JP2005025247A - 書類記載情報取得処理システム及びそのプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】書類面の記載情報の読み取り時における配置や取り去りの作業を省略化して、読み取り処理の作業効率を向上させる。
【解決手段】書類載せ置き台に書類を順次積み重ね又は重ねた状態から書類を取り去り、書類の厚さの変化に対応する被写界深度を有して最上部の書類面の記載情報を読み取って処理する。まず、スキャナ110によって、書類載せ置き台上の、書類の厚さの変化に対応する被写界深度を有して最上部の書類面の記載情報を学的に読み取った画像データを出力する。このスキャナ110からの書類の大きさに対応した書類部分の領域の情報を画像取得処理部112Aが検出する。画像取得処理部112Aからの検出情報に基づいて汎用コンピュータ114,LAN115において書類の大きさに対応した書類部分の画像領域の切り出した画像データを生成して、読み取った書類の大きさを示す情報を得る。
【選択図】 図1
【解決手段】書類載せ置き台に書類を順次積み重ね又は重ねた状態から書類を取り去り、書類の厚さの変化に対応する被写界深度を有して最上部の書類面の記載情報を読み取って処理する。まず、スキャナ110によって、書類載せ置き台上の、書類の厚さの変化に対応する被写界深度を有して最上部の書類面の記載情報を学的に読み取った画像データを出力する。このスキャナ110からの書類の大きさに対応した書類部分の領域の情報を画像取得処理部112Aが検出する。画像取得処理部112Aからの検出情報に基づいて汎用コンピュータ114,LAN115において書類の大きさに対応した書類部分の画像領域の切り出した画像データを生成して、読み取った書類の大きさを示す情報を得る。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、書類記載情報の取得処理に関し、詳細には複写式などの複数枚からなる一つの書類を積み重ねながら、又は取り去りながらその書類の厚さの変化に対応する被写界深度を有して光学的に読み取って画像処理(書類部分の領域情報検出、印鑑の印影部分領域情報、今回読み取った書類の分類区別情報検出など)する、書類記載情報取得処理システム及びそのプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、銀行での入金伝票や出金(払い戻し)伝票、運送業者における運送伝票などのような複写式の複数枚からなる一つの書類は、スタンド型スキャナによって読み取ることが多い。これは、多数の部数の書類(書類束)は、一枚書類のように、自動原稿送出装置(ADF)による連続読み取りに困難を伴うことや、業務処理上での発生枚数が少ないなどのためである。
【0003】
このスタンド型スキャナでは、書類を一つずつ、人手でマット上に載せ置いて(適宜、配置と記載する)、その書類記載情報を読み取っている。そして、この取得した一つの書類記載情報(適宜、「書類記載情報」を画像データと表記し、また、この「画像データ」を単に「画像」ともいう)に対して文字読み取りや印鑑照合などの所定の画像処理を行なっている。
【0004】
図14は、従来のスタンド型スキャナによる書類の読み取り状態を説明するための図である。
【0005】
図14を参照すると、このスタンド型スキャナ10を用いた画像取得処理では、一枚又は複数枚からなる書類を一つずつマットM上に配置して、その書類記載情報を読み取る。
【0006】
このマットMは、このマットM上に載せ置く書類の輪郭を画像処理上で取り出すために、その区別が可能な「色彩」が施されている。例えば、黒色のゴム板やプラスチック板、金属板の部材を配置している。
【0007】
そして、次の書類の画像を読み取る場合は、前回の書類11をマットM上から手作業で取り去り、そして次の新たな書類12をマットM上に配置して、この書類面の記載情報(画像データ)を取得している。
【0008】
このようにして、従来のスタンド型スキャナ10でも一つの書類面の記載情報(書類記載情報)を読み取ることが出来る。
【0009】
このような書類記載情報の読み取りに関する改善の提案として、入力された未知帳票における表領域などと、予め登録されたテンプレート帳票との類似判定を行う例がある(例えば、特許文献1)。
【0010】
さらに、この種の書類記載情報の読み取りに関する改善の提案として、押捺された印鑑の印影の位置ズレ補正、角度ズレ補正、不明瞭に対するエッジ強調補正して、照合元の印影と照合する例がある(例えば、特許文献2)。
【0011】
【特許文献1】
特開2001−283220号「帳票分類方法」公報(要約)
【特許文献2】
特開2002−304630号「印影照合装置、印影照合方法およびその方法をコンピュータに実行させるプログラム」公報(要約)
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来例では、書類を一つずつマット上に配置したり、取り去る作業を伴い、その作業効率が悪いという問題がある。
【0013】
本発明は、上記事情に鑑みてなされ、書類面の記載情報の読み取り時における配置や取り去りの作業(読み取り作業負担)が軽減され、かつ、スタンドアローン装置やLANなどの通信ネットワーク装置による読み取り処理形態及び装置構成の自由度が得られて、結果的に読み取り作業及び画像処理の効率が向上する、書類記載情報取得処理システム及びそのプログラムを提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する本発明の書類記載情報取得処理システムは、書類載せ置き台上に書類を順次積み重ね又は重ねた状態から書類を取り去り、書類面の記載情報を読み取って処理するためのものであり、前記書類載せ置き台上の前記書類の厚さの変化に対応する被写界深度を有して最上部の書類面の記載情報を光学的に読み取った画像データを出力するための読取手段と、前記読取手段からの画像データから前記書類の大きさに対応した書類部分の領域の情報を検出する検出手段と、前記検出手段からの検出情報から前記書類部分の領域を切り出した書類の大きさを示す情報を得るための画像処理手段とを備えることを特徴とする。
【0015】
この発明の書類記載情報取得処理システムでは、書類面の記載情報の読み取り時における配置や取り去りの作業(読み取り作業負担)が軽減され、結果的に読み取り作業及び画像処理の効率が向上する。
【0016】
特に、この発明では、同一大きさの書類を整列させて配置した場合の書類の束から最上部の書類を一つずつ取り去って、その最上部となった書類の画像データ(書類の大きさに対応した書類部分の領域情報)の読み取り作業及び画像処理(書類部分の領域情報検出/画像領域の切り出し)が正確に行われる。同様に、同一の大きさの書類を一つずつ整列させて重ねて配置した際の、その最上部となった書類の画像データが正確に取得できるようになる。結果的に読み取り作業及び画像処理の効率が向上する。
【0017】
また、先に読み取った書類に、この書類よりも大きな書類を全体的にかぶせるように一つずつ重ねながら画像データを取得し、また、大きい書類を一つずつ全体の書類の束の上にかぶせるように重ねておいた、その書類の束の最上部から書類を一つずつ取り去る際にも、前記同様に正確な画像データの取得が可能うになり、読み取り作業及び画像処理の効率が向上する。
【0018】
また、上記目的を達成する本発明の書類記載情報取得処理システムは、書類載せ置き台上に書類を順次積み重ね又は重ねた状態から書類を取り去り、書類面の記載情報を読み取って処理するためのものであり、前記書類載せ置き台上の、前記書類の厚さの変化に対応する被写界深度を有して最上部の書類面の記載情報を光学的に読み取った画像データを出力するための読取手段と、前記読取手段からの画像データから押捺された印鑑の印影部分を含む領域の情報を検出する検出手段と、前記検出手段からの印影部分を含む領域の情報に基づいて前記押捺された印鑑の印影と予め登録された印鑑との照合を含む画像処理を行う画像処理手段とを備えることを特徴とする。
【0019】
この発明の書類記載情報取得処理システムでは、複数の書類上に存在する印影などが画像データ上に現われていても、検出された全ての印影領域から、処理や業務対象となる印影をオペレーション選択することが出来る。この結果、書類の配置の方法及び重ね方の精度要求(書類の積み重ねか方における整頓状態/飛び出さない状態)が緩和される。換言すれば、他の印影が隠れるように書類を重ねる必要がなくなる。書類の束から書類を取り去る場合も同様である。換言すれば、読み取り作業負担が軽減される。
【0020】
さらに、上記目的を達成する本発明の書類記載情報取得処理システムは、書類載せ置き台に書類を順次積み重ね又は重ねた状態から書類を取り去り、書類面の記載情報を読み取って処理するものであり、前記書類載せ置き台上の、前記書類の厚さの変化に対応する被写界深度を有して最上部の書類面の記載情報を光学的に順次読み取った画像データを出力するための読取手段と、前記読取手段からの今回と前回の前記書類面の記載情報の二つの画像データの差分を検出するための検出手段と、この検出手段からの差分の画像データから今回読み取った書類を分類するための区別情報を得る画像処理手段とを有することを特徴とする。
【0021】
この発明の書類記載情報取得処理システムでは、書類を無造作に重ねておいた場合の書類の束から一つずつ最上部の書類を取り去り、又は、書類上に一つずつ無造作に、新たに書類を重ね、あるいは書類を離して載せ置いた場合にも書類面を読み取った、その画像データを切り出す処理(画像データの取得)が比較的正確に可能になる。換言すれば、読み取り作業負担が軽減される。
【0022】
また、上記した本発明の書類記載情報取得処理システムでは、前記読取手段で読み取った書類面の記載情報を転送する情報転送手段と、前記情報転送手段からの書類面の記載情報を取り込んで画像処理手段に出力するための画像取込手段とをさらに備えることを特徴とする。
【0023】
この発明の書類記載情報取得処理システムは、例えば、LANなどの通信ネットワーク装置による構成である。また、前記読取手段としては,スタンドアローンのコンピュータ装置による構成が可能飴である。換言すれば、読み取り処理形態及び装置構成の自由度が得られる。
【0024】
