であるので、無機絶縁膜9の形成のための成膜が230℃程度以下で行なわれていれば、平坦化絶縁膜5の材料としてアクリル樹脂を採用することができるからである。
【0047】
本実施の形態では、無機絶縁膜9に開口部を設けるエッチングを、フッ素系ガスと酸素(O2)との混合ガスを用いてドライエッチングによって行なっていたが、ドライエッチングの代わりにウェットエッチングによって行なってもよい。ただし、フッ素系ガスと酸素(O2)との混合ガスを用いてドライエッチングを行なえば、画像分離膜8のパターニング時に除去しきれずに画素領域において残っていた画像分離膜8の材料の現像残を同時に除去することができるので、好ましい。
【0048】
なお、今回開示した上記実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではない。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものである。
【0049】
【発明の効果】
本発明によれば、画素分離膜からEL層への水分の浸透は無機絶縁膜によって遮られるので、平坦化絶縁膜から出た水分が画素分離膜を経由したとしてもEL層に至ることは防止される。したがって、水分侵入によるEL層の特性劣化を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に基づく実施の形態1における有機EL表示装置の断面図である。
【図2】本発明に基づく実施の形態2における有機EL表示装置の製造方法の第1の工程の説明図である。
【図3】本発明に基づく実施の形態2における有機EL表示装置の製造方法の第2の工程の説明図である。
【図4】本発明に基づく実施の形態2における有機EL表示装置の製造方法の第3の工程の説明図である。
【図5】本発明に基づく実施の形態2における有機EL表示装置の製造方法の第4の工程の説明図である。
【図6】本発明に基づく実施の形態2における有機EL表示装置の製造方法の第5の工程の説明図である。
【図7】本発明に基づく実施の形態2における有機EL表示装置の製造方法の第6の工程の説明図である。
【図8】本発明に基づく実施の形態2における有機EL表示装置の製造方法の第7の工程の説明図である。
【図9】本発明に基づく実施の形態2における有機EL表示装置の製造方法の第8の工程の説明図である。
【図10】図9の円で囲まれた部分の拡大図である。
【図11】本発明に基づく実施の形態2における有機EL表示装置の製造方法の第9の工程の説明図である。
【図12】本発明に基づく実施の形態2における有機EL表示装置の製造方法の第10の工程の説明図である。
【符号の説明】
1 基板、2 TFT、3 ドレイン電極、4 ゲート絶縁膜、5 平坦化絶縁膜、6 コンタクトホール、7 画素電極層、8 画素分離膜、9 無機絶縁膜、10 EL層、11 透明電極、12 フォトマスク、13 UV光、14フォトレジスト、14c 露光部分、15 部分、16 蒸着マスク、17 (発光の向きを表す)矢印、18 感光性アクリル樹脂膜、18c 露光部分。
Claims (6)
- 基板と、
前記基板の上側において画素領域の各々を隔てて区画するように樹脂で形成された画素分離膜と、
前記画素領域を覆ってさらに前記画素分離膜の一部を覆うように配置されたEL層とを備え、
前記EL層が前記画素分離膜を覆う部分では、前記EL層と前記画素分離膜とが直接接することのないように両者の間に水分遮断のための無機絶縁膜が介在している、有機電界発光表示装置。 - 前記無機絶縁膜は、前記画素分離膜の上面および側面を完全に覆っている、請求項1に記載の有機電界発光表示装置。
- 基板の上側に平坦化絶縁膜が形成され、前記平坦化絶縁膜の上側に画素領域の各々を隔てて区画するように画素分離膜が形成されている状態で、前記基板の上側の前記画素分離膜がある部分とない部分とを一括して覆うように無機絶縁膜を形成する工程と、
前記無機絶縁膜をエッチングすることによって、前記画素分離膜を覆っていない部分の前記無機絶縁膜に開口部を形成する工程とを含む、有機電界発光表示装置の製造方法。 - 基板の上側に平坦化絶縁膜が形成され、前記平坦化絶縁膜の上側を覆うように感光性樹脂層を形成する工程と、
フォトマスクを用いて前記感光性樹脂層にパターンを焼きつけて現像することによって、画素分離膜を形成する工程と、
前記画素分離膜がある部分とない部分とを一括して覆うように無機絶縁膜を形成する工程と、
前記無機絶縁膜を覆うようにフォトレジスト層を形成する工程と、
前記フォトマスクを再び用いて前記フォトレジスト層にパターンを焼きつけて現像することによって、レジストパターンを形成する工程と、
前記レジストパターンをマスクとして前記無機絶縁膜をエッチングする工程とを含む、有機電界発光表示装置の製造方法。 - 前記無機絶縁膜を形成する工程は、230℃以下の条件で行う、請求項3または4に記載の有機電界発光表示装置の製造方法。
- 前記無機絶縁膜のエッチングは、フッ素系ガスと酸素との混合ガスによるドライエッチングで行なう、請求項3または4に記載の有機電界発光表示装置の製造方法。
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