また、上記目的を達成する本発明のプログラムは、書類載せ置き台上の、前記書類の厚さの変化に対応する被写界深度を有して最上部の書類面の記載情報を光学的に読み取った画像データを出力するステップと、前記読み取った画像データから押捺された印鑑の印影部分を含む領域の情報を検出するステップと、前記検出された印影部分を含む領域の情報に基づいて前記押捺された印鑑の印影と予め登録された印鑑との照合を含む画像処理を行うステップとをコンピュータに実行させるためのものである。
【0025】
さらに、上記目的を達成する本発明のプログラムは、書類載せ置き台上の、前記書類の厚さの変化に対応する被写界深度を有して最上部の書類面の記載情報を光学的に順次読み取るステップと、前記読み取った今回と前回の前記書類面の記載情報の二つの画像データの差分を検出するステップと、この検出された差分の画像データから今回読み取った書類を分類するための区別情報を得るステップとをコンピュータに実行させるためのものである。
【0026】
上記目的を達成する本発明のプログラムは、書類載せ置き台上の前記書類の厚さの変化に対応する被写界深度を有して最上部の書類面の記載情報を光学的に読み取った画像データを出力するステップと、前記読み取った前記書類の大きさに対応した書類部分の領域の情報を検出するステップと、前記検出情報から前記書類部分の領域を切り出した書類の大きさを示す情報を得るためのステップとをコンピュータに実行させるためのものである。
【0027】
これらの発明のプログラムでは、情報記録媒体(パッケージソフトウェアなど)や通信ネットワーク上からのダウンロード及びインストールを通じた市場流通による提供が可能になる。したがって、当該発明を、種々の装置に搭載されるマイクロコンピュータなどによって容易に実施できるようになり、その汎用性が向上する。
【0028】
以下は、本発明の技術思想における好適な態様である。
【0029】
上記した情報転送手段と画像取込手段とがローカルエリアネットワーク(LAN)によって構成される。
【0030】
また、前記読取手段が読み取った書類面の記載情報を一時的に記憶した後に出力するための記憶手段をさらに備える。
【0031】
さらに、前記画像処理手段は、単体のコンピュータ装置である。
【0032】
これらでは、LAN構成及び読取手段がスタンドアローンのコンピュータ装置による構成であり、書類の処理量や、既存のLANを活用した処理が可能である。すなわち、読み取り処理形態及び装置構成の自由度が得られる。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下、図を参照して、本発明の実施の形態を説明する。この説明において、構成及び処理は、本発明が理解できる程度に概略的に示している。
【0034】
また、以下は、本発明の好適な構成例についての説明であり、各構成及び処理形態は、単なる好適例である。したがって、本発明は以下の実施形態に限定されず、特許請求の範囲を含む本発明の記載内容から逸脱しない範囲で様々な形態に適用可能である。
【0035】
また、以下の説明では、同様な構成要素に同一又は類似の参照番号を付し、その重複する説明を省略することもある。
【0036】
(第1実施形態の構成及び各部の動作)
図1は、本発明の書類記載情報取得処理システム及びそのプログラムにかかる第1実施形態の構成を示す概略図である。
【0037】
図1を参照すると、この第1実施形態の書類記載情報取得処理システムは、書類面の記載情報を読み取った画像データを出力するスタンド型スキャナ100と、このスタンド型スキャナ100からの画像データに対する画像処理を行うためのスタンドアローン画像処理装置(この例では、汎用コンピュータ)114及びローカルエリアネットワーク(LAN)115とから構成されている。
【0038】
なお、汎用コンピュータ114とLAN115は、その一方のみを配置し、または、両方を設ける。この一方又は両方の構成の選択は、処理済みのデータを共有する場合や画像処理データ量など考慮して決定すれば良い。ここでのLAN115は、例えば、書類Pが、銀行預金入出金伝票の場合、その銀行の勘定系システム(イントラネットやワークステーション)である。
【0039】
スタンド型スキャナ100は、スキャナ110と、その構成を図2に示す画像取得処理部112A(適宜、「読取系」とも表記する)と、書類Pの束を配置するためのマット113から構成されている。
【0040】
マット113は、この上に載せ置く書類Pの輪郭を画像処理上で切り出すために、その区分が可能な色彩の部材である。例えば、黒色のゴム板が用いられている。
【0041】
スキャナ110は、マット113が配置される図示しない台から上部方向に突出した支柱の先端部に固定されている。このスキャナ110は、図示しない光学系が被写界深度を有している。すなわち、マット113上の書類Pの厚さ(書類の複数枚の束)が異なる場合にピントが狂わずに鮮明な画像として読み取られるるようになっている。
【0042】
このスキャナ110は、既知の構成である。例えば、光学系及び固体光電変換素子(CCD)などで光学的に読み取った書類Pの記載情報を主走査(X方向)及び副走査(Y方向)した画像データを出力する。
【0043】
画像取得処理部112Aは,スキャナ110からの画像データを、以下で詳細に説明する第1実施形態に対応した処理(以降で説明する図5、図6、図7参照)を行って、ここでの処理データを汎用コンピュータ114やLAN115に出力する。
【0044】
マット113には、書類Pの束が載せ置かれ、書類Pは複数枚からなる一つの書類が積み重ねられ、又は取り去りながら、書類P面ごとの記載情報が読み取られる。また、マット113上には、複数枚の書類(書類の束)が載せ置かれた後に、最上部から書類Pを取り去りながら、その最上部の書類Pの記載情報が読み取られるとともに、さらに、書類Pを積み重ねて記載情報が読み取られる。これは、マット113上の書類Pの束の厚さが変化してもスキャナ110における光学系の被写界深度(以降の図5による説明参照)による読み取り可能に基づいたものである。
【0045】
図2は、図1中の画像取得処理部112Aの内部構成例を示すブロック図である。
【0046】
図2を参照すると、この画像取得処理部112Aは、画像メモリ150と、書類切出処理部151とから構成されている。
【0047】
画像メモリ150は、スキャナ110からの書類Pごとの画像データを一時的に格納(バッファリング)する。
【0048】
書類切出処理部151は、以降で詳細に説明するように、画像メモリ150からの画像データから書類Pにおける記載情報部分の領域を検出する。この検出情報に基づいて、書類の大きさに対応した書類部分のみの画像の切り出した処理データを汎用コンピュータ114やLAN115に出力する。
【0049】
図3は、書類切出処理部151の具体的な内部構成例を示すブロック図である。
【0050】
図3を参照すると、この例は、MPU(Microprocessing Unit)200を用いた例であり、この書類切出処理部151は、MPU200と、メモリ201と、入出力(I/O)回路202と、インターフェイス(I/F)回路203と、I/O回路204、入出力装置(例えば、キーボードや座標入力装置)205と、画面表示装置206とから構成されている。
【0051】
MPU200は、演算処理を行うCPUと、ワーキング用のRAM及びこの第1実施形態の処理を実行するためのプログラム(特許請求の範囲を含む本発明のプログラムに対応する)を格納したROMから構成されている。
【0052】
メモリ201は、MPU200の処理データなどを格納し、また、I/O回路202は、図2に示す画像メモリ150からの画像データをMPU200が取り込み可能に処理し、さらに、I/F回路203は、LANとのデータ転送のインターフェイス接続を処理する。
【0053】
I/O回路204は、操作上の入出力信号や表示信号を入出力し、また、入出力装置205は、例えば、キーボードや座標入力装置であり、画面表示装置206は、処理に関するデータを画面表示する。
【0054】
図4は、図1中のLAN115の電気的構成例を示すブロック図である。
【0055】
図4を参照すると、LAN115は、端末115aと、LANサーバ115bと、データベース(D/B)装置115cと、I/F回路115dから構成されている。
【0056】
端末115aはLAN上で各種のデータ処理を実行し、例えば、この第1実施形態での処理(書類の大きさに対応した書類部分の領域情報検出/画像領域の切り出し)を行うために用いられる。LANサーバ115bは、例えば、RPC(Remote Procedure Call)制御用であり、D/B装置115cは、この第1実施形態での処理データを格納し、また、I/F回路115dは、画像取得処理部112Aからのデータを取り込む処理を行う。
【0057】
(第1実施形態の全体動作)
図5は、第1実施形態における書類記載情報の読み取り状態を説明するための斜視図である。
【0058】
図5(a)は、書類Pの束から一つずつ取り去って読み取る例であり、図5(b)は、書類Pを一つずつ重ねて読み取る例である。
【0059】
図1から図4及び図5(a)(b)を参照すると、この第1実施形態では、以下の動作処理によって、「書類の大きさに対応した書類部分の領域情報検出/画像領域の切り出し」を行う。まず、スタンド型スキャナ100は、スキャナ110の光学系が被写界深度を有しており、マット113上の書類Pの束の厚さが異なる場合の最上部の書類Pの記載面に対するピントに狂いが生じずに、鮮明な画像データを取得できるようになっている。
【0060】
この被写界深度による画像データの取得(読み取り)では、図5(a)に示すように、マット113上の、重なった書類Pの束の最上部から一つずつ書類Pを取り去り、この異なる厚さの書類Pの束における最上部の書類P面の記載情報を光学的に読み取った画像データを出力する。
【0061】
また、図5(b)に示すように、書類Pを一つずつマット113上又は書類上に積み重ねながら、その書類Pの束の、異なる厚さの書類Pの束における最上部の書類P面の記載情報を光学的に読み取った画像データを出力する。
【0062】
このような読み取りでは、スキャナ110が、マット113上の書類Pの束における最上部の書類面の記載情報を光学的に走査して、光電変換で得られた書類Pの画像データを出力し、この画像データを画像メモリ150において格納する。
【0063】
画像メモリ150に格納された画像データが、書類切出処理部151に出力され、ここで書類P部分の領域を検出し、その検出された情報に基づいて、書類P部分の画像領域の切り出しを行う。この場合、例えば、書類に対応する白の長方形である領域の傾きを検出するとともに、その白の長方形である領域を検出する。
【0064】
なお、書類切出処理部151では、上記した書類の大きさに対応した書類部分の切出しを行わずに、書類の大きさに対応した書類部分の領域で検出された画像情報のみを出力するようにしても良い。
【0065】
図6は、書類切出処理部151の動作をMPU構成(図2)をもって実行した場合の処理手順を示すフローチャートである。
【0066】
図1から図6までを参照すると、書類切出処理部151では、画素位置処によって、画像データの取り込みを判断した後に(ステップS1)、この画像に対し上から下、下から上、右から左、及び左から右の4方向に走査して、先頭画素の位置を検出する(ステップS2)。次に、この検出を判断した後に(ステップS3)、分類抽出処理によって、検出された先頭画素をハフ変換(特許第2616967参照)によって統合分類し、最多画素集団を抽出する(ステップS4)。
【0067】
さらに、この抽出を判断した後に(ステップS5)、最多画素集団に対して、最小二乗法を適用して、長方形又は正方形の4辺の画素位置を算出する(ステップS6)。次に、この算出を判断した後に(ステップS7)、算出された4辺から、書類Pの傾き及び書類Pの4頂点の座標を算出する(ステップS8)。この頂点の座標の算出を判断して(ステップS9)、この情報を、書類切出処理部151から汎用コンピュータ114やLAN115に出力する(ステップS10)。
【0068】
次に、この動作を図1の書類Pの読み取り作業の動作における画像データとともに説明する。
【0069】
図7は図1の書類Pの読み取り作業動作の画像データを説明するための図である。
【0070】
図7(1)は、マット113上に重なって束となっている複数枚の書類Pの最上から一つずつ取り去り、その書類面の記載情報を取得した場合の画像データの例であり、図7(2)は、書類Pを一つずつ重ねた束の最上部の書類面の記載情報を取得した場合の画像データの例である。
【0071】
図7(1)の(A)を参照すると、画像データ400内には、書類記載部分の画像データ410が存在している。
【0072】
なお、画像データ400及び画像データ410の図示表記は、以降の図7(1)の(B)及び図7(2)の(A)(B)において省略する。
【0073】
図7(1)の(A)は、同一大きさ(縦横サイズが同一)の書類Pを整列(重ねた書類Pの束において、一部の書類Pが飛び出した状態でないこと)させて載せ置いた場合の書類Pの束から最上部の書類面の記載情報を取得した際の画像データ(書類を取り去る前の画像データ)の例を示したものであり、図7(2)の(B)は、一つの書類Pを取り去った後の画像データ例を示している。
【0074】
これらの場合、書類Pが一つのみ存在した場合のような画像データが得られるため、正確に書類Pの切り出しが出来るようになる。
【0075】
次に、図5(2)の(A)は、一つの書類Pから、その記載情報を取得した場合の画像データ(書類Pを重ねる前の画像データ)の例を示したものであり、図5(2)の(B)は、この取得した書類Pよりも大きい書類Pを書類(画像データ420)の全面にかぶせて、重ね置いた場合の書類Pの束から、その最上部の書類面の記載情報を取得した場合の画像データの例を示したものである。
【0076】
これらの場合も、書類Pが一つのみ存在した場合のような画像データが得られ、正確な書類の切出しが行われる。これによって、例えば、汎用コンピュータ114やLAN115での文字読取りや印鑑照合などの正確な処理が可能になる。これによって、例えば、汎用コンピュータ114やLAN115での文字読取りや印鑑照合などの正確な処理が可能になる。
【0077】
(第1実施形態の利点)
上記した第1実施形態では、同一の大きさの書類を整列させて配置した際の、書類束から一つずつ書類を取り去って、それぞれの画像データを取得し、また、取得した書類より大きい書類を全体的にかぶせるようにして重ねていくようにして、画像データを取得している。したがって、書類Pが一つのみ存在したような画像データが得られる。この結果、正確に書類Pの切出しが行える。汎用コンピュータ114やLAN115において、例えば、正確な文字読取りや印鑑照合等の処理が可能になる。
【0078】
なお、図7(1)のように、重なった書類Pの束から一つずつ取り去る場合では、図7(2)のように、大きな書類を一つずつ全体的にかぶせるように重ねた書類Pの束から一つずつ取り去るようにしても良い。また、この逆に、図7(2)のように、書類を一つずつ重ねていく場合において、図7(2)のように、同一大きさの書類を一つずつ整列させて重ねて置くようにしても良く、この場合も上記したような利点(文字読取りや印鑑照合などの処理の確実な可能)がある。
【0079】
(第2実施形態の構成及び各部の動作)
この第2実施形態における書類記載情報取得処理システムは図1に示す第1実施形態と同様である。また、第2実施形態特有の画像取得処理部112Bの具体的な内部構成例、及び図1中のLAN115の構成例もそれぞれ第1実施形態の図3及び図4と同様である。それぞれの重複した説明は省略する。
【0080】
図8は、図1中の第2実施形態に対応した画像取得処理部112Bの内部構成例を示すブロック図である。
【0081】
図1、図3、図4及び図8を参照すると、この画像取得処理部112Bは、第1実施形態と同様にスキャナ110からの画像データを格納する画像メモリ311及び第2実施形態特有の印鑑探索処理部312とから構成されている。
【0082】
スキャナ110及び画像メモリ311は第1実施形態と同様に動作する。その重複した説明は省略する。
【0083】
印鑑探索処理部312は、以降で詳細に説明するように、画像メモリ311に格納された画像データに対し、押捺された印鑑の印影部分の領域を検出し、この印影部分の画像データを切出して汎用コンピュータ114やLAN115に出力する。
【0084】
この印鑑探索処理部312は、第1実施形態における図3のMPU200を用いた構成で実現可能である。なお、このMPU200のROMには、この第2実施形態の処理を行うためのプログラム(本発明のプログラムに対応する)が格納されている。
【0085】
(第2実施形態の全体動作)
この第2実施形態では、以下の動作処理によって、「印影部分を含む領域情報検出」を行う。ここでは、印鑑探索処理部312の動作について説明する。この他の動作は、第1実施形態と同様であり、その重複した説明は省略する。
【0086】
印鑑探索処理部312は、画像メモリ311に格納された画像データから印影部分の領域を検出して印影部分の画像データを切り出す。
【0087】
なお、印鑑探索処理部312では、上記した印影部分の切出しを行わずに、印影部分を含む領域を検出した画像データを出力するようにしても良い。
【0088】
図9は、印鑑探索処理部312の動作をMPU構成(図3参照)で実行した場合の処理手順を示すフローチャートである。
【0089】
図9を参照すると、印鑑探索処理部312での印影部分の画像の切り出しは、画像メモリ311からの画像データの取り込みを判断した後に(ステップS21)、この画像データに対する走査を行い、所定の寸法で画像を切り出して部分画像データを生成する(ステップS22)。
【0090】
そして、この部分画像データが得られたかを判断した後に(ステップS23)、輝度値特徴算出によって、部分画像に複数の正方形状の枠状領域を設定し、この各頂点及び各辺の中点に位置する画素を特徴画素として選択し、その枠状領域ごとの特徴量を算出する(ステップS24)。
【0091】
さらに、特徴量の算出が行われたかを判断した後に(ステップS25)、基準特徴量格納によって、特定画像データについて同様の処理で作成した基準特徴量を得る(ステップS26)。この基準特徴量が得られたかを判断した後に(ステップS27)、特徴量比較・判定によって、走査の都度、枠状領域ごとの特徴量と基準特徴量とを枠状領域ごとに比較し(ステップS28)、部分画像ごとに比較値を積算して(ステップS29)、部分画像ごとの一致又は不一致を判別する。そして、この特定画像と一致する画像の有無を判断し(ステップS30)、この情報(特定画像と一致する画像の有無)を汎用コンピュータ114やLAN115に出力する(ステップS31)。
【0092】
図10は第2実施形態における書類の読み取り画像データについて説明するための図である。
【0093】
図10(1)は、重なった書類Pの束になっている書類を一つずつ取り去りながら取得した画像データの例を示し、また、図10(2)は、書類を一つずつ重ねながら書類の最上部の書類から取得した画像データの例を示している。
【0094】
図10(1)の(A)は、略同一の大きさの書類を、略整列させて配置した場合の書類の束の最上部の書類から取得した画像データ(書類を取り去る前の画像データ)の例を示したものであり、また、図10(1)の(B)は、書類Pの束から一つ取り去った後の画像データの例を示している。
【0095】
この画像データにおいて、印鑑が押捺された印鑑の位置(印影)は、複数の書類の画像データが現われていても、他の印影が隠れている場合に、その正確な印影の切出しが可能になり、例えば、汎用コンピュータ114やLAN115での印鑑照合や印鑑登録等の正確な処理が可能になる。
【0096】
次に、図10(2)の(A)は、一つの書類から取得した画像データ(重ねる前の画像データ)の例を示しており、図10(2)の(B)は、この取得した書類上に存在する印影を隠すように、次の書類をかぶせて重ねて置いた場合の書類Pの束から取得した画像データの例を示している。この場合、複数の書類が画像データ上に現われていても、他の印影が隠れているため、正確な印影の切出しが行えて、例えば、汎用コンピュータ114やLAN115での印鑑照合や印鑑登録等の正確な処理が可能になる。
【0097】
(第2実施形態の利点)
この第2実施形態では、略同一の大きさ(縦横サイズ)の書類を、略整列させて配置した場合の書類の束から、その最上部の書類の画像データを取得すれば、また、取得した書類上に存在する印影を隠すごとく、書類をかぶせるようにして重ねて置いた際の書類の束から画像データを取得すれば、複数の書類の画像データとして現われていても、他の印影が隠れていることになる。換言すれば、正確な印影の切出しが行えて、例えば、汎用コンピュータ114やLAN115での印鑑照合や印鑑登録等の正確な処理が可能になる。
【0098】
また、他の印影が画像データ上に現われていても、印鑑探索処理部312で検出された全ての印影領域から、処理上で必要になる印影を、読み取り作業者が目視確認して選択することによって、書類の配置状態(置き方及び重ね方)に制限されなくなる。すなわち、書類に対する正確な配置が要求されなくなり、その書類の読み取り作業が容易になる。
【0099】
なお、この第2実施形態にあっては、印鑑探索処理部312において、押捺された印鑑の印影探索について説明したが、この他の探索処理にも適用できる。例えば、印影に類似するマークの探索にもそのまま適用可能である。
【0100】
(第3実施形態の構成及び各部の動作)
この第3実施形態における書類記載情報取得処理システムは、図1に示す第1実施形態と同様である。また、第3実施形態特有の画像取得処理部112Cの具体的な内部構成例、及び図1中のLAN115の構成例もそれぞれ第1実施形態の図3及び図4と同様である。それぞれの重複した説明は省略する。
【0101】
図11は、図1中の第3実施形態に対応した画像取得処理部112Cの内部構成例を示すブロック図である。
【0102】
図11を参照すると、この画像取得処理部112Cは、第1実施形態と同様にスキャナ110からの画像データを格納する画像メモリ711及び第3実施形態に対応する前画像メモリ712及び差分画像データ取得処理部713とから構成されている。
【0103】
スキャナ110及び画像メモリ711は第1実施形態と同様に動作する。その重複した説明は省略する。
【0104】
前画像メモリ712は、前回、スキャナ110が読み取って、画像メモリ711に格納されていた画像データを格納する。
【0105】
差分画像データ取得処理部713は、今回、スキャナ110が読み取って画像メモリ711に格納された画像データと、前回、スキャナ110が読み取って前画像メモリ712に格納されている画像データとの差分の画像データを作成して汎用コンピュータ114やLAN115に出力する。
【0106】
この差分画像データ取得処理部713は、第1実施形態における図3のMPU200を用いた構成で実現可能である。
【0107】
なお、このMPU200のROMには、この第3実施形態の処理を行うためのプログラム(本発明のプログラムに対応する)が格納されている。
【0108】
(第3実施形態の全体動作)
この第3実施形態では、以下の動作処理によって、「今回と前回の書類面の記載情報の二つの画像データの差分検出/今回の書類分類情報取得」を行う。ここでは、画像メモリ711と前画像メモリ712、及び差分画像データ取得処理部713の動作について説明する。スキャナ110の動作は、第1実施形態と同様であり、その重複した説明は省略する。
【0109】
図12は、差分画像データ取得処理部713の動作を図3の構成で実行した場合の処理手順を示すフローチャートである。
【0110】
図11及び図12を参照すると、前画像メモリ712は、前回、スキャナ110が読み取って画像メモリ711に格納されていた画像データを格納する。すなわち、今回、スキャナ110が読み取ってた画像データは画像メモリ711に格納され、前回、スキャナ110が読み取った画像データは前画像メモリ712に格納される。
【0111】
次に、差分画像データ取得処理部713は、画像データが画像メモリ711に格納されると、今回、スキャナ110が読み取った画像メモリ711に格納された画像データ取り込む(ステップS41)。さらに、前回、スキャナ110が読み取った前画像メモリ712に格納されている画像データをとり込む(ステップS42)。この二つの画像データの差分を検出し(ステップS43)、その検出された差分画像データを作成する(ステップS44)。
【0112】
このように差分画像データ取得処理部713は、画像メモリ711に格納された画像データ対し、前画像メモリ712に格納されている画像データとの差分を検出している。この検出では、フォーム除去処理によって、差分画像データを作成する。また、差分が発生した部分の境界を検出する(又は、差分が発生した部分を情報として残しておく)ことによって、今回の書類のみに対応する画像データを取得できる。
【0113】
図13は、第3実施形態における書類の読み取り画像データを説明するための図である。
【0114】
なお、図13では、書類を一つずつ重ねている例について説明しているが、重なった書類の束から書類を一つずつ取り去る例についても、以下同様に処理可能である。その重複した説明は省略する。
【0115】
図13(1)は、画像メモリ711(前画像メモリ712に格納される画像データの例であり、図13(1)の(A)は、前回、書類から取得した画像データ(重ねる前の画像データ)の例を示し、図13(1)の(B)は、この取得した書類上に無造作に書類を重ねるように配置した場合の書類の束から取得した画像データの例を示している。
【0116】
なお、ここでは書類を重ねるように配置した例について示していが、別に書類が重ならず、離れたところに無造作に配置した場合でも、書類の読み取り画像データが得られる。
【0117】
次に、図13(2)は、差分画像データ取得処理部713から出力される画像データの例を示し、図13(1)の(B)の、無造作に書類を重ね合わせて取得した画像データに対し、図13(1)の(A)の、書類を重ね合わせる前の画像データとの差分を検出し、その検出された差分画像を作成した例を示している。
【0118】
この場合、書類は一つしか存在しないような画像データとなる。したがって、例えば、汎用コンピュータ114やLAN115での印鑑照合や印鑑登録等の正確な処理が可能になる。
【0119】
(第3実施形態の利点)
この第3実施形態では、書類を無造作に重ねて配置した場合の書類の束から書類から一つずつ取り去って、画像データを取得したり、また、この取得した書類に対して一つずつ無造作に重ねて配置したり、さらに、書類を離して配置した場合にも画像データを取得できるようになる。この場合、書類が一つのみ存在するような画像データとなるため、例えば、汎用コンピュータ114やLAN115での文字読取りや印鑑照合等の正確な処理も可能になる。
【0120】
なお、上記した第1から第3実施形態では、書類を真上に積み上げて読み取る状態をもって説明したが、書類が傾斜した状態で積み重ねられ、この傾斜状態の最上部の書類の記載情報を斜め、かつ、被写界深度をもってスキャナで読み取るようにしても、上記した第1から第3実施形態の画像処理が可能である。
【0121】
さらに、第1から第3実施形態における二つ又は三つの組合せ構成(その複合処理形態)も可能である。この場合、複合的な一括処理が出来るようになり、読み取りの作業効率が、より向上するようになる。
【0122】
なお、このような変形例は、当業者にとって設計的な事項であり、全て本発明に含まれる。
【0123】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように、書類面の記載情報の読み取り時における配置や取り去りの作業(読み取り作業負担)が軽減され、かつ、スタンドアローン装置やLANなどの通信ネットワーク装置による読み取り処理形態及び装置構成の自由度が得られて、結果的に読み取り作業及び画像処理の効率が向上するという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の書類記載情報取得処理システム及びそのプログラムにかかる第1実施形態の構成を示す概略図である。
【図2】第1実施形態における図1中の画像取得処理部の内部構成例を示すブロック図である。
【図3】第1実施形態の書類切出処理部の具体的な内部構成例を示すブロック図である。
【図4】図1中のLANの電気的構成例を示すブロック図である。
【図5】第1実施形態における書類記載情報の読み取り状態を説明するための斜視図である。
【図6】第1実施形態にあって書類切出処理部の動作をMPU構成をもって実行した場合の処理手順を示すフローチャートである。
【図7】第1実施形態にあって書類の読み取り作業動作の画像データを説明するための図である。
【図8】第2実施形態に対応した画像取得処理部の内部構成例を示すブロック図である。
【図9】第2実施形態にあって印鑑探索処理部の動作をMPU構成で実行した場合の処理手順を示すフローチャートである。
【図10】第2実施形態における書類の読み取り画像データについて説明するための図である。
【図11】第3実施形態に対応した画像取得処理部の内部構成例を示すブロック図である。
【図12】第3実施形態にあって差分画像データ取得処理部の動作をMPU構成で実行した場合の処理手順を示すフローチャートである。
【図13】第3実施形態における書類の読み取り画像データを説明するための図である。
【図14】従来のスタンド型スキャナによる書類の読み取り状態を説明するための図である。
【符号の説明】
100…スタンド型スキャナ
110…スキャナ
112A,112B,112C…画像取得処理部
112a,311,711…画像メモリ
112b…書類切出処理部
113…マット
114…汎用コンピュータ
115…ローカルエリアネットワーク(LAN)
115a…端末
115b…LANサーバ
115c…D/B装置
200…MPU
312…印鑑探索処理部
712…前画像メモリ
713…差分画像データ取得処理部
【発明の属する技術分野】
本発明は、書類記載情報の取得処理に関し、詳細には複写式などの複数枚からなる一つの書類を積み重ねながら、又は取り去りながらその書類の厚さの変化に対応する被写界深度を有して光学的に読み取って画像処理(書類部分の領域情報検出、印鑑の印影部分領域情報、今回読み取った書類の分類区別情報検出など)する、書類記載情報取得処理システム及びそのプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、銀行での入金伝票や出金(払い戻し)伝票、運送業者における運送伝票などのような複写式の複数枚からなる一つの書類は、スタンド型スキャナによって読み取ることが多い。これは、多数の部数の書類(書類束)は、一枚書類のように、自動原稿送出装置(ADF)による連続読み取りに困難を伴うことや、業務処理上での発生枚数が少ないなどのためである。
【0003】
このスタンド型スキャナでは、書類を一つずつ、人手でマット上に載せ置いて(適宜、配置と記載する)、その書類記載情報を読み取っている。そして、この取得した一つの書類記載情報(適宜、「書類記載情報」を画像データと表記し、また、この「画像データ」を単に「画像」ともいう)に対して文字読み取りや印鑑照合などの所定の画像処理を行なっている。
【0004】
図14は、従来のスタンド型スキャナによる書類の読み取り状態を説明するための図である。
【0005】
図14を参照すると、このスタンド型スキャナ10を用いた画像取得処理では、一枚又は複数枚からなる書類を一つずつマットM上に配置して、その書類記載情報を読み取る。
【0006】
このマットMは、このマットM上に載せ置く書類の輪郭を画像処理上で取り出すために、その区別が可能な「色彩」が施されている。例えば、黒色のゴム板やプラスチック板、金属板の部材を配置している。
【0007】
そして、次の書類の画像を読み取る場合は、前回の書類11をマットM上から手作業で取り去り、そして次の新たな書類12をマットM上に配置して、この書類面の記載情報(画像データ)を取得している。
【0008】
このようにして、従来のスタンド型スキャナ10でも一つの書類面の記載情報(書類記載情報)を読み取ることが出来る。
【0009】
このような書類記載情報の読み取りに関する改善の提案として、入力された未知帳票における表領域などと、予め登録されたテンプレート帳票との類似判定を行う例がある(例えば、特許文献1)。
【0010】
さらに、この種の書類記載情報の読み取りに関する改善の提案として、押捺された印鑑の印影の位置ズレ補正、角度ズレ補正、不明瞭に対するエッジ強調補正して、照合元の印影と照合する例がある(例えば、特許文献2)。
【0011】
【特許文献1】
特開2001−283220号「帳票分類方法」公報(要約)
【特許文献2】
特開2002−304630号「印影照合装置、印影照合方法およびその方法をコンピュータに実行させるプログラム」公報(要約)
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来例では、書類を一つずつマット上に配置したり、取り去る作業を伴い、その作業効率が悪いという問題がある。
【0013】
本発明は、上記事情に鑑みてなされ、書類面の記載情報の読み取り時における配置や取り去りの作業(読み取り作業負担)が軽減され、かつ、スタンドアローン装置やLANなどの通信ネットワーク装置による読み取り処理形態及び装置構成の自由度が得られて、結果的に読み取り作業及び画像処理の効率が向上する、書類記載情報取得処理システム及びそのプログラムを提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する本発明の書類記載情報取得処理システムは、書類載せ置き台上に書類を順次積み重ね又は重ねた状態から書類を取り去り、書類面の記載情報を読み取って処理するためのものであり、前記書類載せ置き台上の前記書類の厚さの変化に対応する被写界深度を有して最上部の書類面の記載情報を光学的に読み取った画像データを出力するための読取手段と、前記読取手段からの画像データから前記書類の大きさに対応した書類部分の領域の情報を検出する検出手段と、前記検出手段からの検出情報から前記書類部分の領域を切り出した書類の大きさを示す情報を得るための画像処理手段とを備えることを特徴とする。
【0015】
この発明の書類記載情報取得処理システムでは、書類面の記載情報の読み取り時における配置や取り去りの作業(読み取り作業負担)が軽減され、結果的に読み取り作業及び画像処理の効率が向上する。
【0016】
特に、この発明では、同一大きさの書類を整列させて配置した場合の書類の束から最上部の書類を一つずつ取り去って、その最上部となった書類の画像データ(書類の大きさに対応した書類部分の領域情報)の読み取り作業及び画像処理(書類部分の領域情報検出/画像領域の切り出し)が正確に行われる。同様に、同一の大きさの書類を一つずつ整列させて重ねて配置した際の、その最上部となった書類の画像データが正確に取得できるようになる。結果的に読み取り作業及び画像処理の効率が向上する。
【0017】
また、先に読み取った書類に、この書類よりも大きな書類を全体的にかぶせるように一つずつ重ねながら画像データを取得し、また、大きい書類を一つずつ全体の書類の束の上にかぶせるように重ねておいた、その書類の束の最上部から書類を一つずつ取り去る際にも、前記同様に正確な画像データの取得が可能うになり、読み取り作業及び画像処理の効率が向上する。
【0018】
また、上記目的を達成する本発明の書類記載情報取得処理システムは、書類載せ置き台上に書類を順次積み重ね又は重ねた状態から書類を取り去り、書類面の記載情報を読み取って処理するためのものであり、前記書類載せ置き台上の、前記書類の厚さの変化に対応する被写界深度を有して最上部の書類面の記載情報を光学的に読み取った画像データを出力するための読取手段と、前記読取手段からの画像データから押捺された印鑑の印影部分を含む領域の情報を検出する検出手段と、前記検出手段からの印影部分を含む領域の情報に基づいて前記押捺された印鑑の印影と予め登録された印鑑との照合を含む画像処理を行う画像処理手段とを備えることを特徴とする。
【0019】
この発明の書類記載情報取得処理システムでは、複数の書類上に存在する印影などが画像データ上に現われていても、検出された全ての印影領域から、処理や業務対象となる印影をオペレーション選択することが出来る。この結果、書類の配置の方法及び重ね方の精度要求(書類の積み重ねか方における整頓状態/飛び出さない状態)が緩和される。換言すれば、他の印影が隠れるように書類を重ねる必要がなくなる。書類の束から書類を取り去る場合も同様である。換言すれば、読み取り作業負担が軽減される。
【0020】
さらに、上記目的を達成する本発明の書類記載情報取得処理システムは、書類載せ置き台に書類を順次積み重ね又は重ねた状態から書類を取り去り、書類面の記載情報を読み取って処理するものであり、前記書類載せ置き台上の、前記書類の厚さの変化に対応する被写界深度を有して最上部の書類面の記載情報を光学的に順次読み取った画像データを出力するための読取手段と、前記読取手段からの今回と前回の前記書類面の記載情報の二つの画像データの差分を検出するための検出手段と、この検出手段からの差分の画像データから今回読み取った書類を分類するための区別情報を得る画像処理手段とを有することを特徴とする。
【0021】
この発明の書類記載情報取得処理システムでは、書類を無造作に重ねておいた場合の書類の束から一つずつ最上部の書類を取り去り、又は、書類上に一つずつ無造作に、新たに書類を重ね、あるいは書類を離して載せ置いた場合にも書類面を読み取った、その画像データを切り出す処理(画像データの取得)が比較的正確に可能になる。換言すれば、読み取り作業負担が軽減される。
【0022】
また、上記した本発明の書類記載情報取得処理システムでは、前記読取手段で読み取った書類面の記載情報を転送する情報転送手段と、前記情報転送手段からの書類面の記載情報を取り込んで画像処理手段に出力するための画像取込手段とをさらに備えることを特徴とする。
【0023】
この発明の書類記載情報取得処理システムは、例えば、LANなどの通信ネットワーク装置による構成である。また、前記読取手段としては,スタンドアローンのコンピュータ装置による構成が可能飴である。換言すれば、読み取り処理形態及び装置構成の自由度が得られる。
【0024】
また、上記目的を達成する本発明のプログラムは、書類載せ置き台上の、前記書類の厚さの変化に対応する被写界深度を有して最上部の書類面の記載情報を光学的に読み取った画像データを出力するステップと、前記読み取った画像データから押捺された印鑑の印影部分を含む領域の情報を検出するステップと、前記検出された印影部分を含む領域の情報に基づいて前記押捺された印鑑の印影と予め登録された印鑑との照合を含む画像処理を行うステップとをコンピュータに実行させるためのものである。
【0025】
さらに、上記目的を達成する本発明のプログラムは、書類載せ置き台上の、前記書類の厚さの変化に対応する被写界深度を有して最上部の書類面の記載情報を光学的に順次読み取るステップと、前記読み取った今回と前回の前記書類面の記載情報の二つの画像データの差分を検出するステップと、この検出された差分の画像データから今回読み取った書類を分類するための区別情報を得るステップとをコンピュータに実行させるためのものである。
【0026】
上記目的を達成する本発明のプログラムは、書類載せ置き台上の前記書類の厚さの変化に対応する被写界深度を有して最上部の書類面の記載情報を光学的に読み取った画像データを出力するステップと、前記読み取った前記書類の大きさに対応した書類部分の領域の情報を検出するステップと、前記検出情報から前記書類部分の領域を切り出した書類の大きさを示す情報を得るためのステップとをコンピュータに実行させるためのものである。
【0027】
これらの発明のプログラムでは、情報記録媒体(パッケージソフトウェアなど)や通信ネットワーク上からのダウンロード及びインストールを通じた市場流通による提供が可能になる。したがって、当該発明を、種々の装置に搭載されるマイクロコンピュータなどによって容易に実施できるようになり、その汎用性が向上する。
【0028】
以下は、本発明の技術思想における好適な態様である。
【0029】
上記した情報転送手段と画像取込手段とがローカルエリアネットワーク(LAN)によって構成される。
【0030】
また、前記読取手段が読み取った書類面の記載情報を一時的に記憶した後に出力するための記憶手段をさらに備える。
【0031】
さらに、前記画像処理手段は、単体のコンピュータ装置である。
【0032】
これらでは、LAN構成及び読取手段がスタンドアローンのコンピュータ装置による構成であり、書類の処理量や、既存のLANを活用した処理が可能である。すなわち、読み取り処理形態及び装置構成の自由度が得られる。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下、図を参照して、本発明の実施の形態を説明する。この説明において、構成及び処理は、本発明が理解できる程度に概略的に示している。
【0034】
また、以下は、本発明の好適な構成例についての説明であり、各構成及び処理形態は、単なる好適例である。したがって、本発明は以下の実施形態に限定されず、特許請求の範囲を含む本発明の記載内容から逸脱しない範囲で様々な形態に適用可能である。
【0035】
また、以下の説明では、同様な構成要素に同一又は類似の参照番号を付し、その重複する説明を省略することもある。
【0036】
(第1実施形態の構成及び各部の動作)
図1は、本発明の書類記載情報取得処理システム及びそのプログラムにかかる第1実施形態の構成を示す概略図である。
【0037】
図1を参照すると、この第1実施形態の書類記載情報取得処理システムは、書類面の記載情報を読み取った画像データを出力するスタンド型スキャナ100と、このスタンド型スキャナ100からの画像データに対する画像処理を行うためのスタンドアローン画像処理装置(この例では、汎用コンピュータ)114及びローカルエリアネットワーク(LAN)115とから構成されている。
【0038】
なお、汎用コンピュータ114とLAN115は、その一方のみを配置し、または、両方を設ける。この一方又は両方の構成の選択は、処理済みのデータを共有する場合や画像処理データ量など考慮して決定すれば良い。ここでのLAN115は、例えば、書類Pが、銀行預金入出金伝票の場合、その銀行の勘定系システム(イントラネットやワークステーション)である。
【0039】
スタンド型スキャナ100は、スキャナ110と、その構成を図2に示す画像取得処理部112A(適宜、「読取系」とも表記する)と、書類Pの束を配置するためのマット113から構成されている。
【0040】
マット113は、この上に載せ置く書類Pの輪郭を画像処理上で切り出すために、その区分が可能な色彩の部材である。例えば、黒色のゴム板が用いられている。
【0041】
スキャナ110は、マット113が配置される図示しない台から上部方向に突出した支柱の先端部に固定されている。このスキャナ110は、図示しない光学系が被写界深度を有している。すなわち、マット113上の書類Pの厚さ(書類の複数枚の束)が異なる場合にピントが狂わずに鮮明な画像として読み取られるるようになっている。
【0042】
このスキャナ110は、既知の構成である。例えば、光学系及び固体光電変換素子(CCD)などで光学的に読み取った書類Pの記載情報を主走査(X方向)及び副走査(Y方向)した画像データを出力する。
【0043】
画像取得処理部112Aは,スキャナ110からの画像データを、以下で詳細に説明する第1実施形態に対応した処理(以降で説明する図5、図6、図7参照)を行って、ここでの処理データを汎用コンピュータ114やLAN115に出力する。
【0044】
マット113には、書類Pの束が載せ置かれ、書類Pは複数枚からなる一つの書類が積み重ねられ、又は取り去りながら、書類P面ごとの記載情報が読み取られる。また、マット113上には、複数枚の書類(書類の束)が載せ置かれた後に、最上部から書類Pを取り去りながら、その最上部の書類Pの記載情報が読み取られるとともに、さらに、書類Pを積み重ねて記載情報が読み取られる。これは、マット113上の書類Pの束の厚さが変化してもスキャナ110における光学系の被写界深度(以降の図5による説明参照)による読み取り可能に基づいたものである。
【0045】
図2は、図1中の画像取得処理部112Aの内部構成例を示すブロック図である。
【0046】
図2を参照すると、この画像取得処理部112Aは、画像メモリ150と、書類切出処理部151とから構成されている。
【0047】
画像メモリ150は、スキャナ110からの書類Pごとの画像データを一時的に格納(バッファリング)する。
【0048】
書類切出処理部151は、以降で詳細に説明するように、画像メモリ150からの画像データから書類Pにおける記載情報部分の領域を検出する。この検出情報に基づいて、書類の大きさに対応した書類部分のみの画像の切り出した処理データを汎用コンピュータ114やLAN115に出力する。
【0049】
図3は、書類切出処理部151の具体的な内部構成例を示すブロック図である。
【0050】
図3を参照すると、この例は、MPU(Microprocessing Unit)200を用いた例であり、この書類切出処理部151は、MPU200と、メモリ201と、入出力(I/O)回路202と、インターフェイス(I/F)回路203と、I/O回路204、入出力装置(例えば、キーボードや座標入力装置)205と、画面表示装置206とから構成されている。
【0051】
MPU200は、演算処理を行うCPUと、ワーキング用のRAM及びこの第1実施形態の処理を実行するためのプログラム(特許請求の範囲を含む本発明のプログラムに対応する)を格納したROMから構成されている。
【0052】
メモリ201は、MPU200の処理データなどを格納し、また、I/O回路202は、図2に示す画像メモリ150からの画像データをMPU200が取り込み可能に処理し、さらに、I/F回路203は、LANとのデータ転送のインターフェイス接続を処理する。
【0053】
I/O回路204は、操作上の入出力信号や表示信号を入出力し、また、入出力装置205は、例えば、キーボードや座標入力装置であり、画面表示装置206は、処理に関するデータを画面表示する。
【0054】
図4は、図1中のLAN115の電気的構成例を示すブロック図である。
【0055】
図4を参照すると、LAN115は、端末115aと、LANサーバ115bと、データベース(D/B)装置115cと、I/F回路115dから構成されている。
【0056】
端末115aはLAN上で各種のデータ処理を実行し、例えば、この第1実施形態での処理(書類の大きさに対応した書類部分の領域情報検出/画像領域の切り出し)を行うために用いられる。LANサーバ115bは、例えば、RPC(Remote Procedure Call)制御用であり、D/B装置115cは、この第1実施形態での処理データを格納し、また、I/F回路115dは、画像取得処理部112Aからのデータを取り込む処理を行う。
【0057】
(第1実施形態の全体動作)
図5は、第1実施形態における書類記載情報の読み取り状態を説明するための斜視図である。
【0058】
図5(a)は、書類Pの束から一つずつ取り去って読み取る例であり、図5(b)は、書類Pを一つずつ重ねて読み取る例である。
【0059】
図1から図4及び図5(a)(b)を参照すると、この第1実施形態では、以下の動作処理によって、「書類の大きさに対応した書類部分の領域情報検出/画像領域の切り出し」を行う。まず、スタンド型スキャナ100は、スキャナ110の光学系が被写界深度を有しており、マット113上の書類Pの束の厚さが異なる場合の最上部の書類Pの記載面に対するピントに狂いが生じずに、鮮明な画像データを取得できるようになっている。
【0060】
この被写界深度による画像データの取得(読み取り)では、図5(a)に示すように、マット113上の、重なった書類Pの束の最上部から一つずつ書類Pを取り去り、この異なる厚さの書類Pの束における最上部の書類P面の記載情報を光学的に読み取った画像データを出力する。
【0061】
また、図5(b)に示すように、書類Pを一つずつマット113上又は書類上に積み重ねながら、その書類Pの束の、異なる厚さの書類Pの束における最上部の書類P面の記載情報を光学的に読み取った画像データを出力する。
【0062】
このような読み取りでは、スキャナ110が、マット113上の書類Pの束における最上部の書類面の記載情報を光学的に走査して、光電変換で得られた書類Pの画像データを出力し、この画像データを画像メモリ150において格納する。
【0063】
画像メモリ150に格納された画像データが、書類切出処理部151に出力され、ここで書類P部分の領域を検出し、その検出された情報に基づいて、書類P部分の画像領域の切り出しを行う。この場合、例えば、書類に対応する白の長方形である領域の傾きを検出するとともに、その白の長方形である領域を検出する。
【0064】
なお、書類切出処理部151では、上記した書類の大きさに対応した書類部分の切出しを行わずに、書類の大きさに対応した書類部分の領域で検出された画像情報のみを出力するようにしても良い。
【0065】
図6は、書類切出処理部151の動作をMPU構成(図2)をもって実行した場合の処理手順を示すフローチャートである。
【0066】
図1から図6までを参照すると、書類切出処理部151では、画素位置処によって、画像データの取り込みを判断した後に(ステップS1)、この画像に対し上から下、下から上、右から左、及び左から右の4方向に走査して、先頭画素の位置を検出する(ステップS2)。次に、この検出を判断した後に(ステップS3)、分類抽出処理によって、検出された先頭画素をハフ変換(特許第2616967参照)によって統合分類し、最多画素集団を抽出する(ステップS4)。
【0067】
さらに、この抽出を判断した後に(ステップS5)、最多画素集団に対して、最小二乗法を適用して、長方形又は正方形の4辺の画素位置を算出する(ステップS6)。次に、この算出を判断した後に(ステップS7)、算出された4辺から、書類Pの傾き及び書類Pの4頂点の座標を算出する(ステップS8)。この頂点の座標の算出を判断して(ステップS9)、この情報を、書類切出処理部151から汎用コンピュータ114やLAN115に出力する(ステップS10)。
【0068】
次に、この動作を図1の書類Pの読み取り作業の動作における画像データとともに説明する。
【0069】
図7は図1の書類Pの読み取り作業動作の画像データを説明するための図である。
【0070】
図7(1)は、マット113上に重なって束となっている複数枚の書類Pの最上から一つずつ取り去り、その書類面の記載情報を取得した場合の画像データの例であり、図7(2)は、書類Pを一つずつ重ねた束の最上部の書類面の記載情報を取得した場合の画像データの例である。
【0071】
図7(1)の(A)を参照すると、画像データ400内には、書類記載部分の画像データ410が存在している。
【0072】
なお、画像データ400及び画像データ410の図示表記は、以降の図7(1)の(B)及び図7(2)の(A)(B)において省略する。
【0073】
図7(1)の(A)は、同一大きさ(縦横サイズが同一)の書類Pを整列(重ねた書類Pの束において、一部の書類Pが飛び出した状態でないこと)させて載せ置いた場合の書類Pの束から最上部の書類面の記載情報を取得した際の画像データ(書類を取り去る前の画像データ)の例を示したものであり、図7(2)の(B)は、一つの書類Pを取り去った後の画像データ例を示している。
【0074】
これらの場合、書類Pが一つのみ存在した場合のような画像データが得られるため、正確に書類Pの切り出しが出来るようになる。
【0075】
次に、図5(2)の(A)は、一つの書類Pから、その記載情報を取得した場合の画像データ(書類Pを重ねる前の画像データ)の例を示したものであり、図5(2)の(B)は、この取得した書類Pよりも大きい書類Pを書類(画像データ420)の全面にかぶせて、重ね置いた場合の書類Pの束から、その最上部の書類面の記載情報を取得した場合の画像データの例を示したものである。
【0076】
これらの場合も、書類Pが一つのみ存在した場合のような画像データが得られ、正確な書類の切出しが行われる。これによって、例えば、汎用コンピュータ114やLAN115での文字読取りや印鑑照合などの正確な処理が可能になる。これによって、例えば、汎用コンピュータ114やLAN115での文字読取りや印鑑照合などの正確な処理が可能になる。
【0077】
(第1実施形態の利点)
上記した第1実施形態では、同一の大きさの書類を整列させて配置した際の、書類束から一つずつ書類を取り去って、それぞれの画像データを取得し、また、取得した書類より大きい書類を全体的にかぶせるようにして重ねていくようにして、画像データを取得している。したがって、書類Pが一つのみ存在したような画像データが得られる。この結果、正確に書類Pの切出しが行える。汎用コンピュータ114やLAN115において、例えば、正確な文字読取りや印鑑照合等の処理が可能になる。
【0078】
なお、図7(1)のように、重なった書類Pの束から一つずつ取り去る場合では、図7(2)のように、大きな書類を一つずつ全体的にかぶせるように重ねた書類Pの束から一つずつ取り去るようにしても良い。また、この逆に、図7(2)のように、書類を一つずつ重ねていく場合において、図7(2)のように、同一大きさの書類を一つずつ整列させて重ねて置くようにしても良く、この場合も上記したような利点(文字読取りや印鑑照合などの処理の確実な可能)がある。
【0079】
(第2実施形態の構成及び各部の動作)
この第2実施形態における書類記載情報取得処理システムは図1に示す第1実施形態と同様である。また、第2実施形態特有の画像取得処理部112Bの具体的な内部構成例、及び図1中のLAN115の構成例もそれぞれ第1実施形態の図3及び図4と同様である。それぞれの重複した説明は省略する。
【0080】
図8は、図1中の第2実施形態に対応した画像取得処理部112Bの内部構成例を示すブロック図である。
【0081】
図1、図3、図4及び図8を参照すると、この画像取得処理部112Bは、第1実施形態と同様にスキャナ110からの画像データを格納する画像メモリ311及び第2実施形態特有の印鑑探索処理部312とから構成されている。
【0082】
スキャナ110及び画像メモリ311は第1実施形態と同様に動作する。その重複した説明は省略する。
【0083】
印鑑探索処理部312は、以降で詳細に説明するように、画像メモリ311に格納された画像データに対し、押捺された印鑑の印影部分の領域を検出し、この印影部分の画像データを切出して汎用コンピュータ114やLAN115に出力する。
【0084】
この印鑑探索処理部312は、第1実施形態における図3のMPU200を用いた構成で実現可能である。なお、このMPU200のROMには、この第2実施形態の処理を行うためのプログラム(本発明のプログラムに対応する)が格納されている。
【0085】
(第2実施形態の全体動作)
この第2実施形態では、以下の動作処理によって、「印影部分を含む領域情報検出」を行う。ここでは、印鑑探索処理部312の動作について説明する。この他の動作は、第1実施形態と同様であり、その重複した説明は省略する。
【0086】
印鑑探索処理部312は、画像メモリ311に格納された画像データから印影部分の領域を検出して印影部分の画像データを切り出す。
【0087】
なお、印鑑探索処理部312では、上記した印影部分の切出しを行わずに、印影部分を含む領域を検出した画像データを出力するようにしても良い。
【0088】
図9は、印鑑探索処理部312の動作をMPU構成(図3参照)で実行した場合の処理手順を示すフローチャートである。
【0089】
図9を参照すると、印鑑探索処理部312での印影部分の画像の切り出しは、画像メモリ311からの画像データの取り込みを判断した後に(ステップS21)、この画像データに対する走査を行い、所定の寸法で画像を切り出して部分画像データを生成する(ステップS22)。
【0090】
そして、この部分画像データが得られたかを判断した後に(ステップS23)、輝度値特徴算出によって、部分画像に複数の正方形状の枠状領域を設定し、この各頂点及び各辺の中点に位置する画素を特徴画素として選択し、その枠状領域ごとの特徴量を算出する(ステップS24)。
【0091】
さらに、特徴量の算出が行われたかを判断した後に(ステップS25)、基準特徴量格納によって、特定画像データについて同様の処理で作成した基準特徴量を得る(ステップS26)。この基準特徴量が得られたかを判断した後に(ステップS27)、特徴量比較・判定によって、走査の都度、枠状領域ごとの特徴量と基準特徴量とを枠状領域ごとに比較し(ステップS28)、部分画像ごとに比較値を積算して(ステップS29)、部分画像ごとの一致又は不一致を判別する。そして、この特定画像と一致する画像の有無を判断し(ステップS30)、この情報(特定画像と一致する画像の有無)を汎用コンピュータ114やLAN115に出力する(ステップS31)。
【0092】
図10は第2実施形態における書類の読み取り画像データについて説明するための図である。
【0093】
図10(1)は、重なった書類Pの束になっている書類を一つずつ取り去りながら取得した画像データの例を示し、また、図10(2)は、書類を一つずつ重ねながら書類の最上部の書類から取得した画像データの例を示している。
【0094】
図10(1)の(A)は、略同一の大きさの書類を、略整列させて配置した場合の書類の束の最上部の書類から取得した画像データ(書類を取り去る前の画像データ)の例を示したものであり、また、図10(1)の(B)は、書類Pの束から一つ取り去った後の画像データの例を示している。
【0095】
この画像データにおいて、印鑑が押捺された印鑑の位置(印影)は、複数の書類の画像データが現われていても、他の印影が隠れている場合に、その正確な印影の切出しが可能になり、例えば、汎用コンピュータ114やLAN115での印鑑照合や印鑑登録等の正確な処理が可能になる。
【0096】
次に、図10(2)の(A)は、一つの書類から取得した画像データ(重ねる前の画像データ)の例を示しており、図10(2)の(B)は、この取得した書類上に存在する印影を隠すように、次の書類をかぶせて重ねて置いた場合の書類Pの束から取得した画像データの例を示している。この場合、複数の書類が画像データ上に現われていても、他の印影が隠れているため、正確な印影の切出しが行えて、例えば、汎用コンピュータ114やLAN115での印鑑照合や印鑑登録等の正確な処理が可能になる。
【0097】
(第2実施形態の利点)
この第2実施形態では、略同一の大きさ(縦横サイズ)の書類を、略整列させて配置した場合の書類の束から、その最上部の書類の画像データを取得すれば、また、取得した書類上に存在する印影を隠すごとく、書類をかぶせるようにして重ねて置いた際の書類の束から画像データを取得すれば、複数の書類の画像データとして現われていても、他の印影が隠れていることになる。換言すれば、正確な印影の切出しが行えて、例えば、汎用コンピュータ114やLAN115での印鑑照合や印鑑登録等の正確な処理が可能になる。
【0098】
また、他の印影が画像データ上に現われていても、印鑑探索処理部312で検出された全ての印影領域から、処理上で必要になる印影を、読み取り作業者が目視確認して選択することによって、書類の配置状態(置き方及び重ね方)に制限されなくなる。すなわち、書類に対する正確な配置が要求されなくなり、その書類の読み取り作業が容易になる。
【0099】
なお、この第2実施形態にあっては、印鑑探索処理部312において、押捺された印鑑の印影探索について説明したが、この他の探索処理にも適用できる。例えば、印影に類似するマークの探索にもそのまま適用可能である。
【0100】
(第3実施形態の構成及び各部の動作)
この第3実施形態における書類記載情報取得処理システムは、図1に示す第1実施形態と同様である。また、第3実施形態特有の画像取得処理部112Cの具体的な内部構成例、及び図1中のLAN115の構成例もそれぞれ第1実施形態の図3及び図4と同様である。それぞれの重複した説明は省略する。
【0101】
図11は、図1中の第3実施形態に対応した画像取得処理部112Cの内部構成例を示すブロック図である。
【0102】
図11を参照すると、この画像取得処理部112Cは、第1実施形態と同様にスキャナ110からの画像データを格納する画像メモリ711及び第3実施形態に対応する前画像メモリ712及び差分画像データ取得処理部713とから構成されている。
【0103】
スキャナ110及び画像メモリ711は第1実施形態と同様に動作する。その重複した説明は省略する。
【0104】
前画像メモリ712は、前回、スキャナ110が読み取って、画像メモリ711に格納されていた画像データを格納する。
【0105】
差分画像データ取得処理部713は、今回、スキャナ110が読み取って画像メモリ711に格納された画像データと、前回、スキャナ110が読み取って前画像メモリ712に格納されている画像データとの差分の画像データを作成して汎用コンピュータ114やLAN115に出力する。
【0106】
この差分画像データ取得処理部713は、第1実施形態における図3のMPU200を用いた構成で実現可能である。
【0107】
なお、このMPU200のROMには、この第3実施形態の処理を行うためのプログラム(本発明のプログラムに対応する)が格納されている。
【0108】
(第3実施形態の全体動作)
この第3実施形態では、以下の動作処理によって、「今回と前回の書類面の記載情報の二つの画像データの差分検出/今回の書類分類情報取得」を行う。ここでは、画像メモリ711と前画像メモリ712、及び差分画像データ取得処理部713の動作について説明する。スキャナ110の動作は、第1実施形態と同様であり、その重複した説明は省略する。
【0109】
図12は、差分画像データ取得処理部713の動作を図3の構成で実行した場合の処理手順を示すフローチャートである。
【0110】
図11及び図12を参照すると、前画像メモリ712は、前回、スキャナ110が読み取って画像メモリ711に格納されていた画像データを格納する。すなわち、今回、スキャナ110が読み取ってた画像データは画像メモリ711に格納され、前回、スキャナ110が読み取った画像データは前画像メモリ712に格納される。
【0111】
次に、差分画像データ取得処理部713は、画像データが画像メモリ711に格納されると、今回、スキャナ110が読み取った画像メモリ711に格納された画像データ取り込む(ステップS41)。さらに、前回、スキャナ110が読み取った前画像メモリ712に格納されている画像データをとり込む(ステップS42)。この二つの画像データの差分を検出し(ステップS43)、その検出された差分画像データを作成する(ステップS44)。
【0112】
このように差分画像データ取得処理部713は、画像メモリ711に格納された画像データ対し、前画像メモリ712に格納されている画像データとの差分を検出している。この検出では、フォーム除去処理によって、差分画像データを作成する。また、差分が発生した部分の境界を検出する(又は、差分が発生した部分を情報として残しておく)ことによって、今回の書類のみに対応する画像データを取得できる。
【0113】
図13は、第3実施形態における書類の読み取り画像データを説明するための図である。
【0114】
なお、図13では、書類を一つずつ重ねている例について説明しているが、重なった書類の束から書類を一つずつ取り去る例についても、以下同様に処理可能である。その重複した説明は省略する。
【0115】
図13(1)は、画像メモリ711(前画像メモリ712に格納される画像データの例であり、図13(1)の(A)は、前回、書類から取得した画像データ(重ねる前の画像データ)の例を示し、図13(1)の(B)は、この取得した書類上に無造作に書類を重ねるように配置した場合の書類の束から取得した画像データの例を示している。
【0116】
なお、ここでは書類を重ねるように配置した例について示していが、別に書類が重ならず、離れたところに無造作に配置した場合でも、書類の読み取り画像データが得られる。
【0117】
次に、図13(2)は、差分画像データ取得処理部713から出力される画像データの例を示し、図13(1)の(B)の、無造作に書類を重ね合わせて取得した画像データに対し、図13(1)の(A)の、書類を重ね合わせる前の画像データとの差分を検出し、その検出された差分画像を作成した例を示している。
【0118】
この場合、書類は一つしか存在しないような画像データとなる。したがって、例えば、汎用コンピュータ114やLAN115での印鑑照合や印鑑登録等の正確な処理が可能になる。
【0119】
(第3実施形態の利点)
この第3実施形態では、書類を無造作に重ねて配置した場合の書類の束から書類から一つずつ取り去って、画像データを取得したり、また、この取得した書類に対して一つずつ無造作に重ねて配置したり、さらに、書類を離して配置した場合にも画像データを取得できるようになる。この場合、書類が一つのみ存在するような画像データとなるため、例えば、汎用コンピュータ114やLAN115での文字読取りや印鑑照合等の正確な処理も可能になる。
【0120】
なお、上記した第1から第3実施形態では、書類を真上に積み上げて読み取る状態をもって説明したが、書類が傾斜した状態で積み重ねられ、この傾斜状態の最上部の書類の記載情報を斜め、かつ、被写界深度をもってスキャナで読み取るようにしても、上記した第1から第3実施形態の画像処理が可能である。
【0121】
さらに、第1から第3実施形態における二つ又は三つの組合せ構成(その複合処理形態)も可能である。この場合、複合的な一括処理が出来るようになり、読み取りの作業効率が、より向上するようになる。
【0122】
なお、このような変形例は、当業者にとって設計的な事項であり、全て本発明に含まれる。
【0123】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように、書類面の記載情報の読み取り時における配置や取り去りの作業(読み取り作業負担)が軽減され、かつ、スタンドアローン装置やLANなどの通信ネットワーク装置による読み取り処理形態及び装置構成の自由度が得られて、結果的に読み取り作業及び画像処理の効率が向上するという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の書類記載情報取得処理システム及びそのプログラムにかかる第1実施形態の構成を示す概略図である。
【図2】第1実施形態における図1中の画像取得処理部の内部構成例を示すブロック図である。
【図3】第1実施形態の書類切出処理部の具体的な内部構成例を示すブロック図である。
【図4】図1中のLANの電気的構成例を示すブロック図である。
【図5】第1実施形態における書類記載情報の読み取り状態を説明するための斜視図である。
【図6】第1実施形態にあって書類切出処理部の動作をMPU構成をもって実行した場合の処理手順を示すフローチャートである。
【図7】第1実施形態にあって書類の読み取り作業動作の画像データを説明するための図である。
【図8】第2実施形態に対応した画像取得処理部の内部構成例を示すブロック図である。
【図9】第2実施形態にあって印鑑探索処理部の動作をMPU構成で実行した場合の処理手順を示すフローチャートである。
【図10】第2実施形態における書類の読み取り画像データについて説明するための図である。
【図11】第3実施形態に対応した画像取得処理部の内部構成例を示すブロック図である。
【図12】第3実施形態にあって差分画像データ取得処理部の動作をMPU構成で実行した場合の処理手順を示すフローチャートである。
【図13】第3実施形態における書類の読み取り画像データを説明するための図である。
【図14】従来のスタンド型スキャナによる書類の読み取り状態を説明するための図である。
【符号の説明】
100…スタンド型スキャナ
110…スキャナ
112A,112B,112C…画像取得処理部
112a,311,711…画像メモリ
112b…書類切出処理部
113…マット
114…汎用コンピュータ
115…ローカルエリアネットワーク(LAN)
115a…端末
115b…LANサーバ
115c…D/B装置
200…MPU
312…印鑑探索処理部
712…前画像メモリ
713…差分画像データ取得処理部
Claims (7)
- 書類載せ置き台上に書類を順次積み重ね又は重ねた状態から書類を取り去り、書類面の記載情報を読み取って処理するための書類記載情報取得処理システムにおいて、
前記書類載せ置き台上の前記書類の厚さの変化に対応する被写界深度を有して最上部の書類面の記載情報を光学的に読み取った画像データを出力するための読取手段と、
前記読取手段からの画像データから前記書類の大きさに対応した書類部分の領域の情報を検出する検出手段と、
前記検出手段からの検出情報から前記書類部分の領域を切り出した書類の大きさを示す情報を得るための画像処理手段と、
を備えることを特徴とする書類記載情報取得処理システム。 - 書類載せ置き台上に書類を順次積み重ね又は重ねた状態から書類を取り去り、書類面の記載情報を読み取って処理するための書類記載情報取得処理システムにおいて、
前記書類載せ置き台上の、前記書類の厚さの変化に対応する被写界深度を有して最上部の書類面の記載情報を光学的に読み取った画像データを出力するための読取手段と、
前記読取手段からの画像データから押捺された印鑑の印影部分を含む領域の情報を検出する検出手段と、
前記検出手段からの印影部分を含む領域の情報に基づいて前記押捺された印鑑の印影と予め登録された印鑑との照合を含む画像処理を行う画像処理手段と、
を備えることを特徴とする書類記載情報取得処理システム。 - 書類載せ置き台に書類を順次積み重ね又は重ねた状態から書類を取り去り、書類面の記載情報を読み取って処理するための書類記載情報取得処理システムにおいて、
前記書類載せ置き台上の、前記書類の厚さの変化に対応する被写界深度を有して最上部の書類面の記載情報を光学的に順次読み取った画像データを出力するための読取手段と、
前記読取手段からの今回と前回の前記書類面の記載情報の二つの画像データの差分を検出するための検出手段と、
この検出手段からの差分の画像データから今回読み取った書類を分類するための区別情報を得る画像処理手段と、
を有することを特徴とする書類記載情報取得処理システム。 - 前記読取手段で読み取った書類面の記載情報を転送する情報転送手段と、
前記情報転送手段からの書類面の記載情報を取り込んで画像処理手段に出力するための画像取込手段と、
をさらに備えることを特徴とする請求項1,2,3いずれかに記載の書類記載情報取得処理システム。 - 書類載せ置き台上の前記書類の厚さの変化に対応する被写界深度を有して最上部の書類面の記載情報を光学的に読み取った画像データを出力するステップと、
前記読み取った前記書類の大きさに対応した書類部分の領域の情報を検出するステップと、
前記検出情報から前記書類部分の領域を切り出した書類の大きさを示す情報を得るためのステップと、
をコンピュータに実行させるためのプログラム。 - 書類載せ置き台上の、前記書類の厚さの変化に対応する被写界深度を有して最上部の書類面の記載情報を光学的に読み取った画像データを出力するステップと、
前記読み取った画像データから押捺された印鑑の印影部分を含む領域の情報を検出するステップと、
前記検出された印影部分を含む領域の情報に基づいて前記押捺された印鑑の印影と予め登録された印鑑との照合を含む画像処理を行うステップと、
をコンピュータに実行させるためのプログラム。 - 書類載せ置き台上の、前記書類の厚さの変化に対応する被写界深度を有して最上部の書類面の記載情報を光学的に順次読み取るステップと、
前記読み取った今回と前回の前記書類面の記載情報の二つの画像データの差分を検出するステップと、
この検出された差分の画像データから今回読み取った書類を分類するための区別情報を得るステップと、
をコンピュータに実行させるためのプログラム。
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- 2003-06-30 JP JP2003186664A patent/JP2005025247A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20060905 |